棒金管理装置、棒金管理方法、及び、キャッシュドロア
【課題】センサ数を削減可能な棒金管理装置、棒金管理方法、及び、キャッシュドロアを提供すること。
【解決手段】本発明にかかる棒金管理装置1は、磁気センサ11と、特徴判定部12と、金種判定部13と、を備える。磁気センサ11は、棒金の長手方向に対応するホッパの両端部のうち、少なくとも一方に設けられている。特徴判定部12は、磁気センサ11の検知結果に基づいて、ホッパに収納された棒金を構成する硬貨に穴が開いているか否かを判定すると共に、棒金の材質が所定の金種の材質であるか否かを判定する。金種判定部13は、特徴判定部12の判定結果に基づいて、ホッパに収納された棒金の金種が、所定の金種であるか否かを判定する。
【解決手段】本発明にかかる棒金管理装置1は、磁気センサ11と、特徴判定部12と、金種判定部13と、を備える。磁気センサ11は、棒金の長手方向に対応するホッパの両端部のうち、少なくとも一方に設けられている。特徴判定部12は、磁気センサ11の検知結果に基づいて、ホッパに収納された棒金を構成する硬貨に穴が開いているか否かを判定すると共に、棒金の材質が所定の金種の材質であるか否かを判定する。金種判定部13は、特徴判定部12の判定結果に基づいて、ホッパに収納された棒金の金種が、所定の金種であるか否かを判定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は棒金管理装置、棒金管理方法、及び、キャッシュドロアに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットやコンビニエンスストア等において、買い物客は、店舗内に陳列された商品の中から希望する商品を選択し、買い物籠やカートに入れてレジへ運ぶ。レジでは、店員が、運ばれてきた商品に添付されたバーコード等に記録された値段を、商品名と共にバーコードリーダ等により読み取り、又はキーボードを操作して入力する。そして、店員が、キャッシュレジスタを用いて合計金額(及び消費税)を計算する。買い物客は、この合計金額に基づいて支払(精算)を行い、商品を受け取る。
【0003】
買い物客が快適に買い物を行うと共に、店舗においても少ない従業員数で効率的に多数の買い物客に対応するために、精算処理を迅速に行う必要がある。店舗にもよるが、買い物客の大部分は、この清算処理を現金(紙幣及び硬貨)により行うことが一般的である。多くの買い物客は、買い物した商品の合計金額より大きい額の紙幣(例えば10,000円札、5,000円札又は複数枚の1,000円札等)を出すため、「つり銭」が必要となる。そのため、スーパーマーケットやコンビニエンスストアの店舗では、例えばレジのキャッシュレジスタのキャッシュドロア内に常時十分な数の「つり銭」を収容している。そして、キャッシュドロア内に収容又は保管されている「つり銭」の数量を、流通している全ての金種(即ち、1円、5円、10円、50円、100円及び500円)毎に常時正確に管理することが望まれる。
【0004】
キャッシュドロア内の「つり銭」は、買い物客に対する精算処理を迅速に行えるように、金種毎に所定の収容部にバラバラの状態で(即ち「バラ銭」として)収容・保管されていることが好ましい。しかし、キャッシュドロア内に収容・保管している「バラ銭」が不足する事態が発生し得る。そのため、それぞれの金種を棒金としてキャッシュドロア内に収容・保管し、「バラ銭」が不足した場合には、直ちに不足した金種の棒金を壊して、不足した「バラ銭」を補充する。このとき、「バラ銭」を不足させないために、キャッシュドロアに収納されている棒金の本数や金額を管理する必要がある。ここで、棒金とは、同金種の硬貨を、所定枚数(例えば50枚)毎に、比較的容易に破壊可能な紙等により束状にまとめたものを意味する。
【0005】
特許文献1には、キャッシュドロア内の棒金を正確に検出・判定して管理する技術が開示されている。特許文献1に開示された棒金管理装置は、金種毎にホッパを設け、サイズの異なるホッパ及びホッパに設けられた透過型センサを用いて、棒金の外径、長さ、穴の金種毎の特徴を検出することによって金種を判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−217388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、透過型センサを用いて棒金の長さを検出するためには、棒金の径方向に対応する両側面であって、所定の長さを検出可能な位置にセンサを配置する必要がある。加えて、透過型センサを用いて硬貨穴を検出するためには、棒金の長手方向に対応する両側面であって、硬貨穴を検出可能な位置にセンサを配置する必要がある。そのため、棒金管理装置は、多くのセンサを備える必要がある。さらに、センサの数が増えることにより、各センサに接続されるケーブルの本数も増える。その結果、棒金管理装置の構成が煩雑となってしまうという問題があった。
【0008】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、センサ数を削減可能な棒金管理装置、棒金管理方法、及び、キャッシュドロアを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明にかかる棒金管理装置は、異なる金種の棒金を収納可能な収納部と、前記棒金の長手方向に対応する前記収納部の両端部のうち、少なくとも一方に設けられた磁気センサと、前記磁気センサの検知結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金を構成する硬貨に穴が開いているか否かを判定すると共に、前記棒金の材質が所定の金種の材質であるか否かを判定する特徴判定手段と、前記特徴判定手段の判定結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金の金種が、前記所定の金種であるか否かを判定する金種判定手段と、を備えるものである。
【0010】
本発明に係る棒金管理方法は、異なる金種の棒金を収納可能な収納部に収納された前記棒金を管理する棒金管理方法であって、前記収納部に前記棒金が収納されることに応じて変化する磁界を検知する磁界検知ステップと、前記磁界検知ステップの検知結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金を構成する硬貨に穴が開いているか否かを判定する穴判定ステップと、前記磁界検知ステップの検知結果に基づいて、前記棒金の材質が所定の金種の材質であるか否かを判定する材質判定ステップと、前記穴判定ステップ及び前記材質判定ステップの判定結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金の金種が、前記所定の金種であるか否かを判定する金種判定ステップと、を備えるものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、センサ数を削減可能な棒金管理装置、棒金管理方法、及び、キャッシュドロアを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態にかかる各金種の棒金のサイズと材質及び各金種の棒金に対応するホッパのサイズを説明するための図である。
【図2】実施の形態にかかる棒金管理装置のブロック図である。
【図3】実施の形態にかかる1円ホッパの構成例を示す図である。(a)は1円ホッパの側面図である。(b)は1円ホッパの正面図である。
【図4】実施の形態にかかる1円ホッパに関する磁気センサの検出結果と所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを示す図である。
【図5】実施の形態にかかるホッパに棒金がセットできない場合を説明するための図である。(a)はホッパの側面図である。(b)はホッパの正面図である。
【図6】実施の形態にかかる斜めセットを説明するための図である。(a)はホッパの側面図である。(b)はホッパの正面図である。
【図7】実施の形態にかかる斜めセットを説明するための図である。(a)はホッパの側面図である。(b)はホッパの正面図である。
【図8】実施の形態にかかる5円ホッパの構成例を示す図である。(a)は5円ホッパの側面図である。(b)は5円ホッパの正面図である。
【図9】実施の形態にかかる5円ホッパに関する磁気センサの検出結果と所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを示す図である。
【図10】実施の形態にかかる10円ホッパの構成例を示す図である。(a)は10円ホッパの側面図である。(b)は10円ホッパの正面図である。
【図11】実施の形態にかかる10円ホッパに関する磁気センサの検出結果と所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを示す図である。
【図12】実施の形態にかかる50円ホッパの構成例を示す図である。(a)は50円ホッパの側面図である。(b)は50円ホッパの正面図である。
【図13】実施の形態にかかる50円ホッパに関する磁気センサの検出結果と所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを示す図である。
【図14】実施の形態にかかる100円ホッパの構成例を示す図である。(a)は100円ホッパの側面図である。(b)は100円ホッパの正面図である。
【図15】実施の形態にかかる100円ホッパに関する磁気センサの検出結果と所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを示す図である。
【図16】実施の形態にかかる500円ホッパの構成例を示す図である。(a)は500円ホッパの側面図である。(b)は500円ホッパの正面図である。
【図17】実施の形態にかかる500円ホッパに関する磁気センサの検出結果と所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを示す図である。
【図18】実施の形態にかかる棒金の長さの判定処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。始めに、現在流通している各棒金の外径、長さ、穴の有無と各棒金のホッパサイズ(開口部の大きさ)について説明する。図1は、各棒金の外径、長さ、硬貨穴(以下、単に穴とする)の有無と各棒金のホッパサイズを示す表である。図1の上部に、各金種(即ち、1円、5円、10円、50円、100円、及び500円)の外径、長さ、穴の有無、及び幅を示す。ここで、外径及び長さの単位はミリ(mm)であり、穴は「有り」又は「無し」で示す。例えば、1円の棒金は、外径が20.2ミリ、長さが79.5ミリ、及び穴無しである。一方、5円の棒金は、外径が22.2ミリ、長さが80.6ミリ、及び穴有りである。以下、10円、50円、100円、及び500円の棒金外形については、図1に示す通りである。なお、ホッパ(収納部)とは、棒金を収納するための筐体を意味する。
【0014】
図1に示すように、1円の棒金用のホッパ(以下、1円ホッパという)のサイズは、長さが85.0ミリ、幅(径)が23.5ミリである。5円の棒金用のホッパ(以下、5円ホッパという)のサイズは、長さが85.0ミリ、幅が24.0ミリである。以下、他の金種用のホッパ(10円ホッパ、50円ホッパ、100円ホッパ、及び500円ホッパ)の長さ及び幅は、図1に示す通りに選定されている。図1において、「○」はホッパサイズが棒金外径より大きいことを示し、「×」はホッパサイズが棒金外径より小さいことを示す。また、図1には、各金種の棒金のセット状態が、正常であるか、斜めセットであるか、又はセット不可であるか、を示している。
【0015】
各棒金ホッパの開口部は、各棒金を収納及び取出し易いように、各棒金の外径、長さより若干大き目のサイズである。加えて、開口部は、他の金種の棒金をできる限り収納できないようなサイズに選定してある。言い換えると、棒金の径方向及び長手方向に対応する開口部の幅は、ホッパにセットされるべき金種の棒金の径よりも大きく、ホッパにセットされるべき金種以外の金種のうち、少なくとも1つの金種の棒金の径よりも小さい。
【0016】
次に、本実施の形態にかかる棒金管理装置1の構成について説明する。棒金管理装置1のブロック図を図2に示す。棒金管理装置1は、磁気センサ11と、特徴判定部12と、金種判定部13と、を備える。
【0017】
磁気センサ11は、棒金管理装置1の各金種のホッパに設けられている。磁気センサ11は、ホッパに棒金が収納されることに応じて変化する磁界を検知する。より詳細には、磁気センサ11は、磁界の変化に基づいて棒金の磁化率を検出し、当該磁化率を特徴判定部12に出力する。
【0018】
特徴判定部12は、ホッパに収納された棒金の特徴(穴の有無、材質、長さ)を判定する。具体的には、特徴判定部12は、磁気センサ11の検知結果に基づいて、ホッパに収納された棒金を構成する硬貨に穴が開いているか否かを判定すると共に、棒金の材質が所定の金種の材質であるか否かを判定する。さらに、特徴判定部12は、磁気センサ11の検知結果に基づいて、棒金の長さが所定の金種の棒金の長さより短いか否かを判定する。より詳細には、特徴判定部12は、磁気センサ11が検出した磁化率に基づいて、上記の各判定処理を行う。ここで、所定の金種とは、各ホッパに収納されるべき金種のことを意味する。
【0019】
金種判定部13は、特徴判定部12の判定結果に基づいて、ホッパに収納された棒金の金種が、所定の金種であるか否かを判定する。具体的には、金種判定部13は、金種毎に、磁気センサ11の検出結果と、所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを有している。そして、金種判定部13は、特徴判定部12により判定された棒金の穴の有無、材質、及び長さに基づいて、当該テーブルを参照し、ホッパに収納された棒金の金種を判定する。
【0020】
続いて、本実施の形態にかかる棒金管理装置1の動作例について説明する。以下では、ホッパ毎(1円ホッパ、5円ホッパ、10円ホッパ、100円ホッパ、及び500円ホッパ)に金種判定処理を説明する。
【0021】
(1円ホッパ)
棒金管理装置1の1円ホッパ10の構成を図3に示す。図3(a)は、1円ホッパ10の側面図であり、図3(b)は1円ホッパ10の正面図である。1円ホッパ10は、1段目ホッパ部10aと、2段目ホッパ部10bと、を有する。1段目ホッパ部10aの上側に2段目ホッパ部10bが配置される。なお、図3は、2本の1円の棒金がホッパ10にセット(収納)されている状態を示している。また、以降の図面においても(a)はホッパの側面図を示し、(b)はホッパの正面図を示すものとする。
【0022】
棒金の長手方向に対応する1円ホッパの両端部には、磁気センサ11a〜11dが設けられている。具体的には、1段目ホッパ部10aの両端部に、磁気センサ11a、11bが設けられている。同様に、2段目ホッパ部10bの両端部に、磁気センサ11c、11dが設けられている。
【0023】
1円ホッパ10の4個の磁気センサ11a〜11dの検出結果に応じた判定処理について、図4を参照して説明する。図4は磁気センサ11a〜11dの検出結果と、所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルである。当該テーブルにおいては、1段目及び2段目の欄に示された「有り」は、1円の棒金が収納されていることを意味する。「無し」は、棒金が収納されていないことを意味する。「NG」は、1円以外の棒金が収納されていることを意味する。総合判定の欄の本数は、1円の棒金の本数を意味している。「NG」は、1円以外の棒金が1円ホッパに収納されている場合や、エラー状態である場合を意味する。
【0024】
図4の第10項は、磁気センサ11a〜11dの全てが未検出であり、何も検出されていない。そのため、金種判定部13は、棒金が何もセットされていない状態であると判定する。第9項及び第8項は、2段目ホッパ部10bの磁気センサ11c、11dのいずれか一方のみが検出され、1段目センサ11a、11bが未検出の状態を示す。1段目ホッパ部10aに何も棒金がない状態で2段目ホッパ部10bに棒金があるということは、宙に物体が浮いた状態であるため物理的にあり得ない(存在し得ない)状態である。そのため、金種判定部13は、エラー状態であると判定する。状態としては、棒金が斜めにセットされ、1段目ホッパ部10aの磁気センサ11a又は11bに検出されない位置に棒金があることが考えられる。
【0025】
第7項は、1段目ホッパ部10aの磁気センサ11a、11bが未検出状態であり、2段目ホッパ部10bの磁気センサ11c、11dが検出状態である。状態としては、2段目ホッパ部10bのみに棒金があるように考えられるが、1段目ホッパ部10aに棒金がないため、棒金が宙に物体が浮いた状態となる。そのため、上述のように物理的にあり得ない状態であるため、金種判定部13はエラー状態であると判定する。
【0026】
第5項及び第6項は、1段目ホッパ部10aの磁気センサ11a、11bのいずれか一方のみが棒金を検出しており、ホッパ内に何かあることを示している。しかし、磁気センサ11a、11bの両方が検出状態ではない。そのため、金種判定部13は、棒金が正常にセットされていないと判定する。例えば、50円の棒金がセットされた場合には、50円の棒金の長さが1円ホッパ10より長いので、斜めにセットすることしかできない。したがって、磁気センサ11a、11bが同時に検出状態とならず、金種判定部13は、セットされた棒金が1円でないと判定する。
【0027】
第4項は、1段目ホッパ部10aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態であり、2段目ホッパ部10bの磁気センサ11c、11cが未検出状態である。そのため、金種判定部13は、1段目ホッパ部10aに1円の棒金が正常にセットされていると判定する。このとき、特徴判定部12は、磁気センサ11a、11bが検出した磁化率に基づいて、1円の棒金の材質がアルミであると判定してもよい。
【0028】
第2項及び第3項は、1段目ホッパ部10aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態である。そのため、金種判定部13は、1段目ホッパ部10aには正常に1円の棒金がセットされていると判定する。しかし、2段目ホッパ部10bの磁気センサ11c、11dについては、いずれか一方のみが検出状態である。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部10bには1円以の棒金がセットされたと判定する。つまり、金種判定部13は、総合判定として、1円ホッパ10に異金種がセットされたと判定する(総合判定は「NG」となる)。
【0029】
第1項は、1段目ホッパ部10a及び2段目ホッパ部10bの4個の磁気センサ11a〜11dの全てが棒金を検出している。そのため、金種判定部13は、1段目ホッパ部10a及び2段目ホッパ部10bに1円の棒金がセットされたと判定する。したがって、金種判定部13の判定結果は「2本」となる。
【0030】
1円ホッパ10の形状において、「ホッパの幅>棒金径」になるものが、1円及び50円の棒金であるため、金種判定部13は、1円と50円の棒金の違いを判定すればよい。1円ホッパ10の開口部の長さが1円の棒金のみセットできる長さであるため、50円の棒金は斜めにセットされる。つまり、上述した判定処理は、50円の棒金をセットした場合には、1段目ホッパ部10aに対応する磁気センサ11a、11bの両方、又は2段目ホッパ部10bの磁気センサ11、11dの両方が同時に検出状態とならないことを利用している。
【0031】
次に、図5〜7を参照して金種判定処理について具体的に説明する。図5〜7は、1円ホッパ10に1円以外の棒金がセットされた状態を示す図である。1円ホッパ10は、図1の表から明らかなように、1円及び50円の棒金が収納可能な幅を有する。そのため、1円及び50円以外の金種の棒金は、「ホッパ幅<棒金径」の関係となる。その結果、図5に示すように、例えば100円の棒金は、ホッパ10から上方へ飛び出た(突出した)状態になる。本実施の形態では、100円や500円等の金種が1円ホッパ10から飛び出していることは目視で排除可能であるため、センサ検出は行っていない。そのため、センサ数を削減することができる。
【0032】
一方、1円ホッパ10に50円の棒金をセットしようとすると、「ホッパ長さ<棒金長さ」の関係になり、図6に示すように斜めにセットされる(図1の表では「斜め」と表示する)。斜めにセットされた場合には、50円の棒金は、1段目ホッパ部10aにおいて、磁気センサ11a、11bのいずれか一方にしか検出されない(図6では磁気センサ11b)。さらに、50円の棒金は、2段目ホッパ部10bにおいても、磁気センサ11c、11dのいずれか一方にしか検出されない(図6では磁気センサ11c)。このような状態は、通常のセット状態では起こり得ないため、金種判定部13は、異金種収納である(収納された棒金が所定の金種(1円)ではない)と判定する。
【0033】
1段目ホッパ部10aに1円の棒金が収納され、2段目ホッパ部10bに50円の棒金がセットされている状態を図7に示す。この場合、1段目ホッパ部10aに対応する磁気センサ11a、11bの双方が棒金を検出する。そのため、金種判定部13は、1段目ホッパ部11aにセットされた棒金が1円の棒金であると判定する。
【0034】
一方、2段目ホッパ部10bには、50円の棒金が斜めにセットされている。そのため、50円の棒金は、2段目ホッパ部10bに対応する磁気センサ11c、11dのいずれか一方にしか検出されない(図7では磁気センサ11d)。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部10bにセットされた棒金は異金種であると判定する。
【0035】
(5円ホッパ)
棒金管理装置1の5円ホッパ20の構成を図8に示す。5円ホッパ20は、1段目ホッパ部20aと、2段目ホッパ部20bと、を有する。また、1段目ホッパ20aの両端部には、磁気センサ11a、11bが設けられ、2段目ホッパ20bの両端部には、磁気センサ11c、11dが設けられている。磁気センサ11a〜11dは、5円の棒金の穴の位置に対応する位置に設けられている。なお、図8に示す5円ホッパ20には、2本の5円の棒金がセットされている。
【0036】
5円ホッパ20の4個の磁気センサ11a〜11dの検出結果に応じた判定処理について、図9を参照して説明する。図9の第10項は、磁気センサ11a〜11dが何も検出していないため、金種判定部13は、何の棒金もセットされていないと判定する。
【0037】
第7項、第8項及び第9項は、1段目ホッパ部20aには何もない状態であり、2段目ホッパ部20bの磁気センサ11c、11dが検出状態となっている。そのため、棒金が宙に浮いた状態であると考えられるため、金種判定部13は、エラー状態であると判定する。
【0038】
第5項及び第6項は、1段目ホッパ部20aの磁気センサ11a、11bの何れか一方が棒金を検出しており、1段目ホッパ部20aに何かあることを示している。しかし、磁気センサ11a、11bの両方が検出状態となっていないため、金種判定部13は、セットされた棒金が5円の棒金でないと判定する。
【0039】
第4項は、1段目ホッパ部20aの磁気センサ11a、11bが検出状態であり、2段目ホッパ部20bの磁気センサ11c、11dは棒金を検出していない。ただし、5円ホッパ20には、5円の棒金に加えて、1円の棒金も正常にセット可能である。金種判定部13は、1円と5円とを判別するために、材質の違いを用いる。具体的には、特徴判定部12は、磁気センサ11a、11bが検出した磁化率に基づいて、棒金の材質を判定する。そして、金種判定部13は、特徴判定部12が判定した材質が5円の材質、つまり黄銅である場合に、5円の棒金がセットされたと判定する。仮に、50円、100円の棒金がセットされた場合には、棒金の長さが5円ホッパ20の開口部より長いので、斜めにセットすることしかできない。したがって、磁気センサ11a、11bの両方が同時に検出状態とならない。その結果、金種判定部13は、セットされた棒金が5円でないと判定する。
【0040】
第2項及び第3項は、1段目ホッパ部20aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態である。しかし、2段目ホッパ部20bの磁気センサ11c、11dについては、いずれか一方のみが検出状態である。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部20bには5円以外の棒金がセットされたと判定する。つまり、金種判定部13は、総合判定として、5円ホッパ20に異金種がセットされたと判定する。
【0041】
第1項は、1段目ホッパ部20a及び2段目ホッパ部20bの4個の磁気センサ11a〜11dの全てが棒金を検出している。さらに、特徴判定部12が、棒金の材質は黄銅であると判定している。そのため、金種判定部13は、1段目ホッパ部20a及び2段目ホッパ部20bに5円の棒金がセットされたと判定する。
【0042】
次に、5円ホッパ20における金種判定処理について具体的に説明する。例えば、10円の棒金をセットしようとすると、図1の表から明らかなように「ホッパ幅<棒金の径」となる。そのため、10円の棒金は、図5において説明したように、5円ホッパ20から飛び出し、1段目ホッパ部20aにセットできず、10円の棒金は5円ホッパ20から明らかに飛び出た状態になる。
【0043】
50円(又は100円)の棒金を5円ホッパ20にセットしようとすると、「ホッパ幅>棒金の径」となり5円ホッパ20にセット可能である。しかし、棒金の長さが「ホッパ長<棒金長」であるため、図6に示したように斜めセットとなる。したがって、上述した1円ホッパと同様な方法で斜めセットを検出できる。
【0044】
1円の棒金を5円ホッパ20にセットしようとすると、「ホッパ幅>棒金の径」、「ホッパ長>棒金長」となるためセット可能である。しかし、5円と1円の相違点に材質がある。そのため、金種判定部13は、磁気センサ11a〜11dが検出した磁化率の違いに基づいて、異金種セットとして検出できる。
【0045】
(10円ホッパ)
棒金管理装置1の10円ホッパ30の構成を図10に示す。10円ホッパ30は、1段目ホッパ部30aと、2段目ホッパ部30bと、を有する。また、1段目ホッパ30aの両端部には、磁気センサ11a、11bが設けられ、2段目ホッパ30bの両端部には、磁気センサ11c、11dが設けられている。なお、図10に示す10円ホッパ30には、2本の10円の棒金がセットされている。
【0046】
10円ホッパ30の4個の磁気センサ11a〜11dの検出結果に応じた判定処理について、図11を参照して説明する。図11の第10項は、磁気センサ11a〜11dが何も検出していないため、金種判定部13は、何の棒金もセットされていないと判定する。
【0047】
第7項、第8項及び第9項は、1段目ホッパ部30aに何もない状態であり、2段目ホッパ部30bの磁気センサ11c、11dが検出状態であるため、棒金が宙に浮いた状態と考えられる。そのため、金種判定部13は、エラー状態であると判定する。
【0048】
第5項及び第6項は、1段目ホッパ部30aの磁気センサ11a、11bのいずれか一方が棒金を検出しており、何かあることを示している。しかし、磁気センサ11a、11bの両方が検出状態ではないため、金種判定部13は、棒金が正常にセットされていないと判定する。
【0049】
第4項は1段目ホッパ部30aの磁気センサ11a、11bが検出状態であり、2段目ホッパ部30bの磁気センサ11c、11dは棒金を検出していない。このとき、10円ホッパ30に5円の棒金をセットする場合、正常にセット可能であり、かつ、材質も10円と同じ黄銅である。しかし、5円には穴があるため、磁気センサ11a〜11dが検出した磁化率が、10円の棒金をセットした場合より少し落ちる。この違いを利用して、金種判定部13は、10円と5円の違いを検出できる。つまり、特徴判定部12が、棒金の材質が黄銅であり、穴が無いと判定した場合、金種判定部13は、セットされた棒金が10円であると判定する。
【0050】
第2項及び第3項は、1段目ホッパ部30aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態である。しかし、2段目ホッパ部30bの磁気センサ11c、11dについては、いずれか一方のみが検出状態である。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部30bには10円以の棒金がセットされたと判定する。つまり、金種判定部13は、総合判定として、10円ホッパ30に異金種がセットされたと判定する。
【0051】
第1項は、1段目ホッパ部30a及び2段目ホッパ部30bの4個の磁気センサ11a〜11dの全てが棒金を検出している。さらに、特徴判定部12が、棒金の材質は黄銅であると判定すると共に、穴が無いと判定している。したがって、金種判定部13は、1段目ホッパ部30a及び2段目ホッパ部30bに10円の棒金がセットされたと判定する。このとき、特徴判定部12は、磁気センサ11a〜11dが検出した磁化率という1つのパラメータに基づいて、棒金の材質及び穴の有無という2つの特徴を判定している。そのため、棒金の特徴毎にセンサを設ける必要がない。その結果、センサ数の削減を図ることができる。
【0052】
次に、10円ホッパ30における金種判定処理について具体的に説明する。例えば、10円ホッパ30に50円(又は100円)の棒金をセットしようとすると、図6に示したように「ホッパ幅>棒金の径」となり10円ホッパ30に入るが、棒金の長さが「ホッパ長<棒金長」であるため斜めセットとなる(図6参照)。そのため、1円ホッパ10と同様な方法で斜めセットを検出できる。
【0053】
1円や5円の棒金を1段目ホッパ部30aにセットしようとした場合、「ホッパ幅>棒金の径」及び「ホッパ長>棒金長」であるのでセット可能である。そこで、1円及び5円の棒金検出には、下記方法を使用する。
【0054】
10円と1円の相違点に材質がある。10円は黄銅であるのに対して、1円はアルミである。そのため、磁化率の違いにより異金種がセットされたことを検出できる。また、5円と10円とは、材質が同じ黄銅であるが、相違点として穴の有無がある。5円の棒金と10円の棒金とが同じ位置にセットされた場合、穴の有無の影響により、磁化率が微妙に異なる。そのため、特徴判定部12は、磁化率に基づいて、穴の有無を判定できる。したがって、金種判定部13は、穴の有無に基づいて、異金種がセットされたことを検出できる。また、10円ホッパ30に棒金がセットされる際の磁界の変化も、穴の有無の影響により異なる。そのため、特徴判定部12は、磁気センサ11a〜11dにより検出された磁界の変化に基づいて、穴の有無を判定できる。
【0055】
(50円ホッパ)
棒金管理装置1の50円ホッパ40の構成を図12に示す。50円ホッパ40は、1段目ホッパ部40aと、2段目ホッパ部40bと、を有する。また、1段目ホッパ40aの両端部には、磁気センサ11a、11bが設けられ、2段目ホッパ40bの両端部には、磁気センサ11c、11dが設けられている。磁気センサ11a〜11dは、50円の棒金の穴の位置に対応する位置に設けられている。なお、図12に示す50円ホッパ40には、2本の50円の棒金がセットされている。
【0056】
50円ホッパ40の4個の磁気センサ11a〜11dの検出結果に応じた判定処理について、図13を参照して説明する。図13の第10項は、磁気センサ11a〜11dが何も検出していないため、金種判定部13は、何の棒金もセットされていないと判定する。
【0057】
図12に示す50円ホッパ40は、開口エリアの幅が1円、5円及び50円の棒金の径より広く、それら以外の棒金より狭い。そのため、50円ホッパ40に正常にセットできる棒金は、1円、5円であり、その他の硬貨はセット不可である。したがって、1円、5円、50円以外の棒金をセットしようとすると、磁気センサ11a〜11dの検出結果は第10項の状態になる。
【0058】
第7項、第8項及び第9項は、1段目ホッパ部40aには何もない状態であり、2段目ホッパ部40bの磁気センサ11c、11dが検出状態となっている。そのため、棒金が宙に浮いた状態であると考えられるため、金種判定部13は、エラー状態であると判定する。
【0059】
第5項及び第6項は、1段目ホッパ部40aの磁気センサ11a、11bの何れか一方が棒金を検出しており、1段目ホッパ部40aに何かあることを示している。しかし、磁気センサ11a、11bの両方が検出状態となっていないため、金種判定部13は、セットされた棒金が50円の棒金でないと判定する。
【0060】
第4項は1段目ホッパ部40aの磁気センサ11a、11bが検出状態であり、2段目ホッパ部40bの磁気センサ11c、11dは棒金を検出していない。50円と1円及び5円とでは材質が異なる。つまり、1円及び5円の棒金がセットされた場合は、特徴判定部12は、白銅を検出することができない。したがって、特徴判定部12が、棒金の材質が白銅であると判定した場合、金種判定部13は、50円の棒金がセットされたと判定する。
【0061】
第2項及び第3項は、1段目ホッパ部40aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態である。しかし、2段目ホッパ部40bの磁気センサ11c、11dについては、いずれか一方のみが検出状態である。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部40bには50円以の棒金がセットされたと判定する。つまり、金種判定部13は、総合判定として、50円ホッパ40に異金種がセットされたと判定する。
【0062】
第1項は、1段目ホッパ部40a及び2段目ホッパ部40bの4個の磁気センサ11a〜11dの全てが棒金を検出している。さらに、特徴判定部12が、棒金の材質は白銅であると判定している。したがって、金種判定部13は、1段目ホッパ部40a及び2段目ホッパ部40bに50円の棒金がセットされたと判定する。
【0063】
次に、50円ホッパ40における金種判定処理について具体的に説明する。例えば、50円ホッパ40に、10円、100円又は500円の棒金をセットしようとすると、「ホッパ幅<棒金の径」となる。そのため、これらの棒金は、図5に示すように50円ホッパ40から飛び出し、1段目のホッパ部40aにセットできない。
【0064】
一方、1円、5円は「ホッパ幅>棒金の径」かつ「ホッパ長>棒金長」であるので、セット可能である。50円ホッパ40により1円、5円を検出するには、特徴判定部12が、相違点である材質を判定することにより、金種判定部13は、50円ホッパ40に異金種棒金がセットされたことを検出できる。
【0065】
(100円ホッパ)
棒金管理装置1の100円ホッパ50の構成を図14に示す。100円ホッパ50は、1段目ホッパ部50aと、2段目ホッパ部50bと、を有する。また、1段目ホッパ50aの両端部には、磁気センサ11a、11bが設けられ、2段目ホッパ50bの両端部には、磁気センサ11c、11dが設けられている。なお、図14に示す100円ホッパ50には、2本の100円の棒金がセットされている。
【0066】
100円ホッパ50の4個の磁気センサ11a〜11dの検出結果に応じた判定処理について図15を参照して説明する。図15の第10項は、磁気センサ11a〜11dが何も検出していないため、金種判定部13は、何の棒金もセットされていないと判定する。
【0067】
第7項、第8項及び第9項は、1段目ホッパ部50aには何もない状態であり、2段目ホッパ部50bの磁気センサ11c、11dが検出状態となっている。そのため、棒金が宙に浮いた状態であると考えられるため、金種判定部13は、エラー状態であると判定する。
【0068】
第5項及び第6項は、1段目ホッパ部50aの磁気センサ11a、11bの何れか一方が棒金を検出しており、1段目ホッパ部50aに何かあることを示している。しかし、磁気センサ11a、11bの両方が検出状態となっていないため、金種判定部13は、セットされた棒金が100円の棒金でないと判定する。
【0069】
第4項は1段目ホッパ部50aの磁気センサ11a、11bが検出状態であり、2段目ホッパ部50bの磁気センサ11c、11dは棒金を検出していない。100円ホッパには500円以外の硬貨がセット可能であるが、1円、5円及び10円は材質が違う為、白銅は検出できない。一方、50円硬貨については、100円と同じ白銅である。しかし、50円と100円とでは穴の有無の違いがある。そのため、磁気センサ11a〜11dが検出する磁化率が、50円と100円とで微妙に異なる。したがって、特徴判定部12は、磁化率に基づいて、棒金の穴の有無を判定できる。つまり、特徴判定部12が、棒金の材質が白銅であり、棒金に穴が無いと判定した場合、金種判定部13は、100円の棒金がセットされたことを判定できる。
【0070】
第2項及び第3項は、1段目ホッパ部50aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態である。しかし、2段目ホッパ部50bの磁気センサ11c、11dについては、いずれか一方のみが検出状態である。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部50bには100円以の棒金がセットされたと判定する。つまり、金種判定部13は、総合判定として、100円ホッパ50に異金種がセットされたと判定する。
【0071】
第1項は、1段目ホッパ部50a及び2段目ホッパ部50bの4個の磁気センサ11a〜11dの全てが棒金を検出している。さらに、特徴判定部12が、棒金の材質は白銅であり、穴が無いと判定している。したがって、金種判定部13は、1段目ホッパ部50a及び2段目ホッパ部50bに100円の棒金がセットされたと判定する。
【0072】
次に、100円ホッパ50における金種判定処理について具体的に説明する。例えば、100円ホッパ50に、500円の棒金をセットしようとすると、「ホッパ幅<棒金の径」となるため、図5に示したように棒金が100円ホッパ60から飛び出し、セットできない。
【0073】
一方、1円、5円又は50円の棒金をセットしようとすると、「ホッパ幅>棒金の径」かつ「ホッパ長>棒金長」であるので、セット可能である。上述の50円ホッパ40に1円又は5円の棒金をセットした場合と同様に、特徴判定部12が、棒金の材質及び穴の有無を判定することにより、異金種棒金がセットされたことを検出可能である。
【0074】
(500円ホッパ)
棒金管理装置1の500円ホッパ60の構成を図16に示す。500円ホッパ60は、1段目ホッパ部60aと、2段目ホッパ部60bと、を有する。また、1段目ホッパ60aの両端部には、磁気センサ11a、11bが設けられ、2段目ホッパ60bの両端部には、磁気センサ11c、11dが設けられている。なお、図16に示す500円ホッパ60には、2本の500円の棒金がセットされている。
【0075】
500円ホッパ60の4個の磁気センサ11a〜11dの検出結果に応じた判定処理について、図17を参照して説明する。図17の第10項は、磁気センサ11a〜11dが何も検出していないため、金種判定部13は、何の棒金もセットされていないと判定する。
【0076】
第7項、第8項及び第9項は、1段目ホッパ部60aには何もない状態であり、2段目ホッパ部60bの磁気センサ11c、11dが検出状態となっている。そのため、棒金が宙に浮いた状態であると考えられるため、金種判定部13は、エラー状態であると判定する。
【0077】
第5項及び第6項は、1段目ホッパ部60aの磁気センサ11a、11bの何れか一方が棒金を検出しており、1段目ホッパ部60aに何かあることを示している。しかし、磁気センサ11a、11bの両方が検出状態となっていないため、金種判定部13は、セットされた棒金が500円の棒金でないと判定する。
【0078】
第4項は1段目ホッパ部60aの磁気センサ11a、11bが検出状態であり、2段目ホッパ部60bの磁気センサ11c、11dは棒金を検出していない。図1に示したように、500円ホッパ60には全ての金種の棒金がセット可能であるが、500円と同じ材質の硬貨は50円と100円のみである。ここで、50円の棒金、100円の棒金は、500円の棒金よりも10mm近く短い。つまり、50円の棒金又は100円の棒金の長さと、500円の棒金の長さには大きく差があるため、磁気センサ11a及び11bのいずれか一方から棒金までの距離が遠くなる。
【0079】
そのため、磁気センサ11a、11bは、同時に白銅を検出することができない。その結果、100円の棒金がセットされた場合、特徴判定部12は、セットされた棒金の長さが500円の棒金の長さよりも短いことを判定できる。そして、金種判定部13は、材質が白銅であっても、棒金の長さが500円の棒金の長さよりも短い場合は、異金種棒金がセットされたと判定する。
【0080】
これに対して、第4項に示すように、特徴判定部12が、材質が白銅であると判定し、棒金の長さが500円の棒金の長さであると判定した場合、金種判定部13は、500円の棒金がセットされたと判定する。
【0081】
第2項及び第3項は、1段目ホッパ部60aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態である。しかし、2段目ホッパ部60bの磁気センサ11c、11dについては、いずれか一方のみが検出状態である。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部60bには500円以の棒金がセットされたと判定する。つまり、金種判定部13は、総合判定として、500円ホッパ60に異金種がセットされたと判定する。
【0082】
第1項は、1段目ホッパ部60a及び2段目ホッパ部60bの4個の磁気センサ11a〜11dの全てが棒金を検出している。さらに、特徴判定部12が、棒金の材質は白銅であり、長さが500円の棒金の長さであると判定している。したがって、金種判定部13は、1段目ホッパ部60a及び2段目ホッパ部60bに500円の棒金がセットされたと判定する。
【0083】
次に、500円ホッパ60における金種判定処理について具体的に説明する。500円ホッパ60に他の棒金をセットしようとすると、「ホッパ幅>棒金の径」及び「ホッパ長>棒金長」となる。そのため、何れの金種の棒金もセット可能である。異金種セットの検出は、材質が違う点と、500円の棒金が他の金種の棒金よりも10mm〜20mm長い点に基づいて行われる。例えば、図18に示すように、1段目ホッパ部60aに500円棒金がセットされ、2段目ホッパ部60bに100円の棒金がセットされている場合、磁気センサ11a、11bは同時に検出状態となる。一方、2段目ホッパ部60bにおいては、磁気センサ11dのみが検出状態となり、磁気センサ11cは未検出状態となる。つまり、特徴判定部12は、磁気センサ11a〜11dと棒金との距離に応じて磁化率が異なる点を利用して、セットされた棒金の長さが500円の棒金より短いか否かを判定する。そして、金種判定部13は、当該判定結果に基づいて、異金種がセットされたことを検出する。
【0084】
以上のように、本実施の形態にかかる棒金管理装置1の構成によれば、特徴判定部12が、磁気センサ11a〜11dの検知結果(磁化率)に基づいて、ホッパにセットされた棒金の材質及び穴の有無を判定する。つまり、特徴判定部12は、磁気センサ11a〜11dが検出した磁化率という1つのパラメータに基づいて、棒金の材質及び穴の有無という2つの特徴を判定している。そして、金種判定部13が、セットされた棒金の材質及び穴の有無に基づいて、当該棒金の金種を判定する。そのため、棒金の特徴毎に別々のセンサを設ける必要がない。その結果、センサ数を削減することができ、棒金管理装置1の構成を簡易なものとすることができる。
【0085】
なお、上記の実施の形態においては、ホッパに他の金種の棒金がセットされないように、予め各金種のホッパのサイズを調整しているが、このサイズに限られない。図1の表から明らかなように、棒金の材質及び穴の有無を判定できれば、100円と500円との判別を除いて、棒金の金種を判別可能である。そのため、ホッパの開口部の大きさは、必ずしも図1に示したサイズに限られない。
【0086】
さらに、特徴判定部12は、磁気センサ11a〜11dの検知結果(磁化率)に基づいて、棒金の長さが所定の長さ(500円の棒金の長さ)よりも短いか否かをさらに判定してもよい。つまり、特徴判定部12は、磁気センサ11a〜11dが検出した磁化率という1つのパラメータに基づいて、棒金の材質、穴の有無、及び棒金の長さという3つの特徴を判定する。そのため、材質が白銅であり、穴が無い100円と500円との判別において、特徴判定部12は、これらの差異点である長さを判定できる。したがって、すべての金種の判別が可能となる。このように、磁気センサ11a〜11dの検知結果に基づいて、長さの判定処理も行うことによって、長さを判定するためのセンサを別途設ける必要がない。つまり、センサ数をさらに削減することができる。
【0087】
加えて、センサ数の削減に伴って、センサに接続されるケーブルの本数も削減できる。そのため、棒金管理装置1の組立工程におけるケーブルフォーミングの手間も軽減される。さらに、穴の検出は、透過型センサでなはく、磁気センサ11a〜11dを用いて行われる。透過型センサを用いる場合は、穴に光が透過するか否かに応じて、穴の有無を検出する。そのため、センサの位置を穴の位置と高精度で合わせる必要が生じる。これに対して、磁気センサを用いる場合は、棒金の磁化率に基づいて、穴の有無を判定するため、必ずしも穴とセンサとの位置を高精度で合わせる必要がない。したがって、センサを高精度に配置する手間が軽減される。
【0088】
ここで、上述した棒金管理装置1をキャッシュドロアに搭載してもよい。このとき、キャッシュドロアは、棒金管理装置1に加えて、各金種の金額を計数する計数部を備える。具体的には、計数部は、棒金管理装置1の金種判定部13が判定した各金種の棒金の本数に基づいて、各ホッパ内に収納された棒金の金額を計数する。
【0089】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更及び組合せすることが可能である。例えば、磁気センサをホッパの両端部に配置していたが、これに限られるものではない。ホッパの両端部の少なくとも一方に設けられていれば、材質及び穴の有無は判定可能である。また、ホッパ部の段数も2段に限られず、3段以上であってもよい。
【符号の説明】
【0090】
1 棒金管理装置
10 1円ホッパ
11 磁気センサ
12 特徴判定部
13 金種判定部
20 5円ホッパ
30 10円ホッパ
40 50円ホッパ
50 100円ホッパ
60 500円ホッパ
【技術分野】
【0001】
本発明は棒金管理装置、棒金管理方法、及び、キャッシュドロアに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットやコンビニエンスストア等において、買い物客は、店舗内に陳列された商品の中から希望する商品を選択し、買い物籠やカートに入れてレジへ運ぶ。レジでは、店員が、運ばれてきた商品に添付されたバーコード等に記録された値段を、商品名と共にバーコードリーダ等により読み取り、又はキーボードを操作して入力する。そして、店員が、キャッシュレジスタを用いて合計金額(及び消費税)を計算する。買い物客は、この合計金額に基づいて支払(精算)を行い、商品を受け取る。
【0003】
買い物客が快適に買い物を行うと共に、店舗においても少ない従業員数で効率的に多数の買い物客に対応するために、精算処理を迅速に行う必要がある。店舗にもよるが、買い物客の大部分は、この清算処理を現金(紙幣及び硬貨)により行うことが一般的である。多くの買い物客は、買い物した商品の合計金額より大きい額の紙幣(例えば10,000円札、5,000円札又は複数枚の1,000円札等)を出すため、「つり銭」が必要となる。そのため、スーパーマーケットやコンビニエンスストアの店舗では、例えばレジのキャッシュレジスタのキャッシュドロア内に常時十分な数の「つり銭」を収容している。そして、キャッシュドロア内に収容又は保管されている「つり銭」の数量を、流通している全ての金種(即ち、1円、5円、10円、50円、100円及び500円)毎に常時正確に管理することが望まれる。
【0004】
キャッシュドロア内の「つり銭」は、買い物客に対する精算処理を迅速に行えるように、金種毎に所定の収容部にバラバラの状態で(即ち「バラ銭」として)収容・保管されていることが好ましい。しかし、キャッシュドロア内に収容・保管している「バラ銭」が不足する事態が発生し得る。そのため、それぞれの金種を棒金としてキャッシュドロア内に収容・保管し、「バラ銭」が不足した場合には、直ちに不足した金種の棒金を壊して、不足した「バラ銭」を補充する。このとき、「バラ銭」を不足させないために、キャッシュドロアに収納されている棒金の本数や金額を管理する必要がある。ここで、棒金とは、同金種の硬貨を、所定枚数(例えば50枚)毎に、比較的容易に破壊可能な紙等により束状にまとめたものを意味する。
【0005】
特許文献1には、キャッシュドロア内の棒金を正確に検出・判定して管理する技術が開示されている。特許文献1に開示された棒金管理装置は、金種毎にホッパを設け、サイズの異なるホッパ及びホッパに設けられた透過型センサを用いて、棒金の外径、長さ、穴の金種毎の特徴を検出することによって金種を判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−217388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、透過型センサを用いて棒金の長さを検出するためには、棒金の径方向に対応する両側面であって、所定の長さを検出可能な位置にセンサを配置する必要がある。加えて、透過型センサを用いて硬貨穴を検出するためには、棒金の長手方向に対応する両側面であって、硬貨穴を検出可能な位置にセンサを配置する必要がある。そのため、棒金管理装置は、多くのセンサを備える必要がある。さらに、センサの数が増えることにより、各センサに接続されるケーブルの本数も増える。その結果、棒金管理装置の構成が煩雑となってしまうという問題があった。
【0008】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、センサ数を削減可能な棒金管理装置、棒金管理方法、及び、キャッシュドロアを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明にかかる棒金管理装置は、異なる金種の棒金を収納可能な収納部と、前記棒金の長手方向に対応する前記収納部の両端部のうち、少なくとも一方に設けられた磁気センサと、前記磁気センサの検知結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金を構成する硬貨に穴が開いているか否かを判定すると共に、前記棒金の材質が所定の金種の材質であるか否かを判定する特徴判定手段と、前記特徴判定手段の判定結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金の金種が、前記所定の金種であるか否かを判定する金種判定手段と、を備えるものである。
【0010】
本発明に係る棒金管理方法は、異なる金種の棒金を収納可能な収納部に収納された前記棒金を管理する棒金管理方法であって、前記収納部に前記棒金が収納されることに応じて変化する磁界を検知する磁界検知ステップと、前記磁界検知ステップの検知結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金を構成する硬貨に穴が開いているか否かを判定する穴判定ステップと、前記磁界検知ステップの検知結果に基づいて、前記棒金の材質が所定の金種の材質であるか否かを判定する材質判定ステップと、前記穴判定ステップ及び前記材質判定ステップの判定結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金の金種が、前記所定の金種であるか否かを判定する金種判定ステップと、を備えるものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、センサ数を削減可能な棒金管理装置、棒金管理方法、及び、キャッシュドロアを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態にかかる各金種の棒金のサイズと材質及び各金種の棒金に対応するホッパのサイズを説明するための図である。
【図2】実施の形態にかかる棒金管理装置のブロック図である。
【図3】実施の形態にかかる1円ホッパの構成例を示す図である。(a)は1円ホッパの側面図である。(b)は1円ホッパの正面図である。
【図4】実施の形態にかかる1円ホッパに関する磁気センサの検出結果と所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを示す図である。
【図5】実施の形態にかかるホッパに棒金がセットできない場合を説明するための図である。(a)はホッパの側面図である。(b)はホッパの正面図である。
【図6】実施の形態にかかる斜めセットを説明するための図である。(a)はホッパの側面図である。(b)はホッパの正面図である。
【図7】実施の形態にかかる斜めセットを説明するための図である。(a)はホッパの側面図である。(b)はホッパの正面図である。
【図8】実施の形態にかかる5円ホッパの構成例を示す図である。(a)は5円ホッパの側面図である。(b)は5円ホッパの正面図である。
【図9】実施の形態にかかる5円ホッパに関する磁気センサの検出結果と所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを示す図である。
【図10】実施の形態にかかる10円ホッパの構成例を示す図である。(a)は10円ホッパの側面図である。(b)は10円ホッパの正面図である。
【図11】実施の形態にかかる10円ホッパに関する磁気センサの検出結果と所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを示す図である。
【図12】実施の形態にかかる50円ホッパの構成例を示す図である。(a)は50円ホッパの側面図である。(b)は50円ホッパの正面図である。
【図13】実施の形態にかかる50円ホッパに関する磁気センサの検出結果と所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを示す図である。
【図14】実施の形態にかかる100円ホッパの構成例を示す図である。(a)は100円ホッパの側面図である。(b)は100円ホッパの正面図である。
【図15】実施の形態にかかる100円ホッパに関する磁気センサの検出結果と所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを示す図である。
【図16】実施の形態にかかる500円ホッパの構成例を示す図である。(a)は500円ホッパの側面図である。(b)は500円ホッパの正面図である。
【図17】実施の形態にかかる500円ホッパに関する磁気センサの検出結果と所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを示す図である。
【図18】実施の形態にかかる棒金の長さの判定処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。始めに、現在流通している各棒金の外径、長さ、穴の有無と各棒金のホッパサイズ(開口部の大きさ)について説明する。図1は、各棒金の外径、長さ、硬貨穴(以下、単に穴とする)の有無と各棒金のホッパサイズを示す表である。図1の上部に、各金種(即ち、1円、5円、10円、50円、100円、及び500円)の外径、長さ、穴の有無、及び幅を示す。ここで、外径及び長さの単位はミリ(mm)であり、穴は「有り」又は「無し」で示す。例えば、1円の棒金は、外径が20.2ミリ、長さが79.5ミリ、及び穴無しである。一方、5円の棒金は、外径が22.2ミリ、長さが80.6ミリ、及び穴有りである。以下、10円、50円、100円、及び500円の棒金外形については、図1に示す通りである。なお、ホッパ(収納部)とは、棒金を収納するための筐体を意味する。
【0014】
図1に示すように、1円の棒金用のホッパ(以下、1円ホッパという)のサイズは、長さが85.0ミリ、幅(径)が23.5ミリである。5円の棒金用のホッパ(以下、5円ホッパという)のサイズは、長さが85.0ミリ、幅が24.0ミリである。以下、他の金種用のホッパ(10円ホッパ、50円ホッパ、100円ホッパ、及び500円ホッパ)の長さ及び幅は、図1に示す通りに選定されている。図1において、「○」はホッパサイズが棒金外径より大きいことを示し、「×」はホッパサイズが棒金外径より小さいことを示す。また、図1には、各金種の棒金のセット状態が、正常であるか、斜めセットであるか、又はセット不可であるか、を示している。
【0015】
各棒金ホッパの開口部は、各棒金を収納及び取出し易いように、各棒金の外径、長さより若干大き目のサイズである。加えて、開口部は、他の金種の棒金をできる限り収納できないようなサイズに選定してある。言い換えると、棒金の径方向及び長手方向に対応する開口部の幅は、ホッパにセットされるべき金種の棒金の径よりも大きく、ホッパにセットされるべき金種以外の金種のうち、少なくとも1つの金種の棒金の径よりも小さい。
【0016】
次に、本実施の形態にかかる棒金管理装置1の構成について説明する。棒金管理装置1のブロック図を図2に示す。棒金管理装置1は、磁気センサ11と、特徴判定部12と、金種判定部13と、を備える。
【0017】
磁気センサ11は、棒金管理装置1の各金種のホッパに設けられている。磁気センサ11は、ホッパに棒金が収納されることに応じて変化する磁界を検知する。より詳細には、磁気センサ11は、磁界の変化に基づいて棒金の磁化率を検出し、当該磁化率を特徴判定部12に出力する。
【0018】
特徴判定部12は、ホッパに収納された棒金の特徴(穴の有無、材質、長さ)を判定する。具体的には、特徴判定部12は、磁気センサ11の検知結果に基づいて、ホッパに収納された棒金を構成する硬貨に穴が開いているか否かを判定すると共に、棒金の材質が所定の金種の材質であるか否かを判定する。さらに、特徴判定部12は、磁気センサ11の検知結果に基づいて、棒金の長さが所定の金種の棒金の長さより短いか否かを判定する。より詳細には、特徴判定部12は、磁気センサ11が検出した磁化率に基づいて、上記の各判定処理を行う。ここで、所定の金種とは、各ホッパに収納されるべき金種のことを意味する。
【0019】
金種判定部13は、特徴判定部12の判定結果に基づいて、ホッパに収納された棒金の金種が、所定の金種であるか否かを判定する。具体的には、金種判定部13は、金種毎に、磁気センサ11の検出結果と、所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルを有している。そして、金種判定部13は、特徴判定部12により判定された棒金の穴の有無、材質、及び長さに基づいて、当該テーブルを参照し、ホッパに収納された棒金の金種を判定する。
【0020】
続いて、本実施の形態にかかる棒金管理装置1の動作例について説明する。以下では、ホッパ毎(1円ホッパ、5円ホッパ、10円ホッパ、100円ホッパ、及び500円ホッパ)に金種判定処理を説明する。
【0021】
(1円ホッパ)
棒金管理装置1の1円ホッパ10の構成を図3に示す。図3(a)は、1円ホッパ10の側面図であり、図3(b)は1円ホッパ10の正面図である。1円ホッパ10は、1段目ホッパ部10aと、2段目ホッパ部10bと、を有する。1段目ホッパ部10aの上側に2段目ホッパ部10bが配置される。なお、図3は、2本の1円の棒金がホッパ10にセット(収納)されている状態を示している。また、以降の図面においても(a)はホッパの側面図を示し、(b)はホッパの正面図を示すものとする。
【0022】
棒金の長手方向に対応する1円ホッパの両端部には、磁気センサ11a〜11dが設けられている。具体的には、1段目ホッパ部10aの両端部に、磁気センサ11a、11bが設けられている。同様に、2段目ホッパ部10bの両端部に、磁気センサ11c、11dが設けられている。
【0023】
1円ホッパ10の4個の磁気センサ11a〜11dの検出結果に応じた判定処理について、図4を参照して説明する。図4は磁気センサ11a〜11dの検出結果と、所定の金種の有無とが対応付けられたテーブルである。当該テーブルにおいては、1段目及び2段目の欄に示された「有り」は、1円の棒金が収納されていることを意味する。「無し」は、棒金が収納されていないことを意味する。「NG」は、1円以外の棒金が収納されていることを意味する。総合判定の欄の本数は、1円の棒金の本数を意味している。「NG」は、1円以外の棒金が1円ホッパに収納されている場合や、エラー状態である場合を意味する。
【0024】
図4の第10項は、磁気センサ11a〜11dの全てが未検出であり、何も検出されていない。そのため、金種判定部13は、棒金が何もセットされていない状態であると判定する。第9項及び第8項は、2段目ホッパ部10bの磁気センサ11c、11dのいずれか一方のみが検出され、1段目センサ11a、11bが未検出の状態を示す。1段目ホッパ部10aに何も棒金がない状態で2段目ホッパ部10bに棒金があるということは、宙に物体が浮いた状態であるため物理的にあり得ない(存在し得ない)状態である。そのため、金種判定部13は、エラー状態であると判定する。状態としては、棒金が斜めにセットされ、1段目ホッパ部10aの磁気センサ11a又は11bに検出されない位置に棒金があることが考えられる。
【0025】
第7項は、1段目ホッパ部10aの磁気センサ11a、11bが未検出状態であり、2段目ホッパ部10bの磁気センサ11c、11dが検出状態である。状態としては、2段目ホッパ部10bのみに棒金があるように考えられるが、1段目ホッパ部10aに棒金がないため、棒金が宙に物体が浮いた状態となる。そのため、上述のように物理的にあり得ない状態であるため、金種判定部13はエラー状態であると判定する。
【0026】
第5項及び第6項は、1段目ホッパ部10aの磁気センサ11a、11bのいずれか一方のみが棒金を検出しており、ホッパ内に何かあることを示している。しかし、磁気センサ11a、11bの両方が検出状態ではない。そのため、金種判定部13は、棒金が正常にセットされていないと判定する。例えば、50円の棒金がセットされた場合には、50円の棒金の長さが1円ホッパ10より長いので、斜めにセットすることしかできない。したがって、磁気センサ11a、11bが同時に検出状態とならず、金種判定部13は、セットされた棒金が1円でないと判定する。
【0027】
第4項は、1段目ホッパ部10aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態であり、2段目ホッパ部10bの磁気センサ11c、11cが未検出状態である。そのため、金種判定部13は、1段目ホッパ部10aに1円の棒金が正常にセットされていると判定する。このとき、特徴判定部12は、磁気センサ11a、11bが検出した磁化率に基づいて、1円の棒金の材質がアルミであると判定してもよい。
【0028】
第2項及び第3項は、1段目ホッパ部10aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態である。そのため、金種判定部13は、1段目ホッパ部10aには正常に1円の棒金がセットされていると判定する。しかし、2段目ホッパ部10bの磁気センサ11c、11dについては、いずれか一方のみが検出状態である。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部10bには1円以の棒金がセットされたと判定する。つまり、金種判定部13は、総合判定として、1円ホッパ10に異金種がセットされたと判定する(総合判定は「NG」となる)。
【0029】
第1項は、1段目ホッパ部10a及び2段目ホッパ部10bの4個の磁気センサ11a〜11dの全てが棒金を検出している。そのため、金種判定部13は、1段目ホッパ部10a及び2段目ホッパ部10bに1円の棒金がセットされたと判定する。したがって、金種判定部13の判定結果は「2本」となる。
【0030】
1円ホッパ10の形状において、「ホッパの幅>棒金径」になるものが、1円及び50円の棒金であるため、金種判定部13は、1円と50円の棒金の違いを判定すればよい。1円ホッパ10の開口部の長さが1円の棒金のみセットできる長さであるため、50円の棒金は斜めにセットされる。つまり、上述した判定処理は、50円の棒金をセットした場合には、1段目ホッパ部10aに対応する磁気センサ11a、11bの両方、又は2段目ホッパ部10bの磁気センサ11、11dの両方が同時に検出状態とならないことを利用している。
【0031】
次に、図5〜7を参照して金種判定処理について具体的に説明する。図5〜7は、1円ホッパ10に1円以外の棒金がセットされた状態を示す図である。1円ホッパ10は、図1の表から明らかなように、1円及び50円の棒金が収納可能な幅を有する。そのため、1円及び50円以外の金種の棒金は、「ホッパ幅<棒金径」の関係となる。その結果、図5に示すように、例えば100円の棒金は、ホッパ10から上方へ飛び出た(突出した)状態になる。本実施の形態では、100円や500円等の金種が1円ホッパ10から飛び出していることは目視で排除可能であるため、センサ検出は行っていない。そのため、センサ数を削減することができる。
【0032】
一方、1円ホッパ10に50円の棒金をセットしようとすると、「ホッパ長さ<棒金長さ」の関係になり、図6に示すように斜めにセットされる(図1の表では「斜め」と表示する)。斜めにセットされた場合には、50円の棒金は、1段目ホッパ部10aにおいて、磁気センサ11a、11bのいずれか一方にしか検出されない(図6では磁気センサ11b)。さらに、50円の棒金は、2段目ホッパ部10bにおいても、磁気センサ11c、11dのいずれか一方にしか検出されない(図6では磁気センサ11c)。このような状態は、通常のセット状態では起こり得ないため、金種判定部13は、異金種収納である(収納された棒金が所定の金種(1円)ではない)と判定する。
【0033】
1段目ホッパ部10aに1円の棒金が収納され、2段目ホッパ部10bに50円の棒金がセットされている状態を図7に示す。この場合、1段目ホッパ部10aに対応する磁気センサ11a、11bの双方が棒金を検出する。そのため、金種判定部13は、1段目ホッパ部11aにセットされた棒金が1円の棒金であると判定する。
【0034】
一方、2段目ホッパ部10bには、50円の棒金が斜めにセットされている。そのため、50円の棒金は、2段目ホッパ部10bに対応する磁気センサ11c、11dのいずれか一方にしか検出されない(図7では磁気センサ11d)。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部10bにセットされた棒金は異金種であると判定する。
【0035】
(5円ホッパ)
棒金管理装置1の5円ホッパ20の構成を図8に示す。5円ホッパ20は、1段目ホッパ部20aと、2段目ホッパ部20bと、を有する。また、1段目ホッパ20aの両端部には、磁気センサ11a、11bが設けられ、2段目ホッパ20bの両端部には、磁気センサ11c、11dが設けられている。磁気センサ11a〜11dは、5円の棒金の穴の位置に対応する位置に設けられている。なお、図8に示す5円ホッパ20には、2本の5円の棒金がセットされている。
【0036】
5円ホッパ20の4個の磁気センサ11a〜11dの検出結果に応じた判定処理について、図9を参照して説明する。図9の第10項は、磁気センサ11a〜11dが何も検出していないため、金種判定部13は、何の棒金もセットされていないと判定する。
【0037】
第7項、第8項及び第9項は、1段目ホッパ部20aには何もない状態であり、2段目ホッパ部20bの磁気センサ11c、11dが検出状態となっている。そのため、棒金が宙に浮いた状態であると考えられるため、金種判定部13は、エラー状態であると判定する。
【0038】
第5項及び第6項は、1段目ホッパ部20aの磁気センサ11a、11bの何れか一方が棒金を検出しており、1段目ホッパ部20aに何かあることを示している。しかし、磁気センサ11a、11bの両方が検出状態となっていないため、金種判定部13は、セットされた棒金が5円の棒金でないと判定する。
【0039】
第4項は、1段目ホッパ部20aの磁気センサ11a、11bが検出状態であり、2段目ホッパ部20bの磁気センサ11c、11dは棒金を検出していない。ただし、5円ホッパ20には、5円の棒金に加えて、1円の棒金も正常にセット可能である。金種判定部13は、1円と5円とを判別するために、材質の違いを用いる。具体的には、特徴判定部12は、磁気センサ11a、11bが検出した磁化率に基づいて、棒金の材質を判定する。そして、金種判定部13は、特徴判定部12が判定した材質が5円の材質、つまり黄銅である場合に、5円の棒金がセットされたと判定する。仮に、50円、100円の棒金がセットされた場合には、棒金の長さが5円ホッパ20の開口部より長いので、斜めにセットすることしかできない。したがって、磁気センサ11a、11bの両方が同時に検出状態とならない。その結果、金種判定部13は、セットされた棒金が5円でないと判定する。
【0040】
第2項及び第3項は、1段目ホッパ部20aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態である。しかし、2段目ホッパ部20bの磁気センサ11c、11dについては、いずれか一方のみが検出状態である。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部20bには5円以外の棒金がセットされたと判定する。つまり、金種判定部13は、総合判定として、5円ホッパ20に異金種がセットされたと判定する。
【0041】
第1項は、1段目ホッパ部20a及び2段目ホッパ部20bの4個の磁気センサ11a〜11dの全てが棒金を検出している。さらに、特徴判定部12が、棒金の材質は黄銅であると判定している。そのため、金種判定部13は、1段目ホッパ部20a及び2段目ホッパ部20bに5円の棒金がセットされたと判定する。
【0042】
次に、5円ホッパ20における金種判定処理について具体的に説明する。例えば、10円の棒金をセットしようとすると、図1の表から明らかなように「ホッパ幅<棒金の径」となる。そのため、10円の棒金は、図5において説明したように、5円ホッパ20から飛び出し、1段目ホッパ部20aにセットできず、10円の棒金は5円ホッパ20から明らかに飛び出た状態になる。
【0043】
50円(又は100円)の棒金を5円ホッパ20にセットしようとすると、「ホッパ幅>棒金の径」となり5円ホッパ20にセット可能である。しかし、棒金の長さが「ホッパ長<棒金長」であるため、図6に示したように斜めセットとなる。したがって、上述した1円ホッパと同様な方法で斜めセットを検出できる。
【0044】
1円の棒金を5円ホッパ20にセットしようとすると、「ホッパ幅>棒金の径」、「ホッパ長>棒金長」となるためセット可能である。しかし、5円と1円の相違点に材質がある。そのため、金種判定部13は、磁気センサ11a〜11dが検出した磁化率の違いに基づいて、異金種セットとして検出できる。
【0045】
(10円ホッパ)
棒金管理装置1の10円ホッパ30の構成を図10に示す。10円ホッパ30は、1段目ホッパ部30aと、2段目ホッパ部30bと、を有する。また、1段目ホッパ30aの両端部には、磁気センサ11a、11bが設けられ、2段目ホッパ30bの両端部には、磁気センサ11c、11dが設けられている。なお、図10に示す10円ホッパ30には、2本の10円の棒金がセットされている。
【0046】
10円ホッパ30の4個の磁気センサ11a〜11dの検出結果に応じた判定処理について、図11を参照して説明する。図11の第10項は、磁気センサ11a〜11dが何も検出していないため、金種判定部13は、何の棒金もセットされていないと判定する。
【0047】
第7項、第8項及び第9項は、1段目ホッパ部30aに何もない状態であり、2段目ホッパ部30bの磁気センサ11c、11dが検出状態であるため、棒金が宙に浮いた状態と考えられる。そのため、金種判定部13は、エラー状態であると判定する。
【0048】
第5項及び第6項は、1段目ホッパ部30aの磁気センサ11a、11bのいずれか一方が棒金を検出しており、何かあることを示している。しかし、磁気センサ11a、11bの両方が検出状態ではないため、金種判定部13は、棒金が正常にセットされていないと判定する。
【0049】
第4項は1段目ホッパ部30aの磁気センサ11a、11bが検出状態であり、2段目ホッパ部30bの磁気センサ11c、11dは棒金を検出していない。このとき、10円ホッパ30に5円の棒金をセットする場合、正常にセット可能であり、かつ、材質も10円と同じ黄銅である。しかし、5円には穴があるため、磁気センサ11a〜11dが検出した磁化率が、10円の棒金をセットした場合より少し落ちる。この違いを利用して、金種判定部13は、10円と5円の違いを検出できる。つまり、特徴判定部12が、棒金の材質が黄銅であり、穴が無いと判定した場合、金種判定部13は、セットされた棒金が10円であると判定する。
【0050】
第2項及び第3項は、1段目ホッパ部30aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態である。しかし、2段目ホッパ部30bの磁気センサ11c、11dについては、いずれか一方のみが検出状態である。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部30bには10円以の棒金がセットされたと判定する。つまり、金種判定部13は、総合判定として、10円ホッパ30に異金種がセットされたと判定する。
【0051】
第1項は、1段目ホッパ部30a及び2段目ホッパ部30bの4個の磁気センサ11a〜11dの全てが棒金を検出している。さらに、特徴判定部12が、棒金の材質は黄銅であると判定すると共に、穴が無いと判定している。したがって、金種判定部13は、1段目ホッパ部30a及び2段目ホッパ部30bに10円の棒金がセットされたと判定する。このとき、特徴判定部12は、磁気センサ11a〜11dが検出した磁化率という1つのパラメータに基づいて、棒金の材質及び穴の有無という2つの特徴を判定している。そのため、棒金の特徴毎にセンサを設ける必要がない。その結果、センサ数の削減を図ることができる。
【0052】
次に、10円ホッパ30における金種判定処理について具体的に説明する。例えば、10円ホッパ30に50円(又は100円)の棒金をセットしようとすると、図6に示したように「ホッパ幅>棒金の径」となり10円ホッパ30に入るが、棒金の長さが「ホッパ長<棒金長」であるため斜めセットとなる(図6参照)。そのため、1円ホッパ10と同様な方法で斜めセットを検出できる。
【0053】
1円や5円の棒金を1段目ホッパ部30aにセットしようとした場合、「ホッパ幅>棒金の径」及び「ホッパ長>棒金長」であるのでセット可能である。そこで、1円及び5円の棒金検出には、下記方法を使用する。
【0054】
10円と1円の相違点に材質がある。10円は黄銅であるのに対して、1円はアルミである。そのため、磁化率の違いにより異金種がセットされたことを検出できる。また、5円と10円とは、材質が同じ黄銅であるが、相違点として穴の有無がある。5円の棒金と10円の棒金とが同じ位置にセットされた場合、穴の有無の影響により、磁化率が微妙に異なる。そのため、特徴判定部12は、磁化率に基づいて、穴の有無を判定できる。したがって、金種判定部13は、穴の有無に基づいて、異金種がセットされたことを検出できる。また、10円ホッパ30に棒金がセットされる際の磁界の変化も、穴の有無の影響により異なる。そのため、特徴判定部12は、磁気センサ11a〜11dにより検出された磁界の変化に基づいて、穴の有無を判定できる。
【0055】
(50円ホッパ)
棒金管理装置1の50円ホッパ40の構成を図12に示す。50円ホッパ40は、1段目ホッパ部40aと、2段目ホッパ部40bと、を有する。また、1段目ホッパ40aの両端部には、磁気センサ11a、11bが設けられ、2段目ホッパ40bの両端部には、磁気センサ11c、11dが設けられている。磁気センサ11a〜11dは、50円の棒金の穴の位置に対応する位置に設けられている。なお、図12に示す50円ホッパ40には、2本の50円の棒金がセットされている。
【0056】
50円ホッパ40の4個の磁気センサ11a〜11dの検出結果に応じた判定処理について、図13を参照して説明する。図13の第10項は、磁気センサ11a〜11dが何も検出していないため、金種判定部13は、何の棒金もセットされていないと判定する。
【0057】
図12に示す50円ホッパ40は、開口エリアの幅が1円、5円及び50円の棒金の径より広く、それら以外の棒金より狭い。そのため、50円ホッパ40に正常にセットできる棒金は、1円、5円であり、その他の硬貨はセット不可である。したがって、1円、5円、50円以外の棒金をセットしようとすると、磁気センサ11a〜11dの検出結果は第10項の状態になる。
【0058】
第7項、第8項及び第9項は、1段目ホッパ部40aには何もない状態であり、2段目ホッパ部40bの磁気センサ11c、11dが検出状態となっている。そのため、棒金が宙に浮いた状態であると考えられるため、金種判定部13は、エラー状態であると判定する。
【0059】
第5項及び第6項は、1段目ホッパ部40aの磁気センサ11a、11bの何れか一方が棒金を検出しており、1段目ホッパ部40aに何かあることを示している。しかし、磁気センサ11a、11bの両方が検出状態となっていないため、金種判定部13は、セットされた棒金が50円の棒金でないと判定する。
【0060】
第4項は1段目ホッパ部40aの磁気センサ11a、11bが検出状態であり、2段目ホッパ部40bの磁気センサ11c、11dは棒金を検出していない。50円と1円及び5円とでは材質が異なる。つまり、1円及び5円の棒金がセットされた場合は、特徴判定部12は、白銅を検出することができない。したがって、特徴判定部12が、棒金の材質が白銅であると判定した場合、金種判定部13は、50円の棒金がセットされたと判定する。
【0061】
第2項及び第3項は、1段目ホッパ部40aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態である。しかし、2段目ホッパ部40bの磁気センサ11c、11dについては、いずれか一方のみが検出状態である。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部40bには50円以の棒金がセットされたと判定する。つまり、金種判定部13は、総合判定として、50円ホッパ40に異金種がセットされたと判定する。
【0062】
第1項は、1段目ホッパ部40a及び2段目ホッパ部40bの4個の磁気センサ11a〜11dの全てが棒金を検出している。さらに、特徴判定部12が、棒金の材質は白銅であると判定している。したがって、金種判定部13は、1段目ホッパ部40a及び2段目ホッパ部40bに50円の棒金がセットされたと判定する。
【0063】
次に、50円ホッパ40における金種判定処理について具体的に説明する。例えば、50円ホッパ40に、10円、100円又は500円の棒金をセットしようとすると、「ホッパ幅<棒金の径」となる。そのため、これらの棒金は、図5に示すように50円ホッパ40から飛び出し、1段目のホッパ部40aにセットできない。
【0064】
一方、1円、5円は「ホッパ幅>棒金の径」かつ「ホッパ長>棒金長」であるので、セット可能である。50円ホッパ40により1円、5円を検出するには、特徴判定部12が、相違点である材質を判定することにより、金種判定部13は、50円ホッパ40に異金種棒金がセットされたことを検出できる。
【0065】
(100円ホッパ)
棒金管理装置1の100円ホッパ50の構成を図14に示す。100円ホッパ50は、1段目ホッパ部50aと、2段目ホッパ部50bと、を有する。また、1段目ホッパ50aの両端部には、磁気センサ11a、11bが設けられ、2段目ホッパ50bの両端部には、磁気センサ11c、11dが設けられている。なお、図14に示す100円ホッパ50には、2本の100円の棒金がセットされている。
【0066】
100円ホッパ50の4個の磁気センサ11a〜11dの検出結果に応じた判定処理について図15を参照して説明する。図15の第10項は、磁気センサ11a〜11dが何も検出していないため、金種判定部13は、何の棒金もセットされていないと判定する。
【0067】
第7項、第8項及び第9項は、1段目ホッパ部50aには何もない状態であり、2段目ホッパ部50bの磁気センサ11c、11dが検出状態となっている。そのため、棒金が宙に浮いた状態であると考えられるため、金種判定部13は、エラー状態であると判定する。
【0068】
第5項及び第6項は、1段目ホッパ部50aの磁気センサ11a、11bの何れか一方が棒金を検出しており、1段目ホッパ部50aに何かあることを示している。しかし、磁気センサ11a、11bの両方が検出状態となっていないため、金種判定部13は、セットされた棒金が100円の棒金でないと判定する。
【0069】
第4項は1段目ホッパ部50aの磁気センサ11a、11bが検出状態であり、2段目ホッパ部50bの磁気センサ11c、11dは棒金を検出していない。100円ホッパには500円以外の硬貨がセット可能であるが、1円、5円及び10円は材質が違う為、白銅は検出できない。一方、50円硬貨については、100円と同じ白銅である。しかし、50円と100円とでは穴の有無の違いがある。そのため、磁気センサ11a〜11dが検出する磁化率が、50円と100円とで微妙に異なる。したがって、特徴判定部12は、磁化率に基づいて、棒金の穴の有無を判定できる。つまり、特徴判定部12が、棒金の材質が白銅であり、棒金に穴が無いと判定した場合、金種判定部13は、100円の棒金がセットされたことを判定できる。
【0070】
第2項及び第3項は、1段目ホッパ部50aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態である。しかし、2段目ホッパ部50bの磁気センサ11c、11dについては、いずれか一方のみが検出状態である。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部50bには100円以の棒金がセットされたと判定する。つまり、金種判定部13は、総合判定として、100円ホッパ50に異金種がセットされたと判定する。
【0071】
第1項は、1段目ホッパ部50a及び2段目ホッパ部50bの4個の磁気センサ11a〜11dの全てが棒金を検出している。さらに、特徴判定部12が、棒金の材質は白銅であり、穴が無いと判定している。したがって、金種判定部13は、1段目ホッパ部50a及び2段目ホッパ部50bに100円の棒金がセットされたと判定する。
【0072】
次に、100円ホッパ50における金種判定処理について具体的に説明する。例えば、100円ホッパ50に、500円の棒金をセットしようとすると、「ホッパ幅<棒金の径」となるため、図5に示したように棒金が100円ホッパ60から飛び出し、セットできない。
【0073】
一方、1円、5円又は50円の棒金をセットしようとすると、「ホッパ幅>棒金の径」かつ「ホッパ長>棒金長」であるので、セット可能である。上述の50円ホッパ40に1円又は5円の棒金をセットした場合と同様に、特徴判定部12が、棒金の材質及び穴の有無を判定することにより、異金種棒金がセットされたことを検出可能である。
【0074】
(500円ホッパ)
棒金管理装置1の500円ホッパ60の構成を図16に示す。500円ホッパ60は、1段目ホッパ部60aと、2段目ホッパ部60bと、を有する。また、1段目ホッパ60aの両端部には、磁気センサ11a、11bが設けられ、2段目ホッパ60bの両端部には、磁気センサ11c、11dが設けられている。なお、図16に示す500円ホッパ60には、2本の500円の棒金がセットされている。
【0075】
500円ホッパ60の4個の磁気センサ11a〜11dの検出結果に応じた判定処理について、図17を参照して説明する。図17の第10項は、磁気センサ11a〜11dが何も検出していないため、金種判定部13は、何の棒金もセットされていないと判定する。
【0076】
第7項、第8項及び第9項は、1段目ホッパ部60aには何もない状態であり、2段目ホッパ部60bの磁気センサ11c、11dが検出状態となっている。そのため、棒金が宙に浮いた状態であると考えられるため、金種判定部13は、エラー状態であると判定する。
【0077】
第5項及び第6項は、1段目ホッパ部60aの磁気センサ11a、11bの何れか一方が棒金を検出しており、1段目ホッパ部60aに何かあることを示している。しかし、磁気センサ11a、11bの両方が検出状態となっていないため、金種判定部13は、セットされた棒金が500円の棒金でないと判定する。
【0078】
第4項は1段目ホッパ部60aの磁気センサ11a、11bが検出状態であり、2段目ホッパ部60bの磁気センサ11c、11dは棒金を検出していない。図1に示したように、500円ホッパ60には全ての金種の棒金がセット可能であるが、500円と同じ材質の硬貨は50円と100円のみである。ここで、50円の棒金、100円の棒金は、500円の棒金よりも10mm近く短い。つまり、50円の棒金又は100円の棒金の長さと、500円の棒金の長さには大きく差があるため、磁気センサ11a及び11bのいずれか一方から棒金までの距離が遠くなる。
【0079】
そのため、磁気センサ11a、11bは、同時に白銅を検出することができない。その結果、100円の棒金がセットされた場合、特徴判定部12は、セットされた棒金の長さが500円の棒金の長さよりも短いことを判定できる。そして、金種判定部13は、材質が白銅であっても、棒金の長さが500円の棒金の長さよりも短い場合は、異金種棒金がセットされたと判定する。
【0080】
これに対して、第4項に示すように、特徴判定部12が、材質が白銅であると判定し、棒金の長さが500円の棒金の長さであると判定した場合、金種判定部13は、500円の棒金がセットされたと判定する。
【0081】
第2項及び第3項は、1段目ホッパ部60aの磁気センサ11a、11bの両方が検出状態である。しかし、2段目ホッパ部60bの磁気センサ11c、11dについては、いずれか一方のみが検出状態である。そのため、金種判定部13は、2段目ホッパ部60bには500円以の棒金がセットされたと判定する。つまり、金種判定部13は、総合判定として、500円ホッパ60に異金種がセットされたと判定する。
【0082】
第1項は、1段目ホッパ部60a及び2段目ホッパ部60bの4個の磁気センサ11a〜11dの全てが棒金を検出している。さらに、特徴判定部12が、棒金の材質は白銅であり、長さが500円の棒金の長さであると判定している。したがって、金種判定部13は、1段目ホッパ部60a及び2段目ホッパ部60bに500円の棒金がセットされたと判定する。
【0083】
次に、500円ホッパ60における金種判定処理について具体的に説明する。500円ホッパ60に他の棒金をセットしようとすると、「ホッパ幅>棒金の径」及び「ホッパ長>棒金長」となる。そのため、何れの金種の棒金もセット可能である。異金種セットの検出は、材質が違う点と、500円の棒金が他の金種の棒金よりも10mm〜20mm長い点に基づいて行われる。例えば、図18に示すように、1段目ホッパ部60aに500円棒金がセットされ、2段目ホッパ部60bに100円の棒金がセットされている場合、磁気センサ11a、11bは同時に検出状態となる。一方、2段目ホッパ部60bにおいては、磁気センサ11dのみが検出状態となり、磁気センサ11cは未検出状態となる。つまり、特徴判定部12は、磁気センサ11a〜11dと棒金との距離に応じて磁化率が異なる点を利用して、セットされた棒金の長さが500円の棒金より短いか否かを判定する。そして、金種判定部13は、当該判定結果に基づいて、異金種がセットされたことを検出する。
【0084】
以上のように、本実施の形態にかかる棒金管理装置1の構成によれば、特徴判定部12が、磁気センサ11a〜11dの検知結果(磁化率)に基づいて、ホッパにセットされた棒金の材質及び穴の有無を判定する。つまり、特徴判定部12は、磁気センサ11a〜11dが検出した磁化率という1つのパラメータに基づいて、棒金の材質及び穴の有無という2つの特徴を判定している。そして、金種判定部13が、セットされた棒金の材質及び穴の有無に基づいて、当該棒金の金種を判定する。そのため、棒金の特徴毎に別々のセンサを設ける必要がない。その結果、センサ数を削減することができ、棒金管理装置1の構成を簡易なものとすることができる。
【0085】
なお、上記の実施の形態においては、ホッパに他の金種の棒金がセットされないように、予め各金種のホッパのサイズを調整しているが、このサイズに限られない。図1の表から明らかなように、棒金の材質及び穴の有無を判定できれば、100円と500円との判別を除いて、棒金の金種を判別可能である。そのため、ホッパの開口部の大きさは、必ずしも図1に示したサイズに限られない。
【0086】
さらに、特徴判定部12は、磁気センサ11a〜11dの検知結果(磁化率)に基づいて、棒金の長さが所定の長さ(500円の棒金の長さ)よりも短いか否かをさらに判定してもよい。つまり、特徴判定部12は、磁気センサ11a〜11dが検出した磁化率という1つのパラメータに基づいて、棒金の材質、穴の有無、及び棒金の長さという3つの特徴を判定する。そのため、材質が白銅であり、穴が無い100円と500円との判別において、特徴判定部12は、これらの差異点である長さを判定できる。したがって、すべての金種の判別が可能となる。このように、磁気センサ11a〜11dの検知結果に基づいて、長さの判定処理も行うことによって、長さを判定するためのセンサを別途設ける必要がない。つまり、センサ数をさらに削減することができる。
【0087】
加えて、センサ数の削減に伴って、センサに接続されるケーブルの本数も削減できる。そのため、棒金管理装置1の組立工程におけるケーブルフォーミングの手間も軽減される。さらに、穴の検出は、透過型センサでなはく、磁気センサ11a〜11dを用いて行われる。透過型センサを用いる場合は、穴に光が透過するか否かに応じて、穴の有無を検出する。そのため、センサの位置を穴の位置と高精度で合わせる必要が生じる。これに対して、磁気センサを用いる場合は、棒金の磁化率に基づいて、穴の有無を判定するため、必ずしも穴とセンサとの位置を高精度で合わせる必要がない。したがって、センサを高精度に配置する手間が軽減される。
【0088】
ここで、上述した棒金管理装置1をキャッシュドロアに搭載してもよい。このとき、キャッシュドロアは、棒金管理装置1に加えて、各金種の金額を計数する計数部を備える。具体的には、計数部は、棒金管理装置1の金種判定部13が判定した各金種の棒金の本数に基づいて、各ホッパ内に収納された棒金の金額を計数する。
【0089】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更及び組合せすることが可能である。例えば、磁気センサをホッパの両端部に配置していたが、これに限られるものではない。ホッパの両端部の少なくとも一方に設けられていれば、材質及び穴の有無は判定可能である。また、ホッパ部の段数も2段に限られず、3段以上であってもよい。
【符号の説明】
【0090】
1 棒金管理装置
10 1円ホッパ
11 磁気センサ
12 特徴判定部
13 金種判定部
20 5円ホッパ
30 10円ホッパ
40 50円ホッパ
50 100円ホッパ
60 500円ホッパ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる金種の棒金を収納可能な収納部と、
前記棒金の長手方向に対応する前記収納部の両端部のうち、少なくとも一方に設けられた磁気センサと、
前記磁気センサの検知結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金を構成する硬貨に穴が開いているか否かを判定すると共に、前記棒金の材質が所定の金種の材質であるか否かを判定する特徴判定手段と、
前記特徴判定手段の判定結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金の金種が、前記所定の金種であるか否かを判定する金種判定手段と、
を備える棒金管理装置。
【請求項2】
前記磁気センサは、前記棒金の長手方向に対応する前記収納部の両端部の双方に設けられ、
前記特徴判定手段は、前記磁気センサの検知結果に基づいて、前記棒金の長さが前記所定の金種の棒金の長さより短いか否かをさらに判定する請求項1に記載の棒金管理装置。
【請求項3】
前記特徴判定手段は、前記磁気センサが検知した磁化率に基づいて、判定処理を行う請求項1又は2に記載の棒金管理装置。
【請求項4】
前記収納部は、前記棒金の径方向に、前記棒金を複数段重ねて収納可能であり、それぞれの段に対応して前記磁気センサが設けられ、
前記金種判定手段は、前記磁気センサの検知結果に基づいて、前記収納部に収納された前記複数の棒金のそれぞれに対して、当該棒金の金種が前記所定の金種であるか否かを判定すると共に、前記収納部に収納された前記所定の金種の棒金の本数を判定する1乃至3のいずれか一項に記載の棒金管理装置。
【請求項5】
前記収納部は、開口部を有する筐体であり、
前記棒金の径方向に対応する前記開口部の幅は、前記所定の金種の棒金の径よりも大きく、前記所定の金種以外の金種のうち、少なくとも1つの金種の前記棒金の径よりも小さい請求項1乃至4のいずれか一項に記載の棒金管理装置。
【請求項6】
前記棒金の長手方向に対応する前記開口部の幅は、前記所定の金種の棒金の長さよりも大きく、前記所定の金種以外の金種のうち、少なくとも1つの金種の前記棒金の長さよりも小さい請求項5に記載の棒金管理装置。
【請求項7】
前記収納部を複数備え、
各収納部に対応する前記所定の金種は、それぞれ異なる金種である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の棒金管理装置。
【請求項8】
異なる金種の棒金を収納可能な収納部に収納された前記棒金を管理する棒金管理方法であって、
前記収納部に前記棒金が収納されることに応じて変化する磁界を検知する磁界検知ステップと、
前記磁界検知ステップの検知結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金を構成する硬貨に穴が開いているか否かを判定する穴判定ステップと、
前記磁界検知ステップの検知結果に基づいて、前記棒金の材質が所定の金種の材質であるか否かを判定する材質判定ステップと、
前記穴判定ステップ及び前記材質判定ステップの判定結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金の金種が、前記所定の金種であるか否かを判定する金種判定ステップと、
を備える棒金管理方法。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の前記棒金管理装置と、
前記収納部に収納された前記所定の金種の金額を計数する計数手段と、
を備えるキャッシュドロア。
【請求項1】
異なる金種の棒金を収納可能な収納部と、
前記棒金の長手方向に対応する前記収納部の両端部のうち、少なくとも一方に設けられた磁気センサと、
前記磁気センサの検知結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金を構成する硬貨に穴が開いているか否かを判定すると共に、前記棒金の材質が所定の金種の材質であるか否かを判定する特徴判定手段と、
前記特徴判定手段の判定結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金の金種が、前記所定の金種であるか否かを判定する金種判定手段と、
を備える棒金管理装置。
【請求項2】
前記磁気センサは、前記棒金の長手方向に対応する前記収納部の両端部の双方に設けられ、
前記特徴判定手段は、前記磁気センサの検知結果に基づいて、前記棒金の長さが前記所定の金種の棒金の長さより短いか否かをさらに判定する請求項1に記載の棒金管理装置。
【請求項3】
前記特徴判定手段は、前記磁気センサが検知した磁化率に基づいて、判定処理を行う請求項1又は2に記載の棒金管理装置。
【請求項4】
前記収納部は、前記棒金の径方向に、前記棒金を複数段重ねて収納可能であり、それぞれの段に対応して前記磁気センサが設けられ、
前記金種判定手段は、前記磁気センサの検知結果に基づいて、前記収納部に収納された前記複数の棒金のそれぞれに対して、当該棒金の金種が前記所定の金種であるか否かを判定すると共に、前記収納部に収納された前記所定の金種の棒金の本数を判定する1乃至3のいずれか一項に記載の棒金管理装置。
【請求項5】
前記収納部は、開口部を有する筐体であり、
前記棒金の径方向に対応する前記開口部の幅は、前記所定の金種の棒金の径よりも大きく、前記所定の金種以外の金種のうち、少なくとも1つの金種の前記棒金の径よりも小さい請求項1乃至4のいずれか一項に記載の棒金管理装置。
【請求項6】
前記棒金の長手方向に対応する前記開口部の幅は、前記所定の金種の棒金の長さよりも大きく、前記所定の金種以外の金種のうち、少なくとも1つの金種の前記棒金の長さよりも小さい請求項5に記載の棒金管理装置。
【請求項7】
前記収納部を複数備え、
各収納部に対応する前記所定の金種は、それぞれ異なる金種である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の棒金管理装置。
【請求項8】
異なる金種の棒金を収納可能な収納部に収納された前記棒金を管理する棒金管理方法であって、
前記収納部に前記棒金が収納されることに応じて変化する磁界を検知する磁界検知ステップと、
前記磁界検知ステップの検知結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金を構成する硬貨に穴が開いているか否かを判定する穴判定ステップと、
前記磁界検知ステップの検知結果に基づいて、前記棒金の材質が所定の金種の材質であるか否かを判定する材質判定ステップと、
前記穴判定ステップ及び前記材質判定ステップの判定結果に基づいて、前記収納部に収納された前記棒金の金種が、前記所定の金種であるか否かを判定する金種判定ステップと、
を備える棒金管理方法。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の前記棒金管理装置と、
前記収納部に収納された前記所定の金種の金額を計数する計数手段と、
を備えるキャッシュドロア。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2012−203667(P2012−203667A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67956(P2011−67956)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000168285)エヌイーシーコンピュータテクノ株式会社 (572)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000168285)エヌイーシーコンピュータテクノ株式会社 (572)
【Fターム(参考)】
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