説明

架橋剤としてのHXNBRゴム

本発明は、ゴム、プラスチック及び/又は接着剤システムとしての、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを含有する水素化カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム(HXNBR)の使用に関する。本発明はまた、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを含有するHXNBR並びにゴム、プラスチック及び/又は接着剤システムから得ることができる製品、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンとその他の非分子状に分散された活性化剤とを含有するHXNBRを含む組成物、これらの組成物の製造方法、並びに、ゴム、プラスチック及び/又は接着剤システムのための弾性化剤としての、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを含有するHXNBRの使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムのための架橋剤として、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを含む水素化(hydrogenated)カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム(HXNBR)を使用すること;分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBRと、エラストマー、プラスチック及び/又は接着剤システムとから得られる製品;分子状に分散されたトリフェニルホスフィンと、非分子状に分散された活性化剤とを有するHXNBRを含む組成物;前記組成物の製造方法;並びに、エラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムのための弾性化剤としての、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBRの使用、に関する。
【背景技術】
【0002】
エラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムなどの全く異なる媒質中で架橋剤として利用可能であり、しかも場合によってはこれらの媒質中で弾性化剤としても同時に用いられうる組成物及び/又は物質が大いに必要とされている。
【0003】
エラストマー、プラスチック、又は接着剤システムのいずれかの中で一つの使用のために用いられうる様々な物質又は組成物は、それぞれ、「the Handbook of Adhesives and Sealants (1999) 700頁、Petrie, Edward M.」並びに「the Handbook of Adhesives and Sealants、Muller, B.編、初版、E. M. Petrie、Materials and Corrosion (2000), 51(7), 525」に記載されている。
【0004】
たとえば、無水マレイン酸がグラフトされたEPM及びEPDM誘導体が、少量での弾性化接着添加剤として開示されている。
【0005】
例えば、ポリアミド、ポリエステル、レーヨン、(亜鉛メッキした)スチール、及びアルミニウムから調製された強化材料に対するエラストマーの接着特性を改善するために、エラストマー混合物/接着剤混合物中にカルボキシル化ニトリルゴムを利用することも同様に記載されている。
【0006】
さらに、架橋剤としてのカルボキシル化ニトリルゴム又はマレイン酸無水物がグラフトされたEPMとエポキシ化天然ゴムとの共加硫が開示されている。
【0007】
PSA(pressure-sensitive adhesives:感圧接着剤)のためのカップリング剤として、アクリル酸又はメタクリル酸と、アクリル又はメタクリル酸エステルとのコポリマーを用いることが従来技術に記載されている。
【0008】
金属と金属との結合のための添加剤として、カルボキシル化ニトリルゴムを基にしたカルボキシル化ポリマーを利用することも同様に既に公知である。
【0009】
特に、(粉末)接着剤及び(粉体)塗料として利用するため、接着剤、エポキシ樹脂、並びに熱可塑性樹脂の弾性化及び耐衝撃性改良のために液体カルボキシル化ニトリルゴムを用いることもまた、従来技術に記載されている。
【0010】
例えば同様に、MgOと可逆的なイオン架橋を形成することができる能力のために、カルボキシル化ポリマーはコンタクト接着剤として使用でき、本接着剤は高温と低温の両方で初期接着速度の改善をもたらすことが開示されている。
【0011】
さらに、自己接着性フィルム及び保護フィルムなどのホットメルトとして、カルボキシル基で変性されたポリエチレンを使用することが記載されている。
【非特許文献1】the Handbook of Adhesives and Sealants (1999) 700頁、Petrie, Edward M
【非特許文献1】the Handbook of Adhesives and Sealants、Muller, B編、初版、E. M. Petrie、Materials and Corrosion (2000), 51(7), 525
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
トリフェニルホスフィン及び/又はその他のものなどの活性化剤の存在下で、エラストマー、プラスチック、又は接着剤システムをHXNBRゴムと直接反応させることによるこのタイプの架橋又は弾性化は従来技術では知られていない。分子状に分散された活性化剤と場合によってはさらなる活性化剤とを含むHXNBRゴムを、架橋剤及び/又は弾性化剤として利用することもなおさら知られていない。
【0013】
したがって、本発明の目的は、必要な場合に、エラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤の架橋性活性基及びカップリング活性基との付加及び縮合反応、ならびに過酸化物架橋反応、光化学架橋反応、硫黄架橋反応及びイオン架橋反応を起こさせることができる物質又は組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本目的は、エラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムのための架橋剤として、トリフェニルホスフィンが分子状に分散された水素化カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム(HXNBR)を用いることによって達成される。
【0015】
HXNBRゴム中に分子状に分散されたトリフェニルホスフィンが0.1〜10重量%含まれている、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBRゴムを架橋剤として使用することが有利である。
【0016】
分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを含むHXNBRが、非分子状に分散された活性化剤をさらに含んでいる本発明の使用が有利である。
【0017】
架橋されるエラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムが、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポリアミド、ポリメタクリレート、ポリエポキシド、ポリエピクロルヒドリン;二官能又は多官能エポキシド、チイラン(thiirane)、イソシアネート、又はカルボジイミドと、二官能又は多官能アミン、アルコール類、又はホルムアルデヒド−フェノール樹脂とから製造される製品;ラジカル発生剤によって架橋されるゴム、並びにイオン架橋性混合物からなる群から選択される、架橋剤としての上記の使用が有利である。
【0018】
本発明はまた、トリフェニルホスフィンが分子状に分散されている水素化カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム(HXNBR)を、エラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムと一緒に混合することによって得られる製品を提供する。
【0019】
分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを含むHXNBRゴムが、追加の非分子状に分散された活性化剤をも含む製品が有利である。
【0020】
本発明はまた、
a)トリフェニルホスフィンが分子状に分散された水素化カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム(HXNBR)と、
b)非分子状に分散された活性化剤、
を含む組成物を提供する。
【0021】
上記組成物は、10〜99.9重量%の上記成分a)と、0.1〜90重量%の上記成分b)とを含むことが有利である。
【0022】
組成物の上記活性化剤が、エタノールアミン、一級脂肪族又は芳香族アミン類、二級脂肪族又は芳香族アミン類、有機リン化合物、酸触媒、及びこれらの化合物の混合物、からなる群から選択されることが有利である。
【0023】
上記組成物は、0.1〜10重量%の分子状に分散されたトリフェニルホスフィンをHXNBRゴム中に含むことが有利である。
【0024】
上記組成物はまた、有機溶媒、安定化剤、乳化剤、水、可塑剤、加工助剤、及びフィラーからなる群から選択されるさらなる添加剤を0〜90重量%含むことが有利である。
【0025】
本発明はまた、以下のステップ:
a)分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを含み且つ乳化重合によって製造されるXNBRゴムを水素化することによって製造されるHXNBRゴムを準備すること、
b)上記HXNBRゴムをさらなる活性化剤と混合すること、
を含む、上記組成物の製造方法を提供する。
【0026】
本発明はまた、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBRゴムを、エラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムの弾性化剤として使用すること、を提供する。
【0027】
エラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムのための弾性化剤としてHXNBRゴムを用いることは、HXNBRゴムがさらに非分子状に分散された活性化剤を含む場合に有利である。
【0028】
本発明の組成物は、10〜99.9重量%、好ましくは60〜99.9重量%の水素化カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム(HXNBR)と、0.1〜90重量%、好ましくは0.1〜40重量%の活性化剤と、0〜90重量%の添加剤とを含む。本発明の組成物は、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBRと、さらなる追加の活性化剤との混合物であることが理解される。
【0029】
水素化カルボキシル化ニトリルブタジエンゴムは、モノマーであるブタジエン、アクリロニトリル、メタクリル酸並びにさらなるアクリル及び/又はビニルモノマーから誘導される任意のコポリマーであることが当業者には理解され、WO-A01/77185に記載されているように乳化重合によって製造されてXNBR(カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム)が得られ、さらに次に水素化されてHXNBRが得られる。この製造方法は、HXNBRゴムに、分子状に分散された活性化剤であるトリフェニルホスフィンを直接付与させる。付加及び縮合反応のための活性化は、その分子状分散により、低濃度の活性化剤で達成される。反応性は、さらなる量の活性化剤の追加によって調節され、制御され、且つ増加されうる。
【0030】
分子状に分散されたトリフェニルホスフィンは、HNBR中に溶解されたトリフェニルホスフィンであることが理解される。ここで、トリフェニルホスフィンは、1マイクロメーターより長い寸法スケールでみるとHNBRとトリフェニルホスフィンのそれぞれの濃度に差が生じないように分散されている。対照的に、トリフェニルホスフィンをHNBR中に機械的に混合した場合、そのような均一な分散物は達成されることができず、HNBR中のトリフェニルホスフィンの分散の質は、混合時間、混合温度、並びに混合物の全体的組成に左右される。
【0031】
上記のさらなるアクリル及び/又はビニルモノマーは、当業者に公知の任意のアクリル及び/又はビニルモノマーであることが理解される。以下のものが好ましい:ビニルベンゼン類、アクリレート類、メタクリレート類並びにそれらの遊離酸。以下のものは特に好ましい:スチレン、ジビニルベンゼン、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、メタクリロニトリル、アクリルメタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸、及びイタコン酸。
【0032】
高度に水素化されたHXNBRゴムを用いることが好ましい。HXNBRゴムに適用される場合の「高度に水素化された」とは、1000の炭素原子当たり40未満の二重結合含有量、好ましくは、1000の炭素原子当たり15未満の二重結合含有量しか有しないことを意味することが理解される。1000の炭素原子当たり0.2〜15以内の二重結合含有量が特に好ましい。
【0033】
高度に水素化されたHXNBRゴムの製造は、WO-A-01/77185に記載されている。HXNBRゴムはXNBRから出発し、溶液プロセスでの水素化によって製造され、これは続いて固体ゴムに変換可能である。モノマー単位は、ランダム及びブロック様式の両方で分布されうる。ランダム分布が好ましい。
【0034】
本発明の組成物に利用され、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを含み、エラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムのための弾性化剤及び/又は架橋活性剤として活性化剤をさらに追加することなく使用することができるHXNBRゴムは、HXNBRゴムの全割合に対して、10〜50重量%、好ましくは15〜45重量%のニトリル基含量を有し、0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%のメタクリル酸含量を有する。
【0035】
本HXNBRゴムは、0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを含む。
【0036】
本発明の組成物においては、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを既に含んでいるHXNBRゴムに、さらなる活性化剤が添加される。
【0037】
エポキシド類/イソシアネート類との付加反応、又はアミン類及びアルコール類との縮合反応のために、カルボキシル基の反応性を高めるためには、活性化剤をしばしば添加しなければならない。「活性化剤」の用語は、当業者に公知の任意の活性化剤であると理解される。XNBRゴムにも利用可能な活性化剤が好ましい。塩基又は酸触媒が特に好ましい。本発明の組成物中の活性化剤は、パラトルエンスルホン酸、サリチル酸、活性α-Al2O3酸、又はケイ酸などの酸触媒、及び、塩基性化合物、好ましくはエタノールアミン、一級又は二級脂肪族アミンなどのアミン化合物、トリフェニルホスフィンなどの有機リン化合物、R−R(R=C1−6アルキル、Ph;R=-CH(CO2)-(CHR2)nCO2H又は-CHR3(CHR2)nCO2R4X-、R=H;R=H、Me、COH;R=H、C1−6アルキル;n=0〜2;X-=アニオン)などの有機ホスホニウム塩、並びにこれらの化合物の混合物、からなる群から選択されることが有利である。エタノールアミン、ドデシルアミン、トリフェニルホスフィン、p−トルエンスルホン酸、α-Al2O3酸、又はケイ酸、あるいはそれらの混合物が最も特に好ましい。
【0038】
分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを含み且つ追加の活性化剤を有するHXNBRゴムから製造された本発明の組成物中に、さらにまた、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを含み且つ追加のいかなる活性化剤も有しないHXNBRゴム中に、0〜90重量%、好ましくは0.001〜80重量%のさらなる添加剤が含まれうる。これらのさらなる添加剤は、有機溶媒、安定化剤、乳化剤、水、及び可塑剤、加工助剤及びフィラーからなる群から選択される。
【0039】
好ましい有機溶媒は、クロロベンゼン、アセトン、メチルエチルケトン、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、トルエン、又はそれらの混合物である。
【0040】
好ましい安定化剤は、当業者に公知の任意の抗酸化剤である。2,2’-メチレン-ビス-(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、2-メルカプトベンゾイミダゾール、N-イソプロピル-N’-フェニル-パラフェニレンジアミンが特に好ましい。
【0041】
好ましい乳化剤は当業者に公知の任意の乳化剤であり、例えば、脂肪酸並びにそれらのアルカリ金属及びアルカリ土類金属塩、(不均化された)ロジン酸及びそれらの塩、アルキルスルホン酸及びアリールスルホン酸、有機サルフェートならびにノニオン乳化剤類である。ナトリウムステアレート及びカリウムステアレート、オレエート、有機ナトリウム及び有機カリウム硫酸塩及びスルホン酸塩、並びにロジン酸が特に好ましい。
【0042】
好ましい可塑剤は、トリオクチルホスフェート、ベンジルオクチルアジペート、ポリフタレート、トリ(2−エチルへキシル)トリメリテート、芳香族ポリエーテル類及びエーテルチオエーテル類である。
【0043】
好ましい加工助剤はステアリルアミン及びステアリン酸亜鉛である。
【0044】
好ましいフィラーは、カーボンブラック、シリカ、タルク、アルミナ、及び炭酸カルシウムである。
【0045】
本発明の組成物を製造するためには、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを既に含むHXNBRゴムを、当業者に公知の方法で追加の活性化剤と混合する。混合ロールが混合のために使用されることが好ましいが、溶液で又は分散液で混合するように内部混合機及び混合押出機も可能である。
【0046】
追加の活性化剤なしに分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBRゴムと、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンと追加の活性化剤とともにHXNBRゴムが利用されている本発明の組成物の両方とも、エラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムのための架橋剤として及び弾性化剤として用いられうる。これは、追加の活性剤あり及びなしのそれぞれの場合に分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBRゴムもまた、エラストマー、プラスチック及び/又は接着剤システムに対して、架橋性に加えて弾性化効果をも有するからである。
【0047】
用語「エラストマー」は、当業者に公知の任意のエラストマーであると理解される。室温(20℃)未満のガラス転移温度を有する任意の高分子化合物が好ましい。ポリクロロプレン、エチレンプロピレンジエンゴム、ポリアクリレート、ポリブタジエン、ポリアクリロニトリルブタジエン、フルオロゴム、クロロスルホン化ゴム、ハロゲン化及び未ハロゲン化ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、が特に好ましい。用語「プラスチック」は、当業者に公知の熱可塑性材料及び熱硬化性材料(架橋された非溶融性熱可塑樹脂)として理解される。ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポリアミド、ポリメタクリレート、ポリエポキシド、ポリエピクロルヒドリンからなる群から選択される熱可塑性及び/又は熱硬化性材料が好ましい。
【0048】
用語「接着剤システム」は、当業者に公知である、任意の接着剤及び/又は接着剤システム並びに塗料及びコーティング剤などの表面処理剤であることが理解される。好ましい接着剤システムは、例えば、二官能又は多官能のエポキシド/チイラン/イソシアネート/カルボジイミド(二官能又は多官能アミンと組み合わせて)/アルコール類/カルボン酸、ホルムアルデヒド−フェノール樹脂、あるいは架橋可能な官能基をもつ(メタ)アクリレート及び/又はゴムとラジカル発生剤との反応で得られる生成物から製造される接着剤システムである。接着剤システムはさらに、多官能スルホネート、多官能カルボキシレート、多官能窒素化合物、もしくは多官能リン化合物、又はキレート化合物(これらは極性イオンと強く反応する)からなる群から選択される基礎構造を有するイオン性網目構造であることが理解される。
【0049】
ラジカル発生剤は、当業者に公知の、ラジカルを生成可能な任意の開始剤であると理解される。光開始剤、パーオキシド、アジド、及びレドックス開始剤から選択されるラジカル発生剤が好ましい。
【0050】
架橋可能な官能基を有する(メタ)アクリレートは、好ましくはヒドロキシエチルメタクリレート及び亜鉛ジ(メタ)アクリレートであることが理解される。
【0051】
ラジカル発生剤と反応可能なゴムは、好ましくは、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンアクリレートゴム(AEM)、フルオロゴム(FKM)、クロロスルホン化されたポリエチレン及びスチレンブタジエンゴムであることが理解される。
【0052】
イオン性網目構造は、強い極性イオンを有する、多官能スルホネート、カルボキシレート、多官能窒素化合物、多官能窒素化合物、多官能リン化合物、又は多官能キレート化合物の組み合わせであることが理解される。
【0053】
強い極性イオンは、一価及び多価イオンであると理解される。H、Li、Mg、Ca、Al、Ba、Ti、Mn、Fe、Cu、Zn、及びSnからなる群から選択される一価及び多価イオンが特に好ましいことが理解される。
【0054】
好ましい多価スルホネートは、ポリスチレンスルホン酸及びクロロスルホン化ポリエチレンである。好ましいカルボキシレートは、カルボキシル化ブタジエンニトリルゴム(NBR)、カルボキシル化スチレンブタジエンゴム(XSBR)、無水マレイン酸グラフト化エチレンプロピレンコポリマー(EPM)、無水マレイン酸グラフト化エチレン−プロピレン−ジエンコポリマー(EPDM)もしくは無水マレイン酸グラフト化ポリプロピレン(PP)、及びエチレン−アクリレートゴム(AEM)である。
【0055】
多官能窒素化合物及び多官能リン化合物又はキレート化合物は、好ましくは、ポリビニルピロリドン、ポリホスフェート、EDTA(エチレンジアミンテトラ酢酸又はこの酸のナトリウム塩)及び核酸であることが理解される。
【0056】
エラストマー、プラスチック、又は接着剤システムと、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBRゴム、又はHXNBRから製造された本発明の組成物(分子状に分散されたトリフェニルホスフィンとさらに活性化剤を含む)とから製品を製造するためには、適切な有機溶媒中又は水性分散液中に、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBRゴムは固体状で存在することができる。
【0057】
追加の活性化剤とともに又は活性化剤なしの両方において分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBRゴムの有利な特性は、弾性化特性に限られず、過酸化物による反応の他、光化学による、硫黄で誘起される、又はイオン架橋による反応への広い応用、並びに分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを含むHXNBRゴムによって、又は本発明の組成物によって架橋されているエラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムの架橋性活性基及び結合性活性基との付加及び縮合反応への広い応用である。活性化剤が添加され又は添加されていない、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBRゴムはまた、弾性化剤、相容化剤、及び接着剤/塗料用原料として利用できる。さらなる利点はブレンド物であり、これは安定であり、且つオイル、高温、酸化及び化学薬品に対して耐性であり、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBRゴム又は本発明の組成物との混合の結果として得られる。
【0058】
架橋可能性が多いことにより、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBR並びに分子状に分散されたトリフェニルホスフィン及び追加の活性化剤を有するHXNBRは広い用途分野を提供するのに対し、これまで公知の従来の添加剤では、それぞれの場合に一つの用途分野に対して1種の利用のみしか可能ではなかった。
【0059】
〔実施例〕
Therban(テルバン:登録商標)VP KA 8889: Bayer AG社の水素化アクリロニトリル-ブタジエン-メタクリル酸ターポリマー(HXNBR)、アクリロニトリル含有量32重量%、
Therban(登録商標)C3407: Bayer AG社の水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマー(HNBR)、アクリロニトリル含有量34重量%、
Vanfre(登録商標)VAM: Vanderbilt社の遊離酸含まない(酸フリー)有機リン酸エステル、25℃における密度は0.97g/cm
Rhenofit(登録商標)DDA-70: Rheinchemie社の70重量%ジフェニルアミン誘導体(乾燥液体)、
Corax(登録商標)N 550: Degussa AG社の高速押出炉(Fast Extruding Furnace:FEF)カーボンブラック、
Diplast(登録商標)TM 8-10ST: Lonza社のC〜C19直鎖アルコールの安定化トリメリテート、密度0.97g/cm
Vulkanox(登録商標)ZMB2: Bayer AG社の4-及び5-メチル-2-メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、25℃における密度は1.25g/cm
Desmodur(登録商標)15: Bayer AG社の1,5-ナフタレンジイソシアネート、
Desmodur(登録商標)44: Bayer AG社の4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、
Desmodur(登録商標)TT: Bayer AG社の2,4-トリレンジイソシアネートダイマー、
Rhenogran(登録商標)P50: Rheinchemie社の、50重量%ポリカルボジイミド、25℃で密度1.01g/cm
Polydispersion(登録商標)T VC 40P: Rheinchemie社のジ-(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、40重量%、25℃における密度は1.10g/cm
Perkalink(登録商標)301: Akzo Nobel社のトリアリルイソシアヌレート、25℃における密度は1.16g/cm
Triphenylphosphine*: ゴム中に分子状に溶解、
Epoxy(登録商標)4: Bakelite AG社のメチレン-ビス-(N,N-グリシジルアニリン)、
DER RESIN(登録商標)332: Dow社の芳香族ジアリルエポキシド、
Epoxy(登録商標)3: Bakelite AG社のN,N-ビス(2,3-エポキシプロピル)4-(2,3-エポキシプロポキシ)アニリン、
DER(登録商標)732: Dow社のポリグリコールジエポキシド、
Triphenylphosphine: Aldrich社、純度97%、
Vestamid(登録商標): Degussa社、ポリアミド12、
Durethan(登録商標): Bayer AG社、ポリアミド66、
Trogamid(登録商標): Degussa AG社、ポリアミド63、
Krynac(登録商標)X7.40: Bayer AG社のアクリロニトリル-ブタジエン-メタクリル酸ターポリマー(XNBR)、アクリロニトリル含有量26.5重量%、
Vulkasil(登録商標)S: Bayer社の活性シリカ、沈降性、pH6、表面積約175m/g、
Siliquest(登録商標)RC-1 Silane: Witco社のビニルシラン、
Aluminium stearate: Riedel de Haen AG社のアルミニウムステアレート、25℃における密度は0.95g/cm
Resin(登録商標)SP 1045: Schenectady International社の、メチロール基をもつ熱活性オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、
Tin dichloride: Fluka社、純度>98%、
本発明によらない組成物、及び比較例、及びそれらから得られる結果は#で印をつけた。
【0060】
〔表1〕:通常のHNBRゴムと比較した、いくつかは過酸化物による架橋システムの存在下における、様々なジイソシアネート及びポリカルボジイミドを用いた架橋性HXNBR混合物のための配合
混合物の構成成分は、用いたゴム(HXNBR/HNBR)の総量に対する重量割合(%)で示した。
【0061】
【表1】

【0062】
混合物を製造するために、ゴム、フィラー、安定化剤、架橋剤及び加工助剤の順に、成分を混合ロールで混合する。
【0063】
表に示した混合物は、加硫挙動、物性、耐劣化性、様々な媒体中での膨潤挙動を以下で試験する。
【0064】
〔表2〕: Monsanto Rheometer MDR 2000 Eで170℃にて30分間、混合物について行った加硫試験の結果
【0065】
【表2】

【0066】
HXNBR含有混合物の増大された反応性は、Desmodur(登録商標)15/44/TTなどのジイソシアネート並びにRhenogran(登録商標)P50などのポリカルボジイミドの架橋活性に関して、HNBR混合物との比較(Fmax-Fminの行)によって、さらにはPolydispersion(登録商標)TVC40Pでのパーオキシド架橋との比較によって、明らかにわかる。
【0067】
〔表3〕:エージングした/エージングしていないサンプルについての室温における加硫特性の物理試験の結果
エージングはホットエアー乾燥棚中で、又は様々な媒体中での貯蔵によって行った。
DIN 53504に準拠して引張応力−伸び曲線に加えて、DIN 53505に準拠して体積膨潤度とショアA硬度を試験した。
加硫は、約30barの圧力でそれぞれ示した時間の間170℃で行った。
【0068】
【表3A】

【表3B】

【0069】
HXNBRとの組み合わせで、ジイソシアネートに基づく代替の架橋システムは、HNBR用の古典的な架橋システムと同等の物理特性をもたらしている。分子状に溶解されたトリフェニルホスフィンの存在下におけるHXNBRの場合には、様々な架橋システムの組み合わせ、したがって用途分野の広い選択が可能である。
【0070】
〔表4〕:標準的なHNBRゴムと比較した、いくつかの場合においてはパーオキシド架橋システムの存在下での、ジイソシアネートでHXNBR混合物を架橋するための配合
混合物の成分は、用いたゴム(HXNBR/HNBR)の総量に対する重量割合(%)で示す。
【0071】
【表4】

【0072】
混合物を製造するために、ゴム、フィラー、安定剤、架橋剤及び加工助剤の順で、成分を混合ロールで混合する。ロール温度は60℃である。
【0073】
〔表5〕:Monsanto Rheometer MDR 2000 Eで170℃にて30分間、混合物について行った加硫試験の結果
【0074】
【表5】

【0075】
HXNBR含有混合物の反応性はHNBR混合物との比較によって明確にわかり、イソシアネートと組み合わせたHXNBRについて、古典的なパーオキシド架橋システムについて公知の架橋密度と同等さらにはそれより高い架橋密度(Fmax-Fmin参照)を得ることができることを示している。パーオキシド及びイソシアネートに基づく架橋システムを同時に用いることは、Desmodur(登録商標)TTなどのジイソシアネートの架橋活性に関して、さらにPolydispersion(登録商標)T VC 40Pでのパーオキシド架橋との比較で記録した。
【0076】
〔表6〕: 様々な熱可塑性タイヤ上へのエラストマー混合物13〜14の接着試験結果
23℃で、DIN 53531とは異なり、100mm/minの剥離速度で、結合強度を測定した。試験体は約30barで170℃にて30分間加硫した。
【0077】
【表6】

【0078】
HXNBR(Therban(登録商標)KA8889)の存在下で、非カルボキシル化HNBR(Therban(登録商標)A 3407)で得られるよりも、様々なポリアミドに対してより一層高い接着力の値が得られる。
【0079】
〔表7〕:様々なエポキシド及び異なる量のトリフェニルホスフィンでHXNBR混合物を架橋するための配合
混合物の成分を、用いたゴム(HXNBR/HNBR)の総量に対する重量割合(%)として示した。
【0080】
【表7】

【0081】
混合物を製造するために、ゴム、フィラー、安定剤、架橋剤、及び加工助剤の順に成分を混合ロールで混合する。ロール温度は60℃である。
【0082】
〔表8〕:Monsanto Rheometer MDR 2000 Eで200℃にて30分間、混合物について行った加硫試験の結果
【0083】
【表8】

【0084】
表8は、エポキシドとのHXNBRの架橋速度及び架橋密度に対する、それぞれのエポキシのタイプ、用いたエポキシドの量、及び用いたトリフェニルホスフィンの量の影響を示している。活性化剤が存在する場合のみ、許容可能な温度≦200℃で、しかも許容可能な時間内(T95)≦30分で、列挙したエポキシドとのHXNBRの架橋が首尾良くいっている。
【0085】
〔表9〕:室温における、加硫物特性の物理試験結果
DIN 53504に準拠した引張応力伸び曲線に加えて、DIN 53505に準拠してショアA硬度を試験した。加硫は、約30barの圧力で、各場合に示した時間、180/200℃で行った。
【0086】
【表9】

【0087】
多官能エポキシドは適切な活性剤存在下で、架橋によりHXNBRと反応しうる。活性化剤の量は分子状に溶解したトリフェニルホスフィンの利用によって最小限に保つことができる。
【0088】
〔表10〕:様々な量の多価イオン(アルミニウムステアレート)及び様々なフィラー(カーボンブラック/シリカ)でHXNBR及びXNBRを架橋するための配合
混合物の成分は、用いたゴム(HXNBR/XNBR)の総量に対する重量割合(%)として示す。
【0089】
【表10】

【0090】
混合物を製造するため、ゴム、フィラー、安定剤、架橋剤、及び加工助剤の順に成分を混合ロールで混合する。ロール温度は60℃である。
【0091】
〔表11〕:Monsanto Rheometer MDR 2000 Eで160℃にて30分間、混合物について行った加硫試験の結果
【0092】
【表11】

【0093】
アルミニウムステアレート含有量が増加するにしたがい、架橋密度が増加している。この効果は、XNBRに対するよりもHXNBRに対してよりはっきりしている。NBR中には、より高濃度のカルボキシル基が存在する(HXNBR中での5%に対して7%)が、より高い架橋密度とより速い架橋速度がHXNBRで得られる。
【0094】
〔表12〕:室温における加硫物特性についての物理試験結果
DIN 53504に準拠した引張応力伸び曲線に加えて、DIN 53505に準拠してショアA硬度を試験した。加硫は、約30barの圧力で、各場合に示した時間、160℃で行った。
【0095】
【表12】

【0096】
カルボキシル基含有ポリマー、例えばXNBR(カルボキシル化ニトリル-ブタジエンゴム)及びHXNBRは、架橋により多価イオンと反応しうる。驚くべきことに、分子状に溶解したトリフェニルホスフィン存在下でのHXNBRについて、XNBRで達成可能である特性よりも、引張強度及び様々な伸びにおけるモジュラス(例えば、S 100 = 100%伸びにおけるモジュラスなど)などの顕著に優れた物性が達成されうる。
【0097】
〔表13〕:ホルムアルデヒド-フェノール架橋システムによる、HXNBR及びHNBRの架橋のための配合
混合物の成分は、用いたゴム(HXNBR/XNBR)の総量に対する重量割合(%)として示す。
【0098】
【表13】

【0099】
混合物を製造するために、ゴム、フィラー、安定剤、架橋剤、及び加工助剤の順に成分を混合ロールで混合する。ロール温度は60℃である。
【0100】
〔表14〕: Monsanto Rheometer MDR 2000 Eで160℃にて30分間、混合物について行った加硫試験の結果
【0101】
【表14】

【0102】
ブチルゴム(イソプレン-イソブチレンコポリマー)の架橋には典型的に用いられるが、HNBRの架橋には用いられない熱活性化可能なホルムアルデヒド-フェノール架橋システムによって架橋した場合、HXNBRはHNBRよりも顕著により速い架橋速度及びより高い架橋密度を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムのための架橋剤としての、トリフェニルホスフィンが分子状に分散されている水素化カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム(HXNBR)の使用。
【請求項2】
前記HXNBRゴム中に、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンが0.1〜10重量%含まれている、請求項1記載の使用。
【請求項3】
前記HXNBRが、非分子状に分散された活性化剤をさらに含む、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
前記の架橋されるエラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムが、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポリアミド、ポリメタクリレート、ポリエポキシド、ポリエピクロルヒドリン;二官能又は多官能のエポキシド、チイラン(thiirane)、イソシアネート、又はカルボジイミドと、二官能又は多官能のアミン、アルコール、又はホルムアルデヒド−フェノール樹脂とから製造される製品;ラジカル発生剤によって架橋されるゴム、並びにイオン架橋性混合物からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
トリフェニルホスフィンが分子状に分散されている水素化カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム(HXNBR)と、エラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムとを一緒に混合することによって得られる製品。
【請求項6】
前記HXNBRゴムが追加の非分子状に分散された活性化剤をさらに含む、請求項5記載の製品。
【請求項7】
a)トリフェニルホスフィンが分子状に分散されている水素化カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム(HXNBR)と、
b)非分子状に分散されている活性化剤、
とを含む組成物。
【請求項8】
前記組成物中に、10〜99.9重量%の前記成分a)と、0.1〜90重量%の前記成分b)とを含む、請求項7記載の組成物。
【請求項9】
前記活性化剤が、エタノールアミン、一級もしくは二級脂肪族アミン類又は一級もしくは二級芳香族アミン類、有機リン化合物、酸触媒、及びこれらの化合物の混合物、からなる群から選択される、請求項7又は8に記載の組成物。
【請求項10】
0.1〜10重量%の分子状に分散されたトリフェニルホスフィンが前記HXNBRゴム中に含まれる、請求項7〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
有機溶媒、安定剤、乳化剤、水、可塑剤、加工助剤、及びフィラーからなる群から選択される、さらなる添加剤が0〜90重量%含まれる、請求項7〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
以下のステップ:
a)分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを含み且つ乳化重合によって製造されるXNBRゴムを水素化することによって製造されるHXNBRゴムを準備すること、
b)前記HXNBRゴムをさらなる活性化剤と混合すること、
を含む、請求項7〜11のいずれか一項に記載の組成物の製造方法。
【請求項13】
エラストマー、プラスチック、及び/又は接着剤システムのための弾性化剤としての、分子状に分散されたトリフェニルホスフィンを有するHXNBRゴムの使用。
【請求項14】
前記HXNBRゴムが非分子状に分散された活性化剤をさらに含む、請求項13記載の使用。

【公表番号】特表2007−503517(P2007−503517A)
【公表日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−529733(P2006−529733)
【出願日】平成16年5月4日(2004.5.4)
【国際出願番号】PCT/EP2004/004706
【国際公開番号】WO2004/101671
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(505422707)ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー (220)
【Fターム(参考)】