説明

栓体

バッグ・イン・ボックス容器と連係して使用するための栓体は、胴部、プラグ部材、上部シールアセンブリ、および下部シールアセンブリを備える。胴部は、内表面および外表面を有する細長い管の形態の栓体ノズル、その第1端にあるハンドル開口およびその第2端にある分注開口を含む。ノズル開口が、第1端と第2端の間の細長い管の中へと延びており、バッグ・イン・ボックス容器と流体連通して設置することができる。プラグ部材の外表面が細長い管の内表面に対向するように、プラグ部材は、胴部の細長い管内部に嵌って、摺動移動できるように構造的に構成されている。開放方向においては、ノズル開口は、分注開口と流体連通している。閉止方向においては、ノズル開口は、分注開口との流体連通をはばまれている。上部シールアセンブリは、上部シール表面領域と、ノズル開口と胴部のハンドル開口の間に位置する上部シールビードとを含む。上部シールアセンブリは、栓体の閉止方向と開放方向の間の連続的な密封係合を維持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には、流体送出栓体(fluid delivery taps)に関し、より詳細には、バッグ・イン・ボックス(bag in box)容器と連係して使用するように構成された流体送出栓体に関する。この栓体は、それと一緒に使用することに特に限定されるものではないが、バッグ・イン・ボックス容器と連係すると非常に有用になる。
【背景技術】
【0002】
袋などのフレキシブルパッケージからの流動性物質の分注を制御するために栓体(tap)を使用することは知られている。そのような栓体は、特定の量の流動性物質を分注する手段を提供する。通常、そのような栓体は、特にバッグ・イン・ボックス環境においては、高分子材料で形成される。そのような製品のそれぞれにコスト、およびそれらが単独使用アイテムであることにより、コストを最小化しながら、漏洩がなく、分注を的確に制御する栓体を提供することが必要である。
【0003】
複数の異なる栓体が市販されている。栓体の1つの特定セグメントは、ピストンの回転によって作動される栓体を対象とする。そのような栓体は、Roosに対して発行された、「Taps for Controlling Liquid Flow」という名称の米国特許第6978981号、およびRoosに対して発行された、「Tap」という名称の米国特許第4619377号のそれぞれに示されており、これらの特許のそれぞれの開示の全文を参照により本明細書に組み入れる。
【0004】
前記の栓体は、特に’981特許に示された栓体は、他の欠陥の内でもとりわけ、シリンダボア内部でのピストンの移動の全域にわたって、上部シール(すなわち、入口上方のシール)を有効に維持することができない。栓体が開かれると、上部シールが解除されて、ピストンとシリンダボアの間の干渉に頼って、漏洩を防ぐことになる。
【0005】
さらに、これらの栓体についての別の欠点は、これらの栓体は、残余流体を保持する下部シールを有することである。しばしば、栓体を閉じた後に、残余液体が集まり、栓体の底部から滴下する。栓体を、例えば冷蔵庫内で、ワインに使用するときには、見苦しい滴下が、ユーザにとってフラストレーションの源となることが多い。
【0006】
本発明の目的は、バッグ・イン・ボックス包装と連係して使用するように適合されたコスト効率の高い栓体を提供することである。
本発明の別の目的は、回転により作動される栓体であって、シリンダ内部のピストンの動作移動の全域にわたって、取入口の上方の上部シールが維持される栓体を提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、残余流体の形成を制限して、次いでそれを、栓体が閉位置になった後に滴下する、栓体を提供することである。
本発明の別の目的は、従来技術の欠陥を克服することである。
本発明のこれらの目的およびその他の目的は、本明細書、請求の範囲、および図面に照らせば、明白になるであろう。
【発明の概要】
【0008】
本開示は、胴部(body)、プラグ部材、上部シールアセンブリおよび下部シールアセンブリを含む、バッグ・イン・ボックス容器と連係して使用するための、栓体を対象としている。胴部は、内表面および外表面を有する細長い管の形態の栓体ノズルと、第1端のハンドル開口および第2端の分注開口と、第1端と第2端の間の細長い管の中へのノズル開口とを含む。このノズル開口は、バッグ・イン・ボックス容器のバッグと流体連通して配置することができる。
【0009】
プラグ部材は、第1端、第2端、および外表面を有する。このプラグ部材は、プラグ部材の外表面が細長い管の内表面に対向するように、胴部の細長い管の内部に嵌るように構造的に構成されている。このプラグ部材はまた、閉止方向と開放方向の間で胴部の細長い管の内部で、摺動移動が可能なように構造的に構成されている。開放方向においては、ノズル開口は、分注開口と流体連通している。閉止方向においては、ノズル開口は、分注開口との流体連通をはばまれている。
【0010】
上部シールアセンブリは、胴部のノズル開口とハンドル開口の間で、プラグ部材の外表面または細長い管の内表面の一方に位置する、上部シール表面領域、および、胴部のノズル開口とハンドル開口の間で、プラグ部材の外表面および細長い管の内表面の他方に位置する、上部シールビード(seal bead)を含む。上部シールアセンブリは、栓体の閉止方向と開放方向の間の連続的な密封係合を維持する。下部シールアセンブリは、ノズル開口と分注開口の間で、栓体ノズルとプラグ部材を密封するように構成されている。
【0011】
好ましい態様において、上部シール表面領域は、胴部のノズル開口とハンドル開口の間で、細長い管の内表面上に位置している。上部シールビードは、プラグ部材上に位置している。
そのような一態様において、上部シール表面領域と上部シールビードの間の締め代(interference)は、それぞれの側で約0.07mmから0.11mmの間である。
【0012】
別のそのような態様においては、上部シール表面領域と上部シールビードの間の締め代が、閉止位置と開放位置の間で減少するように、上部シール表面領域が傾斜している。
好ましくは、上部シール表面領域と上部シールの間の締め代が、閉止位置および開放位置の近傍では増大し、前記2つの位置の間では減少するように、上部シール表面領域が湾曲している。
【0013】
別のそのような態様においては、上部シールビードが、上部シール表面領域によって内向きに付勢されている。
好ましい態様においては、下部シールアセンブリは、ノズル開口と分注開口の間の、細長い管の内表面、またはプラグ部材の外表面の一方の上にある、下部シール表面領域、およびノズル開口と分注開口の間の、細長い管の内表面、またはプラグ部材の外表面の他方の上にある、下部シールビードをさらに含む。
【0014】
そのような一態様においては、下部シール表面領域は、細長い管の内表面上に位置し、下部シールビードは、プラグ部材の外表面上に位置する。
別のこのような態様においては、下部シールビードは、下部シール表面領域によって内側に付勢されている。
【0015】
別の態様においては、下部シールビードは、プラグ部材が開放位置から閉止位置に移動するときに、プラグ部材の第2端が分注開口と係合する以前に、下部シール表面領域に接触する。
【0016】
そのような好ましい一態様においては、栓体は、下部シールビードとプラグ部材の第2端の間のプラグ部材の外表面上のファンネル領域(funnel region)、および下部シール表面領域と分注開口の間の細長い管上のファンネル領域をさらに含む。栓体が閉止位置にある時に、2つのファンネル領域は間隔を空けて配置され、一方で、閉止位置において、プラグ部材の第2端は分注開口と係合し、下部シールビードは下部シール表面領域と密封係合する。
【0017】
そのような一態様において、下部シール表面領域が、ノズル開口の下方で終端しており、その結果、下部シールビードがノズル出口を横切る前に、下部シールビードを下部シール表面領域から解除する。
好ましい態様において、胴部は、第1の曲げ弾性率を有する材料を含み、プラグ部材は、第2の曲げ弾性率を有する材料を含む。プラグ部材に対する細長い管の曲げ弾性率の比は、好ましくは約1.2よりも大きい
【0018】
そのような一態様においては、胴部はPET材料を含み、プラグ部材はHDPE材料を含む。
本開示の別の態様においては、栓体は、胴部、プラグ部材、上部シールアセンブリ、および下部シールアセンブリを含む。胴部は、内表面および外表面を有する細長い管の形態の栓体ノズルと、その第1端にあるハンドル開口およびその第2端にある分注開口と、第1端と第2端の間の細長い管の中へのノズル開口とを含む。ノズル開口は、バッグ・イン・ボックス容器のバッグと流体連通して配置することができる。
【0019】
プラグ部材は、第1端、第2端および外表面を有する。プラグ部材は、プラグ部材の外表面が細長い管の内表面に対向するように、胴部の細長い管の内部に嵌るように構造的に構成されている。プラグ部材はまた、閉止方向と開放方向の間で、胴部の細長い管の内部で摺動移動が可能なように構造的に構成されている。開放方向においては、ノズル開口は、分注開口と流体連通している。閉止方向においては、ノズル開口は、分注開口との流体連通をはばまれている。
【0020】
上部シールアセンブリは、ノズル開口とハンドル開口の間で、栓体ノズルとプラグ部材を密封するように構成されている。下部シールアセンブリは、ノズル開口と分注開口の間で、栓体ノズルとプラグ部材を密封するように構成されている。下部シールアセンブリは、ノズル開口と分注開口の間の細長い管の内表面、またはプラグ部材の外表面の一方の上にある、下部シール表面と、ノズル開口と分注開口の間の細長い管の内表面、またはプラグ部材の外表面の他方の上にある、下部シールビードとを含む。下部シールビードは、プラグ部材が開放位置から閉止位置に移動するときに、プラグ部材の第2端が分注開口と係合する以前に、下部シール表面領域に接触する。
【0021】
一態様において、下部シール表面領域は、細長い管の内表面上に位置し、下部シールビードは、プラグ部材の外表面上に位置する。
そのような一態様において、下部シールビードは、下部シール表面領域によって内側に付勢されている。
【0022】
別のそのような態様においては、栓体は、下部シールビードとプラグ部材の第2端の間のプラグ部材の外表面上のファンネル領域、および下部シール表面領域と分注開口の間の細長い管上のファンネル領域をさらに含む。栓体が閉止位置にあるときに、2つのファンネル領域は、間隔を空けて配置され、一方で、閉止位置においてプラグ部材の第2端は分注開口と係合し、下部シールビードは下部シール表面領域と密封係合する。
好ましくは、下部シール表面領域が、ノズル開口の下方で終端しており、その結果、下部シールビードがノズル出口を横切る前に、下部シールビードを下部シール表面領域から解除する。
次に、本開示を、図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の栓体の一態様の横断面図である。
【図2】図2は、本発明の栓体の前記態様の部分横断面図である。
【図3】図3は、本発明の栓体の前記態様の部分横断面図である。
【図4】図4は、本発明の栓体の前記態様の部分横断面図である。
【図5a−5e】図5a−5eは、図1の態様の頂部シールを備える栓体に協働可能に結合することのできる、複数の異なる下部シールの部分横断面図を含む。
【0024】
開示の詳細な説明
本発明は、多数の異なる形態における実施態様が可能であるが、本開示は例示として考えられるべきものであり、説明する実施態様に限定されるものであるという理解のもとに、特定の実施態様の詳細を、図面に示し、明細書において説明する。
本明細書において参照する、同一または類似の要素および/または構成要素は、全図面を通して同一の参照記号によって識別することができることを理解されたい。さらに、図面は、本発明の概略表現にすぎず、構成要素の一部は、図形上で分かり易くする目的で、実際の縮尺から歪められていることがあることを理解されたい。
【0025】
次に、図面、特に図1を参照すると、本発明の栓体が、全般的に10で示されている。栓体10は、バッグ・イン・ボックス容器と連係して使用するように構成されている。このような容器は、通常、例えば、ワイン製品その他の複数の流動性物質を貯蔵および分注するのに使用される。そのような栓体は、製造が安価でなくてはならないが、航空、鉄道、船舶およびトラックによる全世界的な輸送の厳しさに耐えることができなくてはならない。さらに、この栓体は、意図しない流体の漏洩や浸み出しがなく、流体を確実に分注できなくてはならない。
【0026】
本発明は、ワイン製品に関連する使用に限定されるものではなく、ワイン製品は単に例示のためであることを理解されたい。通常、バッグ・イン・ボックス容器は、放出口(spout)を有するバッグを含む。このバッグは、通常、(その他の寸法も、制限なしに、同様に考えられるが)1リットルから5リットルの間である。栓体は、そのようなバッグの放出口に結合されており、バッグは外部ボックスに挿入されている。一般に、外部ボックスは、栓体および放出口をそこを通して延ばすことのできる(とともにそれらをそれに結合することのできる)開口を含む。
【0027】
図1をさらに参照すると、栓体は、胴部12およびプラグ部材14を含む。胴部12は、栓体筒部20、栓体首部22および栓体ノズル24を含む。胴部12は、通常、一体成型ポリマー部材である。好ましくは、栓体胴部は、PET材料を含む。勿論のこと、例えば、HDPEなどの、その他の材料を使用することも考えられる。有利には、PETは、HDPEよりも、実質的に低い酸素透過率を示す(すなわち、酸素透過の最大50分の1まで低減する)。ワインなどの特定の流体に対しては、酸素はワインの味に悪影響を与えるので、酸素透過率のいかなる低減も非常に望ましい。
【0028】
胴部については、栓体筒部20は、外表面30、内表面32および前方壁34を含む。外表面30は、バッグの放出口と面接触している。一般に、バッグの放出口には、内部穴(inner bore)と、複数のフランジを備える外表面とが含まれる。一般に、放出口の外部表面上の大型のフランジは、バッグの開口に対して密封されており、それによって、バッグ内に収納された内容物と流体連通が得られる。栓体筒部の外表面は、複数のシールビード(seal beads)を含み、これらのシールビードは、放出口の内部穴と面接触して、流体密なシールをもたらす。さらに、戻り止め(detent)42およびフランジ44が設けられている。栓体筒部の寸法決めは、放出口の内部穴に完全に挿入されたときに、フランジ44が、対向する構造と面接触し、それによって筒部を放出口にロックするとともに、意図しない係合解除を防ぐようにされている。戻り止め42は、部分的には、フランジ44の寸法を画定する役割をする。
【0029】
栓体筒部20の前方壁34は、前方フランジ36および開口38を含む。前方フランジ36は、自動栓体設置用、および自動充填装置(すなわち、成型・密封・充填(FSF)装置、その他)における位置決め装置として使用することができる。図示した態様においては、前方フランジは、栓体首部の上方の平坦領域を含む。このような構成によって、成形・充填装置内部における所望の定位置に、栓体を位置決めすることが可能となる。さらに、栓体ノズルは、前方フランジの直径が、栓体のすべての部材の最大寸法となるように、前方フランジの直径よりも小さくなるように寸法決めされている。前方フランジはさらに、開口38を含み、この開口38に栓体首部22が面接触している。
【0030】
より具体的には、栓体首部22は、筒部開口46、ノズル開口48および内壁49を含む。栓体首部は、栓体筒部の開口38と栓体ノズルの間の流体連通をもたらす。栓体首部は、さらに、使用時にバッグを収納するボックスから、栓体ノズルを分離する。その結果として、ユーザは、ボックスを操作することなく、栓体を操作して動作させることができる。図示した態様においては、栓体首部には、筒部開口46における大きい横断面構成から、ノズル開口48における小さな直径へとテーパーが付いている。この特定の態様においては、このテーパーは実質的に均一である。勿論のこと、栓体首部のその他の構成も同様に考えられる。
【0031】
細長い管50を含む、栓体ノズル24が図1に示されている。細長い管50は、第1端52、第2端54、内表面56および外表面58を含む。第1端52と第2端54のそれぞれに、開口が位置している。特に、ハンドル開口53が、第1端に位置し、分注開口55が第2端54に位置している。ノズル開口48は、第1端52と第2端54の間の細長い管50の中に延びており、それによって細長い管と、最終的には、栓体がそれに結合されているバッグの内容物との間の流体連通をもたらす。細長い管は、動作に際しては、実質的に垂直方向に延び、その結果、栓体ノズルの分注開口を通しての流体の分注が、重力の助けを借りて行われる。
【0032】
細長い管50の内表面56は、上部シール表面領域60、下部シール表面領域62、ファンネル領域64および下部開口シール66を含む。シール表面のそれぞれは、説明するように、プラグ部材上のそれぞれのシールビードと協働して、そこを横切る流体の通過に対するシールをもたらす。寸法的には、好ましい態様においては、細長い管は、実質的に円筒形構造を有する。上部シール表面領域60は、第1の直径を有し、下部シール表面領域62は、上部シール表面領域よりも小さな直径を有する。ファンネル領域64は、直径が減少する方向にテーパーが付いており、最終的に、下部開口シール66が、下部シール表面領域よりも直径が小さくなっている。すなわち、3つのシールが順次小さくなる直径を有する。
【0033】
外表面58は、キャップ部位フランジ68およびカム領域69を含む。キャップ部位フランジ68は、栓体ノズルを(ユーザ・アーティキュレータブル(articulatable)・アクチュエータを有する)上部部分と、分注器を含む下部部分とに分離する。アクチュエータは、キャップ部位フランジ68の上方の部位において垂直に移動する。カム領域69は、キャップ部位フランジ68の上方の栓体ノズル24の外表面58上にある。
【0034】
カム領域69は、第1のカム形状70と第2のカム形状71を含む。2つのカム形状は、外表面の反対側面に位置している。特定の態様においては、2つのカム形状を、単一のカム形状、または3つ以上のカム形状と置き換えることができる。これらのカム形状は、本態様においては、実質的に同一のものであり、一般的な時計方向の下方向きの傾斜に従っている。栓体は、カム形状の上端または下端の近傍に配置して、ロック機能を、もたらすことができる。具体的には、ユーザは、栓体の上を超えて延ばすのに追加の力を必要とすることになり、そうすると、それが各方向における移動終点に到達したことを合図することができる。さらに、そのような栓体は、栓体が明白に閉止位置から開放位置に向かって動かされたという、触覚フィードバックを与える。
【0035】
第1端74、第2端76、上部フランジ78、外部スカート80および外表面88を含む(図2)、プラグ部材14が図1に示されている。プラグ部材は、プラグ部材の外表面が細長い管の内表面に対向するように、胴部の細長い管の内部に嵌るように、構造的に構成されており、プラグ部材はまた、胴部の細長い管内部で摺動移動が可能なように、構造的に構成されている。プラグ部材と細長い管の間の嵌め合いは、それぞれの側において約0.02mmのオーダーである。勿論のこと、これは単に例示的なものであり、特定の態様においては、プラグ部材と細長い管との間には、より少ない、またはより多くのクリアランスがあってもよい。
【0036】
プラグ部材は、好ましくは、細長い管がそれで製作されている材料と異なる材料で製作される。そのような構成は、それぞれの表面上での密封構造の密封係合をさらに容易化する。プラグ部材に対する細長い管の曲げ弾性率の比が、約1.2よりも大きいことが好ましいことがわかっている。好ましい態様においては、プラグ部材は、HDPE材料を含み、これに対して細長い管は、PET材料を含む。一般的に、HDPEは、ほぼ140,000psiから240,000psiの範囲の曲げ弾性率を有する。1つの特定の考えられるHDPE材料は、170,000psiの曲げ弾性率を有する。PET曲げ弾性率は、350,000psiから450,000psiの間である。細長い管がPET材料を含みプラグ部材がHDPE材料を含む態様に対して、曲げ弾性率の比は、約1.46から3.21の間の範囲となる。勿論のこと、その他の材料の組合せも、同様に考えられ、この比が約1.2よりも大きいことが好ましい。
【0037】
プラグ部材の第1端74は、実質的に、栓体ノズル24の細長い管50の第1端に対応し、プラグ部材の第2端は、閉止構成にあるときに、栓体ノズル24の細長い管50の第2端に実質的に対応する。プラグ部材の底部にロゼット(rosette)を配置して、滴下の抑制をさらに支援することができる。さらに、プラグ部材が中空で、開放第1端を含む場合に、この開放第1端を覆うようにキャップを設けてもよい。
【0038】
プラグ部材は、細長い管の内部において移動し、外部スカートが栓体ノズルのカム領域69を横切る。外部スカートは、プラグ部材14の第1端に上部フランジ78を介して連結される。外部スカートの外側には、複数の交互する複数の尾根と谷を含めて、追加のグリップ力を、外部スカートを操作しているユーザに与えてもよい。外部スカートは、内表面82を含む。その1つがフォロワ(follower)86として示されている、複数の対向するフォロワが、外部スカートの内表面からプラグ部材14の外表面に向かって延びている。これらの2つのフォロワは、カム形状70、71とそれぞれ面接触して、それによって、プラグ部材が栓体ノズルに対して回転されると、フォロワはカム形状と面接触して、プラグ部材を上向き方向および下向き方向に移動させる。勿論のこと、フォロワを細長い管50の外表面58上に設置して、カム表面を、外部スカート80の内表面82内に埋め込むことも考えられる。
【0039】
プラグ部材14の外表面88は、上部シールビード90、下部テーパー92、下部シールビード94、ファンネル領域96およびドリップシールビード(drip seal bead)98を含む。上部シールビード90は、外部シールの円周まわりに延びる半円形ビードを含む。下部シールビード94およびドリップシールビード98は、類似の構成を有する(特定の態様においては、ドリップシールビードは、バレル・イン・バレルシール(a barrel in barrel seal)を含み、この場合にビードは、全寸法部位を含んでもよい)。上部シールビード90は、プラグ部材14が栓体ノズル内部に設置されると、上部シール表面領域60と面接触して、流体密なシールをもたらし、上部シールアセンブリを画定する。上部シールビード90は、上部シール領域60の直径よりもわずかに大きい直径を有し、それによって上部シール表面領域60は、上部シールビード90を内側に付勢して、実質的に耐漏洩バリアをもたらすようにさせる。例えば、上部シールビードと上部シール領域の間の締め代は、最も好ましくは、それぞれの側において約0.07mmから0.11mmの間である。勿論のこと、特定の締め代を、とりわけ、プラグ部材の回転に望ましい抵抗、選択する材料、流体分注の型式に応じて変えることができる。図示した態様において、上部シールビード90は、栓体ノズルに対するプラグ部材の動作範囲全体にわたって、上部シール表面領域60と接触したままである。
【0040】
図示した態様においては、上部シール表面領域60は、実質的に均一な直径を有し、それによって、上部シール領域60にかかる内向きの付勢力が、動作範囲全体にわたって実質的に均一のままとなる。その他の態様において、上部シール表面領域60の直径は、動作範囲全体にわたって変化させることができる。例えば、上部シール領域60の直径は、栓体が開かれるにつれて、均一に増大させることができる。そのような態様においては、ユーザは、栓体が閉止方向に近づくにつれて、移動に対してより大きな抵抗を感じ、栓体が開放方向に近づくにつれて、移動に対してより小さな抵抗を感じることになる。別の態様においては、上部シール領域60には、栓体が完全閉止または完全開放の方向に到達するときに、抵抗の増加が実現されるように、動作範囲のどちらかの終点において、より直径が小さくなる部位を含めてもよい。要約すると、上部シールシステムの動作範囲の長さに沿って、ある限度の間で締め代を変えて、移動に対する抵抗を変化させることができる。
【0041】
さらに図2および4を参照すると、下部シールビード94が、下部シール表面領域62と面接触するように構成されている。上部シールと同様に、下部シールビード94は、下部シール表面領域62よりも大きな直径を有して、当接すると、下部シール表面領域62が下部シールビード94に対して付勢力を加えて、流体密な構成をもたらし、それによって下部シールアセンブリを画定するようにされている。その他のシールと同様に、下部シールビードと下部シール領域の間の締め代は、最も好ましくは(限定されることなく)、約0.07mm〜0.11mmの間である。下部シール表面62は、上部シール領域60よりも小さな直径を有し、下部シール表面62は、栓体ノズルに対するプラグ部材の動作範囲に達することなく終端する。したがって、栓体がある量だけ開かれると、下部シールビード94が下部シール表面62を超えて延びて、栓体ノズル24の細長い管50の内表面56から離される。
【0042】
図示された態様においては、下部シール表面62は、ノズル開口48の下方において終端している。動作について以下で詳述するように、ユーザは、プラグ部材を閉止位置から開放位置へと回転して移動させ、下部シールビード94は、ノズル開口48を超えて横切る前に、栓体ノズルの内表面から離され、それによって流体の流れを開始させるとき、およびそれを閉止するときに、流れの制御を改善し、流体の流れを良好に増加、減少させることを可能にするとともに、流体の流れの急上昇(spiking)を制限する。
【0043】
ドリップシールビード98は、注ぎ口66と面接触している。その他のシールと同様に、ドリップシールビード98は、注ぎ口(pour opening)66よりも大きな直径を有する。この結果として、注ぎ口は、ドリップシールビード98に内側方向を向かせて、次に、実質的に流体密なシールをもたらし、それによってビードシールアセンブリを画定する。他のシールと同様に、シール構成要素間の締め代は、最も好ましくは(限定されることなく)、約0.07mmから0.11mmの間である。ドリップシールビード98は、第2端76に端部に近接して位置しており、それによって界面をできる限り注ぎ口に近づけることができ、その結果として、一旦、下部シールビード94が下部シール表面領域62と面接触すると、残留滴下を制限することができる。特定の態様においては、ドリップシールビードを廃止して、代わりに、下部シール表面領域に対する下部シールビードの密封特性に頼ることができる。そのような構成においては、プラグ部材の外表面、および第2端に近い栓体ノズルの内表面56が互いに面接触するが、実質的なたわみ、または実質的な流体密な密封は行われない。
【0044】
好ましくは、閉止位置において、栓体ノズル24のファンネル領域64およびプラグ部材のファンネル領域96は、栓体が完全閉止方向にあるときに、離れたままである。勿論のこと、その他の態様においては、これらの表面を、追加の密封表面をもたらすように接触させてもよい。図3をさらに参照すると、閉止順序において、ドリップシールビード98が下部開口66と係合する前に、プラグ部材の下部シールビード94が、下部シール表面領域62と密封係合することが理解されるであろう。これによって、下部シールビード94の下方に捕捉されている残余流体を、ドリップシールビード98が係合する前に、栓体から流出させることができる。このような構成は、栓体を閉じるときの有害な滴下や、分注が完了した後の残余滴下を大幅に減少させ、ワイン業界においてはスピッティング(spitting)と呼ばれている可能性を実質的に減少させる。
【0045】
別の態様においては、開示した上部シール構成を保持しながら、下部シールの構成を変更することができる。図5aから5eに示されている、そのような態様のそれぞれにおいては、細長い管シール表面領域および(組み入れられている場合には)注ぎ領域が、下部シールビードおよびドリップシールビードのそれぞれの一方に内側方向を向かせる。さらに別の態様においては、これらのビードの一方または両方に近接する薄肉部分が、それぞれのバルブシートの内向き移動を容易にすることができる。別の態様においては、バルブシートに、円筒状の管アセンブリによって内向きに曲げることのできる、独立のスカートを含めてもよい。さらに別の態様においては、本明細書において開示する上部シールを保持しながら、下部シールを、Roosに対して発行された「Taps for Controlling Liquid Flow」という名称の米国特許第6978981号、およびRoosに対して発行された「Tap」という名称の米国特許第4619377のいずれか一方に開示されたような下部シールによって置き換えることができることが理解されるであろう。なお、これらの特許のそれぞれの全開示は、その全文を参照により本明細書に組み入れられる。
【0046】
本発明の範囲内において、その他の態様を同様にして考えられる。例えば、限定されるものではないが、シール表面領域の定位置を、上部アセンブリ、下部アセンブリおよび注ぎシールアセンブリのそれぞれに対するシールビードの定位置と入れ替えて、ビードが細長い管の内表面上に位置し、シール表面がプラグ部材の外表面上に位置するようにすることもできる。
【0047】
栓体の動作を、ワイン用バッグ・イン・ボックス実施例について、この栓体はそのような環境またはそのような流体に限定されないという理解の下に説明する。選択された環境は、操作の容易さ、コストおよび機能が非常に重要である、重要な環境である。このような環境においては、バッグが選択されて、所望の流体が充填される。栓体は、そのようなバッグの放出口に結合される。上記で説明したように、栓体を放出口に結合するために、フランジ44が内部穴を超えて延びて、放出口の内表面上の対応する構造と面接触し、それによって捕捉されるまで、放出口の内部穴中に栓体を挿入する。次いで栓体が定位置に固定されて、栓体を放出口から切り離すためには相当の力を必要とする。外表面30上の残りのシールビード40は、内部穴を密封して面接触し、その結果、流体密な構成をもたらす。
【0048】
充填されたバッグおよび栓体は、ボックス内に挿入される。通常、そのようなボックスには、ボックス内の開口を画定するために除去することのできる脆弱部分が含まれている。この開口を通して栓体を延ばし、この開口において、放出口と栓体の一方をボックスに結合することができる。
【0049】
ユーザが、流体を分注する準備ができると、ユーザは外部スカート80を把持して、外部スカートを第1の方向(習慣的に、反時計方向)に回す。外部スカートの回転によって、複数の同時または順次事象が開始される。特に、フォロワが、カム表面によって誘導されて、プラグ部材を栓体ノズルに対して上方向に移動させる。プラグ部材が上方向に移動するにつれて、ドリップシールビード98が、注ぎ口から離れる。同時に、下部シールビード94は、下部シール表面領域62に逆らって密封するように移動し、上部シールビード90は、上部シール表面領域60に逆らって移動する。回転が継続すると、下部シールビード94は、下部シール表面領域62から離れる。ノズル開口および下部シール表面領域の構成のために、ノズル開口48は、注ぎ口66と流体連通して配置され、流体が栓体から流出し始める。
【0050】
第1の方向へスカートの回転を継続すると、プラグ部材をさらに上方に移動させて、ノズル開口のより大きな部分を順次、露出させる。これが、カム表面の第2端に達して、カムが、プラグ部材のさらなる回転移動を妨げるまで、継続する。移動範囲の全体にわたって、上部シールビード90は、上部シール表面領域60と密封係合したままである。
【0051】
ユーザが、容器内部からの流体の流れを止めたいときには、ユーザは、外部スカートを第2の方向(習慣的に、時計まわり方向)に回転させる。外部スカートが回転されるにつれて、プラグ部材が下側方向に向けられる。継続する移動によって、下部シールビード94は、ノズル開口を超えて進み、注ぎ口を通過する流れを徐々に減少させる。最終的に、継続する回転によって、下部シールビード94が、下部シール表面領域62と接触させられて、注ぎ口からノズル開口48を密封する。
【0052】
ノズル開口からの流体の流れが停止すると、残余流体が、下部シールビード94と注ぎ口の間に残留する。有利には、下部シールビード94が下部シール表面領域62と密封係合していても、ドリップシールビード98と注ぎ口66がそうであるように、ファンネル領域64、96同士は離れたままにする。すなわち、残余流体は、栓体から出ることができる。外部スカートの回転を継続すると、ドリップシールビード98が注ぎ口66と係合するまで、プラグ部材がさらに移動させられる。この移動の間に、(一緒に有効に残余体積を画定する)ファンネル領域同士が互いに接近して、下部シールビード94下方の栓体内部の残余体積を順次、低減する(これによってすべての残余流体をさらに放出する)。すなわち、意図しない滴下を、実質的に排除することができる。
【0053】
最終的に、フォロワがカム表面の第1端に到達して、カム表面が、栓体ノズルに対するプラグ部材のさらなる移動に対してバリアを与える。完全閉止位置においては、上部フランジは、栓体ノズルの第1端から離れたままであり、スカートの底部がキャップ部位フランジから離れているのが有利である。これによって、フォロワの完全移動を許容して、カムとフォロワ構成が、栓体ノズルに対するプラグ部材の移動を完全に制御することを確実にする。
【0054】
前記の説明は、本発明を単に説明し、図示したものであって、本開示を手にした当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく改変を行うことができることから、添付の特許請求の範囲がそのように限定されていない限りは、本発明はそれに限定されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッグ・イン・ボックス容器と連係して使用する栓体であって、
内表面と外表面を有する細長い管の形態の栓体ノズルと、その第1端にあるハンドル開口およびその第2端にある分注開口と、第1端と第2端の間の細長い管の中へのノズル開口であって、バッグ・イン・ボックス容器のバッグと流体連通して配置することができる前記ノズル開口とを含む、胴部;
第1端、第2端および外表面を有するプラグ部材であって、該プラグ部材の前記外表面が前記細長い管の前記内表面に対向するように、前記胴部の前記細長い管の内部に嵌るように構造的に構成されているとともに、閉止方向と開放方向の間で、前記胴部の前記細長い管の内部で摺動移動が可能なように構造的に構成されており、開放方向においては、前記ノズル開口は前記分注開口と流体連通し、閉止方向においては、前記ノズル開口は前記分注開口との流体連通をはばまれている、前記プラグ部材;
前記胴部の前記ノズル開口と前記ハンドル開口の間で、前記プラグ部材の外表面または前記細長い管の内表面の一方に位置する、上部シール表面領域と、前記胴部の前記ノズル開口と前記ハンドル開口の間で、前記プラグ部材の外表面および前記細長い管の内表面の他方に位置する、上部シールビードとを含む、上部シールアセンブリであって、前記栓体の閉止方向と開放方向の間の連続的な密封係合を維持する、前記上部シールアセンブリ;
前記ノズル開口と前記分注開口の間で、前記栓体ノズルと前記プラグ部材とを密封する下部シールアセンブリ
を含む、前記栓体。
【請求項2】
上部シール表面領域が、胴部のノズル開口とハンドル開口の間の、細長い管の内表面上に位置しており、上部シールビードが、プラグ部材上に位置している、請求項1に記載の栓体。
【請求項3】
上部シール表面領域と上部シールビードの間の締め代が、それぞれの側で約0.07mmから0.11mmの間である、請求項2に記載の栓体。
【請求項4】
上部シール表面領域と上部シールビードの間の締め代が、閉止位置と開放位置の間で減少するように、前記上部シール表面領域が傾斜している、請求項2に記載の栓体。
【請求項5】
上部シール表面領域と上部シールビードの間の締め代が、閉止位置および開放位置の近傍では増大し、前記2つの位置の間では減少するように、前記上部シール表面領域が湾曲している、請求項2に記載の栓体。
【請求項6】
上部シールビードが、上部シール表面領域によって内向きに付勢されている、請求項2に記載の栓体。
【請求項7】
ノズル開口と分注開口の間の、細長い管の内表面、またはプラグ部材の外表面の一方の上にある、下部シール表面領域、および
前記ノズル開口と前記分注開口の間の、前記細長い管の内表面、または前記プラグ部材の外表面の他方の上にある、下部シールビード
をさらに含む、請求項1に記載の栓体。
【請求項8】
下部シール表面領域が、細長い管の内表面上に位置し、下部シールビードがプラグ部材の外表面上に位置する、請求項7に記載の栓体。
【請求項9】
下部シールビードが、下部シール表面領域によって内側に付勢されている、請求項8に記載の栓体。
【請求項10】
下部シールビードが、プラグ部材が開放位置から閉止位置に移動するときに、前記プラグ部材の第2端が分注開口と係合する以前に、下部シール表面領域に接触する、請求項8に記載の栓体。
【請求項11】
下部シールビードとプラグ部材の第2端の間のプラグ部材の外表面上のファンネル領域、および下部シール表面領域と分注開口の間の細長い管上のファンネル領域をさらに含み、
栓体が閉止位置にあるときに、前記2つのファンネル領域が間隔を空けて配置され、一方で、閉止位置において前記プラグ部材の第2端が前記分注開口と係合し、前記下部シールビードが下部シール表面領域と密封係合する、請求項10に記載の栓体。
【請求項12】
下部シール表面領域が、ノズル開口の下方で終端しており、その結果、下部シールビードがノズル出口を横切る前に、前記下部シールビードを前記下部シール表面領域から解除する、請求項8に記載の栓体。
【請求項13】
胴部が、第1の曲げ弾性率を有する材料を含み、プラグ部材が第2の曲げ弾性率を有する材料を含み、前記プラグ部材に対する前記細長い管の曲げ弾性率の比が、好ましくは約1.2よりも大きい、請求項1に記載の栓体。
【請求項14】
胴部がPET材料を含み、プラグ部材がHDPE材料を含み、請求項13に記載の栓体。
【請求項15】
バッグ・イン・ボックス容器と連係して使用する栓体であって、
内表面と外表面を有する細長い管の形態の栓体ノズルと、その第1端にあるハンドル開口およびその第2端にある分注開口と、第1端と第2端の間の細長い管の中へのノズル開口であって、バッグ・イン・ボックス容器のバッグと流体連通して配置することができる前記ノズル開口とを含む、胴部;
第1端、第2端および外表面を有するプラグ部材であって、該プラグ部材の外表面が前記細長い管の内表面に対向するように、前記胴部の前記細長い管の内部に嵌るように構造的に構成されているとともに、閉止方向と開放方向の間で、前記胴部の前記細長い管の内部で摺動移動が可能なように構造的に構成されており、開放方向においては、ノズル開口は、分注開口と流体連通しており、閉止方向においては、前記ノズル開口は、前記分注開口との流体連通をはばまれている、前記プラグ部材;
前記ノズル開口と前記ハンドル開口の間で、前記栓体ノズルと前記プラグ部材を密封するように構成された、上部シールアセンブリ;および
前記ノズル開口と前記分注開口の間で、前記栓体ノズルと前記プラグ部材を密封するように構成された、下部シールアセンブリであって、ノズル開口と分注開口の間の細長い管の内表面、またはプラグ部材の外表面の一方の上にある、下部シール表面と、前記ノズル開口と分注開口の間の細長い管の内表面、または前記プラグ部材の外表面の他方の上にある、前記下部シールビードとを含み、該下部シールビードは、前記プラグ部材が開放位置から閉止位置に移動するときに、前記プラグ部材の第2端が前記分注開口と係合する以前に、前記下部シール表面領域に接触する、前記下部シールアセンブリ
を含む、前記栓体。
【請求項16】
下部シール表面領域が、細長い管の内表面上に位置し、下部シールビードが、プラグ部材の外表面上に位置する、請求項15に記載の栓体。
【請求項17】
下部シールビードが、下部シール表面領域によって内側に付勢されている、請求項16に記載の栓体。
【請求項18】
下部シールビードとプラグ部材の第2端の間のプラグ部材の外表面上のファンネル領域、および下部シール表面領域と分注開口の間の細長い管上のファンネル領域をさらに含み、
前記栓体が閉止位置にあるときに、前記2つのファンネル領域が間隔を空けて配置され、閉止位置において前記プラグ部材の第2端が前記分注開口と係合し、前記下部シールビードが下部シール表面領域と密封係合する、請求項17に記載の栓体。
【請求項19】
下部シール表面領域が、ノズル開口の下方で終端しており、その結果、下部シールビードがノズル出口を横切る前に、前記下部シールビードを前記下部シール表面領域から解除する、請求項16に記載の栓体。
【請求項20】
胴部が、第1の曲げ弾性率を有する材料を含み、プラグ部材が第2の曲げ弾性率を有する材料を含み、プラグ部材に対する前記細長い管の曲げ弾性率の比が、好ましくは約1.2よりも大きい、請求項15に記載の栓体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5a−5e】
image rotate


【公表番号】特表2012−533481(P2012−533481A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520740(P2012−520740)
【出願日】平成22年7月14日(2010.7.14)
【国際出願番号】PCT/US2010/041934
【国際公開番号】WO2011/008829
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(512011048)ショール コーポレーション (2)
【Fターム(参考)】