説明

検出装置

【課題】 回路が簡単で、しかも、調整が容易な検出装置を提供すること。
【解決手段】 被検出物が接近または通過したことを検出する検出装置において、所定の周波数の信号を発生する発振回路(発振回路10)と、被検出物が通過する経路上またはその近傍に配置されたコイル(コイル12)および当該コイルと並列に接続されたコンデンサ(コンデンサ11)を有し、被検出物がコイルに接近した場合には、発振回路が発生する信号を減衰させる減衰回路と、減衰回路の出力を参照して、被検出物が接近または通過したことを検出する検出回路(抵抗14〜22およびトランジスタ23〜25)と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被検出物に接触することなくその有無またはその個数を検出するための検出装置としては、例えば、被検出物の接近によりコイル(L)およびコンデンサ(C)を含む発振回路の発振周波数が変化することを利用するものがある。
【0003】
具体的には、被検出物が接近した状態における発振回路の発振周波数と同一の周波数に対する帯域通過特性を有するフィルタを利用し、フィルタからの出力が所定値以上である場合には被検出物が接近していると判定し、所定値以下である場合には接近していないと判定する。あるいは、周波数カウンタを利用して、発振回路から出力される信号の周波数を調べることにより、被検出物が接近しているか否かを判定することができる。
【0004】
さらに、特許文献1に示すように、セラミック発振子から発生される基準周波数を有する信号と、被検出物の接近によって発振周波数が変化する発振回路からの信号の周波数の大小を比較し、被検出物の接近を判定する技術も提案されている。
【0005】
【特許文献1】特公平06−26311号公報(要約書、請求項)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、帯域通過特性を有するフィルタを使用する従来の技術の場合には、被検出物が接近した場合に発振回路の発振周波数が、帯域通過フィルタの通過帯域と一致するように調整する必要があるため、調整が煩雑であるという問題点がある。
【0007】
また、周波数カウンタを使用する場合には、所定の周期分の信号が入力されるまで周波数を確定することができないため、検出に時間がかかるという問題点がある。
【0008】
さらに、特許文献1に示す技術では、回路構成が複雑になることから、調整が煩雑であり、また、製造コストが高くつくという問題点がある。
【0009】
本発明は、上記の事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、回路が簡単で、しかも、調整が容易な検出装置を提供しよう、とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の目的を達成するため、本発明の検出装置は、被検出物が接近または通過したことを検出する検出装置において、所定の周波数の信号を発生する発振回路と、被検出物が通過する経路上またはその近傍に配置されたコイルおよび当該コイルと並列に接続されたコンデンサを有し、被検出物がコイルに接近した場合には、発振回路が発生する信号を減衰させる減衰回路と、減衰回路の出力を参照して、被検出物が接近または通過したことを検出する検出回路と、を有している。
【0011】
このため、回路が簡単で、しかも、調整が容易な検出装置を提供することができる。
【0012】
また、他の発明の検出装置は、上述の発明に加えて、減衰回路が、被検出物がコイルに接近した場合に、発振回路の発振周波数と略同一の周波数で並列共振し、発振回路が発生する信号を減衰するように設定されている。このため、信号が減衰した場合に被検出物を検出したと判定することから、例えば、電磁波等によって誤動作することを防止できる。
【0013】
また、他の発明の検出装置は、上述の発明に加えて、被検出物は、遊戯装置で使用する遊技玉または遊技硬貨である。このため、誤動作することなく、遊技玉または遊技硬貨を確実に検出することが可能になる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、回路が簡単で、しかも、調整が容易な検出装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態に係る検出装置の構成例を示す図である。この図に示すように、本発明の検出装置は、発振回路10、減衰回路の一部としてのコンデンサ11、減衰回路の一部としてのコイル12、ツェナーダイオード13、検出回路の一部としての抵抗14〜22、および、検出回路の一部としてのトランジスタ23〜25を主要な構成要素としている。
【0017】
ここで、発振回路10は、コイル10aおよびコンデンサ10bを有しており、これらによって決定される発振周波数f0(=1/(2・π(LC)1/2))で発振して正弦波信号を出力する。なお、発振回路10には電源電圧Vccが供給されており、出力信号である正弦波信号は、コンデンサ11およびコイル12に供給される。
【0018】
コンデンサ11およびコイル12は、並列共振回路を構成し、コイル12の中および近傍に被検出物である遊技玉(いわゆるパチンコ玉)または遊技硬貨(いわゆるコイン)が接近した場合には発振回路10の発振周波数と略同一の周波数f0で共振し、それ以外の場合にはこれとは異なる共振周波数f1で共振する。なお、f0およびf1は、例えば、f0=408MHzおよびf1=325MHzに設定する。
【0019】
図2は、図1に示すコイル12の詳細な構成例を示す図である。図2(A)は、コイル12の内部を遊技玉Sが通過する場合の構成例である。ここで、ガイド50Aは、漏斗形状を有するファンネル部51と円筒形状を有する本体部53とを有している。本体部53の外周部にはコイル12が巻回されている。遊技玉Sはファンネル部51の開口部52から取り込まれ、本体部53の内部を通り、開口部54より外部へ排出される。このとき、遊技玉Sは、コイル12の内部を通過することになるため、遊技玉Sの特性に応じてコイル12のインダクタンス値が変化する。なお、このようなガイド50Aは、遊戯装置としてのパチンコ装置に内蔵されている。
【0020】
図2(B)は、図1に示すコイル12の他の構成例を示す図である。図2(B)の例では、本体部53およびファンネル部51の構成は図2(A)の場合と同様であるが、予め巻回されたコイル12が本体部53の外周部に取り付けられている点が異なっている。遊技玉Sは、ファンネル部51の開口部52から取り込まれ、本体部53の内部を通り、開口部54より外部へ排出される。このとき、遊技玉Sは、コイル12の近傍を通過することになるため、遊技玉Sの特性に応じてコイル12のインダクタンス値が変化する。なお、図2(B)の例では、コイル12を本体部53の一カ所に設けるようにしたが、複数の箇所にコイル12を分割して巻回するようにしてもよい。
【0021】
なお、図2の構成は一例であって、このような場合にのみ本発明が限定されるものではない。
【0022】
図1に戻って、抵抗14は、コンデンサ11およびコイル12によって構成される並列共振回路の出力抵抗およびトランジスタ23の入力抵抗であり、一端がコンデンサ11およびコイル12の一端と、トランジスタ23のベースに接続され、他端が接地されている。
【0023】
抵抗15は、トランジスタ25がオンの状態になった場合に、抵抗22に出現する電圧を帰還することにより発振回路10の電源電圧が変動することを防止するための抵抗であり、一端がツェナーダイオード13のカソード、発振回路10の電源端子、および、抵抗16の一端に接続され、他端がトランジスタ25のコレクタおよび抵抗22の一端に接続されている。
【0024】
抵抗16は、電源電圧を発振回路10に供給するための抵抗であり、一端がツェナーダイオード13のカソード、発振回路10の電源端子、および、抵抗15の一端に接続され、他端が抵抗17,19,21の一端および電源端子に接続されている。
【0025】
抵抗17は、トランジスタ23の負荷抵抗であり、一端が抵抗16,19,21の一端および電源端子に接続され、他端がトランジスタ23のコレクタおよび抵抗18の一端に接続されている。
【0026】
抵抗18は、トランジスタ24の入力抵抗であり、一端が抵抗17の一端およびトランジスタ23のコレクタに接続され、他端がトランジスタ24のベースに接続されている。
【0027】
抵抗19は、トランジスタ24の負荷抵抗であり、一端が抵抗16,17,21の一端および電源端子と接続され、他端がトランジスタ24のコレクタおよび抵抗20の一端に接続されている。
【0028】
抵抗20は、トランジスタ25の入力抵抗であり、一端が抵抗19の一端およびトランジスタ24のコレクタに接続され、他端がトランジスタ25のベースに接続されている。
【0029】
抵抗21は、トランジスタ25の負荷抵抗であり、一端が抵抗16,17,19の一端および電源端子と接続され、他端がトランジスタ25のエミッタおよび検出電圧Vs出力端子に接続されている。
【0030】
抵抗22は、トランジスタ25の負荷抵抗であり、一端がトランジスタ25のコレクタおよび抵抗15の一端と接続され、他端が接地されている。
【0031】
トランジスタ23は、NPN型のトランジスタであり、ベースがコンデンサ11、コイル12、および、抵抗14の一端に接続され、コレクタが抵抗17,18の一端に接続され、エミッタが接地されている。なお、トランジスタ23はいわゆるエミッタ接地回路を構成している。
【0032】
トランジスタ24は、NPN型のトランジスタであり、ベースが抵抗18の一端に接続され、コレクタが抵抗19,20の一端に接続され、エミッタが接地されている。なお、トランジスタ24はいわゆるエミッタ接地回路を構成している。
【0033】
トランジスタ25は、PNP型のトランジスタであり、ベースが抵抗20の一端に接続され、コレクタが抵抗15,22の一端に接続され、エミッタが抵抗21の一端および検出電圧Vs出力端子に接続されている。なお、トランジスタ25はいわゆるエミッタフォロワ回路を構成している。
【0034】
つぎに、以上の実施の形態の動作について説明する。
【0035】
図3(A)は、被検出物である遊技玉Sがコイル12の中および近傍に存在しない場合における図1に示す回路の発振回路10、コンデンサ11、コイル12、および、抵抗14の等価回路である。この場合、コイル12の素子値(インダクタンス値)は、遊技玉Sが近傍に存在する場合に比較して大きくなる。その結果、コイル12およびコンデンサ11による並列共振回路の共振周波数はf1(=325MHz)となる。
【0036】
図4は、コイル12およびコンデンサ11による共振回路の利得特性を示している。遊技玉Sがコイル12の近傍に存在しない場合には、並列共振周波数は前述のようにf1となり、利得特性は図4の曲線C1によって表される。発振回路10の発振周波数は、f0(=408MHz)で常に一定であるので、その信号はコンデンサ11およびコイル12による並列共振回路ではほとんど減衰されずに出力される。この結果、抵抗14には発振回路10の出力電圧と略同じ交流電圧Voが現れる。
【0037】
抵抗14に印加された交流電圧Voは、トランジスタ23のベース−エミッタ間のダイオードによって整流され、ベース−エミッタ間に電流が流れるので、トランジスタ23がオンの状態となる。
【0038】
トランジスタ23がオンの状態になると、トランジスタ24のベースに印加される電圧が略0Vとなることから、トランジスタ24はオフの状態になる。トランジスタ24がオフの状態になると、トランジスタ25のベース電圧は、エミッタ電圧よりも高くなるので、トランジスタ25はオフの状態になる。このため、検出電圧であるVsは電源電圧であるVccと略等しくなる。
【0039】
つぎに、図3(B)に示すように、遊技玉Sがコイル12に接近した状態になると、遊技玉Sの内部には渦電流が発生するので、コイル12の素子値は遊技玉Sが存在しない場合に比較して小さくなる。その結果、コイル12およびコンデンサ11による並列共振回路の共振周波数はf0(>f1)となる。
【0040】
遊技玉Sがコイル12に接近した場合、並列共振周波数は前述のようにf0となり、利得特性は図4の曲線C2によって表される。発振回路10の発振周波数は、f0(=408MHz)で常に一定であるので、その信号はコンデンサ11およびコイル12による並列共振回路で−10dB程度減衰されて出力される。この結果、抵抗14に現れる電圧は、前述の場合と比較して小さくなる。
【0041】
抵抗14に印加される電圧が所定の値(略0.7V)よりも小さくなると、トランジスタ23がオフの状態となる。トランジスタ23がオフの状態になると、トランジスタ24のベースに印加される電圧はVccと略同じとなることから、トランジスタ24はオンの状態になる。トランジスタ24がオンの状態になると、トランジスタ25のベース電圧は、エミッタ電圧よりも低くなるので、エミッタ−ベース間に電流が流れ、トランジスタ25はオンの状態になる。このため、検出電圧であるVsは電源電圧であるVccよりも、例えば、数V下がった状態となる。
【0042】
以上より、コイル12に遊技玉Sが接近していない状態では、コンデンサ11およびコイル12による並列共振回路の共振周波数はf1となるので抵抗14には、発振回路10の出力がほとんど減衰せずに現れ、その結果、トランジスタ23がオン、トランジスタ24がオフ、トランジスタ25がオフの状態になって、検出電圧Vsは略Vccとなる。一方、コイル12に遊技玉Sが接近した状態では、コンデンサ11およびコイル12による並列共振回路の共振周波数はf0となるので抵抗14に現れる電圧は前述の場合に比較して減少するので、その結果、トランジスタ23がオフ、トランジスタ24がオン、トランジスタ25がオンの状態になって、検出電圧VsはVccから数V低下した状態となる。したがって、検出電圧Vsを参照することにより、コイル12付近における遊技玉Sの有無を検出することができる。
【0043】
図5は、遊技玉Sがコイル12に接近した後に通過した場合において、図3に示す等価回路の出力電圧Voの変化を模式的に示す図の一例である。この図の横軸は遊技玉Sとコイル12との相対的な位置を示しており、グラフB1は左から右へ向かって軌跡を描き、図の中央において遊技玉Sがコイル12に最も接近し、その後に遠ざかっている。このような場合、縦軸に示す出力電圧Voは、接近に伴って減衰し、最も接近した状態で最小となり、遠ざかるにしたがって増大している。この例では、閾値としてVth(≒0.7V)を設定し、出力電圧Voがこれ以下になった場合(Vo≦Vthの場合)は、遊技玉Sが接近したと判定することができる。
【0044】
なお、接近する場合と遠ざかる場合とで別々の閾値を設けて(検出値にヒステリシスを設けて)、誤検出を防止するようにしてもよい。具体的には、遊技玉Sが接近する場合(出力が減少する場合)の閾値よりも、遊技玉Sが遠ざかる場合(出力が増大する場合)の閾値を大きく設定することにより、閾値付近の出力の変動に対して安定的な動作が期待できる。
【0045】
以上に説明したように、本発明の実施の形態では、発振回路10の発振周波数は固定の状態とし、遊技玉Sの接近により並列共振回路の共振周波数を変化させて発振回路10からの信号が減衰するようにしたので、発振回路10の周波数を固定化することにより、調整を簡易化することができる。
【0046】
また、本発明の実施の形態では、遊技玉Sが接近した場合に、出力電圧Voが減衰するようにしたので、接近によって出力電圧が増大する場合に比較し、誤動作が少なくなる。すなわち、出力電圧が増大する構成の場合には、検出装置に対して外部から電磁波等が入射された場合には、出力電圧が増大してしまうため、遊技玉Sが検出されたと誤って判断されてしまう。一方、本発明の実施の形態の場合には、遊技玉Sが接近した場合には、出力が減衰するので、外部からの電磁波等の入射に対しても誤動作が発生することがない。
【0047】
また、本発明の実施の形態によれば、トランジスタ23のベース−エミッタ間のダイオードを利用し、抵抗14に現れる交流電圧を整流して用いるようにしたので、回路を簡略化することが可能になる。
【0048】
なお、以上の実施の形態は、一例であって、これ以外にも種々の変形実施態様が存在する。例えば、以上の実施の形態では、ガイド50A,50Bを設けて、その本体部53にコイル12を巻回するようにしたが、ガイドは設けないでコイルを直接配置するようにしてもよい。また、これ以外の形状を有するガイドを設けるようにしてもよい。
【0049】
また、図1に示す回路は一例であって、本発明がこのような場合にのみ限定されるものではない。例えば、図1に示す回路では、発振回路10としてはコイル10aおよびコンデンサ10bを利用した発振回路としたが、例えば、水晶発振素子またはセラミック発振素子を用いて発振回路を構成するようにしてもよい。また、アナログ発振回路ではなく、ディジタル発振回路を利用し、出力されるクロック信号をローパスフィルタまたはバンドパスフィルタによって正弦波に成形して利用するようにしてもよい。これらの構成によれば、発振回路の発振周波数を安定化させることが可能になる。
【0050】
また、以上の実施の形態では、被検出物である遊技玉Sの接近によって、共振周波数が上昇する場合を例に挙げて説明を行ったが、共振周波数が低下するようにすることも可能である。
【0051】
また、以上の実施の形態では、3つのトランジスタ23〜25を用いるようにしたが、例えば、抵抗14の出力をダイオードによって整流した後、抵抗およびコンデンサによる平滑化回路によって平滑化し、得られた直流電圧と基準電圧とをコンパレータによって比較して検出するようにしたり、得られた直流電圧をシュミットトリガ回路等によって成形して出力するようにしたりしてもよい。また、トランジスタの個数を図1の場合よりも減少させてもよい。
【0052】
また、以上の実施の形態では、発振回路10の発生する周波数として408MHzを選択し、コイル12およびコンデンサ11による並列共振回路の共振周波数として325MHzを選択するようにしたが、これ以外の周波数を選択することも可能である。被検出物の特性に応じて最適な周波数を設定すればよい。
【0053】
また、以上の実施の形態では、コイル12およびコンデンサ11による並列共振回路の共振周波数は固定の状態としたが、例えば、コンデンサ11としてバリキャップコンデンサを使用し、当該バリキャップコンデンサに電圧を印加することにより、共振周波数を調整できるようにしてもよい。そのような構成によれば、電圧を調整することにより共振周波数を簡易に調整することができる。
【0054】
また、以上の実施の形態では、単一の遊技玉Sを検出するようにしたが、発振回路10を共通とし、コイル12およびコンデンサ11を複数設け、それぞれに対して図1の抵抗14以降の回路を接続することにより、複数の遊技玉Sを独立して検出することができる。
【0055】
また、以上の実施の形態では、遊技玉Sを被検出物として説明を行ったが、例えば、遊技硬貨等についても本発明を適用することが可能である。また、これら以外にも、例えば、磁性および非磁性の別によらず金属であれば、どのような形状の被検出物であっても検出することができる。
【0056】
また、以上の実施の形態では、遊技玉Sの有無を検出するようにしたが、遊技玉Sを検出した場合にカウントアップを行うカウンタを設けることにより、通過または接近した遊技玉Sの個数をカウントすることもできる。
【0057】
また、以上では、検出装置としての実施の形態を示したが、本発明の実施の形態に係る検出装置を、例えば、いわゆるパチンコ機等の遊戯装置に使用したり、遊技玉または遊技硬貨の枚数を計数する計数装置に使用したりしてもよい。
【0058】
また、以上の実施の形態では、コイル12とコンデンサ11を並列接続するようにしたが、例えば、これに抵抗を並列または直列に接続して、Q値を調整するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の検出装置は、例えば、遊技機で使用される遊技玉または遊技硬貨等の検出に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態に係る検出装置の構成例を示す分解図である。
【図2】図1に示すコイルの詳細を示す図であり、(A)はコイルの内部を遊技玉が通過する構成例であり、(B)はコイルの横を遊技玉が通過する構成例である。
【図3】図1に示す主要部分の構成の等価回路であり、(A)は遊技玉が存在しない場合の等価回路であり、(B)は遊技玉が接近した場合の等価回路である。
【図4】図3に示す回路の周波数と利得との関係を示す図である。
【図5】図3に示す回路において、遊技玉の位置と出力電圧Voとの関係を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
10 発振回路
11 コンデンサ(減衰回路の一部)
12 コイル(減衰回路の一部)
14〜22 抵抗(検出回路の一部)
23〜25 トランジスタ(検出回路の一部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検出物が接近または通過したことを検出する検出装置において、
所定の周波数の信号を発生する発振回路と、
上記被検出物が通過する経路上またはその近傍に配置されたコイルおよび当該コイルと並列に接続されたコンデンサを有し、上記被検出物が上記コイルに接近した場合には、上記発振回路が発生する信号を減衰させる減衰回路と、
上記減衰回路の出力を参照して、上記被検出物が接近または通過したことを検出する検出回路と、
を有することを特徴とする検出装置。
【請求項2】
前記減衰回路は、前記被検出物が前記コイルに接近した場合に、前記発振回路の発振周波数と略同一の周波数で並列共振し、前記発振回路が発生する信号を減衰することを特徴とする請求項1記載の検出装置。
【請求項3】
前記被検出物は、遊戯装置で使用する遊技玉または遊技硬貨であることを特徴とする請求項1記載の検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−229287(P2006−229287A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−37364(P2005−37364)
【出願日】平成17年2月15日(2005.2.15)
【出願人】(000107804)スミダコーポレーション株式会社 (285)
【Fターム(参考)】