説明

椅子

【課題】 背凭れの下端部を安定よく支持することができ、背凭れの取付け作業の作業工数を低減することができ、外観をよくすることができる椅子を提供することを目的とする。
【解決手段】 背凭れ支持杆12と、背凭れ支持杆12の後端部に固着された左右方向を向く横フレーム11a、および横フレーム11aの左右の側端から起立する1対の起立フレーム11bを有する背凭れ支持フレーム11と、背凭れ支持フレーム11内に下部を嵌合するとともに、下端部を横フレーム11aに当接させるようにして、下端部およびその両側端部を、それぞれ背凭れ支持フレーム11の横フレーム11aおよび起立フレーム11bに固着した背凭れ9とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、背凭れを有する椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1および2に記載の椅子においては、背凭れは、座の後方において起立する背フレームの左右1対の背凭れ支持杆に、ねじをもって固着されている。
【0003】
特許文献3に記載の発明においては、背凭れは、座の後方に設けられた上向きU型の背フレームにおける左右1対の背凭れ支持杆に、背凭れの左右の側端部に形成された下向きの筒部を外嵌することにより取付けられている。
背凭れは、薄手のクッションを倒立U字状に折り曲げ、その間に、左右の側端に筒部を設けたキャンバスを挾み込むことにより形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公昭44−9133号公報
【特許文献2】実開昭49−38508号公報
【特許文献3】実公昭60−38919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1および2に記載の発明においては、背凭れは、下端部が浮いた状態で、背凭れの後方からねじをもって、背フレームの背凭れ支持杆に取り付けられているため、背凭れの下端部の支持が不安定である。
また、背凭れの後面にねじの頭部が露呈するため、外観が悪い。
【0006】
特許文献3に記載の発明においては、背凭れは、特許文献1および2と同様に、下端部が浮いた状態で、背凭れにおける両側端の筒部を、背フレームの背凭れ支持杆に外嵌することにより取付けられているため、背凭れの下端部の支持が不安定である。
また、背凭れの両側端の筒部を、背フレームの左右の背凭れ支持杆に同時に外嵌する必要があるため、取付け作業が面倒で、作業工数が増大する。
さらに、背凭れの両側端に筒部を形成するのに手間がかかり、加工工数が増える。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、背凭れの下端部を安定よく支持することができ、背凭れの取付け作業の作業工数および製造作業工数を低減することができ、かつ外観をよくすることができる椅子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 椅子を、座の後方に後端部が配設された背凭れ支持杆と、前記背凭れ支持杆の後端部に固着された左右方向を向く横フレーム、および前記横フレームの左右の側端から起立する1対の起立フレームを有する背凭れ支持フレームと、前記背凭れ支持フレーム内に下部を嵌合するとともに、下端部を前記横フレームに当接させるようにして、下端部およびその両側端部を、それぞれ前記背凭れ支持フレームの横フレームおよび起立フレームに固着した背凭れとを備え、前記背凭れの下部における左右の側端部を、前記起立フレームの外側方からねじ挿通孔に挿通したねじによって起立フレームに固着し、かつ起立フレームの外側面に、ねじの頭部を隠蔽するカバーを着脱可能に設けたものとする。
【0009】
このような構成とすると、背凭れの下端部およびその両側端部を、背凭れ支持杆に取付けた背凭れ支持フレームに固着するため、背凭れの下端部を安定よく支持することができる。
また、背凭れを背凭れ支持フレーム内に嵌合するだけで、背凭れを定位置に配置することができるため、取付け作業を容易にして、作業工数を低減することができる。さらに、背凭れの位置ずれおよび外れも防止することができる。
また、背凭れの下部における左右の側端部を、起立フレームに確実に固着することができるとともに、起立フレームにねじの頭部を隠蔽するカバーを設けたため、ねじの頭部が露呈することがなく、外観をよくすることができる。
【0010】
しかも、背凭れに、背凭れ支持杆に取付けるための特別な加工を施す必要がないため、背凭れの製造作業工数を低減させることができる。
【0011】
(2) 上記(1)項において、背凭れ支持フレームの横フレームにおける上面の前後方向の幅を、背凭れの下端面における前後方向の幅とほぼ同一とする。
【0012】
このような構成とすると、背凭れの下端部を、背凭れ支持フレームの横フレームによって、安定よく支持することができる。
また、背凭れ支持フレームの横フレームが、背凭れの前後にはみ出すことがないため、外観がよい。
【0013】
(3) 上記(1)または(2)項において、背凭れの下端部を、横フレームの下方からねじ挿通孔に挿通したねじによって横フレームに固着する。
【0014】
このような構成とすると、背凭れの下端部を、背凭れ支持フレームの横フレームに確実に固着することができる。
【0015】
(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、背凭れを、背凭れ本体と、前記背凭れ本体の表面を被覆する表皮材とを有するものとし、前記表皮材における下部の左右の側端部を、前記背凭れ本体と、背凭れ支持フレームの起立フレームとによって挾持する。
【0016】
このような構成とすると、表皮材が位置ずれしたり、外れたりするのを防止することができる。
【0017】
(5) 上記(4)項において、表皮材を、下端が開口する袋状に形成し、前記表皮材の開口を背凭れ支持フレームの横フレームによって隠蔽する。
【0018】
このような構成とすると、表皮材の開口が露呈しないため、外観をさらによくすることができる。
【0019】
(6) 上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、背凭れ支持フレームの下部における左右の両側面に、背凭れ支持フレームの起立フレームを嵌合する凹部を設ける。
【0020】
このような構成とすると、背凭れと起立フレームとを、簡単に位置決めすることができるとともに、背凭れと起立フレームとの前後方向のがた付きをなくすことができる。
【0021】
(7) 上記(6)項において、背凭れ支持フレームにおける起立フレームと、それが嵌合される背凭れにおける凹部とを、上方から下方に向かって漸次広幅となるようにする。
【0022】
このような構成とすると、背凭れを、背凭れ支持フレーム内に上方から挿入することにより、背凭れの下部を背凭れ支持フレームに簡単に位置決めできるため、取付け作業が容易になる。
【0023】
(8) 上記(1)〜(7)項のいずれかにおいて、背凭れ支持杆を、座を支持する支基に設けた左右方向を向く枢軸によって枢支し、背凭れを前後方向に傾動可能となるようにする。
【0024】
このような構成とすると、前後方向に傾動可能な背凭れを有する椅子を、上記(1)項と同様の効果を奏するものとすることができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、背凭れの下部を安定よくする支持することができ、背凭れの取付け作業の作業工数および製造作業工数を低減することができ、かつ背凭れの位置ずれおよび外れを防止することができ、さらに、外観を向上させることができるようにした椅子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態である椅子の正面図である。
【図2】同じく、側面図である。
【図3】同じく、背凭れの分解斜視図である。
【図4】同じく、背凭れの正面図である。
【図5】図4のV−V線拡大横断平面図である。
【図6】図4のVI−VI線拡大縦断側面図である。
【図7】背凭れの変形例を取付けた椅子の正面図である。
【図8】同じく、側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1および図2に示すように、この椅子は、先端部にキャスタ1を備える放射状をなす5本の脚杆2を有する脚体3と、脚体3の中央に立設され、内部にガススプリング(図示略)が収容された伸縮式の脚柱4と、脚柱4の上端に後端部が固着された前上方を向く支基5と、支基5により支持された座6と、前端部が左右方向を向く軸7をもって支基5に枢着された背凭れ支持体8と、この背凭れ支持体8の後上部に支持された背凭れ9とを備えている。
【0028】
支基5は、前後方向に長い平面視ほぼ長方形の箱状をなし、その内部には、背凭れ支持体8を介して、背凭れ9を常時前方に向かって付勢する付勢手段と、この付勢手段の付勢力を調節する調節手段(いずれも図示略)とが収容されている。なお、このような付勢手段や調節手段は、本発明に直接関係しないため、それらの詳細な説明は省略する。
【0029】
背凭れ支持体8は、図2に示すように、前端部が軸7により支基5の両側部に回動可能に枢着され、前後方向の中央部が側面視において下方に突出するように円弧状に緩やかに湾曲し、かつ後端部が座6の後方に配設された左右1対の背凭れ支持杆12、12と、両背凭れ支持杆12、12の後端部に固着された背凭れ支持フレーム11とを備えている。
【0030】
背凭れ支持フレーム11は、図3に示すように、背凭れ支持杆12の後端部に固着された左右方向を向く横フレーム11aと、その両側端に連設された左右1対の起立フレーム11b、11bとを有し、正面視ほぼ上向きコ字状に形成されている。背凭れ支持フレーム11は、例えばアルミニウムまたはその合金により形成されている。
【0031】
横フレーム11aは、左右方向の中央部が平面視において後方に突出するように円弧状に緩やかに湾曲するとともに、両側部は、正面視において斜め上方に傾斜している(図4参照)。横フレーム11aにおける上面の前後方向の幅は、背凭れ9の下端面の前後方向の幅とほぼ同一に形成されている。横フレーム11aの左右両側部には、図4に示すように、前方に開口する左右1対の嵌合孔13、13が設けられ、ここに左右1対の背凭れ支持杆12、12の後端部が次のようにして嵌合され、かつ固着されている。
【0032】
組立てるには、まず、横フレーム11aの左右1対の嵌合孔13、13に、左右の背凭れ支持杆12、12の後端部をがたなく嵌合する。
ついで横フレーム11aにおける左右の嵌合孔13と対応する位置の上面に設けた左右2個ずつの取付孔14、14に、上方よりボルト15、15を挿入し、両ボルト15の下端部を、背凭れ支持杆12の後端部に設けた上下方向の左右2個のめねじ孔16、16に螺合して締め付ける。これにより、背凭れ支持フレーム11の横フレーム11aに、左右の背凭れ支持杆12、12の後端部が強固に固着される。
【0033】
図3に示すように、左右の起立フレーム11b、11bは、後記する背凭れ本体17における側面の下部と同方向を向くように、斜め前上方に傾斜させてある。各起立フレーム11bは、側面視において、上方から下方に向かって漸次広幅となるように形成されている。
【0034】
背凭れ9は、正面形がほぼ方形の硬質合成樹脂よりなる背凭れ本体17と、背凭れ本体17の前面に配設されたクッション体18と、背凭れ本体17およびクッション体18を被覆する表皮材19とを備えている。
【0035】
背凭れ本体17は、上下方向の中央よりやや下方の部分が側面視において前方に突出するように緩やかに側面視くの字状に屈曲している。また、背凭れ本体17の左右の側端部の折曲部よりも下方の部分は、上記背凭れ支持フレーム11の起立フレーム11bと同じ向きに傾斜している。背凭れ本体17の前面には、全面にわたって多数のリブ20が縦横に設けられている。
【0036】
背凭れ本体17の左右の側面における下部には、下方と外側方とに開口し、かつ上述した背凭れ支持フレーム11の左右の起立フレーム11bが嵌合される左右1対の嵌合凹部21が形成されている。この嵌合凹部21の開口は、背フレーム11の起立フレーム11bと補形をなすように、上部から下部に向かって、漸次広幅となるように形成されている。
【0037】
クッション体18は、発泡ウレタン等の弾性体によって、背凭れ本体17とほぼ同様の方形の板状に形成され、かつ側面視においてくの字状に屈曲し、折曲部よりも下方の部分は、背凭れ本体17の下部と同じ向きに傾斜している。
【0038】
表皮材19は、キャンバス生地等によって前後に扁平な袋状に形成され、その下端には、前後部を内側に折り曲げた帯状の折曲片19a、19aが設けられ、折曲片19a、19aの間には、表皮材19を背凭れ本体17およびクッション体18に被せるための開口19bが形成されている。表皮材19の下部の両側面には、縦長の切込み19cが設けられている。
【0039】
表皮材19を、背凭れ本体17およびクッション体18に被せた後、下端の折曲片19a、19aが背凭れ本体17の下端面にタッカーによって止着され、表皮材19における切込み19c、19cの開口縁部19dが、背凭れ本体17の嵌合凹部21の内側面にタッカーによって止着される。
【0040】
背凭れ支持フレーム11に背凭れ9を取付けるには、背凭れ9を背凭れ支持フレーム11内に上方から嵌合し、背凭れ本体17の下部における外側面に設けた嵌合凹部21に、背凭れ支持フレーム11の左右の起立フレーム11b、11bを外嵌するとともに、背凭れ9の下端面を横フレーム11aの上面に当接させて、背凭れ9を背凭れ支持フレーム11により仮支持する。
【0041】
ついで、図3および図5に示すように、左右の起立フレーム11bに設けた上下のねじ挿通孔22と、背凭れ本体17の左右の嵌合凹部21の奥面に設けた左右方向の上下1対の取付孔23に挿入したボルト24を、背凭れ本体17における取付孔23の近傍の部分(リブ、壁面等)によって回り止めして嵌合された四角ナット25に螺合して締め付け、背凭れ9の下部を左右の起立フレーム11bに固着する。
なお、本実施例においては、表皮材19における切込み19cの開口縁部19dを、嵌合凹部21の内側面と、起立フレーム11aの外側面との間に配設したが、開口縁部19dを、嵌合凹部21の奥面と起立フレーム11bとの間に挾持するようにしてもよい。
【0042】
ついで、図6に示すように、横フレーム11aの左右方向の中央部に設けた左右1対の上下方向を向く取付孔26に下方より挿入したボルト27を、背凭れ本体17の下端に設けた取付孔28に挿入し、かつ取付孔24の近傍の部分によって回り止めして嵌合された四角ナット29に螺合して締め付け、背凭れ9の下端部と横フレーム11aとを固着する。
これにより、背凭れ9は、その下端面を背凭れ支持フレーム11の横フレーム11bに当接させた状態で、背凭れ支持フレーム11に強固に固着される。
また、背凭れ9における表皮材19の下端の開口19bは、横フレーム11aによって隠蔽される。
【0043】
背凭れ支持フレーム11に背凭れ9が固着された後、図3および図5に示すように、左右の起立フレーム11b、11bの外側面に、カバー部材30、30が嵌着される。カバー部材30は、背凭れ支持フレーム11と同様に金属、または合成樹脂により形成されている。
カバー部材30は、縦長板状の上向片31と、その下端に、背凭れ支持フレーム11の両側部下面の傾斜面に沿うように連設されるとともに、斜め内下向きに傾斜する内向片32とを備えている。
上向片31の内側面の下部には、先端に後方を向く突片31aを有する内側方を向く係止片31bが設けられている。また、内向片32の内端部には、先端に下方を向く突片32aを有する内側方を向く係止片32bが設けられている。
【0044】
背凭れ支持フレーム11における左右の起立フレーム11bと横フレーム11aの外側面には、カバー部材30と補形をなす上下方向の凹部33が形成されている。
カバー部材30は、上向き片31における係止片31bの突片31aと、内向片32における係止片32bの突片32aとを、それぞれ背凭れ支持フレーム11における横フレーム11aと起立フレーム11bとの連設部の近傍に設けた係止溝、および横フレーム11aの下部に設けた係止溝(いずれも図示略)に係止させるようにして、凹部33に嵌合される。これにより、背凭れ支持フレーム11に、着脱可能に取付けられている。
カバー部材30の外側面は、起立フレーム11bの外側面と、ほぼ同一面をなしている。
【0045】
カバー部材30を起立フレーム11bの外側面に着脱可能に装着したことにより、次のような効果を奏することができる。
(1)カバー部材30の前後方向への位置ずれや、がた付きをなくすことができる。
(2)カバー部材30の外側面が、起立フレーム11bの外側面とほぼ同一面をなしているため、カバー部材30と、起立フレーム11bとの間に段差が生じず、この間に塵埃等が蓄積して汚れが発生するのを防止できる。
(3)カバー部材30を合成樹脂製とした場合には、起立フレーム11bの金属部分が露呈する面積を小さくすることができるため、着座者が、手または腕を後方に回したときに、起立フレーム11bの金属部分に接触して違和感を感じるおそれを少なくできる。
(4)カバー部材30を合成樹脂製とした場合には、例えば、カバー部材30の左右方向の厚さが大である、起立フレーム11bの凹部33の左右方向の深さが小である、あるいは凹部33がなく、カバー部材30を他の止着手段により起立フレーム11bの外側面に止着した等の理由により、カバー部材30の外側面が起立フレーム11bの外側面より突出したとしても、上記(3)と同様の効果をより有効に奏することができる。
【0046】
図7および図8は、背凭れの変形例を取付けた椅子を示す。なお、以下の説明においては、上記実施形態の椅子との共通部には、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0047】
この椅子の背凭れ34は、方形枠状とした背凭れ本体35と、その前面に張設されたメッシュ状の張材とした表皮材36とを備えている。
背凭れ34を背凭れフレーム11に取り付けるには、背凭れ本体35における下枠材37を背凭れフレーム11の横フレーム11aに固着し、背凭れ本体35における左右の側枠杆38を起立フレーム11bに固着する。
【符号の説明】
【0048】
1 キャスタ
2 脚杆
3 脚体
4 脚柱
5 支基
6 座
7 軸
8 背凭れ支持体
9 背凭れ
11 背凭れ支持フレーム
11a横フレーム
11b起立フレーム
12 背凭れ支持杆
13 嵌合孔
14 取付孔
15 ボルト
16 めねじ孔
17 背凭れ本体
18 クッション体
19 表皮材
19a 折曲片
19b 開口
19c 切込み
19d 開口縁部
20 リブ
21 嵌合凹部
22 ねじ挿通孔
23 取付孔
24 ボルト
25 四角ナット
26 取付孔
27 ボルト
28 取付孔
29 四角ナット
30 カバー部材
31 上向片
31a 突片
31b 係止片
32 内向片
32a 突片
32b 係止片
33 凹部
34 背凭れ
35 背凭れ本体
36 表皮材
37 下枠材
38 側枠杆

【特許請求の範囲】
【請求項1】
座の後方に後端部が配設された背凭れ支持杆と、
前記背凭れ支持杆の後端部に固着された左右方向を向く横フレーム、および前記横フレームの左右の側端から起立する1対の起立フレームを有する背凭れ支持フレームと、
前記背凭れ支持フレーム内に下部を嵌合するとともに、下端部を前記横フレームに当接させるようにして、下端部およびその両側端部を、それぞれ前記背凭れ支持フレームの横フレームおよび起立フレームに固着した背凭れとを備え、
前記背凭れの下部における左右の側端部を、前記起立フレームの外側方からねじ挿通孔に挿通したねじによって起立フレームに固着し、かつ起立フレームの外側面に、ねじの頭部を隠蔽するカバーを着脱可能に設けたことを特徴とする椅子。
【請求項2】
背凭れ支持フレームの横フレームにおける上面の前後方向の幅を、背凭れの下端面における前後方向の幅とほぼ同一とした請求項1記載の椅子。
【請求項3】
背凭れの下端部を、横フレームの下方からねじ挿通孔に挿通したねじによって、横フレームに固着した請求項1または2記載の椅子。
【請求項4】
背凭れを、背凭れ本体と、前記背凭れ本体の表面を被覆する表皮材とを有するものとし、前記表皮材における下部の左右の側端部を、前記背凭れ本体と、背凭れ支持フレームの起立フレームとによって挾持した請求項1〜3のいずれかに記載の椅子。
【請求項5】
表皮材を、下端が開口する袋状に形成し、前記表皮材の開口を背凭れ支持フレームの横フレームによって隠蔽した請求項4記載の椅子。
【請求項6】
背凭れの下部における左右の両側端面に、背凭れ支持フレームの起立フレームが嵌合する凹部を設けた請求項1〜5のいずれかに記載の椅子。
【請求項7】
背凭れ支持フレームにおける起立フレームと、それが嵌合される背凭れにおける凹部とを、上方から下方に向かって漸次広幅となるようにした請求項6記載の椅子。
【請求項8】
背凭れ支持杆を、座を支持する支基に設けた左右方向を向く枢軸によって枢支し、背凭れを前後方向に傾動可能とした請求項1〜7のいずれかに記載の椅子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−94582(P2013−94582A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242755(P2011−242755)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】