説明

梱包箱及びその使用方法

【課題】梱包された部品を便器装置に容易に組み付けることができる梱包箱及びその使用方法を提供する。
【解決手段】梱包箱は、便器装置50の部品が梱包される梱包箱である。梱包箱は、梱包箱本体10と支持部材20とを備えている。梱包箱本体は、平面視が四角形状の底面部11と、側面部12A、12Bと、上面部とを有し、底面部11の少なくとも一方の辺の内寸法が側面部12A、12Bの高さ寸法よりも長く形成されている。支持部材20は、梱包箱本体10に部品とともに収納され、側面部12A、12Bの高さ寸法よりも長く形成されている。支持部材20は、コーナー部Cに沿って側面部12A、12Bより上方に突出して固定可能である。支持部材20を梱包箱本体10の側面部12A、12Bより上方に突出させて固定した状態で梱包箱本体10を裏返し、傾斜状態に据え置かれた底面部11に便器装置を載置可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は梱包箱及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来の梱包材が開示されている。この梱包材は、便器本体の上面に被せられ、便器本体の上部を梱包するものである。この梱包材は、所定の高さを備えており、便器本体の上面から取り外され、上面に便器本体を載置することができる。梱包材の上面に載置された便器本体は、後端に設けられた固定孔がトイレの壁面に設けられた便器本体の取付用ボルトに整合する高さに維持される。このため、梱包材の上面に便器本体を載置することにより、壁面に設けられた取付用ボルトに固定孔を容易に挿通させることができる。よって、便器本体の壁面への取り付けを容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−41954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の梱包材は、便器本体を壁面へ取り付ける際に使用されるものであり、梱包材の上面に載置された便器本体に部材を取り付ける際に使用されるものではない。このため、梱包材の上面に載置された便器本体は、壁面への取り付け姿勢を維持するものであり、便器本体に部材を取り付けやすい姿勢に保持されていない。
【0005】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、梱包された部品を便器装置に容易に組み付けることができる梱包箱及びその使用方法を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の梱包箱は、便器装置が梱包される梱包箱であって、
平面視が四角形状の底面部と、底面部の各辺から上方に延びる側面部と、側面部の上端に連続する上面部とを有し、底面部の少なくとも一方の辺の内寸法が側面部の高さ寸法よりも長く形成された梱包箱本体と、
前記梱包箱本体に前記部品とともに収納され、前記側面部の高さ寸法よりも長く、かつ前記底面部の一方の辺の内寸法以下に形成された支持部材とを備え、
前記支持部材は、前記梱包箱本体の上面部が開放された状態で前記側面部により形成された隣り合う2つのコーナー部に沿って側面部より上方に突出して固定可能であり、
前記支持部材を前記梱包箱本体の側面部より上方に突出させて固定した状態で梱包箱本体を裏返し、傾斜状態に据え置かれた前記底面部に前記便器装置を載置可能であることを特徴とする。
【0007】
この梱包箱では、支持部材を梱包箱本体の隣り合う2つのコーナー部に沿って上面部より上方に突出させて固定した後、裏返して底面部を傾斜状態に据え置くことができる。このため、梱包箱本体の底面部に便器装置を斜めの姿勢に維持した状態に載置することができる。つまり、便器装置の部品が取り付けられる部位を斜め上方に向けるように梱包箱本体の底面部に便器装置を載置することができる。このため、作業者が無理な姿勢をすることなく、便器装置の部品の取付部位を確認しながら、便器装置に部品を取り付けることができる。
【0008】
したがって、本発明の梱包箱は、梱包された部品を便器装置に容易に組み付けることができる。
【0009】
前記梱包箱本体は、側面部に折曲辺と、折曲辺の両端から連続する切り込みとが形成され、折曲辺を支点に内側に折り曲げ可能なツメ部を有し、
前記支持部材が前記梱包箱本体のコーナー部に沿って前記側面部より上方に突出して配置された状態でツメ部が内側に折り曲げられることにより、ツメ部と側面部との間で支持部材を挟持し固定可能であり得る。この場合、支持部材をコーナー部にしっかりと固定することができる。このため、梱包箱本体を裏返して据え置いた際、梱包箱本体の底面部を傾斜状態に確実に維持することができる。よって、部品を組み付ける際の便器装置の姿勢を確実に維持し、容易に部品を組み付けることができる。
【0010】
前記梱包箱本体は、底面部に設けられ、前記便器装置の下面から延びた固定ボルトを挿通可能な貫通孔を有し得る。この場合、傾斜状態に据え置かれた梱包箱本体の底面部に便器装置を載置する際、固定ボルトを貫通孔に挿通させることにより、便器装置の載置位置がずれることを防止することができる。このため、部品の組み付け作業中に便器装置がずれてしまうことがなく、便器装置に部品を容易に組み付けることができる。
【0011】
前記支持部材は、平面形状が前記梱包箱本体の側面部の内周形状と同一であり得る。この場合、支持部材の巾寸法と梱包箱本体の側面部間の内寸法とが同じである。このため、支持部材を隣り合う2つのコーナー部に沿って固定する際、梱包箱本体の1つの側面部の内面全体に支持部材が当接するように固定することができる。このため、梱包箱本体を裏返して据え置いた際、梱包箱本体の底面部を傾斜状態に強固に維持することができる。よって、部品を組み付ける際の便器装置の姿勢を確実に維持し、容易に部品を組み付けることができる。
【0012】
前記支持部材は、前記便器装置の部品が嵌め込まれ、収納状態を保持する凹部を有し得る。この場合、梱包箱本体に収納された部品が搬送中に振動等により移動してしまうことを防止することができる。
【0013】
本発明の梱包箱の使用方法は、便器装置の部品を収納可能な梱包箱の使用方法であって、
平面視が四角形状の底面部と、底面部の各辺から上方に延びる側面部と、側面部に連続する上面部とを有し、底面部の少なくとも一方の片の内寸法が側面部の高さ寸法よりも長く形成された梱包箱本体と、
前記梱包箱本体に前記便器装置の部品とともに収納され、前記側面部の高さ寸法よりも長く、かつ前記底面部の一方の辺の内寸法以下に形成された支持部材とを備え、
前記梱包箱本体の上面部が開放された状態で前記側面部により形成された隣り合う2つのコーナー部に沿って側面部より上方に突出するように前記支持部材を固定し、
前記支持部材を前記梱包箱本体の側面部より上方に突出して固定した状態で梱包箱本体を裏返し、傾斜状態に据え置かれた前記底面部に前記便器装置を載置し、
底面部に載置された前記便器装置に前記部品を取り付けることを特徴とする。
【0014】
この梱包箱の使用方法では、支持部材を梱包箱本体の隣り合う2つのコーナー部に沿って上面部より上方に突出させて固定した後、梱包箱本体を裏返して底面部を傾斜状態に据え置き、底面部に便器装置を載置する。この際、梱包箱本体に収納された便器装置の部品が取り付けられる部位を斜め上方に向けて載置する。この状態で作業者は無理な姿勢をすることなく、便器装置の部品の取付部位を確認しながら、部品を取り付けることができる。
【0015】
したがって、本発明の梱包箱の使用方法により、梱包された部品を便器装置に容易に組み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施例1の梱包箱の分解斜視図である。
【図2】実施例1の梱包箱において、支持部材を固定した状態を示す斜視図である。
【図3】実施例1の梱包箱の使用状態を示す斜視図である。
【図4】実施例1の梱包箱の使用状態を示す斜視図である。
【図5】実施例2の梱包箱において、(a)は支持部材を梱包箱本体に収納した状態を示す平面図であり、(b)は支持部材を梱包箱本体に固定した状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の梱包箱を具体化した実施例1及び2を図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0018】
実施例1の梱包箱は、図1及び図2に示すように、梱包箱本体10と、支持部材20と、押圧部材31、32とを備えている。梱包箱本体10は、平面視が長方形状の底面部11と、底面部11の各辺から上方に延びる側面部12A、12Bと、側面部12A、12Bの上端に連続した蓋部13A、13Bとを有している。梱包箱本体10の上面部は、側面部12A、12Bの上端で蓋部13A、13Bを内側に折り曲げることにより、蓋部13A、13Bにより閉鎖可能である。底面部11、側面部12A、12B及び蓋部13A、13Bは1枚の段ボールを所定の形状に切断し、折り曲げて形成されている。底面部11の長辺の内寸法L1及び短辺の内寸法W1は、側面部12A、12Bの高さ寸法H1より長く形成されている。
【0019】
梱包箱本体10の底面部11の長辺から上方に延びる一対の側面部12Aには、底面部11に平行な一対の折曲辺15と、各折曲辺15の両端同士に連続し、上下方向に延びる一対の第1切り込み16Aと、各第1切り込み16Aの中間部に連続する第2切り込み16Bとが形成されている。折曲辺15と、第1切り込み16Aと、第2切り込み16Bとに囲まれた上下2個所は、ツメ部14を形成している。ツメ部14は、第2切り込み16Bの付近を内側に向けて押し込むと、各折曲辺15を支点にして内側に折り曲げ可能である。
【0020】
ツメ部14は、底面部11の一方の短辺から上方に延びる側面部12Bに近接して設けられている。また、ツメ部14は一対の側面部12Aの対向する位置に設けられている。近接する側面部12B側の第1切り込み16Aは、側面部12Bの内面に対して、後述する支持部材20の厚さ寸法Tと略等しい間隔を有して形成されている。
【0021】
梱包箱本体10の底面部11には、後述する便器装置50の下面から延びた固定ボルトBを挿通可能な一対の貫通孔17が貫設されている。固定ボルトBは、便器装置50を便器本体の上面に固定する際に利用されるものである。貫通孔17は、底面部11の一方の短辺側に近接した位置に設けられている。
【0022】
支持部材20は、平面形状が梱包箱本体10の側面部12A、12Bの内周形状と同一である。つまり、支持部材20の平面形状は長方形状であり、支持部材20の縦幅寸法L2は、梱包箱本体10の底面部11の長辺の内寸法L1と略同一であり、支持部材20の横幅寸法W2は、梱包箱本体10の底面部11の短辺の内寸法W1と略同一である。
【0023】
支持部材20は、一枚の段ボールを所定の形状に切断し、折り曲げて形成されている。支持部材20は、上面部21の中央部を切欠いて形成された凹部21Cを有している。凹部21Cは、便器装置50の部品であるブースター40の一部が嵌め込み可能である。支持部材20は、上面部21の左右端部を下方に折り曲げ、支持部材20の厚さTを形成する左右側面部22が形成されている。さらに、支持部材20の左右側面部22の下端部を内側に折り曲げ、左右底面部23が形成されている。左右底面部23は、中央部で当接し、上方に折り曲げられて立設する立上壁24が連続して形成されている。立上壁24の先端凸部24Aは、上面部21に設けられたスリットに差し込まれている。
【0024】
押圧部材31、32は、一枚の段ボールを所定の形状に切断し、略筒状に折り曲げて形成されている。ブースター40は、便器洗浄水を畜圧して貯留するタンク41と、便器装置の洗浄水路に連結する連結ホース42とを有している。
【0025】
このように構成された梱包箱は、梱包箱本体10の内側底部に凹部21Cを上方に向け、支持部材20を収納する。支持部材20の凹部21Cにブースター40が嵌め込み、コンポ箱本体10にブースター4を収納する。一方の押圧部材31は、上下方向に貫通する向きを保ち、支持部材20の上面21に載置される。押圧部材31の内部には、図示しないブースターを便器装置に取り付ける際に利用する部品等が収納される。他方の押圧部材32は、上下方向に貫通する向きを保ち、ブースターのタンク41の側面に当接するように載置される。押圧部材31、32の上端部は、梱包箱本体10の蓋部材13A、13Bが内側に折り曲げられ、梱包箱本体10の上面部を閉鎖した際、蓋部材13A、13Bの下面に当接される。このため、支持部材20及びブースター40は押圧部材31、32により梱包箱本体10の底面部側に押しつけられる。よって、梱包箱の搬送中に振動等により支持部材20及びブースター40が移動してしまうことを防止することができる。また、ブースター40は凹部21Cに嵌め込まれているため、梱包箱の搬送中に梱包箱本体10の高さ方向のみならず、平面方向に移動してしまうことを防止することができる。
【0026】
次に、この梱包箱の使用方法を説明する。梱包箱本体10の蓋部材13A、13Bを開け(梱包箱本体10の上面部を開放し)、押圧部材31、32、ブースター40及び支持部材20等を梱包箱本体10から取り出す。
【0027】
梱包箱本体10の内部を空にした後、支持部材20を側面部12A、12Bにより形成された隣り合う2つのコーナー部Cに沿って立て掛ける。つまり、図2に示すように、ツメ部14が近接する側の側面部12Bの内面全体に支持部材20の底面部23が当接するように配置する。
【0028】
その後、梱包箱本体10の側面部12Aに設けられたツメ部14を各折曲辺15を支点にして内側に折り曲げる。これにより、側面部12Bとツメ部14との間で、支持部材20が挟持され固定される。このため、コーナー部Cに支持部材20をしっかりと固定することができる。また、支持部材20の底面部23が梱包箱本体10の側面部12Bの内面全体に当接して固定されるため、さらにしっかりと支持部材20を固定することができる。
【0029】
その後、図3に示すように、梱包箱本体10を裏返し、底面部11を傾斜状態に据え置く。この際、支持部材20が梱包箱本体10にしっかりと固定されているため、梱包箱本体10の底面部11を傾斜状態に強固に維持することができる。
【0030】
傾斜状態に据え置かれた梱包箱本体10の底面部11に便器装置50を載置する。この際、便器装置50の下面から延びた固定ボルトBを梱包箱本体10の底面部11に設けられた貫通孔17に挿通する。これにより、便器装置50の載置位置がずれることを防止することができる。このため、後述するブースター40の取り付け作業中に便器装置50がずれてしまうことがなく、ブースター40を便器装置50に容易に組み付けることができる。
【0031】
便器装置50は図示しない便器本体の上面に固定される。便器装置50は、便器洗浄装置等の機能装置を収納する上カバー51U及び下カバー51Dを有している。また、便器装置50は上カバー51の前面に回動可能に軸支された便座52及び便蓋53を有している。
【0032】
便器装置50は、梱包箱本体10の底面部11に載置された際、後部が底面部11より上方にはみ出してしまうが、底面部11に載置された状態の便器装置50の重心は、梱包箱本体10が裏返されて据え置かれた際に床面に当接する支持部材11の下端及び他方の側面部12Bの下端の間に位置する。このため、梱包箱本体10は、便器装置50を底面部11に載置しても、バランスを保ち、倒れることがない。よって、裏返して据え置かれた梱包箱本体10の底面部11に便器装置50を安定して載置することができる。
【0033】
便器装置50を梱包箱本体10の底面部11に載置した後、ビスSを外して便器装置50の下カバー51Dを取り外す。これにより、図4に示すように、便器洗浄装置のバルブユニットVの一部とともに、ブースター40の連結ホース42が接続される接続管Pが露出する。また、ブースター40のタンク41が取り付けられる取付部54も露出する。このように、接続管P及び取付部54を斜め上方に向けるように梱包箱本体10の底面部11に便器装置50が載置することができる。このため、作業者が無理な姿勢をすることなく、接続管P及び取付部54を確認しながら、便器装置50にブースター40を取り付けることができる。
【0034】
したがって、実施例1の梱包箱を利用して、梱包箱に梱包されたブースター40を便器装置50に容易に組み付けることができる。
【0035】
便器装置50にブースター40を取り付けた後、ビスSをねじ込み、下カバー51Dを取り付ける。その後、便器装置50を梱包箱本体10の底面部11から取り外し、便器本体の上面に固定する。
【実施例2】
【0036】
実施例2の梱包箱は支持部材の形状とツメ部の数を変更したものである。図5に示すように、支持部材60は、2部材からなり、横幅寸法が梱包箱本体10の底面部11の短辺の内寸法の半分以下である。梱包箱本体10は、支持部材60が固定されるコーナー部を形成する側面部12Bにもツメ部18が設けられている。実施例1と同一の構成については、同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
【0037】
支持部材60は、図5(b)に示すように、側面部12A、12Bにより形成された隣り合う2つのコーナー部Vの夫々に固定される。この際、支持部材60は、梱包箱本体10の底面部11の長辺から上方に延びる側面部12Aに設けられたツメ部14と側面部12Bとの間、及び底面部11の短辺から上方に延びる側面部12Bに設けられたツメ部18と側面部12Aとの間で挟持され固定される。このため、コーナー部Cに支持部材60をしっかりと固定することができる。この状態で、梱包箱本体10を裏返し、底面部11を傾斜状態に据え置くことができる。この際、支持部材60が梱包箱本体10にしっかりと固定されているため、梱包箱本体10の底面部11を傾斜状態に強固に維持することができる。このため、便器装置50の部品が取り付けられる部位を斜め上方に向けるように梱包箱本体10の底面部11に便器装置50を載置することができる。よって、作業者が無理な姿勢をすることなく、便器装置50の部品の取付部位を確認しながら、便器装置50に部品を取り付けることができる。
【0038】
したがって、実施例2の梱包箱を利用して、梱包箱に梱包された便器装置の部品を便器装置に容易に組み付けることができる。
【0039】
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施例1及び2に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例1及び2では、梱包箱本体の底面部が長方形状であったが、正方形状であってもよい。
(2)上記実施例1及び2では、梱包箱本体の底面部の長辺の内寸法及び短辺の内寸法が側面部の高さ寸法よりも長く形成されているが、底面部の短辺の内寸法が側面部の高さ寸法より短くてもよい。
(3)上記実施例1及び2では、ツメ部が同一側面部に上下2つ形成されているが、1つ形成するのみでも良い。
(4)上記実施例1及び2では、便器装置の部品がブースターであったが、他の部品であってもよい。
(5)傾斜状態に据え置かれた梱包箱本体の底面部に便器装置を載置される際、底面部をシートにより覆ってもよい。このようにすると、梱包箱の搬送中に底面部が汚れてしまった場合でも、底面部に載置される便器装置を汚してしまうことを防止することができる。
【符号の説明】
【0040】
10…梱包箱本体
11…底面部
12A、12B…側面部
14、18…ツメ部
15…折曲辺
16A…第1切り込み
16B…第2切り込み
17…貫通孔
20、60…支持部材
21C…凹部
40…ブースター(便器装置の部品)
50…便器装置
B…固定ボルト
C…コーナー部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器装置の部品が梱包される梱包箱であって、
平面視が四角形状の底面部と、底面部の各辺から上方に延びる側面部と、側面部の上端に連続する上面部とを有し、底面部の少なくとも一方の辺の内寸法が側面部の高さ寸法よりも長く形成された梱包箱本体と、
前記梱包箱本体に前記部品とともに収納され、前記側面部の高さ寸法よりも長く、かつ前記底面部の一方の辺の内寸法以下に形成された支持部材とを備え、
前記支持部材は、前記梱包箱本体の上面部が開放された状態で前記側面部により形成された隣り合う2つのコーナー部に沿って側面部より上方に突出して固定可能であり、
前記支持部材を前記梱包箱本体の側面部より上方に突出させて固定した状態で梱包箱本体を裏返し、傾斜状態に据え置かれた前記底面部に前記便器装置を載置可能であることを特徴とする梱包箱。
【請求項2】
前記梱包箱本体は、側面部に折曲辺と、折曲辺の両端から連続する切り込みとが形成され、折曲辺を支点に内側に折り曲げ可能なツメ部を有し、
前記支持部材が前記梱包箱本体のコーナー部に沿って前記側面部より上方に突出して配置された状態でツメ部が内側に折り曲げられることにより、ツメ部と側面部との間で支持部材を挟持し固定可能であることを特徴とする請求項1記載の梱包箱。
【請求項3】
前記梱包箱本体は、底面部に設けられ、前記便器装置の下面から延びた固定ボルトを挿通可能な貫通孔を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の梱包箱。
【請求項4】
前記支持部材は、平面形状が前記梱包箱本体の側面部の内周形状と同一であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の梱包箱。
【請求項5】
前記支持部材は、前記便器装置の部品が嵌め込まれ、収納状態を保持する凹部を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の梱包箱。
【請求項6】
便器装置の部品を収納可能な梱包箱の使用方法であって、
平面視が四角形状の底面部と、底面部の各辺から上方に延びる側面部と、側面部に連続する上面部とを有し、底面部の少なくとも一方の片の内寸法が側面部の高さ寸法よりも長く形成された梱包箱本体と、
前記梱包箱本体に前記便器装置の部品とともに収納され、前記側面部の高さ寸法よりも長く、かつ前記底面部の一方の辺の内寸法以下に形成された支持部材とを備え、
前記梱包箱本体の上面部が開放された状態で前記側面部により形成された隣り合う2つのコーナー部に沿って側面部より上方に突出するように前記支持部材を固定し、
前記支持部材を前記梱包箱本体の側面部より上方に突出して固定した状態で梱包箱本体を裏返し、傾斜状態に据え置かれた前記底面部に前記便器装置を載置し、
底面部に載置された前記便器装置に前記部品を取り付けることを特徴とする梱包箱の使用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−195431(P2010−195431A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−43427(P2009−43427)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【出願人】(390022895)株式会社トーモク (45)
【Fターム(参考)】