説明

校正儀およびその使用方法

【課題】大きな校正儀であっても、その運搬、設置、撤去における負担を軽減し得るカメラ用校正儀およびその使用方法を提供する。
【解決手段】このカメラ用校正儀301は、特徴点P101が表面に形成された板状をなす複数の校正儀片101、151、201、251と、その複数の校正儀片と着脱可能に且つ板の延在方向への移動を拘束するように連結する複数の連結部材51とを備えている。そして、このカメラ用校正儀301を使用する際には、複数の校正儀片101、151、201、251を複数の連結部材51によって相互に組み立てて市松模様を構成する。その組み合わせパターンや大きさは、空間的な制約や、カメラとの位置関係に応じて適切に変える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、校正儀およびこれ用いてカメラを校正する校正儀の使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
実空間との位置関係を得るべく、広い空間を撮影するカメラを正確に校正することは難しい。そこで、この種の広い空間を撮影するカメラの校正用として、カメラの撮影領域を埋め尽くすような非常に大きな校正儀を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−148745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載されるような大きな校正儀は、その製作や、運搬、設置、撤去における負担が非常に大きい。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、大きな校正儀であっても、その製作、運搬、設置、撤去における負担を軽減することができる校正儀の提供およびその使用方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、校正儀の運搬、設置、撤去を簡易にする方策として、校正儀を複数枚の校正儀片に分割する方法を考えた。しかし、校正儀はその組み立ての際やその後のカメラ撮像の際に作業者や歩行者が踏みつけるものなので、単に分割しただけでは、踏みつけの際に校正儀片がずれるという副作用が生じる。その結果、特徴点の検出精度の低下、ひいては校正精度の低下を招くという問題が起こる。そこで、上記課題に加え、本発明は、更に設置後の作業者等の踏みつけによって生じるズレを抑制しうる校正儀の提供およびその使用方法を提供することを目的としている。
【0006】
すなわち、上記課題を解決するために、本発明のうち第一の発明は、撮像された特徴点の物理座標もしくは相対座標の対応付けに基づいてカメラを校正する校正儀であって、板状の複数の校正儀片と、該複数の校正儀片と着脱可能に且つ当該校正儀片の延在方向への移動を拘束するように連結する複数の連結部材とを備えていることを特徴とする。
第一の発明に係るカメラ用校正儀によれば、板状をなす複数の校正儀片と、該複数の校正儀片と着脱可能に連結する複数の連結部材とを備えているので、複数の校正儀片を組み立てて大きな校正儀を構成することができる。そのため、校正儀の運搬が容易となる。また、校正儀片を連結する連結部材が、校正儀片と着脱可能に結合されているので、校正儀片の設置、撤去が容易である。
【0007】
さらに、第一の発明に係るカメラ用校正儀によれば、複数の連結部材は、当該校正儀片の延在方向への移動を拘束するように当該校正儀片と連結するので、設置後の作業者等の校正儀の踏みつけによって生じる校正儀片のズレを抑制することができる。
ここで、第一の発明に係るカメラ用校正儀において、前記連結部材は、床、地面又は壁等の固定対象に固定又は着脱可能に結合されるようになっていれば、いわば絶対位置の拘束力が強くなるため、校正儀片の位置ズレを抑制する効果が高い。
【0008】
また、第一の発明に係るカメラ用校正儀において、前記連結部材が、前記複数の校正儀片のうちの隣接する校正儀片と相互に連結していれば、少ない連結部材で校正儀片の位置ズレを抑制することが可能となる。
また、前記連結部材の位置に特に限定は無く、前記校正儀片の表面側に有っても良いが、前記校正儀片と前記連結部材が、前記校正儀片の裏面側で連結していれば、特徴点の検出を妨げることなく、前記校正儀片と前記連結部材が連結可能となり、好ましい。
また、隣接する校正儀片の境界を特徴点とする場合、その校正儀片各々の位置ズレの影響を受けてしまうのに対し、前記校正儀片が表面に前記特徴点が形成された板状の校正儀片であると、その特徴点が形成された校正儀片以外の校正儀片の位置ズレの影響が少なくなり、好ましい。
【0009】
また、第一の発明に係るカメラ用校正儀において、前記複数の校正儀片はその平面視が四角形状であり、その角部が突き合わされた4枚の隣接する校正儀片相互が、一の連結部材によって連結されるようになっていれば、校正儀片が四角形状なので、配置や撤収の扱いに便利であり、また、その角部が突き合わされた4枚の隣接する校正儀片相互が、一の連結部材によって一体的に連結されるので、組み立てを行なう上で作業性が良く、さらに、このような4枚の隣接する角部が突き合わされた位置を連結すれば、校正儀片の位置ズレを抑制する効果が高い。
【0010】
また、第一の発明に係るカメラ用校正儀において、前記複数の校正儀片は、その表面の明度または彩度が異なる複数種類の校正儀片から構成されており、前記特徴点は、前記複数種類の校正儀片を組み立てたときに、隣接する校正儀片相互間の明度または彩度の差違によって形成されることは好ましい。このような構成であれば、校正用の特徴点として、隣接する校正儀片相互によって形成される交点を用いる上で好適であり、複数の校正儀片を組み立てた形状、大きさもしくはパターンに応じて、種々の校正用の特徴点を設定することができる。
【0011】
また、第一の発明に係るカメラ用校正儀において、前記校正儀片は、位置情報を表すための図形もしくはパターン、または発光部もしくは反射材等の位置情報表示手段を有することは好ましい。このような構成であれば、撮影画像中の発光部もしくは反射材に投影する光源もしくは図形もしくはパターンの座標を効率良く特定できるため、カメラとの位置関係を校正する上で、より効率良く校正作業を行なうことができる。
【0012】
また、第一の発明に係るカメラ用校正儀において、前記校正儀片は、前記位置情報表示手段を有し、さらに位置情報を保有する位置情報保有手段として、RFタグまたはGPS受信機を備えていることは好ましい。このような構成であれば、組み立てた校正儀の大きさや、形状から校正儀間の位置関係を特段の外部計測器で取得する必要もなく、その位置関係の推定精度によってカメラの校正精度が影響を受けるおそれもない。
【0013】
さらに、上記課題を解決するために、本発明のうち第二の発明は、カメラの校正に用いられて校正用の特徴点を有するカメラ用校正儀の使用方法であって、第一の発明に係るカメラ用校正儀を用いて、前記複数の校正儀片を組み立てた形状、大きさもしくはパターンを、カメラとの位置に応じて、認識される校正儀の特徴点が鮮明になるように変更することを特徴としている。
【0014】
第二の発明に係るカメラ用校正儀の使用方法によれば、第一の発明に係るカメラ用校正儀を用いており、その複数の校正儀片を組み立てた形状、大きさもしくはパターンを、カメラとの位置に応じて、認識される校正儀の特徴点が鮮明になるように変更するので、カメラから離れた位置に校正儀を配置する際に、そのパターンや大きさを適切に変えることでカメラの解像度による精度低下を防ぐことができる。
【0015】
また、第一の発明に係るカメラ用校正儀は、複数の校正儀片の組み合わせによって校正儀のパターンを自由に変えることが可能なので、第二の発明に係るカメラ用校正儀の使用方法において、前記複数の校正儀片の組み合わせを、これを設置する場所に応じて変えれば、空間的な制約に囚われず、校正儀を設置する場所に適した状態で設置できる。
また、第二の発明に係るカメラ用校正儀の使用方法において、前記複数の校正儀片を組み立てるときに、相互に異なる色彩のものを用いるとともに、これを隣接配置した箇所によって認識される校正儀の特徴点を形成すれば、この校正儀をカメラで撮影することにより、当該カメラとの位置関係を校正しつつカメラの色校正をも同時に行なうことができる。また、校正用の特徴点を、隣接する校正儀片相互によって形成される交点を用いる上で、その交点を一層明瞭とすることができる。
【発明の効果】
【0016】
上述のように、本発明によれば、大きな校正儀であっても、その運搬、設置、撤去における負担を軽減し得るカメラ用校正儀を提供し、さらに、設置後の作業者等の踏みつけによって生じるズレを抑制しうる校正儀とその使用方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るカメラ用校正儀の第一実施形態を説明するための斜視図である。
【図2】図1のカメラ用校正儀の一部の平面図である。
【図3】第一実施形態に用いられる校正儀片(三角形形状)の説明図((a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図)である。
【図4】第一実施形態に用いられる校正儀片(三角形形状)の説明図((a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図)である。
【図5】第一実施形態に用いられる校正儀片(三角形形状)の説明図((a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図)である。
【図6】第一実施形態に用いられる校正儀片(三角形形状)の説明図((a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図)である。
【図7】第一実施形態に用いられる校正儀片を連結する連結部材の説明図((a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は底面図)である。
【図8】本発明に係るカメラ用校正儀の第二実施形態を説明するための斜視図であり、同図(a)はその校正儀片の組み合わせパターンの第一の例、(b)は第二の例、(c)は第三の例(カメラとの位置関係の校正とカメラの色校正が同時にできる例)である。
【図9】第二実施形態に用いられる校正儀片(長方形形状(組み立てると連結部が隠れる構造))の説明図((a)は正面図、(b)は右側面図)である。
【図10】第二実施形態に用いられる校正儀片(長方形形状(組み立てると連結部が隠れる構造))の説明図((a)は正面図、(b)は右側面図)である。
【図11】第二実施形態に用いられる校正儀片(長方形形状)の他の例の説明図((a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は正面図、(d)は右側面図、(e)は底面図)である。
【図12】第二実施形態に用いられる校正儀片(長方形形状)の変形例に用いられる連結部材の説明図であり、同図(a)はその正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。
【図13】本発明に係るカメラ用校正儀の第三実施形態を説明するための平面図である。
【図14】第三実施形態に用いられる校正儀片(六角形形状)の説明図であり、同図(a)はその平面図、(b)は(a)でのA矢視図である。
【図15】本発明に係るカメラ用校正儀の第四実施形態の斜視図である。
【図16】第四実施形態に用いられる校正儀片(長方形形状(発光部を備え、組み立てると連結部が隠れる構造))の説明図((a)は平面図、(b)は右側面図)である。
【図17】第四実施形態に用いられる校正儀片(長方形形状(発光部を備え、組み立てると連結部が隠れる構造))の説明図((a)は平面図、(b)は右側面図)である。
【図18】連結部の形状の変形例であって、校正儀片を四角形形状とし、連結部の形状を長溝とした例である。
【図19】連結部材の支持構成の変形例であって、高床式とした例の斜視図である。
【図20】第一実施形態の図2の例を裏面から見た図であって、連結部材として粘着テープを更に使用した例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係るカメラ用校正儀の第一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図1はその斜視図であり、また、図2は図1のカメラ用校正儀の一部の平面図、図3〜6は、カメラ用校正儀の校正儀片の説明図、図7は校正儀片を連結する連結部材の説明図である。
図1および2に示すように、この校正儀301は、平面視が三角形形状に形成された板状の校正儀片101、201、151および251を備えて構成されている。尚、校正儀片の形状に特に限定は無いが、校正儀として組み立てた際に隙間の無く敷き詰められる形状であることが好ましく、多角形形状、特に三角形、四角形(特に正方形)、六角形が好ましい。
【0019】
詳しくは、この第一実施形態では、図3〜図6に示すように、4種類の校正儀片101、201、151、251、並びにこれら複数の校正儀片101、201、151、251のうち隣接する校正儀片相互をその裏面側から着脱可能に且つ板の延在方向への移動を拘束するように連結する複数の連結部材51から校正儀301が構成されるようになっている。各校正儀片101、201、151および251並びに連結部材51は、材料が発泡樹脂からなる。なお、各校正儀片並びに連結部材の材料はこれに限らず、例えば木材、硬質プラスチック、金属等を使用してもよい。
【0020】
各校正儀片101、201、151および251は、その平面視(図3〜図6の各正面図(b)参照)が三角形状(この例では直角二等辺三角形)に形成された板状の部材である。そして、図3および図5に示すように、2つの校正儀片101および201はその表面の色彩が白色であり、また、図4および図6に示すように、他の2つの校正儀片151および251はその表面の色彩が黒色である。なお、表面には、必要に応じて艶消し加工を行うとよい。
【0021】
そして、各校正儀片101、201、151および251は、各斜辺に、組み立て状態で隣接する校正儀片(図2参照)と相互に嵌脱可能な嵌合部が形成されている。各校正儀片101、201、151および251は、その三角形状の寸法が既知であって、それぞれの対応する辺の寸法はいずれも等しい。なお、本実施形態の例では、校正儀片101と201を組み合わせた形状、および校正儀片151および251を組み合わせた形状は、一辺が20cmの正方形となる例である。
【0022】
本実施形態の例では、各辺の嵌合部は、校正儀片101および校正儀片151については、図3および図4に示すように、1つの嵌合部Uが斜辺の中央に形成されている。この嵌合部Uは、凹部からなる台形形状に形成されており、台形形状の上底(幅の狭い辺)側を外側に向けた姿勢で穿設されている。
また、図5および図6に示すように、校正儀片201および251については、1つの嵌合部Tが斜辺の中央に形成されている。嵌合部Tは、前記の辺113、163の凹部の嵌合部Uに対してほとんど隙間無く嵌脱可能な凸部からなる台形形状に形成されている。なお、隣接する校正儀片との嵌合部の嵌脱に際しては、各校正儀片101、201、151および251を、その板の厚さ方向に沿ってスライド移動させることによって容易に隣接する校正儀片と相互に連結およびその解除が可能である。そして、板の厚さ方向以外の方向に対しては、上述したような台形形状に形成された嵌合構造によって移動が拘束されるため、連結した状態が維持されるようになっている(以下、他の台形形状の例において同様である)。
【0023】
さらに、各校正儀片101、201、151および251は、裏面の四隅に、凹の連結部V,Wが形成されている。凹の連結部Wは、円筒状をなす有底穴であり、各校正儀片101、201、151、251の直角部位の近傍に形成されている。また、凹の連結部Vは、半円筒状をなす有底穴であって、校正儀片101と201を組み合わせた正方形の状態、および校正儀片151および251を組み合わせた正方形の状態において直角部位の近傍に形成され、対向する凹の連結部Vと対をなすことで、円筒状をなす有底穴を形成する。尚、本実施形態では、凹の連結部V,Wともに有底穴としたが、凹の連結部V,Wは貫通孔であっても良い。また、嵌合部Uと嵌合部Tは校正儀片の斜辺以外の辺に設けても良い。
【0024】
また、上記連結部材51は、図2に示すように、複数の校正儀片のうち隣接する校正儀片相互をその裏面側から着脱可能に且つ板の延在方向への移動を拘束するように連結する。
詳しくは、この連結部材51は、平面視が矩形状をなす板部材からなる基部51bを有する。そして、この基部51bの一方の面の4箇所に、凸の連結部Yが立設されている。凸の連結部Yは、先端が凸の半球状をなすとともに下部が円筒状をなしており、その外径は、凹の連結部V,Wの内径よりも僅かに小さい。そして、この凸の連結部Yの立設された位置は、図2に示すように、複数の校正儀片101、201、151および251を隣接配置したときに、隣接する4つ角部(同図でのP101)の近傍裏面の四隅に位置する凹の連結部V,Wに丁度嵌め込み可能な位置に形成されている。
【0025】
次に、上記第一実施形態の校正儀301の作用効果、並びにこの校正儀301の使用方法およびその作用効果について説明する。
この第一実施形態に係る校正儀301を使用する際は、上述した複数の校正儀片101、151、201および251並びに複数の連結部材51を組み立てた形状、大きさもしくはパターンを、これを設置する場所や、カメラ302との位置に応じて適切に変更する。
【0026】
本実施形態の例では、まず、白色の校正儀片101と201を、相互の辺113と213とを組み合わせて矩形状(この例では、20cm四方の正方形になる)とするとともに、黒色の校正儀片151と251を、相互の辺163と263とを組み合わせて矩形状(この例では、20cm四方の正方形になる)とする。次いで、これら矩形状とした校正儀片の組を、図2に示すように、連結部材51を用いて相互に連結し、さらに、これを単位として図1に示すように、複数の連結部材51によって互いに組み合わせることで白色と黒色とが交互に配置されてなる市松模様を構成する。なお、連結部材51の配置位置は、隣接する校正儀片相互によって形成される交点のうち、配置可能な全ての位置に配置してもよいし、間引きを入れて配置してもよい。設置後の作業者等の踏みつけによって生じるズレを抑制する上では、配置可能な全ての位置に配置することが好ましく、設置、撤去を簡易にする上では、適宜間引きを入れることが好ましい。
【0027】
そして、この校正儀301でカメラ302を校正する際は、校正儀301をカメラ302で撮影し、図1に示すように、撮像された隣接する校正儀片相互によって形成される交点を特徴点Pi(i=101〜109)として取得する。そして、この特徴点Piをコーナー検出等の画像処理にて検出し、これに物理座標(もしくは相対座標)を対応付けすることで、カメラ302を校正することができる。
【0028】
このように、この第一実施形態に係る校正儀301によれば、隣接する校正儀片との連結およびその解除が可能な嵌合部として、嵌合部Uと嵌合部Tをそれぞれ有する複数の校正儀片101、151、201および251を備え、さらに、これら複数の校正儀片101、151、201、251のうち隣接する校正儀片相互をその裏面側から着脱可能に且つ板の延在方向への移動を拘束するように複数の連結部材51によって連結することができるので、その複数の校正儀片101、151、201および251を組み立てた形状、大きさもしくはパターンを、カメラ302との位置に応じて、認識される校正儀301の特徴点Piが鮮明になるように変更することができる。したがって、カメラ302から離れた位置に校正儀を配置する際に、そのパターンや大きさを適切に変えることでカメラの解像度による精度低下を適切に防ぐことができる。
【0029】
特に、複数の連結部材51は、複数の校正儀片101、151、201、251のうち隣接する校正儀片相互をその裏面側から着脱可能に且つ板の延在方向への移動を拘束するように連結するので、設置後の作業者等の校正儀の踏みつけによって生じる校正儀片101、151、201、251のズレを抑制することができる。
また、この第一実施形態に係る校正儀301によれば、複数の校正儀片の組み合わせを、これを設置する場所によって自在に変更できるため、空間的な制約に囚われず、校正儀を設置する場所に適した状態で設置できる。
【0030】
つまり、実際の空間では、机や棚等の移動に手間を要するような物が設置されている場合が通常であるが、上述した校正儀片101、151、201、251を適切に組み合わせて校正儀301を構成することにより、机や棚等の撤去に手間を要するような物を移動させることを不要としつつ、大きな市松模様をなす校正儀301を床面に容易に設置することができる。これにより、多くの特徴点Piが容易に得られ、カメラ302の校正の精度が向上する。
また、この第一実施形態に係る校正儀301によれば、各校正儀片101、151、201および251は、その多角形形状(この例では直角二等辺三角形)の寸法が既知なので、複数の校正儀片を組み立てた形状、大きさもしくはパターンも既知となる。そのため、特段の外部計測器を不要とすることができる。
【0031】
また、この第一実施形態に係る校正儀301によれば、複数の校正儀片101、151、201および251を組み立てるときに、相互に異なる色彩(白色と黒色)のものを隣接配置して市松模様を構成しているので、校正用の特徴点Piを容易に形成することができる。また、相互に異なる色彩(白色と黒色)のものを隣接配置することで、校正用の特徴点Piを、隣接する校正儀片相互によって形成される交点を用いる上で、その交点(特徴点Pi)が一層明瞭となる。
【0032】
なお、本発明に係るカメラ用校正儀およびその使用方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。例えば、第一実施形態の例では、相互に異なる色彩(白色と黒色)のものを隣接配置する例として、同色の三角形形状の校正儀片を一組ずつ隣り合わせて矩形状とし、これを更に組み合わせて市松模様を構成した例で説明したが、本発明に係るカメラ用校正儀は、これに限らず、例えば、以下説明する第二実施形態に係る校正儀のように、校正儀片を矩形形状としてもよい。校正儀片を矩形形状とすれば、上記嵌合部T,Uを省略することもできる。
尚、連結部材51の基部51bが床、地面又は壁等の固定対象に固定又は着脱可能に結合されるようになっていれば、いわば絶対位置の拘束力が強くなるため、校正儀片の位置ズレを抑制する効果が高い。
【0033】
以下、本発明に係る校正儀の第二実施形態について図8〜図10を参照しつつ説明する。
図8(a)に示すこの第二実施形態に係る校正儀501は、表面が黒色である校正儀片401および表面が白色である校正儀片451から構成される。そして、図9および図10に示すように、この第二実施形態に係る校正儀片401、451は、平面視(正面図(c)参照)が矩形形状(この例では長方形形状)に形成され、上記嵌合部T,Uを有しない点が上記第一実施形態と異なっている。各長方形形状の寸法は既知であって、各校正儀片401、451の四隅の裏面には隣接する校正儀片と相互に連結するための凹の連結部Wが上記第一実施形態同様に形成されている。
【0034】
そして、各校正儀片401および451の凹の連結部Wと連結部材51の凸の連結部Yを互いに組み合わせることで、図8(a)の例に示すように市松模様をなす校正儀501を構成することができるようになっている。なお、図9および図10に示す校正儀片の形状も一例であり、正方形または平行四辺形等の種々の矩形形状とすることができる。
【0035】
ここで、この第二実施形態において、前記各辺の嵌合部T、Uを採用し、各校正儀片401および451が、複数の校正儀片を組み立てたときに、カメラの側から見たときに各辺の嵌合部T、Uが隠れる隠蔽構造Sを備える構成としてもよい。詳しくは、図11に示す例のように、隠蔽構造Sは、上述の凹の嵌合部Uを止まり穴とすることで構成することができる。つまり、凹の嵌合部Uが平面視方向に貫通して形成されておらず、カメラの側を向く面に平面部(S)が残っている。そして、連結部材として、図12に示すような、連結部材701を用いればよい。この連結部材701は、嵌合部T同様に平面視が形成されるとともに、隠蔽構造S分だけ厚さが薄い一対の凸の嵌合部Rを有する。そして、この一対の凸の嵌合部Rが、隣接する校正儀601相互の対向する嵌合部U(隠蔽構造Sを備えるもの)同士を隙間無く繋ぐようになっている。このような構成であれば、上記第一実施形態の作用効果に加え、凹の嵌合部Uに凸の嵌合部Rを嵌合した状態であっても、カメラの側から隠蔽構造Sの面により視認が阻止されるので、校正用の特徴点を認識するときに、相互に嵌め合わされた嵌合部R、Uがカメラ側からは撮像されない。そのため、嵌合部R、Uによる陰影の影響を回避する上で好適である。そして、隣接する校正儀片相互が、より一体的に連結されるので、校正儀片の位置ズレを抑制する効果が一層高い。
【0036】
また、構成する市松模様のパターンについても上記実施形態に限定されず、種々の組み合わせによってバターンを変更することができる。例えば、本発明に係るカメラ用校正儀およびその使用方法は、カメラ302から離れた位置に校正儀301を配置する際は、図8(b)に示す変形例(校正儀1001)のように、矩形状とした同色の校正儀片を二組ずつ隣り合うように校正儀片を組み合わせることにより、市松模様のパターン間隔を大きくするとよい。このような組み合わせを採用すれば、カメラ302の解像度もしくは特徴点の検出精度を考慮してパターン間隔を設定することで、カメラ302の解像度による精度低下を防ぐ上で好適である。
【0037】
また、相互に異なる色彩も、白色と黒色に限らず、種々の色彩およびその組み合わせを採用することができる。具体的には、例えば図8(c)に示す変形例(校正儀1051)のように、表面が赤色である校正儀片Rと、表面が緑色である校正儀片Gと、表面が青色である校正儀片Bと、表面が白色である上記校正儀片(451)とを組み合わせることにより市松模様を構成することができる。そして、これをカメラ302で撮影し、その撮影画像をR成分、G成分、B成分に分離すると、各成分に対応した市松模様を、明暗の市松模様としてそれぞれ取得することができる。
【0038】
したがって、このような校正儀片の組み合わせを採用しても、容易に特徴点を得ることが可能であり、これに基づいて上記第一実施形態同様にカメラを校正することができる。そして、このような構成であれば、上記第一実施形態の作用効果に加え、カメラ302との位置関係を校正しつつカメラ302の色校正をも同時に行なうことができる。勿論、この図8(c)の校正儀の形状や、表面の色、RGB成分の分離方法も一例であり、本発明の趣旨を逸脱しなければ、本例以外の校正儀片の形状、表面の色、RGB成分の分離方法を採用することができる。
【0039】
また、校正儀を構成する校正儀片の連結部についても上記実施形態に限定されず、隣接する校正儀片相互を板の延在方向への移動を拘束するように連結するとともにその解除が可能な構造であれば、種々の形態を採用可能である。
例えば図11に示すように、この第二実施形態の変形例に係る校正儀片601は、各辺には隣接する校正儀片と相互に嵌脱可能な連結部として凹の嵌合部Uのみが形成(この例では各片の3箇所に等配)されている。そして、各辺の嵌合部Uが、図12に示す連結部材701を介して連結される。
【0040】
つまり、この連結部材701は、隣接する校正儀片と相互に連結およびその解除が可能な連結部を構成する部材であって、上述した嵌合部Tと同様の形状Rを二つ対向させて結合した構造である。これにより、隣接する校正儀片601相互の凹の嵌合部Uに、この連結部材701を嵌め込むことによって校正儀を組み立てることができる。そして、この変形例に係る校正儀によれば、例えば表面の色が異なる複数種類の校正儀片601を適宜用いて、連結部材701を介して所望の大きさに組み立てることで、図6に示す市松模様を上述した第二実施形態同様に構成することができる。また、その他作用効果も上述の第二実施形態同様である。
【0041】
尚、上述した実施形態では、連結部材51の基部51bと床、地面又は壁等の固定対象とを別部材としているが、基部51bと固定対象を同一部材としてもよい。即ち、前記連結部材を床、地面又は壁等の固定対象に固定又は着脱可能に結合してよい。この場合、図7の説明において、51bが固定対象、Yが連結部材となる。
また、上述した実施形態においては、校正用の特徴点が、隣接する校正儀片同士の協働により構成される例で説明したが、これに限らず、一の校正儀の表面に特徴点を設けることも勿論可能である。例えば、このような特徴点を有する例であって、平面視が多角形形状に形成された校正儀片の他の例として、本発明に係る校正儀の第三実施形態について図13ないし14を適宜参照しつつ説明する。
【0042】
図13に示すように、この第三実施形態に係る校正儀1081は、平面視が六角形形状に形成された複数の校正儀片801からなり、同図はこれを組み立てた例である。そして、この第三実施形態に係る校正儀片801は、図14に示すように、一の校正儀の表面が二色に色分けされている点が上述した実施形態の例とは異なっている。同図の例では、上下の頂点を結ぶ線分と、上方左右の頂点を水平方向に結ぶ線分によって表面を4つの領域に区分しており、これが予め市松模様に彩色されている。
【0043】
そして、この第三実施形態に係る校正儀1081は、各辺には隣接する校正儀片と相互に嵌脱可能な凹の嵌合部Uが各片に一つずつ形成されている。そして、隣接させる校正儀片801の対向する凹の嵌合部Uに上記連結部材701を嵌め合わせることで、構成儀全体として、図13に示すような市松模様を構成することができる。これにより、上述した各実施形態同様に、これをカメラで撮影し、特徴点P'i(i=201〜206)をコーナー検出等の画像処理にて検出し、物理座標を対応付けることで、カメラを校正することができる。その他作用効果は第一ないし第二実施形態同様である。
【0044】
また、本発明に係る構成儀は、例えば図15〜図17に示す第四実施形態のように、校正儀片1101または1151の表面中央部に、発光部1111または1161を位置情報表示手段として備えることができる。なお、この第四実施形態の例は、上記第二実施形態の例に対して、発光部を有する点のみが異なっている。
【0045】
つまり、この第四実施形態では、表面が黒色である校正儀片1101と、表面が白色である校正儀片1151を互いに組み合わせることで、図15に示すような市松模様をもつ構成儀1201を構成する。これにより、各校正儀片の発光部Pi(i=301〜316)の位置から各発光部に対応する色、明るさ、点滅のパターン等の情報を予め個々に設定しておくことによって、構成儀1201の市松模様をカメラで撮影し、発光部Pi(i=301〜316)の色、明るさ、点滅のパターン等の情報に基づいて、発光部Pi(i=301〜316)の物理座標もしくは相対座標を特定することが可能となる。そして、構成儀1201の特徴点P'i(i=351〜359)の相対座標を特定することができるため、これによりカメラを校正することが可能である。
【0046】
このように、各校正儀片が、自身の位置情報を表すための図形もしくはパターン、または発光部もしくは反射材等の位置情報表示手段を特徴点として備えていれば、上述した各実施形態の作用効果に加えて、特徴点を認識するときに、その認識が一層容易になる。また、例えば暗い部屋であっても、発光部Pi(i=301〜316)を順番に1つだけ発光させ、その都度カメラで撮影し、発光部Pi(i=301〜316)の配置情報から各物理座標を求め、カメラの撮影画像中の発光部Pi(i=301〜316)の座標と各物理座標を対応付けることでカメラを校正することもできる。
【0047】
なお、図15に示す発光部の配置位置も一例であり、本発明の趣旨を逸脱しなければ、本例以外の発光部の配置位置とすることができる。さらに、位置情報表示手段は発光部に限らず、反射材を付設したり、あるいは三角形、四角形等の形状や色の異なるマークを付設したり、バーコード、QRコード(登録商標)等の二次元コードを付設することで構成することができる。ここで、位置情報表示手段は、その発光部もしくは反射材に投影する光源、または図形もしくはパターンの色、明るさ、点滅のパターンが、前記発光部もしくは反射材に投影する光源、または図形もしくはパターンの絶対座標もしくは相対座標と対応付けされていることは好ましい。このような構成であれば、撮影画像中の発光部もしくは反射材に投影する光源もしくは図形もしくはパターンの座標を効率良く特定する上で好適である。
【0048】
更には、各校正儀片またはいずれかの校正儀片に、位置情報表示手段と対になるようにRFタグあるいはGPS等を備えることも可能である。例えば、各校正儀の発光部、または反射材を順番に1つだけ発光させ、その都度カメラで撮影し、同時に発光している発光部と対になるRFタグ、またはGPS受信機の位置情報を取得することで、発光部の配置情報を有せずに物理座標を取得することが可能である。RFタグ、またはGPS受信機を備えていれば、これら自身が位置情報を保有する位置情報保有手段として機能するため、外部計測器や、大きさ、形状から校正儀間の位置関係を取得する必要もなく、その位置関係の推定精度によってカメラの校正精度が影響を受けたりするおそれもない。なお、発光部の配置位置も一例であり、本発明の趣旨を逸脱しなければ、本例以外の発光部の配置位置とすることができる。
さらに、上述した連結部V,W,Yの形状も一例であって、例えば図18に示すように、上記第二実施形態の例で説明すれば、凹の連結部Wを校正儀片411,461の辺に沿って形成した長溝によって構成し、連結部材側の凸の連結部(不図示)を、この長溝に嵌め込み可能に形成してもよい。
【0049】
また、上記第一実施形態では、連結部材51を用いて隣接する校正儀片相互を組み立てる例を説明した。これはいわば連結部材51によって校正儀片相互を相対的に位置決めするものである。これに対し、例えば、図19に示すように、床面Fに支柱51cを立設し、連結部材51が、この支柱51cの上部に着脱可能に結合されるようになっている構成としてもよい。これにより、この支柱51cの上部に連結部材51を予め固定しておき、この固定された連結部材51に対して校正儀片を嵌め合わせるようにして連結することで、いわば絶対的な位置決めをする構成とすることもできる。なお、この図19のような高床式に連結部材51を配置すれば、コンピュータ室等において配線Hを床下に配置しつつ校正儀を設置する上で好適である。勿論、このような絶対的な位置決めをする構成とする場合に、その固定対象も床に限定されず、例えば屋外での地面や、室内であれば壁等を固定対象とすることができる。上記実施形態の場合、支柱51cの位置が特徴点の位置を大きく左右する為、床にガイド等を描いて支柱の位置を正確に決めしておくことが好ましい。
【0050】
また、第一実施形態に係る校正儀301を使用する際の説明において、図2に示すような「単位」として、図1に示すように市松模様を構成する例を説明したが、単位とした隣接する校正儀片相互を組み立てるときに、図20に示すように、粘着テープSを連結部材として併用してもよい。また、図19のような高床式に連結部材51を配置している場合であれば、粘着テープSを仮止め用の連結部材として使用しつつ絶対位置が決められた連結部材51に嵌め込むようにしてもよい。なお、単位とした隣接する校正儀片相互を組み立てる方法も一例であって、校正儀片を一枚毎に順次に連結部材51と連結してもよい。
【符号の説明】
【0051】
51、701 連結部材
301、501、1001、1051、1081、1201 校正儀
101、151、201、251、401、451、601、801、1101、1151 校正儀片
302 カメラ
T (凸の)嵌合部
U (凹の)嵌合部
V (凹の)連結部
W (凹の)連結部
Y (凸の)連結部
S 隠蔽構造
1111、1161 発光部(位置情報表示手段)
Pi、P'i 特徴点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像された特徴点の物理座標もしくは相対座標の対応付けに基づいてカメラを校正する校正儀であって、
板状の複数の校正儀片と、該複数の校正儀片と着脱可能に且つ当該校正儀片の延在方向への移動を拘束するように連結する複数の連結部材とを備えていることを特徴とする校正儀。
【請求項2】
前記連結部材は、固定対象に固定又は着脱可能に結合されていることを特徴とする請求項1記載の校正儀。
【請求項3】
前記固定対象は、床、地面又は壁である請求項1または2に記載の校正儀。
【請求項4】
前記連結部材が、前記複数の校正儀片のうちの隣接する校正儀片と相互に連結していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の校正儀。
【請求項5】
前記校正儀片と前記連結部材が、前記校正儀片の裏面側で連結していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の校正儀。
【請求項6】
前記校正儀片が、表面に前記特徴点が形成された板状の校正儀片であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の校正儀。
【請求項7】
前記複数の校正儀片はその平面視が四角形状であり、その角部が突き合わされた4枚の隣接する校正儀片相互が、一の連結部材によって連結されるようになっていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の校正儀。
【請求項8】
前記複数の校正儀片は、その表面の明度または彩度が異なる複数種類の校正儀片から構成されており、前記特徴点は、隣接する校正儀片相互間の明度または彩度の差違によって形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の校正儀。
【請求項9】
前記校正儀片は、位置情報を表すための図形もしくはパターン、または発光部もしくは反射材等の位置情報表示手段を前記特徴点として備えていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の校正儀。
【請求項10】
前記校正儀片は、位置情報を保有する位置情報保有手段として、RFタグ、またはGPS受信機を備えていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の校正儀。
【請求項11】
カメラの校正に用いられて校正用の特徴点を有するカメラ用校正儀の使用方法であって、
請求項1〜10のいずれか一項に記載の校正儀を用いて、前記複数の校正儀片を組み立てた形状、大きさもしくはパターンを、カメラとの位置に応じて、認識される校正儀の特徴点が鮮明になるように変更することを特徴とするカメラ用校正儀の使用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−124670(P2012−124670A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272724(P2010−272724)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(000000033)旭化成株式会社 (901)
【Fターム(参考)】