説明

検査測定器の日付および時刻が正確であることを確実にする方法

【課題】グルコース検査測定器を操作する方法を提供する。
【解決手段】その方法は、検査測定器の第1のメモリに複数のグルコース測定値を保存し、グルコース測定値の各々は、タイムスタンプおよび順序インデクッスを有し、タイムスタンプは、グルコース測定が実施される日付および時刻を含み、順序インデクッスは、複数のグルコース測定値が第1のメモリに保存される順序を示し、連続して保存されているグルコース測定値が前記順序インデクッスに整合する時系列のタイムスタンプを有しているか否かを判定することと、前記連続して保存されているグルコース測定値が前記順序インデックスと不整合なタイムスタンプを有している場合、前記検査測定器に設定されている前記日付および時刻が不正確であることを示すことを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
グルコース検査測定器およびグルコース検査測定器ならびに糖尿病管理システムを操作する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
研究によれば、血糖濃度を1日に4回以上測定する糖尿病患者は、効果的に正常血糖範囲のグルコース濃度(約70 mg/dL〜約180 mg/dL)を維持している。グルコース濃度を測定後、使用者は通常、インスリン注射を用いるか、減量または運動などの他の手段でグルコース濃度を調節する。グルコース濃度の著しく変化する回数を減少し、正常血糖状態を維持することによって、長期糖尿病が関連する合併症(例えば失明、腎不全、網膜症および心疾患)の発症が著しく減少させている。したがって、健康全般を改善することを望む糖尿病患者は、頻繁にグルコース濃度を測定する傾向がある。
【0003】
通常、そのような患者は、指先穿刺および使い捨ての試験片を使用してグルコースを頻繁に測定する。多くの糖尿病患者は、不便であることを理由に、指先穿刺によるグルコース測定を1日に4回以上を実施しない。さらに糖尿病患者の健康を改善する目的で、連続グルコースモニタ(CGM)が、1日に4回以上頻繁にグルコースを便利に測定するために開発されている。CGMには、長期間にわたって数多くのグルコース濃度を提供する能力がある。
【0004】
ソフトウェアアプリケーションは、多数のグルコース濃度を容易に理解できる形式に処理するように開発されている。多数のグルコース濃度に含まれる傾向は、糖尿病患者の病状の効果的な管理を支援するのに価値がある見識であると考えられる。例えば、OneTouch(登録商標)Diabetes Management Software v2.3.1によって、OneTouch(登録商標)グルコース測定器は知的な分析レポートを生成し、治療判断を迅速に通知するため、保健医療従事者が利用できるコンピュータにデータをアップロードすることができる。
【0005】
グルコース濃度の経時的傾向に基づいて低血糖症であることの警告を提供する取り組みが存在する。低血糖症は、意識消失を引き起こし、なかには死亡原因となるため、極めて危険である。適切にグルコースの経時的傾向を解釈するために、正確な日付および時刻が各グルコース測定に対して記録されることが最も重要である。グルコース測定に対して不正確な日付および時刻の値が記録されると、グルコース傾向を適切に分析することができない。
【0006】
したがって、出願人は、公知の検査測定器の今までの欠点を改善する発明を提供する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
グルコース検査測定器を操作する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様では、この方法は、検査測定器の第1のメモリに複数のグルコース測定値を保存し、グルコース測定値の各々は、タイムスタンプおよび順序インデクッスを有し、タイムスタンプは、グルコース測定が実施される日付および時刻を含み、順序インデクッスは、複数のグルコース測定値が第1のメモリに保存される順序を示し、連続して保存されているグルコース測定値が順序インデクッスに時系列のタイムスタンプと整合しているか否かを判定し、連続して保存されているグルコース測定値が順序インデックスとタイムスタンプが不整合である場合、検査測定器に設定されている日付および時刻が不正確であることを表示する方法である。
【0009】
さらに別の態様では、糖尿病管理システムを操作する方法を提供する。その方法は、検査測定器の第1のメモリに複数のグルコース測定値を保存し、グルコース測定値の各々は、タイムスタンプおよび順序インデクッスを有し、タイムスタンプは、グルコース測定が実施される日付および時刻を含み、順序インデクッスは、複数のグルコース測定値が第1のメモリに保存される順序を示し、検査測定器の第1のメモリからコンピュータの第2のメモリへ複数のグルコース測定値を転送し、連続して保存されているグルコース測定値が順序インデクッスと整合する時系列のタイムスタンプを有しているか否かを判定し、連続して保存されているグルコース測定値が順序インデックスとタイムスタンプが不整合である場合、検査測定器に設定されている日付および時刻が不正確であることを表示する方法である。
【0010】
さらに他の態様では、ハウジング、試験片ポート、マイクロプロセッサおよびディスプレイを含むグルコース検査測定器を提供する。試験片ポートは、ハウジングに配置され、試験片の血液サンプルからグルコース濃度の電気信号表記を提供するように構成される。マイクロプロセッサは、それぞれの血液サンプルからの複数のグルコース測定値を、タイムスタンプおよびグルコース測定値が保存される順序インデックスを有している各グルコース測定値とともにメモリに保存するように試験片ポートおよびメモリに接続される。ディスプレイは、複数のグルコース測定値がメモリに保存される順序インデクッスに対して時系列に整合しない場合に、通知メッセージを表示するようにマイクロプロセッサによって制御される。
【0011】
このような実施形態ならびに他の実施形態、特徴および利点は、簡単に説明される添付の図面とともに以下の本発明の詳細な説明を参照すれば、当業者にとって明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
援用によって本明細書の一部をなす添付の図面は、本発明の好ましい本実施形態を示し、上記の概説および以下の詳細な説明とともに、本発明の特徴を説明する(同類の符号は同類の要素を示す)のに役立つ。
【0013】
以下の詳細な説明は、図面を参照することによって理解されるべきであり、異なる図面の同様の要素には、同一の符号を付与している。必ずしも原寸に比例していない図面は、選択された実施形態を示し、本発明の範囲を制限することを意図しない。詳細な説明は、本発明の原則の例証として示されるものあり、制限するためのものではない。この説明によって、当業者は本発明を製作および使用できることが明らかであり、現在、本発明を実施する最良の形態であると考えられるものを含む本発明のいくつかの実施形態、適合、変形、代替および使用が記載される。
【0014】
図1は、血液サンプル114を分析する試験片110に接続するのに適した検査測定器100を示す。検査測定器100は、コンピュータ200にも接続することができる。図1に示すように、検査測定器100は、ハウジング102、複数のユーザーインターフェースボタン104、第1のデータポート106、第1のディスプレイ108および試験片ポートコネクタ(SPC)122を含んでもよい。図2に示すように、検査測定器100は、第1のマイクロプロセッサ118、第1のメモリ120、第1のクロック124、試験電圧126を加える電子部品および複数の現在の検査値128を測定する電子部品をさらに含んでもよい。第1のディスプレイ108は、グルコース濃度を示してもよく、ユーザーを促すユーザーインターフェースを示すためにさらに試験を実施する方法を用いてもよい。複数のユーザーインターフェースボタン104によって、ユーザーをユーザーインターフェースソフトウェアでナビゲートして検査測定器100を操作することができる。
【0015】
図1および図2に示すように、コンピュータ200は、キーボード204、第2のデータポート206、第2のディスプレイ208、第2のマイクロプロセッサ218、第2のメモリ220および第2のクロック224を含んでもよい。図2に示すように、コンピュータ200は、第1のデータポート106を第2のデータポート206に接続するケーブル116を使用して検査測定器100に接続してもよい。他の形態のコンピュータ、ラップトップ、パーソナルコンピューティングアシスタント(例えばPALM)または携帯電話などを利用することができる。
【0016】
試験片110は、血液中グルコースを測定する電気化学的な試験片としてもよい。血液サンプル114を、分析を実施するサンプル収容チャンバ112に1回分添加してもよい。本発明の用途に適した検査試験片の例として、グルコースの電気化学的な試験片(例えば市販のOneTouch(登録商標)Ultra(登録商標)試験片(Milpitas, CA))が挙げられる。あるいは、光化学型の試験片(例えばOneTouch SureStep(登録商標))も利用することができる。
【0017】
検査測定器100を、一定期間にわたって複数のグルコース濃度を測定するために使用してもよい。各測定後、検査測定器100は、グルコース濃度値および第1のディスプレイ108に示す日付および時刻の値を出力してもよい。測定時に日付および時刻の値(タイムスタンプと呼んでもよい)を示してもよい。さらに、検査測定器100は、第1のメモリ120にグルコース濃度値およびタイムスタンプを保存してもよい。
【0018】
検査測定器100は、多数のグルコース濃度値および第1のメモリ120の関連するタイムスタンプを保存する能力を備えてもよい。一実施形態では、第1のメモリ120は、約20,000以下の入力を保存するように構成されるフラッシュメモリの形態としてもよい。前回検査したグルコース濃度値を、グルコース濃度の履歴表および所定の時間の関連するタイムスタンプを示すレポートまたは検査表に編集することができる。使用者は、時間に応じたグルコース濃度の傾向を観察することができる。さらに、使用者は、食事時間の前後に、例えば特定の時間での低血糖症または高血糖症の発生頻度が高くなるなどのパターンを特定することができる。さらにまた、使用者は、将来発症しうる低血糖症または高血糖症の発症率を予測することができる。使用者が時間に応じたグルコース傾向を利用するためには、タイムスタンプが正確であることが極めて重要となる。不正確なタイムスタンプは、グルコース測定が過去または将来実施される記録が不正確となりうる。タイムスタンプの誤差によって、グルコース傾向を分析する際の重大な誤りの潜在的な原因となりうる。
【0019】
図3は、順序インデクッスを有しているデータリストレポートおよび整合しているタイムスタンプ順序の例を示す複数のグルコース濃度およびタイムスタンプを示す。タイムスタンプ順序によって構成されるリストは、最新のタイムスタンプを有しているグルコース測定値から最古のタイムスタンプを有しているグルコース測定値までの時系列序に基づいてもよい。タイムスタンプを、第1のクロック124からの測定値に基づいてグルコース測定ごとに生成してもよい。順序インデクッスは、連続したグルコース濃度が連続的に第1のメモリ120に保存される順序に基づいてもよい。グルコース濃度が第1のメモリ120に保存される順序インデクッスは、タイムスタンプとは別である。順序インデクッスによって構成されるリストは、第1のメモリ120に保存される最古のグルコース濃度から第1のメモリ120に保存される最近測定されたグルコース濃度に整列させることができる。連続して保存されているグルコース測定値は時系列で昇順である必要があるため、順序インデクッスおよびタイムスタンプ順序は同一である必要がある。
【0020】
第1のクロック124がデータリストレポートのためにグルコース測定値を収集する間のある時点で不正確となる場合、データリスト情報には不整合な順序インデクッスおよびタイムスタンプ順序が存在する場合がある。以下のように、検査測定器100に不正確な日付および時刻設定となるいくつかの原因が存在する。1)使用者が検査測定器100を購入して日付および時刻を設定していない。2)検査測定器100の電池が放電したため、第1のクロック124に時間が不正確となり、使用者は電池交換後、第1のクロック124をリセットしていない。3)使用者が、異なるタイムゾーンに移動した後に、第1のクロック124をリセットしていない。4)使用者は、夏時間が開始した後、第1のクロック124をリセットしていない。多くの場合、使用者は、そのような検査測定器100が不正確な日付および時刻設定となっていることに全く気付いていない可能性がある。
【0021】
図4は、順序インデクッスを有しているデータリストレポートおよび不整合なタイムスタンプ順序の例を示す図である。2006年1月2日の午後12時00分に実施した第6のグルコース測定後、第7のグルコース測定が実施される前のある時点で、第1のクロック124は、デフォルト値にリセットされたか、使用者が誤って設定している。図4では、過去の測定で次の測定がすぐに実施されたため、第1のクロック124は、第6のグルコース測定の後、不正確な日付および時刻設定となる。順序インデクッスに基づく第7および第8の測定は、第1の測定がタイムスタンプ順序に基づく前に実施され、無意味な結果となっている。
【0022】
図5は、日付の設定を確実にする方法500のフローチャートを示し、検査測定器100の時間設定は正確である。方法500は、検査測定器100がコンピュータ200に接続される場合、タイムスタンプ順序および順序インデクッスの不整合を検出するように構成されるコンピュータ200の第2のメモリ220にインストールされるソフトウェアアプリケーションの形態としてもよい。
【0023】
ステップ502に示すように、使用者は、検査測定器100で複数のグルコース測定を実施してもよい。ステップ504に示すように、グルコース測定値、タイムスタンプおよび順序インデクッスのすべては、第1のメモリ120に記録してもよい。タイムスタンプは、グルコース測定が第1のクロック124に基づいて実施される日付および時刻を含む。順序インデクッスは、グルコース測定値が直前のグルコース測定値および直後のグルコース測定値に対して第1のメモリ120に保存した順序を示してもよい。タイムスタンプ値とは別に第1のメモリ120に連続して、グルコース測定値を保存してもよい。
【0024】
ステップ506に示すように、検査測定器100は、複数のグルコース測定を実施した後、データをコンピュータ200へ転送してもよい。検査測定器100の第1のデータポート106をコンピュータ200の第2のデータポート206に電気的に接続するケーブル116を使用することによってデータを転送してもよい。あるいは、グルコース測定値を、無線媒体(例えば赤外線またはRFトランシーバ)によって転送してもよい。一実施形態では、複数のグルコース測定値を、順序インデクッスに基づいて連続してコンピュータ200の第2のメモリ220に保存してもよい。
【0025】
ステップ508に示すように、第2のマイクロプロセッサ218は、連続して保存されているグルコース測定値が順序インデクッスに対してタイムスタンプが時系列で昇順に整合しているか否かを判定してもよい。順序インデクッスに対してタイムスタンプが時系列で昇順に整合している1対の連続して保存されているグルコース測定値が存在する場合、ステップ510に示すように、検査測定器100の日付および時刻設定が不正確であり、正確さを確認する必要があることを示すメッセージを第2のディスプレイ208に表示する。図7は、検査測定器100の日付および時刻設定を確認するようにユーザーを促すメッセージの例を示す。連続して保存されているグルコース測定値が順序インデクッスに対してタイムスタンプが時系列で昇順に整合している場合、ステップ512に示すように、複数のグルコース濃度およびタイムスタンプを有しているレポートを生成する。図4は、複数のグルコース測定値を有しているレポートおよび第2のディスプレイ208に表示できるタイムスタンプの例を示す。
【0026】
第1のクロック124は、コンピュータ200に設定する最新の日付および時刻設定を転送してもよい。第2のマイクロプロセッサ218は、第1のクロック124および第2のクロック224での現在の日付および時刻設定の差を計算してもよい。時間差が所定の閾値を超える場合、第1のクロック124が不正確であることを示す警告メッセージを第2のディスプレイ208に表示してもよい。任意の実施形態として、第1のクロック124および第2のクロック224の日付および時刻設定を、同時に、2つのクロックで設定される日付および時刻の差を示すように第2のディスプレイ208に表示してもよい。
【0027】
警告メッセージを含むダイアログボックスの中で、検査測定器100がコンピュータ200に操作可能に接続されるごとに、使用者は第1のクロック124を第2のクロック224に自動的に時間調整するオプションを得ることができる。さらに、使用者は、ソフトウェアアプリケーションの初期設定で自動的な時刻同期機能を選択することもできる。自動同期機能を作動させた後、第1のクロック124は、第2のクロック224が正確であるといった前提に基づき、第2のクロック224に自動的に同期する。コンピュータ200が正確な日付および時刻設定となるように外部ソースに定期的に通信を確立する場合、第2のクロック224はより正確にすることができる。外部時間参照ソースの例としては、極めて正確な日付および時刻設定となるように原子時計を使用し、コンピュータ200に転送できるウェブサイトを挙げることができる。外部時間参照ソースの別の例としては、ネットワーク接続によってコンピュータ200と定期的に同期するローカルエリアネットワーク上の基準クロックを挙げることができる。さらに別の例としては、適切なFM波長で時報信号を放送する外部時間参照ソースを挙げることができる。
【0028】
図6は、日付の設定を確実にする方法600のフローチャートを示し、検査測定器100の時間設定は正確である。図5の方法とは対照的に、図6の方法は、コンピュータ200を必要としない。方法が、タイムスタンプ順序および順序インデクッスの不整合を検出するように構成される第1のメモリ120にインストールされるファームウェアウェアアプリケーションの形態としてもよい。
【0029】
ステップ602に示すように、使用者は、検査測定器100で複数のグルコース測定を実施してもよい。ステップ604に示すように、グルコース測定値、タイムスタンプおよび順序インデクッスのすべては、第1のメモリ120に記録してもよい。タイムスタンプは、グルコース測定が第1のクロック124に基づいて実施する日付および時刻を含む。順序インデクッスは、グルコース測定値が直前のグルコース測定値および直後のグルコース測定値に対して第1のメモリ120に保存した順序を示してもよい。タイムスタンプ値とは別に第1のメモリ120に連続して、グルコース測定値を保存してもよい。
【0030】
ステップ608に示すように、第1のマイクロプロセッサ118は、連続して保存されているグルコース測定値が時系列で昇順に整合しているタイムスタンプを有しているか否かを判定してもよい。タイムスタンプが時系列で昇順に整合している1対の連続して保存されているグルコース測定値が存在する場合、ステップ610に示すように、検査測定器100の日付および時刻設定が不正確であり、正確であることを確認する必要があることを示すメッセージを第1のディスプレイ108に表示する。図7は、検査測定器100の日付および時刻設定を確認するようにユーザーを促すメッセージの例を示す。メッセージは、検査測定器100に日付および時刻設定を入力するオプションを提供し、使用者は日付および時刻設定を修正することができる。連続して保存されているグルコース測定値が時系列で昇順に整合しているタイムスタンプを有している場合、ステップ612に示すように、複数のグルコース濃度およびタイムスタンプを有しているレポートを生成する。図4は、複数のグルコース測定値を有しているレポートおよび第1のディスプレイ108に表示できるタイムスタンプの例を示す。
【0031】
別の実施形態では、方法600は、検査測定器100に電源が投入されると、日付および時刻をスプラッシュスクリーンに表示するステップをさらに含んでもよい。スプラッシュスクリーンは、検査測定器100に電源が投入されると、第1のディスプレイ108に表示されるオープニングアニメーションとしてもよい。検査測定器100の電源を投入する動作によって、第1のクロック124に基づく最新の日付および時刻設定を第1のディスプレイ108に表示し、使用者に日付および時刻設定を直ちに認識させる。使用者は、日付および時刻設定が不正確であることに気が付くと正確な日付および時刻設定の変更を促される。
【0032】
図8および図9に示すように、さらに別の実施形態において、方法600は、測定器100に電源が投入されるとおよその時間を示す太陽アイコンまたは月アイコンを表示するステップをさらに含む。太陽アイコンまたは月アイコンの表示は、使用者におよその日付および時刻設定を直ちに認識させる。使用者は、日付および時刻設定が不正確であることに気が付くと正確な日付および時刻設定の変更を促される。
【0033】
他の実施形態では、方法600は、使用者に食前または食後のグルコース測定を示すフラグを入力するオプションを提供するステップと、フラグを入力するときに第1の表示108に日付および時刻を表示するステップを含む。グルコース測定を食前または食後に実施したかどうかを判定する操作によって、使用者に実際の測定日付および時刻を認識するように促す。従って、使用者は、日付および時刻設定が不正確であるかどうかに気が付きやすい。使用者は、日付および時刻設定が不正確であることに気が付くと正確な日付および時刻設定の変更を促される。
【0034】
他の実施形態の場合には、方法600は、所定の時間間隔で測定器100の日付および時刻設定が正確であることをチェックするように検査測定器100のディスプレイ上のメッセージをさらに含んでもよい。検査測定器100に前もって所定の時間間隔をプログラミングしてもよい。定期的に、使用者に日付および時刻設定をチェックするように促す動作によって、使用者は、日付および時刻設定が不正確であるかどうかに気付きやすくなる。使用者は、日付および時刻設定が不正確であることに気が付くと日付および時刻設定を正確な値に変更することを促される。所定の時間間隔は、週に1回から月に1回までの範囲である。さらに、所定の時間間隔は、夏時間に切り替えるための1時間少ないまたは多い1日とすることができる。
【0035】
さらに他の実施形態において、方法600は、所定の時間間隔を超える連続したグルコース測定間隔の平均時間を計算するステップをさらに含んでもよい。また、最新のグルコース測定と直前のグルコース測定との間の時間間隔を計算してもよい。2つの最新のグルコース測定間の時間間隔が履歴上の連続したグルコース測定の間の平均時間よりかなり大きい場合、設定されている日付および時刻設定の正確であることをチェックするようにメッセージを第1のディスプレイ108に表示してもよい。
【0036】
2つの最新のグルコース測定間隔が所定の閾値よりかなり大きい場合、設定されている日付および時刻設定の正確であることをチェックするようにメッセージを第1のディスプレイに表示してもよい。例えば、所定の閾値を1ヵ月にしてもよい。使用者が1ヵ月の間以内で連続した試験を実施しない場合、検査測定器100は、日付および時刻設定が正確であることをチェックするように、メッセージを表示する。使用者は、日付および時刻設定が不正確であることに気が付くと正確な日付および時刻設定の変更を促される。
【0037】
様々な実施形態の1つの効果によって、日付および時刻設定を確実にする方法は、複雑さを最小にし、より正確にできると考えられる。本明細書に記載されている様々な実施形態は、複雑な構成要素(例えば不正確な日付および時刻設定となる可能性を減らす専用の電池ソースを使用するリアルタイムクロック)を必要としない。同様に、特殊なキャパシタは、検査測定器100の電池を充電するとき、第1のクロック124を動作させる供給電圧を供給するのに必要とされない。
【0038】
本発明は、特定の変形例および例証を示す図に関して記載されているが、当業者は、本発明が記載されている変形例または図に限定されるものではないと認識する。さらに、上記の方法およびステップが、特定の順序で発生する特定の事象を示す場合、当業者は、特定のステップの順位を変更することができ、かかる変更は本発明の変形例に相当するものであると認識する。さらに、特定のステップは、上記の通りに順序どおり実施されるが、可能であれば並列プロセスで同時に実施してもよい。したがって、本発明の開示の精神または本願請求の範囲に記載された本発明の等価物の範囲内である本発明の変形例である限り、本発明はそのような変形例を含むことを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】試験片およびコンピュータに接続される検査測定器の平面図である。
【図2】図1の検査測定器およびコンピュータの機能部品の概略図である。
【図3】順序インデクッスを有しているデータリストレポートおよび整合するタイムスタンプ順序の例を示す図である。
【図4】順序インデクッスを有しているデータリストレポートおよび不整合なタイムスタンプ順序の例を示す図である。
【図5】タイムスタンプ順序および順序インデクッスの不整合を検出するように構成されるコンピュータにインストールされるソフトウェアアプリケーションのフローチャートを示す図である。
【図6】タイムスタンプ順序および順序インデクッスの不整合を検出するように構成される検査測定器にインストールされるソフトウェアアプリケーションのフローチャートを示す図である。
【図7】検査測定器の日付および時刻設定を確認するようにユーザーを促すスクリーンショットメッセージを示す図である。
【図8】ユーザーに日中の標準時間を示す日の出のスクリーンショットを示す図である。
【図9】ユーザーに夜間の標準時間を示す日の入のスクリーンショットを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グルコース検査測定器を操作する方法であって、
前記検査測定器の第1のメモリに複数のグルコース測定値を保存することであり、前記グルコース測定値の各々は、タイムスタンプおよび順序インデクッスを有し、前記タイムスタンプは、グルコース測定を実施する日付および時刻を含み、前記順序インデクッスは、前記複数のグルコース測定値が前記第1のメモリに保存される順序を示すことと、
連続して保存されているグルコース測定値が前記順序インデクッスに整合する時系列のタイムスタンプを有しているか否かを判定することと、
前記連続して保存されているグルコース測定値が前記順序インデックスと不整合なタイムスタンプを有している場合、前記検査測定器に設定されている前記日付および時刻が不正確であることを表示することとを含む方法。
【請求項2】
前記連続して保存されているグルコース測定値は、前記順序インデクッスに整合する時系列の前記タイムスタンプを有しているか否かを判定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記連続して保存されているグルコース測定値のすべてが前記順序インデクッスに対してタイムスタンプが時系列で昇順に整合している場合に、複数のグルコース濃度およびタイムスタンプを有しているレポートを第2のディスプレイに提供することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記検査測定器で第1のクロックの前記日付および時刻とコンピュータの第2のクロックの前記日付および時刻の差を計算することと、前記差が所定の閾値より大きい場合、前記第1のクロックの前記日付および時刻が不正確であることを示す警告メッセージを提供することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記検査測定器の前記第1のクロックの前記日付および時刻を前記第2のディスプレイに表示することと、前記コンピュータの第2のクロックの前記日付および時刻を前記第2のディスプレイに表示することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記コンピュータと外部時間参照ソースとの間にデータの通信を確立することと、前記外部時間参照ソースに前記検査測定器の第1のクロックの時間と同期することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記外部時間参照ソースは、時間設定が正確であるウェブサイトである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記外部時間参照ソースは、原子時計である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記検査測定器が前記コンピュータに接続するごとに、前記第2のクロックに前記第1のクロックの時間と自動的に同期することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
糖尿病管理システムを操作する方法であって、
検査測定器の第1のメモリに複数のグルコース測定値を保存することであり、前記グルコース測定値の各々は、タイムスタンプおよび順序インデクッスを有し、前記タイムスタンプは、グルコース測定を実施する日付および時刻を含み、前記順序インデクッスは、前記複数のグルコース測定値が前記第1のメモリに保存される順序を示すことと、
前記検査測定器で第1のメモリからコンピュータの第2のメモリまで前記複数のグルコース測定値を転送することと、
連続して保存されているグルコース測定値が前記順序インデクッスに整合する時系列のタイムスタンプを有しているか否かを判定することと、
前記連続して保存されているグルコース測定値が前記順序インデックスと不整合なタイムスタンプを有している場合、前記検査測定器に設定されている前記日付および時刻が不正確であることを表示することとを含む方法。
【請求項11】
前記連続して保存されているグルコース測定値は、前記順序インデクッスに時系列で昇順して整合する時系列の前記タイムスタンプを有しているか否かを判定する前に、前記順序インデクッスに基づいて複数のグルコース濃度をソートすることをさらに含むこと、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記連続して保存されているグルコース測定値が前記順序インデクッスに対してタイムスタンプが時系列で昇順に整合している場合に、複数のグルコース濃度およびタイムスタンプを有しているレポートを前記検査測定器の第1のディスプレイに提供することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記検査測定器に電源が投入されるときに前記日付および時刻をスプラッシュスクリーンに表示するをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
およその時間示すために少なくとも1つのアイコンを表示することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記日付および時刻を前記第1のディスプレイに連続的に表示することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
使用者に食前または食後のグルコース測定を示すフラグを入力するオプションを提供することと、前記日付および時刻を前記第1のディスプレイに連続的に表示することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記検査測定器でプログラミングされている所定の時間間隔で前記検査測定器に設定されている前記日付および時刻が正確であることをチェックするように、前記検査測定器のディスプレイ上のメッセージをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記所定の時間間隔は週ごとである、請求項17に記載方法。
【請求項19】
前記所定の時間間隔は月ごとである、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
夏時間に切り替えるために前記日付および時刻設定が正確であることをチェックするように前記第1のディスプレイにメッセージを提供することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項21】
使用者の履歴上の平均検査回数が所定の閾値未満である時間間隔で使用者が検査を実施するときに、前記検査測定器に設定されている前記日付および時刻が正確であることをチェックするように、前記検査測定器の前記第1のディスプレイにメッセージを提供することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項22】
該時間量が所定の閾値より大きい場合に、前記検査測定器に設定されている前記日付および時刻が正確であることをチェックするように、前記検査測定器のディスプレイにメッセージを提供することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項23】
ハウジングと、
前記ハウジングに配置され、試験片の血液サンプルからグルコース濃度の電気信号表記を提供するように構成される試験片ポートと、
それぞれの血液サンプルからの複数のグルコース測定値が、タイムスタンプおよびグルコース測定値が保存される順序インデックスを有している各グルコース測定値とともに前記メモリに保存されるように、前記試験片ポートおよび前記メモリに接続されるマイクロプロセッサと、
前記複数のグルコース測定値が前記メモリに保存される前記順序インデクッスに対して時系列に整合しない場合に、通知メッセージを表示するように前記マイクロプロセッサによって制御されるディスプレイとを含むグルコース検査測定器。
【請求項24】
前記ハウジングに配置され、前記マイクロプロセッサに接続されるユーザーインターフェースボタンをさらに含む、請求項23に記載のグルコース検査測定器。
【請求項25】
日付および時刻情報のうちの1つを前記検査測定器の前記マイクロプロセッサに提供するために、前記コンピュータに接続するように構成される通信インタフェースをさらに含む、請求項24に記載のグルコース検査測定器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−197102(P2008−197102A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−29667(P2008−29667)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【出願人】(596159500)ライフスキャン・インコーポレイテッド (100)
【氏名又は名称原語表記】Lifescan,Inc.
【住所又は居所原語表記】1000 Gibraltar Drive,Milpitas,California 95035,United States of America
【Fターム(参考)】