説明

検品装置、検品方法、検品システム、コンピュータプログラム

【課題】 リファレンス画像に基づき印刷した印刷物を検査する際に、印刷物を読み取った印刷画像とリファレンス画像との位置合わせを行うと、リファレンス画像によっては位置合わせの精度が低い場合があり、検査精度が低下する。
【解決手段】 リファレンス画像と印刷画像との位置合わせを行って印刷物の検査を行う処理、または、位置合わせを行わずに印刷物の検査を行う処理を、リファレンス画像の特性に基づいて選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検品装置、検品方法、検品システム、コンピュータプログラムに関する。特に、記録媒体上に画像が印刷された印刷物を検査する検品装置、検品方法、検品システム、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、POD(Print On Demand)機などの印刷製本システムに対して、印刷製本システムから印刷された印刷物の状態に不良がないかを判定(検品)する、印刷画像検品システムがある。
印刷物を検品する方法として、印刷装置へ入力される画像(リファレンス画像または参照画像とも言う)と、印刷装置から出力された印刷物をスキャナなどの読み取り装置で読み取った画像(印刷画像とも言う)とを比較する方法がある。
特許文献1は、両画像を比較する上で位置ずれが生じている場合に位置合わせ処理を行った後に、両画像の比較検査を行う方法を開示する。
また、特許文献2は、リファレンス画像および印刷画像の両画像からエッジなどの特徴点を抽出し、両画像から抽出した特徴点の対応関係を検出して画像の幾何変換処理を行うことで両画像の位置合わせを行う方法を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−085870号公報
【特許文献2】特開2008−197917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されるように、リファレンス画像と印刷画像との比較を正確に行う上で、両画像間の位置合わせを行う必要がある。特許文献2に開示される位置合わせ方法は、画像内から線や文字などの有するエッジ情報を特徴点として抽出し、抽出した特徴点に基づいて画像間の位置合わせを行う。
しかしながら、画像によっては特徴点が抽出されない、あるいは、抽出されたとしても非常に少ないことがあり、両画像の位置合わせ処理を行ったとしても位置合わせの精度が低い場合がある。例えば、全面がグラデーションのリファレンス画像からは、特徴点となるエッジを抽出することができない場合がある。また、例えば、全面が自然画のリファレンス画像においては抽出されるエッジが非常に少なく、位置合わせを高精度に行うのに十分な特徴点の個数が抽出することができない場合がある。
位置合わせを高精度で行えないようなリファレンス画像および印刷画像に対しても、位置合わせ処理を伴う比較処理を行うと、位置合わせ精度の低さのために、良好な印刷物に対しても不良であるとの誤判定が生じてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の検品装置は、参照画像と、前記参照画像に基づく印刷処理が行われた印刷物を読み取ることによって取得される印刷画像とを比較することで、前記印刷物を検査する検品装置であって、前記比較を行うための前記参照画像と前記印刷画像との位置合わせに用いられる特徴点を、前記参照画像および前記印刷画像から抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出される参照画像の特徴点に基づき、前記参照画像と前記印刷画像との位置合わせを行うか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で是と判定された場合、前記参照画像および前記印刷画像から抽出される特徴点を用いた前記位置合わせを行った後、前記参照画像と前記印刷画像との比較に基づく検査を実行し、前記判定手段で否と判定された場合、前記抽出手段によって抽出される前記印刷画像の特徴点に基づく検査を実行する検査手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、高精度の位置合わせを行うには十分な特徴点を有していないようなリファレンス画像に基づいて印刷された印刷物においても、効率的に印刷物を検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】システム構成図
【図2】画像形成装置の各処理部のブロック図
【図3】画像形成装置内の構成図
【図4】検品装置の構成図
【図5】フィニッシャの構成図
【図6】フィニッシャの各制御部のブロック図
【図7】検品装置の各処理部のブロック図
【図8】特徴点の抽出処理についての説明図
【図9】位置合わせ処理についての説明図
【図10】画像の比較処理についての説明図
【図11】特徴点の抽出結果についての説明図
【図12】印刷物の排出先の設定例を示す図
【図13】抽出された特徴点の情報を表示する表示例を示す図
【図14】検品NGのページ数と検品NGの画像不一致箇所の表示例を示す図
【図15】特徴点の抽出における抽出レベルの設定例を示す図
【図16】リファレンス画像と印刷画像の画像比較を行う際の比較レベルの設定例を示す図
【図17】検品判定を行う処理フローを示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
【0009】
(実施例1)
図1は本実施例の検品装置102を含む検品システムの構成例である。
【0010】
101は各種の入力データを処理し、印刷処理を実行して印刷物の出力を行う画像形成装置を示す。印刷物は用紙などのシート状のものであっても良い。また、102は画像形成装置101から出力される印刷出力を受け取って出力内容を検査する検品装置である。103は検品装置102で検査された印刷物を受け取るフィニッシャ(後処理装置)である。画像形成装置101はネットワークを介して外部のプリントサーバーやクライアントPCへと接続されている。クライアントPCは、画像形成装置101に対して、印刷を行いたい印刷ジョブを、ネットワークを介して送信する。プリントサーバーは、画像形成装置を複数のクライアントPCとネットワークを介して共有できるよう印刷ジョブの管理をおこなっている。検品装置102は通信ケーブルを介して画像形成装置101と1対1で接続され、情報の送受信を行っている。またフィニッシャ103も上記とは別の通信ケーブルを介して画像形成装置101と1対1で接続されている。本実施例の検品装置を含むシステムは画像形成、画像検品、フィニッシングまでを一貫して行うインライン検品機により実現されている。
【0011】
[画像形成装置の構成]
図2を用いて上記画像形成装置101内の印刷処理に関わる各処理部の構成について説明する。
【0012】
印刷処理では、プリンタサーバーからネットワークを介して入力された印刷ジョブに対して、その印刷ジョブに応じた各部の制御を実行すると共に、スキャナ、レーザ露光、作像、定着、給紙/搬送の各部の状態を管理しながら、全体が調和を保って円滑に動作できるよう指示を行う。
【0013】
同図において、入力画像処理部201は、紙原稿をスキャナなどの画像読み取り装置で読み取り、読み取られた画像データを画像処理する。
【0014】
NIC部202は、ネットワークを利用して入力された画像データ(主に、PDLデータ)をRIP部に渡したり、画像形成装置内部の画像データや装置情報をネットワーク経由で外部に送信したりする。RIP部は、入力されたPDLデータを解読し、ラスタイメージに展開する部分である。
【0015】
次に、入力画像処理部201またはNIC部202から入力された画像データは、画像形成装置制御部203に送られる。画像形成装置制御部203は、入力されるデータや出力するデータを制御する役割を果たしている。画像形成装置制御部203に入力された画像データは、一旦メモリ部204に記憶される。記憶された画像データは、必要に応じて呼び出される。
【0016】
また、画像形成装置制御部203は、図7に示される検品処理制御部700と接続し、検品処理に必要な情報の送受信を行う。画像形成装置制御部203は、画像形成装置101で印刷された印刷物に対して、検品装置102で検品処理を実行できるように、印刷出力のタイミング情報、リファレンス画像(参照画像)のデータ、検品に必要な設定値及び検品処理した結果の情報を送受信する。
【0017】
出力画像処理部205は、画像データに対し、印刷出力するための画像処理を行い、画像処理後の画像データをプリンタ部206に送る。
【0018】
プリンタ部206では、シート状の記録媒体(以下では単に用紙という)を給紙し、出力画像処理部205で作られた画像データをその用紙上に順次印字していく。なお、以下で単に用紙と言った場合、厚紙の用紙やOHPシートなど画像形成装置101において印刷処理が施せる記録媒体を指す
操作部207は、スキャンやプリントなど各種機能をユーザに選択させたり、用紙の排出方法をユーザに指示させたり、後述する検品の第1の抽出レベル、第2の抽出レベル、画素比較レベル、ブロック比較レベルを設定したりするためのものである。
【0019】
[画像形成装置の機構]
図3は上記画像形成装置101の内部構成を示している。
【0020】
画像形成装置101は、スキャナ部301、レーザ露光部302、感光ドラム303、作像部304、定着部305、給紙/搬送部306、及び、これらを制御する図2で説明したプリンタ制御部から構成される。
【0021】
スキャナ部301は、原稿台に置かれた原稿に対して、照明を当てて原稿画像を光学的に読み取り、その像を電気信号に変換して画像データを作成する工程である。
レーザ露光部302は、上記画像データに応じて変調されたレーザ光などの光線を等角速度で回転する回転多面鏡(ポリゴンミラー)307に入射させ、反射走査光として感光ドラム303に照射する。
【0022】
作像部304は、感光ドラム303を回転駆動し、帯電器によって帯電させ、上記レーザ露光部によって感光ドラム上に形成された潜像をトナーによって現像する。そのトナー像を用紙に転写し、その際に転写されずに感光ドラム上に残った微小トナーを回収するといった一連の電子写真プロセスの現像ユニット(現像ステーション)を4連持つことで実現している。
【0023】
シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の順に並べられた4連の現像ユニットは、シアンステーションの作像開始から所定時間経過後に、マゼンタ、イエロー、ブラックの作像動作を順次実行していく。このタイミング制御によって、用紙上に色ずれのない、フルカラートナー像が転写される。本実施例はカラープリンタを想定しているが、これに限定されるものではなく、白黒プリンタの場合にはブラックの現像ユニットのみが搭載される。
【0024】
定着部305は、ローラーやベルトの組み合わせによって構成され、ハロゲンヒータなどの熱源を内蔵し、上記作像部によってトナー像が転写された用紙上のトナーを、熱と圧力によって溶解、定着させる。
【0025】
給紙/搬送部306は、用紙カセットやペーパーデッキに代表される用紙収納庫を一つ以上持っており、上記プリンタ制御部の指示に応じて用紙収納庫に収納された複数の用紙の中から一枚分離し、作像部・定着部へ搬送する。用紙は搬送され、前述の現像ステーションによって、各色のトナー像が転写され、最終的にフルカラートナー像が用紙上に形成される。また、用紙の両面に画像形成する場合は、定着部を通過した用紙を再度作像部へ搬送する搬送経路を通るように制御する。画像形成された用紙は検品装置102へ搬送される。
【0026】
[フィニッシャの機構]
図5は、フィニッシャ103の構成の一例を断面図で示している。
【0027】
検品装置102から排出された用紙は、フィニッシャ103に入る。フィニッシャには、エスケープトレイ501及び出力トレイ502があり、操作部207でのユーザ設定、及び検品装置102の結果に応じて、印刷物の排出先が切り替わる。
【0028】
エスケープトレイ501には、検品装置102の検品結果から、印刷不良であると判断された、もしくは良品印刷の結果と判断できなかった場合の印刷物が排出される。
【0029】
さらに、出力すべきジョブに対してステイプルモードが設定されている場合には、出力トレイ502に排出するよう制御する。その際には、印刷物が出力トレイ502に排出される前に、印刷物をジョブ毎にフィニッシャ内部の処理トレイ503に順次蓄えておき、該処理トレイ503上にてステープラ504にてバインドして、その上で、出力トレイ502へ、該印刷物の用紙束を排出する。
【0030】
転送パス切り替え部505は検品装置102からの検品判定情報と操作部207のユーザ設定に応じて、用紙の転送パスを切り替える。転送パスを切り替えることにより、用紙をエスケープトレイ501もしくは出力トレイ502に転送することが可能である。
【0031】
[フィニッシャの構成]
図6はフィニッシャ103における検品結果の用紙の排出制御を行う各制御部の構成を示す図である。
【0032】
フィニッシャ103内のフィニッシャ制御部601は、画像形成装置101内の画像形成装置制御部203と、検品装置102内の検品処理制御部700と接続されている。
【0033】
フィニッシャ制御部601は、画像形成装置制御部203からジョブに応じたフィニッシャ設定情報を受信し、受信した設定情報に基づいてフィニッシャ103内の各機能を制御する制御部との間で通信を行う。画像形成装置制御部203からのフィニッシャ設定情報には、検品装置102での検品結果に基づいて、印刷物の排出先の制御情報も含まれる。画像形成装置制御部203は、先に、検品結果に基づいた用紙の排出先の選択に関して、操作部207を介してユーザから選択された選択項目に従って、フィニッシャの排出先設定を行う。
【0034】
602は搬送パス駆動制御部であり、フィニッシャ制御部601から送信されたジョブの制御情報に基づいて各種フィニッシングユニットへと印刷物を導く。例えば、ステイプル出力を行いたい場合には、ステープラ制御部603との通信を行い、ステープラ制御部603のステータス情報をフィニッシャ制御部601が受信して、ジョブの制御情報を送信し、ジョブの内容に応じたステープラ動作を行って出力する。
【0035】
[検品装置の機構]
図4(a)は検品装置102内での印刷物を搬送する構成を表す構成図を示している。画像形成装置101から出力された印刷物は、給紙ローラー401によって検品装置102に引き込まれる。その後、印刷物は搬送ベルト402上を転送されながら、搬送ベルト402上にある検品センサ403で印刷物上の画像が読取られ、検品判定が行われる。判定結果はフィニッシャ103に送られる。判定が行われた後に、印刷物は排紙ローラー404から出力される。ここでは図示しないが、検品センサ403は両面印刷された印刷物にも対応できるように搬送ベルト402の下側にも検品センサを設けて、印刷物を読み取る構造であってもよい。
【0036】
図4(b)は上記搬送ベルト402の部分を上面視した例を示す図であり、ここで、検品センサ403は図示したように搬送されてきた印刷物410の全面の画像をライン毎に読み取るラインセンサである。411は検品センサ403で読み取る際に印刷物に光を照射する画像読み取り用の照明装置である。412は印刷物が搬送ベルト402上を搬送される際に印刷物の搬送方向に対して斜行しているかどうかを読み取るための斜行検知用照明装置である。搬送される印刷物に対して斜め方向から光を照射することで、印刷物の端部の影の画像を読み取り、斜行を検知する。本実施例では印刷物の端部の影画像の読み取りは検品センサ403で行う構成であるが、検品センサ403以外の別の読み取りセンサを使用する構成でもよい。
【0037】
[検品処理制御部の構成]
図7は検品装置102の内にある、検品装置102の動作を制御する検品処理制御部700の構成を示す図である。なお、検品処理制御部700は不図示のCPU、ROM、RAM、HDDを有している。該ROMは不揮発性メモリであって、該ROMには後述の図17のフローチャートの処理を実行するためのプログラムが格納されている。該CPUは、このプログラムを該ROMから該RAMへとロードし、展開、実行することで、図17のフローチャートの処理を実行する。また、該CPUが該プログラムを実行することで、検品処理制御部700は、図7に示される各処理部として機能する。
【0038】
リファレンスデータ入力部701は、画像形成装置制御部203からリファレンス画像を受信する(ステップS1001、S1002)。
【0039】
比較前処理部702は、検品センサ403から受信した印刷画像に対し、用紙斜行補正処理、網点平滑化処理、色補正処理、エッジ強調処理、2値化処理などの前処理を行う(ステップS1003)。色補正処理は、検品センサ403での読み取りデバイスの色補正を行い、標準色空間に変換する。これらの前処理は、検品を行う精度によって、前処理内容を切り替えることが可能である。
【0040】
第1の解像度変換部703は、リファレンスデータ入力部701が受信したリファレンス画像に対して、画像判定に必要な解像度への変換処理を行う(ステップS1005)。同様に、第2の解像度変換部704は、比較前処理部702で処理された印刷画像に対して、画像判定に必要な解像度への変換処理を行う(ステップS1004)。
【0041】
第1の特徴点抽出部705および第2の特徴点抽出部706では、第1解像度変換部703及び第2解像度変換部704で解像度変換されたリファレンス画像および印刷画像に対して、特徴点の抽出処理を行う(ステップS1006〜S1010、S1019〜S1021)。特徴点の抽出処理において、第1の特徴点抽出部705および第2の特徴点抽出部706は、リファレンス画像及び印刷画像の特徴点を抽出し、この特徴点の位置を、特徴点の情報として保持する。なお第1の特徴点抽出部705および第2の特徴点抽出部706をまとめて、抽出手段と呼ぶこともある。図8を用いて画像の特徴点の抽出について説明する。操作部207のユーザ設定に従って、第1の特徴点抽出部705、第2の特徴点抽出部706で抽出された特徴点の個数および特徴点の位置情報をユーザに表示することも可能である。特徴点の抽出結果をユーザに表示することで、検品を実施する上での検品精度の指標が表される。
【0042】
位置合わせ部707は、第1の特徴点抽出部705、第2の特徴点抽出部706で抽出した各特徴点の位置情報に従って、リファレンス画像と印刷画像を比較するための位置合わせを行う(ステップS1011)。適切な位置合わせ精度で両画像の位置合わせを行うには、リファレンス画像および印刷画像が画像の特性として位置合わせに十分な特徴点の情報(個数情報や位置情報など)を含むという特性をもつことが一般的に必要とされる。例えば、リファレンス画像から抽出される特徴点の情報が、操作部207を介してユーザによって設定された第1の抽出レベル(後述)以上であることなどが必要である。
【0043】
位置合わせ部707は、第1の特徴点抽出部705によってリファレンス画像から抽出された特徴点の情報が、操作部207を介してユーザが設定した第1の抽出レベルに達していない場合には、位置合わせ処理を行わない。第1の特徴点抽出部705によってリファレンス画像から抽出された特徴点の情報が、操作部207を介してユーザが設定した第1の抽出レベルに達している場合は、位置合わせ部707は位置合わせ処理を行う。これらの処理については図9を用いて後述する。
【0044】
画像比較部708は、位置合わせ部707にてリファレンス画像と印刷画像の位置が合わされた後、位置合わせされたリファレンス画像および印刷画像の画素どうしの画像比較を実施する(ステップS1012)。この画像比較は、操作部207を介してユーザにより設定指示された比較レベルに従った画像比較である。なお、比較レベルにはブロック比較レベルおよび画素比較レベルの2種類があり、いずれも操作部207を介してユーザによって設定される。ブロック比較レベルとは、印刷画像内の画素ブロックごとの良否判定において用いられる情報であり、画素ブロック内の画素のうちどの程度までのNG画素を許容するかを示す情報である。詳しくは図10を用いて後述する。また、画素比較レベルとは、画素ごとの良否判定において用いられる情報であり、リファレンス画像および印刷画像を画素単位で比較する際に、NG画素(不良画素)を検出するために用いられる情報である。詳しくは図10を用いて後述する。
【0045】
画像判定部709は、画像比較部708の比較結果、および、印刷画像からの特徴点の抽出結果に基づき、印刷物の良否に関する判定(検査)を行い、判定結果に応じた処理を行う(ステップS1013〜S1018、S1022〜S1024)。例えば、印刷物の良否の判定結果に基づき画像判定部709は、不良判定記録処理を行う。不良判定記録処理は、印刷物が不良であると判定された場合に行われる処理である。本実施例での不良判定記録処理は、画像判定部709が、不良と判定された印刷物のページの順番情報と、不良と判定された印刷物の内容を、判定結果として判定結果記録部710に記録する処理のことである。ここで記録される判定結果は、印刷物が不良であると判定された回数も含めて検品結果のデータベースとして使用される。また、前記不良判定記録処理は、画像判定部709が、この検品結果のデータベースを判定結果表示部711によって表示させる処理も含む。
【0046】
また、画像判定部709は、連続して印刷物が不良であると判定された場合や、前記検品結果のデータベースを参照して、これまでに印刷物が不良であると判定された回数(累計数)が所定の回数以上になった場合などに、外部通信部712を介して画像形成装置101に対し画像形成動作の停止要求を送信する。すなわち、画像判定部709は、検品結果の履歴を用いて、画像形成装置101における画像形成(印刷)の不良が持続的に起こる可能性が高いことを判定し、画像形成装置101における印刷画像形成動作(印刷処理)を制御する。この画像形成動作の停止要求の送信処理も不良判定記録処理に含まれる。この画像形成動作の停止要求が通知された場合、画像形成装置101は、プリンタサーバーから受けていた印刷ジョブのうち、その時点で印刷処理をしている印刷用紙が排出すると共に、印刷処理を停止する。そして画像形成装置101は、プリンタサーバーからの印刷ジョブの受付も行わないようにする。
【0047】
[特徴点抽出と位置合わせ]
第1の特徴点抽出部705および第2の特徴点抽出部706の特徴点の抽出方法(ステップS1006〜S1010)、および、位置合わせ部707の位置合わせ方法(ステップS1011)について、図8、図9を用いて説明する。
【0048】
画像の位置合わせを行う際に用いられる特徴点の抽出は、第1の特徴点抽出部705、第2の特徴点抽出部706にて行われる。本実施例では、文字、写真などのエッジ、孤立点などを特徴点として抽出するが、他の特徴を持つ画素または画像を特徴点としても良い。
【0049】
まず、本実施例において抽出される特徴点について説明する。図8に示した画像の特徴点の抽出例では、画像を複数のブロックに分けて、分割されたブロック画像に対してエッジ強調のフィルタ処理を施して、フィルタ処理後の画像に対して2値化処理を施す。本実施例では、3×3のフィルタを用意し、エッジ検出の判定を行うための微分係数をフィルタ係数としたフィルタをブロック画像に対して適用する。第1の特徴点抽出部705および第2の特徴点抽出部706は、これらの処理をリファレンス画像及び印刷画像に対して行うことで、図9のようなエッジ画像を得る。本実施例では、このエッジ画像(図9の白画素部分)を特徴点として抽出する。なお、本実施例においては、エッジ画像において、白画素の塊、つまり、所定数以上の連結数を持つ複数のエッジ画素(エッジ連結画素)を、1個の特徴点としてカウントする。そのために、第1の特徴点抽出部705および第2の特徴点抽出部706は、数画素程度の白画素の塊は特徴点としてみなさないように、白画素の連結数を所定の閾値と比較し、所定の閾値以上の連結数を有する白画素を特徴点として抽出する。例えば白画素連結数が20であって、閾値が10であれば、この連結白画素は特徴点として抽出される。一方で閾値が30であれば、この連結白画素は特徴点として抽出されない。閾値はこれに限られず適宜設定されれば良い。
【0050】
上記で説明した特徴点の抽出処理を行うことによって、第1の特徴点抽出部705はリファレンス画像から特徴点を抽出し(ステップS1007)、第2の特徴点抽出部706は印刷画像から特徴点を抽出する(ステップS1009)。なお、後述する、印刷画像の特徴点抽出処理(ステップS1020)も同様な処理によって特徴点を抽出する。
【0051】
次に、第1の抽出レベルについて説明する。第1の抽出レベルは、特徴点に関する画像の特性を判定する際に用いられる。なお、本実施例においてこの第1の抽出レベルは、特徴点の抽出処理(ステップS1007)に先だって、設定される(ステップS1006)。
【0052】
本実施例では、第1の特徴点抽出部705は、リファレンス画像のエッジ画像について、所定の閾値を超える連結数を有する連結白画素の個数をカウントし、この個数と第1の抽出レベルを比較する(ステップS1008)。例えば、リファレンス画像の特徴点の個数がR、第1の抽出レベルがNである場合、第1の特徴点抽出部705は、リファレンス画像の特徴点の個数Rと第1の抽出レベルNを比較する。
【0053】
比較の結果、R < N(リファレンス画像が個数N未満の特徴点を有する場合)であれば、リファレンス画像の特徴点の個数は、所定の精度で位置合わせ処理を行うには不十分な個数であると判定する(ステップS1008でNo)。そして、印刷不良を判定するために用いられる特徴点を印刷画像から抽出するための前処理を行って、位置合わせ処理を行わない印刷物の検査が行われる(ステップS1019〜S1024)。詳しい処理は後述する。
【0054】
比較の結果、R ≧ N(リファレンス画像がN以上の特徴点を有する)であれば、リファレンス画像の特徴点の個数は、所定の精度で位置合わせ処理を行うのに十分な個数であると判定され(ステップS1008でYes)、第2の特徴点抽出部706は位置合わせ処理を行うべく印刷画像の特徴点を抽出する(ステップS1009)。
【0055】
次に、第2の特徴点抽出部706は、このステップS1009で抽出した特徴点に関して、リファレンス画像および印刷画像の位置合わせ処理を行うのに十分な個数あるかを判定する(ステップS1010)。本実施例においてこの判定は、ステップS1009で抽出された印刷画像の特徴点の個数とステップS1007で抽出されたリファレンス画像の特徴点の個数とを比較し、両画像の特徴点の個数の差の絶対値が所定の閾値の範囲内にあるかによって判定される。つまり、印刷画像の特徴点の個数が所定の個数範囲内であるかどうかが判定される。この判定式が、
|(印刷画像の特徴点の個数)−(リファレンス画像の特徴点の個数)| < 閾値
である場合、印刷画像の特徴点の個数は、要求される位置合わせ精度を実現する上で必要十分であると判定され、リファレンス画像および印刷画像の位置合わせ処理が行われ(ステップS1011)、画像比較による印刷物の検査が行われる(ステップS1012〜1016)。
【0056】
|(印刷画像の特徴点の個数)−(リファレンス画像の特徴点の個数)| ≧ 閾値
である場合、印刷画像の特徴点の個数は多すぎる或いは少なすぎると判定され、検品NGとして不良判定記録処理(ステップS1017)、印刷物の排出先を指示する処理(ステップS1018)が行われる。
【0057】
なお、印刷画像の特徴点が多すぎるのは、トナーの飛び散り等で印刷画像が汚れている場合などである。また、印刷画像の特徴点が少なすぎるのは、印刷画像の欠け、印刷画像のボケ、印刷画像の濃度低下が生じ、特徴点が抽出できていない場合などである。これらの場合には、位置合わせ処理及び画像比較処理を行う前に印刷画像の不良が判定できる。なお、上記判定式における“閾値”は、値が小さいほど、ステップS1011の位置合わせ処理を行うための条件が厳しいことを意味する。
【0058】
このように第1の抽出レベルは、特徴点に関するリファレンス画像の特性を判定するための閾値として利用され、また、リファレンス画像と印刷画像の位置合わせの精度にも関わる。この第1の抽出レベルは、第1の特徴点抽出部705によってステップS1006において設定されたものであり、所定の値であっても図15(後述)に示される操作部207上のUIからユーザが入力した値であっても良い。
【0059】
次に図9を参照して、位置合わせ部707の行う、リファレンス画像および印刷画像の位置合わせ(ステップS1011)について説明する。図9は、リファレンス画像および印刷画像のエッジ画像である。本実施例では、これらエッジ画像のうち、所定の連結数を持つ連結白画素を特徴点としている。位置合わせ部707は、リファレンス画像および印刷画像の間の特徴点どうしの位置の相関が最も高くなるように、リファレンス画像を印刷画像に位置合わせする。すなわち、両画像の特徴点ができるだけ多く重なるように、位置合わせが行われる。なお、位置合わせの方法としては、フーリエ変換を用いて両画像の位置合わせを行う方法など公知の方法を用いることとする。また本実施例では、エッジ画像の連結白画素を特徴点として位置合わせを行ったが、特徴点としてHarrisオペレータを用いて抽出されるコーナー特徴点を用いて位置合わせを行っても良い。
【0060】
[位置合わせ後の検品]
位置合わせ部707による位置合わせ処理後に行われる、画像比較部708および画像判定部709における処理(ステップS1012〜S1016)について、図10を用いて説明する。
【0061】
本実施例の画像比較部708は、リファレンス画像と印刷画像の双方の画素をビットマップで比較して、各画素値の差分を算出する。なお本実施例では、リファレンス画像は例えばPDLプリント時の場合、PDLデータをRIP展開したビットマップ画像である。一方、印刷画像は検品センサ403で読み取られて取得された画像データに、読み取り時のセンサ感度や照射装置411における照射条件による補正を、比較前処理部702にて行った画像である。
【0062】
本実施例においては、リファレンス画像および印刷画像を25(=5×5)個のブロックに分割し、それぞれのブロック内で画素毎にRGBもしくはCMYKでの濃度比較を行う。RGBで比較を行うか、CMYKでの比較を行うかは画像に応じて適宜、設定変更が可能である。例えばカラー画像データの場合にはRGBでの比較を行い、白黒画像データの場合にはCMYK(Kのみ)での比較を行っても良い。ブロックごとの画像比較例を図10に示す。図10(a)は印刷画像である。図10(b)は第2の解像度変換部704で解像度変換の行われた印刷画像が、5×5のブロックに分割された後の1ブロック分の画像である。図10(c)はリファレンス画像内の4×5画素からなる部分画像を抜き出したものであり、図10(d)は図10(c)のリファレンス画像における部分画像の位置に対応した印刷画像の部分画像である。なお画素の有する濃度データ(画素値)は0〜255の多値データとする。画像比較部708は、
比較値=(印刷画像の画素値)−(リファレンス画像の画素値)
により算出した比較値の絶対値と、画素比較レベルとを比較する。画素比較レベルは本実施例において、印刷画像の画素がリファレンス画像の画素と類似すると判定するための閾値としての役割を果たす。
【0063】
|比較値| ≦ 画素比較レベル
である場合には該当印刷画像の画素はリファレンス画像の画素と類似するため、印刷画像の当該画素をOK画素と判定し、それ以外の場合には両画素間に類似性はないとするNG画素と判定する。
【0064】
図10の例の場合では、画素902の位置に何らかのごみが存在したことにより、本来であれば黒っぽい画素値が読み込まれるはずが、その濃度値が少なく読み取られている。この場合、前記特定の比較レベルの値が40に設定されていて、画素901の画素値が255、画素902の画素値が127であるとすると、
|比較値|=|127−255|=128 > 40
であるから、比較レベルの値よりも大きいため、該当画素はNG画素と判定される。
【0065】
画像比較部708は、各ブロック内の全画素に対して同様の処理を行い、ブロック単位での画素のOK判定率(OK画素数/ブロック内の全画素数)を求める。そして、画像比較部708は、このブロック単位でのOK判定率と、前記予め設定されたブロック比較レベルとを比較する。ブロック比較レベルは、予め画像判定率として画像比較部708が記憶しているものでも、操作部207を介したユーザ指示によって設定された値でも良い。例えばブロック比較レベルが0.9であって、OK判定率が0.96である場合、
OK判定率(0.96) > ブロック比較レベル(0.9)
であるから、画像比較部708は、該当ブロックを良好なブロックであるとする。そして、画像比較部708は、検品判定処理を印刷画像の全面で行う。そして、画像判定部709は、画像比較部708で行った全ブロックの比較判定結果を受信して、印刷物の良否を判定する。この判定結果が、印刷画像の全てのブロックが良好であると旨を示していれば印刷物は良好であると判定され、それ以外の場合には印刷物は不良であると判定される。そして、画像判定部709は、印刷物の判定結果に基づいた処理を行う(ステップS1014、S1015〜S1016)。
【0066】
[位置合わせを行わない検品]
第1の特徴点抽出部705によって抽出された特徴点が第1の抽出レベルを満たさない場合に行われる、印刷物の検品処理(ステップS1019〜S1024)について説明する。
【0067】
まず第1の特徴点抽出部705によるリファレンス画像の特徴点が第1の抽出レベルを満たさない場合(特徴点に関するリファレンス画像の特性が所定の精度での位置合わせを行うのに適さない場合)、位置合わせは実施されない。本実施例においては例えば、リファレンス画像の特徴点の個数Rと第1の抽出レベルNとの比較の結果、R < N、である場合、第1の特徴点抽出部705は、リファレンス画像と印刷画像の位置合わせは所定の精度で行えないと判定する。リファレンス画像は、所定の精度で位置合わせを行うには、抽出される特徴点の情報量が少なすぎるからである。
【0068】
この場合、第2の特徴点抽出部706は、印刷画像の特徴点の抽出処理を行い(ステップS1019、S1020)、抽出された印刷画像の特徴点の個数をリファレンス画像の特徴点の個数と比較する(ステップS1021)。以下、詳しく説明する。
【0069】
まず、第2の特徴点抽出部706は、リファレンス画像に対する特徴点抽出処理(ステップS1007)によって抽出された、リファレンス画像の特徴点に関する情報を、第2の抽出レベルとして設定する(ステップS1019)。この設定された第2の抽出レベルは、印刷画像の特徴点が印刷不良のせいで生じたものであるのかを判定する処理(ステップS1021)に用いられ、印刷物が不良であるか否かを印刷画像の特徴点に基づいて判定するために用いられる。本実施例では、印刷画像の特徴点の個数がリファレンス画像のものを超えた場合、印刷物が不良であると判定するために用いられる閾値である。なお、本実施例において第2の抽出レベルは、リファレンス画像の特徴点の個数が設定されるものとするが、第2の抽出レベルは、予め設定された所定の値を用いても良いし、図示しない操作部207上のUIからユーザが入力した値を設定しても良い。また、リファレンス画像の特徴点の個数以外にも、リファレンス画像の特徴点の分散傾向(散らばり具合)等が第2の抽出レベルとして設定されても良い。
【0070】
次に、第2の特徴点抽出部706は、上述した特徴点の抽出処理と同様に、印刷画像から特徴点を抽出する(S1020)。
【0071】
そして、第2の特徴点抽出部706は、抽出した印刷画像の特徴点の個数Pが、設定した第2の抽出レベルR以上であるかを判定する(ステップS1021)。
【0072】
判定の結果、P < R(ステップS1021でNO)であれば、印刷物は不良ではないと判定される。P < Rである場合は、もともと少ないリファレンス画像の特徴点の個数よりも、印刷画像の特徴点の個数はさらに少ないという場合のことを示す。このような場合、画像判定部709は印刷物の排出先を指示する処理(ステップS1024)を行う。
【0073】
一方、判定の結果、P ≧ R(ステップS1021でYES)であれば、印刷画像の特徴点の個数がリファレンス画像のものより多く、トナー飛び散り等の要因で特徴点が増えてしまった可能性があると考えられる(図11参照)。そのため、画像判定部709は、このような印刷画像の印刷物を不良と判定し、不良判定記録処理(ステップS1022)、印刷物の排出先を指示する処理(ステップS1023)を行う。
【0074】
図11では、リファレンス画像の特徴点を抽出した結果、線分1102が特徴点として抽出される。リファレンス画像の特徴点は線分1102だけであるため、第1の抽出レベルは満たさないと判定される。そして印刷画像から線分1103と印刷不良のドット1101が特徴点として抽出される。なお、リファレンス画像の特徴点(線分1102)の位置と印刷画像の特徴点(線分1103)の位置は互いに対応関係にあり、線分1102は線分1103として良好に印刷されているものとする。しかし、ドット1101には対応する特徴点がリファレンス画像中に存在せず、このドット1101による印刷画像の特徴点の個数の増加分は、印刷不良を示していることになる。ドット1101のような特徴点以外にも、リファレンス画像で抽出された特徴点の個数より、印刷画像に特徴点の個数が多い場合、増えた特徴点は、印刷不良であると考えられる。例えば、検品センサ403のレンズに紙片などのゴミが付着して印刷画像にゴミが反映された場合や、トナー飛び散りなどによる印刷のシミにより印刷物が汚れてしまった場合などである。
【0075】
従って、リファレンス画像の特徴点の個数が位置合わせできないほどに少ない場合は、印刷画像から抽出される特徴点の個数に基づいて印刷画像の良否を判定すればよい。
【0076】
[操作部での検品ユーザインターフェース]
検品判定を行う際の、操作部207でのユーザインターフェース(UI)の処理と表示例を図12に示す。図12は、検品装置102における判定結果で不良(検品NG)と判定された印刷物の排出先の設定例を示す。図12において、1204は図5に示されるフィニッシャ103を示す簡略表示であり、良好(検品OK)と判定された印刷物は出力トレイ502に排出され、検品NGと判断された印刷物はエスケープトレイ501に排出される設定例が示されている。印刷物の排出先は操作部207のUIを介したユーザ指示に基づいて設定される。例えば、ユーザがUI上の排出先ボタン1203を押下することにより、「検品OK」「検品NG」「検品OK/NG」の項目を有する不図示のプルダウンメニューがUI上に表示され、ユーザはこの複数の項目から出力トレイ502を排出先とする印刷物を選択する。ユーザによって「検品OK」が選択された場合、検品処理制御部700は、検品OKと判定された印刷物が出力トレイ502に排出されるように設定する。ユーザによって「検品NG」が選択された場合、検品処理制御部700は、検品NGと判定された印刷物が出力トレイ502に排出されるように設定する。ユーザによって「検品OK/NG」が選択された場合、検品処理制御部700は、検品OKおよび検品NGと判定された印刷物が出力トレイ502に排出されるように設定する。なお、「検品OK/NG」が選択された場合、検品処理制御部700は、UI上の排出先ボタン1202をグレーアウトし、ユーザが排出先ボタン1202を押下して選択することを不可にする。排出先ボタン1202についても同様である。なお、検品処理制御部700は、排出先ボタン1202、1203の設定が競合しないように制御する。そして、検品処理制御部700は、ユーザによって設定ボタン1201が押下されることを検知し、設定を確定する。以上のようにして、ユーザは、検品の結果に従って、印刷不良がある可能性のある印刷物と印刷不良のない印刷物とを区別可能に取得することができる。
【0077】
図13に検品装置でのリファレンス画像および印刷画像での特徴点抽出の結果を表示した例を示す。図13に示される表示は、検品処理制御部700によって操作部207に表示されるように制御されている。予めユーザには、印刷画像を検品した結果の情報として表示するかを選択ボタン1301にて選択してもらう。ユーザが、検品結果を表示するように選択した場合、操作部207の表示は、検査結果が出た後、判定結果記録部710に記録された検品結果のデータを元に、検品した際の特徴点の抽出結果を表示する。本実施例では、印刷画像の各ページにおける特徴点の分布をしめしている。これにより、ユーザは検品時の画像比較の確度を示す指標として、特徴点抽出結果を参照することができる。ユーザは、この特徴点の抽出数が大きければ、検品できている印刷画像の品質の判定確度も高いと考えられる。
【0078】
図14に検品結果における検品NGのページ数と検品NGの画像不一致の箇所を表示した操作部207上の画面の図を示す。印刷処理を行った検品NG検出個所の表示を行うための、操作部207に表示されるUI画面上の指示手段(不図示)を、ユーザが選択した場合、操作部207は図14に示される画面表示によって、検品NGであった画像箇所を表示する。1401は検品NGが検出されたページの内、ユーザが選択したページのサムネールを表示している。1402は上記サムネール1401の内の実際に検品NGが検出された個所を拡大表示している。1403は上記拡大表示1402の内で実際に検品NGと判定された個所を指している。1403は本実施例説明のために図示したものであり、実際には表示されない。1404は上記サムネール1401の部数番号及びページ番号をユーザによって選択させる選択部になる。この図の例では、3部目の2ページ目で検品NG判定されたことを示している。1405は、ユーザによる入力にしたがって、1つ前の検品NGと判定されたページを表示させるための選択手段で、この選択手段をユーザが選択した場合、例えば2部目の6ページ目が表示される。1406は、ユーザによる入力にしたがって、1つ次の検品NGと判定されたページを表示させるための選択手段で、この選択手段をユーザが選択した場合、例えば4部目の2ページ目が表示される。1407は図15の検品NG検出個所表示を消すためのUI上のボタンであり、ユーザはこのボタンを押下し、所定の表示に切り替えることが可能である。
【0079】
図15に、リファレンス画像と印刷画像の位置合わせに必要な特徴点抽出に必要な設定をユーザが指示する例を示す。なお、ユーザが指示することで設定される特徴点個数は、前述した第1の抽出レベルのことである。
【0080】
位置合わせを行うのに必要な特徴点個数は、設定された値(設定個数値)を使用する。図15は、その設定個数値をユーザが操作部207上で修正する例を示した図である。本実施例では、現在の設定値表示欄1502の設定値が「3」であるのに対して、ユーザ設定入力欄1503に「10」を設定している。ユーザ設定入力欄の設定値「10」により、検品装置102は、特徴点の個数を最低10個以上から位置合わせをするように設定している。設定されていた特徴点個数が少ないために、位置合わせ処理の可否の誤判定や位置合わせの精度の不足が生じている場合に、ユーザは、操作部207を介して、位置合わせを行うのに必要な特徴点個数の最低数を増やすように指示する。これにより、リファレンス画像と印刷画像の位置合わせ処理の精度を変更することができる。
【0081】
図16に、検品時のリファレンス画像と印刷画像の画像を比較する時の画素比較レベルの設定を選択した例を示す。本実施例では、現在の設定値表示欄1602の設定値が「20」であるのに対して、ユーザ設定入力欄1603に画素比較レベルの設定値として「100」を設定している。ユーザによって設定された画素比較レベルの設定値は、検品装置102内の画像比較部708にて、リファレンス画像と印刷画像とを画素比較する時の画素比較レベルに反映される。これにより、画素比較レベルの設定値が、画素の濃度差分のしきい値としてユーザ指示に基づき設定される。検品処理制御部700は、ユーザによってボタン1601が押下されたことを検知して、ユーザ設定入力欄1603に設定された値を、画素比較レベルとして設定する。
【0082】
[検品判定の処理フロー]
以下に、本実施例での検品判定の処理フローを説明する。
【0083】
図17は検品判定の処理フローであって、処理フローは検品処理制御部700内の各処理部によって実行される。なお、以下で説明する処理フローでは、画像の特徴点抽出、及び画像比較はブロック毎で実施されるものとするが、画像全体に対して実施されるものであっても良い。
【0084】
ステップS1001において、リファレンスデータ入力部701は、画像形成装置101において印刷された印刷物が検品装置102へ搬送されたかどうかを判定する。この判定においてリファレンスデータ入力部701は、画像形成装置101から出力された印刷物が給紙ローラー401によって検品装置102に引き込まれた際に、不図示の検品装置102内の用紙検知センサによって印刷物を検出し、処理をステップS1002に遷移させる。
【0085】
ステップS1002において、リファレンスデータ入力部701は、リファレンス画像のデータを画像形成装置101から受信する。
【0086】
ステップS1003において、比較前処理部702は、検品センサ403によって読み取られた印刷画像のデータを受信し、前述した前処理を実行する。
【0087】
ステップS1004において、第2の解像度変換部704は、ステップS1003で受信された印刷画像に対して、印刷画像の解像度を画像比較に必要な解像度(例えば300dpi)に合わせるよう解像度変換処理を行う。
【0088】
ステップS1005において、第1の解像度変換部703は、ステップS1002で受信されたリファレンス画像に対して、リファレンス画像の解像度を画像比較に必要な解像度(例えば300dpi)に合わせるよう解像度変換処理を行う。なお、ステップS1004、S1005にて変換された両画像の解像度は等しいことが好ましいが、必ずしも解像度は等しくなくてもよい。解像度が等しくない場合は、後述の位置合わせ処理および画像比較処理にて画素のサンプリングを行って処理を進めればよい。
【0089】
ステップS1006において、第1の特徴点抽出部705は、受信されたリファレンス画像に対する特徴点の第1の抽出レベルを設定する。
【0090】
ステップS1007において、第1の特徴点抽出部705は、リファレンス画像の特徴点を抽出する。特徴点の抽出は、図8を用いて前述した方法によって行われる。
【0091】
ステップS1008において、第1の特徴点抽出部705は、特徴点に関するリファレンス画像の特性に基づき、リファレンス画像と印刷画像との位置合わせを行って検品を行うかどうかを判定する。すなわち、S1007で抽出されたリファレンス画像の特徴点が、S1011にて行われる位置合わせ処理に用いられる条件を満たすかどうかを、特徴点の個数と第1の抽出レベルとの比較により判定する。位置合わせ処理に用いられる特徴点の条件は、S1011にて行われる位置合わせ処理において要求される位置合わせ精度に従うものであり、本実施例においてはS1006にて設定される。本実施例では、このステップS1008において、第1の特徴点抽出部705は、ステップS1007で抽出された特徴点に関して、特徴点の個数がステップS1006で設定された第1の抽出レベル以上であるかどうかを判定する。なお、位置合わせ処理に用いられる条件は、抽出された特徴点の位置の、リファレンス画像内での散らばり具合(分散度)などでも良く、条件の設定に応じて画像の位置合わせ精度が変動するような条件であればよい。
【0092】
リファレンス画像から抽出された特徴点の個数が第1の抽出レベルの個数以上であれば、位置合わせ処理を行うのに必要な個数の特徴点の抽出がされた(つまり、抽出された特徴点が位置合わせ処理に用いられる条件を満たす)と判定され、処理はS1009に進む。抽出された特徴点の個数が第1の抽出レベルの個数未満であれば、位置合わせ処理を行うのに十分な個数の特徴点が抽出されなかった(つまり、抽出された特徴点は位置合わせ処理に用いられる条件を満たさない)と判定され、処理はS1019に進む。すなわちステップS1008の判定処理により、特徴点に関するリファレンス画像の特性に基づいて、検品処理内容がS1009以降のフローかS1019以降のフローかに切り替わる。例えば、リファレンス画像の特性が、特徴点の少ない自然画やグラデーション画像であった場合には、印刷画像と位置合わせを行うための特徴点が十分に抽出できないため、位置合わせを行わずに画像比較を行う。また、例えば、リファレンス画像の特性が、文字や線を多く含む画像であった場合には、リファレンス画像および印刷画像からも位置合わせを行うのに十分な個数の特徴点が抽出できるものとして、両画像の位置合わせを行って、画像比較を行う。
【0093】
ステップS1009において、第2の特徴点抽出部706は、印刷画像の特徴点の抽出を行う。特徴点の抽出は、図8を用いて説明した前述の方法によって行われる。
【0094】
ステップS1010において、第2の特徴点抽出部706は、S1009で抽出された特徴点が、S1011にて行われる位置合わせ処理に用いられる条件を満たすかどうかを判定する。本実施例では、印刷画像の特徴点の個数が十分に有るかどうかが判定される。
【0095】
ステップS1011において、位置合わせ部707は、リファレンス画像および印刷画像の位置合わせ処理を行う。位置合わせは図9を用いて説明した前述の方法によって行われ、リファレンス画像の特徴点と印刷画像の特徴点との位置が、できるだけ重なるように位置合わせを行う。この位置合わせによって、ステップS1012において比較されるリファレンス画像および印刷画像の画素間の対応つけが行われる。
【0096】
ステップS1012において、画像比較部708は、ステップS1011で位置合わせされた両画像の比較を行う。
【0097】
ステップS1013において、画像判定部709は、ステップS1012での比較結果に基づいて印刷物の良否を判定する。画像の比較および良否判定は図10を用いて説明した前述の方法によって行われる。ステップS1013で印刷物が良好であると判定された場合、画像判定部709は処理をステップS1014に進める。また、ステップS1013で印刷物が不良(印刷不良)であると判定された場合、画像判定部709は処理をステップS1015に進める。
【0098】
ステップS1014において、画像判定部709は、フィニッシャ103に対して、印刷物を出力トレイ502へ排出するよう指示を送信する。
【0099】
ステップS1015において、画像判定部709は、前述した不良判定記録処理を行う。
【0100】
ステップS1016において、画像判定部709は、操作部207にて設定された、印刷不良と判定された場合の印刷物の排出先の設定値に従って、印刷物の排出先の指示を行う。例えば、ユーザによって、印刷不良と判定された場合の印刷物の排出先がエスケープトレイ501に設定された場合、画像判定部709は、フィニッシャ103に対して、印刷物をエスケープトレイ501へ排出するように指示を送信する。
【0101】
ステップS1017において、画像判定部709は、不良判定記録処理を行う。
【0102】
ステップS1018では、ステップS1016と同様に、予め操作部207にて設定された検品NGと判定された場合の用紙の排出先の設定値に従って、画像判定部709は印刷物の排出先の指示を行う。フィニッシャ制御部601は、指示に基づく排出先に印刷物を排出するよう動作する。
【0103】
ステップS1019において、第2の特徴点抽出部705は、受信された印刷画像に対する特徴点の第2の抽出レベルを設定する。
【0104】
ステップS1020において、第2の特徴点抽出部706は、印刷画像の特徴点の抽出を行う。ここでの特徴点の抽出処理は、特徴点の抽出のためのエッジ強調フィルタのフィルタ係数を、比較前処理部702で行った前処理の処理係数の値を考慮したフィルタ係数として、特徴点を抽出する。
【0105】
ステップS1021において、第2の特徴点抽出部706は、ステップS1020で抽出された印刷画像の特徴点が印刷不良に起因するものかを判定する。本実施例においては、ステップS1020で抽出された印刷画像の特徴点の個数と、ステップS1019にて設定された第2の抽出レベルとを比較する。
【0106】
ステップS1021にて印刷画像から抽出された特徴点の個数が第2の抽出レベル以上の場合、印刷物は不良であると判定される。この場合、画像判定部709は、ステップS1022へ処理を進める。また、ステップS1021にて印刷画像から抽出された特徴点の個数が第2の抽出レベル未満である場合、印刷物は不良ではないと判定され、ステップS1024へ処理を進める。
【0107】
ステップS1022およびS1023の処理は、ステップS1017およびS1018の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0108】
ステップS1024において、画像判定部709は、印刷画像には印刷不良と判定できるだけの特徴点の抽出はないと判定し、フィニッシャ103に対して、印刷物を出力トレイ502へ排出するよう指示を送信する。
【0109】
なお、本実施例では説明の簡単のために、画像形成装置から出力される印刷物は、片面にのみ印刷処理が施されているように説明したが、両面に印刷処理が施されていても良い。その場合、図4で説明したように、検品センサ403は印刷物の両面を同時に読み取り、検品装置102は印刷物の両面の読み取り画像を同時もしくは時分割で判定処理を行えるような構成でも構わない。
【0110】
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。その処理は、上述した実施例の機能を実現させるソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がコンピュータプログラムを読み出して実行する処理である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
参照画像と、前記参照画像に基づく印刷処理が行われた印刷物を読み取ることによって取得される印刷画像とを比較することで、前記印刷物を検査する検品装置であって、
前記比較を行うための前記参照画像と前記印刷画像との位置合わせに用いられる特徴点を、前記参照画像および前記印刷画像から抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出される参照画像の特徴点に基づき、前記参照画像と前記印刷画像との位置合わせを行うか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で是と判定された場合、前記参照画像および前記印刷画像から抽出される特徴点を用いた前記位置合わせを行った後、前記参照画像と前記印刷画像との比較に基づく検査を実行し、前記判定手段で否と判定された場合、前記抽出手段によって抽出される前記印刷画像の特徴点に基づく検査を実行する検査手段と、
を有することを特徴とする検品装置。
【請求項2】
前記抽出手段は、前記判定手段で是と判定された場合、前記印刷画像から特徴点を抽出し、
前記判定手段は、前記抽出された印刷画像の特徴点に基づき、前記印刷画像が前記位置合わせを行うのに適しているか否かを判定し、
前記検査手段は、前記印刷画像が前記位置合わせを行うのに適していると判定された場合、前記位置合わせを行った後、前記参照画像と前記印刷画像との比較に基づく検査を実行することを特徴とする請求項1に記載の検品装置。
【請求項3】
前記抽出手段は、前記参照画像および前記印刷画像から抽出される所定数以上の連結数を持つエッジ連結画素を、特徴点として抽出することを特徴とする請求項1又は2に記載の検品装置。
【請求項4】
前記判定手段は、前記参照画像が所定の個数以上の特徴点を有する場合に、是と判定し、前記参照画像が前記所定の個数未満の特徴点を有することを示す場合に、否と判定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の検品装置。
【請求項5】
前記検査手段は、前記判定手段で否と判定される場合、前記印刷画像から抽出される特徴点の個数が、前記参照画像から抽出される特徴点の個数に基づいて設定される範囲内であるか否かに基づき、前記印刷物の検査を実行することを特徴とする請求項4に記載の検品装置。
【請求項6】
前記所定の個数を、ユーザ指示に基づき設定する手段を有する請求項4又は5に記載の検品装置。
【請求項7】
前記参照画像および前記印刷画像から抽出された特徴点に関する情報を、ユーザに知らせる通知手段を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の検品装置。
【請求項8】
印刷処理された印刷物を複数の排出先のいずれかへ排出する後処理装置と接続する検品装置であって、
前記検査手段により不良であると判定された印刷物の排出先を、ユーザ指示に基づいて設定するに設定手段、
を有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の検品装置。
【請求項9】
前記印刷物を出力する印刷装置と接続し、
前記検査手段により不良であると判定された印刷物の累計数が、所定の数以上になった場合、印刷処理を停止させるための情報を前記印刷装置へ送信する手段を有することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の検品装置。
【請求項10】
参照画像と、前記参照画像に基づく印刷処理が行われた印刷物を読み取ることによって取得される印刷画像とを比較することで、前記印刷物を検査する検品方法であって、
前記比較を行うための前記参照画像と前記印刷画像との位置合わせに用いられる特徴点を、前記参照画像および前記印刷画像から抽出する抽出工程と、
前記抽出工程によって抽出される参照画像の特徴点に基づき、前記参照画像と前記印刷画像との位置合わせを行うか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程で是と判定された場合、前記参照画像および前記印刷画像から抽出される特徴点を用いた前記位置合わせを行った後、前記参照画像と前記印刷画像との比較に基づく検査を実行し、前記判定工程で否と判定された場合、前記抽出工程によって抽出される前記印刷画像の特徴点に基づく検査を実行する検査工程と、
を有することを特徴とする検品方法。
【請求項11】
請求項1乃至9の何れか1項に記載の各手段として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項12】
参照画像に基づく印刷処理を行うことで印刷物を出力する印刷装置と、
前記参照画像と、前記印刷物を読み取ることによって取得される印刷画像とを比較することで、前記印刷物を検査する検品装置と、
前記印刷物を前記検品装置から受け取り、区別可能に排出する排出装置と、を有する検品システムであって、
前記検品装置は、
前記比較を行うための前記参照画像と前記印刷画像との位置合わせに用いられる特徴点を、前記参照画像および前記印刷画像から抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出される参照画像の特徴点に基づき、前記参照画像と前記印刷画像との位置合わせを行うか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で是と判定された場合、前記参照画像および前記印刷画像から抽出される特徴点を用いた前記位置合わせを行った後、前記参照画像と前記印刷画像との比較に基づく検査を実行し、前記判定手段で否と判定された場合、前記抽出手段によって抽出される前記印刷画像の特徴点に基づく検査を実行する検査手段と、
前記検査手段による前記印刷物の検査結果に基づき前記排出装置を制御するために用いられる情報を前記排出装置へ送信する送信手段と、を有し、
前記排出装置は、
前記送信手段から送信される情報を受信して、受信された情報に基づいて前記印刷物を区別可能に排出することを特徴とする検品システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−101015(P2013−101015A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−244175(P2011−244175)
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】