説明

検査プログラム、同プログラムを格納した記録媒体及び検査装置

【課題】公差を統計学的に意味を持つ値として客観的に設定するために、予め良品を選別しておく必要が無く、作業者の能力に依存しない検査プログラムを提供する。
【解決手段】コンピュータに、同一仕様の複数の対象物のうち所定数から個別に取得されたデジタル画像群について、同一座標をもつ画素毎に特性の統計量を算出して暫定良画素範囲を作成する第一の統計ステップと、前記デジタル画像群をメモリに記憶する記憶ステップと、記憶された前記デジタル画像群における各画像に対して画素毎に前記特性が暫定良画素範囲に属するか否かを判定する仮判定ステップと、記暫定良画素範囲に属すると判定された画素毎に前記特性の統計量を算出して設定良画素範囲を作成する第二の統計ステップと、対象物から取得されるデジタル画像に対して画素毎に前記特性が設定良画素範囲に属するか否かを判定する本判定ステップとを実行させることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、対象物を撮像して得られた画像から、対象物の傷や欠陥などの不良の有無を検査するプログラム、同プログラムを格納した記録媒体及び検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
検査対象物を撮像して得られたデジタル画像を用いて当該対象物の良否判定を行う場合、予め良品と判っている物から取得される画像と検査対象物から取得される画像とを比較する方法がある。この方法では、良品自体がもつばらつきを許容するため、大きい公差を設定するか、または画素毎に異なる公差を設定する必要がある。また、画素毎に重要度を設定して、重要度の低い部位における基準画像との相違を欠陥と認識しないようにする方法も提案されている(特許文献1)。
【0003】
いずれにしても公差や重要度は、作業者の主観に基づいて設定されるので、作業者に全ての欠陥を理解できる高度な知識と経験が要請され、設定可能な作業者が限られる。また、検査媒体として各画素毎の輝度などの光学的特性を用いる場合、照明器の照度変動に伴って良否判定の信頼性が低下する。
【0004】
そこで、発明者は、予め選別された複数の良品から取得されたデジタル画像群について、同一座標をもつ画素毎に輝度の平均と標準偏差を算出して、これらから評価式を作成しておき、検査対象物から取得された画像について同一座標をもつ画素毎に、その輝度と前記評価式に基づいて良否判定を行う方法を提案した(特許文献2)。この方法によれば、公差は作業者の能力に依存することなく統計学的に意味を持つ値として客観的に設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−175865
【特許文献2】特開2005−265661
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2に記載の方法においては、公差が統計学的に意味を持つ値とするためには多くの良品を登録する必要があるが、登録のためには予め作業者の主観により良品を選別しておく必要があり、登録作業に手間がかかる。
それ故、この発明は、特許文献2に記載の方法を改良し、公差を統計学的に意味を持つ値として客観的に設定するために、予め良品を選別しておく必要が無く、作業者の能力に依存しない検査プログラム及び検査装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
その課題を解決するために、この発明の検査プログラムは、
同一仕様の複数の対象物の良否を判別するためにコンピュータに、以下の第一のステップ、記憶ステップ、仮判定ステップ、第二の統計ステップ及び本判定ステップを実行させることを特徴とする。
【0008】
第一の統計ステップでは、同一仕様の複数の対象物のうち所定数から個別に取得されたデジタル画像群について、同一座標をもつ画素毎に特性の統計量を算出して暫定良画素範囲を作成する。前記特性は、対象物の撮像データから得られる特性、例えば輝度、色度などの光学的特性または温度などの熱的特性である。記憶ステップでは、前記デジタル画像群をメモリに記憶する。1画像ごとに統計量を算出しても良いし、メモリ上の画像群から一括して統計量を算出してもよい。前記統計量を算出するための対象物の個数は統計学的に信頼できるサンプル数(経験的に50程度)を超える量を確保する。
【0009】
仮判定ステップでは、記憶された前記デジタル画像群における各画像に対して画素毎に前記特性が前記暫定良画素範囲に属するか否かを判定する。第二の統計ステップでは、前記暫定良画素範囲に属すると判定された画素毎に前記特性の統計量を算出して設定良画素範囲を作成する。設定良画素範囲は、暫定良画素範囲に属すると判定された画素のみを用いて算出された統計量、すなわち各対象物のうち著しく質の劣る部位を除いて算出された統計量に基づいて作成されているので、真の良画素範囲に近い。
【0010】
本判定ステップでは、検査しようとする同一仕様の対象物から取得されるデジタル画像に対して画素毎に前記特性がこの設定良画素範囲に属するか否かを判定する。通常、この後、全画素が前記設定良画素範囲に属すると判定された対象物を良品として選別する。この作業は人が行っても良いし、コンピュータに実行させてもよい。設定良画素範囲は、真の良画素範囲に近く、また作業者の主観によらず対象物の統計量から客観的に決定されるため、信頼性の高い検出結果が得られる。また、前記設定良画素範囲に属さないと判定された画素のうち、互いに隣接する複数の画素をグループ化し、グループ全体の特徴量を基準量と照合し、基準量を超えるグループを含む対象物を不良品、その他の対象物を良品として選別すると好ましい。これにより、許容されるべき小さな欠陥の存在によって良品であっても不良品と検出する過検出を防止できるからである。「グループ全体の特徴量」とは、例えばグループに属する画素の総面積(もしくは総数)、グループに外接する矩形の長辺の長さなどをいう。
【0011】
前記メモリとしてはリングバッファを用いるのが好ましい。そして、前記本判定ステップ実行中、対象物のデジタル画像が取得される度に当該デジタル画像をリングバッファに記憶するとともに、本判定ステップにおいて良品として選別された対象物の割合を閾値と照合する監視ステップを前記コンピュータに更に実行させるとよい。これにより、良品として選別された対象物の割合が前記閾値よりも低下したとき、リングバッファに記憶されたデジタル画像群に対して第一の統計ステップ、仮判定ステップ及び第二の統計ステップを再度実行させて前記設定良画素範囲を更新し、高い検出能力と歩留まりを維持することができる。
【0012】
この発明の課題を解決するために、この発明の検査装置は、
同一仕様の複数の対象物の良否を判別する装置であって、
同一仕様の複数の対象物のうち所定数から個別に取得されたデジタル画像群について、同一座標をもつ画素毎に特性の統計量を算出して暫定良画素範囲を作成する第一の統計手段と、
前記デジタル画像群を記憶可能なメモリと、
前記デジタル画像群における各画像に対して画素毎に前記特性が前記暫定良画素範囲に属するか否かを判定する仮判定手段と、
前記デジタル画像群における各画素のうち、前記暫定良画素範囲に属する画素毎に前記特性の統計量を算出して設定良画素範囲を作成する第二の統計手段と、
対象物から取得されるデジタル画像に対して画素毎に前記特性が前記設定良画素範囲に属するか否かを判定する本判定手段と
を備えることを特徴とする。
【0013】
この検査装置は、各手段を実行する回路素子や機械要素を組み合わせたものでもよいし、一部がソフトウェアプログラムと協働する態様であってもよい。また、全画素が前記設定良画素範囲に属すると判定された対象物を良品として選別する選別手段を備えると好ましい。選別手段は、これに代えて、前記設定良画素範囲に属さないと判定された画素のうち、互いに隣接する複数の画素をグループ化し、グループ全体の特徴量を基準量と照合し、基準量を超えるグループを含む対象物を不良品、その他の対象物を良品として選別するものであると特に好ましい。
【発明の効果】
【0014】
以上の通り、この発明によれば、公差が作業者の能力に依存することなく統計学的に意味を持つ値として客観的に設定されるので、検査精度及び信頼性に優れる。また、予め良品を選別しておく必要が無いので、運用効率にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第一の実施形態の検査装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態の検査装置に用いられるコンピュータのシステム構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態の検査装置の検査設定時前半における動作を示す流れ図である。
【図4】同実施形態の検査装置の検査設定時前半における統計量計算動作の詳細を示す流れ図である。
【図5】同装置の判定情報の設定方法を説明する図である。
【図6】各範囲の関係を示す度数分布図である。
【図7】同装置の検査設定時前半における動作を示す流れ図である。
【図8】同装置の検査時における動作を示す流れ図である。
【図9】第二の実施形態の検査装置に適用される不良画素の定義を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
−実施形態1−
この発明の第一の実施形態を図面とともに説明する。図1において検査装置100は、検査対象物Wの画像を撮るCCDカメラ20、カメラ20と接続されたコンピュータ30、位置決めコントローラ40、及びXYθテーブル50を備える。位置決めコントローラ40は、コンピュータ30と接続され、図略の位置センサなどにより検出される位置情報に基づいて対象物Wの空間姿勢を一意の座標値に変換する。
【0017】
コンピュータ30は、図2にブロック図として示すように、カメラ20との接続を可能にするインターフェイスを有する画像入力部1、位置決めコントローラ40や図略のキーボード、マウスなどの入力装置とのインターフェイスを有する操作部2、中央演算処理装置3、ハードディスク4及びRAM5を備える。ハードディスク4には、画像入力部1や操作部2から命令やデータが送られたときに中央演算処理装置3に所定の演算処理を実行させる検査プログラムが記録されている。RAM5は、画像入力部1から送られる画像データや位置決めコントローラ4から送られる位置情報を一時的に記録する。
【0018】
詳しくは、RAM5の一部は最大n枚(nは整数)の画像データを記録可能なFIFO方式のリングバッファ6に設定され、先頭アドレスから順送りに画像データの記録がなされ、最終アドレスに達すれば先頭アドレスに戻って新たな画像データが既に記録された画像データに上書きされる。RAM5の残部には、中央演算処理装置3で処理されたデータが段階毎に格納されるように、基準画像記憶部7、位置決め情報記憶部8、判定情報記憶部9、第一統計量記憶部13、第二統計量記憶部15及び輝度値記憶部22が設けられている。また、ハードディスク4には、中央演算処理装置3を位置決め処理部11、第一統計処理部12、仮判定部14、第二統計処理部16、本判定部17、選別部18及び監視部19として機能させるファイルがそれぞれ記録されている。
【0019】
検査設定時の前半では、図3及び図4に流れ図で示すように任意の対象物Wをカメラ20で撮像し、画像入力部1より画像を取得し、その画像をRAM5に格納する(S1)。次に、RAM5に格納した画像を、基準画像記憶部7に基準画像として格納する(S2)。そして、基準画像に対して位置決め情報、たとえば図5に示すように基準画像における輪郭線、および探索範囲aなどを設定し、位置決め情報記憶部8に格納する(S3)。また、基準画像に対して検査判定情報、たとえば、検査範囲bなどを設定し、判定情報記憶部9に格納する(S4)。
【0020】
次に、同一仕様の別の対象物Wについて同様に画像を取得し、その画像をリングバッファ6に格納する(S9)。S9にてリングバッファ6に格納された画像に対し、位置決め情報記憶部8を参照して、位置決め処理部11にて位置を検出する。そして、基準画像記憶部7に格納した基準画像の位置と同一部位が同一座標(x,y)をもつように変換した位置決め画像を取得するとともに、画素ごとの輝度値g(x,y)を輝度値記憶部22に格納する(S10)。続いて、第一統計処理部12において、S10で取得した位置決め画像の画素ごとの輝度値g(x,y)について、数式1に従って輝度値の和S(x,y)と平方和SS(x,y)とサンプル数N(x,y)を算出する(S12)。
【0021】
[数式1]
S(x,y)=S(x,y)+g(x,y)
SS(x,y)=SS(x,y)+g(x,y)×g(x,y)
N(x,y)=N(x,y)+1
【0022】
以下、同一仕様の更に別のn−1個の対象物Wを順次送りながらS9〜S12を個別に繰り返した後(S5〜S7)、数式2により同一座標の画素ごとの輝度値の平均値E1(x,y)と標準偏差σ1(x,y)を計算し、第一統計量記憶部13に格納する(S8)。得られた値は、画素毎に図6に示すような度数分布における暫定良画素範囲を定義するものとなる。
【0023】
[数式2]
E1(x,y)=S(x,y)/N(x,y)
V1(x,y)=(SS(x,y)−N(x,y)×E1(x,y)×E1(x,y))/(N(x,y)−1)
σ1(x,y)=sqrt(V1(x,y)) (sqrt:平方根の計算)
【0024】
検査設定時の後半では、図7に流れ図で示すようにリングバッファ6に格納された画像から前記の手順で位置決め画像を取得し(S13)、位置決め画像について、第一統計量記憶部13を参照して、仮判定部14にて画素ごとの輝度値g(x,y)が数式3の条件に入るかどうかを判定し(S14)、条件に入る画素の輝度値を抽出する。なお数式3において、α1は例えば5、β1は2〜3程度でよい。
【0025】
[数式3]
E1(x,y)−max{α1,β1×σ1(x,y)}<g(x,y)
かつ
g(x,y)<E1(x,y)+max{α1,β1×σ1(x,y)}
【0026】
そして、抽出された輝度値について同一座標の画素毎に数式1に従って輝度値の和S(x,y)と平方和SS(x,y)とサンプル数N(x,y)を第二統計処理部16にて算出することにより(S15〜S17)、同一座標の画素毎に前記E1及びσ1のときと同様に平均値E2(x,y)と標準偏差σ2(x,y)を計算し、第二統計量記憶部15に格納する(S18)。
【0027】
検査時には、同一仕様の全ての対象物について画像入力部1より取得される画像をリングバッファ6に順次格納するとともに(S19)、位置決め画像を取得し(S20)、第二統計量記憶部15を参照して本判定部17にて各画素の輝度値g(x,y)が数式4の条件(設定良画素範囲)に入るかどうかを判定する(S21)。
【0028】
[数式4]
E2(x,y)−max{α2,β2×σ2(x,y)}<g(x,y)
かつ
g(x,y)<E2(x,y)+max{α2,β2×σ2(x,y)}
【0029】
そして、全ての画素が数式4の条件を充足すると判定された対象物を良品と、あるいは少なくとも一つの画素が当該条件を満たさないと判定された対象物を不良品として選別部18にて良品フラグ及び不良品フラグをそれぞれ割り当てて選別し(S22〜S23)、モニターに表示する。監視部19は、検査開始と同時に起動し、本検査において良品と選別された対象物の枚数の割合を常時監視している(S24〜S25)。そして、割合が設定値を下回ると同時に直近にリングバッファ6に格納された画像を用いて、S18以降の処理を実行し、第二統計量記憶部15に格納された平均値E2(x,y)や標準偏差σ2(x,y)などのデータを更新する(S26)。
【0030】
−実施形態2−
第一の実施形態ではたった一つの画素が数式4の条件を充足していないだけで対象物が不良品と選別されていた(S22〜S23)。これに対して第二の実施形態では、数式4の条件を充足していないと判定された画素のうち、互いに隣接する複数の画素を選別部18がグループ化し、グループの特徴量を基準量と照合する。そして、特徴量をグループに属する画素の総面積とすると、基準面積を超えるグループを含む対象物を不良品、その他の対象物を良品として選別部18にて良品フラグ及び不良品フラグをそれぞれ割り当てて選別する。
【0031】
例えば基準面積を4画素に設定したとき、図9に示すグループG1及びG2は、いずれも総面積がそれぞれ4画素分及び3画素分であることから、欠陥とはみなされない。従って、このような画素がいくら点在していても対象物は不良品と判定されることはなく、過検出が防止される。一方、グループG3は、総面積が11画素分であって4画素分を超えているので、欠陥とみなされ、対象物は不良品と判定される。
【0032】
特徴量は、面積に限らず、外接矩形の長辺や外接円の真円度であってもよいし、これらと面積とを組み合わせたものでも良い。例えば、特徴量をグループに外接する矩形の長辺の長さとし、基準量を2(1画素の一辺を1とする。)に設定したときは、グループG2は長辺の長さが3であることから、欠陥とみなされる。グループG3も破線で示すように外接矩形の長辺の長さが5であることから、欠陥とみなされる。従って、グループG2やG3を含む対象物は不良品と判定される。一方、グループG4は、長辺の長さが2であることから、欠陥とみなされない。
【符号の説明】
【0033】
20 カメラ
30 コンピュータ
40 位置決めコントローラ
50 XYθテーブル
100 検査装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一仕様の複数の対象物の良否を判別するためにコンピュータに、
同一仕様の複数の対象物のうち所定数から個別に取得されたデジタル画像群について、 同一座標をもつ画素毎に特性の統計量を算出して暫定良画素範囲を作成する第一の統計ステップと、
前記デジタル画像群をメモリに記憶する記憶ステップと、
記憶された前記デジタル画像群における各画像に対して画素毎に前記特性が前記暫定良画素範囲に属するか否かを判定する仮判定ステップと、
前記暫定良画素範囲に属すると判定された画素毎に前記特性の統計量を算出して設定良画素範囲を作成する第二の統計ステップと、
対象物から取得されるデジタル画像に対して画素毎に前記特性が前記設定良画素範囲に属するか否かを判定する本判定ステップと
を実行させることを特徴とする検査プログラム。
【請求項2】
更に、全画素が前記設定良画素範囲に属すると判定された対象物を良品、その他の対象物を不良品として選別する選別ステップを備える、請求項1に記載の検査プログラム。
【請求項3】
更に、前記設定良画素範囲に属さないと判定された画素のうち、互いに隣接する複数の画素をグループ化し、グループ全体の特徴量を基準量と照合し、基準量を超えるグループを含む対象物を不良品、その他の対象物を良品として選別する選別ステップを備える、請求項1に記載の検査プログラム。
【請求項4】
前記メモリがリングバッファであって、
前記本判定ステップ実行中、対象物のデジタル画像が取得される度に当該デジタル画像をリングバッファに記憶するとともに、良品として選別された対象物の割合を閾値と照合する監視ステップ
を前記コンピュータに更に実行させる、請求項2又は3に記載の検査プログラム。
【請求項5】
良品として選別された対象物の割合が前記閾値よりも低下したとき、リングバッファに記憶されたデジタル画像群に対して第一の統計ステップ、仮判定ステップ及び第二の統計ステップを再度実行させて前記設定良画素範囲を更新する、請求項4に記載の検査プログラム。
【請求項6】
前記特性が光学的または熱的特性である、請求項1〜5のいずれかに記載の検査プログラム。
【請求項7】
同一仕様の複数の対象物の良否を判別する装置であって、
同一仕様の複数の対象物のうち所定数から個別に取得されたデジタル画像群について、同一座標をもつ画素毎に特性の統計量を算出して暫定良画素範囲を作成する第一の統計手段と、
前記デジタル画像群を記憶可能なメモリと、
前記デジタル画像群における各画像に対して画素毎に前記特性が前記暫定良画素範囲に属するか否かを判定する仮判定手段と、
前記デジタル画像群における各画素のうち、前記暫定良画素範囲に属する画素毎に前記特性の統計量を算出して設定良画素範囲を作成する第二の統計手段と、
対象物から取得されるデジタル画像に対して画素毎に前記特性が前記設定良画素範囲に属するか否かを判定する本判定手段と
を備えることを特徴とする検査装置。
【請求項8】
更に、全画素が前記設定良画素範囲に属すると判定された対象物を良品として選別する選別手段を備える、請求項7に記載の検査装置。
【請求項9】
更に、前記設定良画素範囲に属さないと判定された画素のうち、互いに隣接する複数の画素をグループ化し、グループ全体の特徴量を基準量と照合し、基準量を超えるグループを含む対象物を不良品、その他の対象物を良品として選別する選別手段を備える、請求項7に記載の検査装置。
【請求項10】
請求項1〜6のいずれかに記載のプログラムを格納した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−32995(P2013−32995A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−169728(P2011−169728)
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(300087813)株式会社オービット (1)
【Fターム(参考)】