説明

植物又は植物の部分の非生物的ストレス抵抗性を増加させるためのアゾール類の使用

本発明は、非生物的ストレス因子に対する植物の抵抗性を増加させるための、テブコナゾール、エポキシコナゾール、メトコナゾール、シプロコナゾール、プロチオコナゾール及びそれらのいずれかの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明
本発明は、非生物的ストレス因子に対する植物の抵抗性を増強するための、特定のアゾール化合物の使用に関する。本発明はさらに、特定のアゾール化合物を含み、かつ非生物的ストレス因子に対する植物の抵抗性を増強するために使用することができる噴霧液剤を提供する。最後に、本発明はまた、非生物的ストレス因子に対する抵抗性を増強するための植物又は植物の部分の処理のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
植物に対する損傷の可能な原因の基本的な違いは、生物的原因と非生物的原因である。植物に対する損傷の生物的原因の大部分は既知の病原体であり、これらは化学的な農作物防疫手段により、及び抵抗性品種改良により防除することができる。対照的に、非生物的ストレスは、植物の代謝に対する個々の又は組み合わされた環境因子(特に霜、寒冷、熱及び渇水)の影響であり、これは生物に対する異常なストレスを構成する。この文脈において、非生物的ストレスに対する耐性は、植物が機能を実質的に保持して、又は対応するよりストレス感受性のコントロールで観察されるよりも少ない損傷でストレスの状況を耐えることができることを意味する。
【0003】
長い期間にわたる中程度のストレス又は短期の激しいストレスの影響は、 植物の死滅までも含む非可逆的な損傷をもたらし得る。従って非生物的ストレス因子は、かなりの程度の収穫の損失の原因であり、又は最大の可能な収量をしばしば顕著に下回る平均の収穫をもたらす(非特許文献1)。
【0004】
化学物質が非生物的ストレスに対する植物の耐性を増加させ得ることは公知である。このような効果は、しばしば増加した収量を伴うこともあり、とりわけ特定の殺菌剤が使用される場合に観察され、そしてストロビルリン類(strobilurins)のグループについて実証されている(非特許文献2)。
【0005】
いくつかのアゾール化合物についても、ストレス抵抗性促進効果は既に実証されている。しかし、これは今まで特定の構造型のアゾール類(例えばメチルアゾール類);アブシジン酸(ABA)と組み合わせたアゾール類;処理された植物における成長の有意な低下を引き起こすアゾール類;種子又は苗の処理におけるアゾール類の施用及び人工的オゾン処理により引き起こされる損傷の減少に限定されていた(例えば特許文献1;非特許文献3;特許文献2;特許文献3;非特許文献4)。
【0006】
さらに、農作物のストレス耐性に対する成長調節剤の効果は、パクロブトラゾール(paclobutrazole)(成長調節剤として施用されるメチルアゾール)を含めて記載されている(非特許文献5;非特許文献3)。
【0007】
アブシジン酸(ABA)の植物ホルモンとしての効果は、多数の生理学的プロセスにおいて記載されている。例えば、ABAは、「ストレスホルモン」として作用し、その形成は、とりわけ渇水ストレスにより誘導され、そしてとりわけ、気孔からの(stomatary)蒸散の抑制(気孔の閉鎖)を媒介する(非特許文献6)。これは渇水ストレスに対して植物をより耐性にする。
【0008】
アブシジン酸の外因性施用がストレスに対する植物の感受性を低下させ得るか、又はストレス耐性を増加させるということは、多数の例において示されている(非特許文献7;非特許文献8)。さらに、ABA類似構造がABA様植物反応を誘発し得ることも示された(非特許文献9;非特許文献10)。成長阻害物質と組み合わされたABA類似体のストレス耐性増強作用も同様にすでに記載されている(特許文献4)。
【0009】
テブコナゾール及びプロチオコナゾールのようなアゾール類の殺菌作用は公知であり、ステロール生合成の中心的酵素であるステロールC14−デメチラーゼの阻害に基づく(非特許文献11)。
【0010】
しかし、ステロールC14−デメチラーゼに加えて、同じ型の他の酵素(P450モノオキシゲナーゼとして知られる)もまたこれらの物質のクラスの代表的なものにより阻害される。例えば、これらの分子の多くはまた、施用後のent−カウレン(kaurene)オキシダーゼの阻害の結果として、とりわけ成長プロセスの調節に関与する植物ホルモンであるジベレリン酸の生合成がそれ故阻害されるので、植物の有意な成長阻害をもたらす(非特許文献12)。
【0011】
これらの物質のクラスのいくつかの代表的なものはまた、アブシジン酸異化反応の(特にABA 8'−ヒドロキシラーゼによるABAヒドロキシル化の)阻害物質としてもさらに記載される(非特許文献13;非特許文献14;非特許文献15)。しかし、そこに記載される物質(ジニコナゾール(diniconazole)及びウニコナゾール)は、いくつかの農作物植物、例えばアブラナにおいて望ましくない程度の成長阻害をもたらす。非生物的ストレスに対する植物の抵抗性を増加させるための、アブシジン酸と組み合わせたこれら及びいくつかの他のアゾール類の使用は、特許文献1に記載される。
【0012】
特許文献3は、機械を用いて土壌に植えられる苗の処理ためのいくつかのアゾール類の使用を開示する。これらの物質が種子及び苗の異なる植物構造、器官及び組織(例えば、子葉は、生理的及び形態学的に異なる葉である)に作用し、そしてまた異なる経路を介して吸収される(さらに発育した植物のろう層及び葉の組織と対照的に種子の核(seed kernel)又は苗の組織)ので、そこに記載される結果は、非生物的ストレスに対する抵抗性を増加させるための植物又は植物部分の処理には適用可能でない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】WO2007/008580 A
【特許文献2】CA 211 98 06
【特許文献3】JP 2003/325063 A
【特許文献4】DE 38 215 20 A
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】Bray et al.:「Responses to Abiotic Stresses」, in:Buchanan, Gruissem, Jones (編) 「Biochemistry and Molecular Biology of Plants」,1158〜1203頁, American Society of Plant Physiologists, 2000
【非特許文献2】Bartlett et al., 2002, Pest Manag Sci 60:309
【非特許文献3】Imperial Chemical Industries PLC, 1985, Research Disclosure 259:578−582
【非特許文献4】Wu and von Tiedemann, 2002, Environmental Pollution 116:37−47
【非特許文献5】Morrison and Andrews, 1992, J Plant Growth Regul 11:113−117
【非特許文献6】Schopfer, Brennicke:「Pflanzenphysiologie」 [Plant Physiology], 5th edition, Springer, 1999
【非特許文献7】Jones and Mansfield, 1970, J. Exp. Botany 21:714−719
【非特許文献8】Bonham−Smith et al., 1988, Physiologia Plantarum 73:27−30
【非特許文献9】Churchill et al., 1998, Plant Growth Regul 25:35−45
【非特許文献10】Huang et al., 2007, Plant J 50:414−428
【非特許文献11】Kuck & Vors:「Sterol Biosynthesis Inhibitors」:Kraemer & Schirmer (編) 「Modern Crop Protection Compounds」, 2巻,605〜650頁, Wiley−VCH, 2007
【非特許文献12】Buchenauer:「DMI−fungicides−side effects on the plant and problems of resistance,:Lyr (編) 「Modern Selective Fungicides」, 第2版, p.259−290, Gustav Fischer Verlag, 1995
【非特許文献13】Kitahata et al., 2005, Bioorg. Med. Chem. 13:4491−4498
【非特許文献14】Saito et al., 2006, Biosci. Biotechnol. Biochem. 70:1731−1739
【非特許文献15】Zhang et al., 2007, Journal of Plant Physiology 164:709−717
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
この先行技術から進んで、非生物的ストレス因子に対する植物の抵抗性の増強をもたらし、かつ好ましくは農作物植物のいずれの成長阻害をもたらすことも、例えばジニコナゾール及びウニコナゾールよりも有意に低下したそのレベルをもたらすこともない、さらなる活性成分を発見することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この目的のために、この種類の効果が今までに記載されていないいくつかのアゾール化合物を、噴霧施用後の農作物植物に対するそれらのストレス抵抗性促進効果について試験した。
【0017】
これにより、農作物植物のストレス耐性に対するテブコナゾール及びプロチオコナゾールのこれまで未知であった好ましい効果が見出された。
【0018】
このことはテブコナゾールに関して驚くべきことであり、なぜならこれまでの研究においてテブコナゾールは、試験系によってわずかな阻害作用しか有していない(いくらかでもあるとすればアブシジン酸異化反応又はABA 8'−ヒドロキシラーゼに対して)ウニコナゾール及びジニコナゾールとの違いが明確であったからである(Kitahata et al., 2005, Bioorg. Med. Chem. 13:4491−4498;Saito et al., 2006, Biosci. Biotechnol. Biochem. 70:1731−1739)。従って、対応するストレス耐性促進効果は、テブコナゾールに関する先行技術に基づいて期待できない。従ってこれらの結果は、対応する効果はアブシジン酸異化反応又はABA 8'−ヒドロキシラーゼの阻害を介して生じないが、別の作用機構を介するという結論をもたらす。
【0019】
プロチオコナゾールに関して、この化合物はアゾールチオンであり、それ故、構造的な点でこれまでに非生物的ストレスに対する抵抗性を増加させることに関して記載された化合物と有意に異なるので、ストレス耐性促進効果は驚くべきことである。両方の化合物はさらに、例えばウニコナゾール又はジニコナゾールよりも農作物植物においてかなり低い程度の成長阻害をもたらす。
【0020】
従ってテブコナゾール及びプロチオコナゾールのストレス耐性促進効果はまた、成長調節作用又は成長阻害とストレス耐性との線形相関を考えて期待されるよりも有意に高い。
従ってこれらの結果はまた、テブコナゾール及びプロチオコナゾールの対応する効果が農作物植物の成長阻害を介してより小さい程度から重要でない程度しか付与されないという結論に至る。
【0021】
テブコナゾール及びプロチオコナゾールについて得られたこれらの結果により、アブシジン酸が存在しない場合の非生物的ストレス因子に対する植物の抵抗性の増強に関して他のアゾール類の効果も試験することとなった。同時に、アゾール類エポキシコナゾール(epoxiconazole)、メトコナゾール(metconazole)及びシプロコナゾールについても、非生物的ストレスに対する抵抗性を増強する効果がアブシジン酸が存在しない場合にも観察され得るということが見出された。
【0022】
従って本発明は、非生物的ストレス因子に対する植物の抵抗性を増強するための、テブコナゾール、エポキシコナゾール、メトコナゾール、シプロコナゾール及びプロチオコナゾール、並びにこれらのアゾール化合物のいずれかの所望の混合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物の使用を提供し、 アゾール類エポキシコナゾール及びシプロコナゾールの使用は、アブシジン酸が存在しない場合に行われる。
【0023】
本発明の文脈において、「非生物的ストレスに対する抵抗性」という用語は、アゾール化合物の公知の農薬作用、好ましくは殺菌活性に直接関連しない、植物に関する種々の利益を意味すると理解される。このような有利な特性は、例えば以下で特定される改善された植物の特徴において明らかとなる:表面積及び深さに関して改善された根の成長、増加した走根及びひこばえ形成、より強くより豊富な走根及びひこばえ、芽の成長における改善、増加した倒伏抵抗性、増加した芽の基部の直径、増加した葉面積、栄養分及び構成要素(例えば、炭水化物、脂肪、油脂、タンパク質、ビタミン類、ミネラル、エッセンシャルオイル、色素、繊維)のより高い収量、より良好な繊維の質、より早い開花、増加した数の花、毒性生成物(例えばマイコトキシン)の減少した含有量、残留物若しくはあらゆる種類の不利な成分の減少した含有量、又はより良好な消化性、収穫物の改善された貯蔵安定性、不利な温度に対する改善された耐性、渇水及び乾燥、並びに湛水の結果としての酸欠に対する改善された耐性、土壌及び水中の上昇した塩含有量に対する改善された耐性、オゾンストレスに対する増強された耐性、除草剤及び他の農作物処理組成物に関する改善された適合性、改善された水吸収及び光合成性能、有利な植物特性、例えば熟成の加速、より均一な熟成、有益な動物に対するより高い誘引性、改善された受粉、又は当業者に周知の他の利点。
【0024】
相対的に扱うことができる非生物的ストレス条件としては、例えば渇水、寒冷及び熱の条件、浸透ストレス、湛水、上昇した土壌塩度、ミネラルへの上昇した曝露、オゾン条件、強い光の条件、窒素栄養素の制限された利用可能性、リン栄養素の制限された利用可能性が挙げられ得る。
【0025】
より詳細には、本発明の使用は、植物及び植物の部分に対する噴霧施用において記載される利点を示す。問題のアゾール化合物と、殺虫剤、殺かび剤(fungicides)及び殺菌剤(bactericides)を含む物質との組み合わせもまた、本発明の状況において植物病害の防除において使用され得る。さらに、問題のアゾール化合物と遺伝的に改変された品種とを組み合わせた使用もまた、非生物的ストレスに対する上昇した耐性を目的として可能である。
【0026】
本発明の文脈において、植物は、好ましくは葉発育期以後(BBCH−Monografie der Biologische Bundesanstalt fuer Land und Forstwirtschaft [BBCH Monograph of the Federal Biological Research Centre for Agriculture and Forestry], 第2版, 2001によればBBCH 10期)の植物を意味すると理解される。より詳細には、本発明の文脈における「植物」という用語は、種子及び苗を含まない。
【0027】
周知のように、上述の植物についての種々の利点のいくつかを組み合わせることができ、そして一般的に認められた用語で文書化され得る。このような用語は、例えば以下の意味である:植物強壮(phytotonic)効果、ストレス因子に対する抵抗性、少ない植物ストレス、植物の健康(health)、健康な(healthy)植物、植物適合性(fitness)、植物の健康(wellness)、植物概念(concept)、活力効果、ストレスシールド、防疫シールド、農作物の健康、農作物の健康特性、農作物の健康生産品、農作物の健康管理、農作物健康治療、植物の健康、植物の健康特性、植物の健康生産品、植物の健康管理、植物健康治療、緑化効果若しくは再緑化効果、新鮮さ又は当業者に周知の他の用語。
【0028】
本発明の文脈において、非生物的ストレスに対する抵抗性に対する良好な効果は、限定することなく、
・少なくとも一般的に5%、特に10%、特に好ましくは15%、具体的に20%改善された発生、
・少なくとも一般的に5%、特に10%、特に好ましくは15%、具体的に20%増加した収量、
・少なくとも一般的に5%、特に10%、特に好ましくは15%、具体的に20%改善された根の発育、
・少なくとも一般的に5%、特に10%、特に好ましくは15%、具体的に20%上昇した芽のサイズ、
・少なくとも一般的に5%、特に10%、特に好ましくは15%、具体的に20%増加した葉の面積、
・少なくとも一般的に5%、特に10%、特に好ましくは15%、具体的に20%改善された発生、及び/又は
・少なくとも一般的に5%、特に10%、特に好ましくは15%、具体的に20%改善された光合成速度、
を意味すると理解され、
そしてこれらの効果は、個別に、またあるいは2つ若しくはそれ以上の効果のいずれかの組み合わせで生じ得る。
【0029】
一実施態様において、例えば、本発明に従って提供されるアゾール類は、処理しようとする適切な植物又は植物の部分に噴霧施用により施用され得る。
【0030】
アゾール類は、本発明にしたがって想定されるように、好ましくは0.01と3kg/haとの間、より好ましくは0.05と2kg/haとの間、特に好ましくは0.1と1kg/haとの間の施用量で使用される。
【0031】
さらに、本発明によれば、アゾール類プロチオコナゾール、テブコナゾール及びメトコナゾールの場合、本発明の作用は加えられるアブシジン酸と独立して達成されることが見出されている。
【0032】
従って、本発明のさらなる実施態様において、アゾール類プロチオコナゾール、テブコナゾール及びメトコナゾールの本発明の施用は、アブシジン酸を添加せずに行われる。
【0033】
本発明のさらなる実施態様において、アゾール類プロチオコナゾール、 テブコナゾール及びメトコナゾールの本発明の施用は、有効量のアブシジン酸の存在下で行われる。この場合、アゾール類及びアブシジン酸が同時に施用される場合に相乗効果が見られ得る。
【0034】
本発明の文脈においてアブシジン酸がアゾール類と同時に使用される場合、例えば組み合わせた調製品又は製剤の状況において、アブシジン酸は好ましくは0.01と3kg/haとの間、より好ましくは0.05と2kg/haとの間、特に好ましくは0.1と1kg/haとの間の施用量で加えられる。
【0035】
本発明はさらに、非生物的ストレス因子に対する植物の抵抗性の増強のために有効な量の、テブコナゾール、エポキシコナゾール、メトコナゾール、シプロコナゾール及びプロチオコナゾール、並びにこれらのアゾール化合物の所望のいずれかの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含む、植物の処理のための噴霧液剤を提供する。
【0036】
噴霧液剤は、他の慣用の構成成分、例えば溶媒、特に水を含み得る。さらなる構成成分としては、以下に記載される活性農薬成分が挙げられ得る。
【0037】
噴霧液剤中の少なくとも1つのアゾール化合物の含有量は、噴霧液剤の全質量に基づいて、好ましくは0.0005〜15質量%である。
【0038】
本発明にしたがって提供されるアゾール類に加えて、本発明の噴霧液剤は、好ましくはアブシジン酸も含む。
【0039】
本発明の噴霧液剤がアブシジン酸を含む場合、アブシジン酸は、噴霧液剤の全質量に基づいて、0.0005〜15質量%の量で存在し得る。
【0040】
本発明はさらに、非生物的ストレス因子に対する植物の抵抗性を増加させるための、対応する噴霧液剤の使用を提供する。
【0041】
以下の記述は、アゾール化合物自体の使用及び対応する噴霧液剤の使用の両方に適用される。
【0042】
本発明によれば、植物への又はそれらの環境における、以下に定義される少なくとも1つの肥料と組み合わせたアゾール化合物の施用が可能であることがさらに見出されている。
【0043】
上で詳細に説明されたアゾール化合物とともに本発明にしたがって使用することができる肥料は、一般的に有機及び無機の窒素含有化合物、例えば尿素、尿素/ホルムアルデヒド縮合生成物、アミノ酸、アンモニウム塩及び硝酸アンモニウム、カリウム塩(好ましくは塩化物塩、硫酸塩、硝酸塩)、リン酸の塩及び/又は亜リン酸の塩(好ましくはカリウム塩及びアンモニウム塩)である。この文脈において、特にNPK肥料、すなわち窒素、リン及びカリウムを含有する肥料、硝酸カルシウムアンモニウム、すなわちさらにカルシウムを含有する肥料、又は硝酸硫酸アンモニウム(一般式(NH4)2SO4 NH4NO3)、リン酸アンモニウム及び硫酸アンモニウムに言及するべきである。これらの肥料は、一般的に当業者に公知であり;例えばUllmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版, vol. A 10, 323〜431頁, Verlagsgesellschaft, Weinheim, 1987も参照のこと。
【0044】
肥料はまた、微量栄養素(好ましくはカルシウム、硫黄、ホウ素、マンガン、マグネシウム、鉄、ホウ素、銅、亜鉛、モリブデン及びコバルト)の塩及び植物ホルモン(例えばビタミンB1及びインドール−3−酢酸)又はそれらの混合物も含有し得る。本発明に従って使用される肥料はまた、さらなる塩、例えばリン酸一アンモニウム(MAP)、リン酸二アンモニウム(DAP)、硫酸カリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウムを含有し得る。二次栄養素又は微量元素の適切な量は、肥料全体に基づいて、0.5〜5質量%の量である。さらなる可能な成分は、農作物防疫組成物、殺虫剤若しくは殺菌剤、成長調節剤又はそれらの混合物である。これは以下でより詳細に説明される。
【0045】
肥料は、例えば粉剤、粒剤、プリル又は成形体(compactates)の形態で使用され得る。しかし肥料は、水性媒体に溶解された液状形態で使用されてもよい。この場合、希アンモニア水を窒素肥料として使用することも可能である。肥料のさらなる可能な構成成分は、例えばUllmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版, 1987, Vol. A 10, 363〜401頁, DE−A 41 28 828, DE−A 19 05 834及びDE−A 196 31 764に記載される。
【0046】
本発明の文脈において、単肥及び/又は複合肥料の形態をとり得、例えば窒素、カリウム又はリンから構成される、肥料の一般的な組成は、広い範囲内で変動し得る。一般的に、1〜30質量%の含有量の窒素(好ましくは5〜20質量%)、1〜20質量%のカリウム(好ましくは3〜15質量%)及び1〜20質量%の含有量のリン(好ましくは3〜10質量%)が有利である。微量元素含有量は典型的にはppm範囲であり、好ましくは1〜1000ppmの範囲である。
【0047】
本発明の文脈において、肥料及びアゾール化合物は、同時に、すなわち同調して投与され得る。しかし、最初に肥料を施用し、次いでアゾール化合物を施用するか、又は最初にアゾール化合物を施用し、次いで肥料を施用することも可能である。しかし、アゾール化合物及び肥料の不同期施用の場合、本発明の文脈での施用は、機能的な関係で、特に一般的に24時間、好ましくは18時間、より好ましくは12時間、具体的には6時間、より具体的には4時間、なおより具体的には2時間以内の期間内で行われる。本発明の非常に特定の実施態様において、本発明にしたがって提供される活性アゾール成分及び肥料は、1時間未満、好ましくは30分未満、より好ましくは15分未満の時間枠内で施用される。
【0048】
適切な場合、肥料と組み合わされた本発明に従う使用のための活性成分は、以下の植物で好ましく使用され得、以下に列挙するものは非限定的なものである。
【0049】
好ましい植物は、有用植物、装飾物、芝、公共及び家庭の領域で装飾として使用される一般的に使用される樹木、並びに森林樹の群からのものである。森林樹には、 材木、セルロース、紙及び樹木の部分から製造される製品の製造のための樹木が含まれる。
【0050】
本明細書で使用される用語「有用植物」は、食料、飼料、燃料を得るため、又は工業目的の植物として使用される農作物植物を指す。
【0051】
有用植物としては、例えば以下の型の植物が挙げられる:ライ小麦、デュラム(硬質小麦)、芝生、ぶどうの木、穀類、例えば小麦、オオムギ、ライムギ、オート麦、ホップ、コメ、トウモロコシ及びキビ/モロコシ;ビート、例えばテンサイ及び飼料用ビート;果実、例えばナシ状果、核果及び柔らかい果物、例えばリンゴ、西洋ナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクランボ及びベリー類、例えばイチゴ、ラズベリー、黒イチゴ;マメ科植物、例えば豆、レンティル豆、エンドウ豆及びダイズ;油料作物、例えばアブラナ、カラシナ、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナツ、トウゴマ、カカオ豆及び落花生;ウリ類、例えばカボチャ/スカッシュ、キュウリ及びメロン;繊維植物、例えば綿花、亜麻、麻及びジュート;柑橘類の果実、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ及びタンジェリン;野菜、例えばホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ種、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ及びピーマン;クスノキ科、例えばアボカド、シナモンクスノキ属(Cinnamomum)、ショウノウ、またはタバコ、堅果、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、ブドウのつる、ホップ、バナナ、ラテックス植物のような植物並びに装飾品、例えば花、低木、落葉樹及び針葉樹。この列挙は限定を構成しない。
【0052】
以下の植物は、本発明の方法の施用に特に適した対象農作物と考えられる:オートムギ、ライムギ、ライ小麦、デュラム、綿花、ナス、芝生、ナシ状果、核果、柔らかい果物、トウモロコシ、小麦、オオムギ、きゅうり、タバコ、ぶどうの木、コメ、穀類、西洋ナシ、コショウ、豆、ダイズ、アブラナ、トマト、ピーマン、メロン、キャベツ、ジャガイモ及びリンゴ。
【0053】
本発明の方法にしたがって改善され得る樹木の例としては:モミ属種(Abies sp.)、ユーカリ属種(Eucalyptus sp.)、トウヒ属種(Picea sp.)、マツ属種(Pinus sp.)、トチノキ属種(Aesculus sp.)、スズカケノキ属種(Platanus sp.)、シナノキ属種(Tilia sp.)、カエデ属種(Acer sp.)、ツガ属種(Tsuga sp.)、トネリコ属種(Fraxinus sp.)、ナナカマド属種(Sorbus sp.)、カバノキ属種(Betula sp.)、サンザシ属種(Crataegus sp.)、ニレ属種(Ulmus sp.)、コナラ属種(Quercus sp.)、ブナ属種(Fagus sp.)、ヤナギ属種(Salix sp.)、ヤマナラシ属種(Populus sp.)が挙げられる。
【0054】
本発明の方法にしたがって改善され得る好ましい樹木としては:トチノキ属の樹木種からのもの:セイヨウトチノキ(A. hippocastanum)、ボトルブラシ・バッケイ(A. pariflora)、ベニバナトチノキ(A. carnea);スズカケノキ属の樹木種からのもの:モミジバススカケノキ(P. aceriflora)、アメリカスズカケノキ(P. occidentalis)、カリフォルニアスズカケノキ(P. racemosa);トウヒ属の樹木種からのもの:ドイツトウヒ(P. abies);マツ属の樹木種からのもの:ラジアータマツ(P. radiate)、ポンデローザマツ(P. ponderosa)、ヨレハマツ(P. contorta)、オウシュウアカマツ(P. sylvestre)、スラッシュマツ(P. elliottii)、モンチコラマツ(P. montecola)、アメリカシロゴヨウ(P. albicaulis)、レッドパイン(P. resinosa)、ダイオウショウ(P. palustris)、テーダマツ(P. taeda)、シュガーパイン(P. flexilis)、P.ジェフレジ(P.jeffregi)、バンクスマツ(P. baksiana)、ストローブマツ(P. strobes);ユーカリ属の樹木種からのもの:ローズガム(E. grandis)、ユーカリノキ(E. globulus)、E. カマデンチス(E. camadentis)、シニングガム(E. nitens)、ミスメイトストリンギーバーク(E. obliqua)、セイタカユーカリ(E. regnans)、E.ピルラルス(E. pilularus)が挙げられる。
【0055】
本発明の方法に従って改善され得る非常に特に好ましい樹木としては:マツ属の樹木種からのもの:ラジアータマツ(P. radiate)、ポンデローザマツ、ヨレハマツ、オウシュウアカマツ(P. sylvestre)、ストローブマツ(P. strobes);ユーカリ属の樹木種からのもの:ローズガム、ユーカリノキ及びE. カマデンチスが挙げられる。
【0056】
本発明の方法にしたがって改善され得る非常に特に好ましい樹木としては:セイヨウトチノキ、ススカケノキ科(Platanaceae)、ぼだい樹、カエデの木が挙げられる。
【0057】
本発明はまた、寒地型芝生(cool−season turf grasses)及び暖地型芝生(warm−season turf grasses)を含むいずれかの芝生にも適用され得る。寒地型芝生の例は、ブルーグラス(イチゴツナギ属種(Poa spp.))、例えばナガハグサ(Poa pratensis L.)、オオスズメノカタビラ(Poa trivialis L.)、コイチゴツナギ(Poa compressa L.)、スズメノカタビラ (Poa annua L.)、アップランドブルーグラス(upland bluegrass)(Poa glaucantha Gaudin)、タチイチゴツナギ(wood bluegrass)(Poa nemoralis L.)及びチャボノカタビラ(bulbous bluegrass)(Poa bulbosa L.);ベントグラス(bentgrasses)(ヌカボ属種(Agrostis spp.))、例えばクリーピングベントグラス(Agrostis palustris Huds.)、イトコヌカグサ(colonial bentgrass)(Agrostis tenuis Sibth.)、ヒメヌカボ(velvet bentgrass)(Agrostis canina L.)、サウスジャーマンミックスドベントグラス(South German Mixed Bentgrass)(イトコヌカグサ、ヒメヌカボ、及びクリーピングベントグラスを含むヌカボ属種)、及びコブカグサ(Agrostis alba L.);
ウシノケゲサ(ウシノケグサ属種(Festuca spp.))、例えばレッドフェスク(red fescue)(Festuca rubra L. spp. rubra)、オオウシノケグサ(creeping fescue)(Festuca rubra L.)、イトウシノケグサ(chewings fescue)(Festuca rubra commutata Gaud.)、シープフェスク(Festuca ovina L.)、ハードフェスク(hard fescue)(Festuca longifolia Thuill.)、ヘアフェスク(hair fescue)(Festucu capillata Lam.)、オニウシノケグサ(tall fescue)(Festuca arundinacea Schreb.)及びメドウフェスク(meadow fescue)(Festuca elanor L.);
ライグラス(ドクムギ属種(Lolium spp.))、例えば一年生ライグラス(Lolium multiflorum Lam.)、ペレニアルライグラス(perennial ryegrass)(Lolium perenne L.)及びイタリアンライグラス(Lolium multiflorum Lam.);
並びにウィートグラス(コムギダマシ属種(Agropyron spp.))、例えばコムギダマシ(fairway wheatgrass)(Agropyron cristatum (L.) Gaertn.)、ニセコムギダマシ(crested wheatgrass)(Agropyron desertorum (Fisch.) Schult.)及びウェスタンウィートグラス(Agropyron smithii Rydb.)である。
【0058】
さらなる寒地型芝生の例は、ビーチグラス(Ammophila breviligulata Fern.)、スムーズブロムグラス(smooth bromegrass)(Bromus inermis Leyss.)、ガマ、例えばオオアワガエリ(Phleum pratense L.)、サンドカットテイル(sand cattail)(Phleum subulatum L.)、オーチャードグラス (Dactylis glomerata L.)、アレチタチドジョウツナギ(weeping alkaligrass)(Puccinellia distans (L.) Parl.)及びクシガヤ(crested dog's−tail)(Cynosurus cristatus L.)である。
【0059】
暖地型芝生の例は、ギョウギシバ(Bermudagrass)(Cynodon spp. L. C. Rich)、ノシバ(zoysiagrass)(Zoysia spp. Willd.)、イヌシバ(St. Augustine grass)(Stenotaphrum secundatum Walt Kuntze)、チャボウシノシッペイ(centipedegrass)(Eremochloa ophiuroides Munro Hack.)、ヒメイワダレソウ(carpetgrass)(Axonopus affinis Chase)、バヒアグラス(アメリカスズメノヒエ(Paspalum notatum Flugge))、キクユグラス(Kikuyugrass)(アフリカチカラシバ(Pennisetum clandestinum Hochst. ex Chiov.))、バッファローグラス(buffalo grass)(Buchloe dactyloids (Nutt.) Engelm.)、ブルーグラマ(Blue gramma)(Bouteloua gracilis (H.B.K.) Lag. ex Griffiths)、サワスズメノヒエ(seashore paspalum)(Paspalum vaginatum Swartz)及びアゼガヤモドキ(sideoats grama)(Bouteloua curtipendula (Michx. Torr.)である。寒地型芝生は、一般的に本発明に従う使用に好ましい。ブルーグラス、ベントグラス及びコヌカグサ、ウシノケゲサ及びライグラスが特に好ましい。ベントグラスは特に好ましい。
【0060】
本発明によれば、各場合に市販されているか使用されている植物品種の植物を処理することが特に好ましい。植物品種は、新しい特性(「形質」)を有し、かつ従来の品種改良、突然変異誘発又は組み換えDNA技術を用いて得られた植物を意味すると理解される。従って農作物植物は、従来の品種改良及び最適化方法により、若しくはバイオテクノロジー及び遺伝子工学方法により、又はこれらの方法の組み合わせにより得ることができる植物であり得、これにはトランスジェニック植物が含まれ、そして植物育種家の権利により保護することができる植物品種及び保護することができない植物品種が含まれる。
【0061】
従って、本発明の処理方法はまた、遺伝子改変された生物(GMO)、例えば植物又は種子の処理のために使用され得る。遺伝子改変された植物(又はトランスジェニック植物)は、異種遺伝子がゲノム中に安定に組み込まれている植物である。「異種遺伝子」という表現は、植物の外側で供給されるか又は構築され、そして核に導入された場合に、目的のタンパク質若しくはポリペプチドを発現することにより、又は植物に存在する他の遺伝子を下方調節若しくはサイレンシングする(例えばアンチセンス技術、コサプレッション(cosuppression)技術又はRNAi技術[RNA干渉]を使用して)ことにより、葉緑体若しくはミトコンドリアのゲノムが新しいか若しくは改善された農学的特性若しくは他の特性を形質転換された植物に付与する遺伝子を本質的に意味する。ゲノム中に位置する異種遺伝子は導入遺伝子とも呼ばれる。植物ゲノム中のその特定の位置により定義された導入遺伝子は、形質転換又はトランスジェニック事象で呼ばれる。
【0062】
本発明に従って好ましく処理される植物及び植物品種には、特に有利で有用な形質をこれらの植物に付与する遺伝子材料(品種改良及び/又はバイオテクノロジー手段で得られても得られなくても)を有する全ての植物が含まれる。
【0063】
本発明に従っても処理され得る植物及び植物品種は、1つ又はそれ以上の非生物的ストレス因子に対して抵抗性の植物である。非生物的ストレス条件には、例えば、渇水、低温曝露、熱曝露、浸透ストレス、湛水、増加した土壌塩度、ミネラルへの増加した曝露、オゾンへの曝露、強い光への曝露、窒素栄養素の制限された利用可能性、リン栄養素の制限された利用可能性又は遮光回避が含まれ得る。
【0064】
本発明に従っても処理され得る植物及び植物品種は、増強された収量特性を特徴とする植物である。上記植物における増強された収量は、例えば、改善された植物生理、成長及び発育、例えば水利用効率、水保持効率、改善された窒素利用、増強された炭素同化作用、改善された光合成、増加した発芽効率及び加速された成熟の結果であり得る。収量は、早期の開花、雑種種子産生のための開花制御、苗の活力、植物の大きさ、節間数及び節間距離、根の成長、種子の大きさ、果実の大きさ、鞘の大きさ、鞘又は穂の数、鞘又は穂あたりの種子の数、種子質量、増強された種子の充填、減少した種子分散、減少した鞘裂開並びに倒伏抵抗性を含む改善された植物構成(ストレス条件下及び非ストレス条件下)により影響され得る。さらなる収量の特質としては、種子組成、例えば炭水化物含有量、タンパク質含有量、油分含有量および組成、栄養上の数値、抗栄養性化合物の減少、改善された加工可能性並びにより良好な保存安定性が挙げられる。
【0065】
本発明にしたがって同様に処理され得る植物は、雑種強勢(heterosis)又は雑種強勢(hybrid vigor)の特徴を既に発現する雑種植物であり、これは一般的に、より高い収量、活発、健康並びに生物的及び非生物的ストレス因子に対する抵抗性を結果として生じる。このような植物は、典型的には近交系の雄性不稔親系統(雌性親)と別の近交系の雄性稔性親系統(雄性親)とを交配することにより作製される。雑種種子は、典型的には雄性不稔植物から収穫され、栽培者に販売される。雄性不稔植物は、雄穂除去(すなわち、雄性生殖器官又は雄花を機械的に除去する)により産生され得ることもある(例えばトウモロコシにおいて)が、より典型的には、雄性不稔性は、植物ゲノムにおける遺伝的決定因子の結果である。その場合、そして特に種子が雑種植物から収穫するために望ましい産物である場合、典型的には雑種植物における雄性稔性(これは雄性不稔性の原因である遺伝的決定因子を含む)が完全に回復していることを確実にすることが有用である。これは、雄性不稔の原因である遺伝的決定因子を含む雑種植物において雄性稔性を回復することができる適切な稔性回復遺伝子を雄性親が有していることを確実にすることにより達成され得る。雄性不稔の遺伝的決定因子は、細胞質に位置し得る。細胞質内雄性不稔性(CMS)の例は、例えばアブラナ属種について記載されている(WO1992/005251、WO1995/009910、WO1998/27806、WO2005/002324、WO2006/021972及びUS 6,229,072)。しかし、雄性不稔についての遺伝的決定因子は、核ゲノムにも位置し得る。雄性不稔植物はまた、遺伝子工学のような植物バイオテクノロジーの方法によって得ることもできる。雄性不稔植物を得る特に有用な手段はWO89/10396に記載され、ここでは例えば、バルナーゼのようなリボヌクレアーゼが雄しべにおけるタペート細胞において選択的に発現される。次いで稔性は、バルスターのようなリボヌクレアーゼ阻害剤のタペート細胞における発現により回復され得る(例えばWO1991/002069)。
【0066】
本発明にしたがっても処理され得る(遺伝子工学のような植物バイオテクノロジー方法により得られる)植物又は植物品種は、除草剤耐性植物、すなわち1つ又はそれ以上の所定の除草剤に対して耐性にされた植物である。このような植物は、遺伝子形質転換により、又はこのような除草剤耐性を付与する変異を含む植物の選択のいずれかにより得ることができる。
【0067】
除草剤耐性植物は、例えばグリホサート耐性植物、すなわち除草剤グリホサート又はその塩に対して耐性にされた植物である。例えば、グリホサート耐性植物は、酵素5−エノールピルビルシキメート−3−リン酸合成酵素(EPSPS)をコードする遺伝子で植物を形質転換することにより得ることができる。このようなEPSPS遺伝子の例は、バクテリアネズミチフス菌のAroA遺伝子(変異体CT7)(Comai et al.、Science (1983)、221、370−371)、アグロバクテリウム属種(Agrobacterium sp.)の細菌のCP4遺伝子(Barry et al.、Curr. Topics Plant Physiol. (1992)、7、139−145)、ペチュニアEPSPS(Shah et al.、Science (1986)、233、478−481)、トマトEPSPS(Gasser et al.、J. Biol. Chem. (1988)、263、4280−4289)又はオヒシバ属(Eleusine)EPSPS(WO2001/66704)をコードする遺伝子である。これは、例えばEP−A 0837944、WO2000/066746、WO2000/066747又はWO2002/026995に記載されるような変異型EPSPSでもよい。グリホサート耐性植物はまた、US 5,776,760及びUS 5,463,175に記載されるようにグリホサートオキシドレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることにより得ることもできる。グリホサート耐性植物はまた、例えばWO2002/036782、WO2003/092360、WO2005/012515及びWO2007/024782に記載されるようなグリホサートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることにより得ることができる。グリホサート耐性植物はまた、例えばWO2001/024615又はWO2003/013226に記載されるような上述の遺伝子の天然に存在する変異を含む植物を選択することにより得ることができる。
【0068】
他の除草剤抵抗性植物は、例えば、酵素グルタミン合成酵素を阻害する除草剤(例えばビアラホス(bialaphos)、ホスフィノトリシン(phosphinothricin)又はグルホシネート)に対して耐性にされた植物である。このような植物は、その除草剤を解毒する酵素又は阻害に対して抵抗性の変異体グルタミン合成酵素を発現させることにより得ることができる。1つのこのような有効な解毒酵素は、例えば、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする酵素(例えばストレプトマイセス属種由来のbarタンパク質又はpatタンパク質)である。外来性ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物は、例えばUS 5,561,236;US 5,648,477;US 5,646,024;US 5,273,894;US 5,637,489;US 5,276,268;US 5,739,082;US 5,908,810及びUS 7,112,665に記載される。
【0069】
さらなる除草剤耐性植物はまた、酵素ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に対して耐性にされた植物である。ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼは、パラ−ヒドロキシフェニルピルビン酸(HPP)がホモゲンチジン酸に転換される反応を触媒する酵素である。HPPD阻害剤に対して耐性の植物は、天然に存在する抵抗性HPPD酵素をコードする遺伝子、又はWO1996/038567、WO1999/024585及びWO1999/024586に従う変異型HPPD酵素をコードする遺伝子を用いて形質転換され得る。HPPD阻害剤に対する耐性は、HPPD阻害剤による天然HPPD酵素の阻害にもかかわらずホモゲンチジン酸の形成を可能にする特定の酵素をコードする遺伝子を用いて植物を形質転換することにより得ることもできる。このような植物及び遺伝子は、WO1999/034008及びWO2002/36787に記載されている。HPPD阻害剤に対する植物の耐性はまた、WO2004/024928に記載されるように、HPPD耐性酵素をコードする遺伝子に加えて酵素プレフェナートデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子を用いて植物を形質転換することにより改善され得る。
【0070】
さらなる除草剤抵抗性植物は、アセト乳酸合成酵素(ALS)阻害剤に対して耐性にされた植物である。公知のALS阻害剤としては、例えばスルホニル尿素、イミダゾリノン、トリアゾロピリミジン類、ピリミジニルオキシ(チオ)ベンゾエート類、及び/又はスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン除草剤が挙げられる。ALS酵素(アセトヒドロキシ酸合成酵素、AHASとしても知られる)における様々な変異は、例えばTranel and Wright、Weed Science (2002)、50、700−712、並びにUS5,605,011、US5,378,824、US5,141,870及びUS5,013,659にも記載されるように、様々な除草剤及び除草剤のグループに対する耐性を与えることが知られている。スルホニル尿素耐性植物及びイミダゾリノン耐性植物の製造は、US5,605,011;US 5,013,659;US 5,141,870;US 5,767,361;US 5,731,180;US 5,304,732;US 4,761,373;US 5,331,107;US 5,928,937;及びUS 5,378,824;並びに国際公開第WO1996/033270号にも記載されている。さらなるイミダゾリノン耐性植物は、例えばWO2004/040012、WO2004/106529、WO2005/020673、WO2005/093093、WO2006/007373、WO2006/015376、WO2006/024351及びWO2006/060634にも記載されている。さらなるスルホニル尿素耐性及びイミダゾリノン耐性植物は、例えばWO2007/024782にも記載されている。
【0071】
イミダゾリノン及び/又はスルホニル尿素に対して耐性な他の植物は、突然変異誘発により、除草剤の存在下での細胞培養物における選択により、又は突然変異育種により、例えばダイズについてUS5,084,082、コメについてWO1997/41218、テンサイについてUS5,773,702及びWO1999/057965、レタスについてUS 5,198,599又はヒマワリについてWO2001/065922に記載されるように得ることができる。
【0072】
本発明にしたがっても処理され得る植物又は植物品種(遺伝子工学のような植物バイオテクノロジー方法により得られる)は、昆虫抵抗性トランスジェニック植物、すなわち特定の対象の昆虫による攻撃に対して抵抗性にされた植物である。 このような植物は、遺伝子形質転換により、又はこのような昆虫抵抗性を付与する変異を含む植物の選択により得ることができる。
【0073】
本発明の文脈において、「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」という用語は、以下をコードするコード配列を含む少なくとも1つの導入遺伝子を含有するあらゆる植物を含む:
1)バチルスチューリンゲンシス由来の殺虫性結晶タンパク質若しくはその殺虫性部分、例えばオンラインで:
http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/)
におけるバチルスチューリンゲンシス毒素命名法において、Crickmore et al.、Microbiology and Molecular Biology Reviews (1998)、62、807−813(Crickmoreらにより改訂(2005))により列挙される殺虫性結晶タンパク質若しくはその殺虫性部分、例えばCryタンパク質のクラスのタンパク質Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry2Ab、Cry3Ae若しくはCry3Bb若しくはその殺虫性部分;又は
2)バチルスチューリンゲンシス以外の第二の結晶タンパク質若しくはその部分の存在下で殺虫性であるバチルスチューリンゲンシス由来の結晶タンパク質若しくはその部分、例えばCy34及びCy35結晶タンパク質で構成される二成分毒素(Moellenbeck et al.、Nat. Biotechnol. (2001)、19、668−72;Schnepf et al.、Applied Environm. Microb. (2006)、71、1765−1774);又は
3)バチルスチューリンゲンシス由来の2つの異なる殺虫性結晶タンパク質の部分を含むハイブリッド殺虫性タンパク質、例えば上記の1)のタンパク質のハイブリッド若しくは上記の2)のタンパク質のハイブリッド、例えばトウモロコシ事象(corn event)MON98034により産生されるCry1A.105タンパク質(WO2007/027777);又は
4)標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るように、かつ/若しくは影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するように、かつ/若しくはクローニング若しくは形質転換の間にコードしているDNAにおいて誘導される変化に起因して、いくつかの、特に1〜10個のアミノ酸が別のアミノ酸で置き換えられた、上記1)〜3)の点のいずれか1つのタンパク質、例えばトウモロコシ事象MON863若しくはMON88017におけるCry3Bb1タンパク質、若しくはトウモロコシ事象MIR604におけるCry3Aタンパク質;又は
5)バチルスチューリンゲンシス若しくはバチルスセレウス(Bacillus cereus)由来の
殺虫性分泌タンパク質、若しくはその殺虫性部分、例えば:http://www.lifesci.sussex.ac.uk/home/Neil_Crickmore/Bt/vip.html
に列挙される栄養成長期(vegetative)殺虫性タンパク質(VIP)、例えば VIP3Aaタンパク質クラスからのタンパク質;又は
6)バチルスチューリンゲンシス若しくはB.セレウス由来の第二の分泌タンパク質の存在下で殺虫性であるバチルスチューリンゲンシス若しくはバチルスセレウス由来の分泌タンパク質、例えば、VIP1Aタンパク質及びVIP2Aタンパク質で構成される二成分毒素(WO1994/21795);又は
7)バチルスチューリンゲンシス若しくはバチルスセレウス由来の異なる分泌タンパク質からの部分を含むハイブリッド殺虫性タンパク質、例えば上記1)のタンパク質のハイブリッド若しくは上記2)のタンパク質のハイブリッド;又は
8)標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るように、かつ/若しくは影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するように、かつ/若しくはクローニング若しくは形質転換の間にコードしているDNAにおいて誘導される変化に起因して、いくつかの、特に1〜10個のアミノ酸が別のアミノ酸で置き換えられた(殺虫性タンパク質はなおコードしている)、上記1)〜3)の点のいずれか1つのタンパク質、例えば綿花事象(cotton event)COT 102におけるVIP3Aaタンパク質。
【0074】
当然ながら、本明細書で使用される昆虫抵抗性トランスジェニック植物には、上記のクラス1〜8のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子の組み合わせを含む植物も含まれる。一実施態様において、昆虫抵抗性植物は、同じ標的昆虫種に対して殺虫性であるが異なる作用様式(例えば昆虫における異なる受容体結合部位に対する結合)を有する異なるタンパク質を使用することにより、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するため、又は植物に対する昆虫抵抗性の発生を遅らせるために、上記クラス1〜8のいずれか1つのタンパク質をコードする1つより多くの導入遺伝子を含む。
【0075】
本発明に従っても処理され得る植物又は植物品種(遺伝子工学のような植物バイオテクノロジー方法により得られる)は、非生物的ストレス因子に対して耐性である。このような植物は、遺伝子形質転換により、又はこのようなストレス抵抗性を付与する変異を含む植物を選択することにより得ることができる。特に有用なストレス耐性植物としては以下が挙げられる:
a. WO2000/004173又はEP04077984.5又はEP06009836.5に記載されるような、植物細胞又は植物においてポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現及び/又は活性を減少させることができる導入遺伝子を含む植物、
b. 例えばWO2004/090140に記載されるような、植物又は植物細胞のPARGをコードする遺伝子の発現及び/又は活性を減少させることができるストレス耐性増強導入遺伝子を含む植物;
c. 例えばEP04077624.7又はWO2006/133827又はPCT/EP07/002433において記載されるような、ニコチンアミドアデニンジクレオチドサルベージ生合成経路の植物機能性酵素(ニコチンアミダーゼ、ニコチネートホスホ−リボシル−トランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド合成酵素又はニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼを含む)をコードするストレス耐性増強導入遺伝子を含む植物。
【0076】
本発明に従っても処理され得る植物又は植物品種(遺伝子工学のような植物バイオテクノロジー方法により得られる)は、収穫された生産物の変更された量、品質及び/もしくは貯蔵安定性、並びに/又は収穫された生産物の特定の成分の変更された特性を示し、例えば以下である:
1) 野生型植物細胞又は植物において合成されたデンプンと比較してその改変されたデンプンが特定の用途により適するように、その化学物理的形質、特にデンプンのアミロース含有量、又はアミロース/アミロペクチン比、分枝の程度、平均鎖長、側鎖の分布、粘性挙動、ゲル強度(gel resistance)、粒径及び/又は粒子モルフォロジーに関して変更された改変デンプンを合成するトランスジェニック植物。改変されたデンプンを合成するこれらのトランスジェニック植物は、例えばEP 0571427、WO1995/004826、EP 0719338、WO1996/15248、WO1996/19581、WO1996/27674、WO1997/11188、WO1997/26362、WO1997/32985、WO1997/42328、WO1997/44472、WO1997/45545、WO1998/27212、WO1998/40503、WO99/58688、WO1999/58690、WO1999/58654、WO2000/008184、WO2000/008185、WO2000/28052、WO2000/77229、WO2001/12782、WO2001/12826、WO2002/101059、WO2003/071860、WO2004/056999、WO2005/030942、WO2005/030941、WO2005/095632、WO2005/095617、WO2005/095619、WO2005/095618、WO2005/123927、WO2006/018319、WO2006/103107、WO2006/108702、WO2007/009823、WO2000/22140、WO2006/063862、WO2006/072603、WO2002/034923、EP 06090134.5、EP 06090228.5、EP 06090227.7、EP 07090007.1、EP 07090009.7、WO2001/14569、WO2002/79410、WO2003/33540、WO2004/078983、WO2001/19975、WO1995/26407、WO1996/34968、WO1998/20145、WO1999/12950、WO1999/66050、WO1999/53072、US 6,734,341、WO2000/11192、WO1998/22604、WO1998/32326、WO2001/98509、WO2001/98509、WO2005/002359、US 5,824,790、US 6,013,861、WO1994/004693、WO1994/009144、WO1994/11520、WO1995/35026及びWO1997/20936に記載される。
【0077】
2) 非デンプン炭水化物ポリマーを合成するか又は遺伝子改変されていない野生型植物と比較して変更された特性を有する非デンプン炭水化物ポリマーを合成するトランスジェニック植物。例は、EP 0663956、WO1996/001904、WO1996/021023、WO1998/039460及びWO1999/024593に記載されるようなインスリン及びレバン型のポリフルクトースを産生する植物、WO1995/031553、US 2002/031826、US 6,284,479、US 5,712,107、WO1997/047806、WO1997/047807、WO1997/047808及びWO2000/14249に記載されるような、アルファ−1,4−グルカン類を産生する植物、WO2000/73422に記載されるようなアルファ−1,6−分枝アルファ−1,4−グルカン類を産生する植物、並びにWO2000/047727、EP 06077301.7、US 5,908,975及びEP 0728213に記載されるようなアルテルナンを産生する植物である。
【0078】
3) 例えばWO2006/032538、WO2007/039314、WO2007/039315、WO2007/039316、JP 2006/304779及びWO2005/012529に記載されるような、ヒアルロナンを産生するトランスジェニック植物。
【0079】
本発明に従っても処理され得る植物又は植物品種(遺伝子工学のような植物バイオテクノロジー方法により得られる)は、変更された繊維特徴を有する、綿花植物のような植物である。このような植物は、遺伝子形質転換により、又はこのような変更された繊維特徴を付与する変異を含む植物の選択により得ることができ、これらとしては以下が挙げられる:
a) WO1998/000549に記載されるような、変更された形態のセルロース合成酵素遺伝子を含む、綿花植物のような植物;
b) WO2004/053219に記載されるような、変更された形態のrsw2又はrsw3相同核酸を含む、綿花植物のような植物;
c) WO2001/017333に記載されるような、スクロースリン酸合成酵素の発現が増加された、綿花植物のような植物;
d) WO02/45485に記載されるような、スクロース合成酵素の発現が増加された、綿花植物のような植物;
e) WO2005/017157に記載されるような、線維細胞の基底における原形質連絡の開閉のタイミングが、例えば繊維選択的β−1,3−グルカナーゼの下方調節により変更された、綿花植物のような植物;
f) WO2006/136351に記載されるような、例えばnodCを含むN−アセチルグルコサミントランスフェラーゼ遺伝子及びキチン合成酵素遺伝子の発現により繊維が変更された反応性を有する、綿花植物のような植物。
【0080】
本発明に従っても処理され得る植物又は植物品種(遺伝子工学のような植物バイオテクノロジー方法により得られる)は、変更された油プロファイル特性を有する、アブラナ又は関連するアブラナ科植物のような植物である。このような植物は、遺伝子形質転換により、又はこのような変更された油特性を付与する変異を含有する植物の選択により得ることができ、そしてこれらとしては以下が挙げられる:
a) 例えばUS 5,969,169、US 5,840,946又はUS 6,323,392又はUS 6,063,947に記載されるような、高いオレイン酸含有量を有する油を産生するアブラナ植物のような植物;
b) US 6,270,828、US 6,169,190又はUS 5,965,755に記載されるような、低いリノレン酸含有量を有する油を産生するアブラナ植物のような植物;
c) 例えばUS 5,434,283に記載されるような、低レベルの飽和脂肪酸を有する油を産生するアブラナ植物のような植物。
【0081】
本発明に従って処理され得る特に有用なトランスジェニック植物は、1つ又はそれ以上の毒素をコードする1つ又はそれ以上の遺伝子を含み、そして以下の商品名で入手可能なトランスジェニック植物である植物である:YIELD GARD(登録商標)(例えばトウモロコシ、綿花、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えばトウモロコシ)、BiteGard(登録商標)(例えばトウモロコシ)、BT−Xtra(登録商標)(例えばトウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えばトウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(綿花)、Nucotn(登録商標)(綿花)、Nucotn 33B(登録商標)(綿花)、NatureGard(登録商標)(例えばトウモロコシ)、Protecta(登録商標)及びNewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)。言及され得る除草剤耐性植物の例は、以下の商品名で入手可能なトウモロコシ品種、綿花品種及びダイズ品種である:Roundup Ready(登録商標)(グリホサートに対する耐性、例えばトウモロコシ、綿花、ダイズ)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えばアブラナ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノンに対する耐性)及びSCS(登録商標)(スルホニル尿素に対する耐性、例えばトウモロコシ)。言及され得る除草剤抵抗性植物(除草剤耐性のための従来のやり方で品種改良された植物)には、Clearfield(登録商標)という名称で販売される品種(例えばトウモロコシ)が含まれる。
【0082】
本発明に従って処理され得る特に有用なトランスジェニック植物は、形質転換事象、又は形質転換事象の組み合わせを含む植物、及び例えば種々の国または地域の管理機関のデータベース(例えばhttp://gmoinfo.jrc.it/gmp_browse.aspx及びhttp://www.agbios.com/dbase.phpを参照のこと)において列挙される植物である。
【0083】
製剤:
本発明に従って使用される活性アゾール成分は、従来の製剤、例えば液剤、エマルション製剤、水和剤、水ベース及び油ベースの懸濁剤、粉末、粉剤、ペースト剤、水溶剤、顆粒水和剤、散布用粒剤、サスポエマルション剤(suspoemulsion concentrates)、活性成分を含浸させた天然化合物、活性成分を含浸させた合成物質、肥料、そしてまたポリマー物質中のマイクロカプセル化に変換することができる。
【0084】
本発明の文脈において、本発明に従って提供されるアゾール類が噴霧製剤の形態で使用される場合が特に好ましい。
【0085】
従って本発明はまたさらに、非生物的ストレスに対する植物の抵抗性を増強するための噴霧製剤に関する。噴霧製剤は本明細書以後に詳細に記載される:
噴霧施用のための製剤は、公知のやり方、例えば本発明に従う使用のためのアゾール類を、増量剤、すなわち液状溶媒及び/又は固形担体と、場合により界面活性剤、すなわち乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡形成剤を使用して混合することにより製造される。
さらなる慣用の添加剤、例えば慣用の増量剤及び溶媒又は希釈剤、色素、湿潤剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、保存料、二次増粘剤、固着剤、ジベレリン及び水もまた場合により使用され得る。製剤は、適切な装置で、あるいは施用前又は施用の間のいずれかで製造される。
【0086】
施用される補助剤は、組成物自体及び/又はそれから誘導された製剤(例えば噴霧液)に、特定の特性、例えば特定の技術的特性及び/又は他の特別の生物学的特性を付与するために適した物質であり得る。有用で典型的な補助剤としては:増量剤、溶媒及び担体が挙げられる。
【0087】
適切な増量剤は、例えば、水、極性及び非極性の有機液体化学物質、例えば芳香族及び非芳香族の炭化水素(例えばパラフィン類、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類、クロロベンゼン類)、アルコール及び多価アルコール(場合により置換、エーテル化及び/又はエステル化されていてもよい)、ケトン類(例えばアセトン、シクロヘキサノン)、エステル類(脂肪及び油を含む)及び(ポリ)エーテル類、非置換及び置換されたアミン類、アミド類、ラクタム類(例えばN−アルキルピロリドン類)及びラクトン類、スルホン類及びスルホキシド類 (例えばジメチルスルホキシド)のクラスからのものである。
【0088】
使用される増量剤が水である場合、例えば補助溶媒として有機溶媒を使用することも可能である。有用な液状溶媒は本質的に:芳香族化合物、例えばキシレン、トルエン又はアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物及び塩素化脂肪族炭化水素、例えばクロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサン又はパラフィン類、例えば石油留分、鉱油及び植物油、アルコール、例えばブタノール又はグリコール、並びにそれらのエーテル類及びエステル類、ケトン類、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えばジメチルスルホキシド、並びに水である。
【0089】
無機顔料、例えば酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー、並びに有機色素、例えばアリザリン色素、アゾ色素及び金属フタロシアニン色素のような色素、並びに微量栄養素、例えば鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデン及び亜鉛の塩を使用することが可能である。
【0090】
本発明に従って使用可能な製剤中に存在し得る有用な湿潤剤は、湿潤を促進し、かつ活性農薬成分の製剤化に従来使用される全ての物質である。 アルキルナフタレンスルホネート類、例えばジイソプロピル又はジイソブチルナフタレンスルホネートを使用することが好ましい。
【0091】
本発明に従って使用可能な製剤中に存在し得る有用な分散剤及び/又は乳化剤は、活性農薬成分の製剤化に従来使用される全ての非イオン性、アニオン性及びカチオン性の分散剤である。非イオン性若しくはアニオン性の分散剤又は非イオン性若しくはアニオン性の分散剤の混合物が好ましく使用可能である。適切な非イオン性分散剤は、特に、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマー、アルキルフェノールポリグリコールエーテル及びトリストリリルフェノール(tristryrylphenol)ポリグリコールエーテル、並びにそのリン酸化又は硫酸化誘導体である。適切なアニオン性分散剤は、特に、リグノスルホン酸塩、ポリアクリル酸の塩及びアリールスルホネート/ホルムアルデヒド縮合物である。
【0092】
本発明にしたがって使用可能な製剤中に存在し得る消泡剤は、活性農薬成分の製剤に従来使用される全ての泡抑制物質である。シリコーン消泡剤及びステアリン酸マグネシウムが好ましく使用可能である。
【0093】
本発明にしたがって使用可能な製剤中に存在し得る保存料は、農薬組成物中にこのような目的で使用可能な全ての物質である。例としては、ジクロロフェン及びベンジルアルコールヘミホルマールが挙げられる。
【0094】
本発明にしたがって使用可能な製剤中に存在し得る二次増粘剤は、農薬組成物においてこのような目的で使用可能な全ての物質である。セルロース誘導体、アクリル酸誘導体、キサンタン、改良粘土及び微粉化シリカが好ましい。
【0095】
本発明にしたがって使用可能な製剤中に存在し得る固着剤には、種子粉衣製品において使用可能な全ての慣用の結合剤が含まれる。好ましい例としては、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール及びチロースが挙げられる。 本発明にしたがって使用可能な製剤中に存在し得るジベレリンは、好ましくはジベレリンA1、A3 (=ジベレリン酸)、A4及びA7であり;ジベレリン酸を使用することが特に好ましい。これらのジベレリンは公知である(R. Wegler 「Chemie der Pflanzenschutz− und Schaed−lingsbekaempfungsmittel」 [Chemistry of Crop Protection Compositions and Pesticides]、vol. 2、Springer Verlag、1970、p. 401−412を参照のこと)。
【0096】
さらなる添加剤は、香料、鉱油又は植物油、場合により変性油、ロウ及び栄養素(微量栄養素を含む)、例えば鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデン及び亜鉛の塩であり得る。
【0097】
安定剤、例えば低温安定剤、抗酸化剤、光安定剤又は化学的及び/もしくは物理的安定性を改善する他の薬剤がさらに存在し得る。
【0098】
製剤は一般的に、0.01と98質量%との間、好ましくは0.5と90%との間の活性アゾール成分を含有する。
【0099】
本発明の活性成分は、その市販されている製剤で、及びこれらの製剤から調製された使用形態で、他の活性成分(例えば殺虫剤、誘引薬、不妊剤、殺菌剤(bactericides)、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺かび剤(fungicide)、成長調節剤、除草剤、薬害軽減剤、肥料又はセミオケミカル(semiochemicals))との混合物で存在し得る。
【0100】
さらに、植物自身の防御に対するアゾール化合物の記載される好ましい効果は、活性殺虫剤、殺かび剤(fungicide)又は殺菌剤(bactericide)成分を用いたさらなる処理により支持され得る。
【0101】
非生物的ストレスに対する抵抗性を増強するためのアゾール化合物の施用についての好ましい時期は、認可された施用量での土壌、茎及び/又は葉の処理である。
【0102】
本発明の活性成分は一般的に、それらの市販されている製剤で、及びこれらの製剤から調製された使用形態で、他の活性成分(例えば殺虫剤、誘引薬、不妊剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺かび剤(fungicide)、成長調節剤、又は除草剤)との混合物でさらに存在し得る。
【0103】
特に好ましい混合パートナーは、例えば以下の化合物である:
殺かび剤(Fungicides):
核酸合成の阻害剤
ベナラキシル、ベナラキシル−M、ブピリメート(bupirimate)、キララキシル(chiralaxyl)、クロジラコン(clozylacon)、ジメチリモール(dimethirimol)、エチリモール(ethirimol)、フララキシル(furalaxyl)、ヒメキサゾール(hymexazol)、メタラキシル、メタラキシル−M、オフレース(ofurace)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキソリニック酸
有糸分裂及び細胞分裂の阻害剤
ベノミル、カルベンダジム、ジエトフェンカルブ、フベリダゾール(fuberidazole)、ペンシクロン、チアベンダゾール、チオファネート−メチル、ゾキサミド
呼吸鎖複合体I/IIの阻害剤
ジフルメトリム(diflumetorim)
ビキサフェン(bixafen)、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム(fenfuram)、フルオピラン、フルトラニル、フラメトピル、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、チフルザミド、N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
呼吸鎖複合体IIIの阻害剤
アミスルブロム、アゾキシストロビン、シアゾファミド、ジモキシストロビン、エネストロビン(enestrobin)、ファモキサドン、フェンアミドン、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピラクロストロビン、ピリベンカルブ(pyribencarb)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、トリフロキシストロビン
脱共役剤
ジノカップ、フルアジナム
ATP産生の阻害剤
酢酸フェンチン、塩化フェンチン、水酸化フェンチン、シルチオファム(silthiofam)
アミノ酸生合成及びタンパク質生合成の阻害剤
アンドプリム(andoprim)、ブラストシジン(blasticidin)−S、シプロジニル、カスガマイシン(kasugamycin)、塩酸カスガマイシン水和物、メパニピリム、ピリメタニル
シグナル伝達の阻害剤
フェンピクロニル(fenpiclonil)、フルジオキソニル、キノキシフェン
脂質及び膜合成の阻害剤
クロゾリネート(chlozolinate)、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン
アンプロピルホス(ampropylfos)、カリウム−アンプロピルホス、エディフェンホス、イプロベンホス(IBP)、イソプロチオラン、ピラゾホス
トルクロホス−メチル、ビフェニル
ヨードカルブ(iodocarb)、プロパモカルブ、塩酸プロパモカルブ
エルゴステロール生合成の阻害剤
フェンヘキサミド、
【0104】
アザコナゾール(azaconazol)、ビテルタノール、ブロムコナゾール(bromuconazol)、ジクロブトラゾール(diclobutrazol)、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、エタノコナゾール(etaconazol)、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール(fluquinconazol)、フルシラゾール、フルトリアホル(flutriafol)、フルコナゾール(furconazol)、フルコナゾール−cis、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール(ipconazol)、ミクロブタニル、パクロブトラゾール(paclobutrazol)、ペンコナゾール、プロピコナゾール、シメコナゾール、スピロキサミン(spiroxamin)、テブコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール(triticonazole)、ウニコナゾール、ボリコナゾール(voriconazol)、イマザリル、硫酸イマザリル、オキスポコナゾール、フェナリモル、フルルプリミドール(flurprimidole)、ヌアリモル(nuarimol)、ピリフェノックス、トリホリン、ペフラゾエート(pefurazoate)、プロクロラズ、トリフルミゾール、ビニコナゾール(viniconazol)、
アルジモルフ(aldimorph)、ドデモルフ(dodemorph)、酢酸ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ(tridemorph)、フェンプロピジン(fenpropidin)、スピロキ
サミン(spiroxamin)、
ナフチフィン(naftifin)、ピリブチカルブ、テルビナフィン(terbinafin)
細胞壁合成の阻害剤
ベンチアバリカルブ、ビアラホス(bialaphos)、ジメトモルフ、フルモルフ(flumorph)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、ポリオキシン(polyoxins)、ポリオキソリム(polyoxorim)、バリダマイシン(validamycin)A
メラニン生合成の阻害剤
カプロパミド(capropamid)、ジクロシメット、フェノキサニル、フタリド、ピロキロン(pyroquilon)、トリシクラゾール
抵抗性誘導
アシベンゾラル−S−メチル、プロベナゾール(probenazole)、チアジニル
多部位
カプタホール、キャプタン、クロロタロニル、銅塩、例えば:水酸化銅、ナフテン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン銅及びボルドー液、ジクロフルアニド、ジチアノン、ドジン、ドジン遊離塩基、フェルバム、ホルペット、フルオロホルペット、グアザチン(guazatine)、酢酸グアザチン、イミノクタジン、イミノクタジン(iminoctadine)アルベシル酸塩、イミノクタジン三酢酸塩、マンコッパー(mancopper)、マンコゼブ、マネブ、メチラム、メチラム亜鉛、プロピネブ、硫黄及び多硫化カルシウムを含有する硫黄調製物、チラム、トリルフルアニド、ジネブ、ジラム
【0105】
未知の機構
アミブロムドール(amibromdol)、ベチアゾール(benthiazol)、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオナート、クロロピクリン、クフラネブ(cufraneb)、シフルフェナミド、シモキサニル、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロメジン、ジクロロフェン(dichlorophen)、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸、ジフェニルアミン、エタボキサム(ethaboxam)、フェリムゾン、フルメトベル(flumetover)、フルスルファミド、フルオピコリド、フルオロイミド(fluoroimid)、ホセチル−Al、ヘキサクロロベンゼン、8−ヒドロキシ−キノリン硫酸塩、イプロジオン、イルママイシン(irumamycin)、イソチアニル、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、メトラフェノン(metrafenone)、イソチオシアン酸メチル、ミルジオマイシン(mildiomycin)、ナタマイシン(natamycin)、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタール(nitrothal)−イソプロピル、オクチリノン(octhilinon)、オキサモカルブ(oxamocarb)、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、2−フェニルフェノール及び塩、ピペラリン(piperalin)、プロパノシン(propanosin)−ナトリウム、プロキナジド(proquinazid)、ピロールニトリン(pyrrolnitrin)、キントゼン、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド(triazoxid)、トリクラミド、ザリラミド(zarilamid)及び2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、2−アミノ−4−メチル−N−フェニル−5−チアゾールカルボキサミド、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジン−カルボキサミド、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、cis−1−(4−クロロ−フェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール、2,4−ジヒドロ−5−メトキシ−2−メチル−4−[[[[1−[3(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン]アミノ]−オキシ]メチル]フェニル]−3H−1,2,3−トリアゾール−3−オン(185336−79−2)、1−(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸メチル、3,4,5−トリクロロ−2,6−ピリジンジカルボニトリル、メチル 2−[[[シクロプロピル[(4−メトキシ−フェニル)イミノ]メチル]チオ]メチル]−.アルファ.−(メトキシメチレン)ベンゾアセテート(benzacetat)、4−クロロ−アルファ−プロピニルオキシ−N−[2−[3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル]エチル]ベンズアセトアミド、(2S)−N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピニル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホン−イル)アミノ]ブタンアミド、5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−[1,2,4]−トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−N−[(1R)−1,2,2−トリメチルプロピル]−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、5−クロロ−N−[(1R)−1,2−ジメチルプロピル]−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−(5−ブロモ−3−クロロ−ピリジン−2−イル)メチル−2,4−ジクロロ−ニコチンアミド、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラノン−4−オン、N−{(Z)−[(シクロプロピルメトキシ)−イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]−メチル}−2−ベンゾアセトアミド(benzacetamid)、N−(3−エチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル)−3−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシベンズアミド、2−[[[[1−[3(1−フルオロ−2−フェニル−エチル)オキシ]フェニル]エチリデン]−アミノ]オキシ]−メチル]−アルファ−(メトキシイミノ)−N−メチル−アルファE−ベンゾアセトアミド、N−{2−[3−クロロ−5−(トリ−フルオロメチル)ピリジン−2−イル]エチル}−2−(トリフルオロ−メチル)ベンズアミド、N−(3',4'−ジクロロ−5−フルオロ−ビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル−1H−イミダゾール−1−カルボン酸、O−[1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル]−1H−イミダゾール−1−カルボチオ酸、2−(2−{[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルアセトアミド
殺菌剤(Bactericides):
ブロノポール(bronopol)、ジクロロフェン、ニトラピリン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、カスガマイシン、オクチリノン、フランカルボン酸、オキシテトラサイクリン、プロベナゾール、ストレプトマイシン、テクロフタラム、硫酸銅及び他の銅調製物。
【0106】
殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤:
アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤
カルバメート類、
例えばアラニカルブ(alanycarb)、アルジカルブ、アルドキシカルブ(aldoxycarb)、アリキシカルブ(allyxycarb)、アミノカルブ(aminocarb)、ベンダイオカルブ、ベンフラカルブ(benfuracarb)、ブフェンカルブ(bufencarb)、ブタカルブ(butacarb)、ブトカルボキシム(butocarboxim)、ブトキシカルボキシム(butoxycarboxim)、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロエトカルブ(cloethocarb)、ジメチラン(dimetilan)、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、ホルメタネート、フラチオカルブ(furathiocarb)、イソプロカルブ、メタム(metam)−ナトリウム、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ(metolcarb)、オキサミル、ピリミカルブ、プロメカルブ、プロポキスル、チオジカルブ、チオファノックス(thiofanox)、トリメタカルブ(trimethacarb)、XMC、キシリルカルブ(xylylcarb)、トリアザマート(triazamate)
【0107】
有機リン酸エステル類、
例えばアセフェート、アザメチホス(azamethiphos)、アジンホス(−メチル、−エチル)、ブロモホス−エチル、ブロムフェンビンホス(bromfenvinfos)(−メチル)、ブタチオホス(butathiofos)、カズサホス、カルボフェノチオン、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス(chlormephos)、クロルピリホス(−メチル/−エチル)、クマホス、シアノフェンホス、シアノホス(cyanophos)、クロルフェンビンホス、デメトン−S−メチル、デメトン−S−メチルスルホン、ジアリホス、ダイアジノン、ジクロフェンチオン(dichlofenthion)、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジオキサベンゾホス、ジスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、エトリムホス、ファムフル(famphur)、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フルピラゾホス(flupyrazofos)、ホノホス(fonofos)、ホルモチオン、ホスメチラン(fosmethilan)、ホスチアゼート、ヘプテノホス(heptenophos)、ヨードフェンホス(iodofenphos)、イプロベンホス、イサゾホス(isazofos)、イソフェンホス、O−サリチル酸イソプロピル、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシデメトン−メチル、パラチオン(−メチル/−エチル)、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホスホカルブ(phosphocarb)、ホキシム、ピリミホス(−メチル/−エチル)、プロフェノホス、プロパホス、プロペタンホス、プロチオホス、プロトエート、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリダチオン(pyridathion)、キナルホス、セブホス(sebufos)、スルホテプ(sulfotep)、スルプロホス、テブピリムホス(tebupirimfos)、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン(triclorfon)、バミドチオン
ナトリウムチャネル調節因子/電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬
【0108】
ピレスロイド系、
例えばアクリナトリン、アレトリン(d−cis−trans、d−trans)、ベータ−シフルトリン、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオアレトリン−S−シクロペンチル異性体、ビオエタノメトリン(bioethanomethrin)、ビオペルメトリン(biopermethrin)、ビオレスメトリン、クロバポルトリン(chlovaporthrin)、cis−シペルメトリン、cis−レスメトリン、cis−ペルメトリン、クロシトリン(clocythrin)、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン(アルファ−、ベータ−、シータ−、ゼータ−)、シフェノトリン、デルタメトリン、エフルシラネート(eflusilanate)、エムペントリン(1R異性体)、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンフルトリン(fenfluthrin)、フェンプロパトリン、フェンピリトリン(fenpyrithrin)、フェンバレレート、フルブロシトリネート(flubrocythrinate)、フルシトリネート、フルフェンプロックス(flufenprox)、フルメトリン、フルバリネート、フブフェンプロックス(fubfenprox)、ガンマ−シハロトリン、イミプロトリン(imiprothrin)、カデトリン(kadethrin)、ラムダ−シハロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン(cis−、trans−)、フェノトリン(1R−trans−異性体)、プラレトリン、プロフルトリン(profluthrin)、プロトリフェンブト(protrifenbute)、ピレスメトリン(pyresmethrin)、レスメトリン、RU 15525、シラフルオフェン、タウ−フルバリネート、テフルトリン、テラレトリン(terallethrin)、テトラメトリン(1R異性体)、トラロメトリン、トランスフルトリン、ZXI 8901、ピレトリン系(ピレトラム)
DDT
オキサジアジン系、
例えばインドキサカルブ
セミカルバゾン、
例えばメタフルミゾン(BAS3201)
アセチルコリン受容体アゴニスト/アンタゴニスト
クロロニコチニル系、
例えばアセタミプリド、AKD 1022、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、イミダクロチズ(imidaclothiz)、ニテンピラム、ニチアジン(nithiazine)、チアクロプリド、チアメトキサム
ニコチン系、ベンスルタップ、カルタップ
アセチルコリン受容体調節因子
スピノシン系、
例えばスピノサド、
GABA制御塩素イオンチャネルアンタゴニスト
有機塩素系、
例えばカンフェクロール(camphechlor)、クロルデン、エンドスルファン、ガンマ−HCH、HCH、ヘプタクロル、リンデン、メトキシクロール
フィプロール系(fiprols)、
例えばアセトプロール(acetoprole)、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリプロール、バニリプロール(vaniliprole)
塩素イオンチャネル活性化因子
【0109】
メクチン系、
例えばアバメクチン、エマメクチン、エマメクチン−安息香酸、イベルメクチン、レピメクチン、ミルベマイシン
幼若ホルモン模倣薬、
例えばジオフェノラン、エポフェノナン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン(pyriproxifen)、トリプレン(triprene)
エクジソンアゴニスト/撹乱物質(disruptors)
ジアシルヒドラジン系、
例えばクロマフェノジド、ハロフェノジド(halofenozide)、メトキシフェノジド、テブフェノジド
キチン生合成の阻害剤
ベンゾイル尿素系、
例えばビストリフルロン、クロフルアズロン(chlofluazuron)、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン(noviflumuron)、ペンフルロン(penfluron)、テフルベンズロン、トリフルムロン
ブプロフェジン
シロマジン
酸化的リン酸化反応阻害剤、ATP撹乱物質
ジアフェンチウロン
有機スズ化合物、
例えば、アゾシクロチン、シヘキサチン、酸化フェンブタスズ、
H−プロトン勾配を妨害することにより作用する酸化的リン酸化反応脱共役剤
ピロール系、
例えばクロルフェナピル
ジニトロフェノール系、
例えばビナパシルル(binapacyrl)、ジノブトン(dinobuton)、ジノカップ、DNOC、メプチルジノキャップ
サイドI(Side I)電子伝達阻害剤
METI、
例えばフェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド
ヒドラメチルノン
ジコホール
サイドII電子伝達阻害剤
ロテノン
サイドIII電子伝達阻害剤
アセキノシル、フルアクリピリム
昆虫腸膜の微生物撹乱物質
バチルスチューリンゲンシス系統
脂質合成阻害剤
【0110】
テトロン酸系、
例えばスピロジクロフェン、スピロメシフェン
テトラミン酸系、
例えばスピロテトラマト、cis−3−(2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1−アザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン
カルボキサミド系、
例えばフロニカミド
オクトパミン作動性アゴニスト、
例えばアミトラズ
マグネシウム刺激ATPアーゼの阻害剤
プロパルギット
ネライストキシン類似体、
例えばチオシクラムシュウ酸水素塩、チオスルタップ(thiosultap)−ナトリウム
ライアノジン受容体アゴニスト
安息香酸ジカルボキサミド系、
例えばフルベンジアミド
アントラニルアミド系、
例えばRynaxypyr (3−ブロモ−N−{4−クロロ−2−メチル−6−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)、Cyazypyr (ISO推薦) (3−ブロモ−N−{4−シアノ−2−メチル−6−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド) (WO2004067528より公知)
生物学的製剤、ホルモン又はフェロモン
アザジラクチン、バチルス属種(Bacillus spec.)、ビューベリア属種(Beauveria spec.)、コドレモン(codlemone)、メタリジウム属種(Metarrhizium spec.)、ペシロマイセス属種(Paecilomyces spec.)、チューリンゲンシン(thuringiensin)、ベルチシリウム属種(Verticillium spec.)
未知又は非特異的な作用機構を有する活性成分
薫蒸剤、
例えばリン化アルミニウム、臭化メチル、フッ化スルフリル
摂食抑制物質、
例えば氷晶石、フロニカミド、ピメトロジン
ダニ成長阻害物質、
例えば、クロフェンテジン、エトキサゾール、ヘキシチアゾックス
アミドフルメト、ベンクロチアズ(benclothiaz)、ベンゾキシメート(benzoximate)、ビフェナゼート、ブロモプロピレート、ブプロフェジン、キノメチオナート、クロルジメホルム、クロロベンジレート、クロロピクリン、クロチアゾベン(clothiazoben)、シクロプレン(cycloprene)、シフルメトフェン、ジシクラニル、フェノキサクリム、フェントリファニル(fentrifanil)、フルベンジミン、フルフェネリム(flufenerim)、フルテンジン(flutenzin)、ゴシプルレ(gossyplure)、ヒドラメチルノン、ジャポニルレ(japonilure)、メトキサジアゾン、石油、ピペロニルブトキシド、オレイン酸カリウム、ピリダリル、スルフルラミド、テトラジホン、テトラスル(tetrasul)、トリアラテン(triarathene)、ベルブチン(verbutin)又はレピメクチン。
【0111】
以下の実施例は本発明を詳細に記載するが、いかなるようにも本発明を限定しない。
【0112】
試験の説明:
単子葉及び双子葉農作物植物の種子を、木質繊維鉢中の砂壌土に置いて土で覆い、そして温室中で良好な成長条件下にて栽培した。試験植物を初期葉期(BBCH10〜BBCH13、BBCH−Monografie der Biologische Bundesanstalt fuer Land und Forstwirtschaft、第二版、2001)、すなわち種によって播種の2〜3週後に処理した。ストレス開始前の均一な水供給を確実にするために、鉢植えした植物に、直前にせき止めた水を注水し、その後の過剰で急速な乾燥を防止するためにプラスチック挿入物に移した最大量の水を供給した。次いで水和剤(WP)の形態で製剤化された本発明の化合物を、0.2%の湿潤剤(アグロチン(agrotin))を加えた600L/haの施用量で等量の水での水性懸濁液として、植物の緑色部上に噴霧した。物質施用の直後に、植物のストレス処理(寒冷又は乾燥ストレス)を行った。
【0113】
寒冷ストレス処理のために、植物を以下の制御条件下に14日間維持した:
「日中」:8℃にて照明を用いて12時間
「夜間」:1℃にて照明なしで12時間
乾燥ストレスは、以下の条件下でゆっくりと乾燥させることにより誘導した:
「日中」:26℃にて照明を用いて14時間
「夜間」:18℃にて照明なしで10時間
【0114】
寒冷ストレス期は正確に14日後に終了させた。乾燥ストレス期の持続期間は、未処理のストレスを受けたコントロール植物の状態に主に左右され、従って農作物ごとに異なっていた。未処理のストレスを受けたコントロール植物において非可逆性の損傷が観察されるとすぐに(再灌漑により)終了した。双子葉植物農作物、例えばアブラナ及びダイズの場合、乾燥ストレス期の持続期間は4日と6日の間であり、単子葉植物農作物、例えばコムギ、オオムギ又はトウモロコシの場合には6日と10日の間であった。
【0115】
ストレス期の終了の後は7日間の回復期であり、この間に植物を温室中で再度良好な条件下に維持した。
【0116】
試験化合物の殺菌作用により観察される効果のあらゆる影響を除外するために、菌感染がなく、かつ感染圧力なく試験が進行することをさらに確実にした。
【0117】
回復期が終了した後、損傷の強度を、未処理のストレスを受けていない同じ日齢(乾燥ストレスの場合)又は同じ成長段階(寒冷ストレスの場合)の未処理コントロールと比較して視覚的に評価した。損傷の強度は最初にパーセント(100%=植物が死亡、0%=コントロール植物と同様)として評価した。次いでこれらの値を、以下の式により試験化合物の有効性(=物質施用の結果としての損傷の強度の減少パーセント)を計算するために使用した:
【数1】

EF:有効性(%)
DVus:未処理のストレスを受けたコントロールの損傷値
DVts:試験化合物で処理された植物の損傷値
【0118】
以下の表は、同じ試験の3つの結果からの各場合における平均値を列挙する。以下の結果は、乾燥ストレス条件下で本発明の化合物を用いて達成された。
【0119】
【表1】

【0120】
結果が示すように、本発明の化合物は、非生物的ストレスに対する良好な有効性を有する。例えば、1ヘクタールあたり0.25kg又はそれ以下の活性物質の施用量での本発明の化合物は、単子葉農作物植物、例えばオオムギ、及び双子葉農作物植物、例えばアブラナの両方において乾燥ストレスに対する高い有効性を示す。
【0121】
また結果に示されるように、本発明の化合物のストレス軽減作用はさらに、アブシジン酸(ABA)を加えることにより有意に増加され得る。
【0122】
成長阻害:
すでに上述されたように、アブシジン酸と組み合わせて非生物的ストレスに対する植物抵抗性を増加させると推奨される、先行文献から公知のいくつかのアゾール類(WO2007/008580Aを参照のこと;ジニコナゾール及びウニコナゾール)は、いくつかの農作物植物、例えばアブラナにおいて望ましくない程度の成長阻害をもたらす。
【0123】
本発明のアゾール類の施用の場合は、この成長阻害はより低い程度か又は望ましくないものではない程度で起こる:
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
非生物的ストレス因子に対する植物の抵抗性を増強するための、テブコナゾール、エポキシコナゾール、メトコナゾール、シプロコナゾール及びプロチオコナゾール、並びにこれらのアゾール化合物のいずれかの所望の混合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物の使用であって、アゾール類エポキシコナゾール及びシプロコナゾールの使用は、アブシジン酸が存在しないという必要条件で行われる、使用。
【請求項2】
少なくとも1つの化合物が、0.01と3kg/haとの間の施用量で使用されることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
活性アゾール成分テブコナゾール、メトコナゾール及び/又はプロチオコナゾールが、アブシジン酸と組み合わせて使用されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
アブシジン酸が0.01と3kg/haとの間の施用量で使用されることを特徴とする、請求項3に記載の使用。
【請求項5】
少なくとも1つの化合物で処理される植物がトランスジェニックであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用。
【請求項6】
少なくとも1つの化合物が、少なくとも1つの肥料と組み合わせて使用されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
【請求項7】
非生物的ストレス因子に対する植物の抵抗性を増強するために有効な量の、テブコナゾール、エポキシコナゾール、メトコナゾール、シプロコナゾール及びプロチオコナゾール、並びにこれらアゾール化合物のいずれかの所望の混合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含む、植物を処理するための噴霧液剤。
【請求項8】
噴霧液剤中の少なくとも1つの化合物の含有量が、噴霧液剤の全質量に基づいて0.0005〜15質量%であることを特徴とする、請求項7に記載の噴霧液剤。
【請求項9】
アブシジン酸をさらに含むことを特徴とする、請求項7又は8に記載の噴霧液剤。
【請求項10】
アブシジン酸が、噴霧液剤の全質量に基づいて0.0005〜15質量%の量で使用されることを特徴とする、請求項9に記載の噴霧液剤。
【請求項11】
非生物的ストレス因子に対する植物の抵抗性を増強するための、請求項7〜10のいずれか1項に記載の噴霧液剤の使用。

【公表番号】特表2011−529863(P2011−529863A)
【公表日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−520364(P2011−520364)
【出願日】平成21年7月24日(2009.7.24)
【国際出願番号】PCT/EP2009/005376
【国際公開番号】WO2010/015337
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(302063961)バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト (524)
【Fターム(参考)】