説明

検査装置

【課題】検査に必要な画像データを、撮影条件を変更しながら複数回撮影することにより、適正な画像データを用いた高精度な検査装置を得る。
【解決手段】撮影条件の異なる複数の画像を撮影する撮像手段2と、撮像手段2の撮影画像を複数の領域に分割して符号化する符号化手段3と、符号化手段3の符号化データを複数画像分だけ格納する記憶手段4と、記憶手段4に格納された符号化データを送信する送信手段5と、送信手段5からの符号化データを復号する復号手段9と、復号手段9により復号された画像から被写体の検査を行う検査手段10と、検査手段10からの検査命令および送信命令に応答して記憶手段4内の符号化データを検査手段10へ送信する制御手段6とを備える。検査手段10は、記憶手段4に格納された符号化データのうち、複数の画像データの中から任意の領域を指定して送信させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、撮影画像を使用した検査装置に関し、特に必要かつ最適な画像を得るための撮像制御技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、撮影画像を使用した検査装置として、カメラなどを含む撮像部で監査対象物を撮影し、パソコンなどの検査部に撮影した画像を検査部へ送信し、検査部で画像処理を行うことにより、撮影対象となる検査対象物の良品判定、位置決め、外観検査、文字判定などを行う技術が提案されている。
【0003】
しかしながら、撮像素子としてCCDやCMOSイメージセンサなどを用いた撮像装置においては、撮像素子の特性上、撮影した画像のダイナミックレンジが人間の目に比べて狭いという問題がある。
【0004】
また、撮影画像を使用した検査装置においては、撮影時の露光時間や、光源の強さなどの撮影条件を固定するのが一般的であるが、撮像素子のダイナミックレンジが狭いので、検査対象物によっては露光時間などの撮影条件を変えないと、検査に必要な情報が適正に撮影されず、正確に検査を行うことができないという問題がある。
【0005】
そこで、長時間露光画像と短時間露光画像とを合成して、ダイナミックレンジを拡大した合成画像を生成するという技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
ダイナミックレンジの拡大は、写真のように画像全体を人間が見る目的には有効な手段であるが、検査装置では、検査対象物が特定の領域の場合があり、特定の領域の階調さえ再現されていればよい場合がある。
【0006】
特許文献1に記載のダイナミックレンジ拡大手段では、全体の階調再現性を得ようとするために、必要な領域の階調が犠牲になり、必要な領域の階調が再現できないという問題が発生する。
【0007】
また、露光時間を変えて複数回撮影することによりダイナミックレンジの狭さをカバーしようとした場合、カメラを複数台用意してそれぞれ異なる露光条件で撮影する方法、または、1台のカメラで露光条件を変えて複数回撮影する方法、などが考えられる。
しかし、カメラを複数台容易した場合には、設備費用が高くなるという問題がある。また、1台のカメラで露光条件を変えて複数回撮影した場合でも、画像を複数枚分送信する必要があるので、送信時間および画像処理時間が増加するという問題が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第3801126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の検査装置は、特許文献1に記載のように、長時間露光画像と短時間露光画像とを合成してダイナミックレンジを拡大した合成画像を生成した場合には、全体の階調再現性を得るために、必要領域の階調が犠牲になり必要領域の階調が再現できないという課題があった。
また、露光時間を変えて複数回撮影するために、カメラを複数台用意した場合には設備費用が高くなり、1台のカメラで露光条件を変えて複数回撮影した場合には、送信時間および画像処理時間が増加するという課題があった。
【0010】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、検査に必要な最適な画像を高速に取得する検査装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る検査装置は、製品の製造工程中または完成後にて製品を被写体として撮影する撮像部と、撮像部による撮像結果に基づき被写体を検査する検査部とからなる検査装置であって、撮像部は、撮影条件の異なる複数の画像として被写体を撮影する撮像手段と、撮像手段により撮影された被写体の撮影画像を複数の領域に分割して符号化する符号化手段と、符号化手段からの符号化データを複数の撮影画像分だけ格納する記憶手段と、記憶手段に格納された符号化データを送信する送信手段と、撮像手段、符号化手段、記憶手段および送信手段を制御する制御手段と、備え、検査部は、送信手段から送信された符号化データを受信して画像に復号する復号手段と、制御手段に対する検査命令および送信命令を生成するとともに、復号手段により復号された画像に基づき被写体の検査を行う検査手段と、を備え、制御手段は、検査手段からの検査命令に応答して被写体の撮像処理を行うとともに、送信命令に応答して記憶手段内の符号化データを、送信手段を介して復号手段へ送信し、検査手段は、検査命令および送信命令により、記憶手段に格納された複数の画像の中から任意の領域に対応した符号化データを指定して送信させるものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、撮像部にて検査対象となる被写体を撮影し、撮影画像を検査部に送信し、検査部にて画像処理を実行した結果、撮影画像の撮影条件が悪くて検査不可となった場合には、検査に必要な任意の領域で異なる露光条件で撮影した画像を撮像部から送信させることができるので、検査に必要な最適な画像を高速に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の実施の形態1に係る検査装置の機能構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1によるシステム全体の動作を概略的に示すフローチャートである。
【図3】図2内の撮像処理を詳細に示すフローチャートである。
【図4】図1内の記憶手段に格納される符号化データのイメージを示す説明図である。
【図5】図2内の検査処理を詳細に示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態1により露光条件を変えて3枚撮影した場合の画像イメージを示す説明図である。
【図7】この発明の実施の形態1において撮影画像から任意の領域の画像データのみを送信するイメージを示す説明図である。
【図8】この発明の実施の形態2に係る検査装置を概略的に示す側面図である。
【図9】この発明の実施の形態2による撮像処理を詳細に示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態2において撮影画像から任意の領域の画像データのみを送信するイメージを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る検査装置の機能構成を概略的に示すブロック図である。
図1において、検査装置は、カメラなどを含む撮像部1と、ローカルエリアネットワーク(以下、「LAN」という)などの送信媒体7と、パソコンなどからなる検査部8と、を備えている。検査部8は、送信媒体7を介して撮像部1に接続されている。
【0015】
撮像部1は、撮像手段2と、符号化手段3と、記憶手段4と、送信手段5と、制御手段6と、を備えている。
一方、検査部8は、復号手段9と、検査手段10と、を備えている。
【0016】
撮像部1内の撮像手段2は、CCDカメラやCMOSイメージセンサ(撮像素子)などにより構成されている。
符号化手段3は、撮像手段2で撮影した画像をデジタルデータに変換し、複数の領域に分割して符号化データを生成する。
【0017】
記憶手段4は、大容量メモリからなり、符号化データを複数の画像枚数分だけ記憶可能に構成されている。
送信手段5は、記憶手段4内に格納された符号化データを、送信媒体7を介して検査部8内の復号手段9に送信する。
【0018】
撮像部1内の制御手段6は、撮像手段2、符号化手段3、記憶手段4および送信手段5を制御しており、検査部8内の検査手段10からの検査命令に応答して被写体の撮像処理を行うとともに、送信命令に応答して、復号手段9に送信する画像(符号化データ)を制御する。
【0019】
検査部8内の復号手段9は、撮像部1から受信した符号化データを画像に復号する。
検査手段10は、復号された画像データに画像処理を施して検査を行い、検査結果を出力するとともに、エラー発生時(検査不可時)にはエラー出力を行う。
【0020】
次に、図2を参照しながら、この発明の実施の形態1による動作について説明する。
図2はこの発明の実施の形態1によるシステム全体の動作を概略的に示すフローチャートである。
【0021】
図2において、まず、撮像部1内の制御手段6は、検査手段10から検査命令を受信したか否かを判定し(ステップS11)、受信していない(すなわち、No)と判定されれば、検査命令を受信するまでステップS11を繰り返し実行する。
【0022】
一方、ステップS11において、検査命令を受信した(すなわち、Yes)と判定されれば、撮像部1による撮像処理を実行し(ステップS12)、続いて、検査部8による検査処理を実行する(ステップS13)。
【0023】
ステップS12において、撮像手段2(CCDカメラやCMOSイメージセンサなど)で撮影された画像は、符号化手段3によりデジタルデータに変換された後、複数の領域に分割されて符号化データとなり、符号化手段3からの符号化データは、記憶手段4に格納される。
【0024】
なお、撮像手段2は、露光制御手段を備えており、露光制御手段は、検査手段10および制御手段6の制御下で、被写体(製品)の撮影条件として露光条件を可変制御して連続的に撮影する機能を有する。
したがって、記憶手段4は、撮像手段2で露光条件を変えながら連続撮影した複数の撮影画像分の符号化データを格納するために、十分に大きい記憶容量を有している。
【0025】
送信手段5は、送信媒体7を介して、検査部8から要求された符号化データを検査部8内の復号手段9に送信する。
なお、送信手段5および送信媒体7としてLANなどを使用することにより、1つの検査部8に複数の撮像部1を接続する構成とすることができる。
【0026】
ステップS13において、検査部8は、撮像部1から送信された符号化データを、復号手段9で復号して画像化し、検査手段10で画像処理を行い、良品判定、位置決め、外観検査、文字判定などを行う。
【0027】
最後に、撮像部1内の制御手段6は、検査手段10から終了命令を受信したか否かを判定し(ステップS14)、受信していない(すなわち、No)と判定されれば、ステップS11に戻り、上記処理(ステップS11〜S13)を繰り返し実行する。
一方、ステップS14において、終了命令を受信した(すなわち、Yes)と判定されれば、図2の処理ルーチンを終了する。
【0028】
なお、一般に、製品の製造工程においては、作業指示や製品管理の情報が製品上に印字されていることが多く、製品上の文字を利用した検査や仕分けは、人間の目視で行われていることがある。
しかし、画像処理技術の向上により、文字を自動認識する技術が確立され、図1、図2に示すように、製造工程の自動化が進んでいる。
【0029】
次に、図1、図2とともに、図3〜図7を参照しながら、この発明の実施の形態1による検査処理の具体例について説明する
図3は図2内の撮像処理(ステップS12)を詳細に示すフローチャートであり、図5は図2内の検査処理(ステップS13)を詳細に示すフローチャートである。
【0030】
図4は記憶手段4に格納される符号化データのイメージを示す説明図であり、撮影条件(露光条件)の異なる3通りの画像(第1〜第3の画像)を、各画像上の認識情報(AB12)とともに示している。
この場合、認識情報(AB12)が比較的濃い場合を示している。
【0031】
また、図6は実際に露光条件を変えて3枚撮影した場合の第1〜第3の画像イメージを示す説明図であり、図7は撮影画像から任意の必要領域の画像データ(認識情報を含む画像データ)のみを送信するイメージを示す説明図である。
この場合、認識情報(AB12)が比較的薄い場合を示している。
【0032】
通常、製品の製造工程で使用される文字は、印刷文字、刻印文字、手書き文字に分けられるが、ここでは、製品に刻印された文字「AB12」を認識するという場合を例にとって説明する。
【0033】
図3において、まず、撮像部1内の撮像手段2は、任意に設定された露光条件A(通常の露光時間)で第1の画像を撮影し、符号化手段3は、アナログ信号の分割、符号化および合体処理を行い、符号化データA(デジタルデータ)へ変換して記憶手段4に格納し、送信手段5は、記憶手段4内の符号化データAを検査部8へ送信する(ステップS21)。
【0034】
ステップS21において、撮像手段2による第1の画像取得時の露光条件Aは、検査対象物を適正な露光条件で撮影可能な通常の露光時間に設定されている。
符号化手段3によるデジタルデータは、複数の領域に分割され、分割画像ごとに符号化された後、記憶手段4に格納される。また、第1の画像の符号化データAは、画像データ格納処理と同時に、送信手段5により検査部8内の復号手段9へ送信される。
なお、符号化手段3による分割領域の大きさは、固定されるものではなく、任意に設定可能である。
【0035】
続いて、撮像手段2は、第1の画像の撮影処理(ステップS21)の直後に、露光条件B(通常よりも長めの露光時間)で第2の画像を撮影し、符号化手段3は、アナログ信号の分割、符号化および合体処理を行い、符号化データB(デジタルデータ)へ変換して記憶手段4に格納する(ステップS22)。
【0036】
また、撮像手段2は、第2の画像の撮影処理(ステップS22)の直後に、露光条件C(通常よりも短めの露光時間)で第3の画像を撮影し、符号化手段3は、アナログ信号の分割、符号化および合体処理を行い、符号化データC(デジタルデータ)へ変換して記憶手段4に格納する(ステップS23)。
【0037】
ステップS22、S23において、第2および第3の画像(アナログ信号)は、それぞれ、符号化手段でデジタルデータに変換され、複数の領域に分割され、分割画像ごとに符号化された後、記憶手段4に格納される。
このように、検査部8への第1の画像の送信処理直後の第2、第3の画像を撮影中(ステップS22、S23)に、検査部8においては、画像処理ステップS13(図5)を行うことができる。
【0038】
図4は符号化手段3により作成された符号化データのイメージを示しており、露光条件A〜Cによる第1〜第3の画像の符号化データが示されている。
図4において、第1〜第3の画像には、製品に刻印された文字「AB12」が含まれており、第1の画像に比べて、第2の画像は明るく撮影され、第3の画像は暗く撮影されている。
【0039】
図5において、検査部8内の復号手段9は、図4内の第1の画像の符号化データAを受信して第1の画像に復号し、検査手段10は、画像処理により文字部(AB12)の位置を認識する(ステップS31)。
以下、検査部8内の検査手段10は、ステップS31の認識結果(文字部の位置)を用いて、あらかじめ決められたアルゴリズムに基づき、ステップS32〜S38の検査処理を実行する。
【0040】
まず、第1の画像の認識結果に基づき、文字部において文字認識が不可の画像であるか否か、または、検査に適さない画像であるか否かを判定する(ステップS32)。
たとえば、ステップS31の認識処理によって得られた文字部の位置情報が、図4内の「AB12」のように、英文字および数値情報であり、かつ、ある決められた範囲内に位置していれば合格とし、それ以外では不合格とする。
【0041】
ステップS32において、第1の画像が文字認識可能な画像であり、かつ検査に適した画像である(すなわち、No)と判定されれば、検査手段10は、直ちに検査を実行して(ステップS37)、図5の処理ルーチンを終了する。
【0042】
たとえば、最初に送られる第1の画像が、図4内の第1の画像のように、文字認識のための特徴点レベルがある基準レベルに達していれば、検査手段10は、第1の画像を利用して即座に検査処理(ステップS37)を行うことができる。
この場合、第2、第3の画像は不要となるので、検査手段10側に送信されず記憶手段4側にて破棄される。
【0043】
一方、ステップS32において、第1の画像が文字認識不可の画像であるか、または、検査に適さない画像である(すなわち、Yes)と判定されれば、検査手段10は、露光条件Bによる第2の画像の符号化データBのうちの文字部分のデータ送信を制御手段6に要求して、符号化データBの文字部分データを取得し、符号化データBにより文字部を認識する(ステップS33)。
【0044】
たとえば、第1の画像において、文字認識のための特徴点レベルが、ある基準に達していなければ、検査部8内の検査手段10は、撮像部1内の制御手段6に対し、第2の画像(露光条件B)の符号化データBを検査部8に送信するための送信命令を出力する。
【0045】
続いて、上記ステップS32と同様に、第2の画像の認識結果に基づき、文字認識が不可の画像であるか否か、または、検査に適さない画像であるか否かを判定し(ステップS34)、文字認識可能な画像であり、かつ検査に適した画像である(すなわち、No)と判定されれば、検査手段10は、検査を実行して(ステップS37)、図5の処理ルーチンを終了する。
【0046】
一方、ステップS34において、第2の画像が文字認識不可の画像であるか、または、検査に適さない画像である(すなわち、Yes)と判定されれば、検査手段10は、露光条件Cによる第3の画像の符号化データCのうちの文字部分のデータ送信を制御手段6に要求して、符号化データCの文字部分データを取得し、符号化データCにより文字部を認識する(ステップS35)。
【0047】
続いて、上記ステップS32、S34と同様に、第3の画像の認識結果に基づき、文字認識が不可の画像であるか否か、または、検査に適さない画像であるか否かを判定し(ステップS36)、文字認識可能な画像であり、かつ検査に適した画像である(すなわち、No)と判定されれば、検査手段10は、検査を実行して(ステップS37)、図5の処理ルーチンを終了する。
【0048】
一方、ステップS36において、第3の画像が文字認識不可の画像であるか、または、検査に適さない画像である(すなわち、Yes)と判定されれば、検査手段10は、エラーフラグを立ててエラー発生を示す出力を行い(ステップS38)、図5の処理ルーチンを終了する。
【0049】
認識情報「AB12」が刻印文字の場合、材料の文字部分を凹ませて印字するので、文字部分および背景部分の素材が同一であり、照明により文字を浮き上がれせる必要があるうえ、刻印する強さによって見え方が異なるので、印刷文字よりも文字内容の認識が難しい。
【0050】
したがって、図6に示すように文字が薄い場合には、第3の画像(露光条件C)では言うまでもなく、第1の画像(露光条件A)であっても、文字の位置は特定可能であるものの、文字内容までは認識できない可能性がある。
【0051】
そこで、検査手段10は、第1の画像の文字認識が不可であれば、露光条件の異なる第2の画像を取得して、検査実行の可否判定(ステップS34)を行う。
つまり、検査部8内の検査手段10は、第1の画像において、文字認識のための特徴点レベルがある基準に達していなければ、撮像部1内の制御手段6に対して、第2の画像を検査部8に送信するための送信命令を出力する。
【0052】
図6において、第2の画像は、第1の画像とは露光条件が異なり、明るく撮影されているので、文字部分も明るくなり文字内容を認識することができる。
図7においては、検査部8に送信される第2の画像(図6)の文字部分のみの画像データが示されている。
【0053】
撮像部1内の記憶手段4から送信手段5を介して得られた第2の画像(図6)は、復号手段9で復号された後、検査手段10により認識された範囲での文字内容の判定を行う。
このように、通常の露光条件Aによる第1の画像では検査不可の場合であっても、必要最小限の画像の再取得および最小限の再認識処理を行うことにより、自動検査が高速でかつ継続的に実行可能となる。
【0054】
また、撮像部1から検査部8へ送信される画像データは符号化されていることから、符号化されていない場合に比べて、データ量が少なくなるので、送信時間を短縮することが可能になるという利点がある。
【0055】
また、第1の画像の文字部認識処理(ステップS31)により、文字位置は認識されているので、第2の画像以降の送信処理(ステップS33、S35)においては、検査に必要な文字部分のみを送信すればよく、これにより、さらにデータ量を軽減することが可能となり、送信時間が短くなるという利点がある。
さらに、検査手段10による第2の画像の画像処理は、文字部分の領域のみを行うのみでよいので、画像処理に要する時間も短縮することができる。
【0056】
なお、上記説明では、通常の露光条件Aによる第1の画像では、暗すぎて文字内容の認識が不可の場合に、第2の画像に基づき検査を実行したが、逆に、通常の露光条件Aによる第1の画像では、明るすぎて文字内容の認識が不可の場合には、露光条件Cによる第3の画像に基づき検査を実行することができる。
また、露光条件A〜Cを変えて3回の撮影を行う例を示したが、撮影回数は任意に設定可能であり、露光条件を4回以上に可変設定して撮影してもよい。
【0057】
また、図6内の第1の画像が検査不可の場合に、第2の画像のうちの画像検査に最小限必要な文字部分のみの画像データ(図7)を使用したが、図6内の第2の画像をそのまま使用してもよい。
さらに、製造工程中の製品を被写体として撮影して検査する場合を例にとって説明したが、完成後の製品を被写体として検査してもよい。
【0058】
以上のように、この発明の実施の形態1(図1〜図7)に係る検査装置は、製品の製造工程中または完成後にて製品を被写体として撮影する撮像部1と、撮像部1による撮像結果に基づき被写体を検査する検査部8と、を備えている。
【0059】
撮像部1は、撮影条件の異なる複数の画像として被写体を撮影する撮像手段2と、撮像手段2により撮影された被写体の撮影画像を複数の領域に分割して符号化する符号化手段3と、符号化手段3からの符号化データを複数の撮影画像分だけ格納する記憶手段4と、記憶手段4に格納された符号化データを送信する送信手段5と、撮像手段2、符号化手段3、記憶手段4および送信手段5を制御する制御手段6と、を備えている。
【0060】
検査部8は、送信手段5から送信された符号化データを受信して画像に復号する復号手段9と、制御手段6に対する検査命令および送信命令を生成するとともに、復号手段9により復号された画像に基づき被写体の検査を行う検査手段10と、を備えている。
【0061】
制御手段6は、検査手段10からの検査命令に応答して被写体の撮像処理を行うとともに、送信命令に応答して、記憶手段4内の符号化データを、送信手段5を介して復号手段9へ送信し、検査手段10は、検査命令および送信命令により、記憶手段4に格納された複数の画像の中から任意の領域に対応した符号化データを指定して送信させる。
【0062】
また、制御手段6は、検査手段10からの検査命令に応答して、記憶手段4内の符号化データのうち第1の撮影条件に基づく画像の少なくとも一部からなる第1の画像データ(第1の画像)を、送信手段5を介して復号手段9へ送信し、検査手段10は、第1の画像データが検査に適しているか否かを判定して、第1の画像データが検査に適している場合には、第1の画像データを復号した画像に基づき被写体の検査を行う。
【0063】
一方、検査手段10は、撮像部1から最初に送信された第1の画像データが検査に適していない場合には、制御手段6に対する送信命令を生成し、記憶手段4に格納された複数の画像の中から第2の撮影条件に基づく領域を指定して第2の画像データ(第2の画像)を送信させる。
制御手段6は、検査手段10からの最初の検査命令に応答して、撮影条件の異なる複数の画像を連続的に撮像して、記憶手段4に格納する。
【0064】
制御手段6は、撮影条件として撮像手段2の露光条件を制御する露光制御手段を含み、撮像手段2は、露光条件の異なる複数の画像を撮影する。
このように、露光条件を変えることにより、検査のためのより最適な画像を得ることができる。
【0065】
符号化手段3は、複数の領域に分割した部分画像の分割サイズを設定する分割サイズ設定手段を含む。また、送信手段5および送信媒体7は、LANインターフェース手段からなる。
【0066】
この発明の実施の形態1によれば、撮像部1にて検査対象となる被写体を撮影し、撮影画像を検査部8に送信し、検査部8にて画像処理を行い、撮影画像の撮影条件が悪くて検査不可であった場合には、検査に必要な任意の領域で異なる露光条件で撮影した画像を撮像部から送信させるので、検査に必要な最適な画像を高速に得ることができる。
【0067】
すなわち、上記構成により、撮影後に任意の位置で任意の露出条件の画像を再現することができ、必要な部分のみ復号化して表示または画像解析するができる。
また、撮影条件の異なる第1および第2の画像から特定部分の画像データ(図7)のみを復号化するのみでよいので、解析処理を高速に行うことができる。
【0068】
すなわち、任意の位置かつ任意の露光条件の画像を再取得可能なので、適正露光の画像でない場合でも、自動検査を高速に行うことができる。
また、検査に必要な部分を検出することで、用途に応じた最適な分割サイズを設定することができる。
【0069】
また、検査部8へ送信される画像データが符号化されていることにより、画像データを格納しておく記憶手段のメモリサイズが符号化されていない画像データを格納する場合に比べて大きく削減することができる。特に、利用するメモリ量や処理する演算装置に制限がある装置では有効となる。
【0070】
また、画像データの符号化によりデータサイズが少なくなるので、LANなどの通信手段を使用する場合に、送信時間の短縮、通信帯域の削減というメリットが得られる。
また、必要最小限の符号化データを送信するので、ネットワーク(送信手段5および送信媒体7)に対し、不要なトラフィック量増加を抑制することができる。
【0071】
また、前述(図5)のように、検査部8(検査手段10)側では、取得画像の良否判定や、必要部分の画像データの置換制御および検査などが行われるが、撮像部1(撮像手段2)側では、画像のリアルタイム送信処理および複数画像の一時記憶処理を行う程度であり、制御負荷が軽くて済む。
【0072】
つまり、検査手段10として安価で性能のよい汎用のパーソナルコンピュータを用い、また、撮像手段2(カメラ)側は低価格で製作することが可能なので、複数のカメラを接続して使用する場合などは、トータルで安価なシステムを構築できるメリットもある。
【0073】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1(図1〜図7)では、撮像手段2(撮像素子)の露光時間を変更することにより撮影条件を変更したが、図8のように、検査対象物14に対する光源として照明11、12を設け、照明11、12の点灯強度(照明条件)を切替えることにより撮影条件を変更してもよい。
【0074】
図8はこの発明の実施の形態2に係る検査装置を概略的に示す側面図であり、コンベア13により検査対象物14が撮像手段2(カメラ)の下に順次に運ばれる場合の構成例を示している。
図8において、前述(図1参照)と同様のものついては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。また、撮像部1および検査部8の各機能構成は、図1に示した通りである。
【0075】
次に、図1とともに、図9を参照しながら、図8に示したこの発明の実施の形態2による動作について説明する。
図9はこの発明の実施の形態2による撮像処理を詳細に示すフローチャートであり、ステップS41〜S43は、前述(図3参照)のステップS21〜S23に対応している。
【0076】
図9において、まず、撮像手段2(カメラ)の撮影範囲内に検査対象物14が移動してくると、撮像部1内の制御手段6(図1参照)は、検査部8からの検査命令に応答して、照明条件D(通常の照明強度)で照明11、12を点灯駆動して第1の画像を撮影し、符号化手段3は、アナログ信号の分割、符号化および合体処理を行い、符号化データD(デジタルデータ)へ変換して記憶手段4に格納し、送信手段5は、記憶手段4内の符号化データDを検査部8へ送信する(ステップS41)。
【0077】
ステップS41において、第1の画像取得時の照明11、12による照明条件Dは、検査対象物14を適正に撮影可能な通常の点灯強度に設定されている。
符号化手段3によるデジタルデータは、複数の領域に分割され、分割画像ごとに符号化された後、記憶手段4に格納される。また、第1の画像の符号化データDは、画像データ格納処理と同時に、送信手段5により検査部8内の復号手段9へ送信される。
【0078】
続いて、制御手段6は、照明11、12を第1の画像撮影時よりも強めの照明条件Eで点灯駆動し、明るい環境下で検査対象物14の第2の画像を撮影し(ステップS42)、さらに、照明11、12を第1の画像撮影時よりも弱めの照明条件Fで点灯駆動し、暗い環境下で検査対象物14の第3の画像を撮影する(ステップS43)。
【0079】
このように、照明11、12の明るさを変更しながら、3枚の画像を連続して撮影し、明るさの異なる3枚の画像を記憶手段4に格納することにより、前述(実施の形態1)の露光時間を変更した場合と同様に、撮影条件の異なる複数の画像を得ることができる。
以下、検査部8において、検査手段10は、前述(図5参照)と同様の検査処理を実行し、必要に応じて撮影条件の異なる画像データを撮像部1から取得する。
【0080】
なお、上記説明では、照明11、12の点灯強度を切替えて撮影条件を変更したが、これに限定されることはなく、たとえば、照明11、12に可動機構(図示せず)を設け、照明11、12の照射角度を変更してもよく、照明11、12の出射光を変更してもよい。
【0081】
次に、図10を参照しながら、具体例として、りんごの選別を行う検査装置について説明する。
図10は撮影画像から任意の必要領域の画像データのみを送信するイメージを示す説明図であり、検査対象物14(被写体)が「りんご」の場合を示している。
【0082】
この場合、照明11、12のうち、一方の照明11の出射光を「可視光」とし、他方の照明12の出射光を「赤外光」とする。ここで、異物検査などに有効な赤外光は、撮影した画像がモノクロであるという欠点も有する。
【0083】
いま、一例として、検査内容をりんごの色検査とし、りんごに異物が付着しているか否かを検査するものとする。このとき、可視光を出射する照明11のみでは、色検査は可能であるものの異物検査の精度が低下する。逆に、赤外光を出射する照明12のみでは、異物検査の精度は向上するものの、色検査は不可能となる。
【0084】
そこで、検査対象物14として「りんご」を選択した場合には、赤外光を出射する照明12を用い、撮影条件の異なる画像の取得処理として、まず、可視光を出射する照明11のみを点灯して照明12を消灯し、第1の画像を撮影する。続いて、照明11を消灯して照明12のみを点灯し、第2の画像を撮影する。
【0085】
これにより、第1の画像は、可視光で撮影されたカラー画像となり、第2の画像は、赤外光で撮影されたモノクロ画像となる。
撮像部1は、まず、第1の画像を検査部8に送信し、検査部8内の検査手段10は、第1の画像から、りんごの位置を認識した後、色検査を行う。
【0086】
続いて、撮像部1は、第2の画像を検査部8に送信し、検査部8内の検査手段10は、第2の画像から、りんごの表面上の異物検査を行う。
このとき、検査部8への第1の画像の送信時に、りんごの位置が特定されているので、検査手段10は、第2の画像のうちの、りんご部分の画像(図10)のみを受信して、異物15(または、キズ)の有無を検査する。
【0087】
このように、照明11、12の出射光の種類を変えることにより、異なる撮影条件の画像データに基づく検査が可能となる。
また、第2の画像としては、りんご部分の画像(図10)のみを抽出して送信すればよいので、送信時間および画像処理時間を短縮することができる。
【0088】
なお、他の構成例として、可視光を出射する照明11、12を用い、照明11、12の点灯および消灯をそれぞれ制御することにより、被写体に照射される光の角度を変更する構成も考えられる。
このように、照射角度を変更する構成も、りんごの選別を行う検査装置に適用可能であり、りんご表面上のキズの有無や、りんご表面上に異物15が付着しているか否かを検査することができる。
【0089】
以下、照明11、12の点灯/消灯制御により、検査対象物14に対する光の照射角度を変更する場合の検査処理について説明する。
たとえば、リンゴ表面において、キズの方向や深さは一定でなく、1つの方向に光を照射する照明のみでは、十分な輝度差が得られず、被写体の検査としての精度が低下する可能性がある。
【0090】
そこで、まず、撮像部1内の制御手段6は、照明11のみを点灯して照明12を消灯し、第1の画像を撮影するとともに符号化して記憶手段4に格納したうえで、第1の画像の符号化データを検査部8へ送信する。
【0091】
次に、制御手段6は、照明11を消灯して照明12のみを点灯し、第2の画像を撮影するとともに、符号化データとしたうえで記憶手段4に格納する。
このときの符号化とは、前述の実施の形態1で説明した通り、複数の領域に分割したうえで分割画像ごとに符号化されるものである。
【0092】
この場合、検査部8内の検査手段10は、まず、第1の画像で検査を行う。
第1の画像は、照明11の方向(図10に示したリンゴに対して図中の右側)から光が照射されるので、りんごの右側付近に存在するキズに対しては、ほぼ垂直に光が照射されることになり、輝度差が生じにくい。
【0093】
よって、検査手段10は、第1の画像において十分な輝度差が得られず、何かキズらしいものが存在するものの断定することができないなど、高精度の検査が不可能と判定した場合には、制御手段6に対して第2の画像の送信命令を出力する。
このとき、検査手段10は、すでにリンゴの位置判定は完了しているので、リンゴ部分に相当する部分の画像(図10)のみを送信するように制御手段6に要求する。
【0094】
次に、検査手段10は、第2の画像で検査を行う。
第2の画像は、照明12のみを点灯した条件で撮像されており、右側にキズを有するリンゴ(図10)に対して、図中の左側から斜めの角度で光が照射されることになる。
したがって、りんごの右側に位置するキズ部の輝度差が、第1の画像の場合よりも大きく生じることになり、確実にキズを判定することができる。
【0095】
このように、照明11、12による照射位置を変えて、検査対象物14に対する光の照射角度を変更することにより、高精度の外観検査が可能となる。
また、第2の画像としては、りんご部分の画像(図10)のみを送信すればよく、送信時間および画像処理時間を短縮することができる。
【0096】
なお、検査に使用されなかった第2または第3の画像は、記憶手段4からすぐに破棄せずに、記憶手段4に格納したままでもよく、また、記憶手段4のメモリ容量上限となった時点で、上書き消去されてもよいことは言うまでもない。
【0097】
また、具体的な検査対象は、上記実施の形態1、2で述べた文字や果実のみに限定されることはなく、各種の電子部品や自動車部品そのもの、または製品の組み立てライン上での外観検査や、人物を特定できる要素(人の顔、指紋、静脈または瞳)など、露光や照明条件を変化させることで最適な画像が得られるものであれば、いずれのものを検査対象としてもよく、前述と同等の作用効果を奏する。
【0098】
また、上記説明では、検査手段10による1回目の検査処理において、通常設定で撮影した第1の画像の全画面を使用したうえで、検査に適さないと判断した場合に、異なる条件で撮影された第2の画像のうちの一部の画像(図10)を用いて再度の検査処理を実行したが、使用データの前後関係(順序)や、撮像回数が上記具体例に限定されることはない。
【0099】
たとえば、送信時のトラフィックは若干増えるが、検査精度の向上を優先して、検査ごとに異なる条件で撮像されて記憶手段4に格納されたすべての画像データのすべてまたはその一部を利用して検査を実行してもよい。
また、検査処理のタイミングは、状況に応じて可変設定されたり、マニュアル設定が可能であったり、任意に選べることは言うまでもない。
【0100】
さらに、撮像部1および照明11、12を複数箇所に設置し、送信媒体7を介して検査部8と通信してもよい。この場合、複数の検査対象物14に対して同時に撮像処理を行うことが可能となる。
【0101】
以上のように、この発明の実施の形態2(図1、図8〜図10)による制御手段6は、撮影条件として撮像手段2の照明条件を制御する照明制御手段を含み、撮像手段2は、照明11、12の光量を変更すること、または複数の照明11、12から使用する照明を選択することにより、照明条件の異なる複数の画像を撮影する。
このように、照明条件を変えることにより、前述と同様に、検査のためのより最適な画像を得ることができる。
【符号の説明】
【0102】
1 撮像部、2 撮像手段、3 符号化手段、4 記憶手段、5 送信手段、6 制御手段、7 送信媒体、8 検査部、9 復号手段、10 検査手段、11 照明、12 照明、13 コンベア、14 検査対象物、15 異物(キズ)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品の製造工程中または完成後にて前記製品を被写体として撮影する撮像部と、前記撮像部による撮像結果に基づき前記被写体を検査する検査部とからなる検査装置であって、
前記撮像部は、
撮影条件の異なる複数の画像として前記被写体を撮影する撮像手段と、
前記撮像手段により撮影された前記被写体の撮影画像を複数の領域に分割して符号化する符号化手段と、
前記符号化手段からの符号化データを複数の撮影画像分だけ格納する記憶手段と、
前記記憶手段に格納された符号化データを送信する送信手段と、
前記撮像手段、前記符号化手段、前記記憶手段および前記送信手段を制御する制御手段と、備え、
前記検査部は、
前記送信手段から送信された符号化データを受信して画像に復号する復号手段と、
前記制御手段に対する検査命令および送信命令を生成するとともに、前記復号手段により復号された画像に基づき前記被写体の検査を行う検査手段と、を備え、
前記制御手段は、前記検査手段からの検査命令に応答して前記被写体の撮像処理を行うとともに、送信命令に応答して、前記記憶手段内の符号化データを、前記送信手段を介して前記復号手段へ送信し、
前記検査手段は、前記検査命令および送信命令により、前記記憶手段に格納された複数の画像の中から任意の領域に対応した符号化データを指定して送信させることを特徴とする検査装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記検査手段からの検査命令に応答して、前記記憶手段内の符号化データのうち第1の撮影条件に基づく画像の少なくとも一部からなる第1の画像データを、前記送信手段を介して前記復号手段へ送信し、
前記検査手段は、
前記第1の画像データが検査に適しているか否かを判定して、
前記第1の画像データが検査に適している場合には、前記第1の画像データを復号した画像に基づき前記被写体の検査を行い、
前記第1の画像データが検査に適していない場合には、前記制御手段に対する送信命令を生成し、前記記憶手段に格納された複数の画像の中から第2の撮影条件に基づく領域を指定して第2の画像データを送信させることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記検査手段からの検査命令に応答して、撮影条件の異なる複数の画像を連続的に撮像して、前記記憶手段に格納することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記撮像手段は、前記撮影条件として露光条件を制御する露光制御手段を含み、露光条件の異なる複数の画像を撮影することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の検査装置。
【請求項5】
前記撮像手段は、前記撮影条件として照明条件を制御する照明制御手段を含み、照明の光量を変更すること、または複数の照明から使用する照明を選択することにより、照明条件の異なる複数の画像を撮影することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の検査装置。
【請求項6】
前記符号化手段は、複数の領域に分割した部分画像の分割サイズを設定する分割サイズ設定手段を含むことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の検査装置。
【請求項7】
前記送信手段は、LANインターフェース手段からなることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−108794(P2013−108794A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252776(P2011−252776)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(591036457)三菱電機エンジニアリング株式会社 (419)
【Fターム(参考)】