説明

植物性絶縁油の製造方法及びその製造方法によって製造された植物性絶縁油

本発明は、植物油を利用して酸化安定性が優秀で、使用後自然生態系で容易に分解される生分解性を有する植物性電気絶縁油に関するもので、大豆油40重量部ないし50重量部と菜種油60重量部ないし50重量部でなった混合植物油を、アルミノケイ酸塩触媒存在下でエチルアルコールと反応させてエステル化させることを特徴とする植物性絶縁油の製造方法を提供するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気絶縁油に関するもので、より詳細には、植物油を利用して酸化安定性が優秀で、使用後自然生態系で容易に分解される生分解性を有する植物性電気絶縁油に関するものである。
【背景技術】
【0002】
産業革命以後、機械の発達と共に油の需要が急激に増加し、潤滑剤の使用条件が過酷になるにつれ、より優秀な油の性質が要求され始めた。
【0003】
これによって、鉱油系列の油がいろいろな産業分野で広範囲に使用されているが、鉱油は生分解性が劣り、使用中の漏洩や使用後の廃棄時に提起される根本的な環境問題を有している。
【0004】
電気絶縁油は、各種電気機器が高電圧化及び大容量化する傾向に伴い、それに対応する性能が要求されており、その要求によって主に鉱油を基本にして各種の添加物が添加され、その要求条件に相応する絶縁油として開発使用されてきた。
【0005】
その例として、大韓民国特許公報公告番号特1994−0003803号公報は、鉱油系絶縁油に二重結合を有する直鎖状炭化水素化合物、菜種油、エステル化合物の中から選択された化合物を添加して、絶縁破壊電圧特性が優秀な絶縁油を公開しており、日本国特公昭63−4286号公報では、鉱油系絶縁油にフッ素系有機化合物を添加して、絶縁破壊電圧特性を向上させる技術を公開しており、同特開昭69−84714号公報では、鉱油に燐酸エステルの界面活性剤を添加する技術を公開している。
【0006】
前述したように、鉱油を主原料とし、各種の添加剤を添加して絶縁破壊電圧特性などを向上させる技術の開発によって、鉱油系電気絶縁油の電気的特性に多くの発展がなされ、電気絶縁油の寿命延長などに多くの寄与があったが、電気絶縁油の場合、十分な使用後には変圧器などから劣化された電気絶縁油を回収し、回収された電気絶縁油を精製及び再生処理して新しい絶縁油と混用して使用したり廃棄しなければならない。
【0007】
再生が不可能で廃棄される電気絶縁油の場合、添加剤として添加される抗酸化剤などのため容易に燃焼されず、また燃焼させる場合、ダイオキシンなどの公害物質が発生して環境汚染を起こすという問題があった。
【0008】
従って、近来は環境に親しい電気絶縁油の開発が要求されているのが実情であり、そのような要求に従い、米国特許第5,958,851号では、オレイン酸を含有する大豆油を主原料とし、これを水素化またはメチルエステル化して酸化防止剤を添加し、トランス油として用いる技術を公開している。
【0009】
しかし、大豆油は、酸化安定性が低いという問題点と、低温で結晶が形成され、高温で固化が生じるという問題点を内包しており、実用的な適用が難しい点があるということを共に公開しているが、この発明は、大豆油などの植物油が電気絶縁油として代替可能であることを示してくれた効果があると言えるだろう。
【0010】
また、米国特許第5,949,017号では、75%以上のオレイン酸トリグリセリドと炭素水16ないし22の不飽和脂肪酸、炭素水16ないし22の飽和脂肪酸及び抗酸化剤で構成される植物油を鉱油などと混合してトランス油として使用することを公開しており、このようなオレイン酸を含有する植物油としてひまわり油、オリーブ油、紅花油などを例に挙げている。
【0011】
前記米国特許第5,949,017号で公知された絶縁油は、オレイン酸トリグリセリドのようなエステル化合物を含有しており、高温で水と接触する場合は、加水分解に対する安定性が落ちるという問題点を内包しており、価格が高いという問題があるが、植物油を鉱油などと混合して生分解性を向上させたという効果がある。
【0012】
しかし、高電圧の電気絶縁油については、まだ植物油だけで使用されていないのが現実で、植物油が電気絶縁油として高電圧に耐えるために、酸化安定性と低い流動点が確保される必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、電気絶縁油として使用されることのできる植物油の配合と化学反応によって、高い酸化安定性、高い絶縁破壊電圧と低い流動点を有する植物性絶縁油を製造して、親環境的な電気絶縁油を供給することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記の目的を達成するための本発明は、大豆油40重量部ないし50重量部と菜種油60重量部ないし50重量部でなった混合植物油を、アルミノケイ酸塩触媒存在下でエチルアルコールと反応させてエステル化させることを特徴とする植物性絶縁油の製造方法を提供することで達成されることができる。
【0015】
前記で大豆油と菜種油を混合する理由は、大豆油だけを使用する場合、低温で結晶が生成される問題があり、高温では固化が生じるという問題があるだけでなく、酸化安定性にも問題があり、菜種油を混合することによって、低いヨード価と低い全酸価、低い流動点及び金属との相互安定性が優秀で、温度変化による粘度の変化を減らすことができるという利点があり、この時菜種油の含量を60重量%以上にする場合は、安定性が落ちて容易に加水分解されて酸化され、非鉄金属を腐食させる原因となり、50重量部以下で使用する場合は、流動点の上昇をもたらし、冬場の使用に問題があるだけでなく、流動点を低めるために流動点降下剤などを添加することになり、流動点降下剤の添加は、生分解性の低下につながるという問題があるので、混合植物油の配合比率は、大豆油40重量部ないし50重量部と菜種油60重量部ないし50重量部にするのが好ましい。
【0016】
前記エステル化反応時に使用可能な触媒として、アルカリ触媒及びアルミノケイ酸塩系触媒が使用されることができ、好ましくは、ゼオライト触媒が使用される。
【0017】
前記でエステル化反応時の反応温度は、140℃ないし170℃にするのが好ましく、反応時間は3時間ないし5時間が良い。
【0018】
エチルアルコールとのエステル化反応で反応温度を140℃以下に進行する場合は、エステル化反応が完全に行われず、残留溶剤が植物油と混合された状態で存在することになるという問題が発生し、170℃を超過する温度でエステル化反応を進行させると、高温による製造物の色及び劣化による製造物の性状低下を起こすという問題を発生させることになるので、反応温度を140℃ないし170℃にするのが好ましい。
【0019】
また、このような温度条件下で反応時間を3時間以下で終了する場合は、低いエステル化によって反応が完全に行われず、流動点及び酸化安定性に問題があり、5時間を超過して反応させると、長時間の高温反応によって色及び製造物の性状低下を起こし、原価上昇の一要因として作用するので、3時間ないし5時間の範囲内で反応を終了させるのが好ましい。
【0020】
通常のエステル化反応には、硫酸、塩酸などの酸触媒、または、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水酸化カリウムなどのアルカリ触媒が多く使用されているが、酸触媒の場合は、層分離現象を起こすことになり、界面で反応が起きることになるので、反応速度が遅く、反応を促進させるために激烈な攪拌と界外に水を除去しなければならないという煩わしさが伴い、アルカリ触媒を使用する場合は、比較的高い収率で得ることができ、安定して反応を進行させることができるが、植物油のアルカリによる鹸化のため、注意を傾けないと収率が低くなるという問題がある。
【0021】
しかし、本発明で使用されるアルミノケイ酸塩系触媒の場合は、層分離現象及び鹸化などが起こらないため、高い収率による反応物を得られるという長所と共に、反応後生成物から触媒の除去が容易になるという長所があり、このような系統の化合物として、ゼオライト、ベントナイトなどを使用することができる。
【0022】
植物油とエステルを形成するために多様な種類のアルコールを使用することができるが、粘度流動点、全酸価などを鑑みると、エチルアルコールを使用するのが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
<実施例1>
【0024】
大豆油と菜種油を表1に示すように混合し、混合植物油に対する粘度(KS M 2014による)、流動点(KS M 2016による)、引火点(KS M 2010による)を測定し、表1に示した。
【表1】

【0025】
前記表1から、大豆油と菜種油の混合比率で、菜種油の重量比を相対的に高く設定する場合は、粘度は上昇しているが、流動点と引火点が低くなり、菜種油の重量比を低く設定する場合は、反対に粘度は低くなり、流動点と引火点は上昇していることを確認することができる。
【0026】
混合植物油の流動点の上昇は、エステル化反応後、流動点の上昇を加速化させることになり、冬場の使用の問題、流動点を低めるための降下剤の添加及び流動点降下剤の添加による生分解性の低下の問題が発生する可能性が高く、また、引火点を考慮するなら、混合比率を大豆油40重量部ないし50重量部と菜種油60重量部ないし50重量部の配合比に設定するのが好ましいことが分かる。

<実施例2>
【0027】
実施例1から得られたデータを根拠に、最も良い結果をもたらす大豆油40重量部と菜種油60重量部で混合された混合植物油100重量部に対して、ゼオライト触媒0.4重量部を添加し、アルコールを表2のような条件で反応容器に入れ、170℃で400rpmの速度で攪拌しながら5時間にわたってエステル化反応させた後、実施例1と同一な方法で粘度と流動点を測定し、下記の方法で全酸価をKS M 2004に従い測定し、その結果を表2に示した。

【表2】

【0028】
前記表2から確認されるように、エステル化反応の結果、エチルアルコールの場合が最も低い粘度と流動点と全酸価を示していることを確認することができ、アルコールの使用量に関連しても、エチルアルコールの場合が粘度、流動点及び全酸価で安定的な結果を示していることを確認することができる。

<実施例3>
【0029】
前記実施例1及び実施例2の結果に基づいて、大豆油と菜種油の混合比率及び触媒を表3のようにし、エチルアルコールを混合植物油100重量部に対して10重量部添加し、170℃で5時間の間反応させて製造された絶縁油に対して、流動点、引火点及び全酸価を実施例1及び実施例2での方法と同一な方法で測定し、その結果を表3に示した。

【表3】

【0030】
前記表3から確認されるように、触媒量の増加によって流動点が低くなり、引火点が高くなり、全酸価が減るという点を発見することができて、触媒の添加がエステル化反応に相当なる影響を及ぼしていることを確認することができ、無添加である場合は、全酸価が0.102mgKOH/g、0.110mgKOH/g及び0.115mgKOH/gと相当高く現れており、このような高い全酸価は、変圧器の投入使用時、早期にスラッジを生成させ、電気絶縁油の抵抗率の低下と共に変圧器の損傷が生じる原因となり、電気絶縁油の生命である絶縁能力の低下問題を発生させるので、触媒の存在下に反応させるのが好ましいということが確認できる。

<実施例4>
【0031】
大豆油40重量部と菜種油60重量部でなった混合植物油に、ゼオライト触媒を混合植物油100重量部に対して0.4重量部とになるように添加し、添加されるエチルアルコールの量を表4のように変化させながら、170℃で5時間にわたってエステル化反応を進行させた後、引火点、流動点及び全酸価を前述した実施例のような方法で測定し、その結果を表4に示した。

【表4】

【0032】
前記表4から確認されるように、エチルアルコールの添加量が3重量部未満である場合、引火点については問題がないが、高い流動点による添加剤投入量過多による生分解性の低下が発生し、また、全酸価も上昇し、電気絶縁油の生命である絶縁能力が低下するという問題を起こす可能性があるので、5重量部以上添加するのが好ましいが、15重量部以上添加する場合は、引火点、流動点及び全酸価に大きな変化がないので、しいて過量に添加する必要はなく、かえって未反応のエチルアルコールを除去しなければならないという不便が伴うことになる。

<実施例5>
【0033】
大豆油45重量部と菜種油55重量部でなった混合植物油100重量部に対して、ゼオライト触媒0.4重量部とエチルアルコールの添加量と反応温度を下記の表5のように変化させながら、5時間の間エステル化反応を進行させた後、引火点、流動点及び全酸価を前述した実施例のような方法で測定し、その結果を表5に示した。

【表5】

【0034】
表5で確認されるように、反応温度が130℃である場合は、引火点が著しく低く、流動点と全酸価が高くあらわれた点から、十分な反応が行われなかったことを確認することができ、反応温度が180℃である場合は、全酸価が0.083mgKOH/g、0.089mgKOH/gに上昇することを確認することができ、全酸価の上昇は、絶縁能力の低下と直接的な関連を有することになるので、本発明の範囲である140℃ないし170℃にエステル反応温度を設定するのが好ましい。
【0035】
前記実施例1ないし実施例5の結果から確認されるように、大豆油と菜種油の配合比率は40ないし45重量部:60ないし55重量部の比率で混合されるのが好ましいことが分かり、植物油の混合物とエステル化反応に使用されるアルコールとしては、エチルアルコールが混合植物油100重量部に対して5重量部ないし20重量部の範囲で使用されるのが好ましく、エステル化反応触媒としては、アルミノケイ酸塩系の触媒であるゼオライトが混合植物油100重量部に対して0.2重量部ないし0.6重量部使用されるのが好ましく、反応温度においては、140℃ないし170℃が適当なものであることを確認することができた。
【0036】
前記で確認されたように、本発明による電気絶縁油は、混合植物油をエステル化して製造されたもので、電気絶縁油として高い引火点と低い全酸価を維持しているだけでなく、適当な粘度を維持でき、変圧器などの電気絶縁油として効果的に使用できるが、一般的に、植物油は、酸化安定性が鉱油に比べて劣るので、電気絶縁油に添加されるブチル化ヒドロキシトルエン(Buthylated hydroxytoluene;BHT)、ターシャリーブチルヒドロキノン(Tertiary Buthylhydroquinone;TBHQ)などの酸化安定剤を通常的に添加される量添加すれば、酸化安定性が補強され、電気絶縁油としてより長期間使用することもできる。

<実験例> 絶縁破壊電圧
【0037】
大豆油40重量部と菜種油60重量部でなった混合植物油100重量部に対して、ゼオライト触媒0.4重量部とエチルアルコールの添加量を10重量部にし、最適の反応温度である140℃から170℃まで変化させながら、5時間の間エステル化反応を進行させた後、KS C ISO 60156に基づき絶縁破壊電圧を測定し、その結果を表6に示した。

【表6】

【0038】
前記表6から確認されるように、本発明の方法によって製造された植物性絶縁油の絶縁破壊電圧は、73KVないし80KVを示しており、これは韓国工業規格で定めている鉱油系電気絶縁油規格である1種2号、1種4号絶縁油の絶縁破壊電圧である30KV、40KVを遥かに上回っていることが分かる。

<実験例> 生分解性試験
【0039】
植物性絶縁油の生分解性試験は、アメリカの環境庁試験法(EPA OPPTS 835.3100)で提示した装置と方法を利用して実施した。
まず三つのフラスコに各々絶縁油の生分解性実験のために接種液100MLにテスト試薬1、テスト試薬2及びテスト試薬3を各々1MLずつ含有する脱イオン水(deionized water)900MLを混合して製造された試験培養液を入れて1Lに調節し、14日間放置した後、ここに試験資料として実施例5から得た結果を土台に、大豆油45重量部と菜種油55重量部でなった混合植物油100重量部に対して、ゼオライト触媒0.4重量部とエチルアルコールの10重量部を添加し、170℃で5時間の間エステル化反応を進行させて製造した植物性絶縁油を使用した。
【0040】
生分解性試験では、0.2ノルマル濃度の水酸化バリウム溶液10ccを入れた中間容器を設置した三角フラスコを使用したが、三つのフラスコに前記試験培養液を入れた後、これらに植物性絶縁油153MLを投入したもの(試験区)と、クエン酸ナトリウム35.8mg添加したもの(対照区)及び何も添加していないもの(無添加区)に各々製造した。
【0041】
各フラスコにCO2を含有しない空気(CO2 free air)でパージ(Purge)して密封処理した後、攪拌器に入れて25℃、125RPMで攪拌しながら30日から45日間生分解されるようにした。
【0042】
生分解期間中一定時間間隔に各フラスコの中間容器に入っている水酸化バリウム溶液10MLを採取した後、ここに脱イオン水10MLとフェノールフタレイン0.2MLを添加した後、0.1N HCIに滴定し、下記の数学式を利用して発生されたCO2量を算出し、表7に示した。

【数学式1】
【0043】


【0044】
前記数学式1で、TFは試験区または対照区のBa(OH)2の滴定に使用された0.1N HCIのMLを意味し、CFは無添加区のBa(OH)2の滴定に使用された0.1N HCIのMLを意味する。

【表7】

【0045】
前記表7で時間の流れによってCO2の発生量が増加して30日が経過した場合は、製造された植物性絶縁油を入れた試験区から、理論的CO2発生量の96.4%が発生されるのが確認されたが、標準試料であるクエン酸ナトリウムから発生された64.8%より遥かに多い量で、製造された植物性絶縁油の生分解性が優秀であることを見せている。
【0046】
ここで、生分解性実験に使用された各種溶液は、次のような方法によって製造されたものである。

<接種液の製造>
【0047】
下水終末処理場から入手した活性汚泥液25MLと京畿道ヨジュ市野山、江原道平沢市野山及び安山市半月公団で地表面から20cmの深さに存在する土壌を採取して均等に混合した後、直径5mmのふるいにかけ、その中1gを取って脱イオン水1Lと混合してろ過したろ過液を三角フラスコに入れ、上部入口を塞いだ状態で25℃で14日間順応期間を経た後使用した。

<テスト試薬の製造>
【0048】
テスト試薬1の製造;NH4Cl 35g、KNO3 15g、K2HPO43H2O 75g、NaH2PO4H2O 25gを蒸留水に入れて1Lにする。
【0049】
テスト試薬2の製造;KCl 10g、MgSO4 20g、FeSO47H2O 1gを蒸留水に入れて1Lにする。
【0050】
テスト試薬3の製造;CaCl2 5g、ZnCl2 0.05g、MnCl24H2O 0.5g、CuCl2 0.05g、CoCl2 0.001g、H3BO3 0.001g、MoO3 0.004gを蒸留水に入れて1Lにする。
【産業上の利用可能性】
【0051】
前記で見たように、本発明の方法によって製造された電気絶縁油は、自然状態で自然界に存在する微生物によって容易に分解されることができるので、漏出または廃棄時微生物による分解が容易で、絶縁破壊電圧、引火点、酸化安定性などが優秀で電気的劣化にも優秀な結果を示しており、変圧器などの電気絶縁油として優秀な発明だといえる。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物から採取された植物油を利用した絶縁油の製造方法において、大豆油40重量部ないし45重量部と菜種油60重量部ないし55重量部でなった混合植物油を、アルミノケイ酸塩触媒の存在下でエチルアルコールと反応させてエステル化させることを特徴とする植物性絶縁油の製造方法。
【請求項2】
前記アルミノケイ酸塩触媒がゼオライト触媒で、その使用量が混合植物油100重量部に対して0.2重量部ないし0.6重量部が添加されることを特徴とする請求項1に記載の植物性絶縁油の製造方法。
【請求項3】
前記エステル化の反応温度が140℃ないし170℃であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の植物性絶縁油の製造方法。
【請求項4】
前記エステル化の反応時間が3時間ないし5時間であることを特徴とする請求項3に記載の植物性絶縁油の製造方法。
【請求項5】
植物から採取された植物油を利用した絶縁油の製造方法において、大豆油40重量部ないし45重量部と菜種油60重量部ないし55重量部でなった混合植物油を、アルミノケイ酸塩触媒の存在下でエチルアルコールと反応させてエステル化させて製造された絶縁油を含有することを特徴とする植物性絶縁油。
【請求項6】
前記植物性絶縁油が酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項5に記載の植物性絶縁油。

















【公表番号】特表2009−535763(P2009−535763A)
【公表日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−507572(P2009−507572)
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際出願番号】PCT/KR2007/001142
【国際公開番号】WO2007/126207
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(508323218)ドング ナム ペトロレアム インダストリー カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】