説明

核物質検出装置、核物質検査システムおよびクリアランス装置

【課題】 高精度にて核物質を検出することができる核物質検出装置を提供する。
【解決手段】 検査対象となる検査物Aに含まれる核物質を検出する核物質検出装置10である。中性子検出センサ1は、検査物Aに対して対向配置され、核物質から放出される中性子を検出する。中性子検出センサ1は、核物質から放出される中性子の発生源の二次元位置が検出可能とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、核物質から放射される中性子を検出する中性子検出センサを備えた核物質検出装置、これを備えた核物質検査システムおよびクリアランス装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
核爆弾(核物質)を用いたテロ対策のため、手荷物内に存在する核爆弾を精度良く効率的に検査する手法が望まれている。
検査物中に存在する核物質を検出する方法として、核物質から放射されるγ線を検出する方法(いわゆるHeカウンター)が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2007−187467号公報(段落[0027]及び図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ウランやプルトニウムから放射されるγ線は比較的少ないため、得られる信号が弱く検知精度の点で問題がある。
また、従来のHeカウンターは、γ線の有無を検出することはできるが、二次元位置まで特定することはできなかった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、高精度にて核物質を検出することができる核物質検出装置、核物質検査システムおよびクリアランス装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の核物質検出装置、核物質検査システムおよびクリアランス装置は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる核物質検出装置は、検査対象となる検査物に含まれる核物質を検出する核物質検出装置であって、前記検査物に対して対向配置され、前記核物質から放出される中性子を検出する中性子検出センサを備え、該中性子検出センサは、前記核物質から放出される中性子の発生源の二次元位置が検出可能とされていることを特徴とする。
【0007】
核物質から放出される中性子の発生源の二次元位置を検出できる中性子検出センサを備えているので、検査物に含まれる核物質の二次元位置を特定することができる。これにより、核物質検出の精度を上げることができる。
中性子検出センサは、典型的には、二次元位置が測定可能なように厚さ方向に比べて長手方向および幅方向に大きな寸法を有する面状の形状とされる。
ここで、「二次元位置」とは、例えば、検査物の長手方向位置および幅方向位置を意味する。
中性子検出センサによって中性子を検出することとしているので、γ線を検出する場合のように鉛等の遮蔽を必要とせず、装置を軽量かつ簡素な構成にて実現することができる。
検出対象とされる中性子は自然界に殆ど存在しないので、γ線検出のようにバックグラウンドによる検出精度の低下という問題がない。また、中性子はγ線に比べて透過力が強いので、より検出精度を向上させることができる。
核物質としては、自発核分裂を行う物質が想定され、典型的にはプルトニウムやウランが挙げられる。
【0008】
さらに、本発明の核物質検出装置では、前記中性子検出センサは、前記検査物に対して接近離間可能とされていることを特徴とする。
【0009】
中性子検出センサを検査物に対して接近離間させることにより、中性子の検出に適した位置に中性子検出センサを位置させることができ、検査精度を向上させることができる。
【0010】
さらに、本発明の核物質検出装置では、前記検査物は、手荷物とされ、前記中性子検出センサは、前記手荷物が載置される手荷物検査台に設けられていることを特徴とする。
【0011】
中性子検出センサを手荷物検査台に設けることにより、手荷物中に存在する核物質を検出することができる。
このような核物質検出装置は、官公庁建物の入口、空港、空港税関、ホテルロビー、原子力発電所、放射性管理区域出入り口等に好適に設置される。
【0012】
また、本発明の核物質検査システムは、前記検査物に対してX線を照射して得られるX線透過画像によって該検査物を検査するX線検査装置と、該X線検査装置によって検査された前記検査物を検査する請求項1から3のいずれかに記載の核物質検出装置とを備えていることを特徴とする。
【0013】
核物質は質量数が大きいため、X線透過画像では他の領域に対して強調されて(例えば黒く)示される。したがって、X線検査装置によって核物質が存在すると予測される位置を特定することができる。そして、この核物質の存在が予測される位置と、核物質検出装置によって得られた中性子発生源の二次元位置とを照合することによって、核物質の存在および位置を高い信頼性をもって得ることができる。
また、X線検査装置によって得られる特定位置と、核物質検出装置によって得られる特定位置との対応付けを精度良く行うために、X線検査装置および核物質検出装置のそれぞれに、検査物を定位置に位置決めする位置決め装置を設けることが好ましい。
【0014】
さらに、本発明の核物質検査システムでは、前記検査物から放出される危険物質を検出するための質量分析器を備えていることを特徴とする。
【0015】
検査物から放出する爆薬等の危険物質を質量分析器によって検査することにより、検査物に含まれる爆薬等の危険物質をも併せて検出することができる。
本発明は、特に、放射性物質を含むダーティボムの検査に有効である。
【0016】
また、本発明のクリアランス装置は、前記検査物から放出されるγ線を検出するクリアランス検査器と、該クリアランス検査器によって検査された前記検査物を検査する請求項1又は2に記載の核物質検出装置とを備えていることを特徴とする。
【0017】
放射能汚染物質の放射能を検出するクリアランス装置は、放出されるγ線を検出することによって放射能汚染の程度を判定している。しかし、γ線の検出は、バックグランドのγ線による影響があるため、検査精度には限界がある。本発明では、クリアランス検査器によって検査された検査物について、さらに上記した核物質検出装置によって中性子の放出の有無を検査するので、クリアランス検査の精度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の核物質検出装置によれば、核物質から放出される中性子の発生源の二次元位置を検出できる中性子検出センサを備えることとしたので、検査物に含まれる核物質の二次元位置を特定することができ、核物質検出の精度を上げることができる。
本発明の核物質検査システムによれば、X線検査装置と中性子検出センサを備えた核物質検出装置とを組み合わせて用いることとしたので、高い信頼性にて核物質の検出および二次元位置の特定を行うことができる。
本発明のクリアランス装置によれは、γ線検出を行うクリアランス検査器と中性子検出センサを備えた核物質検出装置とを組み合わせて用いることとしたので、高精度なクリアランス検査を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態について、図面を用いて説明する。
図1(a)には、本発明の核物質検出装置に用いられる中性子検出センサ1が示されている。
【0020】
中性子検出センサ1は、容器3と、この容器3内に配置されたセンサ本体5とを備えている。容器3内には数気圧程度のHeが封入されている。
センサ本体5は、ポジションセンシティブ型のアレイセンサを用いる。ポジションセンシティブ型のアレイセンサは、非特許文献であるNuclear Instruments and Methods in Physics Research A 580
(2007),1119-1122に開示されているものを用いる。図1(b)には、同非特許文献に開示されたセンサ(MSGC: Microstrip Gas Counter)の拡大図が示されている。このセンサは長手方向に延在する長尺状とされており、この長尺状のセンサを多数並列に並べて平面的二次元配置することにより、二次元位置の特定が可能となる。
【0021】
中性子検出センサ1は、中性子nが入射した場合に、n(He,t)p反応が生じ、その反応位置にてセンサ本体5がp(陽子)を検出するものである。すなわち、中性子検出センサによって、プルトニウムやウランといった自発核分裂を行う核物質の中性子の有無を検出することができるとともに、中性子発生源の二次元位置を検出することができる。
【0022】
図2には、図1に示した中性子検出センサ1を用いた核物質検出装置10が示されている。
核物質検出装置10は、検査物Aを載置するテーブル12を備えており、このテーブル12の下面に中性子検出センサ1が配置されている。中性子検出センサ1は、厚さに比べて長手方向Xおよび幅方向Yの寸法が大きくされた面状に形成されており、検査物Aの大きさ全体をカバーできる程度の大きさとされている。
テーブル12上に載置された検査物A内に核物質が存在する場合には、この核物質から放射される中性子が中性子検出センサ1内に入射し、中性子発生源の二次元位置および検出強度が得られる。この中性子発生源の検出強度から、検査物A内に存在する核物質の存在確率が推定されるとともに、中性子発生源の二次元位置から検査物A内の核物質の位置を特定することができる。
また、本実施形態では、自然界に殆ど存在しない中性子を検出することとしているので、γ線検出のようにバックグラウンドによる検出精度の低下という問題がない。
【0023】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態を説明する。本実施形態は、第一実施形態にて説明した核物質検出装置を手荷物検査装置として使用いた場合である。したがって、第一実施形態と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
図3には、手荷物検査装置20に、中性子検出センサ1を備えた核物質検出装置10を適用した概略構成が示されている。手荷物検査装置20は、手荷物(検査物)Bが載置される手荷物検査台22と、手荷物検査台20を備えている。
図4(a)には、図3を平面視した場合の、中性子検出センサ1と手荷物Bとの位置関係が示されている。同図からわかるように、中性子検出センサ1は、面状に形成されており、種々の大きさの手荷物Bに対応できるように、手荷物Bよりも十分大きな大きさとされている。
図4(b)には、図4(a)と同様の視野にて、中性子検出センサ1から得られる出力結果の画像が示されている。同図から分かるように、手荷物B内に位置する核物質W(中性子発生源,図4(a)参照)の位置が二次元的に特定されているとともに、所定の強度分布をもって示されている。同図において、黒色に近いほど中性子濃度が高いことを意味する。
【0024】
このように、本実施形態によれば、手荷物B内に位置する核物質Wの二次元位置を特定できる。また、得られた検出強度から核物質Wの存在確率を推定することができる。すなわち、図4(b)のように、所定位置に強いピークを有する検出強度が得られた場合には、核物質Wの存在確率が高いと推定できる。
【0025】
なお、第一実施形態および第2実施形態では、中性子検出センサ1をテーブル12及び手荷物検査台22の下方に配置した構成として説明したが、図5に示されているように、検査物A、Bの上方に配置しても良い。また、検査物A,Bに対して中性子検出センサ1を接近離間するようにしてもよい。このように中性子検出センサ1を検査物に対して接近離間させることにより、検出に適した位置に中性子検出センサ1を位置させることができ、中性子の検出精度を向上させることができる。
【0026】
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。本実施形態は、第一実施形態にて説明した核物質検出装置をX線検査装置と組み合わせて用いた核物質検査システムである。したがって、第一実施形態と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
図6に示されているように、核物質検査システム30は、テーブル32と、X線検査装置34と、核物質検出装置10とを備えている。
X線検査装置34は、手荷物Bに対してX線を照射すると共に、X線透過画像を得るものである。X線検査装置34は、外部への放射能漏れを防ぐための鉛製のカバー35を備えている。また、図示しないが、X線検査装置34は、X線透過画像を制御装置に出力する画像出力手段と、X線透過画像を表示する表示装置を備えている。
【0027】
核物質検出装置10は、中性子検出センサ1を備えている。中性子検出センサは、テーブル32の下面に設けられている。中性子検出センサ1の検出出力は、図示しない制御装置へと送信される。
【0028】
テーブル32は、図示しないコンベア(搬送手段)を備えており、手荷物BをX線検査装置34側から核物質検出装置10側へと搬送する。コンベアは、図示しない制御装置の指令によって駆動される。
テーブル32には、X線検出装置34の下流端位置および核物質検出装置10の下流端位置のそれぞれに、位置検出センサ36a,36bが設けられている。これら位置検出センサ36a,36bは、手荷物Bが到達すると、検出信号を制御装置へと出力し、制御装置はこの検出信号を受けてコンベアを停止させる。
【0029】
上記構成の核物質検査システム30は、以下のように用いられる。
X線検出装置34の上流側にて、テーブル32上に検査対象となる手荷物Bを載置する。次に、制御装置の指令により、テーブル32のコンベアを駆動させて、手荷物BをX線検査装置34内に送る。位置検出センサ36aによって手荷物Bの到達が検出されると、制御装置の指令によって、コンベアが停止される。この位置にて、手荷物はX線検査装置34によって検査される。すなわち、手荷物BにX線が照射されると共に、X線透過画像が得られる。手荷物Bに核物質が存在している場合には、核物質は質量数が大きいので、X線透過画像には他領域に比べて黒く(その位置が強調されて)表示される。この画像は、表示装置に表示されるとともに、制御装置へと送られる。
【0030】
X線検査装置34による検査が終了すると、制御装置の指令によってコンベアが再び駆動され、手荷物Bが核物質検出装置10へと導かれる。位置検出センサ36bによって手荷物Bの到達が検出されると、制御装置の指令によって、コンベアが停止される。この位置にて、手荷物Bは核物質検出装置10によって検査される。手荷物Bに核物質が存在している場合には、図4(b)に示したように、中性子濃度が局所的に高い位置が二次元位置情報として特定される。この検査結果は、制御装置へと出力され、先に受け取ったX線透過画像と照合することによって、核物質の存在の有無および位置が特定される。
【0031】
本実施形態によれば、X線検査装置34によって核物質の存在位置を予測できるとともに、中性子の放出によって核物質の位置を特定する核物質検出装置10によって得られる検出結果とを併せて考慮することができるので、核物質の存在および位置を高精度にて得ることができる。
また、コンベアを停止させて手荷物Bを位置決めした後に、X線検査および核物質検査を行うこととし、X線検出装置34及び核物質検出装置10のそれぞれで常に一定の位置で手荷物Bを停止させて測定することとしたので、X線検出装置34の検出結果と核物質検出装置10の検出結果とを高い位置精度にて照合することが可能となり、核物質の検出精度が向上する。
【0032】
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について説明する。本実施形態は、第三実施形態に対して、質量分析器をさらに加えたものである。したがって、第一実施形態及び第三実施形態と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
図7には、本実施形態にかかる核物質検査システム40が示されている。X線検査装置34の下方には、質量分析器42が設けられている。また、X線検査装置34のカバー35内には、送風装置(図示せず)が設けられており、図中の矢印Fで示すように、手荷物Bに対してエアシャワーが行われるようになっている。手荷物Bに対するエアシャワーFの下流位置に質量分析器42が配置されているので、手荷物Bから放出される各種物質が質量分析器42へと導かれる。
【0033】
質量分析器42は、エアシャワーFによって導かれた核物質の質量分析を行うことによって、危険物質(爆薬等)に相当する物質が存在するか否かを判断する。質量分析器42としては、例えば特開2002−170517号公報に開示されたものを用いることができる。具体的には、サンプルガスを真空紫外光によりイオン化するイオン化手段と、真空紫外光によりイオン化されたイオンのうち、特定質量として危険物質のイオンを補足するイオントラップと、イオントラップ中に蓄積されたイオンを加速させ、加速されたイオンの飛行時間に基づいてサンプルガス中の特定質量の化学物質を同定する飛行型質量分析手段とを備えている。
このように、本実施形態によれば、手荷物Bから放出する爆薬等の危険物質を質量分析器42によって検査することにより、手荷物Bに含まれる爆薬等の危険物質をも併せて検出することができる。
本実施形態は、特に、放射性物質を含むダーティボムの検査に有効である。
【0034】
[第五実施形態]
次に、本発明の第五実施形態について説明する。本実施形態は、第一実施形態にて説明した核物質検出装置をクリアランス装置と組み合わせて用いた核物質検査システムである。したがって、第一実施形態と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
図8に示されているように、本実施形態のクリアランス装置50は、テーブル52と、クリアランス検査器51と、核物質検出装置10とを備えている。
クリアランス検査器51は、放射能汚染の可能性がある廃棄物Cの放射能レベルを計測するものである。具体的には、廃棄物Cから放出されるγ線を検出することによって、放射能汚染の程度を判定する。
テーブル52は、図示しないコンベア(搬送手段)を備えており、廃棄物Cをクリアランス検査器51側から核物質検出装置10側へと搬送する。コンベアは、図示しない制御装置の指令によって駆動される。テーブル52には、第三実施形態と同様に、位置検出センサを設け、廃棄物Cの位置決めを行うようにしてもよい。
核物質検出装置10は、中性子検出センサ1を備えている。中性子検出センサは、テーブル52の下面に設けられている。中性子検出センサ1の検出出力は、図示しない制御装置へと送信される。
【0035】
本実施形態のクリアランス装置50は、クリアランス検査器51によってγ線検出による放射能汚染の程度を判断した上で、さらに、核物質検出装置10にて中性子濃度を検査する。
このように、本実施形態によれば、バックグランドのγ線による影響によって検出精度が低下するクリアランス検査器51に加えて、中性子を検出することによってバックグランドの影響を殆ど無視できる核物質検出装置にて放射能汚染の程度を検査することができるので、クリアランス検査の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】(a)は本発明の核物質検出装置に用いる中性子検出センサを示し、(b)は中性子検出センサのセンサ部分の拡大図である。
【図2】核物質検出装置の概略を示した斜視図である。
【図3】本発明の第二実施形態であり、手荷物検査装置を示した正面図である。
【図4】(a)は図3の手荷物検査装置を平面視した概略図であり、(b)は中性子検出センサの出力画像を示した図である。
【図5】変形例を示した斜視図である。
【図6】本発明の第三実施形態であり、X線検出器を備えた核物質検出システムを示した概略図である。
【図7】本発明の第四実施形態であり、質量分析装置を備えた核物質検出システムを示した概略図である。
【図8】本発明の第五実施形態であり、クリアランス装置を示した概略図である。
【符号の説明】
【0037】
1 中性子検出センサ
10 核物質検出装置
20 手荷物検査装置
22 手荷物検査台
30 核物質検査システム
34 X線検査装置
40 核物質検査システム
42 質量分析器
50 クリアランス装置
51 クリアランス検査器
A 検査物
B 手荷物(検査物)
C 廃棄物(検査物)
n 中性子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象となる検査物に含まれる核物質を検出する核物質検出装置であって、
前記検査物に対して対向配置され、前記核物質から放出される中性子を検出する中性子検出センサを備え、
該中性子検出センサは、前記核物質から放出される中性子の発生源の二次元位置が検出可能とされていることを特徴とする核物質検出装置。
【請求項2】
前記中性子検出センサは、前記検査物に対して接近離間可能とされていることを特徴とする請求項1記載の核物質検出装置。
【請求項3】
前記検査物は、手荷物とされ、
前記中性子検出センサは、前記手荷物が載置される手荷物検査台に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の核物質検出装置。
【請求項4】
前記検査物に対してX線を照射して得られるX線透過画像によって該検査物を検査するX線検査装置と、
該X線検査装置によって検査された前記検査物を検査する請求項1から3のいずれかに記載の核物質検出装置と、
を備えていることを特徴とする核物質検査システム。
【請求項5】
前記検査物から放出される危険物質を検出するための質量分析器を備えていることを特徴とする請求項4記載の核物質検査システム。
【請求項6】
前記検査物から放出されるγ線を検出するクリアランス検査器と、
該クリアランス検査器によって検査された前記検査物を検査する請求項1又は2に記載の核物質検出装置と、
を備えていることを特徴とするクリアランス装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−198469(P2009−198469A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−43620(P2008−43620)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】