説明

柔軟導電材料

【課題】導電材の分散性が良好で、柔軟性および導電性に優れた柔軟導電材料の提供。
【解決手段】柔軟導電材料は、マトリクスと、該マトリクス中に分散される導電材と、を有する。該マトリクスは、第二ポリマーと架橋可能な置換基X、導電材と親和性を有する官能基Yを有し、アクリル酸、メタクリル酸、およびこれらの塩、エステル、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ウレタンプレポリマー、ポリエーテル、ポリエーテルアミン、ポリアミン、ポリオール、ポリチオールから選ばれる一種の構成単位A,Cを含む下記式で表されるポリマーから選ばれる一種以上であり、該導電材の分散機能を有する第一ポリマーと、該第一ポリマーと架橋可能な第二ポリマーと、が架橋されてなる。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伸縮可能な電極、配線、電磁波シールド等に好適な柔軟導電材料に関する。
【背景技術】
【0002】
エラストマー等の高分子材料を利用して、柔軟性が高く、小型で軽量なトランスデューサの開発が進められている。この種のトランスデューサは、例えば、電極間にエラストマー製の誘電膜を介装して構成される。当該トランスデューサにおいては、印加電圧の大小により誘電膜が伸縮する。したがって、電極には、誘電膜の伸長、収縮を妨げないように、誘電膜の変形に応じて伸縮可能であることが要求される。
【0003】
また、電子機器のデジタル化、高周波化、小型化が進むにつれ、不要な電磁波を遮蔽するための電磁波シールドの開発が重要になっている。柔軟性や伸縮性を有する電子機器の配線用途等、電磁波シールドにも柔軟性が要求される場合が多い。
【0004】
このような観点から、エラストマーに導電性カーボンや金属粉末が充填された導電材料が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−227985号公報
【特許文献2】特開2000−169763号公報
【特許文献3】特開2004−97955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、導電材のカーボンブラック、カーボンナノチューブ等は、凝集力が大きいため、凝集しやすい。エラストマー(マトリクス)中で導電材が凝集すると、凝集部分を起点としてマトリクスが破壊されやすくなる。また、マトリクス中に導電ネットワークが形成されにくいため、充分な導電性が得られない。ここで、所望の導電性を発現させるために、導電材を大量に配合すると、エラストマーが本来有している柔軟性が損なわれ、マトリクスの伸びが小さくなる。したがって、導電材料において、柔軟性と導電性を両立させるためには、マトリクス中に導電材をできるだけ均一に分散させる必要がある。
【0007】
例えば特許文献2に記載されているように、分散剤を配合することにより、マトリクスにおける導電材の分散性を、向上させることができる。しかしながら、分散剤には、速やかに拡散して導電材に吸着し、導電材同士の会合を抑制することが求められる。このため、分散剤の多くは分子量が小さい。したがって、分散剤を配合すると、マトリクスの引張強さや伸びが低下してしまう。また、分散剤とマトリクスとの相溶性が悪いと、分散剤がブリードアウトして、マトリクス表面の性状を損なうおそれがある。これにより、相手材に対する接着性が低下したり、分散剤が相手材に移行して、相手材を汚染するおそれがある。
【0008】
一方、分散剤を配合しない場合、導電材と親和性の高いポリマーをマトリクスとすることにより、導電材の凝集を、ある程度は抑制することができる。しかし、導電材と親和性の高いポリマーには、極性基が導入されている場合が多い。これにより、当該ポリマーの引張強さや伸びが犠牲になる。また、導電材を、極性の高い溶剤(例えば、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF))に分散させた状態で配合することにより、導電材の分散性を向上させることができる。しかし、高極性の溶剤は、沸点が高いため、留去しにくい。また、高極性の溶剤は、低極性のポリマーを溶解できないため、マトリクスに使用できるポリマーの種類が、限定されてしまう。
【0009】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、導電材の分散性が良好で、柔軟性および導電性に優れた柔軟導電材料を提供することを課題とする。また、柔軟性および導電性に優れた電極、配線、および電磁波シールドを提供することを課題とする。さらに、柔軟で耐久性に優れたトランスデューサおよびフレキシブル配線板を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上記課題を解決するため、本発明の柔軟導電材料は、マトリクスと、該マトリクス中に分散される導電材と、を有する柔軟導電材料であって、該マトリクスは、次の一般式(1)〜(4)で表されるポリマーから選ばれる一種以上であり該導電材の分散機能を有する第一ポリマーと、該第一ポリマーと架橋可能な第二ポリマーと、が架橋されてなることを特徴とする柔軟導電材料。
[式(1)〜(4)中、Xは第二ポリマーと架橋可能な置換基、Yは導電材と親和性を有する官能基、構成単位A、B、Cは、各々、アクリル酸、メタクリル酸、およびこれらの塩、エステル、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ウレタンプレポリマー、ポリエーテル、ポリエーテルアミン、ポリアミン、ポリオール、ポリチオールから選ばれる一種、l、m、nは1以上の整数。]
【化1】

【化2】

【化3】

【化4】

【0011】
本発明の柔軟導電材料において、第一ポリマーは、導電材の分散機能を有する。したがって、第一ポリマーと第二ポリマーとを架橋させることにより、両ポリマーの物性を生かしつつ、導電材の分散性が向上したマトリクスを形成することができる。これにより、分散剤を配合しなくても、導電材の分散性が良好な柔軟導電材料を実現することができる(但し、本発明の柔軟導電材料においては、分散剤の配合を排除するものではない)。したがって、本発明の柔軟導電材料によると、分散剤のブリードアウトによる問題が生じにくい。また、マトリクスの物性として必要な引張強さや伸びについても、確保することができる。
【0012】
本発明の柔軟導電材料においては、導電材が凝集しにくい。このため、凝集部分を起点とするマトリクスの破壊が生じにくい。また、導電材による導電ネットワークが形成されやすいため、導電材を多量に配合しなくても、高い導電性を実現することができる。つまり、本発明の柔軟導電材料によると、柔軟性と導電性とを両立することができる。また、導電材は、両ポリマーの架橋による網目構造に固定される。これにより、伸縮を繰返した場合でも、導電材が移動しにくく、マトリクスから剥離しにくい。したがって、伸縮時の電気抵抗の増加も抑制される。
【0013】
なお、特許文献3には、溶媒に固体微粒子を分散させるための高分子分散剤が、開示されている。しかし、当該高分子分散剤は、重合開始剤の存在下で自身が架橋するだけであり、本発明の第一ポリマーのように、他のポリマーと架橋してマトリクスを構成するものではない。
【0014】
(2)本発明の電極は、上記本発明の柔軟導電材料からなる。したがって、本発明の電極は、柔軟で、所望の引張強さ、伸びを有すると共に、高い導電性を有する。また、本発明の電極においては、導電材が凝集しにくいため、凝集部分を起点とする破壊が生じにくい。さらに、伸縮を繰返しても、電気抵抗が増加しにくい。このため、使用時において、電極の電気抵抗の増加による、素子性能の低下が小さい。また、上記本発明の柔軟導電材料においては、分散剤が配合されていないか、配合されていても少量である。よって、本発明の電極においても、分散剤のブリードアウトによる問題は、生じにくい。
【0015】
(3)本発明の配線は、上記本発明の柔軟導電材料からなる。したがって、本発明の配線は、柔軟で、所望の引張強さ、伸びを有すると共に、高い導電性を有する。また、本発明の配線においては、導電材が凝集しにくいため、凝集部分を起点とする破壊が生じにくい。さらに、伸縮を繰返しても、電気抵抗が増加しにくい。このため、使用時において、配線の電気抵抗の増加による、素子性能の低下が小さい。また、上記本発明の電極と同様、本発明の配線においても、分散剤のブリードアウトによる問題は、生じにくい。
【0016】
(4)本発明の電磁波シールドは、上記本発明の柔軟導電材料からなる。本発明の電磁波シールドは、例えば、本発明の柔軟導電材料を構成するポリマー材料や導電材等の原料を所定の溶剤に溶解した塗料から、形成することができる。また、溶剤を用いずに、原料を混練した混練物をプレス成形や押出成形して、形成することができる。したがって、形状の制約が少なく、電磁波を遮蔽したい様々な部位へ、容易に配置することができる。
【0017】
また、本発明の電磁波シールドは、柔軟で、所望の引張強さ、伸びを有すると共に、高い導電性を有する。また、本発明の電磁波シールドにおいては、導電材が凝集しにくいため、凝集部分を起点とする破壊が生じにくい。さらに、伸縮を繰返しても、電気抵抗が増加しにくい。このため、伸縮性を有する部材に使用しても、シールド性能が低下しにくい。また、上記本発明の電極等と同様、本発明の電磁波シールドにおいても、分散剤のブリードアウトによる問題は、生じにくい。
【0018】
(5)本発明のトランスデューサは、エラストマーまたは樹脂製の誘電膜と、該誘電膜を介して配置されている複数の電極と、複数の該電極と各々接続されている配線と、を備え、該電極および該配線の少なくとも一方は、上記本発明の柔軟導電材料からなる。
【0019】
トランスデューサは、ある種類のエネルギーを他の種類のエネルギーに変換する装置である。トランスデューサには、機械エネルギーと電気エネルギーとの変換を行うアクチュエータ、センサ、発電素子等、あるいは音響エネルギーと電気エネルギーとの変換を行うスピーカ、マイクロフォン等が含まれる。
【0020】
本発明のトランスデューサによると、電極および配線の少なくとも一方が、上記本発明の柔軟導電材料からなる。本発明の柔軟導電材料から形成された電極、配線は、柔軟で、所望の引張強さ、伸びを有すると共に、高い導電性を有する。このため、本発明のトランスデューサによると、誘電膜の動きが、電極や配線により規制されにくい。また、伸縮を繰り返しても、電極や配線において破壊が生じにくく、電気抵抗が増加しにくい。また、分散剤のブリードアウトによる問題も、生じにくい。このため、本発明のトランスデューサにおいては、電極や配線に起因した性能の低下が生じにくい。また、本発明のトランスデューサは、耐久性に優れる。
【0021】
(6)本発明のフレキシブル配線板は、弾性基材と、該弾性基材の表面に配置されている配線と、を備え、配線の少なくとも一部は、上記本発明の柔軟導電材料からなることを特徴とする。
【0022】
本発明のフレキシブル配線板においては、弾性基材の変形に追従して配線が伸縮する。ここで、配線の少なくとも一部は、上記本発明の柔軟導電材料からなる。本発明の柔軟導電材料から形成された配線は、柔軟で、所望の引張強さ、伸びを有すると共に、高い導電性を有する。また、伸縮を繰返しても、電気抵抗が増加しにくい。さらに、分散剤のブリードアウトによる問題も、生じにくい。したがって、本発明のフレキシブル配線板においては、伸縮しても性能が低下しにくい。また、本発明のフレキシブル配線板は、耐久性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明のトランスデューサの第一実施形態であるアクチュエータの断面模式図であって、(a)は電圧オフ状態、(b)は電圧オン状態を示す。
【図2】本発明のトランスデューサの第二実施形態である静電容量型センサの上面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】本発明のトランスデューサの第三実施形態である発電素子の断面模式図であって、(a)は伸長時、(b)は収縮時を示す。
【図5】本発明のトランスデューサの第四実施形態であるスピーカの斜視図である。
【図6】図5のVI−VI断面図である。
【図7】本発明のフレキシブル配線板の上面透過図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下にまず、本発明の柔軟導電材料の実施の形態について説明する。次に、本発明の電極、配線、トランスデューサ、フレキシブル配線板、および電磁波シールドの実施の形態について説明する。なお、本発明の柔軟導電材料、電極、配線、トランスデューサ、フレキシブル配線板、および電磁波シールドは、以下の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
【0025】
<柔軟導電材料>
本発明の柔軟導電材料は、マトリクスと、該マトリクス中に分散される導電材と、を有する。マトリクスは、第一ポリマーと、第二ポリマーと、が架橋されてなる。第一ポリマーは、導電材の分散機能を有すると共に、第二ポリマーと架橋可能である。第一ポリマーは、上記式(1)〜(4)で表されるポリマーから選ばれる一種以上からなる。
【0026】
上記式(1)〜(4)中、Xは、第二ポリマーと架橋可能な置換基である。具体的には、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、およびシラノール基が挙げられる。Xは、これらの置換基から選ばれる一種以上であればよい。例えば、一つのポリマーにおいて、異種の置換基を有していてもよい。
【0027】
Yは、導電材と親和性を有する官能基である。当該官能基Yを有することにより、マトリクスにおける導電材の濡れ性や分散性が向上する。具体的には、アミノ基や四級アンモニウム塩が挙げられる。
【0028】
構成単位A、B、Cは、各々、アクリル酸、メタクリル酸、およびこれらの塩、エステル、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ウレタンプレポリマー、ポリエーテル、ポリエーテルアミン、ポリアミン、ポリオール、ポリチオールから選ばれる一種である。A、B、Cは、同じでも、異なっていてもよい。また、式(3)においては、A、B、Cの並び順は限定されない。すなわち、A、B、Cがランダムに配置されていてもよい。
【0029】
上記式(1)〜(4)で表されるポリマーの質量平均分子量は、500以上300万以下であることが望ましい。好適には、1000以上である。ポリマーの質量平均分子量が500未満の場合、第二ポリマーと架橋しても、三次元網目構造を充分形成することができない。よって、マトリクスにおいて所望の引張強さ、伸びが得られない。反対に、ポリマーの質量平均分子量が300万以上になると、粘度が大きくなる。このため、例えば電極等を形成する際に、塗料化しにくくなる。
【0030】
第二ポリマーは、第一ポリマーと架橋可能なポリマーであれば、特に限定されない。第二ポリマーは、一種のポリマーを単独で用いてもよく、二種以上のポリマーを混合して用いてもよい。例えば、例えば、ガラス転移温度(Tg)が0℃以下のゴムポリマーを用いることが望ましい。Tgが0℃以下のゴムは、常温でゴム状弾性を有し、柔軟性が高い。また、Tgが低くなると、結晶性が低下するため、ゴムの切断時伸び(E)が大きくなる。つまり、より伸長しやすくなる。このような観点から、Tgが−20℃以下、さらには−35℃以下のゴムポリマーが好適である。例えば、アクリルゴムポリマー、ヒドリンゴムポリマー、ウレタンゴムポリマーが好適である。なかでも、アクリルゴムは、結晶性が低く分子間力が弱いため、他のゴムと比較してTgが低い。よって、柔軟で伸びがよく、トランスデューサの電極等に好適である。
【0031】
また、第二ポリマーは、導電材との親和性が高いことが望ましい。加えて、第一ポリマーと架橋反応しやすいことが望ましい。例えば、エポキシ基は、カーボンブラックに対する親和性が高く、第一ポリマーに含有される置換基Xとの反応性も高い。このため、導電材としてカーボンブラックを用いる場合には、第二ポリマーとして、エポキシ基を有するポリマーが好適である。
【0032】
導電材の分散性を向上させるためには、第一ポリマーの配合量を多くする方がよい。一方、マトリクスの柔軟性を向上させるためには、第一ポリマーの配合量を少なくする方がよい。したがって、導電材の分散性とマトリクスの柔軟性とを両立できるように、第一ポリマーの配合量を決定すればよい。例えば、第一ポリマーの配合量を、柔軟導電材料の全体を100質量%とした場合の5質量%以上90質量%以下にすることが望ましい。また、マトリクスの引張強さ、伸び等を考慮した場合には、第一ポリマーの配合量を、60質量%以下とすることが望ましい。
【0033】
導電材の種類は、特に限定されない。カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラファイト等の炭素材料、銀、金、銅、ニッケル、ロジウム、パラジウム、クロム、チタン、白金、鉄、およびこれらの合金等の金属粉末等から、適宜選択すればよい。導電材は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。なかでも、カーボンブラックやカーボンナノチューブは、伸長時における導電性の変化が小さいため、好適である。
【0034】
また、金属以外の粒子の表面を金属で被覆した被覆粒子を使用してもよい。この場合、金属だけで構成する場合と比較して、導電材の比重を小さくすることができる。よって、塗料化した場合に、導電材の沈降が抑制されて、分散性が向上する。また、粒子を加工することにより、様々な形状の導電材を容易に製造することができる。また、導電材のコストを低減することができる。被覆する金属としては、先に列挙した銀等の金属材料を用いればよい。また、金属以外の粒子としては、カーボンブラック等の炭素材料、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム等の金属酸化物、シリカ等の無機物、アクリルやウレタン等の樹脂等を用いればよい。
【0035】
導電材の配合量は、導電性と柔軟性とを両立できるように、適宜決定すればよい。例えば、電極としての導電性を確保するという観点から、導電材の配合量は、柔軟導電材料の体積を100vol%とした場合の5vol%以上であることが望ましい。10vol%以上であるとより好適である。一方、導電材の配合量が多くなると柔軟性が低下する。このため、導電材の配合量は、柔軟導電材料の体積を100vol%とした場合の50vol%以下であることが望ましい。25vol%以下であるとより好適である。
【0036】
本発明の柔軟導電材料は、例えば、第一ポリマー、第二ポリマー、および導電材を含む架橋前組成物を、ニーダー、バンバリーミキサー等の加圧式混練機、二本ロール等を用いて混練した後、金型成形や押出成形して製造することができる。あるいは、次のようにして製造してもよい。まず、第一ポリマーおよび第二ポリマーを溶剤に溶解する。次に、当該溶液に導電材を添加し、攪拌、混合して塗料(架橋前組成物)を調製する。そして、調製した塗料を基材等に塗布し、塗膜を加熱して乾燥させると共に、架橋反応を進行させる。
【0037】
ここで、架橋前組成物は、両ポリマー、導電材の他、必要に応じて分散剤、補強剤、可塑剤、老化防止剤、着色剤等の添加剤を含んでいてもよい。また、塗料の塗布方法としては、既に公知の種々の方法を採用することができる。例えば、インクジェット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、パッド印刷、リソグラフィー等の印刷法の他、ディップ法、スプレー法、バーコート法等が挙げられる。例えば、印刷法を採用すると、塗布する部分と塗布しない部分との塗り分けを、容易に行うことができる。また、大きな面積、細線、複雑な形状の印刷も容易である。印刷法の中でも、高粘度の塗料が使用でき、塗膜厚さの調整が容易であるという理由から、スクリーン印刷法が好適である。
【0038】
<電極、配線、トランスデューサ>
本発明のトランスデューサは、エラストマーまたは樹脂製の誘電膜と、該誘電膜を介して配置されている複数の電極と、複数の該電極と各々接続されている配線と、を備える。本発明のトランスデューサは、誘電膜と電極とを交互に積層させた積層構造を有していてもよい。
【0039】
誘電膜は、エラストマーまたは樹脂からなる。なかでも、比誘電率の高いエラストマーを用いることが望ましい。具体的には、常温における比誘電率(100Hz)が2以上、さらには5以上のエラストマーが望ましい。例えば、エステル基、カルボキシル基、水酸基、ハロゲン基、アミド基、スルホン基、ウレタン基、ニトリル基等の極性官能基を有するエラストマー、あるいは、これらの極性官能基を有する極性低分子量化合物を添加したエラストマーを採用するとよい。好適なエラストマーとしては、シリコーンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アクリルゴム、ウレタンゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン等が挙げられる。なお、「エラストマーまたは樹脂製」とは、誘電膜のベース材料が、エラストマーまたは樹脂であることを意味する。よって、エラストマーまたは樹脂成分の他に、添加剤等の他の成分を含んでいても構わない。
【0040】
誘電膜の厚さは、トランスデューサの用途等に応じて適宜決定すればよい。例えば、アクチュエータの場合、小型化、低電位駆動化、および変位量を大きくする等の観点から、誘電膜の厚さは薄い方が望ましい。この場合、絶縁破壊性等をも考慮して、誘電膜の厚さを、1μm以上1000μm(1mm)以下とすることが望ましい。5μm以上200μm以下とすると、より好適である。
【0041】
電極および配線の少なくとも一方は、上記本発明の柔軟導電材料からなる。本発明の柔軟導電材料の構成、および製造方法については、上述した通りである。よって、ここでは説明を割愛する。また、本発明のトランスデューサの電極、配線においても、上述した本発明の柔軟導電材料の好適な態様を採用することが望ましい。以下、本発明のトランスデューサの例として、アクチュエータ、静電容量型センサ、発電素子、およびスピーカの実施形態を説明する。なお、以下の実施形態において、本発明の電極、配線の実施形態についても併せて説明する。
【0042】
[第一実施形態]
本発明のトランスデューサの第一例として、アクチュエータの実施形態を説明する。図1に、本実施形態のアクチュエータの断面模式図を示す。(a)は電圧オフ状態、(b)は電圧オン状態を各々示す。
【0043】
図1に示すように、アクチュエータ1は、誘電膜10と、電極11a、11bと、配線12a、12bと、を備えている。誘電膜10は、シリコーンゴム製である。電極11aは、誘電膜10の上面の略全体を覆うように、配置されている。同様に、電極11bは、誘電膜10の下面の略全体を覆うように、配置されている。電極11a、11bは、各々、配線12a、12bを介して電源13に接続されている。電極11a、11bは、本発明の柔軟導電材料からなる。
【0044】
オフ状態からオン状態に切り替える際は、一対の電極11a、11b間に電圧を印加する。電圧の印加により、誘電膜10の厚さは薄くなり、その分だけ、図1(b)中白抜き矢印で示すように、電極11a、11b面に対して平行方向に伸長する。これにより、アクチュエータ1は、図中上下方向および左右方向の駆動力を出力する。
【0045】
本実施形態によると、電極11a、11bは、柔軟で、所望の引張強さ、伸びを有すると共に、高い導電性を有する。このため、誘電膜10の動きが、電極11a、11bにより規制されにくい。よって、アクチュエータ1によると、大きな力および変位量を得ることができる。また、電極11a、11bにおいては、導電材の分散性が良好である。このため、伸縮を繰り返しても、電極11a、11bが破壊しにくい。また、導電材は、マトリクスの網目構造に固定されている。このため、伸縮を繰り返しても、電気抵抗が増加しにくい。さらに、分散剤のブリードアウトによる問題も、生じにくい。したがって、アクチュエータ1においては、電極11a、11bに起因した性能の低下が生じにくい。また、アクチュエータ1は、耐久性に優れる。
【0046】
[第二実施形態]
本発明のトランスデューサの第二例として、静電容量型センサの実施形態を説明する。まず、本実施形態の静電容量型センサの構成について説明する。図2に、静電容量型センサの上面図を示す。図3に、図2のIII−III断面図を示す。図2、図3に示すように、静電容量型センサ2は、誘電膜20と、一対の電極21a、21bと、配線22a、22bと、カバーフィルム23a、23bと、を備えている。
【0047】
誘電膜20は、H−NBR製であって、左右方向に延びる帯状を呈している。誘電膜20の厚さは、約300μmである。
【0048】
電極21aは、長方形状を呈している。電極21aは、誘電膜20の上面に、スクリーン印刷により三つ形成されている。同様に、電極21bは、長方形状を呈している。電極21bは、誘電膜20を挟んで電極21aと対向するように、誘電膜20の下面に三つ形成されている。電極21bは、誘電膜20の下面に、スクリーン印刷されている。このように、誘電膜20を挟んで、電極21a、21bが三対配置されている。電極21a、21bは、本発明の柔軟導電材料からなる。
【0049】
配線22aは、誘電膜20の上面に形成された電極21aの一つ一つに、それぞれ接続されている。配線22aにより、電極21aとコネクタ24とが結線されている。配線22aは、誘電膜20の上面に、スクリーン印刷により形成されている。同様に、配線22bは、誘電膜20の下面に形成された電極21bの一つ一つに、それぞれ接続されている(図2中、点線で示す)。配線22bにより、電極21bとコネクタ(図略)とが結線されている。配線22bは、誘電膜20の下面に、スクリーン印刷により形成されている。配線22a、22bは、本発明の柔軟導電材料からなる。
【0050】
カバーフィルム23aは、アクリルゴム製であって、左右方向に延びる帯状を呈している。カバーフィルム23aは、誘電膜20、電極21a、配線22aの上面を覆っている。同様に、カバーフィルム23bは、アクリルゴム製であって、左右方向に延びる帯状を呈している。カバーフィルム23bは、誘電膜20、電極21b、配線22bの下面を覆っている。
【0051】
次に、静電容量型センサ2の動きについて説明する。例えば、静電容量型センサ2が上方から押圧されると、誘電膜20、電極21a、カバーフィルム23aは一体となって、下方に湾曲する。圧縮により、誘電膜20の厚さは小さくなる。その結果、電極21a、21b間のキャパシタンスは大きくなる。このキャパシタンス変化により、圧縮による変形が検出される。
【0052】
次に、本実施形態の静電容量型センサ2の作用効果について説明する。本実施形態によると、電極21a、21bおよび配線22a、22bは、柔軟で、所望の引張強さ、伸びを有すると共に、高い導電性を有する。このため、誘電膜20の動きが、電極21a、21bおよび配線22a、22bにより、規制されにくい。また、導電材は、マトリクスの網目構造に固定されている。このため、伸縮を繰り返しても、電気抵抗が増加しにくい。したがって、静電容量型センサ2の応答性は良好である。また、電極21a、21bおよび配線22a、22bにおいては、導電材の分散性が良好である。このため、伸縮を繰り返しても、電極21a、21bおよび配線22a、22bが破壊しにくい。さらに、分散剤のブリードアウトによる問題も、生じにくい。したがって、静電容量型センサ2は耐久性に優れる。なお、本実施形態の静電容量型センサ2には、誘電膜20を狭んで対向する電極21a、21bが、三対形成されている。しかし、電極の数、大きさ、形状、配置等は、用途に応じて、適宜決定すればよい。
【0053】
[第三実施形態]
本発明のトランスデューサの第三例として、発電素子の実施形態を説明する。図4に、本実施形態における発電素子の断面模式図を示す。(a)は伸長時、(b)は収縮時を各々示す。
【0054】
図4に示すように、発電素子3は、誘電膜30と、電極31a、31bと、配線32a〜32cと、を備えている。誘電膜30は、H−NBR製である。電極31aは、誘電膜30の上面の略全体を覆うように、配置されている。同様に、電極31bは、誘電膜30の下面の略全体を覆うように、配置されている。電極31aには、配線32a、32bが接続されている。すなわち、電極31aは、配線32aを介して、外部負荷(図略)に接続されている。また、電極31aは、配線32bを介して、電源(図略)に接続されている。電極31bは、配線32cにより接地されている。電極31a、31bは、本発明の柔軟導電材料からなる。
【0055】
図4(a)中白抜き矢印で示すように、発電素子3を圧縮し、誘電膜30を電極31a、31b面に対して平行方向に伸長すると、誘電膜30の膜厚は薄くなり、電極31a、31b間に電荷が蓄えられる。その後、圧縮力を除去すると、図4(b)に示すように、誘電膜30の弾性復元力により誘電膜30は収縮し、膜厚が厚くなる。その際、蓄えられた電荷が配線32aを通して放出される。
【0056】
本実施形態によると、電極31a、31bは、柔軟で、所望の引張強さ、伸びを有すると共に、高い導電性を有する。このため、誘電膜30の動きが、電極31a、31bにより規制されにくい。また、電極31a、31bにおいては、導電材の分散性が良好である。このため、伸縮を繰り返しても、電極31a、31bが破壊しにくい。また、導電材は、マトリクスの網目構造に固定されている。このため、伸縮を繰り返しても、電気抵抗が増加しにくい。さらに、分散剤のブリードアウトによる問題も、生じにくい。したがって、発電素子3においては、電極31a、31bに起因した性能の低下が生じにくい。また、発電素子3は、耐久性に優れる。
【0057】
[第四実施形態]
本発明のトランスデューサの第四例として、スピーカの実施形態を説明する。まず、本実施形態のスピーカの構成について説明する。図5に、本実施形態のスピーカの斜視図を示す。図6に、図5のVI−VI断面図を示す。図5、図6に示すように、スピーカ4は、第一アウタフレーム40aと、第一インナフレーム41aと、第一誘電膜42aと、第一アウタ電極43aと、第一インナ電極44aと、第一振動板45aと、第二アウタフレーム40bと、第二インナフレーム41bと、第二誘電膜42bと、第二アウタ電極43bと、第二インナ電極44bと、第二振動板45bと、八つのボルト460と、八つのナット461と、八つのスペーサ462と、を備えている。
【0058】
第一アウタフレーム40a、第一インナフレーム41aは、各々、樹脂製であって、リング状を呈している。第一誘電膜42aは、H−NBR製であり、円形の薄膜状を呈している。第一誘電膜42aは、第一アウタフレーム40aと第一インナフレーム41aとの間に張設されている。すなわち、第一誘電膜42aは、表側の第一アウタフレーム40aと裏側の第一インナフレーム41aとにより、所定の張力を確保した状態で、挟持、固定されている。第一振動板45aは、樹脂製であって、円板状を呈している。第一振動板45aは、第一誘電膜42aよりも小径である。第一振動板45aは、第一誘電膜42aの表面の略中央に配置されている。
【0059】
第一アウタ電極43aは、リング状を呈している。第一アウタ電極43aは、第一誘電膜42aの表面に貼着されている。第一インナ電極44aも、リング状を呈している。第一インナ電極44aは、第一誘電膜42aの裏面に貼着されている。第一アウタ電極43aと第一インナ電極44aとは、第一誘電膜42aを挟んで、表裏方向に背向している。第一アウタ電極43aと第一インナ電極44aとは、いずれも、本発明の柔軟導電材料からなる。また、図6に示すように、第一アウタ電極43aは、端子430aを備えている。第一インナ電極44aは、端子440aを備えている。端子430a、440aには、外部から電圧が印加される。
【0060】
第二アウタフレーム40b、第二インナフレーム41b、第二誘電膜42b、第二アウタ電極43b、第二インナ電極44b、第二振動板45b(以下、「第二部材」と総称する。)の構成、材質、形状は、上記第一アウタフレーム40a、第一インナフレーム41a、第一誘電膜42a、第一アウタ電極43a、第一インナ電極44a、第一振動板45a(以下、「第一部材」と総称する。)の構成、材質、形状と、同様である。また、第二部材の配置は、上記第一部材の配置と、表裏方向に対称である。簡単に説明すると、第二誘電膜42bは、H−NBR製であり、第二アウタフレーム40bと第二インナフレーム41bとの間に張設されている。第二振動板45bは、第二誘電膜42bの表面の略中央に配置されている。第二アウタ電極43bは、第二誘電膜42bの表面に印刷されている。第二インナ電極44bは、第二誘電膜42bの裏面に印刷されている。第二アウタ電極43bと第二インナ電極44bとは、いずれも、本発明の柔軟導電材料からなる。第二アウタ電極43bの端子430b、第二インナ電極44bの端子440bには、外部から電圧が印加される。
【0061】
第一部材と第二部材とは、八つのボルト460、八つのナット461により、八つのスペーサ462を介して、固定されている。「ボルト460−ナット461−スペーサ462」のセットは、スピーカ4の周方向に所定間隔ずつ離間して配置されている。ボルト460は、第一アウタフレーム40a表面から第二アウタフレーム40b表面までを貫通している。ナット461は、ボルト460の貫通端に螺着されている。スペーサ462は、樹脂製であって、ボルト460の軸部に環装されている。スペーサ462は、第一インナフレーム41aと第二インナフレーム41bとの間に、所定の間隔を確保している。第一誘電膜42aの中央部裏面(第一振動板45aが配置されている部分の裏側)と、第二誘電膜42bの中央部裏面(第二振動板45bが配置されている部分の裏側)と、は接合されている。このため、第一誘電膜42aには、図6に白抜き矢印Y1aで示す方向に、付勢力が蓄積されている。また、第二誘電膜42bには、図6に白抜き矢印Y1bで示す方向に、付勢力が蓄積されている。
【0062】
次に、本実施形態のスピーカの動きについて説明する。端子430a、440aと端子430b、440bとを介して、第一アウタ電極43aおよび第一インナ電極44aと、第二アウタ電極43bおよび第二インナ電極44bと、には、初期状態(オフセット状態)において、所定の電圧(オフセット電圧)が印加されている。スピーカ4の動作時には、端子430a、440aと端子430b、440bとに、逆位相の電圧が印加される。 例えば、端子430a、440aに、オフセット電圧+1Vが印加されると、第一誘電膜42aのうち、第一アウタ電極43aと第一インナ電極44aとの間に配置されている部分の膜厚が薄くなる。並びに、当該部分が径方向に伸長する。これと同時に、端子430b、440bに逆位相の電圧(オフセット電圧−1V)が印加される。すると、第二誘電膜42bのうち、第二アウタ電極43bと第二インナ電極44bとの間に配置されている部分の膜厚が厚くなる。並びに当該部分が径方向に収縮する。これにより、第二誘電膜42bは、第一誘電膜42aを引っ張りながら、図6に白抜き矢印Y1bで示す方向に、自身の付勢力により弾性変形する。反対に、端子430b、440bにオフセット電圧+1Vが印加され、端子430a、440aに逆位相の電圧(オフセット電圧−1V)が印加されると、第一誘電膜42aは、第二誘電膜42bを引っ張りながら、図6に白抜き矢印Y1aで示す方向に、自身の付勢力により弾性変形する。このようにして、第一振動板45a、第二振動板45bを振動させることにより空気を振動させ、音声を発生させる。
【0063】
次に、本実施形態のスピーカ4の作用効果について説明する。本実施形態によると、第一アウタ電極43a、第一インナ電極44a、第二アウタ電極43b、および第二インナ電極44b(以下適宜、「電極43a、44a、43b、44b」と称す)は、柔軟で、所望の引張強さ、伸びを有すると共に、高い導電性を有する。このため、第一誘電膜42a、第二誘電膜42bの動きが、電極43a、44a、43b、44bにより規制されにくい。よって、スピーカ4の応答性は、低周波領域においても良好である。また、電極43a、44a、43b、44bにおいては、導電材の分散性が良好である。このため、伸縮を繰り返しても、電極43a、44a、43b、44bが破壊しにくい。また、導電材は、マトリクスの網目構造に固定されている。このため、伸縮を繰り返しても、電気抵抗が増加しにくい。さらに、分散剤のブリードアウトによる問題も、生じにくい。したがって、スピーカ4においては、電極43a、44a、43b、44bに起因した性能の低下が生じにくい。また、スピーカ4は、耐久性に優れる。
【0064】
<フレキシブル配線板>
本発明のフレキシブル配線板は、弾性基材と、該弾性基材の表面に配置されている配線と、を備える。弾性基材の材質は、特に限定されない。例えば、伸縮性を有する材料として、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、イソブチレンイソプレンゴム、各種の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
【0065】
配線の少なくとも一部は、本発明の柔軟導電材料からなる。本発明の柔軟導電材料の構成、および製造方法については、上述した通りである。よって、ここでは説明を割愛する。また、本発明のフレキシブル配線板においても、上述した本発明の柔軟導電材料の好適な態様を採用することが望ましい。以下、本発明のフレキシブル配線板の一実施形態を説明する。
【0066】
まず、本実施形態のフレキシブル配線板の構成について説明する。図7に、本実施形態のフレキシブル配線板の上面透過図を示す。なお、図7中、裏側の電極、配線については細線で示す。図7に示すように、フレキシブル配線板5は、弾性基材50と、表側電極01X〜16Xと、裏側電極01Y〜16Yと、表側配線01x〜16xと、裏側配線01y〜16yと、表側配線用コネクタ51と、裏側配線用コネクタ52と、を備えている。
【0067】
弾性基材50は、ウレタンゴム製であって、シート状を呈している。表側電極01X〜16Xは、弾性基材50の上面に、合計16本配置されている。表側電極01X〜16Xは、各々、帯状を呈している。表側電極01X〜16Xは、各々、X方向(左右方向)に延在している。表側電極01X〜16Xは、Y方向(前後方向)に、所定間隔ごとに離間して、互いに略平行になるように、配置されている。同様に、裏側電極01Y〜16Yは、弾性基材50の下面に、合計16本配置されている。裏側電極01Y〜16Yは、各々、帯状を呈している。裏側電極01Y〜16Yは、各々、Y方向に延在している。裏側電極01Y〜16Yは、X方向に、所定間隔ごとに離間して、互いに略平行になるように、配置されている。図7にハッチングで示すように、弾性基材50を挟んで、表側電極01X〜16Xと裏側電極01Y〜16Yとが交差する部分(重複する部分)により、荷重等を検出する検出部が形成されている。
【0068】
表側配線01x〜16xは、弾性基材50の上面に、合計16本配置されている。表側配線01x〜16xは、各々、線状を呈している。表側配線01x〜16xは、本発明の柔軟導電材料からなる。表側配線用コネクタ51は、弾性基材50の左後隅に配置されている。表側配線01x〜16xは、各々、表側電極01X〜16Xの左端と、表側配線用コネクタ51と、を接続している。また、弾性基材50の上面、表側電極01X〜16X、表側配線01x〜16xは、上方から、表側カバーフィルム(図略)により覆われている。
【0069】
裏側配線01y〜16yは、弾性基材50の下面に、合計16本配置されている。裏側配線01y〜16yは、各々、線状を呈している。裏側配線01y〜16yは、本発明の柔軟導電材料からなる。裏側配線用コネクタ52は、弾性基材50の左前隅に配置されている。裏側配線01y〜16yは、各々、裏側電極01Y〜16Yの前端と、裏側配線用コネクタ52と、を接続している。また、弾性基材50の下面、裏側電極01Y〜16Y、裏側配線01y〜16yは、下方から、裏側カバーフィルム(図略)により覆われている。
【0070】
表側配線用コネクタ51、裏側配線用コネクタ52には、各々、演算部(図略)が電気的に接続されている。演算部には、表側配線01x〜16xおよび裏側配線01y〜16yから、検出部におけるインピーダンスが入力される。これに基づいて、面圧分布が測定される。
【0071】
次に、本実施形態のフレキシブル配線板5の作用効果について説明する。本実施形態によると、表側配線01x〜16xおよび裏側配線01y〜16yは、各々、柔軟で、所望の引張強さ、伸びを有すると共に、高い導電性を有する。このため、表側配線01x〜16xおよび裏側配線01y〜16yは、弾性基材50の変形に追従して変形することができる。また、導電材は、マトリクスの網目構造に固定されている。このため、伸縮を繰り返しても、電気抵抗が増加しにくい。したがって、フレキシブル配線板5は、伸縮可能な素子を電気回路に接続するのに好適である。また、表側配線01x〜16xおよび裏側配線01y〜16yにおいては、導電材の分散性が良好である。このため、伸縮を繰り返しても、表側配線01x〜16xおよび裏側配線01y〜16yが破壊しにくい。さらに、分散剤のブリードアウトによる問題も、生じにくい。したがって、フレキシブル配線板5は、耐久性に優れる。
【0072】
<電磁波シールド>
本発明の電磁波シールドは、本発明の柔軟導電材料からなる。電磁波シールドは、電子機器の内部で発生した電磁波が外部に漏れるのを抑制したり、外部からの電磁波を内部へ侵入させにくくする役割を果たす。例えば、電子機器の筐体の内周面に、電磁波シールドを配置する場合には、本発明の柔軟導電材料を形成するための塗料を、電子機器の筐体の内周面に塗布し、乾燥させればよい。また、上記トランスデューサの第二実施形態として示した静電容量型センサに、電磁波シールドを配置することもできる。例えば、カバーフィルム23aの上面と、カバーフィルム23bの下面と、を各々覆うように、電磁波シールドを配置すればよい(前出図2、図3参照)。この場合、本発明の柔軟導電材料を形成するための塗料を、カバーフィルム23aの上面およびカバーフィルム23bの下面に塗布し、乾燥させればよい。さらに、電子機器の隙間にガスケットとして配置する場合には、本発明の柔軟導電材料を、所望の形状に成形して用いればよい。
【実施例】
【0073】
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0074】
<柔軟導電材料の製造>
[実施例1]
第一ポリマーとして、下記構造式(a)のポリマーを用い、第二ポリマーとして、ウレタンゴムポリマー(ケムチュラ社製「ADIPRENE(登録商標)BL16」)を用いて、柔軟導電材料を製造した。構造式(a)のポリマーは、上記式(3)で示されるポリマーに含まれる。構造式(a)のポリマーの質量平均分子量は、約1500である。
【化5】

【0075】
まず、上記構造式(a)のポリマー56質量部と、ウレタンゴムポリマー24質量部と、を溶剤のブチルカルビトールアセテート1000質量部に溶解し、ポリマー溶液を調製した。次に、調製したポリマー溶液に、導電材の多層カーボンナノチューブ(昭和電工(株)製「VGCF(登録商標)−X」)12質量部、および導電性カーボンブラック(ライオン(株)製「カーボンECP−600JD」)8質量部を添加、混合して、塗料を調製した。それから、調製した塗料を、アクリル樹脂製の基材表面に、バーコート法により塗布した。そして、塗膜が形成された基材を、約150℃の乾燥炉内に約30分間静置して、塗膜を乾燥させると共に、架橋反応を進行させて、薄膜状の柔軟導電材料を得た。柔軟導電材料における第一ポリマーの配合量は、56質量%である。また、導電材の配合量は、11vol%である。
【0076】
[実施例2]
第一ポリマーとして、実施例1と同じ構造式(a)のポリマーを用い、第二ポリマーとして、ウレタンゴムポリマー(同上)に加えてヒドロキシル基含有アクリルゴムポリマーを用いて、柔軟導電材料を製造した。ヒドロキシル基含有アクリルゴムポリマーは、n−ブチルアクリレート(98質量%)と2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2質量%)との共重合体である(質量分子量は90万程度)。
【0077】
まず、上記構造式(a)のポリマー14.81質量部と、ウレタンゴムポリマー22.22質量部と、ヒドロキシル基含有アクリルゴムポリマー44.44質量部と、をブチルカルビトールアセテート999.9質量部に溶解し、ポリマー溶液を調製した。次に、調製したポリマー溶液に、多層カーボンナノチューブ(同上)11.11質量部、および導電性カーボンブラック(同上)7.41質量部を添加、混合して、塗料を調製した。それから、調製した塗料を、アクリル樹脂製の基材表面に、バーコート法により塗布した。そして、実施例1と同様にして、薄膜状の柔軟導電材料を得た。柔軟導電材料における第一ポリマーの配合量は、14.81質量%である。また、導電材の配合量は、10vol%である。
【0078】
[実施例3]
第一ポリマーとして、実施例1と同じ構造式(a)のポリマーを用い、第二ポリマーとして、エポキシ基含有アクリルゴムポリマー(日本ゼオン(株)製「Nipol(登録商標)AR42W」)を用いて、柔軟導電材料を製造した。
【0079】
まず、上記構造式(a)のポリマー10.71質量部と、エポキシ基含有アクリルゴムポリマー71.43質量部と、をブチルカルビトールアセテート892.8質量部に溶解し、ポリマー溶液を調製した。次に、調製したポリマー溶液に、多層カーボンナノチューブ(同上)10.71質量部、および導電性カーボンブラック(同上)7.14質量部を添加、混合して、塗料を調製した。それから、調製した塗料を、アクリル樹脂製の基材表面に、バーコート法により塗布した。そして、実施例1と同様にして、薄膜状の柔軟導電材料を得た。柔軟導電材料における第一ポリマーの配合量は、10.71質量%である。また、導電材の配合量は、10vol%である。
【0080】
[実施例4]
第一ポリマーの種類を変更し、下記構造式(b)のポリマー(質量平均分子量:約600)を用いた以外は、実施例3と同様にして、柔軟導電材料を製造した。構造式(b)のポリマーは、上記式(2)で示されるポリマーに含まれる。
【化6】

【0081】
[実施例5]
さらに、分散剤として、ポリビニルピロリドン(質量平均分子量:4万)の10%ジメチルアセトアミド溶液を配合して、柔軟導電材料を製造した。まず、上記構造式(a)のポリマー7.14質量部と、エポキシ基含有アクリルゴムポリマー(同上)71.43質量部と、をブチルカルビトールアセテート928.5質量部に溶解し、ポリマー溶液を調製した。次に、調製したポリマー溶液に、多層カーボンナノチューブ(同上)10.71質量部と、導電性カーボンブラック(同上)7.14質量部と、ポリビニルピロリドンの10%ジメチルアセトアミド溶液3.57質量部と、を添加、混合して、塗料を調製した。それから、調製した塗料を、アクリル樹脂製の基材表面に、バーコート法により塗布した。そして、実施例1と同様にして、薄膜状の柔軟導電材料を得た。柔軟導電材料における第一ポリマーの配合量は、7.14質量%である。また、導電材の配合量は、10vol%である。
【0082】
[比較例1]
第一ポリマーを配合せずに、柔軟導電材料を製造した。まず、エポキシ基含有アクリルゴムポリマー(同上)80質量部を、ブチルカルビトールアセテート1000質量部に溶解し、ポリマー溶液を調製した。次に、調製したポリマー溶液に、多層カーボンナノチューブ(同上)12質量部、および導電性カーボンブラック(同上)8質量部を添加、混合して、塗料を調製した。それから、調製した塗料を、アクリル樹脂製の基材表面に、バーコート法により塗布した。そして、実施例1と同様にして、薄膜状の柔軟導電材料を得た。柔軟導電材料における導電材の配合量は、11vol%である。
【0083】
[比較例2]
第一ポリマーを配合せず、分散剤を配合して、柔軟導電材料を製造した。まず、エポキシ基含有アクリルゴムポリマー(同上)71.43質量部を、ブチルカルビトールアセテート1000質量部に溶解し、ポリマー溶液を調製した。次に、調製したポリマー溶液に、多層カーボンナノチューブ(同上)10.71質量部と、導電性カーボンブラック(同上)7.14質量部と、ポリビニルピロリドンの10%ジメチルアセトアミド溶液10.71質量部と、を添加、混合して、塗料を調製した。それから、調製した塗料を、アクリル樹脂製の基材表面に、バーコート法により塗布した。そして、実施例1と同様にして、薄膜状の柔軟導電材料を得た。柔軟導電材料における導電材の配合量は、10vol%である。
【0084】
[比較例3]
溶剤の種類および配合量を変更した以外は、比較例1と同様にして、柔軟導電材料を製造した。すなわち、エポキシ基含有アクリルゴムポリマー(同上)80質量部を、N−メチルピロリドン(NMP)300質量部、およびブチルカルビトールアセテート700質量部の混合溶剤に溶解し、ポリマー溶液を調製した。
【0085】
<評価方法>
[導電材の分散性]
調製した塗料における導電材の分散度を、JIS K5600−2−5(1999)に準じて測定した。そして、粒ゲージの読取り値が、25μm以下の場合を良好(下記表1において○印で示す)、25μmを超えた場合を不良(同表において×印で示す)と、評価した。
【0086】
[塗料の安定性]
調製した塗料を、室温下で1ヶ月間静置した後、目視にて観察した。そして、上澄みが生じなかった場合を良好(下記表1において○印で示す)、上澄みが生じた場合を不良(同表において×印で示す)と、評価した。
【0087】
[導電性]
製造した柔軟導電材料の体積抵抗率を、JIS K6271(2008)の平行端子電極法に準じて測定した。この際、試験片を支持する絶縁樹脂製支持具として、市販のシリコーンゴムシート(クレハエラストマー(株)製)を用いた。
【0088】
[柔軟性]
製造した柔軟導電材料について、JIS K6251(2004)に準じた引張試験を行った。試験片の形状は、試験片タイプ2とし、100mm/minの速度で伸長した。そして、切断時伸び(E)を算出した。
【0089】
<評価結果>
実施例および比較例の柔軟導電材料の評価結果を、原料の配合量と共に、表1に示す。表1中、原料の配合量の単位は質量部である。
【表1】

【0090】
表1に示すように、第一ポリマーを用いなかった比較例1の柔軟導電材料においては、導電材の分散性、塗料の安定性のいずれも不良であった。これに対して、第一ポリマーを用いた実施例の柔軟導電材料においては、導電材の分散性、塗料の安定性のいずれも良好であった。なお、比較例3の柔軟導電材料においては、高極性の溶剤(NMP)を用いることにより、導電材の分散性は向上したが、塗料の安定性は改善されなかった。また、比較例2の柔軟導電材料においては、分散剤が比較的多量に配合されているため、導電材の分散性、塗料の安定性のいずれも良好であった。
【0091】
体積抵抗率の値から、実施例の柔軟導電材料は、高い導電性を有することが確認された。また、比較例2の柔軟導電材料においては、分散剤が比較的多量に配合されているため、切断時伸びが小さい。これに対して、実施例の柔軟導電材料においては、切断時伸びが大きくなった。ここで、実施例1〜3を比較すると、第二ポリマーの違いもあるが、第一ポリマーの配合量が少ないほど、切断時伸びが大きくなった。また、第二ポリマーの種類および配合量が同じ実施例3〜5と比較例2とを比較すると、分散剤を配合せずに第一ポリマーを用いた実施例3、4の切断時伸びは、分散剤を配合して第一ポリマーを用いなかった比較例2の切断時伸びよりも、大幅に大きくなった。なお、実施例5の柔軟導電材料においては、第一ポリマーが用いられているが、分散剤が少量配合されている。このため、実施例4の柔軟導電材料と比較して、切断時伸びが若干低下した。
【0092】
以上より、第一ポリマーと第二ポリマーとを架橋させてマトリクスを形成することにより、導電材の分散性が良好で、柔軟性および導電性に優れた柔軟導電材料が実現できることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明の柔軟導電材料は、エラストマーを利用した柔軟なトランスデューサの電極、配線に好適である。また、電磁波シールド、屈曲可能なディスプレイ等に使用されるフレキシブル配線板の配線としても好適である。さらには、導電性接着剤、ロボットや産業用機械の可動部の制御デバイス、ウェアラブルデバイスの電極、配線にも好適である。
【符号の説明】
【0094】
1:アクチュエータ(トランスデューサ) 10:誘電膜 11a、11b:電極
12a、12b:配線 13:電源
2:静電容量型センサ(トランスデューサ) 20:誘電膜 21a、21b:電極
22a、22b:配線 23a、23b:カバーフィルム 24:コネクタ
3:発電素子(トランスデューサ) 30:誘電膜 31a、31b:電極
32a〜32c:配線
4:スピーカ(トランスデューサ)
40a:第一アウタフレーム 40b:第二アウタフレーム
41a:第一インナフレーム 41b:第二インナフレーム
42a:第一誘電膜 42b:第二誘電膜
43a:第一アウタ電極 43b:第二アウタ電極
44a:第一インナ電極 44b:第二インナ電極
45a:第一振動板 45b:第二振動板
430a、430b、440a、440b:端子 460:ボルト 461:ナット
462:スペーサ
5:フレキシブル配線板
50:弾性基材 51:表側配線用コネクタ 52:裏側配線用コネクタ
01X〜16X:表側電極 01Y〜16Y:裏側電極 01x〜16x:表側配線
01y〜16y:裏側配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリクスと、該マトリクス中に分散される導電材と、を有する柔軟導電材料であって、 該マトリクスは、次の一般式(1)〜(4)で表されるポリマーから選ばれる一種以上であり該導電材の分散機能を有する第一ポリマーと、該第一ポリマーと架橋可能な第二ポリマーと、が架橋されてなることを特徴とする柔軟導電材料。
[式(1)〜(4)中、Xは第二ポリマーと架橋可能な置換基、Yは導電材と親和性を有する官能基、構成単位A、B、Cは、各々、アクリル酸、メタクリル酸、およびこれらの塩、エステル、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ウレタンプレポリマー、ポリエーテル、ポリエーテルアミン、ポリアミン、ポリオール、ポリチオールから選ばれる一種、l、m、nは1以上の整数。]
【化1】

【化2】

【化3】

【化4】

【請求項2】
前記第一ポリマーの前記ポリマー中、置換基Yは、アミノ基または四級アンモニウム塩である請求項1に記載の柔軟導電材料。
【請求項3】
前記第一ポリマーの前記ポリマー中、置換基Xは、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、およびシラノール基から選ばれる一種以上である請求項1または請求項2に記載の柔軟導電材料。
【請求項4】
前記第二ポリマーは、ガラス転移温度(Tg)が0℃以下のゴムポリマーを含む請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の柔軟導電材料。
【請求項5】
前記ゴムポリマーは、アクリルゴムポリマー、ヒドリンゴムポリマー、およびウレタンゴムポリマーから選ばれる一種以上である請求項4に記載の柔軟導電材料。
【請求項6】
前記第一ポリマーの配合量は、柔軟導電材料の全体を100質量%とした場合の5質量%以上90質量%以下である請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の柔軟導電材料。
【請求項7】
前記導電材は、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、およびグラファイトから選ばれる一種以上である請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の柔軟導電材料。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の柔軟導電材料からなる電極。
【請求項9】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の柔軟導電材料からなる配線。
【請求項10】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の柔軟導電材料からなる電磁波シールド。
【請求項11】
エラストマーまたは樹脂製の誘電膜と、該誘電膜を介して配置されている複数の電極と、複数の該電極と各々接続されている配線と、を備え、
該電極および該配線の少なくとも一方は、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の柔軟導電材料からなるトランスデューサ。
【請求項12】
弾性基材と、該弾性基材の表面に配置されている配線と、を備え、配線の少なくとも一部は、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の柔軟導電材料からなるフレキシブル配線板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−35974(P2013−35974A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−174495(P2011−174495)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(000219602)東海ゴム工業株式会社 (1,983)
【Fターム(参考)】