Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
検出装置およびプレコンセントレータ
説明

検出装置およびプレコンセントレータ

IMS検出装置は、ピンホールまたは毛細管入り口(4、104、201)を備えている。前記ピンホールまたは毛細管入り口(4、104、201)は、影響力のある検体物質を吸着させる、ポリジメチルシロキサンのような吸着剤で構成された被膜(42、242)を有している。前記検体物質は、ヒータ(43)が、前記被膜を加熱して、吸着された検出用検体物質を脱着させるために作動するまで、前記被膜(42、242)に吸着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピンホールまたは毛細管通路で構成された入り口を有し、その入り口を通じて検体物質を検出装置の内部およびプレコンセントレータに導入する検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
イオン移動度分光分析装置(Ion Mobility Spectrometers:IMS装置)は、火薬、薬剤、びらん剤、神経ガスなどの物質を検出するために用いられる。IMS装置は、通常、検出セルを有している。そのセルには、被検物または検体を含む空気中のサンプルが、気体(ガス)または蒸気として供給される。そのセルは、大気圧またはその近くで動作し、そのセルに沿って電圧傾度を生成するために、加圧される電極を有する。空気中のサンプルにおける分子は、例えば、放射線源やUV源(紫外線源)を用いたり、コロナ放電を用いたりして、イオン化される。また、分子は、一方の端部の静電気の入り口によって、そのセルのドリフト領域内に導入される。イオン化された分子は、イオンの移動性に基づく速度で、そのセルの他方の端部に流れる。そして、そのセルに沿って、飛行時間を測定することにより、イオンを特定することが可能である。低濃度のサンプルガスにおいて、サンプル検体が存在するだけの場所では、比較的低い信号対雑音比(SN比)であることができると共に、非常に難しい信頼性の高い検出を行うことができる。検体の濃度上昇でサンプルのボーラス(bolus)を生成するために、その入り口でプレコンセントレータを用いることは、知られている。プレコンセントレータは、吸着剤を有する。プレコンセントレータに供給される気体中の検体物質は、吸着段階中、その吸着剤に結合される。その後、プレコンセントレータは、気体のボーラスとして、検体の上昇濃度において脱着させる検体物質を生じさせるために、加熱される。また、検出装置の他の形も、プレコンセントレータを使用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】US6073498
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、効率的に検体物質を集めることができると共に、エネルギー消費を低減させた検出装置およびプレコンセントレータを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、上述した種類の検出装置が提供される。この検出装置は、前記検体物質の流れるピンホールまたは毛細管通路の表面の少なくとも一部が、吸着剤で構成されることを特徴とする。また、前記検出装置では、要求に応じて、前記吸着剤が、前記ピンホールまたは毛細管通路の表面に吸着されたり、脱着されたりすることを特徴とする。
【0006】
前記吸着剤は、前記ピンホールまたは毛細管通路の表面に吸着された被膜として構成することができる。また、吸着剤には、ポリジメチルシロキサンを含有することができる。検出装置には、吸着した吸着剤を脱着可能な物質にするヒータが設けられていることが好ましい。検出装置は、IMS装置で構成することができる。ピンホールまたは毛細管通路は、検体分子をイオン化する反応領域に通じて設けられている。その反応領域は、イオン化された分子を検出用のドリフト領域に供給するために設けられている。検出装置は、複数の入り口を有することができる。各入り口には、少なくとも一部分が吸着剤である表面を備えたピンホールまたは毛細管通路を設けることができる。
【0007】
本発明の別の態様によれば、検出装置用プレコンセントレータが提供される。プレコンセントレータは、要求に応じて、検体物質を吸着させたり、吸着された物質を脱着させたりするために、設けられている。プレコンセントレータは、ピンホールまたは毛細管通路を構成する吸着面を有する。また、コンセントレータは、入り口を検出装置に提供するために配置されている。
【0008】
吸着面が、ポリジメチルシロキサンで構成されていることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明におけるIMS装置の一実施形態の概略図である。
【図2】図1のIMS装置における他の実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
プレコンセントレータの入り口を有するIMS検出装置は、一例として、添付図面を参照して、説明する。
【0011】
最初に図1を参照すると、検出装置は、イオン移動度分光分析装置(Ion Mobility Spectrometers:IMS装置)で構成されている。IMS装置は、一般的に管状のハウジング1を有する。そのハウジング1は、右側の端にドラフト領域または分析領域2を備え、その反対側の左側の端に反応領域またはイオン化領域3を備えている。
【0012】
ハウジング1の左側の端に設けられた入り口4は、反応領域3の内部に開口している。そのため、影響力のある分子(molecules of interest)は、外側から反射領域内へと通過することができる。なお、入り口4の詳細については、後述する。
【0013】
反応領域3は、高電位のコロナ放電ポイント10のような、検体物質の分子をイオン化するための手段をいくつか有する。反応領域3およびドリフト領域2は、両方とも、大気圧、または、わずかに大気圧より低いところにある。また、反応領域3およびドリフト領域2は、ブラッドベリーニールセン・ゲート(Bradbury Nielson gate)11のような従来の静電シャッターで、任意に分離されている。そのため、ブラッドベリーニールセン・ゲート11によって、ドリフト領域2へのイオンの流れは、制御される。ドリフト領域2は、連続した一対の電極12を有する。一対の電極12は、互いに向かい合うように、ドリフトの両端にそれぞれ配置されていると共に、ドリフト領域の長手方向に沿って、互いに間隔をあけて設けられている。電圧源13は、電圧を、ドリフト領域2の長さに沿って右端まで設けられている各電極12に印加する。そのため、ゲート11を通過したイオンは、ドリフト領域の長さに沿って、それらを引き付ける電圧傾度の影響を受けやすい。ドリフト領域2の右端に設けられたコレクター板14は、ドリフト領域2に沿って通過したイオンを集める。そのコレクター板14に影響を与えた際に、各イオンによって生成される電荷は、電気信号として、プロセッサ装置15に供給される。プロセッサ装置15は、検出された異なるイオン分子の代表的なスペクトルを生成するために、その信号を分析する。また、プロセッサ装置15は、それらスペクトルをディスプレイ16または他の利用手段に供給する。
【0014】
ガスフローシステム20は、イオンの流れと反対方向に、ハウジング1の内側に沿って、きれいな乾燥した空気を提供する。ガスフローシステム20は、ポンプ21を備えている。ポンプ21は、その吸気口に分子篩のフィルター22を有し、排出口に分子篩のフィルター23を有する。吸気口のフィルター22は、吸気管24と接続する。吸気管24は、ハウジング1の左端に設けられた反応領域3の入り口の端部に向かって、開口している。排出口のフィルター23は、排出管25と接続する。排出管25は、ハウジング1の右端に設けられたドリフト領域の下流端部に向かって、開口している。ポンプ21は、気体を反応領域3から得るために動作する。そのため、気体は、ハウジング1のドリフト領域2の右側の端部へと流れる前に、最初にフィルター22、次にポンプ21、そして、フィルター23を通って、流れる。拡声器と同様の圧力パルサ(pressure pulser)8は、入り口4を経由して、ハウジング1に検体物質を引き込むために、US6073498に記載される方法で、ハウジング1の内部に接続されることができる。なお、上述した装置および各機能に関しては、従来と同様である。
【0015】
入り口4は、従来の入り口とは異なる。本発明の入り口4は、軸穴または通路41を備えた毛細管40で、構成されている。その軸穴または通路41は、影響力のある検体物質(analyte substance of interest)を吸着させる材料で構成された被膜42を有する。通常、穴41の直径は、約0.5mm(縮尺通りに図示せず)である。被膜42の材料には、ポリジメチルシロキサンを含有することができる。そのため、吸着剤42は、サンプル入り口の全てのガスが反応領域3に流れる表面に構成することができる。しかしながら、入り口の中にチューブまたはスリーブを設けることができるので、吸着面が被膜で構成されることは、重要ではない。その一方で、入り口の全体を吸着剤で構成することもできる。また、入り口4は、プロセッサ装置15に接続されたヒータ43を有している。そのヒータ43により、必要に応じて要求があり次第、吸着剤42の温度を上げることができる。
【0016】
作動中、検出装置は、最初に吸着段階で機能する。吸着段階では、入り口4に熱が与えられず、影響力のある検体物質のほとんどが、吸着剤42によって吸着する。そして、設定時間後、検出装置は、脱着段階を開始する。脱着段階の間、プロセッサ装置15は、吸着剤42の温度を上昇させて、吸着された検体物質をボーラスとして動かすために、または、吸着された検体物質を反応領域3に集めるために、ヒータ42に電圧を加える。この瞬間的な検体物質の高濃度においては、多数の検体イオンが生成されることができ、そして、増加したSN比でスペクトルを生成することが可能である。
【0017】
入り口自体にプレコンセントレータを設置することは、吸着剤で入り口のガスの親密な接触を確実とする。これは、効率的な吸着作用を導く。また、吸着剤の大部分が、高速熱サイクルに至るまで最小にされることができ、エネルギー消費を減らすことができる。電池式装置においては、エネルギー消費を抑えることは重要である。
【0018】
1つの入り口で、検体物質の流れが、検出装置にとって十分ではなかった場合には、図2に示すように、入り口を追加することが可能である。すなわち、検出装置は、1つ以上の入り口を備えることが可能である。この配置において、2つの入り口104、204は、反応領域で平行な入り口通路を構成するために、並んで配置される。図2に示す装置は、その他の点については、図1に示す装置と同様である。
【0019】
本発明は、IMS装置において特に有益であるが、検出器の異なる形状においても適用することが可能である。
【0020】
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0021】
1 検出装置
2 ドリフト領域
3 反応領域
4、104、204 入り口
41、241 ピンホールまたは毛細管通路
42、242 吸着剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピンヒールまたは毛細管通路(41、241)で構成された入り口(4、104、204)を有する検出装置(1)において、
前記入り口を通じて、前記検出装置の内部に、検体物質が導入され、
前記検体物質の流れるピンホールまたは毛細管通路(41、241)の表面の少なくとも一部が、吸着剤(42、242)で構成され、そして、
前記検出装置では、要求に応じて、前記吸着剤(42、242)が、前記ピンホールまたは毛細管通路の表面に吸着されたり、脱着されたりする
ことを特徴とする検出装置。
【請求項2】
前記ピンホールまたは毛細管通路(41、241)の表面に吸着された被膜(42、242)が、前記吸着剤で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記吸着剤(42、242)には、ポリジメチルシロキサンが含有されていることを特徴とする請求項1または2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記検出装置には、前記吸着剤(42、242)を脱着可能な物質にするヒータが、設けられていることを特徴とする請求項1〜3に記載の検出装置。
【請求項5】
前記検出装置が、IMS装置で構成され、
前記ピンホールまたは前記毛細管通路(41、241)が、送り込まれた検体分子をイオン化する反応領域(3)に通じて設けられて、そして、
前記反応領域(3)が、イオン化された分子を検出用のドリフト領域(2)に供給するために設けられている
ことを特徴とする請求項1〜4に記載の検出装置。
【請求項6】
前記検出装置には、複数の入り口(104、204)が設けられ、そして、
前記複数の入り口には、少なくとも一部分が吸着剤である表面を備えたピンホールまたは毛細管通路(41、241)が、それぞれ設けられている
ことを特徴とする請求項1〜5に記載の検出装置。
【請求項7】
要求に応じて、検体物質を吸着させたり、脱着させたりするために設けられた検出装置用プレコンセントレータにおいて、
前記プレコンセントレータが、ピンホールまたは毛細管通路(41、241)を構成する吸着面(42、242)を有し、そして、
前記プレコンセントレータを設けて、入り口(4、104、204)を検出装置(1)に備えることを特徴とするプレコンセントレータ。
【請求項8】
前記吸着面(42、242)が、ポリジメチルシロキサンで構成されていることを特徴とする請求項7に記載のプレコンセントレータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2010−513899(P2010−513899A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−542190(P2009−542190)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【国際出願番号】PCT/GB2007/004713
【国際公開番号】WO2008/074987
【国際公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(507235789)スミスズ ディテクション−ワトフォード リミテッド (25)
【Fターム(参考)】