検査データ判定方法及び検査データ判定システム
【課題】 判定基準を統一した健診の判定を行うこと。
【解決手段】 複数の検査項目に対して標準の判定を行うための標準判定基準データを記憶する標準判定基準データベース16と、複数の検査項目に対する検査機器や検査基準の相違によるタイプ別の判定基準を補正するための補正値データを記憶する補正値データベース17とを備え、タイプ情報を含む検査データを基に、該タイプ別情報から前記補正値データベース17に記憶した補正値を使用して検査データを補正し、この補正した検査データと前記標準判定基準データベース16に記憶した判定基準データとを比較することにより、検査項目毎の判定を行うもの。
【解決手段】 複数の検査項目に対して標準の判定を行うための標準判定基準データを記憶する標準判定基準データベース16と、複数の検査項目に対する検査機器や検査基準の相違によるタイプ別の判定基準を補正するための補正値データを記憶する補正値データベース17とを備え、タイプ情報を含む検査データを基に、該タイプ別情報から前記補正値データベース17に記憶した補正値を使用して検査データを補正し、この補正した検査データと前記標準判定基準データベース16に記憶した判定基準データとを比較することにより、検査項目毎の判定を行うもの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査データ判定方法及び検査データ判定システムに係り、特に健康診断において各種検査項目毎の検査データの判定を統一して行うことができる検査データ判定方法及び検査データ判定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、学校/企業/公的機関等の集団においては、その集団に属する人員の健康診断を定期的に行うことが法に規定されており、例えば企業の健康診断は、該企業内の診察機関において健康診断が実施され、その検査データを基に各種検査項目に対応する検査結果を前記人員に通知している。この健康診断の検査結果は、例えば体重/血圧/血液分析によるGOT/GTP/γ−GTP等の各種項目の数値データに対して、「正常」又は「要監視」又は「要治療」等の各区分に判定され、医師がこれら数値データ及び前記区分を観て総合的に判断し、受診者に通知されるものである。
【0003】
しかしながら、企業内に前記診察機関を置くことは経費負担が増加することもあり、近年においては企業が社外の診察機関に前記健康診断を委託する傾向が強まっている。
【0004】
これら委託された診察機関は、例えば血液検査の場合、採取した血液を血液分析装置を用いて前記GOT等の各種項目に対する数値データを得、この数値データを予め定められた判定基準に従って正常又は要監視又は要治療等の各区分に判定し、この判定結果及び数値データを医師に伝える業務を行っている。
【0005】
尚、前記診察機関の検査データの処理に関する技術が記載された文献としては、例えば下記特許文献が挙げられる。
【特許文献1】特開平7−296089号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した様に正常又は要監視又は要治療等の各区分の判定は、予め定められた判定基準によって判定されるものであるが、この判定基準は、検査方式の差異や地域的差異により統一されていないものであった。例えば、血液検査におけるγ−GTPの検査方式としては、JSCC標準化対応法と呼ばれる検査方式と、セルロースアセテート膜電気泳動法と呼ばれる検査方式があり、これら各検査方式によって判定基準が異なることや、北海道と沖縄の生活習慣の差に基づく判定基準が異なることや、更に医師が採用する学説によって異なることもあり、これら判定基準は統一されていないものであった。
【0007】
従って従来技術による健康診断における正常又は要監視又は要治療等の各区分に判定は、診察機関によって異なることがあり、例えば、ある診察機関においては「正常」と判定されたものが他の診察機関においては「要監視」と判定されるものであった。
【0008】
この診察機関毎に判定基準が異なる事は、同一診察機関による健康診断を行っている場合は継続的に同じ条件により判定されるために問題とはならないものの、診察機関を外部に委託する現状においては、委託する診察機関によって判定結果が異なり、継続的な検査結果の遂移を監視する際には正確な診断を阻害すると言う不具合があった。
【0009】
また従来技術においては、例えば同一企業の会社員であっても、転勤により診察機関が頻繁に変更された場合、前記同様に継続的な検査結果の遂移を監視する際には正確な診断を阻害すると言う不具合があった。
【0010】
本発明の目的は、前述の従来技術による不具合を除去することであり、診察機関の判定基準の差異による判定結果を統一することができる健康診断における検査データ判定方法及び検査データ判定システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、複数の検査項目に対応した検査データと該検査データの判定基準データとを比較することにより、前記検査データを正常又は要監視又は要治療等の各区分に判定する検査データ判定方法において、複数の検査項目に対して標準の判定を行うための標準判定基準データを標準判定基準データベースに記憶すると共に、複数の検査項目に対する検査機器や検査基準の相違による判定基準の相違を補正するための補正値データを補正値データベースに記憶しておき、前記検査データのタイプを判定し、該判定したタイプに対応した補正値データを前記補正値データベースから読み出して前記検査データを補正し、この補正した検査データと前記標準判定基準データベースに記憶した標準判定基準データとを比較することにより、前記検査データの判定を行うことを第1の特徴とし、この検査データ判定方法において、前記検査項目毎の判定結果に応じた複数画像を記憶しておき、前記検査項目毎の判定結果に応じた画像を前記記憶した複数画像から選択して表示することを第2の特徴とする。
【0012】
更に本発明は、複数の検査項目に対応した検査データと該検査データの判定基準データとを比較することにより、前記検査データを正常又は要監視又は要治療等の各区分に判定する検査データ判定システムにおいて、複数の検査項目に対して標準の判定を行うための標準判定基準データを記憶する標準診断基準データベースと、複数の検査項目に対する検査機器や検査基準の相違による判定基準の相違を補正するための補正値データを記憶する補正値データベースとを備え、前記前記検査データのタイプを判定し、該判定したタイプに対応した補正値データを前記補正値データベースから読み出して前記検査データを補正し、この補正した検査データと前記標準判定基準データベースに記憶した標準判定基準データとを比較することにより、前記検査データの判定を行うことを第3の特徴とし、この検査データ判定システムにおいて、前記検査項目毎の判定結果に応じた複数画像を格納する画像記憶テーブルを設け、前記画像記憶テーブルに記憶した複数画像から前記検査項目毎の判定結果に応じた画像を選択して表示することを第4の特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明による検査データ判定方法及び検査データ判定システムは、検査データのタイプに対応した補正値データを補正値データベースから読み出して元の検査データを補正し、この補正した検査データと標準判定基準データベースに記憶した標準判定基準データとを比較して検査データの判定を行うことにより、診察機関の判定基準の差異による判定結果を統一することができる。更に本発明は、前記判定結果に応じた複数の画像を記憶しておき、判定結果に対応する画像を表示することによって、判定結果を容易に示唆することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明による健康診断における検査データ判定方法及び検査データ判定システムの一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本実施形態による検査データ判定方法を適用した検査データ判定システムを含む健診システムの全体構成を説明するための図、図2は図1に示した各データベースを説明するための図、図3は本実施形態による検査データ判定方法によるデータ処理フローを説明するための図、図4は本実施形態による診察結果をイメージ的に表示する例を示す図、図5は各種検査項目に対する数値的変化を説明するための図である。
<構成の説明>
【0015】
本実施形態が適用される健診システムは、図1に示す如く、複数の診察機関20〜22と、該複数の診察機関20〜22と公衆通信回線網26を介して接続される健診ホスト10と、該健診ホスト10と例えば専用通信網25を介して接続される操作用クライアント23及び24とにより構成される。
【0016】
前記診察機関20〜22は、例えば企業(A社〜C社)から健康診断が委託された診察機関であって、健康診断により得た数値データを格納するデータベース20c/21c/22cと、これらデータベース20c/21c/22cを制御するための処理装置20b/21b/22bと、これら処理装置20b/21b/22bを操作するための操作装置20a/21a/22aとによって構成される。例えば診察機関20は、A社の健康診断業務を委託され、自己の検査機器や分析機器を用いて健康診断の各検査項目を検査するものである。尚、本実施形態では、診察機関20〜22を企業から独立したものとして説明するが、例えば他の診察機関から検査データを入手した企業内のコンピュータセンタ等であっても良い。
【0017】
また健診ホスト10は、前記診察機関20〜22から検査データを公衆通信回線網26を介して入力とし、この検査データを基に各検査項目毎の判定、具体的には正常又は要監視又は要治療等の各区分の各判定を行うものであって、前記診察機関20〜22から検査データを公衆通信回線網26を介して入力してルーティグ制御を行うルータ11と、該ルータ11を介した各診察機関20〜22からのアクセスをグループ分けし、各診察機関20〜22毎に格納した健康診断に関する各種プログラムを独立して動作させるためのAPGWサーバ12と、該APGWサーバ12と接続され、後述する各種データベース14〜17を独立してアクセスするためのAPサーバ13と、前記各診察機関から入力した検査データを格納するための検査データベース15と、該検査データベース15に格納した生検査データに補正が必要な場合に該検査データを補正する補正値を格納する補正値データベース17と、入力した検査データの判定を行うための標準の判定基準を格納する標準判定基準データベース16と、該標準判定基準データベース16を用いた判定結果及び診察機関から提供された検査(数値)データ等を格納するための判定結果データベース14と、後述する判定結果等に応じた複数の画像情報を格納する画像テーブル19とを備える。
【0018】
更に前記操作用クライアント23及び24は、例えばクライアント23が企業Aの健康診断の管理部門の端末装置、クライアント24が企業Bの健康診断の管理部門の端末装置であり、各企業の担当者が操作する機器に相当する。
【0019】
前記各診察機関20〜22のデータベース20c/21c/22cに格納されるデータは、例えば図2(a)に示す如く、A氏/B等の各人毎に、体重/身長/最高血圧/最低血圧/GOT/GPT/γ−GTP等の各種検査項目に対して検査された検査結果データを数値として格納するものである。
【0020】
また前記健診ホスト10の標準判定基準データベース16は、図2(b)に示す如く、各検査項目毎に、正常/要監視/要治療を判定する判定基準の範囲を格納するものであって、例えばGOTの場合は、40以下を「正常」、41〜50を「要監視」、51以上を「要治療」の如く、判定基準となる複数の数値データを格納するものである。尚、本明細書においては、これら判定区分を3段階の例を説明するが、これに限られるものではなく、例えば5区分等の多区分であっても良い。
【0021】
前記補正値データベース17は、前述した検査方式差/地域的差異による判定基準を統一するものであって、図2(c)に示す如く、各検査項目毎に対応して診察機関20〜22をタイプ別に分け、該タイプ別の検査データに対する補正値を格納するものである。これを具体的に説明すると、本実施形態の場合、診察機関20のAタイプを標準としているために該Aタイプの検査データに呈する補正値が±ゼロ、診察機関21のBタイプに対しては、Bタイプで検査した数値データに対し、血圧では「+5」の補正値、GOTでは「+5」の補正値、γ−GTPでは「+6」の如く、タイプ別の各補正値を格納している。
【0022】
前記判定結果データベース14は、前記補正値データベース17に格納した補正値により検査データベース15に格納した検査(数値)データを補正した値と、前記標準判定基準データベース16に格納した判定基準とを比較して判定し、この判定結果(正常/要監視/要治療等)と診察機関から提供された検査(数値)データ等とを人別に対比して格納するものであって、例えば図2(d)に示す如く、各人毎に、体重/身長/血圧/GOT等の計測値(検査データ)と、その判定結果とを格納するものである。
<動作の説明>
【0023】
このように構成した健診システムは、図3に示す如く、まず各診察機関20〜22が各機関毎の検査方式/検査機器を用いて各種検査項目に対して検査した検査データを各データベース20c/21c/22cに格納している状態において、任意の診察機関のデータベースから任意の検査データを読み出して通信回線網26/ルータ11を介して取り込み(ステップ31)、APGWサーバ12及びAPサーバ13の該当のエリアを介して前記検査データを検査データベース15に格納する。尚、前記検査データには各診察機関のタイプ別情報も含まれ、このタイプ別情報により検査データのタイプを判定するが、診察機関のタイプを判定する手法はこれに限られるものではない。
【0024】
次いで本システムは、前記検査データに含まれるタイプ別情報を判定し、当該検査データの診察機関タイプ別の補正を行うか否かの判定を行う(ステップ32)。例えば、本実施形態の場合は、タイプAの診療機関20を標準として設定しているため、タイプAの診療機関においては補正なし、タイプBの診療機関の場合はタイプBの補正を行うこと、タイプCの診療機関の場合はタイプCの補正を行うことを判定する。
【0025】
この判定を行った後、本システムは、前記ステップ33により補正ありと判定した場合、補正値データベース17を参照して該当の補正値を読み込み、前記判定データの補正を行う(ステップ34)。例えばタイプBの診察機関の場合は、実際に検査した値である検査データに対し、血圧を「+5」、GOTを「+2」、GPTを「+3」、γ−GTPを「+6」とする補正を行う。
【0026】
次いで本システムは、前記補正した検査(数値)データと標準判定基準データベース16に格納した標準の判定基準とを比較し、この比較結果によって各検査項目毎の判定結果(正常/要監視/要治療等)並びに元の検査データとを判定結果データベース14に記憶する(ステップ36)。
【0027】
この様に動作する健診システムは、各診察機関20〜22における検査方式の違いよる検査機器の差異/地域差/医師による採用学説差がある場合でも、前記補正値データベース17に格納した補正値を用いて検査データを補正し、この補正した検査データを基に前記判定を行うため、前記差異による判定結果が異なることを防止し、統一した基準によって検査項目の判定を行うことができる。例えば、ある人物が、ある地域の診察機関20において健康診断を行った後、他の地域の診察機関22において健康診断を行った場合であっても、統一した基準により検査項目毎の判定結果を得ることができ、これにより判定結果の経年変化を同一の基準により比較検討することができる。
【0028】
これを図5を参照して説明する。図5は、同一人物の血圧/肝機能/脂質/BMI(肥満度)の各検査項目の遂移を示すものであって、(a)は最高血圧51と最低血圧52の年度別遂移、(b)は肝機能を示すGPT53及びGOT54の年度別遂移、(c)は脂質を示すTG55及びHDL56の年度別遂移、(d)はBMI57の年度別遂移を示すものである。
【0029】
この人物の年度別の検査データが図5の如く変化し、診察機関が年度毎に異なる場合、従来技術においては例えば図5(a)の2003年度における最高血圧値ロが診察機関21の判定基準においては「正常」と判定され、診察機関22の判定基準では「要監視」と判断されるものであったが、本実施形態においては同数値を同一の判定基準を用いて「要監視」等の統一した判定を行うことができる。これによって前記年度別遂移の判定結果を比較した場合、同一の判定基準を用いて拝呈された結果に基づいて被診断者が容易に検査結果の遂移を知ることができ、医師においても同様に診断の参考とすることができる。
【0030】
また本実施形態による健診ホスト10は、前記判定結果に応じて、例えば擬人化した花の顔画像の表情が変化する複数の画像情報を画像テーブル19に格納しており、ある企業の健康診断の担当者や被診断者本人が操作用クライアント23により前記判定結果データベース14を参照したとき、この花顔画像の表情を最初に表示し、本人の健康状態を目視により容易に認識する様に構成している。
【0031】
この花顔画像の表情による健康状態の表示は、健康診断の全結果に基づくものに限らず、例えば被健診者の問診による結果に基づいて表示する様に構成しても良い。これは、例えば成人病の要因が、睡眠時間/喫煙有無/体重/飲酒/運動/朝食の有無/間食有無の8大要素によって判定されることを利用し、図4(a)の如く健康者の花顔表情40aが笑顔、図4(b)の如く要注意者の花顔表情40bが無表情、図4(c)の如く要治療者の花顔表情40cが哀しい表情等によって表す様に構成しても良い。
【0032】
尚、前記実施形態においては、診察機関20の基準値を標準とし、他の診察機関の検査データを補正する例を説明したが、本実施形態はこれに限られるものではなく、標準判定基準データベース16に格納した判定基準値をワークメモリ等に一時的に格納して判定基準値自体を各診察機関の仕様に合わせて補正し、これと元の検査データとを比較することや、各診察機関の仕様に合わせて補正した判定基準のデータベースを予め複数用意し、これと比較して判定する様に構成しても良い。
【0033】
また本実施形態による健診システムは、例えば健診ホスト10又は各診療期間20等に、予定された被検診者の氏名/メールアドレス/健診予定日/健診実施日/健診管理者(例えば被検診者の上司又は診療医師等)のメールアドレス等の連絡先を格納した健診管理用データベースを設け、診察機関20等で診察データをデータベース20c等に入力したとき又は健診ホスト10の検査データベース15に健診データを入力したとき、その他の事項を契機として前記健診管理用データベースの健診実施日に検診日を入力する構成とし、前記健診予定日を1ケ月以上経過した時点で前記健診実施日に健診実施日が入力されていない場合、前記健診管理用データベースに格納した被検診者のメールアドレス宛に健診の再予約を促す推奨メールを自動的に送信し、更に2ケ月経過後にも健診実施日が入力されていないときには再度の推奨メールを自動的に送信し、更に3ケ月経過後にも健診実施日が入力されていないときには前記健診管理者に健診予定者が受診されていない旨を自動的にメールする様に構成しても良い。
【0034】
前記健診の再予約を促す推奨メールを発するタイミングを月毎にした理由は、検診日は被検診者の都合によって前後することがあると共に、実際に健診を行ってから各種データがデータベースに入力されるまでの期間にタイムラグが生じるためであるが、この期間は前記月毎に限られるものではない。また受診した結果、再検査を要すると診断された被検診者に対しても同様のメールを自動的に発信する様にしても良い。尚、前記メールを行うために本実施形態によるシステムがメールサーバ等に接続するための通信手段であるハード及びソフトウェアを備えることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態による検査データ判定システムを含む健診システムを説明するための図。
【図2】図1に示した各データベースを説明するための図。
【図3】本実施形態による検査データ判定方法によるデータ処理フローを説明するための図。
【図4】本実施形態による診察結果をイメージ的に表示する例を示す図。
【図5】本実施形態による各種検査項目に対する数値的変化を説明するための図。
【符号の説明】
【0036】
10:健診ホスト、11:ルータ、12:サーバ、13:サーバ、14:判定結果データベース、15:検査データベース、16: 標準判定基準データベース、17:補正値データベース、19:画像テーブル、20〜22:診察機関、23〜24:操作用クライアント、25:専用通信網、26:通信回線網。
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査データ判定方法及び検査データ判定システムに係り、特に健康診断において各種検査項目毎の検査データの判定を統一して行うことができる検査データ判定方法及び検査データ判定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、学校/企業/公的機関等の集団においては、その集団に属する人員の健康診断を定期的に行うことが法に規定されており、例えば企業の健康診断は、該企業内の診察機関において健康診断が実施され、その検査データを基に各種検査項目に対応する検査結果を前記人員に通知している。この健康診断の検査結果は、例えば体重/血圧/血液分析によるGOT/GTP/γ−GTP等の各種項目の数値データに対して、「正常」又は「要監視」又は「要治療」等の各区分に判定され、医師がこれら数値データ及び前記区分を観て総合的に判断し、受診者に通知されるものである。
【0003】
しかしながら、企業内に前記診察機関を置くことは経費負担が増加することもあり、近年においては企業が社外の診察機関に前記健康診断を委託する傾向が強まっている。
【0004】
これら委託された診察機関は、例えば血液検査の場合、採取した血液を血液分析装置を用いて前記GOT等の各種項目に対する数値データを得、この数値データを予め定められた判定基準に従って正常又は要監視又は要治療等の各区分に判定し、この判定結果及び数値データを医師に伝える業務を行っている。
【0005】
尚、前記診察機関の検査データの処理に関する技術が記載された文献としては、例えば下記特許文献が挙げられる。
【特許文献1】特開平7−296089号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した様に正常又は要監視又は要治療等の各区分の判定は、予め定められた判定基準によって判定されるものであるが、この判定基準は、検査方式の差異や地域的差異により統一されていないものであった。例えば、血液検査におけるγ−GTPの検査方式としては、JSCC標準化対応法と呼ばれる検査方式と、セルロースアセテート膜電気泳動法と呼ばれる検査方式があり、これら各検査方式によって判定基準が異なることや、北海道と沖縄の生活習慣の差に基づく判定基準が異なることや、更に医師が採用する学説によって異なることもあり、これら判定基準は統一されていないものであった。
【0007】
従って従来技術による健康診断における正常又は要監視又は要治療等の各区分に判定は、診察機関によって異なることがあり、例えば、ある診察機関においては「正常」と判定されたものが他の診察機関においては「要監視」と判定されるものであった。
【0008】
この診察機関毎に判定基準が異なる事は、同一診察機関による健康診断を行っている場合は継続的に同じ条件により判定されるために問題とはならないものの、診察機関を外部に委託する現状においては、委託する診察機関によって判定結果が異なり、継続的な検査結果の遂移を監視する際には正確な診断を阻害すると言う不具合があった。
【0009】
また従来技術においては、例えば同一企業の会社員であっても、転勤により診察機関が頻繁に変更された場合、前記同様に継続的な検査結果の遂移を監視する際には正確な診断を阻害すると言う不具合があった。
【0010】
本発明の目的は、前述の従来技術による不具合を除去することであり、診察機関の判定基準の差異による判定結果を統一することができる健康診断における検査データ判定方法及び検査データ判定システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、複数の検査項目に対応した検査データと該検査データの判定基準データとを比較することにより、前記検査データを正常又は要監視又は要治療等の各区分に判定する検査データ判定方法において、複数の検査項目に対して標準の判定を行うための標準判定基準データを標準判定基準データベースに記憶すると共に、複数の検査項目に対する検査機器や検査基準の相違による判定基準の相違を補正するための補正値データを補正値データベースに記憶しておき、前記検査データのタイプを判定し、該判定したタイプに対応した補正値データを前記補正値データベースから読み出して前記検査データを補正し、この補正した検査データと前記標準判定基準データベースに記憶した標準判定基準データとを比較することにより、前記検査データの判定を行うことを第1の特徴とし、この検査データ判定方法において、前記検査項目毎の判定結果に応じた複数画像を記憶しておき、前記検査項目毎の判定結果に応じた画像を前記記憶した複数画像から選択して表示することを第2の特徴とする。
【0012】
更に本発明は、複数の検査項目に対応した検査データと該検査データの判定基準データとを比較することにより、前記検査データを正常又は要監視又は要治療等の各区分に判定する検査データ判定システムにおいて、複数の検査項目に対して標準の判定を行うための標準判定基準データを記憶する標準診断基準データベースと、複数の検査項目に対する検査機器や検査基準の相違による判定基準の相違を補正するための補正値データを記憶する補正値データベースとを備え、前記前記検査データのタイプを判定し、該判定したタイプに対応した補正値データを前記補正値データベースから読み出して前記検査データを補正し、この補正した検査データと前記標準判定基準データベースに記憶した標準判定基準データとを比較することにより、前記検査データの判定を行うことを第3の特徴とし、この検査データ判定システムにおいて、前記検査項目毎の判定結果に応じた複数画像を格納する画像記憶テーブルを設け、前記画像記憶テーブルに記憶した複数画像から前記検査項目毎の判定結果に応じた画像を選択して表示することを第4の特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明による検査データ判定方法及び検査データ判定システムは、検査データのタイプに対応した補正値データを補正値データベースから読み出して元の検査データを補正し、この補正した検査データと標準判定基準データベースに記憶した標準判定基準データとを比較して検査データの判定を行うことにより、診察機関の判定基準の差異による判定結果を統一することができる。更に本発明は、前記判定結果に応じた複数の画像を記憶しておき、判定結果に対応する画像を表示することによって、判定結果を容易に示唆することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明による健康診断における検査データ判定方法及び検査データ判定システムの一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本実施形態による検査データ判定方法を適用した検査データ判定システムを含む健診システムの全体構成を説明するための図、図2は図1に示した各データベースを説明するための図、図3は本実施形態による検査データ判定方法によるデータ処理フローを説明するための図、図4は本実施形態による診察結果をイメージ的に表示する例を示す図、図5は各種検査項目に対する数値的変化を説明するための図である。
<構成の説明>
【0015】
本実施形態が適用される健診システムは、図1に示す如く、複数の診察機関20〜22と、該複数の診察機関20〜22と公衆通信回線網26を介して接続される健診ホスト10と、該健診ホスト10と例えば専用通信網25を介して接続される操作用クライアント23及び24とにより構成される。
【0016】
前記診察機関20〜22は、例えば企業(A社〜C社)から健康診断が委託された診察機関であって、健康診断により得た数値データを格納するデータベース20c/21c/22cと、これらデータベース20c/21c/22cを制御するための処理装置20b/21b/22bと、これら処理装置20b/21b/22bを操作するための操作装置20a/21a/22aとによって構成される。例えば診察機関20は、A社の健康診断業務を委託され、自己の検査機器や分析機器を用いて健康診断の各検査項目を検査するものである。尚、本実施形態では、診察機関20〜22を企業から独立したものとして説明するが、例えば他の診察機関から検査データを入手した企業内のコンピュータセンタ等であっても良い。
【0017】
また健診ホスト10は、前記診察機関20〜22から検査データを公衆通信回線網26を介して入力とし、この検査データを基に各検査項目毎の判定、具体的には正常又は要監視又は要治療等の各区分の各判定を行うものであって、前記診察機関20〜22から検査データを公衆通信回線網26を介して入力してルーティグ制御を行うルータ11と、該ルータ11を介した各診察機関20〜22からのアクセスをグループ分けし、各診察機関20〜22毎に格納した健康診断に関する各種プログラムを独立して動作させるためのAPGWサーバ12と、該APGWサーバ12と接続され、後述する各種データベース14〜17を独立してアクセスするためのAPサーバ13と、前記各診察機関から入力した検査データを格納するための検査データベース15と、該検査データベース15に格納した生検査データに補正が必要な場合に該検査データを補正する補正値を格納する補正値データベース17と、入力した検査データの判定を行うための標準の判定基準を格納する標準判定基準データベース16と、該標準判定基準データベース16を用いた判定結果及び診察機関から提供された検査(数値)データ等を格納するための判定結果データベース14と、後述する判定結果等に応じた複数の画像情報を格納する画像テーブル19とを備える。
【0018】
更に前記操作用クライアント23及び24は、例えばクライアント23が企業Aの健康診断の管理部門の端末装置、クライアント24が企業Bの健康診断の管理部門の端末装置であり、各企業の担当者が操作する機器に相当する。
【0019】
前記各診察機関20〜22のデータベース20c/21c/22cに格納されるデータは、例えば図2(a)に示す如く、A氏/B等の各人毎に、体重/身長/最高血圧/最低血圧/GOT/GPT/γ−GTP等の各種検査項目に対して検査された検査結果データを数値として格納するものである。
【0020】
また前記健診ホスト10の標準判定基準データベース16は、図2(b)に示す如く、各検査項目毎に、正常/要監視/要治療を判定する判定基準の範囲を格納するものであって、例えばGOTの場合は、40以下を「正常」、41〜50を「要監視」、51以上を「要治療」の如く、判定基準となる複数の数値データを格納するものである。尚、本明細書においては、これら判定区分を3段階の例を説明するが、これに限られるものではなく、例えば5区分等の多区分であっても良い。
【0021】
前記補正値データベース17は、前述した検査方式差/地域的差異による判定基準を統一するものであって、図2(c)に示す如く、各検査項目毎に対応して診察機関20〜22をタイプ別に分け、該タイプ別の検査データに対する補正値を格納するものである。これを具体的に説明すると、本実施形態の場合、診察機関20のAタイプを標準としているために該Aタイプの検査データに呈する補正値が±ゼロ、診察機関21のBタイプに対しては、Bタイプで検査した数値データに対し、血圧では「+5」の補正値、GOTでは「+5」の補正値、γ−GTPでは「+6」の如く、タイプ別の各補正値を格納している。
【0022】
前記判定結果データベース14は、前記補正値データベース17に格納した補正値により検査データベース15に格納した検査(数値)データを補正した値と、前記標準判定基準データベース16に格納した判定基準とを比較して判定し、この判定結果(正常/要監視/要治療等)と診察機関から提供された検査(数値)データ等とを人別に対比して格納するものであって、例えば図2(d)に示す如く、各人毎に、体重/身長/血圧/GOT等の計測値(検査データ)と、その判定結果とを格納するものである。
<動作の説明>
【0023】
このように構成した健診システムは、図3に示す如く、まず各診察機関20〜22が各機関毎の検査方式/検査機器を用いて各種検査項目に対して検査した検査データを各データベース20c/21c/22cに格納している状態において、任意の診察機関のデータベースから任意の検査データを読み出して通信回線網26/ルータ11を介して取り込み(ステップ31)、APGWサーバ12及びAPサーバ13の該当のエリアを介して前記検査データを検査データベース15に格納する。尚、前記検査データには各診察機関のタイプ別情報も含まれ、このタイプ別情報により検査データのタイプを判定するが、診察機関のタイプを判定する手法はこれに限られるものではない。
【0024】
次いで本システムは、前記検査データに含まれるタイプ別情報を判定し、当該検査データの診察機関タイプ別の補正を行うか否かの判定を行う(ステップ32)。例えば、本実施形態の場合は、タイプAの診療機関20を標準として設定しているため、タイプAの診療機関においては補正なし、タイプBの診療機関の場合はタイプBの補正を行うこと、タイプCの診療機関の場合はタイプCの補正を行うことを判定する。
【0025】
この判定を行った後、本システムは、前記ステップ33により補正ありと判定した場合、補正値データベース17を参照して該当の補正値を読み込み、前記判定データの補正を行う(ステップ34)。例えばタイプBの診察機関の場合は、実際に検査した値である検査データに対し、血圧を「+5」、GOTを「+2」、GPTを「+3」、γ−GTPを「+6」とする補正を行う。
【0026】
次いで本システムは、前記補正した検査(数値)データと標準判定基準データベース16に格納した標準の判定基準とを比較し、この比較結果によって各検査項目毎の判定結果(正常/要監視/要治療等)並びに元の検査データとを判定結果データベース14に記憶する(ステップ36)。
【0027】
この様に動作する健診システムは、各診察機関20〜22における検査方式の違いよる検査機器の差異/地域差/医師による採用学説差がある場合でも、前記補正値データベース17に格納した補正値を用いて検査データを補正し、この補正した検査データを基に前記判定を行うため、前記差異による判定結果が異なることを防止し、統一した基準によって検査項目の判定を行うことができる。例えば、ある人物が、ある地域の診察機関20において健康診断を行った後、他の地域の診察機関22において健康診断を行った場合であっても、統一した基準により検査項目毎の判定結果を得ることができ、これにより判定結果の経年変化を同一の基準により比較検討することができる。
【0028】
これを図5を参照して説明する。図5は、同一人物の血圧/肝機能/脂質/BMI(肥満度)の各検査項目の遂移を示すものであって、(a)は最高血圧51と最低血圧52の年度別遂移、(b)は肝機能を示すGPT53及びGOT54の年度別遂移、(c)は脂質を示すTG55及びHDL56の年度別遂移、(d)はBMI57の年度別遂移を示すものである。
【0029】
この人物の年度別の検査データが図5の如く変化し、診察機関が年度毎に異なる場合、従来技術においては例えば図5(a)の2003年度における最高血圧値ロが診察機関21の判定基準においては「正常」と判定され、診察機関22の判定基準では「要監視」と判断されるものであったが、本実施形態においては同数値を同一の判定基準を用いて「要監視」等の統一した判定を行うことができる。これによって前記年度別遂移の判定結果を比較した場合、同一の判定基準を用いて拝呈された結果に基づいて被診断者が容易に検査結果の遂移を知ることができ、医師においても同様に診断の参考とすることができる。
【0030】
また本実施形態による健診ホスト10は、前記判定結果に応じて、例えば擬人化した花の顔画像の表情が変化する複数の画像情報を画像テーブル19に格納しており、ある企業の健康診断の担当者や被診断者本人が操作用クライアント23により前記判定結果データベース14を参照したとき、この花顔画像の表情を最初に表示し、本人の健康状態を目視により容易に認識する様に構成している。
【0031】
この花顔画像の表情による健康状態の表示は、健康診断の全結果に基づくものに限らず、例えば被健診者の問診による結果に基づいて表示する様に構成しても良い。これは、例えば成人病の要因が、睡眠時間/喫煙有無/体重/飲酒/運動/朝食の有無/間食有無の8大要素によって判定されることを利用し、図4(a)の如く健康者の花顔表情40aが笑顔、図4(b)の如く要注意者の花顔表情40bが無表情、図4(c)の如く要治療者の花顔表情40cが哀しい表情等によって表す様に構成しても良い。
【0032】
尚、前記実施形態においては、診察機関20の基準値を標準とし、他の診察機関の検査データを補正する例を説明したが、本実施形態はこれに限られるものではなく、標準判定基準データベース16に格納した判定基準値をワークメモリ等に一時的に格納して判定基準値自体を各診察機関の仕様に合わせて補正し、これと元の検査データとを比較することや、各診察機関の仕様に合わせて補正した判定基準のデータベースを予め複数用意し、これと比較して判定する様に構成しても良い。
【0033】
また本実施形態による健診システムは、例えば健診ホスト10又は各診療期間20等に、予定された被検診者の氏名/メールアドレス/健診予定日/健診実施日/健診管理者(例えば被検診者の上司又は診療医師等)のメールアドレス等の連絡先を格納した健診管理用データベースを設け、診察機関20等で診察データをデータベース20c等に入力したとき又は健診ホスト10の検査データベース15に健診データを入力したとき、その他の事項を契機として前記健診管理用データベースの健診実施日に検診日を入力する構成とし、前記健診予定日を1ケ月以上経過した時点で前記健診実施日に健診実施日が入力されていない場合、前記健診管理用データベースに格納した被検診者のメールアドレス宛に健診の再予約を促す推奨メールを自動的に送信し、更に2ケ月経過後にも健診実施日が入力されていないときには再度の推奨メールを自動的に送信し、更に3ケ月経過後にも健診実施日が入力されていないときには前記健診管理者に健診予定者が受診されていない旨を自動的にメールする様に構成しても良い。
【0034】
前記健診の再予約を促す推奨メールを発するタイミングを月毎にした理由は、検診日は被検診者の都合によって前後することがあると共に、実際に健診を行ってから各種データがデータベースに入力されるまでの期間にタイムラグが生じるためであるが、この期間は前記月毎に限られるものではない。また受診した結果、再検査を要すると診断された被検診者に対しても同様のメールを自動的に発信する様にしても良い。尚、前記メールを行うために本実施形態によるシステムがメールサーバ等に接続するための通信手段であるハード及びソフトウェアを備えることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態による検査データ判定システムを含む健診システムを説明するための図。
【図2】図1に示した各データベースを説明するための図。
【図3】本実施形態による検査データ判定方法によるデータ処理フローを説明するための図。
【図4】本実施形態による診察結果をイメージ的に表示する例を示す図。
【図5】本実施形態による各種検査項目に対する数値的変化を説明するための図。
【符号の説明】
【0036】
10:健診ホスト、11:ルータ、12:サーバ、13:サーバ、14:判定結果データベース、15:検査データベース、16: 標準判定基準データベース、17:補正値データベース、19:画像テーブル、20〜22:診察機関、23〜24:操作用クライアント、25:専用通信網、26:通信回線網。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の検査項目に対応した検査データと該検査データの判定基準データとを比較することにより、前記検査データを正常又は要監視又は要治療等の各区分に判定する検査データ判定方法であって、
複数の検査項目に対して標準の判定を行うための標準判定基準データを標準判定基準データベースに記憶すると共に、複数の検査項目に対する検査機器や検査基準の相違による判定基準の相違を補正するための補正値データを補正値データベースに記憶しておき、
前記検査データのタイプを判定し、該判定したタイプに対応した補正値データを前記補正値データベースから読み出して前記検査データを補正し、この補正した検査データと前記標準判定基準データベースに記憶した標準判定基準データとを比較することにより、前記検査データの判定を行うことを特徴とする検査データ判定方法。
【請求項2】
前記検査項目毎の判定結果に応じた複数画像を記憶しておき、前記検査項目毎の判定結果に応じた画像を前記記憶した複数画像から選択して表示することを特徴とする請求項1記載の検査データ判定方法。
【請求項3】
複数の検査項目に対応した検査データと該検査データの判定基準データとを比較することにより、前記検査データを正常又は要監視又は要治療等の各区分に判定する検査データ判定システムであって、
複数の検査項目に対して標準の判定を行うための標準判定基準データを記憶する標準診断基準データベースと、複数の検査項目に対する検査機器や検査基準の相違による判定基準の相違を補正するための補正値データを記憶する補正値データベースとを備え、前記前記検査データのタイプを判定し、該判定したタイプに対応した補正値データを前記補正値データベースから読み出して前記検査データを補正し、この補正した検査データと前記標準判定基準データベースに記憶した標準判定基準データとを比較することにより、前記検査データの判定を行うことを特徴とする検査データ判定システム。
【請求項4】
前記検査項目毎の判定結果に応じた複数画像を格納する画像記憶テーブルを設け、前記画像記憶テーブルに記憶した複数画像から前記検査項目毎の判定結果に応じた画像を選択して表示することを特徴とする請求項3記載の検査データ判定システム。
【請求項5】
前記請求項3記載の検査データ判定システムにおいて、被検診者の氏名/メールアドレス/健診予定日/健診実施日を格納した健診管理用データベースと、メールサーバに接続する通信手段とを設け、前記健診予定日を所定日数経過し且つ前記健診実施日が入力されていないとき、前記健診管理用データベースに格納した被検診者のメールアドレス宛に健康診断の推奨メールを前記通信手段を用いて発信することを特徴とする検査データ判定システム。
【請求項1】
複数の検査項目に対応した検査データと該検査データの判定基準データとを比較することにより、前記検査データを正常又は要監視又は要治療等の各区分に判定する検査データ判定方法であって、
複数の検査項目に対して標準の判定を行うための標準判定基準データを標準判定基準データベースに記憶すると共に、複数の検査項目に対する検査機器や検査基準の相違による判定基準の相違を補正するための補正値データを補正値データベースに記憶しておき、
前記検査データのタイプを判定し、該判定したタイプに対応した補正値データを前記補正値データベースから読み出して前記検査データを補正し、この補正した検査データと前記標準判定基準データベースに記憶した標準判定基準データとを比較することにより、前記検査データの判定を行うことを特徴とする検査データ判定方法。
【請求項2】
前記検査項目毎の判定結果に応じた複数画像を記憶しておき、前記検査項目毎の判定結果に応じた画像を前記記憶した複数画像から選択して表示することを特徴とする請求項1記載の検査データ判定方法。
【請求項3】
複数の検査項目に対応した検査データと該検査データの判定基準データとを比較することにより、前記検査データを正常又は要監視又は要治療等の各区分に判定する検査データ判定システムであって、
複数の検査項目に対して標準の判定を行うための標準判定基準データを記憶する標準診断基準データベースと、複数の検査項目に対する検査機器や検査基準の相違による判定基準の相違を補正するための補正値データを記憶する補正値データベースとを備え、前記前記検査データのタイプを判定し、該判定したタイプに対応した補正値データを前記補正値データベースから読み出して前記検査データを補正し、この補正した検査データと前記標準判定基準データベースに記憶した標準判定基準データとを比較することにより、前記検査データの判定を行うことを特徴とする検査データ判定システム。
【請求項4】
前記検査項目毎の判定結果に応じた複数画像を格納する画像記憶テーブルを設け、前記画像記憶テーブルに記憶した複数画像から前記検査項目毎の判定結果に応じた画像を選択して表示することを特徴とする請求項3記載の検査データ判定システム。
【請求項5】
前記請求項3記載の検査データ判定システムにおいて、被検診者の氏名/メールアドレス/健診予定日/健診実施日を格納した健診管理用データベースと、メールサーバに接続する通信手段とを設け、前記健診予定日を所定日数経過し且つ前記健診実施日が入力されていないとき、前記健診管理用データベースに格納した被検診者のメールアドレス宛に健康診断の推奨メールを前記通信手段を用いて発信することを特徴とする検査データ判定システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2006−6719(P2006−6719A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−190069(P2004−190069)
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【出願人】(504249374)財団法人 全日本労働福祉協会 (1)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(000233033)日立コンピュータ機器株式会社 (253)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【出願人】(504249374)財団法人 全日本労働福祉協会 (1)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(000233033)日立コンピュータ機器株式会社 (253)
【Fターム(参考)】
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