説明

案内連動広告システム

【課題】従来システムに比べてユーザの関心の高い広告コンテンツをユーザが電子広告装置に到達するタイミングでタイムリーに表示することができるようにすること。
【解決手段】ユーザの携帯端末と案内サーバ及び位置情報送信機、インターネットで構成された案内システムで、ユーザの検索キーワード及び端末ID、位置情報、検索時刻を取得する。前記案内サーバに連動した広告システムは、広告管理サーバと電子広告装置で構成される。前記検索キーワードに重み付けを行って評価して1つのキーワードを選択し、そのキーワードにマッチする広告コンテンツを再生する。また、ユーザ位置情報と経路情報と電子広告装置の位置から、ユーザの電子広告装置への到達予想時刻を計算して、ユーザが該当電子広告装置へ到達したタイミングで前記の広告コンテンツを再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地への位置情報を利用した案内と共に最適な広告・案内情報を広告表示装置に表示させる案内連動広告システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来においては、展示会などのイベントでは主に紙のパンフレットに会場地図や出展社の情報を記載して、来場したユーザはそれを参照して、目的地(各社の出展ブースや施設)に到達していた。近年は移動体通信の進化により、位置情報を利用した案内システムが普及している。そのような状況の中、特許文献1で記述されているように屋内での位置情報の取得が可能となってきている。他方、特許文献2で記述されているように、電子広告ディスプレイによる広告或いは案内情報の表示も一般的となりつつある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−085928号公報
【特許文献2】特開平09−325992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般の電子広告ディスプレイは、時間帯などにより予め定められたコンテンツを表示するものであり、当該広告を視聴するユーザは不特定多数であり、たまたま当該ディスプレイの前を通過するユーザの興味のレベルはまちまちであるために、案内または広告の効果が高いとは言えない。
【0005】
本発明の目的は、ユーザの興味のある案内または広告をタイムリーに表示する確率を高めることで、従来より宣伝・広告効果を上げることができる案内連動広告システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、ユーザの使用するGPS携帯端末と携帯キャリアの提供するインターネットアクセスとイベント主催者の準備する案内サーバへのインターネットアクセスと、位置情報送信機及びユーザに目的地までの経路を表示する案内サーバ、構内LANを利用して案内サーバと連動して、ユーザの位置情報と電子広告装置の位置情報から到達予想時刻を計算し、ユーザの入力した検索キーワードからコンテンツを選定し、到達予測時刻に選定した広告コンテンツの電子広告装置への表示を指示する広告管理サーバ、広告コンテンツの表示を行う電子広告装置から成り、ここでユーザは、GPS携帯端末にて位置情報送信装置の送信信号を受信し、位置情報を取得して、案内サーバにインターネットを通じてアクセスする、案内サーバ上で目的地の検索を行い、指定した目的地とユーザの位置情報から目的地までの経路をユーザの携帯端末に表示し、ユーザは移動を開始し、案内サーバに記録された端末ID及び位置情報は広告管理サーバから参照され、広告管理サーバは、ユーザの位置情報、経路情報から電子広告装置の前を通過する到達予想時刻を算出し、ユーザの入力した検索キーワードに適合する広告コンテンツを選定し、当該到達予想時刻に選定済み広告コンテンツを電子広告装置に表示することで、最適なタイミングに最適な広告コンテンツの表示を行うために宣伝広告効果を上げることができることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、屋内外を問わず、展示会、博覧会など不特定多数のユーザが集まるイベント施設において、ユーザの目的地(ブース・施設)への経路案内及びその目的地の案内情報や広告情報をユーザの興味と電子広告装置への立ち寄りタイミングに合わせて効果的に提供することができる。
【0008】
また、イベントのみならず、カーナビゲーションシステム及び屋外広告装置でも同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明による案内連動広告システムの実施形態を示すシステム構成図である。
【図2】図2は、本発明による案内サーバの構成を示すブロック構成図である。
【図3】図3は、施設情報テーブルの構成図である。
【図4】図4は、案内情報テーブルの構成図である。
【図5】図5は、ユーザ位置管理テーブルの構成図である。
【図6】図6は、案内アプリケーションのフロー図である。
【図7】図7は、案内アプリケーションの案内画面である。
【図8】図8は、案内アプリケーションの検索画面である。
【図9】図9は、案内アプリケーションの経路表示画面である。
【図10】図10は、案内アプリケーションの案内情報画面である。
【図11】図11は、本発明による広告管理サーバの構成を示すブロック構成図である。
【図12】図12は、広告装置位置情報テーブルの構成図である。
【図13】図13は、キーワード選定テーブルの構成図である。
【図14】図14は、広告管理テーブルの構成図である。
【図15】図15は、コンテンツ情報テーブルの構成図である。
【図16】図16は、広告情報表示管理処理のフローチャートである。
【図17】図17は、広告表示装置へ広告表示処理のフローチャートである。
【図18】図18は、電子広告装置のブロック図である。
【図19】図19は、広告表示処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に従い説明する。
図1は、本発明の案内連動広告システムの一実施形態を示すシステム構成図である。
図1に示すシステムは、イベント来場者が使用するGPS携帯端末11,12および携帯キャリア業者が所有するインターネットアクセス16,17とイベント主催者が準備する位置情報送信機13及び、インターネット15、構内LAN18,20で接続された案内サーバ14と広告管理サーバ19と広告管理サーバのスケジューリングに従い指定の広告コンテンツを表示する電子広告装置21,22で構成されている。
ここで、GPS携帯端末11,12は、位置情報受信携帯端末ともいえる。背景技術の項でも述べたように、近年IMES(屋内GPS)という技術が提案されている。屋内に設けられた専用装置からGPSと互換性のある信号を配信するものである。携帯電話が内蔵するGPSモジュール、既存のGPS受信機を使えるというメリットがある。位置情報送信機13をGPS信号に互換性のあるものとすることで、屋内で開かれる展示会で、IMESを用いたこのシステムが適用可能である。
また、屋外にて開かれる展示会にあっては、衛星からのGPS信号そのものを用いることも可能である。さらに、屋内においては、IMES以外に、赤外線、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、LED照明器具の発光する光に位置情報を載せるもの、などさまざまなバリエーションがありえる。上記携帯端末をそのような位置情報を受信できるモジュールを備えるものに変更することで、位置情報の種類に対応可能である。
携帯端末は、本発明の適用のためには、構内LANなどの局所的なコンピュータネットワークにアクセス可能なもので足りる。しかし、現在の日本の携帯電話の普及率が高いこと、携帯電話のキャリア(通信業者)がインターネットアクセスをも通常サポートしていること、携帯電話のインターネットの常時接続が普及していること、に鑑みて、携帯端末11,12が携帯キャリア業者が提供するサービスにてインターネットにアクセスするものとして、以下説明する。
【0011】
図2は、案内サーバ14の構成を示すブロック図であり、携帯端末からのアクセスを中継するWebサーバ23及び案内を行う案内アプリケーション24、案内アプリケーションが使用する施設情報26、案内情報27、及び案内アプリケーションが記録するユーザ位置管理表25で構成される。
【0012】
図3は、施設情報テーブルの構成図であり、各施設を識別する施設ID301、施設の種別を示す施設種別コード302、施設名称303、施設の位置を示す施設X軸304、施設Y軸305、施設Z軸306、検索時の候補またはマッチングの対象となる、会社307、製品308、キーワード1 309、キーワード2 310から構成される。本テーブルは、広告管理サーバ19からも参照可能である。
【0013】
図4は、案内情報テーブルの構成図であり、各施設を識別する施設ID401、施設名称402、施設の説明文である施設概要403、任意項目であり施設の詳細情報を表示可能な施設URL404、ユーザへの表示に利用するブース番号405から構成される。
【0014】
図5は、ユーザ位置管理テーブルのデータ構成図であり、経路案内時のユーザ選択またはユーザ入力値及びユーザの携帯端末IDとユーザの位置情報及びタイムスタンプを記録するテーブルであり、携帯端末IDを格納するユーザID501、案内サーバアクセスの最終アクセスを記録するタイムスタンプ502、目的地の施設IDを格納する目的地ID503、ユーザの位置情報を格納するユーザX軸504、同ユーザY軸505、同ユーザZ軸506、ユーザの選択を記録する選択製品507、同選択会社508、同選択キーワード509、ユーザの入力キーワードを格納するフリーキーワード510から構成される。本テーブルは、広告管理サーバ19からも参照可能である。
【0015】
図6は、案内アプリケーションの処理フローであり、ユーザ携帯端末からチケット記載のQRコードの読取りやチケット記載のURLの直接入力によってアクセスされる案内サーバの処理を示す。まず、会場の様子を表す案内図表示が処理される。この案内図上の施設の名称の表示に施設情報テーブルから取得した施設名称303、施設X軸304、施設Y軸305、施設Z軸306を用いる。(ステップ601)
【0016】
案内図表示の結果の画面を図7案内図画面に示す、案内図画面701は、別会場がある場合に会場を切り替える会場切換えボタン702及び会場案内図の表示703、目的地検索に用いる検索ボタン704、選択した目的地の情報の表示に用いる情報ボタン705から構成される。
次に、検索ボタン704をクリックした場合は、目的地検索処理602が実行された後に目的地選択処理603が実行される。直接案内図上の目的地を選択した場合は、目的地検索処理602を経由することなく、目的地選択処理603が実行される。
【0017】
目的地検索処理で表示される検索画面801を図8に示す。検索の選択肢としては、予め図3に示す施設情報テーブル26に用意された会社307、製品308、キーワード1 309、キーワード2 310を、製品選択候補802、会社選択候補803、キーワード候補804として表示してユーザが選択する、または、ユーザがテキスト入力するフリーワード検索805を入力して、検索ボタン806をクリックする。画面下部は案内図へ戻る用途に用いる、会場図A807、会場図B808、会場図C809である。(ステップ602)
【0018】
検索した結果の目的地、または案内図で直接選択された目的地が設定されることが目的地選択処理の動作である。目的地が選択されていない場合は再び案内図表示601に戻る。(ステップ603)
目的地が選択されていれば、予めGPS携帯端末が位置情報送信機からの信号で判明した位置情報と携帯端末IDを案内アプリケーションに送信する、これがID/位置情報の取得処理の動作である。取得した情報は、タイムスタンプと共にユーザ位置管理テーブル25に格納される。(ステップ604)
【0019】
次に経路表示処理が実行される。この処理では一般のナビゲーションシステムと同様に、ユーザの位置情報と目的地の位置情報の間の経路を、地図情報の交差点と目標物をノードとするグラフで表現しノード間の距離を評価することで最短経路を決定して、図9の経路表示画面901を表示する。
【0020】
経路表示画面は、案内画面と同様に、会場切換えボタン902、案内図903、再検索用の検索ボタン904、目的地の情報を表示する情報ボタン905で構成され、案内図903には決定された最短経路が表示される。
【0021】
案内図上で目的地を選択して、情報ボタン905をクリックすると、図10に示す目的地情報表示画面1001が表示される。目的地情報表示画面には、案内情報テーブル27から取得したブース番号やブースの概要、製品情報が表示される1002。会場図ボタン1003で、経路表示していない場合は案内図表示画面に、経路表示した場合には経路表示画面に戻ることができる。(ステップ605)
【0022】
ここまでが会場の来場者ユーザが案内サーバにアクセスして案内を受ける本システムの前段の動作であり、以降にユーザの位置情報と検索キーワードを利用した広告表示について記述する。
【0023】
図11は、広告管理サーバ19のブロック構成図であり、キーワード選定処理1101、広告情報表示管理処理1102及びそのデータである広告装置位置情報1103、キーワード選定表1104、広告管理表1105、コンテンツ情報1106、広告表示処理1107で構成され、構内LAN18、20を経由して案内サーバ14及び電子広告装置21、22に接続される。
【0024】
図12は、広告装置位置情報のデータ構成図であり、個別の電子広告装置を識別するディスプレイID 1201、当該装置の位置を示すディスプレイX軸1202、ディスプレイY軸1203、ディスプレイZ軸1204からなる。
【0025】
図13は、キーワード選定表のデータ構成図であり、同一の列構成を持つ複数の表から構成される。ここでは、GPSの精度(数m)及び群集の歩行速度(1m/s)の仮定の元に、10秒間隔で適切なタイミングでの広告表示が可能とする。(赤外線、無線LANなどによる位置情報では精度の上昇が見込めるので1秒間隔としてよい。)以降この10秒間隔の時間枠をタイムスロットと呼ぶ。前記の前提で、キーワード選定表は、タイムスロット毎に1枚の表とする。開場時刻から閉場時刻の間に10秒間隔で、t1=10:00:00、t2=10:00:10...tn=18:00:00の表となる。本表は、ディスプレイID 1301、ユーザID 1302、目的地ID 1303、選択製品1304、選択会社1305、選択キーワード1306、フリーキーワード1307の列から構成される。本表のデータは、案内図サーバのユーザ位置管理テーブルから転記される、その詳細は、広告情報表示管理処理(図16)で後述する。
【0026】
図14は、広告管理表のデータ構成図であり、ディスプレイID 1401、当該ディスプレイの通信先を示すIPアドレス1402、以降タイムスロット毎に、再生コンテンツを示すコンテンツIDを格納する時間枠1 1403、コンテンツを選択する際に候補となったキーワード、製品名、会社名などを格納するキーワード1 1404、キーワード1の評価ポイントを格納するポイント1 1405の3列があり、この3列はタイムスロットの数分繰り返す。時間枠1−nには初期データとして、展示会参加各社のPRコンテンツのIDが格納される。
【0027】
図15は、コンテンツ情報テーブルであり、予め用意した広告再生データをポイントするコンテンツID 1501とファイル名1502、コンテンツの属性情報である製品名1503、会社名1504、登録キーワード1 1505、登録キーワード2 1506、目的地ID 1507、コンテンツ再生時間 1508から構成される。
【0028】
図16は、広告表示管理1101の処理フロー図である。開始時刻チェックは、予め設定された開始時刻かどうかをチェックして、開始時刻になったら次の処理に進む。(ステップ1601)
次の案内データ取得処理は、タイムスタンプ502で判別して各タイムスロット毎に案内サーバ14のユーザ位置管理表25の新規データを取得する。(ステップ1602)
次に、経路チェックを行い案内サーバ14と同様の方法で経路を決定し、その経路に電子広告装置が存在するかどうかをチェックする。電子広告装置の位置は広告装置位置情報1103から取得する。当該装置が経路に存在しない場合及びユーザ位置管理表に新規データが無い場合は、次タイムスロットの案内データ取得処理1602に戻る。当該装置が経路に存在する場合は、到達予定時刻計算処理1604に制御を移す。(ステップ1603)
【0029】
到達予定時刻計算処理では、ユーザ位置管理テーブル25の各行毎に以下の計算を実施して、該当するタイムスロットを決定し、キーワード選定表1104にデータを格納する。

到達予定時刻= 案内サーバでの案内時刻 + ユーザ位置から電子広告装置位置までの経路の距離/平均歩行速度
【0030】
案内サーバでの案内時刻は、ユーザ位置管理表25のタイムスタンプ502から取得し、ユーザ位置から電子広告装置位置までの距離は、案内サーバ14での経路決定処理と同様にノード間の距離を合計する。平均歩行速度は、1m/秒と仮定する。
【0031】
上記の計算を行って算出した到達予定時刻を含むタイムスロットに所属するデータとして、ユーザ位置管理表25のユーザID 501、目的地ID 503、選択製品507、選択会社508、選択キーワード509、フリーキーワード510及び経路上に存在する電子広告装置のディスプレイIDをキーワード選定表にコピーする。(ステップ1604)
【0032】
次にキーワード係数計算処理では、キーワードを1つ選定するために、キーワード選定表1104を使い、ディスプレイID 1301毎に、同一の選択製品、選択会社、選択キーワード、フリーキーワードの数をカウントする。カウント数には以下の係数を掛けてポイントとする。
・ 選択製品:係数1.5
・ 選択会社:係数1
・ 選択キーワード:係数2
・ フリーキーワード:係数4
【0033】
このポイントが最大のものをコンテンツ選択のキーワードとする。ポイント同点のキーワードがある場合は、種類が異なるならばフリーキーワード、選択キーワード、選択製品、選択会社の順で選択し、種類が同じ場合は、ユーザIDをキーにユーザ位置管理表25を検索してタイムスタンプ502の早い順で選択する。また、ユーザ選択が無く、選択製品、選択会社、選択キーワード、フリーキーワードのポイントが0の場合は、目的地IDもカウントして、カウント数をポイントとして、ポイントが最大の目的地IDをキーワードとして選択する。ポイントが同数の場合は、目的地IDの小さいものを選択する。(ステップ1605)
データ構成図である図13の例では、ディスプレイID=1111の1行目と2行目で、同じ値を持つ列が無いのでフリーキーワード「SpecialKeyword1」がキーワードとして選択される。
【0034】
次に、コンテンツ情報取得処理で、前記キーワードが、製品名1503、会社名1504、登録キーワード1 1505、登録キーワード2 1506、目的地ID 1507のいずれかにマッチする行のコンテンツ情報をコンテンツ情報1106から取得する。(ステップ1606)
【0035】
次に、広告管理表の更新処理では、広告管理表1105の該当するディスプレイIDの行の該当するタイムスロットのキーワードnにステップ1605で選択されたキーワードを格納し、同様にポイントnにステップ1605で選択されたキーワードのポイント数を格納し、時間枠nにステップ1606で取得したコンテンツのコンテンツIDを格納する。
その際に、コンテンツ情報の再生時間1508をタイムスロット(10秒と仮定)で割った数分の時間枠を連続して前記のコンテンツIDを格納する。以下に連続枠数の計算例を記述する。
連続枠数 12 = 再生時間120(秒)/ タイムスロット10(秒)
この例では、時間枠nから時間枠n+11までに同一のコンテンツIDを格納する。
【0036】
また、コンテンツIDの連続格納と同時に、キーワード及びポイントの値も連続枠数分を格納する。
保存の際に、既にキーワードn、ポイントn、時間枠nに値が存在する場合で、保存しようとするキーワードと既に格納されているキーワードが異なる場合は、保存しようとするキーワードのポイント数が、既に格納されているキーワードのポイント数より大きい場合に、保存しようとするキーワード、ポイント及びキーワードに適合するコンテンツのコンテンツIDを格納する。ポイント数が同じ場合は、新しいデータの方が関心が高いと判断して、保存しようとするキーワード、ポイント及びキーワードに適合するコンテンツのコンテンツIDを格納する。この際、入替え後の再生時間が長い場合は、その次のコンテンツの再生が終わりまで実施されないが、より興味の高いコンテンツの再生ができることが重要なので特段の対応を行わない。入替え後の再生時間が短い場合は、空きのできるタイムスロットには、調整中画面を表示するコンテンツIDを格納する。(ステップ1607)
【0037】
次の処理は終了時刻チェックで予め設定された終了時刻に到達していない場合は、案内データ取得1602に戻り、以降の処理を繰り返す。終了時刻に到達した場合は、本処理を終了する。(ステップ1608)
【0038】
図17は、広告表示1102の処理フロー図である。
開始時刻チェックは、予め設定された開始時刻かどうかをチェックして、開始時刻になったら次の処理に進む。(ステップ1701)
次の処理は、広告表示装置へ広告表示処理で、各ディスプレイ毎に次のタイムスロットの以下の処理を実行する。
【0039】
広告管理表1105及びコンテンツ情報1106の情報を取得して、広告管理表1105の情報をタイムスロット順に時間枠nのコンテンツIDを取得する。該当コンテンツIDのコンテンツファイル名をコンテンツ情報1106のファイル名1502から取得する。また、広告管理表1106のIPアドレス1402からIPアドレスを取得する。前記のIPアドレスを利用して、指定ディスプレイIDの電子広告装置と通信を行い、指定タイムスロットと指定コンテンツファイル名によって、コンテンツの再生を指示する。この際に、時間枠nと時間枠n+mまで連続して同じコンテンツIDが格納されていて、且つコンテンツ情報1106の再生時間1508をタイムスロットで割った個数までの連続である場合は、同一コンテンツの再生中と見なして、新たなコンテンツ再生を指示しない。但し、その連続が再生時間を越える場合は、再生時間を超えたタイムスロットの次のタイムスロットで2回目の同一コンテンツ再生を指示する。(ステップ1702)
【0040】
次の処理は終了時刻チェックで予め設定された終了時刻に到達していない場合は、広告表示装置へ広告表示1702に戻り、以降の処理を繰り返す。終了時刻に到達した場合は、本処理を終了する。(ステップ1703)
【0041】
図18に電子広告装置20,21の構成図を示す。電子広告装置は、広告を表示する表示装置1801、キーボード1802、マウス1803を備え、メモリ1805に表示情報受信処理プログラム1806を格納し、ディスク1807にコンテンツファイル1808を格納しており、LAN通信を備えた通常のPCである。
【0042】
図19は、表示情報受信処理1806のフロー図である。
開始時刻チェックは、予め設定された開始時刻かどうかをチェックして、開始時刻になったら次の処理に進む。(ステップ1901)
次の処理は、広告表示処理で、構内LAN18を通じて、広告表示管理サーバ19から受信するタイムスロットとコンテンツファイル名を取得して、現在時刻がタイムスロットの開始と一致した時に、予め格納されているコンテンツファイル1808の受信したコンテンツファイル名に一致するファイルを再生する。(ステップ1902)
【0043】
次の処理は終了時刻チェックで予め設定された終了時刻に到達していない場合は、広告表示1902に戻り、以降の処理を繰り返す。終了時刻に到達した場合は、本処理を終了する。(ステップ1903)
【0044】
以上の動作により、本発明に関わる案内連動広告システムは、従来システムに比べてユーザの関心の高い広告コンテンツをユーザが電子広告装置に到達するタイミングでタイムリーに表示し、高い宣伝広告効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
展示場、商店街、ビル内の廊下、などに設置する広告装置に適用可能である。カーナビゲーションシステムに拡張して適用する可能性もある。
【符号の説明】
【0046】
11,12 携帯端末
13 位置情報送信機
14 案内サーバ
15 インターネット
18,20 構内LAN
19 広告管理サーバ
21,22 電子広告装置
23 Webサーバ
24 案内アプリケーション
25 ユーザ位置管理表
26 施設情報
27 案内情報
1101 広告情報表示管理
1102 広告表示
1103 広告装置位置情報
1104 キーワード選定表
1105 広告管理表
1106 コンテンツ情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内の複数箇所に配置され自身の位置情報を含む位置情報信号を周囲に送信する複数の位置情報送信機と、
該位置情報送信機が送信する位置情報信号を受信可能な位置情報受信携帯端末と、
該位置情報受信携帯端末をコンピュータネットワークに接続するネットワークアクセス手段と、
前記コンピュータネットワークに接続され、前記位置情報受信携帯端末に目的地までの経路を表示する案内サーバと、
前記案内サーバが前記位置情報受信携帯端末に経路として表示する通路脇の複数箇所に配置され、広告コンテンツの表示を行う複数の電子広告装置と、
前記コンピュータネットワークに接続され、前記案内サーバと連動して、該電子広告装置への表示を管理する広告管理サーバと、
からなる案内連動広告システムであって、
前記案内サーバは、
前記位置情報受信携帯端末がコンピュータネットワークを介してアクセスしてきたのを受けて案内図を前記位置情報受信携帯端末に送信して表示させる案内図表示手段と、
前記位置情報受信携帯端末を用いる操作者が行こうとする場所がどこであるかを検索する目的地検索手段と、
該目的検索手段にて検索された目的地候補の中から操作者に目的地を選択させる目的地選択手段と、
前記位置情報受信携帯端末が前記位置情報送信機からの位置情報信号を受信することにより取得した位置情報と該位置情報受信携帯端末のID情報とを取得するID位置情報取得手段と、
該ID位置情報取得手段が取得した前記位置情報受信携帯端末の位置情報と、前記目的地選択手段が選択した目的地とから当該目的地までの経路を求めて前記位置情報受信携帯端末に表示する経路表示手段と、
を有し、
前記広告管理サーバは、
前記位置情報受信携帯端末の位置情報と前記電子広告装置の位置情報とから前記位置情報受信携帯端末の操作者が前記電子広告装置に到達する到達予想時刻を計算する到達予想時刻計算手段と、
前記位置情報受信携帯端末から入力された検索キーワードからそれに適合する広告コンテンツを選定する広告コンテンツ選定手段と、
該広告コンテンツ選定手段が選定した広告コンテンツを前記到達予想時刻計算手段にて算出された到達予測時刻に当該電子広告装置に表示する広告コンテンツ表示管理手段と、
を有し、
最適なタイミングに最適な広告コンテンツの表示を行う案内連動広告システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−69931(P2011−69931A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−219844(P2009−219844)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000233055)株式会社日立ソリューションズ (1,610)
【Fターム(参考)】