説明

栄養補助食品組成物の製造方法及び該製造方法により製造された栄養補助食品

【課題】栄養補助食品組成物の製造方法及び該製造方法により製造された栄養補助食品の提供。
【解決手段】植物抽出物由来の油溶性抗酸化剤及び水溶性抗酸化剤の組合せを含有する栄養補助食品組成物の製造方法であって、該植物抽出物はさらに天然界面活性剤を該栄養補助食品組成物に提供する方法、及び、該方法により製造される栄養補助食品組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、栄養補助食品組成物の製造方法及び該製造方法により製造された栄養補助食品に関する。さらに詳しくは、本発明は油溶性抗酸化剤と水溶性抗酸化剤の組合せを包含する栄養補助食品組成物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
栄養補助食品は一般に、人の健康に対する生理学的効果が証明された食品抽出物の組合せである。栄養補助食品の摂取はある慢性病、たとえば、糖尿病、高血圧、免疫調節疾病のリスクを減らすことが報告されている。主要な成分が天然由来の成分である栄養補助食品は、ほとんどが合成成分である栄養補助食品よりも明かに好ましい。もちろん、100%天然の栄養補助食品は特に好ましい。
【0003】
一般に、天然由来の栄養補助食品の主要な栄養成分は、抗酸化剤であり、それらは広範囲の慢性病の治療と予防に有効であることが知られている。水生動物油、特にオキアミ油或いは鱈肝油或いはサメ肝油のようなフィッシュオイルは、オメガ−3脂肪酸及びスクアレンのような抗酸化剤の豊かな供給源である。植物或いはハーブ中に発見された植物性抗酸化剤には、たとえばカロテノイドのような色素、及び、フェノール樹脂、或いはさらに正確には、フラボノイド、サポニン、トコフェノール及びトコトリエノールのようなポリフェノール樹脂がある。ポリフェノール抗酸化剤は、一般に、人体の酸化ストレスとの戦い、ある神経変性疾患及びある心臓血管疾患の進行を遅らせるのに役立つと信じられている。
【0004】
フラボノイドは、よく知られた水溶性抗酸化剤であり、他のファイトケミカル化合物に較べると、低毒性である。フラボノイドは、アントシアニジン、フラバノール、フラボノン、フラボノール、フラボン及びイソフラボンの6つのサブクラスに分類される。一般的なダイエタリーフラボノイドは、レスベラトロール(赤ワイン)、カテキン(茶)、エピカテキン(ココア)、ヘスペリジン(柑橘類)、ゲニステイン及びダイゼイン(大豆)、及びクエルセチン(ケーパー)である。
【0005】
サポニンは両親媒性配糖体であり、水に溶けて安定した石鹸質の泡を形成する。天然界面活性剤として、それらはしばしば乳化剤として使用されそれらは優れた洗剤である。コレストロール関連疾病をコントロールするための栄養補助食品におけるサポニンの使用は、著しく成功している。サポニンは摂取されると、コレステロールを束ねてその血液循環システムへの再吸収を防止することで血中コレステロールレベルを下げるように働く。天然サポニンは細胞の浸透性を変え(薬剤の吸収を促進する)、水の表面張力を変えることができることで知られている。サポニンの、抗菌、抗ウイルス、抗真菌及び解毒の特性も、多くの科学的研究において証明されている。
【0006】
ファイトニュートリエント(植物栄養素)の他の例は、カリウム、カルシウム及びマグネシウムのような微量ミネラルである。これらのミネラルは、ある種のミネラル欠乏疾病軽減障害を防止或いは管理するのに有効であると証明されている。
【0007】
カロテノイド(ビタミンA)は、植物の有色体中に発生する有機色素である。トコフェロールとトコトリエノール(ビタミンE)と共に、カロテノイドはファイトニュートリエントの例であり、それは天然の油溶性抗酸化剤であって、ガン、細胞の老化の予防、及び又は、アテローム硬化症、関節炎、及びアルツハイマー病の治療に重要な役割を果たし、それらは赤椰子油、小麦胚芽油、ココナッツ油、トウモロコシ油、大豆油、オリーブオイル、ひまわりオイル、米ぬか油、グレープシードオイルのような食用植物油中で相当量を獲得できる。
【0008】
典型的には、栄養補助食品組成物は、予期された応用に応じて各種の形式、たとえば、溶液、コロイド分散液、水中油或いは油中水懸浮液、クリーム、ジェル、ローション、粉体、泡、ムース、座薬等に処方される。
【0009】
油型ファイトニュートリエント組成物が、特許文献1に記載されている。特許文献1において、水溶性抗酸化剤源は記載されておらず、それは主には、油溶性抗酸化剤(トコフェロール、ビタミンA、D及びK、及びベータカロテン)の組合せと、オイル(椰子油及び大豆油)及び合成界面活性剤システムを含有する自己乳化脂肪溶解性薬物を記載している。
【0010】
水溶性抗酸化剤源を含有しないファイトニュートリエント組成物の更なる例は、特許文献2に記載されている。特許文献2のトコトリエノール包含粉は主に、トコトリエノール、セルロース、レシチンを含む油と、乳化剤(ゼラチン、カゼイン塩、アラビアゴム、或いは化工デンプン)と、油吸着材としての粉物質を包含している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第6,596,306 B1号明細書
【特許文献2】米国特許第6,562,372 B1号明細書
【特許文献3】米国特許第6,531,461 B2号明細書
【特許文献4】米国特許第6,849,604 B2号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明はゆえに、少なくとも周知の技術の問題のいくつかを軽減し及び水溶性及び油溶性抗酸化剤の組合せを含有する栄養補助食品組成物の製造方法及び該製造方法により製造された栄養補助食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によると、植物抽出物由来の油溶性及び水溶性抗酸化剤の組合せを含有する栄養補助食品組成物の製造方法が提供され、該植物抽出物はさらに天然界面活性剤を提供する。該方法は、
(i)植物抽出物を準備するステップ
(ii)該植物抽出物を、約2−10%の固体含有量となるまで濃縮するステップ、
(iii)該植物抽出物の濃縮物を、所定比で食用油と混合するステップ
(iv)(iii)のステップで得た混合物を均質化して乳剤を得るステップ、
以上のステップを包含する。
【0014】
本発明のある実施例において、該方法はさらに、(v)(iv)のステップで得た混合物を乾燥させて粉末組成物を形成するステップ、を包含する。
【0015】
本発明の更なる実施例において、(iii)のステップにおいて、該食用油は該植物抽出物の濃縮物と、9:1から1:9の比で混合する。好ましい食用油と植物抽出物の濃縮物の混合比は、ステップ(iv)で得られた乳剤の用途に依る。たとえば、該乳剤が浣腸剤として与えられる場合は、1:9の混合比が好ましく、経口剤型には1:1が好ましい。
【0016】
他の実施例によると、結合剤、たとえばマルトデキストロース(maltodextrose)が(iii)のステップで得られた混合物に添加される。該混合物に添加される結合剤の量は、総植物抽出物混合剤含有量の50%までとされ得て、通常、食用油と植物抽出物の混合比により決定され得る。
【0017】
たとえば、(iii)のステップで得られる混合物が1:1の比を有する時、該結合剤は植物抽出物混合物に、1:1:1の好ましい比で添加され得る。
【0018】
該結合剤は、ステップ(iii)で得られる混合物に、1:9:2の比で混合され得る。
【0019】
該結合剤は、ステップ(iii)で得られる混合物に、9:1:5の比で混合され得る。
【0020】
さらなる実施例によると、該植物抽出物はフラボノイド、サポニンのような界面活性剤、炭水化物、及び、マグネシウム及びカリウムのような微量ミネラルを包含し得る。
【0021】
該植物抽出物はベルノニア・アミグダリナ(Vernonia amygdalina)植物由来とされ得る。
【0022】
該植物抽出物は、ベルノニア・アミグダリナ植物の葉、茎、根或いはそれらの混合物由来とされ得る。
【0023】
該植物抽出物は、ベルノニア・アミグダリナ植物の葉由来とされ得る。
【0024】
新鮮な緑のベルノニア・アミグダリナ植物の葉が、該植物抽出物を製造するのに使用され得る。この実施例において、ステップ(i)は、
(a)新鮮なベルノニア・アミグダリナの葉をペースト状とするステップ、
(b)(a)のステップで得たペーストを希釈するステップ、
(c)ステップ(b)で得た希釈混合物より、繊維物質を取り除くステップ、
(d)ステップ(c)で得た上澄み液に珪藻土粉を加えるステップ、
(e)ステップ(d)で得た混合物を濾過して、ベルノニア・アミグダリナ抽出物を得るステップ、
を包含する。
【0025】
ステップ(a)では、混合、研磨或いはスクリュープレスジューサーを使用して上記ペーストを製造し得る。
【0026】
ステップ(b)の希釈において、該ペーストを製造するために使用されるベルノニア・アミグダリナ植物の葉1部に対して、4部の水を加え得る。
【0027】
該珪藻土粉は、ステップ(c)の上澄み液95から90%に対して、5から10%の割合で加え得る。
【0028】
ステップ(d)で得られた液体混合物中の非水溶性固体と水溶性固体との分離を、ステップ(e)に先駆けて実行し得る。
【0029】
ステップ(e)の濾過は、圧縮空気を使用したセラミック管濾過工程を包含し得る。
【0030】
圧搾椰子繊維をステップ(e)で得られた液体抽出物に加え、さらにミキサーで処理して乳剤を形成する。固体及び繊維内容物を、続いて取り除き、濃縮液体乳剤を形成する。
【0031】
新鮮なベルノニア・アミグダリナの葉を該植物抽出物の製造に使用する時、ステップ(v)においてフリーズドライ法を用いて乾燥粉末組成物を製造するのがよい。
【0032】
乾燥ベルノニア・アミグダリナの葉を用いて該植物抽出物を製造することもできる。この実施例では、ステップ(i)は、
(a)乾燥ベルノニア・アミグダリナの葉に所定の比率で水を加え、適当な時間、浸漬させ、
(b)(a)のステップで得た混合物を必要時間加熱する、
(c)ステップ(b)で加熱後の混合物を室温まで降温し、
(d)ステップ(c)で降温後の混合物を濾過してベルノニア・アミグダリナ抽出物を得、以上のステップを包含する。
【0033】
ステップ(a)において、1部の葉に対して8部の水の割合となるように該乾燥ベルノニア・アミグダリナの葉に水を加え得る。
【0034】
ステップ(a)において、水と乾燥葉の混合物は約1−2時間浸漬させ得る。
【0035】
ステップ(a)の混合物は、ステップ(b)において、沸騰温度以下まで加熱し得る。好ましくは、該混合物は、摂氏約50度から摂氏約80度の間にまで加熱される。ステップ(b)における該混合物の加熱は2から3時間実施され得る。
【0036】
乾燥ベルノニア・アミグダリナ葉から得られた該植物抽出物は、ステップ(ii)において、約5%の固体含有量になるまで濃縮されるのが好ましい。
【0037】
乾燥ベルノニア・アミグダリナ葉を該植物抽出物の製造に使用する時、スプレードライ法をステップ(v)において使用して乾燥粉末組成物を得るのが好ましい。
【0038】
他の実施例によると、食用油はオメガ−3脂肪酸及びスクアレンを包含する群より選択された一つ以上の栄養素を含有し得る。このような食用油の例は、オキアミ油及び食用フィッシュオイルのような水生動物油である。上記栄養素を包含するフィッシュオイルの例は、鱈肝油或いは鮫肝油である。
【0039】
他の実施例において、該食用油は、トコフェロール及びトコトリエノールを包含する群より選択された一つ以上のファイトニュートリエントを包含する食用植物油とされる。このような食用植物油の例は、赤椰子油及び圧搾椰子繊維油を包含する。
【0040】
該食用油は、また、トコフェロール、トコトリエノール、カロテノイド、ファイトステロール、スクアレン及びコエンザイムQ10のようなファイトニュートリエントを包含し得る。このような食用植物油の例は、赤椰子油、小麦胚芽油、ココナッツ油、コーン油、大豆油、オリーブオイル、ひまわり油、米ぬか油、或いはグレープシードオイルを包含する。
【0041】
赤椰子油の使用が好ましい。
【0042】
更なる実施例において、ステップ(iv)の乳剤は、さらに処理されて、浣腸剤として投与されるのに適した形態に形成される。
【0043】
更なる実施例において、ステップ(v)の該乾燥粉末組成物は、さらに処理されて、経口投与に適した栄養補助食品が製造される。該経口投与の形態は錠剤或いはカプセルを包含し得る。
【0044】
他の実施例において、ステップ(v)の該乾燥粉末組成物はさらに処理されて局所投与に適した栄養補助食品が製造される。該局所投与の形態は、局所用クリーム或いはジェルとされ得る。
【0045】
ステップ(v)の乾燥粉末組成物はまた、ジュース、アルコール飲料及び粉末飲料と混合されて、それらの飲料の強化形態とされ得る。たとえば、該乾燥粉は果汁(グァバジュース)、ビール、粉末形態のチョコレート及び麦芽ミルク飲料と、コーヒー粉末と同様に、混合され得る。
【0046】
この実施例によると、ステップ(v)の該乾燥粉末組成物は液体脱臭されたココアバターと混合され得る。ステップ(v)の該乾燥粉は95−50%のココアバターに対して、5−50%の乾燥粉の割合で、脱臭ココアバターと混合され得る。
【0047】
得られる混合物は、さらに処理されて経口投与に適した栄養補助食品が形成される。該経口投与の形態はチュアブルカプセルを包含し得る。
【0048】
得られる混合物は、さらに処理されて大腸直腸投与に適した栄養補助食品が形成される。該大腸直腸投与の形態は座薬を包含し得る。
【0049】
本発明の他の見地によると、栄養補助食品組成物は植物抽出物由来の油溶性抗酸化剤と水溶性抗酸化剤の組合せを包含し、そのうち、該植物抽出物はさらに天然界面活性剤を該組成物に提供する。
【0050】
該見地の実施例によると、該植物抽出物はベルノニア・アミグダリナ植物由来とされる。
【0051】
該見地の他の実施例によると、該油溶性抗酸化剤は、オキアミ油或いは鱈肝油或いは鮫肝油のような食用フィッシュオイル由来とされ得る。
【0052】
該見地の更なる実施例において、該食用植物油は、赤椰子油、圧搾椰子繊維油、小麦胚芽油、ココナッツ油、コーン油、大豆油、オリーブオイル、ひまわり油、米ぬか油、或いはグレープシードオイルのような食用植物油とされ得る。
【0053】
本発明の該栄養補助食品組成物は、乳癌、肺癌、前立腺癌或いは結腸癌等の癌、心血管疾病、脂肪肝、ぜんそく、リューマチ性関節炎、皮膚アレルギー、水腫、糖尿病、高血圧及び過血糖症を包含する人体健康の合併症の防止用薬剤の製造に使用され得る。
【0054】
ある実施例によると、該組成物は、抗酸化剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、或いは抗真菌剤として使用され得る。
【0055】
他の実施例によると、該組成物は、免疫賦活剤として使用され得る。
【0056】
別の実施例によると、該組成物は、大腸直腸洗浄に適した解毒剤として使用され得る。
【0057】
水溶性成分は、一般に、油溶性成分に較べて、人体により速く簡単に吸収されることが知られている。しかしながら、ある栄養素は、油溶性形態のみとされるか、或いは油溶性形態のほうが好ましい。このことは、植物由来或いは動物由来の抗酸化剤のいずれにも同様に言える。
【0058】
ゆえに、水溶性抗酸化剤と油溶性抗酸化剤の組合せを含有する栄養補助食品組成物の製造にはメリットがある。これらの天然では非混和性の成分を上手く結合させるためには、該組成物中に界面活性剤を包含することが必要である。
【0059】
本発明の一つの目的は、水溶性抗酸化剤と油溶性抗酸化剤の組合せに加えて天然由来の界面活性剤を包含する栄養補助食品組成物の製造方法及び該製造方法により製造された栄養補助食品を提供することにある。
【0060】
特に、本発明の製造方法により製造された該栄養補助食品組成物は100%天然で、すなわち、天然由来の成分のみを包含するのがよい。
【0061】
食用植物油(たとえば赤椰子油、圧搾椰子繊維油、小麦胚芽油、ココナッツ油、コーン油、大豆油、オリーブオイル、ひまわり油、米ぬか油、或いはグレープシードオイル)は水生動物油(たとえばオキアミ油或いは鱈肝油或いは鮫肝油のような食用フィッシュオイル)は、油溶性抗酸化剤の豊かな供給源である。本発明では、通常、これらの食用油は天然乳化剤と共に使用されるのが好ましい。
【0062】
サポニンのような天然界面活性剤を相当量の水溶性抗酸化剤と同様に含む植物は、本発明の方法で使用するのに特に適している。
【0063】
ベルノニア・アミグダリナ植物(一般名は、bitterleaf、ewuro、ndole及びonugbu)が相当量の天然界面活性剤(たとえばサポニン)を水溶性抗酸化剤(たとえばケルセチン同等フラボノイド)及び有益な微量ミネラル(マグネシウム及びカリウム)に加えて含有することが驚きを以て発見された。この菊科の草本低木は、アフリカのナイジェリア原産である。それはよく知られた薬草であり伝統的にマラリアの熱、頭痛、AIDS関連の関節痛、糖尿病(特許文献3)、胃病の治療に、癌の予防(特許文献4)と同様に使用されてきた。それは葉野菜のように食され得る。その根は、証明された抗菌活性により、歯肉炎及び歯痛の治療に使用されてきた。
【発明の効果】
【0064】
本発明の方法は、油溶性と水溶性抗酸化剤の組合せを天然由来界面活性剤と同様に包含し、たとえば経口、局所或いは大腸直腸のような各種のルートにより提供され得る栄養補助食品を有利に製造する。
【0065】
本発明の方法により製造される栄養補助食品はまた、液体、粉体、ゲルのような各種形態で、有利に保存される。
【0066】
さらに、本発明の方法により製造される栄養補助食品は、人の健康の各種合併症の予防と治療に有利に使用される。
【0067】
上述の本発明の方法の長所はゆえに、油溶性及び水溶性抗酸化剤の組合せを天然由来界面活性剤と同様に含有する栄養補助食品を上手く製造できるようにする方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1A】本発明の好ましい実施例における水溶性抗酸化剤及び天然界面活性剤のソースであるベルノニア・アミグダリナ植物の写真である。
【図1B】本発明の好ましい実施例における水溶性抗酸化剤及び天然界面活性剤のソースであるベルノニア・アミグダリナ植物の写真である。
【図2】本発明の好ましい実施例における植物抽出物のソースとして使用されるベルノニア・アミグダリナ植物の新鮮な葉の写真である。
【図3】ベルノニア・アミグダリナ葉の新鮮なサンプルの、200nm、254nm及び366nmでのHPLCクロマトグラムである。
【図4】ベルノニア・アミグダリナ葉のフリーズドライされ浸漬されたサンプルの、200nm、254nm及び366nmでのHPLCクロマトグラムである。
【図5】ベルノニア・アミグダリナ葉のスプレードライ(摂氏60度)サンプルの、200nm、254nm及び366nmでのHPLCクロマトグラムである。
【図6】図3から図5のHPLCクロマトグラムの比較図である。
【図7】図3から図5のHPLCクロマトグラムにおいて観察される主要ピークのUVスペクトラムである。
【発明を実施するための形態】
【0069】
本発明は添付の図面が参照される実施例の説明により記載されるが、それに限定されるわけではない。
【0070】
[定義]
特に定めることがない限り、本明細書を通して使用される以下の用語は以下のように定義される。
「抗酸化剤」は、ここでは、他の分子の酸化を遅延或いは防止することができる分子を指す。
「結合剤」は、ここでは各種の成分を結合させて粉体製造中の歩留りを改善する化合物を指す。
「乳剤」は、ここでは、二つの非混和性の液体である、水溶性液体と油溶性液体の混合物を指す。
「フラボノイド」は、ここでは、3環性フラボン骨格を有する植物二次代謝産物の類を指し、それらの抗酸化活性により知られている。
「栄養補助食品」は、ここでは、人類の健康に生理的に有益であり及び又は人類の慢性病のリスクを減らすと主張されている食品抽出物の組合せを包含する組成物を指す。
「フェノール」又は「フェノール系化合物」は、芳香族炭素水素に直接結合された水酸基(−OH)を含む化合物を指す。
「ファイトケミカル」又は「ファイトニュートリエント」は、ここでは、潜在的な健康促進特性が科学的に研究されている植物由来化合物を指す。
「ポリフェノール」は、ここでは、分子当たり一つ以上のフェノールユニット或いは構成要素によって特徴づけられる化学物質群を指す。
「サポニン」は、ここでは、親油性トリテルペン誘導体と結合した一つ以上の親水性配糖体成分で組成された両親媒性配糖体を指す。
【0071】
[詳細な実施例の説明]
食用油由来の油溶性抗酸化剤と植物抽出物由来の水溶性抗酸化剤の組合せを含有し、該植物抽出物はさらに天然界面活性剤を提供する、栄養補助食品組成物の製造方法は、主に、植物抽出物を製造し、該抽出物を約2−10%固形含有量となるまで濃縮し、濃縮した該抽出物を所定比率で食用油と混合して混合物となし、該混合物を均質化することで乳剤を形成するステップを包含する。
【0072】
植物抽出物成分:
一般に、天然界面活性剤と水溶性抗酸化剤を相当量含有する植物であれば、いずれも本発明の方法に使用できる。菊科の植物、たとえばベルモニア spp.或いはキツネノマゴ科、たとえばストロビランセス・クリスパス(Strobilanthes crispus)或いはサリコカリクス・クリスパス(Saricocalix crispus)は使用できる。
【0073】
好ましい実施例において、草木植物であるベルモニア spp.、たとえば、ベルノニア・アミグダリナ(Vernonia amygdalina)、ベルノニア・コロラタ(Vernonia colorata)、ベルノニア・カルボアナ(Vernonia calvoana)等が使用され得る。特にベルノニア・アミグダリナを使用するのがよい。
【0074】
ベルノニア・アミグダリナ植物のどの部分(根、茎、葉或いはそれらの組合せ)でも、本発明の栄養補助食品組成物の製造のための抽出物の製造に使用できる。しかし、ベルノニア・アミグダリナ植物の葉を使うのが特に好ましく、それはその高いファイトニュートリエント含有量と、が植物の他の部分に較べ、一般により味がよいためである。
【0075】
該植物の新鮮な葉或いは乾燥葉のいずれもベルノニア・アミグダリナ抽出物に使用できるが、新鮮な葉のほうが、乾燥葉よりもよい。これは、ベルノニア・アミグダリナの新鮮な葉から製造された抽出物は、乾燥葉から製造したものよりも、不純物が少ないことが分かったためである。
【0076】
ベルノニア・アミグダリナ抽出物の製造:
本技術において一般に知られている方法が、その根と茎から該植物抽出物を製造するのに使用される。ゆえに、ここでは該植物の葉からベルノニア・アミグダリナ抽出物を製造する方法だけを討論する。
【0077】
・ベルノニア・アミグダリナ植物の新鮮な葉から
本発明の好ましい実施例における、ベルノニア・アミグダリナ植物の新鮮な葉からの液体抽出物の製造が以下のように説明される。
【0078】
第1に、ベルノニア・アミグダリナ植物の新鮮な葉がろ水で濯がれる。濯がれた葉はそれからベルノニア・アミグダリナ葉ペーストの製造に便利なように小サイズにカットされる。該ペーストはカットされた葉を混合或いは研磨することで製造され得る。或いは、スクリュープレスジューサー或いは他の該葉ペーストを製造するのに適した任意の工業用装置も使用できる。それから、第1液体抽出物を製造するために、水が、該ベルノニア・アミグダリナ葉ペーストに、4:1の割合で加えられる(たとえば、4kgの水が、新鮮な葉1kgに対して使用される)。
【0079】
大きな繊維質物質が該第1液体抽出物より取り除かれて第2液体抽出物が形成される。
【0080】
約5−10%の食品グレードの珪藻土粉(DE powder)が該第2液体ベルノニア・アミグダリナ抽出物に加えられ、この混合物が、10−15分攪拌される。該珪藻土粉は該混合物からのクロロフィルの除去を容易とする。
【0081】
該混合物に対して、それから純化ステップが、圧縮空気を利用したセラミック管濾過工程により実行される。該液体混合物は順序よく配列された複数のセラミック濾過管を含む濾過容器に充填される。ここで使用される該セラミック濾過管は、濾過成分(たとえば活性炭素)がない。清浄な濾過された圧縮空気が、濾過工程を開始するために、濾過容器を通して圧送される。余剰の非水溶性固体(珪藻土粉)はこの濾過工程で除去される。
【0082】
選択的に、上述の濾過工程の前に、該第2液体抽出物−珪藻土粉混合物は、デカンタ器具を通して流され、それにより非水溶性固体(たとえば珪藻土粉及び細かい繊維質物質)と水溶性固体が分離されてもよい。
【0083】
本発明の栄養補助食品組成物の製造に使用される最終液体ベルノニア・アミグダリナ抽出物は、色がハニーブラウンで水溶性固体のみ含有する。
【0084】
・ベルノニア・アミグダリナ植物の乾燥葉から
乾燥ベルノニア・アミグダリナ葉から液体抽出物を製造する好ましい方法は以下のように説明される。
【0085】
水が乾燥ベルノニア・アミグダリナ葉に、好ましくは8:1の割合で加える(たとえば8kgの水を1kgの葉に加える)。葉はそのまま1−2時間浸漬される。浸漬後の葉はそれから約摂氏50度から約摂氏80度(摂氏50度より高い任意の温度であるが沸騰温度より低い温度)まで、及び2−3時間加熱され、こうして第1液体抽出物が得られる。
【0086】
該第1液体抽出物はそれから室温まで冷まされ、それから濾過されて最終(第2)ベルノニア・アミグダリナ抽出物が得られ、それは、色が濃茶で本発明の栄養補助食品組成物の製造に用いられ得る。
【0087】
食用油成分:
・食用植物油
各種の食用植物油が、本発明の栄養補助食品組成物の製造のために上記最終液体ベルノニア・アミグダリナ抽出物との組合せに使用され得る。
【0088】
油溶性抗酸化剤、たとえばトコフェロール及びトコトリエノールを含有する食用植物油の使用が好ましい。そのようなファイトニュートリエント成分を有する植物油の例は、赤椰子油、小麦胚芽油、ココナッツ油、コーン油、大豆油、オリーブオイル、ひまわり油、米ぬか油、或いはグレープシードオイルである。
【0089】
カロテノイド、ファイトステロール、スクアレン及びコエンザイムQ10、さらにトコフェロール及びトコトリエノールを含有する赤椰子油或いは圧搾椰子繊維油のような植物油が、特に好ましい。
【0090】
・食用水生動物油
オメガ−3脂肪酸及びスクアレンのような油溶性抗酸化剤を含有する水生動物油もまた、本発明の栄養補助食品組成物の製造のために、ベルノニア・アミグダリナ抽出物と組み合わせて使用され得る。オキアミ油或いはフィッシュオイル、例えば鱈肝油或いは鮫肝油がこのような食用油の好ましい例である。
【0091】
使用される食用油は、植物或いは水生動物由来のいずれであっても、最終ベルノニア・アミグダリナ抽出物と、後述する方法で、各種の所定の比で混合され得る。
【0092】
栄養補助食品組成物の製造方法:
前もって製造された液体ベルノニア・アミグダリナ抽出物は、固体含有量が約2−10%となるまで、従来の方法で濃縮される。
【0093】
乾燥ベルノニア・アミグダリナ葉由来の抽出物に関しては、5%の固体含有量の濃縮が、好ましい。
【0094】
該乾燥ベルノニア・アミグダリナ抽出物濃縮物は、それから食用油(たとえば赤椰子油或いは鱈肝油)とホモジナイザで混合される。該抽出物−食用油混合物の均質化を完成できる任意の伝統的な機器、器具が本発明の方法において使用され得る。
【0095】
該抽出物は、食用油と、各種の所定の比、たとえば1:9(10%のベルノニア・アミグダリナ抽出物水溶性固体含有量)或いは1:4(20%のベルノニア・アミグダリナ抽出物水溶性固体含有量)或いは1:1(50%のベルノニア・アミグダリナ抽出物水溶性固体含有量)、或いは1:9から9:1の任意の混合比で混合され得る。
【0096】
ベルノニア・アミグダリナ抽出物と油成分の好ましい混合比は、製造される栄養補助食品に大きく依存する。たとえば、1部のベルノニア・アミグダリナ抽出物と1部の油成分の混合比が、カプセル或いは錠剤を製造する場合に好ましく、9部のベルノニア・アミグダリナ抽出物と1部の油成分の混合が、栄養補助食品が浣腸剤として実施されるときには好ましい。
【0097】
該ベルノニア・アミグダリナ抽出物は、天然乳化剤成分を含有する。ゆえに、食用油は均質化の後、乳化されて、「植物抽出物−油乳剤」を形成する。
【0098】
ある実施例において、新鮮な葉から製造された該ベルノニア・アミグダリナ抽出物は、圧搾椰子繊維と混合される時、「圧搾椰子繊維油抽出剤」として使用され得る。
【0099】
圧搾椰子繊維油は、スクリュープレスを使用して粗椰子油を搾り出した後に椰子繊維に残留する油である。機械的に中果皮から全ての椰子油を搾り出すことはできない。粗椰子油を中果皮から搾り出した後に、油を抜き取られた中果皮は、椰子繊維として知られ、該繊維中には約5−6%の油が残留している。残留油は慣習的に、溶剤抽出或いは超臨界流体抽出のいずれかの方法で抽出される。該椰子繊維油は、非常に高レベルのカロテノイド(4000−6000mg/kg)、トコール(2400−3500mg/kg)を、他のファイトニュートリエント、例えばスクアレン(1000−1800mg/kg)、ステロール及びリン脂質(約3.7%)と共に含有する。
【0100】
搾油工場より入手した新鮮できれいな椰子繊維が、伝統的なミキサーを用いて、該液体抽出物と混合される。該液体抽出物中のサポニン(界面活性剤)成分は、天然洗剤として働き、該混合物が混合工程中に押圧される時に、加圧椰子繊維から油を抽出させる。椰子繊維はすでに搾油工場で高温高圧にさらされているため、該椰子繊維に付着していた油溶性及び水溶性フェノールは椰子繊維から洗い流され(搾りだされ)、サポニン含有の水中油型乳剤が形成される。さらに椰子繊維が該混合物に添加されると、形成された液体乳剤の一部が、より濃縮された乳剤を形成するためにプレスされた繊維により吸収される。ミキサーが停止すると、該繊維は最後に圧搾され、その後、固体と繊維成分を取り除くために抽出された液体乳剤がふるいに掛けられる。ベルノニア・アミグダリナ抽出物と圧搾椰子繊維油を包含する濃縮液体抽出物乳剤が製造される。
【0101】
好ましい実施例において、該乳剤は伝統的な乾燥工程により、保存のために粉体に変換され得る。使用できる乾燥法の例は、スプレードライ、或いはフリーズドライ法である。フリーズドライ法は、該乳剤の植物抽出物成分が新鮮ベルノニア・アミグダリナ葉由来である場合に好ましく、スプレードライは、乾燥葉が使用される時に好ましい。
【0102】
栄養補助食品組成物:
上述したように、本発明の栄養補助食品組成物は(乳剤或いは粉保存形態のいずれであっても)、ベルノニア・アミグダリナ抽出物由来の水溶性抗酸化剤と食用油(例えば食品或いはフィッシュオイル)由来の油溶性抗酸化剤の組合せを含有する。重要なことは、本発明の栄養補助食品組成物は合成成分がなく、すなわち、100%天然であると言えることである。
【0103】
本発明の方法において、製造される該栄養補助食品組成物の栄養の含有量を強化するため、高含有量の油溶性抗酸化剤を含有する食用油の使用が好ましい。
【0104】
トコフェロール及びトコトリエノール(ビタミンE類)、カロテノイド(ビタミンA類)、ファイトステロール、スクアレン及びコエンザイムQ10のような抗酸化剤を含有する食用植物油が好ましい。
【0105】
オメガ−3脂肪酸及びスクアレンのような抗酸化剤を含有する水生動物油が好ましい。特に好ましいのは、オキアミ油或いは食用フィッシュオイルである。
【0106】
後に実施例において示されるように、該ベルノニア・アミグダリナ抽出物は相当量の、フラボノイド(抗酸化剤)、サポニン、微量ミネラル(例えばマグネシウム及びカリウム)のような水溶性ファイトケミカルを含有する。
【0107】
フラボノイドはよく知られた抗酸化剤であり、抗原及びウイルスに対する人体の反応を修正することが強く指摘されてきた。それらはまた、ある種の癌及び心臓病の予防に効能があると考えられている。
【0108】
分析の後、ベルノニア・アミグダリナ抽出物に含有されるフラボノイドは、ケルセチン同等物であることが発見された。ケルセチンは最もアクティブなフラボノイドであることがわかっている。それは重要な抗炎症活性を示し、潜在的な抗酸化剤であり、高血圧患者の血圧を下げ、癌、心臓病、白内障、及び気管支炎及び喘息のような呼吸器疾患の治療及び予防において効能を示している。
【0109】
サポニンは、ベルノニア・アミグダリナ抽出物の主要な成分であり、それは天然の表面活性剤、すなわち、天然乳化剤である。該抽出物におけるサポニンが利用できることは、本発明の栄養補助食品組成物における水溶性抗酸化剤(フラボノイド)と油溶性抗酸化剤(例えばトコフェロール及びトコトリエノール、カロテノイド、オメガ−3脂肪酸、スクアレン等)の組合せを有利とする。
【0110】
現在、茶植物及びムクロジ科(例えば茘枝)、バラ科(例えばセッケン木)、リュウゼツラン科(例えばイトラン)類の植物由来のサポニンが、化学的に合成された表面活性剤(例えばレシチン)と同様に、オイルベース調製或いは混合物の処理に関して、乳化剤として一般に使用されている。
【0111】
表面活性剤として、サポニンは、「天然洗浄剤」と称することができ、ゆえに、後述の本発明の栄養補助食品組成物の用途が、経口投与であれば、口内洗浄剤とされ、大腸直腸投与であれば、解毒剤とされる。
【0112】
サポニンはまた、抗酸化特性を有し(抗酸化剤であり)、それにより細胞を自由基による酸化から保護し、及び、抗菌、抗ウイルス、抗真菌特性が広く知られている。
【0113】
典型的な両親媒性(親水性及び親油性)化合物は、振られると、サポニンを含む液体の表面に、セッケン状泡が一般に観察さえる。
【0114】
ベルノニア・アミグダリナ抽出物の微量ミネラル成分(例えばマグネシウム及びカリウム)は、脱水の緩和及び特定ミネラル欠乏による病気(例えば喘息)の治療に有効であり得る。
【0115】
各種調製:
本発明の方法により製造される栄養補助食品組成物はさらに、液体或いは粉体形態のいずれかに調製されて、それは各種経路で人体に投与される(例えば、口、局所/皮膚、或いは大腸直腸経路)。
【0116】
・液体形態
本発明の方法の液体乳剤栄養補助食品組成物は、それだけで、或いは他の天然由来食品成分と混合される時のいずれでも、さらに処理(例えば加熱殺菌)されて、健康飲料として消費に供され得る。健康飲料用途である時は、栄養補助食品乳剤の植物抽出物成分を製造するのに新鮮ベルノニア・アミグダリナ葉が使用されるのが好ましい。
【0117】
また、該液体乳剤は、浣腸剤として投与され得る。この例では、好ましくは、該乳剤は、9部の植物抽出物と1部の食用油を含有する。伝統的な、或いは進歩した浣腸方法が使用され得る。
【0118】
・粉形態
粉形態の栄養補助食品を製造するため、均質化による栄養補助食品乳剤を形成する前に、結合剤が食用油−植物抽出物混合物に加えられる。該混合物への結合剤の添加量は、総食用油−植物抽出物混合物容量の50%までとされ得て、一般に、食用油と植物抽出物の混合比により決定される。たとえば、結合剤は、食用油−植物抽出物混合物に、1部の油:9部の植物抽出物:2部の結合剤の割合で加えられ得る。或いは、油対植物抽出物の混合比が9:1の時、結合剤は、9部の油:1部の植物抽出物:5部の結合剤の割合で添加され得る。
【0119】
添加され得る結合剤の例は、マルトデキストロース、貝化石粉等とされ得る。マルトデキストロースは好ましい結合剤であり、食用油−植物抽出物混合物と共に、1:1:1の好ましい混合比で調製される。
【0120】
結合剤の添加と栄養補助食品乳剤の形成に続き、スプレードライ或いはフリーズドライ法のいずれかが、栄養補助食品の乾燥粉の製造に使用され、それはさらに、医薬的に許容される担体と共に処理されて、経口剤型、たとえば錠剤或いはカプセルとされて、サプリメントとしての消費に供される。
【0121】
植物抽出物の実質的な天然炭水化物含有量のため、該植物抽出物−食用油乳剤に結合剤を加えなくても、栄養補助食品の粉形態を製造することも可能である。しかし、結合剤の添加は、乾燥工程(スプレードライ或いはフリーズドライのいずれか)による乾燥粉栄養補助食品の歩留りを著しく改善する。
【0122】
該栄養補助食品組成物の乾燥粉形態はまた、ソフトゼラチンカプセルを製造するために、さらにフィッシュオイル濃縮物(たとえば鱈フィッシュオイル、鮫フィッシュオイル)及びゼラチンと混合され得る。栄養補助食品中の植物抽出物のサポニン含有量は、カプセル内容物が消化システムの水内容物と接触した時に、バイオ吸着可能乳剤の形成を助けることにより、フィッシュオイルの生物学的利用能を改善する。
【0123】
粉形態の栄養補助食品はまた、各種飲料と混合されて、飲料、たとえばグァバジュースのような果汁、ビールのようなアルコール飲料、チョコレート麦芽味乳飲料(ミロ(登録商標))及びコーヒーの強化形態を製造するのに供され得る。
【0124】
さらに選択的に、本発明の方法により製造された粉状栄養補助食品組成物はまた、化粧用或いは医療用軟膏又はクリームの生産のために水生溶液中に分散され得る。
【0125】
・脱臭ココアバターとの調製
ココアバターは、最も安定した脂肪の一つとして知られ、天然抗酸化剤を含み、それは酸敗を防止し、ゆえに2から5年の有効保存期間を可能とする。それはそのスムーズなテクスチャ、甘い香り及び保湿特性により、化粧品及びスキンケア商品、たとえば石鹸及びローションの人気のあるベース成分となっている。
【0126】
本発明の栄養補助食品組成物の乾燥粉形態は、脱臭ココアバターと混合されて、以下に説明される人用のさらに多様な健康製剤が製造される。
【0127】
室温において、ココアバターベースは固体形であり、「間接的に溶かされて」液体ココアバターベースを形成する。たとえば、ココアバターは湯せんに掛けられ得る。他の、直接加熱以外のココアバター溶融方法もまた使用可能である。
【0128】
乾燥粉栄養補助食品は溶融ココアバターベースに、約95%から50%のココアバターに対して約5から50%の乾燥粉の割合で、注がれ、攪拌されて、液体栄養補助食品−ココアバター混合物が形成される。
【0129】
混合物が完全に溶融され混合された時、液体混合物は適宜寸法の型に注入されて固体混合物が形成される。モールドはフリーザーに混合物が固化するまで適宜時間置かれる(たとえば約15から20分)。
【0130】
使用される型の形状と寸法は固体混合物の用途により異なる。たとえば、該固体混合物はさらに処理されて口或いは大腸直腸投与形に製造され得る。
【0131】
(i)経口投与形
固体混合物から製造され得る経口投与形の例は、チュアブル錠剤である。
【0132】
口腔内に置かれると、該錠剤内の該栄養補助食品粉は唾液に接触し且つ正常な体温により唾液を吸収し(正常コア温度は約摂氏37度、正常口腔温度は約摂氏36.8度)、これによりココアバター成分が溶融し、錠剤が溶ける。サポニンの存在のため(該栄養補助食品粉の成分)、溶けた錠剤混合物は口腔シャンプー効果を発生する。約10−15分のうがいは、該混合物が歯肉と歯の洗浄と殺菌を助けるために口腔の健康を改善し得る。
【0133】
このことは、たとえば老人或いは寝たきりの患者に、或いは旅行者や水不足発生時の毎日の使用にさえ役に立ち便利である。
【0134】
錠剤が100%天然由来成分であることから、溶融混合物はうがい後に嚥下可能で、たとえば、胃の消化を緩和するのに用いられ得る。溶融混合物は人の消化システムにより容易に分解され、ゆえに、ファイトケミカル成分を有効に吸収させる。
【0135】
(ii)大腸直腸投与形
固体混合物から製造された大腸直腸投与形の例は、座薬である。
【0136】
固体栄養補助食品−ココアバター混合物を含有する座薬が直腸エリアに挿入される時、座薬中の栄養補助食品粉内容物が直腸粘液に接触して水を吸収する。正常な人体温度(約摂氏37度)は該ココアバター内容物の「溶融」をもたらし、その結果、座薬が溶ける。サポニンの存在のため(該栄養補助食品粉の成分)、溶けた座薬はシャンプー効果を発生し、それは結腸洗浄と大腸直腸エリアの消毒を助ける。
【0137】
同時に、大腸直腸細菌の存在は、溶けた座薬混合物をさらに分解するのを助け、非吸収性のココアバターベースが放出される時に、ゆえに大腸直腸粘膜内側から栄養補助食品内容物を効果的に吸収させられる。
【0138】
非常に大きな吸収表面を構築する大腸直腸粘膜内側からの血液循環システムへの直接吸収は、これを特に、該栄養補助食品組成物の特に効き目のある伝送経路とする。また、この「栄養補助食品−座薬」中のサポニン内容物は、大腸直腸粘膜の浸透性を増し、ゆえに、大腸直腸エリアにおける栄養と水の吸収を助け及び刺激する。最近の調査(2007年のLinus Pauling Instituteによる研究)は、フラボノイドは実際には人体にあまり吸収されず(5%以下)及び吸収されたものは急速に代謝され排出されてしまうことが指摘されている。ゆえに、本発明の該栄養補助食品組成物におけるサポニンの役割は、該組成物の抗酸化剤栄養素(フラボノイド)内容物の伝送効率において特に顕著である。
【0139】
水溶性の科学物質含有量(フラボノイド、微量ミネラル)栄養補助食品ココアバター含有品は簡便にエネルギーを人体に供給でき、大腸粘膜内層で吸収される、繰り返すが老人或いは寝たきりの患者で、消化器器官が機能せずまたは経口で最小限の栄養素を供給でき有用である、このようなインスタント栄養素は一般人や寒冷地に向かう旅行者にも有用を証明できる、さらに体重減量や肥満のコントロールにも有用性を証明できるかもしれない。
【0140】
浣腸剤の方法で大腸直腸に投与するのとは反対に、座薬は、栄養補助食品組成物をゆっくりと放出させ、すなわち、より長い栄養素保留時間を提供し、これはその固体(半固体)性質による。栄養補助食品組成物のゆっくりした放出は、また、消化システムに対する破壊或いは干渉の可能性を減らす。
【0141】
実施例:
以下の実施例は本発明の栄養補助食品製造方法の各種見地、方法及びステップを説明する。これらの例は本発明を制限するものではなく、その範囲は添付のクレームにより提示される。
【0142】
以下の実施例において使用されるベルノニア・アミグダリナ抽出物の植物源は、マレーシア セランゴール州 アッサムジャワの2エーカーの土地に栽培された。
【0143】
マレーシアのMedicinal Plants Division of the Forest Research Instite 或いはFRIMは、分類鑑定*により、該植物は菊科バーノニア属に属することを確認した。該植物の生殖部位の試験から、FRIMはそれがベルノニア・アミグダリナに近似であることを発見した。ベルノニア・アミグダリナ植物は図1及び図2に示される。
* FRIM ref. FRIM394/TU671/3/1 KLT dated 29th February 2008
【0144】
実施例1:ベルノニア・アミグダリナ乾燥葉抽出物のスプレードライ粉形に対する一般栄養価分析
いくつかの周知の試験法がベルノニア・アミグダリナ乾燥葉抽出物の一般栄養価を確認するために実行された。この分析は、Consolidated Laboratory(M)Sdn Bhd*により実施された。結果は以下の表1に示される。
*Lab ref.CL/M 116116/2007 dated 6th August 2007
表1:ベルノニア・アミグダリナ乾燥葉抽出物のスプレードライ粉形に対する一般栄養価分析結果
【表1】

結果から分かるように、ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物は、高い天然炭水化物含有量を有する。
【0145】
実施例2:ベルノニア・アミグダリナ乾燥葉抽出物のスプレードライ粉形に対する重金属及びミネラル試験
ICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析装置)検出法が、Universiti Teknologi MalaysiaのSpectra Kembangan Laboratory of the Faculty of Chemical And Natural Resources Engineeringにて実施されて、ベルノニア・アミグダリナ乾燥葉抽出物の重金属及びミネラル成分が確認された。結果は表2に示される。
表2:ベルノニア・アミグダリナ乾燥葉抽出物のスプレードライ粉形に対する重金属及びミネラル試験結果
【表2】

上記分析結果によると、ベルノニア・アミグダリナ乾燥葉抽出物は高含有量のカリウム、マグネシウム、カルシウム及びナトリウムを含有するが、毒素或いは重金属は含有しない。
【0146】
実施例3:ベルノニア・アミグダリナ植物に対するファイトケミカル分析
Bioassays*がFRIMのMedicinal Plants Divisionにより実施され、ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物のサンプル中のファイトケミカル成分(たとえば、アルカロイド、サポニン、フラボノイド、タンニン、トリテルペン及びステロイド)が確認された。
*FRIM ref. FRIM394/TU671/1/1(Sub5)/S17 datede 9th September 2005
【0147】
アルカロイド分析評価
少なくとも2.5gのベルノニア・アミグダリナ葉がクロロホルム中に浸され、続いてアンモニアを含むクロロホルムが添加された。クロロホルムが取り出され、試験管中或いは類似物中へと濾過された。相当量が試験管中に加えられ、クロロホルム層は分離される。クロロホルム層を除去した後、得られる液体抽出物は10%の硫酸で処理され、その後、メイヤーズ試薬で試験される。
【0148】
白色沈殿物の形成は、アルカロイドの存在を示す。白色沈殿が観察されなければ、すなわち、ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物中にアルカロイドは存在しない。
【0149】
サポニン分析評価
ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物中のサポニンの存在と相対量を検出するために標準メタノール泡試験が実施された。メタノールで希釈された液体葉抽出物は試験管中で蒸留水と混合される。
【0150】
少なくとも15分間の安定した泡の形成は、サポニンの存在を示す。2〜3cm高さ(+1から+3の標準スケール上では+2)が観察され、すなわち、相当量のサポニンがベルノニア・アミグダリナ葉抽出物中に存在する。
【0151】
フラボノイド分析評価(フラボノイドの存在)
標準フラボノイド検出試験がベルノニア・アミグダリナ葉抽出物におけるフラボノイドの存在と相対量の検出のために実施される。クロロホルムに希釈された葉抽出物はエーテル中で分解させられた。該混合物は10%アンモニア溶液を入れたメスフラスコに加えられ及び振られる。
【0152】
アンモニア溶液における黄色の形成は、フラボノイドの存在を示す。マイルドな黄色(+1から+3の標準スケール上の+2)、すなわち、ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物中の相当量のフラボノイドの存在が観察された。
【0153】
タンニンとポリフェノール化合物の分析評価
メタノールで希釈されたベルノニア・アミグダリナ葉抽出物が1%の塩化鉄溶液と混合され、振られた。
【0154】
青黒色の形成は、加水分解性のタンニンの存在を示し、一方、茶緑色は濃縮タンニンの存在を示す。色変化、すなわち、ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物におけるタンニンの存在は観察されなかった。
【0155】
ステロール/トリテルペンの分析評価
クロロホルムで希釈されたベルノニア・アミグダリナ葉抽出物は、リーバーマン・ブルヒアルト試薬を使用して試験された。
【0156】
赤色の形成は、トリテルペンの存在を示し、緑色の形成は、ステロールの存在を示す。マイルドな緑色(+1から+3の標準スケール上の+2)が観察され、すなわち、トリテルペンの存在はベルノニア・アミグダリナ葉抽出物において確認されず、相当量のステロールがベルノニア・アミグダリナ葉抽出物において確認された。
【0157】
上述のベルノニア・アミグダリナ葉抽出物に対するファイトケミカル分析は、表3にまとめられる。
表3:ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物に対するファイトケミカル分析結果
【表3】

【0158】
要約すると、ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物は相当量のサポニン、フラボノイド及びステロイドを含有する。
【0159】
実施例4:ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物のサポニン含有量分析
ウルソ酸同等物に基づくベルノニア・アミグダリナ葉抽出物のトリテルペノイドサポニン分析が、FRIMのMedicinal Plants Divisionにより実施された。
【0160】
僅かに修正した比色法がトリテルペノイドサポニンの定量分析に用いられた。0.5或いは1.0mlのメタノール希釈葉抽出物が、10ml試験管に移された。メタノールは試験管を水浴中に浸すことで蒸発させられる。0.2mlの新たに混合された5%(w/v)バニリン−酢酸溶液及び1.2mlの過塩素酸が加えられる。この混合物はそれから摂氏70度で15分間保温される。該試験管は取り出されて流水中で2分間冷やされる。それから、エチルアセテートが総容量5mlとなるように加えられる。該混合物の吸光度が分光高度計で500nmで測定された。結果は、抽出物の%ウルソル酸w/w(ウルソル酸標準曲線との比較)で表示される。
【0161】
該ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物の総トリテルペノイドサポニン含有量は8.08±0.83%(w/w)(ウルソル酸同等物)。
【0162】
実施例5:ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物に対するフラボノイド同等物試験
フラボノイド同等物試験が、ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物のサンプル中のフラボノイドタイプと量を確認するためにFRIMのMedicinal Plants Divisionで実施された。
【0163】
ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物中に存在するフラボノイドのタイプは、ケルセチン同等物と確認された。スプレードライ形のベルノニア・アミグダリナ葉抽出物の総ケルセチン同等物の含有量が微修正塩化アルミニウム比色法により分析された(Liu B.et.al.,2007, Journal of Food Engineering
78:584−587)。
【0164】
1mlのメタノール希釈抽出物、0.3mlの窒化ナトリウム、及び4.0mlのメタノールが混合され、5分間静置された。0.3mlの10%塩化アルミニウム(w/v)がこの混合物に加えられ、静置された。6分後に、2.0mlの1M水酸化ナトリウムが添加された。分光光度計での510nmでの測定に先立ち、最終反応混合物容積が、2.4mlの脱イオン水を加えて10mlとなるものとされた。
【0165】
結果は、サンプルの乾燥重量(g)当たりのケルセチン重量(mg)において表現される(ケルセチン標準曲線との比較)。結果は以下の表4に示される。
表4:微修正塩化アルミニウム比色評価分析によるベルノニア・アミグダリナ葉抽出物のサンプル中のフラボノイド含有量測定結果
【表4】

FRIMによりなされた上記分析*は、ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物中のフラボノイド含有量が重量パーセントで約10%であり、すなわち、大量であることを確認した。
*FRIM ref.FRIM394/TU671/1/1(Sub5)/S05 dated 4th March 2008
【0166】
実施例6:ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物に対する高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析
各種条件下、すなわち、液体抽出物、フリーズドライ粉形態下での該葉抽出物中のフラボノイド含有量の安定性を確認するため、ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物の三つのサンプル、すなわち、新鮮サンプル(コード:157/08)、浸漬,フリーズドライサンプル(コード:096/08)、及び摂氏60度,スプレードライサンプル(コード:098/08)が、HPLCで分析された。該HPLC分析はFRIMのMedicinal Plants Divisionにより実施された。
【0167】
各サンプル5mgがそれぞれ500μlの水に混合され、室温で60分間超音波処理された。すべての不溶性の残留物が遠心分離により除去される。上澄み液はPVDFフィルタ(孔径0.45μm)を通して、バイアル中へと濾過され、その後、HPLC分析に使用される。該三つのサンプルは、上述のように準備され、フォトダイオードアレイ検出器(Water 996)を具えたHPLCシステム(Waters Delta 600 with 600 controller) により分析された。Phenomenex-Luna (5μm)カラムが使用され(4.6 mm × 250 mm)、及び成分の溶出のために、AとBと示される二つの溶剤勾配が採用された。溶剤Aは0.1%水性H3 PO4 とされ、溶剤Bはアセトニトリルとされた。開始条件は、85%のAと15%のBであり、線形勾配は25%のBに t=12分で達する。これに続き、t=22分まで超音波溶出が行われ、その後、プログラムは開始溶剤組成物にt=25分でもどり、及び、さらに10分間維持される。使用される流速は1.0ml/分、注射体積は10μlとされた。各サンプルに関して三つの注射が実行された。三つのサンプルすべてにおける主要ピークの滞留時間とUVスペクトルが分析された。
【0168】
三つのサンプルにおいていくつかの共通するピークがあることが分かった。これらのピークにより代表される化学成分の濃度(ピーク強度)は、一般にサンプルにより異なり、098/08(摂氏60度,スプレードライサンプル)>096/08(浸漬,フリーズドライサンプル)>157/08(新鮮サンプル)であった。ピークB、D及びEはフラボノイドに帰しそれらの強度は三つのサンプルすべてに関し一般に一定に維持された。
【0169】
三つの全てのサンプルの主要ピークのHPLCクロマトグラフ及びUVスペクトルは図3から図7に示される。
【0170】
実施例7:ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物の抗酸化剤活性測定
ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物の抗酸化剤活性を確認するため、二つの測定が、FRIMのMedicinal Plants Divisionによりなされた。上述の実施例3、5及び6の結果から分かるように、ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物中の水溶性抗酸化剤は大まかにはフラボノイドのタイプであり、さらに詳しくは、ケルセチン同等物と識別され、すなわち、以下の測定はフラボノイド活性試験である。
【0171】
キサンチン/キサンチンオキシダーゼ超酸化物排除方式
この検査はベルノニア・アミグダリナ葉抽出物の任意の超酸化物自由基陰イオンに対する排除活性を評価する。標準キサンチン酸化酵素反応混合物がこの測定において使用される。
【0172】
DPHP自由基排除測定
この測定はベルノニア・アミグダリナ葉抽出物の還元活性を評価して、その抗酸化潜在力(AOP)を決定する。
【0173】
このほか、ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物の総フェノール含有量(TPC)が、チロシナーゼ抑制活性と同様に試験された。以上の試験の結果は以下の表5に示される。
表5:ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物のサンプルのキサンチン/キサンチンオキシダーゼ超酸化物排除測定、DPHP自由基排除測定、総フェノール含有量及びチロシナーゼ抑制活性試験の結果
【表5】

【0174】
得られた結果は、標準コントロールと比較してベルノニア・アミグダリナ葉抽出物は相当な自由基排出活性と抗酸化潜在力を有することが示唆される。
【0175】
実施例8:粉末形式の栄養補助食品組成物製造の例示プロセス
スプレードライ及びフリーズドライ粉末形式を調製するために使用される液体栄養補助食品組成物が、ベルノニア・アミグダリナ葉乾燥葉由来のベルノニア・アミグダリナ葉抽出物を使用し、及び赤椰子油を食用油成分として使用する本発明の方法を使用して製造される。
【0176】
[スプレードライ栄養補助食品粉末の調製]
以下のスプレードライ工程が、2008年11月11日に、Universiti Teknologi Malaysia(Johor)のChemical Engineering Pilot Plantにて実施された。
【0177】
・バッチ1
115リットルの水が、12.4キログラムの乾燥ベルノニア・アミグダリナ葉に加えられた。その混合物は摂氏60度まで加熱されて3時間そのまま加熱された。加熱された混合物は室温まで冷まされて濾過された。50リットル液体植物抽出物中、4.5%固体含有量(2.25キログラム)が観察された。スプレードライ工程の前に、2.25リットルの赤椰子油が50リットルの液体植物抽出物に加えられて均質化された。この液体の入口温度は摂氏180度で、出口温度は摂氏100度であった。スプレードライは、完成までに12時間30分かかった。産物の栄養補助食品のスプレードライ粉末の量は、0.523kgであった。
【0178】
・バッチ2
115リットルの水が、12.3キログラムの乾燥ベルノニア・アミグダリナ葉に加えられた。その混合物は摂氏60度まで加熱されて3時間そのまま加熱された。加熱された混合物は室温まで冷まされて濾過された。70リットル液体植物抽出物中、3.2%固体含有量(2.25キログラム)が観察された。スプレードライ工程の前に、2.25リットルの赤椰子油と2.25キログラムのマルトデキストロースが70リットルの液体植物抽出物に加えられて均質化された。この液体の入口温度は摂氏180度で、出口温度は摂氏100度であった。スプレードライは、完成までに14時間30分かかった。産物の栄養補助食品のスプレードライ粉末の量は、3.696kgであった。
【0179】
バッチ1と比較すると、バッチ2においてマルトデキストロース添加の後、顕著に高い栄養補助食品粉末の回収率が観察された。
【0180】
[真空フリーズドライ栄養補助食品粉末の調製]
以下のフリーズドライ工程が、2007年1月15日に、Forest Research Institute of Malaysia(FRIM)により実施された。
【0181】
10キログラムの乾燥ベルノニア・アミグダリナ葉が逆浸透水(RO)中に、4時間浸漬された。液体植物抽出物は続いて、摂氏50度での自然蒸発の方法で濃縮され、伝統的なフリーズドライ(或いは凍結乾燥)技術に先立ち、食用油と混合された。
【0182】
得られたフリーズドライ栄養補助食品粉末の量は、1.5キログラム、すなわち、15%の歩留りであった。
【0183】
実施例9:
栄養補助食品組成物のスプレードライ粉末形式の油溶性抗酸化剤含有量分析
上述の実施例8で調製された本発明の栄養補助食品組成物のスプレードライ粉末の二つのサンプル(バッチ1とバッチ2)の油溶性抗酸化剤含有量を確定するためにthe Malaysian Palm Oil Board(MPOB)により試験が実施された。
【0184】
標準試験が、バッチ1と2のスプレードライ粉末中の総カロテン含有量と各種周知の油溶性抗酸化剤の存在を確定するためになされた。
結果は以下の表6に示される。
表6:栄養補助食品組成物の二つのスプレードライサンプルに対する油溶性抗酸化剤含有量試験結果
【表6】

【0185】
実施例10:栄養補助食品組成物の乾燥粉末形式に対する分光光度計測定分析
実施例8の方法で調製されベルノニア・アミグダリナ葉抽出物と油椰子油を含有する栄養補助食品組成物の乾燥粉末形式に対して、総フェノール含有量、総フラボノイド含有量、及びカロテン含有量を検出するために分光光度計測定がなされた。測定は、the Product Development and Advisory Services Division of the Malaysian Palm Oil Board(MPOB)により実施された。
【0186】
フォリン チオカルト測定が、粉末サンプルの総フェノール含有量の測定のために行われた。この測定は、水酸基グループの存在が多くなるほど、光の吸収は増すものであるとして、サンプル中に存在する水酸基グループ数の測定を包含する。フォリン チオカルト試薬、モリブデンとタングステン塩の混合物が、サンプルに添加された。Mo(VI)及びW(VI)は可酸化フェノールグループの存在により減らされ、色の変化が観察された。光学吸収スペクトルを使用して色強度が測定された。定量が、ガリウム酸サンプルを使用してのキャリブレーションによりなされた。
【0187】
NaNO2 とAlCl3を使用しての比色法(F−Al手順)が、粉末サンプル中の総フラボノイド含有量を測定するためになされた。塩化アルミニウム複合体形成に基づく分光光度計測定は、食物中のフラボノイド含有量測定のために最も一般的に使用される分析手順の一つである。該手順は、配糖体の加水分解、エチルアセテートでの総フラボノイドアグリコン抽出及び塩化アルミニウムとの複合体形成を包含する。色変化が観察され、光学吸収スペクトルを利用して色強度が測定された。定量が、カテキンサンプルを使用してキャリブレーションによりなされ、結果はカテキン同等物として報告された。
【0188】
MPOBの所内試験法が、粉末サンプル内の総カロテン含有量を測定するために使用された。
【0189】
上述の測定の結果は、以下の表7に要約される。
表7:栄養補助食品組成物の乾燥粉末形式の総フェノール含有量、総フラボノイド含有量、及び総カロテン含有量測定の試験結果の概要
【表7】

註:レタスの総フェノール含有量は18.4−52μg/gであり、小麦は2.12−3.37μg/g(ガリウム酸同等物)である。
小麦の総フラボノイド含有量は、1gのふすま当たり259−330μg/g(エピカテキン同等物)である。
未漂白椰子油のカロテン含有量は、500−700mg/kgである。
【0190】
周知のとおり、FCR試薬は総フェノールを測定するのみならず、一般に還元物質と反応する。ゆえに、上記結果は事実上、サンプルの総還元能力(総抗酸化剤含有量)を代表し、総フェノール含有量だけを代表するのではない。
【0191】
実施例11:栄養補助食品組成物のスプレードライ粉末形式の抗酸化剤活性分析
上記実施例8で製造されたような栄養補助食品組成物の二つのスプレードライ粉末サンプルの抗酸化剤活性を確定するため、二つの測定がFRIMのMedicinal Plants Divisionにより実施された。
【0192】
キサンチン/キサンチンオキシダーゼ超酸化物排除方式
この測定はスプレードライ粉末サンプルの、任意の超酸化物自由基陰イオンに対する排除活性を評価する。標準キサンチン酸化酵素反応混合物がこの測定において使用される。
【0193】
DPHP自由基排除測定
この測定はスプレードライサンプルの還元活性を評価して、その抗酸化潜在力(AOP)を決定する。
【0194】
このほか、両スプレードライ粉末サンプルの総フェノール含有量(TPC)も、試験された。以上の試験の結果は以下の表8に示される。
表8:栄養補助食品組成物の二つのスプレードライ粉末サンプルのキサンチン/キサンチンオキシダーゼ超酸化物排除測定、DPHP自由基排除測定、総フェノール含有量試験の結果
【表8】

註:
1.TPC値>1000mg GAE/100g が高総フェノール含有量と見なされる。
2.TPCは、100gの乾燥重量あたりのガリオン酸同等物でありミリグラム表示される(mg GAE/100g)。
【0195】
結論:
実施例1−7の結果は、ベルノニア・アミグダリナ葉抽出物が相当量のデンプン、サポニン、フラボノイド、及び微量ミネラルのような各種ファイトケミカルを包含することを示す。フラボノイドのみの含有量は、該葉抽出物の乾燥粉末形式の重量の約10%であった。実施例9−11から、栄養補助食品粉末は、ベルノニア・アミグダリナ由来水溶性抗酸化剤と油溶性抗酸化剤の組合せを含有することが明かである。特に、該栄養補助食品粉末は、高いフェノール含有量と相当量のフラボノイド、トコトリエノール、トコフェロールを、カロテンと共に有することが観察された。ゆえに、本発明の方法により製造された栄養補助食品は、以下のように用いられて各種健康合併症の予防及び又は治療に最も適していると結論づけられる。
1)抗菌剤
2)抗ウイルス剤
3)抗真菌剤
4)抗酸化剤
5)抗炎症剤
6)抗高血圧及び抗高血糖症剤
7)免疫刺激剤
8)皮膚花瓶・喘息及び肺呼吸併発症の改善
9)解毒及び清浄剤(大腸直腸)
10)水吸収促進剤/刺激剤(大腸直腸)
11)結腸・前立腺及び肺癌症の予防
12)血液循環改善及び心血管疾病減少
【0196】
この技術に習熟するものにとって明かであるように、本発明は、他の特定形式において、その見地及び主要な特徴から乖離することなく、容易に実施され得る。本実施例は、ゆえに、説明のためだけのものであり、制限のためのものではなく、本発明の範囲は上述の記載よりもむしろ特許請求の範囲の記載により示され、そのうちでなし得る全ての変更はそのうちに属する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物抽出物由来の油溶性抗酸化剤及び水溶性抗酸化剤の組合せを含有する栄養補助食品組成物の製造方法であって、該植物抽出物はさらに天然界面活性剤を該栄養補助食品組成物に提供し、該方法は、
(i)植物抽出物を準備するステップ
(ii)該植物抽出物を、2−10%の固体含有量となるまで濃縮するステップ、
(iii)該植物抽出物の濃縮物を、所定比で食用油と混合するステップ
(iv)(iii)のステップで得た混合物を均質化して乳剤を形成するステップ、
以上のステップを包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、(v)(iv)のステップで得た混合物を乾燥させて粉末組成物を形成するステップ、をさらに包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、(iii)のステップにおいて、該食用油は該植物抽出物と、9:1から1:9の比で混合することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項4】
請求項3記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、(iii)のステップにおいて、該食用油は該植物抽出物と、1:9の比で混合することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項5】
請求項3記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、(iii)のステップにおいて、該食用油は該植物抽出物と、1:1の比で混合することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、(iii)のステップで得た混合物に、結合剤が添加されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項7】
請求項6記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、該結合剤がマルトデキストロースであることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項8】
請求項6又は7記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、(iii)のステップにおいて、該食用油、植物抽出物及び結合剤が、1:1:1の比で混合されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項9】
請求項6又は7記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、(iii)のステップにおいて、該食用油、植物抽出物及び結合剤が、1:9:2の比で混合されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項10】
請求項6又は7記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、(iii)のステップにおいて、該食用油、植物抽出物及び結合剤が、9:1:5の比で混合されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項11】
請求項1乃至10記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、該植物抽出物はフラボノイド、サポニンのような界面活性剤、炭水化物、及び、マグネシウム及びカリウムのような微量ミネラルを包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項12】
請求項1乃至10記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、該植物抽出物はベルノニア・アミグダリナ(Vernonia amygdalina)植物由来とされることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項13】
請求項12記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、該ベルノニア・アミグダリナ抽出物は、ベルノニア・アミグダリナ植物の葉、茎、根或いはそれらの混合物由来とされることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項14】
請求項12記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、該ベルノニア・アミグダリナ抽出物は、ベルノニア・アミグダリナ植物の葉由来とされることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項15】
請求項14記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、新鮮な緑のベルノニア・アミグダリナ植物の葉が、該植物抽出物を製造するのに使用されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項16】
請求項15記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(i)は、
(a)新鮮なベルノニア・アミグダリナの葉をペースト状とするステップ、
(b)(a)のステップで得たペーストを希釈するステップ、
(c)ステップ(b)で得た希釈混合物より、繊維物質を取り除くステップ、
(d)ステップ(c)で得た上澄み液に珪藻土粉を加えるステップ、
(e)ステップ(d)で得た混合物を濾過して、ベルノニア・アミグダリナ抽出物を得るステップ、
を包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項17】
請求項16記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(a)では、混合、研磨或いはスクリュープレスジューサーを使用して上記ペーストを製造することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項18】
請求項16又は17記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(b)の希釈において、該ペーストを製造するために使用されるベルノニア・アミグダリナ植物の葉1部に対して、4部の水を加えることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項19】
請求項16乃至18いずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、珪藻土粉は、該ステップ(c)の上澄み液95から90%に対して、珪藻土粉を5から10%の割合で加えることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項20】
請求項16乃至19いずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(d)で得た液体混合物中の非水溶性固体と水溶性固体との分離を、ステップ(e)より先に実行することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項21】
請求項16乃至20いずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(e)の濾過は、圧縮空気を使用したセラミック管濾過工程を包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項22】
請求項16乃至21いずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、圧搾椰子繊維をステップ(e)で得た液体抽出物に加え、さらにミキサーで処理して乳剤を形成することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項23】
請求項22記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、上記乳剤より固体及び繊維内容物を取り除き、濃縮液体乳剤を形成することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項24】
請求項15乃至23いずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(v)においてフリーズドライ法を用いて乾燥粉末組成物を製造することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項25】
請求項14記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、乾燥ベルノニア・アミグダリナの葉を用いて該植物抽出物を製造することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項26】
請求項25記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(i)は、
(a)乾燥ベルノニア・アミグダリナの葉に所定の比率で水を加え、適当な時間、浸漬させ、
(b)(a)のステップで得た混合物を必要時間加熱し、
(c)ステップ(b)で加熱後の混合物を室温まで降温し、
(d)ステップ(c)で降温後の混合物を濾過してベルノニア・アミグダリナ抽出物を得るステップを包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項27】
請求項26記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(a)において、1部の葉に対して8部の水の割合となるように乾燥葉に水を加えることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項28】
請求項26又は27記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(a)において水と乾燥葉の混合物は1−2時間浸漬されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項29】
請求項26乃至28のいずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(a)の混合物は、ステップ(b)において、沸騰温度以下まで加熱されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項30】
請求項29記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(b)において、該混合物は、摂氏50度から摂氏80度の間にまで加熱されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項31】
請求項26乃至30のいずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(b)において該混合物の加熱は2から3時間実施されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項32】
請求項26乃至31のいずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(ii)において、該植物抽出物は5%の固体含有量になるまで濃縮されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項33】
請求項26乃至32のいずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(v)においてスプレードライ法が使用されて乾燥粉末組成物が製造されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項34】
請求項1乃至33のいずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、該食用油はオメガ−3脂肪酸及びスクアレンを包含する群より選択された一種類以上の栄養素を含有することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項35】
請求項34記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(iii)において使用される該食用油は水性動物油を包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項36】
請求項34記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(iii)において使用される該食用油は、オキアミ油或いは鱈肝油或いは鮫肝油のようなフィッシュオイルを包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項37】
請求項1乃至34のいずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、該食用油は、トコフェロール及びトコトリエノールを包含する群より選択された一種類以上のファイトニュートリエントを包含する食用植物油とされることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項38】
請求項37記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、該食用植物油は、トコフェロール、トコトリエノール、カロテノイド、ファイトステロール、スクアレン及びコエンザイムQ10のようなファイトニュートリエントを包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項39】
請求項37記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(iii)で使用される該食用油は、赤椰子油、小麦胚芽油、ココナッツ油、コーン油、大豆油、オリーブオイル、ひまわり油、米ぬか油、或いはグレープシードオイルのいずれかを包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項40】
請求項36記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(iii)で使用される該食用油は、赤椰子油或いは圧縮椰子繊維油のいずれかを包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項41】
請求項37又は38記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(iii)で使用される該食用油は、赤椰子油を包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項42】
請求項1、4、11乃至23、25乃至32又は34乃至41のいずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(iv)の乳剤は、さらに処理されて、大腸直腸投与形式に形成されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項43】
請求項42記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、該大腸投与形式が浣腸剤と包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項44】
請求項2乃至41のいずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、(v)のステップの乾燥粉末組成物がさらに処理されて、経口投与に適した栄養補助食品が製造されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項45】
請求項44記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、経口投与の形式が錠剤或いはカプセルを包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項46】
請求項2乃至41のいずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(v)の乾燥粉末組成物はさらに処理されて局所投与に適した栄養補助食品が製造されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項47】
請求項46記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、該局所投与の形式が局所用クリーム或いはジェルを包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項48】
請求項2乃至41のいずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(v)の乾燥粉末組成物は、ジュース、アルコール飲料又は粉末飲料と混合されて、それらの飲料の強化形式が製造されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項49】
請求項48記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(v)の乾燥粉末組成物は、果汁と混合されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項50】
請求項49記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、該果汁はグァバジュースを包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項51】
請求項48記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(v)の乾燥粉末組成物は、ビールと混合されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項52】
請求項48記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(v)の乾燥粉末組成物は、チョコレート及び麦芽を包含するミルク飲料の粉末と混合されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項53】
請求項48記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(v)の乾燥粉末組成物は、コーヒー粉末と混合されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項54】
請求項2乃至41のいずれか記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(v)の乾燥粉末組成物は、液体脱臭ココアバターと混合されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項55】
請求項54記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、ステップ(v)の該乾燥粉末は95−50%のココアバターに対して、5−50%の乾燥粉末の割合で、脱臭ココアバターと混合されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項56】
請求項54又は55記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、得られた液体混合物は、さらに処理されて経口投与に適した栄養補助食品が製造されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項57】
請求項56記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、該経口投与の形式がチュアブルカプセルを包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項58】
請求項54又は55記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、得られた液体混合物は、さらに処理されて大腸直腸投与に適した栄養補助食品が製造されることを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項59】
請求項58記載の栄養補助食品組成物の製造方法において、該大腸直腸投与の形式が座薬を包含することを特徴とする、栄養補助食品組成物の製造方法。
【請求項60】
栄養補助食品組成物において、植物抽出物由来の油溶性抗酸化剤と水溶性抗酸化剤の組合せを包含し、そのうち、該植物抽出物はさらに天然界面活性剤を該組成物に提供することを特徴とする、栄養補助食品組成物。
【請求項61】
請求項60記載の栄養補助食品組成物において、該植物抽出物はベルノニア・アミグダリナ植物由来であることを特徴とする、栄養補助食品組成物。
【請求項62】
請求項60又は61記載の栄養補助食品組成物において、該油溶性抗酸化剤は水性動物油由来であることを特徴とする、栄養補助食品組成物。
【請求項63】
請求項60又は61記載の栄養補助食品組成物において、該油溶性抗酸化剤はオキアミ油或いは鱈肝油又は鮫肝油のような食用フィッシュオイル由来であることを特徴とする、栄養補助食品組成物。
【請求項64】
請求項60又は61記載の栄養補助食品組成物において、該食用油は赤椰子油、圧縮椰子繊維油、小麦胚芽油、ココナッツ油、コーン油、大豆油、オリーブオイル、ひまわり油、米ぬか油、或いはグレープシードオイルのような植物由来の油であることを特徴とする、栄養補助食品組成物。
【請求項65】
請求項60乃至64のいずれか記載の栄養補助食品組成物を使用して製造された人の健康の合併症を防止するための薬剤。
【請求項66】
請求項65記載の薬剤において、該合併症が、乳癌、肺癌、前立腺癌或いは結腸癌、心血管疾病、脂肪肝、ぜんそく、リューマチ性関節炎、皮膚アレルギー、水腫、糖尿病、高血圧及び過血糖症を包含することを特徴とする、薬剤。
【請求項67】
請求項60乃至64のいずれか記載の栄養補助食品組成物を使用して製造された、抗酸化剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤のいずれかとされる薬剤。
【請求項68】
請求項60乃至64のいずれか記載の栄養補助食品組成物を使用して製造された、免疫賦活剤。
【請求項69】
請求項60乃至64のいずれか記載の栄養補助食品組成物を利用して製造された、大腸直腸洗浄に適した解毒剤。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−527453(P2012−527453A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511775(P2012−511775)
【出願日】平成22年4月19日(2010.4.19)
【国際出願番号】PCT/MY2010/000062
【国際公開番号】WO2010/137939
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(511279988)
【氏名又は名称原語表記】LIANG,Woon San
【住所又は居所原語表記】10, Jalan USJ2/2F, 47600 UEP Subang Jaya, Selangor, Malaysia
【Fターム(参考)】