説明

植生分布構成分析方法及びその方法を用いた植生分布構成分析システム

【課題】植生分布の種類を考慮した地域の開発のための客観的な指標を得ることが可能な植生分布構成分析システムに関する。
【解決手段】前記衛星画像から土地被覆の状況に応じ分析対象領域を分割することによってセグメントを取得するセグメント取得ステップ(S101)と、前記セグメント取得ステップによって得られたセグメントを複数包含する上位レベルのセグメントを取得する上位セグメント取得ステップ(S102)と、前記植生データと前記地形分類データとを重ね合わせることによって植生―地形ユニットを取得する植生―地形ユニット取得ステップ(S103)と、それぞれのセグメントにおける植生―地形ユニットの有無を集計する集計ステップ(S104)と、上位セグメント単位で、当該上位セグメントに包含されるセグメントの植生―地形ユニットの種類間の入れ子度を算出する入れ子度算出ステップ(S105)と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地域の開発のための客観的な指標を得るために用いられる植生分布構成分析システムに関する。
【背景技術】
【0002】
都市化の進行とそれに伴う緑地の減少によって、かつては何処にでも見られた身近な生き物である昆虫や野鳥等が姿を消しつつある。都市周辺の緑地や都市内に残され点在する緑地は、こうした小動物のすみかとして貴重な場所となっている。
【0003】
このため、自然環境に配慮した土地利用計画及び環境共生建物計画を実践する際に、対象とする土地利用計画領域内に残された緑地が、当該領域内でどのような位置づけであるのかを把握する必要がある。
【0004】
上記のような必要性に対応するためのシステムとしては、例えば、特許文献1(特開2004−20781号公報)に、1つ以上の環境単位で分類された領域を有する地図同士をオーバレイすることで、環境単位の組合せで分類された領域を有する環境類型区分図を作成する環境類型区分図作成装置であって、前記オーバレイにより生成された前記環境単位の組合せで分類された領域を統廃合する際に用いるしきい値を入力させるしきい値入力手段と、該しきい値入力手段で入力されたしきい値を用いた統廃合の結果をプレビュさせるプレビュ手段と、を有することを特徴とする環境類型区分図作成装置が開示されている。
【特許文献1】特開2004−20781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の技術は、地形に応じた植生分布を類型化するのみのものであるので、植生分布の種類を把握し、これに基づいて、地域の開発のための客観的な指標を得ることができない、という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記課題を解決するものであって、請求項1に係る発明は、分析対象領域の衛星画像と、該分析対象領域の植生データと、該分析対象領域の地形分類データと、に基づいて植生分布の構成を分析する植生分布構成分析方法であって、前記衛星画像から土地被覆の状況に応じ分析対象領域を分割することによってセグメントを取得するセグメント取得ステップと、前記セグメント取得ステップによって得られたセグメントを複数包含する上位レベルのセグメントを取得する上位セグメント取得ステップと、前記植生データと前記地形分類データとを重ね合わせることによって植生―地形ユニットを取得する植生―地形ユニット取得ステップと、それぞれのセグメント内に属する植生―地形ユニットの有無を集計する集計ステップと、上位セグメント単位で、当該上位セグメントに包含されるセグメントの植生―地形ユニットの種類間の入れ子度を算出する入れ子度算出ステップと、を有することを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の植生分布構成分析方法において、さらに、上位セグメント毎の入れ子度の分布を表示する表示ステップを有することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の方法を用いたことを特徴
とする植生分布構成分析システムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る植生分布構成分析方法及びその方法を用いた植生分布構成分析システムによれば、上位セグメント単位で、当該上位セグメントに包含されるセグメントの植生―地形ユニットの種類間の入れ子度(上位セグメントに包含されるセグメントと植生―地形ユニット種類との間の上位セグメント毎の入れ子度)が算出され、植生分布の種類が数値化されるので、当該上位セグメントに該当する地域の開発のための客観的な指標を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る植生分布構成分析方法を実行させるシステム構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る植生分布構成分析方法を実行させるシステムにおける処理のフローチャートを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る植生分布構成分析方法における上位セグメントの取得例を示す図である。
【図4】植生―地形ユニット取得処理を説明する図である。
【図5】所定領域上の植生−地形ユニットとセグメントの関係を斜視的に示した概念図である。
【図6】所定領域における階層構造を模式的に示す図である。
【図7】A〜Hの8つの上位セグメントの下における植生−地形ユニット数とセグメント数と、植生−地形ユニットの分布状況を示す表である。
【図8】本発明の実施形態に係る植生分布構成分析方法における集計ステップを説明する図である。
【図9】入れ子の概念を説明する図である。
【図10】本発明の実施形態に係る植生分布構成分析システムによる出力例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係る植生分布構成分析方法を実行させるシステム構成の一例を示す図である。図1において、10はシステムバス、11はCPU(Central Processing Unit)、12はRAM(Random Access Memory)、13はROM(Read Only Memory)、14は外部情報機器との通信を司る通信制御部、15はキーボードコントローラなどの入力制御部、16はディスプレイコントローラなどの出力制御部、17は外部記憶装置制御部、18はキーボード、ポインティングデバイス、マウスなどの入力機器からなる入力部、19はLCDディスプレイなどの表示装置や印刷装置からなる出力部、20はHDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置である。
【0012】
図1において、CPU11は、ROM13内のプログラム用ROM、或いは、大容量の外部記憶装置20に記憶されたプログラム等に応じて、外部機器と通信することでデータを検索・取得したり、また、図形、イメージ、文字、表等が混在した出力データの処理を実行したり、更に、外部記憶装置20に格納されているデータベースの管理を実行したり、などといった演算処理を行うものである。
【0013】
また、CPU11は、システムバス10に接続される各デバイスを統括的に制御する。ROM13内のプログラム用ROMあるいは外部記憶装置20には、CPU11の制御用の基本プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下OS)等が記憶され
ている。また、ROM13あるいは外部記憶装置20には出力データ処理等を行う際に使用される各種データが記憶されている。RAM12は、CPU11の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0014】
入力制御部15は、キーボードや不図示のポインティングデバイスからの入力部18を制御する。また、出力制御部16は、LCDディスプレイ等の表示装置やプリンタなどの印刷装置の出力制御を行う。
【0015】
外部記憶装置制御部17は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、プリンタドライバ等を記憶するHHD(Hard
Disk Drive)や、或いは場合によってはフレキシブルディスク(FD)等の外部記憶装置20へのアクセスを制御する
また、通信制御部14は、ネットワークを介して、外部機器と通信を制御するものであり、これによりシステムが必要とするデータを、インターネットやイントラネット上の外部機器が保有するデータベースから取得したり、外部機器に情報を送信したりすることができるように構成される。
【0016】
外部記憶装置20には、CPU11の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下OS)以外に、本発明の植生分布構成分析方法をCPU11上で動作させるシステムプログラム、及びこのシステムプログラムで用いるデータなどがインストールされ保存・記憶されている。
【0017】
本発明の植生分布構成分析方法を実現するシステムプログラムで利用されるデータとしては、人工衛星から分析対象領域を撮像した画像データである衛星画像、公的機関によって提供される植生データ(GISデータ)、地形分類データ(GISデータ)などがあり、これらデータが外部記憶装置20に保存されていることが想定されているが、場合によっては、これらのデータを通信制御部14を介してインターネットやイントラネット上の外部機器から取得するように構成することも可能である。
【0018】
以上のように構成される本発明の実施形態に係る植生分布構成分析方法を実行させるシステム構成における処理について図2を参照して説明する。図2は本発明の実施形態に係る植生分布構成分析方法を実行させるシステムにおける処理のフローチャートを示す図である。
【0019】
図2において、ステップS100で、植生分布構成分析システムの処理が開始されると、続いてステップS101に進み、セグメント取得処理が実行される。このセグメント取得処理では、外部記憶装置20に記憶されている衛星画像(データ)から土地被覆の状況に応じ、植生分布構成分析の対象領域を分割する処理が実行される。ステップS100で衛星画像(データ)を分割したときの最小単位領域のことを本実施形態ではセグメントとして定義している。このような衛星画像データから、セグメントを得るためには、衛星画像データの画素を基準としてオブジェクトを形成していく階層的な領域分割法による方法が用いられる。上記のようにオブジェクトを単位とした画像分割方法としては、特開2007−149139号公報(「多次元画像をセグメント化する方法および装置」)や特開2008−129682号公報(「画像処理装置、画像処理方法および制御プログラム」などがあるが、本実施形態では、階層的に画像領域を分割する領域分割方法(Baatz, M. and Schape, A. (2000) Multiresoluti
on segmentation: an optimization approach for high quality multiscale image segmentation.,In: Strobl, J. and Blaschke, T. ed., “Angewandte Geographische Informa
tions” verarbeitung XII, Wichmann−Verlag, Heidelberg, Germany.に記載の方法)を用いた。この領域分割方法は、詳細については前述の文献記載事項に委ねるが、概略、隣接する領域(最初は画素)同士を、領域の形状指数(shape parameter)および領域内画素値の標準偏差をもとに算出される類似度(color parameter)を基本情報として、閾値(scale parameter)を判定基準に領域結合をしていき、均質な領域を作成する方法である。ステップS101のセグメント取得処理が実行されることによって、分析対象としている領域において、土地の被覆状況が類似している区分領域、すなわちセグメントを得ることが可能となる。
【0020】
次のステップS102においては、上位セグメントの取得処理が実行される。この上位セグメントの取得処理は、ステップS101で得られたセグメントに基づき、類似した複数のセグメントを括ることによって、より上位レベルのセグメントを得る処理である。ステップS102で複数の単位セグメントから上位セグメントを得るためには、衛星画像データの画像解析を用いて自動的に行うことも可能であるし、また、所定領域のセグメントを人為的に括ることによって手動的に行うことも可能である。以下、本実施形態においては、A(台地緑辺部)、B(山麓周辺)、C(丘陵地周辺)、D(台地段丘上)、E(低地面農地)、F(都心部)、G(台地低地面)、H(沿岸沿川都市部)の8つの上位セグメントを取得した例に基づいて説明をしている。図3は本発明の実施形態に係る植生分布構成分析方法における上位セグメントの取得例を示す図である。
【0021】
続く、ステップS103では、植生―地形ユニットの取得処理が実行される。この植生―地形ユニット取得処理では、外部記憶装置20に記憶されている植生データ(GISデータ)、地形分類データ(GISデータ)から、植生―地形ユニットと称する単位領域を取得する処理が実行される。分析対象領域における植生―地形ユニットの取得処理の具体的な処理方法について図4を参照して説明する。図4は植生―地形ユニット取得処理を説明する図である。図4において、(A)は植生データであり、(B)は当該植生データと同一領域(地域)の地形分類データである。図4に示すように、植生データは、ある植生領域と、これと異なる植生領域との間に境界線が設けられるような構造となっており、地形分類データは、ある地形分類領域と、これと異なる地形分類領域との間に境界線が設けられるような構造となっている。植生―地形ユニットの取得処理においては、同一領域の植生データ(A)と、地形分類データ(B)とをオーバーレイすることによって、(A)及び(B)全ての境界線を(C)に示すように重ね合わせる。そして、このような重ね合わせによって得られた境界線に囲まれたそれぞれの閉領域が植生−地形ユニットとして定義される。(C)の斜線部に示されている領域は、上記のような植生−地形ユニット単位の一例である。本実施形態で定義される、このような植生−地形ユニット単位は、植生分布の把握単位となる。
【0022】
これまでに説明したステップS101〜ステップS103によって、土地の被覆状況によって分割されたセグメントと、複数のセグメントの集合である上位セグメントと、植生−地形ユニットとを取得したが、これらがどのような関係にあるのかを示すものが図5及び図6である。図5は所定領域上の植生−地形ユニットとセグメントの関係を斜視的に示した概念図であり、図6は所定領域における階層構造を模式的に示す図である。図5や図6に示すように、ある対象領域に対して、いくつかの上位セグメントが存在し、それぞれの上位セグメントの下に複数のセグメントが括られており、個々のセグメントには、それぞれいくつかの植生−地形ユニットが属するように状況となる。
【0023】
より具体的な例に基づいて説明する。図7は関東地方を例とした本発明の実施形態に係る植生分布構成分析の途中経過を示すものであり、図7はA〜Hの8つの上位セグメントの下における植生−地形ユニット種類数とセグメント数と、植生−地形ユニットの分布状
況を示す表である。
【0024】
続くステップS104では、上位セグメント下のセグメントと植生−地形ユニットの集計処理が実行される。このステップでは、それぞれのセグメント内に属する植生―地形ユニットの種類の有無を集計する。図8は本発明の実施形態に係る植生分布構成分析方法における集計ステップを説明する図である。図8において、縦軸方向の一行毎が個々のセグメントを示しており、横軸方向の一列毎が個々の植生−地形ユニットの種類を示している。ステップS104における集計処理では、あるセグメントにおいて、ある植生−地形ユニットの種類が存在する場合には、塗りつぶしを行い、存在しない場合にはブランクとするような集計処理を行う。このような集計処理は、上位セグメント毎に行われる。
【0025】
次のステップS105では、入れ子度算出処理が実行される。このステップでは、上位セグメント単位で、当該上位セグメントに包含されるセグメントの植生―地形ユニットの種類間の入れ子度を算出する処理が実行される。ここで、入れ子度について図9を参照して説明する。図9は入れ子度の概念を説明する図である。図9(A)の左欄はセグメントI〜セグメントVにおける植生−地形ユニットA〜Eの帰属状況を
示しており、セグメントIには植生−地形ユニットA、B、C、D、Eが属し、セグメントIIには植生−地形ユニットA、B、C、Dが属し、セグメントIIIには植生−地形ユニ
ットA、B、Cが属し、セグメントIVには植生−地形ユニットA、Bが属し、セグメントVには植生−地形ユニットAが属していることを示している。図9(A)の右欄は、左欄の状況をステップS104と同様の集計処理によって処理したものであり、このような集計結果となる場合には完全な入れ子の状態あるものと定義される。
【0026】
これに対して、セグメントI〜セグメントVにおける植生−地形ユニットA〜Eの帰属状況が図9(B)に示されるように集計される場合には「ランダム」であり、入れ子ではないものとして定義される。また、セグメントI〜セグメントVにおける植生−地形ユニットA〜Eの帰属状況が図9(C)に示されるように集計される場合には「均質」であり、入れ子ではないものとして定義される。
【0027】
図9(D)は入れ子状態と入れ子状態でない場合の相違を示している。入れ子状態にある場合には、全てのセグメントが有する共通要素(A)と限られたセグメントが有する希少要素(E)が存在する状態であり、多様性が高いセグメントと低いセグメントが両方存在する状態である。これに対して、入れ子状態にない場合は、ランダム又は均質であり、一定レベルしか多様性が存在しない状態である。
【0028】
ステップS105では、上位セグメント単位で、当該上位セグメントに包含されるセグメントと植生―地形ユニットの種類との間の入れ子度を算出する処理が実行されるが、この算出のためにはAtmar, W. and Patterson, B.D. (1993): The measure of order and disorder in the distribution of species in fragmented habitat. Oecologia 96, 372−382.に記載の方法によって、入れ子度の指標:Nestedness Temperature(T)を求めた。上記Atmar, W. and Pattersonによる方法では、T=0(完全な規則性)〜T=100(ランダム分布)の算出値が得られる。
【0029】
上記のような入れ子の概念を、本実施形態のように、上位セグメントの中で、セグメントと植生−地形ユニットの種類とで算出することの意義について説明する。ある上位セグメントに相当する地域が入れ子の状態であれば、多くの種類の植生―地形ユニットを有している、すなわち、多様な環境を有している、自然が豊かなセグメントが存在することとなるので、そのようなセグメントを積極的に保全すべきである、などの指針を得ることが
容易となる。
【0030】
一方、これに対して、ある上位セグメントに相当する地域が入れ子でない状態であるランダム状態などにある場合では、どのセグメントのどの植生―地形ユニットが重要であるかに係る判定が困難である。したがって、優先的に保全すべきセグメントが判定できないこととなる。
【0031】
このように、本発明に係る植生分布構成分析方法及びその方法を用いた植生分布構成分析システムによれば、上位セグメント単位で、当該上位セグメントに包含されるセグメントと植生―地形ユニットの種類間の入れ子度が算出され、植生分布の種類が数値化されるので、当該上位セグメントに該当する地域の開発のための客観的な指標を得ることが可能となる。
【0032】
続くステップS106における出力処理では、ステップS105で算出された入れ子度を、LCDディスプレイなどの表示装置や印刷装置などの出力部19に出力させる処理を実行する。このステップS106による出力処理による出力例を図10に示す。図10は本発明の実施形態に係る植生分布構成分析システムによる出力例を示す図である。図10は、上位セグメント毎の入れ子度が濃淡によって表示される例について示している。なお、ステップS106の出力処理による出力処理はこのようなマップ表示に限らず、(座標、入れ子度)を数値として出力するものなども含まれる。
【0033】
ステップS107では、植生分布構成分析システムの処理が終了される。
【0034】
以上、本発明に係る植生分布構成分析方法及びその方法を用いた植生分布構成分析システムによれば、上位セグメント単位で、当該上位セグメントに包含されるセグメントの植生―地形ユニットの種類間の入れ子度が算出され、植生分布の構成(種類)が数値化されるので、当該上位セグメントに該当する地域の開発のための客観的な指標を得ることが可能となる。
【符号の説明】
【0035】
10・・・システムバス、11・・・CPU(Central Processing Unit)、12・・・RAM(Random Access Memory)、13・・・ROM(Read Only Memory)、14・・・通信制御部、15・・・入力制御部、16・・・出力制御部、17・・・外部記憶装置制御部、18・・・入力部、19・・・出力部、20・・・外部記憶装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析対象領域の衛星画像と、該分析対象領域の植生データと、該分析対象領域の地形分類データと、に基づいて植生分布の構成を分析する植生分布構成分析方法であって、
前記衛星画像から土地被覆の状況に応じ分析対象領域を分割することによってセグメントを取得するセグメント取得ステップと、
前記セグメント取得ステップによって得られたセグメントを複数包含する上位レベルのセグメントを取得する上位セグメント取得ステップと、
前記植生データと前記地形分類データとを重ね合わせることによって植生―地形ユニットを取得する植生―地形ユニット取得ステップと、
それぞれのセグメントにおける植生―地形ユニットの有無を集計する集計ステップと、
上位セグメント単位で、当該上位セグメントに包含されるセグメントの植生―地形ユニットの種類間の入れ子度を算出する入れ子度算出ステップと、を有することを特徴とする植生分布構成分析方法。
【請求項2】
さらに、上位セグメント毎の入れ子度の分布を表示する表示ステップを有することを特徴とする請求項1に記載の植生分布構成分析方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の方法を用いたことを特徴とする植生分布構成分析システム。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図3】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−256443(P2010−256443A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−103673(P2009−103673)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【Fターム(参考)】