説明

検査システム

【課題】医療機関内のネットワークのセキュリティを低下させることなく、検査装置と外部とを簡易に通信可能にし得る、検査システムを提供する。
【解決手段】検査システム1は、プログラムを実行可能な通信端末10と、検査装置20とを備えている。通信端末10は、外部のネットワーク30との通信を可能にする通信部13と、プログラムの実行によって構築され、且つ、利用者からの指示を検査装置20に対して出力する、検査装置操作部12と、を備えている。検査装置20は、通信端末10に接続され、検査装置操作部12から出力された指示に応じて検査を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用の検査装置を備えた検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療機関においては、電子カルテの導入等、患者情報の電子化が進められている。このため、各検査装置、又は検査装置に接続された端末は、医療機関内のLAN(Local Area Network)を介して、サーバに接続されている。そして、各検査装置で得られた検査結果は、サーバによって、電子カルテの情報等として一元管理されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、医療機関では、尿検査装置、X線検査装置、血液検査装置等、多数の装置が導入されているが、これらの多くはコンピュータでのプログラム制御によって動作し、装置内で問題が生じた場合は、コンピュータによってログが記録される。
【0004】
このため、検査装置メーカのメンテナンス担当者は、記録されているログに基づいて、適切なメンテナンス及び修理を行なうことができる。またメンテナンス担当者は、検査装置のプログラムのバージョンを即座に特定でき、古い場合は、直ちに更新作業を手配することができる。
【0005】
更に、メンテナンス担当者によるメンテナンスを迅速に行なうため、検査装置の情報を、医療機関のLANを介して、メーカのサーバに送信する、メンテナンスシステムが開発されている。このシステムによれば、メンテナンス担当者は、遠隔から検査装置の状態を把握できるため、医療機関は、検査装置の運用を停止する期間を極力短くすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−101320号公報(第3図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のメンテナンスシステムを導入するためには、医療機関のLANをインターネット等の外部のネットワークに接続する必要があり、医療機関で管理している患者の情報が漏洩する危険性が発生する。このため、実際は、上述のメンテナンスシステムの導入は困難となっている。
【0008】
一方、検査装置とメーカのサーバとの間に、医療機関のLANを経由しない専用の回線を設置すれば、情報漏洩の危険性は大きく低下するが、この場合は、導入コスト及び維持コストが高くなりすぎてしまう。その他、検査装置にアナログモデムを組み込み、アナログ回線を介して、検査装置とメーカのサーバとを接続することも考えられるが、この場合は、通信費用が高くなりすぎるという問題、通信速度が遅くなりすぎるという問題が生じてしまう。
【0009】
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、医療機関内のネットワークのセキュリティを低下させることなく、検査装置と外部とを簡易に通信可能にし得る、検査システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明における検査システムは、プログラムを実行可能な通信端末と、検査装置とを備え、前記通信端末は、外部のネットワークとの通信を可能にする通信部と、前記プログラムの実行によって構築され、且つ、利用者からの指示を前記検査装置に対して出力する、検査装置操作部と、を備え、前記検査装置は、前記通信端末に接続され、前記検査装置操作部から出力された前記指示に応じて検査を実行する、ことを特徴とする。
【0011】
以上のように、本発明では、外部のネットワークと検査装置との間には、通信端末が存在し、外部のネットワークと医療機関内のネットワークとは接続されないので、第三者が、検査システムを介して、医療機関内のネットワークに浸入することは極めて困難である。本発明によれば、医療機関内のネットワークのセキュリティを低下させることなく、検査装置と外部との通信が可能になる。また、通信端末は、検査装置のコントローラとしても機能するので、検査装置のコストの低減も図られる。
【0012】
上記本発明における検査システムは、前記検査装置が、前記検査の実行後に得られた検査結果を、前記通信端末に出力でき、前記検査装置操作部が、前記検査結果が出力されてきた場合に、前記検査結果を、前記通信端末が備える画面に表示する、態様であるのが好ましい。この態様によれば、検査システムのオペレータは、通信端末の画面上で、検査結果を確認できる。
【0013】
また、上記本発明における検査システムは、前記検査装置操作部が、前記通信端末が備える画面上に、前記利用者からの前記検査装置への指示を受け付けるための、グラフィカルユーザインタフェースを表示する、態様であるのも好ましい。この態様によれば、通信端末における操作性の向上が図られる。
【0014】
また、上記本発明における検査システムは、前記検査装置操作部が、前記通信部による通信の相手先を、前記外部のネットワークに接続された特定のサーバに制限する、態様であるのが好ましい。この場合、通信端末が、ネットワーク回線を通じてウィルス等に感染してしまったり、悪意のあるアプリケーションプログラムを誤って導入してしまったり、する可能性を低下させることができる。
【0015】
更に、上記本発明における検査システムは、前記通信端末が、メモリを備え、前記検査装置操作部が、予め設定された条件が満たされる場合に、前記メモリに格納されている情報の全部又は一部を削除する、態様であるのが好ましい。この態様によれば、検査システムにおける更なるセキュリティの向上が図られることになる。
【0016】
また、上記の情報の削除が行なわれる態様では、前記検査装置操作部が、前記通信部によって、前記メモリに格納されている情報が、前記外部のネットワークに送信された場合に、送信された前記情報を前記メモリから削除する、のが好ましい。
【0017】
そして、上記において、前記検査装置が、内部の状態を示すメンテナンス情報を、前記通信端末に出力でき、前記検査装置操作部が、前記メンテナンス情報が出力されてきた場合に、前記メンテナンス情報を前記メモリに格納させ、その後、格納されている前記メンテナンス情報を、前記通信部によって、前記外部のネットワークに接続されたサーバ装置に送信すると共に、前記メンテナンス情報を前記メモリから削除する、のが更に好ましい。
【0018】
また、検査装置からメンテナンス情報が出力され場合は、検査システムのメーカのメンテナンス担当者は、メンテナンス情報に基づき、適切なメンテナンス及び修理を行なうことができる。加えて、メンテナンス担当者は、検査装置のプログラムのバージョンを即座に特定でき、更新が必要な場合は、更新作業を手配することができる。
【0019】
更に、上記の情報の削除が行なわれる態様では、前記検査装置操作部が、前記プログラムの実行が終了される場合に、前記メモリに格納されている情報の全部又は一部を削除する、のも好ましい。加えて、上記の情報の削除が行なわれる態様では、前記検査装置操作部が、前記検査装置と前記通信端末との接続が解除された場合に、前記メモリに格納されている情報の全部又は一部を削除する、のも好ましい。
【0020】
更に、上記本発明における検査システムでは、前記通信部が、符号分割多重接続方式を採用した携帯電話網、又はローカルエリアネットワークとの通信を可能にするのが、良い。また、上記本発明における検査システムでは、前記通信端末が、携帯型の通信端末であるのが良い。
【発明の効果】
【0021】
以上のように、本発明における検査システムによれば、医療機関内のネットワークのセキュリティを低下させることなく、検査装置と外部とを簡易に通信可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、本発明の実施の形態における検査システムが導入された医療機関のネットワークを示す図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態における検査システムの構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態で用いられる通信端末の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における、検査システムについて、図1〜図3を参照しながら説明する。
【0024】
最初に、図1を用いて検査システムの使用状況について説明する。図1は、本発明の実施の形態における検査システムが導入された医療機関のネットワークを示す図である。
【0025】
図1に示すように、本実施の形態における検査システム1は、通信端末10と検査装置20とを備え、医療機関のLAN50に接続されている。また、LAN50には、更に、医療機関で利用されるデータを管理する管理サーバ60と、医師及び看護師等の従事者が使用する端末70とが接続されている。
【0026】
また、検査システム1は、通信端末10を備えているが、検査システム1とLAN50との接続は、検査装置20によって有線又は無線によって、直接行なわれている。つまり、本実施の形態において、検査装置20によって得られる検査結果は、検査装置20からLAN50を介して管理サーバ60に送信される。
【0027】
一方、検査システム1は、外部のネットワーク30に対しては、通信端末10を介して接続されている。従って、本実施の形態では、第三者が、外部から、検査システム1を介して、LAN50に浸入することは極めて困難であり、LAN50のセキュリティが低下することはない。なお、図1において、40は、検査システム1の製造メーカのサーバ装置を示している。
【0028】
次に、図2を用いて、本実施の形態における検査システム1の構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態における検査システムの構成を示すブロック図である。
【0029】
図2に示すように、通信端末10は、OS(Operating System)11を搭載し、OS上でプログラムを実行できるように構成されている。また、通信端末10は、OS11上でのプログラムの実行によって構築された検査装置操作部12と、外部のネットワーク30との通信を可能にする通信部13とを備えている。
【0030】
このうち、検査装置操作部12は、検査システム1のオペレータから、検査装置20に対する指示が入力されると、入力された指示を検査装置20に対して出力する。検査装置20は、通信端末10に接続されており、検査装置操作部12から指示が出力されると、出力された指示に応じて検査を実行する。
【0031】
このように、本実施の形態では、通信端末10は、検査装置20と外部との通信のためだけでなく、検査装置20のコントローラとしても機能する。よって、本実施の形態によれば、従来に比べて、検査装置20自体のコストを低減させることができる。
【0032】
ここで、本実施の形態における検査システム1について更に具体的に説明する。本実施の形態では、通信端末10としては、アプリケーションプログラムの導入が可能なOSを搭載した、携帯型の通信端末が挙げられる。具体的には、アンドロイド(登録商標)、MAC OS X(登録商標)、Windows mobile(登録商標)等の携帯端末用のOSを搭載した、いわゆる「スマートフォン」、更には、iPad(登録商標)に代表されるタブレット型の情報端末が挙げられる。
【0033】
通信部13は、携帯電話、スマートフォン、情報端末等の通信モジュールである。具体的には、通信モジュールとしては、携帯電話網への接続を可能にする通信モジュール、無線によるLAN(Local Area Network)への接続を可能にする通信モジュール、及びこれら両方の接続を可能にする通信モジュール等が挙げられる。この場合、外部のネットワーク30としては、携帯電話網、LANが挙げられる。但し、人体への影響が少ない点から、携帯電話網は、符号分割多重接続方式(CDMA接続方式)を採用した携帯電話網であるのが好ましい。よって、通信部13は、CDMA接続方式を採用した携帯電話網への接続を可能にする通信モジュールであるのが特に好ましい。
【0034】
また、図2に示すように、本実施の形態では、通信端末10は、検査装置操作部12及び通信部13に加えて、入力部14と、液晶表示パネルといったディスプレイパネル15と、インターフェイス16と、メモリ17とを備えている。
【0035】
このうち、入力部14は、キーボード、タッチパネルといった、通信端末10に搭載された入力機器である。検査システム1のオペレータは、入力部14を介して、検査装置20に対する指示を入力する。
【0036】
また、インターフェイス16は、有線ケーブルを介したデータの入出力に用いられる。本実施の形態では、通信端末10は、インターフェイス16及び有線ケーブルを介して、検査装置20に接続されている。メモリ17は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置であり、通信端末10で利用される情報は全てメモリ17に格納される。
【0037】
本実施の形態では、検査装置操作部12は、ディスプレイパネル15の画面上に、検査システム1のオペレータからの検査装置20への指示を受け付けるため、グラフィカルユーザインタフェース(図1及び図2において図示せず)を表示することができる。この場合、オペレータは、グラフィカルユーザインタフェース上で、検査装置20に対して求める指示、例えば、検査実行、検査停止、データ出力等を入力する。
【0038】
また、本実施の形態では、図2に示すように、検査装置20は、制御装置21と、検査実行部22とを備えている。制御装置21は、検査装置操作部12から出力された指示を受信すると、それに応じて検査実行部22を動作させ、検査を実行する。
【0039】
検査実行部22は、検査装置20の制御装置21以外の部分、即ち、実質的に検査を行なう部分である。検査実行部22の構成は、検査装置20の種類によって異なっている。例えば、検査装置20が、尿検査装置であれば、検査実行部は、光学部品、試料を配置するためのステージ、分注ための機構、駆動モータ等を含む。
【0040】
また、本実施の形態では、制御装置21は、検査の実行後に得られた検査結果を、通信端末10に出力することができる。そして、検査結果が出力されてくると、通信端末10において、検査装置操作部12は、この検査結果を、メモリ17に一旦格納した後、ディスプレイパネル15の画面に表示する。よって、オペレータは、通信端末10の画面上で、検査結果を確認できる。
【0041】
更に、制御装置21は、検査装置20の内部の状態を示すメンテナンス情報を、通信端末10に出力することもできる。メンテナンス情報としては、例えば、プログラムのバージョン情報、ポンプユニットの動作回数、光源デバイス(LED、ハロゲンライト等)の照射時間、装置の校正記録、動作時間、測定回数、精度管理情報、プログラム動作ログ、装置メニューの設定パラメータ等が挙げられる。
【0042】
また、メンテナンス情報が出力されてくると、検査装置操作部12は、通信部13によって、出力されてきたメンテナンス情報を、一旦、メモリ17に格納する。その後、検査装置操作部12は、メモリ17に格納されているメンテナンス情報を、外部のネットワーク30に接続されたサーバ装置40に送信することができる。サーバ装置40は、上述したように、検査システム1の製造メーカによって管理されている。
【0043】
メンテナンス情報が、メーカのサーバ装置40に送信されてくる場合、背景技術の欄で述べたように、メーカのメンテナンス担当者は、メンテナンス情報に基づき、適切なメンテナンスを行なうことができる。また、メンテナンス情報に、プログラムのバージョン情報が含まれている場合は、メンテナンス担当者は、検査装置のプログラムのバージョンを即座に特定でき、更新が必要な場合は、更新作業を手配することができる。
【0044】
また、本実施の形態では、通信端末10において、検査装置操作部12は、通信部13による通信の相手先を、外部のネットワーク30に接続されたサーバ装置40といった特定のサーバ装置に制限するのが好ましい。これは、通信端末10が、ネットワーク経由でウィルス等に感染してしまったり、悪意のあるアプリケーションプログラムを誤って導入してしまったり、するのを防止するためである。
【0045】
更に、本実施の形態では、通信端末10において、検査装置操作部12は、予め設定された条件が満たされる場合に、メモリ17に格納されている情報の全部又は一部を削除するのが好ましい。検査システム1における更なるセキュリティの向上を図るためである。
【0046】
例えば、通信部13によって、メモリ17に格納されている情報が、外部のネットワーク30に送信された場合に、検査装置操作部12は、送信された情報をメモリ17から削除する。具体的には、上述したように、メンテナンス情報が送信されてきた場合に、検査装置操作部12は、通信部13によって、メンテナンス情報を外部のネットワーク30に送信すると共に、送信したメンテナンス情報を通信端末10のメモリから削除する。
【0047】
また、検査装置操作部12は、プログラムの実行が終了される場合に、メモリ17に格納されている情報の全部又は一部を削除しても良い。更に、検査装置操作部12は、検査装置20と通信端末10との接続が解除された場合にも、メモリ17に格納されている情報の全部又は一部を削除しても良い。
【0048】
また、検査装置20が尿検査装置であり、且つ、検査結果が通信端末10に出力されている場合では、検査装置操作部12は、検査結果の表示後に、検査システム1のオペレータに対して、検体の再検査(顕微鏡検査)が必要であるかどうかの判定を入力させるのが好ましい。
【0049】
そして、この場合、検査装置操作部12は、検体の再検査率(鏡検率)を算出し、算出した再検率も、表示させるのが好ましい。また、検査装置操作部12は、算出した再検率が設定範囲内であるかどうかを判定し、この判定結果もディスプレイパネル15の画面に表示させるのが特に好ましい。尿検査における再検率は、検査システムのオペレータによってバラツキやすいが、このような態様とすれば、これを抑制することができる。
【0050】
ここで、本実施の形態における通信端末10の具体構成について図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態で用いられる通信端末の構成を示すブロック図である。図3の例では、通信端末10は、スマートフォンである。
【0051】
図3に示すように、通信端末10は、CPU(Central Processing Unit)101と、メモリ17と、通信モジュール103と、タッチパネル104と、表示コントローラ105と、記憶媒体106と、インターフェイス16とを備えている。また、これらは、バス102を介して、互いにデータ通信可能に接続されている。
【0052】
CPU101は、記憶媒体106に格納されたプログラム(コード)をメモリ17に展開し、これらを所定順序で実行する。また、記録媒体106の具体例としては、CF(Compact Flash)及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイスが挙げられる。
【0053】
通信モジュール103は、通信のためのRF(Radio Frequency)回路等を備え、通信部13として機能する。タッチパネル104は、入力部14として機能する。表示コントローラ105は、ディスプレイパネル15と接続され、ディスプレイパネル15での表示を制御する。
【0054】
そして、図3に示す構成において、記憶媒体106に、検査装置操作部12(図2参照)を構築するためのプログラムを格納しておくと、CPU101は、当該プログラムをメインメモリ102に展開して実行する。結果、CPU101は、検査装置操作部12として機能し、図1及び図2を用いて説明した処理を実行する。
【0055】
以上のように、本実施の形態では、検査装置20に通信端末10が組み合わされるので、医療機関内のLAN50のセキュリティを低下させることなく、検査装置20と外部との通信が可能になる。また、通信端末10が、検査装置20のコントローラを兼ねているので、検査装置20における製造コストの低減も図られる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明によれば、医療機関内のネットワークのセキュリティを低下させることなく、検査装置と外部との通信が可能になる。本発明は、医療用の検査装置に有用である。
【符号の説明】
【0057】
1 検査システム
10 通信端末
11 OS
12 検査装置操作部
13 通信部
14 入力部
15 ディスプレイパネル
16 インターフェイス
17 メモリ
20 検査装置
21 制御装置
22 検査実行部
30 外部ネットワーク
40 検査システムのメーカのサーバ装置
50 医療機関のLAN
60 医療機関のサーバ
70 医療機関で用いられる端末
101 CPU
102 バス
103 通信モジュール
104 タッチパネル
105 表示コントローラ
106 記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラムを実行可能な通信端末と、検査装置とを備え、
前記通信端末は、
外部のネットワークとの通信を可能にする通信部と、
前記プログラムの実行によって構築され、且つ、利用者からの指示を前記検査装置に対して出力する、検査装置操作部と、を備え、
前記検査装置は、前記通信端末に接続され、前記検査装置操作部から出力された前記指示に応じて検査を実行する、
ことを特徴とする検査システム。
【請求項2】
前記検査装置が、前記検査の実行後に得られた検査結果を、前記通信端末に出力でき、
前記検査装置操作部が、前記検査結果が出力されてきた場合に、前記検査結果を、前記通信端末が備える画面に表示する、
請求項1に記載の検査システム。
【請求項3】
前記検査装置操作部が、前記通信端末が備える画面上に、前記利用者からの前記検査装置への指示を受け付けるための、グラフィカルユーザインタフェースを表示する、請求項1または2に記載の検査システム。
【請求項4】
前記検査装置操作部が、前記通信部による通信の相手先を、前記外部のネットワークに接続された特定のサーバに制限する、
請求項1〜3のいずれかに記載の検査システム。
【請求項5】
前記通信端末が、メモリを備え、
前記検査装置操作部が、予め設定された条件が満たされる場合に、前記メモリに格納されている情報の全部又は一部を削除する、
請求項1〜4のいずれかに記載の検査システム。
【請求項6】
前記検査装置操作部が、前記通信部によって、前記メモリに格納されている情報が、前記外部のネットワークに送信された場合に、送信された前記情報を前記メモリから削除する、
請求項5に記載の検査システム。
【請求項7】
前記検査装置操作部が、前記プログラムの実行が終了される場合に、前記メモリに格納されている情報の全部又は一部を削除する、
請求項5に記載の検査システム。
【請求項8】
前記検査装置操作部が、前記検査装置と前記通信端末との接続が解除された場合に、前記メモリに格納されている情報の全部又は一部を削除する、
請求項5に記載の検査システム。
【請求項9】
前記検査装置が、内部の状態を示すメンテナンス情報を、前記通信端末に出力でき、
前記検査装置操作部が、前記メンテナンス情報が出力されてきた場合に、前記メンテナンス情報を前記メモリに格納させ、その後、格納されている前記メンテナンス情報を、前記通信部によって、前記外部のネットワークに接続されたサーバ装置に送信すると共に、前記メンテナンス情報を前記メモリから削除する、請求項6に記載の検査システム。
【請求項10】
前記通信部が、符号分割多重接続方式を採用した携帯電話網、又はローカルエリアネットワークとの通信を可能にする、請求項1〜9のいずれかに記載の検査システム。
【請求項11】
前記通信端末が、携帯型の通信端末である、請求項1〜10のいずれかに記載の検査システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−54432(P2013−54432A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−190599(P2011−190599)
【出願日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.COMPACTFLASH
【出願人】(000141897)アークレイ株式会社 (288)