栄養組成物のための保存・投与一体型システム
【課題】栄養組成物及び他の流体の保存及び供給に有用な装置、キット及び方法を提供する。
【解決手段】栄養組成物のための保存・投与一体型システム100は、チャンバ112と、終止部114と、貫通可能シール118とを画成する容器110を備える。終止部は開口115を画成し、前記貫通可能シールはチャンバを外部環境から隔離する。容器にはスパイクアセンブリ150が取り付けられる。スパイクアセンブリはキャップ152とスパイク156とを含む。キャップは容器の終止部と係合し、スパイクは第2の開口を画成する先端部を有する突出部158を画成する。突出部は、先端部が貫通可能シールの第1の側に隣接する第1の位置と、先端部が貫通可能シールの第2の側に隣接する第2の位置との間で移動できる。
【解決手段】栄養組成物のための保存・投与一体型システム100は、チャンバ112と、終止部114と、貫通可能シール118とを画成する容器110を備える。終止部は開口115を画成し、前記貫通可能シールはチャンバを外部環境から隔離する。容器にはスパイクアセンブリ150が取り付けられる。スパイクアセンブリはキャップ152とスパイク156とを含む。キャップは容器の終止部と係合し、スパイクは第2の開口を画成する先端部を有する突出部158を画成する。突出部は、先端部が貫通可能シールの第1の側に隣接する第1の位置と、先端部が貫通可能シールの第2の側に隣接する第2の位置との間で移動できる。
【発明の詳細な説明】
【分野】
【0001】
[0001]栄養組成物及び他の流体の保存及び投与に有用な器具及び方法が記載されている。
【背景】
【0002】
[0002]食物又は他の形態の栄養を経口摂取できないヒトの患者などの動物に対し、栄養組成物を供給することは、多くの場合において非常に重要である。例えば、口よりも下側のポイントで胃腸管内へ直接食物を入れる補給チューブは、患者が食物を経口的に摂取できない或いは拒絶する間でも生命を維持するために、しばしば利用される。補給チューブ及び他の人工的な供給システム及び経路は、救急の手当の際に一時的に使用され得る。慢性症状の場合、そのようなシステム及び経路は、患者の人生の残りにわたって続く治療計画の一環として使用され得る。使用期間に関わらず、多くの場合、これらの装置は患者に補給するための唯一の手段を与える。
【0003】
[0003]たびたび「栄養剤」と称される液状栄養組成物は、一般に、チューブに対して取り付けられたスパイク(spike)によって貫通され得るシールと患者アクセスチップとを含む容器内に保存される。スパイク、チューブ、及び、患者アクセスチップはまとめて、「スパイクキット」としばしば称される。従来のシステムでは、栄養剤容器及びスパイクキットは別個の構成部品として供給されており、介護人は、栄養剤を患者へ投与する前に容器を「貫穿する(spiking)」必要がある。すなわち、介護人は、栄養剤の容器とスパイクキットとを別個に取得し、これらの別個の構成部品を完全なシステムに組み立てるとともに、容器上のシールを介して容器の一部をスパイクキットにより貫通させることによって作動させ、最終的には、患者へ補給するために、患者と貫穿された栄養剤容器とを準備しなければならない。
【0004】
[0004]従来の栄養剤容器及びスパイクキットの使用は、特に薬が使用される状況において幾つかの欠点を有する。例えば、複数の構成部品の収集及び取り扱いを伴う容器を「貫穿する」という行為のために、栄養組成物に汚染物質が導入される機会が生じる。組成物が患者に入る直接的な経路を考慮すると、汚染された栄養剤は感染につながることがあり、その感染には深刻で処置するのが困難な院内感染が含まれる。また、汚染された栄養剤は、チューブを洗浄し及び/又は交換する必要がある、補給チューブ内の微生物成長を引き起こす可能性がある。さらに、分かれた構成部品の組み立てステップが必要であるため、医療提供者(Health care provider)によって品質管理が監視されなければならない危害分析重要管理点(HACCP)を生じさせる。上記貫穿のHACCPでのリスクを管理するため、医療提供者は、栄養剤容器を貫挿するための適した方法の訓練を頻繁に行なう。時間がたてば、この訓練は、職員の異動及び補強の必要性に対処するためにしばしば繰り返されるので、この訓練は費用と時間を要するようになる。
【0005】
[0005]したがって、当該技術分野においては、栄養組成物及び他の流体のための保存・投与一体型システムが必要である。
【典型的な実施形態の概要】
【0006】
[0006]本発明は、栄養組成物及び他の流体と共に使用するための保存・投与システムを提供する。
【0007】
[0007]第1の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムは、チャンバと、終止部と、チャンバを外部環境から隔離する貫通可能シールとを形成する容器を備える。システムは、容器に取り付けられるスパイクアセンブリも含む。スパイクアセンブリはキャップとスパイクとを含む。キャップは容器の終止部と係合し、また、スパイクは、第1の位置と第2の位置との間で移動できる突出部を画成する。第1の位置において、突出部の先端部は、貫通可能シールに関してチャンバが配置された側とは反対側に配置される。第2の位置において、突出部の先端部は、貫通可能シールに関してチャンバと同じ側に配置される。スパイクアセンブリは、管腔(lumen)を画成し且つ通路が管腔を通り抜けて延びるようにスパイクと患者アクセスチップとの間に配置される所定長さのチューブを更に備えることができる。
【0008】
[0008]1つの典型的な実施形態において、容器の終止部及びキャップは、ねじ経路を画成する相補的なねじを画成する。先端部は、ねじ経路に沿うスパイクアセンブリの一部の進行によって前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動される。
【0009】
[0009]他の典型的な実施形態において、スパイクアセンブリは、スパイクに取り付けられ且つ突出部の先端部を第2の位置に配置する位置へ向けて付勢されるスプリングを含む。先端部は、先端部を第1の位置に保持するスプリングに作用する歪みを除去することによって第1の位置と第2の位置との間で移動される。
【0010】
[0010]別の典型的な実施形態において、栄養組成物のための保存・投与一体型システムは、チャンバを画成する容器と、チャンバに取り付けられる第1の端部と、処置ポイントで患者に挿入するようになっている患者アクセスチップに対して取り付けられる第2の端部とを有するチューブと、容器、チューブ、及び/又は、アクセスチップに対して取り付けられる少なくとも1つの貫通可能シール及び/又はシール装置とを備える。貫通可能シール及びシール装置は、容器からチューブを通じたアクセスチップへの流体の通過を防止するように構成されて配置される。
【0011】
[0011]また、本発明は、ヒトの患者などの患者に対して、非経口投与のための栄養組成物を供給する方法を提供する。1つの典型的な方法は、栄養組成物を容器に充填するステップと、貫通可能シールを用いて容器をシールするステップと、キャップと突出部とを含むスパイクセットを用意するステップであって、上記突出部が、該突出部が貫通可能シールに関して上記栄養組成物とは反対側に配置される第1の位置と、突出部が貫通可能シールに関して上記栄養組成物と同じ側に配置される第2の位置との間で移動できる、ステップと、突出部を上記第1の位置に配置するステップと、スパイクセットを容器に対して取り付けて、保存・投与一体型システムを形成するステップと、保存・投与一体型システムをユーザへ供給するステップとを備える。
【0012】
[0012]キット及び更なる有用な方法も提供される。
【0013】
[0013]本発明の更なる理解は、以下の典型的な実施形態の詳細な説明、及び、様々な典型的な実施形態を図示する添付図面の検討によって得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第1の位置すなわち保存位置で示されている。
【図2】図1に示される保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第2の位置すなわち投与位置で示されている。
【図3】第2の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第1の位置すなわち保存位置で示されている。
【図4】図3に示される保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第2の位置すなわち投与位置で示されている。
【図5】第3の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第1の位置すなわち保存位置で示されている。
【図6】図5に示される保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第2の位置すなわち投与位置で示されている。
【図7】第4の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第1の位置すなわち保存位置で示されている。
【図8】図7に示される保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第2の位置すなわち投与位置で示されている。
【図9】第5の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。
【図10】第6の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。
【図11】第7の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。
【図12】典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムのためのシール装置の断面図である。
【図13】他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムのためのシール装置の断面図である。
【図14A】他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムのためのシール装置の断面図である。シール装置が第1の位置すなわち保存位置にある状態を示している。
【図14B】他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムのためのシール装置の断面図である。シール装置が第2の位置すなわち投与位置にある状態を示している。
【図15A】他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムのためのシール装置の断面図である。シール装置が第1の位置すなわち保存位置にある状態を示している。
【図15B】他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムのためのシール装置の断面図である。シール装置が第2の位置すなわち投与位置にある状態を示している。
【図16】患者への非経口投与のための栄養組成物を供給する典型的な方法を示すフローチャートである。
【典型的な実施形態の詳細な説明】
【0015】
[0030]以下の詳細な説明及び添付図面は、当業者が本発明を形成して使用できるようにする目的でのみ、本発明の典型的な実施形態を説明して図示している。したがって、これらの実施形態の説明及び図面は、実際は単なる典型であり、いかなる態様においても決して本発明の範囲又は本発明の保護を限定しようとするものではない。
【0016】
[0031]図1及び図2は、第1の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム100を示している。システム100は、チャンバ112及び終止部114を画成する保存容器110を含む。首部領域116は、チャンバ112と終止部114との間の移行部を形成する。終止部114は、チャンバ112にアクセスできるようにする開口115を画成する。チャンバ112内に収容された栄養剤120又は他の液体を外部環境から隔離するために、開口115又はその近傍には貫通可能シール118が配置される。
【0017】
[0032]保存容器110にはスパイクアセンブリ150が取り付けられる。スパイクアセンブリ150は、容器110の終止部114と係合するキャップ152と、通路155を画成する直立部154とを含む。スパイク156は把持面157と突出部158とを含む。この実施形態において、突出部158は、保存容器110の貫通可能シール118を貫穿するのに適したテーパエッジ160を画成する先端部を有する針を備える。言うまでも無く、突出部158は、図示して説明する針形状及び他の適した別の形状、例えば、先の尖っていない端部、丸みを帯びた端部などを含む、任意の適した形状及び形態を有することができる。
【0018】
[0033]また、スパイクアセンブリ150は、所定長さのチューブ162及び患者アクセスチップ164も含む。患者アクセスチップ164によって画成される開口168からは、チューブ162、把持面157、及び、突出部158を通じて通路166が延びており、この通路166は、最終的に、突出部158の先端部によって画成される開口169で終端する。通路166は、保存・投与一体型システム100が使用中のときに容器110から患者への栄養剤のための移動経路を与える。
【0019】
[0034]キャップ152は、任意の適した態様で容器110の終止部114と係合できる。キャップ152及び終止部114の内部から外部環境をシールする取り付けが有利であると考えられる。これは、少なくとも、そのような取り付けが、外部環境との接触によって生じ得る栄養剤120の汚染に対する更なる保護を行なうからである。キャップ152と終止部114との間の適切な取り付けの例としては、ねじ接続、シールされたねじ接続、クランプ接続、接着ボンドを含む接着接続、キャップ152の一部を終止部114の一部と融合することによって、例えばプラスチック又は他の適した材料から形成される構成部品を適した時間長にわたって適切な温度まで加熱して構成部品の溶融を行なうことによって形成される溶融接続、が挙げられる。キャップ152と終止部114とを互いに一体形成できることは言うまでもないが、必ずしもそのようにする必要はない。
【0020】
[0035]患者アクセスチップ164は、任意の適した患者アクセス末端、チップ、又は、他の適した構造を備えることができる。当業者は、患者の身体内での意図されるアクセスポイント、栄養剤120の性質、及び、他の適切な検討材料を含む様々な検討に基づいて、適切な患者アクセスチップ164を選択することができる。適切な患者アクセスチップ164の例としては、針、既に配置された針及び他のアクセス装置に接続するようになっているルアーコネクタ、患者内に既に配置されたアクセスポート、例えば胃、空腸にアクセスできるようにする胸壁ポート、及び他の適したアクセスポートに接続できる構造体、適切な態様で通路から栄養剤120を投与できる他の構造体が挙げられる。また、チューブ162及び患者アクセスチップ164を、経鼻胃チューブ、口腔胃チューブ、又は、任意の他の適した形態として構成することができる。
【0021】
[0036]スパイクアセンブリ150は、突出部158が第1の位置と第2の位置との間で移動できるように容器110に対して取り付けられる。図1に明示されるように、第1の位置にあると、突出部158の先端部が、貫通可能シール118の反対側に配置される。この位置では、貫通可能シール118の完全性が突出部158によって損なわれることはなく、また、スパイクアセンブリによって画成される通路166から栄養剤120が隔離される。突出部のこの位置は、栄養剤120の使用前にシステム100を保存して輸送するのに適しているため、「保存位置」と称することができる。
【0022】
[0037]図2は、第2の位置にある突出部158を示している。この位置では、突出部158の先端部が、貫通可能シール118の栄養剤120と同じ側に配置される。この位置では、栄養剤120を、受動的な動作によって、ポンプ力の印加によって、あるいは、他の適切な手段又は作用によって、スパイクアセンブリ150により画成される通路166へ流入させることができる。したがって、第2の位置を「投与位置」と称することができる。
【0023】
[0038]突出部158は保存位置と投与位置との間で移動できる。この実施形態では、スパイクアセンブリ150の直立部154の内面が第1のねじ170を画成し、突出部158の外面が第2のねじ172を画成する。第1のねじ170と第2のねじ172との間でねじ接続が形成される。突出部158が突出部158の任意の部分に沿って第2のねじ172を画成できることは言うまでもない(例えば、上部、中央部、及び/又は、下部がねじを含んでいてもよい)。
【0024】
[0039]突出部158は、スパイクアセンブリ150を回転させることによって、例えば、把持面157を把持して第2のねじ172を第1のねじ170に沿って進行させることによって、保存位置から投与位置へと移動される。最終的に、突出部158の移動が続くと、突出部の先端部が貫通可能シール118と接触してこれを貫通し、栄養剤120にアクセスできるようになる。
【0025】
[0040]他の実施形態において、スパイクアセンブリ150は、突出部158が不必要に移動するのを防止するため、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップを備えることができる。例えば、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップは、把持面157と直立部154との間で突出部の周囲に配置することができる。保存・投与一体型システム100が使用できる状態にあると、突出部158を貫通可能シール118へと回転させることができるように、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップを除去することができる。
【0026】
[0041]保存・投与一体型システム100は以下の態様で使用できる。まず最初に、介護人がシステム100を保存場所から手に入れる。初めに、突出部158は保存位置にある。介護人は、容器110内の栄養剤120を使用するための準備ができると、突出部158を保存位置から投与位置へと移動させる。通路166への栄養剤120の挿通移動は、ポンプ、又は、移動などの適した動作を行なうための他の選択された手段を使用して開始される。患者アクセスチップ164が患者の近傍、患者上、又は、患者内の処置ポイントに配置されるとともに、患者への栄養剤120の投与が行なわれる。これらのステップの順序は、重大であるとは考えられず、典型的なものである。確かに、介在、事前、又は、事後の任意のステップを含むステップの任意の適した順序をシステム100の使用に含ませることができる。
【0027】
[0042]図3及び図4は、第2の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム200を示している。この実施形態に係るシステム200は、以下に説明される点を除き、図1及び図2に示される第1の典型的な実施形態に係るシステム100に類似している。保存・投与一体型システム200は、チャンバ212及び終止部214を画成する保存容器210を含む。首部領域216は、チャンバ212と終止部214との間の移行部を形成する。終止部214は、チャンバ212にアクセスできるようにする開口215を画成する。チャンバ212内に収容された栄養剤220又は他の液体を外部環境から隔離するために、開口215又はその近傍には貫通可能シール218が配置される。
【0028】
[0043]保存容器210にはスパイクアセンブリ250が取り付けられる。スパイクアセンブリ250は、容器210の終止部214と係合するキャップ252と、通路255を画成する直立部254とを含む。スパイク256は把持面257と突出部258とを含む。突出部258の先端部は、保存容器210の貫通可能シール218を貫穿するのに適したテーパエッジ260を画成する。また、スパイクアセンブリ250は、所定長さのチューブ262及び患者アクセスチップ264も含む。患者アクセスチップ264によって画成される開口268からは、チューブ262、把持面257、及び、突出部258を通じて通路266が延びており、この通路266は、最終的に、突出部258の先端部によって画成される開口269で終端する。通路266は、保存・投与一体型システム200が使用中のときに容器210から患者への栄養剤のための移動経路を与える。
【0029】
[0044]突出部258は、第1の位置すなわち保存位置と第2の位置すなわち投与位置との間で移動できる。この実施形態では、突出部258の移動がスプリング作用によって達成される。スプリング280は、突出部に取り付けられており、直立部254によって画成される通路255内に配置される。直立部254の内面は、突出部の外面上に配置される1つ以上のストッパ284と係合する1つ以上の肩部282を画成する。ストッパ284が肩部282と係合されていると、突出部258の先端部が栄養剤220に対して貫通可能シール218の反対側に位置されるようにスプリング280が圧縮位置に保持され、それにより、突出部258が保存位置に保持される。ストッパ284がもはや肩部282と係合されなくなると、スプリング280は、直立部254によって画成される通路255内で自由に伸張できる。伸張中、スプリング280が突出部258を容器210の方へと押圧し、それにより、突出部258の先端部は、貫通可能シール218を貫通し、最終的に、貫通可能シール218の栄養剤220と同じ側に配置される。このようなスプリングの伸張後、突出部258が投与位置となり、通路266を通じた栄養剤220の移動を開始することができる。
【0030】
[0045]他の実施形態において、スパイクアセンブリ250は、突出部258が不必要に移動するのを防止するため、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップを備えることができる。例えば、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップは、把持面257と直立部254との間で突出部の周囲に配置することができる。保存・投与一体型システム200が使用できる状態にあると、突出部258を貫通可能シール218へと回転させることができるように、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップを除去することができる。
【0031】
[0046]介護人又は他のユーザは、ストッパ284を肩部282から外すことによって、突出部258の保存位置から投与位置への移動を開始することができる。図示の実施形態において、これは、突出部258を回転させることによって、例えば、ストッパ284が肩部282から解放され且つスプリング280が伸張できるまで把持面257を把持することによって達成できる。前述したように、ユーザによるこの行為に応じたスプリング280の伸張は、突出部258を投与位置へと押圧する。それが達成されると、通路266への栄養剤220の挿通移動及び最終的に患者の処置ポイントへの栄養剤220の移動を開始することができる。
【0032】
[0047]図5及び図6は、第3の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム300を示している。この実施形態に係るシステム300は、以下に説明される点を除き、図1及び図2に示される第1の典型的な実施形態に係るシステム100に類似している。保存・投与一体型システム300は、チャンバ312及び終止部314を画成する保存容器310を含む。首部領域316は、チャンバ312と終止部314との間の移行部を形成する。終止部314は、チャンバ312にアクセスできるようにする開口315を画成する。チャンバ312内に収容された栄養剤320又は他の液体を外部環境から隔離するために、開口315又はその近傍には貫通可能シール318が配置される。
【0033】
[0048]保存容器310にはスパイクアセンブリ350が取り付けられる。スパイクアセンブリ350は、容器310の終止部314と係合するキャップ352と、突出部358で終端するスパイク356に隣接する補強部354とを含む。突出部358の先端部は、保存容器310の貫通可能シール318を貫穿するのに適したテーパエッジ360を画成する。また、スパイクアセンブリ350は、所定長さのチューブ362及び患者アクセスチップ364も含む。患者アクセスチップ364によって画成される開口368からは、チューブ362及び突出部358を通じて通路366が延びており、この通路366は、最終的に、突出部358の先端部によって画成される開口369で終端する。通路366は、保存・投与一体型システム300が使用中のときに容器310から患者への栄養剤320のための移動経路を与える。
【0034】
[0049]前述した他の実施形態の場合と同様、突出部358は、第1の位置すなわち保存位置と第2の位置すなわち投与位置との間で移動できる。この実施形態において、突出部358の移動は、キャップ352の内面上の第1のねじ380及び容器310の終止部314の外面上の第2のねじ382によって画成される経路に沿ってキャップ352を回転させることによって達成される。そのような動作が開始される前に、突出部358は、保存位置、すなわち、栄養剤320に対して貫通可能シール318の反対側にある。キャップ352がこの経路に沿って回転されると、キャップが首部領域316の方へと移動し、それにより、突出部358が貫通可能シール318の方へと運ばれる。図6に明示されるように、突出部358は、最終的に、貫通可能シール318を貫通し、それにより、貫通可能シール318の栄養剤と同じ側に突出部358の先端部360が配置される。この時点で、突出部358が投与位置となり、スパイクセット350によって画成される通路366を通じた栄養剤320の移動を開始することができる。
【0035】
[0050]キャップ352は、突出部358の保存位置から投与位置への必要とされる移動を可能にする噛み合いねじ380,382と共に図示されているが、キャップ352及び関連する突出部358のそのような移動を可能にする他の適した構造を使用することもでき、また、そのような構造も本発明の範囲内に入ることは言うまでもない。例えば、キャップ352及び容器310の終止部314は、ユーザが突出部358を投与位置に配置することを望むときにキャップ352を下方に(すなわち、首部領域316の方へ)押し下げることができるようにする一連の嵌め合いバッフルを画成することができる。
【0036】
[0051]確かに、突出部を第1の位置と第2の位置との間で移動するのに適する任意の手段を使用できる。本明細書で説明される構造は、利用可能である好適な構造の単なる例である。
【0037】
[0052]図7及び図8は、第4の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム400を示している。この実施形態に係るシステム400は、以下に説明される点を除き、図1及び図3に示される第1の典型的な実施形態に係るシステム100に類似している。保存・投与一体型システム400は、チャンバ412及び終止部414を画成する保存容器410を含む。首部領域416は、チャンバ412と終止部414との間の移行部を形成する。終止部414は、チャンバ412にアクセスできるようにする開口415を画成する。チャンバ412内に収容された栄養剤420又は他の液体を外部環境から隔離するために、開口415又はその近傍には貫通可能シール418が配置される。
【0038】
[0053]保存容器410にはスパイクアセンブリ450が取り付けられる。スパイクアセンブリ450は、容器410の終止部414と係合するキャップ452を含む。キャップ452の下面454はスパイク458を画成する。この実施形態において、スパイク458は、キャップ452の下面454上に配置される単純な突出部を備える。図面に示されるように、スパイク458は、保存容器410の貫通可能シール418の貫穿又は他の分裂を容易にする尖端、エッジ、角、又は、他の適した構造的特徴を備えることが有益である。しかしながら、これらの特徴は任意であると考えられ、スパイク458は、以下で更に十分に説明するようにチャンバ412内に保存された栄養剤420又は他の液体の流れを可能にするように十分に貫通可能シール418を分裂できさえすればよい。
【0039】
[0054]スパイク458は、キャップ452の下面上の任意の適した位置に配置させることができる。図7及び図8に示されるように、スパイク458は、キャップ452の中心から距離を隔てて位置されるのが有益である。下面454の外周の近傍に或いは該外周に隣接して位置させることが特に有利であると考えられる。これは、以下で更に十分に説明されるように、そのように位置させることにより、キャップ452が容器410へ向けて進行するときにスパイク458が貫通可能シール418の連続した分裂をシール418の外周にわたって生み出せるからである。
【0040】
[0055]また、スパイクアセンブリ450は、所定長さのチューブ462及び患者アクセスチップ464も含む。患者アクセスチップ464によって画成される開口468からは、チューブ462及びキャップ452を通じて通路466が延びており、この通路466は、最終的に、キャップ452の下面454によって画成される開口469で終端する。通路466は、保存・投与一体型システム400が使用中のときに容器410から患者への栄養剤420のための移動経路を与える。
【0041】
[0056]前述した他の実施形態の場合と同様、突出部458は、第1の位置すなわち保存位置と第2の位置すなわち投与位置との間で移動できる。この実施形態において、突出部458の移動は、キャップ452の内面上の第1のねじ480及び容器410の終止部414の外面上の第2のねじ482によって画成される経路に沿ってキャップ452を回転させることによって達成される。そのような動作が開始される前に、突出部458は、保存位置、すなわち、栄養剤420に対して貫通可能シール418の反対側にある。この位置が図7に示されている。キャップ452がこの経路に沿って回転されると、キャップが首部領域416の方へと移動し、それにより、突出部458が貫通可能シール418の方へと運ばれる。図8に明示されるように、突出部458は、最終的に、貫通可能シール418を貫穿し或いは分裂させ、それにより、貫通可能シール418の栄養剤420と同じ側に突出部458の先端部460が配置される。この時点で、突出部458が投与位置となり、スパイクセット450によって画成される通路466を通じた栄養剤420の移動を開始することができる。
【0042】
[0057]キャップ452は、その回転によって突出部458が貫通可能シール418の完全に近い分裂をシールの外周にわたって生み出すことができるように寸法付けられて構成されるのが有益である。これにより、シール418は、突出部458の投与位置への配置後、容器410に対する何らかの接続を保つ。シール418を容器410から完全に隔離する実施形態が考えられ、また、この実施形態も確かに本発明の範囲内に入るが、これらの実施形態は、少なくとも、容器410からのシール418の完全な隔離が栄養剤420中への或いは更には通路466内へのシールの侵入をもたらす場合があるため、本発明の特定の用途においてはあまり有益ではないと考えられる。キャップ452のこの有利な寸法付け及び構成は、ねじ480,482を含むキャップ452及び容器410の様々な構造的特徴を操作することによって達成することができる。
【0043】
[0058]キャップ452は、突出部458の保存位置から投与位置への必要とされる移動を可能にする噛み合いねじ480,482と共に図示されているが、キャップ452及び関連する突出部458のそのような移動を可能にする他の適した構造を使用することもでき、また、そのような構造も本発明の範囲内に入ることは言うまでもない。例えば、キャップ458及び容器410の終止部414は、ユーザが突出部458を投与位置に配置することを望むときにキャップ458を下方に(すなわち、首部領域416の方へ)押し下げることができるようにする一連の嵌め合いバッフルを画成することができる。
【0044】
[0059]図9は、第5の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム500を示している。保存・投与一体型システム500は、チャンバ512及び終止部514を画成する保存容器(例えば、既に説明された実施形態と同様)を含む。首部領域516は、チャンバ512と終止部514との間の移行部を形成する。終止部514は、チャンバ512にアクセスできるようにする開口515を画成する。チャンバ512内に収容された栄養剤又は他の液体を外部環境から隔離するために、開口515又はその近傍には貫通可能シール518が配置される。
【0045】
[0060]保存容器の終止部514にはスパイクアセンブリ550が取り付けられる。スパイクアセンブリ550は、容器の終止部514と係合するキャップ552を含む。キャップ552はスパイク又は突出部558を含む。突出部558は、キャップ552に対して一体的に取り付けることができる。突出部558及びキャップ552は、チューブ562の通路と流体連通する単一の通路566を画成する。
【0046】
[0061]この実施形態において、突出部558は、貫通可能シール518を貫穿するのに適したテーパエッジ560を画成する先端部を有する針の形態を成している。言うまでも無く、スパイク又は突出部558は、図示して説明する針形状及び他の適した別の形状、例えば、先の尖っていない端部、丸みを帯びた端部などを含む、任意の適した形状及び形態を有することができる。
【0047】
[0062]また、スパイクアセンブリ550は、適切な長さのチューブ562、及び、既に説明された実施形態のアクセスチップと同様の患者アクセスチップ(図示せず)も含む。患者アクセスチップによって画成される開口からは、チューブ562、キャップ552、及び、突出部558を通じて通路566が延びており、この通路566は、最終的に、突出部558の先端部によって画成される開口569で終端する。通路566は、保存・投与一体型システム500が使用中のときに容器から患者への栄養剤又は液体のための移動経路を与える。
【0048】
[0063]キャップ552は、任意の適した態様で容器110の終止部514と係合できる。キャップ552及び終止部514の内部から外部環境をシールする取り付けが有利であると考えられる。これは、少なくとも、そのような取り付けが、外部環境との接触によって生じ得る容器内の栄養剤の汚染に対する更なる保護を行なうからである。キャップ552と終止部514との間の適切な取り付けの例としては、ねじ接続(図9に示される)、シールされたねじ接続、クランプ接続、接着ボンドを含む接着接続、キャップ552の一部を終止部514の一部と融合することによって、例えばプラスチック又は他の適した材料から形成される構成部品を適した時間長にわたって適切な温度まで加熱して構成部品の溶融を行なうことによって形成される溶融接続、が挙げられる。キャップ552と終止部514とを互いに一体形成できることは言うまでもないが、必ずしもそのようにする必要はない。
【0049】
[0064]スパイクアセンブリ550は、突出部558が不必要に移動するのを防止するため、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップ540を更に備えることができる。引裂ストリップ540は、ユーザが引裂ストリップ540を容易に把持して除去できるようにするためのタブ542を備えることができる。引裂ストリップ540は、キャップ552に対して除去可能に取り付けることができるとともに、終止部514の周囲に除去可能に取り付けることができる。結果として、引裂ストリップ540は、キャップ552を終止部514の周囲の所定位置に保持する。保存・投与一体型システム500が使用できる状態にあると、突出部558を貫通可能シール518へと回転させることができるように、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップ540を除去することができる。
【0050】
[0065]引裂ストリップ540が除去されると、突出部558は保存位置と投与位置との間で移動できる。例えば、終止部514の外面が第1のねじ570を画成するとともに、キャップ552の内面が第2のねじ572を画成する。第1のねじ570と第2のねじ572との間でねじ接続が形成される。突出部558は、スパイクアセンブリ550を回転させることによって、例えば、キャップ552を把持して第2のねじ572を第1のねじ570に沿って進行させることによって、保存位置から投与位置へと移動される。最終的に、突出部558の移動が続くと、突出部558の先端部が貫通可能シール518と接触してこれを貫通し、それにより、容器内の栄養剤又は液体にアクセスできるようになる。
【0051】
[0066]別の実施形態では、キャップ552が可撓性材料から形成される。これにより、ユーザは、突出部558が下降されて貫通可能シール518を貫穿するようにキャップ552の上端を押圧することにより貫通可能シール518を断裂することができる。結果として、ユーザは、容器内の栄養剤又は液体にアクセスするためにキャップ552を回転させる必要がない。
【0052】
[0067]図10は、第6の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム600を示している。保存・投与一体型システム600は、チャンバ612及び終止部614を画成する保存容器(例えば、既に説明された実施形態と同様)を含む。首部領域616は、チャンバ612と終止部614との間の移行部を形成する。終止部614は、チャンバ612にアクセスできるようにする開口615を画成する。チャンバ612内に収容された栄養剤620又は他の液体を外部環境から隔離するために、開口615上にわたって貫通可能シール618が配置される。
【0053】
[0068]保存容器の終止部614にはスパイクアセンブリ650が取り付けられる。スパイクアセンブリ650は、容器の終止部614と係合するキャップ652を含む。スパイクアセンブリ650は突出部658を更に含む。この実施形態において、突出部658は、保存容器の貫通可能シール618を貫穿するのに適したテーパエッジ660を画成する先端部を有する針を備える。言うまでも無く、突出部658は、図示して説明する針形状及び他の適した別の形状、例えば、先の尖っていない端部、丸みを帯びた端部などを含む、任意の適した形状及び形態を有することができる。
【0054】
[0069]また、スパイクアセンブリ650は、適切な長さのチューブ662、及び、既に説明された実施形態のアクセスチップと同様の患者アクセスチップ(図示せず)も含む。患者アクセスチップによって画成される開口からは、チューブ662、スパイク656、及び、突出部658を通じて通路666が延びており、この通路666は、最終的に、突出部658の先端部によって画成される開口669で終端する。通路666は、保存・投与一体型システム600が使用中のときに容器から患者への栄養剤のための移動経路を与える。
【0055】
[0070]キャップ652は、先の実施形態で説明されるように、任意の適した態様で容器の終止部614と係合できる。キャップ652及び終止部614の内部から外部環境をシールする取り付けが有利であると考えられる。これは、少なくとも、そのような取り付けが、外部環境との接触によって生じ得る容器内の栄養剤又は液体の汚染に対する更なる保護を行なうからである。キャップ652と終止部614とを互いに一体形成できることは言うまでもないが、必ずしもそのようにする必要はない。
【0056】
[0071]スパイクアセンブリ650は、突出部658が不必要に移動するのを防止するため、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップ640を備えることができる。引裂ストリップ640は、ユーザが引裂ストリップ640を容易に把持して除去できるようにするためのタブ642を備えることができる。引裂ストリップ640は、キャップ652に対して除去可能に取り付けることができるとともに、終止部614の周囲に除去可能に取り付けることができる。結果として、引裂ストリップ640は、キャップ652を終止部614の周囲の所定位置に保持する。保存・投与一体型システム600が使用できる状態にあると、突出部658を貫通可能シール618へと回転させることができるように、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップ640を除去することができる。
【0057】
[0072]引裂ストリップ640が除去されると、突出部658は保存位置と投与位置との間で移動できる。例えば、終止部614の外面が第1のねじ670を画成するとともに、キャップ652の内面が第2のねじ672を画成する。第1のねじ670と第2のねじ672との間でねじ接続が形成される。突出部658は、スパイクアセンブリ650を回転させることによって、例えば、キャップ652を把持して第2のねじ672を第1のねじ670に沿って進行させることによって、保存位置から投与位置へと移動される。最終的に、突出部658の移動が続くと、突出部の先端部が貫通可能シール618と接触してこれを貫通し、それにより、容器内の栄養剤又は液体にアクセスできるようになる。
【0058】
[0073]図9及び図10に示される保存・投与一体型システムにおける別の実施形態において、終止部の外面は、キャップの内面上に配置される1つ以上のストッパと係合する1つ以上の肩部を画成することができる。或いは、終止部の内面が、突出部の外面上に配置される1つ以上のストッパと係合する1つ以上の肩部を画成することができる。既に説明された実施形態と同様に、ストッパが肩部と係合されていると、突出部の先端部が貫通可能シールに関して栄養剤とは反対側に位置されるようにキャップが保存位置に保持され、それにより、突出部が保存位置に保持される。ストッパがもはや肩部と係合されなくなるようにキャップが回転されると、突出部が容器の方へ移動するようにキャップが下降され、また、突出部の先端部は、貫通可能シールを貫通し、最終的に、容器内の栄養剤又は液体と同じ貫通可能シールの側に配置される。最終的に、突出部の移動が続くと、突出部の先端部は、容易内の栄養剤又は液体にアクセスできるようにする。
【0059】
[0074]図11〜図15は、本開示の保存・投与一体型システムの更なる典型的な実施形態を示している。図11は、第7の実施形態に係る保存・投与一体型システム700を示している。保存・投与一体型システム700は、チャンバ712を画成する保存容器710を含む。保存容器は、患者アクセスチップ764に対して取り付けられるチューブ762に取り付けられる。患者アクセスチップ764によって画成される開口768からは、チューブ762を通じて通路766が延びており、この通路766は、最終的に、容器710に取り付けられるチューブ762の先端部によって画成される開口769で終端する。通路766は、保存・投与一体型システム700が使用中のときに容器710から患者への栄養剤のための移動経路を与える。
【0060】
[0075]チューブ762は、チャンバ712内に収容される栄養剤又は他の液体を外部環境から隔離するための断裂可能シール718を備える。断裂可能シール718は、チューブ710に沿う任意の位置、保存容器710の入口、又は、患者アクセスチップ764に配置させることができる。チューブ762は、チューブ762に沿う任意の位置に、複数の貫通可能シールを備えることもできる。断裂可能シール718は、例えばシールにアクセスできるスパイク又は穿孔などの任意の適した機構を使用して断裂することができる。また、断裂可能シール718は、容器710内の栄養剤又は流体からの流体圧を使用して断裂することもできる。
【0061】
[0076]保存・投与一体型システムの別の実施形態において、チューブ762は、断裂可能シール718に追加して、若しくは換えて、別のシール装置を備えることができる。図12は、典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム700のためのシール装置800を示している。シール装置800は、第2のアセンブリ820に取り付けられる第1のアセンブリ810を備える。第1のアセンブリ810は、任意の適した患者アクセスチップに取り付けることができる第1のチューブ812に対して取り付けられる。第2のアセンブリ820は、保存容器に取り付けることができる第2のチューブ822に対して取り付けられる。第1のアセンブリ810は、突出部又はスパイク818を画成する下面816を有するキャップ814を含む。この実施形態において、スパイク818は、キャップ814の下面816上に配置される単純な突出部を構成する。第2のアセンブリ820は、第2のチューブ822にアクセスできるようにする開口826を画成する取付具824を備える。保存容器に取り付けられるチューブ822をシールするために、開口826上にわたって貫通可能シール828が配置される。
【0062】
[0077]第1のアセンブリ810のキャップ814は第2のアセンブリ820の取付具824と係合する。図12に示されるように、スパイク818は、第2のアセンブリ820の貫通可能シール828の貫穿又は他の分裂を容易にする尖端、エッジ、角、又は、他の適した構造的特徴を備えることが有益である。しかしながら、これらの特徴は任意であると考えられ、また、スパイク818は、チャンバ内に保存された栄養剤又は他の液体の流れを可能にするように十分に貫通可能シール828を分裂できさえすればよい。
【0063】
[0078]スパイク818は、キャップ814の下面上の任意の適した位置に配置させることができる。例えば、スパイク818は、キャップ814の中心から距離を隔てて位置されるのが有益である。下面816の外周の近傍に或いは該外周に隣接して位置させることが特に有利であると考えられる。これは、そのように位置させることにより、キャップ814が第2のアセンブリ820へ向けて進行するときにスパイク818が貫通可能シール828の連続した分裂をシール828の外周にわたって生み出せるからである。
【0064】
[0079]スパイク818の移動は、キャップ814の内面上の第1のねじ830及び第2のアセンブリ820の取付具824の外面上の第2のねじ832によって画成される経路に沿ってキャップ814を回転させることによって達成される。キャップ814がこの経路に沿って回転されると、キャップが取付具824の方へと移動し、それにより、スパイク818が貫通可能シール828の方へと運ばれる。スパイク818は、最終的に、貫通可能シール828を貫穿し若しくは分裂させる。この時点で、シール装置800を通じた栄養剤又は液体の移動を開始することができる。
【0065】
[0080]キャップ814は、スパイク818の必要とされる移動を可能にする噛み合いねじと共に図示されているが、キャップ814及び貫通可能シール828と関連する突出部818のそのような移動を可能にする他の適した構造を使用することもでき、また、そのような構造も本発明の範囲内に入ることは言うまでもない。例えば、キャップ814及びシール装置800の取付具824は、ユーザが容器内の栄養剤又は液体にアクセスすることを望むときにキャップ814を下方に(すなわち、取付具824の方へ)押し下げることができるようにする一連の嵌め合いバッフルを画成することができる。
【0066】
[0081]図13は、他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム700のためのシール装置850を示している。シール装置850は、第2のアセンブリ870に取り付けられる第1のアセンブリ860を備える。第1のアセンブリ860は、任意の適した患者アクセスチップに取り付けることができる第1のチューブ862に対して取り付けられる。第2のアセンブリ870は、保存容器に取り付けることができる第2のチューブ872に対して取り付けられる。第1のアセンブリ860は、第1の通路866を画成する第1のベース864を含む。第1のベース864は1つ以上の突出部868を更に備える。第2のアセンブリ870は、第2の通路876を画成する第2のベース874を備える。第2のベースは1つ以上の溝878を更に画成する。
【0067】
[0082]第1のベース864の1つ以上の突出部868及び第2のベース874の1つ以上の溝878は、互いに摺動可能に取り付けられるように構成されて配置される。例えば、突出部868は、溝878内にロックされ且つ溝878に沿って摺動できる形状(例えば、t形状)を備える。他の実施形態では、第1のベース864が1つ以上の溝を備え、第2のベースが1つ以上の突出部を画成する(前述したように簡単な態様で動作する)。任意の他の適した機構を使用して簡単な態様で第1のアセンブリ860の第1のベース864を第2のアセンブリ870の第2のベース874と摺動可能に係合させることができることは言うまでもない。
【0068】
[0083]保存位置においては、図13に示されるように第1の通路866及び第2の通路876が位置合わせされないように、第1のアセンブリ860の第1のベース864が第2のアセンブリ870の第2のベース874と一体になっている。シール装置850を通じた栄養剤又は液体の移動は、第1の通路866及び第2の通路876の任意の部分が位置合わせされるように第2のアセンブリ870に隣接して該アセンブリに沿って第1のアセンブリ860を摺動させることによって開始することができる。この時点で、シール装置800を通じた栄養剤又は液体の移動が起こり得る。シール装置800を通じた栄養剤又は液体の最大の流れは、第1の通路886と第2の通路876とが完全に位置合わせされるときに起こる。
【0069】
[0084]別の実施形態において、第2のベースの1つ以上の溝は、第1のベースを第2のベースに対して回転させることによって第1の通路及び第2の通路の非アライメント及びアライメントを行なうことができるように湾曲させることができる。典型的な実施形態に類似する態様で1つ以上の第1の通路及び1つ以上の第2の通路が非アライメント位置からアライメント位置へ或いはその逆に移動できるようにする任意の適した取り付けを使用して第1のベースを第2のベースに対して摺動可能に接続できることは言うまでもない。
【0070】
[0085]図14A及び図14Bは、他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム700のためのシール装置900を示している。シール装置900は、第2のアセンブリ920に取り付けられる第1のアセンブリ910を備える。第1のアセンブリ910はキャッ911を構成しており、該キャップは、任意の適した患者アクセスチップ又は保存容器に取り付けることができる第1のチューブ912に対して取り付けられる。第1のチューブ912は、キャップ911の開口918内に摺動可能に配置される。第1のアセンブリ910は、1つ以上の出口916を画成する第1のベース914を含む。第1のベース914は第1のチューブ912の端部に取り付けられ、また、1つ以上の出口916が第1のチューブ912の通路へ直接に通じている。
【0071】
[0086]第2のアセンブリ920は、保存容器又は適した患者アクセスチップに取り付けることができる第2のチューブ922に対して取り付けられる。第2のアセンブリ920は、凹部926を画成する第2のベース925を備える。凹部926は第2のチューブ922の通路へ直接につながっている。図14A及び図14Bに示されるように、キャップ911の一部が第2のベース924の一部に対して取り付けられる。
【0072】
[0087]第1のアセンブリ910の第1のベース914は第2のアセンブリ920の第2のベース924と係合する。保存位置において、第2のベース924の凹部926は、図14Aに示されるように1つ以上の出口916が凹部924内に完全に閉鎖されて密閉されるように第1のアセンブリ910の第1のベース914を受けるように構成されて配置される。第1のベース914は、第2のベース924の凹部926が既に説明した態様で第1のベース914の形状を受けるように構成されて配置される限り、任意の適切な形状を備えることができる。
【0073】
[0088]シール装置900を通じた栄養剤又は液体の移動は、図14Bに示されるように第1のアセンブリ910の第1のベース914を第2のベース924の凹部926から取り外すことによって開始することができる。この時点で、栄養剤又は液体のシール装置800を介するチューブ912からチューブ922への移動又はその逆の移動を開始することができる。
【0074】
[0089]第1のベース914は、例えば凹部926内での第1のベース914の緊密性に基づいて、第2のベース924の凹部926内に取り外し可能に取り付けることができる。凹部926内への第1のベース914のそのような取り付け及び凹部926からの第1のベース914の解放を可能にする他の適した構造を使用することもでき、また、そのような構造も本発明の範囲内に入ることは言うまでもない。例えば、シール装置900の第1のベース914及び第2のベース824は、ユーザが容器内の栄養剤又は流体にアクセスすることを望むときに第1のベース914を第2のベース824の凹部926内に対してスナップ式に係脱させることができるようにするスナップ式取付具の対応する組を画成することができる。
【0075】
[0090]保存・投与一体型システムのためのシール装置900の別の実施形態において、シール装置は、チューブの端部に取り付けられる第1のベースを備える第1のアセンブリを備えている。第1のベースは1つ以上の第1の出口を画成する。出口は、取り付けられたチューブへ直接につながっている。シール装置は、第1のアセンブリに対して移動可能に取り付けられる第2のアセンブリを更に備える。第2のアセンブリは、1つの凹部と1つ以上の第2の出口とを画成する第2のベースを備える。第2の出口は、第2のアセンブリに取り付けられたチューブへ直接につながっている。第2のアセンブリの凹部は、第1のベースを受けるように構成されて配置される。
【0076】
[0091]この実施形態において、第1のベースは、第2のベースの凹部に対して回転可能に取り付けられる。例えば、第1のベース及び第2のベースは、1つ以上の第1の出口と1つ以上の第2の出口との間にあり且つ容器からアクセスチップへの流体の通過を防止する非アライメント位置と、1つ以上の第1の出口と対応する1つ以上の第2の出口とを部分的に或いは完全に位置合わせして容器からアクセスチップへ流体を通過させるアライメント位置との間で回転できる。
【0077】
[0092]図15A及び図15Bは、他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム700のためのシール装置950を示している。シール装置950は、チャンバ970に取り付けられた端部962を有する第1のチューブ960を備える。第1のチューブ960は、任意の適した患者アクセスチップ又は保存容器に対して取り付けることができる。チャンバ970は、保存容器又は適した患者アクセスチップに取り付けることができる第2のチューブ972に対して取り付けられる。第1のチューブ960の端部962は、1つ以上の第1のストッパ964と、1つ以上の第2のストッパ966とを含む。チャンバ970は、第1のチューブ960の端部962を受ける開口974を形成する。
【0078】
[0093]第1のチューブ960の端部962をチャンバ970内にロックするため、1つ以上の第1のストッパ964上及びチャンバ970の底部976上にわたってロック機構980が配置される。ロック機構980は、第1のチューブ960の開放端968がチャンバ970の壁に対して押し付けられることによって第1のチューブ960の開放端968を通じた流れを遮るように第1のチューブ960の端部962をチャンバ内へ十分に押し込む任意の適した機構であってもよいことは言うまでもない。例えば、ロック機構980は、第1のチューブ960の開放端の圧縮を除去するように捩じって外すことができる取り外し可能な引裂ストリップ又は螺合装置を備えることができる。ロック機構980を任意の適した材料から形成することができる。
【0079】
[0094]図15A及び図15Bに示されるように、第1のチューブ960の端部962は、1つ以上の第1のストッパ964がチャンバ970の外側に配置され且つ1つ以上の第1のストッパ966がチャンバ970の内側に配置されるように構成されて配置される。この配置により、端部962がチャンバから完全に取り外されるのを防止しつつ、端部962がチャンバ970と共に前後に移動できる。チャンバ970の開口974は、第1のチューブ960の端部962を摺動可能に受けることができるとともに、栄養剤又は液体が使用中に開口974から漏れ出ないように端部962の周囲に緊密に嵌合できる。
【0080】
[0095]シール装置950を通じた栄養剤又は液体の移動は、ロック機構980を除去することによって開始することができる。ロック機構980が除去されると、第1のチューブ960の端部962をチャンバ970の壁から引き離すことができ、それにより、第1のチューブ960の開放端を露出させることができる。この時点で、栄養剤又は液体の移動が、シール装置800を介して第1のチューブ960から第2のチューブ972へと或いはその逆へと生じることができる。
【0081】
[0096]図示しないが、シール装置900は、第2のアセンブリの凹部926内に第1のベース914をロックするためにキャップ911及び/又はチューブ912と第2のアセンブリ920の底部とに対して取り外し可能に取り付けられる(例えば、それは第1のアセンブリ910に対して摺動可能に取り付けられる)ロック機構を備えることもできる。例えば、ロック機構は、除去されるときに第1のベース914を凹部928から解放する/取り外すことができるようにする除去可能な引裂ストリップ又は螺合装置を備えることができる。
【0082】
[0097]典型的な実施形態のそれぞれに関して説明した構成部品は、当業者に知られる従来の材料及び以下で展開される任意の適した材料から形成され、構成されることができる。当業者は、特定の実施形態に係る保存・投与一体型システムと共に使用される栄養剤又は他の流体の性質を含む様々な検討材料に基づいて、構成部品毎に適切な材料を選択することができる。
【0083】
[0098]患者への非経口投与のための栄養剤など、栄養組成物との関連で保存・投与一体型システムが記載されるが、本発明に係るシステムが他の流体と共に、及び他の技術分野において有用性を有することは明らかに理解され且つ考慮される。
【0084】
[0099]また、本発明は、ヒトの患者などの患者に対する非経口投与において栄養組成物をユーザへ供給する方法も提供する。図16は、典型的なそのような方法1000を表わすフローチャートを示している。第1のステップ1002では、供給業者が栄養組成物を容器に充填する。第2のステップ1004では、供給業者が容器を貫通可能シールを用いてシールする。第3のステップ1006において、供給業者は、突出部の端部が貫通可能シールに関して栄養剤とは反対側に配置される第1の位置と、突出部の端部が貫通可能シールに関して栄養剤と同じ側に配置される第2の位置との間で移動可能な上記突出部を含むスパイクセットを用意する。第4のステップ1008では、供給業者が突出部を第1の位置に配置する。第5のステップ1010において、供給業者は、スパイクセットを容器に取り付けて、保存・投与一体型システムを形成する。第6のステップ1012において、供給業者は、患者に対する栄養組成物の非経口投与を目的とするユーザへ保存・投与一体型システムを供給する。
【0085】
[0100]少なくとも充填ステップ1002及びシールステップ1004は、標準的な無菌技術を使用して行なわれなければならず、また、滅菌状態下で行なわれることが有益である。典型的な実施形態において、供給業者がスパイクセットを容器に対して取り付けて保存・投与一体型システムを形成するステップ810までを含む全てのステップは、標準的な無菌技術を使用して滅菌状態下で行なわれる。
【0086】
[0101]本明細書中で使用される用語「患者」とは、ヒト及びヒトでない動物を含む任意の適当な動物のことである。そのような例としては、哺乳類を含むがこれに限定されるものではなく、齧歯類、水生哺乳動物、犬及び猫などのペット、羊、牛、馬などの家畜、ヒトを含むがこれらに限定されるものではない。動物又は哺乳類又はそれらの複数形なる用語が使用されるが、それは、一節の文脈によって示される或いは示されるようになっている効果を有することができる任意の動物にも適用されるものと考える。
【0087】
[0102]本明細書中で使用される用語「栄養組成物」としては、完全栄養組成物、部分的又は不完全栄養組成物、及び、病気や症状に特有の栄養組成物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0088】
[0103]完全栄養組成物(すなわち、絶対不可欠な多量栄養素及び微量栄養素の全てを含む栄養組成物)は、患者のための栄養の唯一の源として使用できる。患者は、そのような完全栄養組成物から自分の栄養必要量の100%を摂取できる。
【0089】
[0104]部分的又は不完全栄養組成物は、絶対不可欠な多量栄養素及び微量栄養素の全てを含んでおらず、患者のための栄養の唯一の源として使用できない。部分的又は不完全栄養組成物は栄養補給剤として使用される。
【0090】
[0105]病気や症状に特有の栄養組成物は、栄養素又は薬剤を供給する組成物であり、且つ、完全な或いは部分的な栄養組成物となり得る組成物である。病気や症状に特有の栄養組成物は、術後感染を減らすためにNestle Nutritionによって販売されるImpact(登録商標)、糖尿病又は高血糖を伴う人のためにNestle Nutritionによって販売されるDiabetisource AC(登録商標)、呼吸器系統の病気を患う患者又は人工呼吸器のサポートを要する患者のためにNestle Nutritionによって販売されるNovasource(登録商標)Pulmonaryなど、所与の状況の下で支援するように設計された組成物である。
【0091】
[0106]方法のステップは任意の適切な順序で達成することができ、また、与えられるステップの順序は、適切な順序の単なる一例である。また、適切な場合には、ステップを組み合わせ及び/又は排除することができる。例えば、第1の位置にある突出部を既に含む適切なスパイクセットを単に用意することにより、突出部を第1の位置に配置するステップ1008を、スパイクセットを用意するステップ1006と組み合わせることができる。
【0092】
[0107]患者に対して非経口投与するユーザに栄養組成物を供給する他の典型的な方法は、本発明に係る保存・投与一体型システムをユーザに対して販売するステップを備える。
【0093】
[0108]患者に対して非経口投与するユーザに栄養組成物を供給する他の典型的な方法は、本発明に係るキットをユーザに対して販売するステップを備える。
【0094】
[0109]また、本発明は、ヒトの患者を含む患者に対して栄養組成物などの流体を投与するのに役立つキットも提供する。1つの典型的な実施形態に係るキットは、チャンバと、終止部と、貫通可能シールとを画成する容器を備える。終止部は開口を画成するとともに、貫通可能シールはチャンバを外部環境から隔離する。また、キットは、キャップとスパイクとを含むスパイクアセンブリも含む。キャップは、例えばねじ接続、接着剤、又は、取付部を形成するための他の適した手段によって容器に対してシール状態で取り付けられるようになっている。スパイクは、キャップが容器に取り付けられて容器に対して移動されるときに第1の位置と第2の位置との間で移動できる突出部を備える。第1の位置では、突出部の少なくとも一部が貫通可能シールの第1の側に隣接し、第2の位置では、突出部の少なくとも一部が貫通可能シールの第2の側に隣接する。
【0095】
[0110]スパイクアセンブリは、場合により、所定長さのチューブと、処置ポイントで患者へ挿入するようになっている患者アクセスチップとを含むことができる。
【0096】
[0111]キットの構成部品を組み立てられた形態で提供することができ、それにより、本発明に係る保存・投与一体型システムが提供される。或いは、組み立てを要する形態で構成部品を提供することができる。例えば、同じキットにおけるスパイクアセンブリと共に、容器を予め充填されたシールされた状態で提供することができる。これらの実施形態では、保存・投与一体型システムを形成するための構成部品の組み立てに関連する取扱説明書をキット内で提供することができる。
【0097】
[0112]患者に供給するための経腸栄養製剤の汚染の可能性を減らす方法も提供される。典型的な方法は、スパイクアセンブリと共に、ユーザに対する所定量の経腸栄養製剤を予充填容器内に供給するステップを備える。容器には、経腸栄養製剤を外部環境から隔離するシールが設けられ、また、スパイクアセンブリは、容器から上記患者の処置ポイントへの経腸栄養製剤の流れを可能にするためにシールを分裂させるようになっている。少なくとも、本発明に係るキットの場合のように、予充填容器及びスパイクアセンブリがユーザに対して一緒に提供されるため、経腸栄養製剤の汚染の可能性が減少される。
【0098】
[0113]経腸栄養製剤が供給される患者の感染を防止する或いは減少させる方法も提供される。典型的な方法は、本発明に係る保存・投与一体型システムから患者へと経腸栄養製剤を供給するステップを備える。
【0099】
[0114]経腸栄養チューブの寿命を延ばす方法も提供される。典型的な方法は、所定量の経腸栄養製剤を保持し且つ経腸栄養製剤を外部環境から隔離する貫通可能シールを有する予充填容器と共に、経腸栄養チューブをスパイクアセンブリの構成部品として提供するステップを備える。スパイクアセンブリは、予充填容器に対して取り付けられ且つ容器から経腸栄養チューブ内への経腸栄養製剤の流入を行なうためにシールを分裂させるようになっている。製剤の予充填容器と共に経腸栄養チューブが提供され、製剤を患者へ供給するためにチューブが使用されることにより汚染の危険が減少されるため、経腸栄養チューブの寿命が延ばされる。
【0100】
[0115]本発明に係る方法は、家畜患者及びヒト患者の介護を含む様々な分野において役立つ。
【0101】
[0116]言うまでもなく、本明細書で使用される全ての単数の用語は複数形を含み、また、本明細書中で使用される全ての複数は単数形を含む。
【0102】
[0117]前述した詳細な説明は、本発明の典型的な実施形態であり、本発明を実施するための最良の形態を含んでいる。実施形態の説明及び図面は、単に本発明の例を与えようとするだけのものであり、いかなる態様でも本発明の範囲又は本発明の保護範囲を限定しようとするものではない。
【分野】
【0001】
[0001]栄養組成物及び他の流体の保存及び投与に有用な器具及び方法が記載されている。
【背景】
【0002】
[0002]食物又は他の形態の栄養を経口摂取できないヒトの患者などの動物に対し、栄養組成物を供給することは、多くの場合において非常に重要である。例えば、口よりも下側のポイントで胃腸管内へ直接食物を入れる補給チューブは、患者が食物を経口的に摂取できない或いは拒絶する間でも生命を維持するために、しばしば利用される。補給チューブ及び他の人工的な供給システム及び経路は、救急の手当の際に一時的に使用され得る。慢性症状の場合、そのようなシステム及び経路は、患者の人生の残りにわたって続く治療計画の一環として使用され得る。使用期間に関わらず、多くの場合、これらの装置は患者に補給するための唯一の手段を与える。
【0003】
[0003]たびたび「栄養剤」と称される液状栄養組成物は、一般に、チューブに対して取り付けられたスパイク(spike)によって貫通され得るシールと患者アクセスチップとを含む容器内に保存される。スパイク、チューブ、及び、患者アクセスチップはまとめて、「スパイクキット」としばしば称される。従来のシステムでは、栄養剤容器及びスパイクキットは別個の構成部品として供給されており、介護人は、栄養剤を患者へ投与する前に容器を「貫穿する(spiking)」必要がある。すなわち、介護人は、栄養剤の容器とスパイクキットとを別個に取得し、これらの別個の構成部品を完全なシステムに組み立てるとともに、容器上のシールを介して容器の一部をスパイクキットにより貫通させることによって作動させ、最終的には、患者へ補給するために、患者と貫穿された栄養剤容器とを準備しなければならない。
【0004】
[0004]従来の栄養剤容器及びスパイクキットの使用は、特に薬が使用される状況において幾つかの欠点を有する。例えば、複数の構成部品の収集及び取り扱いを伴う容器を「貫穿する」という行為のために、栄養組成物に汚染物質が導入される機会が生じる。組成物が患者に入る直接的な経路を考慮すると、汚染された栄養剤は感染につながることがあり、その感染には深刻で処置するのが困難な院内感染が含まれる。また、汚染された栄養剤は、チューブを洗浄し及び/又は交換する必要がある、補給チューブ内の微生物成長を引き起こす可能性がある。さらに、分かれた構成部品の組み立てステップが必要であるため、医療提供者(Health care provider)によって品質管理が監視されなければならない危害分析重要管理点(HACCP)を生じさせる。上記貫穿のHACCPでのリスクを管理するため、医療提供者は、栄養剤容器を貫挿するための適した方法の訓練を頻繁に行なう。時間がたてば、この訓練は、職員の異動及び補強の必要性に対処するためにしばしば繰り返されるので、この訓練は費用と時間を要するようになる。
【0005】
[0005]したがって、当該技術分野においては、栄養組成物及び他の流体のための保存・投与一体型システムが必要である。
【典型的な実施形態の概要】
【0006】
[0006]本発明は、栄養組成物及び他の流体と共に使用するための保存・投与システムを提供する。
【0007】
[0007]第1の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムは、チャンバと、終止部と、チャンバを外部環境から隔離する貫通可能シールとを形成する容器を備える。システムは、容器に取り付けられるスパイクアセンブリも含む。スパイクアセンブリはキャップとスパイクとを含む。キャップは容器の終止部と係合し、また、スパイクは、第1の位置と第2の位置との間で移動できる突出部を画成する。第1の位置において、突出部の先端部は、貫通可能シールに関してチャンバが配置された側とは反対側に配置される。第2の位置において、突出部の先端部は、貫通可能シールに関してチャンバと同じ側に配置される。スパイクアセンブリは、管腔(lumen)を画成し且つ通路が管腔を通り抜けて延びるようにスパイクと患者アクセスチップとの間に配置される所定長さのチューブを更に備えることができる。
【0008】
[0008]1つの典型的な実施形態において、容器の終止部及びキャップは、ねじ経路を画成する相補的なねじを画成する。先端部は、ねじ経路に沿うスパイクアセンブリの一部の進行によって前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動される。
【0009】
[0009]他の典型的な実施形態において、スパイクアセンブリは、スパイクに取り付けられ且つ突出部の先端部を第2の位置に配置する位置へ向けて付勢されるスプリングを含む。先端部は、先端部を第1の位置に保持するスプリングに作用する歪みを除去することによって第1の位置と第2の位置との間で移動される。
【0010】
[0010]別の典型的な実施形態において、栄養組成物のための保存・投与一体型システムは、チャンバを画成する容器と、チャンバに取り付けられる第1の端部と、処置ポイントで患者に挿入するようになっている患者アクセスチップに対して取り付けられる第2の端部とを有するチューブと、容器、チューブ、及び/又は、アクセスチップに対して取り付けられる少なくとも1つの貫通可能シール及び/又はシール装置とを備える。貫通可能シール及びシール装置は、容器からチューブを通じたアクセスチップへの流体の通過を防止するように構成されて配置される。
【0011】
[0011]また、本発明は、ヒトの患者などの患者に対して、非経口投与のための栄養組成物を供給する方法を提供する。1つの典型的な方法は、栄養組成物を容器に充填するステップと、貫通可能シールを用いて容器をシールするステップと、キャップと突出部とを含むスパイクセットを用意するステップであって、上記突出部が、該突出部が貫通可能シールに関して上記栄養組成物とは反対側に配置される第1の位置と、突出部が貫通可能シールに関して上記栄養組成物と同じ側に配置される第2の位置との間で移動できる、ステップと、突出部を上記第1の位置に配置するステップと、スパイクセットを容器に対して取り付けて、保存・投与一体型システムを形成するステップと、保存・投与一体型システムをユーザへ供給するステップとを備える。
【0012】
[0012]キット及び更なる有用な方法も提供される。
【0013】
[0013]本発明の更なる理解は、以下の典型的な実施形態の詳細な説明、及び、様々な典型的な実施形態を図示する添付図面の検討によって得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第1の位置すなわち保存位置で示されている。
【図2】図1に示される保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第2の位置すなわち投与位置で示されている。
【図3】第2の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第1の位置すなわち保存位置で示されている。
【図4】図3に示される保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第2の位置すなわち投与位置で示されている。
【図5】第3の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第1の位置すなわち保存位置で示されている。
【図6】図5に示される保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第2の位置すなわち投与位置で示されている。
【図7】第4の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第1の位置すなわち保存位置で示されている。
【図8】図7に示される保存・投与一体型システムの断面図である。保存・投与システムのスパイクが第2の位置すなわち投与位置で示されている。
【図9】第5の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。
【図10】第6の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。
【図11】第7の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムの断面図である。
【図12】典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムのためのシール装置の断面図である。
【図13】他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムのためのシール装置の断面図である。
【図14A】他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムのためのシール装置の断面図である。シール装置が第1の位置すなわち保存位置にある状態を示している。
【図14B】他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムのためのシール装置の断面図である。シール装置が第2の位置すなわち投与位置にある状態を示している。
【図15A】他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムのためのシール装置の断面図である。シール装置が第1の位置すなわち保存位置にある状態を示している。
【図15B】他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システムのためのシール装置の断面図である。シール装置が第2の位置すなわち投与位置にある状態を示している。
【図16】患者への非経口投与のための栄養組成物を供給する典型的な方法を示すフローチャートである。
【典型的な実施形態の詳細な説明】
【0015】
[0030]以下の詳細な説明及び添付図面は、当業者が本発明を形成して使用できるようにする目的でのみ、本発明の典型的な実施形態を説明して図示している。したがって、これらの実施形態の説明及び図面は、実際は単なる典型であり、いかなる態様においても決して本発明の範囲又は本発明の保護を限定しようとするものではない。
【0016】
[0031]図1及び図2は、第1の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム100を示している。システム100は、チャンバ112及び終止部114を画成する保存容器110を含む。首部領域116は、チャンバ112と終止部114との間の移行部を形成する。終止部114は、チャンバ112にアクセスできるようにする開口115を画成する。チャンバ112内に収容された栄養剤120又は他の液体を外部環境から隔離するために、開口115又はその近傍には貫通可能シール118が配置される。
【0017】
[0032]保存容器110にはスパイクアセンブリ150が取り付けられる。スパイクアセンブリ150は、容器110の終止部114と係合するキャップ152と、通路155を画成する直立部154とを含む。スパイク156は把持面157と突出部158とを含む。この実施形態において、突出部158は、保存容器110の貫通可能シール118を貫穿するのに適したテーパエッジ160を画成する先端部を有する針を備える。言うまでも無く、突出部158は、図示して説明する針形状及び他の適した別の形状、例えば、先の尖っていない端部、丸みを帯びた端部などを含む、任意の適した形状及び形態を有することができる。
【0018】
[0033]また、スパイクアセンブリ150は、所定長さのチューブ162及び患者アクセスチップ164も含む。患者アクセスチップ164によって画成される開口168からは、チューブ162、把持面157、及び、突出部158を通じて通路166が延びており、この通路166は、最終的に、突出部158の先端部によって画成される開口169で終端する。通路166は、保存・投与一体型システム100が使用中のときに容器110から患者への栄養剤のための移動経路を与える。
【0019】
[0034]キャップ152は、任意の適した態様で容器110の終止部114と係合できる。キャップ152及び終止部114の内部から外部環境をシールする取り付けが有利であると考えられる。これは、少なくとも、そのような取り付けが、外部環境との接触によって生じ得る栄養剤120の汚染に対する更なる保護を行なうからである。キャップ152と終止部114との間の適切な取り付けの例としては、ねじ接続、シールされたねじ接続、クランプ接続、接着ボンドを含む接着接続、キャップ152の一部を終止部114の一部と融合することによって、例えばプラスチック又は他の適した材料から形成される構成部品を適した時間長にわたって適切な温度まで加熱して構成部品の溶融を行なうことによって形成される溶融接続、が挙げられる。キャップ152と終止部114とを互いに一体形成できることは言うまでもないが、必ずしもそのようにする必要はない。
【0020】
[0035]患者アクセスチップ164は、任意の適した患者アクセス末端、チップ、又は、他の適した構造を備えることができる。当業者は、患者の身体内での意図されるアクセスポイント、栄養剤120の性質、及び、他の適切な検討材料を含む様々な検討に基づいて、適切な患者アクセスチップ164を選択することができる。適切な患者アクセスチップ164の例としては、針、既に配置された針及び他のアクセス装置に接続するようになっているルアーコネクタ、患者内に既に配置されたアクセスポート、例えば胃、空腸にアクセスできるようにする胸壁ポート、及び他の適したアクセスポートに接続できる構造体、適切な態様で通路から栄養剤120を投与できる他の構造体が挙げられる。また、チューブ162及び患者アクセスチップ164を、経鼻胃チューブ、口腔胃チューブ、又は、任意の他の適した形態として構成することができる。
【0021】
[0036]スパイクアセンブリ150は、突出部158が第1の位置と第2の位置との間で移動できるように容器110に対して取り付けられる。図1に明示されるように、第1の位置にあると、突出部158の先端部が、貫通可能シール118の反対側に配置される。この位置では、貫通可能シール118の完全性が突出部158によって損なわれることはなく、また、スパイクアセンブリによって画成される通路166から栄養剤120が隔離される。突出部のこの位置は、栄養剤120の使用前にシステム100を保存して輸送するのに適しているため、「保存位置」と称することができる。
【0022】
[0037]図2は、第2の位置にある突出部158を示している。この位置では、突出部158の先端部が、貫通可能シール118の栄養剤120と同じ側に配置される。この位置では、栄養剤120を、受動的な動作によって、ポンプ力の印加によって、あるいは、他の適切な手段又は作用によって、スパイクアセンブリ150により画成される通路166へ流入させることができる。したがって、第2の位置を「投与位置」と称することができる。
【0023】
[0038]突出部158は保存位置と投与位置との間で移動できる。この実施形態では、スパイクアセンブリ150の直立部154の内面が第1のねじ170を画成し、突出部158の外面が第2のねじ172を画成する。第1のねじ170と第2のねじ172との間でねじ接続が形成される。突出部158が突出部158の任意の部分に沿って第2のねじ172を画成できることは言うまでもない(例えば、上部、中央部、及び/又は、下部がねじを含んでいてもよい)。
【0024】
[0039]突出部158は、スパイクアセンブリ150を回転させることによって、例えば、把持面157を把持して第2のねじ172を第1のねじ170に沿って進行させることによって、保存位置から投与位置へと移動される。最終的に、突出部158の移動が続くと、突出部の先端部が貫通可能シール118と接触してこれを貫通し、栄養剤120にアクセスできるようになる。
【0025】
[0040]他の実施形態において、スパイクアセンブリ150は、突出部158が不必要に移動するのを防止するため、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップを備えることができる。例えば、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップは、把持面157と直立部154との間で突出部の周囲に配置することができる。保存・投与一体型システム100が使用できる状態にあると、突出部158を貫通可能シール118へと回転させることができるように、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップを除去することができる。
【0026】
[0041]保存・投与一体型システム100は以下の態様で使用できる。まず最初に、介護人がシステム100を保存場所から手に入れる。初めに、突出部158は保存位置にある。介護人は、容器110内の栄養剤120を使用するための準備ができると、突出部158を保存位置から投与位置へと移動させる。通路166への栄養剤120の挿通移動は、ポンプ、又は、移動などの適した動作を行なうための他の選択された手段を使用して開始される。患者アクセスチップ164が患者の近傍、患者上、又は、患者内の処置ポイントに配置されるとともに、患者への栄養剤120の投与が行なわれる。これらのステップの順序は、重大であるとは考えられず、典型的なものである。確かに、介在、事前、又は、事後の任意のステップを含むステップの任意の適した順序をシステム100の使用に含ませることができる。
【0027】
[0042]図3及び図4は、第2の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム200を示している。この実施形態に係るシステム200は、以下に説明される点を除き、図1及び図2に示される第1の典型的な実施形態に係るシステム100に類似している。保存・投与一体型システム200は、チャンバ212及び終止部214を画成する保存容器210を含む。首部領域216は、チャンバ212と終止部214との間の移行部を形成する。終止部214は、チャンバ212にアクセスできるようにする開口215を画成する。チャンバ212内に収容された栄養剤220又は他の液体を外部環境から隔離するために、開口215又はその近傍には貫通可能シール218が配置される。
【0028】
[0043]保存容器210にはスパイクアセンブリ250が取り付けられる。スパイクアセンブリ250は、容器210の終止部214と係合するキャップ252と、通路255を画成する直立部254とを含む。スパイク256は把持面257と突出部258とを含む。突出部258の先端部は、保存容器210の貫通可能シール218を貫穿するのに適したテーパエッジ260を画成する。また、スパイクアセンブリ250は、所定長さのチューブ262及び患者アクセスチップ264も含む。患者アクセスチップ264によって画成される開口268からは、チューブ262、把持面257、及び、突出部258を通じて通路266が延びており、この通路266は、最終的に、突出部258の先端部によって画成される開口269で終端する。通路266は、保存・投与一体型システム200が使用中のときに容器210から患者への栄養剤のための移動経路を与える。
【0029】
[0044]突出部258は、第1の位置すなわち保存位置と第2の位置すなわち投与位置との間で移動できる。この実施形態では、突出部258の移動がスプリング作用によって達成される。スプリング280は、突出部に取り付けられており、直立部254によって画成される通路255内に配置される。直立部254の内面は、突出部の外面上に配置される1つ以上のストッパ284と係合する1つ以上の肩部282を画成する。ストッパ284が肩部282と係合されていると、突出部258の先端部が栄養剤220に対して貫通可能シール218の反対側に位置されるようにスプリング280が圧縮位置に保持され、それにより、突出部258が保存位置に保持される。ストッパ284がもはや肩部282と係合されなくなると、スプリング280は、直立部254によって画成される通路255内で自由に伸張できる。伸張中、スプリング280が突出部258を容器210の方へと押圧し、それにより、突出部258の先端部は、貫通可能シール218を貫通し、最終的に、貫通可能シール218の栄養剤220と同じ側に配置される。このようなスプリングの伸張後、突出部258が投与位置となり、通路266を通じた栄養剤220の移動を開始することができる。
【0030】
[0045]他の実施形態において、スパイクアセンブリ250は、突出部258が不必要に移動するのを防止するため、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップを備えることができる。例えば、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップは、把持面257と直立部254との間で突出部の周囲に配置することができる。保存・投与一体型システム200が使用できる状態にあると、突出部258を貫通可能シール218へと回転させることができるように、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップを除去することができる。
【0031】
[0046]介護人又は他のユーザは、ストッパ284を肩部282から外すことによって、突出部258の保存位置から投与位置への移動を開始することができる。図示の実施形態において、これは、突出部258を回転させることによって、例えば、ストッパ284が肩部282から解放され且つスプリング280が伸張できるまで把持面257を把持することによって達成できる。前述したように、ユーザによるこの行為に応じたスプリング280の伸張は、突出部258を投与位置へと押圧する。それが達成されると、通路266への栄養剤220の挿通移動及び最終的に患者の処置ポイントへの栄養剤220の移動を開始することができる。
【0032】
[0047]図5及び図6は、第3の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム300を示している。この実施形態に係るシステム300は、以下に説明される点を除き、図1及び図2に示される第1の典型的な実施形態に係るシステム100に類似している。保存・投与一体型システム300は、チャンバ312及び終止部314を画成する保存容器310を含む。首部領域316は、チャンバ312と終止部314との間の移行部を形成する。終止部314は、チャンバ312にアクセスできるようにする開口315を画成する。チャンバ312内に収容された栄養剤320又は他の液体を外部環境から隔離するために、開口315又はその近傍には貫通可能シール318が配置される。
【0033】
[0048]保存容器310にはスパイクアセンブリ350が取り付けられる。スパイクアセンブリ350は、容器310の終止部314と係合するキャップ352と、突出部358で終端するスパイク356に隣接する補強部354とを含む。突出部358の先端部は、保存容器310の貫通可能シール318を貫穿するのに適したテーパエッジ360を画成する。また、スパイクアセンブリ350は、所定長さのチューブ362及び患者アクセスチップ364も含む。患者アクセスチップ364によって画成される開口368からは、チューブ362及び突出部358を通じて通路366が延びており、この通路366は、最終的に、突出部358の先端部によって画成される開口369で終端する。通路366は、保存・投与一体型システム300が使用中のときに容器310から患者への栄養剤320のための移動経路を与える。
【0034】
[0049]前述した他の実施形態の場合と同様、突出部358は、第1の位置すなわち保存位置と第2の位置すなわち投与位置との間で移動できる。この実施形態において、突出部358の移動は、キャップ352の内面上の第1のねじ380及び容器310の終止部314の外面上の第2のねじ382によって画成される経路に沿ってキャップ352を回転させることによって達成される。そのような動作が開始される前に、突出部358は、保存位置、すなわち、栄養剤320に対して貫通可能シール318の反対側にある。キャップ352がこの経路に沿って回転されると、キャップが首部領域316の方へと移動し、それにより、突出部358が貫通可能シール318の方へと運ばれる。図6に明示されるように、突出部358は、最終的に、貫通可能シール318を貫通し、それにより、貫通可能シール318の栄養剤と同じ側に突出部358の先端部360が配置される。この時点で、突出部358が投与位置となり、スパイクセット350によって画成される通路366を通じた栄養剤320の移動を開始することができる。
【0035】
[0050]キャップ352は、突出部358の保存位置から投与位置への必要とされる移動を可能にする噛み合いねじ380,382と共に図示されているが、キャップ352及び関連する突出部358のそのような移動を可能にする他の適した構造を使用することもでき、また、そのような構造も本発明の範囲内に入ることは言うまでもない。例えば、キャップ352及び容器310の終止部314は、ユーザが突出部358を投与位置に配置することを望むときにキャップ352を下方に(すなわち、首部領域316の方へ)押し下げることができるようにする一連の嵌め合いバッフルを画成することができる。
【0036】
[0051]確かに、突出部を第1の位置と第2の位置との間で移動するのに適する任意の手段を使用できる。本明細書で説明される構造は、利用可能である好適な構造の単なる例である。
【0037】
[0052]図7及び図8は、第4の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム400を示している。この実施形態に係るシステム400は、以下に説明される点を除き、図1及び図3に示される第1の典型的な実施形態に係るシステム100に類似している。保存・投与一体型システム400は、チャンバ412及び終止部414を画成する保存容器410を含む。首部領域416は、チャンバ412と終止部414との間の移行部を形成する。終止部414は、チャンバ412にアクセスできるようにする開口415を画成する。チャンバ412内に収容された栄養剤420又は他の液体を外部環境から隔離するために、開口415又はその近傍には貫通可能シール418が配置される。
【0038】
[0053]保存容器410にはスパイクアセンブリ450が取り付けられる。スパイクアセンブリ450は、容器410の終止部414と係合するキャップ452を含む。キャップ452の下面454はスパイク458を画成する。この実施形態において、スパイク458は、キャップ452の下面454上に配置される単純な突出部を備える。図面に示されるように、スパイク458は、保存容器410の貫通可能シール418の貫穿又は他の分裂を容易にする尖端、エッジ、角、又は、他の適した構造的特徴を備えることが有益である。しかしながら、これらの特徴は任意であると考えられ、スパイク458は、以下で更に十分に説明するようにチャンバ412内に保存された栄養剤420又は他の液体の流れを可能にするように十分に貫通可能シール418を分裂できさえすればよい。
【0039】
[0054]スパイク458は、キャップ452の下面上の任意の適した位置に配置させることができる。図7及び図8に示されるように、スパイク458は、キャップ452の中心から距離を隔てて位置されるのが有益である。下面454の外周の近傍に或いは該外周に隣接して位置させることが特に有利であると考えられる。これは、以下で更に十分に説明されるように、そのように位置させることにより、キャップ452が容器410へ向けて進行するときにスパイク458が貫通可能シール418の連続した分裂をシール418の外周にわたって生み出せるからである。
【0040】
[0055]また、スパイクアセンブリ450は、所定長さのチューブ462及び患者アクセスチップ464も含む。患者アクセスチップ464によって画成される開口468からは、チューブ462及びキャップ452を通じて通路466が延びており、この通路466は、最終的に、キャップ452の下面454によって画成される開口469で終端する。通路466は、保存・投与一体型システム400が使用中のときに容器410から患者への栄養剤420のための移動経路を与える。
【0041】
[0056]前述した他の実施形態の場合と同様、突出部458は、第1の位置すなわち保存位置と第2の位置すなわち投与位置との間で移動できる。この実施形態において、突出部458の移動は、キャップ452の内面上の第1のねじ480及び容器410の終止部414の外面上の第2のねじ482によって画成される経路に沿ってキャップ452を回転させることによって達成される。そのような動作が開始される前に、突出部458は、保存位置、すなわち、栄養剤420に対して貫通可能シール418の反対側にある。この位置が図7に示されている。キャップ452がこの経路に沿って回転されると、キャップが首部領域416の方へと移動し、それにより、突出部458が貫通可能シール418の方へと運ばれる。図8に明示されるように、突出部458は、最終的に、貫通可能シール418を貫穿し或いは分裂させ、それにより、貫通可能シール418の栄養剤420と同じ側に突出部458の先端部460が配置される。この時点で、突出部458が投与位置となり、スパイクセット450によって画成される通路466を通じた栄養剤420の移動を開始することができる。
【0042】
[0057]キャップ452は、その回転によって突出部458が貫通可能シール418の完全に近い分裂をシールの外周にわたって生み出すことができるように寸法付けられて構成されるのが有益である。これにより、シール418は、突出部458の投与位置への配置後、容器410に対する何らかの接続を保つ。シール418を容器410から完全に隔離する実施形態が考えられ、また、この実施形態も確かに本発明の範囲内に入るが、これらの実施形態は、少なくとも、容器410からのシール418の完全な隔離が栄養剤420中への或いは更には通路466内へのシールの侵入をもたらす場合があるため、本発明の特定の用途においてはあまり有益ではないと考えられる。キャップ452のこの有利な寸法付け及び構成は、ねじ480,482を含むキャップ452及び容器410の様々な構造的特徴を操作することによって達成することができる。
【0043】
[0058]キャップ452は、突出部458の保存位置から投与位置への必要とされる移動を可能にする噛み合いねじ480,482と共に図示されているが、キャップ452及び関連する突出部458のそのような移動を可能にする他の適した構造を使用することもでき、また、そのような構造も本発明の範囲内に入ることは言うまでもない。例えば、キャップ458及び容器410の終止部414は、ユーザが突出部458を投与位置に配置することを望むときにキャップ458を下方に(すなわち、首部領域416の方へ)押し下げることができるようにする一連の嵌め合いバッフルを画成することができる。
【0044】
[0059]図9は、第5の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム500を示している。保存・投与一体型システム500は、チャンバ512及び終止部514を画成する保存容器(例えば、既に説明された実施形態と同様)を含む。首部領域516は、チャンバ512と終止部514との間の移行部を形成する。終止部514は、チャンバ512にアクセスできるようにする開口515を画成する。チャンバ512内に収容された栄養剤又は他の液体を外部環境から隔離するために、開口515又はその近傍には貫通可能シール518が配置される。
【0045】
[0060]保存容器の終止部514にはスパイクアセンブリ550が取り付けられる。スパイクアセンブリ550は、容器の終止部514と係合するキャップ552を含む。キャップ552はスパイク又は突出部558を含む。突出部558は、キャップ552に対して一体的に取り付けることができる。突出部558及びキャップ552は、チューブ562の通路と流体連通する単一の通路566を画成する。
【0046】
[0061]この実施形態において、突出部558は、貫通可能シール518を貫穿するのに適したテーパエッジ560を画成する先端部を有する針の形態を成している。言うまでも無く、スパイク又は突出部558は、図示して説明する針形状及び他の適した別の形状、例えば、先の尖っていない端部、丸みを帯びた端部などを含む、任意の適した形状及び形態を有することができる。
【0047】
[0062]また、スパイクアセンブリ550は、適切な長さのチューブ562、及び、既に説明された実施形態のアクセスチップと同様の患者アクセスチップ(図示せず)も含む。患者アクセスチップによって画成される開口からは、チューブ562、キャップ552、及び、突出部558を通じて通路566が延びており、この通路566は、最終的に、突出部558の先端部によって画成される開口569で終端する。通路566は、保存・投与一体型システム500が使用中のときに容器から患者への栄養剤又は液体のための移動経路を与える。
【0048】
[0063]キャップ552は、任意の適した態様で容器110の終止部514と係合できる。キャップ552及び終止部514の内部から外部環境をシールする取り付けが有利であると考えられる。これは、少なくとも、そのような取り付けが、外部環境との接触によって生じ得る容器内の栄養剤の汚染に対する更なる保護を行なうからである。キャップ552と終止部514との間の適切な取り付けの例としては、ねじ接続(図9に示される)、シールされたねじ接続、クランプ接続、接着ボンドを含む接着接続、キャップ552の一部を終止部514の一部と融合することによって、例えばプラスチック又は他の適した材料から形成される構成部品を適した時間長にわたって適切な温度まで加熱して構成部品の溶融を行なうことによって形成される溶融接続、が挙げられる。キャップ552と終止部514とを互いに一体形成できることは言うまでもないが、必ずしもそのようにする必要はない。
【0049】
[0064]スパイクアセンブリ550は、突出部558が不必要に移動するのを防止するため、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップ540を更に備えることができる。引裂ストリップ540は、ユーザが引裂ストリップ540を容易に把持して除去できるようにするためのタブ542を備えることができる。引裂ストリップ540は、キャップ552に対して除去可能に取り付けることができるとともに、終止部514の周囲に除去可能に取り付けることができる。結果として、引裂ストリップ540は、キャップ552を終止部514の周囲の所定位置に保持する。保存・投与一体型システム500が使用できる状態にあると、突出部558を貫通可能シール518へと回転させることができるように、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップ540を除去することができる。
【0050】
[0065]引裂ストリップ540が除去されると、突出部558は保存位置と投与位置との間で移動できる。例えば、終止部514の外面が第1のねじ570を画成するとともに、キャップ552の内面が第2のねじ572を画成する。第1のねじ570と第2のねじ572との間でねじ接続が形成される。突出部558は、スパイクアセンブリ550を回転させることによって、例えば、キャップ552を把持して第2のねじ572を第1のねじ570に沿って進行させることによって、保存位置から投与位置へと移動される。最終的に、突出部558の移動が続くと、突出部558の先端部が貫通可能シール518と接触してこれを貫通し、それにより、容器内の栄養剤又は液体にアクセスできるようになる。
【0051】
[0066]別の実施形態では、キャップ552が可撓性材料から形成される。これにより、ユーザは、突出部558が下降されて貫通可能シール518を貫穿するようにキャップ552の上端を押圧することにより貫通可能シール518を断裂することができる。結果として、ユーザは、容器内の栄養剤又は液体にアクセスするためにキャップ552を回転させる必要がない。
【0052】
[0067]図10は、第6の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム600を示している。保存・投与一体型システム600は、チャンバ612及び終止部614を画成する保存容器(例えば、既に説明された実施形態と同様)を含む。首部領域616は、チャンバ612と終止部614との間の移行部を形成する。終止部614は、チャンバ612にアクセスできるようにする開口615を画成する。チャンバ612内に収容された栄養剤620又は他の液体を外部環境から隔離するために、開口615上にわたって貫通可能シール618が配置される。
【0053】
[0068]保存容器の終止部614にはスパイクアセンブリ650が取り付けられる。スパイクアセンブリ650は、容器の終止部614と係合するキャップ652を含む。スパイクアセンブリ650は突出部658を更に含む。この実施形態において、突出部658は、保存容器の貫通可能シール618を貫穿するのに適したテーパエッジ660を画成する先端部を有する針を備える。言うまでも無く、突出部658は、図示して説明する針形状及び他の適した別の形状、例えば、先の尖っていない端部、丸みを帯びた端部などを含む、任意の適した形状及び形態を有することができる。
【0054】
[0069]また、スパイクアセンブリ650は、適切な長さのチューブ662、及び、既に説明された実施形態のアクセスチップと同様の患者アクセスチップ(図示せず)も含む。患者アクセスチップによって画成される開口からは、チューブ662、スパイク656、及び、突出部658を通じて通路666が延びており、この通路666は、最終的に、突出部658の先端部によって画成される開口669で終端する。通路666は、保存・投与一体型システム600が使用中のときに容器から患者への栄養剤のための移動経路を与える。
【0055】
[0070]キャップ652は、先の実施形態で説明されるように、任意の適した態様で容器の終止部614と係合できる。キャップ652及び終止部614の内部から外部環境をシールする取り付けが有利であると考えられる。これは、少なくとも、そのような取り付けが、外部環境との接触によって生じ得る容器内の栄養剤又は液体の汚染に対する更なる保護を行なうからである。キャップ652と終止部614とを互いに一体形成できることは言うまでもないが、必ずしもそのようにする必要はない。
【0056】
[0071]スパイクアセンブリ650は、突出部658が不必要に移動するのを防止するため、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップ640を備えることができる。引裂ストリップ640は、ユーザが引裂ストリップ640を容易に把持して除去できるようにするためのタブ642を備えることができる。引裂ストリップ640は、キャップ652に対して除去可能に取り付けることができるとともに、終止部614の周囲に除去可能に取り付けることができる。結果として、引裂ストリップ640は、キャップ652を終止部614の周囲の所定位置に保持する。保存・投与一体型システム600が使用できる状態にあると、突出部658を貫通可能シール618へと回転させることができるように、取り外し可能なカラー又は引裂ストリップ640を除去することができる。
【0057】
[0072]引裂ストリップ640が除去されると、突出部658は保存位置と投与位置との間で移動できる。例えば、終止部614の外面が第1のねじ670を画成するとともに、キャップ652の内面が第2のねじ672を画成する。第1のねじ670と第2のねじ672との間でねじ接続が形成される。突出部658は、スパイクアセンブリ650を回転させることによって、例えば、キャップ652を把持して第2のねじ672を第1のねじ670に沿って進行させることによって、保存位置から投与位置へと移動される。最終的に、突出部658の移動が続くと、突出部の先端部が貫通可能シール618と接触してこれを貫通し、それにより、容器内の栄養剤又は液体にアクセスできるようになる。
【0058】
[0073]図9及び図10に示される保存・投与一体型システムにおける別の実施形態において、終止部の外面は、キャップの内面上に配置される1つ以上のストッパと係合する1つ以上の肩部を画成することができる。或いは、終止部の内面が、突出部の外面上に配置される1つ以上のストッパと係合する1つ以上の肩部を画成することができる。既に説明された実施形態と同様に、ストッパが肩部と係合されていると、突出部の先端部が貫通可能シールに関して栄養剤とは反対側に位置されるようにキャップが保存位置に保持され、それにより、突出部が保存位置に保持される。ストッパがもはや肩部と係合されなくなるようにキャップが回転されると、突出部が容器の方へ移動するようにキャップが下降され、また、突出部の先端部は、貫通可能シールを貫通し、最終的に、容器内の栄養剤又は液体と同じ貫通可能シールの側に配置される。最終的に、突出部の移動が続くと、突出部の先端部は、容易内の栄養剤又は液体にアクセスできるようにする。
【0059】
[0074]図11〜図15は、本開示の保存・投与一体型システムの更なる典型的な実施形態を示している。図11は、第7の実施形態に係る保存・投与一体型システム700を示している。保存・投与一体型システム700は、チャンバ712を画成する保存容器710を含む。保存容器は、患者アクセスチップ764に対して取り付けられるチューブ762に取り付けられる。患者アクセスチップ764によって画成される開口768からは、チューブ762を通じて通路766が延びており、この通路766は、最終的に、容器710に取り付けられるチューブ762の先端部によって画成される開口769で終端する。通路766は、保存・投与一体型システム700が使用中のときに容器710から患者への栄養剤のための移動経路を与える。
【0060】
[0075]チューブ762は、チャンバ712内に収容される栄養剤又は他の液体を外部環境から隔離するための断裂可能シール718を備える。断裂可能シール718は、チューブ710に沿う任意の位置、保存容器710の入口、又は、患者アクセスチップ764に配置させることができる。チューブ762は、チューブ762に沿う任意の位置に、複数の貫通可能シールを備えることもできる。断裂可能シール718は、例えばシールにアクセスできるスパイク又は穿孔などの任意の適した機構を使用して断裂することができる。また、断裂可能シール718は、容器710内の栄養剤又は流体からの流体圧を使用して断裂することもできる。
【0061】
[0076]保存・投与一体型システムの別の実施形態において、チューブ762は、断裂可能シール718に追加して、若しくは換えて、別のシール装置を備えることができる。図12は、典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム700のためのシール装置800を示している。シール装置800は、第2のアセンブリ820に取り付けられる第1のアセンブリ810を備える。第1のアセンブリ810は、任意の適した患者アクセスチップに取り付けることができる第1のチューブ812に対して取り付けられる。第2のアセンブリ820は、保存容器に取り付けることができる第2のチューブ822に対して取り付けられる。第1のアセンブリ810は、突出部又はスパイク818を画成する下面816を有するキャップ814を含む。この実施形態において、スパイク818は、キャップ814の下面816上に配置される単純な突出部を構成する。第2のアセンブリ820は、第2のチューブ822にアクセスできるようにする開口826を画成する取付具824を備える。保存容器に取り付けられるチューブ822をシールするために、開口826上にわたって貫通可能シール828が配置される。
【0062】
[0077]第1のアセンブリ810のキャップ814は第2のアセンブリ820の取付具824と係合する。図12に示されるように、スパイク818は、第2のアセンブリ820の貫通可能シール828の貫穿又は他の分裂を容易にする尖端、エッジ、角、又は、他の適した構造的特徴を備えることが有益である。しかしながら、これらの特徴は任意であると考えられ、また、スパイク818は、チャンバ内に保存された栄養剤又は他の液体の流れを可能にするように十分に貫通可能シール828を分裂できさえすればよい。
【0063】
[0078]スパイク818は、キャップ814の下面上の任意の適した位置に配置させることができる。例えば、スパイク818は、キャップ814の中心から距離を隔てて位置されるのが有益である。下面816の外周の近傍に或いは該外周に隣接して位置させることが特に有利であると考えられる。これは、そのように位置させることにより、キャップ814が第2のアセンブリ820へ向けて進行するときにスパイク818が貫通可能シール828の連続した分裂をシール828の外周にわたって生み出せるからである。
【0064】
[0079]スパイク818の移動は、キャップ814の内面上の第1のねじ830及び第2のアセンブリ820の取付具824の外面上の第2のねじ832によって画成される経路に沿ってキャップ814を回転させることによって達成される。キャップ814がこの経路に沿って回転されると、キャップが取付具824の方へと移動し、それにより、スパイク818が貫通可能シール828の方へと運ばれる。スパイク818は、最終的に、貫通可能シール828を貫穿し若しくは分裂させる。この時点で、シール装置800を通じた栄養剤又は液体の移動を開始することができる。
【0065】
[0080]キャップ814は、スパイク818の必要とされる移動を可能にする噛み合いねじと共に図示されているが、キャップ814及び貫通可能シール828と関連する突出部818のそのような移動を可能にする他の適した構造を使用することもでき、また、そのような構造も本発明の範囲内に入ることは言うまでもない。例えば、キャップ814及びシール装置800の取付具824は、ユーザが容器内の栄養剤又は液体にアクセスすることを望むときにキャップ814を下方に(すなわち、取付具824の方へ)押し下げることができるようにする一連の嵌め合いバッフルを画成することができる。
【0066】
[0081]図13は、他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム700のためのシール装置850を示している。シール装置850は、第2のアセンブリ870に取り付けられる第1のアセンブリ860を備える。第1のアセンブリ860は、任意の適した患者アクセスチップに取り付けることができる第1のチューブ862に対して取り付けられる。第2のアセンブリ870は、保存容器に取り付けることができる第2のチューブ872に対して取り付けられる。第1のアセンブリ860は、第1の通路866を画成する第1のベース864を含む。第1のベース864は1つ以上の突出部868を更に備える。第2のアセンブリ870は、第2の通路876を画成する第2のベース874を備える。第2のベースは1つ以上の溝878を更に画成する。
【0067】
[0082]第1のベース864の1つ以上の突出部868及び第2のベース874の1つ以上の溝878は、互いに摺動可能に取り付けられるように構成されて配置される。例えば、突出部868は、溝878内にロックされ且つ溝878に沿って摺動できる形状(例えば、t形状)を備える。他の実施形態では、第1のベース864が1つ以上の溝を備え、第2のベースが1つ以上の突出部を画成する(前述したように簡単な態様で動作する)。任意の他の適した機構を使用して簡単な態様で第1のアセンブリ860の第1のベース864を第2のアセンブリ870の第2のベース874と摺動可能に係合させることができることは言うまでもない。
【0068】
[0083]保存位置においては、図13に示されるように第1の通路866及び第2の通路876が位置合わせされないように、第1のアセンブリ860の第1のベース864が第2のアセンブリ870の第2のベース874と一体になっている。シール装置850を通じた栄養剤又は液体の移動は、第1の通路866及び第2の通路876の任意の部分が位置合わせされるように第2のアセンブリ870に隣接して該アセンブリに沿って第1のアセンブリ860を摺動させることによって開始することができる。この時点で、シール装置800を通じた栄養剤又は液体の移動が起こり得る。シール装置800を通じた栄養剤又は液体の最大の流れは、第1の通路886と第2の通路876とが完全に位置合わせされるときに起こる。
【0069】
[0084]別の実施形態において、第2のベースの1つ以上の溝は、第1のベースを第2のベースに対して回転させることによって第1の通路及び第2の通路の非アライメント及びアライメントを行なうことができるように湾曲させることができる。典型的な実施形態に類似する態様で1つ以上の第1の通路及び1つ以上の第2の通路が非アライメント位置からアライメント位置へ或いはその逆に移動できるようにする任意の適した取り付けを使用して第1のベースを第2のベースに対して摺動可能に接続できることは言うまでもない。
【0070】
[0085]図14A及び図14Bは、他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム700のためのシール装置900を示している。シール装置900は、第2のアセンブリ920に取り付けられる第1のアセンブリ910を備える。第1のアセンブリ910はキャッ911を構成しており、該キャップは、任意の適した患者アクセスチップ又は保存容器に取り付けることができる第1のチューブ912に対して取り付けられる。第1のチューブ912は、キャップ911の開口918内に摺動可能に配置される。第1のアセンブリ910は、1つ以上の出口916を画成する第1のベース914を含む。第1のベース914は第1のチューブ912の端部に取り付けられ、また、1つ以上の出口916が第1のチューブ912の通路へ直接に通じている。
【0071】
[0086]第2のアセンブリ920は、保存容器又は適した患者アクセスチップに取り付けることができる第2のチューブ922に対して取り付けられる。第2のアセンブリ920は、凹部926を画成する第2のベース925を備える。凹部926は第2のチューブ922の通路へ直接につながっている。図14A及び図14Bに示されるように、キャップ911の一部が第2のベース924の一部に対して取り付けられる。
【0072】
[0087]第1のアセンブリ910の第1のベース914は第2のアセンブリ920の第2のベース924と係合する。保存位置において、第2のベース924の凹部926は、図14Aに示されるように1つ以上の出口916が凹部924内に完全に閉鎖されて密閉されるように第1のアセンブリ910の第1のベース914を受けるように構成されて配置される。第1のベース914は、第2のベース924の凹部926が既に説明した態様で第1のベース914の形状を受けるように構成されて配置される限り、任意の適切な形状を備えることができる。
【0073】
[0088]シール装置900を通じた栄養剤又は液体の移動は、図14Bに示されるように第1のアセンブリ910の第1のベース914を第2のベース924の凹部926から取り外すことによって開始することができる。この時点で、栄養剤又は液体のシール装置800を介するチューブ912からチューブ922への移動又はその逆の移動を開始することができる。
【0074】
[0089]第1のベース914は、例えば凹部926内での第1のベース914の緊密性に基づいて、第2のベース924の凹部926内に取り外し可能に取り付けることができる。凹部926内への第1のベース914のそのような取り付け及び凹部926からの第1のベース914の解放を可能にする他の適した構造を使用することもでき、また、そのような構造も本発明の範囲内に入ることは言うまでもない。例えば、シール装置900の第1のベース914及び第2のベース824は、ユーザが容器内の栄養剤又は流体にアクセスすることを望むときに第1のベース914を第2のベース824の凹部926内に対してスナップ式に係脱させることができるようにするスナップ式取付具の対応する組を画成することができる。
【0075】
[0090]保存・投与一体型システムのためのシール装置900の別の実施形態において、シール装置は、チューブの端部に取り付けられる第1のベースを備える第1のアセンブリを備えている。第1のベースは1つ以上の第1の出口を画成する。出口は、取り付けられたチューブへ直接につながっている。シール装置は、第1のアセンブリに対して移動可能に取り付けられる第2のアセンブリを更に備える。第2のアセンブリは、1つの凹部と1つ以上の第2の出口とを画成する第2のベースを備える。第2の出口は、第2のアセンブリに取り付けられたチューブへ直接につながっている。第2のアセンブリの凹部は、第1のベースを受けるように構成されて配置される。
【0076】
[0091]この実施形態において、第1のベースは、第2のベースの凹部に対して回転可能に取り付けられる。例えば、第1のベース及び第2のベースは、1つ以上の第1の出口と1つ以上の第2の出口との間にあり且つ容器からアクセスチップへの流体の通過を防止する非アライメント位置と、1つ以上の第1の出口と対応する1つ以上の第2の出口とを部分的に或いは完全に位置合わせして容器からアクセスチップへ流体を通過させるアライメント位置との間で回転できる。
【0077】
[0092]図15A及び図15Bは、他の典型的な実施形態に係る保存・投与一体型システム700のためのシール装置950を示している。シール装置950は、チャンバ970に取り付けられた端部962を有する第1のチューブ960を備える。第1のチューブ960は、任意の適した患者アクセスチップ又は保存容器に対して取り付けることができる。チャンバ970は、保存容器又は適した患者アクセスチップに取り付けることができる第2のチューブ972に対して取り付けられる。第1のチューブ960の端部962は、1つ以上の第1のストッパ964と、1つ以上の第2のストッパ966とを含む。チャンバ970は、第1のチューブ960の端部962を受ける開口974を形成する。
【0078】
[0093]第1のチューブ960の端部962をチャンバ970内にロックするため、1つ以上の第1のストッパ964上及びチャンバ970の底部976上にわたってロック機構980が配置される。ロック機構980は、第1のチューブ960の開放端968がチャンバ970の壁に対して押し付けられることによって第1のチューブ960の開放端968を通じた流れを遮るように第1のチューブ960の端部962をチャンバ内へ十分に押し込む任意の適した機構であってもよいことは言うまでもない。例えば、ロック機構980は、第1のチューブ960の開放端の圧縮を除去するように捩じって外すことができる取り外し可能な引裂ストリップ又は螺合装置を備えることができる。ロック機構980を任意の適した材料から形成することができる。
【0079】
[0094]図15A及び図15Bに示されるように、第1のチューブ960の端部962は、1つ以上の第1のストッパ964がチャンバ970の外側に配置され且つ1つ以上の第1のストッパ966がチャンバ970の内側に配置されるように構成されて配置される。この配置により、端部962がチャンバから完全に取り外されるのを防止しつつ、端部962がチャンバ970と共に前後に移動できる。チャンバ970の開口974は、第1のチューブ960の端部962を摺動可能に受けることができるとともに、栄養剤又は液体が使用中に開口974から漏れ出ないように端部962の周囲に緊密に嵌合できる。
【0080】
[0095]シール装置950を通じた栄養剤又は液体の移動は、ロック機構980を除去することによって開始することができる。ロック機構980が除去されると、第1のチューブ960の端部962をチャンバ970の壁から引き離すことができ、それにより、第1のチューブ960の開放端を露出させることができる。この時点で、栄養剤又は液体の移動が、シール装置800を介して第1のチューブ960から第2のチューブ972へと或いはその逆へと生じることができる。
【0081】
[0096]図示しないが、シール装置900は、第2のアセンブリの凹部926内に第1のベース914をロックするためにキャップ911及び/又はチューブ912と第2のアセンブリ920の底部とに対して取り外し可能に取り付けられる(例えば、それは第1のアセンブリ910に対して摺動可能に取り付けられる)ロック機構を備えることもできる。例えば、ロック機構は、除去されるときに第1のベース914を凹部928から解放する/取り外すことができるようにする除去可能な引裂ストリップ又は螺合装置を備えることができる。
【0082】
[0097]典型的な実施形態のそれぞれに関して説明した構成部品は、当業者に知られる従来の材料及び以下で展開される任意の適した材料から形成され、構成されることができる。当業者は、特定の実施形態に係る保存・投与一体型システムと共に使用される栄養剤又は他の流体の性質を含む様々な検討材料に基づいて、構成部品毎に適切な材料を選択することができる。
【0083】
[0098]患者への非経口投与のための栄養剤など、栄養組成物との関連で保存・投与一体型システムが記載されるが、本発明に係るシステムが他の流体と共に、及び他の技術分野において有用性を有することは明らかに理解され且つ考慮される。
【0084】
[0099]また、本発明は、ヒトの患者などの患者に対する非経口投与において栄養組成物をユーザへ供給する方法も提供する。図16は、典型的なそのような方法1000を表わすフローチャートを示している。第1のステップ1002では、供給業者が栄養組成物を容器に充填する。第2のステップ1004では、供給業者が容器を貫通可能シールを用いてシールする。第3のステップ1006において、供給業者は、突出部の端部が貫通可能シールに関して栄養剤とは反対側に配置される第1の位置と、突出部の端部が貫通可能シールに関して栄養剤と同じ側に配置される第2の位置との間で移動可能な上記突出部を含むスパイクセットを用意する。第4のステップ1008では、供給業者が突出部を第1の位置に配置する。第5のステップ1010において、供給業者は、スパイクセットを容器に取り付けて、保存・投与一体型システムを形成する。第6のステップ1012において、供給業者は、患者に対する栄養組成物の非経口投与を目的とするユーザへ保存・投与一体型システムを供給する。
【0085】
[0100]少なくとも充填ステップ1002及びシールステップ1004は、標準的な無菌技術を使用して行なわれなければならず、また、滅菌状態下で行なわれることが有益である。典型的な実施形態において、供給業者がスパイクセットを容器に対して取り付けて保存・投与一体型システムを形成するステップ810までを含む全てのステップは、標準的な無菌技術を使用して滅菌状態下で行なわれる。
【0086】
[0101]本明細書中で使用される用語「患者」とは、ヒト及びヒトでない動物を含む任意の適当な動物のことである。そのような例としては、哺乳類を含むがこれに限定されるものではなく、齧歯類、水生哺乳動物、犬及び猫などのペット、羊、牛、馬などの家畜、ヒトを含むがこれらに限定されるものではない。動物又は哺乳類又はそれらの複数形なる用語が使用されるが、それは、一節の文脈によって示される或いは示されるようになっている効果を有することができる任意の動物にも適用されるものと考える。
【0087】
[0102]本明細書中で使用される用語「栄養組成物」としては、完全栄養組成物、部分的又は不完全栄養組成物、及び、病気や症状に特有の栄養組成物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0088】
[0103]完全栄養組成物(すなわち、絶対不可欠な多量栄養素及び微量栄養素の全てを含む栄養組成物)は、患者のための栄養の唯一の源として使用できる。患者は、そのような完全栄養組成物から自分の栄養必要量の100%を摂取できる。
【0089】
[0104]部分的又は不完全栄養組成物は、絶対不可欠な多量栄養素及び微量栄養素の全てを含んでおらず、患者のための栄養の唯一の源として使用できない。部分的又は不完全栄養組成物は栄養補給剤として使用される。
【0090】
[0105]病気や症状に特有の栄養組成物は、栄養素又は薬剤を供給する組成物であり、且つ、完全な或いは部分的な栄養組成物となり得る組成物である。病気や症状に特有の栄養組成物は、術後感染を減らすためにNestle Nutritionによって販売されるImpact(登録商標)、糖尿病又は高血糖を伴う人のためにNestle Nutritionによって販売されるDiabetisource AC(登録商標)、呼吸器系統の病気を患う患者又は人工呼吸器のサポートを要する患者のためにNestle Nutritionによって販売されるNovasource(登録商標)Pulmonaryなど、所与の状況の下で支援するように設計された組成物である。
【0091】
[0106]方法のステップは任意の適切な順序で達成することができ、また、与えられるステップの順序は、適切な順序の単なる一例である。また、適切な場合には、ステップを組み合わせ及び/又は排除することができる。例えば、第1の位置にある突出部を既に含む適切なスパイクセットを単に用意することにより、突出部を第1の位置に配置するステップ1008を、スパイクセットを用意するステップ1006と組み合わせることができる。
【0092】
[0107]患者に対して非経口投与するユーザに栄養組成物を供給する他の典型的な方法は、本発明に係る保存・投与一体型システムをユーザに対して販売するステップを備える。
【0093】
[0108]患者に対して非経口投与するユーザに栄養組成物を供給する他の典型的な方法は、本発明に係るキットをユーザに対して販売するステップを備える。
【0094】
[0109]また、本発明は、ヒトの患者を含む患者に対して栄養組成物などの流体を投与するのに役立つキットも提供する。1つの典型的な実施形態に係るキットは、チャンバと、終止部と、貫通可能シールとを画成する容器を備える。終止部は開口を画成するとともに、貫通可能シールはチャンバを外部環境から隔離する。また、キットは、キャップとスパイクとを含むスパイクアセンブリも含む。キャップは、例えばねじ接続、接着剤、又は、取付部を形成するための他の適した手段によって容器に対してシール状態で取り付けられるようになっている。スパイクは、キャップが容器に取り付けられて容器に対して移動されるときに第1の位置と第2の位置との間で移動できる突出部を備える。第1の位置では、突出部の少なくとも一部が貫通可能シールの第1の側に隣接し、第2の位置では、突出部の少なくとも一部が貫通可能シールの第2の側に隣接する。
【0095】
[0110]スパイクアセンブリは、場合により、所定長さのチューブと、処置ポイントで患者へ挿入するようになっている患者アクセスチップとを含むことができる。
【0096】
[0111]キットの構成部品を組み立てられた形態で提供することができ、それにより、本発明に係る保存・投与一体型システムが提供される。或いは、組み立てを要する形態で構成部品を提供することができる。例えば、同じキットにおけるスパイクアセンブリと共に、容器を予め充填されたシールされた状態で提供することができる。これらの実施形態では、保存・投与一体型システムを形成するための構成部品の組み立てに関連する取扱説明書をキット内で提供することができる。
【0097】
[0112]患者に供給するための経腸栄養製剤の汚染の可能性を減らす方法も提供される。典型的な方法は、スパイクアセンブリと共に、ユーザに対する所定量の経腸栄養製剤を予充填容器内に供給するステップを備える。容器には、経腸栄養製剤を外部環境から隔離するシールが設けられ、また、スパイクアセンブリは、容器から上記患者の処置ポイントへの経腸栄養製剤の流れを可能にするためにシールを分裂させるようになっている。少なくとも、本発明に係るキットの場合のように、予充填容器及びスパイクアセンブリがユーザに対して一緒に提供されるため、経腸栄養製剤の汚染の可能性が減少される。
【0098】
[0113]経腸栄養製剤が供給される患者の感染を防止する或いは減少させる方法も提供される。典型的な方法は、本発明に係る保存・投与一体型システムから患者へと経腸栄養製剤を供給するステップを備える。
【0099】
[0114]経腸栄養チューブの寿命を延ばす方法も提供される。典型的な方法は、所定量の経腸栄養製剤を保持し且つ経腸栄養製剤を外部環境から隔離する貫通可能シールを有する予充填容器と共に、経腸栄養チューブをスパイクアセンブリの構成部品として提供するステップを備える。スパイクアセンブリは、予充填容器に対して取り付けられ且つ容器から経腸栄養チューブ内への経腸栄養製剤の流入を行なうためにシールを分裂させるようになっている。製剤の予充填容器と共に経腸栄養チューブが提供され、製剤を患者へ供給するためにチューブが使用されることにより汚染の危険が減少されるため、経腸栄養チューブの寿命が延ばされる。
【0100】
[0115]本発明に係る方法は、家畜患者及びヒト患者の介護を含む様々な分野において役立つ。
【0101】
[0116]言うまでもなく、本明細書で使用される全ての単数の用語は複数形を含み、また、本明細書中で使用される全ての複数は単数形を含む。
【0102】
[0117]前述した詳細な説明は、本発明の典型的な実施形態であり、本発明を実施するための最良の形態を含んでいる。実施形態の説明及び図面は、単に本発明の例を与えようとするだけのものであり、いかなる態様でも本発明の範囲又は本発明の保護範囲を限定しようとするものではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバと、終止部と、貫通可能シールとを画成する容器であって、前記終止部が開口を画成し、前記貫通可能シールが前記チャンバを外部環境から隔離する、容器と、
前記容器に取り付けられるスパイクアセンブリであって、キャップとスパイクとを含み、前記キャップが前記容器の前記終止部と係合し、前記スパイクが第2の開口を画成する先端部を有する突出部を画成し、前記突出部が前記先端部が前記貫通可能シールの第1の側に隣接する第1の位置と前記先端部が前記貫通可能シールの第2の側に隣接する第2の位置との間で移動可能である、スパイクアセンブリと、
を備える栄養組成物のための保存・投与一体型システム。
【請求項2】
前記チャンバ内に配置される流体を更に備える請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項3】
前記流体が、患者に対して非経口で投与するための栄養剤を含む請求項2に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項4】
前記患者が動物を含む請求項3に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項5】
前記動物が哺乳類を含む請求項4に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項6】
前記哺乳類がヒトを含む請求項5に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項7】
前記終止部及び前記キャップのうちの少なくとも一方に対して取り外し可能に取り付けられる引裂ストリップを備える請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項8】
前記キャップに取り付けられるチューブを備え、前記スパイクが前記キャップに対して一体的に取り付けられ、前記スパイク及び前記キャップが前記チューブの通路と流体連通して単一の通路を画成する請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項9】
前記キャップが可撓性材料を備える請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項10】
前記スパイクアセンブリが、処置ポイントで患者に挿入するようになっている患者アクセスチップを更に備え、
前記患者アクセスチップが第3の開口を形成する先端部を含み、
前記スパイクアセンブリが、前記突出部の先端部によって画成される第2の開口から、
前記患者アクセスチップによって画成される第2の開口まで延びる通路を画成する、
請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項11】
前記スパイクアセンブリが、管腔を画成し、且つ、前記通路が前記管腔を通り抜けて延びるように前記スパイクと前記患者アクセスチップとの間に配置される所定長さのチューブを更に備える請求項10に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項12】
前記キャップが第1のねじを画成し、前記突出部が相補的な第2のねじを画成し、
前記第1及び第2のねじがねじ経路を画成し、
前記突出部が、前記ねじ経路に沿う進行によって前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動する、
請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項13】
前記キャップが前記突出部を受ける直立部を画成する請求項12に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項14】
前記直立部の内面が前記第1のねじを画成する請求項12に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項15】
前記スパイクに取り付けられ且つ前記突出部を前記第2の位置へ押圧するように付勢されるスプリングを更に備える請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項16】
前記スパイク上に配置される少なくとも1つの機械的ストッパと、前記キャップによって画成される少なくとも1つの肩部とを更に備え、
前記少なくとも1つの肩部が、前記スプリングを歪み状態に保持するとともに前記突出部を前記第1の位置に保持するために前記少なくとも1つの機械的ストッパと係合する、
請求項15に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項17】
前記キャップが前記突出部を受ける直立部を画成する請求項16に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項18】
前記スプリングが前記直立部内に実質的に配置される請求項17に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項19】
前記スパイクの少なくとも一部が前記直立部内で回転できる請求項17に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項20】
前記直立部内において回転可能な前記スパイクの少なくとも一部が回転することで、前記少なくとも1つの肩部から前記少なくとも1つの機械的ストッパを外し、前記スプリングの伸張によって前記突出部が前記第2の位置へと移動できるようにする請求項19に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項21】
前記終止部が第1のねじを画成し、前記キャップが相補的な第2のねじを画成し、
前記第1のねじ及び第2のねじがねじ経路を画成し、
前記突出部が、前記ねじ経路に沿うキャップの進行によって前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動する、
請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項22】
前記終止部が第1の一連のバッフルを画成し、前記キャップが第2の一連の嵌め合いバッフルを画成し、
前記突出部が、前記キャップが前記第1の一連のバッフル及び前記第2の一連のバッフルに沿って前記容器へ向けて機械的に押し下げられるときに前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動する、
請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項23】
前記突起が針を備える請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項24】
チャンバと、終止部と、貫通可能シールとを画成する容器であって、前記終止部が開口を画成し、前記貫通可能シールが前記チャンバを外部環境から隔離する、容器と、
前記容器に取り付けられるスパイクアセンブリであって、キャップとスパイクとを含み、前記キャップが前記容器の前記終止部と係合し、前記スパイクが開口を画成する先端部を有する突出部を画成し、
前記突出部の先端部を、前記貫通可能シールの第1の側にある第1の位置と、前記貫通可能シールの第2の側にある第2の位置との間で移動させるための手段と、
を備える、栄養組成物のための保存・投与一体型システム。
【請求項25】
前記突出部の先端部を移動させるための前記手段が、ねじ経路を画成する第1のねじ及び相補的な第2のねじを備える請求項24に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項26】
前記突出部の先端部を移動させるための前記手段が、前記スパイクに取り付けられ且つ前記突出部を前記第2の位置に配置する位置へ向けて付勢されるスプリングを備える請求項24に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項27】
前記終止部及び前記キャップのうちの少なくとも一方に対して取り外し可能に取り付けられる引裂ストリップを備える請求項24に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項28】
患者に対して非経口投与するユーザへ栄養組成物を供給する方法において、
前記栄養組成物を容器に充填するステップと、
貫通可能シールを用いて前記容器をシールするステップと、
キャップと突出部とを含むスパイクセットを用意するステップであって、前記突出部が、該突出部が前記貫通可能シールに関して前記栄養組成物とは反対側に配置される第1の位置と、前記突出部が前記貫通可能シールに関して前記栄養組成物と同じ側に配置される第2の位置との間で移動できる、ステップと、
前記突出部を前記第1の位置に配置するステップと、
前記スパイクセットを前記容器に対して取り付けて、保存・投与一体型システムを形成するステップと、
患者に対して非経口投与する前記介護人に前記保存・投与一体型システムを供給するステップと、
を備える方法。
【請求項29】
前記患者が動物を含む請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記動物が哺乳類を含む請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記哺乳類がヒトを含む請求項30に記載の方法。
【請求項32】
チャンバと、終止部と、貫通可能シールと、前記チャンバ内の所定量の液体とを画成する容器であって、前記貫通可能シールが前記液体を外部環境から隔離し、前記終止部が開口を画成する、容器と、
前記容器に対してシール状態で取り付けられるようになっているキャップと、前記キャップが前記容器に対して取り付けられて移動されるときに第1の位置と第2の位置との間で移動できる突出部を画成するスパイクと、を備えるスパイクアセンブリと、
を備えるキット。
【請求項33】
前記容器及び前記スパイクアセンブリが別個の構成部品として設けられる請求項32に記載のキット。
【請求項34】
前記容器及び前記スパイクアセンブリを保存・投与一体型システムへと組み立てることに関する取扱説明書を更に備える請求項33に記載のキット。
【請求項35】
前記スパイクアセンブリが前記容器に対して取り付けられる請求項32に記載のキット。
【請求項36】
前記終止部及び前記キャップのうちの少なくとも一方に対して引裂ストリップが取り外し可能に取り付けられる請求項35に記載のキット。
【請求項37】
前記液体が、患者に対する非経口投与に適した栄養組成物を含む請求項32に記載のキット。
【請求項38】
前記液体が、ヒトに対する非経口投与に適した栄養組成物を含む請求項37に記載のキット。
【請求項39】
患者に対して供給するための経腸栄養製剤の汚染の可能性を減少させる方法において、
スパイクアセンブリと共に、ユーザに対する所定量の前記経腸栄養製剤を予充填容器内に供給するステップであって、前記容器が、前記所定量の前記経腸栄養製剤を外部環境から隔離するシールと、前記容器から前記患者の処置ポイントへの前記経腸栄養製剤の流れを可能にするために前記シールを分裂させるようになっているスパイクアセンブリとを有する、ステップを備える方法。
【請求項40】
経腸栄養製剤が供給される患者の感染を防止する或いは減少させる方法であって、
請求項1に記載の保存・投与一体型システムから前記患者へ前記経腸栄養製剤を供給するステップを備える方法。
【請求項41】
経腸栄養チューブの寿命を延ばす方法において、
所定量の経腸栄養製剤を保持し且つ前記経腸栄養製剤を外部環境から隔離する貫通可能シールを有する予充填容器と共に、前記経腸栄養チューブをスパイクアセンブリの構成部品として供給するステップであって、前記スパイクアセンブリが、前記予充填容器に対して取り付けられ且つ前記容器から前記経腸栄養チューブ内への経腸栄養製剤の流入を行なうために前記シールを分裂させる、ステップを備える方法。
【請求項42】
患者に対して非経口投与するユーザに栄養組成物を供給する方法であって、請求項1に記載のシステムを前記ユーザへ販売するステップを備える方法。
【請求項43】
患者に対して非経口投与するユーザに栄養組成物を供給する方法であって、請求項32に記載のキットを前記ユーザへ販売するステップを備える方法。
【請求項44】
栄養組成物のための保存・投与一体型システムであって、
チャンバを画成する容器と、
チャンバに取り付けられる第1の端部と、処置ポイントで患者に挿入するように適用された患者アクセスチップに対して取り付けられる第2の端部とを有するチューブと、
前記容器、前記チューブ、及び、前記アクセスチップのうちの少なくとも1つに対して取り付けられる少なくとも1つの断裂可能なシールと、
を備える保存・投与一体型システム。
【請求項45】
前記チャンバ内に配置される流体を更に備える請求項44に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項46】
栄養組成物のための保存・投与一体型システムであって、
チャンバを画成する容器と、
チャンバに取り付けられる第1の端部と、処置ポイントで患者に挿入するように適用されている患者アクセスチップに対して取り付けられる第2の端部とを有するチューブと、
前記容器、前記チューブ、及び、前記アクセスチップのうちの少なくとも1つに対して取り付けられ、前記容器から前記アクセスチップへの流体の通過を防止するように構成されて配置される少なくとも1つのシール装置と、
を備える保存・投与一体型システム。
【請求項47】
前記チャンバ内に配置される流体を更に備える請求項46に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項48】
前記シール装置が、
キャップとスパイクとを備え、前記キャップが第1のねじを画成する第1のアセンブリと、
前記第1のアセンブリに対して移動可能に取り付けられ、貫通可能シールを含む取付具を備えるとともに、前記取付具が相補的な第2のねじを画成する第2のアセンブリと、
を備え、
前記第1のねじ及び第2のねじがねじ経路を画成し、前記スパイクが、前記ねじ経路に沿う前記キャップの進行によって前記貫通可能シールへ向けて移動できる、
請求項46に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項49】
前記シール装置が、
第1の通路を画成し且つ少なくとも1つの突出部を有する第1のベースを備える第1のアセンブリと、
前記第1のアセンブリに対して摺動可能に取り付けられるとともに、第2の通路を画成し且つ前記第1のベースの前記突出部に対して摺動可能に当接している少なくとも1つの溝を有する第2のベースを備える第2のアセンブリと、
を備え、
前記第1のベース及び前記第2のベースが、前記第1の通路と前記第2の通路との間にあり且つ前記容器から前記アクセスチップへの流体の通過を防止する非アライメント位置と、前記第1の通路と前記第2の通路との間にあり且つ前記容器から前記アクセスチップへ流体を通過させるアライメント位置との間で移動できる、
請求項46に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項50】
前記第2のベースの前記少なくとも1つの溝が、前記第1のベースを前記第2のベースに対して回転させることによって、前記第1の通路と前記第2の通路との前記非アライメント及び前記アライメントを行なうことができるように湾曲される、請求項49に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項51】
前記シール装置が、
キャップと、チューブの端部に取り付けられる第1のベースとを備え、前記第1のベースが少なくとも1つの出口を画成し、前記チューブが前記キャップに対して摺動可能に取り付けられる第1のアセンブリと、
前記第1のアセンブリに対して取り付けられ、前記第1のベースを受けるように構成されて配置される凹部を画成する第2のベースを備える第2のアセンブリと、
を備え、
前記第1のベースが、前記少なくとも1つの出口が前記第2のベースの前記凹部内において閉鎖されて密閉されるように、前記第2のベースの前記凹部に対して取り外し可能に取り付けられる、
請求項46に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項52】
前記シール装置が、前記第1のベースが前記第2のベースの前記凹部から離れるのを防止するために前記チューブの一部及び前記第2のベースの一部に対して取り外し可能に取り付けられるロック機構を備える、請求項51に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項53】
前記シール装置が、
チューブの端部に取り付けられる第1のベースを備え、前記第1のベースが少なくとも1つの第1の出口を画成する第1のアセンブリと、
前記第1のアセンブリに対して移動可能に取り付けられる第2のアセンブリであって、凹部を画成するとともに少なくとも1つの第2の出口を画成し且つ前記第1のベースを受けるように構成されて配置される第2のベースを備える、第2のアセンブリと、
を備え、
前記第1のベースが前記第2のベースの前記凹部に対して回動可能に取り付けられ、前記第1のベース及び前記第2のベースが、前記第1の出口と前記第2の出口との間にあり且つ前記容器から前記アクセスチップへの流体の通過を防止する非アライメント位置と、前記第1の出口と前記第2の出口との間にあり且つ前記容器から前記アクセスチップへ流体を通過させるアライメント位置との間で回動できる、
請求項46に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項54】
前記シール装置が、チャンバに対して摺動可能に取り付けられる端部を有するチューブを備え、前記チューブが、前記チャンバの外側の前記チューブに対して取り付けられる少なくとも1つの第1のストッパと、前記チャンバの内側の前記チューブに対して取り付けられる少なくとも1つの第2のストッパとを備え、
前記チューブが、前記チャンバ内において、前記第1のストッパと前記第2のストッパとの間を摺動可能である、
請求項46に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項55】
前記シール装置が、前記チューブの開放端が前記チャンバの壁から離れるのを防止するために、前記チャンバの外側の前記チューブの一部及び前記チャンバの一部に対して取り外し可能に取り付けられるロック機構を備える、請求項54に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項56】
患者に対して非経口投与する介護人に栄養組成物を供給する方法において、
栄養組成物を容器に充填するステップであって、前記容器がチューブに取り付けられ、前記チューブが患者アクセスチップに取り付けられる、ステップと、
前記容器、前記チューブ、及び、前記患者アセスチップのうちの少なくとも1つに対してシール装置を取り付けて保存・投与一体型システムを形成するステップと、
患者に対する非経口投与する前記介護人に前記保存・投与一体型システムを供給するステップと、
を備える方法。
【請求項57】
前記患者が動物を含む請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記患者がヒトを含む請求項56に記載の方法。
【請求項59】
患者に対して供給するための経腸栄養製剤の汚染の可能性を減少させる方法において、
ユーザに対する所定量の前記経腸栄養製剤を保存・投与一体型予充填容器内に供給するステップを備え、
前記容器が、
前記容器に取り付けられる第1の端部と、処置ポイントで患者に挿入するように適用されている患者アクセスチップに対して取り付けられる第2の端部とを有するチューブと、
前記容器、前記チューブ、及び、前記アクセスチップのうちの少なくとも1つに対して取り付けられ、前記容器から前記アクセスチップへの流体の通過を防止するように構成されて配置されるとともに、所定量の経腸栄養製剤を外部環境から隔離し、前記容器から患者の処置ポイントへの経腸栄養製剤の流れを可能にするようになっている少なくとも1つのシール装置と、
を備える、方法。
【請求項1】
チャンバと、終止部と、貫通可能シールとを画成する容器であって、前記終止部が開口を画成し、前記貫通可能シールが前記チャンバを外部環境から隔離する、容器と、
前記容器に取り付けられるスパイクアセンブリであって、キャップとスパイクとを含み、前記キャップが前記容器の前記終止部と係合し、前記スパイクが第2の開口を画成する先端部を有する突出部を画成し、前記突出部が前記先端部が前記貫通可能シールの第1の側に隣接する第1の位置と前記先端部が前記貫通可能シールの第2の側に隣接する第2の位置との間で移動可能である、スパイクアセンブリと、
を備える栄養組成物のための保存・投与一体型システム。
【請求項2】
前記チャンバ内に配置される流体を更に備える請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項3】
前記流体が、患者に対して非経口で投与するための栄養剤を含む請求項2に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項4】
前記患者が動物を含む請求項3に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項5】
前記動物が哺乳類を含む請求項4に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項6】
前記哺乳類がヒトを含む請求項5に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項7】
前記終止部及び前記キャップのうちの少なくとも一方に対して取り外し可能に取り付けられる引裂ストリップを備える請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項8】
前記キャップに取り付けられるチューブを備え、前記スパイクが前記キャップに対して一体的に取り付けられ、前記スパイク及び前記キャップが前記チューブの通路と流体連通して単一の通路を画成する請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項9】
前記キャップが可撓性材料を備える請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項10】
前記スパイクアセンブリが、処置ポイントで患者に挿入するようになっている患者アクセスチップを更に備え、
前記患者アクセスチップが第3の開口を形成する先端部を含み、
前記スパイクアセンブリが、前記突出部の先端部によって画成される第2の開口から、
前記患者アクセスチップによって画成される第2の開口まで延びる通路を画成する、
請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項11】
前記スパイクアセンブリが、管腔を画成し、且つ、前記通路が前記管腔を通り抜けて延びるように前記スパイクと前記患者アクセスチップとの間に配置される所定長さのチューブを更に備える請求項10に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項12】
前記キャップが第1のねじを画成し、前記突出部が相補的な第2のねじを画成し、
前記第1及び第2のねじがねじ経路を画成し、
前記突出部が、前記ねじ経路に沿う進行によって前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動する、
請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項13】
前記キャップが前記突出部を受ける直立部を画成する請求項12に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項14】
前記直立部の内面が前記第1のねじを画成する請求項12に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項15】
前記スパイクに取り付けられ且つ前記突出部を前記第2の位置へ押圧するように付勢されるスプリングを更に備える請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項16】
前記スパイク上に配置される少なくとも1つの機械的ストッパと、前記キャップによって画成される少なくとも1つの肩部とを更に備え、
前記少なくとも1つの肩部が、前記スプリングを歪み状態に保持するとともに前記突出部を前記第1の位置に保持するために前記少なくとも1つの機械的ストッパと係合する、
請求項15に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項17】
前記キャップが前記突出部を受ける直立部を画成する請求項16に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項18】
前記スプリングが前記直立部内に実質的に配置される請求項17に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項19】
前記スパイクの少なくとも一部が前記直立部内で回転できる請求項17に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項20】
前記直立部内において回転可能な前記スパイクの少なくとも一部が回転することで、前記少なくとも1つの肩部から前記少なくとも1つの機械的ストッパを外し、前記スプリングの伸張によって前記突出部が前記第2の位置へと移動できるようにする請求項19に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項21】
前記終止部が第1のねじを画成し、前記キャップが相補的な第2のねじを画成し、
前記第1のねじ及び第2のねじがねじ経路を画成し、
前記突出部が、前記ねじ経路に沿うキャップの進行によって前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動する、
請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項22】
前記終止部が第1の一連のバッフルを画成し、前記キャップが第2の一連の嵌め合いバッフルを画成し、
前記突出部が、前記キャップが前記第1の一連のバッフル及び前記第2の一連のバッフルに沿って前記容器へ向けて機械的に押し下げられるときに前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動する、
請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項23】
前記突起が針を備える請求項1に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項24】
チャンバと、終止部と、貫通可能シールとを画成する容器であって、前記終止部が開口を画成し、前記貫通可能シールが前記チャンバを外部環境から隔離する、容器と、
前記容器に取り付けられるスパイクアセンブリであって、キャップとスパイクとを含み、前記キャップが前記容器の前記終止部と係合し、前記スパイクが開口を画成する先端部を有する突出部を画成し、
前記突出部の先端部を、前記貫通可能シールの第1の側にある第1の位置と、前記貫通可能シールの第2の側にある第2の位置との間で移動させるための手段と、
を備える、栄養組成物のための保存・投与一体型システム。
【請求項25】
前記突出部の先端部を移動させるための前記手段が、ねじ経路を画成する第1のねじ及び相補的な第2のねじを備える請求項24に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項26】
前記突出部の先端部を移動させるための前記手段が、前記スパイクに取り付けられ且つ前記突出部を前記第2の位置に配置する位置へ向けて付勢されるスプリングを備える請求項24に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項27】
前記終止部及び前記キャップのうちの少なくとも一方に対して取り外し可能に取り付けられる引裂ストリップを備える請求項24に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項28】
患者に対して非経口投与するユーザへ栄養組成物を供給する方法において、
前記栄養組成物を容器に充填するステップと、
貫通可能シールを用いて前記容器をシールするステップと、
キャップと突出部とを含むスパイクセットを用意するステップであって、前記突出部が、該突出部が前記貫通可能シールに関して前記栄養組成物とは反対側に配置される第1の位置と、前記突出部が前記貫通可能シールに関して前記栄養組成物と同じ側に配置される第2の位置との間で移動できる、ステップと、
前記突出部を前記第1の位置に配置するステップと、
前記スパイクセットを前記容器に対して取り付けて、保存・投与一体型システムを形成するステップと、
患者に対して非経口投与する前記介護人に前記保存・投与一体型システムを供給するステップと、
を備える方法。
【請求項29】
前記患者が動物を含む請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記動物が哺乳類を含む請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記哺乳類がヒトを含む請求項30に記載の方法。
【請求項32】
チャンバと、終止部と、貫通可能シールと、前記チャンバ内の所定量の液体とを画成する容器であって、前記貫通可能シールが前記液体を外部環境から隔離し、前記終止部が開口を画成する、容器と、
前記容器に対してシール状態で取り付けられるようになっているキャップと、前記キャップが前記容器に対して取り付けられて移動されるときに第1の位置と第2の位置との間で移動できる突出部を画成するスパイクと、を備えるスパイクアセンブリと、
を備えるキット。
【請求項33】
前記容器及び前記スパイクアセンブリが別個の構成部品として設けられる請求項32に記載のキット。
【請求項34】
前記容器及び前記スパイクアセンブリを保存・投与一体型システムへと組み立てることに関する取扱説明書を更に備える請求項33に記載のキット。
【請求項35】
前記スパイクアセンブリが前記容器に対して取り付けられる請求項32に記載のキット。
【請求項36】
前記終止部及び前記キャップのうちの少なくとも一方に対して引裂ストリップが取り外し可能に取り付けられる請求項35に記載のキット。
【請求項37】
前記液体が、患者に対する非経口投与に適した栄養組成物を含む請求項32に記載のキット。
【請求項38】
前記液体が、ヒトに対する非経口投与に適した栄養組成物を含む請求項37に記載のキット。
【請求項39】
患者に対して供給するための経腸栄養製剤の汚染の可能性を減少させる方法において、
スパイクアセンブリと共に、ユーザに対する所定量の前記経腸栄養製剤を予充填容器内に供給するステップであって、前記容器が、前記所定量の前記経腸栄養製剤を外部環境から隔離するシールと、前記容器から前記患者の処置ポイントへの前記経腸栄養製剤の流れを可能にするために前記シールを分裂させるようになっているスパイクアセンブリとを有する、ステップを備える方法。
【請求項40】
経腸栄養製剤が供給される患者の感染を防止する或いは減少させる方法であって、
請求項1に記載の保存・投与一体型システムから前記患者へ前記経腸栄養製剤を供給するステップを備える方法。
【請求項41】
経腸栄養チューブの寿命を延ばす方法において、
所定量の経腸栄養製剤を保持し且つ前記経腸栄養製剤を外部環境から隔離する貫通可能シールを有する予充填容器と共に、前記経腸栄養チューブをスパイクアセンブリの構成部品として供給するステップであって、前記スパイクアセンブリが、前記予充填容器に対して取り付けられ且つ前記容器から前記経腸栄養チューブ内への経腸栄養製剤の流入を行なうために前記シールを分裂させる、ステップを備える方法。
【請求項42】
患者に対して非経口投与するユーザに栄養組成物を供給する方法であって、請求項1に記載のシステムを前記ユーザへ販売するステップを備える方法。
【請求項43】
患者に対して非経口投与するユーザに栄養組成物を供給する方法であって、請求項32に記載のキットを前記ユーザへ販売するステップを備える方法。
【請求項44】
栄養組成物のための保存・投与一体型システムであって、
チャンバを画成する容器と、
チャンバに取り付けられる第1の端部と、処置ポイントで患者に挿入するように適用された患者アクセスチップに対して取り付けられる第2の端部とを有するチューブと、
前記容器、前記チューブ、及び、前記アクセスチップのうちの少なくとも1つに対して取り付けられる少なくとも1つの断裂可能なシールと、
を備える保存・投与一体型システム。
【請求項45】
前記チャンバ内に配置される流体を更に備える請求項44に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項46】
栄養組成物のための保存・投与一体型システムであって、
チャンバを画成する容器と、
チャンバに取り付けられる第1の端部と、処置ポイントで患者に挿入するように適用されている患者アクセスチップに対して取り付けられる第2の端部とを有するチューブと、
前記容器、前記チューブ、及び、前記アクセスチップのうちの少なくとも1つに対して取り付けられ、前記容器から前記アクセスチップへの流体の通過を防止するように構成されて配置される少なくとも1つのシール装置と、
を備える保存・投与一体型システム。
【請求項47】
前記チャンバ内に配置される流体を更に備える請求項46に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項48】
前記シール装置が、
キャップとスパイクとを備え、前記キャップが第1のねじを画成する第1のアセンブリと、
前記第1のアセンブリに対して移動可能に取り付けられ、貫通可能シールを含む取付具を備えるとともに、前記取付具が相補的な第2のねじを画成する第2のアセンブリと、
を備え、
前記第1のねじ及び第2のねじがねじ経路を画成し、前記スパイクが、前記ねじ経路に沿う前記キャップの進行によって前記貫通可能シールへ向けて移動できる、
請求項46に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項49】
前記シール装置が、
第1の通路を画成し且つ少なくとも1つの突出部を有する第1のベースを備える第1のアセンブリと、
前記第1のアセンブリに対して摺動可能に取り付けられるとともに、第2の通路を画成し且つ前記第1のベースの前記突出部に対して摺動可能に当接している少なくとも1つの溝を有する第2のベースを備える第2のアセンブリと、
を備え、
前記第1のベース及び前記第2のベースが、前記第1の通路と前記第2の通路との間にあり且つ前記容器から前記アクセスチップへの流体の通過を防止する非アライメント位置と、前記第1の通路と前記第2の通路との間にあり且つ前記容器から前記アクセスチップへ流体を通過させるアライメント位置との間で移動できる、
請求項46に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項50】
前記第2のベースの前記少なくとも1つの溝が、前記第1のベースを前記第2のベースに対して回転させることによって、前記第1の通路と前記第2の通路との前記非アライメント及び前記アライメントを行なうことができるように湾曲される、請求項49に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項51】
前記シール装置が、
キャップと、チューブの端部に取り付けられる第1のベースとを備え、前記第1のベースが少なくとも1つの出口を画成し、前記チューブが前記キャップに対して摺動可能に取り付けられる第1のアセンブリと、
前記第1のアセンブリに対して取り付けられ、前記第1のベースを受けるように構成されて配置される凹部を画成する第2のベースを備える第2のアセンブリと、
を備え、
前記第1のベースが、前記少なくとも1つの出口が前記第2のベースの前記凹部内において閉鎖されて密閉されるように、前記第2のベースの前記凹部に対して取り外し可能に取り付けられる、
請求項46に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項52】
前記シール装置が、前記第1のベースが前記第2のベースの前記凹部から離れるのを防止するために前記チューブの一部及び前記第2のベースの一部に対して取り外し可能に取り付けられるロック機構を備える、請求項51に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項53】
前記シール装置が、
チューブの端部に取り付けられる第1のベースを備え、前記第1のベースが少なくとも1つの第1の出口を画成する第1のアセンブリと、
前記第1のアセンブリに対して移動可能に取り付けられる第2のアセンブリであって、凹部を画成するとともに少なくとも1つの第2の出口を画成し且つ前記第1のベースを受けるように構成されて配置される第2のベースを備える、第2のアセンブリと、
を備え、
前記第1のベースが前記第2のベースの前記凹部に対して回動可能に取り付けられ、前記第1のベース及び前記第2のベースが、前記第1の出口と前記第2の出口との間にあり且つ前記容器から前記アクセスチップへの流体の通過を防止する非アライメント位置と、前記第1の出口と前記第2の出口との間にあり且つ前記容器から前記アクセスチップへ流体を通過させるアライメント位置との間で回動できる、
請求項46に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項54】
前記シール装置が、チャンバに対して摺動可能に取り付けられる端部を有するチューブを備え、前記チューブが、前記チャンバの外側の前記チューブに対して取り付けられる少なくとも1つの第1のストッパと、前記チャンバの内側の前記チューブに対して取り付けられる少なくとも1つの第2のストッパとを備え、
前記チューブが、前記チャンバ内において、前記第1のストッパと前記第2のストッパとの間を摺動可能である、
請求項46に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項55】
前記シール装置が、前記チューブの開放端が前記チャンバの壁から離れるのを防止するために、前記チャンバの外側の前記チューブの一部及び前記チャンバの一部に対して取り外し可能に取り付けられるロック機構を備える、請求項54に記載の保存・投与一体型システム。
【請求項56】
患者に対して非経口投与する介護人に栄養組成物を供給する方法において、
栄養組成物を容器に充填するステップであって、前記容器がチューブに取り付けられ、前記チューブが患者アクセスチップに取り付けられる、ステップと、
前記容器、前記チューブ、及び、前記患者アセスチップのうちの少なくとも1つに対してシール装置を取り付けて保存・投与一体型システムを形成するステップと、
患者に対する非経口投与する前記介護人に前記保存・投与一体型システムを供給するステップと、
を備える方法。
【請求項57】
前記患者が動物を含む請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記患者がヒトを含む請求項56に記載の方法。
【請求項59】
患者に対して供給するための経腸栄養製剤の汚染の可能性を減少させる方法において、
ユーザに対する所定量の前記経腸栄養製剤を保存・投与一体型予充填容器内に供給するステップを備え、
前記容器が、
前記容器に取り付けられる第1の端部と、処置ポイントで患者に挿入するように適用されている患者アクセスチップに対して取り付けられる第2の端部とを有するチューブと、
前記容器、前記チューブ、及び、前記アクセスチップのうちの少なくとも1つに対して取り付けられ、前記容器から前記アクセスチップへの流体の通過を防止するように構成されて配置されるとともに、所定量の経腸栄養製剤を外部環境から隔離し、前記容器から患者の処置ポイントへの経腸栄養製剤の流れを可能にするようになっている少なくとも1つのシール装置と、
を備える、方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【公開番号】特開2012−232149(P2012−232149A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−156792(P2012−156792)
【出願日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【分割の表示】特願2009−537336(P2009−537336)の分割
【原出願日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−156792(P2012−156792)
【出願日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【分割の表示】特願2009−537336(P2009−537336)の分割
【原出願日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】
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