説明

検索媒介情報を管理する方法および検索媒介情報管理システム

【課題】悪意的な過多検索入力を発生させる端末機をネットワーク単位で識別することができる検索媒介情報管理方法および検索媒介情報管理システムを提供する。
【解決手段】クラス−CのIPアドレスを用いて検索媒介情報の入力回数を選別的にカウンティングし、カウンティングされた入力回数を参照して検索媒介情報に対する入力ランキングリストや人気リストを作成する検索媒介情報を管理する方法および検索媒介情報管理及びシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クラス−CのIPアドレスを用いて検索媒介情報の入力回数を選別的にカウンティングし、カウンティングされた入力回数を参照して検索媒介情報に対する入力ランキングリストや人気リストを作成する検索媒介情報を管理する方法および検索媒介情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近来の検索サービスにおいて、所定の期間内に多数のユーザが入力したキーワードを調査し、これをいわゆる人気キーワードとしてユーザに提示するサービスが提供されている。このような人気キーワードを提供するサービスは、季節や社会的関心事などに応じて多数のユーザが関心を有する分野を容易に予測できるという点において商業的に注目されているサービスである。
【0003】
例えば、最近1週間に、キーワード「良いペンション」に対するキーワードの入力が急激に増加する場合に、検索サービスを提供する運営者は、キーワード「良いペンション」を人気キーワードとして選定してユーザに提示するようになる。
【0004】
しかしながら、キーワード「良いペンション」に対して商業的な利益関係があるユーザまたは集団によって、キーワード「良いペンション」が意図的に集中的に入力(過多検索入力:abusing)される場合であっても、運営者がこれを過多検索入力として識別することができず、依然として「良いペンション」を人気キーワードとして選定するしかない。これにより、過多検索入力を入力したユーザまたは集団は、ある種の利益を得るようになる。これは、人気キーワードサービスを悪用した代表的な事例であり、このような人気キーワードを悪用する事例が増加するほど、人気キーワード選定に対する不信はより一層大きくなるであろう。
【0005】
これを解消するために、改善された検索サービスでは、1つのIPアドレスを用いて同じキーワードを継続して入力する場合に、これを過多検索入力として識別し、過多検索入力として識別された多数のキーワード入力を無視して人気キーワードを選定する方式を採択している。
【0006】
しかしながら、このように改善された検索サービスによっても、端末機のホストアドレスを持続的に変更しながら同じキーワードを集中的に入力する場合は、実際には過多検索入力であるにも係わらず、これを過多検索入力として識別することができないという欠点がある。例えば、改善された検索サービスでは、悪意的な目的を有する集団でホストアドレスのみを相違して有するIPアドレスの多数端末機を用いて同じ検索語を集中的に入力する場合には、これを過多検索入力として識別することができない。
【0007】
このように、従来の検索サービスでは、過多検索入力を効果的に識別することに限界がある。
【0008】
したがって、検索語を入力した端末機のIPアドレスを特定クラス等級で確認し、これによって過多検索入力を発生させる端末機をネットワーク単位で識別することで、より一層正確に過多検索入力の判断を可能にする検索媒介情報管理モデルが切に求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述した問題点を解決するために案出されたものであって、過多検索入力を発生させる端末機をネットワーク単位で識別することができる検索媒介情報管理方法および検索媒介情報管理システムを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、検索エンジンに接続するユーザ端末機に付与されたクラス−CのIPアドレスを用いて、所定規模のネットワークで意図的に入力される過多検索入力を容易に識別することができる検索媒介情報管理方法および検索媒介情報管理システムを提供することを他の目的とする。
【0011】
さらに、本発明は、検索媒介情報の入力時ごとにカウントした入力回数を参照して検索媒介情報に対する統計データを作成するとともに、過多検索入力であると判断される検索媒介情報を既存に作成された統計データから除去することで、統計データを作成する構造設計を最小限に変更しながらも、正確な統計データの算出が可能な検索媒介情報管理方法および検索媒介情報管理システムを提供することをさらに他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した目的を達成するために、本発明に係る検索媒介情報を管理する方法は、検索媒介情報ごとにカウントフィールドを対応させるステップと、検索エンジンに前記検索媒介情報が入力された場合に、前記検索媒介情報の入力と関連した特定クラスのIPアドレスを識別するステップと、前記識別されたIPアドレスがカウント許容アドレスであるか否かを判断するステップと、前記判断結果、前記IPアドレスがカウント許容アドレスである場合に、前記検索媒介情報に対応するカウントフィールドで入力回数をカウントして記録するステップとを含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の他の実施形態に係る検索媒介情報を管理する方法は、検索媒介情報ごとにクエリカウントフィールドおよびカウントフィールドを対応させるステップと、前記検索エンジンに検索媒介情報が入力されることに連動し、前記検索媒介情報に対応するクエリカウントフィールドでクエリ入力回数をカウントして記録するステップと、前記検索媒介情報の入力と関連したクラス−CのIPアドレスを識別するステップと、前記識別されたクラス−CのIPアドレスが、前記検索媒介情報に対応する所定のアドレス記録空間に記録されているクラス−Cの第2IPアドレスと一致するか否かを判断するステップと、前記IPアドレスと前記第2IPアドレスとが一致しない場合に、前記検索媒介情報に対応するカウントフィールドで補正入力回数をカウントして記録するステップと、所定以後の時点で前記クエリカウントフィールドのクエリ入力回数とカウントフィールドの補正入力回数とを比較して前記入力回数の差値(差分値)を演算するステップと、前記演算された差値(差分値)が設定された数値を満たす場合に、前記検索媒介情報に対する所定の処理を実行するステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、検索エンジンに接続するユーザ端末機に付与されたクラス−CのIPアドレスを用いて所定規模のネットワークで意図的に入力される過多検索入力を容易に識別することができる検索媒介情報管理方法および検索媒介情報管理システムを提供することができる。
【0015】
また、本発明によれば、検索媒介情報の入力時ごとにカウントした入力回数を参照して検索媒介情報に対する統計データを作成するが、過多検索入力であると判断される検索媒介情報を既存に作成された統計データから除去することで、統計データを作成する構造設計を最小限に変更しながらも、正確な統計データの算出が可能な検索媒介情報管理方法および検索媒介情報管理システムを提供することができる。
【0016】
さらに、本発明によれば、過多検索入力を発生させる端末機をネットワーク単位で識別することができる検索媒介情報管理方法および検索媒介情報管理システムを提供することができる
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る検索媒介情報管理システムを概略的に示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る検索媒介情報管理システムを示す構成図である。
【図3】本発明に係る有効な検索媒介情報の入力をカウントする一例を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る検索媒介情報管理方法を具体的に説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付の図面を参照しながら、検索媒介情報を管理する方法および検索媒介情報管理システムについて説明する。
【0019】
本明細書で持続して用いられるIPアドレスとは、インターネットなどの通信網に連結されたネットワークとネットワークに接続されているホスト(ユーザ端末機、サービスサーバなど)に付与される固有の識別アドレスを意味することができる。IPアドレスは、ネットワークまたはホストの内部では32ビット(4バイト)で処理されるが、IPアドレスを表記するときには4個の10進数を点(.)で区分して表記される。例えば、IPアドレスは、「203.172.112.72」のように4個の10進数を点(ドット)で区分して表記される。
【0020】
IPアドレスは、ネットワークの規模(大きさ)、すなわちネットワークに連結するホストの数に応じて、クラス−A、クラス−B、クラス−Cの等級に区分することができる。このような等級の区分は、ネットワークのアドレスを示す部分とネットワークに接続するホストのアドレスを示す部分のビット数を基準としたものである。
【0021】
クラス−AのIPアドレスは、7ビットのネットワークアドレスと24ビットのホストアドレスとでなされており、ホストが大規模に連結するネットワークで用いることができる。クラス−AのIPアドレスは、[ネットワークアドレス、ホストアドレス、ホストアドレス、ホストアドレス]で構成され、クラス−AのIPアドレスによっては、総126個のネットワークを生成し、各ネットワークあたり約1677万個のノードを連結することができる。
【0022】
また、クラス−BのIPアドレスは、14ビットのネットワークアドレスと16ビットのホストアドレスとでなされており、これもホストが大規模に連結するネットワークで用いることができる。クラス−BのIPアドレスは、[ネットワークアドレス、ネットワークアドレス、ホストアドレス、ホストアドレス]で構成され、クラス−BのIPアドレスによっては、総16,382個のネットワークを生成し、各ネットワークあたり約6万5千個のノードを連結することができる。
【0023】
さらに、クラス−CのIPアドレスは、21ビットのネットワークアドレスと8ビットのホストアドレスとでなされており、接続するホストの数は少ないが、多数のネットワークで用いることができる。クラス−CのIPアドレスは、[ネットワークアドレス、ネットワークアドレス、ネットワークアドレス、ホストアドレス]で構成され、クラス−CのIPアドレスによっては、総2,097,150個のネットワークを生成することができ、各ネットワーク毎に254個のノードを連結することができる。
【0024】
この他にも、IPアドレスは、マルチキャスト(Multicast)のためのクラス−D、または特殊な目的のクラスとして未来のために使用しないクラス−Eなどに区分することができる。
【0025】
本実施形態の検索媒介情報管理システムは、検索媒介情報の入力が過多検索入力であるか否かを、所定規模のネットワークから容易に探し出すことができるクラス−CのIPアドレスを用いて検索媒介情報の入力回数を選別的にカウンティングし、カウンティングされた入力回数を参照して検索媒介情報に対する入力ランキングリストや人気リストを作成する。
【0026】
図1は、本発明に係る検索媒介情報管理システムを概略的に示す図である。
【0027】
検索媒介情報管理システム100は、検索エンジン110に接続したユーザ120によって入力がなされる検索媒介情報の入力回数をカウントし、所定期間内に累計された入力回数を用いて作成された検索媒介情報に対する入力ランキングリストまたは人気リストをユーザ120に提供する役割を行う。
【0028】
特に、本実施形態における検索媒介情報管理システム100は、検索媒介情報の入力のために検索エンジン110に接続するユーザ端末機125に付与されたIPアドレス、より具体的に、クラス−CのIPアドレスがカウント許容アドレスであるか否かを判断し、この判断結果に応じて選別的に検索媒介情報に対する入力回数をカウントすることで、入力回数に対する信頼度を高く保持することができる。
【0029】
まず、検索エンジン110とは、ユーザ120が検索しようとしたり実行しようとしたりするテキスト/オーディオ/ビデオ形態などのコンテンツを保有するコンテンツ供給者130のウェブサイトにユーザ120を接続誘導させる検索作業を支援するプログラムまたはサービスサーバを意味することができる。このような検索エンジン110による検索作業は、提供された検索ページにユーザ120が入力したキーワード、サイト識別子(URL)、リンクアドレスなどの検索媒介情報を取得し、取得された検索媒介情報を用いてユーザ120が所望するコンテンツを提供したりユーザを所定のウェブサイトに接続誘導させたりするものである。
【0030】
例えば、検索エンジン110は、検索ページに検索窓、アドレス窓、およびコンテンツと関連した簡略情報などを含ませてユーザ120に提供することができ、検索窓またはアドレス窓へのユーザ120入力によるキーワード、サイト識別子、および簡略情報に対するユーザ120のクリック選択によるリンクアドレスを取得することができる。
【0031】
すなわち、検索エンジン110は、検索ページを介して、キーワード入力によって生成される検索要請に応答してユーザ120が要求するコンテンツを提供することができるコンテンツ供給者130の簡略情報を提供し、ユーザ120がクリック選択した簡略情報のリンクアドレスを用いて特定のコンテンツ供給者130とユーザ120とを接続連結させる。さらに、検索エンジン110は、アドレス窓に入力されるサイト識別子によって特定されるコンテンツ供給者130とユーザ120とを接続連結させることもできる。このような検索エンジン110の接続誘導によってコンテンツ供給者130に接続されるユーザ120は、ユーザ端末機125を介してコンテンツ供給者130から所望するコンテンツの提供を受けることができる。
【0032】
ユーザ120とは、本発明の検索媒介情報管理システム100との接続のためのユーザ端末機125を保有しており、ユーザ端末機125に表示される検索ページに所望するコンテンツと関連した検索媒介情報を入力することで検索要請を生成するインターネット利用者を意味することができる。
【0033】
コンテンツ供給者130とは、サイト識別子またはリンクアドレスによってネットワーク上の位置が特定されるウェブサイトを運営するコンテンツ提供者(CP)を意味することができる。
【0034】
ユーザ端末機125は、インターネットなどの通信網140を介して検索媒介情報管理システム100との接続状態を保持し、検索要請に対する応答として検索エンジン110によって提供された検索ページまたは検索されたコンテンツをユーザ120に視覚化して提供する役割を行う。さらに、ユーザ端末機125は、本発明の検索媒介情報管理システム100によって作成される検索媒介情報に対する入力ランキングリストまたは人気リストなどを表示することができ、ユーザ120に検索と関連した多様な統計データを提供することができる。
【0035】
検索媒介情報管理システム100は、検索と関連した統計データの作成時に用いられる検索媒介情報の入力回数が過多検索入力を考慮して有効な入力に対してのみカウントされるようにすることで、正確な統計データの作成がなされるようにする役割を行う。
【0036】
特に、検索媒介情報管理システム100は、検索媒介情報を入力するユーザ端末機125のIPアドレスをクラス−C等級として識別し、所定規模のネットワークで発生する過多検索入力を容易に判断し、過多検索入力であると判断される検索媒介情報の入力をカウントしない。以下、図2を参照しながら、本発明の検索媒介情報管理システム200の具体的な構成について説明する。
【0037】
図2は、本発明の一実施形態に係る検索媒介情報管理システムを示す構成図である。
【0038】
本発明の検索媒介情報管理システム200は、カウントフィールド220と、IPアドレス識別手段230と、判断手段240と、カウント記録手段250とを備えることができる。
【0039】
検索媒介情報管理システム200は、検索媒介情報の入力のために検索エンジン110に接続するユーザ端末機125に付与された接続関連IPアドレスを識別し、識別されたIPアドレスを検索媒介情報に対応するアドレス記録空間210に記録する。ここで、アドレス記録空間210は、1つの検索媒介情報入力と関連してユーザ端末機125に付与されたIPアドレスを記録する役割を行う。このとき、アドレス記録空間210に入力されるIPアドレスのクラス等級は、所定規模のネットワークで発生する過多検索入力を容易に判断しようとする本発明の目的により、クラス−CのIPアドレスを選別的に記録することができる。
【0040】
カウントフィールド220は、各検索媒介情報ごとに対応し、検索エンジン110に入力される検索媒介情報の入力回数と関連してカウントされた任意の数値を記録する数累計手段である。本実施形態におけるカウントフィールド220は、1つの検索媒介情報に対して検索エンジン110または検索エンジン110によって提供された検索ページに入力がなされたすべての入力をカウントした入力回数を記録するものではなく、過多検索入力であると判断される検索媒介情報の入力をカウントから除外した入力回数を記録する。すなわち、本発明の目的により、カウントフィールド220は、特定の検索媒介情報に対して入力回数を意図的に増加させようとする過多検索入力ではない有効な検索媒介情報の入力をカウントした入力回数を記録する。
【0041】
アドレス記録空間210またはカウントフィールド220は、所定の時間間隔で記録された情報(数値)をリセットさせることで、特定期間内に記録されたクラス−CのIPアドレスまたは検索媒介情報の入力回数に関する情報を記録することができる。これにより、検索媒介情報管理システム200は、以後に入力ランキングリストまたは人気リストを作成するとき、検索媒介情報の期間別入力現況に関する情報を反映して作成することができる。
【0042】
検索媒介情報とは、検索エンジン110に接続したユーザ120に提供される検索ページに含まれる検索窓またはアドレス窓に入力されたキーワード、サイト識別子、または簡略情報に対するユーザ120のクリック選択と関連したリンクアドレスを意味することができる。
【0043】
例えば、キーワード「新年」に対応するカウントフィールド220には、2005月12月25日以後の1週間、検索ページの検索窓に「新年」が有効に入力されることにより、本発明の検索媒介情報管理システム200によってカウントされた入力回数を記録することができる。
【0044】
また、サイト識別子「www.naver.com」に対応するカウントフィールド220には、検索作業がサービスされた後、検索ページのアドレス窓にサイト識別子「www.naver.com」が有効に入力されることにより、検索媒介情報管理システム200によってカウントされた入力回数を記録することができる。
【0045】
さらに、リンクアドレス「http://news.naver.com/hotissue/read.php〜」に対応するカウントフィールド220には、ユーザ120が所望するコンテンツと関連した簡略情報が検索ページを介して露出された後、ユーザ120が簡略情報をクリック選択することにより、抽出されるリンクアドレスの抽出される総回数(入力回数)を記録することができる。
【0046】
IPアドレス識別手段230は、検索エンジン110または検索ページに検索媒介情報が入力され、検索媒介情報の入力と関連した特定クラスのIPアドレスを識別する。より具体的に、IPアドレス識別手段230は、検索エンジン110にユーザ端末機125が接続するときに付与されるクラス−CのIPアドレスを識別する。例えば、検索エンジン110に接続したユーザ端末機125のIPアドレスが「203.172.112.72」のように割り当てられる場合に、IPアドレス識別手段230は、クラス−CのIPアドレス構造、すなわち[ネットワークアドレス、ネットワークアドレス、ネットワークアドレス、ホストアドレス]を考慮して、ネットワークアドレスと関連した「203.172.112」を識別することができる。
【0047】
判断手段240は、識別されたIPアドレスがカウント許容アドレスであるか否かを判断するものであって、検索エンジン110または検索ページに入力された検索媒介情報が過多検索入力であるか否かを判断する役割を行う。すなわち、判断手段240は、識別されたクラス−CのIPアドレスがアドレス記録空間210に記録されたクラス−Cの第2IPアドレスと一致するか否かを確認し、IPアドレスと第2IPアドレスとが一致する場合に、今回の検索媒介情報の入力が同じネットワークで接続するユーザ端末機125によって入力された過多検索入力であると判断することができる。
【0048】
この反面、IPアドレスと第2IPアドレスとが一致しない場合に、判断手段240は、今回の検索媒介情報の入力が以前に検索媒介情報を入力していない新しいネットワークと接続するユーザ端末機125からの有効な入力であると確認し、IPアドレスをカウント許容アドレスとして判断する。
【0049】
さらに、判断手段240は、アドレス記録空間210に記録される時間情報を用いて、特定の期間内に対してのみIPアドレスと第2IPアドレスとの一致の可否を判断する過程を実行することで、同じネットワークからの入力であったとしても、一定の時間間隔を置いて入力される検索媒介情報を有効な検索媒介情報の入力として判断されるようにできる。
【0050】
カウント記録手段250は、検索媒介情報を入力したユーザ端末機125と関連したクラス−CのIPアドレスが判断手段240によってカウント許容アドレスとして判断される場合に、検索媒介情報と対応するカウントフィールド220で入力回数をカウント(+1)して記録されるようにする役割を行う。すなわち、カウント記録手段250は、過多検索入力ではなく有効な検索媒介情報の入力に対してのみ入力回数をカウントし、カウントされた入力回数がカウントフィールド220に記録されるようにする。
【0051】
したがって、本発明によれば、検索エンジン110に接続するユーザ端末機125に付与されたクラス−CのIPアドレスを用いて所定規模のネットワークで意図的に入力される過多検索入力を容易に識別し、識別された過多検索入力を入力回数のカウント時に除外することで、検索媒介情報に対する入力回数の正確なカウントを期待することができる。
【0052】
この後、検索媒介情報管理システム200は、カウントフィールド220に記録された個別検索媒介情報の入力回数に基づいて、所定の期間内に多数の入力回数がカウントされたキーワード/サイト識別子に対する入力ランキングリストまたは多数のユーザ120と接続がなされたコンテンツ供給者130に対する人気リストなどを作成することができる。作成された入力ランキングリストおよび人気リストは、検索エンジン110に接続するユーザ端末機125を介してユーザ120に提供することができる。
【0053】
すなわち、検索媒介情報管理システム200は、過多検索入力を排除してカウントした検索媒介情報の入力回数を用いて、検索媒介情報に対する正確な統計データを作成することができる。例えば、検索媒介情報管理システム200は、多数のユーザが最近に最多で入力した人気キーワードに対する正確な現況が入力ランキングリストを介して一目で分かるようにユーザ120に提供されるようにできる。
【0054】
図3は、本発明に係る有効な検索媒介情報の入力をカウントする一例を説明するための図である。
【0055】
上述したように、検索媒介情報管理システム200は、検索エンジン110に接続するユーザ端末機125に付与されたIPアドレスに対してクラス−CのIPアドレスを識別し、これを考慮して過多検索入力を判断する役割を行う。
【0056】
図3では、IPアドレス「203.172.112.72」が付与されたユーザ端末機125が検索エンジン110に接続し、検索エンジン110の検索窓にユーザ120が検索媒介情報であるキーワード「ビョンスルニョン」を入力する場合にユーザ120に提供される人気ランキングリストについて例示している。
【0057】
図3のi)は、個別キーワードに対応するアドレス記録空間210およびカウントフィールド220を説明するものであって、期間「2005年12月31日および2006年1月1日」の間に検索エンジン110に入力がなされた検索媒介情報と関連した情報がアドレス記録空間210およびカウントフィールド220に記録されることを例示している。図3のi)に示すように、検索媒介情報管理システム200は、上述した期間内に検索媒介情報の入力のために検索エンジン110に接続したユーザ端末機125に付与されたクラス−CのIPアドレス(以下、アドレス記録空間210に予め記録されているIPアドレスを第2IPアドレスとする)をアドレス記録空間210に記録し、有効な入力であると判断される検索媒介情報の入力をカウントし、この入力回数をカウントフィールド220に記録することができる。
【0058】
キーワード「ビョンスルニョン」に対応する図3のi)のアドレス記録空間210には、設定された期間内にキーワード「ビョンスルニョン」を入力したユーザ端末機125に付与されたクラス−CのIPアドレス「201.312.71」などが記録されている。さらに、キーワード「ビョンスルニョン」に対応する図3のi)のカウントフィールド220には、過多検索入力ではない有効な入力であると判断されるキーワード「ビョンスルニョン」に対する入力回数が「100回」と記録されている。
【0059】
このような条件下において、期間「2005年12月31日および2006年1月1日」に検索エンジン110と接続したユーザ端末機125によってキーワード「ビョンスルニョン」が入力される場合に、検索媒介情報管理システム200は、ユーザ端末機125に付与されたクラス−CのIPアドレス、すなわち「203.172.112」を識別することができる。この後、検索媒介情報管理システム200は、キーワード「ビョンスルニョン」に対応するアドレス記録空間210を検索し、識別されたクラス−CのIPアドレス「203.172.112」がアドレス記録空間210に第2IPアドレスとして既に記録されているか否かを判断する。すなわち、検索媒介情報管理システム200は、IPアドレスと第2IPアドレスとの一致の可否を判断し、アドレス記録空間210内に識別されたIPアドレス「203.172.112」が既に記録されている状態(一致する状態)である場合には、今回のキーワード「ビョンスルニョン」の入力を過多検索入力として判断し、カウントフィールド220の入力回数としてカウントしない。この反面、アドレス記録空間210内に識別されたIPアドレス「203.172.112」が記録されていない状態(一致しない状態)である場合に、検索媒介情報管理システム200は、今回のキーワード「ビョンスルニョン」の入力をカウント許容アドレスの有効な入力であると判断し、カウントフィールド220に入力回数を増加(+1)させて記録することができる。
【0060】
図3のii)では、本発明の検索媒介情報管理システム200によって期間「2005年12月31日から2006年1月1日」の間にカウントした検索媒介情報の入力回数を記録するカウントフィールド220を参照して入力ランキングリストを作成し、作成された入力ランキングリストをユーザ端末機125に提供することについて例示している。
【0061】
例えば、「2006年1月1日」が経過した所定の時点において、検索ページの検索窓に検索語「ビョンスルニョン」を入力しようとするユーザ120に、検索媒介情報管理システム200は、キーワードの字母入力に連動し、図3のi)のカウントフィールド220の入力回数を参照して入力ランキングリストを作成し、これをリアルタイムでユーザ120に提供することができる。
【0062】
例えば、検索エンジン110に対して、ユーザ120がキーワード「ビョンスルニョン」のうちの「ビョン」を入力する場合に、検索媒介情報管理システム200は、「ビョン」を最初の音節として含むキーワード「ビョンスルニョン」、「ビョンムチョン」、「ビョンウォン」などを検索し、各キーワードに対応するカウントフィールド220の入力回数を参照して入力ランキングリストを作成することができる。図3のii)に示すように、検索媒介情報管理システム200は、キーワード「ビョン」と関連して作成された入力ランキングリストをユーザ120に表示することで、ユーザ120にキーワード「ビョン」と関連して多数のユーザが入力したキーワードがどのようなものであるかに関する統計データを提供することができる。
【0063】
この後、検索媒介情報管理システム200は、ユーザ端末機125を介して、ユーザ120が検索窓に「ビョンスル」または「ビョンスルニョン」を順次に入力することにより、入力されたキーワードに対する入力ランキング情報を作成し、作成された入力ランキング情報をユーザ120に提供することができる。
【0064】
図3では、キーワードの字母入力によって、設定された期間内に多数入力がなされたキーワードの入力回数に関する入力ランキングリストを作成する例を示しているが、この他にも、検索ページのアドレス窓に入力されるサイト識別子の入力回数、または検索ページに露出された簡略情報をユーザ120がクリック選択することによって入力されるリンクアドレスの入力回数に関する入力ランキングリストを作成する例についても、当業者であれば上述した図3の例から容易に類推することができるであろう。
【0065】
本発明の他の実施形態として、1つの検索媒介情報に対して、検索エンジン110への検索媒介情報入力時ごとにカウントした入力回数(以下、クエリ入力回数とする)および過多検索入力を排除して検索媒介情報の入力をカウントした入力回数(以下、補正入力回数とする)を比べ、この比較差値(比較差分値)が設定された数値を満たす場合には、クエリ入力回数に基づいて作成された入力ランキングリストから検索媒介情報を除去することについて説明する。
【0066】
このために、検索媒介情報管理システム200は、クエリ入力回数を記録するクエリカウントフィールドをさらに備えることができ、検索エンジン110に特定の検索媒介情報が入力されることに連動し、クエリカウントフィールドにこの入力回数をカウントして記録する。さらに、検索媒介情報管理システム200は、上述したクラス−CのIPアドレスを考慮した過多検索入力の判断に応じて、検索媒介情報の入力を選別的にカウントした補正入力回数をカウントフィールド220に記録する。
【0067】
上述したように、クエリ入力回数とは、補正入力回数とは異なり過多検索入力を考慮しない数値であり、検索媒介情報管理システム200は、クエリ入力回数を用いて検索媒介情報に対する入力ランキングリストを作成する。入力ランキングリストの作成についての詳細な説明は、図3の実施形態で代替する。
【0068】
所定以後の時点において、検索媒介情報管理システム200は、特定検索媒介情報に対してクエリ入力回数および補正入力回数の差値(差分値)を算出し、算出された差値(差分値)が選定された数値を満たす場合には、該当する検索媒介情報に対する入力が過多検索入力によって多量に入力されたものであると判断し、作成された入力ランキングリストから検索媒介情報を除去することができる。例えば、数値を100回以上として選定した条件下において、キーワード「ビョンスルニョン」に対するクエリ入力回数が「1,000回」であることに比べて補正入力回数が「100回」である場合に、検索媒介情報管理システム200は、この差値(差分値)が選定された数値「100回以上」を満たすものと判断し、キーワード「ビョンスルニョン」に対する入力が過多検索入力によるものであることを識別することができる。
【0069】
これにより、検索媒介情報管理システム200は、クエリ入力回数を参照して作成された入力ランキングリストからキーワード「ビョンスルニョン」を除去することができ、ユーザ120により一層正確な統計データとしての入力ランキングリストを提供することができる。
【0070】
したがって、本発明によれば、検索媒介情報の入力時ごとにカウントした入力回数を参照して検索媒介情報に対する入力ランキングリストを作成し、過多検索入力が集中的に発生したと判断される検索媒介情報を既存に作成された入力ランキングリストから除去することで、入力ランキングリスト作成設計を最小限に変更しながらも、検索媒介情報の入力に関する正確な統計データを算出することができる。
【0071】
以下、本発明の実施形態に係る検索媒介情報管理システムの流れについて詳しく説明する。
【0072】
図4は、本発明の一実施形態に係る検索媒介情報管理方法を具体的に説明するためのフローチャートである。
【0073】
本発明の検索媒介情報管理方法は、上述した検索媒介情報管理システム200によって実行される。
【0074】
まず、検索媒介情報管理システム200は、検索媒介情報ごとにカウントフィールド220を対応させる(S410)。本ステップS410は、検索エンジン110で特定の検索媒介情報が入力される回数をカウントして記録するための手段を備える過程である。特に、本発明におけるカウントフィールド220は、過多検索入力であると判断される検索媒介情報の入力をカウントしない入力回数を記録する。さらに、カウントフィールド220は、所定の時間間隔で記録された入力回数を0にリセットさせることで、特定の時間間隔内に発生した検索媒介情報の入力と関連した情報を区分して記録することができる。
【0075】
また、検索媒介情報管理システム200は、検索エンジン110に検索媒介情報が入力され、検索媒介情報の入力と関連した特定クラスのIPアドレスを識別する(S420)。本ステップS420は、検索媒介情報の入力のために検索エンジン110に接続するユーザ端末機125に付与されたクラス−CのIPアドレスを識別する過程である。
【0076】
次に、検索媒介情報管理システム200は、識別されたIPアドレスがカウント許容アドレスであるか否かを判断する(S430)。本ステップS430は、該当する検索媒介情報の入力のために以前に検索エンジン100に接続したユーザ端末機125と関連したクラス−Cの第2IPアドレスをアドレス記録空間210から検索し、識別されたクラス−CのIPアドレスが検索されたクラス−Cの第2IPアドレスと一致するか否かを比較する過程である。
【0077】
比較の結果、一致する場合(S430で「はい」)に、検索媒介情報管理システム200は、今回の検索媒介情報の入力を、同じネットワークに連結するユーザ端末機によって繰り返し入力された過多検索入力であると判断する(S440)。この後、検索媒介情報管理システム200は、過多検索入力であると判断された検索媒介情報の入力に対してカウントを保留し、検索媒介情報に対応するカウントフィールド220の数値(入力回数)をそのまま保持する。
【0078】
一方、比較の結果、一致しない場合(S430で「いいえ」)に、検索媒介情報管理システム200は、今回の検索媒介情報の入力と関連したIPアドレスをカウント許容アドレスとして判断し(S450)、検索媒介情報と対応するカウントフィールド220で入力回数をカウントして記録する(S460)。本ステップS450、S460は、過多検索入力ではない有効な入力であると判断された検索媒介情報の入力に対してカウントを実行し、検索媒介情報に対応するカウントフィールド220の数値を増加(+1)させる過程である。
【0079】
また、検索媒介情報管理システム200は、選定された期間内にカウントフィールド220に記録された入力回数を検索媒介情報に対応して確認し、確認された入力回数に基づいて検索媒介情報を配列した入力ランキングリストまたは人気リストを作成する(S470)。本ステップS470は、検索媒介情報と関連した統計データとして、例えば所定の期間内に相対的に多数の入力がなされたキーワードまたはサイト識別子を抽出して入力ランキングリストを作成したり、所定の期間内にユーザが簡略情報を多くクリック選択して多数のユーザを接続連結したコンテンツ供給者130に対する人気リストを作成する過程である。
【0080】
続いて、検索媒介情報管理システム200は、作成された入力ランキングリストまたは人気リストを検索エンジン110に接続するユーザ端末機125に提供する(S480)。本ステップS480は、以後に検索のために検索エンジン110に接続するユーザ120に過多検索入力を排除した正確な統計データを提供することで、検索時に入力される検索媒介情報の選定が最適化されるようにする過程である。
【0081】
したがって、本発明によれば、検索エンジン110に接続するユーザ端末機125に付与されたクラス−CのIPアドレスを用いて所定規模のネットワークで意図的に入力される過多検索入力を容易に識別し、過多検索入力を入力回数のカウント時に除外することで、検索媒介情報に対する入力回数の正確なカウントを期待することができる。
【0082】
なお、本発明の実施形態は、コンピュータにより実現される多様な動作を実行するためのプログラム命令を含むコンピュータ読取可能な記録媒体を含む。当該記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含むこともでき、記録媒体およびプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知であり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気−光媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。また、記録媒体は、プログラム命令、データ構造などを保存する信号を送信する搬送波を含む光または金属線、導波管などの送信媒体でもある。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行され得る高級言語コードを含む。
【0083】
以上の説明から分かるように、本発明によれば、検索エンジンに接続するユーザ端末機に付与されたクラス−CのIPアドレスを用いて所定規模のネットワークで意図的に入力される過多検索入力を容易に識別することができる検索媒介情報管理方法および検索媒介情報管理システムを提供することができる。
【0084】
また、本発明によれば、検索媒介情報の入力時ごとにカウントした入力回数を参照して検索媒介情報に対する統計データを作成するが、過多検索入力であると判断される検索媒介情報を既存に作成された統計データから除去することで、統計データを作成する構造設計を最小限に変更しながらも、正確な統計データの算出が可能な検索媒介情報管理方法および検索媒介情報管理システムを提供することができる。
【0085】
さらに、本発明によれば、過多検索入力を発生させる端末機をネットワーク単位で識別することができる検索媒介情報管理方法および検索媒介情報管理システムを提供することができる
【0086】
上述したように、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることを理解することができるであろう。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラス−CのIPアドレスを用いて検索媒介情報の入力回数を選別的にカウンティングし、カウンティングされた入力回数を参照して検索媒介情報に対する入力ランキングリストや人気リストを作成する検索媒介情報を管理する方法。
【請求項2】
クラス−CのIPアドレスを用いて検索媒介情報の入力回数を選別的にカウントして記録するカウント記録手段を備え、
カウンティングされた入力回数を参照して検索媒介情報に対する入力ランキングリストや人気リストを作成する検索媒介情報を管理するシステム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−64239(P2012−64239A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−270359(P2011−270359)
【出願日】平成23年12月9日(2011.12.9)
【分割の表示】特願2008−558212(P2008−558212)の分割
【原出願日】平成19年3月13日(2007.3.13)
【出願人】(505205812)エヌエイチエヌ コーポレーション (408)
【Fターム(参考)】