説明

検出装置及び検出方法

【課題】検出器に入射する電磁波の平均パワーの大きさを調整することで、検出器のSN比がほぼ最大となるようにして測定対象からの信号を検出し、得られる画像などの情報の質を向上させた検出装置及び方法を提供する。
【解決手段】画像形成装置などの検出装置は、電磁波検出器2と、パワー調整手段4と、信号処理部6とを有する。電磁波検出器2は、30GHzから30THzの範囲の少なくとも一部の周波数を含む電磁波のパワーの大きさに対してSN比がピーク位置を持つ特性を有する。パワー調整手段4は、電磁波が照射される測定対象3から電磁波検出器2へ入射する電磁波の平均パワーの大きさを調整する。信号処理部6は、電磁波検出器2で検出した信号とパワー調整手段4によるパワー調整の情報に基づいて、測定対象3の情報を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波を測定対象に照射し、その透過波または反射波を用いて測定対象の画像などの情報を取得する検出装置及び検出方法に関する。特に、30GHzから30THzの範囲の少なくとも一部の周波数を含む電磁波(本明細書では、テラヘルツ(THz)波と呼ぶ)を用いて測定対象の画像などの情報を取得する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テラヘルツ波を用いた非破壊なセンシング技術が開発されてきている。このセンシング技術の応用の一つに、テラヘルツ波を用いたイメージング(以下、テラヘルツイメージングと呼ぶ)があり、X線よりも安全な透視検査装置として開発されつつある。
【0003】
テラヘルツ波を発生させる方法は様々ある。例えば、THz-TDS(時間領域THz分光法)における光伝導素子を用いる方法や、BWO(後進波管)、QCL(量子カスケードレーザ)、GaP(ガリウムリン)等の半導体結晶を用いたテラヘルツ差周波発生、テラヘルツパラメトリック発振器などがある。
【0004】
一方、テラヘルツ波を検出するための検出器としては、例えば、次の様なものがある。THz-TDSにおける光伝導素子を用いる方法や、ボロメータ、DLA-TGS(Deuterated L-Alanine
Triglycine Sulphate:重水素化L-アラニンドープトリグリシン硫酸結晶)、ショットキーバリアダイオードなどがある。
【0005】
テラヘルツイメージングでは、これらの発生器と検出器を組み合わせて画像を取得することが行なわれている。その中で、テラヘルツ波領域の電磁波を用いたイメージングシステム及びそのイメージング方法に関する提案がある(特許文献1参照)。この提案例では、発生器にダイオード発振素子を用い、検出器にSiボロメータなどの焦電型検出器またはショットキーバリアダイオードを用いている。
【0006】
テラヘルツイメージングにおいては画像を短時間に取得することが望まれるため、検出器には速い応答性が求められる。そのため、応答性の速いショットキーバリアダイオードが検出器として用いられることが多い。
【特許文献1】特開2006-145513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
テラヘルツ波を検出するのに図2のようなグラフ特性を有するショットキーバリアダイオードを検出器として使用する場合、ショットキーバリアダイオードは、入射するテラヘルツ波のパワーの大きさに対してSN比がピーク特性を有している。そのため、検出器に入射するテラヘルツ波のパワーの大きさがSN比のピーク位置を越えるとSN比が低下してしまうことが起こり得る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題に鑑み、本発明の画像形成装置などの検出装置は、電磁波検出器と、パワー調整手段と、信号処理部とを有する。電磁波検出器は、30GHzから30THzの範囲の少なくとも一部の周波数を含む電磁波のパワーの大きさに対してSN比がピーク位置を持つ特性を有するショットキーバリアダイオードなどである。パワー調整手段は、前記電磁波が照射される測定対象から前記電磁波検出器へ入射する前記電磁波の平均パワーの大きさを調整する。信号処理部は、前記電磁波検出器で検出した信号と前記パワー調整手段によるパワー調整の情報に基づいて、前記測定対象の情報を取得する。
【0009】
また、上記課題に鑑み、本発明の画像形成装置は、上記検出装置において、前記信号処理部が、前記電磁波検出器で検出した信号と前記パワー調整手段によるパワー調整の情報に基づいて、前記測定対象の画像を取得する。
【0010】
また、上記課題に鑑み、本発明の検出方法は、30GHzから30THzの範囲の少なくとも一部の周波数を含む電磁波のパワーの大きさに対してSN比がピーク位置を持つ特性を有する電磁波検出器を用いる。そして、前記電磁波で照射される測定対象から前記電磁波検出器に到達して検出される前記電磁波の平均パワーの大きさをほぼ前記ピーク位置に来るように調整する。更に、前記電磁波検出器によるほぼ前記ピーク位置での検出信号と前記調整の情報に基づいて、前記測定対象の情報を取得する。本発明の画像形成方法では、上記検出方法において、前記電磁波検出器によるほぼ前記ピーク位置での検出信号と前記調整の情報に基づいて、前記測定対象の画像を取得する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、SN比がピーク特性を有する検出器に入射する電磁波の平均パワーの大きさを調整することで、検出器のSN比が良好になるようにして測定対象からの信号を検出する。そのため、得られる画像などの情報の質が向上するという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明の実施形態を明らかにすべく、具体的な実施例について図面を用いて説明する。
【0013】
(実施例1)
図1は、本発明を適応できる実施例1を示す概略図である。本実施例では、電磁波発生器1から発生したテラヘルツ波は、サンプル(測定対象)3に照射させられ、サンプル3を透過したテラヘルツ波は電磁波検出器2に到達しそこで検出される。電磁波検出器2で検出された信号はコンピュータ5に送られ、コンピュータ5に信号が保存される。
【0014】
電磁波検出器2とサンプル3の間には、検出器2に入射するテラヘルツ波の平均パワーの大きさを変化ないし調整するためのパワー調整手段であるアッテネータ4が設置されている。アッテネータ4は、電磁波の透過する部分を変化させて電磁波に対する透過率を調整できる。そして、電磁波検出器2からコンピュータ5に送信されてきたテラヘルツ波のパワーの大きさに応じてアッテネータ4を動作させ、入射するテラヘルツ波の平均パワーの大きさを変化させることによってSN比を向上させる。その際、コンピュータ5にはアッテネータ4の透過率が保存される。
【0015】
図2は、電磁波のパワーの大きさに対してSN比がピーク位置を持つ特性を有する電磁波検出器2の例を示したものである。この電磁波検出器2の周波数レンジは0.6
THzから0.9THzである。図2に示すように、横軸にテラヘルツ波のパワーを、縦軸にSN比をとると、テラヘルツ波のパワーの大きさが大きくなるにつれてSN比は大きくなり、テラヘルツ波のパワーの大きさがP1のときにSN比が最大となる。そして、P1よりもテラヘルツ波のパワーの大きさが大きくなるとSN比が小さくなる。
【0016】
そこで、電磁波検出器2で検出されたテラヘルツ波のパワーの大きさがP1よりも大きい場合には、アッテネータ4の透過部の透過率を小さくして電磁波検出器2で検出されるテラヘルツ波のパワーの大きさがほぼP1となるようにする。逆に、電磁波検出器2で検出されたテラヘルツ波のパワーの大きさがP1よりも小さい場合には、アッテネータ4の透過部の透過率を大きくして電磁波検出器2で検出されるテラヘルツ波のパワーの大きさがほぼP1となるようにする。
【0017】
本実施例では、電磁波発生器1としてBWOを用い、電磁波検出器2としてショットキーバリアダイオードを用いている。電磁波発生器1から発生したテラヘルツ波は、テラヘルツ波用のレンズ(図示せず)によって1点に集められ、サンプル3の1点に照射される。そして、透過したテラヘルツ波はテラヘルツ波用のレンズ(図示せず)によって集められ、電磁波検出器2で検出されるようになっている。そのため、サンプル3の2次元画像を取得するためにはサンプル3を2次元スキャンする必要がある。
【0018】
本実施例では、測定対象3に照射される電磁波と測定対象3との相対位置を変化させる走査手段であるステージ7を用いてサンプル3を2方向(図1の紙面に対して垂直な方向と、紙面の上下方向)に移動させ、ラスタースキャンを行う構成となっている。このステージ7のスキャンは、コンピュータ5に搭載されたステージ制御プログラムによって行われる。ステージコントローラ8は、コンピュータ5からの制御信号を、ステージ7に搭載された駆動装置を動作させるための電圧に変換するものである。
【0019】
コントローラ5内の信号処理部6では、コンピュータ5に保存されている電磁波検出器2で検出された信号とアッテネータ4の透過率を使って信号処理がなされる。ここで、アッテネータ4は、図3に示すようにテラヘルツ波を透過する透過部9を備えており、透過部9は回転できるような構成になっている。透過部9は、その回転位置により透過率が連続的に異なっているものとする。透過部9は、例えば、ポリエチレンのようにテラヘルツ波を透過する材料を用いればよい。図3において、透過部A、B、C、…で異なる透過率を持つようにするためには、ポリエチレンの厚みを変化させればよい。
【0020】
本実施例では、アッテネータ4の透過率を求めるのにアッテネータ4の回転板の位置情報を用いる。この回転板の位置情報は、アッテネータ4内に設置された位置センサ(図示せず)によって検知することができる。予め回転板の位置情報と透過率の関係を調べておくことで、回転板の位置情報から、その位置での透過率を算出することができる。本実施例においては、回転板の位置情報と透過率の関係を予め信号処理部6に保存しておき、アッテネータ4で得られた回転板の位置情報から透過率が算出できるようになっている。信号処理部6で、電磁波検出器2で検出された信号をそのときのアッテネータ4の透過率で割ることにより、アッテネータ4に入射したテラヘルツ波のパワーの大きさを算出することができる。
【0021】
図4は、測定対象の2次元画像を得るためのフローチャートを示したものである。最初にサンプル3の所定の場所にテラヘルツ波が照射されるようにステージ7を移動させる。次に、電磁波検出器2で、サンプル3を透過してきたテラヘルツ波の信号Sを検出する。そして、コンピュータ5で、この検出信号Sを、電磁波検出器2においてSN比がピークとなるテラヘルツ波のパワーの大きさP1と比べる。もし、検出信号Sの大きさがP1よりも大きければ、コンピュータ5はアッテネータ4の透過部9を回転させ、透過部9の透過率を1段階下げる。もし、検出信号Sの大きさがP1よりも小さければ、アッテネータ4の透過部9を回転させ、透過部9の透過率を1段階上げる。この操作を、検出信号Sの大きさがほぼP1と等しくなるまで行う。
【0022】
検出信号Sの大きさがほぼP1と等しくなったら、次に、そのときのアッテネータ4の回転板の位置情報をアッテネータ4内に設置された位置センサで読み取り、コンピュータ5に送信する。コンピュータ5では、信号処理部6に予め用意しておいたこの回転板の位置情報とその位置での透過部9の透過率の関係から、回転板の位置情報を透過率に変換する。信号処理部6では、検出信号Sをこの透過率で割ることにより、SN比を向上させた信号を得ることができる。ただし、ここで得られた信号は2次元画像の1画素の情報であるため、2次元画像を得るためにはラスタースキャンを行う必要がある。つまり、ステージ7を移動させてサンプル3の位置をずらし、同様の操作を行っていく必要がある。2次元画像における全ての画素の情報が得られたら、終了となる。
【0023】
なお、本実施例では電磁波発生器1としてBWOを用いたが、電磁波発生器1はこれに限らない。テラヘルツパラメトリック発振器など、その他のテラヘルツ波発生器を用いてもよい。また、本実施例ではサンプル3の透過波を用いたが、反射波を用いるようにしてもよい。
【0024】
また、上記説明では画像形成装置ないし方法として説明したが、本実施例は、物質などの測定対象の一般的な情報の取得を行う検出装置ないし方法として構成することもできる。例えば、信号を、測定対象がある場合と無い場合のそれぞれで検出し、両者の比較から、測定対象の吸収率などを検出することができる。これに基づいて測定対象の同定、特性検査などを行ってもよい。
【0025】
本実施例によれば、検出器2に入射する電磁波の平均パワーの大きさを調整するパワー調整手段4を用いて、検出器2のSN比がほぼ最大となるようにして測定対象からの信号を検出する。そのため、画像などの測定対象の情報の質が向上するという効果がある。
【0026】
(実施例2)
図5は、本発明の実施例2を示す概略図である。基本的な構成は実施例1と同じである。検出器2に入射するテラヘルツ波の平均パワーの大きさを変化させるのに、電磁波発生器1のヒータ電流を変化させて電磁波発生器1自体の出力パワーを変化させる点が、実施例1と異なる。
【0027】
本実施例では、電磁波発生器1としてBWOを用い、電磁波検出器2としてショットキーバリアダイオードを用いる。BWOにおいては、発生するテラヘルツ波の周波数は陰極電圧で決まり、発生するテラヘルツ波の出力の大きさはヒータ電流によって決まる。そのため、電磁波発生器1のヒータ電流を変化させることによって、電磁波発生器1から発生するテラヘルツ波の出力を変化させることができる。
【0028】
実施例1と同様に、電磁波発生器1から発生したテラヘルツ波は、テラヘルツ波用のレンズ(図示せず)によって1点に集められ、サンプル3の1点に照射される。サンプル3を透過したテラヘルツ波はテラヘルツ波用のレンズ(図示せず)によって集められ、電磁波検出器2で検出されるようになっている。サンプル3の2次元画像を取得するためには、ラスタースキャンを行う必要がある。
【0029】
本実施例におけるフローチャートを図6に示す。最初にサンプル3の所定の場所にテラヘルツ波が照射されるようにステージ7を移動させる。次に、電磁波検出器2で、サンプル3を透過してきたテラヘルツ波の信号Sを検出する。コンピュータ5で、この検出信号Sを、電磁波検出器2においてSN比がピークとなるテラヘルツ波のパワーの大きさP1と比べる。もし、検出信号Sの大きさがP1よりも大きければ電磁波発生器1のヒータ電流を1段階下げて、電磁波発生器1から発生するテラヘルツ波のパワーの大きさを小さくする。もし、検出信号Sの大きさがP1よりも小さければ電磁波発生器1のヒータ電流を1段階上げて、発生するテラヘルツ波のパワーの大きさを大きくする。この操作を、検出信号Sの大きさがほぼP1と等しくなるまで繰り返し行う。
【0030】
検出信号Sの大きさがほぼP1と等しくなったら、次に、そのときのヒータ電流の値をコンピュータ5で読み取る。コンピュータ5では、予め調べておいたヒータ電流と発生するテラヘルツ波の出力の関係を用いて、読み取られたヒータ電流値をテラヘルツ波の出力に変換する。そして、得られたテラヘルツ波の出力を、電磁波検出器2においてSN比がピークとなるテラヘルツ波のパワーの大きさP1で割ることによって、出力の変化率を算出する。
【0031】
次に、電磁波検出器2で検出された検出信号Sをこの変化率で割ることにより、SN比を向上させた信号を得ることができる。2次元画像を得るためにラスタースキャンを行い、同様の操作を繰り返すのは、実施例1と同じである。
【0032】
本実施例でも、サンプル3の透過波を用いたが、反射波を用いるようにしてもよい。その他の点は実施例1と同様である。
【0033】
(実施例3)
図7は、本発明の実施例3を示す概略図である。本実施例では、電磁波発生器1としてQCLを使用している。電磁波発生器1から発生したテラヘルツ波は、ミラーや放物面鏡などの光学部品によってコリメートされ、サンプル3にエリア照射される。サンプル3を透過したテラヘルツ波は光学部品により縮小され電磁波検出器2にエリア照射される。
【0034】
本実施例では、電磁波検出器2としてショットキーバリアダイオードアレイ(以下、SBDAと言う)を使用している。SBDAは、図2のようなSN特性を有するショットキーダイオード(以下、SBDと言う)を2次元に配列させたものであり、ラスタースキャンすることなく一度にサンプル3の2次元画像を取得することができる。そのため、実施例1、実施例2で使用していたステージ7は本実施例では必ずしも必要でない。なお、SBDA2の周波数レンジは、電磁波発生器1から発生するテラヘルツ波の周波数に対応するものが選択され使用されている。
【0035】
サンプル3のテラヘルツ波の照射エリアを透過したテラヘルツ波のパワーそれぞれの大きさは、サンプル3のエリア内を構成する物質の透過率が異なるため、一様でない。そのため、SBDAを構成する各SBDのSN比にばらつきが生じる。すなわち、或るSBDにおいては、SN比が最大となるテラヘルツ波のパワーの大きさP1と等しく、また或るSBDにおいてはP1より大きかったり、小さかったりする。そこで、SBDAの直前に、電磁波に対する透過率を電気的に変化させられる複数の部分を有するパワー調整手段10を設けて、各SBDに入射するテラヘルツ波の平均パワーの大きさを変化させる。
【0036】
図8は、電気的に透過率を変化させることのできるパワー調整手段10の機構の模式図である。図8に示す格子a、b、cごとに透過率を変化させることができる。電気的に透過率を変化させることのできる材料としては、例えば、液晶などがある。SBDAを構成するSBDごとに、直前に置かれた格子の透過率を電気的に変化させて、各SBDのSN比がほぼ最大となるようにする。透過率を変化させたときの印加電圧とテラヘルツ波の透過率の関係を予め調べておくことによって、印加電圧を格子の透過率に変換することができる。
【0037】
格子ごとの透過率が分かれば、SBDAを構成する各SBDで検出された検出信号を、直前の格子の透過率で割ることによって、SN比を向上させた2次元画像を一度に取得することができる。
【0038】
本実施例でも、サンプル3の透過波を用いたが、反射波を用いるようにしてもよい。その他の点は実施例1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施例1を示す概略図。
【図2】電磁波検出器の特性の例を示す図。
【図3】アッテネータの一例を示す図。
【図4】実施例1の画像取得のためのフローチャートを示す図。
【図5】本発明の実施例2を示す概略図。
【図6】実施例2の画像取得のためのフローチャートを示す図。
【図7】本発明の実施例3を示す概略図。
【図8】電気的に透過率を変化させることのできる機構の模式図。
【符号の説明】
【0040】
1…電磁波発生器
2…電磁波検出器
3…測定対象(サンプル)
4…パワー調整手段(アッテネータ)
5…コンピュータ
6…信号処理部
7…走査手段(ステージ)
10…パワー調整手段(電気的に透過率を変化させることのできる機構)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
30GHzから30THzの範囲の少なくとも一部の周波数を含む電磁波のパワーの大きさに対してSN比がピーク位置を持つ特性を有する電磁波検出器と、
前記電磁波が照射される測定対象から前記電磁波検出器へ入射する前記電磁波の平均パワーの大きさを調整するためのパワー調整手段と、
前記電磁波検出器で検出した信号と前記パワー調整手段によるパワー調整の情報に基づいて、前記測定対象の情報を取得するための信号処理部と、
を備えることを特徴とする検出装置。
【請求項2】
前記電磁波検出器がショットキーバリアダイオードである請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記パワー調整手段が、前記電磁波の透過する部分を変化させて前記電磁波に対する透過率を変化させるアッテネータである請求項1または2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記パワー調整手段が、前記電磁波に対する透過率を電気的に変化させられる複数の部分を有する請求項1または2に記載の検出装置。
【請求項5】
前記パワー調整手段が、前記電磁波発生器の出力パワーを変化させる手段である請求項1または2に記載の検出装置。
【請求項6】
前記測定対象に照射される前記電磁波と前記測定対象との相対位置を変化させる走査手段を有する請求項1乃至5のいずれかに記載の検出装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の検出装置において、
前記信号処理部は、前記電磁波検出器で検出した信号と前記パワー調整手段によるパワー調整の情報に基づいて、前記測定対象の画像を取得することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
30GHzから30THzの範囲の少なくとも一部の周波数を含む電磁波のパワーの大きさに対してSN比がピーク位置を持つ特性を有する電磁波検出器を用い、前記電磁波で照射される測定対象から前記電磁波検出器に到達して検出される前記電磁波の平均パワーの大きさを前記ピーク位置に来るように調整し、前記電磁波検出器による前記ピーク位置での検出信号と前記調整の情報に基づいて前記測定対象の情報を取得することを特徴とする検出方法。
【請求項9】
請求項8に記載の検出方法において、
前記電磁波検出器による前記ピーク位置での検出信号と前記調整の情報に基づいて、前記測定対象の画像を取得することを特徴とする画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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