説明

検体処理装置

【課題】装置で生じた異常を解除する際のユーザの手間を軽減することができる検体処理装置を提供する。
【解決手段】検体処理装置の表示部にはメニュー画面A1が表示される。測定ユニットにおいてエラーが発生すると、エラーボタンP31が表示され、操作部M1、M2の上部にヘルプダイアログD1が表示される。ヘルプダイアログD1は、検出されたエラー項目を表示するエラーメッセージリストD11と、詳細手順表示ボタンD13を含んでいる。詳細手順表示ボタンD13が押下されると、エラーメッセージリストD11で選択されているエラーを解除するための操作手順が記載された電子マニュアルの該当ページが、メイン領域A20に表示される。これにより、ユーザは、取扱説明書等を別途参照することなく、エラーを解除するための操作手順を知ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液等の検体を処理する検体処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、血液や尿等の臨床検体を処理するための検体処理装置が、医療施設において用いられている。かかる検体処理装置では、装置に異常が発生すると、検体に対する処理が中断されるため、異常に円滑に対応するための構成が必要となる。
【0003】
特許文献1には、測定部において異常が発生すると、エラーリストとOKボタンを含むヘルプダイアログを表示部に表示させる多項目自動血球分析装置が開示されている。この装置では、表示されたエラーリストから所定のエラーが選択されてOKボタンが押されると、このエラーに対する適切な復帰処理が実行され、または、復帰処理に必要な画面が表示部に表示される。また、エラーリストにおいて所定のエラーが選択されると、このエラーに関する説明およびエラーからの復帰方法が、ヘルプダイアログのアクションの欄に表示される。たとえば、測定部で発生した圧力異常がエラーリストから選択されると、アクションの欄には圧力異常からの復帰方法として「圧力を調整して下さい」とのメッセージが表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−232797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、操作に不慣れなユーザには、異常へ対処するために、どのような手順で操作を行えば良いかが分からないことがある。たとえば、異常への対処方法として「圧力を調整して下さい」といったメッセージが表示されただけでは、圧力を調整するための具体的な操作手順が分からないことがある。そのため、ユーザによっては、施設に冊子として保管されている当該装置の取扱説明書で異常への対処方法が記載された箇所を探して参照するといった手間が掛かることとなる。
【0006】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、装置で生じた異常を解除する際のユーザの手間を軽減することができる検体処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の主たる態様は、検体を処理するための検体処理装置に関する。この態様に係る検体処理装置は、検体を処理する検体処理部と、表示部と、検体処理に関する情報を表示するための第1画面を前記表示部に表示させる制御部と、前記検体処理装置の電子マニュアルを記憶する記憶部と、を備える。ここで、前記制御部は、前記検体処理部における第1の異常が検出されている場合、前記第1の異常に対応するための一連の操作手順を示す対処情報が記載された前記電子マニュアルの該当箇所を前記第1画面に表示させる処理を実行可能である。
【0008】
本態様に係る検体処理装置によれば、ユーザは、異常に対応するための一連の操作手順が分からない場合であっても、異常への対処情報が記載された電子マニュアルの該当箇所を表示部で確認することができるので、ユーザは、施設に冊子として保管されてある取扱説明書で異常への対処方法が記載された箇所を別途探して参照する必要がない。そのため
、装置で生じた異常を解除する際のユーザの手間を軽減することができる。
【0009】
本態様に係る検体処理装置において、前記制御部は、前記第1の異常が検出されている場合、前記第1の異常の内容を示す異常表示領域とともに、前記対処情報の表示を指示するための対処情報指示部を含む第2画面を前記表示部に表示させる処理と、前記第2画面において前記対処情報指示部が操作されると、前記対処情報が記載された前記電子マニュアルの該当箇所を前記第1画面に表示させる処理と、を実行するよう構成され得る。こうすると、ユーザは、異常表示領域を確認することにより、検出された異常の内容を知ることができる。また、ユーザは必要に応じて電子マニュアルを表示させることができる。
【0010】
この場合、前記第2画面は、前記第1の異常を解除するための解除処理の実行を指示するための解除処理指示部をさらに含み、前記制御部は、前記第2画面において前記解除処理指示部が操作されると、前記解除処理を実行するよう構成され得る。こうすると、ユーザは、解除処理指示部を操作して解除処理を装置に実行させることもできる。そのため、解除処理におけるユーザの手間を軽減することができる。また、第2画面上に対処情報指示部および解除処理指示部の両方が表示されるので、ユーザは異常の内容を確認しながら、対処情報の表示と解除処理の実行を容易に装置に行わせることができる。また、ユーザは、検出された異常に対応するための一連の操作手順が分からない場合には、対処情報を表示部に表示させて操作手順を確認した後に解除処理指示部を操作して解除処理を行わせることができる。他方、異常に対応するための一連の操作手順が分かっている場合には、対処情報を表示部に表示させることなく、解除処理指示部を操作して解除処理を行わせることができる。これによっても、装置で生じた異常の解除処理を行う際のユーザの手間を軽減することができる。
【0011】
この場合、前記制御部は、前記第2画面を前記第1画面と同時に前記表示部に表示させ、前記対処情報が記載された前記電子マニュアルの該当箇所が前記第1画面に表示されている状態で前記第2画面の前記解除処理指示部の操作を受付可能に構成され得る。こうすると、対処情報が記載された電子マニュアルの該当箇所を第1画面に表示させた状態で解除処理指示部を操作して解除処理を行うことができるので、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0012】
また、前記第1の異常は、前記検体処理部の動作不良を含み、前記制御部は、前記解除処理指示部が操作されると、前記解除処理として、前記動作不良から復旧するための復旧動作を前記検体処理部に行わせる処理を実行するよう構成され得る。こうすると、装置が自動で解除処理を行うので、ユーザの負担を軽減させることができる。
【0013】
また、前記検体処理部は、複数の試薬容器内の試薬を用いて検体を処理するよう構成され、前記第1の異常は、試薬容器内の試薬残量の不足を含み、前記制御部は、前記解除処理指示部が操作されると、前記解除処理として、試薬残量が不足している試薬容器をユーザに認識させるための画面を前記表示部に表示させる表示処理を実行するよう構成され得る。こうすると、試薬残量が不足している試薬容器をユーザが容易に認識することができるので、ユーザは、試薬容器の交換動作を容易に行うことができる。
【0014】
また、本態様に係る検体処理装置において、前記制御部は、検出された異常が前記第1の異常と異なる第2の異常である場合には、前記対処情報指示部を第2画面に表示させないよう構成され得る。こうすると、対処情報をユーザに知らせる必要がある異常が検出された場合にのみ対処情報指示部が第2画面に表示されるため、ユーザは、各異常に対して対処情報が存在するかを容易に認識することができる。また、ユーザにとって対処情報が必要になるような異常に対して対処情報指示部が第2画面に表示されるため、ユーザは迅速に異常に対応することが可能となる。
【0015】
この場合、前記検体処理部は、検体を測定するよう構成され、前記第2の異常は、前記検体処理部により測定された検体の測定結果が所定の条件を満たさないことを含み、前記制御部は、前記検体処理部により測定された検体の測定結果が所定の条件を満たさないことにより前記第2の異常が発生した場合には、前記検体処理部において異常が発生していることを示すとともに詳細情報指示部を含む第2画面を前記表示部に表示させ、前記詳細情報指示部が操作されると、前記条件を満たしていない測定結果を確認させるための測定結果画面を前記表示部に表示させるよう構成され得る。こうすると、検体処理部によって測定された検体の測定結果に異常値が含まれる場合、かかる測定結果を確認することができるので、検体処理部のメンテナンスに有用である。
【0016】
また、本態様に係る検体処理装置において、前記制御部は、前記第1画面に、前記電子マニュアルの表示を指示するためのマニュアル表示指示部を表示させる処理と、前記マニュアル表示指示部が操作されると、前記検体処理部において異常が検出されていなくても前記電子マニュアルを前記表示部に表示させる処理と、を実行するよう構成され得る。こうすると、異常の検出とは無関係に電子マニュアルを表示させることができ、ユーザの任意のタイミングで電子マニュアルを容易に参照することができる。また、異常が検出された場合には、第1画面のマニュアル表示指示部を操作しなくても、第2画面の対処情報指示部を操作することによって、異常への対処情報が記載された電子マニュアルの該当箇所を容易に表示させることができる。
【0017】
また、本態様に係る検体処理装置において、前記対処情報が記載された前記電子マニュアルの該当箇所には所定の指示部が設けられており、前記制御部は、前記所定の指示部が操作されると、前記対処情報よりも詳細な詳細支援情報を前記表示部に表示させるよう構成され得る。こうすると、ユーザは、電子マニュアル上の簡易な操作によって、対処情報よりもさらに詳細な情報を表示させることができる。
【0018】
また、この場合、前記詳細支援情報は、前記検体処理部の異常解除に必要なユーザの操作手順を示す動画情報であるよう構成され得る。こうすると、動画によりユーザの操作手順が示されるので、ユーザは、より容易に異常に対応することができる。
【0019】
また、本態様に係る検体処理装置において、前記第2画面には、前記検体処理部における異常の原因および前記異常の解除条件の少なくとも一方を説明する説明情報の表示を指示するための説明情報指示部が含まれており、前記制御部は、前記第2画面において前記説明情報指示部が操作されると、前記説明情報が記載された前記電子マニュアルの該当箇所を前記第1画面に表示させるよう構成され得る。こうすると、ユーザは、検出された異常の原因および異常を解除するための条件についての説明を、簡易な操作により表示部に表示させることができる。
【0020】
また、本態様に係る検体処理装置において、前記第1画面は、検体処理に関する情報を表示するための主領域と、前記主領域とは異なる副領域とを含み、前記制御部は、前記異常が検出されるとエラーボタンを副領域に表示させ、前記エラーボタンが操作されると、前記第2画面を前記第1画面に重ねて表示させるよう構成され得る。こうすると、エラーボタンが副領域に表示されるので、主領域の表示に拘わらず、ユーザの都合に合わせて、第2画面を表示部に表示させることができる。これにより、ユーザは、たとえば主領域に表示された検体処理結果を確認した後に第2画面を表示させて異常を確認することができるため、ユーザの操作性をさらに向上させることができる。
【0021】
この場合、前記第2画面は、非表示ボタンを含み、前記制御部は、前記非表示ボタンが操作されると前記第2画面を前記第1画面上から消し、前記副領域のエラーボタンが操作
されると、前記第2画面を再度前記第1画面上に重ねて表示させるよう構成され得る。こうすると、ユーザの都合に合わせて第2画面を第1画面上に表示させたり、第1画面上から消したりすることができるので、ユーザの操作性をさらに向上させることができる。
【0022】
また、本態様に係る検体処理装置において、前記制御部は、前記第1の異常の内容を示す情報を前記表示部に表示させる際に、前記対処情報が記載された前記電子マニュアルの該当箇所を自動的に前記第1画面に表示させるよう構成され得る。こうすると、ユーザは電子マニュアルを表示させるための操作を行う必要がないので、ユーザの手間をさらに軽減させることができる。
【発明の効果】
【0023】
以上のとおり、本発明によれば、装置で生じた異常を解除する際のユーザの手間を軽減することができる検体処理装置を提供することができる。
【0024】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態により何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施の形態に係る検体処理装置の外観を示す斜視図である。
【図2】実施の形態に係る搬送ユニットおよび測定ユニットの構成の概要を示す図である。
【図3】実施の形態に係る情報処理ユニットの構成を示す図である。
【図4】実施の形態に係る表示部に表示されるメニュー画面を示す図である。
【図5】実施の形態に係るヘルプダイアログが開かれているときの表示部の表示内容を示す図である。
【図6】実施の形態に係るヘルプダイアログの取扱説明書表示ボタンが押下されたときの表示部の表示内容を示す図である。
【図7】実施の形態に係るヘルプダイアログの詳細手順表示ボタンが押下されたときの表示部の表示内容を示す図である。
【図8】実施の形態に係る動画を含む電子マニュアルのページを示す図および動画表示領域の表示内容を示す図である。
【図9】実施の形態に係る表示領域とヘルプダイアログが同時に表示されているときの表示部の表示内容を示す図である。
【図10】実施の形態に係る試薬切れに基づくヘルプダイアログが開かれているときの表示部の表示内容を示す図である。
【図11】実施の形態に係るヘルプダイアログの詳細手順表示ボタンが押下されたときの表示部の表示内容を示す図である。
【図12】実施の形態に係る表示領域とヘルプダイアログが同時に表示されているときの表示部の表示内容を示す図である。
【図13】実施の形態に係るヘルプダイアログの実行ボタンが押下されたときの表示部の表示内容を示す図である。
【図14】実施の形態に係る精度管理異常に基づくヘルプダイアログが開かれているときの表示部の表示内容を示す図である。
【図15】実施の形態に係るヘルプダイアログの詳細データ表示ボタンが押下されたときの表示部の表示内容を示す図である。
【図16】実施の形態に係る種々のエラーが生じたときに表示部に表示されるヘルプダイアログおよび操作部を示す図である。
【図17】実施の形態に係るヘルプダイアログが操作されることにより行われる処理のフローチャートを示す図である。
【図18】実施の形態に係る異常が検出されたときの表示部に表示されるメニュー画面の変更例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本実施の形態は、血液に関する検査および分析を行うための検体処理装置に本発明を適用したものである。
【0027】
以下、本実施の形態に係る検体処理装置について、図面を参照して説明する。
【0028】
図1は、検体処理装置1の外観を示す斜視図である。本実施の形態に係る検体処理装置1は、搬送ユニット2と、測定ユニット31、32と、情報処理ユニット4から構成されている。
【0029】
搬送ユニット2は、測定ユニット31、32の前方に配置されており、右テーブル21と、左テーブル22と、右テーブル21と左テーブル22とをつなぐラック搬送部23とを備えている。右テーブル21と左テーブル22は、10本の検体容器Tを保持可能な複数の検体ラックLを収容することができる。
【0030】
搬送ユニット2は、ユーザが右テーブル21に載置した検体ラックLを収容する。また、搬送ユニット2は、右テーブル21に収容している検体ラックLを搬送し、検体容器Tが測定ユニット31、32に供給されるよう、検体ラックLをラック搬送部23の所定位置に位置付ける。さらに、搬送ユニット2は、ラック搬送部23上にある検体ラックLを搬送して、左テーブル22に回収する。
【0031】
また、検体ラックLと検体容器Tにそれぞれ貼付されたバーコードラベルは、ラック搬送部23の所定位置において、搬送ユニット2のバーコードリーダ203(図2参照)により読み取られる。
【0032】
測定ユニット31は、当該ユニットの前方のラック搬送部23上にある検体容器Tに対して処理を行う。すなわち、測定ユニット31は、ラック搬送部23の所定の位置において、ハンド部(図示せず)により検体ラックLから検体容器Tを取り出して測定ユニット31の内部に搬送し、この検体容器Tに収容された検体を測定ユニット31内で測定する。測定が完了すると、測定ユニット31は、この検体容器Tを再び元の検体ラックLの保持部に戻す。また、測定ユニット32も、測定ユニット31と同様にして検体の測定を行う。
【0033】
また、測定ユニット31、32は、それぞれ、装置の前面に蓋31a、32aを有している。ユーザは、蓋31a、32aを開けることにより、後述するRBC検出器のつまり除去や、測定ユニット31、32の試薬交換を行うことができる。
【0034】
情報処理ユニット4は、入力部41と表示部42を備えている。また、情報処理ユニット4は、搬送ユニット2と、測定ユニット31、32と、ホストコンピュータ(図示せず)と、通信ネットワークを介して通信可能に接続されている。
【0035】
情報処理ユニット4は、搬送ユニット2と測定ユニット31、32の動作を制御する。また、情報処理ユニット4は、後述するように、エラーを検出してエラー内容を表示部42に表示し、ユーザの指示に応じて表示部42に電子マニュアル(取扱説明書)を表示する。
【0036】
図2は、搬送ユニット2と測定ユニット31、32の構成の概要を示す図である。
【0037】
搬送ユニット2は、駆動部201と、センサ部202と、バーコードリーダ203と、通信部204を備える。
【0038】
駆動部201は、搬送ユニット2内で検体ラックLを搬送するための機構を含んでおり、センサ部202は、搬送ユニット2内にある検体ラックLを検出するためのセンサを含んでいる。バーコードリーダ203は、検体ラックLと検体容器Tにそれぞれ貼付されたバーコードラベルを読み取る。
【0039】
通信部204は、情報処理ユニット4と通信可能に接続されている。搬送ユニット2内の各部は、通信部204を介して、情報処理ユニット4により制御される。また、搬送ユニット2内の各部から出力される信号は、通信部204を介して情報処理ユニット4に送信される。
【0040】
測定ユニット31、32は、それぞれ、吸引部301と、試料調製部302と、検出部303と、駆動部304と、センサ部305と、バーコードリーダ306と、通信部307を備える。なお、測定ユニット31、32は全く同様に構成されるため、以下、便宜上、測定ユニット31についてのみ説明する。
【0041】
吸引部301は、測定ユニット31内に搬送された検体容器Tに収容されている検体を吸引する機構を含んでいる。試料調製部302は、複数の反応チャンバを備えている。試料調製部302は、反応チャンバ内で、吸引された検体と試薬とを混合攪拌し、測定用の試料を調製する。検出部303は、試料調製部302により調製された試料を測定する。検出部303は、試料中の白血球、有核赤血球等を測定するための光学検出器を有し、この光学検出器によって試料中の白血球、有核赤血球等から光学情報(側方蛍光信号、前方散乱光信号、側方散乱光信号)を検体のデータとして検出する。また、検出部303は、試料中の赤血球、血小板を測定するための電気式のRBC検出器を有し、このRBC検出器によって試料中の赤血球、血小板から電気情報を検体のデータとして検出する。
【0042】
駆動部304は、測定ユニット31内で検体容器Tを搬送するための機構を含んでいる。センサ部305は、測定ユニット31内で検体容器Tを検出するためのセンサを含んでいる。バーコードリーダ306は、測定ユニット31内に搬送された検体容器Tに貼付されたバーコードラベルを読み取る。
【0043】
通信部307は、情報処理ユニット4と通信可能に接続されている。測定ユニット31内の各部は、通信部307を介して、情報処理ユニット4により制御される。また、測定ユニット31内の各部から出力される信号は、通信部307を介して情報処理ユニット4に送信される。
【0044】
図3は、情報処理ユニット4の構成を示す図である。
【0045】
情報処理ユニット4は、パーソナルコンピュータからなり、本体40と、入力部41と、表示部42から構成されている。本体40は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、ハードディスク404と、読出装置405と、入出力インターフェース406と、画像出力インターフェース407と、通信インターフェース408を有する。
【0046】
CPU401は、ROM402に記憶されているコンピュータプログラムおよびRAM403にロードされたコンピュータプログラムを実行する。RAM403は、ROM402およびハードディスク404に記録されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、RAM403は、これらのコンピュータプログラムを実行するときに、
CPU401の作業領域としても利用される。
【0047】
ハードディスク404には、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムなど、CPU401に実行させるための種々のコンピュータプログラムおよびコンピュータプログラムの実行に用いるデータがインストールされている。すなわち、ハードディスク404には、測定ユニット31、32から送信された検体のデータを解析して赤血球数、白血球数等の測定結果を生成し、生成した測定結果に基づいて表示部42に表示を行うプログラム等がインストールされている。また、ハードディスク404には、検体処理装置1の電子マニュアルが記憶され、さらに、後述するメニュー画面A1と、ヘルプダイアログD1と、試薬交換ダイアログD2等を表示し、これら画面を介した入力を受け付けるためのプログラム等がインストールされている。
【0048】
なお、本実施の形態の電子マニュアルは、冊子形式の取扱説明書と同様にページ順に検体処理装置1の取り扱い方法が記載されたPDFファイルであり、章、節、項といった段落ごとに記載がなされている。電子マニュアルでは、各種の図表、画面例等を用いて、検体測定、異常への対処等の操作を行う際の一連の操作手順が詳細に記載されており、電子マニュアルをプリントアウトした場合には冊子形式の取扱説明書を作成することができる。この電子マニュアルは、冊子形式に作成されている取扱説明書を電子化することによって生成されてもよい。
【0049】
読出装置405は、CDドライブまたはDVDドライブ等によって構成されており、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムおよびデータを読み出すことができる。入出力インターフェース406には、マウスやキーボードからなる入力部41が接続されており、ユーザが入力部41を使用することにより、情報処理ユニット4に指示およびデータが入力される。画像出力インターフェース407は、ディスプレイ等で構成された表示部42に接続されており、画像データに応じた映像信号を、表示部42に出力する。
【0050】
表示部42は、入力された映像信号をもとに、画像を表示する。表示部42には、後述するメニュー画面A1と、ヘルプダイアログD1と、試薬交換ダイアログD2の他、各種プログラム画面が表示される。また、通信インターフェース408により、搬送ユニット2と測定ユニット31、32に対してデータの送受信が可能となる。CPU401は、通信インターフェース408を介して、後述するように、測定ユニット31、32と搬送ユニット2の各部においてエラーが発生したかを監視している。
【0051】
図4は、表示部42に表示されるメニュー画面A1を示す図である。なお、図4は、メニュー画面A1の初期状態を示している。
【0052】
メニュー画面A1は、ツールバー領域A10と、メイン領域A20と、測定操作領域A30を含んでいる。
【0053】
ツールバー領域A10は、複数のボタンを含んでいる。ツールバー領域A10は、メニュー画面A1の表示内容が変化しても常に画面の上部に表示される。メイン領域A20は、各種メニューを表示するための複数のボタンを含んでいる。ユーザは、これらボタンを押下して情報処理ユニット4に様々な指示を与えることができる。なお、メイン領域A20には、初期状態において、図4に示す如く複数のボタンが表示されている。メイン領域A20には、検体処理装置1の電子マニュアルを表示させるための取扱説明書ボタンH1が表示されている。この取扱説明書ボタンH1が押下されると、メイン領域A20に検体処理装置1の電子マニュアルが表示される。なお、ヘルプダイアログD1の後述する取扱説明書表示ボタンD12および詳細手順表示ボタンD13が押された場合にも電子マニュアルはメイン領域A20に表示されるが、これらのボタンD12およびD13の操作とは
別途、取扱説明書ボタンH1を操作することによって、ユーザの任意のタイミングで電子マニュアルを表示させることができる。
【0054】
測定操作領域A30は、2台の測定ユニット31、32に対応した操作部M1、M2を含んでいる。操作部M1、M2は、同様に構成されており、ステータス通知部P11、P21と、エラーメッセージ表示領域P12、P22と、エラー警告を示すアイコンを含むエラーボタンP31と、操作部メニューボタンP32を含んでいる。
【0055】
ステータス通知部P11は、対応する測定ユニットが正常に動作している場合には緑色に表示され、この測定ユニットにエラーが発生している場合には、赤色に表示される。エラーメッセージ表示領域P12には、この測定ユニットにエラーが発生したときにエラーメッセージが表示される。ステータス通知部P21は、この測定ユニットに対応する搬送ユニット2の領域が正常に動作している場合には緑色に表示され、搬送ユニット2にエラーが発生している場合には、赤色に表示される。エラーメッセージ表示領域P22には、この搬送ユニット2の領域にエラーが発生したときにエラーメッセージが表示される。なお、図4では、エラーが発生していないため、ステータス通知部P11、P21は緑色となっており、エラーメッセージ表示領域P12、P22にはエラーメッセージが表示されていない。
【0056】
エラーボタンP31は、対応する測定ユニットにエラーが発生すると表示されるボタンである。エラーボタンP31が表示されるとき、対応する操作部の上部にヘルプダイアログD1(図5参照)が表示される。なお、図4では、測定ユニット31、32と搬送ユニット2にエラーが発生しておらず、何れのエラーボタンP31も表示されていない。操作部メニューボタンP32は、種々の処理を指定可能な操作部メニュー画面(図示せず)を開くためのボタンである。
【0057】
図5は、ヘルプダイアログD1が開かれているときの表示部42の表示内容を示す図である。図5は、測定ユニット32において“RBC検出器つまり”が発生している状態を示している。
【0058】
操作部M2では、測定ユニット32においてエラーが発生したことにより、ステータス通知部P11の色が赤色となっている。また、エラーメッセージ表示領域P12には、エラーメッセージが表示されている。また、測定ユニット32においてエラーが発生したことにより、エラーボタンP31が表示され、操作部M2の上部にヘルプダイアログD1が表示されている。
【0059】
ヘルプダイアログD1は、エラーメッセージリストD11と、取扱説明書表示ボタンD12と、詳細手順表示ボタンD13と、実行ボタンD14と、閉じるボタンD15を含んでいる。エラーメッセージリストD11には、エラー項目が表示され、複数のエラーが同時に発生している場合には、複数のエラー項目が表示される。
【0060】
取扱説明書表示ボタンD12が押下されると、エラーメッセージリストD11で選択されているエラーについての原因、対処、エラー復帰条件等の情報が記載された電子マニュアルの該当ページが、メイン領域A20に表示される。詳細手順表示ボタンD13が押下されると、エラーメッセージリストD11で選択されているエラーへの対処方法(操作手順)が記載された電子マニュアルの該当ページが、メイン領域A20に表示される。実行ボタンD14が押下されると、エラーメッセージリストD11で選択されているエラーを解除するための処理が実行される。閉じるボタンD15が押下されると、ヘルプダイアログD1が閉じられる。
【0061】
たとえば、ユーザは“RBC検出器つまり”を解消する場合、測定ユニット32の蓋32aを開けて、RBC検出器のつまりを除去するための所定の手順を行った後で、実行ボタンD14を押下する。これにより、“RBC検出器つまり”のエラーが解除され、エラーメッセージリストD11から対応するエラー項目が消える。このとき、全てのエラー項目がなくなると、ヘルプダイアログD1が閉じられると共に、エラーボタンP31が消え、ステータス通知部P11の色が緑色になり、エラーメッセージ表示領域P12のエラーメッセージが消える。
【0062】
また、エラーメッセージリストD11にエラー項目が表示されているときに、閉じるボタンD15が押下されてヘルプダイアログD1が閉じられた場合、エラーが解除されていないため、操作部M2のエラーボタンP31は表示されたままとなる。この場合、エラーボタンP31が押下されると、再び操作部M2の上部にヘルプダイアログD1が表示される。
【0063】
なお、測定ユニット31にエラーが発生した場合も、操作部M1のステータス通知部P11の色が赤色になり、エラーメッセージ表示領域P12にエラーメッセージが表示され、エラーボタンP31が表示され、操作部M1の上部にヘルプダイアログD1が表示される。
【0064】
図6は、図5に示すヘルプダイアログD1の取扱説明書表示ボタンD12が押下されたときの表示部42の表示内容を示す図である。
【0065】
図5に示す状態でユーザにより取扱説明書表示ボタンD12が押下されると、ヘルプダイアログD1が閉じられて、メイン領域A20に表示領域A21が設定される。図6に示す如く、この場合の表示領域A21には、エラーメッセージリストD11で選択されていたエラーを説明する情報が表示される。すなわち、取扱説明書表示ボタンD12が押下されると、対象となるエラー(図5ではRBC検出器つまり)についての原因、対処、エラー復帰条件等の情報が記載された電子マニュアルの該当ページが表示領域A21に表示される。
【0066】
なお、電子マニュアルはリンク機能を有している。取扱説明書表示ボタンD12が押下されると、エラーメッセージリストD11で選択されたエラーに対応するリンク情報がハードディスク404から読み出され、かかるリンク情報に基づいて電子マニュアルの該当ページが表示される。ハードディスク404には、電子マニュアルの該当ページを指定するリンク情報が、取扱説明書表示ボタンD12と各エラーとに対応付けられて、記憶されている。
【0067】
また、表示領域A21の左側領域には電子マニュアルの目次が表示され、表示領域A21の右側領域には該当する電子マニュアルのページが表示される。左側領域と右側領域は、それぞれスクロールバーにより上下に表示内容をスクロールさせることができるよう構成されている。
【0068】
図7は、図5に示すヘルプダイアログD1の詳細手順表示ボタンD13が押下されたときの表示部42の表示内容を示す図である。
【0069】
図5に示す状態でユーザにより詳細手順表示ボタンD13が押下されると、ヘルプダイアログD1が閉じられて、メイン領域A20に表示領域A21が設定される。図7に示す如く、この場合の表示領域A21には、エラーメッセージリストD11で選択されていたエラーへの対処方法を示す対処情報(エラーを解除するための操作手順)が表示される。すなわち、詳細手順表示ボタンD13が押下されると、対象となるエラー(図5ではRB
C検出器つまり)への対処方法(エラーを解除する手順)が記載された電子マニュアルの該当ページが表示領域A21に表示される。この場合も、エラーメッセージリストD11で選択されたエラーに対応するリンク情報がハードディスク404から読み出され、かかるリンク情報に基づいて電子マニュアルの該当ページが表示される。ハードディスク404には、電子マニュアルの該当ページを指定するリンク情報が、詳細手順表示ボタンD13と各エラーとに対応付けられて、記憶されている。
【0070】
なお、表示領域A21に表示される電子マニュアルには、図示の如く、指の形をしたアイコンA21aが含まれていることがある。アイコンA21aには、アイコンA21aが付された項目をさらに詳細に説明する電子マニュアルのページがリンクされている。ユーザによりアイコンA21aが押下されると、アイコンA21aが付された項目について、さらに詳細に記載された電子マニュアルが表示される。この場合、アイコンA21aが押下されると、電子マニュアルに保持されたリンク情報が読み出され、かかるリンク情報に基づいて電子マニュアルの該当ページが表示される。電子マニュアルには、このようなアイコンに対応して、電子マニュアル内の該当ページを指定するリンク情報が保持されている。
【0071】
また、表示領域A21に表示される電子マニュアルには、表示されているエラーへの対処方法(エラーを解除するための操作手順)をさらに詳細に説明するための動画が含まれているページがある。
【0072】
図8(a)は、動画を含む電子マニュアルのページを示す図である。電子マニュアルには、RBC検出器つまりの対処方法(エラーを解除するための手順)を詳細に説明するための動画情報が埋め込まれており、かかる動画を閲覧および操作することができる動画表示領域A21bが配されている。動画表示領域A21bにはコントロールバーA21cが配され、コントロールバーA21c内の再生ボタンA21dが押下されると、RBC検出器つまりを解除するための操作手順が動画で表示される。また、ユーザは、コントロールバーA21cの各操作部を操作することにより、動画の再生位置等を変更することができる。
【0073】
図8(b)〜(c)は、動画表示領域A21bの表示内容を示す図である。このように動画表示領域A21bに表示される動画を参照することにより、ユーザは、エラー(この場合はRBC検出器つまり)を解除するために必要な操作手順を知ることができるため、より容易にエラーに対処することができる。
【0074】
図9は、表示領域A21とヘルプダイアログD1が同時に表示されているときの表示部42の表示内容を示す図である。
【0075】
図7に示すように表示領域A21にエラーへの対処方法(操作手順)が表示されている状態で、ユーザによりエラーボタンP31が押下されると、ヘルプダイアログD1が再表示されて、図9に示す状態となる。
【0076】
このように、表示領域A21にエラーへの対処方法(操作手順)が表示されると共に、ヘルプダイアログD1が表示されると、ユーザは表示領域A21を見ながらヘルプダイアログD1に対する操作を行うことができる。たとえば、ユーザは、表示領域A21に記載された電子マニュアルに従って操作を進め、その後、電子マニュアルに、実行ボタンD14を押下することが記載されていると、実行ボタンD14の押下を円滑に進めることができる。これにより、ユーザの操作性が向上され得る。
【0077】
実行ボタンD14が押下されると、CPU401は、RBC検出器つまりの異常から復
旧するための復旧動作として、測定ユニットにRBC検出器の自動洗浄を実行させる。この自動洗浄では、RBC検出器に希釈液を所定回数流すことによってRBC検出器内の洗浄が自動的に行われる。
【0078】
図10は、試薬切れに基づくヘルプダイアログD1が開かれているときの表示部42の表示内容を示す図である。図10は、測定ユニット32において“セルパックDCLがなくなりました”が発生している状態を示している。
【0079】
この場合も、図5と同様、操作部M2のステータス通知部P11の色が赤色となり、エラーメッセージ表示領域P12にエラーメッセージが表示され、エラーボタンP31が表示され、操作部M2の上部にヘルプダイアログD1が表示されている。
【0080】
図5と同様、取扱説明書表示ボタンD12が押下されると、メイン領域A20に、エラーを説明する情報が表示される。また、詳細手順表示ボタンD13が押下されると、図11に示すように、メイン領域A20に、エラーへの対処方法(エラーを解除するための手順)を示す表示領域A21が設定される。さらに、実行ボタンD14が押下されると、エラーメッセージリストD11で選択されているエラーを解除するための処理が実行される。閉じるボタンD15が押下されると、ヘルプダイアログD1が閉じられる。図11の状態において、エラーボタンP31が押下されると、図12のように、ヘルプダイアログD1が再表示される。
【0081】
図13は、図10および図12に示すヘルプダイアログD1の実行ボタンD14が押下されたときの表示部42の表示内容を示す図である。
【0082】
図10および図12に示す状態でユーザにより実行ボタンD14が押下されると、ヘルプダイアログD1が閉じられて、替わりに試薬交換ダイアログD2が表示される。なお、試薬交換ダイアログD2は、図10および図12に示すヘルプダイアログD1の実行ボタンD14により表示されるだけでなく、操作部M1、M2の操作部メニューボタンP32が押下されることにより表示される操作部メニュー画面(図示せず)を介しても表示される。
【0083】
図13に示す如く、試薬交換ダイアログD2は、測定ユニット32にセットされている試薬の一覧が表示されており、各試薬に対応する表示領域には、試薬容器の残量を示す情報等が表示される。図13では、“セルパックDCL”に対応する表示領域に、試薬残量が不足していることを示すアイコンD21が表示されている。このように、アイコンD21を確認することにより、ユーザはどの試薬について試薬残量が不足しているかを認識することができる。
【0084】
また、試薬交換ダイアログD2は、実行ボタンD22とキャンセルボタンD23を含んでいる。ユーザは、“セルパックDCLがなくなりました”を解消する場合、測定ユニット32の蓋32aを開けて、セルパックDCLの試薬容器を交換した後で、実行ボタンD22を押下する。このような操作手順は、表示領域A21に表示された電子マニュアルの、図11の記載に続く個所に記載されている。これにより、“セルパックDCLがなくなりました”のエラーが解除され、試薬交換ダイアログD2が閉じられると共に、ヘルプダイアログD1のエラーメッセージリストD11から対応するエラー項目が消える。キャンセルボタンD23が押下されると、試薬交換ダイアログD2が閉じられる。
【0085】
図14は、精度管理異常に基づくヘルプダイアログD1が開かれているときの表示部42の表示内容を示す図である。図14は、測定ユニット32において精度管理物質の測定結果に正常範囲を超える結果が含まれることにより精度管理異常が発生し、エラーメッセ
ージリストD11において“<精度管理異常>”が選択されている状態を示している。
【0086】
この場合も、図5と同様、操作部M2のステータス通知部P11の色が赤色となり、エラーメッセージ表示領域P12にエラーメッセージが表示され、エラーボタンP31が表示され、操作部M2の上部にヘルプダイアログD1が表示されている。この場合のヘルプダイアログD1は、図5に示すヘルプダイアログD1と同様の取扱説明書表示ボタンD12と閉じるボタンD15を含むほか、詳細データ表示ボタンD16と確認ボタンD17を含んでいる。
【0087】
詳細データ表示ボタンD16が押下されると、メイン領域A20に精度管理に関するチャート(図15参照)が表示される。確認ボタンD17が押下されると、ユーザによりエラーが確認されたものとして、精度管理異常のエラーが解除され、エラーメッセージリストD11から“<精度管理異常>”が消えると共に、ヘルプダイアログD1が閉じられる。
【0088】
図15は、図14に示すヘルプダイアログD1の詳細データ表示ボタンD16が押下されたときの表示部42の表示内容を示す図である。
【0089】
図12に示す状態でユーザにより詳細データ表示ボタンD16が押下されると、ヘルプダイアログD1が閉じられて、メイン領域A20に表示領域A22が設定される。表示領域A22には、複数の測定項目(RBC、HGB、HCT、MCV等)について、精度管理における測定結果の履歴を示すチャートで表示される。なお、精度管理が行われると、各測定項目についての測定結果が、測定日時と共にハードディスク404に記憶される。詳細データ表示ボタンD16が押下されると、ハードディスク404から過去の測定結果が読み出され、読み出された過去の測定結果と今回の測定結果とを用いて、図15に示すチャートが生成され、表示される。測定結果の履歴を示すチャートに、正常範囲を超える結果が含まれるとき、その箇所に×印のアイコンA22aが表示される。
【0090】
このとき、カーソルA22bは、精度管理異常の原因となった測定結果に位置付けられる。図13では、今回の測定項目「RBC」において正常範囲を超える結果が生じており、カーソルA22bがアイコンA22aに位置付けられている。これにより、ユーザは、精度管理異常が生じた測定項目を確認することができる。
【0091】
図16(a)〜(c)は、測定ユニット32と搬送ユニット2に、種々のエラーが生じたときに表示部42に表示されるヘルプダイアログD1および操作部M2を示す図である。
【0092】
図16(a)は、測定ユニット32でバーコード読み取り異常が生じ、エラーメッセージリストD11において“バーコード読み取り異常”が選択されている状態を示している。
【0093】
この場合のヘルプダイアログD1には、取扱説明書表示ボタンD12と、閉じるボタンD15と、確認ボタンD17が配され、詳細手順表示ボタンD13や詳細データ表示ボタンD16は配されない。確認ボタンD17が押下されると、ユーザがバーコードの読み取りに異常が生じたことを確認したとして、エラーが解除される。取扱説明書表示ボタンD12が押下されると、エラー(バーコード読み取り異常)を説明する情報が表示される。
【0094】
図16(b)は、測定ユニット32で複数のエラーが生じ、エラーメッセージリストD11において、“RBC検出器つまり”が選択されている状態を示している。なお、エラーメッセージ表示領域P12には、エラーメッセージリストD11の最上段に表示されて
いるエラー項目が表示される。
【0095】
図16(b)に示すように、エラーメッセージリストD11において“RBC検出器つまり”が選択されていると、ヘルプダイアログD1には、図5と同様、取扱説明書表示ボタンD12と、詳細手順表示ボタンD13と、実行ボタンD14と、閉じるボタンD15が配される。図16(b)の状態で、ユーザにより“バーコード読み取り異常”が選択されると、ヘルプダイアログD1には、図16(a)と同様、取扱説明書表示ボタンD12と、閉じるボタンD15と、確認ボタンD17が配される。図16(b)の状態で、ユーザにより“<精度管理異常>”が選択されると、ヘルプダイアログD1には、図14と同様、取扱説明書表示ボタンD12と、閉じるボタンD15と、詳細データ表示ボタンD16と、確認ボタンD17が表示される。
【0096】
このように、ヘルプダイアログD1に配されるボタンは、取扱説明書表示ボタンD12と閉じるボタンD15を除き、エラーメッセージリストD11で選択されているエラー項目によって変化する。すなわち、エラー項目と表示されるボタンとを対応づける情報が、図3のハードディスク404に記憶されている。これにより、ユーザは、エラーへの対処方法(操作手順)を知りたい場合や、エラーの発生原因となったデータを確認したい場合に、迅速に操作を行うことが可能となる。また、ユーザにとってエラーへの対処方法(操作手順)が必要となると想定される場合には、ヘルプダイアログD1に詳細手順表示ボタンD13が配される。これにより、ユーザは、エラーを解除するために所定の手順を要することを認識することができる。
【0097】
図16(c)は、測定ユニット32に対応する搬送ユニット2の領域でエラーが生じ、エラーメッセージリストD11において、“ラック横送り異常”が選択されている状態を示している。
【0098】
この場合のヘルプダイアログD1には、取扱説明書表示ボタンD12と、実行ボタンD14と、閉じるボタンD15が配され、詳細手順表示ボタンD13や詳細データ表示ボタンD16は配されない。実行ボタンD14が押下されると、ラック搬送部23のベルト(図示せず)の初期化が行われ、エラーが解除される。
【0099】
なお、本実施の形態において、詳細手順表示ボタンD13が、特許請求の範囲に記載の「対処情報指示部」に相当する。実行ボタンD14と確認ボタンD17が、特許請求の範囲に記載の「解除処理指示部」に相当する。詳細データ表示ボタンD16が、特許請求の範囲に記載の「詳細情報指示部」に相当する。取扱説明書表示ボタンD12が、特許請求の範囲に記載の「説明情報指示部」に相当する。取扱説明書ボタンH1が、特許請求の範囲に記載の「マニュアル表示指示部」に相当する。
【0100】
図17は、ヘルプダイアログD1が操作されることにより行われる処理のフローチャートを示す図である。
【0101】
情報処理ユニット4のCPU401は、検体処理装置1内のユニット(測定ユニット31、32、搬送ユニット2)において、エラーが発生したかを監視している(S11)。エラーの発生が検出されると(S11:YES)、処理がS12に進められる。他方、エラーが発生していないと(S11:NO)、シャットダウンが行われるまで(S25:YES)、S11〜S25の処理が繰り返される。
【0102】
エラーが発生すると、CPU401は、ヘルプダイアログD1を表示部42に表示する(S12)。ここで、ヘルプダイアログD1に配されたボタンに対するユーザの操作に応じて、以下のように処理が行われる。
【0103】
取扱説明書表示ボタンD12が押下されると(S13:YES)、CPU401は、メイン領域A20に、エラーについて記載された電子マニュアルの該当ページを表示する(S14)。詳細手順表示ボタンD13が押下されると(S15:YES)、CPU401は、メイン領域A20に、エラーへの対処方法(操作手順)が記載された電子マニュアルの該当ページを表示する(S16)。詳細データ表示ボタンD16が押下されると(S17:YES)、CPU401は、メイン領域A20に、精度管理における測定結果の履歴を示すチャートを表示する(S18)。
【0104】
閉じるボタンD15が押下されると(S19:YES)、CPU401は、ヘルプダイアログD1を閉じる(S20)。しかる後、エラーボタンP31が押下されると(S21:YES)、CPU401は、ヘルプダイアログD1を再表示する(S22)。実行ボタンD14または確認ボタンD17が押下されると(S23:YES)、CPU401は、エラーを解除するための処理を実行する(S24)。他方、実行ボタンD14または確認ボタンD17が押下されていないと(S23:NO)、処理がS13に戻される。エラーメッセージリストD11に含まれる全てのエラーが解除されると(S25:YES)、処理がS26に進められる。他方、全てのエラーが解除されていないと(S25:NO)、処理がS13に戻される。
【0105】
以上、本実施の形態によれば、ユーザは、異常(エラー)への対処方法(操作手順)が分からない場合、詳細手順表示ボタンD13を押下することにより、メイン領域A20にエラーへの対処方法(操作手順)が記載された電子マニュアルの該当ページを表示させることができる。これにより、ユーザは、施設に冊子として保管されてある取扱説明書等で異常への対処方法が記載された箇所を別途探して参照する必要がなくなる。また、ユーザは、実行ボタンD14を押下することにより、エラーを解除するための処理を実行させることができる。これにより、エラーの解除処理におけるユーザの手間が軽減され得る。
【0106】
また、本実施の形態によれば、エラーが検出されている場合には、ヘルプダイアログD1の詳細手順表示ボタンD13を押下することにより、エラーへの対処方法が記載された電子マニュアルの該当ページを表示させることができるので、メニュー画面A1のメイン領域A20に表示された取扱説明書ボタンH1を押下してエラーの該当ページを表示させる必要がない。そのため、ユーザの手間を軽減させることができる。
【0107】
また、本実施の形態によれば、ヘルプダイアログD1には、検出された異常(エラー)がエラーメッセージリストD11に表示されると共に、詳細手順表示ボタンD13と実行ボタンD14が配される。これにより、ユーザは、エラーを確認しながら、エラーへの対処方法(操作手順)を表示させ、エラーを解除するための処理を実行させることができる。
【0108】
また、本実施の形態によれば、ユーザは、検知された異常(エラー)への対処方法(操作手順)が分からない場合、対処方法(操作手順)をメイン領域A20に表示させて確認した後、実行ボタンD14を押下することによりエラーを解除することができる。また、ユーザは、検知されたエラーへの対処方法(操作手順)が分かっている場合、対処方法(操作手順)を表示させることなく、実行ボタンD14を押下することにより、直ちにエラーを解除することができる。これによっても、エラーの解除処理におけるユーザの手間がさらに軽減され得る。
【0109】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の実施の形態はこれらに限定されるものではない。
【0110】
たとえば、上記実施の形態では、測定対象として血液を例示したが、尿についても測定対象とされ得る。すなわち、尿を検査する検体処理装置にも本発明を適用することができ、さらに、他の臨床検体を検査する臨床検体処理装置に本発明を適用することもできる。
【0111】
また、上記実施の形態では、測定ユニットに実行させる異常からの復旧動作として、RBC検出器つまりが生じた場合にRBC検出器内の洗浄を測定ユニットに行わせる例を示したが、本発明はこれに限られない。測定ユニットに実行させる復旧動作としては、たとえば、ラック搬送部23上の検体ラックLから検体容器Tを取り出すハンド部の動作異常が生じた場合に、ハンド部を原点位置まで移動させる動作であってもよい。
【0112】
また、上記実施の形態では、ユーザが詳細手順表示ボタンD13を押下することにより、メイン領域A20にエラーへの対処方法(操作手順)が記載された電子マニュアルの該当ページを表示させているが、本発明はこれに限られず、詳細手順表示ボタンD13が押されなくても、自動的に電子マニュアルの該当ページをメイン領域A20に表示させてもよい。
【0113】
たとえば、検体処理装置1において検出された異常が一つだけの場合には、ヘルプダイアログD1が表示されるときに、上記異常への対処方法が記載された電子マニュアルの該当ページを自動的にメイン領域A20に表示させてもよい。具体的には、図4に示すような画面が表示されているときに一つの異常が検出されると、ユーザによって操作が行われなくても、図9に示すように、表示領域A21に対処方法が記載された電子マニュアルの該当ページが自動的に表示されてもよい。
【0114】
また、検体処理装置1において複数の異常が検出されている場合でも、それら複数の異常の優先順位を決定し、ヘルプダイアログD1が表示されるときに、優先順位が最も高い異常への対処方法が記載された電子マニュアルの該当ページを自動的にメイン領域A20に表示させてもよい。この場合、優先順位が高い異常が解除されると、メイン領域A20に表示されている電子マニュアルのページを、次に優先順位の高い異常への対処方法が記載された電子マニュアルの該当ページに自動的に切り替えてもよい。
【0115】
また、上記実施の形態では、異常が検出された場合に、図5に示すように、エラーボタンP31が表示され、ステータス通知部P11の色が赤色となり、エラーメッセージ表示領域P12にエラーメッセージが表示されることに加えて、ヘルプダイアログD1が表示された。しかしながら、これに限らず、異常が検出された場合にはヘルプダイアログD1は表示されず、図18に示すように、エラーボタンP31と、ステータス通知部P11と、エラーメッセージ表示領域P12のみが、上記実施の形態と同様に表示されても良い。この場合、エラーボタンP31が押下されると、上記実施の形態と同様に、ヘルプダイアログD1が表示される(図5参照)。また、図18の状態において、エラーボタンP31が押下されると、図9のように、ヘルプダイアログD1の表示と併せて、表示領域A21に対処方法が記載された電子マニュアルの該当ページが自動的に表示されるようにしても良い。
【0116】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0117】
1 … 検体処理装置
2 … 搬送ユニット
31、32 … 測定ユニット
42 … 表示部
401 … CPU
404 … ハードディスク
A1 … メニュー画面
A20 … メイン領域
A21、A22 … 表示領域
A21a … アイコン
A21b … 動画表示領域
A21c … コントロールバー
A30 … 測定操作領域
D1 … ヘルプダイアログ
D11 … エラーメッセージリスト
D12 … 取扱説明書表示ボタン
D13 … 詳細手順表示ボタン
D14 … 実行ボタン
D16 … 詳細データ表示ボタン
D17 … 確認ボタン
D2 … 試薬交換ダイアログ
H1 … 取扱説明書ボタン
P31 … エラーボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体を処理するための検体処理装置であって、
検体を処理する検体処理部と、
表示部と、
検体処理に関する情報を表示するための第1画面を前記表示部に表示させる制御部と、
前記検体処理装置の電子マニュアルを記憶する記憶部と、を備え、
前記制御部は、前記検体処理部における第1の異常が検出されている場合、前記第1の異常に対応するための一連の操作手順を示す対処情報が記載された前記電子マニュアルの該当箇所を前記第1画面に表示させる処理を実行可能である、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の検体処理装置において、
前記制御部は、
前記第1の異常が検出されている場合、前記第1の異常の内容を示す異常表示領域とともに、前記対処情報の表示を指示するための対処情報指示部を含む第2画面を前記表示部に表示させる処理と、
前記第2画面において前記対処情報指示部が操作されると、前記対処情報が記載された前記電子マニュアルの該当箇所を前記第1画面に表示させる処理と、を実行する、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の検体処理装置において、
前記第2画面は、前記第1の異常を解除するための解除処理の実行を指示するための解除処理指示部をさらに含み、
前記制御部は、前記第2画面において前記解除処理指示部が操作されると、前記解除処理を実行する、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の検体処理装置において、
前記制御部は、前記第2画面を前記第1画面と同時に前記表示部に表示させ、前記対処情報が記載された前記電子マニュアルの該当箇所が前記第1画面に表示されている状態で前記第2画面の前記解除処理指示部の操作を受付可能に構成されている、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の検体処理装置において、
前記第1の異常は、前記検体処理部の動作不良を含み、
前記制御部は、前記解除処理指示部が操作されると、前記解除処理として、前記動作不良から復旧するための復旧動作を前記検体処理部に行わせる処理を実行する、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項6】
請求項3ないし5の何れか一項に記載の検体処理装置において、
前記検体処理部は、複数の試薬容器内の試薬を用いて検体を処理するよう構成され、
前記第1の異常は、試薬容器内の試薬残量の不足を含み、
前記制御部は、前記解除処理指示部が操作されると、前記解除処理として、試薬残量が不足している試薬容器をユーザに認識させるための画面を前記表示部に表示させる表示処理を実行する、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項7】
請求項2ないし6の何れか一項に記載の検体処理装置において、
前記制御部は、検出された異常が前記第1の異常と異なる第2の異常である場合には、
前記対処情報指示部を第2画面に表示させない、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の検体処理装置において、
前記検体処理部は、検体を測定するよう構成され、
前記第2の異常は、前記検体処理部により測定された検体の測定結果が所定の条件を満たさないことを含み、
前記制御部は、前記検体処理部により測定された検体の測定結果が所定の条件を満たさないことにより前記第2の異常が発生した場合には、前記検体処理部において異常が発生していることを示すとともに詳細情報指示部を含む第2画面を前記表示部に表示させ、前記詳細情報指示部が操作されると、前記条件を満たしていない測定結果を確認させるための測定結果画面を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項9】
請求項2ないし8の何れか一項に記載の検体処理装置において、
前記制御部は、
前記第1画面に、前記電子マニュアルの表示を指示するためのマニュアル表示指示部を表示させる処理と、
前記マニュアル表示指示部が操作されると、前記検体処理部において異常が検出されていなくても前記電子マニュアルを前記表示部に表示させる処理と、を実行する、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項10】
請求項2ないし9の何れか一項に記載の検体処理装置において、
前記対処情報が記載された前記電子マニュアルの該当箇所には所定の指示部が設けられており、
前記制御部は、前記所定の指示部が操作されると、前記対処情報よりも詳細な詳細支援情報を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の検体処理装置において、
前記詳細支援情報は、前記検体処理部の異常解除に必要なユーザの操作手順を示す動画情報である、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項12】
請求項2ないし11の何れか一項に記載の検体処理装置において、
前記第2画面には、前記検体処理部における異常の原因および前記異常の解除条件の少なくとも一方を説明する説明情報の表示を指示するための説明情報指示部が含まれており、
前記制御部は、前記第2画面において前記説明情報指示部が操作されると、前記説明情報が記載された前記電子マニュアルの該当箇所を前記第1画面に表示させる、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項13】
請求項2ないし12の何れか一項に記載の検体処理装置において、
前記第1画面は、検体処理に関する情報を表示するための主領域と、前記主領域とは異なる副領域とを含み、
前記制御部は、前記異常が検出されるとエラーボタンを副領域に表示させ、前記エラーボタンが操作されると、前記第2画面を前記第1画面に重ねて表示させる、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項14】
請求項13に記載の検体処理装置において、
前記第2画面は、非表示ボタンを含み、
前記制御部は、前記非表示ボタンが操作されると前記第2画面を前記第1画面上から消し、前記副領域のエラーボタンが操作されると、前記第2画面を再度前記第1画面上に重ねて表示させる、
ことを特徴とする検体処理装置。
【請求項15】
請求項2ないし14の何れか一項に記載の検体処理装置において、
前記制御部は、前記第1の異常の内容を示す情報を前記表示部に表示させる際に、前記対処情報が記載された前記電子マニュアルの該当箇所を自動的に前記第1画面に表示させる、
ことを特徴とする検体処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−233807(P2012−233807A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103235(P2011−103235)
【出願日】平成23年5月2日(2011.5.2)
【出願人】(390014960)シスメックス株式会社 (810)
【Fターム(参考)】