植物性成分を含有する抗微生物/防腐組成物
本発明は、低濃度の植物抽出物を溶媒系中でアルカンジオールと相乗的に組み合わせて場合によりフルーツ酸とともに含む防腐剤または抗微生物性組成物に関する。さらに本発明は銀化合物、製油又は個別の成分、1以上の亜鉛塩、及び1以上のアルカンジオールを含む防腐剤または抗微生物性組成物に関する。本発明の組成物は、創傷ケア製品または動物用途を含むパーソナルケア製品に使用することができる。好ましくは、本発明の組成物はヒトに検出可能な香をほとんど又は全く有しない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、06/30/09出願の米国特許出願第61/221,971号;6/30/09出願の米国特許出願第61/221,991号;及び6/7/2010出願の米国特許出願第61/352,183号の優先権を主張しており、その開示はその全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0002】
1. 緒言
本発明の組成物は、低濃度の精油及び植物性成分抽出物(植物抽出物及びフルーツ抽出物を含む)を、アルカンジオール及び溶媒と相乗的に組み合わせて含有する。本組成物は、場合によりフルーツ酸及び抗炎症剤をも含有する。特定の実施形態において、一定濃度の溶媒ベンジルアルコールが、特定の植物性酸、特にフルーツ酸と併用して相乗的な抗微生物(antimicrobial)活性を示すことが認められた。
【0003】
本発明は更に、スルファジアジン銀、抗微生物剤及び創傷治癒剤であるキンセンカ(calendula)油を含有する組成物に関する。本組成物は、場合により銀放出剤及び/又は抗真菌(antifungal)活性向上剤を含有する。本組成物は、熱傷、創傷及び表面感染を処置するための局所用親水性クリームに使用することができる。
【0004】
好ましくは、本発明の組成物は、香りが極めて穏やかであるか又は殆どないか若しくは全くない。本発明の組成物は、従来の防腐剤に対する無毒性で無香の代替品として使用できるか又はその活性を向上させるために他の抗微生物剤と組み合わせることができ、且つパーソナルケア又は動物用製品への応用に特に有用でありうる。
【背景技術】
【0005】
2. 発明の背景
精油は、植物又は動物供給源から得られる揮発性の油であり、例えばモノテルペン及びセスキテルペン炭化水素、モノテルペン及びセスキテルペンアルコール、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、酸化物などのいくつかの構成成分の複雑な混合物から構成される。これら精油及びそれらの単離構成成分は、香料及び香味剤として頻回に使用され、且つその創傷治癒特性故に、民間療法において広く使用されている。
【0006】
科学的研究により、精油の有益な効果が裏付けられている。ユーカリプタスの精油は、「中枢性及び末梢性鎮痛効果並びに好中球依存性及び非依存性の抗炎症活性を有する」(Silva他、2003年、J. Ethnopharmacol.、89(2-3)、277〜283頁)ことが認められており、また同様な活性がラヴェンデュラアングスチフォリアミル(Lavendula angustifolia Mill.)の精油について観察されている(Hajhashemi他、2003年、J. Ethnopharmacol.、89(1)、67-71頁)。精油が、抗菌(antibacterial)活性(Bezic他、2003年、Phytother. Res.、17(9)、1037〜1040頁; Goren他、2003年、Z. Naturforsch.、58(9-10)、687〜690頁; de Abreu Gonzaga他、2003年、Planta Med.、69(8)、773〜775頁; Valero及びSalmera、2003年、Int. J. Food Microbiol.、85(1-2)、73〜81頁)及び抗真菌(antifungal)活性(Paranagama他、2003年、Lett. Appl. Microbiol.、37(1)、86〜90頁; Shin、2003年、Arch. Pharm. Res.、26(5)、389〜393頁; Velluti他、2003年、Int. J. Food Microbiol.、89、145〜154頁)を発揮することが示されている。単純ヘルペスウイルス1型及び2型(Herpes simplex viruses types 1 and 2)に対する直接的殺ウイルス効果を始めとする、精油の殺ウイルス活性もまた示されている(Garcia他、Phytother. Res.、17(9)、1073〜1075頁; Minami他、2003年、Microbial Immunol.、47(a)、681〜684頁; Schuhmacher他、2003年、Phytomedicine 10、504〜510頁)。
【0007】
2005年3月3日公開のModak他による米国特許出願公開第20050048139号は、エモリエント性溶媒及び精油を含み、追加的な添加剤(中でもクエン酸、グリコール酸及び乳酸が例証されている)を更に含む局所用組成物に関する。
【0008】
2005年1月27日公開のModak他による米国特許出願公開第20050019431号は、第四級アンモニウム化合物及び精油(又はそれらの活性成分)を含む組成物に関する。
【0009】
いくつかの特許出願は、精油(又はそれらの成分)を含み、精油に付随する刺激を抑制するために亜鉛塩が添加されている組成物に関する。このような特許出願の例には、2004年5月27日に公開のModak他による米国特許出願公開第20040102429号及び2005年10月27日に公開のModak他による米国特許出願公開第20050238602号、すなわち現在の米国特許第7,435,429号が含まれる。
【0010】
2005年2月22日発行のAamodt他による米国特許第6,858,317号は、精油などの植物抽出物であってよい無毒性のカビ抑制剤を使用して、木材をカビ及び辺材着色性の菌類から保護する方法に関する。
【0011】
1992年3月31日発行のKross他による米国特許第5,100,652号は、低濃度亜塩素酸により口腔の衛生状態を作り出す組成物であって、香味剤として精油を含む可能性のある組成物に関する。
【0012】
1994年5月10日発行のDouglasによる米国特許第5,310,546号は、過酸化水素、塩化亜鉛、クエン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、クエン酸及びエタノール、並びに場合により変性剤である精油を含むマウスリンス調製物に関する。
【0013】
BiONは、クエン酸、植物性成分、及び他の薬剤を含む、局所用途のスキンケア製品をいくつか提供している(San Diego、CA、US)。
【0014】
Johnson他(米国特許第6,319,958号及び米国特許出願公開第20020165130号)は、外因性抗微生物性化合物の取り込みを促進させるためのセスキテルペノイドの使用に関する。同様に、関連する論文が、外因性抗微生物性化合物へのバクテリアの透過性及び感受性を増大させることへの、ネロリドール、ファルネソール、ビサボロール及びアプリトーンなどのセスキテルペノイドの使用を開示し、セスキテルペノイドは、非特異性の一般的効果を有することを示唆している(Brehm-Stecher他、2003年、Antimicrobial Agents and Chemotherapy、47(10)、3357〜3360頁)。特に、Brehm-Stecher他は、ネロリドール、ファルネソール、ビサボロール及びアプリトーンが、抗生物質のエリスロマイシン、ゲンタマイシン、バンコマイシン、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、及びテトラシクリンに対する黄色ブドウ球菌(S. aureus)の感受性を増大させたことを報告している。
【0015】
1989年9月19日に発行のSpauldin他による米国特許第4,867,898号は、マツ油及びpH0〜6で油溶性の有機酸を含む液体強力表面クリーナーに関する。
【0016】
2004年6月22日に発行のRaso及びCaselliによる米国特許第6,753,305号は、シナモン油又はその成分を20%まで、0.01〜5%の有機酸、場合により追加的な精油を含む強力表面殺菌剤に関する。
【0017】
2007年7月12日に公開のMukhopadhyayによる国際特許出願公開第WO2007077573号は、トリクロサンなどの抗微生物剤、及び精油であってよい官能基化された炭化水素、及び/又は溶媒を含む抗微生物性組成物に関する。
【0018】
感染は、依然として患者の熱創傷、褥瘡性潰瘍及び他の表面感染の管理における重要問題である。皮膚感染のコントロールは、菌血症の防止及び創傷治癒の向上において最も重要である。スルファジアジン銀及び他の局所抗微生物剤を含有する局所用クリームが開発され、このような目的に広く使用されている。しかしながら、標的感染の完全なコントロールは、これらの薬剤の使用によっては達成されていない。
【0019】
1%スルファジアジン(Silvadene(登録商標))クリームは、熱創傷感染をコントロールするために効果的に使用されている。しかしながら、このクリームは、薬剤が創傷痂疲を貫通できないために、既存の深部創傷感染の処置においては大して効果的ではない。Silvadene(登録商標)で処置された患者において、創傷に黄色ブドウ球菌(S. aureus)又はカンジダ・アルビカンス(C. albicans)のコロニー形成が発生したことは、他の薬剤についての研究に拍車をかけた。
【0020】
感染の継続的コントロールが、部分的厚さの熱傷、褥瘡性潰瘍及び他の種類の外科創傷の速やかな治癒を容易にし、且つその閉鎖を容易にすることは、十分に確立されている。創傷の治癒は、特に熱傷においては、複雑な過程であって、この過程には亜鉛が不可欠であることが認められている。亜鉛についての研究は、上皮再形成過程の加速及び抗菌効果とともに、創傷治癒において有益な結果を示している。酸化亜鉛は、内因性亜鉛依存性マトリックスメタロプロテイナーゼを活性化し、内因性成長因子の発現を増加させ、且つケラチン生成細胞の移動を容易にすることが報告されている。
【0021】
以前の研究において、スルファジアジン亜鉛による熱創傷の局所処置は、スルファジアジン銀による処置よりも創傷治癒を加速することが認められた(Gyn 及び Obstet, 142:553-559 (1976))。
【0022】
熱創傷感染を予防又は減少するために、局所用軟膏が使用されている。これらの軟膏には、スルファジアジン銀(米国特許第3,761,590、これは参照することにより本明細書に組み込まれる)又は種々の抗生物質が配合されている。銀塩及びキノリン抗生物質であるノルフロキソシン(norfloxocin)又はその塩を含有する熱傷のための局所用軟膏も報告されている。抗生物質がノルフロキソシンである場合、米国特許第4,404,197号は、活性の相乗的な向上を報告している。米国特許第5,374,432号は、抗生物質、銀塩及び滅菌担体を含有する局所用抗感染軟膏に関する。これらの組成物は、改善された抗微生物効果を与えるだけでなく、微生物耐性の発生を低減することが認められた。
【0023】
米国特許第6,987,133号は、クリーム又はローション基剤マトリックス中に分散又は可溶化されたスルファジアジン銀を含有する局所用調製物に関し、これは熱創傷に直接スプレーすることができる。欧州特許第EP0653214号は、感染した手を処置するため及びその治癒を促進するための、スルファジアジン銀及びコラーゲンを含有する局所用抗菌調製物に関する。
【0024】
種々の専門的及び非専門的な場面で繰り返し使用するための、無刺激性で、安全で、且つ効果的な抗微生物性又は創傷治癒組成物に対する要望が継続的に存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0025】
【特許文献1】米国特許出願公開第20050048139号
【特許文献2】米国特許出願公開第20050019431号
【特許文献3】米国特許出願公開第20040102429号
【特許文献4】米国特許出願公開第20050238602号
【特許文献5】米国特許第 6,858,317号
【特許文献6】米国特許第5,100,652号
【特許文献7】米国特許第5,310,546号
【特許文献8】米国特許第6,319,958号
【特許文献9】米国特許第4,867,898号
【特許文献10】米国特許第6,753,305号
【特許文献11】国際公開第2007/077573号
【特許文献12】米国特許第3,761,590号
【特許文献13】米国特許第4,404,197号
【特許文献14】米国特許第4,404,197号
【特許文献15】米国特許第5,374,432号
【特許文献16】米国特許第6,987,133号
【特許文献17】欧州特許第0653214号
【非特許文献】
【0026】
【非特許文献1】Silva et al., 2003, J. Ethnopharmacol. 89(2-3);277-283
【非特許文献2】Hajhashemi et al., 2003, J. Ethnopharmacol. 89(1):67-71
【非特許文献3】Bezic et al., 2003, Phytother. Res. 17(9 :1037-1040;
【非特許文献4】Goren et al., 2003, Z. Naturforsch. 58(9-10):687-690;
【非特許文献5】de Abreu Gonzaga et al., 2003, Planta Med. 69(8 :773-775;
【非特許文献6】Valero and Salmera, 2003, Int. J. Food Microbiol. 85(1-2): 73-81
【非特許文献7】Paranagama et al., 2003, Lett. Appl. Microbiol. 37(1):86-90;
【非特許文献8】Shin, 2003, Arch. Pharm. Res. 26(5):389-393;
【非特許文献9】Velluti et al., 2003, Int. J. Food Microbiol. 89:145-154
【非特許文献10】Garcia et al., Phytother. Res. 17(9):1073-1075;
【非特許文献11】Minami et al., 2003, Microbial Immunol. 47(a):681-684;
【非特許文献12】Schuhmacher et al., 2003, Phytomedicine 10:504-510
【非特許文献13】Brehm-Stecher et al. 2003, Antimicrobial Agents and Chemotherapy, 47(10):3357-3360
【非特許文献14】Gyn and Obstet, 142:553-559 (1976)
【発明の概要】
【0027】
3. 発明の概要
本発明の組成物は、低濃度の、一種以上の精油(及び/又はその成分の一種以上(即ち、“個々の構成成分(Indivisual Constituent)”又は“IC”))及び一種以上の植物性成分抽出物、例えば植物又はフルーツ抽出物を、一種以上のアルカンジオール及び一種以上の溶媒と組み合わせて含有する。本発明は、少なくとも部分的に、一定の低濃度の、これら成分の特定の組み合わせが予想外の相乗効果を有するという発見、即ち、この組み合わせがパーソナルケア、動物、並びに家庭用製品に優れた抗微生物特性を付与できるという発見に基づいている。好ましくは、本発明の組成物には、人が認識できる香りが殆どないか又は全くない。
【0028】
種々の非限定的実施形態において、本発明の組成物は、一種以上の植物性成分抽出物、ベンジルアルコール及び1,3-プロパンジオールを含むことができ、植物性成分及びベンジルアルコールの量は約1:1〜1:12の比率で存在し、且つ組成物のpHは3〜5の範囲にある。場合により、本組成物はフルーツ酸、追加の溶媒及び/又は抗炎症性化合物を更に含有することができる。
【0029】
種々の非限定的実施形態において、本発明は、パーソナルケア製品、例えばソープ、スクラブ、化粧品、局所用クリーム及びローション、創傷ケア製品、熱傷クリーム、褥瘡性潰瘍クリーム(抗炎症性植物性成分及び抗微生物剤としてのスルファジアジン銀の使用と共に)、即効性皮膚殺菌剤、殺菌ワイプ(disinfecting wipe)及び動物用製品、例えば乳腺炎用抗微生物ローション、乳頭浸漬液(teat dip)及び処置用軟膏などに利用することができる。本発明の組成物は、パーソナルケア製品又は局所用クリームにおいて約1%〜約10%の濃度で使用することができる。
【0030】
本発明は、銀塩などの抗微生物剤、キンセンカ油、亜鉛塩及びクルクミン化合物を含有する局所用クリームに関する。銀塩の非限定的な例には、スルファジアジン銀、硝酸銀、炭酸銀及び酸化銀が含まれる。追加的抗微生物剤は、ビグアニド類(クロルヘキシジン又はポリヘキサメチレンビグアニド)、フェノキシエタノール、ミコナゾール、ポリミキシン(polymixin)、ネオマイシン、バシトラシン及びポビドンヨードが含まれる。これらの抗微生物剤は、種々の皮膚病巣における感染のコントロールを提供し、且つ創傷治癒を促進し、これらの病巣には熱傷、擦り傷、褥瘡性潰瘍及び他の局所感染が含まれる。
【0031】
更に、抗真菌活性を示す、ベンジルアルコール及び1,3-プロパンジオール、オクタンジオール及びデカンジオールの組み合わせが、抗真菌活性をさせるために上記の局所用クリームに使用される。乳酸又はクエン酸は、銀の制御放出を補助するために使用される。
【発明を実施するための形態】
【0032】
4. 発明の詳細な説明
記述を明確にする目的で、且つ限定するためにではなく、本発明の詳細な記述を下記のサブセクションに分割する:
(4.1) 精油;
(4.2) 植物性成分抽出物;
(4.3) アルカンジオール;
(4.4) 溶媒;
(4.5) フルーツ酸;
(4.6) 溶媒、植物性成分抽出物及びアルカンジオールの組み合わせ;
(4.7) 銀及び銀塩;
(4.8) 亜鉛及び亜鉛塩;
(4.9) 抗微生物剤;
(4.10) ベンジルアルコール及びアルカンジオールの相乗的な組み合わせ;
(4.11) パーソナルケア製品;
(4.12) 創傷の治癒;
(4.13) 動物用製品;
(4.14) 家庭用/工業用製品;及び
(4.15) 医療用デバイス。
【0033】
好ましい非限定的実施形態において、本発明の組成物は、人が認識できる香り又は匂いが殆どないか又は全くない。本発明の特定の実施形態せは極めて僅かな匂いを有することがあるが、この匂いは添加される香料の匂いを大幅に歪めるか又は隠ぺいするには十分ではない。従って、本発明の防腐組成物は、無香製品に、又はその代わりに、望まれる香料(例えば、特定ブランドの製品に関連する香料)で香り付けされた製品の何れにも使用することができる。後者の場合、本発明の防腐組成物は、望まれる香料の特徴を大幅に変更(又は好ましくは、認めうるほど変更)することがないだろう。好ましくは、組成物は無香性である。
【0034】
本発明の好ましい非限定的実施形態において、組成物は、植物性成分(これは精油又はその個々の構成成分を包含する)及び植物性成分抽出物を含む。植物性成分の各カテゴリーは、以下に要約される。
【0035】
本文書において使用される「約」は、列挙された値のプラスマイナス20%を意味し、従って、例えば、「約0.125〜1.0%」は、0.125±0.025と1.0±0.2との間の範囲を意味する。
【0036】
4.1 精油
精油(essential oil)(“EO”)は、本明細書に定義するように、植物又は動物供給源から得られる揮発性の油、又はそれらの合成同等物であり、モノテルペン及びセスキテルペン炭化水素、モノテルペン及びセスキテルペンアルコール、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、酸化物などのいくつかの構成成分の複雑な混合物から構成される。EOの例には、シナモン(cinnamon)油、バジル(basil)油、ベルガモット(bergamot)油、クラリセージ(clary sage)油、イランイラン(ylang-ylang)油、ネロリ(neroli)油、サンダルウッド(sandalwood)油、フランキンセンス(frankincense)油、ジンジャー(ginger)油、ペパーミント(peppermint)油、ラベンダー(lavender)油、ジャスミン(jasmine)アブソリュート、ゼラニウム(geranium)油バーボン、スペアミント(spearmint)油、クローブ(clove)油、パチョリ(patchouli)油、ローズマリー(rosemary)油、ローズウッド(rosewood)油、サンダルウッド(sandalwood)油、ティーツリー(tea tree)油、バニラ(vanilla)油、レモングラス(lemongrass)油、シダーウッド(cedarwood)油、バルサム(balsam)油、タンジェリン(tangerine)油、ヒノキ(Hinoki)油、ヒバ(Hiba)油、ギンコ(ginko)油、ユーカリプタス(eucalyptus)油、レモン(lemon)油、オレンジ(orange)油、スイートオレンジ(sweet orange)油、ザクロ種子油、マヌカ油、シトロネラ油及びキンセンカ(calendula)油が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0037】
精油の個々の構成成分(“IC”)は、油(天然油)から単離してもよく、或いは、全体的又は部分的に化学的に合成してもよく、且つタイム、オレガノ、クルクミン、1-シトロネロール、α-アミルシンナムアルデヒド、ライラル、ゲラニオール、ファルネソール、ヒドロキシシトロネラール、イソオイゲノール、オイゲノール、カンファー、ユーカリプトール、リナロール、シトラール、チモール、リモネン及びメントールを含むが、これらに限定されるものではない。ICの追加的な例には、セスキテルペノイド化合物が含まれ、この化合物が精油中の活性化合物となり得る。セスキテルペノイド化合物は、15個の炭素を含み、炭素数5のイソプレン単位3個から生合成によって形成される。セスキテルペノイド化合物には、ファルネソール、ネロリドール、ビサボロール、アプリトーン、カマズレン、サンタロール、ジンギベロール、カロトール及びカリオフィレンが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0038】
一種以上のEOの混合物、一種以上のICの混合物、及び一種以上のEOと一種以上のICの混合物は、本発明に包含される。本発明の特定の、非限定的な実施形態において、ICは、カンファー、クルクミン、α-ピネン、シナモンリーフ油の構成成分、例えばシンナムアルデヒド、酢酸シンナミルエステル、シンナミン酸、シンナミン酸エチル、メチルチャビコール、リナロール、β-カリオフィレン、及びオイゲノール;レモングラス油の構成成分、例えばd-リモネン、酢酸ゲラニル、ネロール、ゲラニオール、シトラール、及び/又はミルセン;シトロネラ油の構成成分、例えばゲラニオール、シトロネロール、シトロネラール、酢酸ゲラニル、リモネン、メチルイソオイゲノール、及び/又はエレモール;バジル油の成分、例えばカンファー、リモネン、及び/又はβ-セリネン;並びにオレンジ油の構成成分、例えばα-ピネン、サビネン、ミルセン、リモネン、リナロール、シトロネラール、ネラール及び/又はゲラニアールからなる(非限定的な)群から選択される。本発明において使用されるEO又はICは、その天然供給源から得てもよく、或いは化学的に合成してもよい。
【0039】
本発明の好ましい非限定的実施形態において、EOは、シナモン油(CO)(樹皮又は葉)、レモングラス油(LGO)及びバジル油(BO)(それらのすべては香りが殆どないか、ないしは全くない)、又はザクロ種子油(pomegranate seed oil)(PSO)などの無香性の油からなるの一種以上のEOから選択される。
【0040】
キンセンカは、多量のフラボノイド、細胞傷害性フリーラジカルに対して体を保護する植物系抗酸化剤を含有する。それは抗炎症性、抗ウイルス性及び抗菌性効果を有するようである。動物実験は、キンセンカが、おそらく創傷部分への血流を増加させることにより、且つ皮膚及び結合組織の治癒に用いられるコラーゲンタンパク質の体内生成を補助することにより、創傷治癒を加速することを示す。
【0041】
種々の非限定的実施形態において、低濃度の精油及びICが使用される。精油又はICは、濃縮原液中に約0.05%〜約30%(w/w)の範囲の量で存在する。代替の実施形態、例えば希釈しないで使用できる組成物において、その量は約0.01%〜約1%(w/w)の範囲にある。これらの濃度(及び全体を通して列挙された他の濃度)は、希釈を目的とする濃縮原液において増加することができる。
【0042】
本発明の特定の非限定的実施形態において、ICはクルクミン化合物及びキンセンカ油からなる(非限定的な)群から選択される。種々の非限定的実施形態において、低濃度の精油及びICが使用される。具体的には、キンセンカ油は約0.3%〜約5% w/wの範囲の量で使用され、且つクルクミン化合物は約0.02%〜約0.2% w/wの範囲の量で使用される。これらの濃度(及び全体を通して列挙された他の濃度)は、希釈を目的とする濃縮原液において増加することができる。
【0043】
4.2 植物性成分
植物性成分抽出物には、本明細書で定義されるように、植物、ハーブ及びフルーツの抽出物が含まれ、それらは上記のように「精油」ではない。本発明に利用される植物性成分抽出物には、カムクリア・シネレンシス(Camcllia senensis)(緑茶)、ブドウ、ザクロ、エキナセア属(Echinacea)、ツボクサ(Centella Asiatica)、ニワトコ(Elderflower)、アイリッシュ・モス(Irish moss)、アオイ科( Mallow)、ソープバーク( soap bark)、ユッカ属(Yucca)、 クラリー・セージ(Clary sage)、オレガノ、タイム、クルクミン化合物、レスベラトロル(ブドウ、ベリー類などに由来するポリフェノール化合物)及びその混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。植物性成分抽出物を得るために利用される植物性成分は、葉、パルプ、種子又は茎、フルーツ及びフルーツの種子を包含する植物の部分、並びに植物全体の何れからも得ることができる。ハーブ抽出物は、例えば水性媒体に分散及び/又は溶解できる企画化抽出物であってよい。
【0044】
ハーブ抽出物の例には、限定されることなく、カモミール、ローズマリー、アロエ、イラクサ(nettle)、ツボクサ(Centella asiatica)、イチョウ(ginkgo biloba)、カバノキ属(betula)及びマンサク(witch hazel)の抽出物が含まれる。このような抽出物は、水、ポチエチレングリコール、水アルコール、グリセリン又はブチレングリコールなどの担体中に供給することができる。栄養価を有する追加の抽出物を使用することができ、これには、限定されることなく、緑茶、白茶、ブドウの皮、ブドウ種子、グレープフルーツ、グレープフルーツ種子、グレープフルーツピール、柑橘類フルーツ(グレープフルーツ抽出物以外)、ビルベリー、ブルーベリー、イチョウ、大豆イソフラボン、大豆抽出物、発酵大豆タンパク質、ブラック・コホッシュ(black cohosh)、セイヨウオトギリソ(St. John's wort)、エキナセア属(Echinacea)、カモミール、ローズマリー、アロエの抽出物及びジュース、イラクサ、ココナツフルーツ及びツボクサの抽出物が含まれる。植物性成分抽出物は、例えば、Active Organics (Lewisville, Tex.)、New Age Botanicals (Garland, Tex.)、Triarco Industries (Wayne, N.J.) 及び Aloecorp (Broomfield, Colo.) から入手することができる。
【0045】
無香性の植物性成分の例には、ザクロ種子油(PSO)、食用植物抽出物の混合物であるケフィプロテクト(Kefiprotect)(KP)及びテトラヒドロクルクミノイド(THC)が含まれる。ターメリック及びクルクミノイドは、抗炎症性、抗酸化性及び創傷治癒特性を有することが立証されている。次のクルクミノイド、即ちテトラヒドロクルクミン、テトラヒドロデメトキシクルクミン、テトラヒドロビスデメトキシクルクミン及びその混合物を局所用クリームに使用することができる。植物性成分抽出物の追加の例には、ココナツ由来のリン脂質(Aralasikリン脂PTM)、角質層に見られるものに類似する脂肪酸の天然ブレンド、脂肪酸と、傷害された皮膚の修復を容易にすることが知られているカロテン、カロテノイド又はフィトステロールなどの色素との混合物などが含まれる。有用な植物性成分抽出物の特定の例には、ステロールであるシトステロールを含有するアボカド;ベータカロテンを含有するニンジン;飽和及び不飽和脂肪酸の混合物を含有するゴマ油、及びブラジルナッツ油が含まれる。その脂肪酸が広域に分布するために、ブラジルナッツ油などの抽出物は、脂質ラメラ構造への配合に関して単一の脂肪酸よりも優れた性能を示すことができる。ブラジルナッツ油(BNO)は、南米雨林の木:バーソレシア・エクセルナ (Bertholletia excelsa)から採取されたフルーツが起源である。
【0046】
植物性成分抽出物には、フラボノイド及びテルペノイドも含まれる。本発明が意図するフラボノイドには、ツリン(turin)、ケルセチン、ヘスペリジン及びナリンギンが含まれるが、これらに限定されるものではない。本発明が意図するテルペノイドには、モノテルペン、セスキテルペン及びジテルペンが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
本発明の好ましい非限定的実施形態において、植物性成分抽出物は、グレープフルーツ種子抽出物(GSE)、ザクロ種子油(POS)、柑橘類フルーツ抽出物、又は食用植物抽出物の混合物であるケフィプロテクト(KP)、ココナツ由来のリン脂質(Arlasikリン脂質PTM)及びテトラヒドロクルクミノイド(THC)からなる群から選択される一種以上の抽出物から選択される。
【0048】
種々の非限定的実施形態において、低濃度の植物性成分抽出物が使用される。植物性成分抽出物は、濃縮原液中に約2.0%〜約45%(w/w)、好ましくは約10%〜約20%(w/w)の範囲の濃度で存在する。代替実施形態において、これらの濃度は約0%〜約20%(w/w)、好ましくは約0%〜約10%(w/w)、好ましくは約0%〜約20%(w/w)、好ましくは約0%〜約4%(w/w)の範囲にある。代替実施形態では約5%〜約10%(w/w)が用いられる。
【0049】
4.3 アルカンジオール
非限定的な実施形態において、本発明に従って使用することができる二官能性アルコールは、アルカンジオールである。適切なアルカンジオールには、プロパンジオール、ブタンジオール、ドデカンジオール、デカンジオール、ノナンジオール、オクタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール及びペンタンジオールが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
特定の非限定的な実施形態において、アルカンジオールは、3〜25個の炭素原子からなる炭素骨格を有し、1,9-ノナンジオール、1,2-デカンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、シクロドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,2-テトラデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール、1,15-ペンタデカンジオール、1,16-ヘキサデカンジオール、1,17-へプタデカンジオール、1,18-オクタデカンジオール、1,19-ノナデカンジオール、1,20-エイコサンジオール、1,21-ヘンエイコサンジオール、1,22-ドコサンジオール、1,23-トリコサンジオール、1,24-テトラコサンジオール、1,25-ペンタコサンジオールを含むが、これらに限定されるものではない。好ましい非限定的なアルカンジオールは、トウモロコシ糖から製造される天然産物である1,3プロパンジオール(Zemea(登録商標))である。
【0051】
本発明の非限定的な実施形態では、アルカンジオールのストック溶液濃度は約0.5%〜約70% (w/w)、好ましくは約10%〜約70%(w/w)の範囲である。別の実施形態では、アルカンジオールの濃度は約0%〜約50% (w/w)、好ましくは約0%〜約10% (w/w)、より好ましくは約5%〜約10%(w/w)の範囲である。別の実施形態では、アルカンジオールの濃度は約1%〜約5% (w/w)の範囲である。
【0052】
4.4 溶媒
種々の非限定的実施形態において、本発明の組成物は一種以上の溶媒を含むことができ、これには水、アルコール、グリコール、グリセロール、グリセリン、オクトオキシグリセリン、ジグリセロール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及び植物油からなる群から選択され溶媒が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
可溶化するための、好ましいが非限定的なアルカンジオール以外のアルコールは、1〜8個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロピルアルコール、2-メチル‐2-プロパノール、ヘキサノール又はその組み合わせである。芳香族アルコールには、例えば、しかし限定するためにではなく、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、1-フェノキシ-2-プロパノール及び/又はフェネチルアルコールもまた、場合により脂肪族アルコールと組み合わせて使用することができる。
【0054】
芳香族アルコールには、例えば、しかし限定するためにではなく、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、1-フェノキシ-2-プロパノール及び/又はフェネチルアルコールが含まれ、例えば約0.5〜5%(重量/重量)の濃度で、場合により脂肪族アルコールと組み合わせて使用することもできる。本発明の組成物に場合により含まれていてもよい更なる溶媒は、ミリスチン酸イソプロピルである。追加の脂肪族アルコールには、エタノール、変性アルコール(SDA 40B及びSDA 3C)、イソプロパノールが含まれる。
【0055】
ベンジルアルコール、植物性成分、及び1,3-プロパンジオール及びその誘導体、例えば2-メチル-1-ニトロ-1,3-プロパンジオール(ジオール)又は2-ヒドロキシメチル-2-ニトロ-1,3-プロパンジオール(トリオール)の相乗的な組み合わせを含む組成物は、グリセリン、オクトオキシグリセリン、アルコール、グリコール、ブタンジオール及びフェノキシエタノールなどの共溶媒を更に含有する。
【0056】
本発明の好ましい非限定的実施形態において、溶媒はベンジルアルコール、グリセリン又はその組み合わせである。溶媒は、濃縮原液において約0%〜約90%(w/w)、好ましくは約0%〜約85%(w/w)、好ましくは約0%〜約70%(w/w)、好ましくは約30%〜約65%(w/w)の範囲の濃度で使用される。ベンジルアルコールの濃度は、約0%〜約90%、より好ましくは約0%〜約70%、好ましくは約5%〜約90%(w/w)の範囲にある。他の実施形態において、濃度は約1%〜約10%(w/w)、より好ましくは約5%〜約10%(w/w)である。代替実施形態において、濃度は約5%〜約90%(w/w)、好ましくは約30%〜約90%(w/w)、より好ましくは約40%〜約80%(w/w)の範囲にある。好ましい実施形態において、溶媒は、天然産物、例えば桂皮(Cassia)植物に由来するベンジルアルコールである。
【0057】
本発明の代替の好ましい非限定的実施形態において、溶媒はベンジルアルコール又はその誘導体、例えばヒドロキシベンジルアルコール、ニトロベンジルアルコール、又は他の誘導体である。約0.5%〜約10%(w/w)、好ましくは約0.5%〜約5%(w/w)、より好ましくは約0.5%〜約4%(w/w)の範囲にあるベンジルアルコールの濃度は、特定の植物性有機酸、特にフルーツ酸と併用して相乗的な抗微生物効果を示すことが認められた。代替実施形態では、約1.0%〜約5.0%(w/w)、又は約1%〜約3%(w/w)のベンジルアルコールが用いられる。ベンジルアルコール及びこれらの酸と一緒に、他の植物性成分及び合成抗生物質を使用することは、以下でより詳細に論じるように、相乗的な活性を更に向上させる。
【0058】
4.5 フルーツ酸
本発明に従って使用することができるフルーツ酸には、クエン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸及び酢酸が含まれるが、これらに限定されるものではない。特定の非限定的実施形態において、フルーツ酸は、Multifruit BSC(Arch Chemicals)であって、これは植物から抽出された乳酸、クエン酸、酒石酸、グリコール酸及びリンゴ酸の混合物である。本発明の好ましい非限定的実施形態において、フルーツ酸は乳酸である。本発明において使用されるフルーツ酸は、その天然供給源から得てもよく、又は化学的に合成してもよい。
【0059】
有機酸も本発明に従って使用することができる。有機酸には、安息香酸及び塩の形を含むその誘導体、例えば安息香酸ベンジル、パラアミノ安息香酸、ニトロ安息香酸、ヒドロキシ安息香酸 フルオロ安息香酸及びサリチル酸ベンジルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0060】
フルーツ酸は、本発明に従って銀化合物の制御放出を補助するために使用することができる。フルーツ酸の非限定的な例には、クエン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸及び酢酸が含まれるが、これらに限定されるものではない。特定の非限定的実施形態において、フルーツ酸は、Multifruit BSC(Arch Chemicals)であって、これは植物から抽出された乳酸、クエン酸、酒石酸、グリコール酸及びリンゴ酸の混合物である。本発明において使用されるフルーツ酸は、その天然供給源から得てもよく、又は化学的に合成してもよい。好ましい非限定的実施形態において、フルーツ酸は乳酸又はクエン酸である。
【0061】
本発明の非限定的実施形態において、濃縮原液のフルーツ酸濃度は、約0%〜約70%、好ましくは約5%〜約70%、より好ましくは約5%〜約20%(w/w)、より好ましくは約10%〜約20%(w/w)の範囲にある。本発明の代替の非限定的実施形態において、その濃度は約0%〜約40%、好ましくは約0.1%〜約20%(w/w)、より好ましくは約0.2%〜約4%(w/w)、よりいっそう好ましくは約0.5%〜約4%(w/w)、又は約2%〜約4%(w/w)の範囲にある。代替実施形態において、濃度は約0.2%〜約2%(w/w)、より好ましくは約0.2%〜約1% w/wの範囲にある。
【0062】
4.6 溶媒、植物性成分抽出物及びアルカンジオールの組み合わせ
種々の非限定的実施形態において、本発明は、溶媒、植物性成分抽出物及びアルカンジオールの組み合わせを含む組成物を提供する。好ましくは、この組み合わせは、大腸菌(Escherichia coli)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant S. aureus)及びカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)からなる群から選択される少なくとも一つの微生物(microbe)に対して相乗的な抗微生物効果(anti-microbial effect)を生じる(「相乗的」とは、組み合わせたものの抗微生物効果が、個々の成分の抗微生物効果の合計よりも大きいことを意味する)。
【0063】
特別な非限定的実施形態において、本発明は、濃縮されており、且つ個人的、家庭用又は工業的に使用される組成物を与えるために希釈することのできる処方を提供する。本発明は更に、本明細書に記述される組成物の有効量を表面に適用することを含む、表面に抗微生物効果を与える方法を提供する。抗微生物効果は、微生物を殺滅すること及び/又は微生物の成長/増殖を抑制することを意味する。本発明の特別の非限定的実施形態において、微生物は大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌及びカンジダ・アルビカンスからなる群から選択される。特定の非限定的実施形態において、組成物は、表面に少なくとも20秒、少なくとも30秒、又は少なくとも60秒、又は少なくとも5分、又は少なくとも10分間曝露される。種々の非限定的実施形態において、表面は、皮膚又は粘膜表面、家庭用品表面(例えば、カウンタートップの表面、テーブル、シンク、トイレ、壁、フロア、電気器具、窓、シャワー表面、ラグ、室内装飾材料、織物類など)又は工業用品表面(例えば、カウンタートップの表面、テーブル、シンク、トイレ、壁、フロア、電気器具、窓、シャワー表面、ラグ、室内装飾材料、織物類など)であってよい。
【0064】
本発明の特別の非限定的実施形態において、組成物は、約0.0〜約70%(w/w)の一種以上の溶媒、10%〜70%(w/w)のアルカンジオール、及び約2.0〜約45%(w/w)の精油及び/又は植物性成分抽出物を含む。本発明の特別の実施形態において、組成物は、ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール(Zemea(登録商標))、グレープフルーツ種子抽出物(GSE)を含む。グレープフルーツ種子抽出物(GSE)、クルクミン化合物(CRMN)などの無香植物性成分は、フルーツ酸と一緒に又はそれなしで、ベンジルアルコールと併用して相乗的な抗微生物効果を示す。組成物の安定性及び効力は、1,3-プロパンジオールの使用によって向上させることができる。
【0065】
下記の表は、このような処方の例を与える。
【表1】
【0066】
本発明の好ましい非限定的実施形態において、場合により乳酸又は同等のフルーツ酸が処方に加えられる。
【表2】
【0067】
本発明の好ましい非限定的実施形態において、場合により抗炎症剤を処方に加えることができる。例えば、テトラヒドロクルクミノイド(THV)を処方に加えることができる。
【表3】
【0068】
本発明の非限定的な例において、ベンジルアルコールをGSE、(Zemea(登録商標))、レモングラス油及び乳酸と組み合わせる。
【表4】
【0069】
本発明の特定の非限定的実施形態において、抗微生物組成物は相乗的な量のベンジルアルコール及び植物性成分を含有する。これらの実施形態において、エモリエント溶媒として作用するアルカンジオール、例えば1,3-プロパンジオールを含めることは任意である。ベンジルアルコールは、特定の植物性有機酸、特にフルーツ酸と共に相乗的な抗微生物効果を示すことが認められた。他の植物性成分及び合成抗微生物剤をベンジルアルコール及びこれらの酸と一緒に使用することは、相乗活性を更に向上させる。相乗的な組み合わせを含有する非限定的な例は、約0.5〜約10%(w/w)のベンジルアルコール及び約0.2〜約4%(w/w)のフルーツ酸を含み、後者には乳酸、クエン酸、植物系安息香酸及びその組み合わせが含まれるが、これらに限定されるものではない。これらの組成物は、約3.0〜約6.0、好ましくは約3.0〜約5.0のpH範囲において広域スペクトル及び持続的活性を示す。
【0070】
上記の成分に加えて、本発明の組成物は、刺激を更に低減するためのエモリエント剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、脂肪アルコール、ベヘントリモニウムメトスルフェート-セチルアルコール(Incroquat TMS)、又はポリオール、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ジグリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ブチレングリコールなどを場合により更に含んでいてもよい。
【0071】
精油は、揮発性であり、したがって、精油を含む抗微生物性組成物は、その中で精油が高温下および長期間にわたって安定である適切なベースに配合されることが望ましい。したがって、本発明の組成物は、親水性又は疎水性のゲル形成ポリマー、脂肪酸、植物油などを場合により含んでいてもよい。適切な親水性ゲルポリマーには、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース(U-ケアポリマー)、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキシド(polyox樹脂)、及びキトサンピロリドンカルボキシレート(Kytamer PC)、シリカゲル、カルボマーポリマーなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。適切な疎水性ゲルポリマーには、シリコーンポリマー、例えば、ポリジメチルシロキサンポリマー(Dow Corning 225 Silicone Fluid)、ジメチコン中ジメチコノール液(Dow Corning 1403 Silicone Fluid)、シクロメチコン及びジメチコンコポリオール(Dow Corning 3225C及びQ2-5220 Silicone Fluid)、シリコーングリコール(BASF 1066 DCG polyol)、KSGシリーズシリコーンゲル(Shin-etsu)、並びにこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されるものではない。適切な植物油には、オリーブ油、アーモンド油、アボカド油、バジル油、プリムローズ(primrose)油、ラッカセイ油、サフラワー油、ゴマ油、大豆もしくはダイズ油、コムギ胚芽油が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0072】
本発明の組成物は、場合により他の植物性成分又は合成抗微生物化合物を更に含有することができる。代表的ではあるが非限定的な抗微生物剤は、合成抗微生物剤、例えば第四級アンモニウム化合物、例えば塩化ベンザルコニウム及び/又は塩化ベンゼトニウム、ビグアニド、クロルヘキシジン、ポリヒドロキシメチルビグアニド(PHMB)、バントシル(Vantocil)(ポリイミノイミドカルボニルイミノイミドカルボニル-イミノヘキサメチレン)塩酸塩、塩素化フェノール(トリクロサン)、PCMX(パラクロロメタキシレノール)、プロパンジオール及びそれらの誘導体、ヨウ素化合物、銀塩及び抗真菌剤、例えばミコナゾールを含みうる。濃度は、約0% 〜約10% (w/w)、好ましくは約0%〜5% (w/w)、より好ましくは約0%〜約2%(w/w)の範囲にある。
【0073】
4.7 銀及び銀塩
本発明の銀成分は、元素銀又は銀塩であってよい。適切な銀塩には、酢酸銀、安息香酸銀、炭酸銀、ヨウ素酸銀、ヨウ化銀、乳酸銀、硝酸銀、酸化銀、パルミチン酸銀、銀タンパク質及びスルファジアジン銀を含みうる。
【0074】
銀塩の非限定的な例には、約0.5〜約1% w/wの範囲の量のスルファジアジン銀、約0.2〜0.5% w/wの範囲の量の硝酸銀、約0.2〜約0.5% w/wの範囲の量の炭酸銀、及び約0.2〜約0.5% w/wの範囲の量の酸化銀が含まれる。銀成分としての使用に好ましい化合物は、スルファジアジン銀(AgSD)である。
【0075】
4.8 亜鉛及び亜鉛塩
これらの処方に使用するのに適切な亜鉛塩には、酢酸銀(1.64モル/lの水中モル溶解度)、酪酸亜鉛(0.4 モル/lの水中モル溶解度)、クエン酸亜鉛(<0.1モル/lの水中モル溶解度)、グルコン酸亜鉛(0.28モル/lの水中モル溶解度)、グリセリン酸亜鉛(水に適度に溶解する)、グリコール酸亜鉛(水に適度に溶解する)、ギ酸亜鉛(0.33モル/lの水中モル溶解度)、乳酸亜鉛(0.17 moles/lの水中モル溶解度)、ピコリン酸亜鉛(水に適度に溶解する)、プロピオン酸亜鉛(1.51モル/lの水中モル溶解度)、サリチル酸亜鉛(低水溶性)、酒石酸亜鉛(水に適度に溶解する)及びウンデシル酸亜鉛(水に適度に溶解する)が含まれる。
【0076】
亜鉛塩の組み合わせを、可用性及び不溶性塩として使用することができる。亜鉛塩は、約0.2〜約1% w/wの範囲の量で使用される。
【0077】
4.9 抗微生物剤
本発明の種々の実施形態は、一種以上の抗微生物剤を含むことができる。抗微生物剤の非限定的な例には、グルコン酸クロルヘキシジン(CHG)、塩化ベンザルコニウム(BZK)又はカルバミン酸ヨードプロピニルブチル(IPBC; Germallプラス)が含まれるが、これらに限定されるものではない。抗微生物剤の更なる例には、ヨードフォア、ヨウ素、安息香酸、ジヒドロ酢酸、プロピオン酸、ソルビン酸、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、セトリミド、塩化ベンゼトニウム(BZT)を含むがこれに限定されない第四級アンモニウム化合物、塩化デカリニウム、ビグアニド、例えばクロルヘキシジン(遊離塩基及び塩を含む(下記参照))、PHMB (ポリヘキサメチレンビグアニド)、クロロエレソール(chloroeresol)、クロルキシレノール、ベンジルアルコール、ブロノポール、クロルブタノール、エタノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、2,4-ジクロロベンジルアルコール、チオマサール、クリンダマイシン、エリスロマイシン、過酸化ベンゾイル、ムピロシン、バシトラシン、ポリミキシンB、ネオマイシン、トリクロサン、パラクロロメタキシレン、フォスカネット、ミコナゾール、フルコナゾール、イトリコナゾール(itriconazole)、ケトコナゾール、及びそれらの医薬上許容される塩が含まれるが、これらに限定されるものではない。追加の抗微生物剤を本発明の組成物に使用することができる。
【0078】
本発明に従って抗微生物剤として使用できる医薬上許容されるクロルヘキシジン塩には、パルミチン酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジンホスファニレート(chlorhexidine diphosphanilate)、クロルヘキシジン二グルコン酸塩、クロルヘキシジン二酢酸塩、クロルヘキシジン二塩酸塩、クロルヘキシジン二塩化物、クロルヘキシジン二ヨウ化水素酸塩、クロルヘキシジン二過塩素酸塩、クロルヘキシジン二硝酸塩、クロルヘキシジン硫酸塩、クロルヘキシジン亜硫酸塩、クロルヘキシジンチオ硫酸塩、クロルヘキシジン二塩基性リン酸塩、クロルヘキシジン二フルオロリン酸塩、クロルヘキシジン二ギ酸塩、クロルヘキシジン二プロピオン酸塩、クロルヘキシジン二ヨード酪酸塩、クロルヘキシジン二-n-吉草酸塩、クロルヘキシジン二カプロン酸塩、クロルヘキシジンマロン酸塩、クロルヘキシジンコハク酸塩、クロルヘキシジンマレイン酸塩、クロルヘキシジン酒石酸塩、クロルヘキシジン二モノグリコール酸塩、クロルヘキシジンモノ二グリコール酸塩、クロルヘキシジン二乳酸塩、クロルヘキシジン二-アルファ-ヒドロキシイソ酪酸塩、クロルヘキシジン二グルコヘプタン酸塩、クロルヘキシジン二イソチオン酸塩、クロルヘキシジン二安息香酸塩、クロルヘキシジン二桂皮酸塩、クロルヘキシジン二マンデル酸塩、クロルヘキシジン二イソフタル酸塩、クロルヘキシジン二-2-ヒドロキシナフトエ酸塩、及びクロルヘキシジンエンボネート(embonate)が含まれるが、これらに限定されるものではない。クロルヘキシジン遊離塩基は、抗微生物剤のもう一つの例である。本発明に有用な抗微生物剤のこれらの及び更なる例は、Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics (Goodman Gilman A, Rall T W, Nies A S, Taylor P, ed. (Pergamon Press; Elmsford, N.Y.: 1990)) などの文献に記載されており、その内容は参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0079】
本発明の好ましい実施形態において、抗微生物剤には、ビグアニド(クロルヘキシジン又はポリヘキサメチレンビグアニド)、フェノキシエタノール、ミコナゾール、ポリミキシン、ネオマイシン、バシトラシン及びポビドンヨードが含まれる。このような抗微生物剤は、約0.1〜約2.0% w/w の範囲の量で使用される。
【0080】
4.10 ベンジルアルコール及びアルカンジオールの相乗的な組み合わせ
非限定的実施形態において、本発明に従って使用できる二官能性アルコールは、アルカンジオールである。適切なアルカンジオールには、1,3-プロパンジオール、ドデカンジオール、デカンジオール、ノナンジオール、オクタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール及びペンタンジオールが含まれるが、これらに限定されるものではない。特定の非限定的実施形態において、アルカンジオールは3〜25個の炭素原子の炭素骨格を有し、これには1,9-ノナンジオール、1,2-デカンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、シクロデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,2-テトラデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール、1,15-ペンタデカンジオール、1,16-ヘキサデカンジオール、1,17-ヘプタデカンジオール、1,18-オクタデカンジオール、1,19-ノナデカンジオール、1,20-エイコサンジオール、1,21-ヘンエイコサンジオール、1,22-ドコサンジオール、1,23-トリコサンジオール、1,24-テトラコサンジオール、1,25-ペンタコサンジオールが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0081】
好ましい非限定的実施形態において、アルカンジオールは1,3-プロパンジオール(Zemea(登録商標)であって、これはトウモロコシ糖から製造された天然産物である。別の非限定的実施形態において、アルカンジオールには、1,3-プロパンジオール、オクタンジオール及びデカンジオール、及びその混合物が含まれる。アルカンジオールは、約0.2〜約1% w/wの範囲の量で存在する。好ましい実施形態において、ベンジルアルコールは、桂皮植物などの天然供給源から製造することができる。
【0082】
種々の非限定的実施形態において、本発明の組成物は溶媒を含むことができ、これには水、アルコール、グリコール、グリセロール、グリセリン、オクトオキシグリセリン、ジグリセロール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及び植物油が含まれるが、これらに限定されるものではない。可溶化するための、アルカンジオール以外のアルコールの非限定的な例は、約1〜8個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロピルアルコール、2-メチル-2-プロパノール、ヘキサノール又はその組み合わせである。芳香族アルコール、例えば、しかし限定するためにではなく、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、1-フェノキシ-2-プロパノール及び/又はフェネチルアルコールもまた、場合により脂肪族アルコールと組み合わせて使用することができる。また、例えば、しかし限定するためにではなく、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、1-フェノキシ-2-プロパノール及び/又はフェネチルアルコールを含む芳香族アルコールを、例えば約0.5〜5%(重量/重量)の濃度で、場合により脂肪族アルコールと組み合わせて使用することもできる。本発明の組成物に場合により含まれていてもよい更なる溶媒は、ミリスチン酸イソプロピルである。追加の脂肪族アルコールには、エタノール、変性アルコール(SDA 40B及びSDA 3C)、及びイソプロパノールが含まれる。好ましい非限定的な溶媒はベンジルアルコールであって、これは約0.5〜約5% w/w の範囲の量で使用される。
【0083】
4.11パーソナルケア製品
本発明の組成物は、慣用の保存剤の代替として使用することができ、または1以上の抗微生物剤と組み合わせてその活性を増強することができ、これは特に皮膚過敏症を引き起こすことなく持続する抗微生物保護を提供する。
【0084】
非限定的実施形態において、本発明は、一種以上の精油及び/又は一種以上の植物抽出物、例えば植物若しくはフルーツ抽出物を、1以上の溶媒及び1以上のアルカンジオールと組合せて含むパーソナルケア製品組成物を提供する。好ましい非限定的な実施形態において、上記に列記した化合物は相乗的な抗微生物効果を生じ、活性物質の濃度が低いことは、健常者において皮膚のパーソナルケア組成物への習慣的な曝露が皮膚刺激を引き起こさない。好ましくはパーソナルケア組成物のpHは約3.0〜6.0である。
【0085】
本発明を利用することができるパーソナルケア製品の非限定的な例には、バーソープ、液体ソープ(例えば、ハンドソープ)、ハンドサニタイザー(洗い流し型、及び付けたままのタイプのアルコール系及び水性のハンド殺菌剤を含む)、術前皮膚殺菌剤、クレンジングワイプ、消毒ワイプ、ボディウォッシュ、アクネトリートメント製品、抗真菌おむつかぶれクリーム、抗真菌スキンクリーム、シャンプー、コンディショナー、化粧品(リキッド又はパウダーファンデーション、リキッド又はソリッドアイライナー、マスカラ、クリームアイシャドウ、ティントパウダー(tinted powder)、乾いた状態で又は湿らせて使用する「パンケーキ」タイプのパウダーなどを含むがこれらに限定されない)、デオドラント、抗微生物クリーム、ボディローション、ハンドクリーム、局所用クリーム、アフターシェーブローション、スキントナー、マウスウォッシュ、練り歯磨き、サンスクリーンローション、ベビー用製品(例えば、クレンジングワイプ、ベビーシャンプー、ベビーソープ及びおむつクリーム(diaper cream)、ただしこれらに限定されない)が含まれる。本発明はまた、創傷ケア製品(例えば、創傷処置用軟膏、クリーム及びローション、創傷被覆製品、火傷創傷クリーム、包帯、テープ、及びステリストリップ(steri-strips)、ただしこれらに限定されない)及び医療用ガウン、キャップ、フェイスマスク及び靴カバーなどの医薬品、サージカルドロップ(surgical drop)などに適用できる。追加の製品としては、限定するものではないが、マウスリンス、歯磨剤及びデンタルフロスコーティングなどの口腔ケア製品、獣医学及びペットケア製品、保存剤組成物並びに溶液剤スプレー又はワイプを含む表面殺菌剤が挙げられる。
【0086】
本発明によるパーソナルケア組成物は、植物抽出物、溶媒及びアルカンジオールとの併用に加えて、エモリエント剤、安定化剤、増粘剤、湿潤剤、抗炎症剤、抗微生物剤、中和剤、界面活性剤、水、シリコーンポリマー、アルコール、及びハイドロゲル、並びに当技術分野で周知と思われる追加的成分からなる群から選択される一種又は(好ましくは)二種以上の成分を更に含んでいてもよい。このような成分の非限定的例を下記に記載する。
【0087】
本発明の種々の非限定的実施形態において、一種以上の精油及び/又はICと一種以上のフルーツ酸との組み合わせを含むパーソナルケア製品は、エモリエント剤、例えばPEG 20アーモンドグリセリド、Probutyl DB-10、Glucam P-20、Glucam E-10、Glucam P-10、Glucam E-20、Glucam P-20ジステアレート、グリセリン、プロピレングリコール、オクトキシグリセリン、酢酸セチル、アセチル化ラノリンアルコール(例えば、Acetulan)、セチルエーテル(例えば、PPG-10)、ミリスチリルエーテル(例えば、PPG-3)、ヒドロキシル化ミルクグリセリド(例えば、Cremeral HMG)、ポリクオタニウム化合物(例えば、U-ケア化合物)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドとアクリル酸とのコポリマー(例えば、Merquat)、ジプロピレングリコールメチルエーテル(例えば、Dowanol DPM、Dow Corning)、ポリプロピレングリコールエーテル(例えば、Ucon 50-HB-600、Union Carbide)、及びシリコーンポリマーを更に含んでいてもよい。他の適切なエモリエント剤としては、ワセリン又は鉱油などの炭化水素系エモリエント剤、脂肪エステル系エモリエント剤、例えば、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソステアリル、セバシン酸ジイソプロピルなどの脂肪酸のメチル、イソプロピル及びブチルエステル、並びに、プロピレンジペラルゴネート、イソノナン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-エチルヘキシル、C12〜C16脂肪アルコール乳酸エステル、例えば乳酸セチル及び乳酸ラウリルなど、イソプロピルラノレート、サリチル酸2-エチルヘキシル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ラウリン酸ヘキシル、及びラウリン酸イソヘキシルを挙げることができる。追加的な有用なエモリエント剤には、ラノリン、オリーブ油、ココアバター、及びシアバターが含まれる。
【0088】
本発明の種々の非限定的実施形態において、一種以上の精油及び/又はICと一種以上のフルーツ酸との組み合わせを含むパーソナルケア製品は、ビタミンC(アスコルビン酸)及びビタミンE(トコフェロール)を含むがこれらに限定されることはない抗酸化剤、及びインクロミド(incromide)又はシリコーン系界面活性剤(Masil SF-19、BASF)を含むがこれらに限定されることはない界面活性剤からなる安定化剤を更に含んでいてもよい。
【0089】
本発明の種々の非限定的実施形態において、一種以上の精油及び/又はICと一種以上のフルーツ酸との組み合わせを含むパーソナルケア製品は、増粘及び/又はゲル化剤、例えば、ステアリルアルコール、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース(Uケア; JR30)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel)、キトサンピロリドンカルボキシレート(Kytamer)、ベヘニルアルコール、ステアリン酸亜鉛、Incroquat及びPolawaxを含むが、これらに限定されることなく乳化ワックス、アクリル酸の付加ポリマー、Carbopol(登録商標)ETD(商標)2020などの樹脂、グアーガム、アカシア、アクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー、カンテン、アルギン、アルギン酸、アンモニウムアクリレートコポリマー、アルギン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、アミロペクチン、アタパルガイト、ベントナイト、C9〜15アルコール、酢酸カルシウム、アルギン酸カルシウム、カルシウムカラギーナン、塩化カルシウム、カプリルアルコール、カルボマー910、カルボマー934、カルボマー934P、カルボマー940、カルボマー941、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアー、カラギーナン、セルロース、セルロースガム、セテアリルアルコール、セチルアルコール、コーンスターチ、ダマール(damar)、デキストリン、ジベンジリデンソルビトール(dibenzlidine sorbitol)、エチレン二水素化タロウアミド、エチレンジオールアミド、エチレンジステアルアミド、ゼラチン、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヘクトライト、ヒアルロン酸、水和シリカ、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルステアラミド-MIPA、イソセチルアルコール、イソステアリルアルコール、カラヤガム、ケルプ、ラウリルアルコール、ローカストビーンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、メトキシPEG-22/ドデシルグリコールコポリマー、メチルセルロース、マイクロクリスタリンセルロース、モンモリロナイト、ミリスチルアルコール、オート麦粉、オレイルアルコール、パーム核アルコール、ペクチン、PEG-2M、PEG-5M、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、アルギン酸カリウム、ポリアクリル酸アルミニウムカリウム、カリウムカラギーナン、塩化カリウム、硫酸カリウム、ジャガイモデンプン、プロピレングリコールアルギネート、アクリル酸ナトリウム/ビニルアルコールコポリマー、ナトリウムカルボキシメチルデキストラン、ナトリウムカラギーナン、セルロース硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウム、ナトリウムシリコアルミネート、硫酸ナトリウム、ステアラルコニウムベントナイト、ステアラルコニウムヘクトライト、ステアリルアルコール、タロウアルコール、TEA-ヒドロクロリド、トラガカントガム、トリデシルアルコール、トロメタミンケイ酸アルミニウムマグネシウム、コムギ粉、コムギデンプン、キサンタンガム、アビエチルアルコール、アクリリノール酸(acrylinoleic acid)、ベヘン酸アルミニウム、カプリル酸アルミニウム、ジリノール酸アルミニウム、アルミニウム塩、例えば、ジステアレート及びイソステアリン酸アルミニウム、ミツロウ、ベヘン酸アミド、ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー、C29〜70酸、ベヘン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、カンデリラロウ、カルナウバ、セレシン、コレステロール、コレステロールヒドロキシステアレート、ココナッツアルコール、コーパル、ジグリセリルステアレートマレート、ジヒドロアビエチルアルコール、ジメチルラウラミンオレエート、ドデカン酸/セテアリルアルコール/グリコールコポリマー、エルカミド、エチルセルロース、グリセリルトリアセチルヒドロキシステアレート、グリセリルトリ-アセチルリシノレート、ジベヘン酸グリコール、ジオクタン酸グリコール、ジステアリン酸グリコール、ジステアリン酸ヘキサンジオール、水添C6〜14オレフィンポリマー、水添ヒマシ油、水添綿実油、水添ラード、水添メンヘーデン油、水添パーム核グリセリド、水添パーム核油、水添パーム油、水添ポリイソブテン、水添ダイズ油、水添タロウアミド、水添タロウグリセリド、水添植物油グリセリド、水添植物油、モクロウ、ホホバワックス、ラノリンアルコール、シアバター、ラウラミド、デヒドロアビエチン酸メチル、水添ロジン酸メチル、ロジン酸メチル、メチルスチレン/ビニルトルエンコポリマー、微結晶ワックス、モンタン酸ロウ、モンタンロウ、ミリスチルエイコサノール、ミリスチルオクタデカノール、オクタデセン/無水マレイン酸コポリマー、オクチルドデシルステアロイルステアレート、オレアミド、オレオステアリン、オーリクリーロウ(ouricury wax)、酸化ポリエチレン、オゾケライト、パラフィン、水添ロジン酸ペンタエリスリチル、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、ロジン酸ペンタエリスリチル、テトラアビエト酸ペンタエリスリチル、テトラベヘン酸ペンタエリスリチル、テトラオレイン酸ペンタエリスリチル、テトラステアリン酸ペンタエリスリチル、無水オフタルミン酸/グリセリン/グリシジルデカノエートコポリマー、オフタルミン酸/トリメリット酸/グリコールコポリマー、ポリブテン、ポリブチレンテレフタレート、ポリジペンテン、ポリエチレン、ポリイソブテン、ポリイソプレン、ポリビニルブチラール、ポリビニルラウレート、プロピレングリコールジカプリレート、プロピレングリコールジココエート、プロピレングリコールジイソノナノエート、プロピレングリコールジラウレート、プロピレングリコールジペラルゴネート、プロピレングリコールジステアレート、プロピレングリコールジウンデカノエート、PVP/エイコセンコポリマー、PVP/ヘキサデセンコポリマー、米ぬかロウ、ステアラルコニウムベントナイト、ステアラルコニウムヘクトライト、ステアラミド、ステアラミドDEA-ジステアレート、ステアラミドDIBA-ステアレート、ステアラミドMEA-ステアレート、ステアロン、ステアリルエルカミド、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリルステアロイル、合成ミツロウ、合成ワックス、トリヒドロキシステアリン、トリイソノナノイン、トリイソステアリン、トリ-イソステアリルトリリノレエート、トリラウリン、トリリノール酸、トリリノレイン、トリミリスチン、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアリン、ラウリル酸亜鉛、ミリスチル酸亜鉛、ネオデカン酸亜鉛、ロジン酸亜鉛、並びにこれらの混合物を更に含んでいてもよい。ベヒクル中で使用されるゲル化剤は、天然ゲル化剤、例えば天然ガム、デンプン、ペクチン、カンテン及びゼラチンなどであってよい。しばしば、ゲル化剤は、多糖類又はタンパク質をベースとする。例には、グアーガム、キサンタンガム、アルギン酸(E400)、アルギン酸ナトリウム(E401)、アルギン酸カリウム(E402)、アルギン酸アンモニウム(E403)、アルギン酸カルシウム(E404、-褐藻類由来の多糖類)、カンテン(E406、紅藻類から得られる多糖)、カラギーナン(E407、紅藻類から得られる多糖)、ローカストビーンガム(E410、キャロブ樹の種子由来の天然ガム)、ペクチン(E440、リンゴ又は柑橘類果実から得られる多糖類)、及びゼラチン(E441、動物コラーゲンの部分加水分解により製造される)が含まれるがこれらに限定されるものではない。
【0090】
本発明の種々の非限定的実施形態において、一種以上の植物抽出物、溶媒及びアルカンジオールを含むパーソナルケア製品は、湿潤剤、例えば、グリセリン、1-2-プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、又は1,2,6-ヘキサントリオールなどを更に含んでいてもよい。
【0091】
本発明の特定の非限定的実施形態において、本発明の組成物の抗微生物効果は、一種以上の植物抽出物、溶媒及びアルカンジオールと、場合によりフルーツ酸及び抗炎症剤との組合せからなる組成物によって達成される。本発明の代替実施形態において、一種以上の追加的抗微生物剤が、含まれてよく、ここで、そのような抗微生物剤は、銀塩、ヨードフォール、ヨウ素、安息香酸、ジヒドロ酢酸、プロピオン酸、ソルビン酸、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、セトリミド、塩化ベンザルコニウム、塩化デカリニウム、クロルヘキシジン、クロロエレゾール(Chloroeresol)、クロルキシレノール、ベンジルアルコール、ブロノポール、クロルブタノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、2,4-ジクロロベンジルアルコール、チオメルサール、クリンダマイシン、エリスロマイシン、ベンゾイルペルオキシド、ムピロシン、バシトラシン、ポリミキシンB、ネオマイシン、トリクロサン、パラクロロメタキシレン、フォスカルネット、ミコナゾール、フルコナゾール、イトリコナゾール、ケトコナゾール、スルファジアジン銀、オクトキシグリセリン、ビグアニド、例として、しかし限定されることなく、クロルヘキシジンの遊離塩基、パルミチン酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジンジホスファニレート、ジグルコン酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジン二酢酸塩、クロルヘキシジン二塩酸塩、クロルヘキシジンジクロリド、クロルヘキシジン二ヨウ化水素酸塩、クロルヘキシジン二過塩素酸塩、二硝酸クロルヘキシジン、硫酸クロルヘキシジン、亜硫酸クロルヘキシジン、チオ硫酸クロルヘキシジン、リン酸二酸クロルヘキシジン、ジフルオロリン酸クロルヘキシジン、二ギ酸クロルヘキシジン、ジプロピオン酸クロルヘキシジン、ジヨード酪酸クロルヘキシジン、ジ-n-吉草酸クロルヘキシジン、ジカプロン酸クロルヘキシジン、マロン酸クロルヘキシジン、コハク酸クロルヘキシジン、リンゴ酸クロルヘキシジン、酒石酸クロルヘキシジン、ジモノグリコール酸クロルヘキシジン、モノジグリコール酸クロルヘキシジン、ジ乳酸クロルヘキシジン、ジ-α-ヒドロキシイソ酪酸クロルヘキシジン、ジグルコヘプトン酸クロルヘキシジン、ジ-イソチオン酸クロルヘキシジン、ジ安息香酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジン二ケイ皮酸塩、クロルヘキシジンジマンデレート、クロルヘキシジンジ-イソフタレート、クロルヘキシジンジ-2-ヒドロキシナフトエート、クロルヘキシジンエンボネート、及びパラヘキサメチレンビグアニド(“PHMB”)からなる群から選択することができる。
【0092】
本発明の種々の非限定的実施形態において、一種以上の精油及び/又はICと一種以上のフルーツ酸との組み合わせを含むパーソナルケア製品は、一種以上の他の成分中に存在するカルボキシル基、例えば、増粘剤中のカルボキシル基を中和するために中和剤を更に含んでいてもよい。適切な中和剤には、ジイソプロピルアミン及びトリエタノールアミンが含まれる。
【0093】
本発明の種々の非限定的実施形態において、パーソナルケア製品に使用される組成物は、界面活性剤を更に含んでいてもよい。界面活性剤は、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、又は非イオン界面活性剤であってよい。非イオン界面活性剤の例には、ポリエトキシレート、脂肪アルコール(例えば、ceteth-20(平均約20個のエチレンオキシド単位を有するポリエチレンオキシドのセチルエーテル)及びICI Americas, Inc.(Wilmington, DE)より入手可能な他の「BRIJ」(登録商標)非イオン界面活性剤、コカミドプロピルベタイン、アルキルフェノール、ソルビトールの脂肪酸エステル、ソルビタン、又はポリオキシエチレンソルビタンが含まれる。適切なアニオン界面活性剤には、ラウリル硫酸アンモニウム及びラウリルエーテルスルホコハク酸塩が含まれる。
【0094】
本発明の種々の非限定的実施形態において、パーソナルケア製品は、水を含んでいてもよい。
【0095】
本発明の種々の非限定的実施形態において、パーソナルケア製品に使用される組成物は、例えばヒドロキシメチルプロピルセルロース、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース(U-ケアポリマー)、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキシド(polyox樹脂)、及びキトサンピロリドンカルボキシレート(Kytamer PC)などの化合物を含むハイドロゲルを更に含んでいてもよい。
【0096】
本発明の種々の非限定的実施形態において、パーソナルケア製品は、アルコール又はアルコールの混合物、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール、及びこれらの混合物;セチルアルコール、ミリストイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルアルコール、デシルアルコール及びラウリルアルコール並びにこれらの混合物を含み、これらに限定されない、脂肪アルコール;並びにヘキサノールを更に含んでいてもよい。
【0097】
本発明の種々の非限定的実施形態において、パーソナルケア製品に使用される組成物は、シリコーンポリマー、例えば、一種又は二種以上のポリジメチルシロキサンポリマー(Dow Corning 225 Silicone Fluid)、ジメチコン中ジメチコノール液(Dow Corning 1403 Silicone Fluid)、シクロメチコン及びジメチコンコポリオール(Dow Corning 3225C Silicone Fluid)、及びシリコーングリコール(BASF 1066 DCG polyol)を更に含んでいてもよい。
【0098】
本発明の種々の非限定的実施形態において、パーソナルケア製品に使用される組成物は、エモリエント性溶媒、例えば、18個まで(18個を含む)の炭素分子のアルキル鎖を有するグリシジルエーテル並びにこれらのエトキシレート及びプロポキシレート、18個まで(18個を含む)の炭素分子のアルキル鎖を有するグリセリルエーテル並びにこれらのエトキシレート及びプロポキシレート、18個まで(18個を含む)の炭素分子のアルキル鎖を有するモノ-又はジ-グリセリルエーテル並びにこれらのエトキシレート及びプロポキシレート、エトキシレート及びプロポキシレートエーテル、エトキシジグリコールエステル、エチルヘキシルアルコールプロポキシレート、並びにプロピレングリコールエステルエトキシレート及びプロポキシレート、及びArlamol(Altas)などを更に含んでいてもよい。
【0099】
本発明の種々の非限定的実施形態において、一種以上の精油及び/又はICと一種以上のフルーツ酸との組み合わせを含むパーソナルケア製品に使用される組成物は、添加剤、例えば、染料、香料;アンモニア、モノ-、ジ-及びトリ-アルキルアミン、モノ-、ジ-及びトリ-アルカノールアミン、アルカリ金属及びアルカリ土類金属水酸化物(例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン)などの塩基性pH調整剤、鉱酸及びポリカルボン酸(例えば、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、クエン酸、グリコール酸、及び乳酸)などの酸性pH調整剤を含むpH調整剤;ビタミンA、ビタミンE及びビタミンCなどのビタミン;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などのポリアミノ酸及び塩、Germall plus及びDMDMヒダントインなどの防腐剤、並びに、アミノ安息香酸、アロベンゾン(arovenzone)、シノキサート、ジアイオキシベンゾン、ホモサレート、メンチルアントラニレート、オクトクリレン、オクチルメトキシシンナメート、サリチル酸オクチル、オキシベンゾエート、パジメートO(padimate O)、フェニルベンズイミダゾール、スルホン酸、スルイソベンゾン、二酸化チタン、サリチル酸トロールアミン及び酸化亜鉛などのサンスクリーン剤を更に含んでいてもよい。
【0100】
一連の非限定的実施形態において、本発明は、パーソナルケア組成物を提供し、これらの組成物はスキンクレンザー及び局所用クリームにおいて使用される抗微生物性及び抗炎症性(AM-AI)組成物である。下記の表は、スキンクレンザー用のAM-AI組成物のための一般的処方を与える。
【表5】
【0101】
AM-AIスキンクレンザー処方の特定の例は、下記の通りである。
【表6】
【0102】
本発明はまた、即効性AMIハンド殺菌ローションを提供する。GSE、ベンジルアルコール及び1,3-プロパンジオールの相乗的な組み合わせは、抗炎症剤CRMN、食用植物抽出物Kefiprotect(登録商標)及びザクロ種子油(PSO)と一緒に使用される場合に、更なる相乗活性を示す。下記の表には、クレンザー組成物用の処方が含まれる。
【表7】
【表7A】
【0103】
本発明はまた、即効性AM-AIハンド殺菌ローションを意図している。下記の表は一般的な及び特定の処方を与える。
【表8】
【表9】
【表9A】
【0104】
特定の非限定的実施形態において、本発明は、抗刺激性の抗炎症剤、ゲル化剤及び植物性成分を含有する、小さい切り傷及び創傷のための局所用クリーム処方の調製物を提供する。局所用クリームのためのAM-AI組成物用の一般的な及び特定の処方を下記に示す。
【表10】
【0105】
抗真菌剤の抗真菌活性は、ベンジルアルコールなどのアルコール、フルーツ酸、及び場合によりビグアニド及び塩化ベンザルコニウムの相乗的な組み合わせを使用することにより著しく向上させることができる。
【表11】
【0106】
【0107】
下記の表は、アルコール系ハンドサニタイザー組成物のための処方を与える。
【表12】
【0108】
本発明はまた、アルコール系ハンドサニタイザー(AHS)組成物のための、GSE、ベンジルアルコール、Zemea(登録商標)、THC及びココナツ系リン脂質を含有する処方を提供する。
【表13】
【0109】
下記の特定の処方を用意した。
【表14】
【0110】
下記の処方は、局所用クリーム製品のためのものである。
【表15A】
【表15B】
【0111】
下記の表16Aに与えられるものは、ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール、フルーツ酸及び植物性成分を含有する水性ハンド殺菌剤のための一般的処方である。
【表16A】
【0112】
表16B及び16Cは、つけたままにしておく水性ハンド殺菌剤のための一般的処方を与える。
【表16B】
【表16C】
【0113】
下記の表17A及び17Bは、水性ハンド殺菌剤のための典型的な、非限定的処方を与える。
【表17A】
【表17B】
【0114】
ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール及び植物性成分を含有する水性ハンド殺菌剤のための追加の非限定的処方を、を下記に与える。
【表18】
【0115】
より高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤の濃縮原液のための一般的処方を、下記に与える。濃縮原液は、種々のパーソナルケア製品において2.0〜20%(w/w)の範囲の量で使用される。
【表19】
【0116】
下記の表は、より高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤の非限定的な例を与える。
【表20】
【0117】
表21は、より高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤の追加の非限定的処方を示す。
【表21】
【0118】
塩化ベンザルコニウムと一緒に又はそれなしで、ベンジルアルコール、フルーツ酸の相乗的な組み合わせを含有する即効性水性ハンド殺菌剤のための一般的処方を、下記に与える。
【表22】
【0119】
水性ハンド殺菌剤の組成物のための非限定的な典型的処方を、下記に与える。
【表23】
【0120】
下記の表24A、24B及び24Cは、ハンド殺菌ソープの組成物のための一般的処方をまとめたものである。
【表24A】
【表24B】
【表24C】
【0121】
表25は、ハンド殺菌ソープの特定の非限定的な典型的処方を与える。
【表25】
【0122】
本発明の特定の実施形態において、アルコール系ハンド殺菌剤のための一般的処方は、下記の通りである。
【表26】
【0123】
表27は、アルコール系ハンド殺菌剤の組成物の特定の非限定的処方を与える。
【表27】
【0124】
表28は、ベンジルアルコール、プロパンジオール及び乳酸を含有する組成物のための一般的処方を与える。
【表28】
【0125】
表29は、アルコール系ウォッシュオフ(wash off)ハンド殺菌剤のための非限定的処方を与える。
【表29】
【0126】
下記の表30A及び30Bは、ウォッシュオフハンド殺菌剤及びウォッシュオフハンドクレンジング特殊ソープ(3E及び3G)のためのアルコール系組成物の非限定的処方を与える。
【表30A】
【表30B】
【0127】
表31は、水系の広域スペクトル即効性ウォッシュオフハンド殺菌剤(ABHS-5E)の組成物を与える。
【表31】
【0128】
表32は、抗真菌性スキンクリーム27のための処方を与える。
【表32】
【0129】
本発明の特定の実施形態において、組成物は抗真菌性おむつかぶれ用クリームにおいて使用される。下記の表は、このような処方の非限定的な例を与える。
【表33】
【0130】
本発明の組成物はまた、抗菌性救急処置用クリームにおいて使用することができる。下記の表は、救急処置用クリームに使用される処方の非限定的な例を与える。
【表34】
【0131】
本発明の組成物はまた、局所用創傷治癒クリームにおいて使用することができる。下記の表は、このような処方の非限定的な例を与える。
【表35】
【0132】
表36は、口腔ケア製品の種々の処方のための非限定的な例を与える。
【表36】
【0133】
【0134】
表37は、クリーム製品において使用される濃縮原液のための組成物の一般的処方を与える。
【表37】
【0135】
表38は、本発明の種々の防腐組成物(PC)のための処方を与える。
【表38】
【0136】
本発明の組成物はまた、手術前のスキン殺菌組成物のために使用することができる。これらの組成物は、ベンジルアルコール、フルーツ酸、及びクロルヘキシジン(CHG)又はポビドンヨード(PVI)などの抗微生物剤の相乗的な組み合わせを含有する。下記の表は、このような組成物の非限定的な例を与える。
【表39】
【0137】
次の表は、濃縮原液中の防腐組成物の濃度及びクリーム製品におけるそれらの使用の非限定的な例を与える。
【表40】
【表41】
【0138】
本発明はまた、栄養補助食品及び食品用抗菌(NFA)組成物を提供する。次の表は、NFA防腐組成物の非限定的な例を与える。使用レベルは、濃縮原液の水中50〜200倍希釈である。
【表42】
【0139】
更に、本発明は、ベンジルアルコール及び柑橘類抽出物を含有する美容用防腐組成物を意図している。次の表は、このような組成物の非限定的な例を与える。
【表43A】
【表43B】
【0140】
追加の栄養補助食品用防腐(NP)及び食品用殺菌クレンザー(EDC)組成物を、下記に与える。具体的には、これらの処方はベンジルアルコール及び柑橘類抽出物を含有する。
【表44A】
【表44B】
【表44C】
【0141】
本発明はまた、口腔ケア組成物を提供する。次の表は、口腔ケア組成物の非限定的な例を与える。
【表45】
【0142】
本発明はまた、ベンジルアルコール及び植物性成分を含有する水性ハンドサニタイザーを提供する。次の表は、処方の三つの非限定的な例を与える。
【表46】
【0143】
4.12 創傷の治癒
本発明の組成物は、創傷治癒及び表面感染の処置に使用することができる。種々の非限定的実施形態において、本発明は、局所用クリーム及びローション、創傷ケア製品、熱創傷クリーム、褥瘡性潰瘍クリーム(抗炎症性植物性成分及び抗微生物剤としてのスルファジアジン銀の使用と共に)、及び処置用軟膏などの製品において利用することができる。本発明はまた、創傷ケア製品(例えば、創傷処置用軟膏、創傷被覆製品、熱創傷クリーム、包帯、テープ、及びステリ-ストリップ(steri-strips)、しかしこれらに限定されない)、及び医療用物品、例えば医療用ガウン、キャップ、フェイスマスク及び靴カバー、サージカルドロップ(surgical drop)などに適用ですることができる。
【0144】
本発明の種々の非限定的実施形態において、製品は、増粘及び/又はゲル化剤、例えば、ステアリルアルコール、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース(Uケア; JR30)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel)、キトサンピロリドンカルボキシレート(Kytamer)、ベヘニルアルコール、ステアリン酸亜鉛、乳化ワックス(Incroquat及びPolawaxを含むが、これらに限定されない)、アクリル酸の付加ポリマー、Carbopol(登録商標)ETD(商標)2020などの樹脂、グアーガム、アカシア、アクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー、寒天、アルギン、アルギン酸、アンモニウムアクリレートコポリマー、アルギン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、アミロペクチン、アタパルガイト、ベントナイト、C9〜15アルコール、酢酸カルシウム、アルギン酸カルシウム、カルシウムカラギーナン、塩化カルシウム、カプリルアルコール、カルボマー910、カルボマー934、カルボマー934P、カルボマー940、カルボマー941、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアー、カラギーナン、セルロース、セルロースガム、セテアリルアルコール、セチルアルコール、コーンスターチ、ダマール(damar)、デキストリン、ジベンジリデンソルビトール、エチレン二水素化タロウアミド、エチレンジオールアミド、エチレンジステアラミド、ゼラチン、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヘクトライト、ヒアルロン酸、水和シリカ、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルステアラミド-MIPA、イソセチルアルコール、イソステアリルアルコール、カラヤガム、ケルプ、ラウリルアルコール、ローカストビーンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、メトキシPEG-22/ドデシルグリコールコポリマー、メチルセルロース、微結晶性セルロース、モンモリロナイト、ミリスチルアルコール、オートムギ粉、オレイルアルコール、パーム核アルコール、ペクチン、PEG-2M、PEG-5M、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、アルギン酸カリウム、ポリアクリル酸アルミニウムカリウム、カラギーナカリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、ジャガイモデンプン、アルギン酸プロピレングリコール、アクリル酸ナトリウム/ビニルアルコールコポリマー、カルボキシメチルデキストランナトリウム、カラギーナンナトリウム、セルロース硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウム、ケイアルミン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、ステアラルコニウム(stearalkonium)ベントナイト、ステアラルコニウムヘクトライト、ステアリルアルコール、獣脂アルコール、TEA-塩酸塩、トラガカントガム、トリデシルアルコール、トロメタミンケイ酸アルミニウムマグネシウム、コムギ粉、コムギデンプン、キサンタンガム、アビエチルアルコール、アクリリノレイン酸(acrylinoleic acid)、ベヘン酸アルミニウム、カプリル酸アルミニウム、ジリノール酸アルミニウム、アルミニウム塩、例えば、ジステアレート及びイソステアリン酸アルミニウム、ミツロウ、ベヘン酸アミド、ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー、C29〜70酸、ベヘン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、カンデリラ(candelilla)ワックス、カルナウバ、セレシン、コレステロール、ヒドロキシステアリン酸コレステロール、ココナツアルコール、コーパル、ステアリン酸マレイン酸ジグリセリル、ジヒドロアビエチルアルコール、オレイン酸ジメチルラウラミン(lauramine)、ドデカン酸/セテアリルアルコール/グリコールコポリマー、エルカ酸アミド、エチルセルロース、ヒドロキシステアリン酸グリセリルトリアセチル、リシノール酸グリセリルトリ-アセチル、ジベヘン酸グリコール、ジオクタン酸グリコール、ジステアリン酸グリコール、ジステアリン酸ヘキサンジオール、水添C6〜14オレフィンポリマー、水添ヒマシ油、水添綿実油、水添ラード、水添メンハーデン油、水添パーム核グリセリド、水添パーム核油、水添パーム油、水添ポリイソブテン、水添ダイズ油、水添獣脂アミド、水添獣脂グリセリド、水添植物油グリセリド、水添植物油、モクロウ、ホホバワックス、ラノリンアルコール、シアバター、ラウラミド(lauramide)、デヒドロアビエチン酸メチル、水添ロジン酸メチル、ロジン酸メチル、メチルスチレン/ビニルトルエンコポリマー、微結晶ワックス、モンタン酸ワックス、モンタンワックス、ミリスチルエイコサノール、ミリスチルオクタデカノール、オクタデセン/無水マレイン酸コポリマー、ステアリン酸オクチルドデシルステアロイル、オレアミド、オレオステアリン、オーリクリーロウ(ouricury wax)、酸化ポリエチレン、オゾケライト(ozokerite)、パラフィン、水添ロジン酸ペンタエリスリチル、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、ロジン酸ペンタエリスリチル、テトラアビエチン酸ペンタエリスリチル、テトラベヘン酸ペンタエリスリチル、テトラオレイン酸ペンタエリスリチル、テトラステアリン酸ペンタエリスリチル、無水オフタルミン酸/グリセリン/グリシジルデカノエートコポリマー、オフタルミン酸/トリメリット酸/グリコールコポリマー、ポリブテン、ポリブチレンテレフタレート、ポリジペンテン、ポリエチレン、ポリイソブテン、ポリイソプレン、ポリビニルブチラール、ポリビニルラウレート、ジカプリル酸プロピレングリコール、プロピレングリコールジココエート、ジイソノナン酸プロピレングリコール、ジラウリン酸プロピレングリコール、ジペラルゴン酸プロピレングリコール、ジステアリン酸プロピレングリコール、ジウンデンカン酸プロピレングリコール、PVP/エイコセンコポリマー、PVP/ヘキサデセンコポリマー、、コメヌカワックス、ステアルコニウム(stearlkonium)ベントナイト、ステアルコニウムヘクトライト、ステアラミド、ステアラミドDEA-ジステアレート、ステアラミドDIBA-ステアレート、ステアラミドMEA-ステアレート、ステアロン(stearone)、ステアリルエルカ酸アミド、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリルステアロイル、合成ミツロウ、合成ワックス、トリヒドロキシステアリン、トリイソノナノイン、トリイソステアリン(triisononanoin)、トリリノール酸トリ-イソステアリル、トリラウリン、トリリノール酸、トリリノレイン、トリミリスチン、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアリン、ラウリン酸亜鉛、ミリスチル酸亜鉛、ネオデカン酸亜鉛、ロジン酸亜鉛、並びにこれらの混合物を更に含んでいてもよい。ベヒクル中で使用されるゲル化剤は、天然ゲル化剤、例えば天然ガム、デンプン、ペクチン、寒天及びゼラチンなどであってよい。しばしば、ゲル化剤は、多糖類又はタンパク質をベースとする。その例には、グアーガム、キサンタンガム、アルギン酸(E400)、アルギン酸ナトリウム(E401)、アルギン酸カリウム(E402)、アルギン酸アンモニウム(E403)、アルギン酸カルシウム(E404、-褐藻類由来の多糖類)、寒天(E406、紅藻類から得られる多糖)、カラギーナン(E407、紅藻類から得られる多糖)、ローカストビーンガム(E410、キャロブ樹の種子由来の天然ガム)、ペクチン(E440、リンゴ又は柑橘類フルーツから得られる多糖)、及びゼラチン(E441、動物コラーゲンの部分加水分解により製造される)が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0145】
種々の実施形態は、安定化剤を含んでいてよい。非限定的な例において、過ホウ酸ナトリウムが、安定化剤として約0.3〜約1% w/wの範囲の量で使用される。
【0146】
本発明の種々の実施形態は、界面活性剤を更に含んでいてもよい。界面活性剤は、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤又は非イオン界面活性剤であってよい。非イオン界面活性剤の例には、ポリエトキシレート、脂肪アルコール(例えば、ceteth-20(平均約20個のエチレンオキシド単位を有するポリエチレンオキシドのセチルエーテル)及びICI Americas, Inc.(Wilmington, DE)より入手可能な他の「BRIJ」RTM非イオン界面活性剤)、コカミドプロピルベタイン、アルキルフェノール、ソルビトールの脂肪酸エステル、ソルビタン又はポリオキシエチレンソルビタンが含まれる。適切なアニオン界面活性剤には、ラウリル硫酸アンモニウム及びラウリルエーテルスルホコハク酸塩が含まれる。好ましい界面活性剤には、ラウロイルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム塩、Pruronic F87、Masil SF-19 (BASF)及びインクロミド(incromide)が含まれる。
【0147】
本明細書に記述される処方に使用される水は、好ましくは中性pHを有する脱イオン水である。
【0148】
本発明の種々の実施形態は、追加の添加剤を更に含んでいてもよく、この添加剤には、シリコーン溶液(例えばジメチコーン及びシクロメチコーン)、シリコーンエマルジョン、染料、香料、塩基性pH調整剤、例えばアンモニア、モノ-、ジ-及びトリ-アルキルアミン、モノ-、ジ-及びトリ-アルカノールアミン、アルカリ金属及びアルカリ土類金属水酸化物(例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、モノエタノールアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン);及び酸性pH調整剤、例えば鉱酸及びポリカルボン酸(例えば、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、クエン酸、グリコール酸及び乳酸)を包含するがそれらに限定されないpH調整剤;ビタミン、例えばビタミンA、ビタミンE及びビタミンC; ポリアミノ酸及び塩、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、防腐剤、例えばGermallプラス及びDMDMヒダンドイン、及びサンスクリーン剤、例えばアミノ安息香酸、アロベンゾン(arobenzone)、シノキセート(cinoxate)、ジオキシベンゼン、ホモゼレート(homosalate)、アントラニル酸メチル、オクトクリレン(octocrylene)、メトキシ桂皮酸オクチル、サリチル酸オクチル、オキシ安息香酸エステル、パジメート(padimate) O 、フェニルベンゾイミダゾール、スルホン酸、スリゾベンゾン(sulisobenzone)、二酸化チタン及びサリチル酸トロメタミンが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0149】
特定の非限定的実施形態において、本発明は、スルファジアジン銀、不溶性亜鉛塩、可溶性亜鉛塩及びキンセンカ油を含有する創傷治癒局所用クリームを提供する。別の非限定的実施形態において、本発明は、スルファジアジン銀、不溶性亜鉛塩、可溶性亜鉛塩、キンセンカ油、及びクルクミン化合物などの抗炎症剤を含有する創傷治癒局所用クリームを提供する。
【0150】
本発明はまた、スルファジアジン銀、不溶性亜鉛塩、可溶性亜鉛塩、キンセンカ油、並びにベンジルアルコール及び1,3-プロパンジオール又はオクタンジオール又はデカンジオールの相乗的組み合わせ(これらは抗真菌活性をも向上させる)を含有する抗微生物性、創傷治癒性、抗炎症性の局所用クリームを提供する。
【0151】
種々の実施形態において、組成物は、銀放出化合物を更に含有する。他の実施形態において、組成物は、安定化剤を更に含有する。
【0152】
クリーム製品の非限定的な例は、白色ワセリン(2〜20%)、脂肪アルコール(2〜20%)、エモリエント剤(1〜10%)、乳化剤(0.5〜10%)、保湿剤(2〜15%)、防腐剤(0.1〜0.5%)、及び
100%にするのに適量の脱イオン又は蒸留水を更に含んでいてもよい。脂肪アルコールには、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール及び他の公知の脂肪アルコールが含まれる。エモリエント剤には、ミリスチン酸イソプロピル、ラノリン、ラノリン誘導体、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル及び他の公知のエモリエント剤が含まれる。乳化剤には、モノオレイン酸ナトリウム及びポリオキシ40ステアレートが含まれる。保湿剤には、プロピレングリコール、ソルビトール又はグルセリン、又はその混合物が含まれる。適切な水溶性防腐剤には、パラベン、ソルビン酸、安息香酸、ジアゾリジニル尿素及びカルバミン酸ヨードプロピルブチル (Germal+)が含まれる。
【0153】
次の表は、スルファジアジン銀、亜鉛塩、ベンジルアルコール及び植物性成分を含有する局所用創傷治癒組成物のための成分の一般的な非限定的処方範囲を与える。
【表47】
【0154】
局所用創傷治癒組成物のための特定の非限定的処方を、次の表に与える。
【表48】
【0155】
下記に与えられるものは、局所用創傷治癒組成物の別の非限定的な例である。
【表49】
【0156】
本発明はまた、ベンジルアルコール、植物性成分及びミコナゾールなどの抗真菌剤を含有する抗真菌のおむつかぶれ用クリーム及び軟膏を与える。種々の局所用抗真菌剤を本発明に使用することができ、それには、ミコナゾール、オキシコナゾール、スルコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、ケトコナゾール、セルタコナゾールフルコナゾール及びアンホテリシンBが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【表50】
【表51】
【0157】
4.13 動物用製品
一部の非限定的な実施形態では、本発明は、任意の家畜のケアのための動物用製品を提供するが、該家畜には限定するものではないが、ネコ、イヌ、トリ、げっ歯類、ウサギ、ウマ、ウシ及び畜牛、ヒツジ、ヤギ等が含まれる。
【0158】
本発明を使用してよい動物用ケア製品の非限定的例には、ペット用シャンプー、ボディワイプ、イヤーワイプ及びアイワイプを含むペット用クレンジングワイプ、デンタルワイプ、歯磨剤、イヤークリーニングリキッド、ケージクリーナー、粗相(housebreaking accident)用の表面クリーナー、局所用クリーム、軟膏、乳腺炎処置用の乳頭浸漬液(teat dip)、及びペットの皮膚に適用される液体(例えば“ボディスプラッシュ”)が含まれる。
【0159】
本発明に基づく動物用ケア組成物は、エモリエント剤、安定化剤、増粘剤、湿潤剤、抗微生物剤、中和剤、界面活性剤、水、シリコーンポリマー、アルコール、及びハイドロゲル、抗炎症剤、創傷処置剤、サリチル酸、並びに当技術分野で周知と思われる追加的成分からなる群から選択される一種又は(好ましくは)二種以上の成分を更に含んでいてもよい。
【0160】
ペットケア製品に含まれていてもよい追加的成分の特定の非限定的例には、パーソナルケア製品について上記に列挙した成分が含まれる。
【0161】
本発明の特定の非限定的実施形態において、組成物は乳腺炎を処置するための乳頭浸漬液に調製することができる。乳頭浸漬液の一般的処方は、下記の通りである。
【表52】
【0162】
乳頭浸漬液に使用される抗刺激剤には、パンテノールを併用した亜鉛塩、又はショウガ根エキス(symrelief)を併用したビサボロール、又は亜鉛塩を併用したsymreliefが含まれていてもよいが、これらに限定されるものではない。ベヒクル中のゲル化剤には、天然ガム、デンプン、ペクチン、カンテン及びゼラチンなどの天然ゲル化剤が含まれていてもよいが、これらに限定されるものではない。抗微生物性植物性成分には、レモングラス油、オレンジ油及びフルーツ酸、例えば、クエン酸及び乳酸、フェノキシエタノール(セージ油の構成成分)が含まれていてもよいが、これらに限定されるものではない。下記の表は、処方の種々の非限定的例をまとめたものである。
【表53】
【表54】
【表55】
【表56】
【表57】
【0163】
4.14 家庭用/工業用製品
一部の非限定的実施形態において、本発明は、上記配合物を含む家庭用/工業用製品を提供する。
【0164】
本発明を使用してよい家庭用/工業用製品の非限定的実施形態には、濃縮液体クリーナー及びスプレークリーナー、クリーニングワイプ、食器洗浄リキッド、食器洗浄器用洗剤、スプレーモップリキッド、家具艶出し剤、室内用塗料、屋外用塗料、埃取りスプレー、洗濯用洗剤、柔軟剤、ラグ/布製品クリーナー、窓及びガラス用クリーナー、便器用クリーナー、液体/クリームクレンザーなどの家庭用クリーナーが含まれる。特定の実施形態において、本発明は、果物及び野菜を食用に供する前に清浄にするために設計された食品用洗剤用製品に使用することもできる。「家庭用製品」は、個々の消費者によって使用されるパーソナルケア製品以外の製品である。「工業用製品」は、工業において使用される製品を表す。
【0165】
本発明に基づく家庭用/工業用製品は、界面活性剤、ビルダー(例えば、封鎖性ビルダー、沈降性ビルダー、イオン交換ビルダー)、溶媒、増粘剤、研磨剤、酸、塩基(アルカリ)、抗微生物剤、ソープ、漂白剤、酵素、防腐剤、及び起泡剤、並びに当技術分野で周知と思われる追加的成分からなる群から選択される一種又は(好ましくは)二種以上の成分を更に含んでいてもよい。
【0166】
本発明の種々の非限定的実施形態において、組成物は、界面活性剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、アルキルスルフェート、アルキルジフェニルオキシドジスルホン酸塩(例えば、Dow Chemical社のDOWFAXシリーズ)、アルキルベンゼンスルホン酸、アルコールエトキシスルフェートなどのアニオン界面活性剤;カチオン界面活性剤;第二級アルコールエトキシレート(例えば、Dow Chemical社のTERGITAOLシリーズ)又はアルキルポリグルコシド(例えば、Dow Chemical社のTRITONシリーズ)などの非イオン界面活性剤;又はイミダゾリン又はベタイン化合物などの両性界面活性剤を更に含んでいてもよい。
【0167】
本発明の種々の非限定的実施形態において、組成物は、溶媒、例として、しかしこれらに限定されることなく、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、又はブタノールなどのアルコール;芳香族炭化水素、プロピレングリコール、塩化メチレン、アセトン、石油蒸留物及び/又はグリコールエーテルなどの炭化水素を更に含んでいてもよい。
【0168】
本発明の種々の非限定的実施形態において、組成物は、増粘剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、ポリエチレングリコール、メトキシポリエチレングリコール及び/又はヒドロキシエチルセルロースを更に含んでいてもよい。
【0169】
本発明の種々の非限定的実施形態において、組成物は、研磨剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、シリカ、長石又は方解石を更に含んでいてもよい。
【0170】
本発明の種々の非限定的実施形態において、組成物は、酸、例として、しかしこれらに限定されることなく、酢酸、ヒドロキシ酢酸、リン酸、塩酸を更に含んでいてもよい。
【0171】
本発明の種々の非限定的実施形態において、家庭用/工業用製品に用いる組成物は、塩基(アルカリ)、例として、しかしこれらに限定されることなく、アンモニア又は炭酸水素ナトリウムを更に含んでいてもよい。
【0172】
本発明の種々の非限定的実施形態において、家庭用/工業用製品に用いる組成物は、抗微生物剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、パーソナルケア組成物に関して上記に記載の化合物、並びにマツ油及び次亜塩素酸ナトリウムを更に含んでいてもよい。
【0173】
本発明の種々の非限定的実施形態において、家庭用/工業用製品に用いる組成物は、漂白剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、過炭酸ナトリウム及び過ホウ酸ナトリウムを更に含んでいてもよい。
【0174】
本発明の種々の非限定的実施形態において、家庭用/工業用製品に用いる組成物は、酵素、例として、しかしこれらに限定されることなく、プロテアーゼ又はリパーゼを更に含んでいてもよい。
【0175】
本発明の種々の非限定的実施形態において、家庭用/工業用製品に用いる組成物は、防腐剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、ブチル化ヒドロキシトルエン、グルタルアルデヒド及びEDTAを更に含んでいてもよい。
【0176】
本発明の種々の非限定的実施形態において、家庭用/工業用製品に用いる組成物は、起泡剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンを更に含んでいてもよい。
【0177】
特定の非限定的実施形態において、本発明は、下記の表記したような活性成分の濃度を有する表面クリーナー、並びに個々の濃度とするために希釈することができるこれら処方の濃縮原液を提供する。
【0178】
以下の表58Aはベンジルアルコール、フルーツ酸及びビグアニドを含有する表面殺菌剤組成物のための一般的配合を提供する。
【表58A】
【0179】
表58Bはストック表面クレンザーの一般的配合を提供する。
【表58B】
【0180】
使用レベルは、ストック溶液1〜5オンス(1オンス=29.57ミリリットル)を水1ガロン(1ガロン=3.785リットル)に希釈することである。表58Cはストック表面クレンザーの別の配合を提供する。
【表58C】
【0181】
4.15 医療用デバイス
一部の非限定的な実施例において、本発明は上記の配合物を有する医療用デバイスを提供する。
【0182】
医療用デバイスのインプラントは、移植部位で迅速な炎症反応を引き起こす。これは医療用デバイスの表面上のバイオフィルムの形成を結果的にもたらし得る。医療用デバイスの表面上のバイオフィルムは、微生物のための受容器官として機能し、微生物付着をもたらす。インプラントされた医療用デバイスの周辺の炎症の防止は、デバイス上の細菌付着を予防し得る。これは該デバイスを抗炎症剤及び抗微生物剤で被覆し及び/又はこれらに含浸することで、該デバイスの周辺を炎症及び感染フリーな環境に保つことにより達成され得る。
【0183】
ベンジルアルコール、1,3プロパンジオール及びTHC(クロルヘキシジン及び銀塩のような他の抗微生物剤を含む又は含まない)の相乗的組合せを含む抗炎症性抗微生物性組成物は、カテーテル、創傷包帯、ソフトティッシュパッチのような医療用デバイスを被覆するかまたはこれらを含浸するために使用することができる。
【0184】
(実施例)
5. 実施例
下記に記載する本発明の特定の実施例を参照することにより、本明細書の詳細な説明に組み込む。
【0185】
実施例は、Softsoap(登録商標)又はDial(登録商標)soapに言及することがある。Softsoap(登録商標)は、水、ラウレス硫酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、デシルグルコシド、塩化ナトリウム、香料、DMDMヒダントイン、PEG-120メチルグルコースジオレエート、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、硫酸ナトリウム、ポリクオタニウム-7、クエン酸、ポロキサマー124、PEG-7グリセリル、ココエート、ベンゾフェノン-4(benzophenine-4)、及び着色剤を含む市販の液体ソープである。Dial(登録商標)soapは、市販の液体ソープであり、Dial(登録商標)抗菌物ハンドソープは、活性成分として、0.15%のトリクロサンを含み、且つ非活性成分は、水、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、デシルグルコシド、コカミドプロピルベタイン、グリセリン、塩化ナトリウム、PEG-18グリセリルオレエート/ココエート、香料、コカミドMEA、DMDMヒダントイン、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム及び着色剤である。
【0186】
実施例1
この実施例は、1,3-プロパンジオールと一緒の及びそれなしでの、ベンジルアルコール及びGSEの相乗効果の評価を与える。
【0187】
下記の防腐組成物を製造し、pHを5.0に調整し、親水性クリームベースに加え、そしてクリームに最も多く見られ、且つ根絶するのが困難であるクロコウジカビ(Aspergillus niger)(真菌)及びカンジダに対するその効力を試験した。使用した特定の方法は実施例6に記載されている。すべての防腐剤のpHを4.5〜5.0に調整した。1〜2%の防腐剤を用いた。
【表59】
【0188】
結論:GSE及びベンジルアルコールは相乗効力を示す。1,3-プロパンジオールは溶液を透明にし、活性を向上させる。相乗活性はベンジルアルコールZemea(登録商標)混合物とGSEとの間でも認められる。
実施例2
この実施例は、ベンジルアルコール(合成)及びGSE及び1,3-プロパンジオール(合成)の相乗効果の評価を与える。
【表60】
【0189】
結論:GSEと一緒にした合成ベンジルアルコール及び1,3-プロパンジオールは、天然成分を用いた処方と同様の効力を示す。
【0190】
実施例3
この実施例は、種々の芳香性及び無香性の植物性成分とベンジルアルコール及びZemea(登録商標)との相乗効果の評価を与える。
【0191】
無香性GSEとベンジルアルコール−Zemea(登録商標)混合物との間の相乗作用がGSE又は他の植物性成分にも特有のものであるかどうかを確認するために、下記の植物性成分を試験し、結果を下記に示した。
【0192】
下記の表は、個々の植物性成分のクロコウジカビに対する効力の要約を与える。
【表61】
【0193】
下記の表は、ベンジルアルコール−Zemea(登録商標)と組み合わせた植物性成分のクロコウジカビに対する効力の要約を与える。
【表62】
【0194】
結論:試験した植物性成分のうち、レモングラス油、シナモン油及びTHCだけが、ベンジルアルコール−Zemea(登録商標)(BA-Z)組み合わせと併用して相乗作用を示す。
【0195】
実施例4
この実施例は、(1) ベンジルアルコール、GSE及びZemea(登録商標);及び (2) ベンジルアルコール、GSE及びグリセリンの効力に対する、フルーツ酸(乳酸)の効果の評価を与える。グリセリンは、GSE及び乳酸のための溶媒として用いた。試験細菌としてクロコウジカビを用いた。
【表63】
【0196】
結果:グリセリン、又はZemea(登録商標)、又はZemea(登録商標)及びエチルアルコールの何れかと組み合わせたGSE及び乳酸の溶液では、顕著な相乗活性が認められなかった。グリセリン又はZemea(登録商標)と組み合わせたベンジルアルコール及び乳酸もまた、顕著な活性がなかった。しかしながら、(1) GSE、乳酸、Zemea(登録商標)及びベンジルアルコール;並びに(2)GSE、乳酸、グリセリン及びベンジルアルコールの間で、顕著な相乗活性が認められた。
【0197】
実施例5
この実施例は、GSE、Zemea(登録商標)、レモングラス油及び乳酸の組み合わせにベンジルアルコールを加えることの効果についての評価を与える。
【表64】
【0198】
結論:ベンジルアルコールは、GSE、Zemea(登録商標)、レモングラス油及び乳酸の組み合わせと併用して相乗活性を示す。
【0199】
実施例6
この実施例は、種々の防腐組成物の防腐効力を試験する方法を説明する。
【0200】
方法1. トリプチカーゼ大豆ブロス(TSB)中で培養した細菌の終夜培養物をTSBで希釈して、108 CFU/ml細菌培養物を得た(Sabaraudデキストロースブロス中で培養したイースト及び真菌、即ちカンジダ及びクロコウジカビを希釈して、1 x 107 cfu/ml細菌培養物を得た)。試験試料用として、10 gのクリームに1〜1.5 %の防腐剤を加えて十分に混合した。この試料から、1 gのアリコートを10 mlの滅菌済みプラスチック培養チューブに入れ、0.1 ml(100マイクロリットル)の試験用接種菌液を添加し、均一に混ざるまでボルテックスした。次いでチューブを次の温度でインキュベータに入れた:即ち、クロコウジカビについては300℃、残りの3種の微生物については370℃である。すべてのチューブを、細菌については1日間、真菌及びイーストについては2日間にわたりインキュベートした。インキュベーション期間の最後に、9.0 mlの中和剤入りButterfieldリン酸緩衝溶液をインキュベートした培養物試料に加え、完全に混合するまでボルテックスした。試料を段階希釈し、次いでトリプチカーゼ大豆寒天(TSA)プレートに広げた。プレートを37℃の温度で24〜48時間インキュベートし、カウントを読み取った。プラセボクリームを同様に試験して、対照として使用した。
【0201】
実施例7
この実施例は、GSE、乳酸、ベンジルアルコール及びZemea(登録商標)を含有する防腐組成物に抗炎症性及び抗真菌性テトラヒドロ‐クルクミノイドを添加する効力を示す。
【0202】
クルクミノイドは黄色なので、パーソナルケア組成物には適さないことがある。従って、黄色のクルクミノイドから誘導される無色の化合物であるテトラヒドロクルクミノイドを評価した。本発明に記載される天然防腐剤と一緒に、抗炎症性クルクミノイドを使用することは、汚染微生物を根絶することによってパーソナルケア製品の腐敗を防ぐだけでなく、製品中の成分により引き起こされる皮膚の刺激及び炎症を低減することもできる。下記に列挙する典型的な、しかし非限定的な、クルクミノイドを本発明に用いることができる:テトラヒドロクルクミン、テトラヒドロデメトキシ−クルクミン、テトラヒドロビスデメトキシクルクミン及びその混合物。
【表65】
【0203】
結論:テトラヒドロクルクミノイドは、GSE、乳酸、Zemea(登録商標)及びベンジルアルコールを含有する組成物の活性を向上させる。
【0204】
実施例8
この実施例は、レモングラス油、GSE及び乳酸を含有する組成物に対して、種々の溶媒を添加する効果を示す。使用する溶剤は、(1)グリセリン、(2)ベンジルアルコール、(3)オクトオキシグリセリン(Sensiva)及び(4) Zemea(登録商標)+オクトオキシグリセリンである。
【表66】
【0205】
結論:GSE、レモングラス油及び乳酸の組み合わせにベンジルアルコールを添加することは、クロコウジカビ及びC.アルビカンス対して高い効力を示す。ベンジルアルコールなしでSensivaを添加することは、C.アルビカンス対して効果的であるが、クロコウジカビに対しては効果的でない。
【0206】
実施例9
この実施例は、高濃度 (0.15 %)のテトラヒドロクルクミノイド(THC)と併用しての、ベンジルアルコール及びGSEの相乗効果の評価を与える。
【表67】
【0207】
結論:GSEにTHCを添加した場合に、向上された活性は認められなかった。高濃度のベンジルアルコール及びTHCは、クロコウジカビ及びカンジダ・アルビカンスの両方に対して相乗活性を示す。顕著な相乗作用がC.アルビカンスに対して認められる。高濃度のベンジルアルコールもまた、Zemea(登録商標)と併用して、C.アルビカンスに対して相乗活性を示す。
【0208】
実施例10
この実施例は、THCを含有する防腐剤に対するPSOの効力を与える。
【表68】
【0209】
結論:GSE、Zemea(登録商標)、ベンジルアルコール及び乳酸を含有する防腐剤(防腐剤15)への化合物種子油及びTHCの添加は、C.アルビカンス対して向上された効力を示した。
【0210】
実施例11
この実施例は、ベンジルアルコール、Zemea(登録商標)及び植物性成分の組み合わせを含む種々の製品の効力を評価する。
【0211】
具体的には、GSE、桂皮植物に由来するベンジルアルコール、トウモロコシ糖に由来する1,3-プロパンジオール(Zemea(登録商標)、DuPont Tate and Lyle)、抗炎症剤及び CRMN(特に白色テトラヒドロクルクミノイド)を含む無香性の抗炎症性防腐組成物を評価した。下記の防腐組成物を作り、細菌、真菌及びイーストに対して試験した。
【表69】
【0212】
実施例12
この実施例は、ベンジルアルコール及びZemea(登録商標)と併用しての、種々の芳香性及び無香性の植物性成分のC.アルビカンスに対する相乗活性の評価を与える。
【0213】
下記の処方をクリームに加えた。pHを4.5〜4.7に調整し、実施例6に記載した方法1を用いて処方を防腐活性について試験した。無香性の植物性成分、例えばザクロ種子油(PSO)、食用植物抽出物の混合物であるケフィプロテクト(Kefiprotect)(KP)及びテトラヒドロクルクミノイド(THC)、及び芳香性の植物性成分、例えばレモングラス油(LGO)、バジル油(BA)及びシナモン油(CO)を試験した。植物性成分単独を2.5 % エタノールに溶解し、試験用クリームに用いた。防腐剤を含有する香油は、スキンクレンザー及びシャンプーに用いることができる。
【表70】
【0214】
結論:PSO以外のすべての無香性の植物性成分(抗炎症剤)は、ベンジルアルコール及びZemea(登録商標)組み合わせとの併用で相乗作用を示した。この試験においてPSO を極めて低い濃度で用いた。
【0215】
実施例13
この実施例は、スキンクレンザー及び局所用クリームに使用される植物性の抗微生物性及び抗炎症性(AM-AI)組成物を評価する。下記の表は、スキンクレンザーのための AM-AI 組成物の一般的処方を与える。約8〜約10% をスキンクレンザーに加える。
【表71】
【0216】
下記の表は、下記の成分を含有する特定のAM-AIスキンクレンザー処方を与える。これらを製造して試験した。
【表72】
【0217】
実施例14
この実施例は、黄色ブドウ球菌に対する、種々のAM-AI組成物を含有するソープの急速効力(30秒殺滅)の評価を与える。
【0218】
方法2: 8% の各 AM-AI処方を92%のプレーンソープ(市販の Softsoap(登録商標))に加え、混合し、NaOH で pH を3.2〜3.3に調整した。ソープをそれらの効力について次のように試験した。108 cfu/ml細菌培養物0.1 ml及び0.1 mlのウシ血清の混合物を滅菌済み培養チューブに入れた。0.8 mlの試験するソープ処方をチューブに加え、30秒間ボルテックスした。9.0 mlの薬剤無効化液(DNF)をチューブに加えて、ソープの活性を無効化し、このチューブをボルテックスし、DFNで段階希釈した。0.5 mlの希釈溶液をトリプチカーゼ大豆寒天プレート上に広げ、37℃で24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。どの AM-AI 処方も含まないプレーンソープ及びリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を、培養物と共に同様にインキュベートし、同様の条件下で処理した。
【表73】
【0219】
対照(PBS)における細菌増殖は、1.3〜1.7 x 107 の範囲にある。
【0220】
実施例15
この実施例は、ソープの効力に対する pH の効果を評価する。AMI-7 及び AMI-16 ソープを、実施例14に記載したように試験した。
【表74】
【0221】
結論:効力は、pHが上昇するにつれて低減する。ソープ組成物は 5.0 未満のpHにおいてより効果的である。
【0222】
実施例16
この実施例は、植物性成分と、ベンジルアルコール及びZemea(登録商標)との種々の相乗的組み合わせを含有するソープの効力の評価を与える。
【0223】
植物性成分、例えばシナモン油(CO)、レモングラス油(LG)、バジル油(BO)、ザクロ種子油(PO)及び食用植物抽出物の混合物 Kefiprotect(KP)を、合成ベンジルアルコール(BA)及び Zemea(登録商標)と組み合わせた。これらの処方をプレーンソープに配合した。30秒の暴露の後、黄色ブドウ球菌に対するそれらの活性を、上記の方法2を用いて測定した。全ての pH は3.8〜4.0の範囲であった。
【0224】
下記のクレンザー組成物を製造し、30 秒の暴露時間後の効力について試験した。
【表75】
【0225】
結論:すべてのソープ処方は、顕著な活性を示した。
【0226】
実施例16A
この実施例は、リン脂質 PTM を含有するソープの処方を与える。
【表76】
【0227】
実施例17
この実施例は、即効性の植物性成分 AM-AI ハンド殺菌ローションを与える。下記の表は、GSE、ベンジルアルコール、Zemea、THC 及びココナツ系リン脂質を含むハンド消毒ローション用の AM-AI組成物のための一般的処方を与える。
【表77】
【0228】
下記の処方を製造した。pH を5.0 に調整した。
【表78】
【表79】
【0229】
効力の評価。方法2を用いてこれらのハンド消毒ローションを試験した。
【表80】
【0230】
対照(PBS)における細菌増殖は、2.0〜2.2 x 107 の範囲にある。
【0231】
実施例18
この実施例は、局所用クリーム用の AM-AI組成物のための一般的な及び特定の処方を説明する。
【表81】
【表82】
【0232】
【0233】
実施例19
この実施例は、アルコール系ハンド消毒組成物のための処方を与える。
【表83】
【0234】
この実施例はまた、GSE、ベンジルアルコール、Zeme(登録商標)、THC 及びココナツ系リン脂質を含有するハンドアルコール系消毒(AHS)組成物のための処方を与える。
【表84】
【0235】
下記の特定の処方を製造した。
【表85】
【0236】
効力の評価。方法2を用いて、これらのアルコールハンド殺菌剤を試験した。
【表86】
【0237】
対照(PBS)における細菌増殖は、2.0〜2.2 x 107 の範囲にある。
【0238】
実施例20
この実施例は、AM-AI局所用クリームアクネトリートメントのための処方を与える。
【表87】
【0239】
実施例21
この実施例は、AM-AI動物用製品のための一般的な及び特定の処方を与える。
【表88】
【表89】
【表90】
【表91】
【表92】
【0240】
乳腺炎処置ローションの抗菌活性を、下記の方法を用いて評価した。
【0241】
方法3. トリプチカーゼ大豆寒天(TSA)プレートに、108 cfu /ml 細菌 0.3 ml を播種し、室温で 10 分間乾燥させた。0.3 mlのローションをプレートの表面に均一に塗布した。プレートを 37℃で1時間インキュベートした。プレートを 9.4 mlの薬剤無効化液(DNF)で リンスした。リンス液を回収し、段階希釈した。希釈物を TSA 上に広げた。次いでプレートを 37℃で24〜48時間インキュベートした。対照として、0.3 ml の TBS をプレート上に一様に広げ、ローションと同じ方法で処理した。
【表93】
【0242】
下記のウシ乳頭浸漬溶液を製造した。
【表94】
【0243】
実施例22
この実施例は、局所用クリーム製品のための特定の処方を与える。
【表95】
【0244】
実施例23
この実施例において、中心静脈ポリウレタンカテーテルを下記の溶液で被覆し、効力について試験した。
【表96】
【0245】
カテーテルを、次の阻止域試験法を用いてその抗菌活性について試験した。長さ 0.5cm のカテーテルセグメントを、それらが細菌増殖を抑制する能力について、寒天拡散アッセイを用いてインビトロで試験した。108 cfu/ml 細菌培養物(C.アルビカンスについては 106 cfu/m)を播種したTSA プレートに、試験するカテーテルセグメントを垂直に埋め込んだ。抑制活性の保持を評価するために、最初の日に阻止域を記録した後に、カテーテルセグメントを毎日新しい TSA プレートに移した。次いで阻止域を測定した。
【表97】
【0246】
結論:ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール及び THC は効力を向上させる。
【0247】
実施例24
この実施例は、ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール及び植物性成分(精油、フルーツ酸及び植物性成分抽出物)を含有する抗微生物組成物による急速抗菌活性の評価を与える。
【0248】
方法A.0.8 ml の試験溶液を、0.1 ml の細菌培養物 (108 cfu/ml) 及び 0.1 ml のウシ血清と混合し、15 秒間ボルテックスした。次いで 9 ml の薬剤不活性化液 (DNF)を加え、DNF で段階希釈し、トリプチカーゼ大豆寒天(TSA)プレート上に広げた。プレートを 37 ℃で24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。対照のために、ゲルベースを単独で用いた。ゲルベース (Base 26) は、水中に 0.2% ヒドロキシメチルプロピルセルロース及び0.2% ポリクオタニウム10 及び 0.5% 1,3-プロパンジオールを含有する。
【0249】
表98は、ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール、フルーツ酸及び植物性成分を含有する水性ハンド殺菌剤のための一般的処方を与える。
【表98】
【0250】
表99は、水性ハンド殺菌剤のための特定の処方を与える。
【表99】
【0251】
表100は、ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール、フルーツ酸及び植物性成分を含有する水性ハンド殺菌剤のための追加の特定の処方を与える。
【表100】
【0252】
表101は、種々の植物性成分を含有する水性ハンド殺菌剤の黄色ブドウ球菌に対するインビトロ急速(15 秒)抗菌効力の評価を与える。
【表101】
【0253】
表102は、高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤の濃縮原液のための一般的処方を与える。濃縮原液は、種々のパーソナルケア製品において 0.2〜20% (w/w) の範囲の量で用いられる。
【表102】
【0254】
表103は、高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤の濃縮原液のための一般的処方を与える。
【表103】
【0255】
表104は、高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤についてのインビトロ急速殺滅(15秒) データを与える。
【表104】
【0256】
これらの結果は、植物性成分、特にGSE及びザクロ種子抽出物が、ベンジルアルコール及びフルーツ酸と組み合わせて用いる場合に良好な結果を示すことを実証している。フルーツ酸と一緒の高濃度のベンジルアルコールは、植物性成分抽出物なしでも効果的である。
【0257】
表105は、高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤の
特定の処方を与える。
【表105】
【0258】
実施例25
この実施例は、フルーツ酸と一緒の及びそれなしでの、(1) ベンジルアルコール及びフルーツ酸;並びに(2) ベンジルアルコール及びビグアニド又は塩化ベンザルコニウムの組み合わせの相乗的な抗菌活性の評価を与える。
【0259】
この実施例は、種々の薬剤の、単独及び組み合わせでの、急速(15秒)抗菌活性を、水性ゲルベース(ベース26)中で、試験微生物として黄色ブドウ球菌を用いて評価する。一つの試験方法(方法A)では、0.8 ml の細菌培養物(108 cfu/ml)及び 0.1 mlのウシ血清がもちいられる。溶液を 15秒間ボルテックスし、次いで 9.0 mlの薬剤無効化液(DNF)を加えた後、DNF で段階的に希釈し、TSA プレート上に広げた。プレートを37℃で24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。対照のために、ベースを単独で用いた。
【0260】
表106は、微生物黄色ブドウ球菌に対する急速抗菌活性(対照増殖からの log10 減少)を与える。
【表106】
【0261】
データは次のことを示している。ベンジルアルコールは 1% 及び 1% 以上で、クエン酸及び乳酸と一緒に相乗的活性を示す。1,3-プロパンジオールは溶液を透明にし、且つ安定化する。塩化ベンザルコニウム(BZC)及びクロルヘキシジンは、ベンジルアルコール及びフルーツ酸と一緒に相乗的活性を示す。
【0262】
表107は、ベンジルアルコール及び種々の有機酸の相乗的抗菌活性の評価から得られた結果を与える。
【表107】
【0263】
データは、安息香酸、乳酸及びその組み合わせが、ベンジルアルコールと一緒に相乗的活性を示すことを実証している。これに関して、有機酸アスコルビン酸は、これに関して効果がなかった。
【0264】
実施例26
この実施例は、塩化ベンザルコニウムと一緒に又はそれなしで、ベンジルアルコール、フルーツ酸の相乗的組み合わせを含有する即効性水性ハンド殺菌剤を評価する。下記の表は、このような化合物の一般的処方の要約を与える。
【表108】
【0265】
下記の表109は、水性ハンド殺菌剤のための特定の処方を与える。
【表109】
【0266】
データは、ベンジルアルコール、プロパンジオール、クエン酸及び塩化ベンザルコニウムの組み合わせが塩化ベンザルコニウム単独よりも効果的であることを実証している。
【0267】
表110及び111は、水性ハンド殺菌剤のインビトロ急速(15 秒)抗菌効力の評価を与える。
【表110】
【表111】
【0268】
実施例27
この実施例は、ベンジルアルコール、プロパンジオール及びフルーツ酸(BPF) を塩化ベンザルコニウム又はトリクロサンと一緒に又はそれなしで含有する即効性ハンド殺菌ソープの活性を評価する。試験方法は、方法Aとして上記した方法と同じであるが、108 微生物の代わりに109 を用いる。表112は、ハンド殺菌ソープの組成物のための一般的処方の要約を示す。
【表112】
【0269】
表113は、ハンド殺菌ソープの一定の特定処方を与える。
【表113】
【0270】
表114は、ハンド殺菌ソープの黄色ブドウ球菌に対するインビトロ急速(15 秒)抗菌効力の評価を与える。
【表114】
【0271】
表114において、「BZK A」は、BPF を除いた 14BZK 及びフェノキシメタノールを含有するソープ処方である。「TC」はトリクロサンである。データは、トリクロサン及び BZK が BPFと一緒に相乗作用を示すことを実証している。「BZK」は塩化ベンゼトニウムである。「BZK」は塩化ベンザルコニウムである。「BPF」は、ベンジルアルコール、プロパンジオール及びフルーツ酸の組み合わせである。「BPC」は、ベンジルアルコール、プロパンジオール及びクエン酸及びの組み合わせである。
【0272】
実施例28
この実施例は、ベンジルアルコール、プロパンジオール及び乳酸 (BPL) を含有するアルコール系ハンド殺菌剤に関する。下記の表115は、このようなアルコール系ハンド殺菌剤のための一般的処方を与える。
【表115】
【0273】
表116は、アルコール系ハンドサニタイザー(ABHS) の特定の組成物を与える。
【表116】
【0274】
表117は、MRSA に対するアルコール系ハンドサニタイザーのインビトロ急速(15秒)抗菌効力の評価を与える。
【表117】
【0275】
表118は、MRSA 5 に対するインビトロ急速殺滅(15秒)についてのデータを与える。
【表118】
【0276】
実施例29
この実施例は、BPLを含有するアルコール系広域スペクトル即効性ウォッシュオフハンド殺菌剤に関する。
【0277】
規則的及び適切な手洗いは、疾病対策予防センターによって重要な感染コントロール戦略として強調されている。手洗いの順守が増加すると、医療従事者の手による潜在病原菌の運搬が著しく減少することが示されており、その結果として院内感染が著しく減少することになる。研究は、手洗いの順守率が 50% 未満であることを示している。これらの問題に取り組むため、エモリエント剤を含有するアルコール系サニタイザーの使用が推奨されている。時間節約に加えて、アルコール系製品の使用は、感染の減少においてソープ及び水よりも効果的であったと報告した;しかしながら、手が目に見えるほど汚れているか、又はタンパク質及び有機物質で汚染されている場合には、アルコール系ハンドラブ(hand rub) は選択されない。Girou et al, BMJ 325:362-367 (2002); Hilburn et al., Am. J. Infect. Control 31:109-116 (2003) を参照されたい。疾病対策予防センターから刊行された医療従事者向け手の衛生指針は、アルコール系ハンドゲル及びフォームを規則的に使用し、ただし一日を通して時々ソープで手を洗うことを推奨した。その上、アルコール系製品は、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile) などの細菌胞子及び特定の非エンベロープウイルスに対して非常に低い活性を有する。ジフテリアに関連するC.ディフィシル感染は、しばしば、入院患者をケアする医療従事者の手を介して患者の間に伝播されることが報告されている。ソープでの手洗いは、病院職員の手から病原菌を除去することができる。
【0278】
この問題に取り組むために、即効性アルコール(60%) を含有するアルコール系リンスオフ(rinse of)ハンド殺菌剤、即ちベンジルアルコール及びフルーツ酸、エモリエント剤及び発泡剤を含有するリンスオフクレンジング殺菌剤が開発されている。この製品を手に適用すると、アルコールは病原菌を急速に不活化し、且つ1分もたたないうちに蒸発する。次いで手を水で15秒間泡立てた後、洗い流される(rinsed of)。
【0279】
この実施例の組成物は、アルコール系広域スペクトル即効性ウォッシュオフハンド殺菌剤である。表119は、BPL を含有する組成物のための一般的処方を与える。
【表119】
【0280】
表120は、アルコール系ウォッシュオフハンド殺菌剤のための特定の処方を与える。
【表120】
【0281】
表121は、アルコール系広域スペクトル即効性ウォッシュオフハンド殺菌剤の組成物を与える。
【表121】
【0282】
表122は、アルコール系広域スペクトル即効性ウォッシュオフハンド殺菌剤の組成物(ABHS 5-E)を与える。
【表122】
【0283】
表123は、ABHS E 5 のインビトロ急速殺滅(15秒)からの結果を与える。
【表123】
【0284】
実施例30
この実施例は、ベンジルアルコール、フルーツ酸及びビグアニドを含有する表面殺菌組成物を与える。表124は、このような化合物のための一般的処方を与える。
【表124】
【0285】
ビグアニド(Vantocil)、ベンジルアルコール及びフルーツ酸の相乗的活性の評価を行った。下記の成分を、水及びアルキルポリググリコシド界面活性剤(Glucopon)を含有する界面活性剤ベースに加えた(表125参照)。
【表125】
【0286】
表126は、黄色ブドウ球菌に対する表面殺菌剤のインビトロ急速(15秒)抗菌効力についてのデータを与える。
【表126】
【0287】
これらのデータは、Vantocil がベンジルアルコール及びフルーツ酸と一緒に相乗的活性を示すことを提示している。表87は、ビグアニド(Vantocil)、ベンジルアルコール及びフルーツ酸の相乗的活性の更なる評価を与える。次の成分を、水及びアルキルポリググリコシド界面活性剤(Glucopon)を含有する界面活性剤ベースに加えた(表127参照)。
【表127】
【0288】
表128は、黄色ブドウ球菌に対する表面殺菌剤のインビトロ急速(15秒)抗菌効力からの結果を与える。
【表128】
【0289】
結論: Vantocil はベンジルアルコール及びフルーツ酸と一緒に相乗的活性を示す。
【0290】
実施例31
この実施例は、BPL を含有する抗真菌おむつかぶれ用クリーム/抗真菌性スキンクリームを評価する。このクリームは、親水性クリームベース中に次の成分、即ちベンジルアルコール、テトラヒドロクルクミノイド、フルーツ酸及び化学的抗菌剤ミコナゾール、及び防腐濃度のクロルヘキシジン及び BZK を含有する。表129は、抗真菌スキンクリーム 27 のための処方を与える。
【表129】
【0291】
抗真菌クリーム−(AF-27)及びミコナゾールクリーム(AF-M)の効力の評価を行った。AF-M 2% ミコナゾールを、9 及び 15〜21 含有しない以外は27 と同じクリームベースに加えた。
【0292】
方法C:阻止域(試験微生物 C.アルビカンス ATCC #11615)。表130は、阻止域についてのデータを与える。
【表130】
【0293】
方法D:ブタ皮膚方法(試験微生物 C.アルビカンス)における効力の評価。ブタ皮膚片を C.アルビカンス培養物(107 cfu/ml)に浸漬し、37℃で3時間インキュベートした。ブタ皮膚を取り出し、キムワイプ (kimwipes) でブロットし、各片をクリームで覆い、37℃で3時間インキュベートした。インキュベーションの終わりに、各片にDNF(薬剤無効化液)を加え、混合してクリームを除去し、細菌を皮膚にゆるく付着させた。
【0294】
ゆるく付着した細菌:クリームを含む液を除去し、DNF で段階希釈し、アリコートを TSA 上に広げ、24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。
【0295】
強固に付着した細菌:すすいだブタ皮膚にDNFを加え、20分間超音波処理して強固に付着した細菌を除去した。超音波処理後の液体を段階希釈し、TSA 上に広げ、24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。表131は、ブタ皮膚方法(試験微生物C.カンジダ・アルビカンス)における効力の評価を与える。
【表131】
【0296】
方法E:クロコウジカビに対する AF クリームのインビトロ効力。クリームにクロコウジカビ培養物(105 cfu/gm)を接種し、十分に混合し、30℃で24時間インキュベートした。インキュベーション期間の終わりに、DNFを加え、混合し、DNF で段階希釈し、TSA 上に広げ、30℃で 24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。表132は、クロコウジカビに対する AF クリームの効力データ(24時間インキュベーション)を与える。
【表132】
【0297】
結論:ベンジルアルコール、フルーツ酸、ビグアニド及び塩化ベンザルコニウムの相乗的組み合わせの使用により、ミコナゾールの抗真菌活性を顕著に向上させることができる。
【0298】
実施例32
この実施例は、おむつかぶれ用クリームのための種々の処方を与える。
【表133】
【0299】
実施例33
この実施例は、BPL を含有する抗菌性救急処置用クリームのための種々の処方を与える。
【表134】
【0300】
実施例34
この実施例は、BPL 及び植物性成分を含有する種々の抗微生物性/創傷治癒局所用クリームを評価する。表135は、クリーム処方の要約を与える。
【表135】
【0301】
表136は、試験微生物黄色ブドウ球菌に対する抗微生物効力(阻止域)についてのデータを与える。
【表136】
【0302】
実施例35
この実施例は、抗真菌活性を含む広域スペクトル抗微生物活性を有する、ベンジルアルコール及びフルーツ酸を含有する口腔ケア組成物のための処方を与える。
【0303】
ベンチレータ関連肺炎(VAP)は、口腔内病原菌がベンチレータ/気管内チューブに付着することに起因すること、及びクロルヘキシジンなどの抗菌剤を含有する口腔リンス剤の使用によりベンチレータ関連肺炎を予防できることが報告されている。表137は、口腔ケア製品の種々の処方の組成物のための要約を与える。
【表137】
【0304】
表138は、マウスリンス剤 OCP 8の急速抗菌活性(方法A)についてのデータを与える。
【表138】
【0305】
実施例36
この実施例は、BPLを含有する防腐組成物を与える。表139は、濃縮原液及びクリーム製品に用いられる濃縮原液のための一般的処方の要約を与える。
【表139】
【0306】
表140は、種々の防腐組成物(PC)のための処方を与える。
【表140】
【0307】
防腐剤の効力の評価方法.試験方法B: 細菌: 108 CFU/ml 微生物。試験試料として、10g のクリームに防腐剤を1.5〜2% の濃度で加え、十分に混合した。この試料から、1gのアリコートを10mlの滅菌済みプラスチック培養チューブに入れ、0.1ml(100 マイクロリットル)の試験用接種菌液を添加し、均一に混ざるまでボルテックスした。次いでチューブを37℃で24時間インキュベータに入れた。インキュベーション期間の終わりに、9.0 mlの中和剤入りButterfieldリン酸緩衝溶液を、インキュベートした培養物試料に加え、完全に混合するまでボルテックスした。試料を段階希釈し、次いでトリプチカーゼ大豆寒天(TSA)プレートに広げた。プレートを37℃の温度で24〜48時間インキュベートした後、カウントを読み取った。プラセボクリームを同様に試験し、対照として用いた。表141は、黄色ブドウ球菌及緑膿菌に対する防腐組成物の効力を示す。
【表141】
【0308】
実施例37
実施例36は、術前(Pre-Op)スキン殺菌組成物のための種々の処方を与える。これらの組成物は、ベンジルアルコール、フルーツ酸、及びグルコン酸クロルヘキシジン(CHG) 又はポビドンヨード(PVI) などの抗微生物剤の相乗的組み合わせを含有する。
【表142】
【0309】
実施例38
この実施例は、タンパク質性培地の存在下のベンジルアルコール及び柑橘類フルーツ抽出物の相乗的抗菌活性の評価を与える。
【0310】
柑橘類フルーツ抽出物は、PL Thomasから入手した(BiosecurF440D 有機柑橘類フルーツ抽出濃縮物)。次の濃度の化合物を黄色ブドウ球菌培養物(50% TSB及び50% ウシ血清を含有する 108 cfu/mlの培地)に加えた。1分後に、薬剤無効化液(DNF) を加えて混合した。次いで試料を DNF で段階希釈し、TSA プレートに広げ、プレートを37℃で24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。
【表143】
【0311】
データは、ベンジルアルコール及び柑橘類フルーツ抽出物が顕著な相乗作用を示すことを提示している。
【0312】
実施例39
この実施例は、ブタ皮膚モデルにおけるアルコールハンド殺菌剤の評価を与える。この実施例において、Purell(アルコール系ハンドサニタイザー(Gojo))を評価した。更に、第二のPurell 処方、Purell+ (purell ハンドサニタイザー + 2% ベンジルアルコール + 3% zemea + 2% 乳酸) を評価した。
【0313】
この実施例は、ハンドサニタイザーのための ASTM E1174 試験 に類似するブタ皮膚方法を用いて、急速及び持続的活性を測定した。二つの皮膚の対をすすぎ、抗菌ソープで30秒間洗浄した。その対の一片を107cfu/ml細菌培養物30μlで汚染させ、両方を30秒間擦り合せ、30秒間放置して空気乾燥させた。細菌を PBS で溶離し、段階希釈した後にプレートに広げた。これらのコロニー数をベースライン数として用いた。
【0314】
試験溶液の効力を評価するために、同じ一対の皮膚片をすすぎ、非抗菌ソープで洗浄し、上記のように再び汚染させた。30秒の乾燥期間の後、試験される抗菌ソープ 0.5 ml を皮膚の上に置き、擦り合せた。残りの手順は、試料採取液として薬剤無効化液を試験に用いた以外は、ベースライン数のために上記した手順に従った。
【0315】
細菌汚染及び試験溶液の適用を繰り返した(合計5回の適用)が、この方法における唯一の相違は、試験溶液を適用した後に皮膚を室温で5分間放置して乾燥させ、その後に再感染させたことである。5回目の適用及び5分間の乾燥の後、ブタ皮膚を薬剤無効化液ですすいで残留する細菌を溶離した。表144は、ブタ皮膚方法を用い、試験微生物として黄色ブドウ球菌を用いて得た急速及び持続的活性からの結果を与える。
【表144】
【0316】
ASTM E1174 試験による急速及び持続的活性に必要な log10 減少は、急速活性には 2.0 log10 であり、持続的活性には 3.0 log10 である。結論として、Purell への BPL の添加は、活性、特に持続的活性を著しく向上させる。
【0317】
実施例40
この実施例は、本発明の典型的な、しかし非限定的な防腐組成物のための処方を与える。
【表145】
【表146】
【0318】
実施例41
この実施例は、栄養補助食品及び食品用抗菌(NFA)組成物の評価を与える。下記の表は、NFA 防腐組成物 #1の詳細を与える。
【表147】
【0319】
使用濃度は、濃縮液の水中 50〜200 倍希釈である。
【0320】
NFA 1(1〜100倍希釈)の抗菌活性を評価した。100 ul の黄色ブドウ球菌(106 cfu/ml)を1 ml の希釈防腐剤に加え、室温で 1分間放置した。別の組を室温で5分間放置した。適切な時間後に薬剤無効化液を試料に加え、段階希釈した。アリコートをトリプチカーゼ大豆寒天プレートに広げ、37℃で24〜48時間インキュベートした。対照として、防腐剤の代わりに PBS を用い、同様に処理した。
【表148】
【0321】
実施例42
この実施例は、ベンジルアルコール及び柑橘類抽出物を含有する薬用化粧品防腐組成物のための種々の処方を与える。
【表149A】
【表149B】
【表149C】
【0322】
実施例43
この実施例は、栄養補助食品及び食品用防腐(NP)組成物の処方及び評価を与える。具体的には、この処方はベンジルアルコール及び柑橘類抽出物を含有する。
【表150】
【0323】
NP 組成物の効力の評価に用いられる方法は、以下のことを含む。1 ml の NP混合物を黄色ブドウ球菌培養物(0.1 ml の 106 cfu/ml)に加えた。この混合物を1分間ボルテックスした後、薬剤無効化液(DNF) を加え、混合した。次いで混合物を DNF で段階希釈し、TSA プレートに広げた。プレートを37℃で24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。下記の表は結果を与える。
【表151】
【0324】
実施例44
この実施例は、ベンジルアルコール及び柑橘類抽出物を含有する口腔ケア組成物のための処方を与える。下記の表は、リステリンを含む試験組成物(OCP8)の詳細を与える。
【表152】
【0325】
口腔ケア製品の急速殺滅効力の評価を行った。0.8 ml の OCP8 及びリステリンマウスウォッシュを、0.1 ml の 108 cfu/ml 細菌(MRSA) 及び0.1 ml のウシ血清に加えた。15秒間のボルテックスの後、9 ml の薬剤無効化液(DNF) を加え、混合した。次いで試料を DNF で段階希釈し、TSA プレートに広げた。プレートを37℃で24時間インキュベートし、コロニー数を計測した。下記の表は、試験微生物 MRSA に対するマウスリンス OCP8 の急速抗菌(15秒)活性についての結果を与える。
【表153】
【0326】
実施例45
この実施例は、ベンジルアルコール及び植物性成分を含有する水性ハンドサニタイザーの処方及び評価を与える。下記の表は、処方の三つの非限定的な例を与える。
【表154】
【0327】
下記の表は、FDA TEM 方法(上記の方法A)を用いたインビトロ急速殺滅 (15秒) についてのデータを与える。
【表155】
【0328】
方法B。ハンド殺菌剤のための ASTM E1174 試験に類似するブタ皮膚方法を用いた急速及び持続的活性.二つの皮膚の対をすすぎ、抗菌ソープで30秒間洗浄した。その対の一片を107 cfu細菌培養物30μlで汚染させた。両方の片を30秒間擦り合せ、30秒間放置して空気乾燥させた。細菌を PBS で溶離し、段階希釈した後にプレートに広げた。これらのコロニー数をベースライン数として用いた。試験溶液の効力を評価するために、同じ一対の皮膚片を上記のように再び汚染させた。30秒の乾燥期間の後、試験される抗菌ソープ 0.5 ml を皮膚の上に置き、擦り合せた。残りの手順は、試料採取液として薬剤無効化液を試験に用いた以外は、ベースライン数のために上記した手順に従った。細菌汚染及び試験溶液の適用を繰り返した(合計5回の適用)。この方法における唯一の相違は、試験溶液を適用した後に皮膚を室温で5分間放置して乾燥させ、その後に再感染させたことである。5回目の適用及び5分間の乾燥の後、ブタ皮膚を薬剤無効化液ですすいで残留する細菌を溶離した。
【0329】
下記の表は、ブタ皮膚方法(ハンド殺菌剤のための ASTM E1174 試験に類似する)を用いた、微生物黄色ブドウ球菌に対する急速及び持続的活性についてのデータを与える。ASTM E1174 試験による急速及び持続的活性に必要な log10 減少は、急速活性には 2.0 log10 であり、持続的活性には 3.0 log10 である。
【表156】
【0330】
実施例46
この実施例は、親水性クリームの製造を対象とする。
【0331】
下記の処方は、創傷治癒剤を及び抗微生物剤を含まないプラセボクリームである。
【表157】
【0332】
下記の処方は、亜鉛塩及びキンセンカ油を含有する創傷治癒クリーム(W-ZC クリーム)である。
【表158】
【0333】
下記の処方は、スルファジアジン銀を含有する抗微生物クリーム(AgSD クリーム)である。
【表159】
【0334】
下記の処方は、スルファジアジン銀、亜鉛塩及びキンセンカ油を含有する抗微生物及び創傷治癒クリーム(AgSD-ZC クリーム)である。
【表160】
【0335】
下記の処方は、スルファジアジン銀、亜鉛塩、キンセンカ油、及び銀放出剤及び安定化剤を含有するクリーム(AgSD-ZC‐1 クリーム)である。具体的には、このクリームは、銀放出剤として乳酸及び安定化剤として過ホウ酸ナトリウムを含有する。
【表161】
【0336】
下記の処方は、スルファジアジン銀、亜鉛塩、キンセンカ油、銀放出剤として乳酸、銀放出剤として乳酸、安定化剤として過ホウ酸ナトリウム、及び抗真菌活性向上剤としてキンセンカ油を含有するクリーム(AgSD-ZC‐2 クリーム)である。
【表162】
【0337】
実施例47
この実施例は、表面創傷を処置するための局所用クリームの抗菌活性を示す。
【0338】
阻止域試験。トリプチカーゼ大豆寒天プレートに、0.1 ml の 種々の 108 cfu 細菌及び 107 cfu C.アルビカンスを播種した。コルク穿孔器を用いて、プレート上に直径 0.7cmのウェル4個を作った。各ウェルを 0.1 mlのクリームで満たし、プレートを 37℃で24時間インキュベートした。阻止域を測定した。
【表163】
【0339】
結論:銀放出剤、安定化剤を含有するクリーム (AgSD-ZC 1) 及び同上+オクタンジオールを含有するクリーム (AgSD-ZC 2) は、より大きい阻止域を示す。
実施例48
この実施例は、感染した熱創傷の細菌増殖を低減における種々のクリームの効力の評価を与える。
【0340】
ブタ皮膚方法。ブタ皮膚を洗浄し、70% エタノールに15分間浸漬することにより滅菌した。数枚の 1.5cm2片を切り取り、滅菌した生理食塩水ですすいた。円形シリンダー(直径 1cm)をブンゼンバーナーで10秒間加熱し、次いで皮膚の背面に10秒間保持して押し付けた。10分後に、焼けた表面に 10 ul の108 cfu/ml 試験微生物を接種し、37℃で1時間インキュベートした。0.1 gm の種々のクリームを、それぞれ感染した皮膚に塗布し、均一に広げ、次いで37℃で2時間インキュベートした(各グループにつき3枚の皮膚試料を用いた)。次いでクリームを、滅菌した湿潤ガーゼで拭き取って除去した。3枚の皮膚試料を、30 ml の滅菌生理食塩水を入れたチューブに移した(1グループから3枚の皮膚/30 ml)。試料を 10秒間ボルテックスし、皮膚を新しい生理食塩水に取り出し、すすぎ工程を繰り返した。皮膚を、4.0 ml の薬剤無効化培地を含む培養チューブに移し、20 秒間超音波処理して、付着した細菌を皮膚から培地に移行させた。0.5 ml の培地をトリプチカーゼ大豆寒天プレート上に広げた。次いでプレートを 24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。
【表164】
【0341】
結論:銀放出剤、安定化剤を含有するクリーム (AgSD-ZC 1) 及び同上+オクタンジオールを含有するクリーム (AgSD-ZC 2) は、より大きい効力を示す。オクタンジオールを含有するクリームは、より高い抗真菌活性を示す。
【0342】
実施例49
この実施例は、熱創傷及び他の表面創傷感染を処置するための、スルファジアジン銀と、ベンジルアルコール、クルクミン、1,3-プロパンジオール、キンセンカ油及び亜鉛塩の相乗的組み合わせとを含有する局所用抗炎症性/創傷治癒/抗微生物組成物を対象とする。
【0343】
熱創傷及び他の表面創傷感染をコントロールするための、創傷治癒特性を有する、広域スペクトルの抗微生物、抗炎症性の局所用クリームを開発するために、スルファジアジン銀、及びベンジルアルコール、テトラヒドロクルクミノイド(THC)、1,3-プロパンジオール(BTCP)、キンセンカ油及び亜鉛塩の相乗的組み合わせを含有するクリームを開発した。pH を 6.3〜6.4 に調整した。プラセボクリームA(下記)は、創傷治癒剤及び抗微生物剤を含まないクリームである。
【表165】
【0344】
下記の処方は、スルファジアジン銀を含有するクリーム (AgSD-A) である。
【表166】
【0345】
下記のクリームは、スルファジアジン銀、一種の不溶性亜鉛塩及び一種の可溶性亜鉛塩、及びキンセンカ油を含有するクリーム (Silvadex 1) である。
【表167】
【0346】
下記のクリームは、スルファジアジン銀、亜鉛塩、キンセンカ油及び 及び BTCP を含有するクリーム (Silvadex 2) である。
【表168】
【0347】
下記の表は、C.アルビカンスに対するクリームの阻止域(mm)を与える。
【表169】
【0348】
結論:BTCP を含有する Silvadex クリームは、オクタンジオールを含有するものよりも効果的である。
【0349】
実施例50
この実施例は、種々のクリームで処置した熱傷ラットにおける創傷治癒及び感染コントロールを対象とする。
【0350】
36 匹のラットを、ケタミン−キシラジン混合物の筋肉内注射 (各50 mg/kg) を用いて全身麻酔した。真ちゅう棒 (20 x 20 x 100 mm) を沸騰水中で 15分間加熱し、加熱した棒の端部を、毛を剃ったラットの背中に 45秒間当てた。創傷面積を計測した。
【0351】
30秒の期間の後、新たに調製した1 ml 当たり 108 cfu を含有する黄色ブドウ球菌 (MTCC 741) の細菌接種材料を、熱創傷面積の部分に1匹当たり200μl の用量で局所適用した。1回だけ感染させた。
【0352】
すべての動物を各グループにつき9匹の異なるグループに分け、感染後4時間に種々の処置を与えた。約1 gm のクリームを各ラットの創傷に毎日2回、12日間、局所適用した。
【0353】
毎日新たなクリームを適用する前に、滅菌した生理食塩水ガーゼで創傷部分を優しく擦ることにより、古いクリーム残留物を除去した。
【0354】
熱創傷/細菌感染を誘導してから12日目に、熱創傷痂疲を外科的に除去した。熱創傷面積を計測した。実験後に、動物を犠牲にした。
【0355】
創傷痂疲を除去した後、36匹のラットすべてから(4つの処置グループすべてから)、綿棒試料を創傷部分の中央から採取し、そして各ラットからの綿棒培養物を栄養寒天プレート上に広げ、プレートを 37℃で24時間インキュベートすることにより、半定量的細菌アッセイを行った。プレート上の細菌増殖を測定した。
【0356】
下記の表は、創傷面積、及び熱傷を受け/種々のクリームで処置したラットの創傷面積中の細菌数の%減少を与える。
【表170】
【0357】
実施例51
この実施例は、汚染された肉に対する NP-CG1 の効力を対象とする。
【0358】
1 cm2の皮膚付きブタ肉(pig flesh) の試料を、大腸菌培養物(104 cfu/ml) に4時間浸漬することにより大腸菌で汚染させた。皮膚/肉を取り出し、拭って乾燥させ、1グループに当たり4片の3つのグループに分けた。各グループを溶液に5分間浸漬し、取り出し、生理食塩水ですすいだ。この溶液は、生理食塩水リンス(グループ1)、FDC-1 リンス(グループ2)、又は市販の野菜果実ウォッシュ(VF ウォッシュ)(グループ3)を含んでいた。FDC-1 リンスの処方を下記に与える。
【表171】
【0359】
次いで各片を培養チューブに移し、15 ml の薬剤無効化液(DNF)を加え、20分間超音波処理して付着した細菌を液に移行させた。段階希釈した後、試料をトリプチカーゼ大豆寒天プレート上に広げ、24時間インキュベートした。下記の表は、グループ間での細菌増殖の程度を与える。
【表172】
【0360】
種々の特許及び非特許文献が本明細書において引用されており、その内容はその全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、06/30/09出願の米国特許出願第61/221,971号;6/30/09出願の米国特許出願第61/221,991号;及び6/7/2010出願の米国特許出願第61/352,183号の優先権を主張しており、その開示はその全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0002】
1. 緒言
本発明の組成物は、低濃度の精油及び植物性成分抽出物(植物抽出物及びフルーツ抽出物を含む)を、アルカンジオール及び溶媒と相乗的に組み合わせて含有する。本組成物は、場合によりフルーツ酸及び抗炎症剤をも含有する。特定の実施形態において、一定濃度の溶媒ベンジルアルコールが、特定の植物性酸、特にフルーツ酸と併用して相乗的な抗微生物(antimicrobial)活性を示すことが認められた。
【0003】
本発明は更に、スルファジアジン銀、抗微生物剤及び創傷治癒剤であるキンセンカ(calendula)油を含有する組成物に関する。本組成物は、場合により銀放出剤及び/又は抗真菌(antifungal)活性向上剤を含有する。本組成物は、熱傷、創傷及び表面感染を処置するための局所用親水性クリームに使用することができる。
【0004】
好ましくは、本発明の組成物は、香りが極めて穏やかであるか又は殆どないか若しくは全くない。本発明の組成物は、従来の防腐剤に対する無毒性で無香の代替品として使用できるか又はその活性を向上させるために他の抗微生物剤と組み合わせることができ、且つパーソナルケア又は動物用製品への応用に特に有用でありうる。
【背景技術】
【0005】
2. 発明の背景
精油は、植物又は動物供給源から得られる揮発性の油であり、例えばモノテルペン及びセスキテルペン炭化水素、モノテルペン及びセスキテルペンアルコール、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、酸化物などのいくつかの構成成分の複雑な混合物から構成される。これら精油及びそれらの単離構成成分は、香料及び香味剤として頻回に使用され、且つその創傷治癒特性故に、民間療法において広く使用されている。
【0006】
科学的研究により、精油の有益な効果が裏付けられている。ユーカリプタスの精油は、「中枢性及び末梢性鎮痛効果並びに好中球依存性及び非依存性の抗炎症活性を有する」(Silva他、2003年、J. Ethnopharmacol.、89(2-3)、277〜283頁)ことが認められており、また同様な活性がラヴェンデュラアングスチフォリアミル(Lavendula angustifolia Mill.)の精油について観察されている(Hajhashemi他、2003年、J. Ethnopharmacol.、89(1)、67-71頁)。精油が、抗菌(antibacterial)活性(Bezic他、2003年、Phytother. Res.、17(9)、1037〜1040頁; Goren他、2003年、Z. Naturforsch.、58(9-10)、687〜690頁; de Abreu Gonzaga他、2003年、Planta Med.、69(8)、773〜775頁; Valero及びSalmera、2003年、Int. J. Food Microbiol.、85(1-2)、73〜81頁)及び抗真菌(antifungal)活性(Paranagama他、2003年、Lett. Appl. Microbiol.、37(1)、86〜90頁; Shin、2003年、Arch. Pharm. Res.、26(5)、389〜393頁; Velluti他、2003年、Int. J. Food Microbiol.、89、145〜154頁)を発揮することが示されている。単純ヘルペスウイルス1型及び2型(Herpes simplex viruses types 1 and 2)に対する直接的殺ウイルス効果を始めとする、精油の殺ウイルス活性もまた示されている(Garcia他、Phytother. Res.、17(9)、1073〜1075頁; Minami他、2003年、Microbial Immunol.、47(a)、681〜684頁; Schuhmacher他、2003年、Phytomedicine 10、504〜510頁)。
【0007】
2005年3月3日公開のModak他による米国特許出願公開第20050048139号は、エモリエント性溶媒及び精油を含み、追加的な添加剤(中でもクエン酸、グリコール酸及び乳酸が例証されている)を更に含む局所用組成物に関する。
【0008】
2005年1月27日公開のModak他による米国特許出願公開第20050019431号は、第四級アンモニウム化合物及び精油(又はそれらの活性成分)を含む組成物に関する。
【0009】
いくつかの特許出願は、精油(又はそれらの成分)を含み、精油に付随する刺激を抑制するために亜鉛塩が添加されている組成物に関する。このような特許出願の例には、2004年5月27日に公開のModak他による米国特許出願公開第20040102429号及び2005年10月27日に公開のModak他による米国特許出願公開第20050238602号、すなわち現在の米国特許第7,435,429号が含まれる。
【0010】
2005年2月22日発行のAamodt他による米国特許第6,858,317号は、精油などの植物抽出物であってよい無毒性のカビ抑制剤を使用して、木材をカビ及び辺材着色性の菌類から保護する方法に関する。
【0011】
1992年3月31日発行のKross他による米国特許第5,100,652号は、低濃度亜塩素酸により口腔の衛生状態を作り出す組成物であって、香味剤として精油を含む可能性のある組成物に関する。
【0012】
1994年5月10日発行のDouglasによる米国特許第5,310,546号は、過酸化水素、塩化亜鉛、クエン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、クエン酸及びエタノール、並びに場合により変性剤である精油を含むマウスリンス調製物に関する。
【0013】
BiONは、クエン酸、植物性成分、及び他の薬剤を含む、局所用途のスキンケア製品をいくつか提供している(San Diego、CA、US)。
【0014】
Johnson他(米国特許第6,319,958号及び米国特許出願公開第20020165130号)は、外因性抗微生物性化合物の取り込みを促進させるためのセスキテルペノイドの使用に関する。同様に、関連する論文が、外因性抗微生物性化合物へのバクテリアの透過性及び感受性を増大させることへの、ネロリドール、ファルネソール、ビサボロール及びアプリトーンなどのセスキテルペノイドの使用を開示し、セスキテルペノイドは、非特異性の一般的効果を有することを示唆している(Brehm-Stecher他、2003年、Antimicrobial Agents and Chemotherapy、47(10)、3357〜3360頁)。特に、Brehm-Stecher他は、ネロリドール、ファルネソール、ビサボロール及びアプリトーンが、抗生物質のエリスロマイシン、ゲンタマイシン、バンコマイシン、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、及びテトラシクリンに対する黄色ブドウ球菌(S. aureus)の感受性を増大させたことを報告している。
【0015】
1989年9月19日に発行のSpauldin他による米国特許第4,867,898号は、マツ油及びpH0〜6で油溶性の有機酸を含む液体強力表面クリーナーに関する。
【0016】
2004年6月22日に発行のRaso及びCaselliによる米国特許第6,753,305号は、シナモン油又はその成分を20%まで、0.01〜5%の有機酸、場合により追加的な精油を含む強力表面殺菌剤に関する。
【0017】
2007年7月12日に公開のMukhopadhyayによる国際特許出願公開第WO2007077573号は、トリクロサンなどの抗微生物剤、及び精油であってよい官能基化された炭化水素、及び/又は溶媒を含む抗微生物性組成物に関する。
【0018】
感染は、依然として患者の熱創傷、褥瘡性潰瘍及び他の表面感染の管理における重要問題である。皮膚感染のコントロールは、菌血症の防止及び創傷治癒の向上において最も重要である。スルファジアジン銀及び他の局所抗微生物剤を含有する局所用クリームが開発され、このような目的に広く使用されている。しかしながら、標的感染の完全なコントロールは、これらの薬剤の使用によっては達成されていない。
【0019】
1%スルファジアジン(Silvadene(登録商標))クリームは、熱創傷感染をコントロールするために効果的に使用されている。しかしながら、このクリームは、薬剤が創傷痂疲を貫通できないために、既存の深部創傷感染の処置においては大して効果的ではない。Silvadene(登録商標)で処置された患者において、創傷に黄色ブドウ球菌(S. aureus)又はカンジダ・アルビカンス(C. albicans)のコロニー形成が発生したことは、他の薬剤についての研究に拍車をかけた。
【0020】
感染の継続的コントロールが、部分的厚さの熱傷、褥瘡性潰瘍及び他の種類の外科創傷の速やかな治癒を容易にし、且つその閉鎖を容易にすることは、十分に確立されている。創傷の治癒は、特に熱傷においては、複雑な過程であって、この過程には亜鉛が不可欠であることが認められている。亜鉛についての研究は、上皮再形成過程の加速及び抗菌効果とともに、創傷治癒において有益な結果を示している。酸化亜鉛は、内因性亜鉛依存性マトリックスメタロプロテイナーゼを活性化し、内因性成長因子の発現を増加させ、且つケラチン生成細胞の移動を容易にすることが報告されている。
【0021】
以前の研究において、スルファジアジン亜鉛による熱創傷の局所処置は、スルファジアジン銀による処置よりも創傷治癒を加速することが認められた(Gyn 及び Obstet, 142:553-559 (1976))。
【0022】
熱創傷感染を予防又は減少するために、局所用軟膏が使用されている。これらの軟膏には、スルファジアジン銀(米国特許第3,761,590、これは参照することにより本明細書に組み込まれる)又は種々の抗生物質が配合されている。銀塩及びキノリン抗生物質であるノルフロキソシン(norfloxocin)又はその塩を含有する熱傷のための局所用軟膏も報告されている。抗生物質がノルフロキソシンである場合、米国特許第4,404,197号は、活性の相乗的な向上を報告している。米国特許第5,374,432号は、抗生物質、銀塩及び滅菌担体を含有する局所用抗感染軟膏に関する。これらの組成物は、改善された抗微生物効果を与えるだけでなく、微生物耐性の発生を低減することが認められた。
【0023】
米国特許第6,987,133号は、クリーム又はローション基剤マトリックス中に分散又は可溶化されたスルファジアジン銀を含有する局所用調製物に関し、これは熱創傷に直接スプレーすることができる。欧州特許第EP0653214号は、感染した手を処置するため及びその治癒を促進するための、スルファジアジン銀及びコラーゲンを含有する局所用抗菌調製物に関する。
【0024】
種々の専門的及び非専門的な場面で繰り返し使用するための、無刺激性で、安全で、且つ効果的な抗微生物性又は創傷治癒組成物に対する要望が継続的に存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0025】
【特許文献1】米国特許出願公開第20050048139号
【特許文献2】米国特許出願公開第20050019431号
【特許文献3】米国特許出願公開第20040102429号
【特許文献4】米国特許出願公開第20050238602号
【特許文献5】米国特許第 6,858,317号
【特許文献6】米国特許第5,100,652号
【特許文献7】米国特許第5,310,546号
【特許文献8】米国特許第6,319,958号
【特許文献9】米国特許第4,867,898号
【特許文献10】米国特許第6,753,305号
【特許文献11】国際公開第2007/077573号
【特許文献12】米国特許第3,761,590号
【特許文献13】米国特許第4,404,197号
【特許文献14】米国特許第4,404,197号
【特許文献15】米国特許第5,374,432号
【特許文献16】米国特許第6,987,133号
【特許文献17】欧州特許第0653214号
【非特許文献】
【0026】
【非特許文献1】Silva et al., 2003, J. Ethnopharmacol. 89(2-3);277-283
【非特許文献2】Hajhashemi et al., 2003, J. Ethnopharmacol. 89(1):67-71
【非特許文献3】Bezic et al., 2003, Phytother. Res. 17(9 :1037-1040;
【非特許文献4】Goren et al., 2003, Z. Naturforsch. 58(9-10):687-690;
【非特許文献5】de Abreu Gonzaga et al., 2003, Planta Med. 69(8 :773-775;
【非特許文献6】Valero and Salmera, 2003, Int. J. Food Microbiol. 85(1-2): 73-81
【非特許文献7】Paranagama et al., 2003, Lett. Appl. Microbiol. 37(1):86-90;
【非特許文献8】Shin, 2003, Arch. Pharm. Res. 26(5):389-393;
【非特許文献9】Velluti et al., 2003, Int. J. Food Microbiol. 89:145-154
【非特許文献10】Garcia et al., Phytother. Res. 17(9):1073-1075;
【非特許文献11】Minami et al., 2003, Microbial Immunol. 47(a):681-684;
【非特許文献12】Schuhmacher et al., 2003, Phytomedicine 10:504-510
【非特許文献13】Brehm-Stecher et al. 2003, Antimicrobial Agents and Chemotherapy, 47(10):3357-3360
【非特許文献14】Gyn and Obstet, 142:553-559 (1976)
【発明の概要】
【0027】
3. 発明の概要
本発明の組成物は、低濃度の、一種以上の精油(及び/又はその成分の一種以上(即ち、“個々の構成成分(Indivisual Constituent)”又は“IC”))及び一種以上の植物性成分抽出物、例えば植物又はフルーツ抽出物を、一種以上のアルカンジオール及び一種以上の溶媒と組み合わせて含有する。本発明は、少なくとも部分的に、一定の低濃度の、これら成分の特定の組み合わせが予想外の相乗効果を有するという発見、即ち、この組み合わせがパーソナルケア、動物、並びに家庭用製品に優れた抗微生物特性を付与できるという発見に基づいている。好ましくは、本発明の組成物には、人が認識できる香りが殆どないか又は全くない。
【0028】
種々の非限定的実施形態において、本発明の組成物は、一種以上の植物性成分抽出物、ベンジルアルコール及び1,3-プロパンジオールを含むことができ、植物性成分及びベンジルアルコールの量は約1:1〜1:12の比率で存在し、且つ組成物のpHは3〜5の範囲にある。場合により、本組成物はフルーツ酸、追加の溶媒及び/又は抗炎症性化合物を更に含有することができる。
【0029】
種々の非限定的実施形態において、本発明は、パーソナルケア製品、例えばソープ、スクラブ、化粧品、局所用クリーム及びローション、創傷ケア製品、熱傷クリーム、褥瘡性潰瘍クリーム(抗炎症性植物性成分及び抗微生物剤としてのスルファジアジン銀の使用と共に)、即効性皮膚殺菌剤、殺菌ワイプ(disinfecting wipe)及び動物用製品、例えば乳腺炎用抗微生物ローション、乳頭浸漬液(teat dip)及び処置用軟膏などに利用することができる。本発明の組成物は、パーソナルケア製品又は局所用クリームにおいて約1%〜約10%の濃度で使用することができる。
【0030】
本発明は、銀塩などの抗微生物剤、キンセンカ油、亜鉛塩及びクルクミン化合物を含有する局所用クリームに関する。銀塩の非限定的な例には、スルファジアジン銀、硝酸銀、炭酸銀及び酸化銀が含まれる。追加的抗微生物剤は、ビグアニド類(クロルヘキシジン又はポリヘキサメチレンビグアニド)、フェノキシエタノール、ミコナゾール、ポリミキシン(polymixin)、ネオマイシン、バシトラシン及びポビドンヨードが含まれる。これらの抗微生物剤は、種々の皮膚病巣における感染のコントロールを提供し、且つ創傷治癒を促進し、これらの病巣には熱傷、擦り傷、褥瘡性潰瘍及び他の局所感染が含まれる。
【0031】
更に、抗真菌活性を示す、ベンジルアルコール及び1,3-プロパンジオール、オクタンジオール及びデカンジオールの組み合わせが、抗真菌活性をさせるために上記の局所用クリームに使用される。乳酸又はクエン酸は、銀の制御放出を補助するために使用される。
【発明を実施するための形態】
【0032】
4. 発明の詳細な説明
記述を明確にする目的で、且つ限定するためにではなく、本発明の詳細な記述を下記のサブセクションに分割する:
(4.1) 精油;
(4.2) 植物性成分抽出物;
(4.3) アルカンジオール;
(4.4) 溶媒;
(4.5) フルーツ酸;
(4.6) 溶媒、植物性成分抽出物及びアルカンジオールの組み合わせ;
(4.7) 銀及び銀塩;
(4.8) 亜鉛及び亜鉛塩;
(4.9) 抗微生物剤;
(4.10) ベンジルアルコール及びアルカンジオールの相乗的な組み合わせ;
(4.11) パーソナルケア製品;
(4.12) 創傷の治癒;
(4.13) 動物用製品;
(4.14) 家庭用/工業用製品;及び
(4.15) 医療用デバイス。
【0033】
好ましい非限定的実施形態において、本発明の組成物は、人が認識できる香り又は匂いが殆どないか又は全くない。本発明の特定の実施形態せは極めて僅かな匂いを有することがあるが、この匂いは添加される香料の匂いを大幅に歪めるか又は隠ぺいするには十分ではない。従って、本発明の防腐組成物は、無香製品に、又はその代わりに、望まれる香料(例えば、特定ブランドの製品に関連する香料)で香り付けされた製品の何れにも使用することができる。後者の場合、本発明の防腐組成物は、望まれる香料の特徴を大幅に変更(又は好ましくは、認めうるほど変更)することがないだろう。好ましくは、組成物は無香性である。
【0034】
本発明の好ましい非限定的実施形態において、組成物は、植物性成分(これは精油又はその個々の構成成分を包含する)及び植物性成分抽出物を含む。植物性成分の各カテゴリーは、以下に要約される。
【0035】
本文書において使用される「約」は、列挙された値のプラスマイナス20%を意味し、従って、例えば、「約0.125〜1.0%」は、0.125±0.025と1.0±0.2との間の範囲を意味する。
【0036】
4.1 精油
精油(essential oil)(“EO”)は、本明細書に定義するように、植物又は動物供給源から得られる揮発性の油、又はそれらの合成同等物であり、モノテルペン及びセスキテルペン炭化水素、モノテルペン及びセスキテルペンアルコール、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、酸化物などのいくつかの構成成分の複雑な混合物から構成される。EOの例には、シナモン(cinnamon)油、バジル(basil)油、ベルガモット(bergamot)油、クラリセージ(clary sage)油、イランイラン(ylang-ylang)油、ネロリ(neroli)油、サンダルウッド(sandalwood)油、フランキンセンス(frankincense)油、ジンジャー(ginger)油、ペパーミント(peppermint)油、ラベンダー(lavender)油、ジャスミン(jasmine)アブソリュート、ゼラニウム(geranium)油バーボン、スペアミント(spearmint)油、クローブ(clove)油、パチョリ(patchouli)油、ローズマリー(rosemary)油、ローズウッド(rosewood)油、サンダルウッド(sandalwood)油、ティーツリー(tea tree)油、バニラ(vanilla)油、レモングラス(lemongrass)油、シダーウッド(cedarwood)油、バルサム(balsam)油、タンジェリン(tangerine)油、ヒノキ(Hinoki)油、ヒバ(Hiba)油、ギンコ(ginko)油、ユーカリプタス(eucalyptus)油、レモン(lemon)油、オレンジ(orange)油、スイートオレンジ(sweet orange)油、ザクロ種子油、マヌカ油、シトロネラ油及びキンセンカ(calendula)油が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0037】
精油の個々の構成成分(“IC”)は、油(天然油)から単離してもよく、或いは、全体的又は部分的に化学的に合成してもよく、且つタイム、オレガノ、クルクミン、1-シトロネロール、α-アミルシンナムアルデヒド、ライラル、ゲラニオール、ファルネソール、ヒドロキシシトロネラール、イソオイゲノール、オイゲノール、カンファー、ユーカリプトール、リナロール、シトラール、チモール、リモネン及びメントールを含むが、これらに限定されるものではない。ICの追加的な例には、セスキテルペノイド化合物が含まれ、この化合物が精油中の活性化合物となり得る。セスキテルペノイド化合物は、15個の炭素を含み、炭素数5のイソプレン単位3個から生合成によって形成される。セスキテルペノイド化合物には、ファルネソール、ネロリドール、ビサボロール、アプリトーン、カマズレン、サンタロール、ジンギベロール、カロトール及びカリオフィレンが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0038】
一種以上のEOの混合物、一種以上のICの混合物、及び一種以上のEOと一種以上のICの混合物は、本発明に包含される。本発明の特定の、非限定的な実施形態において、ICは、カンファー、クルクミン、α-ピネン、シナモンリーフ油の構成成分、例えばシンナムアルデヒド、酢酸シンナミルエステル、シンナミン酸、シンナミン酸エチル、メチルチャビコール、リナロール、β-カリオフィレン、及びオイゲノール;レモングラス油の構成成分、例えばd-リモネン、酢酸ゲラニル、ネロール、ゲラニオール、シトラール、及び/又はミルセン;シトロネラ油の構成成分、例えばゲラニオール、シトロネロール、シトロネラール、酢酸ゲラニル、リモネン、メチルイソオイゲノール、及び/又はエレモール;バジル油の成分、例えばカンファー、リモネン、及び/又はβ-セリネン;並びにオレンジ油の構成成分、例えばα-ピネン、サビネン、ミルセン、リモネン、リナロール、シトロネラール、ネラール及び/又はゲラニアールからなる(非限定的な)群から選択される。本発明において使用されるEO又はICは、その天然供給源から得てもよく、或いは化学的に合成してもよい。
【0039】
本発明の好ましい非限定的実施形態において、EOは、シナモン油(CO)(樹皮又は葉)、レモングラス油(LGO)及びバジル油(BO)(それらのすべては香りが殆どないか、ないしは全くない)、又はザクロ種子油(pomegranate seed oil)(PSO)などの無香性の油からなるの一種以上のEOから選択される。
【0040】
キンセンカは、多量のフラボノイド、細胞傷害性フリーラジカルに対して体を保護する植物系抗酸化剤を含有する。それは抗炎症性、抗ウイルス性及び抗菌性効果を有するようである。動物実験は、キンセンカが、おそらく創傷部分への血流を増加させることにより、且つ皮膚及び結合組織の治癒に用いられるコラーゲンタンパク質の体内生成を補助することにより、創傷治癒を加速することを示す。
【0041】
種々の非限定的実施形態において、低濃度の精油及びICが使用される。精油又はICは、濃縮原液中に約0.05%〜約30%(w/w)の範囲の量で存在する。代替の実施形態、例えば希釈しないで使用できる組成物において、その量は約0.01%〜約1%(w/w)の範囲にある。これらの濃度(及び全体を通して列挙された他の濃度)は、希釈を目的とする濃縮原液において増加することができる。
【0042】
本発明の特定の非限定的実施形態において、ICはクルクミン化合物及びキンセンカ油からなる(非限定的な)群から選択される。種々の非限定的実施形態において、低濃度の精油及びICが使用される。具体的には、キンセンカ油は約0.3%〜約5% w/wの範囲の量で使用され、且つクルクミン化合物は約0.02%〜約0.2% w/wの範囲の量で使用される。これらの濃度(及び全体を通して列挙された他の濃度)は、希釈を目的とする濃縮原液において増加することができる。
【0043】
4.2 植物性成分
植物性成分抽出物には、本明細書で定義されるように、植物、ハーブ及びフルーツの抽出物が含まれ、それらは上記のように「精油」ではない。本発明に利用される植物性成分抽出物には、カムクリア・シネレンシス(Camcllia senensis)(緑茶)、ブドウ、ザクロ、エキナセア属(Echinacea)、ツボクサ(Centella Asiatica)、ニワトコ(Elderflower)、アイリッシュ・モス(Irish moss)、アオイ科( Mallow)、ソープバーク( soap bark)、ユッカ属(Yucca)、 クラリー・セージ(Clary sage)、オレガノ、タイム、クルクミン化合物、レスベラトロル(ブドウ、ベリー類などに由来するポリフェノール化合物)及びその混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。植物性成分抽出物を得るために利用される植物性成分は、葉、パルプ、種子又は茎、フルーツ及びフルーツの種子を包含する植物の部分、並びに植物全体の何れからも得ることができる。ハーブ抽出物は、例えば水性媒体に分散及び/又は溶解できる企画化抽出物であってよい。
【0044】
ハーブ抽出物の例には、限定されることなく、カモミール、ローズマリー、アロエ、イラクサ(nettle)、ツボクサ(Centella asiatica)、イチョウ(ginkgo biloba)、カバノキ属(betula)及びマンサク(witch hazel)の抽出物が含まれる。このような抽出物は、水、ポチエチレングリコール、水アルコール、グリセリン又はブチレングリコールなどの担体中に供給することができる。栄養価を有する追加の抽出物を使用することができ、これには、限定されることなく、緑茶、白茶、ブドウの皮、ブドウ種子、グレープフルーツ、グレープフルーツ種子、グレープフルーツピール、柑橘類フルーツ(グレープフルーツ抽出物以外)、ビルベリー、ブルーベリー、イチョウ、大豆イソフラボン、大豆抽出物、発酵大豆タンパク質、ブラック・コホッシュ(black cohosh)、セイヨウオトギリソ(St. John's wort)、エキナセア属(Echinacea)、カモミール、ローズマリー、アロエの抽出物及びジュース、イラクサ、ココナツフルーツ及びツボクサの抽出物が含まれる。植物性成分抽出物は、例えば、Active Organics (Lewisville, Tex.)、New Age Botanicals (Garland, Tex.)、Triarco Industries (Wayne, N.J.) 及び Aloecorp (Broomfield, Colo.) から入手することができる。
【0045】
無香性の植物性成分の例には、ザクロ種子油(PSO)、食用植物抽出物の混合物であるケフィプロテクト(Kefiprotect)(KP)及びテトラヒドロクルクミノイド(THC)が含まれる。ターメリック及びクルクミノイドは、抗炎症性、抗酸化性及び創傷治癒特性を有することが立証されている。次のクルクミノイド、即ちテトラヒドロクルクミン、テトラヒドロデメトキシクルクミン、テトラヒドロビスデメトキシクルクミン及びその混合物を局所用クリームに使用することができる。植物性成分抽出物の追加の例には、ココナツ由来のリン脂質(Aralasikリン脂PTM)、角質層に見られるものに類似する脂肪酸の天然ブレンド、脂肪酸と、傷害された皮膚の修復を容易にすることが知られているカロテン、カロテノイド又はフィトステロールなどの色素との混合物などが含まれる。有用な植物性成分抽出物の特定の例には、ステロールであるシトステロールを含有するアボカド;ベータカロテンを含有するニンジン;飽和及び不飽和脂肪酸の混合物を含有するゴマ油、及びブラジルナッツ油が含まれる。その脂肪酸が広域に分布するために、ブラジルナッツ油などの抽出物は、脂質ラメラ構造への配合に関して単一の脂肪酸よりも優れた性能を示すことができる。ブラジルナッツ油(BNO)は、南米雨林の木:バーソレシア・エクセルナ (Bertholletia excelsa)から採取されたフルーツが起源である。
【0046】
植物性成分抽出物には、フラボノイド及びテルペノイドも含まれる。本発明が意図するフラボノイドには、ツリン(turin)、ケルセチン、ヘスペリジン及びナリンギンが含まれるが、これらに限定されるものではない。本発明が意図するテルペノイドには、モノテルペン、セスキテルペン及びジテルペンが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
本発明の好ましい非限定的実施形態において、植物性成分抽出物は、グレープフルーツ種子抽出物(GSE)、ザクロ種子油(POS)、柑橘類フルーツ抽出物、又は食用植物抽出物の混合物であるケフィプロテクト(KP)、ココナツ由来のリン脂質(Arlasikリン脂質PTM)及びテトラヒドロクルクミノイド(THC)からなる群から選択される一種以上の抽出物から選択される。
【0048】
種々の非限定的実施形態において、低濃度の植物性成分抽出物が使用される。植物性成分抽出物は、濃縮原液中に約2.0%〜約45%(w/w)、好ましくは約10%〜約20%(w/w)の範囲の濃度で存在する。代替実施形態において、これらの濃度は約0%〜約20%(w/w)、好ましくは約0%〜約10%(w/w)、好ましくは約0%〜約20%(w/w)、好ましくは約0%〜約4%(w/w)の範囲にある。代替実施形態では約5%〜約10%(w/w)が用いられる。
【0049】
4.3 アルカンジオール
非限定的な実施形態において、本発明に従って使用することができる二官能性アルコールは、アルカンジオールである。適切なアルカンジオールには、プロパンジオール、ブタンジオール、ドデカンジオール、デカンジオール、ノナンジオール、オクタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール及びペンタンジオールが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
特定の非限定的な実施形態において、アルカンジオールは、3〜25個の炭素原子からなる炭素骨格を有し、1,9-ノナンジオール、1,2-デカンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、シクロドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,2-テトラデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール、1,15-ペンタデカンジオール、1,16-ヘキサデカンジオール、1,17-へプタデカンジオール、1,18-オクタデカンジオール、1,19-ノナデカンジオール、1,20-エイコサンジオール、1,21-ヘンエイコサンジオール、1,22-ドコサンジオール、1,23-トリコサンジオール、1,24-テトラコサンジオール、1,25-ペンタコサンジオールを含むが、これらに限定されるものではない。好ましい非限定的なアルカンジオールは、トウモロコシ糖から製造される天然産物である1,3プロパンジオール(Zemea(登録商標))である。
【0051】
本発明の非限定的な実施形態では、アルカンジオールのストック溶液濃度は約0.5%〜約70% (w/w)、好ましくは約10%〜約70%(w/w)の範囲である。別の実施形態では、アルカンジオールの濃度は約0%〜約50% (w/w)、好ましくは約0%〜約10% (w/w)、より好ましくは約5%〜約10%(w/w)の範囲である。別の実施形態では、アルカンジオールの濃度は約1%〜約5% (w/w)の範囲である。
【0052】
4.4 溶媒
種々の非限定的実施形態において、本発明の組成物は一種以上の溶媒を含むことができ、これには水、アルコール、グリコール、グリセロール、グリセリン、オクトオキシグリセリン、ジグリセロール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及び植物油からなる群から選択され溶媒が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
可溶化するための、好ましいが非限定的なアルカンジオール以外のアルコールは、1〜8個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロピルアルコール、2-メチル‐2-プロパノール、ヘキサノール又はその組み合わせである。芳香族アルコールには、例えば、しかし限定するためにではなく、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、1-フェノキシ-2-プロパノール及び/又はフェネチルアルコールもまた、場合により脂肪族アルコールと組み合わせて使用することができる。
【0054】
芳香族アルコールには、例えば、しかし限定するためにではなく、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、1-フェノキシ-2-プロパノール及び/又はフェネチルアルコールが含まれ、例えば約0.5〜5%(重量/重量)の濃度で、場合により脂肪族アルコールと組み合わせて使用することもできる。本発明の組成物に場合により含まれていてもよい更なる溶媒は、ミリスチン酸イソプロピルである。追加の脂肪族アルコールには、エタノール、変性アルコール(SDA 40B及びSDA 3C)、イソプロパノールが含まれる。
【0055】
ベンジルアルコール、植物性成分、及び1,3-プロパンジオール及びその誘導体、例えば2-メチル-1-ニトロ-1,3-プロパンジオール(ジオール)又は2-ヒドロキシメチル-2-ニトロ-1,3-プロパンジオール(トリオール)の相乗的な組み合わせを含む組成物は、グリセリン、オクトオキシグリセリン、アルコール、グリコール、ブタンジオール及びフェノキシエタノールなどの共溶媒を更に含有する。
【0056】
本発明の好ましい非限定的実施形態において、溶媒はベンジルアルコール、グリセリン又はその組み合わせである。溶媒は、濃縮原液において約0%〜約90%(w/w)、好ましくは約0%〜約85%(w/w)、好ましくは約0%〜約70%(w/w)、好ましくは約30%〜約65%(w/w)の範囲の濃度で使用される。ベンジルアルコールの濃度は、約0%〜約90%、より好ましくは約0%〜約70%、好ましくは約5%〜約90%(w/w)の範囲にある。他の実施形態において、濃度は約1%〜約10%(w/w)、より好ましくは約5%〜約10%(w/w)である。代替実施形態において、濃度は約5%〜約90%(w/w)、好ましくは約30%〜約90%(w/w)、より好ましくは約40%〜約80%(w/w)の範囲にある。好ましい実施形態において、溶媒は、天然産物、例えば桂皮(Cassia)植物に由来するベンジルアルコールである。
【0057】
本発明の代替の好ましい非限定的実施形態において、溶媒はベンジルアルコール又はその誘導体、例えばヒドロキシベンジルアルコール、ニトロベンジルアルコール、又は他の誘導体である。約0.5%〜約10%(w/w)、好ましくは約0.5%〜約5%(w/w)、より好ましくは約0.5%〜約4%(w/w)の範囲にあるベンジルアルコールの濃度は、特定の植物性有機酸、特にフルーツ酸と併用して相乗的な抗微生物効果を示すことが認められた。代替実施形態では、約1.0%〜約5.0%(w/w)、又は約1%〜約3%(w/w)のベンジルアルコールが用いられる。ベンジルアルコール及びこれらの酸と一緒に、他の植物性成分及び合成抗生物質を使用することは、以下でより詳細に論じるように、相乗的な活性を更に向上させる。
【0058】
4.5 フルーツ酸
本発明に従って使用することができるフルーツ酸には、クエン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸及び酢酸が含まれるが、これらに限定されるものではない。特定の非限定的実施形態において、フルーツ酸は、Multifruit BSC(Arch Chemicals)であって、これは植物から抽出された乳酸、クエン酸、酒石酸、グリコール酸及びリンゴ酸の混合物である。本発明の好ましい非限定的実施形態において、フルーツ酸は乳酸である。本発明において使用されるフルーツ酸は、その天然供給源から得てもよく、又は化学的に合成してもよい。
【0059】
有機酸も本発明に従って使用することができる。有機酸には、安息香酸及び塩の形を含むその誘導体、例えば安息香酸ベンジル、パラアミノ安息香酸、ニトロ安息香酸、ヒドロキシ安息香酸 フルオロ安息香酸及びサリチル酸ベンジルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0060】
フルーツ酸は、本発明に従って銀化合物の制御放出を補助するために使用することができる。フルーツ酸の非限定的な例には、クエン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸及び酢酸が含まれるが、これらに限定されるものではない。特定の非限定的実施形態において、フルーツ酸は、Multifruit BSC(Arch Chemicals)であって、これは植物から抽出された乳酸、クエン酸、酒石酸、グリコール酸及びリンゴ酸の混合物である。本発明において使用されるフルーツ酸は、その天然供給源から得てもよく、又は化学的に合成してもよい。好ましい非限定的実施形態において、フルーツ酸は乳酸又はクエン酸である。
【0061】
本発明の非限定的実施形態において、濃縮原液のフルーツ酸濃度は、約0%〜約70%、好ましくは約5%〜約70%、より好ましくは約5%〜約20%(w/w)、より好ましくは約10%〜約20%(w/w)の範囲にある。本発明の代替の非限定的実施形態において、その濃度は約0%〜約40%、好ましくは約0.1%〜約20%(w/w)、より好ましくは約0.2%〜約4%(w/w)、よりいっそう好ましくは約0.5%〜約4%(w/w)、又は約2%〜約4%(w/w)の範囲にある。代替実施形態において、濃度は約0.2%〜約2%(w/w)、より好ましくは約0.2%〜約1% w/wの範囲にある。
【0062】
4.6 溶媒、植物性成分抽出物及びアルカンジオールの組み合わせ
種々の非限定的実施形態において、本発明は、溶媒、植物性成分抽出物及びアルカンジオールの組み合わせを含む組成物を提供する。好ましくは、この組み合わせは、大腸菌(Escherichia coli)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant S. aureus)及びカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)からなる群から選択される少なくとも一つの微生物(microbe)に対して相乗的な抗微生物効果(anti-microbial effect)を生じる(「相乗的」とは、組み合わせたものの抗微生物効果が、個々の成分の抗微生物効果の合計よりも大きいことを意味する)。
【0063】
特別な非限定的実施形態において、本発明は、濃縮されており、且つ個人的、家庭用又は工業的に使用される組成物を与えるために希釈することのできる処方を提供する。本発明は更に、本明細書に記述される組成物の有効量を表面に適用することを含む、表面に抗微生物効果を与える方法を提供する。抗微生物効果は、微生物を殺滅すること及び/又は微生物の成長/増殖を抑制することを意味する。本発明の特別の非限定的実施形態において、微生物は大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌及びカンジダ・アルビカンスからなる群から選択される。特定の非限定的実施形態において、組成物は、表面に少なくとも20秒、少なくとも30秒、又は少なくとも60秒、又は少なくとも5分、又は少なくとも10分間曝露される。種々の非限定的実施形態において、表面は、皮膚又は粘膜表面、家庭用品表面(例えば、カウンタートップの表面、テーブル、シンク、トイレ、壁、フロア、電気器具、窓、シャワー表面、ラグ、室内装飾材料、織物類など)又は工業用品表面(例えば、カウンタートップの表面、テーブル、シンク、トイレ、壁、フロア、電気器具、窓、シャワー表面、ラグ、室内装飾材料、織物類など)であってよい。
【0064】
本発明の特別の非限定的実施形態において、組成物は、約0.0〜約70%(w/w)の一種以上の溶媒、10%〜70%(w/w)のアルカンジオール、及び約2.0〜約45%(w/w)の精油及び/又は植物性成分抽出物を含む。本発明の特別の実施形態において、組成物は、ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール(Zemea(登録商標))、グレープフルーツ種子抽出物(GSE)を含む。グレープフルーツ種子抽出物(GSE)、クルクミン化合物(CRMN)などの無香植物性成分は、フルーツ酸と一緒に又はそれなしで、ベンジルアルコールと併用して相乗的な抗微生物効果を示す。組成物の安定性及び効力は、1,3-プロパンジオールの使用によって向上させることができる。
【0065】
下記の表は、このような処方の例を与える。
【表1】
【0066】
本発明の好ましい非限定的実施形態において、場合により乳酸又は同等のフルーツ酸が処方に加えられる。
【表2】
【0067】
本発明の好ましい非限定的実施形態において、場合により抗炎症剤を処方に加えることができる。例えば、テトラヒドロクルクミノイド(THV)を処方に加えることができる。
【表3】
【0068】
本発明の非限定的な例において、ベンジルアルコールをGSE、(Zemea(登録商標))、レモングラス油及び乳酸と組み合わせる。
【表4】
【0069】
本発明の特定の非限定的実施形態において、抗微生物組成物は相乗的な量のベンジルアルコール及び植物性成分を含有する。これらの実施形態において、エモリエント溶媒として作用するアルカンジオール、例えば1,3-プロパンジオールを含めることは任意である。ベンジルアルコールは、特定の植物性有機酸、特にフルーツ酸と共に相乗的な抗微生物効果を示すことが認められた。他の植物性成分及び合成抗微生物剤をベンジルアルコール及びこれらの酸と一緒に使用することは、相乗活性を更に向上させる。相乗的な組み合わせを含有する非限定的な例は、約0.5〜約10%(w/w)のベンジルアルコール及び約0.2〜約4%(w/w)のフルーツ酸を含み、後者には乳酸、クエン酸、植物系安息香酸及びその組み合わせが含まれるが、これらに限定されるものではない。これらの組成物は、約3.0〜約6.0、好ましくは約3.0〜約5.0のpH範囲において広域スペクトル及び持続的活性を示す。
【0070】
上記の成分に加えて、本発明の組成物は、刺激を更に低減するためのエモリエント剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、脂肪アルコール、ベヘントリモニウムメトスルフェート-セチルアルコール(Incroquat TMS)、又はポリオール、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ジグリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ブチレングリコールなどを場合により更に含んでいてもよい。
【0071】
精油は、揮発性であり、したがって、精油を含む抗微生物性組成物は、その中で精油が高温下および長期間にわたって安定である適切なベースに配合されることが望ましい。したがって、本発明の組成物は、親水性又は疎水性のゲル形成ポリマー、脂肪酸、植物油などを場合により含んでいてもよい。適切な親水性ゲルポリマーには、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース(U-ケアポリマー)、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキシド(polyox樹脂)、及びキトサンピロリドンカルボキシレート(Kytamer PC)、シリカゲル、カルボマーポリマーなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。適切な疎水性ゲルポリマーには、シリコーンポリマー、例えば、ポリジメチルシロキサンポリマー(Dow Corning 225 Silicone Fluid)、ジメチコン中ジメチコノール液(Dow Corning 1403 Silicone Fluid)、シクロメチコン及びジメチコンコポリオール(Dow Corning 3225C及びQ2-5220 Silicone Fluid)、シリコーングリコール(BASF 1066 DCG polyol)、KSGシリーズシリコーンゲル(Shin-etsu)、並びにこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されるものではない。適切な植物油には、オリーブ油、アーモンド油、アボカド油、バジル油、プリムローズ(primrose)油、ラッカセイ油、サフラワー油、ゴマ油、大豆もしくはダイズ油、コムギ胚芽油が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0072】
本発明の組成物は、場合により他の植物性成分又は合成抗微生物化合物を更に含有することができる。代表的ではあるが非限定的な抗微生物剤は、合成抗微生物剤、例えば第四級アンモニウム化合物、例えば塩化ベンザルコニウム及び/又は塩化ベンゼトニウム、ビグアニド、クロルヘキシジン、ポリヒドロキシメチルビグアニド(PHMB)、バントシル(Vantocil)(ポリイミノイミドカルボニルイミノイミドカルボニル-イミノヘキサメチレン)塩酸塩、塩素化フェノール(トリクロサン)、PCMX(パラクロロメタキシレノール)、プロパンジオール及びそれらの誘導体、ヨウ素化合物、銀塩及び抗真菌剤、例えばミコナゾールを含みうる。濃度は、約0% 〜約10% (w/w)、好ましくは約0%〜5% (w/w)、より好ましくは約0%〜約2%(w/w)の範囲にある。
【0073】
4.7 銀及び銀塩
本発明の銀成分は、元素銀又は銀塩であってよい。適切な銀塩には、酢酸銀、安息香酸銀、炭酸銀、ヨウ素酸銀、ヨウ化銀、乳酸銀、硝酸銀、酸化銀、パルミチン酸銀、銀タンパク質及びスルファジアジン銀を含みうる。
【0074】
銀塩の非限定的な例には、約0.5〜約1% w/wの範囲の量のスルファジアジン銀、約0.2〜0.5% w/wの範囲の量の硝酸銀、約0.2〜約0.5% w/wの範囲の量の炭酸銀、及び約0.2〜約0.5% w/wの範囲の量の酸化銀が含まれる。銀成分としての使用に好ましい化合物は、スルファジアジン銀(AgSD)である。
【0075】
4.8 亜鉛及び亜鉛塩
これらの処方に使用するのに適切な亜鉛塩には、酢酸銀(1.64モル/lの水中モル溶解度)、酪酸亜鉛(0.4 モル/lの水中モル溶解度)、クエン酸亜鉛(<0.1モル/lの水中モル溶解度)、グルコン酸亜鉛(0.28モル/lの水中モル溶解度)、グリセリン酸亜鉛(水に適度に溶解する)、グリコール酸亜鉛(水に適度に溶解する)、ギ酸亜鉛(0.33モル/lの水中モル溶解度)、乳酸亜鉛(0.17 moles/lの水中モル溶解度)、ピコリン酸亜鉛(水に適度に溶解する)、プロピオン酸亜鉛(1.51モル/lの水中モル溶解度)、サリチル酸亜鉛(低水溶性)、酒石酸亜鉛(水に適度に溶解する)及びウンデシル酸亜鉛(水に適度に溶解する)が含まれる。
【0076】
亜鉛塩の組み合わせを、可用性及び不溶性塩として使用することができる。亜鉛塩は、約0.2〜約1% w/wの範囲の量で使用される。
【0077】
4.9 抗微生物剤
本発明の種々の実施形態は、一種以上の抗微生物剤を含むことができる。抗微生物剤の非限定的な例には、グルコン酸クロルヘキシジン(CHG)、塩化ベンザルコニウム(BZK)又はカルバミン酸ヨードプロピニルブチル(IPBC; Germallプラス)が含まれるが、これらに限定されるものではない。抗微生物剤の更なる例には、ヨードフォア、ヨウ素、安息香酸、ジヒドロ酢酸、プロピオン酸、ソルビン酸、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、セトリミド、塩化ベンゼトニウム(BZT)を含むがこれに限定されない第四級アンモニウム化合物、塩化デカリニウム、ビグアニド、例えばクロルヘキシジン(遊離塩基及び塩を含む(下記参照))、PHMB (ポリヘキサメチレンビグアニド)、クロロエレソール(chloroeresol)、クロルキシレノール、ベンジルアルコール、ブロノポール、クロルブタノール、エタノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、2,4-ジクロロベンジルアルコール、チオマサール、クリンダマイシン、エリスロマイシン、過酸化ベンゾイル、ムピロシン、バシトラシン、ポリミキシンB、ネオマイシン、トリクロサン、パラクロロメタキシレン、フォスカネット、ミコナゾール、フルコナゾール、イトリコナゾール(itriconazole)、ケトコナゾール、及びそれらの医薬上許容される塩が含まれるが、これらに限定されるものではない。追加の抗微生物剤を本発明の組成物に使用することができる。
【0078】
本発明に従って抗微生物剤として使用できる医薬上許容されるクロルヘキシジン塩には、パルミチン酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジンホスファニレート(chlorhexidine diphosphanilate)、クロルヘキシジン二グルコン酸塩、クロルヘキシジン二酢酸塩、クロルヘキシジン二塩酸塩、クロルヘキシジン二塩化物、クロルヘキシジン二ヨウ化水素酸塩、クロルヘキシジン二過塩素酸塩、クロルヘキシジン二硝酸塩、クロルヘキシジン硫酸塩、クロルヘキシジン亜硫酸塩、クロルヘキシジンチオ硫酸塩、クロルヘキシジン二塩基性リン酸塩、クロルヘキシジン二フルオロリン酸塩、クロルヘキシジン二ギ酸塩、クロルヘキシジン二プロピオン酸塩、クロルヘキシジン二ヨード酪酸塩、クロルヘキシジン二-n-吉草酸塩、クロルヘキシジン二カプロン酸塩、クロルヘキシジンマロン酸塩、クロルヘキシジンコハク酸塩、クロルヘキシジンマレイン酸塩、クロルヘキシジン酒石酸塩、クロルヘキシジン二モノグリコール酸塩、クロルヘキシジンモノ二グリコール酸塩、クロルヘキシジン二乳酸塩、クロルヘキシジン二-アルファ-ヒドロキシイソ酪酸塩、クロルヘキシジン二グルコヘプタン酸塩、クロルヘキシジン二イソチオン酸塩、クロルヘキシジン二安息香酸塩、クロルヘキシジン二桂皮酸塩、クロルヘキシジン二マンデル酸塩、クロルヘキシジン二イソフタル酸塩、クロルヘキシジン二-2-ヒドロキシナフトエ酸塩、及びクロルヘキシジンエンボネート(embonate)が含まれるが、これらに限定されるものではない。クロルヘキシジン遊離塩基は、抗微生物剤のもう一つの例である。本発明に有用な抗微生物剤のこれらの及び更なる例は、Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics (Goodman Gilman A, Rall T W, Nies A S, Taylor P, ed. (Pergamon Press; Elmsford, N.Y.: 1990)) などの文献に記載されており、その内容は参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0079】
本発明の好ましい実施形態において、抗微生物剤には、ビグアニド(クロルヘキシジン又はポリヘキサメチレンビグアニド)、フェノキシエタノール、ミコナゾール、ポリミキシン、ネオマイシン、バシトラシン及びポビドンヨードが含まれる。このような抗微生物剤は、約0.1〜約2.0% w/w の範囲の量で使用される。
【0080】
4.10 ベンジルアルコール及びアルカンジオールの相乗的な組み合わせ
非限定的実施形態において、本発明に従って使用できる二官能性アルコールは、アルカンジオールである。適切なアルカンジオールには、1,3-プロパンジオール、ドデカンジオール、デカンジオール、ノナンジオール、オクタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール及びペンタンジオールが含まれるが、これらに限定されるものではない。特定の非限定的実施形態において、アルカンジオールは3〜25個の炭素原子の炭素骨格を有し、これには1,9-ノナンジオール、1,2-デカンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、シクロデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,2-テトラデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール、1,15-ペンタデカンジオール、1,16-ヘキサデカンジオール、1,17-ヘプタデカンジオール、1,18-オクタデカンジオール、1,19-ノナデカンジオール、1,20-エイコサンジオール、1,21-ヘンエイコサンジオール、1,22-ドコサンジオール、1,23-トリコサンジオール、1,24-テトラコサンジオール、1,25-ペンタコサンジオールが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0081】
好ましい非限定的実施形態において、アルカンジオールは1,3-プロパンジオール(Zemea(登録商標)であって、これはトウモロコシ糖から製造された天然産物である。別の非限定的実施形態において、アルカンジオールには、1,3-プロパンジオール、オクタンジオール及びデカンジオール、及びその混合物が含まれる。アルカンジオールは、約0.2〜約1% w/wの範囲の量で存在する。好ましい実施形態において、ベンジルアルコールは、桂皮植物などの天然供給源から製造することができる。
【0082】
種々の非限定的実施形態において、本発明の組成物は溶媒を含むことができ、これには水、アルコール、グリコール、グリセロール、グリセリン、オクトオキシグリセリン、ジグリセロール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及び植物油が含まれるが、これらに限定されるものではない。可溶化するための、アルカンジオール以外のアルコールの非限定的な例は、約1〜8個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロピルアルコール、2-メチル-2-プロパノール、ヘキサノール又はその組み合わせである。芳香族アルコール、例えば、しかし限定するためにではなく、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、1-フェノキシ-2-プロパノール及び/又はフェネチルアルコールもまた、場合により脂肪族アルコールと組み合わせて使用することができる。また、例えば、しかし限定するためにではなく、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、1-フェノキシ-2-プロパノール及び/又はフェネチルアルコールを含む芳香族アルコールを、例えば約0.5〜5%(重量/重量)の濃度で、場合により脂肪族アルコールと組み合わせて使用することもできる。本発明の組成物に場合により含まれていてもよい更なる溶媒は、ミリスチン酸イソプロピルである。追加の脂肪族アルコールには、エタノール、変性アルコール(SDA 40B及びSDA 3C)、及びイソプロパノールが含まれる。好ましい非限定的な溶媒はベンジルアルコールであって、これは約0.5〜約5% w/w の範囲の量で使用される。
【0083】
4.11パーソナルケア製品
本発明の組成物は、慣用の保存剤の代替として使用することができ、または1以上の抗微生物剤と組み合わせてその活性を増強することができ、これは特に皮膚過敏症を引き起こすことなく持続する抗微生物保護を提供する。
【0084】
非限定的実施形態において、本発明は、一種以上の精油及び/又は一種以上の植物抽出物、例えば植物若しくはフルーツ抽出物を、1以上の溶媒及び1以上のアルカンジオールと組合せて含むパーソナルケア製品組成物を提供する。好ましい非限定的な実施形態において、上記に列記した化合物は相乗的な抗微生物効果を生じ、活性物質の濃度が低いことは、健常者において皮膚のパーソナルケア組成物への習慣的な曝露が皮膚刺激を引き起こさない。好ましくはパーソナルケア組成物のpHは約3.0〜6.0である。
【0085】
本発明を利用することができるパーソナルケア製品の非限定的な例には、バーソープ、液体ソープ(例えば、ハンドソープ)、ハンドサニタイザー(洗い流し型、及び付けたままのタイプのアルコール系及び水性のハンド殺菌剤を含む)、術前皮膚殺菌剤、クレンジングワイプ、消毒ワイプ、ボディウォッシュ、アクネトリートメント製品、抗真菌おむつかぶれクリーム、抗真菌スキンクリーム、シャンプー、コンディショナー、化粧品(リキッド又はパウダーファンデーション、リキッド又はソリッドアイライナー、マスカラ、クリームアイシャドウ、ティントパウダー(tinted powder)、乾いた状態で又は湿らせて使用する「パンケーキ」タイプのパウダーなどを含むがこれらに限定されない)、デオドラント、抗微生物クリーム、ボディローション、ハンドクリーム、局所用クリーム、アフターシェーブローション、スキントナー、マウスウォッシュ、練り歯磨き、サンスクリーンローション、ベビー用製品(例えば、クレンジングワイプ、ベビーシャンプー、ベビーソープ及びおむつクリーム(diaper cream)、ただしこれらに限定されない)が含まれる。本発明はまた、創傷ケア製品(例えば、創傷処置用軟膏、クリーム及びローション、創傷被覆製品、火傷創傷クリーム、包帯、テープ、及びステリストリップ(steri-strips)、ただしこれらに限定されない)及び医療用ガウン、キャップ、フェイスマスク及び靴カバーなどの医薬品、サージカルドロップ(surgical drop)などに適用できる。追加の製品としては、限定するものではないが、マウスリンス、歯磨剤及びデンタルフロスコーティングなどの口腔ケア製品、獣医学及びペットケア製品、保存剤組成物並びに溶液剤スプレー又はワイプを含む表面殺菌剤が挙げられる。
【0086】
本発明によるパーソナルケア組成物は、植物抽出物、溶媒及びアルカンジオールとの併用に加えて、エモリエント剤、安定化剤、増粘剤、湿潤剤、抗炎症剤、抗微生物剤、中和剤、界面活性剤、水、シリコーンポリマー、アルコール、及びハイドロゲル、並びに当技術分野で周知と思われる追加的成分からなる群から選択される一種又は(好ましくは)二種以上の成分を更に含んでいてもよい。このような成分の非限定的例を下記に記載する。
【0087】
本発明の種々の非限定的実施形態において、一種以上の精油及び/又はICと一種以上のフルーツ酸との組み合わせを含むパーソナルケア製品は、エモリエント剤、例えばPEG 20アーモンドグリセリド、Probutyl DB-10、Glucam P-20、Glucam E-10、Glucam P-10、Glucam E-20、Glucam P-20ジステアレート、グリセリン、プロピレングリコール、オクトキシグリセリン、酢酸セチル、アセチル化ラノリンアルコール(例えば、Acetulan)、セチルエーテル(例えば、PPG-10)、ミリスチリルエーテル(例えば、PPG-3)、ヒドロキシル化ミルクグリセリド(例えば、Cremeral HMG)、ポリクオタニウム化合物(例えば、U-ケア化合物)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドとアクリル酸とのコポリマー(例えば、Merquat)、ジプロピレングリコールメチルエーテル(例えば、Dowanol DPM、Dow Corning)、ポリプロピレングリコールエーテル(例えば、Ucon 50-HB-600、Union Carbide)、及びシリコーンポリマーを更に含んでいてもよい。他の適切なエモリエント剤としては、ワセリン又は鉱油などの炭化水素系エモリエント剤、脂肪エステル系エモリエント剤、例えば、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソステアリル、セバシン酸ジイソプロピルなどの脂肪酸のメチル、イソプロピル及びブチルエステル、並びに、プロピレンジペラルゴネート、イソノナン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-エチルヘキシル、C12〜C16脂肪アルコール乳酸エステル、例えば乳酸セチル及び乳酸ラウリルなど、イソプロピルラノレート、サリチル酸2-エチルヘキシル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ラウリン酸ヘキシル、及びラウリン酸イソヘキシルを挙げることができる。追加的な有用なエモリエント剤には、ラノリン、オリーブ油、ココアバター、及びシアバターが含まれる。
【0088】
本発明の種々の非限定的実施形態において、一種以上の精油及び/又はICと一種以上のフルーツ酸との組み合わせを含むパーソナルケア製品は、ビタミンC(アスコルビン酸)及びビタミンE(トコフェロール)を含むがこれらに限定されることはない抗酸化剤、及びインクロミド(incromide)又はシリコーン系界面活性剤(Masil SF-19、BASF)を含むがこれらに限定されることはない界面活性剤からなる安定化剤を更に含んでいてもよい。
【0089】
本発明の種々の非限定的実施形態において、一種以上の精油及び/又はICと一種以上のフルーツ酸との組み合わせを含むパーソナルケア製品は、増粘及び/又はゲル化剤、例えば、ステアリルアルコール、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース(Uケア; JR30)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel)、キトサンピロリドンカルボキシレート(Kytamer)、ベヘニルアルコール、ステアリン酸亜鉛、Incroquat及びPolawaxを含むが、これらに限定されることなく乳化ワックス、アクリル酸の付加ポリマー、Carbopol(登録商標)ETD(商標)2020などの樹脂、グアーガム、アカシア、アクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー、カンテン、アルギン、アルギン酸、アンモニウムアクリレートコポリマー、アルギン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、アミロペクチン、アタパルガイト、ベントナイト、C9〜15アルコール、酢酸カルシウム、アルギン酸カルシウム、カルシウムカラギーナン、塩化カルシウム、カプリルアルコール、カルボマー910、カルボマー934、カルボマー934P、カルボマー940、カルボマー941、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアー、カラギーナン、セルロース、セルロースガム、セテアリルアルコール、セチルアルコール、コーンスターチ、ダマール(damar)、デキストリン、ジベンジリデンソルビトール(dibenzlidine sorbitol)、エチレン二水素化タロウアミド、エチレンジオールアミド、エチレンジステアルアミド、ゼラチン、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヘクトライト、ヒアルロン酸、水和シリカ、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルステアラミド-MIPA、イソセチルアルコール、イソステアリルアルコール、カラヤガム、ケルプ、ラウリルアルコール、ローカストビーンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、メトキシPEG-22/ドデシルグリコールコポリマー、メチルセルロース、マイクロクリスタリンセルロース、モンモリロナイト、ミリスチルアルコール、オート麦粉、オレイルアルコール、パーム核アルコール、ペクチン、PEG-2M、PEG-5M、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、アルギン酸カリウム、ポリアクリル酸アルミニウムカリウム、カリウムカラギーナン、塩化カリウム、硫酸カリウム、ジャガイモデンプン、プロピレングリコールアルギネート、アクリル酸ナトリウム/ビニルアルコールコポリマー、ナトリウムカルボキシメチルデキストラン、ナトリウムカラギーナン、セルロース硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウム、ナトリウムシリコアルミネート、硫酸ナトリウム、ステアラルコニウムベントナイト、ステアラルコニウムヘクトライト、ステアリルアルコール、タロウアルコール、TEA-ヒドロクロリド、トラガカントガム、トリデシルアルコール、トロメタミンケイ酸アルミニウムマグネシウム、コムギ粉、コムギデンプン、キサンタンガム、アビエチルアルコール、アクリリノール酸(acrylinoleic acid)、ベヘン酸アルミニウム、カプリル酸アルミニウム、ジリノール酸アルミニウム、アルミニウム塩、例えば、ジステアレート及びイソステアリン酸アルミニウム、ミツロウ、ベヘン酸アミド、ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー、C29〜70酸、ベヘン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、カンデリラロウ、カルナウバ、セレシン、コレステロール、コレステロールヒドロキシステアレート、ココナッツアルコール、コーパル、ジグリセリルステアレートマレート、ジヒドロアビエチルアルコール、ジメチルラウラミンオレエート、ドデカン酸/セテアリルアルコール/グリコールコポリマー、エルカミド、エチルセルロース、グリセリルトリアセチルヒドロキシステアレート、グリセリルトリ-アセチルリシノレート、ジベヘン酸グリコール、ジオクタン酸グリコール、ジステアリン酸グリコール、ジステアリン酸ヘキサンジオール、水添C6〜14オレフィンポリマー、水添ヒマシ油、水添綿実油、水添ラード、水添メンヘーデン油、水添パーム核グリセリド、水添パーム核油、水添パーム油、水添ポリイソブテン、水添ダイズ油、水添タロウアミド、水添タロウグリセリド、水添植物油グリセリド、水添植物油、モクロウ、ホホバワックス、ラノリンアルコール、シアバター、ラウラミド、デヒドロアビエチン酸メチル、水添ロジン酸メチル、ロジン酸メチル、メチルスチレン/ビニルトルエンコポリマー、微結晶ワックス、モンタン酸ロウ、モンタンロウ、ミリスチルエイコサノール、ミリスチルオクタデカノール、オクタデセン/無水マレイン酸コポリマー、オクチルドデシルステアロイルステアレート、オレアミド、オレオステアリン、オーリクリーロウ(ouricury wax)、酸化ポリエチレン、オゾケライト、パラフィン、水添ロジン酸ペンタエリスリチル、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、ロジン酸ペンタエリスリチル、テトラアビエト酸ペンタエリスリチル、テトラベヘン酸ペンタエリスリチル、テトラオレイン酸ペンタエリスリチル、テトラステアリン酸ペンタエリスリチル、無水オフタルミン酸/グリセリン/グリシジルデカノエートコポリマー、オフタルミン酸/トリメリット酸/グリコールコポリマー、ポリブテン、ポリブチレンテレフタレート、ポリジペンテン、ポリエチレン、ポリイソブテン、ポリイソプレン、ポリビニルブチラール、ポリビニルラウレート、プロピレングリコールジカプリレート、プロピレングリコールジココエート、プロピレングリコールジイソノナノエート、プロピレングリコールジラウレート、プロピレングリコールジペラルゴネート、プロピレングリコールジステアレート、プロピレングリコールジウンデカノエート、PVP/エイコセンコポリマー、PVP/ヘキサデセンコポリマー、米ぬかロウ、ステアラルコニウムベントナイト、ステアラルコニウムヘクトライト、ステアラミド、ステアラミドDEA-ジステアレート、ステアラミドDIBA-ステアレート、ステアラミドMEA-ステアレート、ステアロン、ステアリルエルカミド、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリルステアロイル、合成ミツロウ、合成ワックス、トリヒドロキシステアリン、トリイソノナノイン、トリイソステアリン、トリ-イソステアリルトリリノレエート、トリラウリン、トリリノール酸、トリリノレイン、トリミリスチン、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアリン、ラウリル酸亜鉛、ミリスチル酸亜鉛、ネオデカン酸亜鉛、ロジン酸亜鉛、並びにこれらの混合物を更に含んでいてもよい。ベヒクル中で使用されるゲル化剤は、天然ゲル化剤、例えば天然ガム、デンプン、ペクチン、カンテン及びゼラチンなどであってよい。しばしば、ゲル化剤は、多糖類又はタンパク質をベースとする。例には、グアーガム、キサンタンガム、アルギン酸(E400)、アルギン酸ナトリウム(E401)、アルギン酸カリウム(E402)、アルギン酸アンモニウム(E403)、アルギン酸カルシウム(E404、-褐藻類由来の多糖類)、カンテン(E406、紅藻類から得られる多糖)、カラギーナン(E407、紅藻類から得られる多糖)、ローカストビーンガム(E410、キャロブ樹の種子由来の天然ガム)、ペクチン(E440、リンゴ又は柑橘類果実から得られる多糖類)、及びゼラチン(E441、動物コラーゲンの部分加水分解により製造される)が含まれるがこれらに限定されるものではない。
【0090】
本発明の種々の非限定的実施形態において、一種以上の植物抽出物、溶媒及びアルカンジオールを含むパーソナルケア製品は、湿潤剤、例えば、グリセリン、1-2-プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、又は1,2,6-ヘキサントリオールなどを更に含んでいてもよい。
【0091】
本発明の特定の非限定的実施形態において、本発明の組成物の抗微生物効果は、一種以上の植物抽出物、溶媒及びアルカンジオールと、場合によりフルーツ酸及び抗炎症剤との組合せからなる組成物によって達成される。本発明の代替実施形態において、一種以上の追加的抗微生物剤が、含まれてよく、ここで、そのような抗微生物剤は、銀塩、ヨードフォール、ヨウ素、安息香酸、ジヒドロ酢酸、プロピオン酸、ソルビン酸、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、セトリミド、塩化ベンザルコニウム、塩化デカリニウム、クロルヘキシジン、クロロエレゾール(Chloroeresol)、クロルキシレノール、ベンジルアルコール、ブロノポール、クロルブタノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、2,4-ジクロロベンジルアルコール、チオメルサール、クリンダマイシン、エリスロマイシン、ベンゾイルペルオキシド、ムピロシン、バシトラシン、ポリミキシンB、ネオマイシン、トリクロサン、パラクロロメタキシレン、フォスカルネット、ミコナゾール、フルコナゾール、イトリコナゾール、ケトコナゾール、スルファジアジン銀、オクトキシグリセリン、ビグアニド、例として、しかし限定されることなく、クロルヘキシジンの遊離塩基、パルミチン酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジンジホスファニレート、ジグルコン酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジン二酢酸塩、クロルヘキシジン二塩酸塩、クロルヘキシジンジクロリド、クロルヘキシジン二ヨウ化水素酸塩、クロルヘキシジン二過塩素酸塩、二硝酸クロルヘキシジン、硫酸クロルヘキシジン、亜硫酸クロルヘキシジン、チオ硫酸クロルヘキシジン、リン酸二酸クロルヘキシジン、ジフルオロリン酸クロルヘキシジン、二ギ酸クロルヘキシジン、ジプロピオン酸クロルヘキシジン、ジヨード酪酸クロルヘキシジン、ジ-n-吉草酸クロルヘキシジン、ジカプロン酸クロルヘキシジン、マロン酸クロルヘキシジン、コハク酸クロルヘキシジン、リンゴ酸クロルヘキシジン、酒石酸クロルヘキシジン、ジモノグリコール酸クロルヘキシジン、モノジグリコール酸クロルヘキシジン、ジ乳酸クロルヘキシジン、ジ-α-ヒドロキシイソ酪酸クロルヘキシジン、ジグルコヘプトン酸クロルヘキシジン、ジ-イソチオン酸クロルヘキシジン、ジ安息香酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジン二ケイ皮酸塩、クロルヘキシジンジマンデレート、クロルヘキシジンジ-イソフタレート、クロルヘキシジンジ-2-ヒドロキシナフトエート、クロルヘキシジンエンボネート、及びパラヘキサメチレンビグアニド(“PHMB”)からなる群から選択することができる。
【0092】
本発明の種々の非限定的実施形態において、一種以上の精油及び/又はICと一種以上のフルーツ酸との組み合わせを含むパーソナルケア製品は、一種以上の他の成分中に存在するカルボキシル基、例えば、増粘剤中のカルボキシル基を中和するために中和剤を更に含んでいてもよい。適切な中和剤には、ジイソプロピルアミン及びトリエタノールアミンが含まれる。
【0093】
本発明の種々の非限定的実施形態において、パーソナルケア製品に使用される組成物は、界面活性剤を更に含んでいてもよい。界面活性剤は、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、又は非イオン界面活性剤であってよい。非イオン界面活性剤の例には、ポリエトキシレート、脂肪アルコール(例えば、ceteth-20(平均約20個のエチレンオキシド単位を有するポリエチレンオキシドのセチルエーテル)及びICI Americas, Inc.(Wilmington, DE)より入手可能な他の「BRIJ」(登録商標)非イオン界面活性剤、コカミドプロピルベタイン、アルキルフェノール、ソルビトールの脂肪酸エステル、ソルビタン、又はポリオキシエチレンソルビタンが含まれる。適切なアニオン界面活性剤には、ラウリル硫酸アンモニウム及びラウリルエーテルスルホコハク酸塩が含まれる。
【0094】
本発明の種々の非限定的実施形態において、パーソナルケア製品は、水を含んでいてもよい。
【0095】
本発明の種々の非限定的実施形態において、パーソナルケア製品に使用される組成物は、例えばヒドロキシメチルプロピルセルロース、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース(U-ケアポリマー)、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキシド(polyox樹脂)、及びキトサンピロリドンカルボキシレート(Kytamer PC)などの化合物を含むハイドロゲルを更に含んでいてもよい。
【0096】
本発明の種々の非限定的実施形態において、パーソナルケア製品は、アルコール又はアルコールの混合物、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール、及びこれらの混合物;セチルアルコール、ミリストイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルアルコール、デシルアルコール及びラウリルアルコール並びにこれらの混合物を含み、これらに限定されない、脂肪アルコール;並びにヘキサノールを更に含んでいてもよい。
【0097】
本発明の種々の非限定的実施形態において、パーソナルケア製品に使用される組成物は、シリコーンポリマー、例えば、一種又は二種以上のポリジメチルシロキサンポリマー(Dow Corning 225 Silicone Fluid)、ジメチコン中ジメチコノール液(Dow Corning 1403 Silicone Fluid)、シクロメチコン及びジメチコンコポリオール(Dow Corning 3225C Silicone Fluid)、及びシリコーングリコール(BASF 1066 DCG polyol)を更に含んでいてもよい。
【0098】
本発明の種々の非限定的実施形態において、パーソナルケア製品に使用される組成物は、エモリエント性溶媒、例えば、18個まで(18個を含む)の炭素分子のアルキル鎖を有するグリシジルエーテル並びにこれらのエトキシレート及びプロポキシレート、18個まで(18個を含む)の炭素分子のアルキル鎖を有するグリセリルエーテル並びにこれらのエトキシレート及びプロポキシレート、18個まで(18個を含む)の炭素分子のアルキル鎖を有するモノ-又はジ-グリセリルエーテル並びにこれらのエトキシレート及びプロポキシレート、エトキシレート及びプロポキシレートエーテル、エトキシジグリコールエステル、エチルヘキシルアルコールプロポキシレート、並びにプロピレングリコールエステルエトキシレート及びプロポキシレート、及びArlamol(Altas)などを更に含んでいてもよい。
【0099】
本発明の種々の非限定的実施形態において、一種以上の精油及び/又はICと一種以上のフルーツ酸との組み合わせを含むパーソナルケア製品に使用される組成物は、添加剤、例えば、染料、香料;アンモニア、モノ-、ジ-及びトリ-アルキルアミン、モノ-、ジ-及びトリ-アルカノールアミン、アルカリ金属及びアルカリ土類金属水酸化物(例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン)などの塩基性pH調整剤、鉱酸及びポリカルボン酸(例えば、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、クエン酸、グリコール酸、及び乳酸)などの酸性pH調整剤を含むpH調整剤;ビタミンA、ビタミンE及びビタミンCなどのビタミン;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などのポリアミノ酸及び塩、Germall plus及びDMDMヒダントインなどの防腐剤、並びに、アミノ安息香酸、アロベンゾン(arovenzone)、シノキサート、ジアイオキシベンゾン、ホモサレート、メンチルアントラニレート、オクトクリレン、オクチルメトキシシンナメート、サリチル酸オクチル、オキシベンゾエート、パジメートO(padimate O)、フェニルベンズイミダゾール、スルホン酸、スルイソベンゾン、二酸化チタン、サリチル酸トロールアミン及び酸化亜鉛などのサンスクリーン剤を更に含んでいてもよい。
【0100】
一連の非限定的実施形態において、本発明は、パーソナルケア組成物を提供し、これらの組成物はスキンクレンザー及び局所用クリームにおいて使用される抗微生物性及び抗炎症性(AM-AI)組成物である。下記の表は、スキンクレンザー用のAM-AI組成物のための一般的処方を与える。
【表5】
【0101】
AM-AIスキンクレンザー処方の特定の例は、下記の通りである。
【表6】
【0102】
本発明はまた、即効性AMIハンド殺菌ローションを提供する。GSE、ベンジルアルコール及び1,3-プロパンジオールの相乗的な組み合わせは、抗炎症剤CRMN、食用植物抽出物Kefiprotect(登録商標)及びザクロ種子油(PSO)と一緒に使用される場合に、更なる相乗活性を示す。下記の表には、クレンザー組成物用の処方が含まれる。
【表7】
【表7A】
【0103】
本発明はまた、即効性AM-AIハンド殺菌ローションを意図している。下記の表は一般的な及び特定の処方を与える。
【表8】
【表9】
【表9A】
【0104】
特定の非限定的実施形態において、本発明は、抗刺激性の抗炎症剤、ゲル化剤及び植物性成分を含有する、小さい切り傷及び創傷のための局所用クリーム処方の調製物を提供する。局所用クリームのためのAM-AI組成物用の一般的な及び特定の処方を下記に示す。
【表10】
【0105】
抗真菌剤の抗真菌活性は、ベンジルアルコールなどのアルコール、フルーツ酸、及び場合によりビグアニド及び塩化ベンザルコニウムの相乗的な組み合わせを使用することにより著しく向上させることができる。
【表11】
【0106】
【0107】
下記の表は、アルコール系ハンドサニタイザー組成物のための処方を与える。
【表12】
【0108】
本発明はまた、アルコール系ハンドサニタイザー(AHS)組成物のための、GSE、ベンジルアルコール、Zemea(登録商標)、THC及びココナツ系リン脂質を含有する処方を提供する。
【表13】
【0109】
下記の特定の処方を用意した。
【表14】
【0110】
下記の処方は、局所用クリーム製品のためのものである。
【表15A】
【表15B】
【0111】
下記の表16Aに与えられるものは、ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール、フルーツ酸及び植物性成分を含有する水性ハンド殺菌剤のための一般的処方である。
【表16A】
【0112】
表16B及び16Cは、つけたままにしておく水性ハンド殺菌剤のための一般的処方を与える。
【表16B】
【表16C】
【0113】
下記の表17A及び17Bは、水性ハンド殺菌剤のための典型的な、非限定的処方を与える。
【表17A】
【表17B】
【0114】
ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール及び植物性成分を含有する水性ハンド殺菌剤のための追加の非限定的処方を、を下記に与える。
【表18】
【0115】
より高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤の濃縮原液のための一般的処方を、下記に与える。濃縮原液は、種々のパーソナルケア製品において2.0〜20%(w/w)の範囲の量で使用される。
【表19】
【0116】
下記の表は、より高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤の非限定的な例を与える。
【表20】
【0117】
表21は、より高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤の追加の非限定的処方を示す。
【表21】
【0118】
塩化ベンザルコニウムと一緒に又はそれなしで、ベンジルアルコール、フルーツ酸の相乗的な組み合わせを含有する即効性水性ハンド殺菌剤のための一般的処方を、下記に与える。
【表22】
【0119】
水性ハンド殺菌剤の組成物のための非限定的な典型的処方を、下記に与える。
【表23】
【0120】
下記の表24A、24B及び24Cは、ハンド殺菌ソープの組成物のための一般的処方をまとめたものである。
【表24A】
【表24B】
【表24C】
【0121】
表25は、ハンド殺菌ソープの特定の非限定的な典型的処方を与える。
【表25】
【0122】
本発明の特定の実施形態において、アルコール系ハンド殺菌剤のための一般的処方は、下記の通りである。
【表26】
【0123】
表27は、アルコール系ハンド殺菌剤の組成物の特定の非限定的処方を与える。
【表27】
【0124】
表28は、ベンジルアルコール、プロパンジオール及び乳酸を含有する組成物のための一般的処方を与える。
【表28】
【0125】
表29は、アルコール系ウォッシュオフ(wash off)ハンド殺菌剤のための非限定的処方を与える。
【表29】
【0126】
下記の表30A及び30Bは、ウォッシュオフハンド殺菌剤及びウォッシュオフハンドクレンジング特殊ソープ(3E及び3G)のためのアルコール系組成物の非限定的処方を与える。
【表30A】
【表30B】
【0127】
表31は、水系の広域スペクトル即効性ウォッシュオフハンド殺菌剤(ABHS-5E)の組成物を与える。
【表31】
【0128】
表32は、抗真菌性スキンクリーム27のための処方を与える。
【表32】
【0129】
本発明の特定の実施形態において、組成物は抗真菌性おむつかぶれ用クリームにおいて使用される。下記の表は、このような処方の非限定的な例を与える。
【表33】
【0130】
本発明の組成物はまた、抗菌性救急処置用クリームにおいて使用することができる。下記の表は、救急処置用クリームに使用される処方の非限定的な例を与える。
【表34】
【0131】
本発明の組成物はまた、局所用創傷治癒クリームにおいて使用することができる。下記の表は、このような処方の非限定的な例を与える。
【表35】
【0132】
表36は、口腔ケア製品の種々の処方のための非限定的な例を与える。
【表36】
【0133】
【0134】
表37は、クリーム製品において使用される濃縮原液のための組成物の一般的処方を与える。
【表37】
【0135】
表38は、本発明の種々の防腐組成物(PC)のための処方を与える。
【表38】
【0136】
本発明の組成物はまた、手術前のスキン殺菌組成物のために使用することができる。これらの組成物は、ベンジルアルコール、フルーツ酸、及びクロルヘキシジン(CHG)又はポビドンヨード(PVI)などの抗微生物剤の相乗的な組み合わせを含有する。下記の表は、このような組成物の非限定的な例を与える。
【表39】
【0137】
次の表は、濃縮原液中の防腐組成物の濃度及びクリーム製品におけるそれらの使用の非限定的な例を与える。
【表40】
【表41】
【0138】
本発明はまた、栄養補助食品及び食品用抗菌(NFA)組成物を提供する。次の表は、NFA防腐組成物の非限定的な例を与える。使用レベルは、濃縮原液の水中50〜200倍希釈である。
【表42】
【0139】
更に、本発明は、ベンジルアルコール及び柑橘類抽出物を含有する美容用防腐組成物を意図している。次の表は、このような組成物の非限定的な例を与える。
【表43A】
【表43B】
【0140】
追加の栄養補助食品用防腐(NP)及び食品用殺菌クレンザー(EDC)組成物を、下記に与える。具体的には、これらの処方はベンジルアルコール及び柑橘類抽出物を含有する。
【表44A】
【表44B】
【表44C】
【0141】
本発明はまた、口腔ケア組成物を提供する。次の表は、口腔ケア組成物の非限定的な例を与える。
【表45】
【0142】
本発明はまた、ベンジルアルコール及び植物性成分を含有する水性ハンドサニタイザーを提供する。次の表は、処方の三つの非限定的な例を与える。
【表46】
【0143】
4.12 創傷の治癒
本発明の組成物は、創傷治癒及び表面感染の処置に使用することができる。種々の非限定的実施形態において、本発明は、局所用クリーム及びローション、創傷ケア製品、熱創傷クリーム、褥瘡性潰瘍クリーム(抗炎症性植物性成分及び抗微生物剤としてのスルファジアジン銀の使用と共に)、及び処置用軟膏などの製品において利用することができる。本発明はまた、創傷ケア製品(例えば、創傷処置用軟膏、創傷被覆製品、熱創傷クリーム、包帯、テープ、及びステリ-ストリップ(steri-strips)、しかしこれらに限定されない)、及び医療用物品、例えば医療用ガウン、キャップ、フェイスマスク及び靴カバー、サージカルドロップ(surgical drop)などに適用ですることができる。
【0144】
本発明の種々の非限定的実施形態において、製品は、増粘及び/又はゲル化剤、例えば、ステアリルアルコール、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース(Uケア; JR30)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel)、キトサンピロリドンカルボキシレート(Kytamer)、ベヘニルアルコール、ステアリン酸亜鉛、乳化ワックス(Incroquat及びPolawaxを含むが、これらに限定されない)、アクリル酸の付加ポリマー、Carbopol(登録商標)ETD(商標)2020などの樹脂、グアーガム、アカシア、アクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー、寒天、アルギン、アルギン酸、アンモニウムアクリレートコポリマー、アルギン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、アミロペクチン、アタパルガイト、ベントナイト、C9〜15アルコール、酢酸カルシウム、アルギン酸カルシウム、カルシウムカラギーナン、塩化カルシウム、カプリルアルコール、カルボマー910、カルボマー934、カルボマー934P、カルボマー940、カルボマー941、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアー、カラギーナン、セルロース、セルロースガム、セテアリルアルコール、セチルアルコール、コーンスターチ、ダマール(damar)、デキストリン、ジベンジリデンソルビトール、エチレン二水素化タロウアミド、エチレンジオールアミド、エチレンジステアラミド、ゼラチン、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヘクトライト、ヒアルロン酸、水和シリカ、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルステアラミド-MIPA、イソセチルアルコール、イソステアリルアルコール、カラヤガム、ケルプ、ラウリルアルコール、ローカストビーンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、メトキシPEG-22/ドデシルグリコールコポリマー、メチルセルロース、微結晶性セルロース、モンモリロナイト、ミリスチルアルコール、オートムギ粉、オレイルアルコール、パーム核アルコール、ペクチン、PEG-2M、PEG-5M、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、アルギン酸カリウム、ポリアクリル酸アルミニウムカリウム、カラギーナカリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、ジャガイモデンプン、アルギン酸プロピレングリコール、アクリル酸ナトリウム/ビニルアルコールコポリマー、カルボキシメチルデキストランナトリウム、カラギーナンナトリウム、セルロース硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウム、ケイアルミン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、ステアラルコニウム(stearalkonium)ベントナイト、ステアラルコニウムヘクトライト、ステアリルアルコール、獣脂アルコール、TEA-塩酸塩、トラガカントガム、トリデシルアルコール、トロメタミンケイ酸アルミニウムマグネシウム、コムギ粉、コムギデンプン、キサンタンガム、アビエチルアルコール、アクリリノレイン酸(acrylinoleic acid)、ベヘン酸アルミニウム、カプリル酸アルミニウム、ジリノール酸アルミニウム、アルミニウム塩、例えば、ジステアレート及びイソステアリン酸アルミニウム、ミツロウ、ベヘン酸アミド、ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー、C29〜70酸、ベヘン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、カンデリラ(candelilla)ワックス、カルナウバ、セレシン、コレステロール、ヒドロキシステアリン酸コレステロール、ココナツアルコール、コーパル、ステアリン酸マレイン酸ジグリセリル、ジヒドロアビエチルアルコール、オレイン酸ジメチルラウラミン(lauramine)、ドデカン酸/セテアリルアルコール/グリコールコポリマー、エルカ酸アミド、エチルセルロース、ヒドロキシステアリン酸グリセリルトリアセチル、リシノール酸グリセリルトリ-アセチル、ジベヘン酸グリコール、ジオクタン酸グリコール、ジステアリン酸グリコール、ジステアリン酸ヘキサンジオール、水添C6〜14オレフィンポリマー、水添ヒマシ油、水添綿実油、水添ラード、水添メンハーデン油、水添パーム核グリセリド、水添パーム核油、水添パーム油、水添ポリイソブテン、水添ダイズ油、水添獣脂アミド、水添獣脂グリセリド、水添植物油グリセリド、水添植物油、モクロウ、ホホバワックス、ラノリンアルコール、シアバター、ラウラミド(lauramide)、デヒドロアビエチン酸メチル、水添ロジン酸メチル、ロジン酸メチル、メチルスチレン/ビニルトルエンコポリマー、微結晶ワックス、モンタン酸ワックス、モンタンワックス、ミリスチルエイコサノール、ミリスチルオクタデカノール、オクタデセン/無水マレイン酸コポリマー、ステアリン酸オクチルドデシルステアロイル、オレアミド、オレオステアリン、オーリクリーロウ(ouricury wax)、酸化ポリエチレン、オゾケライト(ozokerite)、パラフィン、水添ロジン酸ペンタエリスリチル、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、ロジン酸ペンタエリスリチル、テトラアビエチン酸ペンタエリスリチル、テトラベヘン酸ペンタエリスリチル、テトラオレイン酸ペンタエリスリチル、テトラステアリン酸ペンタエリスリチル、無水オフタルミン酸/グリセリン/グリシジルデカノエートコポリマー、オフタルミン酸/トリメリット酸/グリコールコポリマー、ポリブテン、ポリブチレンテレフタレート、ポリジペンテン、ポリエチレン、ポリイソブテン、ポリイソプレン、ポリビニルブチラール、ポリビニルラウレート、ジカプリル酸プロピレングリコール、プロピレングリコールジココエート、ジイソノナン酸プロピレングリコール、ジラウリン酸プロピレングリコール、ジペラルゴン酸プロピレングリコール、ジステアリン酸プロピレングリコール、ジウンデンカン酸プロピレングリコール、PVP/エイコセンコポリマー、PVP/ヘキサデセンコポリマー、、コメヌカワックス、ステアルコニウム(stearlkonium)ベントナイト、ステアルコニウムヘクトライト、ステアラミド、ステアラミドDEA-ジステアレート、ステアラミドDIBA-ステアレート、ステアラミドMEA-ステアレート、ステアロン(stearone)、ステアリルエルカ酸アミド、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリルステアロイル、合成ミツロウ、合成ワックス、トリヒドロキシステアリン、トリイソノナノイン、トリイソステアリン(triisononanoin)、トリリノール酸トリ-イソステアリル、トリラウリン、トリリノール酸、トリリノレイン、トリミリスチン、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアリン、ラウリン酸亜鉛、ミリスチル酸亜鉛、ネオデカン酸亜鉛、ロジン酸亜鉛、並びにこれらの混合物を更に含んでいてもよい。ベヒクル中で使用されるゲル化剤は、天然ゲル化剤、例えば天然ガム、デンプン、ペクチン、寒天及びゼラチンなどであってよい。しばしば、ゲル化剤は、多糖類又はタンパク質をベースとする。その例には、グアーガム、キサンタンガム、アルギン酸(E400)、アルギン酸ナトリウム(E401)、アルギン酸カリウム(E402)、アルギン酸アンモニウム(E403)、アルギン酸カルシウム(E404、-褐藻類由来の多糖類)、寒天(E406、紅藻類から得られる多糖)、カラギーナン(E407、紅藻類から得られる多糖)、ローカストビーンガム(E410、キャロブ樹の種子由来の天然ガム)、ペクチン(E440、リンゴ又は柑橘類フルーツから得られる多糖)、及びゼラチン(E441、動物コラーゲンの部分加水分解により製造される)が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0145】
種々の実施形態は、安定化剤を含んでいてよい。非限定的な例において、過ホウ酸ナトリウムが、安定化剤として約0.3〜約1% w/wの範囲の量で使用される。
【0146】
本発明の種々の実施形態は、界面活性剤を更に含んでいてもよい。界面活性剤は、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤又は非イオン界面活性剤であってよい。非イオン界面活性剤の例には、ポリエトキシレート、脂肪アルコール(例えば、ceteth-20(平均約20個のエチレンオキシド単位を有するポリエチレンオキシドのセチルエーテル)及びICI Americas, Inc.(Wilmington, DE)より入手可能な他の「BRIJ」RTM非イオン界面活性剤)、コカミドプロピルベタイン、アルキルフェノール、ソルビトールの脂肪酸エステル、ソルビタン又はポリオキシエチレンソルビタンが含まれる。適切なアニオン界面活性剤には、ラウリル硫酸アンモニウム及びラウリルエーテルスルホコハク酸塩が含まれる。好ましい界面活性剤には、ラウロイルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム塩、Pruronic F87、Masil SF-19 (BASF)及びインクロミド(incromide)が含まれる。
【0147】
本明細書に記述される処方に使用される水は、好ましくは中性pHを有する脱イオン水である。
【0148】
本発明の種々の実施形態は、追加の添加剤を更に含んでいてもよく、この添加剤には、シリコーン溶液(例えばジメチコーン及びシクロメチコーン)、シリコーンエマルジョン、染料、香料、塩基性pH調整剤、例えばアンモニア、モノ-、ジ-及びトリ-アルキルアミン、モノ-、ジ-及びトリ-アルカノールアミン、アルカリ金属及びアルカリ土類金属水酸化物(例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、モノエタノールアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン);及び酸性pH調整剤、例えば鉱酸及びポリカルボン酸(例えば、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、クエン酸、グリコール酸及び乳酸)を包含するがそれらに限定されないpH調整剤;ビタミン、例えばビタミンA、ビタミンE及びビタミンC; ポリアミノ酸及び塩、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、防腐剤、例えばGermallプラス及びDMDMヒダンドイン、及びサンスクリーン剤、例えばアミノ安息香酸、アロベンゾン(arobenzone)、シノキセート(cinoxate)、ジオキシベンゼン、ホモゼレート(homosalate)、アントラニル酸メチル、オクトクリレン(octocrylene)、メトキシ桂皮酸オクチル、サリチル酸オクチル、オキシ安息香酸エステル、パジメート(padimate) O 、フェニルベンゾイミダゾール、スルホン酸、スリゾベンゾン(sulisobenzone)、二酸化チタン及びサリチル酸トロメタミンが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0149】
特定の非限定的実施形態において、本発明は、スルファジアジン銀、不溶性亜鉛塩、可溶性亜鉛塩及びキンセンカ油を含有する創傷治癒局所用クリームを提供する。別の非限定的実施形態において、本発明は、スルファジアジン銀、不溶性亜鉛塩、可溶性亜鉛塩、キンセンカ油、及びクルクミン化合物などの抗炎症剤を含有する創傷治癒局所用クリームを提供する。
【0150】
本発明はまた、スルファジアジン銀、不溶性亜鉛塩、可溶性亜鉛塩、キンセンカ油、並びにベンジルアルコール及び1,3-プロパンジオール又はオクタンジオール又はデカンジオールの相乗的組み合わせ(これらは抗真菌活性をも向上させる)を含有する抗微生物性、創傷治癒性、抗炎症性の局所用クリームを提供する。
【0151】
種々の実施形態において、組成物は、銀放出化合物を更に含有する。他の実施形態において、組成物は、安定化剤を更に含有する。
【0152】
クリーム製品の非限定的な例は、白色ワセリン(2〜20%)、脂肪アルコール(2〜20%)、エモリエント剤(1〜10%)、乳化剤(0.5〜10%)、保湿剤(2〜15%)、防腐剤(0.1〜0.5%)、及び
100%にするのに適量の脱イオン又は蒸留水を更に含んでいてもよい。脂肪アルコールには、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール及び他の公知の脂肪アルコールが含まれる。エモリエント剤には、ミリスチン酸イソプロピル、ラノリン、ラノリン誘導体、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル及び他の公知のエモリエント剤が含まれる。乳化剤には、モノオレイン酸ナトリウム及びポリオキシ40ステアレートが含まれる。保湿剤には、プロピレングリコール、ソルビトール又はグルセリン、又はその混合物が含まれる。適切な水溶性防腐剤には、パラベン、ソルビン酸、安息香酸、ジアゾリジニル尿素及びカルバミン酸ヨードプロピルブチル (Germal+)が含まれる。
【0153】
次の表は、スルファジアジン銀、亜鉛塩、ベンジルアルコール及び植物性成分を含有する局所用創傷治癒組成物のための成分の一般的な非限定的処方範囲を与える。
【表47】
【0154】
局所用創傷治癒組成物のための特定の非限定的処方を、次の表に与える。
【表48】
【0155】
下記に与えられるものは、局所用創傷治癒組成物の別の非限定的な例である。
【表49】
【0156】
本発明はまた、ベンジルアルコール、植物性成分及びミコナゾールなどの抗真菌剤を含有する抗真菌のおむつかぶれ用クリーム及び軟膏を与える。種々の局所用抗真菌剤を本発明に使用することができ、それには、ミコナゾール、オキシコナゾール、スルコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、ケトコナゾール、セルタコナゾールフルコナゾール及びアンホテリシンBが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【表50】
【表51】
【0157】
4.13 動物用製品
一部の非限定的な実施形態では、本発明は、任意の家畜のケアのための動物用製品を提供するが、該家畜には限定するものではないが、ネコ、イヌ、トリ、げっ歯類、ウサギ、ウマ、ウシ及び畜牛、ヒツジ、ヤギ等が含まれる。
【0158】
本発明を使用してよい動物用ケア製品の非限定的例には、ペット用シャンプー、ボディワイプ、イヤーワイプ及びアイワイプを含むペット用クレンジングワイプ、デンタルワイプ、歯磨剤、イヤークリーニングリキッド、ケージクリーナー、粗相(housebreaking accident)用の表面クリーナー、局所用クリーム、軟膏、乳腺炎処置用の乳頭浸漬液(teat dip)、及びペットの皮膚に適用される液体(例えば“ボディスプラッシュ”)が含まれる。
【0159】
本発明に基づく動物用ケア組成物は、エモリエント剤、安定化剤、増粘剤、湿潤剤、抗微生物剤、中和剤、界面活性剤、水、シリコーンポリマー、アルコール、及びハイドロゲル、抗炎症剤、創傷処置剤、サリチル酸、並びに当技術分野で周知と思われる追加的成分からなる群から選択される一種又は(好ましくは)二種以上の成分を更に含んでいてもよい。
【0160】
ペットケア製品に含まれていてもよい追加的成分の特定の非限定的例には、パーソナルケア製品について上記に列挙した成分が含まれる。
【0161】
本発明の特定の非限定的実施形態において、組成物は乳腺炎を処置するための乳頭浸漬液に調製することができる。乳頭浸漬液の一般的処方は、下記の通りである。
【表52】
【0162】
乳頭浸漬液に使用される抗刺激剤には、パンテノールを併用した亜鉛塩、又はショウガ根エキス(symrelief)を併用したビサボロール、又は亜鉛塩を併用したsymreliefが含まれていてもよいが、これらに限定されるものではない。ベヒクル中のゲル化剤には、天然ガム、デンプン、ペクチン、カンテン及びゼラチンなどの天然ゲル化剤が含まれていてもよいが、これらに限定されるものではない。抗微生物性植物性成分には、レモングラス油、オレンジ油及びフルーツ酸、例えば、クエン酸及び乳酸、フェノキシエタノール(セージ油の構成成分)が含まれていてもよいが、これらに限定されるものではない。下記の表は、処方の種々の非限定的例をまとめたものである。
【表53】
【表54】
【表55】
【表56】
【表57】
【0163】
4.14 家庭用/工業用製品
一部の非限定的実施形態において、本発明は、上記配合物を含む家庭用/工業用製品を提供する。
【0164】
本発明を使用してよい家庭用/工業用製品の非限定的実施形態には、濃縮液体クリーナー及びスプレークリーナー、クリーニングワイプ、食器洗浄リキッド、食器洗浄器用洗剤、スプレーモップリキッド、家具艶出し剤、室内用塗料、屋外用塗料、埃取りスプレー、洗濯用洗剤、柔軟剤、ラグ/布製品クリーナー、窓及びガラス用クリーナー、便器用クリーナー、液体/クリームクレンザーなどの家庭用クリーナーが含まれる。特定の実施形態において、本発明は、果物及び野菜を食用に供する前に清浄にするために設計された食品用洗剤用製品に使用することもできる。「家庭用製品」は、個々の消費者によって使用されるパーソナルケア製品以外の製品である。「工業用製品」は、工業において使用される製品を表す。
【0165】
本発明に基づく家庭用/工業用製品は、界面活性剤、ビルダー(例えば、封鎖性ビルダー、沈降性ビルダー、イオン交換ビルダー)、溶媒、増粘剤、研磨剤、酸、塩基(アルカリ)、抗微生物剤、ソープ、漂白剤、酵素、防腐剤、及び起泡剤、並びに当技術分野で周知と思われる追加的成分からなる群から選択される一種又は(好ましくは)二種以上の成分を更に含んでいてもよい。
【0166】
本発明の種々の非限定的実施形態において、組成物は、界面活性剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、アルキルスルフェート、アルキルジフェニルオキシドジスルホン酸塩(例えば、Dow Chemical社のDOWFAXシリーズ)、アルキルベンゼンスルホン酸、アルコールエトキシスルフェートなどのアニオン界面活性剤;カチオン界面活性剤;第二級アルコールエトキシレート(例えば、Dow Chemical社のTERGITAOLシリーズ)又はアルキルポリグルコシド(例えば、Dow Chemical社のTRITONシリーズ)などの非イオン界面活性剤;又はイミダゾリン又はベタイン化合物などの両性界面活性剤を更に含んでいてもよい。
【0167】
本発明の種々の非限定的実施形態において、組成物は、溶媒、例として、しかしこれらに限定されることなく、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、又はブタノールなどのアルコール;芳香族炭化水素、プロピレングリコール、塩化メチレン、アセトン、石油蒸留物及び/又はグリコールエーテルなどの炭化水素を更に含んでいてもよい。
【0168】
本発明の種々の非限定的実施形態において、組成物は、増粘剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、ポリエチレングリコール、メトキシポリエチレングリコール及び/又はヒドロキシエチルセルロースを更に含んでいてもよい。
【0169】
本発明の種々の非限定的実施形態において、組成物は、研磨剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、シリカ、長石又は方解石を更に含んでいてもよい。
【0170】
本発明の種々の非限定的実施形態において、組成物は、酸、例として、しかしこれらに限定されることなく、酢酸、ヒドロキシ酢酸、リン酸、塩酸を更に含んでいてもよい。
【0171】
本発明の種々の非限定的実施形態において、家庭用/工業用製品に用いる組成物は、塩基(アルカリ)、例として、しかしこれらに限定されることなく、アンモニア又は炭酸水素ナトリウムを更に含んでいてもよい。
【0172】
本発明の種々の非限定的実施形態において、家庭用/工業用製品に用いる組成物は、抗微生物剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、パーソナルケア組成物に関して上記に記載の化合物、並びにマツ油及び次亜塩素酸ナトリウムを更に含んでいてもよい。
【0173】
本発明の種々の非限定的実施形態において、家庭用/工業用製品に用いる組成物は、漂白剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、過炭酸ナトリウム及び過ホウ酸ナトリウムを更に含んでいてもよい。
【0174】
本発明の種々の非限定的実施形態において、家庭用/工業用製品に用いる組成物は、酵素、例として、しかしこれらに限定されることなく、プロテアーゼ又はリパーゼを更に含んでいてもよい。
【0175】
本発明の種々の非限定的実施形態において、家庭用/工業用製品に用いる組成物は、防腐剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、ブチル化ヒドロキシトルエン、グルタルアルデヒド及びEDTAを更に含んでいてもよい。
【0176】
本発明の種々の非限定的実施形態において、家庭用/工業用製品に用いる組成物は、起泡剤、例として、しかしこれらに限定されることなく、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンを更に含んでいてもよい。
【0177】
特定の非限定的実施形態において、本発明は、下記の表記したような活性成分の濃度を有する表面クリーナー、並びに個々の濃度とするために希釈することができるこれら処方の濃縮原液を提供する。
【0178】
以下の表58Aはベンジルアルコール、フルーツ酸及びビグアニドを含有する表面殺菌剤組成物のための一般的配合を提供する。
【表58A】
【0179】
表58Bはストック表面クレンザーの一般的配合を提供する。
【表58B】
【0180】
使用レベルは、ストック溶液1〜5オンス(1オンス=29.57ミリリットル)を水1ガロン(1ガロン=3.785リットル)に希釈することである。表58Cはストック表面クレンザーの別の配合を提供する。
【表58C】
【0181】
4.15 医療用デバイス
一部の非限定的な実施例において、本発明は上記の配合物を有する医療用デバイスを提供する。
【0182】
医療用デバイスのインプラントは、移植部位で迅速な炎症反応を引き起こす。これは医療用デバイスの表面上のバイオフィルムの形成を結果的にもたらし得る。医療用デバイスの表面上のバイオフィルムは、微生物のための受容器官として機能し、微生物付着をもたらす。インプラントされた医療用デバイスの周辺の炎症の防止は、デバイス上の細菌付着を予防し得る。これは該デバイスを抗炎症剤及び抗微生物剤で被覆し及び/又はこれらに含浸することで、該デバイスの周辺を炎症及び感染フリーな環境に保つことにより達成され得る。
【0183】
ベンジルアルコール、1,3プロパンジオール及びTHC(クロルヘキシジン及び銀塩のような他の抗微生物剤を含む又は含まない)の相乗的組合せを含む抗炎症性抗微生物性組成物は、カテーテル、創傷包帯、ソフトティッシュパッチのような医療用デバイスを被覆するかまたはこれらを含浸するために使用することができる。
【0184】
(実施例)
5. 実施例
下記に記載する本発明の特定の実施例を参照することにより、本明細書の詳細な説明に組み込む。
【0185】
実施例は、Softsoap(登録商標)又はDial(登録商標)soapに言及することがある。Softsoap(登録商標)は、水、ラウレス硫酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、デシルグルコシド、塩化ナトリウム、香料、DMDMヒダントイン、PEG-120メチルグルコースジオレエート、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、硫酸ナトリウム、ポリクオタニウム-7、クエン酸、ポロキサマー124、PEG-7グリセリル、ココエート、ベンゾフェノン-4(benzophenine-4)、及び着色剤を含む市販の液体ソープである。Dial(登録商標)soapは、市販の液体ソープであり、Dial(登録商標)抗菌物ハンドソープは、活性成分として、0.15%のトリクロサンを含み、且つ非活性成分は、水、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、デシルグルコシド、コカミドプロピルベタイン、グリセリン、塩化ナトリウム、PEG-18グリセリルオレエート/ココエート、香料、コカミドMEA、DMDMヒダントイン、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム及び着色剤である。
【0186】
実施例1
この実施例は、1,3-プロパンジオールと一緒の及びそれなしでの、ベンジルアルコール及びGSEの相乗効果の評価を与える。
【0187】
下記の防腐組成物を製造し、pHを5.0に調整し、親水性クリームベースに加え、そしてクリームに最も多く見られ、且つ根絶するのが困難であるクロコウジカビ(Aspergillus niger)(真菌)及びカンジダに対するその効力を試験した。使用した特定の方法は実施例6に記載されている。すべての防腐剤のpHを4.5〜5.0に調整した。1〜2%の防腐剤を用いた。
【表59】
【0188】
結論:GSE及びベンジルアルコールは相乗効力を示す。1,3-プロパンジオールは溶液を透明にし、活性を向上させる。相乗活性はベンジルアルコールZemea(登録商標)混合物とGSEとの間でも認められる。
実施例2
この実施例は、ベンジルアルコール(合成)及びGSE及び1,3-プロパンジオール(合成)の相乗効果の評価を与える。
【表60】
【0189】
結論:GSEと一緒にした合成ベンジルアルコール及び1,3-プロパンジオールは、天然成分を用いた処方と同様の効力を示す。
【0190】
実施例3
この実施例は、種々の芳香性及び無香性の植物性成分とベンジルアルコール及びZemea(登録商標)との相乗効果の評価を与える。
【0191】
無香性GSEとベンジルアルコール−Zemea(登録商標)混合物との間の相乗作用がGSE又は他の植物性成分にも特有のものであるかどうかを確認するために、下記の植物性成分を試験し、結果を下記に示した。
【0192】
下記の表は、個々の植物性成分のクロコウジカビに対する効力の要約を与える。
【表61】
【0193】
下記の表は、ベンジルアルコール−Zemea(登録商標)と組み合わせた植物性成分のクロコウジカビに対する効力の要約を与える。
【表62】
【0194】
結論:試験した植物性成分のうち、レモングラス油、シナモン油及びTHCだけが、ベンジルアルコール−Zemea(登録商標)(BA-Z)組み合わせと併用して相乗作用を示す。
【0195】
実施例4
この実施例は、(1) ベンジルアルコール、GSE及びZemea(登録商標);及び (2) ベンジルアルコール、GSE及びグリセリンの効力に対する、フルーツ酸(乳酸)の効果の評価を与える。グリセリンは、GSE及び乳酸のための溶媒として用いた。試験細菌としてクロコウジカビを用いた。
【表63】
【0196】
結果:グリセリン、又はZemea(登録商標)、又はZemea(登録商標)及びエチルアルコールの何れかと組み合わせたGSE及び乳酸の溶液では、顕著な相乗活性が認められなかった。グリセリン又はZemea(登録商標)と組み合わせたベンジルアルコール及び乳酸もまた、顕著な活性がなかった。しかしながら、(1) GSE、乳酸、Zemea(登録商標)及びベンジルアルコール;並びに(2)GSE、乳酸、グリセリン及びベンジルアルコールの間で、顕著な相乗活性が認められた。
【0197】
実施例5
この実施例は、GSE、Zemea(登録商標)、レモングラス油及び乳酸の組み合わせにベンジルアルコールを加えることの効果についての評価を与える。
【表64】
【0198】
結論:ベンジルアルコールは、GSE、Zemea(登録商標)、レモングラス油及び乳酸の組み合わせと併用して相乗活性を示す。
【0199】
実施例6
この実施例は、種々の防腐組成物の防腐効力を試験する方法を説明する。
【0200】
方法1. トリプチカーゼ大豆ブロス(TSB)中で培養した細菌の終夜培養物をTSBで希釈して、108 CFU/ml細菌培養物を得た(Sabaraudデキストロースブロス中で培養したイースト及び真菌、即ちカンジダ及びクロコウジカビを希釈して、1 x 107 cfu/ml細菌培養物を得た)。試験試料用として、10 gのクリームに1〜1.5 %の防腐剤を加えて十分に混合した。この試料から、1 gのアリコートを10 mlの滅菌済みプラスチック培養チューブに入れ、0.1 ml(100マイクロリットル)の試験用接種菌液を添加し、均一に混ざるまでボルテックスした。次いでチューブを次の温度でインキュベータに入れた:即ち、クロコウジカビについては300℃、残りの3種の微生物については370℃である。すべてのチューブを、細菌については1日間、真菌及びイーストについては2日間にわたりインキュベートした。インキュベーション期間の最後に、9.0 mlの中和剤入りButterfieldリン酸緩衝溶液をインキュベートした培養物試料に加え、完全に混合するまでボルテックスした。試料を段階希釈し、次いでトリプチカーゼ大豆寒天(TSA)プレートに広げた。プレートを37℃の温度で24〜48時間インキュベートし、カウントを読み取った。プラセボクリームを同様に試験して、対照として使用した。
【0201】
実施例7
この実施例は、GSE、乳酸、ベンジルアルコール及びZemea(登録商標)を含有する防腐組成物に抗炎症性及び抗真菌性テトラヒドロ‐クルクミノイドを添加する効力を示す。
【0202】
クルクミノイドは黄色なので、パーソナルケア組成物には適さないことがある。従って、黄色のクルクミノイドから誘導される無色の化合物であるテトラヒドロクルクミノイドを評価した。本発明に記載される天然防腐剤と一緒に、抗炎症性クルクミノイドを使用することは、汚染微生物を根絶することによってパーソナルケア製品の腐敗を防ぐだけでなく、製品中の成分により引き起こされる皮膚の刺激及び炎症を低減することもできる。下記に列挙する典型的な、しかし非限定的な、クルクミノイドを本発明に用いることができる:テトラヒドロクルクミン、テトラヒドロデメトキシ−クルクミン、テトラヒドロビスデメトキシクルクミン及びその混合物。
【表65】
【0203】
結論:テトラヒドロクルクミノイドは、GSE、乳酸、Zemea(登録商標)及びベンジルアルコールを含有する組成物の活性を向上させる。
【0204】
実施例8
この実施例は、レモングラス油、GSE及び乳酸を含有する組成物に対して、種々の溶媒を添加する効果を示す。使用する溶剤は、(1)グリセリン、(2)ベンジルアルコール、(3)オクトオキシグリセリン(Sensiva)及び(4) Zemea(登録商標)+オクトオキシグリセリンである。
【表66】
【0205】
結論:GSE、レモングラス油及び乳酸の組み合わせにベンジルアルコールを添加することは、クロコウジカビ及びC.アルビカンス対して高い効力を示す。ベンジルアルコールなしでSensivaを添加することは、C.アルビカンス対して効果的であるが、クロコウジカビに対しては効果的でない。
【0206】
実施例9
この実施例は、高濃度 (0.15 %)のテトラヒドロクルクミノイド(THC)と併用しての、ベンジルアルコール及びGSEの相乗効果の評価を与える。
【表67】
【0207】
結論:GSEにTHCを添加した場合に、向上された活性は認められなかった。高濃度のベンジルアルコール及びTHCは、クロコウジカビ及びカンジダ・アルビカンスの両方に対して相乗活性を示す。顕著な相乗作用がC.アルビカンスに対して認められる。高濃度のベンジルアルコールもまた、Zemea(登録商標)と併用して、C.アルビカンスに対して相乗活性を示す。
【0208】
実施例10
この実施例は、THCを含有する防腐剤に対するPSOの効力を与える。
【表68】
【0209】
結論:GSE、Zemea(登録商標)、ベンジルアルコール及び乳酸を含有する防腐剤(防腐剤15)への化合物種子油及びTHCの添加は、C.アルビカンス対して向上された効力を示した。
【0210】
実施例11
この実施例は、ベンジルアルコール、Zemea(登録商標)及び植物性成分の組み合わせを含む種々の製品の効力を評価する。
【0211】
具体的には、GSE、桂皮植物に由来するベンジルアルコール、トウモロコシ糖に由来する1,3-プロパンジオール(Zemea(登録商標)、DuPont Tate and Lyle)、抗炎症剤及び CRMN(特に白色テトラヒドロクルクミノイド)を含む無香性の抗炎症性防腐組成物を評価した。下記の防腐組成物を作り、細菌、真菌及びイーストに対して試験した。
【表69】
【0212】
実施例12
この実施例は、ベンジルアルコール及びZemea(登録商標)と併用しての、種々の芳香性及び無香性の植物性成分のC.アルビカンスに対する相乗活性の評価を与える。
【0213】
下記の処方をクリームに加えた。pHを4.5〜4.7に調整し、実施例6に記載した方法1を用いて処方を防腐活性について試験した。無香性の植物性成分、例えばザクロ種子油(PSO)、食用植物抽出物の混合物であるケフィプロテクト(Kefiprotect)(KP)及びテトラヒドロクルクミノイド(THC)、及び芳香性の植物性成分、例えばレモングラス油(LGO)、バジル油(BA)及びシナモン油(CO)を試験した。植物性成分単独を2.5 % エタノールに溶解し、試験用クリームに用いた。防腐剤を含有する香油は、スキンクレンザー及びシャンプーに用いることができる。
【表70】
【0214】
結論:PSO以外のすべての無香性の植物性成分(抗炎症剤)は、ベンジルアルコール及びZemea(登録商標)組み合わせとの併用で相乗作用を示した。この試験においてPSO を極めて低い濃度で用いた。
【0215】
実施例13
この実施例は、スキンクレンザー及び局所用クリームに使用される植物性の抗微生物性及び抗炎症性(AM-AI)組成物を評価する。下記の表は、スキンクレンザーのための AM-AI 組成物の一般的処方を与える。約8〜約10% をスキンクレンザーに加える。
【表71】
【0216】
下記の表は、下記の成分を含有する特定のAM-AIスキンクレンザー処方を与える。これらを製造して試験した。
【表72】
【0217】
実施例14
この実施例は、黄色ブドウ球菌に対する、種々のAM-AI組成物を含有するソープの急速効力(30秒殺滅)の評価を与える。
【0218】
方法2: 8% の各 AM-AI処方を92%のプレーンソープ(市販の Softsoap(登録商標))に加え、混合し、NaOH で pH を3.2〜3.3に調整した。ソープをそれらの効力について次のように試験した。108 cfu/ml細菌培養物0.1 ml及び0.1 mlのウシ血清の混合物を滅菌済み培養チューブに入れた。0.8 mlの試験するソープ処方をチューブに加え、30秒間ボルテックスした。9.0 mlの薬剤無効化液(DNF)をチューブに加えて、ソープの活性を無効化し、このチューブをボルテックスし、DFNで段階希釈した。0.5 mlの希釈溶液をトリプチカーゼ大豆寒天プレート上に広げ、37℃で24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。どの AM-AI 処方も含まないプレーンソープ及びリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を、培養物と共に同様にインキュベートし、同様の条件下で処理した。
【表73】
【0219】
対照(PBS)における細菌増殖は、1.3〜1.7 x 107 の範囲にある。
【0220】
実施例15
この実施例は、ソープの効力に対する pH の効果を評価する。AMI-7 及び AMI-16 ソープを、実施例14に記載したように試験した。
【表74】
【0221】
結論:効力は、pHが上昇するにつれて低減する。ソープ組成物は 5.0 未満のpHにおいてより効果的である。
【0222】
実施例16
この実施例は、植物性成分と、ベンジルアルコール及びZemea(登録商標)との種々の相乗的組み合わせを含有するソープの効力の評価を与える。
【0223】
植物性成分、例えばシナモン油(CO)、レモングラス油(LG)、バジル油(BO)、ザクロ種子油(PO)及び食用植物抽出物の混合物 Kefiprotect(KP)を、合成ベンジルアルコール(BA)及び Zemea(登録商標)と組み合わせた。これらの処方をプレーンソープに配合した。30秒の暴露の後、黄色ブドウ球菌に対するそれらの活性を、上記の方法2を用いて測定した。全ての pH は3.8〜4.0の範囲であった。
【0224】
下記のクレンザー組成物を製造し、30 秒の暴露時間後の効力について試験した。
【表75】
【0225】
結論:すべてのソープ処方は、顕著な活性を示した。
【0226】
実施例16A
この実施例は、リン脂質 PTM を含有するソープの処方を与える。
【表76】
【0227】
実施例17
この実施例は、即効性の植物性成分 AM-AI ハンド殺菌ローションを与える。下記の表は、GSE、ベンジルアルコール、Zemea、THC 及びココナツ系リン脂質を含むハンド消毒ローション用の AM-AI組成物のための一般的処方を与える。
【表77】
【0228】
下記の処方を製造した。pH を5.0 に調整した。
【表78】
【表79】
【0229】
効力の評価。方法2を用いてこれらのハンド消毒ローションを試験した。
【表80】
【0230】
対照(PBS)における細菌増殖は、2.0〜2.2 x 107 の範囲にある。
【0231】
実施例18
この実施例は、局所用クリーム用の AM-AI組成物のための一般的な及び特定の処方を説明する。
【表81】
【表82】
【0232】
【0233】
実施例19
この実施例は、アルコール系ハンド消毒組成物のための処方を与える。
【表83】
【0234】
この実施例はまた、GSE、ベンジルアルコール、Zeme(登録商標)、THC 及びココナツ系リン脂質を含有するハンドアルコール系消毒(AHS)組成物のための処方を与える。
【表84】
【0235】
下記の特定の処方を製造した。
【表85】
【0236】
効力の評価。方法2を用いて、これらのアルコールハンド殺菌剤を試験した。
【表86】
【0237】
対照(PBS)における細菌増殖は、2.0〜2.2 x 107 の範囲にある。
【0238】
実施例20
この実施例は、AM-AI局所用クリームアクネトリートメントのための処方を与える。
【表87】
【0239】
実施例21
この実施例は、AM-AI動物用製品のための一般的な及び特定の処方を与える。
【表88】
【表89】
【表90】
【表91】
【表92】
【0240】
乳腺炎処置ローションの抗菌活性を、下記の方法を用いて評価した。
【0241】
方法3. トリプチカーゼ大豆寒天(TSA)プレートに、108 cfu /ml 細菌 0.3 ml を播種し、室温で 10 分間乾燥させた。0.3 mlのローションをプレートの表面に均一に塗布した。プレートを 37℃で1時間インキュベートした。プレートを 9.4 mlの薬剤無効化液(DNF)で リンスした。リンス液を回収し、段階希釈した。希釈物を TSA 上に広げた。次いでプレートを 37℃で24〜48時間インキュベートした。対照として、0.3 ml の TBS をプレート上に一様に広げ、ローションと同じ方法で処理した。
【表93】
【0242】
下記のウシ乳頭浸漬溶液を製造した。
【表94】
【0243】
実施例22
この実施例は、局所用クリーム製品のための特定の処方を与える。
【表95】
【0244】
実施例23
この実施例において、中心静脈ポリウレタンカテーテルを下記の溶液で被覆し、効力について試験した。
【表96】
【0245】
カテーテルを、次の阻止域試験法を用いてその抗菌活性について試験した。長さ 0.5cm のカテーテルセグメントを、それらが細菌増殖を抑制する能力について、寒天拡散アッセイを用いてインビトロで試験した。108 cfu/ml 細菌培養物(C.アルビカンスについては 106 cfu/m)を播種したTSA プレートに、試験するカテーテルセグメントを垂直に埋め込んだ。抑制活性の保持を評価するために、最初の日に阻止域を記録した後に、カテーテルセグメントを毎日新しい TSA プレートに移した。次いで阻止域を測定した。
【表97】
【0246】
結論:ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール及び THC は効力を向上させる。
【0247】
実施例24
この実施例は、ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール及び植物性成分(精油、フルーツ酸及び植物性成分抽出物)を含有する抗微生物組成物による急速抗菌活性の評価を与える。
【0248】
方法A.0.8 ml の試験溶液を、0.1 ml の細菌培養物 (108 cfu/ml) 及び 0.1 ml のウシ血清と混合し、15 秒間ボルテックスした。次いで 9 ml の薬剤不活性化液 (DNF)を加え、DNF で段階希釈し、トリプチカーゼ大豆寒天(TSA)プレート上に広げた。プレートを 37 ℃で24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。対照のために、ゲルベースを単独で用いた。ゲルベース (Base 26) は、水中に 0.2% ヒドロキシメチルプロピルセルロース及び0.2% ポリクオタニウム10 及び 0.5% 1,3-プロパンジオールを含有する。
【0249】
表98は、ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール、フルーツ酸及び植物性成分を含有する水性ハンド殺菌剤のための一般的処方を与える。
【表98】
【0250】
表99は、水性ハンド殺菌剤のための特定の処方を与える。
【表99】
【0251】
表100は、ベンジルアルコール、1,3-プロパンジオール、フルーツ酸及び植物性成分を含有する水性ハンド殺菌剤のための追加の特定の処方を与える。
【表100】
【0252】
表101は、種々の植物性成分を含有する水性ハンド殺菌剤の黄色ブドウ球菌に対するインビトロ急速(15 秒)抗菌効力の評価を与える。
【表101】
【0253】
表102は、高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤の濃縮原液のための一般的処方を与える。濃縮原液は、種々のパーソナルケア製品において 0.2〜20% (w/w) の範囲の量で用いられる。
【表102】
【0254】
表103は、高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤の濃縮原液のための一般的処方を与える。
【表103】
【0255】
表104は、高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤についてのインビトロ急速殺滅(15秒) データを与える。
【表104】
【0256】
これらの結果は、植物性成分、特にGSE及びザクロ種子抽出物が、ベンジルアルコール及びフルーツ酸と組み合わせて用いる場合に良好な結果を示すことを実証している。フルーツ酸と一緒の高濃度のベンジルアルコールは、植物性成分抽出物なしでも効果的である。
【0257】
表105は、高濃度のベンジルアルコールを含有する水性ハンド殺菌剤の
特定の処方を与える。
【表105】
【0258】
実施例25
この実施例は、フルーツ酸と一緒の及びそれなしでの、(1) ベンジルアルコール及びフルーツ酸;並びに(2) ベンジルアルコール及びビグアニド又は塩化ベンザルコニウムの組み合わせの相乗的な抗菌活性の評価を与える。
【0259】
この実施例は、種々の薬剤の、単独及び組み合わせでの、急速(15秒)抗菌活性を、水性ゲルベース(ベース26)中で、試験微生物として黄色ブドウ球菌を用いて評価する。一つの試験方法(方法A)では、0.8 ml の細菌培養物(108 cfu/ml)及び 0.1 mlのウシ血清がもちいられる。溶液を 15秒間ボルテックスし、次いで 9.0 mlの薬剤無効化液(DNF)を加えた後、DNF で段階的に希釈し、TSA プレート上に広げた。プレートを37℃で24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。対照のために、ベースを単独で用いた。
【0260】
表106は、微生物黄色ブドウ球菌に対する急速抗菌活性(対照増殖からの log10 減少)を与える。
【表106】
【0261】
データは次のことを示している。ベンジルアルコールは 1% 及び 1% 以上で、クエン酸及び乳酸と一緒に相乗的活性を示す。1,3-プロパンジオールは溶液を透明にし、且つ安定化する。塩化ベンザルコニウム(BZC)及びクロルヘキシジンは、ベンジルアルコール及びフルーツ酸と一緒に相乗的活性を示す。
【0262】
表107は、ベンジルアルコール及び種々の有機酸の相乗的抗菌活性の評価から得られた結果を与える。
【表107】
【0263】
データは、安息香酸、乳酸及びその組み合わせが、ベンジルアルコールと一緒に相乗的活性を示すことを実証している。これに関して、有機酸アスコルビン酸は、これに関して効果がなかった。
【0264】
実施例26
この実施例は、塩化ベンザルコニウムと一緒に又はそれなしで、ベンジルアルコール、フルーツ酸の相乗的組み合わせを含有する即効性水性ハンド殺菌剤を評価する。下記の表は、このような化合物の一般的処方の要約を与える。
【表108】
【0265】
下記の表109は、水性ハンド殺菌剤のための特定の処方を与える。
【表109】
【0266】
データは、ベンジルアルコール、プロパンジオール、クエン酸及び塩化ベンザルコニウムの組み合わせが塩化ベンザルコニウム単独よりも効果的であることを実証している。
【0267】
表110及び111は、水性ハンド殺菌剤のインビトロ急速(15 秒)抗菌効力の評価を与える。
【表110】
【表111】
【0268】
実施例27
この実施例は、ベンジルアルコール、プロパンジオール及びフルーツ酸(BPF) を塩化ベンザルコニウム又はトリクロサンと一緒に又はそれなしで含有する即効性ハンド殺菌ソープの活性を評価する。試験方法は、方法Aとして上記した方法と同じであるが、108 微生物の代わりに109 を用いる。表112は、ハンド殺菌ソープの組成物のための一般的処方の要約を示す。
【表112】
【0269】
表113は、ハンド殺菌ソープの一定の特定処方を与える。
【表113】
【0270】
表114は、ハンド殺菌ソープの黄色ブドウ球菌に対するインビトロ急速(15 秒)抗菌効力の評価を与える。
【表114】
【0271】
表114において、「BZK A」は、BPF を除いた 14BZK 及びフェノキシメタノールを含有するソープ処方である。「TC」はトリクロサンである。データは、トリクロサン及び BZK が BPFと一緒に相乗作用を示すことを実証している。「BZK」は塩化ベンゼトニウムである。「BZK」は塩化ベンザルコニウムである。「BPF」は、ベンジルアルコール、プロパンジオール及びフルーツ酸の組み合わせである。「BPC」は、ベンジルアルコール、プロパンジオール及びクエン酸及びの組み合わせである。
【0272】
実施例28
この実施例は、ベンジルアルコール、プロパンジオール及び乳酸 (BPL) を含有するアルコール系ハンド殺菌剤に関する。下記の表115は、このようなアルコール系ハンド殺菌剤のための一般的処方を与える。
【表115】
【0273】
表116は、アルコール系ハンドサニタイザー(ABHS) の特定の組成物を与える。
【表116】
【0274】
表117は、MRSA に対するアルコール系ハンドサニタイザーのインビトロ急速(15秒)抗菌効力の評価を与える。
【表117】
【0275】
表118は、MRSA 5 に対するインビトロ急速殺滅(15秒)についてのデータを与える。
【表118】
【0276】
実施例29
この実施例は、BPLを含有するアルコール系広域スペクトル即効性ウォッシュオフハンド殺菌剤に関する。
【0277】
規則的及び適切な手洗いは、疾病対策予防センターによって重要な感染コントロール戦略として強調されている。手洗いの順守が増加すると、医療従事者の手による潜在病原菌の運搬が著しく減少することが示されており、その結果として院内感染が著しく減少することになる。研究は、手洗いの順守率が 50% 未満であることを示している。これらの問題に取り組むため、エモリエント剤を含有するアルコール系サニタイザーの使用が推奨されている。時間節約に加えて、アルコール系製品の使用は、感染の減少においてソープ及び水よりも効果的であったと報告した;しかしながら、手が目に見えるほど汚れているか、又はタンパク質及び有機物質で汚染されている場合には、アルコール系ハンドラブ(hand rub) は選択されない。Girou et al, BMJ 325:362-367 (2002); Hilburn et al., Am. J. Infect. Control 31:109-116 (2003) を参照されたい。疾病対策予防センターから刊行された医療従事者向け手の衛生指針は、アルコール系ハンドゲル及びフォームを規則的に使用し、ただし一日を通して時々ソープで手を洗うことを推奨した。その上、アルコール系製品は、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile) などの細菌胞子及び特定の非エンベロープウイルスに対して非常に低い活性を有する。ジフテリアに関連するC.ディフィシル感染は、しばしば、入院患者をケアする医療従事者の手を介して患者の間に伝播されることが報告されている。ソープでの手洗いは、病院職員の手から病原菌を除去することができる。
【0278】
この問題に取り組むために、即効性アルコール(60%) を含有するアルコール系リンスオフ(rinse of)ハンド殺菌剤、即ちベンジルアルコール及びフルーツ酸、エモリエント剤及び発泡剤を含有するリンスオフクレンジング殺菌剤が開発されている。この製品を手に適用すると、アルコールは病原菌を急速に不活化し、且つ1分もたたないうちに蒸発する。次いで手を水で15秒間泡立てた後、洗い流される(rinsed of)。
【0279】
この実施例の組成物は、アルコール系広域スペクトル即効性ウォッシュオフハンド殺菌剤である。表119は、BPL を含有する組成物のための一般的処方を与える。
【表119】
【0280】
表120は、アルコール系ウォッシュオフハンド殺菌剤のための特定の処方を与える。
【表120】
【0281】
表121は、アルコール系広域スペクトル即効性ウォッシュオフハンド殺菌剤の組成物を与える。
【表121】
【0282】
表122は、アルコール系広域スペクトル即効性ウォッシュオフハンド殺菌剤の組成物(ABHS 5-E)を与える。
【表122】
【0283】
表123は、ABHS E 5 のインビトロ急速殺滅(15秒)からの結果を与える。
【表123】
【0284】
実施例30
この実施例は、ベンジルアルコール、フルーツ酸及びビグアニドを含有する表面殺菌組成物を与える。表124は、このような化合物のための一般的処方を与える。
【表124】
【0285】
ビグアニド(Vantocil)、ベンジルアルコール及びフルーツ酸の相乗的活性の評価を行った。下記の成分を、水及びアルキルポリググリコシド界面活性剤(Glucopon)を含有する界面活性剤ベースに加えた(表125参照)。
【表125】
【0286】
表126は、黄色ブドウ球菌に対する表面殺菌剤のインビトロ急速(15秒)抗菌効力についてのデータを与える。
【表126】
【0287】
これらのデータは、Vantocil がベンジルアルコール及びフルーツ酸と一緒に相乗的活性を示すことを提示している。表87は、ビグアニド(Vantocil)、ベンジルアルコール及びフルーツ酸の相乗的活性の更なる評価を与える。次の成分を、水及びアルキルポリググリコシド界面活性剤(Glucopon)を含有する界面活性剤ベースに加えた(表127参照)。
【表127】
【0288】
表128は、黄色ブドウ球菌に対する表面殺菌剤のインビトロ急速(15秒)抗菌効力からの結果を与える。
【表128】
【0289】
結論: Vantocil はベンジルアルコール及びフルーツ酸と一緒に相乗的活性を示す。
【0290】
実施例31
この実施例は、BPL を含有する抗真菌おむつかぶれ用クリーム/抗真菌性スキンクリームを評価する。このクリームは、親水性クリームベース中に次の成分、即ちベンジルアルコール、テトラヒドロクルクミノイド、フルーツ酸及び化学的抗菌剤ミコナゾール、及び防腐濃度のクロルヘキシジン及び BZK を含有する。表129は、抗真菌スキンクリーム 27 のための処方を与える。
【表129】
【0291】
抗真菌クリーム−(AF-27)及びミコナゾールクリーム(AF-M)の効力の評価を行った。AF-M 2% ミコナゾールを、9 及び 15〜21 含有しない以外は27 と同じクリームベースに加えた。
【0292】
方法C:阻止域(試験微生物 C.アルビカンス ATCC #11615)。表130は、阻止域についてのデータを与える。
【表130】
【0293】
方法D:ブタ皮膚方法(試験微生物 C.アルビカンス)における効力の評価。ブタ皮膚片を C.アルビカンス培養物(107 cfu/ml)に浸漬し、37℃で3時間インキュベートした。ブタ皮膚を取り出し、キムワイプ (kimwipes) でブロットし、各片をクリームで覆い、37℃で3時間インキュベートした。インキュベーションの終わりに、各片にDNF(薬剤無効化液)を加え、混合してクリームを除去し、細菌を皮膚にゆるく付着させた。
【0294】
ゆるく付着した細菌:クリームを含む液を除去し、DNF で段階希釈し、アリコートを TSA 上に広げ、24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。
【0295】
強固に付着した細菌:すすいだブタ皮膚にDNFを加え、20分間超音波処理して強固に付着した細菌を除去した。超音波処理後の液体を段階希釈し、TSA 上に広げ、24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。表131は、ブタ皮膚方法(試験微生物C.カンジダ・アルビカンス)における効力の評価を与える。
【表131】
【0296】
方法E:クロコウジカビに対する AF クリームのインビトロ効力。クリームにクロコウジカビ培養物(105 cfu/gm)を接種し、十分に混合し、30℃で24時間インキュベートした。インキュベーション期間の終わりに、DNFを加え、混合し、DNF で段階希釈し、TSA 上に広げ、30℃で 24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。表132は、クロコウジカビに対する AF クリームの効力データ(24時間インキュベーション)を与える。
【表132】
【0297】
結論:ベンジルアルコール、フルーツ酸、ビグアニド及び塩化ベンザルコニウムの相乗的組み合わせの使用により、ミコナゾールの抗真菌活性を顕著に向上させることができる。
【0298】
実施例32
この実施例は、おむつかぶれ用クリームのための種々の処方を与える。
【表133】
【0299】
実施例33
この実施例は、BPL を含有する抗菌性救急処置用クリームのための種々の処方を与える。
【表134】
【0300】
実施例34
この実施例は、BPL 及び植物性成分を含有する種々の抗微生物性/創傷治癒局所用クリームを評価する。表135は、クリーム処方の要約を与える。
【表135】
【0301】
表136は、試験微生物黄色ブドウ球菌に対する抗微生物効力(阻止域)についてのデータを与える。
【表136】
【0302】
実施例35
この実施例は、抗真菌活性を含む広域スペクトル抗微生物活性を有する、ベンジルアルコール及びフルーツ酸を含有する口腔ケア組成物のための処方を与える。
【0303】
ベンチレータ関連肺炎(VAP)は、口腔内病原菌がベンチレータ/気管内チューブに付着することに起因すること、及びクロルヘキシジンなどの抗菌剤を含有する口腔リンス剤の使用によりベンチレータ関連肺炎を予防できることが報告されている。表137は、口腔ケア製品の種々の処方の組成物のための要約を与える。
【表137】
【0304】
表138は、マウスリンス剤 OCP 8の急速抗菌活性(方法A)についてのデータを与える。
【表138】
【0305】
実施例36
この実施例は、BPLを含有する防腐組成物を与える。表139は、濃縮原液及びクリーム製品に用いられる濃縮原液のための一般的処方の要約を与える。
【表139】
【0306】
表140は、種々の防腐組成物(PC)のための処方を与える。
【表140】
【0307】
防腐剤の効力の評価方法.試験方法B: 細菌: 108 CFU/ml 微生物。試験試料として、10g のクリームに防腐剤を1.5〜2% の濃度で加え、十分に混合した。この試料から、1gのアリコートを10mlの滅菌済みプラスチック培養チューブに入れ、0.1ml(100 マイクロリットル)の試験用接種菌液を添加し、均一に混ざるまでボルテックスした。次いでチューブを37℃で24時間インキュベータに入れた。インキュベーション期間の終わりに、9.0 mlの中和剤入りButterfieldリン酸緩衝溶液を、インキュベートした培養物試料に加え、完全に混合するまでボルテックスした。試料を段階希釈し、次いでトリプチカーゼ大豆寒天(TSA)プレートに広げた。プレートを37℃の温度で24〜48時間インキュベートした後、カウントを読み取った。プラセボクリームを同様に試験し、対照として用いた。表141は、黄色ブドウ球菌及緑膿菌に対する防腐組成物の効力を示す。
【表141】
【0308】
実施例37
実施例36は、術前(Pre-Op)スキン殺菌組成物のための種々の処方を与える。これらの組成物は、ベンジルアルコール、フルーツ酸、及びグルコン酸クロルヘキシジン(CHG) 又はポビドンヨード(PVI) などの抗微生物剤の相乗的組み合わせを含有する。
【表142】
【0309】
実施例38
この実施例は、タンパク質性培地の存在下のベンジルアルコール及び柑橘類フルーツ抽出物の相乗的抗菌活性の評価を与える。
【0310】
柑橘類フルーツ抽出物は、PL Thomasから入手した(BiosecurF440D 有機柑橘類フルーツ抽出濃縮物)。次の濃度の化合物を黄色ブドウ球菌培養物(50% TSB及び50% ウシ血清を含有する 108 cfu/mlの培地)に加えた。1分後に、薬剤無効化液(DNF) を加えて混合した。次いで試料を DNF で段階希釈し、TSA プレートに広げ、プレートを37℃で24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。
【表143】
【0311】
データは、ベンジルアルコール及び柑橘類フルーツ抽出物が顕著な相乗作用を示すことを提示している。
【0312】
実施例39
この実施例は、ブタ皮膚モデルにおけるアルコールハンド殺菌剤の評価を与える。この実施例において、Purell(アルコール系ハンドサニタイザー(Gojo))を評価した。更に、第二のPurell 処方、Purell+ (purell ハンドサニタイザー + 2% ベンジルアルコール + 3% zemea + 2% 乳酸) を評価した。
【0313】
この実施例は、ハンドサニタイザーのための ASTM E1174 試験 に類似するブタ皮膚方法を用いて、急速及び持続的活性を測定した。二つの皮膚の対をすすぎ、抗菌ソープで30秒間洗浄した。その対の一片を107cfu/ml細菌培養物30μlで汚染させ、両方を30秒間擦り合せ、30秒間放置して空気乾燥させた。細菌を PBS で溶離し、段階希釈した後にプレートに広げた。これらのコロニー数をベースライン数として用いた。
【0314】
試験溶液の効力を評価するために、同じ一対の皮膚片をすすぎ、非抗菌ソープで洗浄し、上記のように再び汚染させた。30秒の乾燥期間の後、試験される抗菌ソープ 0.5 ml を皮膚の上に置き、擦り合せた。残りの手順は、試料採取液として薬剤無効化液を試験に用いた以外は、ベースライン数のために上記した手順に従った。
【0315】
細菌汚染及び試験溶液の適用を繰り返した(合計5回の適用)が、この方法における唯一の相違は、試験溶液を適用した後に皮膚を室温で5分間放置して乾燥させ、その後に再感染させたことである。5回目の適用及び5分間の乾燥の後、ブタ皮膚を薬剤無効化液ですすいで残留する細菌を溶離した。表144は、ブタ皮膚方法を用い、試験微生物として黄色ブドウ球菌を用いて得た急速及び持続的活性からの結果を与える。
【表144】
【0316】
ASTM E1174 試験による急速及び持続的活性に必要な log10 減少は、急速活性には 2.0 log10 であり、持続的活性には 3.0 log10 である。結論として、Purell への BPL の添加は、活性、特に持続的活性を著しく向上させる。
【0317】
実施例40
この実施例は、本発明の典型的な、しかし非限定的な防腐組成物のための処方を与える。
【表145】
【表146】
【0318】
実施例41
この実施例は、栄養補助食品及び食品用抗菌(NFA)組成物の評価を与える。下記の表は、NFA 防腐組成物 #1の詳細を与える。
【表147】
【0319】
使用濃度は、濃縮液の水中 50〜200 倍希釈である。
【0320】
NFA 1(1〜100倍希釈)の抗菌活性を評価した。100 ul の黄色ブドウ球菌(106 cfu/ml)を1 ml の希釈防腐剤に加え、室温で 1分間放置した。別の組を室温で5分間放置した。適切な時間後に薬剤無効化液を試料に加え、段階希釈した。アリコートをトリプチカーゼ大豆寒天プレートに広げ、37℃で24〜48時間インキュベートした。対照として、防腐剤の代わりに PBS を用い、同様に処理した。
【表148】
【0321】
実施例42
この実施例は、ベンジルアルコール及び柑橘類抽出物を含有する薬用化粧品防腐組成物のための種々の処方を与える。
【表149A】
【表149B】
【表149C】
【0322】
実施例43
この実施例は、栄養補助食品及び食品用防腐(NP)組成物の処方及び評価を与える。具体的には、この処方はベンジルアルコール及び柑橘類抽出物を含有する。
【表150】
【0323】
NP 組成物の効力の評価に用いられる方法は、以下のことを含む。1 ml の NP混合物を黄色ブドウ球菌培養物(0.1 ml の 106 cfu/ml)に加えた。この混合物を1分間ボルテックスした後、薬剤無効化液(DNF) を加え、混合した。次いで混合物を DNF で段階希釈し、TSA プレートに広げた。プレートを37℃で24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。下記の表は結果を与える。
【表151】
【0324】
実施例44
この実施例は、ベンジルアルコール及び柑橘類抽出物を含有する口腔ケア組成物のための処方を与える。下記の表は、リステリンを含む試験組成物(OCP8)の詳細を与える。
【表152】
【0325】
口腔ケア製品の急速殺滅効力の評価を行った。0.8 ml の OCP8 及びリステリンマウスウォッシュを、0.1 ml の 108 cfu/ml 細菌(MRSA) 及び0.1 ml のウシ血清に加えた。15秒間のボルテックスの後、9 ml の薬剤無効化液(DNF) を加え、混合した。次いで試料を DNF で段階希釈し、TSA プレートに広げた。プレートを37℃で24時間インキュベートし、コロニー数を計測した。下記の表は、試験微生物 MRSA に対するマウスリンス OCP8 の急速抗菌(15秒)活性についての結果を与える。
【表153】
【0326】
実施例45
この実施例は、ベンジルアルコール及び植物性成分を含有する水性ハンドサニタイザーの処方及び評価を与える。下記の表は、処方の三つの非限定的な例を与える。
【表154】
【0327】
下記の表は、FDA TEM 方法(上記の方法A)を用いたインビトロ急速殺滅 (15秒) についてのデータを与える。
【表155】
【0328】
方法B。ハンド殺菌剤のための ASTM E1174 試験に類似するブタ皮膚方法を用いた急速及び持続的活性.二つの皮膚の対をすすぎ、抗菌ソープで30秒間洗浄した。その対の一片を107 cfu細菌培養物30μlで汚染させた。両方の片を30秒間擦り合せ、30秒間放置して空気乾燥させた。細菌を PBS で溶離し、段階希釈した後にプレートに広げた。これらのコロニー数をベースライン数として用いた。試験溶液の効力を評価するために、同じ一対の皮膚片を上記のように再び汚染させた。30秒の乾燥期間の後、試験される抗菌ソープ 0.5 ml を皮膚の上に置き、擦り合せた。残りの手順は、試料採取液として薬剤無効化液を試験に用いた以外は、ベースライン数のために上記した手順に従った。細菌汚染及び試験溶液の適用を繰り返した(合計5回の適用)。この方法における唯一の相違は、試験溶液を適用した後に皮膚を室温で5分間放置して乾燥させ、その後に再感染させたことである。5回目の適用及び5分間の乾燥の後、ブタ皮膚を薬剤無効化液ですすいで残留する細菌を溶離した。
【0329】
下記の表は、ブタ皮膚方法(ハンド殺菌剤のための ASTM E1174 試験に類似する)を用いた、微生物黄色ブドウ球菌に対する急速及び持続的活性についてのデータを与える。ASTM E1174 試験による急速及び持続的活性に必要な log10 減少は、急速活性には 2.0 log10 であり、持続的活性には 3.0 log10 である。
【表156】
【0330】
実施例46
この実施例は、親水性クリームの製造を対象とする。
【0331】
下記の処方は、創傷治癒剤を及び抗微生物剤を含まないプラセボクリームである。
【表157】
【0332】
下記の処方は、亜鉛塩及びキンセンカ油を含有する創傷治癒クリーム(W-ZC クリーム)である。
【表158】
【0333】
下記の処方は、スルファジアジン銀を含有する抗微生物クリーム(AgSD クリーム)である。
【表159】
【0334】
下記の処方は、スルファジアジン銀、亜鉛塩及びキンセンカ油を含有する抗微生物及び創傷治癒クリーム(AgSD-ZC クリーム)である。
【表160】
【0335】
下記の処方は、スルファジアジン銀、亜鉛塩、キンセンカ油、及び銀放出剤及び安定化剤を含有するクリーム(AgSD-ZC‐1 クリーム)である。具体的には、このクリームは、銀放出剤として乳酸及び安定化剤として過ホウ酸ナトリウムを含有する。
【表161】
【0336】
下記の処方は、スルファジアジン銀、亜鉛塩、キンセンカ油、銀放出剤として乳酸、銀放出剤として乳酸、安定化剤として過ホウ酸ナトリウム、及び抗真菌活性向上剤としてキンセンカ油を含有するクリーム(AgSD-ZC‐2 クリーム)である。
【表162】
【0337】
実施例47
この実施例は、表面創傷を処置するための局所用クリームの抗菌活性を示す。
【0338】
阻止域試験。トリプチカーゼ大豆寒天プレートに、0.1 ml の 種々の 108 cfu 細菌及び 107 cfu C.アルビカンスを播種した。コルク穿孔器を用いて、プレート上に直径 0.7cmのウェル4個を作った。各ウェルを 0.1 mlのクリームで満たし、プレートを 37℃で24時間インキュベートした。阻止域を測定した。
【表163】
【0339】
結論:銀放出剤、安定化剤を含有するクリーム (AgSD-ZC 1) 及び同上+オクタンジオールを含有するクリーム (AgSD-ZC 2) は、より大きい阻止域を示す。
実施例48
この実施例は、感染した熱創傷の細菌増殖を低減における種々のクリームの効力の評価を与える。
【0340】
ブタ皮膚方法。ブタ皮膚を洗浄し、70% エタノールに15分間浸漬することにより滅菌した。数枚の 1.5cm2片を切り取り、滅菌した生理食塩水ですすいた。円形シリンダー(直径 1cm)をブンゼンバーナーで10秒間加熱し、次いで皮膚の背面に10秒間保持して押し付けた。10分後に、焼けた表面に 10 ul の108 cfu/ml 試験微生物を接種し、37℃で1時間インキュベートした。0.1 gm の種々のクリームを、それぞれ感染した皮膚に塗布し、均一に広げ、次いで37℃で2時間インキュベートした(各グループにつき3枚の皮膚試料を用いた)。次いでクリームを、滅菌した湿潤ガーゼで拭き取って除去した。3枚の皮膚試料を、30 ml の滅菌生理食塩水を入れたチューブに移した(1グループから3枚の皮膚/30 ml)。試料を 10秒間ボルテックスし、皮膚を新しい生理食塩水に取り出し、すすぎ工程を繰り返した。皮膚を、4.0 ml の薬剤無効化培地を含む培養チューブに移し、20 秒間超音波処理して、付着した細菌を皮膚から培地に移行させた。0.5 ml の培地をトリプチカーゼ大豆寒天プレート上に広げた。次いでプレートを 24〜48時間インキュベートし、コロニー数を計測した。
【表164】
【0341】
結論:銀放出剤、安定化剤を含有するクリーム (AgSD-ZC 1) 及び同上+オクタンジオールを含有するクリーム (AgSD-ZC 2) は、より大きい効力を示す。オクタンジオールを含有するクリームは、より高い抗真菌活性を示す。
【0342】
実施例49
この実施例は、熱創傷及び他の表面創傷感染を処置するための、スルファジアジン銀と、ベンジルアルコール、クルクミン、1,3-プロパンジオール、キンセンカ油及び亜鉛塩の相乗的組み合わせとを含有する局所用抗炎症性/創傷治癒/抗微生物組成物を対象とする。
【0343】
熱創傷及び他の表面創傷感染をコントロールするための、創傷治癒特性を有する、広域スペクトルの抗微生物、抗炎症性の局所用クリームを開発するために、スルファジアジン銀、及びベンジルアルコール、テトラヒドロクルクミノイド(THC)、1,3-プロパンジオール(BTCP)、キンセンカ油及び亜鉛塩の相乗的組み合わせを含有するクリームを開発した。pH を 6.3〜6.4 に調整した。プラセボクリームA(下記)は、創傷治癒剤及び抗微生物剤を含まないクリームである。
【表165】
【0344】
下記の処方は、スルファジアジン銀を含有するクリーム (AgSD-A) である。
【表166】
【0345】
下記のクリームは、スルファジアジン銀、一種の不溶性亜鉛塩及び一種の可溶性亜鉛塩、及びキンセンカ油を含有するクリーム (Silvadex 1) である。
【表167】
【0346】
下記のクリームは、スルファジアジン銀、亜鉛塩、キンセンカ油及び 及び BTCP を含有するクリーム (Silvadex 2) である。
【表168】
【0347】
下記の表は、C.アルビカンスに対するクリームの阻止域(mm)を与える。
【表169】
【0348】
結論:BTCP を含有する Silvadex クリームは、オクタンジオールを含有するものよりも効果的である。
【0349】
実施例50
この実施例は、種々のクリームで処置した熱傷ラットにおける創傷治癒及び感染コントロールを対象とする。
【0350】
36 匹のラットを、ケタミン−キシラジン混合物の筋肉内注射 (各50 mg/kg) を用いて全身麻酔した。真ちゅう棒 (20 x 20 x 100 mm) を沸騰水中で 15分間加熱し、加熱した棒の端部を、毛を剃ったラットの背中に 45秒間当てた。創傷面積を計測した。
【0351】
30秒の期間の後、新たに調製した1 ml 当たり 108 cfu を含有する黄色ブドウ球菌 (MTCC 741) の細菌接種材料を、熱創傷面積の部分に1匹当たり200μl の用量で局所適用した。1回だけ感染させた。
【0352】
すべての動物を各グループにつき9匹の異なるグループに分け、感染後4時間に種々の処置を与えた。約1 gm のクリームを各ラットの創傷に毎日2回、12日間、局所適用した。
【0353】
毎日新たなクリームを適用する前に、滅菌した生理食塩水ガーゼで創傷部分を優しく擦ることにより、古いクリーム残留物を除去した。
【0354】
熱創傷/細菌感染を誘導してから12日目に、熱創傷痂疲を外科的に除去した。熱創傷面積を計測した。実験後に、動物を犠牲にした。
【0355】
創傷痂疲を除去した後、36匹のラットすべてから(4つの処置グループすべてから)、綿棒試料を創傷部分の中央から採取し、そして各ラットからの綿棒培養物を栄養寒天プレート上に広げ、プレートを 37℃で24時間インキュベートすることにより、半定量的細菌アッセイを行った。プレート上の細菌増殖を測定した。
【0356】
下記の表は、創傷面積、及び熱傷を受け/種々のクリームで処置したラットの創傷面積中の細菌数の%減少を与える。
【表170】
【0357】
実施例51
この実施例は、汚染された肉に対する NP-CG1 の効力を対象とする。
【0358】
1 cm2の皮膚付きブタ肉(pig flesh) の試料を、大腸菌培養物(104 cfu/ml) に4時間浸漬することにより大腸菌で汚染させた。皮膚/肉を取り出し、拭って乾燥させ、1グループに当たり4片の3つのグループに分けた。各グループを溶液に5分間浸漬し、取り出し、生理食塩水ですすいだ。この溶液は、生理食塩水リンス(グループ1)、FDC-1 リンス(グループ2)、又は市販の野菜果実ウォッシュ(VF ウォッシュ)(グループ3)を含んでいた。FDC-1 リンスの処方を下記に与える。
【表171】
【0359】
次いで各片を培養チューブに移し、15 ml の薬剤無効化液(DNF)を加え、20分間超音波処理して付着した細菌を液に移行させた。段階希釈した後、試料をトリプチカーゼ大豆寒天プレート上に広げ、24時間インキュベートした。下記の表は、グループ間での細菌増殖の程度を与える。
【表172】
【0360】
種々の特許及び非特許文献が本明細書において引用されており、その内容はその全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相乗的に効果的な量の:
(a) 一種以上の植物性成分;
(b) ベンジルアルコール;及び
(c) 1,3-プロパンジオール
を含む防腐組成物であって、
植物性成分対ベンジルアルコールの上記量が、1:1〜1:12の比率で存在し、そして組成物の pH が3〜5 の範囲にある、上記の防腐組成物。
【請求項2】
一種以上の植物性成分が、グレープフルーツ種子抽出物(GSE)、ココナツ由来のリン脂質、クルクミン化合物、ザクロ種子油抽出物、レモングラス油、シナモン油、柑橘類抽出物、及びその組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の防腐組成物。
【請求項3】
フルーツ酸を更に含む、請求項1に記載の防腐組成物。
【請求項4】
溶媒を更に含む、請求項1に記載の防腐組成物。
【請求項5】
溶媒が 1〜70% (w/w) の量で存在する、請求項4に記載の防腐組成物。
【請求項6】
溶媒が、アルコール、水、グリセリン、オクトオキシグリセリン、グリコール、アルカンジオール、及びその混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の防腐組成物。
【請求項7】
抗炎症性植物性成分が、テトラヒドロクルクミン、テトラヒドロデメトキシクルクミン、テトラヒドロビスデメトキシクルクミン、及びその混合物からなる群から選択されるクルクミン化合物である、請求項2に記載の防腐組成物。
【請求項8】
サリチル酸を更に含む、請求項1に記載の防腐組成物。
【請求項9】
相乗的に効果的な量の:
(a) GSE;
(b) ベンジルアルコール;及び
(c) 1,3-プロパンジオール
を含む無香性植物性成分防腐組成物であって、
組成物の pH が3〜5 の範囲にある、上記の無香性植物性成分防腐組成物。
【請求項10】
クルクミン化合物及びザクロ油抽出物からなる群から選択される抗炎症性植物性成分を更に含み、該植物性成分が、低い pH に起因するヒリヒリする効果の感覚を低減する、請求項9に記載の無香性植物性成分防腐組成物。
【請求項11】
フルーツ酸を更に含む、請求項9に記載の無香性植物性成分防腐組成物。
【請求項12】
抗炎症性植物性成分が、テトラヒドロクルクミン、テトラヒドロデメトキシクルクミン、テトラヒドロビスデメトキシクルクミン、及びその混合物からなる群から選択されるクルクミン化合物である、請求項9に記載の無香性植物性成分防腐組成物。
【請求項13】
サリチル酸を更に含む、請求項9に記載の無香性植物性成分防腐組成物。
【請求項14】
20〜70% w/w のベンジルアルコール、20〜70% w/w の1,3-プロパンジオール、3〜30% w/w の植物性成分、及び0〜20% w/w のフルーツ酸を含む、防腐組成物。
【請求項15】
植物性成分が、精油、植物抽出物、及びその個々の構成成分を含む、請求項14に記載の防腐組成物。
【請求項16】
請求項14に記載の防腐組成物を含む、パーソナルケア製品。
【請求項17】
組成物が、パーソナルケア製品中で約1〜5% (w/w)の範囲の濃度で使用される、請求項16に記載のパーソナルケア製品。
【請求項18】
1〜50% w/w のベンジルアルコール、1〜50% w/w の1,3-プロパンジオール、0.5〜10% w/w の植物性成分、0〜20% w/w のフルーツ酸、2.5〜10% w/w のアルカンジオール、及び5〜50% w/w の溶媒を含む、即効性抗微生物組成物。
【請求項19】
植物性成分が、精油、植物抽出物、フルーツ抽出物及びその個々の構成成分を含む、即効性抗微生物防腐組成物。
【請求項20】
請求項18に記載の防腐組成物を含む、パーソナルケア製品。
【請求項21】
組成物が、パーソナルケア製品中で約1〜10% (w/w)の範囲の濃度で使用される、請求項20に記載のパーソナルケア製品。
【請求項22】
請求項8に記載の防腐組成物を含む局所用軟膏を使用する、アクネの処置方法。
【請求項23】
0.5〜5% w/w のベンジルアルコールと、
(a) 0.3〜5.0% w/w の1,3-プロパンジオール及びその誘導体、
(b) 0.04〜0.5% w/w の、クルクミン化合物からなる群から選択される植物性成分、
(c) 0.04〜1.05% w/w の精油、フルーツ抽出物及び植物抽出物、
(d) 0.2〜2.0% w/w のフルーツ酸、及び
(e) 0.5〜2.0% w/w のアルカンジオール
からなる群から選択される一種以上の化合物との相乗的組み合わせを含む、抗真菌局所用クリーム。
【請求項24】
0.5〜5% w/w のベンジルアルコール、0.3〜5.0% w/w の1,3-プロパンジオール及びその誘導体、0.04〜0.5% w/w のテトラヒドロクルクミノイド、及び0.5〜2.0% w/w のフルーツ酸の相乗的組み合わせを含む、抗炎症性医療用デバイス。
【請求項25】
(a) 約0.5〜約10% (w/w) のベンジルアルコール又はその誘導体;及び
(b) 約0.2〜約4.0% (w/w) の植物性成分抽出物
を含む抗微生物組成物であって、ベンジルアルコール及び植物性成分抽出物の組み合わせが相乗的活性を示す、上記の抗微生物組成物。
【請求項26】
フルーツ酸及び精油を更に含む、請求項25に記載の抗微生物組成物。
【請求項27】
フルーツ酸に有機酸が含まれる、請求項26に記載の抗微生物組成物。
【請求項28】
有機酸が、安息香酸及びその誘導体を含む、請求項27に記載の抗微生物組成物。
【請求項29】
有機酸が0.1〜約2.0% (w/w) の範囲の量で存在する、請求項27に記載の抗微生物組成物。
【請求項30】
フルーツ酸が、乳酸、クエン酸及びその組み合わせからなる群から選択される、請求項26に記載の抗微生物組成物。
【請求項31】
精油が、レモングラス、シナモン、バジル、シトロネラ、タイム、ユーカリ、オレガノ、ペパーミント、クローブ、メントール、チモール及びオイカリトープからなる群から選択される、請求項26に記載の抗微生物組成物。
【請求項32】
植物性成分抽出物が、グレープフルーツ種子抽出物、グレープフルーツピール抽出物、ザクロ種子抽出物、柑橘類抽出物、オレガノ抽出物、タイム抽出物、レスベラトロル、クルクミン化合物、緑茶抽出物、白茶抽出物、大豆抽出物、発酵大豆抽出物、アロエ抽出物、及びアロエジュースからなる群から選択される、請求項25に記載の抗微生物組成物。
【請求項33】
合成抗微生物剤を更に含む、請求項25に記載の抗微生物組成物。
【請求項34】
合成抗微生物剤が、第四級アンモニウム化合物、ビグアニド、クロルヘキシジン、ポリヒドロキシメチルビグアニド、バントシル(vantocil)、塩素化フェノール、プロパンジオール及びその誘導体、ヨウ素化合物、銀塩及び抗真菌剤からなる群から選択される、請求項33に記載の抗微生物組成物。
【請求項35】
溶媒を更に含む、請求項25に記載の抗微生物組成物。
【請求項36】
溶媒が、約5〜約70% (w/w) の脂肪族アルコールを含む、請求項35に記載の抗微生物組成物。
【請求項37】
溶媒が、約0.5〜約5% (w/w) の芳香族アルコールを含む、請求項35に記載の抗微生物組成物。
【請求項38】
溶媒が、約2〜約10% (w/w) のグリセリンを含む、請求項35に記載の抗微生物組成物。
【請求項39】
(a) 約2〜約10% w/w のベンジルアルコール及びその誘導体;
(b) 約2〜約4% w/w のフルーツ酸;
(c) 約0〜約10% w/w の1,3-プロパンジオール;
(d) 約0〜約4% w/w の植物性成分抽出物;
(e) 約0〜約1% w/w の精油;及び
(f) 約0〜約5% w/w の合成抗微生物剤
の相乗的組み合わせを含む、抗微生物組成物。
【請求項40】
請求項39に記載の抗微生物組成物を含む、殺菌製品。
【請求項41】
(a) 約30〜約90% w/w のベンジルアルコール及びその誘導体;
(b) 約5〜約70% w/w のフルーツ酸;
(c) 約0〜約50% w/w の1,3-プロパンジオール;
(d) 約0〜約20% w/w の植物性成分抽出物;及び
(e) 約5〜約90% w/w の精油
を含む、即効性抗微生物組成物。
【請求項42】
(a) 約5〜約70% w/w の脂肪族アルコール;
(b) 約1〜約5% w/w のベンジルアルコール及びその誘導体;
(c) 約0.2〜約4% w/w のモノカルボン酸フルーツ酸;
(d) 約0〜約10% w/w のアルカンジオール;
(e) 約0〜約2% w/w の合成抗菌剤(0〜2%);及び
(f) 約20〜約90% w/w の水
を含む、アルコール系スキン殺菌剤。
【請求項43】
約40%〜約80% のベンジルアルコール及びその誘導体、約5%約10% の柑橘類フルーツ抽出物、及び約0%〜約10% (w/w) のグレープフルーツ種子抽出物、及び約0〜約40% のフルーツ酸を含む、抗微生物組成物。
【請求項44】
相乗的に効果的な量の
(a) 銀化合物;
(b) 精油又は個々の構成成分;及び
(c) 一種以上の亜鉛塩
を含む、局所用組成物。
【請求項45】
銀化合物がスルファジアジン銀である、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項46】
精油又は個々の構成成分が、キンセンカ油、クルクミノイド及びその混合物からなる群から選択される、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項47】
一種以上の追加の抗微生物剤を更に含む、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項48】
一種以上のアルカンジオールを更に含む、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項49】
アルカンジオールが、1,3-プロパンジオール、オクタンジオール、デカンジオール及びその混合物からなる群から選択される、請求項48に記載の局所用組成物。
【請求項50】
フルーツ酸を更に含む、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項51】
フルーツ酸が、クエン酸、乳酸及びその混合物からなる群から選択される、請求項49に記載の局所用組成物。
【請求項52】
亜鉛塩が、可溶性亜鉛塩及び不溶性亜鉛塩を含む、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項53】
過ホウ酸ナトリウムを更に含む、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項54】
ベンジルアルコールを更に含む、請求項48に記載の局所用組成物。
【請求項55】
約0.5〜約5.0% のベンジルアルコール、約0.2〜約2.0% のフルーツ酸、約0.2〜約1.0% 植物性成分抽出物、約0.1〜約5.0% の界面活性剤、及び水を含む、食品殺菌クレンザー。
【請求項1】
相乗的に効果的な量の:
(a) 一種以上の植物性成分;
(b) ベンジルアルコール;及び
(c) 1,3-プロパンジオール
を含む防腐組成物であって、
植物性成分対ベンジルアルコールの上記量が、1:1〜1:12の比率で存在し、そして組成物の pH が3〜5 の範囲にある、上記の防腐組成物。
【請求項2】
一種以上の植物性成分が、グレープフルーツ種子抽出物(GSE)、ココナツ由来のリン脂質、クルクミン化合物、ザクロ種子油抽出物、レモングラス油、シナモン油、柑橘類抽出物、及びその組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の防腐組成物。
【請求項3】
フルーツ酸を更に含む、請求項1に記載の防腐組成物。
【請求項4】
溶媒を更に含む、請求項1に記載の防腐組成物。
【請求項5】
溶媒が 1〜70% (w/w) の量で存在する、請求項4に記載の防腐組成物。
【請求項6】
溶媒が、アルコール、水、グリセリン、オクトオキシグリセリン、グリコール、アルカンジオール、及びその混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の防腐組成物。
【請求項7】
抗炎症性植物性成分が、テトラヒドロクルクミン、テトラヒドロデメトキシクルクミン、テトラヒドロビスデメトキシクルクミン、及びその混合物からなる群から選択されるクルクミン化合物である、請求項2に記載の防腐組成物。
【請求項8】
サリチル酸を更に含む、請求項1に記載の防腐組成物。
【請求項9】
相乗的に効果的な量の:
(a) GSE;
(b) ベンジルアルコール;及び
(c) 1,3-プロパンジオール
を含む無香性植物性成分防腐組成物であって、
組成物の pH が3〜5 の範囲にある、上記の無香性植物性成分防腐組成物。
【請求項10】
クルクミン化合物及びザクロ油抽出物からなる群から選択される抗炎症性植物性成分を更に含み、該植物性成分が、低い pH に起因するヒリヒリする効果の感覚を低減する、請求項9に記載の無香性植物性成分防腐組成物。
【請求項11】
フルーツ酸を更に含む、請求項9に記載の無香性植物性成分防腐組成物。
【請求項12】
抗炎症性植物性成分が、テトラヒドロクルクミン、テトラヒドロデメトキシクルクミン、テトラヒドロビスデメトキシクルクミン、及びその混合物からなる群から選択されるクルクミン化合物である、請求項9に記載の無香性植物性成分防腐組成物。
【請求項13】
サリチル酸を更に含む、請求項9に記載の無香性植物性成分防腐組成物。
【請求項14】
20〜70% w/w のベンジルアルコール、20〜70% w/w の1,3-プロパンジオール、3〜30% w/w の植物性成分、及び0〜20% w/w のフルーツ酸を含む、防腐組成物。
【請求項15】
植物性成分が、精油、植物抽出物、及びその個々の構成成分を含む、請求項14に記載の防腐組成物。
【請求項16】
請求項14に記載の防腐組成物を含む、パーソナルケア製品。
【請求項17】
組成物が、パーソナルケア製品中で約1〜5% (w/w)の範囲の濃度で使用される、請求項16に記載のパーソナルケア製品。
【請求項18】
1〜50% w/w のベンジルアルコール、1〜50% w/w の1,3-プロパンジオール、0.5〜10% w/w の植物性成分、0〜20% w/w のフルーツ酸、2.5〜10% w/w のアルカンジオール、及び5〜50% w/w の溶媒を含む、即効性抗微生物組成物。
【請求項19】
植物性成分が、精油、植物抽出物、フルーツ抽出物及びその個々の構成成分を含む、即効性抗微生物防腐組成物。
【請求項20】
請求項18に記載の防腐組成物を含む、パーソナルケア製品。
【請求項21】
組成物が、パーソナルケア製品中で約1〜10% (w/w)の範囲の濃度で使用される、請求項20に記載のパーソナルケア製品。
【請求項22】
請求項8に記載の防腐組成物を含む局所用軟膏を使用する、アクネの処置方法。
【請求項23】
0.5〜5% w/w のベンジルアルコールと、
(a) 0.3〜5.0% w/w の1,3-プロパンジオール及びその誘導体、
(b) 0.04〜0.5% w/w の、クルクミン化合物からなる群から選択される植物性成分、
(c) 0.04〜1.05% w/w の精油、フルーツ抽出物及び植物抽出物、
(d) 0.2〜2.0% w/w のフルーツ酸、及び
(e) 0.5〜2.0% w/w のアルカンジオール
からなる群から選択される一種以上の化合物との相乗的組み合わせを含む、抗真菌局所用クリーム。
【請求項24】
0.5〜5% w/w のベンジルアルコール、0.3〜5.0% w/w の1,3-プロパンジオール及びその誘導体、0.04〜0.5% w/w のテトラヒドロクルクミノイド、及び0.5〜2.0% w/w のフルーツ酸の相乗的組み合わせを含む、抗炎症性医療用デバイス。
【請求項25】
(a) 約0.5〜約10% (w/w) のベンジルアルコール又はその誘導体;及び
(b) 約0.2〜約4.0% (w/w) の植物性成分抽出物
を含む抗微生物組成物であって、ベンジルアルコール及び植物性成分抽出物の組み合わせが相乗的活性を示す、上記の抗微生物組成物。
【請求項26】
フルーツ酸及び精油を更に含む、請求項25に記載の抗微生物組成物。
【請求項27】
フルーツ酸に有機酸が含まれる、請求項26に記載の抗微生物組成物。
【請求項28】
有機酸が、安息香酸及びその誘導体を含む、請求項27に記載の抗微生物組成物。
【請求項29】
有機酸が0.1〜約2.0% (w/w) の範囲の量で存在する、請求項27に記載の抗微生物組成物。
【請求項30】
フルーツ酸が、乳酸、クエン酸及びその組み合わせからなる群から選択される、請求項26に記載の抗微生物組成物。
【請求項31】
精油が、レモングラス、シナモン、バジル、シトロネラ、タイム、ユーカリ、オレガノ、ペパーミント、クローブ、メントール、チモール及びオイカリトープからなる群から選択される、請求項26に記載の抗微生物組成物。
【請求項32】
植物性成分抽出物が、グレープフルーツ種子抽出物、グレープフルーツピール抽出物、ザクロ種子抽出物、柑橘類抽出物、オレガノ抽出物、タイム抽出物、レスベラトロル、クルクミン化合物、緑茶抽出物、白茶抽出物、大豆抽出物、発酵大豆抽出物、アロエ抽出物、及びアロエジュースからなる群から選択される、請求項25に記載の抗微生物組成物。
【請求項33】
合成抗微生物剤を更に含む、請求項25に記載の抗微生物組成物。
【請求項34】
合成抗微生物剤が、第四級アンモニウム化合物、ビグアニド、クロルヘキシジン、ポリヒドロキシメチルビグアニド、バントシル(vantocil)、塩素化フェノール、プロパンジオール及びその誘導体、ヨウ素化合物、銀塩及び抗真菌剤からなる群から選択される、請求項33に記載の抗微生物組成物。
【請求項35】
溶媒を更に含む、請求項25に記載の抗微生物組成物。
【請求項36】
溶媒が、約5〜約70% (w/w) の脂肪族アルコールを含む、請求項35に記載の抗微生物組成物。
【請求項37】
溶媒が、約0.5〜約5% (w/w) の芳香族アルコールを含む、請求項35に記載の抗微生物組成物。
【請求項38】
溶媒が、約2〜約10% (w/w) のグリセリンを含む、請求項35に記載の抗微生物組成物。
【請求項39】
(a) 約2〜約10% w/w のベンジルアルコール及びその誘導体;
(b) 約2〜約4% w/w のフルーツ酸;
(c) 約0〜約10% w/w の1,3-プロパンジオール;
(d) 約0〜約4% w/w の植物性成分抽出物;
(e) 約0〜約1% w/w の精油;及び
(f) 約0〜約5% w/w の合成抗微生物剤
の相乗的組み合わせを含む、抗微生物組成物。
【請求項40】
請求項39に記載の抗微生物組成物を含む、殺菌製品。
【請求項41】
(a) 約30〜約90% w/w のベンジルアルコール及びその誘導体;
(b) 約5〜約70% w/w のフルーツ酸;
(c) 約0〜約50% w/w の1,3-プロパンジオール;
(d) 約0〜約20% w/w の植物性成分抽出物;及び
(e) 約5〜約90% w/w の精油
を含む、即効性抗微生物組成物。
【請求項42】
(a) 約5〜約70% w/w の脂肪族アルコール;
(b) 約1〜約5% w/w のベンジルアルコール及びその誘導体;
(c) 約0.2〜約4% w/w のモノカルボン酸フルーツ酸;
(d) 約0〜約10% w/w のアルカンジオール;
(e) 約0〜約2% w/w の合成抗菌剤(0〜2%);及び
(f) 約20〜約90% w/w の水
を含む、アルコール系スキン殺菌剤。
【請求項43】
約40%〜約80% のベンジルアルコール及びその誘導体、約5%約10% の柑橘類フルーツ抽出物、及び約0%〜約10% (w/w) のグレープフルーツ種子抽出物、及び約0〜約40% のフルーツ酸を含む、抗微生物組成物。
【請求項44】
相乗的に効果的な量の
(a) 銀化合物;
(b) 精油又は個々の構成成分;及び
(c) 一種以上の亜鉛塩
を含む、局所用組成物。
【請求項45】
銀化合物がスルファジアジン銀である、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項46】
精油又は個々の構成成分が、キンセンカ油、クルクミノイド及びその混合物からなる群から選択される、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項47】
一種以上の追加の抗微生物剤を更に含む、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項48】
一種以上のアルカンジオールを更に含む、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項49】
アルカンジオールが、1,3-プロパンジオール、オクタンジオール、デカンジオール及びその混合物からなる群から選択される、請求項48に記載の局所用組成物。
【請求項50】
フルーツ酸を更に含む、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項51】
フルーツ酸が、クエン酸、乳酸及びその混合物からなる群から選択される、請求項49に記載の局所用組成物。
【請求項52】
亜鉛塩が、可溶性亜鉛塩及び不溶性亜鉛塩を含む、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項53】
過ホウ酸ナトリウムを更に含む、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項54】
ベンジルアルコールを更に含む、請求項48に記載の局所用組成物。
【請求項55】
約0.5〜約5.0% のベンジルアルコール、約0.2〜約2.0% のフルーツ酸、約0.2〜約1.0% 植物性成分抽出物、約0.1〜約5.0% の界面活性剤、及び水を含む、食品殺菌クレンザー。
【公表番号】特表2012−532141(P2012−532141A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518601(P2012−518601)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/040667
【国際公開番号】WO2011/002929
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(501306715)ザ トラスティース オブ コロンビア ユニバーシティ イン ザ シティ オブ ニューヨーク (11)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/040667
【国際公開番号】WO2011/002929
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(501306715)ザ トラスティース オブ コロンビア ユニバーシティ イン ザ シティ オブ ニューヨーク (11)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]