検査装置における共通設定情報管理システム
【課題】複数台の検査装置に共通する設定情報の登録に係わる作業について、作業負荷の軽減、および、作業ミスによる品質情報異常品の発生を抑止する。
【解決手段】検査装置情報管理部は、共通設定情報の送信先となる検査装置を定義する送信先定義情報を管理し、
共通設定情報管理部は、共通設定情報を管理し、共通設定情報の更新時、送信先定義情報に基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報を新規登録又は削除するよう通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に変更するよう通知する更新情報通知の送信対象検査装置を決定し、送信対象検査装置に、更新情報通知を送信するよう指示する更新情報通知指示を、共通設定情報送信部に対して発行し、
共通設定情報送信部は、更新情報通知指示に従って、検査装置通信部を介して、送信対象検査装置に、更新情報通知を送信する検査装置における共通設定情報管理システム。
【解決手段】検査装置情報管理部は、共通設定情報の送信先となる検査装置を定義する送信先定義情報を管理し、
共通設定情報管理部は、共通設定情報を管理し、共通設定情報の更新時、送信先定義情報に基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報を新規登録又は削除するよう通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に変更するよう通知する更新情報通知の送信対象検査装置を決定し、送信対象検査装置に、更新情報通知を送信するよう指示する更新情報通知指示を、共通設定情報送信部に対して発行し、
共通設定情報送信部は、更新情報通知指示に従って、検査装置通信部を介して、送信対象検査装置に、更新情報通知を送信する検査装置における共通設定情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査装置における共通設定情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、製造ラインには、製品の品質を検査又は測定して品質情報(不良情報および特性情報)を得るための検査装置が多数配備される。これら検査装置が検査又は測定を行うために、これら検査装置に登録する設定情報には、商品の仕様に関する情報や、不良のモードに関する情報など、個々の検査装置に依存しない共通設定情報が存在する(例えば特許文献1又は2参照)。
【0003】
例えば、カラーフィルター製造ラインにおける商品の仕様に関する情報としては、後述するパネル情報や、検査エリア情報(BM(ブラック・マトリックス)パターンの外周四隅の座標)や、R(赤)G(緑)B(青)画素間隔や、積層PS(フォトスペーサー)の配置間隔といったピッチ情報などが挙げられる。
【0004】
ここで、パネル情報について説明する。図1に示すように、1枚のカラーフィルターには、複数枚のパネルを配置する。図1の例では8枚のパネルを配置している。各パネルを識別するために、パネル番号(図1の例では‘00’、‘01’、‘10’、‘11’、‘20’、‘21’、‘30’、‘31’がこれにあたる)と座標(基板基準に対するXおよびY座標)を定義する。このパネル番号と座標を組み合わせた情報をパネル情報と称す。
【0005】
従来は、このような複数の検査装置に対して共通する設定情報であっても、個々の検査装置で登録を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−41930号公報
【特許文献2】特開2009−109398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の通り、従来の技術では、検査装置が検査又は測定時に必要とする、商品の仕様に関する情報や、不良のモード分類に関する情報などの検査装置共通の設定情報を、各検査装置個別に登録するため、共通設定情報の新規登録、変更、或いは削除といった更新時における作業負荷が非常に高いという問題がある。
【0008】
また、作業員による手作業での共通設定情報の登録作業であるため、作業ミスにより誤って登録された共通設定情報にて検査されることでの品質情報異常品発生という問題がある。
【0009】
本発明は、斯かる問題に鑑みてなされたものであり、複数台の検査装置に共通する設定情報の登録に係わる作業について、作業負荷の軽減、および、作業ミスによる品質情報異常品の発生を抑止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明において上記課題を解決するために、まず請求項1の発明では、検査装置情報管理部と、共通設定情報管理部と、共通設定情報送信部と、検査装置通信部とを備え、
検査装置情報管理部は、共通設定情報の送信先となる検査装置を定義する送信先定義情報を管理し、
共通設定情報管理部は、共通設定情報を管理し、共通設定情報の更新時、送信先定義情報に基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報を新規登録又は削除するよう通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に変更するよう通知する更新情報通知の送信対象検査装置を決定し、送信対象検査装置に、更新情報通知を送信するよう指示する更新情報通知指示を、共通設定情報送信部に対して発行し、
共通設定情報送信部は、更新情報通知指示に従って、検査装置通信部を介して、送信対象検査装置に、更新情報通知を送信することを特徴とする検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0011】
また請求項2に係わる発明では、検査装置情報管理部は、検査装置の機差を補正するための補正値に係わる補正値情報を管理し、
前記更新情報通知は、補正値情報に基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報に補正を施したものを新規登録又は削除するよう通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に補正を施したものに変更するよう通知するものであることを特徴とする請求項1に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0012】
また請求項3の発明では、共通設定情報送信結果受信部を備え、
検査装置情報管理部は、検査装置から、検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して、変更された補正値を受信すると、管理している補正値情報を、この変更された補正値で変更することを特徴とする請求項2に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0013】
また請求項4の発明では、検査装置情報管理部は、検査装置のグループごとに、共通設定情報のうち、どの情報を送信するかを定義する送信情報定義情報を管理し、
共通設定情報管理部は、送信先定義情報と送信情報定義情報とに基づいて送信対象検査装置を決定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0014】
また請求項5の発明では、共通設定情報送信結果受信部と、共通設定情報送信状態管理部とを備え、
共通設定情報送信部は、更新情報通知を、共通設定情報送信状態管理部にも送信し、
共通設定情報送信結果受信部は、検査装置通信部を介して、検査装置からの更新情報通知結果を受信して共通設定情報送信状態管理部に送信し、
共通設定情報送信状態管理部は、更新情報通知結果として失敗を受信すると、共通設定情報送信部から受信した更新情報通知に基づいて、更新情報通知を、共通設定情報送信部及び検査装置通信部を介して、検査装置に再送信することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0015】
また請求項6の発明では、共通設定情報送信結果受信部と、共通設定情報送信状態管理部と、異常通知処理部を備え、
共通設定情報送信結果受信部は、検査装置通信部を介して、検査装置からの更新情報通知結果を受信して共通設定情報送信状態管理部に送信し、
共通設定情報送信状態管理部は、更新情報通知結果として失敗を受信すると、異常通知処理部に対して、作業員のアナウンスのためのメール配信指示或いはブザー発報指示を行
い、
異常通知処理部は、メール配信指示或いはブザー発報指示に従って、メール配信或いはブザー発報を行うことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0016】
また請求項7に係わる発明では、共通設定情報登録内容確認部と、共通設定情報送信結果受信部とを備え、
共通設定情報登録内容確認部は、共通設定情報送信部へ、各検査装置に登録されている現在の共通設定情報の問合せ指示を発行し、検査装置から検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して問い合わせ応答結果を受信し、問合せ応答結果を設定情報管理部が管理している情報と検査装置情報管理部が管理している情報とに基づいて正しい共通設定情報と照合することにより整合しているのか不整合なのかを示す照合結果を導出し、照合結果が不整合となった検査装置へ、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して、共通設定情報管理部が管理している情報と検査装置情報管理部が管理している情報とに基づいて、正しい共通設定情報に更新するよう通知する更新情報通知を、この検査装置へ送信し、
共通設定情報送信部は、問合せ指示を受信して、各検査装置通信部を介して各検査装置へ問合せを送信することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0017】
また請求項8に係わる発明では、共通設定情報登録内容確認部と、共通設定情報送信結果受信部とを備え、
共通設定情報登録内容確認部は、検査装置から、検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して、最新の共通設定情報の問合せを受信すると、最新の共通設定情報を、共通設定情報管理部で管理している情報と検査装置情報管理部で管理されている情報とに基づいて取得して、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して検査装置へ応答することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、複数の検査装置に共通して登録されている共通設定情報の管理を自動で行うことが可能となり、作業負荷の軽減、および、作業ミスによる品質情報異常品の発生を抑止することが可能となるという効果がある。
【0019】
また本願発明は、更新情報通知による検査装置の共通設定情報更新の失敗時や、検査装置の故障による設定情報飛びが発生した際に、作業員へのアナウンスや、再び検査装置へ更新情報通知の送信を行うことで、異常状態からの確実な復旧が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】カラーフィルターのパネルの配置例を示す図。
【図2】本発明のシステム構成例を示す図。
【図3】パネル情報表の例を示す図。
【図4】検査エリア情報表の例を示す図。
【図5】ピッチ情報表の例を示す図。
【図6】不良モード情報表の例を示す図。
【図7】送信先定義情報表の例を示す図。
【図8】送信情報定義情報表の例を示す図。
【図9】補正値情報表の例を示す図。
【図10】送信状態情報表の例を示す図。
【図11】設定状態情報表の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、カラーフィルター製造工場を例に、本発明の一実施形態を説明する。
【0022】
本発明は、図2に示すように、共通設定情報管理部と、検査装置情報管理部と、共通設定情報登録内容確認部と、共通設定情報送信部と、共通設定情報送信状態管理部と、共通設定情報送信結果受信部と、異常通知処理部と、検査装置通信部とを備えるコンピュータシステムである。
【0023】
共通設定情報管理部は、商品の仕様に関する情報や、不良モードに関する情報など、個々の検査装置に依存しない共通で設定が必要な共通設定情報を管理する。
【0024】
商品の仕様に関する情報には、パネル情報、検査エリア情報、ピッチ情報などがあり、これらパネル情報、検査エリア情報、ピッチ情報の管理例としては、それぞれ図3に示すようなパネル情報表、図4に示すような検査エリア情報表、図5に示すようなピッチ情報表で管理するものが挙げられる。
【0025】
不良モードに関する情報の管理例としては、図6に示すような不良モード情報表で管理するものが挙げられる。
【0026】
パネル情報表の項目としては、図3に示すように、商品を識別するための商品名称を記録する項目「商品名称」(項目「商品コード」でも良い)と、パネルを識別するためのパネル番号を記録する項目「パネル番号」と、それの左下隅のXY座標をそれぞれ記録する項目「座標(Start−X)」および項目「座標(Start−Y)」と、それの右上隅のXY座標をそれぞれ記録する項目「座標(End−X)」および項目「座標(End−Y)」と、そして、パネル情報の新規登録、変更、削除のいずれかが行われたのかを新規、変更、削除で区分して記録する項目「登録区分」と、それが行われた時間を記録する項目「最終更新時間」とが最低限あれば良く、それ以外の情報(得意先情報など)の項目は、自由に追加しても構わない。
【0027】
検査エリア情報表の項目としては、商品を識別するための商品名称を記録する項目「商品名称」(項目「商品コード」でも良い)と、検査エリアの四隅のXY座標をそれぞれ記録する項目「座標(LeftTop−X)」、項目「座標(LeftTop−Y)」、項目「座標(LeftBottom−X)」、項目「座標(LeftBottom−Y)」、項目「座標(RightTop−X)」、項目「座標(RightTop−Y)」、項目「座標(RightBottom−X)」および項目「座標(RightBottom−Y)」と、そして、検査エリア情報の新規登録、変更、削除のいずれかが行われたのかを新規、変更、削除で区分して記録する項目「登録区分」と、それが行われた時間を記録する項目「最終更新時間」とがあれば良い。
【0028】
ピッチ情報表の項目としては、図5に示すように、商品を識別するための商品名称を記録する項目「商品名称」(項目「商品コード」でも良い)と、ピッチ情報である、RGB各色の画素間隔をそれぞれ記録する項目「画素間隔(RED)」、項目「画素間隔(GREEN)」、項目「画素間隔(BLUE)」および積層PS配置間隔を記録する項目「積層PS配置間隔」と、そして、ピッチ情報の新規登録、変更、削除のいずれかが行われたのかを新規、変更、削除で区分して記録する項目「登録区分」と、それが行われた時間を記録する項目「最終更新時間」とがあれば良く、それ以外の情報(画素間隔(White)など)の項目は、必要に応じて追加しても構わない。
【0029】
不良モード情報表の項目としては、図6に示すように、不良を識別するための不良コードを記録する項目「不良コード」、不良の内容を示す不良名称を記録する項目「不良名称」、そして、不良モード情報の新規登録、変更、削除のいずれかが行われたのかを新規、変更、削除で区分して記録する項目「登録区分」と、それが行われた時間を記録する項目「最終更新時間」とが最低限あれば良く、それ以外の情報(不良の分類など)の項目は、自由に追加して構わない。尚、図6に示す例では、不良コード、不良名称は、不良の分類の情報を含んでおり、不良コード又は不良名称から、不良の分類の情報を得ることができる。また、不良分類の項目は、第一、第二、第三と分かれており、数字が大きくなる程、下位の分類となっている。
【0030】
共通設定情報管理部は、パネル情報、検査エリア情報、ピッチ情報、又は、不良モード情報を新規登録する場合、それぞれ、図3に示すパネル情報表、図4に示す検査エリア情報表、図5に示すピッチ情報表、図6に示す不良モード情報表において、それらの情報の新規登録を行い、項目「登録区分」に新規を記録し、項目「最終更新時間」に新規登録を行った時間を記録する。
【0031】
また共通設定情報管理部は、パネル情報、検査エリア情報、ピッチ情報、又は、不良モード情報を変更する場合、それぞれ、図3に示すパネル情報表、図4に示す検査エリア情報表、図5に示すピッチ情報表、図6に示す不良モード情報表において、それらの情報の変更を行い、項目「登録区分」に記録されている情報を変更に変え、項目「最終更新時間」に記録されている情報を、その変更を行った時間に変える。
【0032】
また共通設定情報管理部は、パネル情報、検査エリア情報、ピッチ情報、又は、不良モード情報を削除する場合、それぞれ、図3に示すパネル情報表、図4に示す検査エリア情報表、図5に示すピッチ情報表、図6に示す不良モード情報表において、それらの情報を削除することなくそのままにし、項目「登録区分」に記録されている情報を削除に変え、項目「最終更新時間」に記録されている情報を、その削除を行った時間に変える。
【0033】
検査装置情報管理部は、共通設定情報の送信先となる検査装置を定義する送信先定義情報、共通設定情報のうち、どの情報を検査装置に送信するかを定義する送信情報定義情報、検査装置の機差を補正するための補正値に係わる補正値情報など、個々の検査装置に係わる情報の管理を行う。
【0034】
送信先定義情報の管理例としては、図7に示すような送信先定義情報表で管理し、送信情報定義情報の管理例としては、図8に示すような送信情報定義情報表で管理し、補正値情報の管理例としては、図9に示すような補正値情報表で管理するのもが挙げられる。
【0035】
送信先定義情報表の項目としては、図7に示すように、送信先の検査装置を識別するための検査装置コードを記録する項目「検査装置コード」と、この検査装置が属するグルー
プを識別する検査装置グループを記録する項目「検査装置グループ」と、そして、この検査装置と通信する通信プロセス(検査装置通信部)を識別する通信プロセス番号を記録する項目「通信プロセス番号」とが最低限あれば良く、それ以外の情報(設置ライン情報など)の項目は、自由に追加して構わない。
【0036】
送信情報定義情報表の項目としては、どの分類の不良モード情報を、どの検査装置のグループへ送信するかの定義を管理するため、図8に示すように、不良を分類する不良分類を記録する項目「不良分類(第一)」、項目「不良分類(第二)」、および項目「不良分類(第三)」と、これらの不良分類で分類される不良モード情報を送信する検査機のグループを識別する送信検査装置グループを記録する項目「検査装置グループ」とがあれば良い。図8に示す例でも、図6に示す例と同様に、不良分類の項目は、第一、第二、第三と分かれており、数字が大きくなる程、下位の分類となっている。尚、設定情報の登録作業を簡素化するために、下位の不良分類に関してはワールドカードの使用も可能であり、図8に示す例では、ワイルドカードとして*を用いている。
【0037】
補正値情報表の項目としては、どの検査装置に対して、どの情報のどの項目について、いくらの補正をすべきかを管理するため、図9に示すように、検査装置を識別する検査装置コードを記録する項目「検査装置コード」、補正する情報がパネル、検査エリア、ピッチのいずれの情報であるかを区分して記録する項目「情報区分」、項目「情報区分」で示される区分の情報で補正される項目を記録する項目「情報詳細」、項目「情報詳細」で示される項目の補正値を記録する項目「補正値」があれば良い。図9に示す例では、項目「補正値」の項目は、項目「補正値1」と項目「補正値2」とに分かれ、項目「補正値1」は画像間隔(RED)のX方向の補正値を記録し、項目「補正値2」は画像間隔(RED)のY方向の補正値を記録しているが、項目は必要に応じて増やしても良い。
【0038】
共通設定情報管理部は、共通設定情報の新規登録、変更、或いは、削除といった更新を行った時、更新した共通設定情報が、パネル情報、検査エリア情報、又は、ピッチ情報の場合、検査装置情報管理部が管理している送信先定義情報に基づいて、送信対象検査装置を決定し、この送信対象検査装置に、検査装置情報管理部が管理している補正値情報に基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報に補正を施したものを新規登録又は削除するように通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に補正を施したものに変更するよう通知する更新情報通知を送信するよう指示する更新情報通知指示を発行し、共通設定情報送信部に対して送信する。ここで、更新情報通知には、パネル情報表、検査エリア情報表、又は、ピッチ情報表の各項目についての情報が含まれる。
【0039】
他方、更新した共通設定情報が不良モード情報の場合、検査装置情報管理部が管理している送信先定義情報と送信情報定義情報とに基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報を新規登録又は削除するように通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に変更するよう通知する更新情報通知を送信するよう指示する更新情報通知指示を発行し、共通設定情報送信部に対して送信する。ここで、更新情報通知には、不良モード情報表の各項目についての情報が含まれる。
【0040】
共通設定情報送信部は、更新情報通知指示を受信し、受信した更新情報通知指示に従い、各検査装置通信部を介して各検査装置へ更新情報通知を送信する共に、共通設定情報送信状態管理部および共通設定情報登録内容確認部にも、その更新情報通知を送信する。
【0041】
尚、検査装置へ更新情報通知を送信するのに用いる通信プロトコルは、FTP(ファイル転送プロトコル)やHSMS(高速SECSメッセージサービス)など、どのようなものでも良い。
【0042】
検査装置は、更新情報通知を受信し、この更新情報通知に基づいて、共通設定情報を更新し、この更新が成功したのか或いは失敗したのかを示す更新情報通知結果を、この更新情報通知結果が、どの検査装置に対するどの更新情報通知よるものかを示す情報とともに、送信状態情報として発行する。この送信状態情報は、検査装置から、検査装置通信部を介して共通設定情報送信結果受信部に送られ、最終的には共通設定情報送信状態管理部にて管理される。
【0043】
送信状態情報の管理例としては、図10に示すような送信状態情報表で管理するものが挙げられる。
【0044】
共通設定情報送信状態管理部では、どの検査装置に対するどの更新情報通知に基づく更新が、成功又は失敗したのかを管理できれば良い。そのため、送信状態情報表の項目としては、図10に示すように、更新した情報が、パネル、検査エリア、ピッチ、不良モードのいずれの情報であるのかを区分して記録する項目「情報区分」と、更新した情報が、パネル、検査エリア、ピッチといった商品の仕様に関する情報の場合に、商品を識別するための商品名称を記録する項目「商品名称」と、更新した情報が不良モード情報の場合に、不良モードを識別するための不良コードを記録する項目「不良コード」と、送信対象検査装置を識別する送信検査装置コードを記録する項目「送信検査装置コード」と、更新情報通知に基づく更新が成功したのか或いは失敗したのかを示す更新情報通知結果を記録する項目「更新情報通知結果」とが最低限あれば良い。
【0045】
共通設定情報送信状態管理部は、更新情報通知結果として失敗を検知した際に、異常通知処理部に対し、作業員へのアナウンスのためのメール配信指示やブザー発報指示を行う。そして、異常通知処理部は、これら指示に従って、これらメール配信やブザー発報を行う。
【0046】
共通設定情報送信状態管理部では、定期的に、図10に示すような送信状態情報表を監視し、更新に失敗した検査装置への更新情報通知があれば、共通設定情報送信部から受信した更新情報通知に基づいて、この検査装置に対して、更新情報通知の再送信を行う。再送信は、初回時と同じく、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して送信する。そして、共通設定情報送信状態管理部は、再度、送信状態情報を受信して、受信した送信状態情報に基づいて、送信状態情報表を変更する。
【0047】
本発明システムは、任意のタイミングで、各検査装置で登録されている共通設定情報と、共通設定情報管理部で管理されている情報との整合性確認を、検査装置情報管理部で管理している情報を考慮して行う機能を有する。本機能は、共通設定情報登録内容確認部に実装し、任意のタイミングで、共通設定情報送信部へ、各検査装置に登録されている現在の共通設定情報の問合せ指示を発行する。ここで、問合せ対象検査装置および問い合わせ内容は、共通設定情報送信部から受信した更新情報通知を用いて決定する。
【0048】
問合せ指示を受信した共通設定情報送信部は、各検査装置通信部を介して各検査装置へ問合せを送信する。
【0049】
検査装置は、問合せを受信し、この問合せに従って、この検査装置に登録されている共通設定情報を含む問い合わせ応答結果を発行する。この問合せ応答結果は、検査装置から検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して、共通設定情報登録内容確認部に送られ、共通設定情報登録内容確認部にて、共通設定情報管理部が管理している情報と、検査装置情報管理部で管理している情報とに基づいて正しい情報と照合することによりOK(整合)しているのかNG(不整合)なのかを示す照合結果を導出し、この照合結
果が、どの検査装置に登録されているどの設定情報のものかの情報とともに、設定状態情報として管理する。
【0050】
設定状態情報の管理例としては、図11に示すような設定状態情報表で管理するものが挙げられる。
【0051】
共通設定情報登録内容確認部では、どの検査装置に登録されているどの共通設定情報の照合結果が、OK(整合)又はNG(不整合)であったのかを管理できれば良い。そのため、設定状態情報表の項目としては、図11に示すように、照合した設定情報が、パネル、検査エリア、ピッチ、不良モードのいずれの情報かなのかを区分して記録する項目「情報区分」と、照合した設定情報が、パネル情報、検査エリア情報、ピッチ情報といった商品の仕様に関する情報の場合に、商品を識別するための商品名称を記録する項目「商品名称」と、照合した設定情報が不良モード情報の場合に、不良モードを識別するための不良コードを記録する項目「不良モード」と、問い合わせた検査装置を識別する検査装置コードを記録する項目「送信検査装置コード」と、照合の結果がOK(整合)或いはNG(不整合)なのかを示す照合結果を記録する項目「照合結果」とが最低限あれば良い。
【0052】
共通設定情報登録内容確認部は、照合結果がNGとなった際に、異常通知処理部に対し、作業員へのアナウンスのためのメール配信指示やブザー発報指示を行う。そして、異常通知処理部は、これら指示に従って、これらメール配信指示やブザー発報指示を行う。
【0053】
共通設定情報登録内容確認部は、照合結果がNG(不整合)となった検査装置の共通設定情報に対し、共通設定情報管理部が管理している情報と、検査装置情報管理部で管理している情報とに基づく正しい情報に更新するよう通知する更新情報通知を、この検査装置へ再送信する機能を有する。再送信は、初回時と同じく、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して行う。
【0054】
本発明システムは、各検査装置からの最新の共通設定情報の問合せに応答する機能を有する。各検査装置からの問合せは、検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して共通設定情報登録内容確認部に送られる。
【0055】
問合せを受けた共通設定情報登録内容確認部は、最新の共通設定情報を、共通設定情報管理部で管理している情報と、検査装置情報管理部で管理している情報とに基づいて取得して、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して各検査装置へ応答する。
【0056】
各検査装置では、応答された最新の共通設定情報に従い登録されている共通設定情報の更新を行う。
【0057】
本発明システムは、生産時に各検査装置にて変更された補正値(機差情報)を取得し、検査装置情報管理が補正値情報表で管理している補正値を変更する機能を有する。
【0058】
各検査装置にて変更された補正値(機差情報)は、検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して検査装置情報管理部へ送信される。
【0059】
検査装置情報管理部は、補正値情報表で管理している補正値を、受信した補正値(機差)で変更する。
【0060】
尚、必要に応じて、各検査装置にて変更された補正値(機差情報)を、補正値情報表に反映する、或いは、しないの設定を設けても良い。
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査装置における共通設定情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、製造ラインには、製品の品質を検査又は測定して品質情報(不良情報および特性情報)を得るための検査装置が多数配備される。これら検査装置が検査又は測定を行うために、これら検査装置に登録する設定情報には、商品の仕様に関する情報や、不良のモードに関する情報など、個々の検査装置に依存しない共通設定情報が存在する(例えば特許文献1又は2参照)。
【0003】
例えば、カラーフィルター製造ラインにおける商品の仕様に関する情報としては、後述するパネル情報や、検査エリア情報(BM(ブラック・マトリックス)パターンの外周四隅の座標)や、R(赤)G(緑)B(青)画素間隔や、積層PS(フォトスペーサー)の配置間隔といったピッチ情報などが挙げられる。
【0004】
ここで、パネル情報について説明する。図1に示すように、1枚のカラーフィルターには、複数枚のパネルを配置する。図1の例では8枚のパネルを配置している。各パネルを識別するために、パネル番号(図1の例では‘00’、‘01’、‘10’、‘11’、‘20’、‘21’、‘30’、‘31’がこれにあたる)と座標(基板基準に対するXおよびY座標)を定義する。このパネル番号と座標を組み合わせた情報をパネル情報と称す。
【0005】
従来は、このような複数の検査装置に対して共通する設定情報であっても、個々の検査装置で登録を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−41930号公報
【特許文献2】特開2009−109398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の通り、従来の技術では、検査装置が検査又は測定時に必要とする、商品の仕様に関する情報や、不良のモード分類に関する情報などの検査装置共通の設定情報を、各検査装置個別に登録するため、共通設定情報の新規登録、変更、或いは削除といった更新時における作業負荷が非常に高いという問題がある。
【0008】
また、作業員による手作業での共通設定情報の登録作業であるため、作業ミスにより誤って登録された共通設定情報にて検査されることでの品質情報異常品発生という問題がある。
【0009】
本発明は、斯かる問題に鑑みてなされたものであり、複数台の検査装置に共通する設定情報の登録に係わる作業について、作業負荷の軽減、および、作業ミスによる品質情報異常品の発生を抑止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明において上記課題を解決するために、まず請求項1の発明では、検査装置情報管理部と、共通設定情報管理部と、共通設定情報送信部と、検査装置通信部とを備え、
検査装置情報管理部は、共通設定情報の送信先となる検査装置を定義する送信先定義情報を管理し、
共通設定情報管理部は、共通設定情報を管理し、共通設定情報の更新時、送信先定義情報に基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報を新規登録又は削除するよう通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に変更するよう通知する更新情報通知の送信対象検査装置を決定し、送信対象検査装置に、更新情報通知を送信するよう指示する更新情報通知指示を、共通設定情報送信部に対して発行し、
共通設定情報送信部は、更新情報通知指示に従って、検査装置通信部を介して、送信対象検査装置に、更新情報通知を送信することを特徴とする検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0011】
また請求項2に係わる発明では、検査装置情報管理部は、検査装置の機差を補正するための補正値に係わる補正値情報を管理し、
前記更新情報通知は、補正値情報に基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報に補正を施したものを新規登録又は削除するよう通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に補正を施したものに変更するよう通知するものであることを特徴とする請求項1に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0012】
また請求項3の発明では、共通設定情報送信結果受信部を備え、
検査装置情報管理部は、検査装置から、検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して、変更された補正値を受信すると、管理している補正値情報を、この変更された補正値で変更することを特徴とする請求項2に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0013】
また請求項4の発明では、検査装置情報管理部は、検査装置のグループごとに、共通設定情報のうち、どの情報を送信するかを定義する送信情報定義情報を管理し、
共通設定情報管理部は、送信先定義情報と送信情報定義情報とに基づいて送信対象検査装置を決定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0014】
また請求項5の発明では、共通設定情報送信結果受信部と、共通設定情報送信状態管理部とを備え、
共通設定情報送信部は、更新情報通知を、共通設定情報送信状態管理部にも送信し、
共通設定情報送信結果受信部は、検査装置通信部を介して、検査装置からの更新情報通知結果を受信して共通設定情報送信状態管理部に送信し、
共通設定情報送信状態管理部は、更新情報通知結果として失敗を受信すると、共通設定情報送信部から受信した更新情報通知に基づいて、更新情報通知を、共通設定情報送信部及び検査装置通信部を介して、検査装置に再送信することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0015】
また請求項6の発明では、共通設定情報送信結果受信部と、共通設定情報送信状態管理部と、異常通知処理部を備え、
共通設定情報送信結果受信部は、検査装置通信部を介して、検査装置からの更新情報通知結果を受信して共通設定情報送信状態管理部に送信し、
共通設定情報送信状態管理部は、更新情報通知結果として失敗を受信すると、異常通知処理部に対して、作業員のアナウンスのためのメール配信指示或いはブザー発報指示を行
い、
異常通知処理部は、メール配信指示或いはブザー発報指示に従って、メール配信或いはブザー発報を行うことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0016】
また請求項7に係わる発明では、共通設定情報登録内容確認部と、共通設定情報送信結果受信部とを備え、
共通設定情報登録内容確認部は、共通設定情報送信部へ、各検査装置に登録されている現在の共通設定情報の問合せ指示を発行し、検査装置から検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して問い合わせ応答結果を受信し、問合せ応答結果を設定情報管理部が管理している情報と検査装置情報管理部が管理している情報とに基づいて正しい共通設定情報と照合することにより整合しているのか不整合なのかを示す照合結果を導出し、照合結果が不整合となった検査装置へ、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して、共通設定情報管理部が管理している情報と検査装置情報管理部が管理している情報とに基づいて、正しい共通設定情報に更新するよう通知する更新情報通知を、この検査装置へ送信し、
共通設定情報送信部は、問合せ指示を受信して、各検査装置通信部を介して各検査装置へ問合せを送信することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【0017】
また請求項8に係わる発明では、共通設定情報登録内容確認部と、共通設定情報送信結果受信部とを備え、
共通設定情報登録内容確認部は、検査装置から、検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して、最新の共通設定情報の問合せを受信すると、最新の共通設定情報を、共通設定情報管理部で管理している情報と検査装置情報管理部で管理されている情報とに基づいて取得して、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して検査装置へ応答することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システムとしたものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、複数の検査装置に共通して登録されている共通設定情報の管理を自動で行うことが可能となり、作業負荷の軽減、および、作業ミスによる品質情報異常品の発生を抑止することが可能となるという効果がある。
【0019】
また本願発明は、更新情報通知による検査装置の共通設定情報更新の失敗時や、検査装置の故障による設定情報飛びが発生した際に、作業員へのアナウンスや、再び検査装置へ更新情報通知の送信を行うことで、異常状態からの確実な復旧が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】カラーフィルターのパネルの配置例を示す図。
【図2】本発明のシステム構成例を示す図。
【図3】パネル情報表の例を示す図。
【図4】検査エリア情報表の例を示す図。
【図5】ピッチ情報表の例を示す図。
【図6】不良モード情報表の例を示す図。
【図7】送信先定義情報表の例を示す図。
【図8】送信情報定義情報表の例を示す図。
【図9】補正値情報表の例を示す図。
【図10】送信状態情報表の例を示す図。
【図11】設定状態情報表の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、カラーフィルター製造工場を例に、本発明の一実施形態を説明する。
【0022】
本発明は、図2に示すように、共通設定情報管理部と、検査装置情報管理部と、共通設定情報登録内容確認部と、共通設定情報送信部と、共通設定情報送信状態管理部と、共通設定情報送信結果受信部と、異常通知処理部と、検査装置通信部とを備えるコンピュータシステムである。
【0023】
共通設定情報管理部は、商品の仕様に関する情報や、不良モードに関する情報など、個々の検査装置に依存しない共通で設定が必要な共通設定情報を管理する。
【0024】
商品の仕様に関する情報には、パネル情報、検査エリア情報、ピッチ情報などがあり、これらパネル情報、検査エリア情報、ピッチ情報の管理例としては、それぞれ図3に示すようなパネル情報表、図4に示すような検査エリア情報表、図5に示すようなピッチ情報表で管理するものが挙げられる。
【0025】
不良モードに関する情報の管理例としては、図6に示すような不良モード情報表で管理するものが挙げられる。
【0026】
パネル情報表の項目としては、図3に示すように、商品を識別するための商品名称を記録する項目「商品名称」(項目「商品コード」でも良い)と、パネルを識別するためのパネル番号を記録する項目「パネル番号」と、それの左下隅のXY座標をそれぞれ記録する項目「座標(Start−X)」および項目「座標(Start−Y)」と、それの右上隅のXY座標をそれぞれ記録する項目「座標(End−X)」および項目「座標(End−Y)」と、そして、パネル情報の新規登録、変更、削除のいずれかが行われたのかを新規、変更、削除で区分して記録する項目「登録区分」と、それが行われた時間を記録する項目「最終更新時間」とが最低限あれば良く、それ以外の情報(得意先情報など)の項目は、自由に追加しても構わない。
【0027】
検査エリア情報表の項目としては、商品を識別するための商品名称を記録する項目「商品名称」(項目「商品コード」でも良い)と、検査エリアの四隅のXY座標をそれぞれ記録する項目「座標(LeftTop−X)」、項目「座標(LeftTop−Y)」、項目「座標(LeftBottom−X)」、項目「座標(LeftBottom−Y)」、項目「座標(RightTop−X)」、項目「座標(RightTop−Y)」、項目「座標(RightBottom−X)」および項目「座標(RightBottom−Y)」と、そして、検査エリア情報の新規登録、変更、削除のいずれかが行われたのかを新規、変更、削除で区分して記録する項目「登録区分」と、それが行われた時間を記録する項目「最終更新時間」とがあれば良い。
【0028】
ピッチ情報表の項目としては、図5に示すように、商品を識別するための商品名称を記録する項目「商品名称」(項目「商品コード」でも良い)と、ピッチ情報である、RGB各色の画素間隔をそれぞれ記録する項目「画素間隔(RED)」、項目「画素間隔(GREEN)」、項目「画素間隔(BLUE)」および積層PS配置間隔を記録する項目「積層PS配置間隔」と、そして、ピッチ情報の新規登録、変更、削除のいずれかが行われたのかを新規、変更、削除で区分して記録する項目「登録区分」と、それが行われた時間を記録する項目「最終更新時間」とがあれば良く、それ以外の情報(画素間隔(White)など)の項目は、必要に応じて追加しても構わない。
【0029】
不良モード情報表の項目としては、図6に示すように、不良を識別するための不良コードを記録する項目「不良コード」、不良の内容を示す不良名称を記録する項目「不良名称」、そして、不良モード情報の新規登録、変更、削除のいずれかが行われたのかを新規、変更、削除で区分して記録する項目「登録区分」と、それが行われた時間を記録する項目「最終更新時間」とが最低限あれば良く、それ以外の情報(不良の分類など)の項目は、自由に追加して構わない。尚、図6に示す例では、不良コード、不良名称は、不良の分類の情報を含んでおり、不良コード又は不良名称から、不良の分類の情報を得ることができる。また、不良分類の項目は、第一、第二、第三と分かれており、数字が大きくなる程、下位の分類となっている。
【0030】
共通設定情報管理部は、パネル情報、検査エリア情報、ピッチ情報、又は、不良モード情報を新規登録する場合、それぞれ、図3に示すパネル情報表、図4に示す検査エリア情報表、図5に示すピッチ情報表、図6に示す不良モード情報表において、それらの情報の新規登録を行い、項目「登録区分」に新規を記録し、項目「最終更新時間」に新規登録を行った時間を記録する。
【0031】
また共通設定情報管理部は、パネル情報、検査エリア情報、ピッチ情報、又は、不良モード情報を変更する場合、それぞれ、図3に示すパネル情報表、図4に示す検査エリア情報表、図5に示すピッチ情報表、図6に示す不良モード情報表において、それらの情報の変更を行い、項目「登録区分」に記録されている情報を変更に変え、項目「最終更新時間」に記録されている情報を、その変更を行った時間に変える。
【0032】
また共通設定情報管理部は、パネル情報、検査エリア情報、ピッチ情報、又は、不良モード情報を削除する場合、それぞれ、図3に示すパネル情報表、図4に示す検査エリア情報表、図5に示すピッチ情報表、図6に示す不良モード情報表において、それらの情報を削除することなくそのままにし、項目「登録区分」に記録されている情報を削除に変え、項目「最終更新時間」に記録されている情報を、その削除を行った時間に変える。
【0033】
検査装置情報管理部は、共通設定情報の送信先となる検査装置を定義する送信先定義情報、共通設定情報のうち、どの情報を検査装置に送信するかを定義する送信情報定義情報、検査装置の機差を補正するための補正値に係わる補正値情報など、個々の検査装置に係わる情報の管理を行う。
【0034】
送信先定義情報の管理例としては、図7に示すような送信先定義情報表で管理し、送信情報定義情報の管理例としては、図8に示すような送信情報定義情報表で管理し、補正値情報の管理例としては、図9に示すような補正値情報表で管理するのもが挙げられる。
【0035】
送信先定義情報表の項目としては、図7に示すように、送信先の検査装置を識別するための検査装置コードを記録する項目「検査装置コード」と、この検査装置が属するグルー
プを識別する検査装置グループを記録する項目「検査装置グループ」と、そして、この検査装置と通信する通信プロセス(検査装置通信部)を識別する通信プロセス番号を記録する項目「通信プロセス番号」とが最低限あれば良く、それ以外の情報(設置ライン情報など)の項目は、自由に追加して構わない。
【0036】
送信情報定義情報表の項目としては、どの分類の不良モード情報を、どの検査装置のグループへ送信するかの定義を管理するため、図8に示すように、不良を分類する不良分類を記録する項目「不良分類(第一)」、項目「不良分類(第二)」、および項目「不良分類(第三)」と、これらの不良分類で分類される不良モード情報を送信する検査機のグループを識別する送信検査装置グループを記録する項目「検査装置グループ」とがあれば良い。図8に示す例でも、図6に示す例と同様に、不良分類の項目は、第一、第二、第三と分かれており、数字が大きくなる程、下位の分類となっている。尚、設定情報の登録作業を簡素化するために、下位の不良分類に関してはワールドカードの使用も可能であり、図8に示す例では、ワイルドカードとして*を用いている。
【0037】
補正値情報表の項目としては、どの検査装置に対して、どの情報のどの項目について、いくらの補正をすべきかを管理するため、図9に示すように、検査装置を識別する検査装置コードを記録する項目「検査装置コード」、補正する情報がパネル、検査エリア、ピッチのいずれの情報であるかを区分して記録する項目「情報区分」、項目「情報区分」で示される区分の情報で補正される項目を記録する項目「情報詳細」、項目「情報詳細」で示される項目の補正値を記録する項目「補正値」があれば良い。図9に示す例では、項目「補正値」の項目は、項目「補正値1」と項目「補正値2」とに分かれ、項目「補正値1」は画像間隔(RED)のX方向の補正値を記録し、項目「補正値2」は画像間隔(RED)のY方向の補正値を記録しているが、項目は必要に応じて増やしても良い。
【0038】
共通設定情報管理部は、共通設定情報の新規登録、変更、或いは、削除といった更新を行った時、更新した共通設定情報が、パネル情報、検査エリア情報、又は、ピッチ情報の場合、検査装置情報管理部が管理している送信先定義情報に基づいて、送信対象検査装置を決定し、この送信対象検査装置に、検査装置情報管理部が管理している補正値情報に基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報に補正を施したものを新規登録又は削除するように通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に補正を施したものに変更するよう通知する更新情報通知を送信するよう指示する更新情報通知指示を発行し、共通設定情報送信部に対して送信する。ここで、更新情報通知には、パネル情報表、検査エリア情報表、又は、ピッチ情報表の各項目についての情報が含まれる。
【0039】
他方、更新した共通設定情報が不良モード情報の場合、検査装置情報管理部が管理している送信先定義情報と送信情報定義情報とに基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報を新規登録又は削除するように通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に変更するよう通知する更新情報通知を送信するよう指示する更新情報通知指示を発行し、共通設定情報送信部に対して送信する。ここで、更新情報通知には、不良モード情報表の各項目についての情報が含まれる。
【0040】
共通設定情報送信部は、更新情報通知指示を受信し、受信した更新情報通知指示に従い、各検査装置通信部を介して各検査装置へ更新情報通知を送信する共に、共通設定情報送信状態管理部および共通設定情報登録内容確認部にも、その更新情報通知を送信する。
【0041】
尚、検査装置へ更新情報通知を送信するのに用いる通信プロトコルは、FTP(ファイル転送プロトコル)やHSMS(高速SECSメッセージサービス)など、どのようなものでも良い。
【0042】
検査装置は、更新情報通知を受信し、この更新情報通知に基づいて、共通設定情報を更新し、この更新が成功したのか或いは失敗したのかを示す更新情報通知結果を、この更新情報通知結果が、どの検査装置に対するどの更新情報通知よるものかを示す情報とともに、送信状態情報として発行する。この送信状態情報は、検査装置から、検査装置通信部を介して共通設定情報送信結果受信部に送られ、最終的には共通設定情報送信状態管理部にて管理される。
【0043】
送信状態情報の管理例としては、図10に示すような送信状態情報表で管理するものが挙げられる。
【0044】
共通設定情報送信状態管理部では、どの検査装置に対するどの更新情報通知に基づく更新が、成功又は失敗したのかを管理できれば良い。そのため、送信状態情報表の項目としては、図10に示すように、更新した情報が、パネル、検査エリア、ピッチ、不良モードのいずれの情報であるのかを区分して記録する項目「情報区分」と、更新した情報が、パネル、検査エリア、ピッチといった商品の仕様に関する情報の場合に、商品を識別するための商品名称を記録する項目「商品名称」と、更新した情報が不良モード情報の場合に、不良モードを識別するための不良コードを記録する項目「不良コード」と、送信対象検査装置を識別する送信検査装置コードを記録する項目「送信検査装置コード」と、更新情報通知に基づく更新が成功したのか或いは失敗したのかを示す更新情報通知結果を記録する項目「更新情報通知結果」とが最低限あれば良い。
【0045】
共通設定情報送信状態管理部は、更新情報通知結果として失敗を検知した際に、異常通知処理部に対し、作業員へのアナウンスのためのメール配信指示やブザー発報指示を行う。そして、異常通知処理部は、これら指示に従って、これらメール配信やブザー発報を行う。
【0046】
共通設定情報送信状態管理部では、定期的に、図10に示すような送信状態情報表を監視し、更新に失敗した検査装置への更新情報通知があれば、共通設定情報送信部から受信した更新情報通知に基づいて、この検査装置に対して、更新情報通知の再送信を行う。再送信は、初回時と同じく、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して送信する。そして、共通設定情報送信状態管理部は、再度、送信状態情報を受信して、受信した送信状態情報に基づいて、送信状態情報表を変更する。
【0047】
本発明システムは、任意のタイミングで、各検査装置で登録されている共通設定情報と、共通設定情報管理部で管理されている情報との整合性確認を、検査装置情報管理部で管理している情報を考慮して行う機能を有する。本機能は、共通設定情報登録内容確認部に実装し、任意のタイミングで、共通設定情報送信部へ、各検査装置に登録されている現在の共通設定情報の問合せ指示を発行する。ここで、問合せ対象検査装置および問い合わせ内容は、共通設定情報送信部から受信した更新情報通知を用いて決定する。
【0048】
問合せ指示を受信した共通設定情報送信部は、各検査装置通信部を介して各検査装置へ問合せを送信する。
【0049】
検査装置は、問合せを受信し、この問合せに従って、この検査装置に登録されている共通設定情報を含む問い合わせ応答結果を発行する。この問合せ応答結果は、検査装置から検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して、共通設定情報登録内容確認部に送られ、共通設定情報登録内容確認部にて、共通設定情報管理部が管理している情報と、検査装置情報管理部で管理している情報とに基づいて正しい情報と照合することによりOK(整合)しているのかNG(不整合)なのかを示す照合結果を導出し、この照合結
果が、どの検査装置に登録されているどの設定情報のものかの情報とともに、設定状態情報として管理する。
【0050】
設定状態情報の管理例としては、図11に示すような設定状態情報表で管理するものが挙げられる。
【0051】
共通設定情報登録内容確認部では、どの検査装置に登録されているどの共通設定情報の照合結果が、OK(整合)又はNG(不整合)であったのかを管理できれば良い。そのため、設定状態情報表の項目としては、図11に示すように、照合した設定情報が、パネル、検査エリア、ピッチ、不良モードのいずれの情報かなのかを区分して記録する項目「情報区分」と、照合した設定情報が、パネル情報、検査エリア情報、ピッチ情報といった商品の仕様に関する情報の場合に、商品を識別するための商品名称を記録する項目「商品名称」と、照合した設定情報が不良モード情報の場合に、不良モードを識別するための不良コードを記録する項目「不良モード」と、問い合わせた検査装置を識別する検査装置コードを記録する項目「送信検査装置コード」と、照合の結果がOK(整合)或いはNG(不整合)なのかを示す照合結果を記録する項目「照合結果」とが最低限あれば良い。
【0052】
共通設定情報登録内容確認部は、照合結果がNGとなった際に、異常通知処理部に対し、作業員へのアナウンスのためのメール配信指示やブザー発報指示を行う。そして、異常通知処理部は、これら指示に従って、これらメール配信指示やブザー発報指示を行う。
【0053】
共通設定情報登録内容確認部は、照合結果がNG(不整合)となった検査装置の共通設定情報に対し、共通設定情報管理部が管理している情報と、検査装置情報管理部で管理している情報とに基づく正しい情報に更新するよう通知する更新情報通知を、この検査装置へ再送信する機能を有する。再送信は、初回時と同じく、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して行う。
【0054】
本発明システムは、各検査装置からの最新の共通設定情報の問合せに応答する機能を有する。各検査装置からの問合せは、検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して共通設定情報登録内容確認部に送られる。
【0055】
問合せを受けた共通設定情報登録内容確認部は、最新の共通設定情報を、共通設定情報管理部で管理している情報と、検査装置情報管理部で管理している情報とに基づいて取得して、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して各検査装置へ応答する。
【0056】
各検査装置では、応答された最新の共通設定情報に従い登録されている共通設定情報の更新を行う。
【0057】
本発明システムは、生産時に各検査装置にて変更された補正値(機差情報)を取得し、検査装置情報管理が補正値情報表で管理している補正値を変更する機能を有する。
【0058】
各検査装置にて変更された補正値(機差情報)は、検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して検査装置情報管理部へ送信される。
【0059】
検査装置情報管理部は、補正値情報表で管理している補正値を、受信した補正値(機差)で変更する。
【0060】
尚、必要に応じて、各検査装置にて変更された補正値(機差情報)を、補正値情報表に反映する、或いは、しないの設定を設けても良い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査装置情報管理部と、共通設定情報管理部と、共通設定情報送信部と、検査装置通信部とを備え、
検査装置情報管理部は、共通設定情報の送信先となる検査装置を定義する送信先定義情報を管理し、
共通設定情報管理部は、共通設定情報を管理し、共通設定情報の更新時、送信先定義情報に基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報を新規登録又は削除するよう通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に変更するよう通知する更新情報通知の送信対象検査装置を決定し、送信対象検査装置に、更新情報通知を送信するよう指示する更新情報通知指示を、共通設定情報送信部に対して発行し、
共通設定情報送信部は、更新情報通知指示に従って、検査装置通信部を介して、送信対象検査装置に、更新情報通知を送信することを特徴とする検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項2】
検査装置情報管理部は、検査装置の機差を補正するための補正値に係わる補正値情報を管理し、
前記更新情報通知は、補正値情報に基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報に補正を施したものを新規登録又は削除するよう通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に補正を施したものに変更するよう通知するものであることを特徴とする請求項1に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項3】
共通設定情報送信結果受信部を備え、
検査装置情報管理部は、検査装置から、検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して、変更された補正値を受信すると、管理している補正値情報を、この変更された補正値で変更することを特徴とする請求項2に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項4】
検査装置情報管理部は、検査装置のグループごとに、共通設定情報のうち、どの情報を送信するかを定義する送信情報定義情報を管理し、
共通設定情報管理部は、送信先定義情報と送信情報定義情報とに基づいて送信対象検査装置を決定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項5】
共通設定情報送信結果受信部と、共通設定情報送信状態管理部とを備え、
共通設定情報送信部は、更新情報通知を、共通設定情報送信状態管理部にも送信し、
共通設定情報送信結果受信部は、検査装置通信部を介して、検査装置からの更新情報通知結果を受信して共通設定情報送信状態管理部に送信し、
共通設定情報送信状態管理部は、更新情報通知結果として失敗を受信すると、共通設定情報送信部から受信した更新情報通知に基づいて、更新情報通知を、共通設定情報送信部及び検査装置通信部を介して、検査装置に再送信することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項6】
共通設定情報送信結果受信部と、共通設定情報送信状態管理部と、異常通知処理部を備え、
共通設定情報送信結果受信部は、検査装置通信部を介して、検査装置からの更新情報通知結果を受信して共通設定情報送信状態管理部に送信し、
共通設定情報送信状態管理部は、更新情報通知結果として失敗を受信すると、異常通知処理部に対して、作業員のアナウンスのためのメール配信指示或いはブザー発報指示を行
い、
異常通知処理部は、メール配信指示或いはブザー発報指示に従って、メール配信或いはブザー発報を行うことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項7】
共通設定情報登録内容確認部と、共通設定情報送信結果受信部とを備え、
共通設定情報登録内容確認部は、共通設定情報送信部へ、各検査装置に登録されている現在の共通設定情報の問合せ指示を発行し、検査装置から検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して問い合わせ応答結果を受信し、問合せ応答結果を設定情報管理部が管理している情報と検査装置情報管理部が管理している情報とに基づいて正しい共通設定情報と照合することにより整合しているのか不整合なのかを示す照合結果を導出し、照合結果が不整合となった検査装置へ、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して、共通設定情報管理部が管理している情報と検査装置情報管理部が管理している情報とに基づいて正しい共通設定情報に更新するよう通知する更新情報通知を、この検査装置へ送信し、
共通設定情報送信部は、問合せ指示を受信して、各検査装置通信部を介して各検査装置へ問合せを送信することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項8】
共通設定情報登録内容確認部と、共通設定情報送信結果受信部とを備え、
共通設定情報登録内容確認部は、検査装置から、検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して、最新の共通設定情報の問合せを受信すると、最新の共通設定情報を、共通設定情報管理部で管理している情報と検査装置情報管理部で管理されている情報とに基づいて取得して、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して検査装置へ応答することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項1】
検査装置情報管理部と、共通設定情報管理部と、共通設定情報送信部と、検査装置通信部とを備え、
検査装置情報管理部は、共通設定情報の送信先となる検査装置を定義する送信先定義情報を管理し、
共通設定情報管理部は、共通設定情報を管理し、共通設定情報の更新時、送信先定義情報に基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報を新規登録又は削除するよう通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に変更するよう通知する更新情報通知の送信対象検査装置を決定し、送信対象検査装置に、更新情報通知を送信するよう指示する更新情報通知指示を、共通設定情報送信部に対して発行し、
共通設定情報送信部は、更新情報通知指示に従って、検査装置通信部を介して、送信対象検査装置に、更新情報通知を送信することを特徴とする検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項2】
検査装置情報管理部は、検査装置の機差を補正するための補正値に係わる補正値情報を管理し、
前記更新情報通知は、補正値情報に基づいて、更新が新規登録又は削除の場合、新規登録又は削除された共通設定情報に補正を施したものを新規登録又は削除するよう通知し、更新が変更の場合、変更後の共通設定情報に補正を施したものに変更するよう通知するものであることを特徴とする請求項1に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項3】
共通設定情報送信結果受信部を備え、
検査装置情報管理部は、検査装置から、検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して、変更された補正値を受信すると、管理している補正値情報を、この変更された補正値で変更することを特徴とする請求項2に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項4】
検査装置情報管理部は、検査装置のグループごとに、共通設定情報のうち、どの情報を送信するかを定義する送信情報定義情報を管理し、
共通設定情報管理部は、送信先定義情報と送信情報定義情報とに基づいて送信対象検査装置を決定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項5】
共通設定情報送信結果受信部と、共通設定情報送信状態管理部とを備え、
共通設定情報送信部は、更新情報通知を、共通設定情報送信状態管理部にも送信し、
共通設定情報送信結果受信部は、検査装置通信部を介して、検査装置からの更新情報通知結果を受信して共通設定情報送信状態管理部に送信し、
共通設定情報送信状態管理部は、更新情報通知結果として失敗を受信すると、共通設定情報送信部から受信した更新情報通知に基づいて、更新情報通知を、共通設定情報送信部及び検査装置通信部を介して、検査装置に再送信することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項6】
共通設定情報送信結果受信部と、共通設定情報送信状態管理部と、異常通知処理部を備え、
共通設定情報送信結果受信部は、検査装置通信部を介して、検査装置からの更新情報通知結果を受信して共通設定情報送信状態管理部に送信し、
共通設定情報送信状態管理部は、更新情報通知結果として失敗を受信すると、異常通知処理部に対して、作業員のアナウンスのためのメール配信指示或いはブザー発報指示を行
い、
異常通知処理部は、メール配信指示或いはブザー発報指示に従って、メール配信或いはブザー発報を行うことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項7】
共通設定情報登録内容確認部と、共通設定情報送信結果受信部とを備え、
共通設定情報登録内容確認部は、共通設定情報送信部へ、各検査装置に登録されている現在の共通設定情報の問合せ指示を発行し、検査装置から検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して問い合わせ応答結果を受信し、問合せ応答結果を設定情報管理部が管理している情報と検査装置情報管理部が管理している情報とに基づいて正しい共通設定情報と照合することにより整合しているのか不整合なのかを示す照合結果を導出し、照合結果が不整合となった検査装置へ、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して、共通設定情報管理部が管理している情報と検査装置情報管理部が管理している情報とに基づいて正しい共通設定情報に更新するよう通知する更新情報通知を、この検査装置へ送信し、
共通設定情報送信部は、問合せ指示を受信して、各検査装置通信部を介して各検査装置へ問合せを送信することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【請求項8】
共通設定情報登録内容確認部と、共通設定情報送信結果受信部とを備え、
共通設定情報登録内容確認部は、検査装置から、検査装置通信部および共通設定情報送信結果受信部を介して、最新の共通設定情報の問合せを受信すると、最新の共通設定情報を、共通設定情報管理部で管理している情報と検査装置情報管理部で管理されている情報とに基づいて取得して、共通設定情報送信部および検査装置通信部を介して検査装置へ応答することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の検査装置における共通設定情報管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−88905(P2013−88905A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226772(P2011−226772)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
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