説明

梱包体、および、画像形成装置の梱包方法

【課題】現像剤カートリッジを画像形成装置内に収容して梱包する場合に、現像剤が現像剤カートリッジから画像形成装置内に漏洩することを防止できる画像形成装置の梱包方法、および、その梱包方法によって画像形成装置を梱包した梱包体を提供すること。
【解決手段】
トナーを収容するトナーカートリッジ6を収容可能であって、トナーカートリッジ6を収容した状態において、トナーカートリッジ6内のトナーを排出可能な方向(後方)にトナーカートリッジ開口68を向けることにより、使用可能となるレーザプリンタ1を、トナーカートリッジ開口68が、使用可能に設置されたレーザプリンタ1におけるトナーカートリッジ開口68よりも上方に向かうように、梱包する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の梱包方法、および、その梱包方法によって画像形成装置を梱包した梱包体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置において、例えば、トナーを収容するトナーカートリッジを、着脱可能に備えるプリンタが知られている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
このようなプリンタを、例えば、出荷するときなどに梱包するには、プリンタの本体とトナーカートリッジとを別々の箱に梱包する方法、また、トナーカートリッジをプリンタの本体から取り外した状態で、プリンタの本体とトナーカートリッジとを同一の箱に梱包する方法が検討される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−220877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかるに、上記した梱包方法では、いずれも、トナーカートリッジがプリンタの本体から取り外されている。
【0006】
そのため、プリンタの本体とトナーカートリッジとを別々の箱に梱包する場合には、箱の個数が増加し、プリンタの本体とトナーカートリッジとを同一の箱に梱包する場合には、箱が大型化するという不具合がある。
【0007】
一方、トナーカートリッジをプリンタの本体内に収容し、トナーカートリッジを収容したプリンタを梱包することも検討される。
【0008】
この方法によれば、箱の個数を増加させることもなく、また、トナーカートリッジがプリンタの本体内に収容されている分、箱を小型化することができる。
【0009】
しかし、トナーカートリッジをプリンタの本体内に収容した状態で輸送するため、輸送中などに、梱包されたプリンタに振動などの外乱が作用すると、トナーカートリッジからトナーが漏洩し、プリンタを汚損する場合がある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、現像剤カートリッジを画像形成装置内に収容して梱包する場合に、現像剤が現像剤カートリッジから画像形成装置内に漏洩することを防止できる画像形成装置の梱包方法、および、その梱包方法によって画像形成装置を梱包した梱包体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した課題を解決するため、第1の発明は、現像剤を収容する現像剤収容部を有し前記現像剤収容部から現像剤を排出させる第1開口が形成された現像剤カートリッジが、着脱可能に装着された画像形成装置と、前記画像形成装置を梱包する梱包部材とを備え、前記画像形成装置は、梱包部材から取り出された状態において、前記現像剤収容部内の現像剤を排出可能な方向に前記第1開口が向くことにより、使用可能となり、前記梱包部材は、前記第1開口が使用可能に設置された前記画像形成装置の前記第1開口よりも上方に向くことで、現像剤が前記第1開口から排出されないように、前記画像形成装置を梱包することを特徴としている。
【0012】
また、第2の発明は、現像剤を収容する現像剤収容部を有し前記現像剤収容部から現像剤を排出させる第1開口が形成された現像剤カートリッジが、着脱可能に装着され、前記現像剤収容部内の現像剤を排出可能な方向に前記第1開口が向くことにより、使用可能となる画像形成装置を、梱包部材によって梱包する、画像形成装置の梱包方法であって、前記画像形成装置を、前記第1開口が使用可能に設置された前記画像形成装置の前記第1開口よりも上方に向くことで、現像剤が前記第1開口から排出されないように、梱包することを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
第1および第2の発明によれば、現像剤カートリッジを収容した画像形成装置は、第1開口が使用可能に設置された画像形成装置の第1開口よりも上方に向くことで、現像剤が第1開口から排出されないように、梱包されている。
【0014】
そのため、輸送中などに、梱包された画像形成装置に振動などの外乱が作用したとしても、現像剤を、その自重により現像剤収容部内に留めることができる。
【0015】
その結果、現像剤カートリッジを画像形成装置内に収容して梱包する場合に、現像剤が現像剤カートリッジから画像形成装置内に漏洩することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】レーザプリンタの断面図を示す。
【図2】図1に示すドラムカートリッジの左前から見た斜視図である。
【図3】図1に示すトナーカートリッジの左後から見た斜視図である。
【図4】図1に示すトナーカートリッジの左後から見た斜視図であり、シャッタ操作部が切除された状態を示す。
【図5】図3に示す左側のシャッタ操作部を示し、(a)は、左後から見た斜視図であって、入力部材が突出位置にある状態を示し、(b)は、左後から見た斜視図であって、入力部材が収容位置にある状態を示し、(c)は、(a)におけるA−A断面図を示す。
【図6】図1に示すプロセスカートリッジの側面図であって、現像シャッタが閉位置に配置されている状態を示す。
【図7】図1に示すプロセスカートリッジの断面図であって、現像シャッタが閉位置に配置されている状態を示す。
【図8】図1に示すプロセスカートリッジの側面図であって、現像シャッタが開位置に配置されている状態を示す。
【図9】図1に示すプロセスカートリッジの断面図であって、現像シャッタが開位置に配置されている状態を示す。
【図10】図1に示す本体ケーシングの断面図であって、フロントカバーが開放された状態を示す。
【図11】図1に示す本体ケーシングの断面図であって、フロントカバーが閉鎖された状態を示す。
【図12】本体ケーシングへのプロセスカートリッジの装着を説明する説明図である。
【図13】トナーカートリッジカバーの左後から見た斜視図である。
【図14】トナーカートリッジカバーが装着されたトナーカートリッジを示し、(a)は、左後から見た斜視図であり、(b)は、後面図である。
【図15】トナーカートリッジカバーが装着され、養生テープが貼付されたトナーカートリッジの左後から見た斜視図である。
【図16】図15に示すトナーカートリッジを本体ケーシング内に収容した状態を示す断面図である。
【図17】梱包部材の斜視図であって、(a)は、梱包箱の上端部が閉鎖された状態を示し、(b)は、梱包箱の上端部が開放された状態を示す。
【図18】図16に示すレーザプリンタの梱包を説明するための説明図であって、(a)は、梱包箱の上端を開放し、レーザプリンタを、後端部を上に向けて、梱包箱の上側に配置した状態を示し、(b)は、レーザプリンタを、後端部を上に向けて、梱包箱に収容した状態を示し、(c)は、梱包箱の上端を閉鎖して、レーザプリンタの梱包を完了した状態を示す。
【図19】梱包されたレーザプリンタのトナーのレベルを説明するための説明図である。
【図20】レーザプリンタの変形例を示す概略構成図である。
【図21】図20に示すレーザプリンタにおいて、本体ケーシングへのトナーカートリッジの収容を説明するための説明図であって、本体ケーシングからトナーカートリッジが取り出された状態を示す。
【図22】図21に続く説明図であって、本体ケーシング内にトナーカートリッジを収容し、アームが起立している状態を示す。
【図23】図22に続く説明図であって、アームを傾倒させて、本体ケーシング内にトナーカートリッジを収容した状態を示す。
【図24】図20に示すレーザプリンタの梱包を説明するための説明図であって、レーザプリンタを逆さに梱包した状態を示す。
【図25】図20に示すレーザプリンタの梱包を説明するための説明図であって、レーザプリンタを斜めに梱包した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
1.レーザプリンタ
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1は、本体ケーシング2を備えている。本体ケーシング2の正面には、本体開口部17が形成されており、カバー部材の一例としてのフロントカバー3が、本体開口部17を閉鎖する第2閉位置と、本体開口部17を開放する第2開位置とに移動可能に設けられている。
【0018】
なお、以下の説明では、レーザプリンタ1の正面側を前側とし、その前側からレーザプリンタ1の各部を見て、上下左右の方向を規定している。
【0019】
本体ケーシング2内には、フロントカバー3が第2開位置に配置された状態で、本体開口部17を介して、プロセスカートリッジ4が装着/離脱可能である(図12参照)。プロセスカートリッジ4は、ドラムカートリッジ5と、ドラムカートリッジ5に対して着脱可能に構成され、内部にトナーを収容する現像剤カートリッジの一例としてのトナーカートリッジ6とからなる。
【0020】
ドラムカートリッジ5は、ドラムフレーム7を備えている。ドラムフレーム7の後端部には、感光ドラム8、帯電器9およびクリーナ10が保持されている。
【0021】
感光ドラム8は、左右方向に延びるドラム軸11を備え、ドラム軸11を中心に回転可能に設けられている。
【0022】
帯電器9およびクリーナ10は、それぞれ、感光ドラム8の後方および後上方に配置されている。
【0023】
また、ドラムカートリッジ5には、感光ドラム8よりも前方の位置において、現像ユニットの一例としての現像器12が保持されている。
【0024】
現像器12は、現像筐体13を備えている。現像筐体13内には、現像剤担持体の一例としての現像ローラ14、供給ローラ15およびオーガ16が設けられている。
【0025】
現像ローラ14は、左右方向に延びる現像ローラ軸18を備え、現像ローラ軸18を中心に回転可能に設けられている。現像ローラ14の周面の一部は、現像筐体13から後方に露出して、感光ドラム8の周面に前側から接触している。
【0026】
供給ローラ15は、現像ローラ14の前下方に配置されている。供給ローラ15は、左右方向に延びる供給ローラ軸19を備え、供給ローラ軸19を中心に回転可能に設けられている。供給ローラ15の周面は、現像ローラ14の周面に接触している。
【0027】
オーガ16は、供給ローラ15の前方に配置されている。オーガ16は、左右方向に延びるオーガ軸20を備え、オーガ軸20を中心に回転可能に設けられている。
【0028】
現像筐体13内には、ドラムカートリッジ5にトナーカートリッジ6が装着された状態で、トナーカートリッジ6からトナーが供給される。現像筐体13内のトナーは、現像ローラ14および供給ローラ15の回転により、供給ローラ15の周面から現像ローラ14の周面に供給される。現像ローラ14に供給されたトナーは、現像ローラ14上に一定の厚さの薄層となって担持される。つまり、現像器12は、トナーカートリッジ6とともに現像ユニットを構成する。
【0029】
本体ケーシング2内には、プロセスカートリッジ4の上方に、レーザなどを備える露光器21が配置されている。露光器21からは、レーザビームLBが感光ドラム8の表面に向けて出射される。
【0030】
画像形成時には、感光ドラム8が左側から見て時計回りに一定速度で回転される。感光ドラム8の回転に伴って、感光ドラム8の表面(周面)は、帯電器9からの放電によって一様に帯電された後、露光器21からのレーザビームLBにより露光される。この露光によって、感光ドラム8の表面から電荷が選択的に除去され、感光ドラム8の表面に静電潜像が形成される。感光ドラム8の回転により、静電潜像が現像ローラ14に対向すると、現像ローラ14から静電潜像にトナーが供給される。その結果、感光ドラム8の表面にトナー像が担持される。
【0031】
本体ケーシング2内には、感光ドラム8の下方に、転写ローラ22が配置されている。転写ローラ22は、左右方向に延びる転写ローラ軸23を備え、転写ローラ軸23を中心に回転可能に設けられている。
【0032】
本体ケーシング2の底部には、用紙Pを収容する給紙カセット24が配置されている。給紙カセット24に収容されている用紙Pは、各種ローラにより、給紙カセット24の前端部から、感光ドラム8と転写ローラ22との間に向かって1枚ずつ送り出される。
【0033】
そして、用紙Pが感光ドラム8と転写ローラ22との間を通過するときに、感光ドラム8の表面上のトナー像が用紙Pに転写される。
【0034】
トナー像が転写された用紙Pは、定着器26に搬送され、定着器26において加熱および加圧されることにより、トナー像が用紙Pに画像として定着される。
【0035】
その後、画像が形成された用紙Pは、排紙トレイ25上に排紙される。
2.プロセスカートリッジの詳細
(1)ドラムカートリッジ
(1−1)ドラムフレーム
ドラムフレーム7は、図2に示すように、左右方向に間隔を空けて対向する1対の側板31と、1対の側板31の下端部間に架設される下板32と、1対の側板31のほぼ後半分の部分の上端部間に架設される上板33とを備えている。
【0036】
感光ドラム8のドラム軸11の両端部は、側板31の後端部を貫通して、側板31の外側に突出している。これにより、感光ドラム8は、両側板31間において、両側板31に左右両側から挟み込まれた状態で、ドラム軸11を中心に回転可能に設けられている。
【0037】
側板31には、ドラム軸11の前方に間隔を隔てて、現像軸受孔34が形成されている。現像軸受孔34は、現像ローラ軸18の直径よりも長い上下方向長さを有し、前後方向に延びる長孔として、側板31に貫通形成されている。現像軸受孔34には、現像ローラ軸18の左右方向端部が回転可能に挿通されている。
【0038】
また、側板31には、現像軸受孔34の前下方に間隔を隔てて、供給軸受孔35が形成されている。供給軸受孔35は、供給ローラ軸19の直径よりも長い上下方向長さを有し、前後方向に延びる長孔として、側板31に貫通形成されている。供給軸受孔35には、供給ローラ軸19の左右方向端部が回転可能に挿通されている。
【0039】
さらに、側板31には、供給軸受孔35の前方に間隔を隔てて、上方が開放される略U字状の切欠部36が形成されている。
【0040】
下板32は、側板31の前端部と感光ドラム8の周面に前側から対向する位置との間で、両側板31の下端部間に架設されている(図7参照)。これにより、感光ドラム8の周面は、下板32の後方において、下方に露出している。
【0041】
上板33は、側板31の後側半分において、両側板31の上端部間に架設されている。また、上板33の前端縁は、側面視において切欠部36の後端縁と略面一となるように、配置されている。
【0042】
また、上板33には、感光ドラム8に上側から対向する部分に、左右方向の全幅にわたって、開口37が形成されている。これにより、感光ドラム8の周面は、開口37を介して上方に露出されている。露光器21からのレーザビームLB(図1参照)は、開口37を通して、感光ドラム8の周面に照射される。
【0043】
また、上板33の内側には、開口37より後方において、帯電器9およびクリーナ10が収容されている。
(1−2)現像器
現像筐体13は、図2および図7に示すように、現像ローラ14、供給ローラ15およびオーガ16を収容する本体部41と、本体部41の左右方向両端部から前方に延びる板状のシャッタ支持部42とを一体的に備えている。
【0044】
シャッタ支持部42は、ドラムフレーム7の切欠部36に対して左右方向に対向する位置まで延び、その前端部は、略円弧形状に形成されている。そして、シャッタ支持部42には、側面視略円形状の保持穴43が貫通形成されている。また、シャッタ支持部42の前端部には、その左右方向内面において、案内部40が形成されている。
【0045】
案内部40は、シャッタ支持部42の前端縁から保持穴43に連通するように前後方向に延びる溝として形成されており、前方から後方に向かうに従って溝幅が狭くなるテーパ形状に形成されている。案内部40の後端縁の溝幅は、第1係合部45の溝幅とほぼ同じ長さに形成されている。
【0046】
また、現像筐体13は、前端部において、保持穴43の周縁の後側半分に沿うように湾曲形成された湾曲板状の前壁47を備えている。前壁47は、左右のシャッタ支持部42間に架設されるとともに、その周方向中央において、本体部41に連続されている。本体部41に連続される前壁47の中央部には、略矩形状の第2開口の一例としての現像開口48(図2参照)が、左右方向に互いに間隔を隔てて3つ(左右方向中央部および左右方向両端部)形成されている。これにより、現像開口48を介して、本体部41の内外が連通されている。
【0047】
また、現像器12は、各現像開口48を開閉するシャッタ部材の一例としての現像シャッタ44を備えている。
【0048】
現像シャッタ44は、左右方向に延びる部分円筒形状に形成され、左右方向両端部において、保持穴43に回転可能に支持されている。
【0049】
詳しくは、現像シャッタ44は、保持穴43内に回転可能に内嵌される左右1対の操作部38と、両操作部38間に架設される湾曲板状の被覆部49とを一体的に備えている。
【0050】
操作部38は、シャッタ支持部42とほぼ同じ厚みを有する略円板形状に形成されている。操作部38の左右方向内面には、第1係合部45が形成され、操作部38の左右方向外面には、第2係合部46が形成されている。
【0051】
第1係合部45は、操作部38の径方向に沿って、その直径の全長にわたって延びる溝として形成されている。
【0052】
第2係合部46は、左右方向に投影したときに第1係合部45と重なるように、操作部38の直径の全長にわたって延びる突条として形成されている。
【0053】
被覆部49は、左右方向に延び、現像筐体13の前壁47の湾曲に沿う湾曲板状に形成され、左右方向両端部が操作部38に接続されて、操作部38と一体的に移動可能とされている。被覆部49は、第1係合部45および第2係合部46が前後方向に延びたときに、各現像開口48を被覆するように形成されている。
【0054】
そして、現像シャッタ44は、被覆部49が現像開口48を前方から被覆する閉位置(図7参照)と、被覆部49が現像開口48を露出する開位置(図9参照)とに回転移動される。
【0055】
現像シャッタ44が閉位置に配置されているときには、第1係合部45と案内部40とが連通されている。
(2)トナーカートリッジ
図3および図4に示されるように、トナーカートリッジ6は、カートリッジ筐体51を備えている。
【0056】
カートリッジ筐体51は、3つの中空円柱状の部材をそれらの径方向に並べて連結した形状をなしている。
【0057】
具体的には、カートリッジ筐体51は、左右方向に延び、後方に開放された断面C字状の第1周壁52と、第1周壁52の上側の後端部に連続し、上方に凸湾曲した断面円弧状の第1円弧壁53と、第1周壁52の下側の後端部に連続し、下方に凸湾曲した断面円弧状の第2円弧壁54と、第1円弧壁53および第2円弧壁54の後端部に連続し、現像器12の前壁47の内径と略同径の円弧を有し、前方に開放された断面C字状の第2周壁55とを一体的に備えている。
【0058】
また、カートリッジ筐体51は、第1周壁52、第1円弧壁53および第2円弧壁54に囲まれる空間をそれぞれ左右両側から閉塞する左右1対の側壁56を一体的に備えている。
【0059】
また、カートリッジ筐体51は、図7に示すように、その内部に、円弧板状の仕切壁58を備えている。仕切壁58は、第1周壁52と第1円弧壁53との接続部分から第1円弧壁53の周方向に沿って下方に延び、左右方向両端部が左右両側壁56に接続されている。また、仕切壁58の下端部と第1周壁52と第2円弧壁53との接続部分との間には、間隔が隔てられている。
【0060】
第1周壁52に囲まれる空間と第1円弧壁53および第2円弧壁54に挟まれる空間とは、仕切壁58により、それぞれ第1トナー収容部59および第2トナー収容部60として仕切られ、仕切壁58の下端部と第1周壁52と第2円弧壁53との接続部分との間を介して連通されている。また、トナーカートリッジ6において、第1トナー収容部59および第2トナー収容部60に、トナーが充填されている。つまり、第1トナー収容部59および第2トナー収容部60が、現像剤収容部を構成している。
【0061】
第1トナー収容部59内には、アジテータ61が設けられている。アジテータ61は、左右両側壁56に回転可能に保持されるアジテータ軸62と、アジテータ軸62に支持される攪拌フィルム63とを備えている。
【0062】
第2トナー収容部60内には、アジテータ64が設けられている。アジテータ64は、左右両側壁56に回転可能に保持されるアジテータ軸65と、アジテータ軸65に支持される攪拌フィルム66とを備えている。
【0063】
第2周壁55の後端部には、その周方向中央部において、3つの現像開口48(図7参照)と対応して、略矩形状の第1開口の一例としてのトナーカートリッジ開口68が、左右方向に互いに間隔を隔てて3つ(図3参照)形成されている。これにより、トナーカートリッジ6がドラムカートリッジ5に装着された状態において、3つのトナーカートリッジ開口68は、それぞれ現像開口48と対向する。
【0064】
また、第2周壁55の内側には、図4および図7に示すように、部分円筒形状のシャッタ部材の一例としてのカートリッジシャッタ71が回転可能に設けられている。
【0065】
カートリッジシャッタ71は、左右方向に延び、その左右両端部が第2周壁55の左右両端部から露出されるように、第2周壁55内に回転可能に支持されている。
【0066】
詳しくは、カートリッジシャッタ71は、第2周壁55の左右両端部内に回転可能に内嵌される左右1対の操作部72と、両操作部72間に架設される湾曲板状の被覆部74とを一体的に備えている。
【0067】
操作部72は、略円板形状に形成され、その左右両端面は、第2周壁55の左右両端面と略面一となっている。また、操作部72の左右方向外面には、第1係合部45と係合可能な第1被係合部73が、操作部72の直径に沿って延びる突条として形成されている。
【0068】
被覆部74は、左右方向に延び、第2周壁55の湾曲に沿う湾曲板状に形成され、左右方向両端部が操作部72に接続されて、操作部72と一体的に移動可能とされている。被覆部74は、第1被係合部73が前後方向に延びたときに、各トナーカートリッジ開口68を被覆するように形成されている。
【0069】
そして、カートリッジシャッタ71は、被覆部74がトナーカートリッジ開口68を前方から被覆し、トナーの排出を規制する第1閉位置(図7参照)と、被覆部74がトナーカートリッジ開口68を露出し、トナーの排出を許容する第1開位置(図9参照)とに回転移動される。
【0070】
また、第2周壁55の内側には、オーガ78が設けられている。オーガ78は、左右方向に延びるオーガ軸79を備え、オーガ軸79を中心に回転可能に設けられている。
【0071】
また、図3および図5に示すように、カートリッジ筐体51は、第2周壁55およびカートリッジシャッタ71の左右方向両側において、第2周壁55およびカートリッジシャッタ71と間隔を隔てて対向する略円板形状のシャッタ操作部57を備えている。
【0072】
シャッタ操作部57は、第2周壁55の直径よりも大径に形成されており、カートリッジシャッタ71と中心軸線を共有するように配置されている。また、シャッタ操作部57は、略円環形状の操作部フレーム80と、操作部フレーム80内に回転可能に嵌合される略円板形状の移動部材の一例としての操作部材81とを備えている。
【0073】
操作部フレーム80は、カートリッジ筐体51の側壁56の後端部から左右方向外側へ向かって延び、後側に向かって開放される断面円弧形状の受け部85と、受け部85の左右方向外側端部に連続する略円環形状の支持部86とを一体的に備えている。
【0074】
受け部85は、シャッタ支持部42(図2参照)の前端部の外周と略同一の曲率を有する内周を有し、シャッタ支持部42の前端部を受け入れ可能に形成されている。また、受け部85は、第1被係合部73の左右方向長さよりも長い左右方向長さに形成されている。
【0075】
支持部86は、受け部85と略同径の外径を有し、受け部85から後方へ突出するように、前端部において、受け部85に接続されている。また、支持部86の前端部には、その左右方向内面において、案内部87が形成されている。
【0076】
案内部87は、支持部86の前端縁から、支持部86の径方向に沿って前後方向に延びる溝として、支持部86の径方向内外にわたって形成されており、後方から前方に向かうに従って溝幅が狭くなるテーパ形状に形成されている。案内部87の前端縁の溝幅は、第2被係合部83(後述)の溝幅とほぼ同じ長さに形成されている。
【0077】
操作部材81は、支持部86に内嵌される略円板形状の嵌合部材82と、嵌合部材82の左右方向両面から左右方向外側へ突出する入力部材84とを備えている。
【0078】
嵌合部材82には、第2被係合部83および入力部材収容部88が形成されている。
【0079】
第2被係合部83は、嵌合部材82の左右方向内面において、嵌合部材82の径方向に沿って、その直径の全長にわたって延びる溝として形成されている。
【0080】
入力部材収容部88は、嵌合部材82の左右方向外周面から左右方向内方へ向かって切り欠かれ、径方向に沿って延びる溝として形成されている。
【0081】
入力部材84は、嵌合部材82の径方向に延びる略杆状に形成され、入力部材収容部88に左右方向にスライド可能に内嵌されている。入力部材84は、嵌合部材82の左右方向外面から左右方向外側へ突出する突出位置(図5(a)参照)と、その左右方向外面が嵌合部材82の左右方向外面と略面一になるように、入力部材収容部88内に収容される収容位置(図5(b)参照)とにスライドされる。
【0082】
そして、入力部材収容部88の底壁(左右方向内壁)と、入力部材84の左右方向内壁とに、圧縮ばね89が接続されることにより、入力部材84は、常には、突出位置へ向かって付勢されている(図5(c)参照)。
【0083】
そして、入力部材84が前後方向に沿うように、嵌合部材82が回動されたときに、第2被係合部83と案内部87とが連通される。
(3)ドラムカートリッジに対するトナーカートリッジの着脱
図2および図3を参照しながら、ドラムカートリッジ5に対するトナーカートリッジ6の着脱動作を説明する。
【0084】
トナーカートリッジ6がドラムカートリッジ5から離脱された状態では、ドラムカートリッジ5において、現像シャッタ44は閉位置に配置されている(図2参照)。これにより、現像シャッタ44の被覆部49が現像開口48に対向し、現像開口48は、現像シャッタ44の被覆部49により閉鎖されている。
【0085】
また、トナーカートリッジ6においては、カートリッジシャッタ71が、第1閉位置に配置されており、操作部材81が、第2被係合部83および入力部材84が前後方向に延びるように回転されている(図3および図4参照)。これにより、カートリッジシャッタ71の被覆部74がトナーカートリッジ開口68に対向し、トナーカートリッジ開口68は、カートリッジシャッタ71の被覆部74により閉鎖されている。
【0086】
トナーカートリッジ6をドラムカートリッジ5に装着するには、トナーカートリッジ6をドラムカートリッジ5に前側から装着する。
【0087】
詳しくは、まず、トナーカートリッジ6をドラムカートリッジ5の前方に配置する。そして、第1被係合部73が第1係合部45と同一直線上に配置され、第2被係合部83が第2係合部46と同一直線上に配置されるように、ドラムカートリッジ5とトナーカートリッジ6との上下方向の位置を合わせる。その後、トナーカートリッジ6のカートリッジシャッタ71とシャッタ操作部57との間にシャッタ支持部42を挿入させるように、トナーカートリッジ6をドラムカートリッジ5に前方から組み付ける。
【0088】
すると、第1被係合部73が、案内部40の案内により、第1係合部45内に進入され、第2被係合部83内に、案内部87の案内により、第2係合部46が受け入れられる。
【0089】
これにより、ドラムカートリッジ5の第1係合部45と、トナーカートリッジ6の第1被係合部73とが係合されるとともに、ドラムカートリッジ5の第2係合部46と、トナーカートリッジ6の第2被係合部83とが係合され、操作部材81、現像シャッタ44およびカートリッジシャッタ71が一体的に回転可能に連結される。
【0090】
そして、図7に示すように、現像シャッタ44の被覆部49に第2周壁55の前端部が当接すると、ドラムカートリッジ5に対するトナーカートリッジ6の装着が完了される。
【0091】
また、ドラムカートリッジ5に対するトナーカートリッジ6の装着が完了すると、図6に示すように、操作部材81がドラムフレーム7の切欠部36と左右方向に対向し、操作部材81が切欠部36を介して左右方向外側に露出される。
【0092】
そして、図8に示すように、操作部材81が左側面視反時計回りに所定角度回動されると、図9に示すように、ドラムカートリッジ5において、現像シャッタ44が左側面視反時計回りに回動されて開位置に配置される。これにより、現像シャッタ44の被覆部49が現像開口48よりも下方にスライドされ、現像開口48とトナーカートリッジ開口68とが連通される。また、トナーカートリッジ6において、カートリッジシャッタ71が左側面視反時計回りに回動されて第1開位置に配置される。これにより、カートリッジシャッタ71の被覆部74がトナーカートリッジ開口68よりも下方にスライドされ、トナーカートリッジ開口68が開放される。これにより、トナーカートリッジ6と現像器12とが連通される。
4.本体ケーシングの詳細
本体ケーシング2は、図10に示すように、プロセスカートリッジ4の着脱を案内するガイド溝100と、操作部材81を操作して現像シャッタ44を開閉する開閉機構部101を備えている。
【0093】
ガイド溝100は、本体ケーシング2の左右両側壁の内面に形成され、前後方向に延び、その後、後下側へ傾斜するように屈曲形成される第1ガイド溝102と、第1ガイド溝102の前端部において分岐され、第1ガイド溝102よりも後下側へ傾斜するように延びる第2ガイド溝103とを備えている。
【0094】
第1ガイド溝102は、本体ケーシング2の前端部から、転写ローラ22の上方まで延び、感光ドラム8のドラム軸11を受け入れ、案内する。
【0095】
第2ガイド溝103は、第1ガイド溝102の前後方向略中央の下方まで延び、操作部材81の入力部材84を受け入れ、案内する。
【0096】
開閉機構部101は、本体ケーシング2の左右両側壁に1つずつ設けられ、フロントカバー3の開閉に連動して、操作部材81を回動させる。
【0097】
詳しくは、開閉機構部101は、入力部材84と嵌合する回転部材104と、回転部材104とフロントカバー3とに接続される連結部材105とを備えている。
【0098】
回転部材104は、側面視略円形状に形成され、本体ケーシング2の側壁に回転可能に埋設されている。また、回転部材104には、入力部材84が嵌合される嵌合溝99が、回転部材104の径方向に沿って、回転部材104の直径の全長にわたって延びるように形成されている。
【0099】
回転部材104は、嵌合溝99が第2ガイド溝103に連通される第1位置(図10参照)と、第1位置から左側面視反時計回りに所定角度回転された第2位置(図11参照)とに回転可能に設けられている。
【0100】
連結部材105は、前後方向に延びる略杆状に形成され、その後端部において、回転部材104の周縁部に接続され、その前端部において、フロントカバー3に接続されている。また、連結部材105は、前後方向途中に設けられるヒンジ部108において、屈曲可能に形成されている。
【0101】
フロントカバー3は、連結部材105の前端部が連結される側面視略円弧形状の連結アーム106を備えている。連結アーム106には、その円弧形状に沿って延びる連結穴107が形成されており、連結部材105の前端部は、連結穴107内にスライド可能に連結されている。
【0102】
フロントカバー3が開放されているときには、連結部材105の前端部が連結穴107の後端部に連結され、連結部材105を介して、回転部材104が第1位置に配置されている。
【0103】
そして、フロントカバー3を閉鎖すると、連結部材105の前端部が、フロントカバー3の回動に伴って連結穴107の前端部に配置される。なお、このとき、フロントカバー3は、わずかに開いている(図10、仮想線)。
【0104】
その後、図11に示すように、フロントカバー3を完全に閉鎖すると、連結部材105は、前端部において、連結アーム106によって後方へ押圧され、回転部材104を左側面視反時計回りに回動させながら、後方へ移動される。
【0105】
これにより、回転部材104が第2位置に配置される。
5.本体ケーシングに対するプロセスカートリッジの着脱
プロセスカートリッジ4は、図12に示されるように、フロントカバー3が開かれた状態で、本体ケーシング2内に装着される。
【0106】
本体ケーシング2にプロセスカートリッジ4を装着するには、感光ドラム8のドラム軸11の両端部が第1ガイド溝102に差し入れる。そして、プロセスカートリッジ4を後方へ移動させると、ドラム軸11の両端部が第1ガイド溝102に案内され、プロセスカートリッジ4が後方に移動される。
【0107】
そして、プロセスカートリッジ4の後側半分が本体ケーシング2内に挿入され、操作部材81が本体ケーシング2内に進入されたときに、操作部材81の入力部材84を第2ガイド溝103に進入させる。
【0108】
その後、さらにプロセスカートリッジ4を後方へ移動させると、ドラム軸11の両端部が第1ガイド溝102に案内されるとともに、操作部材81の入力部材84が第2ガイド溝103に案内され、プロセスカートリッジ4が後下側へ移動される。
【0109】
そして、ドラム軸11の両端部が第1ガイド溝102の後端部に達すると、本体ケーシング2内へのプロセスカートリッジ4の装着が完了し、操作部材81の入力部材84が、回転部材104の嵌合溝99に嵌合される。
【0110】
そして、プロセスカートリッジ4の装着が完了した後、フロントカバー3が閉じられると、上記したように開閉機構部101の連結部材105が後方へ移動されて、回転部材104が回動され、その回動に伴って、操作部材81が左側面視反時計周りに所定角度回動される。
【0111】
すると、操作部材81の回動に連動して、上記したように、現像シャッタ44が閉位置から開位置に移動されるとともに、カートリッジシャッタ71が第1閉位置から第1開位置に移動されて、トナーカートリッジ6と現像器12とが連通される。
【0112】
なお、プロセスカートリッジ4を離脱させるには、上記したプロセスカートリッジ4を装着する場合と逆の手順を実施する。具体的には、まず、フロントカバー3を開放する。すると、フロントカバー3の連結アーム106によって、連結部材105が前方へ引っ張られ、連結部材105を介して、操作部材81が左側面視時計周りに所定角度回動される。
【0113】
これにより、現像シャッタ44が開位置から閉位置に移動されるとともに、カートリッジシャッタ71が第1開位置から第1閉位置に移動されて、現像開口48が現像シャッタ44の被覆部49により閉鎖されるとともに、トナーカートリッジ開口68がカートリッジシャッタ71の被覆部74により閉鎖される。
【0114】
また、このとき、回転部材104は、第1位置に配置され、嵌合溝99と第2ガイド溝103とが連通される。
【0115】
その後、プロセスカートリッジ4を本体ケーシング2から前方に引き出すと、プロセスカートリッジ4が、本体ケーシング2内から離脱される。
6.トナーの攪拌および循環
図9を参照しながら、プロセスカートリッジ4におけるトナーの攪拌および循環について説明する。
【0116】
プロセスカートリッジ4が本体ケーシング2内に装着されると、駆動機構(図示せず)からの駆動により、アジテータ61、64およびオーガ16、78が回転される。
【0117】
アジテータ61は、左側から見て時計回りに回転される。アジテータ61の回転により、第1トナー収容部59内のトナーは、攪拌されつつ、仕切壁58の下端部と第1周壁52と第2円弧壁54との接続部分との間を通して第2トナー収容部60に供給される。
【0118】
アジテータ64は、左側から見て反時計回りに回転される。アジテータ64の回転により、第2トナー収容部60内のトナーは、攪拌されつつ、第2周壁55内に供給される。また、第2トナー収容部60内のトナーは、仕切壁58の下端部と第1周壁52と第2円弧壁53との接続部分との間を通して第1トナー収容部59に戻される。これにより、第1トナー収容部59と第2トナー収容部60との間でトナーが循環する。
【0119】
第2周壁55内のトナーは、オーガ78の回転により、第2周壁55内を左右方向中央に搬送され、中央のトナーカートリッジ開口68を通して、トナーカートリッジ6から排出され、中央の現像開口48を通して、現像筐体13内に供給される。つまり、第2周壁55内のトナーのレベルL1(図9、仮想線)は、トナーカートリッジ開口68の下端縁よりも上側となっており、トナーカートリッジ開口68は、トナーカートリッジ6内のトナーを排出可能な後側に向いている。
【0120】
なお、現像筐体13内に供給されたトナーは、オーガ16の回転により、現像筐体13内を左右方向外側に移動し、左右方向外側の現像開口48およびトナーカートリッジ開口68を通してカートリッジシャッタ71内に戻される。
【0121】
このようにして、トナーカートリッジ6内でトナーが攪拌されつつ、トナーカートリッジ6と現像筐体13との間でトナーが循環される。
7.カラーレーザプリンタの梱包
(1)トナーカートリッジカバー
本実施形態では、例えば、レーザプリンタ1を出荷する時には、プロセスカートリッジ4と本体ケーシング2とを別々に梱包するのではなく、プロセスカートリッジ4を本体ケーシング2内に収容し、プロセスカートリッジ4を本体ケーシング2内に収容したレーザプリンタ1を梱包する。
【0122】
ここで、プロセスカートリッジ4を本体ケーシング2内に収容するときには、プロセスカートリッジ4には、図13に示すように、トナーカートリッジ6の操作部材81を左右方向両側から被覆する遮断部材の一例としてのトナーカートリッジカバー111が装着される。
【0123】
トナーカートリッジカバー111は、樹脂などの可撓性を有する材料から、左右方向に延び、左右方向両端部が閉鎖された略円筒形状に形成されている。トナーカートリッジカバー111の左右方向長さは、トナーカートリッジ6の後端部の左右方向長さ(詳しくは、左側の嵌合部材82の左端部と、右側の嵌合部材82右端部との間隔)とほぼ同じ長さである。また、トナーカートリッジカバー111の内径は、シャッタ操作部57の外径よりも大径である。
【0124】
トナーカートリッジカバー111の径方向一端部には、現像器12の前端部を受け入れる現像器側開口113が形成されている。また、トナーカートリッジカバー111の径方向他端部には、トナーカートリッジ6の第2周壁55、および、第2トナー収容部60の前端部を受け入れるトナーカートリッジ側開口112が形成されている。
【0125】
現像器側開口113は、現像器12の左右方向長さ(詳しくは、左側のシャッタ支持部42の左端部と、右側のシャッタ支持部42の右端部との間隔)よりも長い左右方向長さおよび上下方向長さの略矩形状に形成されている。
【0126】
トナーカートリッジ側開口112は、現像器側開口113とほぼ同じ左右方向長さ、および、第2トナー収容部60の前端部を受け入れ可能な上下方向長さの略矩形状に形成されている。
(2)プロセスカートリッジの本体ケーシング内への収容
プロセスカートリッジ4を本体ケーシング2内に収容するには、まず、図14(a)に示すように、カートリッジシャッタ71を第1閉位置に配置した状態で、トナーカートリッジ6にトナーカートリッジカバー111を装着する。
【0127】
トナーカートリッジ6にトナーカートリッジカバー111を装着するには、トナーカートリッジ側開口112の左右方向長さを拡げるように、トナーカートリッジカバー111の左右方向両端部の前端部を左右に拡げ、トナーカートリッジカバー111を、トナーカートリッジ6の後端部に後方から被せる。
【0128】
そして、トナーカートリッジカバー111の左右方向両端部の内側にシャッタ操作部57を収容するように、トナーカートリッジカバー111の左右方向両端部を放す。
【0129】
すると、トナーカートリッジカバー111の左右方向両端部が復元して、トナーカートリッジ6のシャッタ操作部57に左右方向外側から外嵌される。
【0130】
これにより、図14(b)に示すように、シャッタ操作部57の入力部材84が、トナーカートリッジカバー111の左右方向両端部によって左右方向内側に押圧されて、収容位置に配置され、入力部材収容部88内に収容される。
【0131】
これにより、シャッタ操作部57の入力部材84を操作することがトナーカートリッジカバー111によって規制される。
【0132】
次いで、プロセスカートリッジ4を本体ケーシング2内に収容するには、図15に示すように、トナーカートリッジ6に養生テープ121を装着する。
【0133】
養生テープ121は、長尺なテープであり、一端部において、トナーカートリッジ6の第2周壁55の左側上端部に貼付されている。また、養生テープ121の他端部には、略矩形平板形状のマーカー122が設けられている。
【0134】
次いで、プロセスカートリッジ4を本体ケーシング2内に収容するには、トナーカートリッジカバー111および養生テープ121が装着されたトナーカートリッジ6を、ドラムカートリッジ5に装着する。
【0135】
トナーカートリッジ6をドラムカートリッジ5に装着するには、上記したように、トナーカートリッジ6のカートリッジシャッタ71とシャッタ操作部57との間にシャッタ支持部42を挿入させるように、トナーカートリッジ6をドラムカートリッジ5に前方から組み付ける。
【0136】
すると、トナーカートリッジカバー111の現像器側開口113を介して、トナーカートリッジ6のカートリッジシャッタ71とシャッタ操作部57との間にシャッタ支持部42を挿入され、トナーカートリッジカバー111および養生テープ121が装着された状態で、トナーカートリッジ6がドラムカートリッジ5に装着される。
【0137】
このとき、ドラムフレーム7の切欠部36には、トナーカートリッジカバー111の左右方向端部が対向され、トナーカートリッジカバー111の左右方向端部が切欠部36を介して左右方向外側に露出される。
【0138】
次いで、プロセスカートリッジ4を本体ケーシング2内に収容するには、図16に示すように、プロセスカートリッジ4を本体ケーシング2内に収容する。
【0139】
プロセスカートリッジ4を本体ケーシング2内に収容するには、上記したように、フロントカバー3を開放し、感光ドラム8のドラム軸11の両端部が第1ガイド溝102に差し入れ、ドラム軸11の両端部が第1ガイド溝102の後端部に達するまで、プロセスカートリッジ4を後方へ移動させる。
【0140】
そして、ドラム軸11の両端部が第1ガイド溝102の後端部に達し、本体ケーシング2内へのプロセスカートリッジ4の装着が完了されると、トナーカートリッジカバー111の左右方向端部が、回転部材104の嵌合溝99に左右方向内側から対向される。
【0141】
つまり、トナーカートリッジカバー111により、操作部材81の入力部材84が回転部材104の嵌合溝99に嵌合されることが規制され、フロントカバー3と操作部材81との連動が遮断されている。
【0142】
このように、現像シャッタ44が閉位置に保持されるとともに、カートリッジシャッタ71が第1閉位置に保持される。
【0143】
その後、養生テープ121の他端部を本体ケーシング2から引き出した状態で、フロントカバー3とプロセスカートリッジ4との間に緩衝部材123を挟んで、フロントカバー3を閉鎖する。その後、本体ケーシング2から引き出された養生テープ121のマーカー122を、レーザプリンタ1の左側下面に貼付する。
【0144】
これにより、図16に示すように、プロセスカートリッジ4の本体ケーシング2内への収容が完了する。
(3)カラーレーザプリンタの梱包
(3−1)梱包部材
上記のようにしてプロセスカートリッジ4を本体ケーシング2内に収容したレーザプリンタ1は、梱包部材124に梱包される。
【0145】
梱包部材124は、図17および図18(a)に示すように、梱包箱125と、下側緩衝部材126と、上側緩衝部材127とを備えている。
【0146】
梱包箱125は、厚紙(段ボール紙)などからなり、上下方向に長手のボックス形状に形成されており、底面の面積が側面の面積よりも小さい。つまり、梱包箱125の設置面積は、梱包箱125をその側面で設置したときの設置面積よりも小さい。
【0147】
下側緩衝部材126は、発泡スチロールなどの材料から、上端部がレーザプリンタ1の前端部を受け入れ可能に窪んだ略ブロック形状に形成されている。なお、下側緩衝部材126は、梱包箱125内で移動しないように、梱包箱125の内寸(水平方向の内寸)に応じた外寸に形成されている。下側緩衝部材126は、予め、梱包箱125の底に収容されている。
【0148】
上側緩衝部材127は、下側緩衝部材126と同様に、発泡スチロールなどの材料から、下端部がレーザプリンタ1の後端部を受け入れ可能に窪んだ略ブロック形状に形成され、梱包箱125の内寸(水平方向の内寸)に応じた外寸に形成されている。
(3−2)レーザプリンタの梱包
レーザプリンタ1を梱包するには、まず、梱包箱125の上端部を開放し、図18(a)に示すように、レーザプリンタ1の後端部を上側に向けて、梱包箱125の上側にレーザプリンタ1を配置する。
【0149】
次いで、レーザプリンタ1を、前端部から梱包箱125に挿入する。すると、レーザプリンタ1の前端部が、下側緩衝部材126の窪みに嵌合される。
【0150】
次いで、図18(b)に示すように、上側緩衝部材127を、レーザプリンタ1の後端部に、上から被せ、図18(c)に示すように、梱包箱125の上端部を閉鎖する。
【0151】
これにより、レーザプリンタ1が梱包部材124内への梱包が完了し、レーザプリンタ1が垂直状態で梱包部材124によって梱包された梱包体が形成される。
【0152】
そして、梱包部材124内に梱包された状態において、レーザプリンタ1の後端部は上側に向いている。
【0153】
つまり、トナーカートリッジ6の後端部に設けられるトナーカートリッジ開口68は、梱包された状態において、レーザプリンタ1が使用可能に設置された状態におけるトナーカートリッジ開口68(後方に向かっている)よりも上方に向かうように、トナーカートリッジ6の上端部に配置される。
【0154】
これにより、トナーカートリッジ開口68は、第1トナー収容部59および第2トナー収容部60よりも上側に配置され、トナーが排出されないように、トナーカートリッジ6内のトナーのレベルL2(図19参照)よりも上側に配置される。
【0155】
また、現像器12の後端部に支持される現像ローラ14は、梱包された状態において、現像器12の上端部に配置されることとなり、現像開口48およびトナーカートリッジ開口68よりも上側に配置される。
8.レーザプリンタの設置
梱包されたレーザプリンタ1を使用可能とするには、まず、梱包部材124の上端部を開放して、梱包部材124から取り出し、排紙トレイ25を上側にして、水平な設置面に設置する。
【0156】
このとき、レーザプリンタ1の下端部と設置面との間にマーカー122が挟まれるため、レーザプリンタ1を水平に設置することができない。
【0157】
次いで、マーカー122をレーザプリンタ1の下端部から取り外してレーザプリンタ1を水平状態に設置し、その後、フロントカバー3を前側に揺動させて第2開位置に配置させ、本体開口部17を露出させる。
【0158】
次いで、本体ケーシング2内のプロセスカートリッジ4を、本体開口部17を介して、本体ケーシング2から引き出す。
【0159】
次いで、プロセスカートリッジ4に貼付されている養生テープ121を剥がすとともに、トナーカートリッジカバー111を取り外す。詳しくは、トナーカートリッジカバー111の左右方向両端部を左右に拡げて、トナーカートリッジカバー111とシャッタ操作部57との嵌合を解除しながら、トナーカートリッジカバー111を取り外す。
【0160】
次いで、養生テープ121およびトナーカートリッジカバー111を取り外したトナーカートリッジ6を、上記のようにして本体ケーシング2に装着し、フロントカバー3を閉鎖する。
【0161】
これにより、レーザプリンタ1が使用可能となる。
【0162】
また、このとき、トナーカートリッジ6のトナーカートリッジ開口68は、後側に向いており、トナーカートリッジ6内のトナーのレベルL1(図9参照)は、トナーカートリッジ開口68の下端縁よりも上側となる。
9.作用効果
(1)この梱包体およびレーザプリンタ1の梱包方法によれば、図1および図18に示すように、トナーカートリッジ6を収容したレーザプリンタ1は、トナーカートリッジ開口68が上側に向かうように(トナーカートリッジ開口68が、トナーカートリッジ6内のトナーを排出可能な後側よりも上側に向かうように)、後端部を上側に向けて梱包されている。
【0163】
そのため、輸送中などに、梱包されたレーザプリンタ1に振動などの外乱が作用したとしても、トナーを、その自重によりトナーカートリッジ6内に留めることができる。
【0164】
その結果、トナーカートリッジ6を収容して梱包する場合に、トナーがレーザプリンタ1内に漏洩することを防止できる。
(2)また、この梱包体およびレーザプリンタ1の梱包方法によれば、レーザプリンタ1が梱包されているときには、図7に示すように、カートリッジシャッタ71が第1閉位置に配置されている。
【0165】
そのため、トナーカートリッジ開口68からトナーが漏洩することを、カートリッジシャッタ71によって規制することができる。
【0166】
その結果、トナーがレーザプリンタ1内に漏洩することを確実に防止できる。
(3)また、この梱包体およびレーザプリンタ1の梱包方法によれば、レーザプリンタ1が梱包されているときには、プロセスカートリッジ4は、カートリッジシャッタ71を第1閉位置に保持させるように、トナーカートリッジ6の入力部材84に干渉するトナーカートリッジカバー111が装着された状態で、本体ケーシング2内に収容されている。
【0167】
そのため、梱包されたレーザプリンタ1に振動などの外乱が作用したとしても、カートリッジシャッタ71を第1閉位置に保持させることができる。
【0168】
その結果、トナーがレーザプリンタ1内に漏洩することをより確実に防止できる。
(4)また、この梱包体およびレーザプリンタ1の梱包方法によれば、図7および図19に示すように、レーザプリンタ1が梱包されているときには、現像ローラ14は、トナーカートリッジ開口68および現像開口48よりも上側に配置されている。
【0169】
そのため、例えば、レーザプリンタ1を修理するときなど、ユーザーが、使用したレーザプリンタ1を梱包したとしても、現像ローラ14の周囲にはトナーが存在しない状態で梱包される。
【0170】
その結果、現像ローラ14周辺のシール部分などに付着しているトナーがレーザプリンタ1内に落下することを抑制することができる。
(5)また、この梱包体およびレーザプリンタ1の梱包方法によれば、図17に示すように、梱包箱125の設置面積が、梱包箱125をその側面で設置したとき(レーザプリンタ1が使用可能に設置されるときと同じ状態に梱包箱を置いたとき)の設置面積よりも小さい。
【0171】
そのため、梱包状態のレーザプリンタ1を効率よく設置することができる。
(6)また、この梱包体およびレーザプリンタ1の梱包方法によれば、図19に示すように、現像ユニット(トナーカートリッジ6および現像器12)を本体ケーシング2内に収容したレーザプリンタ1は、トナーのレベルL2がトナーカートリッジ開口68の下端縁よりも下側となるように梱包されている。
【0172】
そのため、トナーがレーザプリンタ1内に漏洩することをより防止できる。
10.変形例
上記した実施形態では、入力部材収容部88の底壁(左右方向内壁)と、入力部材84の左右方向内壁との間に、圧縮ばね89が設けられているが、圧縮ばね89に代えて、板ばねやスポンジなどを設けることもできる。
【0173】
また、上記した実施形態では、レーザプリンタ1が使用可能に設置されたときに、トナーカートリッジ6のトナーカートリッジ開口68は、後側に向くように、レーザプリンタ1を構成したが、例えば、図20に示すように、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ141を、レーザプリンタ141が使用可能に設置されたときに、現像剤カートリッジの一例としてのトナーカートリッジ142の、第1開口の一例としてのトナーカートリッジ開口143が、下側を向くように構成することもできる。
【0174】
詳しくは、トナーカートリッジ142は、ドラムカートリッジ5に対して上下方向に着脱自在に設けられ、カートリッジ筺体151を備えている。
【0175】
カートリッジ筺体151は、略中空円柱形状に形成されている。また、カートリッジ筺体151には、トナーが収容されている。また、カートリッジ筺体151の下端部には、カートリッジ筺体151の周壁を貫通するトナーカートリッジ開口143が形成されている。
【0176】
また、トナーカートリッジ6には、トナーカートリッジ開口143を開閉するシャッタ部材の一例としてのカートリッジシャッタ144が設けられている。
【0177】
カートリッジシャッタ144は、被覆部材148と、左右1対のアーム149とを備えている。
【0178】
被覆部材148は、左右方向に延び、カートリッジ筺体151の外周面に沿う湾曲板状に形成されている。
【0179】
各アーム149は、上下方向に延びる略杆状に形成され、上下方向略中央の接続部152において、カートリッジ筺体151の左右方向両端部に回動可能に接続されている。また、各アーム149の下端部は、被覆部材148の左右方向端部に接続されている。なお、両アーム149の上端部には、左右方向に延びる略杆状の取っ手153が、両アーム149を連結するように架設されている。
【0180】
また、各アーム149の接続部152よりも上側の部分は、ヒンジ部150において屈曲可能に構成されている。各アーム149のヒンジ部150よりも上側の部分は、ヒンジ部150を支点として前側に傾倒される傾倒位置(図23参照)と、アーム149が略直線状に延びるように起立される起立位置(図22参照)とに移動される。
【0181】
そして、カートリッジシャッタ144は、各アーム149が起立された状態において、接続部152を支点として、被覆部材148がトナーカートリッジ開口143を下方から被覆する第1閉位置(図22参照)と、被覆部材148がトナーカートリッジ開口143を露出する第1開位置(図20参照)とに回動される。
【0182】
また、本体ケーシング2には、前側上端部において、本体開口部145が形成されており、本体開口部145を閉鎖する第2閉位置(図20参照)と、本体開口部145を開放する第2開位置(図21参照)とに移動可能なカバー部材の一例としてのカバー146が設けられている。
【0183】
レーザプリンタ141は、水平状態に設置され、ドラムカートリッジ5にトナーカートリッジ6が装着された後、カートリッジシャッタ144が第1開位置に配置されることにより、使用可能となる。これにより、トナーカートリッジ6内のトナーは、トナーカートリッジ開口143を介して、下方に向かって排出され、現像器12に供給される。
【0184】
そして、このレーザプリンタ141を梱包するには、まず、トナーカートリッジ6を本体ケーシング2内に収容する。
【0185】
そして、トナーカートリッジ6を本体ケーシング2内に収容するには、図21に示すように、カバー146を開放して本体開口部145を開放し、本体開口部145を通して、図22に示すように、トナーカートリッジ142を本体ケーシング2内に上方から収容する。
【0186】
このとき、各アーム149のヒンジ部150よりも上側の部分は、起立位置に配置されており、本体開口部145よりも上方に突出している。そのため、カバー146を第2閉位置に配置させようとしても、カバー146が各アーム149の上端部に当接され、カバー146を第2閉位置に配置させることができない(図22仮想線参照)。
【0187】
そして、図23に示すように、各アーム149のヒンジ部150よりも上側の部分を、前側に屈曲させて傾倒位置に配置させ、本体開口部145から突出しないように、本体ケーシング2内に収容する。
【0188】
その後、カバー146を第2閉位置に配置させ、トナーカートリッジ142の本体ケーシング2内への収容を完了する。
【0189】
なお、トナーカートリッジ142は、カートリッジシャッタ144が第1閉位置に保持された状態で、本体ケーシング2内に収容される。
【0190】
次いで、このレーザプリンタ141を梱包するには、図24に示すように、レーザプリンタ141の下端部を上側に向けて、梱包箱147内に梱包する。
【0191】
これにより、トナーカートリッジ開口143は、梱包された状態において、レーザプリンタ141が使用可能に設置された状態のトナーカートリッジ開口143(下方に向かっている)よりも上方に向かうように、トナーカートリッジ142の上端部に配置される。
【0192】
これにより、トナーカートリッジ開口143は、トナーカートリッジ142内のトナーのレベルL3よりも上側に配置される。
【0193】
そして、レーザプリンタ141を使用可能とするには、まず、梱包箱147からレーザプリンタ141を取り出し、水平な設置面に設置する。
【0194】
次いで、アーム149を起立させて、トナーカートリッジ142を本体ケーシング2から取り出し、カートリッジシャッタ144を開閉動作可能とする。
【0195】
次いで、トナーカートリッジ142を、再度、本体ケーシング2に装着する。このとき、カートリッジシャッタ144が第1閉位置に配置された状態で両アーム149が起立されていると、上記したように、両アーム149が本体開口部145を介して本体ケーシング2の外に突出され、カバー146を閉鎖することができない。
【0196】
これにより、ユーザは、カートリッジシャッタ144が第1閉位置に配置されていることに気付くことができる。
【0197】
次いで、両アーム149を後方に押圧すると、カートリッジシャッタ144が接続部152を支点として、左側面視反時計回りに回動され、カートリッジシャッタ144が第1閉位置から第1開位置へ配置される。
【0198】
すると、アーム149が本体開口部145から突出しないように本体ケーシング2内に収容され、カバー146を閉鎖することができる。
【0199】
また、トナーカートリッジ開口143が開放されて、カートリッジ筺体151内のトナーが、トナーカートリッジ開口143を介して下方へ排出され、レーザプリンタ141が使用可能となる。
【0200】
なお、レーザプリンタ141を梱包するには、図25に示すように、レーザプリンタ141を、その下端部を斜め上側に向けて、梱包箱147内に梱包することもできる。
【0201】
この場合には、トナーカートリッジ開口143は、梱包された状態において、レーザプリンタ141が使用可能に設置された状態のトナーカートリッジ開口143(下方に向かっている)よりも上方に向かうように、トナーカートリッジ142の斜め上端部に配置され、トナーカートリッジ開口143は、トナーカートリッジ142内のトナーのレベルL4よりも上側に配置される。
【符号の説明】
【0202】
1 レーザプリンタ
2 本体ケーシング
3 フロントカバー
6 トナーカートリッジ
8 感光ドラム
12 現像器
14 現像ローラ
17 本体開口部
48 現像開口
59 第1トナー収容部
60 第2トナー収容部
68 トナーカートリッジ
71 カートリッジシャッタ
81 操作部材
111 トナーカートリッジカバー
124 梱包部材
141 レーザプリンタ
142 トナーカートリッジ
143 トナーカートリッジ開口
144 カートリッジシャッタ
145 本体開口部
146 カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を収容する現像剤収容部を有し前記現像剤収容部から現像剤を排出させる第1開口が形成された現像剤カートリッジが、着脱可能に装着された画像形成装置と、
前記画像形成装置を梱包する梱包部材とを備え、
前記画像形成装置は、梱包部材から取り出された状態において、前記現像剤収容部内の現像剤を排出可能な方向に前記第1開口が向くことにより、使用可能となり、
前記梱包部材は、前記第1開口が使用可能に設置された前記画像形成装置の前記第1開口よりも上方に向くことで、現像剤が前記第1開口から排出されないように、前記画像形成装置を梱包することを特徴とする、梱包体。
【請求項2】
前記現像剤カートリッジは、前記現像剤収容部からの現像剤の排出を許容するように前記第1開口を開放する第1開位置と、前記現像剤収容部からの現像剤の排出を規制するように前記第1開口を閉鎖する第1閉位置とに移動可能なシャッタ部材を備え、
前記シャッタ部材は、前記画像形成装置が梱包部材によって梱包されているときには、前記第1閉位置に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の梱包体。
【請求項3】
前記画像形成装置は、
前記現像剤カートリッジを収容するための本体開口部が形成された本体ケーシングと、
前記本体開口部を閉鎖する第2閉位置と、前記本体開口部を開放する第2開位置とに移動可能なカバー部材とを備え、
前記現像剤カートリッジは、前記カバー部材の前記第2開位置から第2閉位置への移動に連動して前記シャッタ部材を前記前記第1閉位置から前記第1開位置へ移動させ、前記カバー部材の前記第2閉位置から第2開位置への移動に連動して前記シャッタ部材を前記前記第1開位置から前記第1閉位置へ移動させる移動部材を備え、
前記画像形成装置が前記梱包部材に梱包されるときには、
前記現像剤カートリッジは、前記シャッタ部材を前記第1閉位置に保持させるように前記カバー部材と前記移動部材との連動を遮断する遮断部材が装着された状態で、前記本体ケーシング内に装着されていることを特徴とする、請求項2に記載の梱包体。
【請求項4】
前記第1開口と対向する第2開口と、現像剤を担持する現像剤担持体とを有する現像ユニットを備え、
前記現像剤担持体は、前記画像形成装置が梱包部材によって梱包されているときには、前記第1開口および前記第2開口よりも上側に配置されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の梱包体。
【請求項5】
前記梱包部材の設置面積が、前記画像形成装置が使用可能に設置されるときと同じ状態に前記梱包部材を置いたときの前記梱包部材の設置面積よりも小さいことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の梱包体。
【請求項6】
前記画像形成装置は、前記現像剤収容部内の現像剤のレベルが前記第1開口の下端縁よりも上側となることで、使用可能となり、
前記梱包部材は、前記画像形成装置を、現像剤のレベルが前記第1開口の下端縁よりも下側となるように梱包することを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の梱包体。
【請求項7】
現像剤を収容する現像剤収容部を有し前記現像剤収容部から現像剤を排出させる第1開口が形成された現像剤カートリッジが、着脱可能に装着され、前記現像剤収容部内の現像剤を排出可能な方向に前記第1開口が向くことにより、使用可能となる画像形成装置を、梱包部材によって梱包する、画像形成装置の梱包方法であって、
前記画像形成装置を、前記第1開口が使用可能に設置された前記画像形成装置の前記第1開口よりも上方に向くことで、現像剤が前記第1開口から排出されないように、梱包することを特徴とする、画像形成装置の梱包方法。
【請求項8】
前記現像剤カートリッジに、前記現像剤収容部からの現像剤の排出を許容するように前記第1開口を開放する第1開位置と、前記現像剤収容部からの現像剤の排出を規制するように前記第1開口を閉鎖する第1閉位置とに移動可能なシャッタ部材を設け、
前記シャッタ部材が前記第1閉位置に配置されるように、前記画像形成装置を梱包することを特徴とする、請求項7に記載の画像形成装置の梱包方法。
【請求項9】
前記画像形成装置は、
前記現像剤カートリッジを収容するための本体開口部が形成された本体ケーシングと、
前記本体開口部を閉鎖する第2閉位置と、前記本体開口部を開放する第2開位置とに移動可能なカバー部材とを備え、
前記現像剤カートリッジは、前記カバー部材の前記第2開位置から第2閉位置への移動に連動して前記シャッタ部材を前記前記第1閉位置から前記第1開位置へ移動させ、前記カバー部材の前記第2閉位置から第2開位置への移動に連動して前記シャッタ部材を前記前記第1開位置から前記第1閉位置へ移動させる移動部材を備え、
前記現像剤カートリッジを、前記シャッタ部材を前記第1閉位置に保持させるように、前記移動部材に前記カバー部材と前記移動部材との連動を遮断する遮断部材が装着された状態で、前記本体ケーシング内に装着し、前記画像形成装置を梱包することを特徴とする、請求項8に記載の画像形成装置の梱包方法。
【請求項10】
前記現像剤カートリッジの前記第1開口と対向する第2開口と、現像剤を担持する現像剤担持体とを有する現像ユニットを備え、
前記現像剤担持体が前記第1開口および前記第2開口よりも上側に配置されるように、前記画像形成装置を梱包することを特徴とする、請求項7ないし9のいずれか一項に記載の画像形成装置の梱包方法。
【請求項11】
前記梱包部材の設置面積が、前記画像形成装置が使用可能に設置されているときと同じ状態に前記梱包部材を置いたときの前記梱包部材の設置面積よりも小さくなるように梱包することを特徴とする、請求項7ないし10のいずれか一項に記載の画像形成装置の梱包方法。
【請求項12】
前記画像形成装置は、前記現像剤収容部内の現像剤のレベルが前記第1開口の下端縁よりも上側となることで、使用可能となり、
前記画像形成装置を、現像剤のレベルが前記第1開口の下端縁よりも下側となるように梱包することを特徴とする、請求項7ないし11のいずれか一項に記載の梱包方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2012−137527(P2012−137527A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−288092(P2010−288092)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】