説明

柔軟な下部構造を有するマッサージ装置

マッサージ装置、方法および器具を開示する。利用者の手により把持し操作されるように構成される第1の末端および人体の部位に対して適用されるように構成される第2の末端を含むマッサージ装置の実施形態を提供する。装置は第1の末端を第2の末端に接続させる柔軟な部分を更に含む。柔軟な部分は振動運動の発生源を含み、振動運動を発生源から装置の第2の末端に伝達することに十分な剛性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国特許仮出願第61/237,186号(2009年8月26日出願)の利益を主張し、その全体が本明細書に参考として援用される。
【0002】
本特許出願は、マッサージ器、関連の方法および器具に関する。幾つかの実施形態において、利用者の手によって保持および操作されるよう構成される第1の末端、および人体の部位へ適用するよう構成される第2の末端を含むマッサージ器が提供される。そのマッサージ器は更に、第1の末端を第2の末端に接続する柔軟な部分を含む。その柔軟な部分は振動運動の発生源を含み、発生源からの振動運動を装置の第2の末端に伝達するために十分な剛性を有する。幾つかの実施形態において、その柔軟な部分は装置の第2の末端の内部へと延在することができ、その結果、装置の第2の末端内に振動運動の発生源を置くことにより振動運動の伝達を達成する。加えて、または別法として、振動運動の発生源は柔軟な部分の末端を越えて、装置の第2の末端の内部へと延在し得る。更になお、振動運動の発生源は装置を通して振動運動を伝達し得る。
【発明の概要】
【0003】
様々な実施形態によって、マッサージ器は以下を備え得る;利用者の手によって把持および操作されるよう構成された第1の末端、人体の部位へ適用するよう構成された第2の末端、および、第1の末端を第2の末端に接続する柔軟な部分である。その柔軟な部分は振動運動の発生源を備え、発生源からの振動運動を装置の第2の末端に伝達するために十分な剛性を有する。その発生源は第2の末端よりも先端に配置される。
【0004】
幾つかのマッサージ器の実施形態において、その柔軟な部分は、柔軟な下部構造およびその柔軟な下部構造を覆うブーツを備える。幾つかの実施形態において、その柔軟な下部構造は、そのブーツのショア押し込み硬度計値よりも高いショア押し込み硬度計値を有する。1つの実施形態において、マッサージ器は空気交換のためのバルブを含み得る。そのマッサージ器は防水加工であり得る。そのバルブは膜を備え得る。
【0005】
幾つかの実施形態において、柔軟な部分は第1の末端から延在する2つの柔軟な部材を備え得る。1つの発生源がその2つの柔軟な部材を振動させ得る。幾つかの実施形態において、柔軟な部材1つにつき1つの発生源が含まれ得る。任意選択で、各発生源は個々に操作可能であり得る。そのマッサージ器は発熱源を備え得る。
【0006】
幾つかの実施形態において、発生源からの振動は、マッサージ器を把持するための末端である第1の末端に隣接して抑制される。幾つかの実施形態において、その柔軟な部分はXY平面上で曲げられた時よりもYZ平面上で曲げられた時の方がより柔軟である。
【0007】
様々な実施形態によって、マッサージ器は振動源、形状を画定するリブ、およびそのリブを補完する柔軟な材料を含み得、リブは振動源からの振動を伝達する。その柔軟な材料を通じておよび柔軟な材料とともに、人体の領域に刺激を与えることができ、その人体への接触点が振動点ともなる。柔軟な材料は、柔軟な下部構造および柔軟な下部構造を覆うブーツを含み得る。リブは、人間の指を受け止めるのに適した形状を画定し得る。
【0008】
様々な実施形態によって、マッサージ器は、装置から延在する2つの柔軟な部材を含み得、その部材は振動点を提供する各部材の先端を有する。その部材は、人体上の同じ点に刺激を与えるよう操作され得、また異なる点に同時に刺激を与えるようにも操作され得る。2つの部材はおおよそ同じ高さまたは寸法で、それぞれ独立して動かすことができる。幾つかの実施形態において、2つの柔軟な部材の各々は柔軟な下部構造およびその柔軟な下部構造を覆うブーツを備え得る。
【0009】
様々な実施形態によって、マッサージ器は第2の方向とは反対に第1の方向へより硬くなるよう設定されたスパインを含み得る。そのスパインは薄い材料を備え得る。その薄い材料は長方形であり得る。
【0010】
本発明のマッサージ器、方法または器具の性質および様々な利点は、以下の説明を添付図面と合わせて検討すればより明らかになるであろう。付加的な発明体系、方法、過程または特徴も以下の説明および図面からより理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態によるマッサージ器の正面斜視図である。
【図2】図2は、図1のマッサージ器の後面斜視図である。
【図3】図3は、図1のマッサージ器の立体分解図である。
【図4】図4は、充電器と組立てられた図1のマッサージ器の透視図である。
【図5】図5は、図4の組立品の立体分解図である。
【図6】図6は、本発明の第2の実施形態によるマッサージ器の正面斜視図である。
【図7】図7は、図6のマッサージ器の立体分解図である。
【図8】図8は、本発明の第3の実施形態によるマッサージ器の正面斜視図である。
【図9】図9は、図7のマッサージ器の立体分解図である。
【図10】図10は、図7のマッサージ器の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
作図を参照すると、類似した番号は類似した特長を表すために使用されており、図1および図2は本発明の1つの実施形態を示し、マッサージ器10は第1の末端12、第2の末端14および中央部16を含む。本実施形態において、第1の末端12はマッサージ器10の様々な電子特徴に対するコントロールを含む基部端の形をしており、また図3を参照して後述される通りにマッサージ器10の電子部品の大部分を内蔵する。第1の末端12は通常、マッサージ器10の利用中に利用者がマッサージ器10を把持するための部分を提供するような大きさと形状にされ、しかし同様にマッサージ器10の有効範囲を提供するよう設計される。従って、第1の末端10の大部分は十分に滑らかかつ途切れのない形状をし、コントロール18および充電用接点20を除いて曲線的な表面である。
【0013】
第2の末端14は通常、様々な形態のマッサージを成すために人体の様々な部分に適用されるよう設定されたマッサージ器10の主要な有効部分を形成することを目的とし、マッサージの形態とはリラクゼーションマッサージ、筋/組織マッサージおよび性感マッサージを含む。目的とされるマッサージの型に関わらず、第2の末端14は人体に接する際に快適に動き得る滑らかな表面を提供するような形にされることが望ましい。第2の末端14はまた、過剰な圧の加わる範囲を通して不快症状を生み出すことなく、マッサージ器10が用いられる組織にその利用者によって加えられる力を適切に伝達するような形にされることが望ましい。
【0014】
中央部16は通常、第1の末端12と第2の末端14との間の遷移部または接合部を形成する。マッサージ器10の特定の形態によって中央部は様々な特定の形態をとり得、その形態は大部分が第1および第2の末端12、14の実際の形状によって決定づけられ得る。一般的に言えば、中央部16は通常全体を通して滑らかで、かつ第1の末端12と第2の末端14とおよびその間の十分に滑らかな遷移部を形成しなくてはならない。本発明のマッサージ器の様々な実施形態において、後述されるように、中央部16はマッサージ器10のマッサージ特性の様態に寄与し得る。
【0015】
図3は、マッサージ器10の外部と内部両方の部品の構造およびその関係性を示したマッサージ器10の立体分解図である。マッサージ器10は、マッサージ器10の外表面の大部分を形成しその内部部品を包み込むアウターブーツ22を含む。好ましくは、マッサージ器10の外表面のブーツ22によって画定されない部分のみが接触面24であり、これはマッサージ器10と利用の合間にマッサージ器10を充電するための付随充電ユニット(後述)との間の電気的結合を作るために使用される。マッサージ器の内部部品は、モータユニット26、操作筐体28、および柔軟な下部構造30を含む。内部部品は合わせて組み立てられマッサージ器10の全体形状のための構造を提供し、ブーツ10は利用者に快感を提供しマッサージ器10の全体形状を滑らかにするために十分に柔軟かつ柔軟である。
【0016】
操作筐体28はまた、充電池およびプリント回路基板(“PCB”)といったマッサージ器10の電子部品の大部分を包み込む。そのPCB31は、モータユニット26内に収容された電子モータのオンオフや、モータ回転のスピードを操作などの、マッサージ器10の電子機能を操作するために使用されるボタンを含む。モータのさらなる操作機能は、同時係属中の米国特許出願第11/971,825号(2008年1月1日出願、題名「充電可能な個人用マッサージ器(Rechargeable Personal Massager)」インボーデン他(Imborden,et al.)に付与。以下、’825号出願という)に開示されており、その全体の開示は本明細書に参照として組み込まれる。PCB31はまた電池の充電も操作し、従って充電接点24a、24bに接続される。
【0017】
好ましい実施形態において、操作筐体28は、中央部および第2の末端それぞれに関して様々な形状を持つ複数の異なるマッサージ装置において使用され得るように構成される(例として、図6および7に記載のマッサージ器110、図8〜10に記載のマッサージ器210を参照のこと)。このような実施形態において、操作筐体28は異なる柔軟な下部構造への接続に対する特徴を有する装置の第1の末端12に共通となるよう作られた形を持ち得る。図示の実施形態において、操作筐体28は、例えば柔軟な下部構造30を操作筐体28に固定する一対のキノコ型タブ(不図示)といった、操作筐体28の嵌合する半体間に形成された一対の穴29を含み、その2つの半体は中央部30の嵌合部をとらえるよう組み立てられ得る。好ましくは、取り付けを更に固定するために接着剤も使用され得る。操作筐体28内に含まれるPCB31はまた、共通の操作筐体を共有する様々なマッサージ器の実施形態の間で、共通の機能を操作するために適合され得る。そのPCB31は更に、それが使用されるマッサージ器の特定の実施形態に操作特徴を適合するために、装置の組立中に触ることが可能であり得、例えばPCB31に付加素子を加えるためにその筐体を開けるなどがある。このような適合は当業者に理解されるように、例えば使用される振動モータ(様々な電源条件となり得る)の数および/または大きさの適切な取り扱いといったものを含み得、また、例えば特定のジャンパーをそこへはんだづけすることなどによって、達成され得る。マッサージ器の型および構成の付加的なバリエーションと連動するためにプログラム可能、またはそうでなければカスタマイズ可能な、PCB31のバリエーションが予測される。例えば、PCB31は、ハードウェアよりもファームウェアの変更によりマッサージ器操作のカスタマイズを可能にし得るフラッシュメモリまたはそれに類似したものを含み得る。
【0018】
PCB31のボタン70a、70b、70cはカバー32の真下に置かれ、そのカバーは利用者がコントロール18a、18b、18cのいずれを押した際にカバー32がその真下へと変形するよう十分に柔軟である。カバー32は、共通の操作筐体28と、異なる中央部および第2の末端形状を有する複数の装置に使用され得る様々な構成の中央部との間の遷移部を提供するために適合可能である。カバー32の使用は、特にコントロール18a、18b、18cの操作中における操作筐体28と柔軟なブーツ22との間の滑らかな遷移部を提供する。カバー32は更に、マッサージ10の組立中に使用される接着剤が、コントロール18a、18b、18cの働きを妨げることを防ぐ。好ましくは、異なるカバーが、その柔軟な下部構造の望ましい形状に従って、対応する柔軟な下部構造とともに使用され得、その異なるカバーはそれが接続する操作筐体部分の外形に適合しまた残りの外表面に沿って変わるように構成される。この配置は、様々な柔軟な下部構造の形状から共通の操作筐体28への遷移部が第1の末端12に向かって他の何よりも先へ延在することを可能にする。ボタンツリー64は操作筐体28の内部に置かれ、コントロール18a、18b、18cが押し下げられたときにカバー32の変形に反応してボタン70a、70b、70cの中の対応するボタンを押し下げるよう構築される。具体的にボタンツリー64は、ボタン70a、70b、70cに対応し、またカバー32を通して対応するコントロール18a、18b、18cへの結びつきを提供するレバーアーム72a、72b、72cを含む。好ましくは、上述のモジュラー組立構造との接続において使用され得る様々なカバー形状は、その異なるバリエーション間において類似の「ボタン感」を維持するよう構築される。このボタン感は、例えば、コントロールを押し下げるために必要な力、およびその望ましい機能を得るためにコントロールの操作に対して必要な移動距離を含み得る。一貫したボタン感は、例えば、共通の厚さを共有するために異なるバリエーションのカバーを形成することによって達成され得る。このような形成は、ボタンツリーとカバー32との間の切れ目をもたらし得る。このような事例において、他の実施形態と比較して、この切れ目を塞ぎボタン70a、70b、70cに対する一貫した移動距離を維持するため、ボタン70a、70b、70cとボタンツリー64との間にスペーサ86a、86bが含まれ得る。
【0019】
図示の実施形態によって、ブーツ22上に形成された3つのコントロールがあり、「+」コントロール18a(モータ速度を上げる)、「−」コントロール18b(モータ速度を落とす)、およびモードコントロール18cである。モードコントロール18cは、好ましくは様々な付加的電子機能またはマッサージモードを繰り返す。これらのモードの例は:連続モード、正弦波遅モード、正弦波早モード、ランプモードおよびパルスモードを含む。これらのモードは加えて、1つ以上のモータを含むマッサージ器の実施形態において多数のモータの操作を含み得る。このようなモードの例は、’825号出願内で更に説明される。コントロール18a、18b、18cは、例えばあらかじめ定められた順序でコントロール18a、18b、18cの特定のものを押すことなどにより、マッサージ器10に対する運転の「シークレットモード」を作動させるためにも使用され得る。シークレットモードは、マッサージ器10に対するある振動性特徴の実施、または「カオス」モードの実施を含み得、カオスモードではモータがその所定のモードのうち無作為な1つで振動し、そのモードが別の無作為選択のモードに切り替わるまで無作為な電力レベルで一定期間振動するよう作られる。シークレットモードあるいは機能は、その装置が販売される際に装置に付属して配布される取扱説明書には記載されないものであり得る。その手順は、シークレットモードを解除するために押すボタンの組合せを含み得る。例えば、装置上の既存の機能ボタンではその機能またはモードへのアクセスを提供することはできず、そのモードを解除または作動させるためには既存のボタンを使用してコードを入力しなくてはならない。幾つかの事例において、このような機能は利用者にとって必ずしも「シークレット」と見なされるものではないが、しかしそのモードを作動するために設計された対応ボタンはない。異なるボタンの組合せを押すこと、例えば数秒以内に「+」を2回「マイナス」を1回押す、または「+」および「−」コントロールをそれぞれ約1/2秒以内で連続して3回押すことなどで、そのモードが始動され得る。言い換えると、例えば、マッサージ器に異なる機能を提供するためのボタンが、マッサージ器の新しい操作を累積的に見出すために型にはまらない方法(使用に対する既知の規定の機能の組合せを有さず、その指定された使用法とも一致しない方法)で使用されている。他の実施形態において、このような「シークレット」な機能性は、マッサージ器のゲーム機能と関連し得る。これはモータ振動と関連したマッサージ器の形状の使用を含み得、例えば、そのモータ振動によりマッサージ器をある面の上で無作為な時間または無作為な回転間隔で回転させ得る。これによりそのマッサージ器は「スピン・ザ・ボトル」型ゲームを統制するために使用され得る。
【0020】
マッサージ器10と関連して使用され得る制御方式のある例示的な実施形態において、振動レベルは2つの方法で制御され得る:
1)「+」コントロール18aまたは「−」コントロール18bを以下の方式に従ってクリックすることによる:
‐「+」コントロール18aを1回クリックすると振動レベルが1段階上がる
‐「−」コントロール18bをクリックすると振動レベルが1段階下がる
‐マッサージ器10がレベル5(最速)であるときに「+」をクリックすることは無効である
‐マッサージ器10がレベル1であるときに「−」をクリックすると全振動が停止しマッサージ器10は停止する、または
2)「+」コントロール18aまたは「−」コントロール18bを以下の方式に従って長押しすることによる:
‐「+」コントロール18aを長押しすると振動レベルが段階的にレベルを経て上がり、ボタンを離すかまたはマッサージ器10が最速(レベル5)に到達するまで0.25秒ごとに段階が上がる
‐「−」コントロール18bを長押しすると振動レベルが段階的にレベルを経て下がり、ボタンを離すかまたはマッサージ器10がレベル1に到達するまで0.25秒ごとに段階が下がる(続いてマッサージ器10を完全に停止させるには、「−」コントロール18bを更に0.5秒間押し続けるか、または再度クリックまたは押さなければならない)
【0021】
装置が作動しているときのマッサージ器10の振動の様々な操作に加え、コントロール18a、18b、18cはマッサージ器10を停止および「ロック」モードに入れるために使用され得、好ましくは次の例示的な方式による:
1)マッサージ器10が停止しているときの動作:
‐マッサージ器10が停止しているときに「−」コントロール18bまたはモードコントロール18cをクリックまたは長押しすることは、無効である(モードコントロール18cのクリックまたは長押しは、振動のモードを変化させない)。
‐「+」コントロール18aをクリックすると、マッサージ器10は起動しレベル1で振動を開始する。
‐「+」コントロール18aを長押しすると、マッサージ器10は起動しレベル1で振動を開始し、またボタンを離すまで速度は上がり続ける。マッサージ器10はその後その速度で作動し続ける。
‐振動マッサージ器が起動するとき、モードは常にマッサージ器10が最後に停止したときと同じである。
2)マッサージ器の「ロック」および「ロック解除」:
‐「+」コントロール18aおよびモードコントロール18cを1.5秒間同時に長押しすると、マッサージ器10はロックおよびロック解除される。
‐マッサージ器10が作動しているときに「+」コントロール18aおよびモードコントロール18cを1.5秒間同時に長押しすると、モータ(複数のモータが使用されている場合は複数のモータ)が停止しマッサージ器10はロックされる。
‐マッサージ器10が停止しているときに「+」コントロール18aおよびモードコントロール18cを1.5秒間同時に長押しすると、モータは停止したままでマッサージ器10はロックされる。
‐マッサージ器10がロック解除されるときはいつでも、それが起動しロックされる前と同じモードにおいてレベル1で振動を開始する。
‐マッサージ器10を充電器90に置くと、マッサージ器10はロック解除され停止モードになる。したがってマッサージ器10は充電器90から外したときは常に停止モード(かつロックされていない)である。
【0022】
記述された操作方法は例にすぎず、マッサージ器10の運転に関して限界を定めるものではない。異なる操作方式、より多いまたは少ない、あるいは異なるコントロールは当分野の技術者によって実装され得る。
【0023】
操作筐体28は更に好ましくは、PCB31上のLED光源および、そのLED光源から出る光をその末端まで運ぶ光ファイバーを備えるLED光アセンブリ73を含み得る。LED光アセンブリ73の光ファイバーの末端へ運ばれた光は、操作筐体28内のカバー32にある孔75を通して見え、さらにブーツ22の好ましい材料特性によってブーツ22を通して見る事が出来る。LED光アセンブリ73は、マッサージ器10の利用者にマッサージ器の動作状態に関する情報を提供するために使用され得る。例えば、LED光アセンブリ73は所定のパターンに従って点滅あるいは点灯し続けることにより、マッサージ器がオン、オフ、あるいはロックモードになっている時を示し得る。LED光アセンブリ73はまた、例えばマッサージ器10が充電器90から外れた際に一定の時間点灯する、または一定回数点滅するなどにより、電池の充電レベルについての情報も提供し得る。加えて、より大きいLED光アセンブリ、複数のLED光アセンブリ73、エレクトロルミネセントパネル、OLEDまたは他の光源がマッサージ器10に含まれ得、場合により、マッサージ器10の全形状を十分に照らせるよう、または1つ以上の望ましい場所においてマッサージ器10の一部を照らせるよう、ブーツ22の真下、第2の末端14上、又は近くといったようにマッサージ器10の内部を通じて様々な場所に含まれる。このような「ナイトライト」または照明機能はまた内部部品、可能な場合には半透性材料の内部部品の形成を含むこともあり、上述のようなLED光アセンブリ73の伝達様態において組み込まれ得る。
【0024】
ブーツ22は好ましくは、シリコンあるいは熱可塑性エラストマー(「TPE」)といった柔軟な弾性のある材料で形成される。好ましい実施形態において、ブーツ22は分離可能で単一な構造として成形され、マッサージ器10の組立てられた内部部品にぴったり適合される。シリコンまたはTPEの柔軟な性質は、必要に応じてマッサージ器10の組立て中にその任意のより大きな部分にぴったり適合するようにブーツ22の曲げ伸びを可能にする。シリコンベースの接着剤などの柔軟な接着剤は、ブーツ22の適切な位置を維持するため好ましくはマッサージ器10の内部部品とブーツ22の内表面に塗布される。好ましくは、十分に薄くかつ均一な接着剤層を獲得するために低粘度の接着剤が塗布される。ブーツ22をマッサージ器10の内部部品に固定するための接着剤の使用は、使用中にブーツ22が滑らかでかつ突起やしわを実質的に含まないように保ち、特に柔軟な中央部30によって許容されるようにマッサージ器が曲げられた際にそうである。更に接着剤の使用はブーツ22が、モータ筐体26と柔軟な下部構造30との間、または柔軟な下部構造30と操作筐体28との間などのマッサージ器10の内部部品に対する、付加的な構造支持体を提供することを可能にする。ブーツ22の形成に使用される材料は、好ましくは、35ショアAから44ショアAの間のデュロメータ硬さを有し、1ミリメートルから10ミリメートル、より好ましくは2ミリメートルから5ミリメートルの間の好ましい材料厚で形成した際に、ブーツ22に対して十分に柔軟でしなやかな触知性を提供する。好ましい材料厚は、ブーツ22の望ましい材料特性、例えば伸縮性や柔軟性などとともに変化し得ることが留意される。
【0025】
ブーツ22は、その開口部における1つの境界線を除き、好ましくはマッサージ器10の全体構造を防水処理する柔軟な外板を形成する。この開口部はブーツ22と、そのブーツの開口部周辺の操作筐体28との間の接着剤により実質的に密封される。ブーツ28の開口部内にある操作筐体28部分は、操作筐体28の半体と充電接点24a、24bを操作筐体28を通してPCB31に接続する導線への開口部との間の継ぎ目を含むいかなる開口部または継ぎ目も密封するために接着剤を使用することで、実質的に防水処理される。充電接点蓋20はブーツ22における開口部に適合し、操作筐体28に取り付けられる。充電接点蓋20は、プラスチック構造体の中にインサートモールドされた2つの金属接点24a、24bを備える。この製造方法では基本的に(バラバラの部品を組立てるよりも)密封、統合された組立品になるように、部品を合わせて結合する。充電接点蓋20を操作筐体28上へ組み立てることは、好ましくは圧入および接着剤の組合せによって成され、それらの間にブーツ22の一部を挟んで、ブーツ22にその開口部周辺で圧を加え、それらの間を密閉し、ブーツ22が操作筐体28の開口部周辺から、または充電接点蓋20の末端周囲から引っ張られることを防ぐ。Oリングまたはガスケットは充電接点24a、24b間の充電接点蓋24に形成された伝送路25内に置かれ、好ましくはシリコンで形成される。伝送路25は充電接点蓋24の下の操作筐体28の部分に接して置かれ、それらの間を密封し、また従って充電接点24aおよび24bと、その各導線とをお互いに隔離する。この配置は、伝送路25により画定されるので、充電接点の外側部分の下へ侵入し得る水による接点24aと24bとの間の短絡を実質的に防ぐのに役立つ。この密封方法の好ましい組合せの結果は、好ましくは実質的な防水性密封を確実にし、完全に浸水可能なマッサージ器10をもたらす。付加的な防水処理方法はマッサージ器10において使用され得、操作筐体28の嵌合部間に、部品を合わせて固定するために使用する際に接着剤を実質的にその中に堆積させるV溝で継ぎ手を形成する方法などがある。ブーツ22をマッサージ器10の内部部品に固定するための接着剤の使用は、上述したように、モータ筐体26または操作筐体28内のいかなる継ぎ目もブーツ22で実質的に覆って密封することにより、マッサージ器10を防水処理するのにも役立つ。
【0026】
好ましい実施形態において、様々な高度や気温により引き起こされる気圧の変化によってブーツ22がマッサージ器10の内部部品から分離するのを防ぐために、マッサージ器10の内部から外部へ空気が出入りできることが望ましい。この空気の出入りを提供するために、選択性のある透過膜が操作筐体28内に含まれ得る。その選択性のある透過膜は、好ましくはゴアテックス(商標)または、水や他の液体は通さず空気を透過させるよう構成された他の類似の材料で形成される。従ってこの構造は、マッサージ器10の望ましい防水特性は保持しつつ空気の動きに対する弁の機能を果たす。このような弁を通じた適切な空気の動きは、3平方ミリメートル以下、より好ましくは1.5平方ミリメートル以下の領域を通じて達成され得る。その弁は好ましくは、適切な大きさのプラスチック管の一片の中へと固定されたゴアテックス(商標)膜の形をとり、好ましくはゴアテックス(商標)膜の周囲に管をインサートモールドすること、または接着剤、溶封、超音波溶接あるいは同類の代替方法による。代替実施形態において、チェック弁または同類のものといった機械弁が使用され得る。弁は次に、好ましくは接着剤または代替として超音波溶接あるいは同類のものにより、操作筐体内の対応する孔の中へと固定される。その弁孔は好ましくは、充電接点蓋24において伝達路25の外側である部分の下に弁が位置するよう操作筐体28上へ置かれる。溝88は好ましくは、弁を通過する空気がそれを通じてマッサージ器10の外側へ抜けることを可能にするよう充電接点蓋20の中に形成され、逆もまた然りである。
【0027】
モータユニット26は、その中心をずらして取り付けられた重りを有する出力軸(’825号出願の図7詳細および記述を参照)ともに電子モータを含み、モータが稼動することで振動が作られる。そのモータは、電池を介してモータを操作しまたモータに電力を供給するPCB31に、柔軟な下部構造30を通じて走るワイヤーによって電子的に接続される。図示の実施形態において、モータユニット26はマッサージ器10の第2の末端14の内部に置かれる。他の配置は可能であるが、図3に示された配置は、第2の末端14の大きさおよび形状が許容するもので、振動モータからマッサージ器10の適用部位への最大量の伝達を達成するため、好まれ得る。
【0028】
柔軟な下部構造30は、マッサージ器10の構造に対する適合性または屈曲のレベルを提供するために形成される。マッサージ器の全体形状に応じて、柔軟または柔軟な異なる部分を有することが望まれうるが、しかし図1〜3に示された実施形態においては、第1の末端12と第2の末端14との間に伸縮性を有することが望ましい。柔軟な下部構造30により提供される伸縮性は多くの利点を有し、マッサージ器10を人体の異なる複数の部位により適合させる、または異なる人体間の特定の身体部分の差異を補うことを含む。加えて、その柔軟性は快感を増加し得、マッサージ器10に対してより実物そっくりな感覚を提供する。それはまた利用者がマッサージ器の異なる部分、この場合は第1の末端12および第2の末端14の相対的な位置を、若干変更することも可能にさせ、マッサージ器が提供する感覚の変化を提供し、および/または、利用者に異なる身体部分に同時に感覚を提供すること可能にする。付加的な実施形態において、柔軟な下部構造30(または図6および7内の柔軟な下部構造130、および図8〜10内の230)は、材料の選択かまたは柔軟なワイヤー、ヒンジ、スパイン、柔軟な電線管または同様のものといった追加構造をその中に含むことにより、一定の量の「記憶」を有するよう形成され得る。このような追加構造は好ましくは、柔軟な下部構造30の材料によって実質的に覆われ、またはその中に埋め込まれるであろう。例えば、図3に示されるスパイン77、または類似した構造は、湾曲し十分に保ち得る形状で操作することが可能な材料で形成され得る。あるいは、スパイン77は曲がって形状を保持できる機械的な構造を含むように適応可能であり、一方の端末でモータ筐体26に、そして他方で操作筐体28に固定されるように更に適応可能である。一定の量の「記憶」を組み込むこのような構造の使用は、マッサージ器10(またはマッサージ器110またはマッサージ器210)の利用者がマッサージ器、そして好ましくは第2の末端14に与えられた力を人体の特定の部位に誘導することを可能にするか、または第2の末端14が、それ以外は届くことがより困難である人体の特定の部位に届くことを可能にする。一般的に、提供される記憶の量は、選択された形状が通常の使用の力によって大幅に変わらないものであり、しかしながら希望の際に利用者は変更または調整することができる。幾つかの実施形態において、位置は利用者により選択的に固定されたり解放されたりできる。また、柔軟な下部構造30はマッサージ器10内のモータユニット26に対して支持を提供し、モータユニット26および操作筐体28間のワイヤー接続を保護し、マッサージ器10の屈曲時にアウターブーツ22を支持することによってブーツ22により形成された外膜は屈曲以前、屈曲中そして屈曲後に可能な限り滑らかである。好ましくは、柔軟な下部構造30はTPEまたはブーツ22に使用されたものよりデュロメーターが高く、シリコーン等であり他の柔軟な材料から成る。柔軟な下部構造30の望ましい特徴によって、使用されるTPEのデュロメーターは好ましくは44ショアA〜70ショアAの範囲内である。そのような特徴は、下部構造30およびそれが使用されるマッサージ器10の部分両方の望ましい厚さ、望ましい柔軟性、モータユニット26の構造的な支持および柔軟な下部構造30を介して振動伝達の望ましい量等を含む。更に、柔軟な下部構造30の物理的な構造は望ましい屈曲/コンプライアンスの特徴を提供するために調整可能である。好ましい実施形態において、図3の軸にて示すようにX方向で柔軟な下部構造30の断面の厚さ64はZ方向で柔軟な下部構造30の断面の厚さ66より大きい。結果として柔軟な下部構造30の柔軟性はY−Z面で曲げる場合がX−Y面で曲げる場合より高い。好ましくは、厚さ66と厚さ64の比率は1未満であり、より好ましくは、約0.75未満である。別の実施例において、断面は特定の領域にて狭くされ、特定の領域にてヒンジを形成するか、下部構造の長さに沿って屈曲を変更するために先細にされることができる。また、希望に応じてリブは、屈曲特徴を変更する為に柔軟な下部構造の形状に統合し形成されることも可能である。更に、隣接するまたは閉じ込められる部分への接続は屈曲またはコンプライアンス特徴を変更するために調整可能である。例えば、図1〜3の実施形態においてモーターユニット26が柔軟な下部構造30に延在する間隔は組み立てられた構造に対して様々な特徴を生み出すために変更可能である。希望に応じて上記の水平および垂直の方向と異なって第一および第二の方向を実装可能である(例えば相互に垂直ではない)。
【0029】
好ましい実施形態において材料の比較的に薄い一片はインサート形成、接着剤による組立等によって柔軟な下部構造に含まれ柔軟な下部構造30の内側の一部を通すスパイン77を形成する。好ましくはスパイン77を形成する材料の薄い一片は、全体的に柔軟な下部構造30に使用される材料より柔軟性が低い材料例えば、PETから成る。これは材料の低い厚さ76のおかげでスパイン77が下部構造30において屈曲の好ましい方向(図示される実施形態においてY−Z面の方向)に柔軟であることを可能にし、更に材料の幅78によって他の方向(図示される実施形態においてX−Y面の方向)に比較的に剛性が高い。このように実施形態において厚さ66と厚さ64の比率は柔軟な下部構造30の屈曲特徴への影響が低下し他の設計態様によって変化しても良い。柔軟な下部構造の屈曲特徴は希望に応じてスパイン77の構成を変更する,例えばその形状を変更するか(例えばスパイン77の長さに沿って先細にする)、または厚さ76、幅78または柔軟な下部構造30に延在する間隔を変更することによって調整可能である。好ましくは柔軟な下部構造30およびスパイン77はY−Z面の方向に屈曲を達成するに必要な力とX−Y面の方向に屈曲を達成するに必要な力との比率は約0.75未満となり、より好ましくは約0.5となるように構造化される。図4および図5は充電器90の実施形態とともにマッサージ器10の実施形態の使い方を示す。充電器は一対の電気接点92aと92bを有しそれぞれ充電接点蓋20に含まれる接点24aと24bと位置合わせられ、好ましくは操作筐体28内に含まれる電池を充電するために、マッサージ器10に電力を提供する陽性および陰性の接続を提供する。充電器90は好ましくは充電接点24aと24bおよび接点92aと92bの間に電気接続を維持するためにマッサージ器10を充電器90の上で保持しながら可能な限り低くなるように形成される。好ましい実施形態において、図4と図5に示すように充電器90はマッサージ器10を十分に垂直の配置に保持するように構造化されるが他の構成も可能である。図6〜9に示すように本発明のマッサージ器および充電器は様々な形態をとることができ、本明細書に具体的に示したもの以外のものも含む。しかしながら、図4と図5に示すように類似する充電器と正常に動作する、本発明の一般的な原理に従って幾つかの様々なマッサージ器を製造可能である。例えば、そのようなマッサージ器の全ては充電接点蓋20を囲む第1の末端12の部分にだいたい同一の形状を有し得る(異なるマッサージ器の修正版の間に十分に類似し得る)。この部分はマッサージ器10に対して望ましい指示を提供するために空洞94内にはめるものである。異なるマッサージ器の様々な形状はその部分が決まってから異なっても良い。充電器90の高さが低くなればなるほど様々なマッサージ器における共通および特定の部分の間に円滑な遷移が容易に行える。マッサージ器10が十分に垂直または縦の位置に立つことは一般的に利用者にとって直感的かつ人間工学的であり、つまりそのような位置はマッサージ器10を持ち上げたり置いたりすることを容易にする。更に、高さが低い充電器は過度な正確さを必要とせずマッサージ器10を充電位置に置くことを容易にする。好ましくは充電器90はマッサージ器10をうっかりして充電器90に斜めに置いてしまう場合でも倒れないように水平の面(すなわちX−Y面)で比較的に幅が広いように構造化される。更に、充電器90は好ましくはマッサージ器10が充電器90におかれる際にコントロール18a、18b、18cおよびLEDライトアセンブリー73が実質的に見えるように十分に低いが、コントロール18cの一部は見えない可能性がある。充電器90において他の構成も考慮し、例えば接点92aと92bを囲む凹みがなく、その代わりに戦略的に配置されるマッサージ器の重要な領域に支持を提供する、好ましくは少なくとも2つの支持体を有する構成である。そのような構成は充電器90と使用可能なマッサージ器の様々な形態において更なる修正版を可能にする。
【0030】
図5に示すように充電器90の接点92aと92bおよびマッサージ器10の接点24aと24bは好ましくは、それらの間に正常の電気接続を行うためにマッサージ器10を充電器90に置く正確さを減少するように形成される。例えば示される実施形態においてマッサージ器10の接点24aと24bは同心円の形であり充電器の接点92aと92bはピンの形であり同心円の一つに位置合わせるために空洞94内で放射状に間隔をおいて配置される。これはマッサージ器10の長い軸に沿ってマッサージ器10および充電器90の回転的な配置を問わず接続を可能にする。更に接点同心円24aと24bをピン92aと92bより広くすることによって適切な接続が可能である配置の角度が高くなる。
【0031】
むろん充電器90の高さを低くすることによってマッサージ器と充電器の界面における全体的な安定性が悪影響を受ける可能性がある。これらの影響を克服する多数の特徴を実装可能である。例えば空洞94の表面およびそこにはめる第1の末端12の部分が、それらの間に正確にはめる為に空洞94の上部の端95に沿って実質的に一致することを確実にすることは可能であろう。いずれの表面における変更に関わらずマッサージ器10の第1の末端12および充電器90の空洞94の間に正常にはめることを可能にするために、好ましくは空洞を上部の端95にてマッサージ器10に実質的に一致し、はめる箇所から接点92aを囲む領域内で0.1mm〜1mmのオフセット間隔、より好ましくは約0.5mmにずれるように形成する。更に空洞94の表面は強化された接着性を提供するために柔らかいシリコーンまたはTPEブーツ22の多少粘着な表面と積極的に接触する実質的に滑らかで磨かれたポリカーボネート(PC)またはABSプラスチックから成ることがある。マッサージ器10のコントロール18に空間を提供し、マッサージ器10を充電器90に置く際に位置合わせるために空洞94の上部の縁付近で溝96を形成し得る。また、接点24aと24bに接触する時にコンプライアンスを向上するために接点92aと92bにバネの力を含むことが望ましいことがあるがマッサージ器10が充電器90から押し出されないようにそのようなバネの力をより低い値に設定することは更に望ましいであろう。電気入力98は充電器を電気発生源、例えば電気アダプターを通すA/Cコンセントなどに接続することを可能にする。
【0032】
いくつかの実施形態において振動源はマッサージ器のマッサージ末端より遠位に配置し得る。振動源をマッサージする箇所より遠位に配置することによってマッサージ末端の屈曲の動きは振動源を利用者が持つ末端付近に配置する場合より大きい。更に振動源をマッサージ末端より遠位に配置することはマッサージ末端を希望に応じて形成することを可能にする。マッサージ末端付近にかさばる振動源がないので、マッサージ末端は電子回路または振動源の大きさに制限されずに、様々な身体開口部または表面に合わせて成形可能である。
【0033】
図1〜3に対して上記の特徴の多くは本発明のマッサージ器の他の修正版および実施形態に適用可能でありながら、図示される実施形態に実質的に適用可能であるいくつかの特徴もある。例えば、マッサージ器10の形状の面で重要である特定の人間工学の寸法がある。マッサージ器10は、マッサージの時に、そして特に膣に挿入することによって性的な刺激を提供する時に、満足感を得るために十分に大きいものとする必要がある。しかしながら、多くの利用者にとって違和感があるまでマッサージ器10を大きくしないことも重要である。また、中央部16の長さは好ましくは2つの基準、つまり、第1の末端12で握りながら第2の末端14が、特にその先方に沿ってGスポットに届くように、約2〜3インチも膣の中に延在可能であるように十分に長いこと、および多くの利用者にとって外観で違和感がない(すなわち、困難、圧倒的、恥ずかしいこと等、ではない)ように十分に短いことを満たす。更に、好ましくは中央部16が第1の末端12および第2の末端14の間に比較的に狭い「ウェイスト」を形成し、マッサージ器10の縦軸に沿って変動する直径を生成し、それによって、挿入および引き出しの際に組織を引き伸したり弛緩させたりしながら膣(または肛門)の入口に更なる刺激を提供する。好ましくは中央部16は、最も狭い箇所で第2の末端14より少なくとも約7.5%狭く、より好ましくは少なくとも約10%狭いウェイストから先細になる。第2の末端14から中央部16の最も狭い箇所までのパーセンテージ低下を計算する時に使用される比較的な幅は、断面の幅、長さに沿って得られるか、第2の末端14および中央部16の幅および長さの両方に沿って得られる。好ましくは、そのような先細形状は、その変化に対して利用者の認識を減少するほど長くない長さ、例えば60mm以下の長さに渡って徐々に実現される。あるいは、先細のことはステップのような形で短い間隔に渡って実現可能である。類似する刺激を提供するために他の可能な構成も第2の末端14および中央部16の両方の表面に対して使用可能であり、例えばリブ、突出、様々な感触、複数の、または繰り返す先細のまたは広がる領域等である。
【0034】
図6および図7に示すマッサージ器110の実施形態において、マッサージ器の修正版は中央部116を含みそれが分割され複数の突出134を有する第2の末端114を形成する。図6および図7の実施形態は2つの実質的に類似する突出を示す。他の実施形態に希望される場合、更なる突出を含むことは可能であり、その突出は様々な大きさおよび機能(例えば様々な身体の部位に付けるまたはそこに刺激を与えるために備えること)を持っても良い。マッサージ器110は中央部116が柔軟であり、利用者が突出134を希望に応じて様々な動作や間隔を提供するために動かしたり調整したりすることを可能にするように構造化される。例えば突出134はそれぞれの末端が接するように一緒に圧縮され、一緒に単一の空洞に挿入し得ること、または一緒に圧縮され、クリトリスのような敏感な組織をつかむことは可能である。また、突出134が相互に離れて個別に動け同時に隣接する領域に刺激を与えるように構成されることも好ましいことがある、例えばクリトリスおよび膣の入口、膣および肛門、精巣,肛門および会陰である。そのような屈曲は材料(例えば柔軟な下部構造130、図7参照)および特徴の大きさ/形状の両方によるものである。例えば、突出134の間に形成される谷136は、好ましくはそのような動きを可能にするほど深い。また、柔軟な下部構造130の形状は図7に示すものと異なることがある。具体的に、柔軟な下部構造はモータ筐体126に沿って更に延在可能であるし、及び/又はモータ筐体126の縦軸に約45°まで実質的に垂直向きの表面で終了可能であるが、他の修正版も可能である。突出134の末端は好ましくは、マッサージ器110の向きによって両方ともが同時にクリトリスの上と下、または左と右に当たるように十分に小さくされる(また相互に十分に近くされる)。好ましくは突出134は約1cm〜8cmの長さを有するが、より長いまたはより短い突出が望ましい修正版を検討した。図7に示すように、マッサージ器110は2つのモータユニット126を含み、それぞれにモータ筐体138、末端キャップ140、電子モータ142およびオフセット負荷144を含む。モータユニット126の機能は図1〜3に対して上記説明されたものと実質的に同一である。それぞれのモータユニットは個別な振動を提供するためにそれぞれの突出134内に位置する。モータは操作筐体128内に収容されるPCB 31により制御される(図1〜3に対して上記説明されるように)。また、好ましい実施形態において、モータ142は様々な速度で振動させることは可能であり、個別に使用される際に突出134間に異なる感覚を提供するか、または一緒に使用される場合は、重複する「ビート」を提供する。そのような操作およびその制御の例は’825出願において更に記載される。本実施形態において、好ましくは柔軟な下部構造は、材料の選択および構造によって、個別なモータユニット126が、他のモータの動作から悪影響を受けずに選択された周波数で突出134を振動させるように十分に柔軟である。マッサージ器110の本実施形態において、代替または追加の振動動作の発生源、例えば圧電装置、ソレノイド、メモリ合金等を使用することを突出134内に、振動を提供するために組み込む価値があるであろう。これは、例えば、示す振動モータと使用可能なものより小さい突出を可能にする。示される実施形態において、突出134は実質的に滑らかな表面を有するように示される。希望に応じて、感触のある表面等、突出の他の実装も考慮される。マッサージ器110の他の機能態様および構造は、充電器(例えば図4および図5に示す充電器90)との使用および相互作用を含めて、好ましくは図1〜5の実施形態に対して上記説明されるものと実質的に類似する。
【0035】
図8および図9はマッサージ器210の更なる実施形態を示し、第2の末端214はその中で凹み246が形成され、それは比較的に剛性が高いリブ252に囲まれる柔軟な膜250を形成する。膜250を組み込むことは触覚の感覚を例えば一方で利用者の指から、他方で利用者(または別人)の身体の部位に、マッサージ器210を介し伝達することを可能にする。これは装置を持つ人が自分なりの感覚を当たる箇所に提供し、また当たる箇所での身体の部位から触覚フィードバックを受けることを可能にする。リブ252は、第2の末端214の構造および大まかな形状を維持しながら、好ましくはある程度の柔軟性を許し、振動をモータユニット226から当たる箇所に伝達させることによって膜250と共同する。図9に示すように、柔軟下部構造230は、実質的に完全にブーツ222内で形成される膜250の一部を囲み、膜250に好ましい支持および振動伝達を提供する拡張254を有するように形成される。柔軟な下部構造230の物理構造および材料特徴は望ましい柔軟性および伝達を達成するために調整可能である。例えば柔軟な下部構造230は好ましくは約50ショアAから70ショアA範囲内のデュロメータを有するTPEから形成される。拡張254の長さもこれらの特徴の望ましい性質を達成するように調整可能である。好ましい実施形態において、拡張254は約1cm〜6cm、より好ましくは約3.5mmの長さ256を有する。これらの寸法は、好ましくは膜250の側面に沿って約70%〜100%の拡張と等しいものである。更に、柔軟な下部構造230を、拡張が約15〜120mm、好ましくは約25mmの間隔262で配置するように形成するのも好ましいであろう。マッサージ器の別の実施形態も考慮され、そこで拡張254は膜250をさらに囲むように相互に内側へ曲がる、または拡張254はその末端で接して完全に膜250を囲む。
【0036】
好ましくは、拡張254を含めて柔軟な下部構造230の構造とともに、リブ252を含めてブーツ222の形状は、膜250が、大体最も長い箇所で測定される少なくとも約10mm対、大体最も広い箇所で測定される少なくとも約10mmといった大きさを有することを引き起こす。そのような大きさは、膜250上で指の動きを収容する余裕を含まず膜250に利用者の一本の指で当たられる力を伝達するように設計される実施形態において合理的に有用である大体最も小さいものである。あるいは、膜250内で指の動きを収容する余裕を含めて膜250が利用者の4本の指で使用可能で十分な大きさを持つ構造も検討された。そのような実施形態において、膜は約120mm対120mmまで測定される。好ましい実施形態において、膜250は大体最も長い箇所で測定される約35mmの長さに対して大体最も広い箇所で測定される約25mmの幅という寸法を有する。マッサージ器210の第2の末端214は、可能な限り薄くされ、同時にマッサージ器の望ましい構造的かつ振動性の機能を依然として維持する。好ましい実施形態において、第2の末端は約4〜15mmの厚さ258(図10に示す)を有するが、使用された材料の種類および膜250の大きさによって異なる。そのような薄さは好ましくは、特に第2の末端214、マッサージ器が、正常位を含めて性交中に2人の間に快適にはまり、集中的で性的な刺激を提供することを可能にする。また、第1の末端212の形状および第1の末端212および中央部216の間の遷移部の形状は好ましくは、女性または男性の手の中、またはその下に快適にはまり、手のひらに入っており指は自然にその長さに沿って置かれて、その操作を指で達成できるように膜250との接触に延在するように形成される。ブーツ222に使用される材料の薄さは好ましくは、そのように使用する時に可能な限り膜を柔軟にし、膜250の構造的完全性を妥協せず、振動を伝達するために十分な剛性を維持するように調整される。好ましい実施形態において膜250は膜250の望ましい大きさ、膜の材料のデュロメータ、膜250の望ましい柔軟性およびマッサージ器210の耐久性要件によって約0.5〜5mmの厚さ260を有する。低い耐久性要件を有するいくつかの実施形態において、厚さ260は0.25mmまで低くても良い。マッサージ器210の好ましい実施形態において、膜の大きさが約25mm対35mmであり、35ショアA〜44ショアAのデュロメータを有する材料から構成され、厚さ260は好ましくは約0.5〜2mmであり、より好ましくは約1mmである。
【0037】
更に、圧電装置等の振動の発生源を膜に組み込む、または小型スチールボールのように他のものを膜250に組み込むことを含む更なる実施形態も考えられる。そのような特徴は膜に組み込まれると、膜250の振動、利用者の指から膜250およびマッサージ器10を使う体の部位への振動伝達、または利用者による膜250の変形の容易性を向上し得る。また、そのような実施形態は、より厚いまたはより薄い材料のような異なる膜の特徴を可能にする。感触特徴は膜250の下部表面(つまり身体に当たる表面)に追加可能であり、例として膜250が引き伸されたらリブに拡大するスリット、突出、突起部等を挙げる。膜250は、例えばマッサージ器210の先端部付近等の一方の末端でリブ252を有せず、実質的に空いている、あるいは、間中に開口を有し、そこに例えば指、利用者のペニスまたは別の装置、例えば非振動の形態(つまりディルド)または別のバイブレーターが通す。柔軟な膜を組み込む別のマッサージ器も考えられる。例えば、柔らかいまたは柔軟なカバーがあるかどうかを問わず柔軟な材料からなる膜は剛性の高いフレームに支持されるおよび/または実質的に中央部または第1の末端がない装置に含まれる。実施形態の一例において、柔軟な材料は支持するフレームにより保持され、支持するフレームは柔らかくて柔軟なカバーに覆われない。
【0038】
マッサージ器210の別の機能態様および構造は、図4および図5に示す充電器90のような充電器との使用および相互作用を含めて、好ましくは図1〜5の実施形態に対して上記説明されたものに実質的に類似するものである。
【0039】
システムは充電器90が示されるものと異なる構造を有する様々な装置の一致末端を受けるように適応可能であることを意図する。更なる構造を設計し新製品に追加可能である。希望に応じて接点無しのもの、またはワイヤー無しのもの、そして誘電充電のような充電式装置を使用可能である。充電末端は、希望に応じて実質的に滑らかであり、さもなければ露出する充電接点の箇所で柔らかい覆う層を含み得る。
【0040】
希望に応じて、マッサージ器はリモコンを使用するように適応可能である。そのような組込みの実施例は’825出願、および同時係属Imbodenらの米国特許出願第11/344,987号、Imbodenらの同第11/245,456号およびImbodenらの同第11/345,455号に開示され、それらの開示が全体的に本明細書に組み込まれる。
【0041】
希望に応じて、マッサージ器は更に、標準(つまり、充電式ではない)電池を使用する実施形態として実装可能である。そのような実施形態において、充電接点蓋20は、例えば、電池および複数の電池を受ける空洞のキャップを差し替えることは可能である。また、装置全体またはその部分、例えばマッサージ器の第2の末端が柔らかいエラストマーにより覆われておらず、その代わりに例えば操作表面がプラスチックからなる構造により覆われるさらなる実施形態が考えられる。更に上記本発明の多数の態様は現在または今後マッサージ装置において使用される、および/または性的刺激を提供するために使用される、他の構造に組み込まれることは可能である。更に充電器はマッサージ器を受けるために適応するために、自己位置合わせ式であり曲がった状態も可能である。
【0042】
本明細書において記載された技術は他の分野にも適用可能である。本発明は具体的な実施形態において示し説明したがそれらに限らない。読者には多数の修正、変更、改善点が明らかであろう。多数の発明を考慮しており以下添付された例示の請求項に記載されたものを含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マッサージ器において、
利用者の手により把持し操作されるように構成される第1の末端と、
人体の部位に対して適用されるように構成される第2の末端と、
柔軟な部分は振動運動の発生源を含み、振動運動を発生源から装置の第2の末端に伝達することに十分な剛性を有する、第1の末端を第2の末端に接続させる柔軟な部分とを含み、
前記発生源は第2の末端よりも先端に配置されるマッサージ器。
【請求項2】
前記柔軟な部分は柔軟な下部構造および柔軟な下部構造を覆うブーツを含む請求項1に記載のマッサージ器。
【請求項3】
前記柔軟な下部構造はブーツのショア押し込み硬度計値より高いショア押し込み硬度計値を有する請求項2に記載のマッサージ器。
【請求項4】
空気交換用の弁を更に含み、第1の末端、第2の末端および伸縮自在な部分は防水体を含む請求項1に記載のマッサージ器。
【請求項5】
前記弁は膜を含む請求項4に記載のマッサージ器。
【請求項6】
前記柔軟な部分は第1の末端から延在する2つの柔軟な部材を含む請求項1に記載のマッサージ器。
【請求項7】
前記発生源は前記2つの柔軟な部材を振動させる一つの発生源である、請求項6に記載のマッサージ器。
【請求項8】
前記発生源は2つの発生源を含み、各発生源は個別に制御可能である請求項6に記載のマッサージ器。
【請求項9】
前記柔軟な部分の間に谷を更に含む請求項6に記載のマッサージ器。
【請求項10】
熱発生の発生源を更に含む請求項1に記載のマッサージ器。
【請求項11】
前記発生源からの振動は第1の末端付近で抑えられる請求項1に記載のマッサージ器。
【請求項12】
前記柔軟な部分はX−Y面で曲げるよりY−Z面で曲げる方が柔軟である請求項1に記載のマッサージ器。
【請求項13】
振動源と、
構造体を画定するためのリブであって、リブは振動源からの振動を伝達するリブと、
リブと伴う柔軟な材料であって、刺激は、人体との接点が振動点でもある人体の領域に、前記柔軟な材料を介し、またそれを使用し、与えられる柔軟な材料と、
を含むマッサージ器。
【請求項14】
前記柔軟な材料は柔軟な下部構造および前記柔軟な下部構造を覆うブーツを含む請求項13に記載のマッサージ器。
【請求項15】
前記リブは人間の指を受け取るように適応された形状を画定する請求項13に記載のマッサージ器。
【請求項16】
マッサージ器において、
装置から延在し、各部材の先端部は振動点を提供する2つの柔軟な部材を有し、前記各部材の先端部は、人体の同一の箇所に刺激を与えるように部材を操作可能であり、また異なる箇所に同時に刺激を与えるように操作可能でもあり、更に、2つの部材はほぼ同一の高さまたは寸法を有し相互に独立し移動可能である、マッサージ器。
【請求項17】
前記2つの柔軟な部材のうち各自が柔軟な下部構造および前記柔軟な下部構造を覆うブーツを含む請求項16に記載のマッサージ器。
【請求項18】
第1の方向に、第2の方向より剛性が高いようにマッサージ器を構成するスパインを含むマッサージ器。
【請求項19】
前記スパインは長方形で薄い一片の材料を含む請求項18に記載のマッサージ器。
【請求項20】
柔軟な下部構造を更に含む請求項18に記載のマッサージ器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−502994(P2013−502994A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526943(P2012−526943)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【国際出願番号】PCT/US2010/046656
【国際公開番号】WO2011/028576
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(506196214)ジミージェーン,インコーポレイティド (3)
【Fターム(参考)】