説明

検査対象受体

【課題】液体を漏らさず、且つ、流路中の空気を残さずに放出できる検査対象受体を実現すること。
【解決手段】検査対象受体1の板状部材2には、所定深さに掘り下げられた凹部からなる液溜部5,6、計量部14、流路11、余剰部10及び受け部17が形成されている。流路11は、板状部材2に対して所定深さ掘り下げられて形成されているが、逆L字形状に屈曲しており、流路11が屈曲する変曲点12及び変曲点18が存在する。検査対象受体1のカバー部材3には流路11中の空気を大気中に放出するための空気孔4が設けられている。この空気孔4は、流路11の変曲点12の近傍のカバー部材3に開口しているので、流路11の変曲点12の付近の空気を大気中に放出できる。また、液体も空気孔4から漏れにくい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査対象受体に関し、例えば、化学的、医学的、生物学的な検査を行うための検査対象受体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化学的、医学的、生物学的な検査の分野で、DNA(Deoxyribo Nucleic Acid)や酵素、抗原、抗体、タンパク質、ウィルス、細胞などの生体物質、及び化学物質等を検知、定量する場合に使用するマイクロチップ又は検査チップと呼ばれる検査対象受体が提案されている。この検査対象受体では、内部の液体供給路に検査対象の液体を注入して、当該検査対象受体を水平に保持して公転させて、当該公転により生じる遠心力を利用して、検査対象受体内に形成された流路内の複数の混合槽に液体を移動させ検査を行うようになっている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、大気に連通している空気孔を有した空気穴チャンバーを設けているので、空気孔を介して液体供給路中の空気を大気に放出することができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−229324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の発明の検査対象受体では、空気孔の位置が十分考慮されていないので、液体が空気孔から漏れてしまう恐れがあったり、液体供給路中の空気を放出できずに空気が残ってしまったりするという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、液体を漏らさず、且つ、液体の流路中の空気を残さずに放出できる検査対象受体を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様の検査対象受体では、公転により生じる遠心力の方向に対して、自転により複数の所定の回転角度に順次保持されて、検査対象の液体を内部で移動させて検査する用途に用いられる検査対象受体であって、前記液体を注入する注入口と、前記注入口から注入された液体を溜める液溜部と、当該液溜部に溜まった液体を流入させて所定量を量り取る計量部と、当該計量部で所定量を量り取った際の残りの液体が流入する余剰部と、前記計量部で所定量を量り取った残りの液体を前記余剰部に流す流路と、前記流路を流れる液体から空気を抜く空気孔とを備え、前記空気孔は前記流路の変曲点の近傍に設けられていることを特徴とする。
【0007】
この構成の検査対象受体では、この空気孔は、空気が滞留し易い流路の変曲点の近傍に開口しているので、流路を流れる液体が漏れ出さず、液体が流れる先の空間にある空気を抜いて液体が流れるようにすることができる。
【0008】
また、前記空気孔は前記計量部から前記余剰部への流路において、重力又は遠心力の上流側の壁面の近傍に設けられていても良い。この場合には、壁面の近傍に溜まった空気が空気孔から抜けやすく、また、液体が空気孔から漏れにくい。
【0009】
また、前記液溜部から前記計量部方向に液体を流出させるように前記検査対象受体を所定角度自転させて公転して遠心力を付加する状態で、前記流路の変曲点且つ前記余剰部の入り口近傍の、遠心力方向と反対側の前記余剰部の壁面の近傍に前記空気孔を設けても良い。この場合には、遠心力方向において、空気孔は余剰部より上流側(上側)に位置するので、液体が空気孔から液体が漏れることを防止できる。
【0010】
また、前記空気孔は検査対象受体の背面に設けられ、前記流路の前面側と背面側とを繋ぐ通気路が設けられ、当該通気路の一端部が前記流路の前面側まで延設されており、当該通気路の他端部が前記空気孔に接続されていても良い。この場合には、検査対象受体の成型時に同時に空気孔は穿孔されるため、空気孔位置は正確になる。
【0011】
また、前記流路に対して、前記計量部が設けられている側と同じ側に前記余剰部が所定の奥行きだけ延設されていても良い。この場合には、液溜部から計量部に液体を流出させるように、検査対象受体を所定角度自転させて公転して遠心力を付加する状態で、余剰部の入り口において、遠心力方向と反対側の上流側に空気孔を設けているので、余剰部に溜まった空気が空気孔から抜けやすく、また、液体が空気孔から漏れにくい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】検査装置100の平面図である。
【図2】第一実施形態の検査対象受体1の正面図である。
【図3】図2にのX−X線に於ける検査対象受体1の矢視方向断面図である。
【図4】液体を注入した状態の検査対象受体1の正面図である。
【図5】検査対象受体1を90度反時計回りに自転させた状態の正面図である。
【図6】検査対象受体1を初期状態の角度に自転させた状態の正面図である。
【図7】検査対象受体1の公転を止めた状態の正面図である。
【図8】第二実施形態の検査対象受体31の正面図である。
【図9】図8のXI−XI線に於ける検査対象受体31の矢視方向断面図である。
【図10】検査対象受体31の背面図である。
【図11】第三実施形態の検査対象受体51の正面図である。
【図12】図11のXII−XII線に於ける検査対象受体51の矢視方向断面図である。
【図13】検査対象受体51を90度反時計回りに自転させた状態の正面図である。
【図14】第四実施形態の検査対象受体61の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の第一実施形態について説明する。第一実施形態では、検査対象受体1は、図1に示す検査装置100に当該検査対象受体1の背面が重力方向(図1の紙面と垂直方向)と平行にして装着されて公転されて遠心力が付加される。先ず、図1を参照して、検査装置100の構造を簡単に説明する。図1に示すように、検査装置100の上板32上には、回転する円盤状のターンテーブル33が設けられている。また、当該ターンテーブル33上には、ホルダ角度変更機構34が設けられている。ホルダ角度変更機構34には、検査対象受体1が挿入され固定されて、自転するホルダ47が一対設けられている。また、上板32の下方には、図示外のモータが設けられ、ターンテーブル33を回転駆動するようになっている。ターンテーブル33がその中心部分35を軸心として回転することにより各ホルダ47に各々挿入された検査対象受体1には、矢印B方向に遠心力が各々働くようになっている。また、ホルダ角度変更機構34が動作して、ホルダ47を所定角度自転させることにより、検査対象受体1に働く遠心力の方向を変化させることができる。
【0014】
次に、検査対象受体1の構造について図2及び図3を参照して説明する。図2は、検査対象受体1が検査装置100に装着された場合の正面図であり、検査対象受体1の正面及び背面が重力方向(図2に於ける下方)と平行になっている。図2及び図3に示すように、検査対象受体1は正面視長方形で所定の厚みを有する板状部材2から構成されている。板状部材2の材質としては、一例として合成樹脂を用いることができる。検査対象受体1には、その表面側(図3では上側)に検査対象受体1の表面を覆うカバー部材3が貼り付けられている。このカバー部材3が後述する第一液溜部5、第二液溜部6、流路11、計量部14、余剰部10及び受け部17を封止する。カバー部材3は、正面視、板状部材2と同一形状の長方形の合成樹脂の透明の薄板から構成されている。また、カバー部材3には、流路11中の空気を大気中に放出するための連通孔である空気孔4と、第一液溜部5に検査対象の液体を注入する注入口15及び検査対象の液体と混合する試薬等を第二液溜部6に注入する注入口16が形成されている。
【0015】
図2に示すように、検査対象受体1の板状部材2には、所定深さに掘り下げられた凹部からなる第一液溜部5、当該第一液溜部5から流出する液体を所定量計り取る計量部14、計量部14で計り取った残りの液体が流れる流路11、流路11の先に設けられ計量部14で計り取った残りの液体が溜まる余剰部10、計量部14で計り取った液体が流入する受け部17及び受け部17に注入する試薬等が溜まる第二液溜部6が形成されている。
【0016】
第一液溜部5は、注入口15から注入された検査対象の液体を溜める部分で板状部材2に対して、正面視五角形で所定深さ掘り下げられている。また、第二液溜部6は、注入口16から注入された試薬等を溜める部分で板状部材2に対して、正面視五角形で所定深さ掘り下げられている。図2に於ける第一液溜部5の下方には、計量部14が設けられている。計量部14も板状部材2に対して所定深さ掘り下げられ、所定長さ斜め方向に延設されている。また、流路11は、板状部材2に対して所定深さ掘り下げられて形成されているが、図2に示すように逆L字形状に屈曲しており、流路11が屈曲する変曲点12及び変曲点18が存在する。なお、変曲点18の先が後述する余剰部10となっている。
【0017】
また、流路11の下流側の端部には板状部材2に対して所定深さ掘り下げられた余剰部10が形成されている。この余剰部10には、第一液溜部5から流出して計量部14で所定量計り取られた残りの液体が流れ込み溜まるようになっている。この余剰部10は、流路11に対して、計量部14が設けられている側と同じ側に所定の奥行きだけ延設されている。また、受け部17は、板状部材2に対して所定深さ掘り下げられており、計量部14で所定量計り取られた液体が流入して、第二液溜部6から流入する試薬等と混合される。また、図2に示すように、余剰部10の上部の変曲点18の部分は、流路11の延設方向(液体の流れる方向)に所定長さ突出した突出部30となっている。この突出部30により、検査対象受体1に対して、図6に示す矢印A方向に遠心力が掛かった場合でも、余剰部10に溜まった液体が流路11へ逆流することを防止できる。
【0018】
次に、図5及び図7を参照して、カバー部材3に設けられている空気孔4について説明する。空気孔4は、流路11を流れる液体の流れる先の空間にある空気を抜いて液体が流れるようにすることができ、流路11の変曲点12の近傍のカバー部材3に開口している。この位置に空気孔4を設けている理由は、変曲点12には、流路11中の空気が溜まりやすいことと、図7に示すように検査対象受体1が保持されて、図7に於ける下方(矢印B方向)に重力が掛かっている場合にも余剰部10では、液体は余剰部10の下側の奥部13に溜まり空気孔4から液体が漏れるおそれが無いことと、図5に示すように90度反時計回りに自転されて遠心力が矢印A方向に付加されても、空気孔4が遠心力の下流側になっていないので、液体は、余剰部10の奥部13に溜まり、空気孔4から液体が漏れるおそれが無いからである。
【0019】
次に、図4から図7を参照して、上記第一実施形態の検査対象受体1の使用方法について説明する。図4に示すように、検査対象受体1では、注入口15から第一液溜部5に検査対象の液体が注入され、注入口16から第二液溜部6に試薬が注入される。注入された液体は、第一液溜部5及び第二液溜部6に溜まる。次いで、検査対象受体1は、図1に示す検査装置100のターンテーブル33のホルダ47に各々固定される。そして、検査装置100のホルダ47が自転して、検査対象受体1を図5に示す状態に自転させて、ターンテーブル33が回転する。検査対象受体1は、重力方向(図5に於ける矢印B方向)と平行な回転軸で公転して、検査対象受体1に遠心力を矢印A方向に付与する。この時、図5に示すように、第一液溜部5に溜まっている液体が流れ出て、計量部14で所定量計量される。また、余剰な液体70は、流路11を流れて余剰部10に溜まるが、遠心力(図5に於ける矢印A方向)により、余剰部10の奥部13に引き寄せられる。また、第二液溜部6に溜まっていた試薬は、受け部17に流れ込む。
【0020】
次いで、検査対象受体1は、時計回りに90度自転されて公転による遠心力が付与される(図6に於ける矢印A方向)、図6に示すように、計量部14に溜まった液体は、受け部17に流入して、第二液溜部6から先に、受け部17に流入している試薬と混合される。その後、検査装置100のターンテーブル33の回転が止まると、図7に示すように、検査対象の液体の余剰液は余剰部10の奥部13に溜まり、試薬と混合された液体は、受け部17に溜まる。
【0021】
以上説明したように、上記第一実施形態の検査対象受体1では、空気が滞留し易い流路11の変曲点12の近傍のカバー部材3に空気孔4が形成されているので、図6に示すように、空気孔4から空気を効率よく大気中に放出することができる。また、流路11中の空気は空気孔4から大気中に放出されるが、図7に於ける下方(矢印B方向)に重力が掛かっている場合では、空気孔4は余剰部10より上流側(上側)に位置するので、液体が空気孔4から液体が漏れることがない。また、検査対象受体1が、図5に示すように90度反時計回りに自転されて遠心力が矢印A方向に付加されても、空気孔4が遠心力の下流側になっていないので、液体は、余剰部10の奥部13に溜まり、空気孔4から液体が漏れることが無い。
【0022】
次に、図8から図10を参照して、第二実施形態の検査対象受体31について説明する。以下では、第二実施形態の検査対象受体31が第一実施の形態検査対象受体1と異なる点について説明する。第二実施の形態の検査対象受体31が、第一実施の形態の検査対象受体1と異なる点は、空気孔21がカバー部材3に形成されているのではなく、板状部材2の背面20に形成されている点である。図8及び図9に示すように、検査対象受体31の表面のカバー部材3には、空気孔4が形成されていない。代わりに、図9及び図10に示すように、検査対象受体31の板状部材2の背面20に空気孔21が形成されている。
【0023】
また、検査対象受体31では、流路11の変曲点12近傍には、壁部22が形成されている。この壁部22とカバー部材3との間には空気が通過できる隙間が形成されている。また、空気孔21は、壁部22と変曲点12との間に形成される空気の流路である通気路23の下流側端部(図9に於ける下側)に開口しており、通気路23の上流側の端部(図9に於ける上側)が流路11に繋がっている。第二実施の形態の検査対象受体31では、空気孔21は、板状部材2の背面20に形成されているが、第一実施の形態の検査対象受体1と同様の効果を奏することができる。また、空気孔21は、板状部材2の背面20に形成されているので、板状部材2の成型時に同時に空気孔21は穿孔されるため、空気孔21の流路11に対する位置が正確になる。
【0024】
次に、図11から図13を参照して、第三実施形態の検査対象受体51について説明する。以下では、第一実施形態の検査対象受体1と異なる点について説明する。第三実施形態の検査対象受体51が、第一実施形態の検査対象受体1と異なる点は、空気孔4の位置である。第一実施形態の検査対象受体1では、空気孔4は流路11の変曲点12の近傍のカバー部材3に設けられていたが、図11から図13に示すように、第三実施形態の検査対象受体51では、空気孔4は、流路11の変曲点12に対向する変曲点18(突出部30の先端部)の近傍のカバー部材3に設けられている。これは、図13に示すように、第一液溜部5から計量部14に液体を流出させるように、検査対象受体51を反時計回りに90度自転させて公転して遠心力を付加する状態で、余剰部10において、遠心力方向(矢印A方向)と反対側の上流側で、突出部30の陰になる位置に空気孔4を設けているので、余剰部10に溜まった空気が空気孔4から抜けやすく、また、余剰な液体72は余剰部10の奥部13に遠心力により引き寄せられるので、空気孔4から液体が漏れにくい。尚、余剰部10に流入する液量は、図11に於いて、余剰部10の右側に延出している部分のうち、空気孔4よりも右側に相当する量となることが望ましい。
【0025】
次に、図14を参照して、第四実施形態の検査対象受体61について説明する。以下では、第一実施形態の検査対象受体1と異なる点について説明する。第四実施形態の検査対象受体61が、第一実施の形態の検査対象受体1と異なる点は、空気孔4の位置である。第四実施形態の検査対象受体61では、第一実施形態の検査対象受体1の空気孔4と第三実施形態の検査対象受体51の空気孔4の両方を備えている。従って、流路11の変曲点12及び変曲点18の近傍に各々空気孔4を備えている。この構造により、流路11中の空気を大気中により放出し易くなる。
【0026】
尚、本発明は、上記実施形態に限られず、各種の変形ができる。例えば、検査対象受体1,31,51,61の材質は特に制限されず、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアリレート樹脂(PAR)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリメチルペンテン樹脂(PMP)、ポリブタジエン樹脂(PBD)、生分解性ポリマー(BP)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などの有機材料を用いることができる。また、シリコン、ガラス、石英等の無機材料を用いても良い。また、検査対象受体1,31,51,61では、液体の注入口は2つ設けているが、1つ、3つ、4つ等適宜設けても良い。
【符号の説明】
【0027】
1 検査対象受体
2 板状部材
3 カバー部材
4 空気孔
5 第一液溜部
6 第二液溜部
10 余剰部
11 流路
12 変曲点
13 奥部
14 計量部
15 注入口
16 注入口
17 受け部
18 変曲点
21 空気孔
23 通気路
31 検査対象受体
47 ホルダ
51 検査対象受体
61 検査対象受体
100 検査装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
公転により生じる遠心力の方向に対して、自転により複数の所定の回転角度に順次保持されて、検査対象の液体を内部で移動させて検査する用途に用いられる検査対象受体であって、
前記液体を注入する注入口と、
前記注入口から注入された液体を溜める液溜部と、
当該液溜部に溜まった液体を流入させて所定量を量り取る計量部と、
当該計量部で所定量を量り取った際の残りの液体が流入する余剰部と、
前記計量部で所定量を量り取った残りの液体を前記余剰部に流す流路と、
前記流路を流れる液体から空気を抜く空気孔と
を備え、
前記空気孔は前記流路の変曲点の近傍に設けられていることを特徴とする検査対象受体。
【請求項2】
前記空気孔は前記計量部から前記余剰部への流路において、重力又は遠心力の上流側の壁面の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の検査対象受体。
【請求項3】
前記液溜部から前記計量部方向に液体を流出させるように前記検査対象受体を所定角度自転させて公転して遠心力を付加する状態で、前記流路の変曲点且つ前記余剰部の入り口近傍の、遠心力方向と反対側の前記余剰部の壁面の近傍に前記空気孔を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の検査対象受体。
【請求項4】
前記空気孔は検査対象受体の背面に設けられ、
前記流路の前面側と背面側と
を繋ぐ通気路が設けられ、
当該通気路の一端部が前記流路の前面側まで延設されており、当該通気路の他端部が前記空気孔に接続されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の検査対象受体。
【請求項5】
前記流路に対して、前記計量部が設けられている側と同じ側に前記余剰部が所定の奥行きだけ延設されていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の検査対象受体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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