検索システム、端末、検索装置、及び検索方法
【課題】本願発明が解決しようとする課題は、検索システムの制御を簡素化することにある。
【解決手段】本願発明は、検索技術に関し、端末の現在の位置を示す現在地情報を取得し、目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得し、この取得した音声情報に前記取得した現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成し、前記生成された音声透かし情報の音声情報から目的地情報を認識し、この認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索することを特徴とする。
【解決手段】本願発明は、検索技術に関し、端末の現在の位置を示す現在地情報を取得し、目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得し、この取得した音声情報に前記取得した現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成し、前記生成された音声透かし情報の音声情報から目的地情報を認識し、この認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検索システム、端末、検索装置、及び検索方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の移動端末で音声認識を使用して特定の情報を検索する技術として、特許文献1が挙げられる。
【0003】
特許文献1には、インターネットに接続中に、音声回線によるコールバックを受け、検索ワードを音声により入力して、入力された音声に基づいて検索ワードを認識し、検索ワードを用いて情報を検索する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−359688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、音声回線とデータ回線とを用いているため、検索システム全体としての制御が複雑になってしまっていた。
【0006】
そこで、本願発明が解決しようとする課題は、上記問題点を解決することであり、検索システムの制御を簡素化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、検索システムであって、端末の現在の位置を示す現在地情報を取得する現在地情報取得手段と、目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得し、この取得した音声情報に前記取得した現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成する音声透かし生成手段と、前記生成された音声透かし情報の音声情報から目的地情報を認識し、この認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する検索手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明は、端末であって、自端末の現在の位置を示す現在地情報を取得する現在地情報取得手段と、目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得し、この取得した音声情報に前記取得した現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成する音声透かし生成手段と、前記生成された音声透かし情報の音声情報から認識された目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて検索された地図情報を受信して表示させる表示手段とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明は、検索装置であって、目的地に関する情報である目的地情報を示す音声情報に、端末の現在の位置を示す現在地情報をデータハイディングにより付加して生成された音声透かし情報から目的地情報を認識する認識手段と、前記認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する検索手段とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明は、検索方法であって、端末の現在の位置を示す現在地情報を取得する現在地情報取得ステップと、目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得する音声情報取得ステップと、前記取得した音声情報に前記現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成する音声透かし生成ステップと、前記生成された音声透かし情報の音声情報から目的地情報を認識する認識ステップと、前記認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する検索手ステップを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、音声回線を使用することなく、音声情報による検索が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は第1の実施の形態のシステムの一例である。
【図2】図2は第1の実施の形態の端末の動作のフローである。
【図3】図3は第1の実施の形態の検索装置の動作のフローである。
【図4】図4は第2の実施の形態のシステムの一例である。
【図5】図5は第2の実施の形態の端末の動作のフローである。
【図6】図6は第2の実施の形態の検索装置の動作のフローである。
【図7】本願発明の特徴を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の検索システムの概要を説明する。図7は、本願発明の検索システムの特徴を示すためのブロック図である。検索システムは、現在地取得部1と音声透かし情報生成部2とを有する端末と、検索部3を有する検索装置とから構成されている。
【0014】
本発明は、ユーザが音声にて、目的地に関する情報である目的地情報を入力する。この入力された目的地情報に、現在地取得部1が取得した端末の現在の位置を示す現在地情報を、音声透かし情報生成部2がデータハイディングにより付加して音声透かし情報にして、端末から検索装置に送信する。検索装置の検索部3は、送信されてきた音声透かし情報の音声情報を用いてから目的地情報を認識し、この認識した目的地情報と現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する。
【0015】
〈第1の実施の形態〉
本発明を実施するための第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
第1の実施の形態では、ユーザに目的地を入力させ、地図情報としてルートを検索する実施の形態を説明する。
【0016】
図1は、本実施の形態の検索システムの構成図である。
【0017】
検索システムは、ユーザがルート検索に使用する端末10と、端末10から送信される音声情報に基づいてルートを検索する地図情報検索装置20と、GPS(Global Positioning Service)等の位置情報取得システム30を有する。
【0018】
端末10は、ユーザが保持して移動できる端末であり、地図情報検索アプリケーション部11と、位置情報取得部12と、音声透かし生成部13と、送受信部14とを有する。
【0019】
地図情報検索アプリケーション部11は、ユーザがルート検索する際に起動させるアプリケーションが格納されている。地図情報検索アプリケーション部11は、ユーザにより入力された音声を音声情報に変換して音声透かし生成部13に渡す。また、地図情報検索アプリケーション部11は、送受信部14が受信した検索結果を表示部(図示せず)に表示させる。
【0020】
位置情報取得部12は、位置情報取得システム30を用いて、自端末の現在位置を示す位置情報を取得する。
【0021】
音声透かし生成部13は、位置情報取得部12が取得した位置情報を、音声透かしの技術である、データハイディングを用いて、音声情報に付加して音声透かし情報を生成する。
【0022】
送受信部14は、各種データを送受信する。
【0023】
地図情報検索装置20は、送受信部21と、認識部22と、検索部23とを有する。
【0024】
送受信部21は、各種データを送受信する。
【0025】
音声透かし取出部22は、送受信部21が受信した音声透かし情報から音声情報を取り出す。
【0026】
音声認識エンジン23は、音声透かし取出部22が取り出した音声情報と、音声認識のための単語が辞書として登録されている認識辞書24とを用いて、ユーザが発した検索ワードを認識する。
【0027】
検索部24は、認識部22が認識した検索ワードを目的地の条件として地図情報を検索する。
【0028】
続いて、本実施の形態の動作について説明する。図2は端末の動作フロー図であり、図3は地図情報検索装置20の動作フロー図である。
【0029】
最初に、端末の動作を図2を用いて説明する。
【0030】
まず、地図検索アプリケーションを起動する(ステップ101)。
【0031】
地図検索アプリケーションが起動されると、位置情報取得部12は端末のGPS機能を用いて、位置情報取得システム30から端末の現在の位置情報を取得する(ステップ102)。
【0032】
位置情報を取得している一方で、ユーザは目的地を音声で入力する(ステップ103)。
【0033】
地図検索アプリケーション部11は音声入力された目的地を音声情報に変換する(ステップ104)。
【0034】
音声透かし生成部13は、音声透かし技術を利用して、ステップ102で取得した位置情報をステップ104で変換された音声情報に付加して音声透かし情報を生成する(ステップ105)。
【0035】
送受信部14は、生成された音声透かし情報を検索装置20に送信する(ステップ106)。そして、検索システム20からの検索結果を待つため待機する(ステップ107)。送受信部14が検索システム20から検索結果を受信する(ステップ108)。地図検索アプリケーション部11は、送受信部14が受信した検索結果を端末の表示部に表示させる(ステップ109)。
【0036】
続いて、検索装置20の動作を図3を用いて説明する。
【0037】
端末10からの音声透かし情報を送受信部21が受信する(ステップ201)。
【0038】
音声透かし取出部22は、受信した音声透かし情報から位置情報と音声情報とを取り出す(ステップ202)。
【0039】
音声認識エンジン23は、音声情報を音声認識技術により、目的地を認識する(ステップ203)。
【0040】
検索部25は、認識した目的地の情報と、音声透かし取出部22が取り出した位置情報とを用いて、ルート検索を行う(ステップ204)。
【0041】
送受信部21は、ルート検索の結果を端末10に送信する(ステップ205)
尚、上記実施の形態では、音声認識の動作とルート検索の動作とを検索装置20内において実行する構成を用いて説明したが、音声認識装置とルート検索装置とを用意して、それぞれの装置にて実行する構成であってもよい。また、ユーザによって入力された目的地を1か所に絞れない場合、認識装置20は候補を端末10に送信し、端末10は候補を表示してユーザに音声又はプッシュボタンにより選択させる構成であってもよい。
【0042】
次に、本実施の形態の効果について説明する。本実施の形態によると、音声回線とデータ回線との両方を用いることなく、音声による検索ができる。また、ユーザは出発地を指定することなく、目的地までのルートを検索することができる。
【0043】
〈第2の実施の形態〉
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。第2の実施の形態では、地図情報として現在地周辺のランドマークを検索する実施の形態を説明する。尚、上記実施の形態と同様の構成については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0044】
本実施の形態では、第1の実施の形態の構成に加えて、認識装置20が発話意図分類エンジン26及び分類辞書27を有する。
【0045】
発話意図分類エンジン26は、音声認識エンジン23が認識した目的地を、例えば飲食店、病院、駅などといったランドマークの種類(属性)に応じて分類する。この時、分類辞書27を用いて分類する。分類する方法としては、どのような技術を用いてもよいが、以下に一例を示す。
【0046】
分類辞書27に、種類ごとに単語を予め登録しておく。そして、音声認識エンジン23によって認識された目的地情報の中に分類辞書27に登録されている単語が含まれているかを確認する。含まれている場合には、その単語の種類が目的地の種類として認識する。尚、含まれていない場合、端末に種類の情報を送信してユーザに提示し、ユーザが種類を選択することにより分類してもよい。
【0047】
検索部25は、分類エンジン26が分類した種類の情報と、現在地の情報とに基づいて、その種類に合致する、現在地周辺のランドマークを検索する。
【0048】
続いて、本実施の形態の動作について説明する。図5は端末の動作フロー図であり、図6は地図情報検索装置20の動作フロー図である。
【0049】
最初に、端末の動作を図5を用いて説明する。
【0050】
まず、地図検索アプリケーションを起動する(ステップ301)。
【0051】
地図検索アプリケーションが起動されると、位置情報取得部12は端末のGPS機能を用いて、位置情報取得システム30から端末の現在の位置情報を取得する(ステップ302)。
【0052】
位置情報を取得している一方で、ユーザはランドマークとなる目的地を音声で入力する(ステップ303)。
【0053】
地図検索アプリケーション部11は音声入力された目的地を音声情報に変換する(ステップ304)。
【0054】
音声透かし生成部13は、音声透かし技術を利用して、ステップ302で取得した位置情報をステップ304で変換された音声情報に付加して音声透かし情報を生成する(ステップ305)。
【0055】
送受信部14は、生成された音声透かし情報を検索装置20に送信する(ステップ306)。そして、検索システム20からの検索結果を待つため待機する(ステップ307)。送受信部14が検索システム20から検索結果を受信する(ステップ308)。地図検索アプリケーション部11は、送受信部14が受信した検索結果を端末の表示部に表示させる(ステップ309)。
【0056】
続いて、検索装置20の動作を図6を用いて説明する。
【0057】
端末10からの音声透かし情報を送受信部21が受信する(ステップ401)。
【0058】
音声透かし取出部22は、受信した音声透かし情報から位置情報と音声情報とを取り出す(ステップ402)。
【0059】
音声認識エンジン23は、音声情報を音声認識技術により、目的地を認識する(ステップ403)。
【0060】
発話意図分類エンジン26は、音声認識エンジン23が認識した目的地を、ランドマークの種類(属性)に応じて分類する(ステップ404)。
【0061】
検索部25は、分類した種類の情報と、音声透かし取出部22が取り出した位置情報とを用いて、分類した種類に応じた現在地周辺のランドマークの検索を行う(ステップ405)。
【0062】
送受信部21は、ルート検索の結果を端末10に送信する(ステップ406)
次に、本実施の形態の効果について説明する。
【0063】
本実施の形態によると、音声回線とデータ回線との両方を用いることなく、音声による検索ができる。また、ユーザは出発地を指定することなく、ユーザが所望する、現在地周辺のランドマークを検索することができる。
【0064】
尚、上述した本発明の端末及び検索装置は、上記説明からも明らかなように、ハードウェアで構成することも可能であるが、コンピュータプログラムにより実現することも可能である。コンピュータプログラムにより実現する構成の場合、端末及び検索装置のそれぞれは、プロセッサ及びプログラムメモリを有する。そして、プログラムメモリに格納されているプログラムで動作するプロセッサによって、上述した実施の形態と同様の機能、動作を実現させる。また、上述した実施の形態の一部の機能のみをコンピュータプログラムにより実現することも可能である。
【0065】
以上、実施の形態及び実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
【符号の説明】
【0066】
10 端末
11 地図検索アプリケーション部
12 位置情報取得部
13 音声透かし生成部
14 送受信部
20 認識装置
21 送受信部
22 音声透かし取出部
23 音声認識エンジン
24 認識辞書
25 検索部
26 分類エンジン
27 分類辞書
30 位置情報取得システム
【技術分野】
【0001】
本発明は、検索システム、端末、検索装置、及び検索方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の移動端末で音声認識を使用して特定の情報を検索する技術として、特許文献1が挙げられる。
【0003】
特許文献1には、インターネットに接続中に、音声回線によるコールバックを受け、検索ワードを音声により入力して、入力された音声に基づいて検索ワードを認識し、検索ワードを用いて情報を検索する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−359688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、音声回線とデータ回線とを用いているため、検索システム全体としての制御が複雑になってしまっていた。
【0006】
そこで、本願発明が解決しようとする課題は、上記問題点を解決することであり、検索システムの制御を簡素化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、検索システムであって、端末の現在の位置を示す現在地情報を取得する現在地情報取得手段と、目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得し、この取得した音声情報に前記取得した現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成する音声透かし生成手段と、前記生成された音声透かし情報の音声情報から目的地情報を認識し、この認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する検索手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明は、端末であって、自端末の現在の位置を示す現在地情報を取得する現在地情報取得手段と、目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得し、この取得した音声情報に前記取得した現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成する音声透かし生成手段と、前記生成された音声透かし情報の音声情報から認識された目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて検索された地図情報を受信して表示させる表示手段とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明は、検索装置であって、目的地に関する情報である目的地情報を示す音声情報に、端末の現在の位置を示す現在地情報をデータハイディングにより付加して生成された音声透かし情報から目的地情報を認識する認識手段と、前記認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する検索手段とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明は、検索方法であって、端末の現在の位置を示す現在地情報を取得する現在地情報取得ステップと、目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得する音声情報取得ステップと、前記取得した音声情報に前記現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成する音声透かし生成ステップと、前記生成された音声透かし情報の音声情報から目的地情報を認識する認識ステップと、前記認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する検索手ステップを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、音声回線を使用することなく、音声情報による検索が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は第1の実施の形態のシステムの一例である。
【図2】図2は第1の実施の形態の端末の動作のフローである。
【図3】図3は第1の実施の形態の検索装置の動作のフローである。
【図4】図4は第2の実施の形態のシステムの一例である。
【図5】図5は第2の実施の形態の端末の動作のフローである。
【図6】図6は第2の実施の形態の検索装置の動作のフローである。
【図7】本願発明の特徴を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の検索システムの概要を説明する。図7は、本願発明の検索システムの特徴を示すためのブロック図である。検索システムは、現在地取得部1と音声透かし情報生成部2とを有する端末と、検索部3を有する検索装置とから構成されている。
【0014】
本発明は、ユーザが音声にて、目的地に関する情報である目的地情報を入力する。この入力された目的地情報に、現在地取得部1が取得した端末の現在の位置を示す現在地情報を、音声透かし情報生成部2がデータハイディングにより付加して音声透かし情報にして、端末から検索装置に送信する。検索装置の検索部3は、送信されてきた音声透かし情報の音声情報を用いてから目的地情報を認識し、この認識した目的地情報と現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する。
【0015】
〈第1の実施の形態〉
本発明を実施するための第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
第1の実施の形態では、ユーザに目的地を入力させ、地図情報としてルートを検索する実施の形態を説明する。
【0016】
図1は、本実施の形態の検索システムの構成図である。
【0017】
検索システムは、ユーザがルート検索に使用する端末10と、端末10から送信される音声情報に基づいてルートを検索する地図情報検索装置20と、GPS(Global Positioning Service)等の位置情報取得システム30を有する。
【0018】
端末10は、ユーザが保持して移動できる端末であり、地図情報検索アプリケーション部11と、位置情報取得部12と、音声透かし生成部13と、送受信部14とを有する。
【0019】
地図情報検索アプリケーション部11は、ユーザがルート検索する際に起動させるアプリケーションが格納されている。地図情報検索アプリケーション部11は、ユーザにより入力された音声を音声情報に変換して音声透かし生成部13に渡す。また、地図情報検索アプリケーション部11は、送受信部14が受信した検索結果を表示部(図示せず)に表示させる。
【0020】
位置情報取得部12は、位置情報取得システム30を用いて、自端末の現在位置を示す位置情報を取得する。
【0021】
音声透かし生成部13は、位置情報取得部12が取得した位置情報を、音声透かしの技術である、データハイディングを用いて、音声情報に付加して音声透かし情報を生成する。
【0022】
送受信部14は、各種データを送受信する。
【0023】
地図情報検索装置20は、送受信部21と、認識部22と、検索部23とを有する。
【0024】
送受信部21は、各種データを送受信する。
【0025】
音声透かし取出部22は、送受信部21が受信した音声透かし情報から音声情報を取り出す。
【0026】
音声認識エンジン23は、音声透かし取出部22が取り出した音声情報と、音声認識のための単語が辞書として登録されている認識辞書24とを用いて、ユーザが発した検索ワードを認識する。
【0027】
検索部24は、認識部22が認識した検索ワードを目的地の条件として地図情報を検索する。
【0028】
続いて、本実施の形態の動作について説明する。図2は端末の動作フロー図であり、図3は地図情報検索装置20の動作フロー図である。
【0029】
最初に、端末の動作を図2を用いて説明する。
【0030】
まず、地図検索アプリケーションを起動する(ステップ101)。
【0031】
地図検索アプリケーションが起動されると、位置情報取得部12は端末のGPS機能を用いて、位置情報取得システム30から端末の現在の位置情報を取得する(ステップ102)。
【0032】
位置情報を取得している一方で、ユーザは目的地を音声で入力する(ステップ103)。
【0033】
地図検索アプリケーション部11は音声入力された目的地を音声情報に変換する(ステップ104)。
【0034】
音声透かし生成部13は、音声透かし技術を利用して、ステップ102で取得した位置情報をステップ104で変換された音声情報に付加して音声透かし情報を生成する(ステップ105)。
【0035】
送受信部14は、生成された音声透かし情報を検索装置20に送信する(ステップ106)。そして、検索システム20からの検索結果を待つため待機する(ステップ107)。送受信部14が検索システム20から検索結果を受信する(ステップ108)。地図検索アプリケーション部11は、送受信部14が受信した検索結果を端末の表示部に表示させる(ステップ109)。
【0036】
続いて、検索装置20の動作を図3を用いて説明する。
【0037】
端末10からの音声透かし情報を送受信部21が受信する(ステップ201)。
【0038】
音声透かし取出部22は、受信した音声透かし情報から位置情報と音声情報とを取り出す(ステップ202)。
【0039】
音声認識エンジン23は、音声情報を音声認識技術により、目的地を認識する(ステップ203)。
【0040】
検索部25は、認識した目的地の情報と、音声透かし取出部22が取り出した位置情報とを用いて、ルート検索を行う(ステップ204)。
【0041】
送受信部21は、ルート検索の結果を端末10に送信する(ステップ205)
尚、上記実施の形態では、音声認識の動作とルート検索の動作とを検索装置20内において実行する構成を用いて説明したが、音声認識装置とルート検索装置とを用意して、それぞれの装置にて実行する構成であってもよい。また、ユーザによって入力された目的地を1か所に絞れない場合、認識装置20は候補を端末10に送信し、端末10は候補を表示してユーザに音声又はプッシュボタンにより選択させる構成であってもよい。
【0042】
次に、本実施の形態の効果について説明する。本実施の形態によると、音声回線とデータ回線との両方を用いることなく、音声による検索ができる。また、ユーザは出発地を指定することなく、目的地までのルートを検索することができる。
【0043】
〈第2の実施の形態〉
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。第2の実施の形態では、地図情報として現在地周辺のランドマークを検索する実施の形態を説明する。尚、上記実施の形態と同様の構成については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0044】
本実施の形態では、第1の実施の形態の構成に加えて、認識装置20が発話意図分類エンジン26及び分類辞書27を有する。
【0045】
発話意図分類エンジン26は、音声認識エンジン23が認識した目的地を、例えば飲食店、病院、駅などといったランドマークの種類(属性)に応じて分類する。この時、分類辞書27を用いて分類する。分類する方法としては、どのような技術を用いてもよいが、以下に一例を示す。
【0046】
分類辞書27に、種類ごとに単語を予め登録しておく。そして、音声認識エンジン23によって認識された目的地情報の中に分類辞書27に登録されている単語が含まれているかを確認する。含まれている場合には、その単語の種類が目的地の種類として認識する。尚、含まれていない場合、端末に種類の情報を送信してユーザに提示し、ユーザが種類を選択することにより分類してもよい。
【0047】
検索部25は、分類エンジン26が分類した種類の情報と、現在地の情報とに基づいて、その種類に合致する、現在地周辺のランドマークを検索する。
【0048】
続いて、本実施の形態の動作について説明する。図5は端末の動作フロー図であり、図6は地図情報検索装置20の動作フロー図である。
【0049】
最初に、端末の動作を図5を用いて説明する。
【0050】
まず、地図検索アプリケーションを起動する(ステップ301)。
【0051】
地図検索アプリケーションが起動されると、位置情報取得部12は端末のGPS機能を用いて、位置情報取得システム30から端末の現在の位置情報を取得する(ステップ302)。
【0052】
位置情報を取得している一方で、ユーザはランドマークとなる目的地を音声で入力する(ステップ303)。
【0053】
地図検索アプリケーション部11は音声入力された目的地を音声情報に変換する(ステップ304)。
【0054】
音声透かし生成部13は、音声透かし技術を利用して、ステップ302で取得した位置情報をステップ304で変換された音声情報に付加して音声透かし情報を生成する(ステップ305)。
【0055】
送受信部14は、生成された音声透かし情報を検索装置20に送信する(ステップ306)。そして、検索システム20からの検索結果を待つため待機する(ステップ307)。送受信部14が検索システム20から検索結果を受信する(ステップ308)。地図検索アプリケーション部11は、送受信部14が受信した検索結果を端末の表示部に表示させる(ステップ309)。
【0056】
続いて、検索装置20の動作を図6を用いて説明する。
【0057】
端末10からの音声透かし情報を送受信部21が受信する(ステップ401)。
【0058】
音声透かし取出部22は、受信した音声透かし情報から位置情報と音声情報とを取り出す(ステップ402)。
【0059】
音声認識エンジン23は、音声情報を音声認識技術により、目的地を認識する(ステップ403)。
【0060】
発話意図分類エンジン26は、音声認識エンジン23が認識した目的地を、ランドマークの種類(属性)に応じて分類する(ステップ404)。
【0061】
検索部25は、分類した種類の情報と、音声透かし取出部22が取り出した位置情報とを用いて、分類した種類に応じた現在地周辺のランドマークの検索を行う(ステップ405)。
【0062】
送受信部21は、ルート検索の結果を端末10に送信する(ステップ406)
次に、本実施の形態の効果について説明する。
【0063】
本実施の形態によると、音声回線とデータ回線との両方を用いることなく、音声による検索ができる。また、ユーザは出発地を指定することなく、ユーザが所望する、現在地周辺のランドマークを検索することができる。
【0064】
尚、上述した本発明の端末及び検索装置は、上記説明からも明らかなように、ハードウェアで構成することも可能であるが、コンピュータプログラムにより実現することも可能である。コンピュータプログラムにより実現する構成の場合、端末及び検索装置のそれぞれは、プロセッサ及びプログラムメモリを有する。そして、プログラムメモリに格納されているプログラムで動作するプロセッサによって、上述した実施の形態と同様の機能、動作を実現させる。また、上述した実施の形態の一部の機能のみをコンピュータプログラムにより実現することも可能である。
【0065】
以上、実施の形態及び実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
【符号の説明】
【0066】
10 端末
11 地図検索アプリケーション部
12 位置情報取得部
13 音声透かし生成部
14 送受信部
20 認識装置
21 送受信部
22 音声透かし取出部
23 音声認識エンジン
24 認識辞書
25 検索部
26 分類エンジン
27 分類辞書
30 位置情報取得システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索システムであって、
端末の現在の位置を示す現在地情報を取得する現在地情報取得手段と、
目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得し、この取得した音声情報に前記取得した現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成する音声透かし生成手段と、
前記生成された音声透かし情報の音声情報から目的地情報を認識し、この認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する検索手段と
を有することを特徴とする検索システム。
【請求項2】
前記検索手段は、現在地情報と目的地情報とを用いて、前記現在地から前記目的地までのルートを検索することを特徴とする請求項1に記載の検索システム。
【請求項3】
前記検索手段は、目的地情報の属性を確認し、その属性に合致する、前記現在地の周辺の目的地に関する情報を検索することを特徴とする請求項1に記載の検索システム。
【請求項4】
端末であって、
自端末の現在の位置を示す現在地情報を取得する現在地情報取得手段と、
目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得し、この取得した音声情報に前記取得した現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成する音声透かし生成手段と、
前記生成された音声透かし情報の音声情報から認識された目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて検索された地図情報を受信して表示させる表示手段と
を有することを特徴とする端末。
【請求項5】
検索装置であって、
目的地に関する情報である目的地情報を示す音声情報に、端末の現在の位置を示す現在地情報をデータハイディングにより付加して生成された音声透かし情報から目的地情報を認識する認識手段と、
前記認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する検索手段と
を有することを特徴とする検索装置。
【請求項6】
検索方法であって、
端末の現在の位置を示す現在地情報を取得する現在地情報取得ステップと、
目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得する音声情報取得ステップと、
前記取得した音声情報に前記現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成する音声透かし生成ステップと、
前記生成された音声透かし情報の音声情報から目的地情報を認識する認識ステップと、
前記認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する検索手ステップ
を有することを特徴とする検索方法。
【請求項1】
検索システムであって、
端末の現在の位置を示す現在地情報を取得する現在地情報取得手段と、
目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得し、この取得した音声情報に前記取得した現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成する音声透かし生成手段と、
前記生成された音声透かし情報の音声情報から目的地情報を認識し、この認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する検索手段と
を有することを特徴とする検索システム。
【請求項2】
前記検索手段は、現在地情報と目的地情報とを用いて、前記現在地から前記目的地までのルートを検索することを特徴とする請求項1に記載の検索システム。
【請求項3】
前記検索手段は、目的地情報の属性を確認し、その属性に合致する、前記現在地の周辺の目的地に関する情報を検索することを特徴とする請求項1に記載の検索システム。
【請求項4】
端末であって、
自端末の現在の位置を示す現在地情報を取得する現在地情報取得手段と、
目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得し、この取得した音声情報に前記取得した現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成する音声透かし生成手段と、
前記生成された音声透かし情報の音声情報から認識された目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて検索された地図情報を受信して表示させる表示手段と
を有することを特徴とする端末。
【請求項5】
検索装置であって、
目的地に関する情報である目的地情報を示す音声情報に、端末の現在の位置を示す現在地情報をデータハイディングにより付加して生成された音声透かし情報から目的地情報を認識する認識手段と、
前記認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する検索手段と
を有することを特徴とする検索装置。
【請求項6】
検索方法であって、
端末の現在の位置を示す現在地情報を取得する現在地情報取得ステップと、
目的地に関する情報である目的地情報を音声情報として取得する音声情報取得ステップと、
前記取得した音声情報に前記現在地情報をデータハイディングにより付加して音声透かし情報を生成する音声透かし生成ステップと、
前記生成された音声透かし情報の音声情報から目的地情報を認識する認識ステップと、
前記認識した目的地情報と、前記生成された音声透かし情報の現在地情報とに基づいて、地図情報を検索する検索手ステップ
を有することを特徴とする検索方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2012−164170(P2012−164170A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−24514(P2011−24514)
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】
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