説明

柔軟なモバイル前払いスクラッチ・カード再入金

本発明は、前払いの遠距離通信の入金を柔軟に制御するための方法および装置に関する。今後の遠距離通信の通話に前払いをするために、スクラッチ・カード再入金の措置が使用される。スクラッチ・カードの額面価格と、そのスクラッチ・カードのために認められた遠距離通信入金の金額との間で転換を行うために、柔軟な措置が提供される。有利にも、異なるスクラッチ・カードの売主は、所与の額面価格のスクラッチ・カードのために、異なるサービス金額を提供してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モバイル前払いスクラッチ・カード・システムに柔軟性を提供するための方法および装置に関し、より詳細には、異なる再販業者が異なるスクラッチ・カードの再入金料金プランを、その業者のスクラッチ・カードに与えることができる措置を提供するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
モバイル遠距離通信の通話は、2つの方法のうちの1つで入金されることが可能である。後払い入金システムは、カスタマのために入金額を累算して、月毎の基準でカスタマに請求書を送付する。前払いシステムによって、カスタマは特定の分数またはその他の要素について前払いをしておき、カスタマに奉仕する通信事業者の前払いシステム・データベースの中に保持されている残高記録と引き換えに電話をかけることができ、残高はカスタマが電話をかけると減らされ、残高がゼロに達する場合、カスタマはもはや前払い口座に基づいて電話をかけることはできない。モバイル・カスタマは、自分の前払い口座に補充するために再入金カードを購入しなければならない。最も普及している前払い再入金カードの種類は、スクラッチ・カードである。モバイル・カスタマは、小売業者または再販業者からスクラッチ・カードを購入することができる。スクラッチ・カードは、額面価格と個人識別番号(PIN)とを有する。額面価格は($20、$50、$100および$200など)異なっている。スクラッチ・カードPINは再入金カード管理システム(RCMS)によって生成された無作為の番号であり、スクラッチ・カード上でカバーを付けて製造されている。カスタマは、カード上のカバーをスクラッチして、PINを明らかにしなければならない。スクラッチ・カードのバッチがサービス・プロバイダによって製造され、小売業者、流通業者、卸売業者または小売の再販業者などの再販御者に流通される場合、この再販業者は、カードがエンド・カスタマに販売される前にそのバッチをアクティブ化することができる。スクラッチ・カードを購入したエンド・カスタマがPINをスクラッチして明らかにすると、そのカスタマは自分のモバイルの前払い口座に補充するために、このPINを使用することができる。
【0003】
前払い口座に補充するための異なる方法が、数多く存在する。
(1)エンド・カスタマは、サービス・プロバイダの前払いシステムへの番号1−800にダイヤルする。対話式音声応答(IVR)は、モバイル電話番号を入力して(モバイル・ハンドセットからダイヤルされた場合には、モバイル電話番号は自動的にシステムに入る)、メニュー・プロンプトから前払い口座の入金を選択するようにエンド・カスタマに促す。次いで、エンド・カスタマはPIN番号を入力する。前払いシステムは、スクラッチ・カードの有効性を確認するために、受信されたモバイル電話番号(加入者ID)とPINとを使用する。前払いシステムは、スクラッチ・カードのバッチを生成した再入金カード管理システム(RCMS)に(PINを備えた)有効性確認クエリを送信し、RCMSは(カードのバッチ番号、製造番号、PIN、状態(新規、アクティブ化済み、期限切れ使用済み等)を含む)すべてのカード情報を記憶する。RCMSは前払いシステムから要求を受信し、そのデータベースに対して要求の有効性を確認し、カードの状態がアクティブ化済みである場合には、RCMSは(カードは有効であるという)返信コードとカードの額面価格を用いて、前払いシステムに応答を返信する。前払いシステムは額面価格の金額をエンド・ユーザの前払い口座に振り込み、(再入金が完了しました、および、あなたの前払い口座にドル額が振り込まれます、などの)告知がエンド・カスタマに対して再生される。前払いシステムはまた、(有効期限、再入金日などの)カスタマの前払い口座についての口座ライフサイクルも記憶する。RCMSは使用されるときにこのPINをカードにマークするので、今後このPINでの再入金は許可されない。
【0004】
(2)同様の再入金は、再販業者/小売業者の端末を通じて行われることが可能である。カスタマはモバイル電話番号を入力し、再入金システム端末のグラフィック・ユーザ・インタフェース(GUI)のスクリーンからPINをスクラッチする。再入金システムはモバイル電話番号を読み取ってPINをスクラッチし、任意の種類のインタフェースによってクエリを前払いシステムに送信する。前払いシステムは、RCMSを用いてスクラッチ・カードPINの有効性を確認する。スクラッチ・カードPINが有効である場合、前払いシステムはRCMSから額面価格を受信して、エンド・ユーザの前払い口座に金額を振り込み、また(有効期限、再入金日などの)カスタマの前払い口座についての口座ライフサイクルを記憶する。RCMSは使用されるときにこのPINをカードにマークするので、今後このPINでの再入金は許可されない。前払いシステムは再入金の結果を再販業者の端末に返送し、エンド・ユーザは端末またはプリントアウトから再入金の結果を見ることができる。
【0005】
(3)(通常は第三者のシステムである)RCMSは、エンド・ユーザがモバイル電話番号とスクラッチ・カードPINを入力する場合に、再入金の有効性確認を行う。再入金システムは、RCMSを用いて直接スクラッチ・カードの有効性を確認し、そのカードが有効である場合には額面価格を得る。再入金システムは、任意のインタフェースを介して、エンド・ユーザのモバイル電話番号と再入金する額面の金額とを前払いシステムに送信する。前払いシステムは額面金額をエンド・ユーザの前払い口座に振り込み、前払い口座の中に新たなライフサイクルを記憶する。前払いシステムは、エンド・ユーザを承認する再入金システムに、再入金の結果を返信する。
【0006】
(4)カスタマ・ケア・システムが再入金を行う。エンド・ユーザは、カスタマ・ケア・センター(オンライン・ヘルプ・センター)への番号1−800にダイヤルして、カスタマ・サービス代行(CSR)にモバイル電話番号とスクラッチ・カードPINとを提供することができる。CSRは前払いシステムに対する再入金要求に、加入者ID(モバイル電話番号)とPINとを記入する。前払いシステムはRCMSを用いてスクラッチ・カードの有効性を確認して、再入金金額をエンド・ユーザの前払い口座に振り込み、その結果をCSRに返信するか、またはCSRがRCMSを用いて直接PINの有効性を確認し、RCMSから有効確認の応答とカードの額面価格を得る。CSRは、エンド・ユーザの前払い口座に金額を振り込む前払いシステムに、再入金金額を送信する。
【0007】
スクラッチ・カードを使用した再入金の後、エンド・ユーザはプラスの前払い口座残高を持つことになり、電話をかけることができる。
先行技術の問題点は、同じスクラッチ・カード入金について、カスタマにより多くの分数のサービスまたは通話単位を与える能力を異なる再販業者に与えるための、いかなる措置も提供されていないということである。先行技術では、すべてのスクラッチ・カード再入金は、加入者の前払い口座にカードの額面価格の金額を振り込む。前払いシステムは時には、再入金のプロモーションとして、加入者の口座に何分かのボーナスの分数を追加する場合がある。再入金金額は、時には通話単位に変換され、加入者の前払い口座に記憶される。しかしながら、加入者が前払い口座を開設する場合か、または加入者がモバイル電話ハンドセットを購入/登録するか、もしくはサービス期間中にサービス・プロバイダにCOSの変更を要求する場合、再入金金額が通話料金、すなわちサービス・クラス(COS)として加入者の前払い口座に事前に与えられている1分当たりのドル額または通話単位に影響を及ぼすことはない。
【0008】
しかしながら多くのサービス・プロバイダは、再入金スクラッチ・カードの種類によって決まる一種のプロモーションの通話料金をエンド・ユーザに提供したいと考える。このことは、プロモーションの通話料金を反映するために、振込み金額対再入金金額(額面価格)を調整することを、前払いシステムに要求する。例えば、通話料金$0.50/分の口座COS選択肢を有する加入者Aにとっては、額面価格が$50でプロモーション料金が$0.25/分であるK−Martの再入金スクラッチ・カードを使用することが望ましいかもしれない。加入者Aが前払い口座に補充すると、前払いシステムは$100で振り込み金額を調整する。システム内のカスタマの通話料金は$0.50/分のままである(COSの変更はない)が、振り込まれる金額は確かに、再入金カードについての$0.25/分のプロモーション料金を反映する。
先行技術の問題点は、異なる再入金料金プランに対して様々な入金を認めるために、柔軟な前払いスクラッチ入金カードを提供する満足な方法が存在しないということである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本件発明は上述の問題を解決するシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の問題点は、前払いシステムがカード管理システムからの、カスタマのスクラッチ・カードのドルの額面金額という要素のうちの1つまたは複数を示す入力を受け入れ、またカード管理システムが、再販業者のアイデンティティ、再販業者の位置の関数であってもよい、カスタマに提供されるボーナスの種類およびサイズ、カードの補充日、前払いの有効期限、カスタマのサービス・クラス、カードの額面価格の調整ポリシー、再入金の調整方式に関する情報を前払いシステムに提供し、この入力の受信に応じて、前払いシステムが前払いシステムのデータベース中に記憶された、スクラッチ・カードについての人為的なドル金額を計算する本発明によって、本質的に解決され、先行技術から前進する。事実上この人為的なドル金額は、スクラッチの購入者に権利が与えられている通話単位の数に対応している。有利にも、この措置は、額面価格から実効前払い価格への変換において、大きな柔軟性を可能にする。
【0011】
本発明の1つの機能によって、別のスクラッチ・カードを購入するか、または現在のスクラッチ・カードに許容可能な入金額を追加するための準備の中で購入者が自分の残高を知りたいと思う場合、前払いシステムは、データベース中に記憶された人為的なドル金額から、実質的に、このスクラッチ・カードでカスタマがまだ利用することができる元々の購入された遠距離通信サービスの一部に相当する実際のドル金額へ再転換する。有利にも、残高はエンド・ユーザが購入したスクラッチ・カードに関連した料金プランを反映する。
【0012】
再入金する人為的なドル金額の入力変数の一部は、以下で説明される。
再販業者の名前または再販業者IDによる再販業者の種類。例えばAlltel、BCGI、K−mart、Walgreen、Western Unionなど。スクラッチ・カードは、再販業者の識別を備えて製造されている。
【0013】
再入金する額面価格の金額。例えばスクラッチ・カード上に印刷された$10、$20、$50および$100など。再入金する額面価格の金額はまた、カードのPINと製造番号/バッチ番号とともに、カードの有効性確認のためにRCMSで記憶される。有効性確認の間にPINがマッチする場合、RCMSは前払いシステムに額面価格を提供する。
【0014】
再入金料金プラン。再入金料金プランは、特定の再販業者について(また額面価格に基づいて)、カード・バッチの中で事前に定義されている。再入金料金プランは、カード・バッチに関連しているか、または再販業者の種類およびカードの額面価格から導き出されることが可能な再入金料金IDによって認識されることが可能である。1つの再入金料金IDは、例えば1分当たり$0.25、$0.30、$0.35および$0.40などの再入金料金プランを示す。
再入金調整方式(例えば対話音声、再販業者の構内等)
再入金の位置(州)
再入金の日時
加入者の通話料金プランのサービス・クラス(COS)(1分当たり$0.25、$0.30および$0.40)
【0015】
出願人の好ましい実施形態によって、実際の金額(スクラッチ・カードの表面に示された金額)と人為的な金額(カスタマに依然として権利が与えられている入金金額に対応しているもの)との間の変換は、規則に基づく変換プロセスを通じて行われる。この規則に基づく変換プロセスは、通信事業者が任意のときに直接的な方法で、異なる再販御者に対して入金機能を追加したり、差し引いたり、または変更したりすることができるようにする。出願人の好ましい実施形態で、規則に基づくシステムは、再販業者のアイデンティティ、再販業者のボーナスのサイズおよびタイミングなどの要素を使用する、一連のIF−ELSE−THEN文を含む。有利にも規則に基づく措置は、人為的なドル金額の変換に対して額面価格の中の変更を入力し、編集することを、極めて簡単にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、出願人の発明のオペレーションを示すブロック図である。カスタマは、カスタマがスクラッチ・カードを購入するWalmartなどの再販業者/流通業者20のところに行く。物理的にスクラッチ・カードは、額面価格、識別番号および隠された個人識別番号(PIN)を備えたプラスチックのカードである。再入金カード管理システム3は、再販業者が販売することを認められているカードの個人識別番号(PIN)を、予めアクティブ化している。再入金カード管理システムは、スクラッチ・カードのPINを含むデータベース4を有しており、再販業者のメッセージに応じてスクラッチ・カードID、スクラッチ・カードの額面金額、および再販業者IDなどの詳細をデータベースに配置する。カスタマがモバイル局10からカードをアクティブ化する場合、カスタマは、カスタマの識別を追加する通話入金システム8を介して、PINに加えてカードの識別を前払いシステム1に送信する。このシステムはカスタマの識別、カード番号およびPINを、PINの認証のために再入金カード管理システム(RCMS)に転送し、RCMSデータベースを更新する。RCMSからの肯定的な認証に応じて、このシステムはまた(再販業者の種類、再入金料金、許容される再入金媒体、許容される再入金の位置などの情報を含む)再入金料金プラン、再入金日時、再入金の有効期限を与え、カスタマのサービス・クラスを記憶する前払いシステムは、カスタマがスクラッチ・カードから権利を与えられている通話単位の数に対応する増やされた額面金額に、額面金額を変換する。以降、当初残高と呼ばれるこの金額は、前払いシステムのデータベース2に記憶される。この金額は、カスタマがスクラッチ・カードを使用して電話をかけるときに減らされる。カスタマが自分の残っている残高に対して要求を行う場合にカスタマを混乱させることを回避するために、カスタマに報告される金額は当初残高の一部ではなくて、カードの額面価格の一部である。報告される金額は当初残高、元々の額面金額および残っている残高から導き出されるか、または当初残高を導き出すために使用される規則を逆に使用することを通じて、導き出されることが可能である。
【0017】
さらにモバイル・カスタマ10は、そのモバイル交換センター(MSC)12を介して、前払いシステム1と通信することができる。この経路は、残っている残高について問合せを行うために使用されることが可能である。
端末9は、サービス・プロバイダから再入金料金プランを導き出すための規則と条件を編集するために、前払いシステムにアクセスすることができる。
【0018】
図2は、出願者の発明のオペレーションを示す流れ図である。前払いサービス・プロバイダの再入金カード管理システム(RCMS)は、カード番号、額面価格、再販業者の識別およびPIN値を用いてスクラッチ・カードのバッチのためのデータ・ファイルを生成し、カードを作成するためにカード・バッチのデータ・ファイルを製造業者に送信する。RCMSはまた、そのデータベースの中にカード・バッチのすべてのデータを記憶する(アクション・ブロック201)。カードの製造業者は受信されたデータ・ファイルに基づいてカード・バッチを作成し、カードを直接再販業者に提供するか、またはカードを再販業者に流通する前払いサービス・プロバイダにカードを提供する(アクション・ブロック203)。サービス・プロバイダ、または流通業者もしくは販売業者は、RCMSデータベースの中のカード・バッチの(例えばアクティブ化済みなどの)状態を更新する(アクション・ブロック205)。再販業者は、スクラッチ・カードをカスタマに販売する(アクション・ブロック207)。カスタマはスクラッチ・カードのPINを露出させ、カスタマがシステムに電話をかけるときにPINを前払いシステムに提供する(アクション・ブロック209)。前払いシステムは、PINを確認するため、ならびにカードについての入金額および入金変更データを得るために、RCMSに問合せを行う(アクション・ブロック211)。RCMSは、カスタマのための入金変更の計算、PIN、カードの額面価格、および再入金料金プランIDの確認で使用するためのデータを用いて応答する(アクション・ブロック213)。前払いシステムは、RCMSから受信されたカードの額面価格、ならびに入金額および入金変更データとともに、前払いシステムに記憶されたカスタマのサービス・クラスから、加入者の前払い口座についての再入金/補充金額を導き出す(アクション・ブロック215)。前払いシステムはまた、(例えば有効期限、次の再入金日の最終期限などの)再入金のライフサイクル・データを導き出す。その後カスタマが電話をかけるときに、前払い残高は、その種類の通話についての標準的な金額で引き落とされる(アクション・ブロック217)。
【0019】
図3は、自分のスクラッチ・カードの額面金額がまだいくら残っているのかを知るために、発信者が入金システムに電話をかけるときに、どのようなことが起こるのかを示している。システムは最初に、今後の通話のためにどれだけ利用可能であるのかを調べる方法として残高を利用するが、カードの額面金額はカスタマに深く関係するものなので、カードの額面金額に関してカスタマに報告を行うのが望ましい。したがって残っている残高は、当初残高に対する当初の額面カード価格の割合で残っている残高を増加させることによって、同等の額面カード残高に変換される。
【0020】
本発明の措置は、非常に柔軟なスクラッチ・カード前払いシステムを提供する。再入金料金の規則条件リストに基づいて、演算子は以下の加入者再入金料金調整ポリシーを定義することができる。
【0021】
ポリシーがない場合。再入金金額は、正確にスクラッチ・カードの額面価格による。例えば、再入金料金が通話料金よりも高い場合、または再入金が特定の州から行われるものである場合など。その他の例は、再販業者の識別が提供されない場合。
【0022】
再入金料金プランに基づく調整ポリシー。再入金プランは、再入金料金IDの入力に基づいているか、またはその他の条件から導き出される。
ボーナス調整ポリシー。ボーナスが再入金のために生成されるかどうかを、規則セットが定義する。
再販業者または流通業者に基づく調整ポリシー。再販業者の種類は、再入金料金プランを区別する。
【0023】
カードの額面価格に基づく調整ポリシー。通常、額面価格が大きいほど、通話料金は安くなる。例えば、額面価格が$25のカードは再入金料金が$0.50/分であり、額面価格が$100のカードは再入金料金が$0.20/分であるという規則が設定される。
【0024】
再入金の位置および日付/時間調整ポリシー。プロモーションは、再入金の時間および位置(州)の範囲に限定されてもよい。例えば、エンド・ユーザがプロモーション期間内にスクラッチ・カードを購入するが、(プロモーション期間外の)数ヵ月後に再入金を行う場合、プロモーション料金を得ることは許可されない。その他の例は、K−Martの再入金カードでは、特定の州内でプロモーション料金を得ることだけが許可されるという場合である。
【0025】
再入金媒体に基づく調整ポリシー。プロモーション料金は、再入金媒体によって区別される。例えばCSRを通じての再入金は、ボーナスの再入金金額を得ることがない。
COSに基づく調整ポリシー。再入金料金プランは、加入者の現在の通話料金プランによって区別される。加入者の通話料金プランが1分当たり$0.20である場合、再入金料金プランは1分当たり$0.30であり、再入金料金は1分当たり$0.20に基づくことになる。
【0026】
図4は、前払いアプリケーション・システムにおける、スクラッチ・カード再入金のための基本的なポリシー管理メカニズムを示す。本発明では、中核となる再入金サービス制御ロジックは、ポリシー管理の中の規則セットとして定義される。特定の再入金は、それ自体のサービス規則を有する。すべてのポリシー規則は、ポリシー・リポジトリ415で記憶される。ポリシー・リポジトリの中の規則は、再入金料金規則、ボーナス規則、再販業者規則、額面価格規則、日付/時間規則、位置規則、媒体構成要素規則、COS規則等の異なるカテゴリに分けられる。前払いシステムは、再入金カード管理システム3から入力を受信する。
【0027】
図4は、再入金機能を制御する前払いシステムの部分401を示す。部分401は、加入者口座を管理するためのブロック403と、再入金サービス制御ロジックを含むブロック405と、前払いシステムの中のデータを変更するために様々なソースへのアクセスを得るためのブロック407とを含む。再入金サービス制御ロジック(405)は、規則に基づく再入金通話制御にアクセスするためのポリシー実施ポイント409を含む。規則に基づく再入金通話制御(411)は、ポリシー実施ポイントと対話するため、およびポリシー・リポジトリ415にアクセスするためのポリシー判定ポイント(PDP)413を含む。
【0028】
再入金サービス・ロジックの中のポリシー実施ポイント(PEP409)は、判定要求を保存するためにポリシー判定ポイント(PDP413)と通信する。PDP413は、判定応答を決定するために評価される適切な規則を得るために、ポリシー・リポジトリ(415)にアクセスする。一旦判定応答が得られると、再入金サービス・ロジックは、再入金する調整された金額を決定し、その金額または単位を加入者の口座に振り込む。
【0029】
サービス・ポリシー管理の中で、規則は条件リストおよびアクションのシーケンスとして表される。
【数1】

条件リストは、CNF(乗法標準形)(Conjunctive Normal Form)の中のブール演算子AND、ORおよびNOTによって結合される条件のリストによって構成される。規則が呼び出されると、規則条件はPDPの中で評価され、規則条件がマッチする場合には、規則下のすべてのアクションが順に実行される。
【0030】
例えば、再入金料金プランの決定を使用することによって、再入金する調整金額は再入金料金プランID、再販業者ID、再入金の位置/時間に基づくことになる。規則および実施のいくつかの例は、以下のようなものである。
A.再入金料金プランと加入者通話料金プランの比較
再入金料金は、以下の規則として定義される。
【表1】

【数2】

加入者通話料金は、以下の規則として定義される。
【表2】

【数3】

再入金調整ID“0000”は、再入金の調整がないことを意味する。
B.再入金料金プランの規則
再入金の調整は、以下の規則として定義される。
【表3】

【数4】

再入金調整ID“8001”は再入金料金に対する再入金の調整を意味し、“8002”は再入金料金に対する再入金の調整+20分のボーナスを意味する。
【0031】
COS_ID=103(通話料金=$0.50/分)を持つ加入者が、プロモーション期間内(すなわち02/01/05)にカリフォルニア州で、再入金料金$0.25/分(再入金料金ID=7011)のK−Mart(再販業者ID=3001)によって流通された$50の再入金スクラッチ・カードを使用して自分の口座に再入金する場合、規則判定からの再入金調整IDは、再入金料金プラン7011であるための手段8001である。その人の口座には$100か、または同等の単位が振り込まれる。
【0032】
COS_ID=103(通話料金=$0.50/分)を持つ加入者が、プロモーション期間内(すなわち02/01/05)にイリノイ州で、再入金料金プランが$0.25/分(再入金料金ID=7011)のWalgreen(再販業者ID=3002)によって流通された$50の再入金スクラッチ・カードを使用して自分の口座に再入金する場合、規則判定からの再入金調整IDは、再入金料金プラン7011と+20分のボーナスであるための手段8002である。その人の口座には$100+$5のボーナスで総額$105か、または同等の単位が振り込まれる。
【0033】
上述の例は、単なる1つの規則のセットである。異なる規則の様々な組合せを備えたスクラッチ・カード再入金に関する任意の規則セットが、使用されることが可能である。
上述の説明は、出願人の発明の1つの好ましい実施形態の説明である。本発明の範囲から逸脱することなく、当業者にはその他の実施形態が明らかとなろう。本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】出願人の発明によるスクラッチ・カード・システムのブロック図である。
【図2】スクラッチ・カードについての残高を導き出すためのプロセスを示す流れ図である。
【図3】スクラッチ・カードの所有者に、その人のスクラッチ・カードの残りの額面のカード残高を報告するプロセスを示す流れ図である。
【図4】再入金部分を強調した前払いシステムのブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同じ価格のスクラッチ・カードについて、異なる遠距離通信サービスの数量を認める方法であって、
スクラッチ・カードのアクティブ化に応じて、前記カードの額面価格から導き出され、前記スクラッチ・カードの前記額面価格を超える額で遠距離通信サービスを提供するような措置をとった再販業者の識別にしたがって増やされる再入金/補充金額を作成する工程と、
カスタマについての前記再入金/補充金額を前払いシステムのデータベースに記憶する工程と、
前記カスタマが電話をかけることに応じて、前記スクラッチ・カードを前記カスタマに販売した前記再販業者のアイデンティティとは関係なく、前記通話についての標準の通話入金額で、前記再入金/補充金額を引き落とす工程とを含む方法。
【請求項2】
異なる再入金料金プランを異なるスクラッチ・カードに割り当てる工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
プログラムされた規則および入力条件を使用して、再入金料金プランを導き出す工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記プログラムされた規則および条件が、条件および規則ロジックの規則を解釈して出力再入金/補充金額を導き出すために、ポリシー管理システム(規則エンジン)によって解釈される請求項3に記載の方法。
【請求項5】
1つまたは複数の再入金料金プランを変えるために、サービス・プロバイダの端末から規則セットを編集する工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
同じ価格のスクラッチ・カードについて、異なる遠距離通信サービスの数量を提供するための装置であって、
スクラッチ・カードのアクティブ化に応じて、前記カードの額面価格から導き出され、前記スクラッチ・カードの前記額面価格を超える額で遠距離通信サービスを提供するような措置をとった再販業者の識別にしたがって増やされる再入金/補充金額を作成するための手段と、
カスタマについての前記再入金/補充金額を記憶するための前払いシステムのデータベースと、
前記カスタマが電話をかけることに応じて、前記スクラッチ・カードを前記カスタマに販売した前記再販業者のアイデンティティとは関係なく、前記通話についての標準の通話入金額で、前記再入金/補充金額を引き落とすための手段とを備えた装置。
【請求項7】
異なる再入金料金プランを異なるスクラッチ・カードに割り当てるための手段をさらに備えた請求項6に記載の装置。
【請求項8】
プログラムされた規則および入力条件を使用して、再入金料金プランを導き出すための手段をさらに備えた請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記プログラムされた規則および条件が、条件および規則ロジックの規則を解釈して出力再入金/補充金額を導き出すために、ポリシー管理システム(規則エンジン)によって解釈される請求項8に記載の装置。
【請求項10】
1つまたは複数の再入金料金プランを変えるために、規則のセットを編集するためのサービス・プロバイダの端末をさらに備える請求項6に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−541668(P2008−541668A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−512373(P2008−512373)
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/018512
【国際公開番号】WO2006/127303
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(596092698)ルーセント テクノロジーズ インコーポレーテッド (965)
【Fターム(参考)】