説明

検体分析用具

【課題】 簡単な構造で、高ヘマトクリット血液を高分離能で血球分離可能な検体分析用具を提供する。
【解決手段】 支持基板11の上に試薬層17を配置し、この上に非繊維性多孔質膜層13aを配置し、この上にガラスフィルタから形成された水平方向濾過型フィルタ層13bを積層し、その上にカバー層12を配置して検体分析用具1を構成する。前記非繊維性多孔質膜層13aおよび水平方向濾過型フィルタ層13bが血球分離層である。非繊維性多孔質膜層13aとしては、例えば、ポリエーテルスルホン製多孔質膜層がある。前記支持基板の上にはスペーサ層14を配置してもよく、前記血球分離層の上にはカバー層12を配置してもよい。前記カバー層12には、血液試料供給用の開口部15を設けてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検体分析用具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、生化学検査や臨床検査などにおいて、検体分析用具(試験片ともいう)が汎用されている。検体分析用具は、プラスチック製の基板の上に、試薬を含浸させたろ紙等からなる試薬層を配置した構成が一般的である。検体分析用具では、尿や血液等の検体を前記試薬層に接触させて各種試薬と反応させ、発色や色調変化等により、定性分析若しくは定量分析を行う。この分析は、目視で行われることもあれば、測定装置で行われることもあり、最近では、検体のサンプリングから測定まで自動で行う全自動式の測定装置も開発され、実用化されている。血液のグルコース濃度等、血漿中の成分を分析する場合、血球を分離し、血漿のみを試薬と反応させる必要がある。このため、血液検査用の検体分析用具では、前記試薬層の上に、グラスフィルタ等の血球分離層が配置されている。従来の検体分析用具の一例を図12ないし図14に示す。図12は、従来の検体分析用具の斜視図であり、図13は、図12のA−A方向の断面図であり、図14は、図12のB−B方向の断面図である。これらの図において、同一部分には同一符号を付している。図示のように、従来の検体分析用具は、支持基板11の上に、スペーサ14が配置され、その上にカバー層12が配置され、前記スペーサ14により形成された前記支持基板11とカバー層12との間の空隙に、試薬層17および血球分離層13が配置されている。血球分離層13は、試薬層17の上に配置されている。前記カバー層12には、開口部15が形成されており、ここから血液試料が血球分離層13に供給される。前記支持基板11の試薬層17に対応する位置には開口部16が設けられており、この開口部16から露出している前記試薬層17底面部が測定部である。前記カバー層12の開口部15から前記血球分離層13の上部表面に血液を点着すると、血液が血球分離層を厚み方向(垂直方向)に通過する際に、フィルタ効果で血球がトラップされ、血漿のみが試薬層17に移行し、ここで血漿中の成分と試薬とが反応する。そして、支持基板11の開口部16から発色若しくは色調変化等を測定する。従来の検体分析用具において、血球分離層13での血球分離がうまく行われない場合は、赤血球の色が測定を妨害するおそれがある。また、試薬層に浸透する血漿量が不足し、発色感度が低下する。特に、ヘマトクリット値(Hct)が高い場合(例えば、Hct55%以上)、血球分離がうまく行われずに分析に影響がでる恐れがある。また、血液の分析では、被験者の身体的苦痛をなるべく低減するために、分析に必要な血液量を少なくすることが課題となっている。これらの問題を解決するために、従来から様々な試みがなされてきた。
【0003】
例えば、グラスフィルタを複数枚積層し、この積層体を圧縮することで、血球分離スピードや血球分離能を向上させ、かつ必要血液量を低減させる技術がある(例えば、特許文献1〜6参照)。この場合、例えば、複数枚積層したグラスフィルタを、本来の厚みの75%以下としたり、14〜43%の範囲に圧縮したりしている。このような技術によれば、5〜10μlの微量な血液であっても効率よく血球分離することが可能とされている。しかし、グラスフィルタの圧縮状態を維持するためには、検体分析用具を特殊な構造とする必要があり、このため検体分析用具の製造効率が低下し、またコストがかかるという問題がある。
【0004】
また、グラスフィルタに、血球分離剤(NaClとソルビトールの混合剤、アミノ酸など)や抗凝固剤等の薬剤を含浸させて血球分離効率を向上させる技術もある(例えば、特許文献7〜10参照)。しかしながら、この技術では、薬剤含浸工程を必要とし、このため、検体分析用具の製造効率が低下し、コストもかかるという問題がある。
【0005】
そして、血球分離層に、非対称性多孔質膜を利用するという技術もある(例えば、特許文献11参照)。しかし、非対称性多孔質膜は、特殊な部材であり、コストが高い。
【0006】
このような問題に対し、本件出願人は、構造が簡単で、かつ低コストで、しかも血球分離能に優れ、血液試料が少量であっても高精度で分析が可能な検体分析用具を提案している(特許文献12参照)。しかしながら、検体分析用具に対し、さらに性能向上が求められている。
【0007】
【特許文献1】米国特許第5139685号
【特許文献2】国際公開第09/319831号パンフレット
【特許文献3】欧州特許第0633808号
【特許文献4】米国特許第6096269号
【特許文献5】欧州特許第0640392号
【特許文献6】特許3439836号公報
【特許文献7】国際公開第2003/056163号パンフレット
【特許文献8】特開平09−196910号公報
【特許文献9】特開平09−196908号公報
【特許文献10】特開平10−185909号公報
【特許文献11】欧州特許出願公開第0407800号
【特許文献12】国際公開第2005/106463号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の目的は、構造が簡単かつ低コストで、血球分離能に優れ、高ヘマトクリットで少量の血液試料であっても高精度で信頼性が高い分析が可能な検体分析用具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明の検体分析用具は、血液中の成分を分析するための検体分析用具であって、血球分離層および試薬層を含み、前記試薬層の上に前記血球分離層が配置され、前記血球分離層が複数の層が積層された積層構造であり、前記複数の層の前記試薬層側の最下層が、非繊維性多孔質膜層であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明者は、検体分析用具の性能向上を目的として、一連の研究を重ねた。その中で、従来の検体分析用具において、ヘマトクリットの影響を受けるのは、血球分離層としてグラスフィルタを使用しているためであることを突き止めた。すなわち、グラスフィルタは、その名のとおり、ガラス繊維を固めたものであるため、繊維と繊維との間に液体(血漿)を溜め込む性質があり、この結果、試薬層へ移行する血漿の量を制限してしまう。また、ガラスフィルタは、繊維間の隙間が広いため、血漿によって濡れると屈折率の変化が生じて透けてしまうことから、濡れの程度、即ち血漿浸透量により感度が容易に変化する。この事実は、ヘマトクリット値の影響と同時に、点着量による影響を受けることを意味する。そこで、この知見に基づき、さらに研究を続行したところ、血球分離層を複数の層が積層された構造にすると共に、試薬層の側の最下層に非繊維性多孔質膜層を配置することにより、ガラスフィルタの濡れの程度による感度の影響を軽減できることを見出し、本発明に到達した。本発明の検体分析用具によれば、血球分離能に優れ、赤血球の色の影響が排除されているため、例えば、高ヘマトクリット値であって少量の血液試料であっても、高精度で信頼性の高い分析が可能であり、しかも本発明の検体分析用具は、構造が簡単で低コストで製造することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明において、「垂直方向」とは、前記血球分離層の厚み方向をいい、「水平方向」とは、前記血球分離層の厚み方向と垂直な方向をいう。
【0012】
本発明において、「水平方向濾過型フィルタ層」とは、主な濾過方向が水平方向であるフィルタ層を意味し、「水平方向濾過型フィルタ層」において、血液試料は垂直方向にも移動する場合がある。また、本発明において、「垂直方向濾過型フィルタ層」とは、主な濾過方向が垂直方向であるフィルタ層を意味し、「垂直方向濾過型フィルタ層」において、血液試料の一部は水平方向にも移動する場合がある。
【0013】
本発明において、「検体分析用具」は、「試験片」と同じ意味である。
【0014】
本発明において、「血球分離された血液試料」は、例えば、血漿若しくは血清である。
【0015】
本発明の検体分析用具において、前記非繊維性多孔質膜層が、前記試薬層と接触していることが好ましい。
【0016】
本発明の検体分析用具において、前記非繊維性多孔質膜層が、有機ポリマー製多孔質層膜および無機粒子製多孔質膜層の少なくとも一方の層であることが好ましい。前記有機ポリマー製多孔質膜層としては、特に制限されないが、例えば、ポリエーテルスルホン製多孔質膜層、ポリメタクリル酸メチル製多孔質膜層、ポリスチレン製多孔質膜層、ポリスルホン製多孔質膜層等があり、この中でも、ポリエーテルスルホン製多孔質膜層が好ましい。また、有機ポリマー製多孔質膜層としては、米国特許第3992158号等に記載されているブラッシュポリマー層であってもよい。前記無機粒子製多孔質膜層としては、特に制限されないが、例えば、酸化チタン粒子製多孔質膜層、酸化マグネシウム粒子製多孔質膜層、硫酸バリウム粒子製多孔質膜層、酸化亜鉛粒子製多孔質膜層等があり、この中でも、酸化チタン粒子製多孔質膜層が好ましい。
【0017】
本発明の検体分析用具において、前記非繊維性多孔質膜層が、血液が層の厚み方向に移動する際に血球分離する垂直方向濾過型フィルタ層であることが好ましい。
【0018】
本発明の検体分析用具において、前記血球分離層の複数の層の少なくとも一つの層が、血液が層の水平方向に移動する際に血球分離する水平方向濾過型フィルタ層であることが好ましい。前記水平方向濾過型フィルタ層は、グラスフィルタであることが好ましい。
【0019】
本発明の検体分析用具において、前記血球分離層は、垂直方向濾過型フィルタ層である非繊維性多孔質膜層の上に水平方向濾過型フィルタ層が積層された構造が好ましい。前記水平方向濾過型フィルタ層は、単層構造であってもよいし、複数層構造であってもよい。同様に、前記非繊維性多孔質膜層は、単層構造であってもよいし、複数層構造であってもよい。
【0020】
前記非繊維性多孔質膜層の上に前記水平方向濾過型フィルタ層が積層された血球分離層において、前記血液試料を、前記水平方向濾過型フィルタ層の前記測定部の中心に対応する部分から離れた部分へ供給する供給手段を有することが好ましい。このような構成であれば、さらに血液試料の移動距離を長くとることができ、血球分離をさらに効率良く実施でき、分離後の血漿若しくは血清が測定部中心に集まるようになり、測定に有利になる。
【0021】
前記供給手段としては、例えば、前記血球分離層の上部表面の血液試料供給部において、その端部を除き撥水処理するという手段がある。このようにすれば、前記血液試料が、前記水平方向濾過型フィルタ層の前記測定部の中心に対応する部分から離れた部分へ環状に供給され、この結果、前記血液試料の移動距離を、さらに長くすることができる。前記環状は、特に制限されず、例えば、円環状(リング状)、多角形環状であってもよい。
【0022】
その他の前記供給手段としては、後述のカバー層の前記開口部の形状を略環状に形成することがあげられる。これにより、前記血液試料が、前記水平方向濾過型フィルタ層の前記測定部の中心に対応する部分から離れた部分へ環状に供給され、この結果、前記血液試料の移動距離を、さらに長くすることができる。前記環状は、特に制限されず、例えば、円環状(リング状)、多角形環状であってもよい。
【0023】
本発明の検体分析用具において、さらに、支持基板を含み、前記支持基板の上に、前記試薬層および前記血球分離層が配置されており、前記支持基板の前記試薬層の配置部位に対応する位置に開口部が形成され、前記開口部から外部に露出している前記試薬層底面部が測定部であるという構成であってもよい。
【0024】
本発明の検体分析用具において、さらに、カバー層およびスペーサ層を含み、前記支持基板の上に、スペーサ層が配置され、この上にカバー層が配置され、前記スペーサ層により形成された前記支持基板と前記カバー層との間の空隙に、前記血球分離層および試薬層が配置されており、前記カバー層には開口部が形成され、前記開口部から前記血球分離層に血液試料を供給するという構成であってもよい。
【0025】
本発明の検体分析用具において、前記カバー層の前記開口部の口径が、前記基板の前記測定用の開口部の口径より大きいことが好ましい。
【0026】
本発明の検体分析用具において、さらに、展開層を含み、前記展開層が、前記血球分離層の上に配置されているという構成であってもよい。前記展開層の形成材料は、特に制限されず、例えば、メッシュ、不織布およびろ紙等があげられる。なお、血球分離層の上に展開層が配置されている場合は、展開層の上面が血液試料供給部となる。
【0027】
本発明の検体分析用具において、検査対象項目は、特に制限されず、例えば、グルコース、コレステロール、トリグリセリド、アンモニア、尿酸、クレアチニン、尿素窒素、カルシウム、無機リン、マグネシウム、GGT、GOT、GPT、LDH、アミラーゼ、総蛋白量、アルブミン、フルクトサミン、クレアチンホスホキナーゼ、ピリルビンおよびアルカリフォスファターゼ等である。
【0028】
つぎに、本発明の検体分析用具の例について図面に基づき説明する。
【0029】
図1、図2および図3に、本発明の検体分析用具の一例を示す。なお、図1は、前記検体分析用具の斜視図であり、図2は、図1のA−A方向に見た断面図であり、図3は、図1のB−B方向に見た断面図である。これらの図において、同一部分には同一符号を付している。
【0030】
図示のように、この検体分析用具1は、基板11の上に、2つのスペーサ層14が配置され、これらの間に試薬層17が配置され、前記試薬層17の上に、垂直方向濾過型フィルタ層である非繊維性多孔質膜層13aが配置され、この上にグラスフィルタから形成された水平方向濾過型フィルタ層13bが積層され、さらに、前記スペーサ14と前記水平方向濾過型フィルタ13bを覆うように、これらの上にカバー層12が配置されて、構成されている。血球分離層は、前記非繊維性多孔質膜層13aおよび前記水平方向濾過型フィルタ層13bから構成されている。カバー層12の略中央部には、血液試料を供給するための円形の開口部15が形成されている。この開口部15に対応する血球分離層の上部表面が、血液試料供給部である。また、この円形開口部15と位置合わせした状態で、基板11にも測定用の円形開口部16が形成されている。この開口部16に対応する試薬層17の下部表面が、測定部となる。なお、この例において、前述のように、前記非繊維性多孔質膜層13aおよび水平方向濾過型フィルタ層13bは、単層構造でもよいし、複数層構造であってもよい。
【0031】
前記基板11の大きさは特に制限されず、短冊状の場合、例えば、長さ20〜100mm×幅3〜10mm×厚み0.1〜0.7mmであり、好ましくは、長さ30〜80mm×幅4〜8mm×厚み0.1〜0.5mmであり、より好ましくは、長さ40〜60mm×幅5〜7mm×厚み0.1〜0.3mmである。基板の材質も特に制限されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)などがあげられ、この中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)が好ましく、特に好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)である。また、基板11に形成された測定用開口部16は、同図の場合、円形状であるが、本発明は、これに限定されず、例えば、矩形であってもよい。また、前記開口部16の大きさも、特に制限されず、円形状の場合、例えば、直径が3〜6mmの範囲、好ましくは3.5〜5.5mmの範囲、より好ましくは4.3〜4.8mmの範囲である。前記開口部16は、例えば、レーザー加工、専用工具を用いた穿孔処理により形成できる。
【0032】
前記試薬層17は、例えば、多孔質部材に試薬を含浸させ乾燥させたものである。前記多孔質部材としては、例えば、非繊維性多孔質部材、繊維性多孔質部材等が使用でき、中でも非繊維性多孔質部材を使用することが好ましい。前記非繊維性多孔質部材としては、例えば、6−ナイロン、6,6−ナイロン、セルロースアセテート、硝酸セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレンなどで作製された多孔質部材があげられ、前記繊維性多孔質部材としては、例えば、ろ紙、不織布、織物生地などがあげられる。この中でも、6−ナイロン、6,6−ナイロン、セルロースアセテート、硝酸セルロース等で作製された多孔質部材がより好ましく、6−ナイロン、6,6−ナイロンで作製された多孔質部材が特に好ましい。試薬層17の大きさは特に制限されず、その平面形状が矩形の場合、例えば、縦3〜10mm×横3〜10mm×厚み0.1〜0.5mmの範囲であり、好ましくは縦4〜8mm×横4〜8mm×厚み0.1〜0.3mmの範囲であり、より好ましくは縦5〜7mm×横5〜7mm×厚み0.1〜0.2mmの範囲である。また、同図に示す試薬層17の平面形状は、矩形であるが、本発明はこれに限定されず、この他、例えば、円形状であってもよい。含浸する試薬の種類は、検査項目に応じて適宜決定される。グルコースを測定する場合に使用する試薬としては、例えば、グルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、界面活性剤、バインダー、発色剤等がある。コレステロールを測定する場合に使用する試薬としては、例えば、コレステロールオキシダーゼ、コレステロールエステラーゼ、ペルオキシダーゼ、界面活性剤、バインダー、発色剤等がある。試薬層17は、例えば、各種の必要な試薬溶液を調製し、この溶液を多孔質部材に含浸させ、乾燥(例えば、自然乾燥、風乾、加熱乾燥など)させることにより作製できる。
【0033】
前記垂直方向濾過型フィルタ層である前記非繊維性多孔質膜層13aの形成材料は、前述のとおりである。前記非繊維性多孔質膜は、市販品を用いてもよいし、自家製造して使用してもよい。例えば、前記ポリエーテルスルホン製多孔質膜としては、Pall Corporation社製の商品名Presense Membraneがある。その他に、前記酸化チタン粒子製多孔質膜は、前記試薬層の上に、酸化チタン粒子分散液を塗布し、分散媒を蒸発除去することにより形成できる。前記非繊維性多孔質膜層13aの大きさは、特に制限されず、その平面形状が矩形の場合、例えば、縦3〜10mm×横3〜10mm×厚み0.1〜0.7mmの範囲であり、好ましくは縦4〜8mm×横4〜8mm×厚み0.1〜0.5mmの範囲であり、より好ましくは縦5〜7mm×横5〜7mm×厚み0.2〜0.3mmの範囲である。なお、前記厚みは、前記非繊維性多孔質膜層が複数層構造の場合は、合計の厚みを意味する。同図では、前記非繊維性多孔質膜層13aの平面形状は、矩形であるが、本発明は、これに限定されず、例えば、円形状であってもよい。なお、前述のように、本発明において、前記垂直方向濾過型フィルタ層は、主として、垂直方向に血液試料が移動する際に血球分離が行われるものであるが、これだけに限定されず、血液試料が水平方向に移動することも含む。
【0034】
前記水平方向濾過型フィルタ層13bは、毛細管現象により水平方向に液体を移動(若しくは展開)させる機能を有するものであれば、特に制限されず、例えば、グラスフィルタ、ポリスルホン膜、ポリエーテルスルホン膜、ニトロセルロース膜等が使用でき、この中でも、グラスフィルタ、ポリエーテルスルホン膜が好ましく、より好ましくは、前述のように、グラスフィルタである。このような水平方向濾過型のグラスフィルタは市販品を使用してもよい。前記水平方向濾過型フィルタ層13bの大きさは、特に制限されず、その平面形状が矩形の場合、例えば、縦3〜10mm×横3〜10mm×厚み0.1〜0.7mmの範囲であり、好ましくは縦4〜8mm×横4〜8mm×厚み0.1〜0.5mmの範囲であり、より好ましくは縦5〜7mm×横5〜7mm×厚み0.2〜0.3mmの範囲である。なお、前記厚みは、前記水平方向濾過型フィルタ層が複数層構造の場合は、合計の厚みを意味する。同図では、前記水平方向濾過型フィルタ層13bの平面形状は、矩形であるが、本発明は、これに限定されず、例えば、円形状であってもよい。なお、前述のように、本発明において、前記水平方向濾過型フィルタ層13bは、主として、水平方向に血液試料が移動する際に血球分離が行われるものであるが、これだけに限定されず、血液試料が垂直方向に移動することも含む。
【0035】
前記スペーサ層14の材質は、例えば、発泡体、ゴム等があげられる。前記発泡体としては、例えば、ポリエチレン発泡体、ポリウレタン発泡体、ポリオレフィン発泡体等があげられ、前記ゴムとしては、例えば、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、ブタジエンゴム、天然ゴム、シリコンゴム、スチレンゴム等があげられ、この中で、好ましくはポリエチレン発泡体、ポリウレタン発泡体、ブチルゴム、ウレタンゴム、ブタジエンゴムであり、より好ましくはポリウレタン発泡体、ブチルゴムである。前記スペーサ層14の大きさは、特に制限されず、その平面形状が矩形の場合、例えば、縦3〜10mm×横3〜10mm×厚み0.5〜1.2mmの範囲であり、好ましくは縦4〜8mm×横4〜8mm×厚み0.6〜1.0mmの範囲であり、より好ましくは縦5〜7mm×横5〜7mm×厚み0.7〜0.9mmの範囲である。同図では、前記スペーサ層14の平面形状は、矩形であるが、本発明は、これに限定されず、例えば、円形状であってもよい。
【0036】
前記カバー層12の材質は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)等があり、この中で、好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)であり、より好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)である。前記カバー層12の大きさは、特に制限されず、その平面形状が矩形の場合、例えば、縦15〜35mm×横3〜10mm×厚み0.1〜0.4mmの範囲であり、好ましくは縦17〜30mm×横4〜8mm×厚み0.1〜0.3mmの範囲であり、より好ましくは縦20〜25mm×横5〜7mm×厚み0.1〜0.2mmの範囲である。同図では、前記カバー層12の平面形状は、矩形であるが、本発明は、これに限定されず、例えば、円形状であってもよい。また、前記カバー層12に形成された血液試料供給用開口部15は、同図の場合、円形状であるが、本発明は、これに限定されず、例えば、矩形であってもよい。また、前記開口部の大きさも、特に制限されず、円形状の場合、例えば、直径が4.8〜8mmの範囲、好ましくは4.8〜7mmの範囲、より好ましくは4.8〜6mmの範囲である。前記開口部15は、例えば、レーザー加工、専用工具を用いた穿孔処理により形成できる。
【0037】
この検体分析用具は、前記の各種部材を積層し、接着することにより製造できる。前記接着方法としては、例えば、接着剤を用いる方法、両面テープを用いる方法、熱融着によるラミネート法などがある。前記接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、エラストマー系接着剤等がある。
【0038】
つぎに、この検体分析用具は、例えば、つぎのようにして使用する。すなわち、まず、専用のランセットなどにより、指先から血液を出血させ、これをカバー層12の血液試料供給用の開口部15を通して血液試料供給部に供給する。なお、血液供給方法は前記方法に限られず、例えば、予め用意した血液を、毛細管、オートピペット等の用具を用いて供給してもよい。図5は、血球分離層における血液の流れの状態を模式的に示す断面図であって、図1と同一部分には同一符号を付している。図示のように、供給された血液試料は、まず、水平方向濾過型フィルタ層13bの上部表面(血液試料供給部)に付着し、ここから前記フィルタ層内部に浸入する。そして、同図の矢印で示すように、血液試料は、前記フィルタ層13b内部を、主に水平方向に移動し、この際に、血球分離が行われる。前記水平方向濾過型フィルタ層13bにおいて、血液試料は、水平方向に移動しながら垂直方向にも移動するから、血球分離されながら、前記非繊維性多孔質膜層13aに導入され、血液試料が主に垂直方向に移動しながら、さらに血球分離される。血球分離された血漿が試薬層17に導入され、ここで予め配置されている試薬と反応し、試薬の発色(呈色)若しく色調変化等が生じる。そして、検体分析用具の基板11の測定用開口部16から、前記測定部の前記発色若しくは色調変化等を測定する。この測定は、目視でもよいが、一般的な分光光度計、専用の測定装置等を用いて実施してもよい。
【0039】
つぎに、本発明の検体分析用具のその他の例を、図4の断面図に示す。この例は、前記例の検体分析用具において、血球分離層の水平方向濾過型フィルタ層13bの上に展開層18を配置した例であり、これ以外は、構造、形成材料、大きさ、使用方法等において前記例の検体分析用具と同様である。なお、図4の断面図は、図1の斜視図におけるB−B方向に見た断面図である。
【0040】
展開層18の大きさは、特に制限されず、その平面形状が矩形の場合、例えば、縦3〜10mm×横3〜10mm×厚み0.03〜0.35mmの範囲であり、好ましくは縦4〜8mm×横4〜8mm×厚み0.03〜0.3mmの範囲であり、より好ましくは縦5〜7mm×横5〜7mm×厚み0.05〜0.25mmの範囲である。前述のように、前記展開層18は、例えば、メッシュ、不織布、ろ紙等で構成することができる。前記展開層18の材質は、特に制限されず、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、絹、レーヨン、セルロース、コットン等があげられ、この中で、好ましくはポリエステル、レーヨン、ナイロンであり、より好ましくはポリエステル、レーヨンである。
【0041】
つぎに、本発明の検体分析用具のさらにその他の例を図6の平面図に示す。この例の検体分析用具は、前記カバー層の開口部形状を、環状とした例であり、その他の構成は、前述の二つの例の検体分析用具と同じであってもよい。図示のように、この例の検体分析用具のカバー層12の開口部は、2つの円弧状のスリット部15が形成されることで略円環状となっており、前記2つのスリット部15で囲まれた部分が蓋体121となっている。この開口部に血液試料を供給すると、血液試料は、円環状になって血球分離層に浸透していく。この結果、前記血液試料が、前記水平方向濾過型フィルタ層13bの前記測定部の中心に対応する部分から離れた部分へ円環状に供給されることになる。
【0042】
つぎに、本発明の検体分析用具のさらにその他の例を図7の平面図に示す。この例の検体分析用具は、前記血球分離層の上部表面を撥水処理したものである。これ以外は、前述の例と同様にすることができる。また、この例の検体分析用具において、カバー層は、あってもよいが、なくてもよい。撥水処理する個所は、前記血球分離層の血液供給部の端部を除いた部分の表面である。図示のように、血球分離層13の上部表面の血液試料供給部19の形状が、円形である場合、この円形よりも小さな円形領域を撥水処理部20とすることができる。このようにすれば、前記血液試料供給部に血液試料を供給すると、前記血液試料は、円環状になって血球分離層に浸透していく。この結果、前記血液試料が、前記水平方向濾過型フィルタ層13bの前記測定部の中心に対応する部分から離れた部分へ円環状に供給されることになる。なお、前記撥水処理部20に加え、前記血球分離層の上部表面において、前記血液試料供給部19の周囲も撥水処理することが好ましい。本発明において、前記撥水処理は、撥水処理剤を用いて実施することができ、前記撥水処理剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、ポリプロピレン等があげられ、この中で、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンが好ましく、より好ましくはポリテトラフルオロエチレンである。
【0043】
つぎに、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は、以下の実施例および比較例により制限されない。
【実施例1】
【0044】
図4に示す構造の検体分析用具を、下記に示す材料にて作製した。なお、カバー層および支持基板以外の各構成部材の平面形状の大きさは、7×7mmである。
【0045】
カバー層:白色PETシート、厚み188μm、東レ社製、商品名:白色PETe22、開口部直径4.8mm
スペーサ層:両面テープ、厚み750μm、日東電工社製、商品名:No.541
展開層:不織布、商品名R7024、東洋紡社製、材質:レーヨン+PET
水平方向濾過型フィルタ層:グラスフィルタ、厚み240μm、Whatman社製、商品名:LF1
非繊維性多孔質膜層:ポリエーテルスルホン製多孔質膜の二枚重ね(一枚厚み100μm)、Pall Corporation社製、商品名:Presense5000
試薬層の多孔質部材:編物(材質:ナイロン+ポリエステル)、商品名Biodyne B;Pall Corporation社製、孔径3.0μm
試薬層の試薬:総コレステロール測定試薬(コレステローオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、Trinder系発色剤)
支持基板:白色PETシート、厚み250μm、東レ社製、商品名:白色PETe22、開口部直径4.3mm
【0046】
(比較例1)
前記血球分離層として、前記非繊維性多孔質膜層を用いず、前記水平方向濾過型グラスフィルタを二枚重ねて血球分離層を形成した以外は、前記実施例1と同様にして検体分析用具を作製した。
【0047】
このようにして得られた実施例1および比較例1の各検体分析用具について、ヘマトクリット値を、35%、45%および55%に調整した血液試料を用いて総コレステロール値を測定して、ヘマトクリット(Hct)が測定感度に及ぼす影響を評価した。前記総コレステロール値の測定は、各ヘマトクリット値に調整した血液試料26μlを各検体分析用具の前記カバー層の開口部から前記展開層に点着し、前記支持基板の開口部から反射光のk/s値を5秒毎に測定した(測定回数5回)。その結果を、実施例1は図8のグラフに示し、比較例1は図9のグラフに示す。また、前記測定において、測定開始から120秒後のK/s値の結果をまとめたものを図10のグラフに示す。なお、図8および図9において、○はHct35%を示し、●はHct45%を示し、△はHct55%を示す。また、図10において、試験片Aは比較例1の検体分析用具を示し、試験片Bは実施例1の検体分析用具を示す。さらに、Hct値45%のK/S値の平均値を基準とした場合のHct35%およびHct55%におけるK/S値の平均値の乖離率を求めた結果を下記表1に示す。
【0048】
(表1)
Hct35% Hct55%
実施例1 5% −1%
比較例1 11% −23%
【0049】
図8、図9および図10の各グラフおよび前記表1に示すように、実施例1の検体分析用具では、Hct値が高くなっても感度の低下は生じなかったのに対し、比較例1の検体分析用具では、Hct値が高くなるにしたがい感度の低下が生じた。
【実施例2】
【0050】
前記試薬層において、試薬を含有させなかった以外は、前記実施例1と同様にして検体分析用具を作製した。
【0051】
(比較例2)
前記試薬層において、試薬を含有させなかった以外は、前記比較例1と同様にして検体分析用具を作製した。
【0052】
このようにして作製した実施例2および比較例2の各検体分析用具について、前記試薬層および前記血球分離層に入る入射光の深さ(光学深度)を測定した。すなわち、まず、牛血清アルブミン(BSA)水溶液(BSA 7g/100ml)を準備し、これを試料として20μlおよび23μlの各量で、各検体分析用具のカバー層開口部から前記展開層に点着し、点着してから120秒後のK/S値を測定した(測定波長635nm)。測定回数は、前記各点着量ごと3回行った。その結果を、図11のグラフに示す。図11において、試験片Aは比較例2の検体分析用具を意味し、試験片Bは実施例2の検体分析用具を意味する。
【0053】
実施例2および比較例2の両検体分析用具において、図11のグラフに示すように、実施例2の検体分析用具は、入射光の吸収量が小さく、また試料の供給量による感度の変動も小さかったのに対し、比較例2の検体分析用具では、入射光の吸収量が大きく、また試料の供給量による感度の変動が大きかった。これらの結果から、本発明の検体分析用具において、試料の供給量が変化しても測定感度の変動が軽減できるといえる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明の検体分析用具は、高ヘマトクリットで少量の血液試料であっても、高精度かつ高信頼性の分析が可能であり、しかもその構造が簡単で低コストである。したがって、本発明の検体分析用具は、例えば、生化学検査や臨床検査等の血液検査一般に、好ましく用いることができ、その用途は制限されず広い。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、本発明の検体分析用具の一例の斜視図である。
【図2】図2は、前記検体分析用具のA−A方向断面図である。
【図3】図3は、前記検体分析用具のB−B方向断面図である。
【図4】図4は、本発明の検体分析用具のその他の例のB−B方向断面図である。
【図5】図5は、血液試料の移動の状態の一例を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の検体分析用具のさらにその他の例の平面図である。
【図7】図7は、本発明の検体分析用具のさらにその他の例の平面図である。
【図8】図8は、本発明の検体分析用具の一実施例における感度変化に関するグラフである。
【図9】図9は、比較例の検体分析用具における感度変化に関するグラフである。
【図10】図10は、前記実施例および比較例における感度変化に関するグラフである。
【図11】図11は、本発明のその他の実施例および比較例における感度変化に関するグラフである。
【図12】図12は、従来の検体分析用具の一例の斜視図である。
【図13】図13は、前記検体分析用具のA−A方向断面図である。
【図14】図14は、前記検体分析用具のB−B方向断面図である。
【符号の説明】
【0056】
1 検体分析用具
11 基板
12 カバー層
13 血球分離層
13a 非繊維性多孔質膜層
13b 水平方向濾過型フィルタ層
14 スペーサ層
15 血液試料供給用開口部
16 測定用開口部
17 試薬層
18 展開層
19 血液試料供給部
20 撥水処理部
121 蓋体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液中の成分を分析するための検体分析用具であって、血球分離層および試薬層を含み、前記試薬層の上に前記血球分離層が配置され、前記血球分離層が複数の層が積層された積層構造であり、前記複数の層の前記試薬層側の最下層が、非繊維性多孔質膜層であることを特徴とする検体分析用具。
【請求項2】
前記非繊維性多孔質膜層が、前記試薬層と接触している請求項1記載の検体分析用具。
【請求項3】
前記非繊維性多孔質膜層が、有機ポリマー製多孔質膜層および無機粒子製多孔質膜層の少なくとも一方の層である請求項1または2に記載の検体分析用具。
【請求項4】
前記有機ポリマー製多孔質膜層が、ポリエーテルスルホン製多孔質膜層若しくはポリスルホン製多孔質膜層であり、前記無機粒子製多孔質膜層が、酸化チタン粒子製多孔質膜層である請求項3記載の検体分析用具。
【請求項5】
前記非繊維性多孔質膜層が、血液が層の厚み方向に移動する際に血球分離する垂直方向濾過型フィルタ層である請求項1ないし4のいずれかに記載の検体分析用具。
【請求項6】
前記血球分離層の複数の層の少なくとも一つが、血液が層の水平方向に移動する際に血球分離する水平方向濾過型フィルタ層である請求項1ないし5のいずれかに記載の検体分析用具。
【請求項7】
前記水平方向濾過型フィルタ層が、グラスフィルタである請求項6記載の検体分析用具。
【請求項8】
さらに、支持基板を含み、前記支持基板の上に、前記試薬層および前記血球分離層が配置されており、前記支持基板の前記試薬層の配置部位に対応する位置に開口部が形成され、前記開口部から外部に露出している前記試薬層底面部が測定部である請求項1ないし7のいずれかに記載の検体分析用具。
【請求項9】
さらに、カバー層およびスペーサ層を含み、前記支持基板の上に、スペーサ層が配置され、この上にカバー層が配置され、前記スペーサ層により形成された前記支持基板と前記カバー層との間の空隙に、前記血球分離層および試薬層が配置されており、前記カバー層には開口部が形成され、前記開口部から前記血球分離層に血液試料を供給する請求項8記載の検体分析用具。
【請求項10】
さらに、展開層を含み、前記展開層が、前記血球分離層の上に配置されている請求項1ないし9のいずれかに記載の検体分析用具。
【請求項11】
前記展開層が、メッシュ、不織布およびろ紙の少なくとも一つから形成されている請求項10記載の検体分析用具。
【請求項12】
検査対象項目が、グルコース、コレステロール、トリグリセリド、アンモニア、尿酸、クレアチニン、尿素窒素、カルシウム、無機リン、マグネシウム、GGT、GOT、GPT、LDH、アミラーゼ、総蛋白量、アルブミン、フルクトサミン、クレアチンホスホキナーゼ、ピリルビンおよびアルカリフォスファターゼからなる群から選択される少なくとも一つである請求項1ないし11のいずれかに記載の検体分析用具。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2007−206032(P2007−206032A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−28797(P2006−28797)
【出願日】平成18年2月6日(2006.2.6)
【出願人】(000141897)アークレイ株式会社 (288)
【Fターム(参考)】