説明

棚残管理支援システム

【課題】生産進捗状況に応じた材料費、加工費、および経費を含む仕掛金額の把握を可能とし、リアルタイムな棚残管理を支援する棚残管理支援システムを得ること。
【解決手段】生産単位毎のオーダ番号、あるいはオーダ番号と分割ロット番号とが入力された時点で、生産単位毎に記憶部2に記憶された生産単位別情報元システム定義データ200に基づいて読み出した各工程情報、オーダ情報、購買情報、および原価情報に基づいて、各工程毎の実績リードタイムを示す工程実績情報と、経費、加工費、および材料費の推移を示す仕掛金額情報とを生成し、工程実績情報と仕掛金額情報とを組み合わせて、各工程の実績リードタイムと、経費、加工費、および材料費の各予定総額に対する比率とを時系列に並べた工程実績・仕掛金額グラフ300を生成して表示部3に出力する工程実績・仕掛金額情報生成部1を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棚卸残高(以下、「棚残」という)の管理を支援する棚残管理支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工程進捗と棚残金額とは別々に管理されており、これらの管理状況についても生産が終わった時点でデータを集計することで把握するため、問題の原因究明が遅れ問題が大きくなる、原因究明に多大な時間・手間が生じる、原因が分かっても現オーダでは手遅れとなる、原因・対策が分かっても次オーダでは状況が変わるため対策が生かしづらい、リアルタイムに棚卸残高(以下、「棚残」という)を管理することができない等の問題がある。
【0003】
生産進捗状況や仕掛在庫状況等の問題点のタイムリーな対策を可能とするものとして、例えば、被製造品の生産実績を各工程でマシンごとあるいはラインごとに収集した生産実績データ(生産進捗データ)と、全工程でのマシンあるいはライン別に各生産モデルの生産進捗状況とを検索・管理・通知するとともに、全工程での仕掛在庫を算出して通知し、生産進捗表示と全工程仕掛在庫表示とを行う技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、棚残の増加を抑制する生産計画の変更案の作成を容易とするものとして、例えば、ある時期の生産のために必要な部品を発注時期ごとにまとめ、金額を算出してその結果をグラフ化し、ある時期の生産計画金額とその生産に必要な部品の発注金額を横並びで表示させる。これにより今後はいつのタイミングで部品発注が発生し発注金額が増加するのかを事前に把握する技術が開示されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−053007号公報
【特許文献2】特開2009−116558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、生産進捗状況や仕掛在庫状況を見ながら進捗管理や適正在庫の判断を行うことができるが、生産進捗状況に応じた仕掛金額を把握することができない、という問題があった。また、上記特許文献2に記載された技術では、部品の発注時期や発注金額を管理することができるが、部品の加工や製品の組立に必要な加工費や、設計開発、図面作成、品質管理等にかかる経費を含む仕掛金額、つまり、棚残の推移を管理することができない、という問題があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、生産進捗状況に応じた材料費、加工費、および経費を含む仕掛金額の把握を可能とし、リアルタイムな棚残管理を支援する棚残管理支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる棚残管理支援システムは棚卸残高の管理を支援する棚残管理支援システムであって、製品の生産に関わる各工程を管理する複数の工程管理システムからの各工程情報、生産単位毎のオーダ番号・台数・部品構成を管理するオーダ管理システムからのオーダ情報、当該製品の生産に必要な各種部品の購買を管理する購買管理システムからの購買情報、当該製品の生産に付随して生じる経費・加工費・材料費を管理する原価管理システムからの原価情報に基づいて、前記各工程の実績リードタイムと、前記経費、前記加工費、および前記材料費の各予定総額に対する比率とを時系列に並べて表示する工程実績・仕掛金額グラフを生成する工程実績・仕掛金額情報生成部と、前記製品の生産単位毎の前記各工程情報、前記購買情報、前記オーダ情報、および前記原価情報の情報元システムを定義した生産単位別情報元システム定義データを格納する記憶部と、前記工程実績・仕掛金額グラフを表示する表示部と、を備え、前記工程実績・仕掛金額情報生成部は、外部から入力された前記生産単位に対応する前記生産単位別情報元システム定義データに基づいて、前記各工程情報、前記オーダ情報、前記購買情報、および前記原価情報を読み出し、当該生産単位が入力された時点における前記工程実績・仕掛金額グラフを生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、生産進捗状況に応じた材料費、加工費、および経費を含む仕掛金額の把握が可能となり、リアルタイムな棚残管理を行うことができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、実施の形態にかかる棚残管理支援システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図2】図2は、実施の形態にかかる棚残管理支援システムの工程実績・仕掛金額情報生成部の一構成例を示す図である。
【図3】図3は、実施の形態にかかる棚残管理支援システムの生産単位別情報元システム定義データの一例を示す図である。
【図4】図4は、実施の形態にかかる棚残管理支援システムの出力例である工程実績・仕掛金額グラフの一例を示す図である。
【図5】図5は、実施の形態にかかる棚残管理支援システムの工程実績・仕掛金額グラフ表示処理フローの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態にかかる棚残管理支援システムについて説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
【0012】
実施の形態.
図1は、実施の形態にかかる棚残管理支援システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0013】
図1に示すように、実施の形態にかかる棚残管理支援システム100は、設計開発工程を管理する設計開発工程管理システム10と、部品手配情報作成工程を管理する部品手配情報作成工程管理システム11と、部品や外装の組立、基板のアッセンブリ、あるいは塗装等、製品を組み立てる前の加工工程を管理する加工工程管理システム12と、製品の本体組立工程を管理する本体組立工程管理システム13と、製品の試験工程を管理する試験工程管理システム14と、荷渡工程や出荷工程を管理する出荷工程管理システム15と、製品の受注日、受注番号(オーダ番号)、受注台数、オーダ発令日、納期、部品構成等を管理するオーダ管理システム16と、製品の生産に必要な各種部品の購入に関する情報を管理する購買管理システム17と、製品の生産に付随して生じる経費・加工費・材料費を管理する原価管理システム18とに接続されている。以下、上述した設計開発工程管理システム10、部品手配情報作成工程管理システム11、加工工程管理システム12、本体組立工程管理システム13、試験工程管理システム14、および出荷工程管理システム15を、纏めて「工程管理システム」という。
【0014】
本実施の形態では、受注台数を分割して生産する場合には、分割数毎に分割ロット番号が割り振られる。この分割ロット番号は、オーダ管理システム16により管理される。また、受注台数を分割しない場合、あるいは受注台数が1台の場合には、オーダ番号毎の生産ロットを1生産単位とし、受注台数を複数の分割ロットに分割した場合には、その分割ロットを生産ロットとして1生産単位とし、オーダ番号と分割ロット番号とを組み合わせて識別する。
【0015】
図1に示すように、実施の形態にかかる棚残管理支援システム100は、各工程管理システム10〜15からの各工程情報、オーダ管理システム16からのオーダ情報、購買管理システム17からの購買情報、および原価管理システム18からの原価情報に基づいて、各工程の実績リードタイム、および、経費、加工費、ならびに材料費の各予定総額に対する比率を時系列に並べて表示する工程実績・仕掛金額グラフ300(図4参照)を生成する工程実績・仕掛金額情報生成部1と、生産単位毎の各工程情報、購買情報、および原価情報の情報元システムを定義した生産単位別情報元システム定義データ200(図3参照)を格納する記憶部2と、工程実績・仕掛金額グラフ300を表示する表示部3とを備えている。
【0016】
図2は、実施の形態にかかる棚残管理支援システムの工程実績・仕掛金額情報生成部の一構成例を示す図である。図2に示すように、工程実績・仕掛金額情報生成部1は、設計開発工程情報、部品手配情報作成工程情報、加工工程情報、本体組立工程情報、試験工程情報、荷渡・出荷工程情報、オーダ情報、および購買情報に基づいて、工程実績情報を生成する工程実績情報生成部21と、原価情報から得られる経費、加工費、および材料費と、購買情報から得られる材料費の発生時期と、設計開発工程情報、部品手配情報作成工程情報、加工工程情報、本体組立工程情報、試験工程情報、および荷渡・出荷工程情報から得られる経費および加工費の発生時期とに基づいて、仕掛金額情報を生成する仕掛金額情報生成部22と、工程実績情報と仕掛金額情報とを組み合わせて、各工程の実績リードタイム、および、経費、加工費、ならびに材料費の各予定総額に対する比率を時系列に並べた工程実績・仕掛金額グラフを生成する工程実績・仕掛金額グラフ生成部23とを備えている。
【0017】
つぎに、実施の形態にかかる棚残管理支援システム100の生産単位別情報元システム定義データ200と実施の形態にかかる棚残管理支援システム100の出力例である工程実績・仕掛金額グラフ300について、図3および図4を参照して説明する。
【0018】
図3は、実施の形態にかかる棚残管理支援システムの生産単位別情報元システム定義データの一例を示す図である。また、図4は、実施の形態にかかる棚残管理支援システムの出力例である工程実績・仕掛金額グラフの一例を示す図である。
【0019】
図3に示す例では、生産単位別情報元システム定義データ200の一例として、生産単位毎に情報名と情報元システムとが関連付けられ、それぞれに連番を付した例を示している。記憶部2には、生産単位毎に生産単位別情報元システム定義データ200が定義され、記憶されている。
【0020】
図4では、工程実績・仕掛金額グラフ300の一例として、生産の完了した生産ロットにおける例を示している。図4において、横軸は受注から出荷完了までの日程を示している。
【0021】
図4中に示す領域Aは、工程実績情報400を表示する領域である。この領域Aには、各工程毎のリードタイム(工期)の実績(以下、「実績リードタイム」という)が棒グラフにより示される。
【0022】
設計開発工程のリードタイムは、設計開発工程管理システム10から出力される設計開発工程情報から得られる。また、部品手配情報作成工程のリードタイムは、部品手配情報作成工程管理システム11から出力される部品手配情報作成工程情報から得られる。また、部品調達工程のリードタイムは、購買管理システム17から出力される購買情報から得られる。また、外装組立工程および塗装工程のリードタイムは、加工工程管理システム12から出力される加工工程情報から得られる。また、本体組立工程のリードタイムは、本体組立工程管理システム13から出力される本体組立工程情報から得られる。また、荷渡工程および出荷工程のリードタイムは、出荷工程管理システム15から出力される荷渡・出荷工程情報から得られる。また、受注日およびオーダ発令日は、オーダ管理システム16から出力されるオーダ情報から得られる。また、部品手配日は、部品手配情報作成工程の完了実績日の翌日、つまり、部品調達工程の着手日に設定される。なお、図3に示す例では、試験工程実績については表示されていないが、試験工程のリードタイムは、試験工程管理システム14から出力される試験工程情報から得られる。上述した各情報に基づいて、各工程毎の実績リードタイムを示す工程実績情報400が生成される。
【0023】
図4中に示す領域Bは、仕掛金額情報500を表示する領域である。この領域Bには、経費、加工費、および材料費の各予定総額に対する比率が数値で示されると共に、それらの推移がグラフで示される。点線で示すグラフは、経費の推移を示し、一点鎖線で示すグラフは、加工費の推移を示し、実線で示すグラフは、材料費の推移を示している。
【0024】
経費、加工費、および材料費は、製品の生産に付随して生じる費用であり、経費には、設計開発費、図面作成費、品質管理費等が含まれ、加工費には、部品の組み立てや外装の塗装、基板のアッセンブリにかかる費用等が含まれている。材料費は、製品を構成する各部品単価の総額である。
【0025】
各時点における経費、加工費、および材料費の比率に各費用の予定総額を掛け合わせた額を累積すると、その時点における仕掛金額、すなわち棚残金額となる。
【0026】
経費、加工費、および材料費は、原価管理システム18から出力される原価情報から得られる。また、材料費の発生時期は、購買管理システム17から出力される購買情報から得られ、経費および加工費の発生時期は、各工程管理システム10〜15から出力される各工程情報から得られる。これらの各情報に基づいて、経費、加工費、および材料費の推移を示す仕掛金額情報500が生成される。
【0027】
つぎに、実施の形態にかかる棚残管理支援システム100を用いて棚残管理の支援を行う例について説明する。
【0028】
本実施の形態では、評価者がオーダ番号、あるいはオーダ番号と分割ロット番号を実施の形態にかかる棚残管理支援システム100に入力することにより、生産単位毎にその時点までの工程実績・仕掛金額グラフ300を作成して表示する。これにより、評価者は、生産進捗状況に応じた材料費、加工費、および経費を含む仕掛金額の推移を把握することができ、リアルタイムな棚残の評価が可能となる。
【0029】
例えば、製品本体を構成する各部品は、本体組立工程の直前までに在庫していればよいが、当初の予定よりも早く部品が納入された場合には、その部品の納入日から本体組立工程の着手日までの期間、その部品の材料費が余分な棚残金額となる。
【0030】
また、例えば、単価が高い部品が納入された場合には、その時点で材料費の比率が上昇する。
【0031】
実施の形態にかかる棚残管理支援システム100を用いて、図4に示す工程実績・仕掛金額グラフ300を評価することにより、各工程の着手時期の評価や棚残金額が過大となる状況の把握が容易となり、例えば、納期の早い部品や単価の高い部品等を特定して、次オーダにおいて各工程の着手時期を早める、または納期の早い部品の発注を遅らせる、あるいは、単価の高い部品の代替部品を検討する等の対策を効率よく実施することができる。
【0032】
つぎに、実施の形態にかかる棚残管理支援システム100の動作について、図1〜図5を参照して説明する。図5は、実施の形態にかかる棚残管理支援システムの工程実績・仕掛金額グラフ表示処理フローの一例を示す図である。
【0033】
評価者がオーダ番号、あるいはオーダ番号と分割ロット番号とを入力して、表示対象となる生産単位を指定すると(ステップST101)、工程実績・仕掛金額情報生成部1は、指定された生産単位に応じた生産単位別情報元システム定義データ200を記憶部2から読み出し(ステップST102)、各工程情報、オーダ情報、購買情報、および原価情報の情報元システムに当該生産単位に関する各情報の出力要求を行う(ステップST103)。図3に示す例を用いてより具体的に説明すると、工程実績・仕掛金額情報生成部1は、設計開発工程管理システム10に設計開発工程情報の出力要求を行い、部品手配情報作成工程管理システム11に部品手配情報作成工程情報の出力要求を行い、加工工程管理システム12に加工工程情報の出力要求を行い、本体組立工程管理システム13に本体組立工程情報の出力要求を行い、試験工程管理システム14に試験工程情報の出力要求を行い、出荷工程管理システム15に荷渡・出荷工程情報の出力要求を行い、オーダ管理システム16にオーダ情報の出力要求を行い、購買管理システム17に購買情報の出力要求を行い、原価管理システム18に原価情報の出力要求を行う。
【0034】
各工程情報、オーダ情報、購買情報、および原価情報が入力されると(ステップST104)、工程実績情報生成部21は、設計開発工程情報、部品手配情報作成工程情報、加工工程情報、本体組立工程情報、試験工程情報、荷渡・出荷工程情報、オーダ情報、および購買情報に基づいて、工程実績情報400を生成する(ステップST105)。
【0035】
また、仕掛金額情報生成部22は、ステップST105に並行して、原価情報から得られる経費、加工費、および材料費と、購買情報から得られる材料費の発生時期と、設計開発工程情報、部品手配情報作成工程情報、加工工程情報、本体組立工程情報、試験工程情報、および荷渡・出荷工程情報から得られる経費および加工費の発生時期とに基づいて、仕掛金額情報500を生成する(ステップST106)。
【0036】
そして、工程実績・仕掛金額グラフ生成部23は、工程実績情報400と仕掛金額情報500とを組み合わせて、各工程の実績リードタイム、および、経費、加工費、ならびに材料費の各予定総額に対する比率を時系列に並べた工程実績・仕掛金額グラフ300を生成して(ステップST107)、表示部3に出力し、表示部3は、その工程実績・仕掛金額グラフ300を表示する(ステップST108)。
【0037】
評価者は、表示部3に表示された工程実績・仕掛金額グラフ300を評価して、対策等の検討を実施する(ステップST109)。
【0038】
以上説明したように、実施の形態の棚残管理支援システムによれば、生産単位毎に各工程情報、オーダ情報、購買情報、および原価情報の情報元システムを関連付けて生産単位別情報元システム定義データとして記憶しておき、生産単位毎のオーダ番号、あるいはオーダ番号と分割ロット番号とが入力された時点で、生産単位別情報元システム定義データを読み出し、各工程情報、オーダ情報、購買情報、および原価情報の各情報元システムに当該生産単位に関する各情報の出力要求を行い、各情報元システムから出力された各工程情報、オーダ情報、および購買情報に基づいて、各工程毎の実績リードタイムを示す工程実績情報を生成すると共に、原価情報から得られる経費、加工費、および材料費と、購買情報から得られる材料費の発生時期と、各工程情報から得られる経費および加工費の発生時期とに基づいて、経費、加工費、および材料費の推移を示す仕掛金額情報を生成し、工程実績情報と仕掛金額情報とを組み合わせて、各工程の実績、および、経費、加工費、ならびに材料費の各予定総額に対する比率を時系列に並べた工程実績・仕掛金額グラフを生成して表示するようにしたので、生産進捗状況に応じた材料費、加工費、および経費を含む仕掛金額の把握が可能となり、リアルタイムな棚残管理を行うことができる。
【0039】
また、各工程の着手時期の評価や棚残金額が過大となる状況の把握が容易となるので、納期の早い部品や単価の高い部品等を特定して、次オーダにおいて各工程の着手時期を早める、または納期の早い部品の発注を遅らせる、あるいは、単価の高い部品の代替部品を検討する等の対策を効率よく実施することができる。
【0040】
また、仕掛金額を経費、加工費、および材料費に分類して表示するようにしたので、各費用毎に、より適正な評価を行うことができ、次オーダあるいは次期製品の工程計画や購買計画に適切に反映させることができる。
【0041】
なお、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0042】
1 工程実績・仕掛金額情報生成部
2 記憶部
3 表示部
10 設計開発工程管理システム
11 部品手配情報作成工程管理システム
12 加工工程管理システム
13 本体組立工程管理システム
14 試験工程管理システム
15 出荷工程管理システム
16 オーダ管理システム
17 購買管理システム
18 原価管理システム
21 工程実績情報生成部
22 仕掛金額情報生成部
23 工程実績・仕掛金額グラフ生成部
100 棚残管理支援システム
200 生産単位別情報元システム定義データ
300 工程実績・仕掛金額グラフ
400 工程実績情報
500 仕掛金額情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚卸残高の管理を支援する棚残管理支援システムであって、
製品の生産に関わる各工程を管理する複数の工程管理システムからの各工程情報、生産単位毎のオーダ番号・台数・部品構成を管理するオーダ管理システムからのオーダ情報、当該製品の生産に必要な各種部品の購買を管理する購買管理システムからの購買情報、当該製品の生産に付随して生じる経費・加工費・材料費を管理する原価管理システムからの原価情報に基づいて、前記各工程の実績リードタイムと、前記経費、前記加工費、および前記材料費の各予定総額に対する比率とを時系列に並べて表示する工程実績・仕掛金額グラフを生成する工程実績・仕掛金額情報生成部と、
前記製品の生産単位毎の前記各工程情報、前記購買情報、前記オーダ情報、および前記原価情報の情報元システムを定義した生産単位別情報元システム定義データを格納する記憶部と、
前記工程実績・仕掛金額グラフを表示する表示部と、
を備え、
前記工程実績・仕掛金額情報生成部は、外部から入力された前記生産単位に対応する前記生産単位別情報元システム定義データに基づいて、前記各工程情報、前記オーダ情報、前記購買情報、および前記原価情報を読み出し、当該生産単位が入力された時点における前記工程実績・仕掛金額グラフを生成する
ことを特徴とする棚残管理支援システム。
【請求項2】
前記工程実績・仕掛金額情報生成部は、
前記各工程情報、前記オーダ情報、および前記購買情報に基づいて、前記各工程の前記実績リードタイムを示す工程実績情報を生成する工程実績情報生成部と、
前記原価情報から得られる前記経費、前記加工費、および前記材料費と、前記購買情報から得られる前記材料費の発生時期と、前記各工程情報から得られる前記経費および前記加工費の発生時期とに基づいて、前記経費、前記加工費、および前記材料費の推移を示す仕掛金額情報を生成する仕掛金額情報生成部と、
前記工程実績情報と前記仕掛金額情報とを組み合わせて、前記工程実績・仕掛金額グラフを生成する工程実績・仕掛金額グラフ生成部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の棚残管理支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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