椅子型マッサージ機
【課題】効果的に脚部のストレッチを行うことができる椅子型マッサージ機を提供する。
【解決手段】使用者が着座する座部1と、前記座部1の後部側をリクライニング中心A1としてリクライニング可能である背凭れ部2と、前記座部1の前部側を回動中心51として回動可能であり、使用者の脚部を挟持する施療部40を備えた脚載せ部3と、を備えた椅子型マッサージ機である。前記座部1を前記脚載せ部3と共に、椅子型マッサージ機が載置される載置面に対して上下に昇降させる昇降駆動部16と、前記脚載せ部3を上下に回動させる脚駆動部32と、前記座部1を上昇させる動作と、前記脚載せ部3を下降させる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部16と前記脚駆動部32とを制御する制御装置6と、を備えている。
【解決手段】使用者が着座する座部1と、前記座部1の後部側をリクライニング中心A1としてリクライニング可能である背凭れ部2と、前記座部1の前部側を回動中心51として回動可能であり、使用者の脚部を挟持する施療部40を備えた脚載せ部3と、を備えた椅子型マッサージ機である。前記座部1を前記脚載せ部3と共に、椅子型マッサージ機が載置される載置面に対して上下に昇降させる昇降駆動部16と、前記脚載せ部3を上下に回動させる脚駆動部32と、前記座部1を上昇させる動作と、前記脚載せ部3を下降させる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部16と前記脚駆動部32とを制御する制御装置6と、を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、効果的に脚部のストレッチを行うことができる椅子型マッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マッサージ機として、座部、背凭れ部、及び脚載せ部とを有し、これらにエアセルなどの施療具が設けられている椅子型マッサージ機が知られている。このような椅子型マッサージ機は、例えば、脚載せ部に設けられたエアセルによって使用者の脚部を圧迫して固定状態として、脚載せ部を下方に回動させることができる(例えば、特許文献1参照)。したがって、特許文献1に開示された椅子型マッサージ機は、使用者の脚部の筋肉を引っ張るストレッチを行うことができる。また、脚載せ部に設けられたエアセルによって使用者の脚部を圧迫して固定状態とし、座部の前側上部に設けられたエアセルによって使用者の大腿部を押し上げた状態として、脚載せ部を下方に回動させることができる(例えば、特許文献2参照)。したがって、特許文献2に開示された椅子型マッサージ機は、大腿部の動きを規制した状態で、効果的に使用者の脚部の筋肉を引っ張るストレッチを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−56766号公報
【特許文献2】特開2004−41383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された椅子型マッサージ機は、脚載せ部を座部に対して上昇させた上位置状態から下降させた下位置状態とした場合、脚載せ部又は使用者の足先と、椅子型マッサージ機が載置される載置面(床面)との距離を確保することができず、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができない。
また、上記特許文献2に開示された椅子型マッサージ機は、大腿部を押し上げて脚載せ部を下降させるので、上記特許文献1に開示された椅子型マッサージ機よりは脚を伸ばす作用は大きくなる。しかし、上記特許文献1と同様、脚載せ部を座部に対して上昇させた上位置状態から下降させた下位置状態とした場合、脚載せ部又は使用者の足先と、椅子型マッサージ機が載置される載置面との距離を確保することができず、やはり脚部に対して十分なストレッチ効果を得ることができない。
本発明は、このような問題を解消するためになされたものであり、効果的に脚部のストレッチを行うことができる椅子型マッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の椅子型マッサージ機は、使用者が着座する座部と、前記座部の後部側をリクライニング中心としてリクライニング可能である背凭れ部と、前記座部の前部側を回動中心として回動可能であり、使用者の脚部を挟持する施療部を備えた脚載せ部と、を備えた椅子型マッサージ機において、前記座部を前記脚載せ部と共に、椅子型マッサージ機が載置される載置面に対して上下に昇降させる昇降駆動部と、前記脚載せ部を上下に回動させる脚駆動部と、前記座部を上昇させる動作と、前記脚載せ部を下降させる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部と前記脚駆動部とを制御する制御装置と、を備えていることを特徴とする。
このような構成とすることにより、脚載せ部を座部に対して上昇させた上位置状態から下降させた下位置状態とする際、下位置状態にある脚載せ部又は使用者の足先と、載置面との距離を確保することができ、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。また、このような構成は、脚の長い使用者に対して特に有効である。
【0006】
この場合、前記昇降駆動部は、前記座部を前に揺れ動かした前位置状態と、前記座部を後ろに揺れ動かし、当該座部の前部側を前記前位置状態よりも上昇させた後位置状態と、の間で、所定位置をロッキング中心として前後に揺り動かすことが好ましい。
このような構成とすることにより、単に座部を上昇させるのではなく、ロッキング動作を利用して脚部のストレッチを行うことができるので、使用者に与えるリラックス効果を高めることができる。
【0007】
また、前記背凭れ部をリクライニングさせる駆動装置を備え、当該駆動装置は前記制御装置により動作制御されることが好ましい。
この場合、前記制御装置は、前記座部を上昇させる動作と、前記脚載せ部を下降させる動作と、前記背凭れ部を後方にリクライニングさせる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部、前記脚駆動部、及び前記駆動装置を制御することが好ましい。あるいは、前記制御装置は、前記座部を前記後位置状態とした状態で、前記脚載せ部を下降させる動作と、前記背凭れ部を後方にリクライニングさせる動作と、を連動させるよう前記脚駆動部、及び前記駆動装置を制御することが好ましい。
このような構成とすることにより、脚部のストレッチに加えて、上半身が後方に反らされて背部(背筋)のストレッチを行うことができる。
【0008】
また、前記制御装置により動作制御され、前記脚載せ部を脚の長手方向へ移動させる移動駆動部を備え、前記制御装置は、前記座部を上昇させる動作と、前記脚載せ部を下降させる動作と、前記脚載せ部を前記座部から離反させる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部、前記脚駆動部、及び前記移動駆動部を制御することが好ましい。
このような構成とすることにより、脚部を伸ばす距離を更に大きくすることができ、脚部に対してより効果的なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、効果的に脚部のストレッチを行うことができる。特に、大腿部の表側の筋肉を効果的に伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の椅子型マッサージ機の構成を説明する側面図である。
【図2】リクライニング状態にある椅子型マッサージ機の側面図である。
【図3】脚載せ部をさらに上昇させた椅子型マッサージ機の側面図である。
【図4】ロッキング動作を説明する椅子型マッサージ機の側面図である。
【図5】ロッキング動作を説明する椅子型マッサージ機の側面図である。
【図6】ロッキング駆動部を上から見た説明図である。
【図7】反力部材の説明図である。
【図8】本発明の椅子型マッサージ機のブロック図である。
【図9】本実施形態のストレッチ動作(その1)を説明する図であり、(a)は、椅子本体が前位置状態、背凭れ部が起立状態、かつ脚載せ部が第3状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部が起立状態、かつ脚載せ部が第1状態にある側面模式図であり、(c)は、(b)の状態から脚載せ部が座部から離反した状態にある側面模式図である。
【図10】本実施形態のストレッチ動作(その2)を説明する図であり、(a)は、椅子本体が前位置状態、背凭れ部が起立状態、かつ脚載せ部が第3状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部がリクライニング状態、かつ脚載せ部が第2状態にある側面模式図である。
【図11】本実施形態のストレッチ動作(その3)を説明する図であり、(a)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部が起立状態、かつ脚載せ部が第3状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部がリクライニング状態、かつ脚載せ部が第2状態にある側面模式図である。
【図12】本実施形態のストレッチ動作(その4)を説明する図であり、(a)は、椅子本体が前位置状態、背凭れ部がリクライニング状態、かつ脚載せ部が第4状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部がリクライニング状態、かつ脚載せ部が第2状態にある側面模式図である。
【図13】本実施形態のストレッチ動作(その5)を説明する図であり、(a)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部がリクライニング状態、かつ脚載せ部が第4状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部がリクライニング状態、かつ脚載せ部が第2状態にある側面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の椅子型マッサージ機の構成を説明する側面図である。この椅子型マッサージ機は、床面に設置されるフレーム4と、このフレーム4に設けられかつ使用者(被施療者)が着座する座部1と、この座部1の後側に設けられかつ使用者が凭れる背凭れ部2と、座部1の前側に設けられかつ使用者が脚を載せる脚載せ部3とを備えている。なお、この座部1、背凭れ部2、及び脚載せ部3とにより椅子本体Bを構成している。
なお、本発明では、座部1に着座した使用者が見て、その前方が前であり、後方が後ろであり、この使用者を基準として各方向が定義される。
【0012】
フレーム4は、床面に設置される不動の固定フレーム10と、この固定フレーム10に対して前後方向に往復移動することができる可動フレーム11とを有している。固定フレーム10は、前後方向に延びている左右の足部10aを有している。可動フレーム11は、座部1が取り付けられている第一フレーム11aと、この第一フレーム11aと固定フレーム10とを連結するために上下方向に長い第二フレーム11bとを有している。第一フレーム11aは第二フレーム11bに固定され、両者は一体となって前後方向に往復移動する。可動フレーム11を移動可能とするための構成は、後に説明する。
【0013】
背凭れ部2は、可動フレーム11の後部にある左右水平方向の支軸50に回動可能として取り付けられており、可動フレーム11に対して支軸50の中心線回りに回動できる。すなわち、背凭れ部2は、座部1の後部側にある支点となる支軸50の中心をリクライニング中心A1として、リクライニング可能である。このため、背凭れ部2は、図1に示している上方へ延びている起立状態と、図2に示している後方へ倒れた状態(リクライニング状態)とのいずれかの状態、さらには、その中間位置にある状態(図示せず)となることができる。
【0014】
背凭れ部2内にはマッサージユニット5が設けられている。マッサージユニット5は、背凭れ部2の内部に設けられたガイドレール33に移動可能としてガイドされており、昇降機構34が動作することによって、ガイドレール33に沿って背凭れ部2の長手方向に移動することができる。
マッサージユニット5は、マッサージ動作を行うマッサージ具として使用者の腰部から背中及び肩部に当接可能な左右の施療子(揉み玉)7を有している。マッサージユニット5に搭載されたモータ、減速器及び回転軸を含む駆動部37が駆動することで、施療子7に揉みや叩き等の動作を行わせることができ、この施療子7の動作により、前記マッサージ動作が実現される。
【0015】
脚載せ部3は、可動フレーム11の前部にある左右水平方向の支軸51に回動可能として取り付けられていて、可動フレーム11に対して支軸(回動中心)51の中心線回りに回動できる。このため、脚載せ部3は、可動フレーム11の前端から下方に垂れ下がった姿勢(図1の実線の状態)となる図1の状態(第1状態)と、フレーム4の前端から前方へ(傾斜して)延びた姿勢となる図2の状態(第2状態)とのいずれか、さらには、その中間位置にある状態(図示せず)となることができる。
背凭れ部2と脚載せ部3との間には前後方向に長い連動部材31が設けられていて、図1のように、背凭れ部2が起立状態にあると脚載せ部3が第1状態にあるが、図2のように、背凭れ部2がリクライニング状態になると、連動部材31によって、脚載せ部3が連動して第2状態となる。
さらに、図示は省略するが、脚載せ部3における後述する第二枠部3bは、座部1に回動可能に連結された支持部と、この支持部に対して脚の長手方向へ移動可能な可動部とを有している。そして、この第二枠部3bに設けられた移動駆動部39(図8参照)によって、可動部を支持部に対して移動可能とされている。したがって、脚載せ部3は、移動駆動部39によって座部1に対して脚の長手方向へ移動可能である。この移動駆動部39は、モータとネジ棒とによるアクチュエータであり、支持部に設けられたネジ棒に螺合するナットが可動部に取り付けられて構成されている。なお、移動駆動部39は、エアの供給と排出とによって伸縮するエアアクチュエータであってもよい。
【0016】
また、脚載せ部3は、図3に示しているように、前記支軸51に回動可能として取り付けられた第一枠部3aと、この第一枠部3aに対して左右方向の中心線51回りに回動可能として取り付けられている第二枠部3bと、第一枠部3aと第二枠部3bとの間に設けられた脚駆動部32とを有している。すなわち、第一枠部3aと第二枠部3bは、同一の支軸51に回動可能に軸支されている。脚駆動部32は、エアの供給又は排出によって膨張又は収縮するエアセルからなり、フレーム4内に設けられたエアユニット(図示せず)からこのエアセルにエアが供給されると、図1及び図3に示しているように、エアセルが膨張して第二枠部3bを持ち上げ、当該第二枠部3bは前記第1状態及び前記第2状態からさらに上昇することができる。この状態では、脚載せ部3は、使用者の脚を伸ばした状態として支持することが可能となる。すなわち、脚載せ部3は、背凭れ部2が起立状態にあり脚駆動部32が膨張状態にある第3状態(図1の二点鎖線の状態)と、背凭れ部2がリクライニング状態にあり脚駆動部32が膨張状態にある第4状態(図3参照)となることができる。そして、脚載せ部3の床面に対する高さは、第1〜第4状態の順に高くなるよう設定されており、脚載せ部3は、この第1〜第4状態の範囲で回動かつ任意の位置で位置決め可能である。また、この脚駆動部32による脚載せ部3の回動範囲は、背凭れ部2のリクライニングに伴う脚載せ部3の回動範囲よりも大きく設定されている。
また、脚載せ部3は、マッサージ動作を行うマッサージ具として使用者の脚部を左右から挟持可能な施療部40を有している。この施療部40は、エアの供給又は排出によって膨張又は収縮するエアセルからなり、上記エアユニットからこのエアセルにエアが供給されると、エアセルが膨張して使用者の脚部を挟持することができる。
【0017】
可動フレーム11を前後方向に移動可能とさせるための構成について説明する。
図1と図2において、可動フレーム11(第二フレーム11b)は、固定フレーム10の前記足部10aの前後方向途中位置に設けられた左右水平方向の支軸52に回動可能として取り付けられている。このため、可動フレーム11は固定フレーム10に対して支軸52の中心線回りに回動できる。
すなわち、本実施形態では、この支軸52(この支軸52の中心線)がロッキング中心A2となり、可動フレーム11は、固定フレーム10に対してこのロッキング中心A2を支点として前後方向に往復回動することができる。そして、このロッキング中心A2はリクライニング中心A1と上下方向に関して位置が異なっている。
【0018】
そして、座部1は、クッション性のある座本体部1aを有し、この座本体部1aが可動フレーム11(第一フレーム11a)上に取り付けられている。また、座部1は、マッサージ動作を行うマッサージ具として使用者の大腿部を下方から押し上げ可能な施療部42を有している。この施療部42は、エアの供給又は排出によって膨張又は収縮するエアセルからなり、上記エアユニットからこのエアセルにエアが供給されると、エアセルが膨張して使用者の大腿部を押し上げることができる。さらにこの可動フレーム11(第一フレーム11a)の後部側に背凭れ部2の支点となる前記支軸50が設けられている。このため、可動フレーム11が、背凭れ部2及び座部1を支持している構成となる。
以上より、可動フレーム11は前後方向に往復回動可能となり、この結果、座部1及び背凭れ部2を前後方向に揺り動かすことが可能となる。
【0019】
そして、本発明の椅子型マッサージ機では、背凭れ部2をリクライニング状態(図2及び図4参照)とし、この状態に維持された背凭れ部2を、座部1及び脚載せ部3と共に、前記ロッキング中心A2を支点として強制的に前後に揺り動かす機能を有している。この前後に揺り動かす動作がロッキング動作となる。
図4と図5は、ロッキング動作を説明する側面図である。図4が、椅子本体Bを前に揺れ動かした前位置状態を示し、図5が、椅子本体Bを後ろに揺れ動かし、座部1の前部側を前位置状態よりも上昇させた後位置状態を示している。したがって、このロッキング動作は、座部1を脚載せ部3と共に移動させる方向(椅子本体Bを移動させる方向)は、前後成分だけでなく上下成分を含んでいる。このロッキング動作を行うために、椅子型マッサージ機はロッキング機構部15を備えている。
【0020】
本実施形態のロッキング機構部15は、可動フレーム11を固定フレーム10に対してロッキング中心A2を支点として強制的に往復回動させるロッキング駆動部16を有している。このロッキング駆動部16が、座部1の前部側を脚載せ部3と共に、床面に対して上下に昇降させる昇降駆動部として機能する。
可動フレーム11は、第二フレーム11bから前方へ延びている第三フレーム11cを更に有していて、この第三フレーム11cと固定フレーム10との間に、前記ロッキング駆動部16が設けられている。
【0021】
図6は、ロッキング駆動部16を上から見た説明図であり、一部を断面により示している。ロッキング駆動部16は、モータ17、モータ17の回転数を減速する減速器18、及び、この減速器18の出力軸18aの回転運動を可動フレーム11の(つまり、椅子本体Bとの)ロッキング中心A2回りの前後方向の往復運動に変換するリンク部19とを有している。なお、モータ17の駆動力は、ベルト17aを介して減速器18に入力される。
本実施形態では(図5参照)、モータ17及び減速器18は前記第三フレーム11cに固定されていて、リンク部19が、減速器18の出力軸18aと固定フレーム10との間に介在し、出力軸18aの中心線が左右方向に向いている配置である。
なお、図示しないが、これとは反対に、モータ17及び減速器18が固定フレーム10に固定されていて、リンク部19が、減速器18の出力軸18aと第三フレーム11cとの間に介在した構成であってもよい。
【0022】
前記リンク部19は、出力軸18aと同軸に設けられ当該出力軸18aと一体回転可能である円板形状である回転板(回転部材)20と、この回転板20に取り付けられた偏心軸21と、この偏心軸21と固定フレーム10(足部10a)との間に設けられているクランク部材22とを有している。
回転板20は、出力軸18aがその中心線(回転中心C1)回りに回転すると、その回転力が伝達され当該中心線回りに回転する。偏心軸21は、回転板20の回転中心C1に対して偏心した軸線C2を中心として当該回転板20に取り付けられている。
そして、クランク部材22の一端部が偏心軸21に回転自在として取り付けられ、他端部が固定フレーム10に設けられた支軸53(図5参照)に回転自在として取り付けられている。
【0023】
このリンク部19の構成によれば、モータ17が一方向に連続回転することで、減速器18の出力軸18a及び回転板20が一方向に連続回転する。すると、この回転板20上にある偏心軸21が、回転中心C1回りの円運動を行い、この円運動は、クランク部材22によって、可動フレーム11の前後方向の往復運動(図4と図5)に変換される。すなわち、このリンク部19により往復クランク機構が構成されている。
【0024】
また、本実施形態では、図1と図2に示しているように、背凭れ部2のリクライニング駆動用の駆動装置35が設けられている。なお、この駆動装置35と、前記ロッキング駆動部16(図4参照)とは、左右方向に並んでフレーム4の中央領域に設けられている。
この駆動装置35は、モータとネジ棒とによる伸縮アクチュエータであり、その前端部が第三フレーム11cに取り付けられ、後端部が背凭れ部2のフレーム2aに取り付けられている。なお、駆動装置35は、エアの供給と排出とによって伸縮するエアアクチュエータであってもよい。
アクチュエータが伸張した状態で(図1)背凭れ部2は起立状態となり、短縮した状態で(図2)背凭れ部2はリクライニング状態となる。アクチュエータが短縮した状態に維持されることで、座部1に対する背凭れ部2のリクライニング角度が決定(拘束)された状態となる。
【0025】
また、椅子型マッサージ機には、使用者が操作するコントローラ43(図8参照)が設置されている。このコントローラ43に設けられたロッキング動作の開始ボタンを使用者が選択すると、各部の動作を制御する制御装置6によって、背凭れ部2が起立状態にあれば駆動装置35が駆動してリクライニング状態(図2及び図4参照)とし、ロッキング駆動部16の動作が開始される。これにより、固定フレーム10に対して可動フレーム11を前後に往復回動させ、背凭れ部2、座部1及び脚載せ部3を共に、ロッキング中心A2を支点として前後に揺り動かすロッキング動作を実行させることができる。
【0026】
したがって、座部1に着座した使用者の身体(全身)を、前後方向に大きく揺らすことができる。すなわち、このロッキング動作の軌道(椅子型マッサージ機の中央部における軌道)は、上下方向の変位よりも前後方向の変位が十分に大きい。なお、図4において、リクライニング中心A1における軌道を太線で示している。
しかも、背凭れ部2がリクライニング状態にあるので、使用者の上半身を後方に倒し背凭れ部2に凭れさせた姿勢として前後に揺することができる。この結果、使用者に与えるリラックス効果を高めることが可能となる。
【0027】
さらに、背凭れ部2がリクライニング状態にあることから、使用者の上半身の一部が施療子7に乗った状態となる。このため、前記制御装置6の動作制御によって、使用者の身体を前後に揺すりながら、施療子7にマッサージ動作を実行させることで、リラックス効果の他に、当該施療子7による施療効果も追加的に与えることができる。
【0028】
また、本実施形態では、ロッキング動作の軌道は、上に凸の円弧形状となる。このような軌道を有するロッキング動作によれば、リクライニング中心A1における軌道には頂部が存在することから、当該軌道の中には、前後方向へ移動させる範囲が多く含まれる。
さらに、図4において、このロッキング動作における例えばリクライニング中心A1における軌道は、上下方向の幅よりも前後方向の幅Wが長いのに加えて、当該軌道の前後方向幅Wの範囲内に、ロッキング中心A2が存在している。すなわち、これは、リクライニング中心A1とロッキング中心A2とが、上下方向の位置に関しては離れているが、前後方向の位置に関しては、近くに存在していることを意味している。
【0029】
このように、リクライニング中心A1とロッキング中心A2とが、前後方向の位置に関して近くに存在していることで、より効果的に使用者の身体を前後方向に揺することが可能となり、使用者に心地よさを与えることが可能となる。
すなわち、仮にロッキング中心がリクライニング中心に比べて極端に前に存在していると、そのロッキング中心回りに座部と背凭れ部とを往復回動させても、背凭れ部においては前後方向よりも上下方向に揺すられる成分が大きくなる。特に、頭部においては大きく上下動することとなる。また、逆に、ロッキング中心がリクライニング中心に比べて極端に後ろに存在していると、座部に着座している使用者は、座部から前方へずれ落ちそうな作用を受ける。
【0030】
これに対して、本実施形態のように、リクライニング中心A1とロッキング中心A2とが、前後方向の位置に関して近くに存在していることで、頭が上下方向に揺すられる成分が大きくなることを防ぎ、また、前方へずれ落ちそうになることを防止することができる。なお、リクライニング中心A1とロッキング中心A2とは、前後方向の位置に関して近くに存在していればよく、その範囲は、リクライニング中心A1における軌道を含めて、当該軌道の幅Wの二倍の長さを有する前後方向寸法の範囲内に、ロッキング中心A2が存在していればよい。
【0031】
また、本実施形態のロッキング機構部15によれば、図4と図5に示しているように、回転板20が半回転すると、ロッキング動作の内の前方への片道移動が行われ、次の半回転により、後方への片道移動が行われる。つまり、回転板20が一回転する毎に、ロッキング動作が一往復行われる。このように、回転板20、偏心軸21及びクランク部材22を有することで往復クランク機構が構成され、この構成により、回転板20が一方向に回転を継続することで、前後の往復移動が繰り返される。そして、回転板20上の偏心軸21が上部に到達すると、ロッキング動作の前方の軌道端部に到達し、偏心軸21が下部に到達すると、ロッキング動作の後方への軌道端部に到達する。
【0032】
そして、モータ17が一定速度で回転することにより、減速器18の出力軸18aも一定速度で回転するが、前記往復クランク機構により、偏心軸21が上部に存在している状態と、偏心軸21が下部に存在している状態とで、ロッキング動作中における前後方向の移動速度成分は遅くなる。
これは、一般的にも、往復クランク機構では、クランク部材の一端部にある偏心軸が回転中心回りに一定速度で偏心回転しても、その偏心軸の位置(位相)に応じて、クランク部材の他端部側の往復移動方向に関する移動速度は、連続的(正弦関数的)に変化するためであり、特に、偏心軸が上死点と下死点とにある位置で、移動速度は最小となるためである。
すなわち、本実施形態の場合、前記のとおり往復クランク機構を備えていることから、クランク部材22の一端側にある偏心軸21が回転中心(中心線C1)回りに一定速度で回転しても、偏心軸21の位置(位相)に応じて、クランク部材22の他端側にある支軸53に対する、偏心軸21のロッキング動作方向(往復移動方向)に関する相対移動速度は、連続的(正弦関数的)に変化する。そこで、可動フレーム11のロッキング動作位置に応じて、回転板20における偏心軸21の位置を設定すれば、偏心軸21が上部に存在している状態と、偏心軸21が下部に存在している状態とで、ロッキング動作中における前後方向の移動速度成分は遅くなるように構成することができる。具体的には、ロッキング中心A2回りの円弧軌道において、偏心軸21が上死点と下死点となる位置で、可動フレーム11がロッキング動作の軌道端部となるように設定すればよい。
以上より、本実施形態のリンク部19によれば、可動フレーム11がロッキング中心A2回りに往復運動する際の、当該往復運動の前後方向の移動速度成分を変化させる速度変更部8としての機能を備えることができる。
【0033】
この速度変更部8により、座部1等を所定の軌道で前後に往復揺り動かす中で、前後の軌道端部に近づくにつれて揺れ速度を徐々に遅くさせることができる。このため、前後それぞれの軌道端部で前後方向に移動する速度成分が大きくならず、この結果、慣性力によって座部1に対して使用者の身体が前又は後ろにずれるのを防止することができ、使用者により一層心地よい揺れを与えることが可能となる。
なお、ロッキング動作中における前後方向の移動速度を変化させるために、例えば前記制御装置6が、モータ17の回転速度を変速制御することも考えられるが、本実施形態では、このような制御は不要であり、モータ17を一定速度で回転させればよい。
【0034】
また、図2に示しているように、ロッキング動作の中で座部1等が軌道端部に近づくと特に、当該ロッキング動作を妨げる方向に大きな力を生じさせる反力部材36が設けられている。なお、軌道中央部では、ロッキング動作を妨げる方向に生じさせる反力部材36による力は、小さい又はゼロとなるように構成されている。
実施形態の反力部材36はバネ36aであり、固定フレーム10と可動フレーム11との間に設けられている。このバネ36aによれば、ロッキング動作を妨げる方向にバネ力を生じさせることで、モータ17及び減速器18への負荷を低減することができる。
【0035】
すなわち、座部1等が前方へ揺すられ、前方の軌道端部へと移動した前位置状態では(図2)、背凭れ部2及び座部1上の使用者の体重さらにはその慣性力の影響で、可動フレーム11には、図7(a)に示しているように、さらに前方へ回動しようとする力(矢印F1)が作用する。この後、モータ17及び減速器18は、この力に抗しながら可動フレーム11を、反対方向となる後方へ移動させるように駆動する必要があるので、モータ17及び減速器18には大きな負荷が作用する。
そこで、この状態では、バネ36aは自然状態から伸張した状態となる。すると、このバネ36aの復元力により、前記力(矢印F1)とは反対である可動フレーム11を後方へ戻す方向の力(モーメント)M1を、可動フレーム11に与える。このためモータ17及び減速器18への負荷を低減することができる。
【0036】
これとは反対(図5)に、座部1等が後方へ揺すられ、後方の軌道端部に移動した後位置状態では、可動フレーム11には、図7(b)に示しているように、さらに後方へ回動しようとする力(矢印F2)が作用する。この場合、前記と同様に、モータ17及び減速器18は、この力に抗しながら可動フレーム11を、反対方向となる前方へ移動させるように駆動する必要があるので、モータ17及び減速器18には大きな負荷が作用する。
そこで、この状態では、バネ36aは自然状態から伸張した状態となる。すると、このバネ36aの復元力により、今度は、前記力(矢印F2)とは反対である可動フレーム11を前方へ戻す方向の力(モーメント)M2を、可動フレーム11に与える。このため、モータ17及び減速器18への負荷を低減できる。
なお、後方の軌道端部と前方の軌道端部との中間の軌道中央部では、バネ36aの長手方向の延長線上に、すなわちバネ36aの弾性力(前記復元力)が作用する方向の延長線上にロッキング中心A2が存在する状態となるため、当該ロッキング中心A2回りのモーメントは生じず、ロッキング動作を妨げる方向に生じさせる力はゼロとなる。
【0037】
また、本実施形態では、通常運転時に、モータ17の駆動力がリンク部19を介して可動フレーム11に伝達され、座部1等を前後に揺り動かす構成であるが、異常時に、この動力伝達を解除する動力伝達解除部25(図6参照)を備えている。
すなわち、モータ17の駆動力は減速器18の出力軸18aに伝わるが、出力軸18aと回転板20との間は、所定の許容トルク以上が作用すると滑りが生じるように構成されている。
【0038】
この構成とするために、出力軸18aには、回転板20を表裏で挟む挟み部材26a,26bが設けられ、この挟み部材26a,26bは出力軸18aと必ず一体回転する。また、出力軸18aには、挟み部材26a,26bが回転板20を挟む力を付与する弾性部材(実施例では皿バネ)27が設けられている。これら挟み部材26a,26b及び弾性部材27が、前記動力伝達解除部25に含まれる。
そして、回転板20は出力軸18aに回転方向に固定されておらず、弾性部材27を用いた挟み部材26a,26bによる挟み力により、回転板20は出力軸18aと一体回転することができる。また、回転板20はクランク部材22を介して固定フレーム10に機械的に連結されている。
【0039】
したがって、出力軸18aと回転板20との間に、所定の許容トルク以上が作用すると、回転板20の側面20aと、挟み部材26a,26bの挟み面26c,26dとの間で滑りが生じ、動力伝達が解除される。
このように、所定の許容トルク以上のトルクが作用する場合は、例えば、背凭れ部2がその背面で障害物と接触し、当該背凭れ部2及び座部1を前後に揺り動かす動作が妨げられた場合である。
このように、座部1等を前後に揺り動かす動作が妨げられると、前記許容トルクが作用して回転板20と挟み部材26a,26bとの間で滑りが発生し、当該座部1等を前後に揺り動かすモータ17の駆動力が、可動フレーム11に全て伝達されず、当該座部1等が無理矢理に動かされることを防ぐことができる。
【0040】
この動力伝達解除部25によれば、座部1等を揺れ動かしている最中に、障害物と接触してその動作が妨げられると、揺り動かす駆動力を無理に座部1等に伝達させないで済むため、背凭れ部2と座部1と脚載せ部3側、及び、揺り動かすためのロッキング駆動部16側に大きな負荷が作用するのを防ぐことができ、椅子型マッサージ機の故障を防止することができる。
【0041】
以下、本実施形態の椅子型マッサージ機のストレッチ動作について、図面に基づいて説明する。
図8は、本発明の椅子型マッサージ機のブロック図である。図8に示しているように、制御装置6は、コントローラ43に電気的に接続されており、コントローラ43から入力される入力信号に基づいて、ロッキング駆動部16、脚駆動部32、駆動装置35、駆動部37、移動駆動部39、及び施療部40,42を動作制御するための出力信号を出力する。
【0042】
[ストレッチ動作(その1)]
図9は、本実施形態のストレッチ動作(その1)を説明する図であり、(a)は、椅子本体Bが前位置状態、背凭れ部2が起立状態、かつ脚載せ部3が第3状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2が起立状態、かつ脚載せ部3が第1状態にある側面模式図であり、(c)は、(b)の状態から脚載せ部3が座部1から離反した状態にある側面模式図である。以下、このストレッチ動作(その1)について説明する。
例えば、コントローラ43に設けられたストレッチ動作(その1)ボタンを使用者が選択すると、図9(a)に示しているとおり、椅子本体Bを前位置状態、背凭れ部2を起立状態、及び脚載せ部3を第3状態となるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16、駆動装置35、及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。続いて、制御装置6は、使用者の脚部を挟持するように施療部40を動作制御する。続いて、図9(b)に示しているとおり、背凭れ部2を起立状態とした状態で、椅子本体Bを前位置状態から後位置状態へと状態変更させつつ脚載せ部3を第3状態から第1状態へと状態変更させるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。続いて、図9(c)に示しているとおり、制御装置6は、椅子本体Bの後位置状態への移動及び脚載せ部3の第1状態への移動と同時に又は若干遅れて、脚載せ部3を座部1から離反させるように移動駆動部39を各駆動部16,32と連動させて動作制御する。このとき、使用者の大腿部を押し上げるように施療部42を動作制御してもよい。
【0043】
このように動作することにより、使用者の脚部が施療部40によって脚載せ部3に拘束された状態で下方に引っ張られるので、脚部のストレッチを行うことができる。しかも、脚載せ部3を第1状態に近づくように下降させていっても、椅子本体Bが後位置状態に近づいていくので、脚載せ部3の足先側端部又は使用者の足先から床面までの距離H1(図9(b)の状態),H2(図9(c)の状態)を十分に確保することができ、脚載せ部3又は足先が床面に接地してしまうことを防止することができる。したがって、例えば脚の長い使用者であっても、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。また、座部1と第1状態における脚載せ部3とがなす角度θ1が、座部1と第2状態における脚載せ部3とがなす角度θ2(例えば、図10(b)参照)に比べて小さいため、膝の曲げ角度が大きくなり、脚部に対して強めのストレッチ(脚伸ばし)を行うことができる。
【0044】
[ストレッチ動作(その2)]
図10は、本実施形態のストレッチ動作(その2)を説明する図であり、(a)は、椅子本体Bが前位置状態、背凭れ部2が起立状態、かつ脚載せ部3が第3状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2がリクライニング状態、かつ脚載せ部3が第2状態にある側面模式図である。以下、このストレッチ動作(その2)について説明する。
例えば、コントローラ43に設けられたストレッチ動作(その2)ボタンを使用者が選択すると、図10(a)に示しているとおり、椅子本体Bを前位置状態、背凭れ部2を起立状態、及び脚載せ部3を第3状態となるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16、駆動装置35、及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。続いて、制御装置6は、使用者の脚部を挟持するように施療部40を動作制御する。続いて、図10(b)に示しているとおり、椅子本体Bを前位置状態から後位置状態へと状態変更させ、背凭れ部2を起立状態からリクライニング状態へと状態変更させ、脚載せ部3を第3状態から第2状態へと状態変更させるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16、駆動装置35、及び脚駆動部32とをそれぞれ連動させて動作制御する。このとき、使用者の大腿部を押し上げるように施療部42を動作制御してもよい。
【0045】
このように動作することにより、使用者の脚部が施療部40によって脚載せ部3に拘束された状態で、脚部が下方に引っ張られかつ上半身が後方に反らされるので、脚部及び背部(背筋)のストレッチを行うことができる。しかも、ストレッチ動作(その1)と同様、脚載せ部3を第2状態に近づくように下降させていっても、椅子本体Bが後位置状態に近づいていくので、脚載せ部3の足先側端部又は使用者の足先から床面までの距離H3を十分に確保することができ、脚載せ部3又は足先が床面に接地してしまうことを防止することができる。したがって、例えば脚の長い使用者であっても、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。また、座部1と第2状態における脚載せ部3とがなす角度θ2が、座部1と第1状態における脚載せ部3とがなす角度θ1(図9(b)参照)に比べて大きいため、膝の曲げ角度が小さくなり、脚部に対して弱めのストレッチ(脚伸ばし)を行うことができる。
【0046】
[ストレッチ動作(その3)]
図11は、本実施形態のストレッチ動作(その3)を説明する図であり、(a)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2が起立状態、かつ脚載せ部3が第3状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2がリクライニング状態、かつ脚載せ部3が第2状態にある側面模式図である。以下、このストレッチ動作(その3)について説明する。
例えば、コントローラ43に設けられたストレッチ動作(その3)ボタンを使用者が選択すると、図11(a)に示しているとおり、椅子本体Bを後位置状態、背凭れ部2を起立状態、及び脚載せ部3を第3状態となるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16、駆動装置35、及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。続いて、制御装置6は、使用者の脚部を挟持するように施療部40を動作制御する。続いて、図11(b)に示しているとおり、椅子本体Bを後位置状態とした状態で、背凭れ部2を起立状態からリクライニング状態へと状態変更させつつ脚載せ部3を第3状態から第2状態へと状態変更させるように、制御装置6は、駆動装置35及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。このとき、使用者の大腿部を押し上げるように施療部42を動作制御してもよい。
【0047】
このように動作することにより、使用者の脚部が施療部40によって脚載せ部3に拘束された状態で、脚部が下方に引っ張られかつ上半身が後方に反らされるので、脚部及び背部(背筋)のストレッチを行うことができる。しかも、脚載せ部3を第2状態に近づくように下降させていっても、予め椅子本体Bを後位置状態としているので、脚載せ部3の足先側端部又は使用者の足先から床面までの距離H3を十分に確保することができ、脚載せ部3又は足先が床面に接地してしまうことを防止することができる。したがって、例えば脚の長い使用者であっても、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。また、座部1と第2状態における脚載せ部3とがなす角度θ2が、座部1と第1状態における脚載せ部3とがなす角度θ1(図9(b)参照)に比べて大きいため、膝の曲げ角度が小さくなり、脚部に対して弱めのストレッチ(脚伸ばし)を行うことができる。
【0048】
[ストレッチ動作(その4)]
図12は、本実施形態のストレッチ動作(その4)を説明する図であり、(a)は、椅子本体Bが前位置状態、背凭れ部2がリクライニング状態、かつ脚載せ部3が第4状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2がリクライニング状態、かつ脚載せ部3が第2状態にある側面模式図である。以下、このストレッチ動作(その4)について説明する。
例えば、コントローラ43に設けられたストレッチ動作(その4)ボタンを使用者が選択すると、図12(a)に示しているとおり、椅子本体Bを前位置状態、背凭れ部2をリクライニング状態、及び脚載せ部3を第4状態となるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16、駆動装置35、及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。続いて、制御装置6は、使用者の脚部を挟持するように施療部40を動作制御する。続いて、図12(b)に示しているとおり、背凭れ部2をリクライニング状態とした状態で、椅子本体Bを前位置状態から後位置状態へと状態変更させつつ脚載せ部3を第4状態から第2状態へと状態変更させるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。このとき、使用者の大腿部を押し上げるように施療部42を動作制御してもよい。
【0049】
このように動作することにより、使用者の脚部が施療部40によって脚載せ部3に拘束された状態で下方に引っ張られるので、脚部のストレッチを行うことができる。しかも、脚載せ部3を第2状態に近づくように下降させていっても、椅子本体Bが後位置状態に近づいていくので、脚載せ部3の足先側端部又は使用者の足先から床面までの距離H3を十分に確保することができ、脚載せ部3又は足先が床面に接地してしまうことを防止することができる。したがって、例えば脚の長い使用者であっても、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。また、座部1と第2状態における脚載せ部3とがなす角度θ2が、座部1と第1状態における脚載せ部3とがなす角度θ1(図9(b)参照)に比べて大きいため、膝の曲げ角度が小さくなり、脚部に対して弱めのストレッチ(脚伸ばし)を行うことができる。
【0050】
[ストレッチ動作(その5)]
図13は、本実施形態のストレッチ動作(その5)を説明する図であり、(a)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2がリクライニング状態、かつ脚載せ部3が第4状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2がリクライニング状態、かつ脚載せ部3が第2状態にある側面模式図である。以下、このストレッチ動作(その5)について説明する。
例えば、コントローラ43に設けられたストレッチ動作(その5)ボタンを使用者が選択すると、図13(a)に示しているとおり、椅子本体Bを後位置状態、背凭れ部2をリクライニング状態、及び脚載せ部3を第4状態となるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16、駆動装置35、及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。続いて、制御装置6は、使用者の脚部を挟持するように施療部40を動作制御する。続いて、図13(b)に示しているとおり、椅子本体Bを後位置状態とし、かつ背凭れ部2をリクライニング状態とした状態で、脚載せ部3を第4状態から第2状態へと状態変更させるように、制御装置6は、脚駆動部32を動作制御する。このとき、使用者の大腿部を押し上げるように施療部42を動作制御してもよい。
【0051】
このように動作することにより、使用者の脚部が施療部40によって脚載せ部3に拘束された状態で、脚部が下方に引っ張られるので、脚部のストレッチを行うことができる。しかも、脚載せ部3を第2状態に近づくように下降させていっても、予め椅子本体Bを後位置状態としているので、脚載せ部3の足先側端部又は使用者の足先から床面までの距離H3を十分に確保することができ、脚載せ部3又は足先が床面に接地してしまうことを防止することができる。したがって、例えば脚の長い使用者であっても、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。また、座部1と第2状態における脚載せ部3とがなす角度θ2が、座部1と第1状態における脚載せ部3とがなす角度θ1(図9(b)参照)に比べて大きいため、膝の曲げ角度が小さくなり、脚部に対して弱めのストレッチ(脚伸ばし)を行うことができる。
【0052】
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えばロッキング駆動部及びリクライニング駆動用の駆動装置は、本実施形態において異なる構成を採用することができ、また、図示した以外の構成であってもよい。
また、本実施形態では、背凭れ部に設けたマッサージ具を施療子として説明したが、これ以外であってもよく、エアの供給又は排出によって膨張又は収縮するエアセルであってもよい。また、脚載せ部に設けたマッサージ具をエアセルとして説明したが、これ以外であってもよく、モータ駆動によって脚部を挟持開放する施療部であってもよい。
また、ストレッチ動作(その2〜5)においても、ストレッチ動作(その1)と同様、椅子本体Bの後位置状態への移動及び脚載せ部3の下降と連動させて、脚載せ部3を座部1から離反させるよう制御してもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 座部
2 背凭れ部
3 脚載せ部
6 制御装置
16 ロッキング駆動部(昇降駆動部)
32 脚駆動部
35 駆動装置
39 移動駆動部
40 施療部
51 支軸(回動中心)
A1 リクライニング中心
A2 ロッキング中心
【技術分野】
【0001】
本発明は、効果的に脚部のストレッチを行うことができる椅子型マッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マッサージ機として、座部、背凭れ部、及び脚載せ部とを有し、これらにエアセルなどの施療具が設けられている椅子型マッサージ機が知られている。このような椅子型マッサージ機は、例えば、脚載せ部に設けられたエアセルによって使用者の脚部を圧迫して固定状態として、脚載せ部を下方に回動させることができる(例えば、特許文献1参照)。したがって、特許文献1に開示された椅子型マッサージ機は、使用者の脚部の筋肉を引っ張るストレッチを行うことができる。また、脚載せ部に設けられたエアセルによって使用者の脚部を圧迫して固定状態とし、座部の前側上部に設けられたエアセルによって使用者の大腿部を押し上げた状態として、脚載せ部を下方に回動させることができる(例えば、特許文献2参照)。したがって、特許文献2に開示された椅子型マッサージ機は、大腿部の動きを規制した状態で、効果的に使用者の脚部の筋肉を引っ張るストレッチを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−56766号公報
【特許文献2】特開2004−41383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された椅子型マッサージ機は、脚載せ部を座部に対して上昇させた上位置状態から下降させた下位置状態とした場合、脚載せ部又は使用者の足先と、椅子型マッサージ機が載置される載置面(床面)との距離を確保することができず、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができない。
また、上記特許文献2に開示された椅子型マッサージ機は、大腿部を押し上げて脚載せ部を下降させるので、上記特許文献1に開示された椅子型マッサージ機よりは脚を伸ばす作用は大きくなる。しかし、上記特許文献1と同様、脚載せ部を座部に対して上昇させた上位置状態から下降させた下位置状態とした場合、脚載せ部又は使用者の足先と、椅子型マッサージ機が載置される載置面との距離を確保することができず、やはり脚部に対して十分なストレッチ効果を得ることができない。
本発明は、このような問題を解消するためになされたものであり、効果的に脚部のストレッチを行うことができる椅子型マッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の椅子型マッサージ機は、使用者が着座する座部と、前記座部の後部側をリクライニング中心としてリクライニング可能である背凭れ部と、前記座部の前部側を回動中心として回動可能であり、使用者の脚部を挟持する施療部を備えた脚載せ部と、を備えた椅子型マッサージ機において、前記座部を前記脚載せ部と共に、椅子型マッサージ機が載置される載置面に対して上下に昇降させる昇降駆動部と、前記脚載せ部を上下に回動させる脚駆動部と、前記座部を上昇させる動作と、前記脚載せ部を下降させる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部と前記脚駆動部とを制御する制御装置と、を備えていることを特徴とする。
このような構成とすることにより、脚載せ部を座部に対して上昇させた上位置状態から下降させた下位置状態とする際、下位置状態にある脚載せ部又は使用者の足先と、載置面との距離を確保することができ、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。また、このような構成は、脚の長い使用者に対して特に有効である。
【0006】
この場合、前記昇降駆動部は、前記座部を前に揺れ動かした前位置状態と、前記座部を後ろに揺れ動かし、当該座部の前部側を前記前位置状態よりも上昇させた後位置状態と、の間で、所定位置をロッキング中心として前後に揺り動かすことが好ましい。
このような構成とすることにより、単に座部を上昇させるのではなく、ロッキング動作を利用して脚部のストレッチを行うことができるので、使用者に与えるリラックス効果を高めることができる。
【0007】
また、前記背凭れ部をリクライニングさせる駆動装置を備え、当該駆動装置は前記制御装置により動作制御されることが好ましい。
この場合、前記制御装置は、前記座部を上昇させる動作と、前記脚載せ部を下降させる動作と、前記背凭れ部を後方にリクライニングさせる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部、前記脚駆動部、及び前記駆動装置を制御することが好ましい。あるいは、前記制御装置は、前記座部を前記後位置状態とした状態で、前記脚載せ部を下降させる動作と、前記背凭れ部を後方にリクライニングさせる動作と、を連動させるよう前記脚駆動部、及び前記駆動装置を制御することが好ましい。
このような構成とすることにより、脚部のストレッチに加えて、上半身が後方に反らされて背部(背筋)のストレッチを行うことができる。
【0008】
また、前記制御装置により動作制御され、前記脚載せ部を脚の長手方向へ移動させる移動駆動部を備え、前記制御装置は、前記座部を上昇させる動作と、前記脚載せ部を下降させる動作と、前記脚載せ部を前記座部から離反させる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部、前記脚駆動部、及び前記移動駆動部を制御することが好ましい。
このような構成とすることにより、脚部を伸ばす距離を更に大きくすることができ、脚部に対してより効果的なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、効果的に脚部のストレッチを行うことができる。特に、大腿部の表側の筋肉を効果的に伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の椅子型マッサージ機の構成を説明する側面図である。
【図2】リクライニング状態にある椅子型マッサージ機の側面図である。
【図3】脚載せ部をさらに上昇させた椅子型マッサージ機の側面図である。
【図4】ロッキング動作を説明する椅子型マッサージ機の側面図である。
【図5】ロッキング動作を説明する椅子型マッサージ機の側面図である。
【図6】ロッキング駆動部を上から見た説明図である。
【図7】反力部材の説明図である。
【図8】本発明の椅子型マッサージ機のブロック図である。
【図9】本実施形態のストレッチ動作(その1)を説明する図であり、(a)は、椅子本体が前位置状態、背凭れ部が起立状態、かつ脚載せ部が第3状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部が起立状態、かつ脚載せ部が第1状態にある側面模式図であり、(c)は、(b)の状態から脚載せ部が座部から離反した状態にある側面模式図である。
【図10】本実施形態のストレッチ動作(その2)を説明する図であり、(a)は、椅子本体が前位置状態、背凭れ部が起立状態、かつ脚載せ部が第3状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部がリクライニング状態、かつ脚載せ部が第2状態にある側面模式図である。
【図11】本実施形態のストレッチ動作(その3)を説明する図であり、(a)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部が起立状態、かつ脚載せ部が第3状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部がリクライニング状態、かつ脚載せ部が第2状態にある側面模式図である。
【図12】本実施形態のストレッチ動作(その4)を説明する図であり、(a)は、椅子本体が前位置状態、背凭れ部がリクライニング状態、かつ脚載せ部が第4状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部がリクライニング状態、かつ脚載せ部が第2状態にある側面模式図である。
【図13】本実施形態のストレッチ動作(その5)を説明する図であり、(a)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部がリクライニング状態、かつ脚載せ部が第4状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体が後位置状態、背凭れ部がリクライニング状態、かつ脚載せ部が第2状態にある側面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の椅子型マッサージ機の構成を説明する側面図である。この椅子型マッサージ機は、床面に設置されるフレーム4と、このフレーム4に設けられかつ使用者(被施療者)が着座する座部1と、この座部1の後側に設けられかつ使用者が凭れる背凭れ部2と、座部1の前側に設けられかつ使用者が脚を載せる脚載せ部3とを備えている。なお、この座部1、背凭れ部2、及び脚載せ部3とにより椅子本体Bを構成している。
なお、本発明では、座部1に着座した使用者が見て、その前方が前であり、後方が後ろであり、この使用者を基準として各方向が定義される。
【0012】
フレーム4は、床面に設置される不動の固定フレーム10と、この固定フレーム10に対して前後方向に往復移動することができる可動フレーム11とを有している。固定フレーム10は、前後方向に延びている左右の足部10aを有している。可動フレーム11は、座部1が取り付けられている第一フレーム11aと、この第一フレーム11aと固定フレーム10とを連結するために上下方向に長い第二フレーム11bとを有している。第一フレーム11aは第二フレーム11bに固定され、両者は一体となって前後方向に往復移動する。可動フレーム11を移動可能とするための構成は、後に説明する。
【0013】
背凭れ部2は、可動フレーム11の後部にある左右水平方向の支軸50に回動可能として取り付けられており、可動フレーム11に対して支軸50の中心線回りに回動できる。すなわち、背凭れ部2は、座部1の後部側にある支点となる支軸50の中心をリクライニング中心A1として、リクライニング可能である。このため、背凭れ部2は、図1に示している上方へ延びている起立状態と、図2に示している後方へ倒れた状態(リクライニング状態)とのいずれかの状態、さらには、その中間位置にある状態(図示せず)となることができる。
【0014】
背凭れ部2内にはマッサージユニット5が設けられている。マッサージユニット5は、背凭れ部2の内部に設けられたガイドレール33に移動可能としてガイドされており、昇降機構34が動作することによって、ガイドレール33に沿って背凭れ部2の長手方向に移動することができる。
マッサージユニット5は、マッサージ動作を行うマッサージ具として使用者の腰部から背中及び肩部に当接可能な左右の施療子(揉み玉)7を有している。マッサージユニット5に搭載されたモータ、減速器及び回転軸を含む駆動部37が駆動することで、施療子7に揉みや叩き等の動作を行わせることができ、この施療子7の動作により、前記マッサージ動作が実現される。
【0015】
脚載せ部3は、可動フレーム11の前部にある左右水平方向の支軸51に回動可能として取り付けられていて、可動フレーム11に対して支軸(回動中心)51の中心線回りに回動できる。このため、脚載せ部3は、可動フレーム11の前端から下方に垂れ下がった姿勢(図1の実線の状態)となる図1の状態(第1状態)と、フレーム4の前端から前方へ(傾斜して)延びた姿勢となる図2の状態(第2状態)とのいずれか、さらには、その中間位置にある状態(図示せず)となることができる。
背凭れ部2と脚載せ部3との間には前後方向に長い連動部材31が設けられていて、図1のように、背凭れ部2が起立状態にあると脚載せ部3が第1状態にあるが、図2のように、背凭れ部2がリクライニング状態になると、連動部材31によって、脚載せ部3が連動して第2状態となる。
さらに、図示は省略するが、脚載せ部3における後述する第二枠部3bは、座部1に回動可能に連結された支持部と、この支持部に対して脚の長手方向へ移動可能な可動部とを有している。そして、この第二枠部3bに設けられた移動駆動部39(図8参照)によって、可動部を支持部に対して移動可能とされている。したがって、脚載せ部3は、移動駆動部39によって座部1に対して脚の長手方向へ移動可能である。この移動駆動部39は、モータとネジ棒とによるアクチュエータであり、支持部に設けられたネジ棒に螺合するナットが可動部に取り付けられて構成されている。なお、移動駆動部39は、エアの供給と排出とによって伸縮するエアアクチュエータであってもよい。
【0016】
また、脚載せ部3は、図3に示しているように、前記支軸51に回動可能として取り付けられた第一枠部3aと、この第一枠部3aに対して左右方向の中心線51回りに回動可能として取り付けられている第二枠部3bと、第一枠部3aと第二枠部3bとの間に設けられた脚駆動部32とを有している。すなわち、第一枠部3aと第二枠部3bは、同一の支軸51に回動可能に軸支されている。脚駆動部32は、エアの供給又は排出によって膨張又は収縮するエアセルからなり、フレーム4内に設けられたエアユニット(図示せず)からこのエアセルにエアが供給されると、図1及び図3に示しているように、エアセルが膨張して第二枠部3bを持ち上げ、当該第二枠部3bは前記第1状態及び前記第2状態からさらに上昇することができる。この状態では、脚載せ部3は、使用者の脚を伸ばした状態として支持することが可能となる。すなわち、脚載せ部3は、背凭れ部2が起立状態にあり脚駆動部32が膨張状態にある第3状態(図1の二点鎖線の状態)と、背凭れ部2がリクライニング状態にあり脚駆動部32が膨張状態にある第4状態(図3参照)となることができる。そして、脚載せ部3の床面に対する高さは、第1〜第4状態の順に高くなるよう設定されており、脚載せ部3は、この第1〜第4状態の範囲で回動かつ任意の位置で位置決め可能である。また、この脚駆動部32による脚載せ部3の回動範囲は、背凭れ部2のリクライニングに伴う脚載せ部3の回動範囲よりも大きく設定されている。
また、脚載せ部3は、マッサージ動作を行うマッサージ具として使用者の脚部を左右から挟持可能な施療部40を有している。この施療部40は、エアの供給又は排出によって膨張又は収縮するエアセルからなり、上記エアユニットからこのエアセルにエアが供給されると、エアセルが膨張して使用者の脚部を挟持することができる。
【0017】
可動フレーム11を前後方向に移動可能とさせるための構成について説明する。
図1と図2において、可動フレーム11(第二フレーム11b)は、固定フレーム10の前記足部10aの前後方向途中位置に設けられた左右水平方向の支軸52に回動可能として取り付けられている。このため、可動フレーム11は固定フレーム10に対して支軸52の中心線回りに回動できる。
すなわち、本実施形態では、この支軸52(この支軸52の中心線)がロッキング中心A2となり、可動フレーム11は、固定フレーム10に対してこのロッキング中心A2を支点として前後方向に往復回動することができる。そして、このロッキング中心A2はリクライニング中心A1と上下方向に関して位置が異なっている。
【0018】
そして、座部1は、クッション性のある座本体部1aを有し、この座本体部1aが可動フレーム11(第一フレーム11a)上に取り付けられている。また、座部1は、マッサージ動作を行うマッサージ具として使用者の大腿部を下方から押し上げ可能な施療部42を有している。この施療部42は、エアの供給又は排出によって膨張又は収縮するエアセルからなり、上記エアユニットからこのエアセルにエアが供給されると、エアセルが膨張して使用者の大腿部を押し上げることができる。さらにこの可動フレーム11(第一フレーム11a)の後部側に背凭れ部2の支点となる前記支軸50が設けられている。このため、可動フレーム11が、背凭れ部2及び座部1を支持している構成となる。
以上より、可動フレーム11は前後方向に往復回動可能となり、この結果、座部1及び背凭れ部2を前後方向に揺り動かすことが可能となる。
【0019】
そして、本発明の椅子型マッサージ機では、背凭れ部2をリクライニング状態(図2及び図4参照)とし、この状態に維持された背凭れ部2を、座部1及び脚載せ部3と共に、前記ロッキング中心A2を支点として強制的に前後に揺り動かす機能を有している。この前後に揺り動かす動作がロッキング動作となる。
図4と図5は、ロッキング動作を説明する側面図である。図4が、椅子本体Bを前に揺れ動かした前位置状態を示し、図5が、椅子本体Bを後ろに揺れ動かし、座部1の前部側を前位置状態よりも上昇させた後位置状態を示している。したがって、このロッキング動作は、座部1を脚載せ部3と共に移動させる方向(椅子本体Bを移動させる方向)は、前後成分だけでなく上下成分を含んでいる。このロッキング動作を行うために、椅子型マッサージ機はロッキング機構部15を備えている。
【0020】
本実施形態のロッキング機構部15は、可動フレーム11を固定フレーム10に対してロッキング中心A2を支点として強制的に往復回動させるロッキング駆動部16を有している。このロッキング駆動部16が、座部1の前部側を脚載せ部3と共に、床面に対して上下に昇降させる昇降駆動部として機能する。
可動フレーム11は、第二フレーム11bから前方へ延びている第三フレーム11cを更に有していて、この第三フレーム11cと固定フレーム10との間に、前記ロッキング駆動部16が設けられている。
【0021】
図6は、ロッキング駆動部16を上から見た説明図であり、一部を断面により示している。ロッキング駆動部16は、モータ17、モータ17の回転数を減速する減速器18、及び、この減速器18の出力軸18aの回転運動を可動フレーム11の(つまり、椅子本体Bとの)ロッキング中心A2回りの前後方向の往復運動に変換するリンク部19とを有している。なお、モータ17の駆動力は、ベルト17aを介して減速器18に入力される。
本実施形態では(図5参照)、モータ17及び減速器18は前記第三フレーム11cに固定されていて、リンク部19が、減速器18の出力軸18aと固定フレーム10との間に介在し、出力軸18aの中心線が左右方向に向いている配置である。
なお、図示しないが、これとは反対に、モータ17及び減速器18が固定フレーム10に固定されていて、リンク部19が、減速器18の出力軸18aと第三フレーム11cとの間に介在した構成であってもよい。
【0022】
前記リンク部19は、出力軸18aと同軸に設けられ当該出力軸18aと一体回転可能である円板形状である回転板(回転部材)20と、この回転板20に取り付けられた偏心軸21と、この偏心軸21と固定フレーム10(足部10a)との間に設けられているクランク部材22とを有している。
回転板20は、出力軸18aがその中心線(回転中心C1)回りに回転すると、その回転力が伝達され当該中心線回りに回転する。偏心軸21は、回転板20の回転中心C1に対して偏心した軸線C2を中心として当該回転板20に取り付けられている。
そして、クランク部材22の一端部が偏心軸21に回転自在として取り付けられ、他端部が固定フレーム10に設けられた支軸53(図5参照)に回転自在として取り付けられている。
【0023】
このリンク部19の構成によれば、モータ17が一方向に連続回転することで、減速器18の出力軸18a及び回転板20が一方向に連続回転する。すると、この回転板20上にある偏心軸21が、回転中心C1回りの円運動を行い、この円運動は、クランク部材22によって、可動フレーム11の前後方向の往復運動(図4と図5)に変換される。すなわち、このリンク部19により往復クランク機構が構成されている。
【0024】
また、本実施形態では、図1と図2に示しているように、背凭れ部2のリクライニング駆動用の駆動装置35が設けられている。なお、この駆動装置35と、前記ロッキング駆動部16(図4参照)とは、左右方向に並んでフレーム4の中央領域に設けられている。
この駆動装置35は、モータとネジ棒とによる伸縮アクチュエータであり、その前端部が第三フレーム11cに取り付けられ、後端部が背凭れ部2のフレーム2aに取り付けられている。なお、駆動装置35は、エアの供給と排出とによって伸縮するエアアクチュエータであってもよい。
アクチュエータが伸張した状態で(図1)背凭れ部2は起立状態となり、短縮した状態で(図2)背凭れ部2はリクライニング状態となる。アクチュエータが短縮した状態に維持されることで、座部1に対する背凭れ部2のリクライニング角度が決定(拘束)された状態となる。
【0025】
また、椅子型マッサージ機には、使用者が操作するコントローラ43(図8参照)が設置されている。このコントローラ43に設けられたロッキング動作の開始ボタンを使用者が選択すると、各部の動作を制御する制御装置6によって、背凭れ部2が起立状態にあれば駆動装置35が駆動してリクライニング状態(図2及び図4参照)とし、ロッキング駆動部16の動作が開始される。これにより、固定フレーム10に対して可動フレーム11を前後に往復回動させ、背凭れ部2、座部1及び脚載せ部3を共に、ロッキング中心A2を支点として前後に揺り動かすロッキング動作を実行させることができる。
【0026】
したがって、座部1に着座した使用者の身体(全身)を、前後方向に大きく揺らすことができる。すなわち、このロッキング動作の軌道(椅子型マッサージ機の中央部における軌道)は、上下方向の変位よりも前後方向の変位が十分に大きい。なお、図4において、リクライニング中心A1における軌道を太線で示している。
しかも、背凭れ部2がリクライニング状態にあるので、使用者の上半身を後方に倒し背凭れ部2に凭れさせた姿勢として前後に揺することができる。この結果、使用者に与えるリラックス効果を高めることが可能となる。
【0027】
さらに、背凭れ部2がリクライニング状態にあることから、使用者の上半身の一部が施療子7に乗った状態となる。このため、前記制御装置6の動作制御によって、使用者の身体を前後に揺すりながら、施療子7にマッサージ動作を実行させることで、リラックス効果の他に、当該施療子7による施療効果も追加的に与えることができる。
【0028】
また、本実施形態では、ロッキング動作の軌道は、上に凸の円弧形状となる。このような軌道を有するロッキング動作によれば、リクライニング中心A1における軌道には頂部が存在することから、当該軌道の中には、前後方向へ移動させる範囲が多く含まれる。
さらに、図4において、このロッキング動作における例えばリクライニング中心A1における軌道は、上下方向の幅よりも前後方向の幅Wが長いのに加えて、当該軌道の前後方向幅Wの範囲内に、ロッキング中心A2が存在している。すなわち、これは、リクライニング中心A1とロッキング中心A2とが、上下方向の位置に関しては離れているが、前後方向の位置に関しては、近くに存在していることを意味している。
【0029】
このように、リクライニング中心A1とロッキング中心A2とが、前後方向の位置に関して近くに存在していることで、より効果的に使用者の身体を前後方向に揺することが可能となり、使用者に心地よさを与えることが可能となる。
すなわち、仮にロッキング中心がリクライニング中心に比べて極端に前に存在していると、そのロッキング中心回りに座部と背凭れ部とを往復回動させても、背凭れ部においては前後方向よりも上下方向に揺すられる成分が大きくなる。特に、頭部においては大きく上下動することとなる。また、逆に、ロッキング中心がリクライニング中心に比べて極端に後ろに存在していると、座部に着座している使用者は、座部から前方へずれ落ちそうな作用を受ける。
【0030】
これに対して、本実施形態のように、リクライニング中心A1とロッキング中心A2とが、前後方向の位置に関して近くに存在していることで、頭が上下方向に揺すられる成分が大きくなることを防ぎ、また、前方へずれ落ちそうになることを防止することができる。なお、リクライニング中心A1とロッキング中心A2とは、前後方向の位置に関して近くに存在していればよく、その範囲は、リクライニング中心A1における軌道を含めて、当該軌道の幅Wの二倍の長さを有する前後方向寸法の範囲内に、ロッキング中心A2が存在していればよい。
【0031】
また、本実施形態のロッキング機構部15によれば、図4と図5に示しているように、回転板20が半回転すると、ロッキング動作の内の前方への片道移動が行われ、次の半回転により、後方への片道移動が行われる。つまり、回転板20が一回転する毎に、ロッキング動作が一往復行われる。このように、回転板20、偏心軸21及びクランク部材22を有することで往復クランク機構が構成され、この構成により、回転板20が一方向に回転を継続することで、前後の往復移動が繰り返される。そして、回転板20上の偏心軸21が上部に到達すると、ロッキング動作の前方の軌道端部に到達し、偏心軸21が下部に到達すると、ロッキング動作の後方への軌道端部に到達する。
【0032】
そして、モータ17が一定速度で回転することにより、減速器18の出力軸18aも一定速度で回転するが、前記往復クランク機構により、偏心軸21が上部に存在している状態と、偏心軸21が下部に存在している状態とで、ロッキング動作中における前後方向の移動速度成分は遅くなる。
これは、一般的にも、往復クランク機構では、クランク部材の一端部にある偏心軸が回転中心回りに一定速度で偏心回転しても、その偏心軸の位置(位相)に応じて、クランク部材の他端部側の往復移動方向に関する移動速度は、連続的(正弦関数的)に変化するためであり、特に、偏心軸が上死点と下死点とにある位置で、移動速度は最小となるためである。
すなわち、本実施形態の場合、前記のとおり往復クランク機構を備えていることから、クランク部材22の一端側にある偏心軸21が回転中心(中心線C1)回りに一定速度で回転しても、偏心軸21の位置(位相)に応じて、クランク部材22の他端側にある支軸53に対する、偏心軸21のロッキング動作方向(往復移動方向)に関する相対移動速度は、連続的(正弦関数的)に変化する。そこで、可動フレーム11のロッキング動作位置に応じて、回転板20における偏心軸21の位置を設定すれば、偏心軸21が上部に存在している状態と、偏心軸21が下部に存在している状態とで、ロッキング動作中における前後方向の移動速度成分は遅くなるように構成することができる。具体的には、ロッキング中心A2回りの円弧軌道において、偏心軸21が上死点と下死点となる位置で、可動フレーム11がロッキング動作の軌道端部となるように設定すればよい。
以上より、本実施形態のリンク部19によれば、可動フレーム11がロッキング中心A2回りに往復運動する際の、当該往復運動の前後方向の移動速度成分を変化させる速度変更部8としての機能を備えることができる。
【0033】
この速度変更部8により、座部1等を所定の軌道で前後に往復揺り動かす中で、前後の軌道端部に近づくにつれて揺れ速度を徐々に遅くさせることができる。このため、前後それぞれの軌道端部で前後方向に移動する速度成分が大きくならず、この結果、慣性力によって座部1に対して使用者の身体が前又は後ろにずれるのを防止することができ、使用者により一層心地よい揺れを与えることが可能となる。
なお、ロッキング動作中における前後方向の移動速度を変化させるために、例えば前記制御装置6が、モータ17の回転速度を変速制御することも考えられるが、本実施形態では、このような制御は不要であり、モータ17を一定速度で回転させればよい。
【0034】
また、図2に示しているように、ロッキング動作の中で座部1等が軌道端部に近づくと特に、当該ロッキング動作を妨げる方向に大きな力を生じさせる反力部材36が設けられている。なお、軌道中央部では、ロッキング動作を妨げる方向に生じさせる反力部材36による力は、小さい又はゼロとなるように構成されている。
実施形態の反力部材36はバネ36aであり、固定フレーム10と可動フレーム11との間に設けられている。このバネ36aによれば、ロッキング動作を妨げる方向にバネ力を生じさせることで、モータ17及び減速器18への負荷を低減することができる。
【0035】
すなわち、座部1等が前方へ揺すられ、前方の軌道端部へと移動した前位置状態では(図2)、背凭れ部2及び座部1上の使用者の体重さらにはその慣性力の影響で、可動フレーム11には、図7(a)に示しているように、さらに前方へ回動しようとする力(矢印F1)が作用する。この後、モータ17及び減速器18は、この力に抗しながら可動フレーム11を、反対方向となる後方へ移動させるように駆動する必要があるので、モータ17及び減速器18には大きな負荷が作用する。
そこで、この状態では、バネ36aは自然状態から伸張した状態となる。すると、このバネ36aの復元力により、前記力(矢印F1)とは反対である可動フレーム11を後方へ戻す方向の力(モーメント)M1を、可動フレーム11に与える。このためモータ17及び減速器18への負荷を低減することができる。
【0036】
これとは反対(図5)に、座部1等が後方へ揺すられ、後方の軌道端部に移動した後位置状態では、可動フレーム11には、図7(b)に示しているように、さらに後方へ回動しようとする力(矢印F2)が作用する。この場合、前記と同様に、モータ17及び減速器18は、この力に抗しながら可動フレーム11を、反対方向となる前方へ移動させるように駆動する必要があるので、モータ17及び減速器18には大きな負荷が作用する。
そこで、この状態では、バネ36aは自然状態から伸張した状態となる。すると、このバネ36aの復元力により、今度は、前記力(矢印F2)とは反対である可動フレーム11を前方へ戻す方向の力(モーメント)M2を、可動フレーム11に与える。このため、モータ17及び減速器18への負荷を低減できる。
なお、後方の軌道端部と前方の軌道端部との中間の軌道中央部では、バネ36aの長手方向の延長線上に、すなわちバネ36aの弾性力(前記復元力)が作用する方向の延長線上にロッキング中心A2が存在する状態となるため、当該ロッキング中心A2回りのモーメントは生じず、ロッキング動作を妨げる方向に生じさせる力はゼロとなる。
【0037】
また、本実施形態では、通常運転時に、モータ17の駆動力がリンク部19を介して可動フレーム11に伝達され、座部1等を前後に揺り動かす構成であるが、異常時に、この動力伝達を解除する動力伝達解除部25(図6参照)を備えている。
すなわち、モータ17の駆動力は減速器18の出力軸18aに伝わるが、出力軸18aと回転板20との間は、所定の許容トルク以上が作用すると滑りが生じるように構成されている。
【0038】
この構成とするために、出力軸18aには、回転板20を表裏で挟む挟み部材26a,26bが設けられ、この挟み部材26a,26bは出力軸18aと必ず一体回転する。また、出力軸18aには、挟み部材26a,26bが回転板20を挟む力を付与する弾性部材(実施例では皿バネ)27が設けられている。これら挟み部材26a,26b及び弾性部材27が、前記動力伝達解除部25に含まれる。
そして、回転板20は出力軸18aに回転方向に固定されておらず、弾性部材27を用いた挟み部材26a,26bによる挟み力により、回転板20は出力軸18aと一体回転することができる。また、回転板20はクランク部材22を介して固定フレーム10に機械的に連結されている。
【0039】
したがって、出力軸18aと回転板20との間に、所定の許容トルク以上が作用すると、回転板20の側面20aと、挟み部材26a,26bの挟み面26c,26dとの間で滑りが生じ、動力伝達が解除される。
このように、所定の許容トルク以上のトルクが作用する場合は、例えば、背凭れ部2がその背面で障害物と接触し、当該背凭れ部2及び座部1を前後に揺り動かす動作が妨げられた場合である。
このように、座部1等を前後に揺り動かす動作が妨げられると、前記許容トルクが作用して回転板20と挟み部材26a,26bとの間で滑りが発生し、当該座部1等を前後に揺り動かすモータ17の駆動力が、可動フレーム11に全て伝達されず、当該座部1等が無理矢理に動かされることを防ぐことができる。
【0040】
この動力伝達解除部25によれば、座部1等を揺れ動かしている最中に、障害物と接触してその動作が妨げられると、揺り動かす駆動力を無理に座部1等に伝達させないで済むため、背凭れ部2と座部1と脚載せ部3側、及び、揺り動かすためのロッキング駆動部16側に大きな負荷が作用するのを防ぐことができ、椅子型マッサージ機の故障を防止することができる。
【0041】
以下、本実施形態の椅子型マッサージ機のストレッチ動作について、図面に基づいて説明する。
図8は、本発明の椅子型マッサージ機のブロック図である。図8に示しているように、制御装置6は、コントローラ43に電気的に接続されており、コントローラ43から入力される入力信号に基づいて、ロッキング駆動部16、脚駆動部32、駆動装置35、駆動部37、移動駆動部39、及び施療部40,42を動作制御するための出力信号を出力する。
【0042】
[ストレッチ動作(その1)]
図9は、本実施形態のストレッチ動作(その1)を説明する図であり、(a)は、椅子本体Bが前位置状態、背凭れ部2が起立状態、かつ脚載せ部3が第3状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2が起立状態、かつ脚載せ部3が第1状態にある側面模式図であり、(c)は、(b)の状態から脚載せ部3が座部1から離反した状態にある側面模式図である。以下、このストレッチ動作(その1)について説明する。
例えば、コントローラ43に設けられたストレッチ動作(その1)ボタンを使用者が選択すると、図9(a)に示しているとおり、椅子本体Bを前位置状態、背凭れ部2を起立状態、及び脚載せ部3を第3状態となるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16、駆動装置35、及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。続いて、制御装置6は、使用者の脚部を挟持するように施療部40を動作制御する。続いて、図9(b)に示しているとおり、背凭れ部2を起立状態とした状態で、椅子本体Bを前位置状態から後位置状態へと状態変更させつつ脚載せ部3を第3状態から第1状態へと状態変更させるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。続いて、図9(c)に示しているとおり、制御装置6は、椅子本体Bの後位置状態への移動及び脚載せ部3の第1状態への移動と同時に又は若干遅れて、脚載せ部3を座部1から離反させるように移動駆動部39を各駆動部16,32と連動させて動作制御する。このとき、使用者の大腿部を押し上げるように施療部42を動作制御してもよい。
【0043】
このように動作することにより、使用者の脚部が施療部40によって脚載せ部3に拘束された状態で下方に引っ張られるので、脚部のストレッチを行うことができる。しかも、脚載せ部3を第1状態に近づくように下降させていっても、椅子本体Bが後位置状態に近づいていくので、脚載せ部3の足先側端部又は使用者の足先から床面までの距離H1(図9(b)の状態),H2(図9(c)の状態)を十分に確保することができ、脚載せ部3又は足先が床面に接地してしまうことを防止することができる。したがって、例えば脚の長い使用者であっても、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。また、座部1と第1状態における脚載せ部3とがなす角度θ1が、座部1と第2状態における脚載せ部3とがなす角度θ2(例えば、図10(b)参照)に比べて小さいため、膝の曲げ角度が大きくなり、脚部に対して強めのストレッチ(脚伸ばし)を行うことができる。
【0044】
[ストレッチ動作(その2)]
図10は、本実施形態のストレッチ動作(その2)を説明する図であり、(a)は、椅子本体Bが前位置状態、背凭れ部2が起立状態、かつ脚載せ部3が第3状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2がリクライニング状態、かつ脚載せ部3が第2状態にある側面模式図である。以下、このストレッチ動作(その2)について説明する。
例えば、コントローラ43に設けられたストレッチ動作(その2)ボタンを使用者が選択すると、図10(a)に示しているとおり、椅子本体Bを前位置状態、背凭れ部2を起立状態、及び脚載せ部3を第3状態となるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16、駆動装置35、及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。続いて、制御装置6は、使用者の脚部を挟持するように施療部40を動作制御する。続いて、図10(b)に示しているとおり、椅子本体Bを前位置状態から後位置状態へと状態変更させ、背凭れ部2を起立状態からリクライニング状態へと状態変更させ、脚載せ部3を第3状態から第2状態へと状態変更させるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16、駆動装置35、及び脚駆動部32とをそれぞれ連動させて動作制御する。このとき、使用者の大腿部を押し上げるように施療部42を動作制御してもよい。
【0045】
このように動作することにより、使用者の脚部が施療部40によって脚載せ部3に拘束された状態で、脚部が下方に引っ張られかつ上半身が後方に反らされるので、脚部及び背部(背筋)のストレッチを行うことができる。しかも、ストレッチ動作(その1)と同様、脚載せ部3を第2状態に近づくように下降させていっても、椅子本体Bが後位置状態に近づいていくので、脚載せ部3の足先側端部又は使用者の足先から床面までの距離H3を十分に確保することができ、脚載せ部3又は足先が床面に接地してしまうことを防止することができる。したがって、例えば脚の長い使用者であっても、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。また、座部1と第2状態における脚載せ部3とがなす角度θ2が、座部1と第1状態における脚載せ部3とがなす角度θ1(図9(b)参照)に比べて大きいため、膝の曲げ角度が小さくなり、脚部に対して弱めのストレッチ(脚伸ばし)を行うことができる。
【0046】
[ストレッチ動作(その3)]
図11は、本実施形態のストレッチ動作(その3)を説明する図であり、(a)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2が起立状態、かつ脚載せ部3が第3状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2がリクライニング状態、かつ脚載せ部3が第2状態にある側面模式図である。以下、このストレッチ動作(その3)について説明する。
例えば、コントローラ43に設けられたストレッチ動作(その3)ボタンを使用者が選択すると、図11(a)に示しているとおり、椅子本体Bを後位置状態、背凭れ部2を起立状態、及び脚載せ部3を第3状態となるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16、駆動装置35、及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。続いて、制御装置6は、使用者の脚部を挟持するように施療部40を動作制御する。続いて、図11(b)に示しているとおり、椅子本体Bを後位置状態とした状態で、背凭れ部2を起立状態からリクライニング状態へと状態変更させつつ脚載せ部3を第3状態から第2状態へと状態変更させるように、制御装置6は、駆動装置35及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。このとき、使用者の大腿部を押し上げるように施療部42を動作制御してもよい。
【0047】
このように動作することにより、使用者の脚部が施療部40によって脚載せ部3に拘束された状態で、脚部が下方に引っ張られかつ上半身が後方に反らされるので、脚部及び背部(背筋)のストレッチを行うことができる。しかも、脚載せ部3を第2状態に近づくように下降させていっても、予め椅子本体Bを後位置状態としているので、脚載せ部3の足先側端部又は使用者の足先から床面までの距離H3を十分に確保することができ、脚載せ部3又は足先が床面に接地してしまうことを防止することができる。したがって、例えば脚の長い使用者であっても、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。また、座部1と第2状態における脚載せ部3とがなす角度θ2が、座部1と第1状態における脚載せ部3とがなす角度θ1(図9(b)参照)に比べて大きいため、膝の曲げ角度が小さくなり、脚部に対して弱めのストレッチ(脚伸ばし)を行うことができる。
【0048】
[ストレッチ動作(その4)]
図12は、本実施形態のストレッチ動作(その4)を説明する図であり、(a)は、椅子本体Bが前位置状態、背凭れ部2がリクライニング状態、かつ脚載せ部3が第4状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2がリクライニング状態、かつ脚載せ部3が第2状態にある側面模式図である。以下、このストレッチ動作(その4)について説明する。
例えば、コントローラ43に設けられたストレッチ動作(その4)ボタンを使用者が選択すると、図12(a)に示しているとおり、椅子本体Bを前位置状態、背凭れ部2をリクライニング状態、及び脚載せ部3を第4状態となるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16、駆動装置35、及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。続いて、制御装置6は、使用者の脚部を挟持するように施療部40を動作制御する。続いて、図12(b)に示しているとおり、背凭れ部2をリクライニング状態とした状態で、椅子本体Bを前位置状態から後位置状態へと状態変更させつつ脚載せ部3を第4状態から第2状態へと状態変更させるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。このとき、使用者の大腿部を押し上げるように施療部42を動作制御してもよい。
【0049】
このように動作することにより、使用者の脚部が施療部40によって脚載せ部3に拘束された状態で下方に引っ張られるので、脚部のストレッチを行うことができる。しかも、脚載せ部3を第2状態に近づくように下降させていっても、椅子本体Bが後位置状態に近づいていくので、脚載せ部3の足先側端部又は使用者の足先から床面までの距離H3を十分に確保することができ、脚載せ部3又は足先が床面に接地してしまうことを防止することができる。したがって、例えば脚の長い使用者であっても、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。また、座部1と第2状態における脚載せ部3とがなす角度θ2が、座部1と第1状態における脚載せ部3とがなす角度θ1(図9(b)参照)に比べて大きいため、膝の曲げ角度が小さくなり、脚部に対して弱めのストレッチ(脚伸ばし)を行うことができる。
【0050】
[ストレッチ動作(その5)]
図13は、本実施形態のストレッチ動作(その5)を説明する図であり、(a)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2がリクライニング状態、かつ脚載せ部3が第4状態にある側面模式図であり、(b)は、椅子本体Bが後位置状態、背凭れ部2がリクライニング状態、かつ脚載せ部3が第2状態にある側面模式図である。以下、このストレッチ動作(その5)について説明する。
例えば、コントローラ43に設けられたストレッチ動作(その5)ボタンを使用者が選択すると、図13(a)に示しているとおり、椅子本体Bを後位置状態、背凭れ部2をリクライニング状態、及び脚載せ部3を第4状態となるように、制御装置6は、ロッキング駆動部16、駆動装置35、及び脚駆動部32をそれぞれ連動させて動作制御する。続いて、制御装置6は、使用者の脚部を挟持するように施療部40を動作制御する。続いて、図13(b)に示しているとおり、椅子本体Bを後位置状態とし、かつ背凭れ部2をリクライニング状態とした状態で、脚載せ部3を第4状態から第2状態へと状態変更させるように、制御装置6は、脚駆動部32を動作制御する。このとき、使用者の大腿部を押し上げるように施療部42を動作制御してもよい。
【0051】
このように動作することにより、使用者の脚部が施療部40によって脚載せ部3に拘束された状態で、脚部が下方に引っ張られるので、脚部のストレッチを行うことができる。しかも、脚載せ部3を第2状態に近づくように下降させていっても、予め椅子本体Bを後位置状態としているので、脚載せ部3の足先側端部又は使用者の足先から床面までの距離H3を十分に確保することができ、脚載せ部3又は足先が床面に接地してしまうことを防止することができる。したがって、例えば脚の長い使用者であっても、脚部に対して十分なストレッチ効果(脚伸ばし効果)を得ることができる。また、座部1と第2状態における脚載せ部3とがなす角度θ2が、座部1と第1状態における脚載せ部3とがなす角度θ1(図9(b)参照)に比べて大きいため、膝の曲げ角度が小さくなり、脚部に対して弱めのストレッチ(脚伸ばし)を行うことができる。
【0052】
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えばロッキング駆動部及びリクライニング駆動用の駆動装置は、本実施形態において異なる構成を採用することができ、また、図示した以外の構成であってもよい。
また、本実施形態では、背凭れ部に設けたマッサージ具を施療子として説明したが、これ以外であってもよく、エアの供給又は排出によって膨張又は収縮するエアセルであってもよい。また、脚載せ部に設けたマッサージ具をエアセルとして説明したが、これ以外であってもよく、モータ駆動によって脚部を挟持開放する施療部であってもよい。
また、ストレッチ動作(その2〜5)においても、ストレッチ動作(その1)と同様、椅子本体Bの後位置状態への移動及び脚載せ部3の下降と連動させて、脚載せ部3を座部1から離反させるよう制御してもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 座部
2 背凭れ部
3 脚載せ部
6 制御装置
16 ロッキング駆動部(昇降駆動部)
32 脚駆動部
35 駆動装置
39 移動駆動部
40 施療部
51 支軸(回動中心)
A1 リクライニング中心
A2 ロッキング中心
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が着座する座部と、前記座部の後部側をリクライニング中心としてリクライニング可能である背凭れ部と、前記座部の前部側を回動中心として回動可能であり、使用者の脚部を挟持する施療部を備えた脚載せ部と、を備えた椅子型マッサージ機において、
前記座部を前記脚載せ部と共に、椅子型マッサージ機が載置される載置面に対して上下に昇降させる昇降駆動部と、
前記脚載せ部を上下に回動させる脚駆動部と、
前記座部を上昇させる動作と、前記脚載せ部を下降させる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部と前記脚駆動部とを制御する制御装置と、
を備えていることを特徴とする椅子型マッサージ機。
【請求項2】
前記昇降駆動部は、
前記座部を前に揺れ動かした前位置状態と、
前記座部を後ろに揺れ動かし、当該座部の前部側を前記前位置状態よりも上昇させた後位置状態と、
の間で、所定位置をロッキング中心として前後に揺り動かすことを特徴とする請求項1に記載の椅子型マッサージ機。
【請求項3】
前記背凭れ部をリクライニングさせる駆動装置を備え、当該駆動装置は前記制御装置により動作制御されることを特徴とする請求項1又は2に記載の椅子型マッサージ機。
【請求項4】
前記制御装置は、前記座部を上昇させる動作と、前記脚載せ部を下降させる動作と、前記背凭れ部を後方にリクライニングさせる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部、前記脚駆動部、及び前記駆動装置を制御することを特徴とする請求項3に記載の椅子型マッサージ機。
【請求項5】
前記制御装置は、前記座部を前記後位置状態とした状態で、前記脚載せ部を下降させる動作と、前記背凭れ部を後方にリクライニングさせる動作と、を連動させるよう前記脚駆動部、及び前記駆動装置を制御することを特徴とする請求項3に記載の椅子型マッサージ機。
【請求項6】
前記制御装置により動作制御され、前記脚載せ部を脚の長手方向へ移動させる移動駆動部を備え、
前記制御装置は、前記座部を上昇させる動作と、前記脚載せ部を下降させる動作と、前記脚載せ部を前記座部から離反させる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部、前記脚駆動部、及び前記移動駆動部を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の椅子型マッサージ機。
【請求項1】
使用者が着座する座部と、前記座部の後部側をリクライニング中心としてリクライニング可能である背凭れ部と、前記座部の前部側を回動中心として回動可能であり、使用者の脚部を挟持する施療部を備えた脚載せ部と、を備えた椅子型マッサージ機において、
前記座部を前記脚載せ部と共に、椅子型マッサージ機が載置される載置面に対して上下に昇降させる昇降駆動部と、
前記脚載せ部を上下に回動させる脚駆動部と、
前記座部を上昇させる動作と、前記脚載せ部を下降させる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部と前記脚駆動部とを制御する制御装置と、
を備えていることを特徴とする椅子型マッサージ機。
【請求項2】
前記昇降駆動部は、
前記座部を前に揺れ動かした前位置状態と、
前記座部を後ろに揺れ動かし、当該座部の前部側を前記前位置状態よりも上昇させた後位置状態と、
の間で、所定位置をロッキング中心として前後に揺り動かすことを特徴とする請求項1に記載の椅子型マッサージ機。
【請求項3】
前記背凭れ部をリクライニングさせる駆動装置を備え、当該駆動装置は前記制御装置により動作制御されることを特徴とする請求項1又は2に記載の椅子型マッサージ機。
【請求項4】
前記制御装置は、前記座部を上昇させる動作と、前記脚載せ部を下降させる動作と、前記背凭れ部を後方にリクライニングさせる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部、前記脚駆動部、及び前記駆動装置を制御することを特徴とする請求項3に記載の椅子型マッサージ機。
【請求項5】
前記制御装置は、前記座部を前記後位置状態とした状態で、前記脚載せ部を下降させる動作と、前記背凭れ部を後方にリクライニングさせる動作と、を連動させるよう前記脚駆動部、及び前記駆動装置を制御することを特徴とする請求項3に記載の椅子型マッサージ機。
【請求項6】
前記制御装置により動作制御され、前記脚載せ部を脚の長手方向へ移動させる移動駆動部を備え、
前記制御装置は、前記座部を上昇させる動作と、前記脚載せ部を下降させる動作と、前記脚載せ部を前記座部から離反させる動作と、を連動させるよう前記昇降駆動部、前記脚駆動部、及び前記移動駆動部を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の椅子型マッサージ機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−182947(P2011−182947A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−51358(P2010−51358)
【出願日】平成22年3月9日(2010.3.9)
【出願人】(000112406)ファミリー株式会社 (175)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月9日(2010.3.9)
【出願人】(000112406)ファミリー株式会社 (175)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]