説明

検索システム、検索システムの制御方法、およびそのプログラム

【課題】一連の検索を実行し既に検索された文書が存在する場合に、当該文書の閲覧状況を識別可能な状態で表示可能な検索システムを提供すること。
【解決手段】検索キーワードを受付けるキーワード受付手段と、受付けたキーワードにより文書の検索を行う第1の検索手段と、前記第1の検索手段による検索と関連する検索を行う第2の検索手段と、第1および第2の検索手段による検索結果および閲覧状況を記憶する検索結果記憶手段と、前記第1および第2の検索手段による検索結果の表示をそれぞれ制御する検索結果表示制御手段と、を有し、第2の検索手段による検索結果のうち、第1の検索手段による検索により閲覧された文書があるか否かを前記検索結果記憶手段に記憶された閲覧状態から判定し、閲覧済みの文書が存在する場合に文書を第2の検索手段による検索結果として既読状態で表示制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
検索システム、検索システムの制御方法、およびそのプログラムに関連し、特に検索システムによる検索結果、検索履歴を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年所望する文書を検索するシステムが提供されている。一般的な検索システムとして、文書データベースに保管されているファイルをキーワードにより検索するものや、インターネット上の文書を検索する検索エンジンによる検索システムなどが存在する。
【0003】
どちらの検索も、タイトルや本文などさまざまな条件で検索をすることが可能となっており、既読文書に対しては、色を変えるなどして、既読であることが分かる状態で表示されるようになっている。
【0004】
特許文献1では、共有文書を閲覧する際に閲覧文書の既読状態の変化に応じて、表示される閲覧記事の表示状態を差別化するシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−181376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1で提案されているシステムは、閲覧しようとした文書が選択された後、開かれている文書上で既読状態が表示されるものであり、閲覧する文書を開く前に既読かどうかの判定をすることが難しい。
また、所望の文書を検索する場合に、複数の観点から複数の検索を行うことがあるが、新しい検索を行った場合、既に閲覧した文書は閲覧の対象から外したい場合がある。
【0007】
一般的に利用されている検索システムなどでは、既読の文書を既読とわかる状態で表示することが行われているが、新しい検索を行った場合、既読かどうかを正確に表示されない場合がある。
【0008】
そこで、本発明は、一連の検索を実行し既に検索された文書が存在する場合に、当該文書の閲覧状況を識別可能な状態で表示可能な検索システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
検索キーワードを受付けるキーワード受付手段と、前記キーワード受付手段により受付けたキーワードにより文書の検索を行う第1の検索手段と、前記キーワード受付手段により受付けたキーワードにより前記第1の検索手段による検索と関連する検索を行う第2の検索手段と、前記第1および第2の検索手段による検索結果および閲覧状況を記憶する検索結果記憶手段と、前記第1および第2の検索手段による検索結果の表示をそれぞれ制御する検索結果表示制御手段と、を有し、前記検索結果表示制御手段は、前記第2の検索手段による検索結果のうち、前記第1の検索手段による検索により閲覧された文書があるか否かを前記検索結果記憶手段に記憶された閲覧状態から判定し、閲覧済みの文書が存在する場合に前記文書を前記第2の検索手段による検索結果として既読状態で表示制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
一連の検索を実行し既に検索された文書が存在する場合に、当該文書の閲覧状況を識別可能な状態で表示可能な検索システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態における検索システムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の実施形態における検索システムを適用可能な情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態における検索システムの機能構成の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における検索システムの第1の検索画面の一例を示すである。
【図5】本発明の実施形態における検索システムの第2の検索画面の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態における検索システムの検索結果DBの一例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態における検索システムの全体処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態における検索システムの検索処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態における検索システムの閲覧処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態における検索システムの第3の検索画面の一例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態における検索システムの画像オブジェクトによる演算処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態における検索システムの第1の演算結果の表示画面の一例を示す図である。
【図13】本発明の実施形態における検索システムの第2の演算結果の表示画面の一例を示す図である。
【図14】本発明の実施形態における検索システムの画像オブジェクトの重なりと演算式の対応の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態における検索システムの構成を示すシステム構成図である。
【0014】
検索条件の入力や検索結果の閲覧を行う、クライアント装置101と文書DBを有するサーバ装置102が通信ネットワーク500を介して通信可能な状態で接続されている。それぞれの装置は複数台数設置可能である。
【0015】
文書DBは、サーバ装置に記憶されているものをネットワークを介して利用するようにしてもよいし、クライアント装置に記憶されているものをローカルで利用するようにしてもよい。
【0016】
また、文書DBの検索を行う検索手段は、クライアント装置101に備えられていてもよいし、サーバ装置102に備えられていてもよいものとする。
【0017】
図2は、本発明の実施形態における検索システムを適用可能な情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【0018】
図2に示すように、システムバス211を介してCPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203、KBC(Keyboard Controller)204、DC(Display Controller)206、MC(Memory Controller)208、NW I/F(Network Interface)210などが接続された構成となる。
【0019】
CPU201は、ROM203の「プログラム用ROM」に記憶されたプログラムに基づいてシステムバス211に接続された各デバイスを制御し、情報処理装置全体を統括制御する。また、このROM203の「フォント用ROM」にはフォントデータ等を記憶し、ROM203の「データ用ROM」には各種データを記憶する。
【0020】
RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0021】
KBC204は、キーボード205や不図示のポインティングデバイス、例えばマウスからの入力を制御する。
【0022】
DC206は、ディスプレイ207の表示を制御する。なお、ディスプレイはCRTであってもLCD等のその他の形式の表示装置であってもよい。
【0023】
MC208は、ハードディスク209や不図示のフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM等とのアクセスを制御する。
NW I/F210は、ネットワーク212を介して通信を行う。
【0024】
図3は、本発明の実施形態における検索システムの機能構成の一例を示す図である。
【0025】
検索システムは、通信インタフェース301を通して入力部302より検索キーワードの受付けや閲覧要求を受付け、制御部303は各処理部と連携し検索システム全体を制御する。
【0026】
検索結果表示制御部は、入力部302により入力された要求に応じて検索部308が文書DB309から検索を行った結果や、各処理部が処理した結果を画面に表示する表示制御を行う。
【0027】
タブ情報処理部305は、検索条件ごとに検索結果をタブとして表示可能であり、関連する検索は、同一の検索画面に表示する処理を行う。
【0028】
画像オブジェクト306は、タブ(検索条件や検索キーワード)と紐付いた画像オブジェクトを表示したり、マウス操作などにより画像オブジェクトが重ねられた場合の重なりを検出したりする処理を行う。
【0029】
検索条件生成部307は、画像オブジェクト処理部306により検出された重なり部分から、検索結果同士の演算条件を判定し、表示する条件を生成する処理を行う。
【0030】
検索結果DB310は、検索結果記憶するものである。入力部302によって受付けた検索やその閲覧状況の結果を記憶しておくものである。文書の既読、未読も管理するものである。なお、既読とは文書が閲覧済みで、未読とは閲覧が済んでいないものである。
【0031】
図4は、本発明の実施形態における検索システムの第1の検索画面の一例を示すである。
【0032】
クライアント装置101から検索用のソフトウェアを起動することやブラウザなどにより検索用のページにアクセスすることで表示される。
【0033】
まずユーザはキーワード入力欄403にキーワードを入力し、検索ボタン404を押下する。ここでは検索キーワードとして「キーワードA」が入力されたことを示す。
【0034】
検索ボタン404が押下されると、検索システムは文書DB309を検索し、検索結果を検索結果表示欄407に表示する。検索結果1の例では、検索されたファイル名がDOC_001であり、ファイルの閲覧状態は未読であることが表示される。また、DOC_001のサマリー(要約)を表示するようにしてもよい。ユーザはサマリを見ることで検索されたファイルを開くかどうかの判断の手助けとすることができる。
【0035】
検索結果の数が多く1画面に表示しきれない場合、スクロールバー406を使って表示画面を上下にスクロールすることが可能となっている。また、次へボタン405を押下することで次のページを表示するようにしてもよい。
【0036】
タブ402は、検索キーワードごとに作成される。画像オブジェクト401は、タブと関連付けされて表示されるものであって、画像オブジェクトを移動させることによって集合演算を行うことが可能となっている。表示形態は、図のような円状でもよいし、その他キャラクターの画像などさまざまな形状の画像を用いることができる。また、検索結果の件数に応じて画像の大きさを変化させることが可能である。例えば、検索結果が10件であった場合の画像オブジェクトは、5件の時のものより大きく、100件であった場合は、10件の画像オブジェクトより大きく表示される。
【0037】
集合演算の結果は新規タブとして表示することができる。詳細については後述する。
【0038】
矢印の下方に示した画面は、検索結果のファイルをいくつか開いた後のタブ408の表示状態の一例を示したものである。
【0039】
タブ408には、キーワードと既読文書の件数が記載されている。既読文書は、検索結果DB310で管理されている情報から取得する。
【0040】
例では、DOC_001とDOC_007を含む6文書が開かれたことがわかる。
【0041】
図6は、本発明の実施形態における検索システムの検索結果DBの一例を示す図である。
【0042】
検索結果DB601には、検索キーワード602、文書ID603、既読フラグ604、および開かれたタブ605が記憶されている。
【0043】
検索キーワード602は、キーワード入力欄に入力され、検索に利用されたキーワードである。文書ID603にはキーワードに対応して検索された文書の文書IDが記憶されている。文書IDは、文書名(ファイル名)でもよいし、検索結果がhtmlファイルなどの場合、それを示すURLなどが記載されていてもよい。
【0044】
既読604には、文書が既読であれば「TRUE」未読であれば「FALSE」が記憶されている。検索システムが起動された状態では全て「FALSE」の状態となっている。既読フラグは、関連する検索が行われている間は有効とする。また、任意のタイミングでクリアすることも可能であるし、検索用のアプリケーションを終了した時点、または、ブラウザを終了した時点でクリアすることも可能である。
【0045】
開かれたタブ605では、該当する文書がどのタブから検索された時に開かれたのかを記憶している。「A」と記憶されている場合は、タブAで開かれたことを示す。最初にファイルが開かれたタブを表示するようにしてもよいし、最後にファイルが開かれたタブを表示するようにしてもよいし、ファイルが開かれたタブが全て表示されるようにしてもよい。
【0046】
本実施形態では、例えばキーワードAによる検索が第1の検索条件による検索の場合、キーワードBによる検索が第2の検索条件による検索となる。キーワードBによる検索が第1の検索条件による検索の場合、キーワードCによる検索が第2の検索条件による検索となる。
【0047】
図5は、本発明の実施形態における検索システムの第2の検索画面の一例を示す図である。
【0048】
キーワードAの検索結果のタブ503と画像オブジェクト501の他に既読のタブ504と画像オブジェクト502が同一画面に表示されている例である。検索結果から文書を閲覧した場合に自動で表示されるようにしてもよいし、既読507が押下された時に表示されるようにしてもよい。
【0049】
既読が表示されるタブでは、本検索システムで検索され、開かれたファイルの集合として管理する。既読数を表示することにより、検索価値が大きいキーワードであるなどのキーワードの評価に利用することもできる。
【0050】
画像オブジェクト501は、キーワードAのタブ503と関連付けがされており、画像オブジェクト502は、既読のタブ504と関連付けがされている。
【0051】
検索結果表示欄506は、既読のタブ504の検索内容が表示されている状態である。キーワード入力欄505に「既読」と入力して検索ボタンを押下することでも同様の表示を得ることができる。この場合、「既読」を他の検索キーワードと区別できるように、例えば「!」などの記号を先頭に入力するなどすればよい。
【0052】
図7は、本発明の実施形態における検索システムの全体処理を示すフローチャートである。
【0053】
クライアント装置101から検索用のソフトウェアを起動することやブラウザなどにより検索用のページにアクセスすることで表示される図4に示す検索画面から入力を受付けることにより処理が開始される。
【0054】
ステップS701で、関連した検索なのかどうかの判定を行う。関連した検索とは、検索をするユーザが一連の検索として検索を行うものである。具体的には、関連する検索であるかどうかを受付けるようにしてもよいし、例えば図10に示すように検索画面の中がタブで区切られているタブとタブを関連すると判定するようにしてもよい。
【0055】
ステップS701で関連する検索でないと判定された場合には、ステップS703にて通常の処理を行う。通常の処理とは、既存のシステムにおける検索や閲覧のことを指す。一方、関連すると判定された場合はステップS702に進む。
【0056】
ステップS702では、受付けた内容が検索なのか閲覧なのかを判定する。検索とは、検索バーに検索キーワードが入力され、検索ボタンが押下されたことである。閲覧とは、検索結果表示欄に表示された文書が選択され閲覧されることである。
【0057】
入力の内容が検索であった場合、ステップS704で検索処理を行い、一方、閲覧処理であった場合、ステップS705で閲覧処理を行い終了する。各処理の詳細については後述する。
【0058】
図8は、本発明の実施形態における検索システムの検索処理の一例を示すフローチャートである。
【0059】
ステップS801で、検索キーワードを受付けて文書DBから文書を検索する。次にステップS802で、検索にヒットした文書を検索結果DBにレコードとして追加する。追加する項目は、検索結果DB601に記録されている内容となる。
【0060】
ステップS803では、画像オブジェクトの表示設定がなされているかを判定する。画像オブジェクトを表示するか否かについては不図示の設定画面などで設定が可能である。
【0061】
画像オブジェクトが表示するよう設定されている場合は、ステップS804に進み、画像オブジェクトを検索結果のタブと関連付けて表示する。関連付けの方法はさまざまな方法を選択することが可能である。例えば本実施例の画面のように、画像オブジェクトとタブを線で結ぶように表示してもよいし、同じ色を使って他の画像オブジェクトとタブのセットとは識別可能なように表示してもよい。また、画像オブジェクトはマウスなどにより表示位置を移動させることが可能になっている。
【0062】
ステップS805では、検索結果DBを参照し、検索結果の文書で既読のものが含まれているか否かを判定する。含まれていた場合、ステップS806にで、検索結果DBの該当する文書の既読フラグを既読に変更する。同時に文書を開いたタブ名を記録する。例えば、キーワードBでDOC_007がヒットした場合、キーワードAで既読状態となっているので、キーワードBにおいても既読状態とし、開かれたタブに「A」と記録する。
【0063】
ステップS807では、検索結果DBに従って、検索結果を表示する。その際、文書の既読状態が分かるように文書名と対応付け、識別可能に表示する。
【0064】
図9は、本発明の実施形態における検索システムの閲覧処理の一例を示すフローチャートである。
【0065】
ステップS901で、閲覧文書の選択を受付ける。ステップS902では、既読のタブが存在しているか否かを判定し、既読のタブが存在していない場合は、既読のタブとそれに対応する画像オブジェクトを表示する。
【0066】
ステップS904では、閲覧を受付けた文書の既読属性を既読状態に変更すると同時に、別の検索キーワードに対応して記録されている文書IDについても既読状態に変更する。
【0067】
例えば、キーワードBでDOC_005がヒットした場合に、キーワードAでヒットしたDOC_005が未読状態であった場合に、キーワードAのDOC_005を既読状態とし、開かれたタブに「B」と記録する。
【0068】
次にステップS905で、閲覧文書が未読状態となっているタブが存在しているかを判定し、存在している場合、タブに表示されている既読文書数を最新のものに変更する。ここでのタブとはキーワードによる検索結果を表示するタブも、既読の文書のタブも含まれるものとする。
ステップS907で閲覧要求を受けた文書を表示して処理を終了する。
【0069】
なお、既読のタブを手動で表示するように設定されている場合には、ステップS902の処理は行わないものとする。また、ステップS907の文書の表示は、ステップS901で閲覧文書の選択を受付けた直後に処理するようにしても構わない。
【0070】
図10は、本発明の実施形態における検索システムの第3の検索画面の一例を示す図である。
【0071】
キーワードAの検索結果、既読文書、およびキーワードBの検索結果が表示されている例である。
【0072】
キーワードBの検索用のタブ1005で、検索キーワードとしてキーワードB1007が検索されている。キーワードBで検索した直後の状態(タブ1005からは文書を開いていない状態)であれば、全ての文書が未読の状態となるはずである。
【0073】
しかし、検索結果DBでは、DOC_007がキーワードAによって既読状態になっているため、キーワードBの検索結果表示欄1008のDOC_007は図のように表示される。すなわち「検索結果4(DOC_007)既読(A)」と表示されることで、DOC_007は、キーワードAのタブから既に開かれたことがわかる。このとき、キーワードB用のタブ1005には、「1件既読」と表示される。
【0074】
矢印の下方に示した画面は、DOC_005とDOC_0011を開いた後のタブ1010の表示状態の一例を示したものである。
【0075】
検索結果表示欄1012では、文書が既読状態であることがわかるように表示が変更されている。また、キーワードA用のタブ1009の既読件数が6件から7件に変更されている。キーワードBでの検索結果であるDOC_005がキーワードAでの検索結果に未読状態で含まれていた場合に対応する。DOC_0011に関しては、キーワードAでの検索結果に含まれていないので、キーワードAの既読文書の数が1つ(DOC_005の分)増加している。
【0076】
一方、既読のタブ1011は、6件から8件に増加している。これはキーワードAとキーワードBによる閲覧文書の数、すなわち全既読文書の数が表示されているものである。これらの既読文書の管理は、検索結果DBにて一元管理されている。
【0077】
なお、不図示ではあるが、キーワードAのタブ1009に切り替えると、DOC_005が未読(例えば図4の検索結果2)から既読(B)に変更された状態で表示される。
【0078】
図11は、本発明の実施形態における検索システムの画像オブジェクトによる演算処理の一例を示すフローチャートである。
【0079】
検索結果の画面に表示された画像オブジェクトの位置を移動させ、画像オブジェクト同士を重ね合わせることで検索結果同士の演算方法を判定するものである。画像オブジェクトの重なりの一例を図14にて説明する。
【0080】
図14は、本発明の実施形態における検索システムの画像オブジェクトの重なりと演算式の対応の一例を示す図である。
【0081】
画像オブジェクト1501は、画像オブジェクトの重なり、演算式1502には、それに対応した演算式が設定されている。画像オブジェクトの重なり部分で、太字で表示されている部分が演算式と対応する。
【0082】
1503は、キーワードAとキーワードBの画像オブジェクトの重なり部分を示しており、論理積に対応する。与えられた集合の集まり全てに共通に含まれているような要素を全て集めることにより得られる集合を示す。
【0083】
1504および1505は、キーワードAからキーワードBを引いた部分を示しており、論理差に対応する。ある集合の中から別の集合に属する要素を取り去って得られる集合を示す。
【0084】
1506は、キーワードAとキーワードBの合併部分を示しており、論理和に対応する。二つ以上の集合の集まりに対して、それらのいずれか少なくとも一つに含まれているような要素を全て集めることにより得られる集合を示す。
【0085】
画像オブジェクトの重なりの例はこれに限ったものではなく、AとBが逆になるケースも含まれるし、画像オブジェクトが3個以上重なっていても論理式を導くことは可能である。
【0086】
また、本実施形態では、画像オブジェクトの大きさを変更することが可能となっており、また重なった部分はマウスやキーボードなどにより選択可能な状態で表示されるものとする。
図11の説明に戻る。
【0087】
ステップS1101では、画像オブジェクトの移動を受付ける。次にステップS1102で、移動された画像オブジェクトで選択された重なり部分の判定を行う。
【0088】
ステップS1103では、判定された部分から演算式を作成し、演算式、表示用のタブ、および画像オブジェクトを作成する。
ステップS1104では、演算結果を表示して処理を終了する。
【0089】
図12〜図13を用いて、本フローチャートを実行した際の画面イメージについて説明する。
【0090】
図12は、本発明の実施形態における検索システムの第1の演算結果の表示画面の一例を示す図である。
【0091】
例では、キーワードBの画像オブジェクト1202と既読の画像オブジェクト1203が図のように重なっている。太字で囲われた部分が選択されると、キーワードBと既読の差分の演算式が作成され、演算式表示欄1209に表示される。選択した部分を所定の領域(例えばタブの表示領域)にドラッグすることで、新しいタブや画像オブジェクトが作成されるようにしてもよい。
【0092】
また、演算結果を集合Cとして、集合Cのタブ1207および集合Cの画像オブジェクト1204を対応付けて表示する。演算結果表示欄1210には、キーワードBの検索結果から既読を除いたもの、すなわちキーワードBで未読のものが表示される。演算には、検索結果DBが用いられる。
【0093】
既に説明したとおり、この画面で未読文書が開かれた場合には、検索結果DBへの反映や、表示されているタブの既読件数も更新される。
【0094】
図13は、本発明の実施形態における検索システムの第2の演算結果の表示画面の一例を示す図である。
【0095】
既読の画像オブジェクト1301から、キーワードA、キーワードB、およびキーワードCの未読部分を除く演算式となる例である。
【0096】
演算式欄には1312には、(キーワードA+B+C)−未読と表示される。
【0097】
また、この検索画面には、キーワードAのタブ1306、キーワードBのタブ1307、キーワードCのタブ、キーワードZのタブ1310、および既読全体のタブ1311が表示されている。
【0098】
集合Dのタブ1309には、検索結果DBより演算された結果(キーワードA〜Cの検索結果のうち既読のもの)が表示されている。
【0099】
検索結果DBには不図示であるが、キーワードZの検索により91件が既読状態となっているので、既読全体は100件となっている。
【0100】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0101】
また、本発明におけるプログラムは、本発明に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体はコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0102】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0103】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0104】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0105】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0106】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0107】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0108】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0109】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0110】
201 CPU(Central Processing Unit)
202 RAM(Random Access Memory)
203 ROM(Read Only Memory)
204 KBC(Keyboard Controller)
205 キーボード
206 DC(Display Controller)
207 ディスプレイ
208 MC(Memory Controller)
209 ハードディスク
210 NW I/F(Network Interface)
211 システムバス
212 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書の検索を行う検索システムであって、
検索キーワードを受付けるキーワード受付手段と、
前記キーワード受付手段により受付けたキーワードにより文書の検索を行う第1の検索手段と、
前記キーワード受付手段により受付けたキーワードにより前記第1の検索手段による検索と関連する検索を行う第2の検索手段と、
前記第1および第2の検索手段による検索結果および閲覧状況を記憶する検索結果記憶手段と、
前記第1および第2の検索手段による検索結果の表示をそれぞれ制御する検索結果表示制御手段と、を有し、
前記検索結果表示制御手段は、前記第2の検索手段による検索結果のうち、前記第1の検索手段による検索により閲覧された文書があるか否かを前記検索結果記憶手段に記憶された閲覧状態から判定し、閲覧済みの文書が存在する場合に前記文書を前記第2の検索手段による検索結果として既読状態で表示制御することを特徴とする検索システム。
【請求項2】
前記検索結果表示制御手段は、前記第2の検索手段による検索結果から文書が閲覧された場合、前記第1の検索手段による検索結果のうち、前記第2の検索手段による検索結果から閲覧された文書を既読状態で表示制御することを特徴とする請求項1記載の検索システム。
【請求項3】
前記検索結果表示制御手段は、前記関連する検索により既読状態で表示制御された文書が、前記いずれかの検索キーワードによる検索結果から閲覧されたものかを判別可能に表示制御することを特徴とする請求項1または2記載の検索システム。
【請求項4】
前記関連する検索とは、第1の検索および第2の検索がタブとして同一画面に表示されているものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の検索システム。
【請求項5】
文書の検索を行う検索装置であって、
検索キーワードを受付けるキーワード受付手段と、
前記キーワード受付手段により受付けたキーワードにより文書の検索を行う第1の検索手段と、
前記キーワード受付手段により受付けたキーワードにより前記第1の検索手段による検索と関連する検索を行う第2の検索手段と、
前記第1および第2の検索手段による検索結果および閲覧状況を記憶する検索結果記憶手段と、
前記第1および第2の検索手段による検索結果の表示をそれぞれ制御する検索結果表示制御手段と、を有し、
前記検索結果表示制御手段は、前記第2の検索手段による検索結果のうち、前記第1の検索手段による検索により閲覧された文書があるか否かを前記検索結果記憶手段に記憶された閲覧状態から判定し、閲覧済みの文書が存在する場合に前記文書を前記第2の検索手段による検索結果として既読状態で表示制御することを特徴とする検索装置。
【請求項6】
文書の検索を行う検索システムの制御方法であって、
検索キーワードを受付けるキーワード受付ステップと、
前記キーワード受付ステップにより受付けたキーワードにより文書の検索を行う第1の検索ステップと、
前記キーワード受付ステップにより受付けたキーワードにより前記第1の検索手段による検索と関連する検索を行う第2の検索ステップと、
前記第1および第2の検索ステップによる検索結果および閲覧状況を記憶する検索結果記憶ステップと、
前記第1および第2の検索ステップによる検索結果の表示をそれぞれ制御する検索結果表示御ステップと、を有し、
前記検索結果表示制御ステップは、前記第2の検索ステップによる検索結果のうち、前記第1の検索ステップによる検索により閲覧された文書があるか否かを前記検索結果記憶手段に記憶された閲覧状態から判定し、閲覧済みの文書が存在する場合に前記文書を前記第2の検索ステップによる検索結果として既読状態で表示制御することを特徴とする検索システムの制御方法。
【請求項7】
情報処理装置で実行可能なプログラムであって、
検索キーワードを受付けるキーワード受付手段と、
前記キーワード受付手段により受付けたキーワードにより文書の検索を行う第1の検索手段と、
前記キーワード受付手段により受付けたキーワードにより前記第1の検索手段による検索と関連する検索を行う第2の検索手段と、
前記第1および第2の検索手段による検索結果および閲覧状況を記憶する検索結果記憶手段と、
前記第1および第2の検索手段による検索結果の表示をそれぞれ制御する検索結果表示制御手段と、を有し、
前記検索結果表示制御手段は、前記第2の検索手段による検索結果のうち、前記第1の検索手段による検索により閲覧された文書があるか否かを前記検索結果記憶手段に記憶された閲覧状態から判定し、閲覧済みの文書が存在する場合に前記文書を前記第2の検索手段による検索結果として既読状態で表示制御することを特徴とする検索システムとして前記情報処理装置を機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−114310(P2013−114310A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257465(P2011−257465)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】