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染毛用組成物
説明

染毛用組成物

【課題】 ヘナを用いた染毛において、染毛後直ちに安定した仕上がり色を発色させることのできるようにした染毛用組成物を提供する。
【解決手段】 表面にリン酸カルシウム微粒子及びシルク微粒子を吸着させた二酸化チタン粉末を、ヘナ粉末100重量部に対し、0.0075重量部〜0.015重量部配合して染毛用組成物を調製する。リン酸カルシウム微粒子の量は二酸化チタン100重量部に対して0.1〜25重量部とし、シルク微粒子の量は二酸化チタン100重量部に対して0.1〜2.5重量部とする。この染毛用組成物には天然インディゴ粉末、ウコン粉末、クルミ殻粒、茶葉粉末、バラ粉末、柿葉粉末、コーヒー種子粉末、レモン果皮粉末、HC染料粉末1つ又は2つ以上を更に配合することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヘナを用いた染毛用組成物に関し、特に染毛後に安定した仕上がり色を発色させることのできるようにした組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
染毛用組成物には、染毛力に優れるとともに、多彩な色調を表現できるため、合成染料であるp−フェニレンジアミン系やアミノフェノール系の酸化染料が染料成分として広く用いられていた。しかし、この種の酸化染料は皮膚障害が懸念され、又生態系に悪影響を及ぼす環境ホルモンであること、及び発がん性やアレルギー誘発性が懸念されることが指摘されている。
【0003】
他方、安全性が高いとされるHC染料や塩基性染料等の直接染料も用いられている。直接染料を用いた染毛剤は、中性域での染毛が可能であることから、アルカリによる毛髪の損傷がなく、又過酸化水素などの酸化剤が不要であるため、皮膚刺激や目に入ることによって引き起こされる事故のおそれがなく、酸化染料を用いた染毛剤に比較して比較的安全性の高い染毛剤とされている。
【0004】
例えば、HC染料や塩基性染料は、化学反応を起こすことなく毛髪に染着するため、繰り返し染毛しても毛髪のダメージが少ない。しかし、その染色効果は持続性に乏しく、シャンプーを繰り返すことなどにより色落ちしやすい。
【0005】
最近、ヘナが染料として注目されている。ヘナは有効成分として2-ヒドロキシ-1, 4-ナフトキノンを含み、インドやイランなどの熱帯地方に産するミソハギ科の潅木であるLawsoniainermisの葉を乾燥し粉砕して得られるオレンジからブラウン系の天然染料である。
【0006】
例えば、ヘナ粉末とヘナ抽出液の一方又は両方を1〜40重量%含有し、水分、油分、活性剤、トリートメント剤、HC染料、塩基性染料を含有するクリーム状の染毛剤組成物が提案されている(特許文献1)。
【0007】
また、ヘナ粉末20〜90重量%、インド藍の葉の乾燥粉末80〜20重量%を配合し、水と混練してペースト状にして使用するようにした染毛剤が提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−1278号公報
【特許文献2】特開2003−300845号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ヘナ粉末を主成分とする染毛剤では、染毛剤のペーストを毛髪に塗布し、30°C〜35°C程度の温度で10〜30分間程度加温するか、キャップをかぶせて水分の蒸発を防ぎながら1時間程度保持した後、シャンプーし、ドライヤーで乾燥させるようにしているが、安定した発色までに時間がかかり、染毛後数日経過しないと、安定した仕上がり色を確認できない。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑み、ヘナを用いた染毛において染毛後直ちに安定した仕上がり色を発色させることのできるようにした染毛用組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、本発明に係る染毛用組成物は、ヘナ粉末100重量部に対し、表面にリン酸カルシウム微粒子及びシルク微粒子を吸着させた二酸化チタン粉末0.0075重量部〜0.015重量部を配合したことを特徴とする。
【0012】
本発明の特徴の1つは表面にリン酸カルシウム微粒子及びシルク微粒子を吸着させた二酸化チタン粉末をヘナ粉末に配合するようにした点にある。
【0013】
リン酸カルシウム微粒子及びシルク微粒子を吸着させた二酸化チタン粉末は、可視光、特に450nm以上の波長の光で光触媒反応を呈し、この二酸化チタン粉末は微量であっても可視光の光触媒反応によって毛髪に超親水性(非常に強い親水性)を付与することができる。ヘナの主成分であるポリフェノール類は毛髪表面の超親水性によって毛髪内部に迅速に浸透して毛髪組織に結合するとともに、仕上がり色を呈するので、染毛後直ちに安定した仕上がり色を発色させることができる。
【0014】
リン酸カルシウム微粒子の量は二酸化チタン100重量部に対して1重量部〜25重量部、シルク微粒子の量は二酸化チタン100重量部に対して0.1重量部〜2.5重量部の範囲内の量とする。シルク微粒子はリン酸カルシウムが二酸化チタン表面で結晶化しながら吸着されるのを促進する働きがあるとされている。
【0015】
ここで、ヘナ粉末100質量部に対し、表面にリン酸カルシウム微粒子及びシルク微粒子を吸着させた二酸化チタン粉末を0.0075重量部〜0.015重量部としたのは、0075重量部満では親水性が十分に付与されず、0.015重量部を超えても親水性がそれ以上強くならず、無駄になるからである。
【0016】
本発明に係る染毛用組成物には種々な色に発色させる染料、例えば天然インディゴ、ウコン、クルミ殻粒、茶葉、バラ、柿葉、コーヒー種子、レモン果皮、HC染料の1つ又は2つ以上を用いてもよく、染毛直後に安定した仕上がり色を発色させることができる。これらの染料はヘナの主成分であるポリフェノール類によって毛髪に固定され、発色が安定し、色落ちしにくくなるものと考えられる。
【0017】
さらに、毛髪の保水性を高めるために、セチルPGヒドロキシエチルパルミタミドを、毛髪の染料に対する親和性を高めるために、加水分解ケラチンを配合するようにしてもよい。
【0018】
本発明に係る染毛用組成物を用いる場合、適量の水又は70°C程度の温水を加えてペースト状に混練し、ペーストを毛髪に塗布し、毛髪表面温度が35°C〜40°C程度になるように加温して10分〜20分間維持し、洗髪して毛髪に付着した余分なペーストを洗い流し、毛髪を乾燥することによって染毛を行うことができる。
【0019】
また、毛髪を乾燥させた後、毛髪に表面温度150〜200℃に制御したアイロンプレスによりプレス処理するようにしてもよい。アイロンプレスにより、高温及び高圧で処理するためにヘナ中の染料成分を安定にすることができ、繰り返しシャンプーした場合にも色落ちがほとんどない。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る染毛用組成物を実施例に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0021】
ヘナ粉末(近代化学社製:商品名彩輝ヘナ)1000kgに、表面にリン酸カルシウム微粒子及びシルク微粒子を吸着させた二酸化チタン粉末(環境保全研究所社製:商品名トリニティ)150gを配合して染毛用組成物を調製した。
この染毛用組成物を70°C前後の温水(又は水)でペースト状に混練し、室温まで冷えたペーストを毛髪(白髪)に塗布し、毛髪表面温度が35°C〜40°Cになるように加温して10〜20分間保持し、洗髪して毛髪に付着した余分なペーストを洗い流し、毛髪を乾燥することによって染毛を行ったところ、白髪全体を仕上がり色であるナチュラルオレンジ色に染毛できた。また、染毛後、繰り返しシャンプーを行っても、色落ちはほとんど起きなかった。
【実施例2】
【0022】
表面にリン酸カルシウム微粒子及びシルク微粒子を吸着させた二酸化チタン粉末を100gとした以外、実施例1と同様に染毛用組成物を調製し、この組成物を水又は温水でペースト状に混練して白髪の染毛を行ったところ、ナチュラルオレンジ色に染毛でき、この仕上がり色は安定していた。
【実施例3】
【0023】
表面にリン酸カルシウム微粒子及びシルク微粒子を吸着させた二酸化チタン粉末を75gとした以外、実施例1と同様に染毛用組成物を調製し、この組成物を水又は温水でペースト状に混練して染毛を行ったところ、白髪全体を仕上がり色であるナチュラルオレンジ色に染毛できた。
【実施例4】
【0024】
加水分解ケラチン0.1g、セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド0.1gを更に配合した以外、実施例1と同様にして染毛用組成物を調製し、この組成物を水又は温水でペースト状に混練して染毛を行ったところ、白髪全体を仕上がり色であるナチュラルオレンジ色に安定に染毛できただけではなく、毛髪全体がしっとりと潤い、しかも毛髪のボリュームをだすことができた。
【実施例5】
【0025】
実施例1〜3記載の染毛用組成物に、ホソバタイセイ葉、茶葉、ブッソウケ花、アンマクロ果実、アカシアコンシナ果実、加水分解ケラチン、セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド、HC青2、HC黄色4、HC赤3を適量配合して染毛用組成物を調製した。
この染毛用組成物を水又は温水でペースト状に混練し、ペーストを用いて染毛を行ったところ、チョコブラウン色、オリーブブラウン色、チェリーレッド色、アプリコット色(但し、この場合はHC青2を使用していない)に安定に発色させることができた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘナ粉末100重量部に対し、表面にリン酸カルシウム微粒子及びシルク微粒子を吸着させた二酸化チタン粉末0.0075重量部〜0.015重量部を配合したことを特徴とする染毛用組成物。
【請求項2】
リン酸カルシウム微粒子の量が二酸化チタン100重量部に対して0.1〜25重量部であり、シルク微粒子の量が二酸化チタン100重量部に対して0.1〜2.5重量部である請求項1記載の染毛用組成物。
【請求項3】
天然インディゴ粉末、ウコン粉末、クルミ殻粒、茶葉粉末、バラ粉末、柿葉粉末、コーヒー種子粉末、レモン果皮粉末、HC染料粉末1つ又は2つ以上が更に配合されている請求項1記載の染毛用組成物。

【公開番号】特開2013−75865(P2013−75865A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−216987(P2011−216987)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(511237645)有限会社クリヤ・ユミ (1)
【Fターム(参考)】