説明

柔軟性のあるライナーを具備する燃料カートリッジ

【課題】燃料電池と接続可能なカートリッジについて、内部チャンバの壁部が相互に接触したときに内部チャンバに残る燃料を最小化する可撓性内部チャンバを提供する。
【解決手段】カートリッジは外側ケーシング12および燃料電池用の燃料を含有する内側の柔軟性のあるライナー14を有する。内側の柔軟性のあるライナー14は内側ライナー14内に配されるインサート38を具備して燃料がカートリッジ10から燃料電池に容易に運ばれるようにしてもよい。インサート38はカートリッジ10内に捕捉される燃料を最小化する。内側の柔軟性のあるライナー14は外側ケーシング12なしで用いても良い。外側ケーシング12は実質的に堅固でも柔軟性があってもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般に、燃料電池用燃料カートリッジに関し、より具体的には、この発明は、使い捨て、および詰め替え可能な燃料カートリッジに関する。この発明は、また、多壁燃料カートリッジおよび柔軟性のあるライナーを具備する燃料カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、直接すなわち、反応物質、すなわち燃料および酸素の化学エネルギを直流(DC)電気に直接変換する装置である。多くの漸増している用途において、燃料電池は、化石燃焼などの従来の発電よりも効率的であり、リチウムイオンバッテリーなどの携帯型蓄電池より効率的である。
【0003】
一般に、燃料電池技術はアルカリ燃料電池、高分子電解質燃料電池、りん酸燃料電池、溶融炭酸塩燃料電池および固体酸化物燃料電池を含むさまざまな異なった燃料電池を含む。今日の、より重要な燃料電池は3つの一般的なカテゴリに分割することができる。すなわち、圧縮水素(H)を燃料として利用したもの;燃料としての水素にリフォームされるメタノール(CHOH)を使用する陽子交換膜(PEM)の燃料電池;および直接メタノール(CHOH)燃料を使用するPEM燃料電池(「ダイレクトメタノール燃料電池」すなわちDMFC)である。圧縮された水素は一般に、高い圧力の下で保たれ、そのため、扱いが難しい。その上、大きい貯蔵タンクが通常必要で、消費者向け電子製品用に十分小さくすることができない。通常のリフォーマット燃料電池は、改質材が必要であり、また他の気化および補助システムにより燃料電池内で水素を酸素と反応させる必要がある。近年、改質剤またはリフォーマット燃料電池は進歩して消費者向け電子製品に有望となっている。DMFCは最も簡単で可能性としては最も小さくなる燃料電池であり、消費者向け電子製品用の電力供給に最も有望である。
【0004】
比較的供給が大きなアプリケーションでは、DMFCは、酸化剤、典型的には空気か酸素を陰極電極に供給するためのファンかコンプレッサーと、水/メタノール混合物を陽極電極へ供給するポンプと、膜電極アセンブリ(MEA)とを典型的に具備する。MEAは、典型的には、陰極、PEMおよび陽極を含む。動作中、水/メタノール燃料の混合液体が直接に陽極に供給され、酸化剤が陰極に供給される。各電極での化学電気反応と燃料電池に関する総合的な反応は以下の通り記述される:
【0005】
陽極での反応:
CHOH + HO → CO + 6H + 6e
陰極での反応:
+ 4H + 4e → 2H
全体の燃料電池反応:
CHOH + 1。5O → CO + 2H
【0006】
PEMを通る水素イオン(H)が陽極から陰極を通り抜けてマイグレーションするために、また、自由電子(e)がPEMを通り抜けられないため、電子は外部回路を通って流れなければならず、外部回路を通して電流を生じさせる。この外部回路は、モバイルすなわちセル電話、計算機、パーソナルデジタツアシスタンツ、ラップトップコンピュータなどの有益な消費者向けの電子製品であってよい。DMFCは、米国特許第5992008号および第5945231号に開示されており、詳細はこれらに記載のとおりである。一般に、PEMはNafion(商標)などの高分子から作られており、DuPontから入手可能であり、厚さが約0。05mm〜約0。50mmの範囲のペルフルオ化合物材料である。陽極は、典型的には、白金ルテニウムなどの触媒の薄層によってサポートされたテフロン(Teflonized)のカーボン紙から製造される。陰極は、典型的には、白金粒子が膜の半面に接着されるガス拡散電極である。
【0007】
水素化ホウ素ナトリウムリフォーマット燃料電池の電池反応は、つぎのとおりである。
【0008】
NaBH(水溶性)+HO→(加熱または触媒)→(H)+(NaBO)(水溶性)
→2H+2e(陽極)
2(2H+2e)+O→2HO(陰極)
【0009】
適切な触媒は白金およびルテニウムその他の金属である。水素化ホウ素ナトリウムを改質して生成される水素燃料は、酸素例えばOと反応して電気(電子の流れ)および水の副産物を生成する。ほう酸ナトリウム(NaBO)の副産物も改質処理で生成される。水素化ホウ素ナトリウム燃料電池は米国公開特許出願2003/0082427に検討され、これを参照してここに含める。
【0010】
特許文献は多くの燃料電池用の非圧縮および圧縮携帯型燃料タンクまたは燃料貯蔵装置を開示している。米国公開特許出願2002/0018925A1は、キャビティ付きの電子製品を開示しており、ここでは、燃料を包含する再充填バルーンが保持される。このバルーンは弾性材料から製造されている。米国公開特許出願2003/0008193A1は燃料および吸収材を含有する可撓性壁型の燃料タンクを開示している。
【0011】
米国特許第6460733号B2は外側コンテナ内に配置された内側燃料コンテナを含む多壁燃料電池を開示している。内側コンテナは、堅固、準堅固、または可撓性の壁部を有してよい。両コンテナ間の加圧(プレナム)領域は、破損または破棄まえにメタノールを中和する助剤または添加剤を含む。燃料は、重力または加圧ガス源により、燃料貯蔵部または直接に陽極に案内される。外部ポンプを用いて燃料を燃料電池に案内してもよい。
【0012】
米国特許第6506513号B1は、タンクおよび燃料含有の内側ベローズ内を定圧に維持するための圧力調整機構を保持する燃料タンク等を開示している。米国公開特許出願2002/0197522および同2003/0082427は燃料袋(ブラダー)および燃料袋を加圧する加圧機構を含む燃料カートリッジを開示している。公報'427はさらに燃料電池から液体副産物を受け取る袋(ブラダー)を開示している。
【0013】
米国公開特許出願2002/0127451A1は、小型PEM燃料電池を開示している。この燃料電池は、メタノール燃料を直接にPEMに接触させて貯蔵し、CO副産物がハウジングに放出されてハウジングを加圧する。ハウジングはさらに逃がし弁を有しハウジングの過圧縮を防止し、燃料を追加する吸入弁を有する。この参考文献は、分離燃料タンクまたはカートリッジを開示していない。
【0014】
最近、ワシントン州、ボセル所在のNear Power Systemが燃料とともに水およびCO副産物を個別のブラダーに貯蔵する密閉燃料タンクを開示した。
【0015】
しかしながら、先行技術は、内部チャンバの壁部が相互に接触したときに内部チャンバに臍腐れている残留燃料を最小化する可撓性内部チャンバを具備する燃料カートリッジ、すなわち、以下に説明する利点および特徴を有する燃料カートリッジを開示していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】米国公開特許出願第2002/0018925号明細書
【特許文献2】米国公開特許出願第2003/0008193号明細書
【特許文献3】米国特許第6460733号明細書
【特許文献4】米国特許第6506513号明細書
【特許文献5】米国公開特許出願第2002/0197522号明細書
【特許文献6】米国公開特許出願第2003/0082427号明細書
【発明の概要】
【0017】
したがって、この発明は、任意の燃料電池とともに使用される燃料カートリッジに向けられている。
【0018】
また、この発明は、リフォーマット燃料電池とともに使用されるカートリッジに向けられている。
【0019】
また、この発明は、ダイレクトメタノール燃料電池とともに使用されるカートリッジに向けられている。
【0020】
また、この発明は、多壁燃料カートリッジに向けられている。
【0021】
また、この発明は、可撓性ライナーを具備する燃料カートリッジに向けられている。
【0022】
また、この発明は、少なくとも1つの逃がし弁を具備する燃料カートリッジに向けられている。
【0023】
この発明の一側面は、燃料電池に連結可能な燃料カートリッジまたは燃料再充填コンテナに向けられており、これは外側ケーシングおよび燃料電池用の燃料を含有する内側可撓性ライナーを具備する。内側可撓性ライナーは内部に配されたインサートを具備し、これにより燃料をカートリッジから燃料電池へ運ぶのを容易にする。インサートは、可撓性および/または実質的に堅固なリブでよく、このリブはライナーと一体に形成されてよい。インサートは、また、発泡性のインサートでもよく、メッシュのインサートでもよい。インサートは複数の粒子からなってよい。粒子はお互いに結合してもよいし、離ればなれでもよい。内側ライナーは遮断弁に連結され、燃料が遮断弁を介して燃料電池に運ばれる。
【0024】
カートリッジの外側ケーシングは実質的に堅固でも柔らかくてもよい。これは、密閉されていてもよいし、外気と流体的に連通していてもおよい。外側ケーシングは開放構造をしていてもよく、蓋、気体透過性で液体非透過性の膜、または液体吸収フィラー材料でカバーされていてよい。
【0025】
カートリッジはまた外側ケーシングに接して配された第一の一方向性逃がし弁を具備してもよい。第一の逃がし弁は間欠的に空気をカートリッジに入れることができ、カートリッジ内に部分的に真空が形成されないようにする。第一の逃がし弁は気体透過、液体非透過生の膜または液体吸収フィラー材料に被覆できる。好ましくは、第一の逃がし弁はポペット型弁である。
【0026】
燃料電池内で生成される液体および/または副産物は、カートリッジの外側ケーシングおよび内側ライナーの間の内部空間に運ぶことができる。カートリッジは、また、外側ケーシングに接触して配置され内部空間と液体的に連通する第二の一方向性逃がし弁を具備してもよい。第二の逃がし弁により、カートリッジ内部の気体が間欠的に外気へと排出できる。第二の逃がし弁は気体透過、液体非透過生の膜または液体吸収フィラー材料に被覆できる。好ましくは、第二の逃がし弁はポペット型弁である。カートリッジは第一の弁および第二の弁の双方を具備してよい。代替的には、外側ケーシングが開放構造をしていて、これが気体透過性で液体非透過性の膜、または液体吸収フィラー材料でカバーされる。気体副産物を開放構造を介して連続して廃棄することができる。
【0027】
カートリッジはさらに内側ライナーを圧縮するエネルギ蓄積装置を具備してもよい。エネルギ蓄積装置は、圧縮状態のバネ、圧縮状態の発泡体、圧縮状態の気体、例えばブタン、n−ブタンまたはプロパン、または液体プロパンであってよく、これは、電子装置の内部に配されてカートリッジを受ける。外側のバネ素子はカートリッジを電子装置に挿入するときに圧縮される。
【0028】
カートリッジはさらにカートリッジの外側ケーシング内でスライドして移動する壁部を具備してもよい。可動壁部は外側ケーシングに圧接するワイパーを具備して外側ケーシングとの間でシーリングを行えるようにしてもよい。可動壁部はカートリッジ内部の燃料と接触している。外側ケーシングを摩擦軽減フィルム例えばポリテトラフルオロエチレン(Teflon(商標))でカバーしてワイパーが外側ケーシングに沿って容易に移動できるようにしてもよい。エネルギ蓄積装置が可動壁部に圧力を加えて燃料がカートリッジから容易に運べるようにしてもよい。
【0029】
内側ライナーを色付けしてユーザが容易にカートリッジ内の燃料残量を目視で判断できるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】満たされている多壁カートリッジの一部断面した図であり、外側ケーシング、内側ライナーおよび逃がし弁を示す。
【図2】部分的に空になった図1の多壁カートリッジの一部断面した図である。
【図3A】図1および図2の一方向性逃がし弁であり、ここで説明する任意の多壁カートリッジとともに用いることができるものの2つの例の一部断面した図である。
【図3B】図1および図2の一方向性逃がし弁であり、ここで説明する任意の多壁カートリッジとともに用いることができるものの2つの例の一部断面した図である。
【図4】満たされた他の多壁燃料カートリッジの一部断面した図であり、内部構造体を伴う内側ライナーを示す。
【図5】部分的に空になった図4の多壁カートリッジの一部断面した図である。
【図6A】上記内側ライナーに用いて適切なインサートの拡大断面図である。
【図6B】上記内側ライナーに用いて適切なインサートの拡大断面図である。
【図6C】上記内側ライナーに用いて適切なインサートの部分拡大図である。
【図7】他の多壁燃料カートリッジの一部断面した図であり他の一体構造を示す。
【図8】他の多壁燃料カートリッジの一部断面した図であり他の一体構造を示す。
【図9】開放型の外側ケーシングおよび内側ライナーを有する他の多壁燃料カートリッジの斜視図である。
【図10】開放型の外側ケーシングおよび内側ライナーを有する他の多壁燃料カートリッジの斜視図である。
【図11A】図10の多壁燃料カートリッジの一部を拡大して示す図である。
【図11B】図10の多壁燃料カートリッジの一部を拡大して示す図である。
【図12A】他の多壁カートリッジの外側ケーシングおよび内側ライナーの斜視図である。
【図12B】他の多壁カートリッジの外側ケーシングおよび内側ライナーの斜視図である。
【図13】他の多壁カートリッジおよび燃料電池の模式図である。
【図14】他の一方向性逃がし弁の断面図である。
【図15】この発明の他の側面を示す一部断面した図である。
【図16】この発明の他の側面を示す一部断面した図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
添付図面に例示され、以下で詳細に説明されるように、この発明は、メタノールと水、メタノール/水混合液、濃度が変化するメタノール/水混合液または純粋なメタノールなどの燃料電池用の燃料を格納するための燃料カートリッジに向けられている。メタノールは種々のタイプの燃料電池、例えば、DMFC、酵素燃料電池、リフォーマット燃料電池等に利用できる。燃料カートリッジは、他のタイプの燃料電池燃料例えばエタノールまたはアルコールや、水素に改質できる化学物質、または、燃料電池の性能または効率を改善する他の化学物質を含んでもよい。燃料は、また、水酸化カリウム(KOH)電解液を含んでよく、これは、金属燃料電池やアルカリ燃料電池とともに利用でき、燃料カートリッジに貯蔵できる。金属燃料電池に対しては、KOH電解質反応溶液に浸漬された流体担持の亜鉛粒子の形態であり、電池キャビティ内の陽極は、亜鉛粒子から成る粒子状陽極である。KOH燃料は、「1または複数の負荷に電力を供給するように構成された燃料電池システムの使用方法」という名称で2003年4月24日に発行された米国公開特許出願第2003/0077493に開示されており、ここに参照して組みこむ。燃料は、また、メタノール、過酸化水素および硫酸の混合物を含み、シリコンチップ上に形成された触媒をすぎて流れて燃料電池反応を生成する。燃料は、また、上述のとおり、溶液性のホウ素化水素ナトリウム(NaBH)および水を含む。燃料は、さらに、炭化水素燃料を含み、これは、それに限定されないが、ブタン、灯油(ケロシン)、アルコールおよび天然ガスを含み、これは、「液体対向インタフェース燃料電池装置」という名称で2003年5月22日に発行された米国公開特許出願第2003/0096150に開示され、ここに参照して組みこむ。燃料は、また、燃料と反応する液体酸化剤を含む。したがって、この発明は、カートリッジ内に含有された任意のタイプの燃料、電解質溶液、酸化溶液、または液体に限定されない。用語「燃料」は、ここでは、燃料電池内で反応可能なすべての燃料を含み、これに限定されないが、上述の適切な燃料、電解質溶液、酸化溶液、液体、および/または化学物質およびこれらの混合物を含む。
【0032】
ここで使用される用語「カートリッジ」または「燃料カートリッジ」は、これに限定されないが、使い捨てカートリッジ、再充填可能/再利用可能カートリッジ、電子装置内部に配置されるカートリッジ、電子装置の外部に置かれるカートリッジ、燃料タンク、燃料再充填タンク、その他、燃料を貯蔵するコンテナを含む。
【0033】
図1に示すように、カートリッジ10は、外側タンク、すなわち外側シェル、すなわち外側ケーシング12と内側ライナーすなわち内側ブラダー14とを有し、内側ブラダー14は燃料を含み外側ケーシング12内に配置される。スペース15は外側ケーシング12および内側ライナー14により規定される。内側ライナー14は好ましくは柔軟であり、また弾性的であってもよく、これにより、燃料がライナーから運び出されるときにライナー14の体積が減少するようになっている。カートリッジ10は、また、遮断弁18を収容するノズル16を具備し、これがライナー14と流体連通される。ノズル16は、燃料電池(図示しない)または再充填燃料コンテナ/カートリッジと結合するようになっている。折り畳み可能(形状が崩れる)なライナーを持つ利点は、全流燃料が根ずる16に運ばれるときにライナーの形状が崩れて燃料が容易に燃料電池へ運ぶことができるということである。したがって、カートリッジ10はどのような方位で使用しても良い。カートリッジ10は、遮断弁18を除いて密封されて良く、これが燃料電池と流体連通される。密封カトーとリッジ内において部分的に真空が形成される際に、図1および図2に示されるポンプが、燃料をカートリッジから運び出せる。遮断弁18を、毛細管現象または灯心作用により燃料を運ぶ多孔質材料に置き換えても良い。遮断弁は同一出願人の係属中の「連結バルブ付きの燃料カートリッジ」という名称の同日出願の特許出願に十分に開示されており、参照してここに組み入れる。
【0034】
この発明の一側面によれば、カートリッジ10は、一方向性逃がし弁20を有し、これは広くポペット弁またはポペット型弁として知られている。弁20により、空気がカートリッジ10に間欠的に入ることが可能となり、燃料がカートリッジから排出されるときに、カートリッジ内に部分的な真空が形成されないようにする。図3Aに示すように、弁20は、弁ヘッド24が十分に係合したとき、すなわち閉止位置にあるときに密封を実現する弁座22を有する。弁ヘッド24はオプションの弁ステム26に結合され、これが弁本体28の内部にスライド可能に配置される。弁ヘッド24および弁ステム26はバネ30により閉止または密封位置にバイアスされる。バネ30は圧縮でも引っ張りでもよい。バネ30のバネ定数kを選択して、外側ケーシング14内またはスペース15内の圧力が予め定めたレベルを下回ったときに弁20が開き、すなわち、図3Aから理解されるように、弁ヘッド24がカートリッジの本体へと移動して外気をカートリッジ内部にヘッド24および座22の間のスペースおよび弁ステム26および弁本体28の間のスペースを介して流入させて真空をなくすようにする。弁20はカートリッジ10の内部圧力を一定に保つのでなく、内部圧力は、予め定めたレベルになるまで、変動すなわち低下する。図3Bはポペット弁20の他の例を示しており、この図において図3Aと対応する箇所には対応する参照番号を付す。
【0035】
弁20は、その開口を覆う膜32をオプションに具備して、粉塵がカートリッジに進入しないようにしてもよい。好ましくは、膜32は空気や他の気体の出入りのみを許容し、液体のカートリッジへの出入りがないようにする。そのような気体透過性、液体非透過性の膜は、「燃料電池用の燃料電池カートリッジ」という名称で2003年1月31日に出願された、同一出願人の、同時係属中の特許出願10/356793号や、「液体透過性廃棄ストッパ付き電子電池」という名称で1970年4月21日に発行された米国特許第3508708号や、「液体燃料電池」という名称で1985年12月31日に発行された米国特許第4562123号に開示されている。この開示はこれら文献を参照することによりここに組み入れる。代替的には、膜32は、弁20なしで用いられても良い。そのような膜はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ナイロン、ポリアミド、ポリビニリデン、ポリプロピレン、または他のポリマー膜から製造できる。商業的に入手可能な撥水性PTFE微小多孔質膜はW.L Gore Associates社から取得できる。Goretex(商標)は適切な膜である。Goretex(商標)は、液体が通過するには小さすぎ気体が通過するには十分大きな孔を有する微小多孔質膜である。
【0036】
膜32は、フィラー材料例えば'793特許に開示されているようなフィラー材料に置き換えることができる。ここでは、フィラー材料は発泡体を含む。フィラー材料は液体を保持し、気体を透過させる。適切なフィラー材料はおむつに用いられる吸収材料である。好ましくはフィラー材料は液体を吸収して膨張しさらに液体非透過になる。
【0037】
弁20は、ここに開示される多壁カートリッジとともに用いることができ、また単一壁カートリッジ例えば同一出願人の係属中の'793出願に開示されるものとともに用いることができる。一方向性逃がし弁は'793出願にも開示されている。
【0038】
図2に示すように、燃料が内側ライナー14から排出される際に、ライナーの壁部は相互に向かって形状を崩し接触領域34を形成する。接触領域34により、捕捉燃料36がノズル16に到達せずに燃料電池へ運ばれなくなる。残留燃料が排出される間、内側ライナー14を比較的オープンにするように、図4〜図8に示されるようにインサートをライナー内に配置しても良い。好ましくは、インサートは柔軟性が有り、ライナーの形状を崩して燃料が選択的に開放されるようにする。
【0039】
インサートはリブ40、42を具備するマトリックス38であってよい。マトリックス38はライナー14の壁が崩れないようにする。図4はライナーが満たされている場合の状態を示し、図5はライナーが少なくとも一部で空の場合を示す。リブ40、42は、図6Aおよび6Bに示すように厚くても薄くても良く、中身が詰まっていても、中空でもよく、また開放セルの発泡体でもよい。リブ40は実質的に堅固で、リブ42が柔らかく、リブ42を崩してライナー14を縮小または折り畳みやすいようにしてもよい。代替的には、リブ40および42の双方を柔らかくしてライナー14に沿って双方が崩れるようにしても良い。中空または発泡体のリブが、最小限の容積および軽量ゆえに、また、燃料がこれらを介してノズル16に流れる点から、好ましい。代替的には、リブ40、42および/またはマトリックス38が、通常の製造プロセスにより、ライナー14と一体に製造されても良い。
【0040】
この発明の他の側面によれば、インサートは図7に示すように発泡体インサート44であってよく、これは、好ましくは、内側ライナー14と実質的に類似の形状とする。換言すると、インサートの形状はライナーの形状に左右される。発泡体が使用される場合、好ましくは、発泡体インサート44は、開放セル発泡体の薄いシートである。インサート38は、図8に示すようにメッシュインサートでもよく、また、ロウソクの灯心のような複数の灯心撚り糸または編み糸を含んで良い。代替的には、インサートは毛管現象または灯心作用により燃料をノズル16へ運びやすくするためのフィラー材料から製造されても良い。さらに、インサートは、図6Cに示すような球45またはジャック46のような粒子を有しても良い。これら粒子は相互に先決していてもバラバラでもよい。遮断弁18、フィルタ、スクリーン等によりバラバラな粒子がカートリッジから排出されてしまうのを防止できる。インサートは連結され、実質的に堅固なロッド、例えば、金網のフェンスであってよく、これはライナーが空のときに形状が崩れる。
【0041】
外側ケーシングは、図9または図10に示すように開放構造であってよい。燃料カートリッジ50は外側ケーシング52および内側ライナー14、ならびに遮断弁18(図示しない)含有のノズル16を有し、これは上述したとおりである。開放型の外側ケーシング52は、開放メッシュ54のように実質的に開放されていても、コンテナ56のように実質的に閉鎖されていても良い。メッシュ54の開口を通じて、または、コンテナの頂部またはカートリッジの任意の他の箇所に形成された孔部58を通じて、空気が自由にカートリッジに入り、カートリッジ内に部分的に真空が形成されるのを防止する。開放型の外側ケーシング52は、カットリッジの構造的な一体性を維持しながら、軽量化を実現する。メッシュ54および孔部58の開口はライナーへの接触を制限するために比較的小さくしても良い。内側ライナーが破損したときにカートリッジからの漏れ出しを回避するために、メッシュ54および孔部58を、空気透過性、液体非透過性の膜32により被覆しても良い。孔部58が十分に小さければ、フィラー材料でこれらを被覆してもよい。フィラー材料は液体を吸収して漏れ出しを最小化する。好ましくは、これらフィラー材料は液体吸収時に膨張してさらに液体を透過させなくなる。また、図11(A)および11(B)に示すように、孔部58は蓋60を具備して内側ライナーへの接触を制約しても良い。膜32は蓋の一部であっても良い。
【0042】
さらに、図12(A)および12(B)に示すように、燃料カートリッジ10、50の断面形状は、丸い、または四角いまたは任意の他の形状であってよい。燃料カートリッジ10、50は、また、ポケットブタンライターの燃料タンクと類似の内部サポート64や、スリット68付きの内側ライナー66を有しても良い。
【0043】
この発明の他の側面によれば、燃料カートリッジは、燃料電池反応により生成された、気体および/または液体副産物を、滞留固形物を伴って、または伴わずに、受け取るようになっている。説明の便宜上、この発明のこの側面は、ダイレクトメタノール燃料電池を用いて主に説明される。しかしながら、この発明は、任意の燃料電池からの副産物を受け取ることができる。この場合、燃料電池は、これに限定されないが、ここに説明されるものである。またこの発明は任意の具体的な燃料または副産物に限定されない。
【0044】
図13に示すように、カートリッジ70は、上述のように、外側ケーシング12および内側ライナー14を具備する。外側ケーシング12は、また、ノズル16を具備し、これが遮断弁18を収容し、ライナー14と流体連通する。これは上述のとおりである。燃料(CHOH+HO)が、ポンプまたは他の手段によりノズル16から流出され膜電極アッセンブリ(MEA)で反応する。二酸化炭素および水(COおよびHO)MEAにより生成され、入力ノズル72でカートリッジ70にポンプで戻される。COおよび過剰HO副産物が少なくとも初期段階では外側ケーシング12および内側ライナー14の間のスペース15に蓄積できる。COおよびHOの体積は通常のカートリッジが蓄積する体積より大きい蓋然性がきわめて高いので、カートリッジ70は少なくとも1つの出口逃がし弁74を有する。ノズル16から流出され膜電極アッセンブリ(MEA)で反応する。COおよびHOの副産物はCOガスによりポンプ無しでカートリッジに還流できる。ノズル16および72は、カートリッジのどこに配してもよく、相互に同軸に配置しても良い。
【0045】
出口逃がし弁74は、図14に示すように、方向が反対であることを除いて、上述した逃がし弁20と実質的に類似である。弁74も、弁ヘッド24が十分に係合したとき、すなわち閉止位置にあるときに密封を実現する弁座22を有する。弁ヘッド24はオプションの弁ステム26に結合され、これが弁本体28の内部にスライド可能に配置される。弁ヘッド24および弁ステム26はバネ30により閉止または密封位置にバイアスされる。バネ30は圧縮でも引っ張りでもよい。バネ30のバネ定数kを選択して、外側ケーシング12内またはスペース15内の圧力がCOおよびHOの副産物により上昇して予め定めたレベルをなったときに弁74が開き、すなわち、弁ヘッド24がカートリッジから離れるように移動して、図14に示すように、カートリッジ内部のCOをヘッド24および座22の間のスペースおよび弁ステム26および弁本体28の間のスペースを介して排出してカートリッジ内部の内部圧力を減少させる。このように、弁74はカートリッジ70の内部圧力を一定に保つのでなく、内部圧力が、予め定めたレベルになるまで、変動すなわち上昇して、その後、COを排出して減圧する。
【0046】
弁74は、好ましくは、その出口および/または入口を覆う膜32をオプションに具備して、水がカートリッジから出ないようにする。上述したように、膜32は空気や他の気体の出入りのみを許容し、液体のカートリッジへの出入りがないようにする。代替的には、弁74は、上述のとおりのフィラー材料を具備してその出口を覆い、水を吸収し、気体をカートリッジ外部に排出する。複数の弁74を外側ケーシング12に設けても良い。
【0047】
代替的に、開放構造の外側ケーシングを、開口を覆う膜32またはフィラー材料とともに燃料カートリッジに用いる場合には、弁74を省略しても良い。外側ケーシング52および被覆膜またはフィラー材料32が絶えずCOガス副産物を逃がす。ただし、水の副産物はカートリッジ内に保持する。
【0048】
カートリッジは弁20および74の双方をカートリッジの外側壁部にもうけてもよい。これにより、外気が内部に入り部分的な真空を抑制し、またCOを排出して圧力増加を抑制する。代わりに、弁20および74の機能を単一の弁に一体化してもよい。すなわち、1つの弁が、外気を流入させて真空を排除し、さらに、ガスをカートリッジから排出して圧力増加を抑制する。
【0049】
副産物が液体のみの場合には弁74を省略できる。例えば、ホウ素化水素ナトリウムおよび水の燃料システムは、液体のほう酸ナトリウムおよび水を副産物として生成する。さらに、内側ライナー14が液体副産物を貯蔵するのに使用できる場合は、スペース15を燃料の貯蔵に用いることができる。
【0050】
図1に示すように、カートリッジ外部のポンプを用いて燃料をカートリッジ外部に運ぶ。これに代えて、カートリッジに圧力を加えて燃料を燃料電池に駆動しても良い。図15に示すように、スペース15にエネルギ蓄積装置、例えば、符号76で示される加圧バネまたは加圧発泡体を収容して、内側ライナー14を押圧し、または、加圧発泡体/バネと内側ライナー14の間の可動壁部78を押圧するようにしてもよい。逃がし弁20および/または膜32を設けてカートリッジ内部に部分的に真空が形成されないようにしても良い。スペース15に加圧ガス例えばブタン、n−ブタン、またはプロパン、または液体プロパンを満たして内側ライナー14に圧力を加えても良い。加圧ガスを用いると、カートリッジ内部に部分的に真空ができないようにするための逃がし弁や気体透過膜を設ける必要がなくなるという利点がある。代替的には、燃料がポンプで出される際に密封カートリッジ内で形成されるおそれがある部分的な真空が中間壁部78をノズル16側で引くことになる。
【0051】
さらに、図16に示すように、電子装置の壁部82に抗するようにバネ76をバイアスしてもよい。この実施例では、バネ76は電子装置または燃料電池の内部に残る。新しい燃料カートリッジを当該装置に装填するときに、これがバネ76を圧縮して、カートリッジが電子装置内部にある間、バネ76がカートリッジに荷重を加える。燃料に接しない、好ましいバネ材料は、これに限定されないが、Inconel(商標)ニッケル亜鉛鉄合金、ステンレス鋼、または高フッ素のフルオロカーボン含有エラストマーである。
【0052】
中間可動壁部78は、好ましくは、ワイパー80を有し、外側ケーシング12の内側表面をスライドするような寸法および形状となっている。可動壁部78は、好ましくは内側ライナー14と接触してこれを押圧する。この発明の他の側面によれば、可動壁部78は外側ケーシング12の内側表面との間でオプションの密封を行ない、内側ライナー14を省略でき、燃料は可動壁部78および外側ケーシング12と直接に接触する。ワイパー80は好ましくは弾性ポリマー例えばエチレンプロピレンジエンメチレンターポリマー(EPDM)またはVitron(商標)フルオロエラストマーから製造され、外側ケーシング12に対して圧力を与え密封を実現する。外側ケーシング12の内側表面は摩擦減少フィルム、例えばポリテトラフルオロエチレンまたはTefron(商標)または潤滑剤皮膜がコートされて可動壁部78および外側ケーシング12の間の滑動が容易になるようにしてもよい。
【0053】
ここで説明される任意の実施例とともに使用できるポンプは、所望の速度で流体を運ぶことができる任意のポンプである。適切なポンプはマイクロエレクトロメカニカルポンプ(MEMS)、例えば上記の'793特許出願に説明されクレームされているものである。MEMSポンプはフィールド誘導ポンプまたは膜変位ポンプのいずれでもよい。フィールド誘導ポンプは、ACまたはDC電界フィールドまたは磁界を燃料/液体に印可して燃料/液体をポンプ搬送する。適切なフィールド誘導ポンプはこれに限定されないが電気流体力学ポンプ、電磁流体力学ポンプおよび電気浸透ポンプである。電気流体力学ポンプおよび電気浸透ポンプを一緒に用いても良い。膜変位ポンプは膜を有し、膜に力が印可されて、膜を移動または振動させて燃料をポンプ搬送する。適切な膜変位ポンプは、これに限定されないが、静電気ポンプ、ピエゾ電気ポンプ、熱気圧ポンプである。MEMSポンプは燃料の速度および流れを制御し、流れを反転させ、流れを停止させる。
【0054】
さらに、内側ライナー14は、ユーザがカートリッジ内の燃料を目視で計測できるように、色付けされても良い。最も好ましくは、内側ライナー14は、薄く、また耐久性があって柔軟な材料から製造され燃料排出時に効率よく折り畳めその容積を小さくするようになっている。ライナー用の好ましい材料は天然ゴム、ポリエチレン(低密度から高密度のPEを含む)、エチレンプロピレン(EP)、EPDMおよび他の薄いポリマーフィルムである。好ましくは、ポリエチレンはフッ化されており、実質的に金属イオンがなく低透過性を保証するものである。ポリエチレンは上記バリア層例えばアルミニウムフォイルやフッ化処理プラスチックを積層でき、これによりメタノール透過を減少させる。
【0055】
他の適切なライナー材料は、加圧、膨張黒鉛である。なぜなら、腐食性燃料電池燃料例えばメタノールに対する耐蝕性や気体不浸透性があるからである。典型的には、不変形態の黒鉛が介挿されて原子または分子を層プレーンの間の中間面空間に挿入する。つぎに急激な高熱を与えて、グラファイト層間化合物(intercalated graphite)を引き延ばしまたは膨張させ層プレーンの間の中間面空間を伸ばす。引き延ばしたまたは膨張させた黒鉛wpつぎに圧縮して極めて薄いフォイルまたはシートを形成する。このような圧縮膨張黒鉛(graphite)フォイルまたはシートは柔らかくまた大きな引張り強さを有する。圧縮膨張黒鉛は、米国特許第3404061号に開示されており、これを参照してここに組み入れる。圧縮黒鉛フォイルは、GRAFOIL(商標)の商標名で、オハイオ州のLakewood所在のGraftechから商業的に入手でき、その厚さは3ミルから600ミルの範囲である。
【0056】
内側ライナー14は、多数重なった、または多層の材料から製造できる。最も内側の層は燃料電池燃料と相性がよく、すなわち燃料に対して耐蝕性があり、また低い透過性を有する。中間層は、燃料電池燃料のバリアでありまたは不透過である。最も外側の層は他のバリア層であってよく、燃料に対して耐蝕性であっても良い。一例では、最も内側の層はフッ素処理ポリエチレン(LDPEまたはHDPE)であってよく、中間層はナイロンまたはシリカンであってよく、外側層はアルミニウムフォイルであってよい。
【0057】
多層材料を同時押しだししてプリーツを付与しライナーを製造できる。ライナーのエッジは高周波、超音波または熱源により加熱してシールされてよい。ライナーをアルミニウムフォイル内に縮退包装してもよい。これによりカートリッジの在庫期間が長くなる。なぜなら、最も内側の層が燃料の腐食効果に耐えることができ、中間および外側層がバリアを形成して燃料をライナー内にとどめ、また外側層がライナーの紫外線による劣化を防止するからである。
【0058】
内側ライナー14は外側ケーシング14を伴わずに使用しても良い。この発明のさらに他の側面によれば、外側ケーシング12を柔らかくして、年牢がカートリッジから搬出される際に、内側ライナー14とともに圧縮できるようにしても良い。部分真空の形成を阻止するバルブ20や膜32を省略する際に、強く柔らかい外側ケーシングにより、内側ライナー14をさらに構造的に保持することができる。
【0059】
外側ケーシングは好ましくはポリアセタール樹脂から製造され、射出成型または押し出し成型される。外側ケーシングは好ましくは汚染物質例えば亜鉛、硫黄、タルク、オイルを含まず、フッ化処理されて透過性を最小化すべきである。
【0060】
カートリッジ10は複数の内側ライナー14を具備しても良い。一例では、カートリッジ10純粋なメタノール用の第1の内側ライナー14とダイレクトメタノール燃料電池またはメタノール改質燃料電池とともに用いる水用の第2の内側ライナー14を具備しても良い。他の例では、カートリッジ10がメタノール用の第1の内側ライナー14および過酸化水素用の第2の内側ライナー14および硫酸用のオプションの第3の内側ライナー14を具備しても良い。他の例では、カートリッジ10はホウ化水素ナトリウム用の第1の内側ライナー14および水用の第2の内側ライナー14を具備しても良い。内側ライナーを用いて液体副産物例えば水や液体ほう酸ナトリウムを蓄えるようにしても良い。
【0061】
さらに、内側ライナー14は再充填可能であっても良く、弁18を介して再充填できる。代替的には、ライナー14に、遮断弁18に類似した個別の再充填弁を設けても良い。ライナー14を伸長可能または弾性的な材料から製造して、内部圧力が予め定められたレベルに達したときにライナーが伸びても良い。さらに、ライナー14が逃がし弁20または74を具備して内部圧力が予め定められたレベルに達したときに圧力を逃がしても良い。
【0062】
ここに開示された発明の例示的な実施例がこの発明の目的を達成することは明らかであるが、当業者が種々の変形や他の実施例を構成できることは容易に理解できる。さらに、任意の実施例の特徴および/または要素を単独でまたは他の実施例と組み合わせて利用できる。添付の特許請求の範囲は、これらすべての変形例や実施例を、その趣旨を逸脱することなくカバーすることを意図するものであることは、容易に理解できる。
以下、開示した技術的特徴を列挙する。
[技術的特徴1]
燃料電池に結合可能な燃料カートリッジにおいて、
外側のケーシングと、内側の柔軟性のある、燃料電池用の燃料を含有するライナーとを有し、上記内側の柔軟性のあるライナーは当該ライナー内に配させたインサートと具備しこのインサートにより燃料が当該カートリッジから上記燃料電池へ容易に搬送されるようにした燃料カートリッジ。
[技術的特徴2]
上記インサートは上記ライナーと一体のものである技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴3]
上記一体のインサートは複数のリブを有する技術的特徴2記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴4]
上記インサートは複数のリブを有する技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴5]
上記リブのいくつかは堅固である技術的特徴4記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴6]
上記リブのいくつかは柔軟性がある技術的特徴4記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴7]
上記リブは柔軟性がある技術的特徴4記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴8]
上記インサートは発泡体インサートである技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴9]
上記インサートはメッシュを有する技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴10]
上記インサートは複数の粒子を有する技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴11]
上記粒子はジャックを含む技術的特徴10記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴12]
上記粒子は球体を含む技術的特徴10記載の燃料カートリッジ
[技術的特徴13]
上記粒子は相互に結合されている技術的特徴10記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴14]
上記内側ライナーは遮断弁に結合され燃料は上記遮断弁を介して上記燃料電池に運ばれる技術的特徴10記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴15]
上記内側ライナーは遮断弁に結合され燃料は上記遮断弁を介して上記燃料電池に運ばれる技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴16]
上記遮断弁は、外側ケーシングに連結されたノズルの内部に収容されている技術的特徴15記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴17]
上記外側ケーシングは実質的に堅固である技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴18]
上記外側ケーシングは内部構造サポートを有する技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴19]
上記外側ケーシングは柔軟性がある技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴20]
上記外側ケーシングは密封されている技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴21]
上記外側ケーシングは開放構造を具備する技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴22]
上記開放構造は気体透過性、液体非透過性の膜で被覆されている技術的特徴21記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴23]
上記開放構造は液体吸収フィラー材料で被覆されている技術的特徴21記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴24]
上記外側ケーシングはメッシュである技術的特徴21記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴25]
上記外側ケーシングは少なくとも1つの孔部を有する技術的特徴21記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴26]
上記孔部は気体透過性、液体非透過性の膜で被覆されている技術的特徴25記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴27]
上記孔部は液体吸収フィラー材料で被覆されている技術的特徴25記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴28]
上記孔部は蓋で覆われている技術的特徴25記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴29]
上記カートリッジはさらに上記外側ケーシング上に配された第1の一方向性逃がし弁を有し、第1の逃がし弁が間欠的に空気をカートリッジに流入させて上記カートリッジ内に部分的な真空が形成されないようにする技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴30]
上記第1の逃がし弁は気体透過性、液体非透過性の膜で被覆されている技術的特徴29記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴31]
上記第1の逃がし弁は液体保持フィラー材料で被覆される技術的特徴29記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴32]
上記第1の逃がし弁はポペット型弁である技術的特徴29記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴33]
上記燃料は上記燃料電池において電流に変換され上記燃料電池内で生成される上記ガスおよび液体の副産物の少なくとも1つが上記カートリッジ内において上記外側ケーシングおよび上記内側ライナーの間の内部空間に運ばれる技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴34]
上記カートリッジはさらに上記外側ケーシング上に配された第2の一方向性逃がし弁を有し、上記第2の逃がし弁は間欠的に気体を上記カートリッジ内から排出する技術的特徴33記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴35]
上記第2の逃がし弁は気体透過性、液体非透過性の膜で被覆されている技術的特徴34記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴36]
上記第2の逃がし弁は液体保持フィラー材料で被覆される技術的特徴34記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴37]
上記第2の逃がし弁はポペット型弁である技術的特徴34記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴38]
上記カートリッジはさらに上記内側ライナーを圧縮するエネルギ蓄積装置を有する技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴39]
上記エネルギ蓄積装置は加圧バネである技術的特徴38記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴40]
上記エネルギ蓄積装置は加圧発泡体である技術的特徴38記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴41]
上記エネルギ蓄積装置は加圧気体である技術的特徴38記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴42]
上記加圧気体はブタン、n−ブタンまたはプロパンである技術的特徴41記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴43]
燃料再充填コンテナにさらに接続可能な技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴44]
上記内側ライナーは外部エネルギ蓄積装置により圧縮される技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴45]
可動壁部が上記外側ケーシング内にスライド可能に配置される技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴46]
上記可動壁部はシールを有する技術的特徴45記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴47]
上記シールは上記外側ケーシングに対して圧力をかけて上記外側ケーシングとの間を密封するワイパーを有する技術的特徴46記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴48]
上記外側ケーシングは摩擦減少フィルムでコートされている技術的特徴45記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴49]
上記摩擦減少フィルムはポリテトラフルオロエチレンである技術的特徴48記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴50]
上記内側ライナーは着色されている技術的特徴1記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴51]
燃料電池に接続可能な燃料カートリッジにおいて、
外側ケーシングと、内側の柔軟性のあるライナーと、上記外側ケーシングおよび上記内側柔軟性ライナーの間に設けられた内部空間とを有し、上記燃料電池の燃料が上記内部空間に含有され、かつ、上記燃料が上記燃料電池内で電流に変換されるために当該燃料電池へ運ばれ、生成される副産物が上記柔軟性のあるライナーに蓄積されることを特徴とする燃料カートリッジ。
[技術的特徴52]
燃料電池に接続可能な燃料カートリッジにおいて、
外側ケーシングと、内側の柔軟性のあるライナーと、上記外側ケーシングおよび上記内側柔軟性ライナーの間に設けられた内部空間とを有し、燃料が燃料電池内で電流に変換されるために当該燃料電池へ運ばれ、上記燃料電池内で生成される気体および液体の副産物の少なくとも1つが上記内部空間に運ばれ、上記外側ケーシングは一方向性逃がし弁と流体連通され、予め定められた上記カートリッジ内の圧力で、気体が上記逃がし弁を介して排出されることを特徴とする燃料カートリッジ。
[技術的特徴53]
上記逃がし弁はポペット型弁である技術的特徴52記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴54]
上記逃がし弁は気体透過性、液体非透過性の膜で被覆されている技術的特徴52記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴55]
上記外側ケーシングは開放構造を具備する技術的特徴51記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴56]
上記開放構造は気体透過性、液体非透過性の膜で被覆されている技術的特徴55記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴57]
上記開放構造は液体吸収フィラー材料で被覆されている技術的特徴55記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴58]
上記外側ケーシングはメッシュである技術的特徴55記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴59]
上記外側ケーシングは少なくとも1つの孔部を有する技術的特徴55記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴60]
上記孔部は気体透過性、液体非透過性の膜で被覆されている技術的特徴59記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴61]
上記孔部は液体吸収フィラー材料で被覆されている技術的特徴59記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴62]
上記孔部は蓋で覆われている技術的特徴59記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴63]
バイアスされて弁座と協働する弁ヘッドを具備して燃料カートリッジに用いられるようにされた逃がし弁において、上記燃料カートリッジは燃料電池に接続可能であり、かつ、燃料が上記カートリッジから排出され上記カートリッジの内部圧力が予め定めたレベルに達したときに上記弁ヘッドが上記弁座から遠ざかるように移動し上記燃料カートリッジに間欠的に空気を流入させて上記カートリッジの圧力を上昇させることを特徴とする逃がし弁。
[技術的特徴64]
膜が上記弁の開口を被覆する技術的特徴63記載の逃がし弁。
[技術的特徴65]
上記膜は気体透過性の膜である技術的特徴64記載の逃がし弁。
[技術的特徴66]
上記膜は液体非透過性の膜である技術的特徴65記載の逃がし弁。
[技術的特徴67]
上記開口は上記弁の入口開口である技術的特徴64記載の逃がし弁。
[技術的特徴68]
上記開口は上記弁の出口開口である技術的特徴64記載の逃がし弁。
[技術的特徴69]
液体吸収フィラー材料が上記弁の開口を被覆する技術的特徴63記載の逃がし弁。
[技術的特徴70]
上記燃料カートリッジは外側ケーシングを有し、上記逃がし弁が上記外側ケーシング上に配される技術的特徴63記載の逃がし弁。
[技術的特徴71]
上記燃料カートリッジは外側ケーシングおよび内側柔軟性ライナーを有し、上記逃がし弁が上記外側ケーシング上に配される技術的特徴63記載の逃がし弁。
[技術的特徴72]
バイアスされて弁座と協働する弁ヘッドを具備して燃料カートリッジに用いられるようにされた逃がし弁において、上記燃料カートリッジは燃料電池に接続可能であり、かつ、上記カートリッジの内部圧力が予め定めたレベルに達したときに上記弁ヘッドが上記弁座から遠ざかるように移動し上記燃料カートリッジに間欠的に空気を排出して上記カートリッジの圧力を低下させることを特徴とする逃がし弁。
[技術的特徴73]
膜が上記弁の開口を被覆する技術的特徴72記載の逃がし弁。
[技術的特徴74]
上記膜は気体透過性の膜である技術的特徴73記載の逃がし弁。
[技術的特徴75]
上記膜は液体非透過性の膜である技術的特徴74記載の逃がし弁。
[技術的特徴76]
液体吸収フィラー材料が上記弁の開口を被覆する技術的特徴72記載の逃がし弁。
[技術的特徴77]
上記燃料カートリッジは外側ケーシングを有し、上記逃がし弁が上記外側ケーシング上に配される技術的特徴72記載の逃がし弁。
[技術的特徴78]
上記燃料カートリッジは、さらに、上記外側ケーシングの内部に配された内側柔軟性ライナーを有する技術的特徴77記載の逃がし弁。
[技術的特徴79]
上記燃料電池の気体および液体の副産物の少なくとも1つは上記燃料カートリッジに運ばれる技術的特徴72記載の逃がし弁。
[技術的特徴80]
燃料電池に接続可能な燃料カートリッジにおいて、
外側ケーシングと、上記外側ケーシングの内部にスライド可能に配された可動壁部とを有し、上記可動壁部は外側シェルとともにシールを形成し、エネルギ蓄積装置が上記可動壁部を押圧して燃料を上記カートリッジから上記燃料電池へ運ぶことを特徴とする燃料カートリッジ。
[技術的特徴81]
上記エネルギ蓄積装置は加圧バネである技術的特徴80記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴82]
上記エネルギ蓄積装置は加圧発泡体である技術的特徴80記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴83]
上記エネルギ蓄積装置は加圧気体である技術的特徴80記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴84]
上記加圧気体はブタン、n−ブタンまたはプロパンである技術的特徴41記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴85]
上記シールはワイパーを有し、上記ワイパーは上記外側ケーシングを押圧して上記シールを形成する技術的特徴80記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴86]
上記燃料は柔軟性のある内側ライナー内に蓄積され、かつ、上記柔軟性のある内側ライナーは上記エネルギ蓄積装置により押圧される技術的特徴80記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴87]
上記燃料カートリッジはさらに上記外側ケーシング上に一方向性逃がし弁を有し、上記逃がし弁が上記カートリッジに間欠的に空気を流入可能にして上記カートリッジ内に部分的な真空が形成されないようにする技術的特徴80記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴88]
上記逃がし弁は液体吸収フィラー材料で被覆されている技術的特徴87記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴89]
上記逃がし弁は気体透過性、液体非透過性の膜で被覆されている技術的特徴87記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴90]
上記逃がし弁はポペット型弁である技術的特徴87記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴91]
上記外側ケーシングは摩擦減少フィルムでコートされている技術的特徴80記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴92]
上記摩擦減少フィルムはポリテトラフルオロエチレンである技術的特徴91記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴93]
燃料電池に接続可能な燃料カートリッジにおいて、
外側ケーシングと、上記外側ケーシングの内部にスライド可能に配された可動壁部とを有し、上記可動壁部は外側シェルとともにシールを形成し、上記カートリッジの外部に配されたエネルギ蓄積装置が上記可動壁部を押圧して燃料を上記カートリッジから上記燃料電池へ運ぶことを特徴とする燃料カートリッジ。
[技術的特徴94]
上記シールは上記可動壁部上に配されたワイパーを有し、かつ上記ワイパーが上記外側ケーシングを押圧して上記外側シェルとシールを形成する技術的特徴93記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴95]
上記エネルギ蓄積装置は上記燃料電池内に配される技術的特徴93記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴96]
上記エネルギ蓄積装置は上記燃料電池により電力供給を受ける電子装置内に配される技術的特徴93記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴97]
上記エネルギ蓄積装置は加圧バネである技術的特徴93記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴98]
上記エネルギ蓄積装置は加圧発泡体である技術的特徴93記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴99]
上記エネルギ蓄積装置は加圧気体である技術的特徴93記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴100]
上記加圧気体はブタン、n−ブタンまたはプロパンである技術的特徴93記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴101]
上記外側ケーシングは摩擦減少フィルムでコートされている技術的特徴93記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴102]
上記摩擦減少フィルムはポリテトラフルオロエチレンである技術的特徴101記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴103]
燃料電池に接続可能な燃料カートリッジにおいて、
外側ケーシングと、燃料を含有する柔軟性のある内側ライナーとを有し、上記カートリッジの外部に配されたエネルギ蓄積装置が上記柔軟性のある内側ライナーを押圧して燃料を上記カートリッジから上記燃料電池へ運ぶことを特徴とする燃料カートリッジ。
[技術的特徴104]
上記エネルギ蓄積装置は上記燃料電池内に配される技術的特徴103記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴105]
上記エネルギ蓄積装置は上記燃料電池により電力供給を受ける電子装置内に配される技術的特徴103記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴106]
上記エネルギ蓄積装置は加圧バネである技術的特徴103記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴107]
上記エネルギ蓄積装置は加圧発泡体である技術的特徴103記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴108]
上記エネルギ蓄積装置は加圧気体である技術的特徴103記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴109]
上記加圧気体はブタン、n−ブタンまたはプロパンである技術的特徴103記載の燃料カートリッジ。
[技術的特徴110]
可動壁部が上記柔軟性のある内側ライナーと上記エネルギ蓄積装置との間に配させる技術的特徴103記載の燃料電池。
【符号の説明】
【0063】
1 燃料サプライ
2 電子ホスト装置
3 ラッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイアスされて弁座と協働する弁ヘッドを有して燃料カートリッジに用いられるようにされた逃がし弁において、上記燃料カートリッジは外側のケーシングと、燃料電池用の燃料を含有し、上記外側のケーシングの内部に配される、内側の柔軟性のあるライナーとを有し、上記燃料カートリッジは上記燃料電池に接続可能であり、かつ、上記逃がし弁は上記外側のケーシング側に配され、さらに、上記カートリッジの内部圧力が予め定めたレベルに達したときに上記弁ヘッドが上記弁座から遠ざかるように移動し上記燃料カートリッジから間欠的に空気を排出させて上記カートリッジの内部圧力を下降させ、さらに、上記内側のライナーは、燃料が上記燃料電池へ搬送されるときに、形状を崩して上記燃料カートリッジがいずれの配向であっても使用可能なようにすることを特徴とする逃がし弁。
【請求項2】
バイアスされて第2の弁座と協働する第2の弁ヘッドを具備して上記燃料カートリッジに用いられるようにされた第2の逃がし弁をさらに有し、燃料が上記燃料カートリッジから抜き出されて上記カートリッジの内部圧力が予め定められたレベルに達したときに、上記第2の弁ヘッドが上記弁座から遠ざかるように移動し上記燃料カートリッジに間欠的に空気を流入可能にして上記カートリッジの内部圧力を上昇させる請求項1記載の逃がし弁。
【請求項3】
第2の膜が上記第2の弁の開口を被覆する請求項2記載の逃がし弁。
【請求項4】
上記第2の膜は気体透過性の膜である請求項3記載の逃がし弁。
【請求項5】
上記第2の膜は液体非透過性の膜である請求項4記載の逃がし弁。
【請求項6】
液体吸収フィラー材料が上記第2の逃がし弁の開口を被覆する請求項2記載の逃がし弁。
【請求項7】
膜が上記弁の開口を被覆する請求項1記載の逃がし弁。
【請求項8】
上記膜は気体透過性の膜である請求項7記載の逃がし弁。
【請求項9】
上記膜は液体非透過性の膜である請求項8記載の逃がし弁。
【請求項10】
液体吸収フィラー材料が上記弁の開口を被覆する請求項1記載の逃がし弁。
【請求項11】
上記燃料電池の気体および液体副産物の少なくとも1つは上記燃料カートリッジに運ばれる請求項1記載の逃がし弁。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−101955(P2013−101955A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−6793(P2013−6793)
【出願日】平成25年1月18日(2013.1.18)
【分割の表示】特願2006−522147(P2006−522147)の分割
【原出願日】平成16年7月26日(2004.7.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
2.TEFLON
【出願人】(501436665)ソシエテ ビック (73)
【氏名又は名称原語表記】SOCIETE BIC
【Fターム(参考)】