説明

検索結果を階層的に編成された概念クラスタに動的に再配列する方法およびシステム

検索結果を階層的に編成された概念クラスタに動的に再配列する方法とシステムを提供する。ディスプレイに制約のあるデバイス上で検索とナビゲーションをさらに容易にするために、コンテンツ項目を概念クラスタの配列として検索し提示する方法は、コンテンツ項目の集合を提供するステップと、インクリメンタル入力を受け取り、コンテンツ項目の検索語を絞り込んで識別するステップとを含む。コンテンツ項目は、インクリメンタル入力がコンテンツ項目と関連付けられている様々なメタデータにどのように一致するかに基づいて選択されて集合に分類される。選択されたコンテンツ項目は、選択されたコンテンツ項目に共通のメタデータに基づいて、明確な概念クラスタとユーザ推定の概念クラスタとに分類される。クラスタ化されたコンテンツ項目は、分類される概念クラスタに従って提示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、以下の出願に対する米国特許法第119条(e)項の下での利益を主張し、引用することによりその内容が本明細書の一部をなすものとする。
2006年9月14日に出願された、「A Method Of Dynamically Generating Hierarchically Organized Result Clusters For An Incremental Search Query Matching One Or More Precomputed Hierarchical Clusters」と題する米国仮特許出願第60/825,616号明細書
【0002】
本出願は、以下の出願に関し、引用することによりその内容が本明細書の一部をなすものとする。
2004年11月9日に出願された、「Television Systems and Associated Methods」と題する米国仮特許出願第60/626,274号明細書、および2005年3月24日に出願された、「Method And System For Performing Searches For Television Programming Using Reduced Text Input」と題する米国仮特許出願第60/664,879号明細書に対する優先権を主張する、2005年5月24日に出願された、「Method And System For Performing Searches For Television Programming Using Reduced Text Input」と題する米国特許出願第11/136,261号明細書、
2005年8月26日に出願された、「A Dynamic Highlighting Interface of Multiword Prefixes Of Results Obtained By Incremental Search With Reduced Text Entry On Television And Mobile Devices Using A Keypad With Overloaded Keys」と題する米国仮特許出願第60/711,866号明細書、および2005年9月12日に出願された、「Method And System For Incremental Search With Reduced Text Entry Using A Reduced Keypad With Overloaded Keys」と題する米国仮特許出願第60/716,101号明細書に対する優先権を主張する、2005年12月20日に出願された、「Method And System For Dynamically Processing Ambiguous,Reduced Text Search Queries And Highlighting Results Thereof」と題する米国特許出願第11/312,908号明細書、ならびに
2005年9月12日に出願された、「Method And System For Incremental Search With Reduced Text Entry Using A Reduced Using A Reduced Keypad With Overloaded Keys」と題する米国仮特許出願第60/716,101号明細書、および2005年8月26日に出願された、「A Dynamic Highlighting Interface Of Multiword Prefixes Of Results Obtained By Incremental Search With Reduced Text Entry On Television And Mobile Devices Using A Keypad With Overloaded Keys」と題する米国仮特許出願第60/711,866号明細書に対する優先権を主張する、2005年9月27日に出願された、「Method And System For Processing Ambiguous,Multiterm Search Queries」と題する米国特許出願第11/235,928号明細書。
【0003】
[技術分野]
本発明は、コンテンツを選択して提示する方法に関し、具体的には、ユーザが所望の情報を見つけやすいように、コンテンツを動的に結合して階層的クラスタに編成する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
入力および/またはディスプレイに制約のあるデバイス上での情報検索および提示システムの使いやすさの1つの尺度は、ユーザが所望の情報を見つける際に費やす労力である(情報の発見には、テキストベースの検索、コンテンツ空間の閲覧、またはこれら両方の何らかの組合せが考えられる)。入力およびディスプレイに制約のあるデバイスで(検索または閲覧法のいずれかによって)情報検索に費やす労力を最小にする1つの方法は、インクリメンタルサーチ法の利用である。インクリメンタルサーチではユーザが入力しなければならないテキストの量が減少するので、ユーザが入力した文字ごとに結果が検索されるインクリメンタルサーチを採用することは、入力に制約のあるデバイスでのフルワード検索インタフェースよりもはるかに優れている(たとえば、以下の援用された出願で提示された方法を参照されたい)。
【0005】
ただし、インクリメンタルサーチシステムにおける課題の1つは、入力が少ないときや、同じ物理的なキーに複数の英数字が割り当てられた多重キーパッド(overloaded keypad)を用いる入力など、入力が曖昧な性質を持つものであるときでも、最適な結果をユーザに提示することである。たとえば、接頭辞の完全な一致が部分的な単語の一致よりも関連性が高いと評価される場合は、インクリメンタル入力での純粋な語彙の一致が好結果をもたらさないことになる。さらに、入力方式に多重キーパッドを使用している場合に曖昧なテキストを入力すると、問題はさらに悪化する。
【0006】
さらに、曖昧なテキスト入力は、曖昧入力の性質に起因して様々な結果と一致する可能性がある。これは、曖昧入力が、ユーザが意図する検索入力を表わすだけでなく、他の単語や句も表わす可能性があるからである。たとえば、周知の12キーの電話キーパッドを使用した入力「227」は、「car」と「bar」の両方を表わし、大きく異なる結果に一致する可能性がある。したがって、曖昧なインクリメンタルテキスト入力は、入力に制約のあるデバイス上で検索入力を行うのに便利な方法であるが、返される結果の量の増加によって、結果集合でわずかな項目しか見られない、すなわち、ディスプレイに制約のあるデバイスでは扱いにくくなる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、インクリメンタルサーチクエリに対する検索結果を階層的に編成された概念クラスタに動的に再配列する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様において、表示に制約のあるデバイス上での検索とナビゲーションをさらに容易にするために、コンテンツ項目を概念クラスタの配列として検索し提示する方法は、コンテンツ項目の比較的大きい集合を提供するステップを含む。コンテンツ項目の少なくとも一部は、コンテンツ項目と関連付けられている明確な概念を指定するためのメタデータを有する。メタデータの少なくとも一部は、複数のメタデータ語を有する句を含む。方法は、さらに、所望のコンテンツ項目に対して複数の検索語を絞り込んで識別するためにユーザインクリメンタル入力を受け取るステップと、コンテンツ項目の比較的大きい集合からコンテンツ項目の第1の集合、コンテンツ項目の第2の集合、およびコンテンツ項目の第3の集合を選択するステップとを含み、コンテンツ項目の第1の集合では、すべての検索語が上記第1の集合の各コンテンツ項目のメタデータ句の1つのメタデータ語に一致し、コンテンツ項目の第2の集合では、検索語の第1の部分集合が上記第2の集合の各コンテンツ項目の少なくとも第1のメタデータ句の少なくとも1つのメタデータ語に一致し、コンテンツ項目の第3の集合では、検索語の第2の部分集合が上記第3の集合の各コンテンツ項目の少なくとも第2のメタデータ句の少なくとも1つのメタデータ語に一致し、第1のメタデータ句は第2のメタデータ句と異なる。また、方法は、共通集合のコンテンツ項目のメタデータと関連付けられている明確な概念から推論されるユーザ推定の概念に関する共通集合を形成するために第2および第3の集合が共有するコンテンツ項目を分類するステップと、第1の集合と共通集合のコンテンツ項目を概念クラスタの集合に編成するステップとを含む。第1の集合のコンテンツ項目は、検索語に一致する同じメタデータ句を有するコンテンツ項目が一緒にクラスタ化されるように、検索語に一致するメタデータ語を有するメタデータ句に基づいて明確な概念クラスタの集合に編成される。共通集合のコンテンツ項目は、検索語に一致する同じ第1および第2のメタデータ句を有するコンテンツ項目が一緒にクラスタ化されるように、共通集合のコンテンツ項目が共有する少なくとも第1および第2のメタデータ句に基づいてユーザ推定の概念クラスタに編成される。方法は、明確な概念クラスタの集合とユーザ推定の概念クラスタの集合とに編成されるコンテンツ項目を提示するステップを含む。各明確な概念クラスタの集合は、検索語に一致するメタデータ語を有する上記の明確な概念クラスタ集合のコンテンツ項目に共通のメタデータ句に基づいて識別される。ユーザ推定の概念クラスタの各集合は、ユーザ推定の概念クラスタの上記集合のコンテンツ項目が共有する第1および第2のメタデータ句に基づいて識別される。
【0009】
本発明の別の態様において、インクリメンタル入力は曖昧なテキスト入力であり、曖昧なテキスト入力は1桁または複数桁を有し、各桁は1つ以上の英数字を表わす。
【0010】
本発明のさらに別の態様において、方法は、インクリメンタル入力の日付、曜日、および時刻の少なくとも1つに基づいてコンテンツ項目の少なくとも一部のメタデータ句の少なくとも1つのメタデータ語を修正するステップをさらに備える。
【0011】
本発明のさらに別の態様において、コンテンツ項目を提示するステップは、ディスプレイに制約のあるデバイス上で行なわれる。
【0012】
本発明のさらに別の態様において、インクリメンタル入力は、順序付けられた少なくとも2つの接頭辞および/または順序付けられていない少なくとも2つの接頭辞を備える。インクリメンタル入力は、単語区切り文字で区切られた少なくとも2つの接頭辞を備えうる。
【0013】
本発明の態様において、編成されたコンテンツ項目は、所与の関連性機能(relevance function)に従って提示されるように順序付けられる。この関連性機能は、コンテンツ項目の時間的関連性、コンテンツ項目の位置関連性、コンテンツ項目の人気度(大衆性)およびユーザの好みの少なくとも1つを備える。
【0014】
本発明の別の態様において、メタデータ語の少なくとも一部は、コンテンツ項目の少なくとも一部と関連付けられている明確な概念と音声学的に等価な語および/またはメタデータ句の語の一般的なスペルミスの語を含む。
【0015】
本発明のさらに別の態様において、方法は、コンテンツ項目の情報コンテンツ間の関係に基づいて、コンテンツ項目の大きい集合のコンテンツ項目を所定の階層に編成するステップをさらに備える。コンテンツ項目と関連付けられている明確な概念を指定するためのメタデータは、所定の階層に基づいて選択される。
【0016】
本発明の態様において、ディスプレイに制約のあるデバイス上での検索とナビゲーションをさらに容易にするために、コンテンツ項目を概念クラスタの配列として検索し提示するシステムは、コンテンツ項目の比較的大きい集合をカタログ化する電子的可読媒体に記憶されるデータベースを含む。コンテンツ項目の少なくとも一部は、コンテンツ項目と関連付けられている明確な概念を指定するためのメタデータを有する。メタデータの少なくとも一部は、複数のメタデータ語を有する句を含む。また、システムは、所望のコンテンツ項目に対する複数の検索語を絞り込んで識別するためにユーザのインクリメンタル入力を受け取る入力論理と、コンテンツ項目の比較的大きい集合からコンテンツ項目の第1の集合、コンテンツ項目の第2の集合、およびコンテンツ項目の第3の集合を選択する選択論理とを含み、コンテンツ項目の第1の集合では、すべての検索語が上記第1の集合の各コンテンツ項目のメタデータ句の1つのメタデータ語と一致し、コンテンツ項目の第2の集合では、検索語の第1の部分集合が上記第2の集合の各コンテンツ項目の少なくとも第1のメタデータ句の少なくとも1つのメタデータ語と一致し、コンテンツ項目の第3の集合では、検索語の第2の部分集合が上記第3の集合の各コンテンツ項目の少なくとも第2のメタデータ句の少なくとも1つのメタデータ語と一致し、第1のメタデータ句は第2のメタデータ句とは異なる。システムは、さらに、共通集合のコンテンツ項目のメタデータと関連付けられている明確な概念から推論されるユーザ推定の概念に対する共通集合を形成するために第2および第3の集合が共有するコンテンツ項目を分類する分類論理と、第1の集合および共通集合のコンテンツ項目を概念クラスタ集合に編成する編成論理とを含む。第1の集合のコンテンツ項目は、検索語と一致する同じメタデータ句を有するコンテンツ項目が一緒にクラスタ化されるように、検索語と一致するメタデータ語を有するメタデータ句に基づいて明確な概念クラスタ集合に論理によって編成される。共通集合のコンテンツ項目は、検索語と一致する同じ第1および第2のメタデータ句を有するコンテンツ項目が一緒にクラスタ化されるように、共通集合のコンテンツ項目が共有する少なくとも第1および第2のメタデータ句に基づいてユーザ推定の概念クラスタに論理によって編成される。また、システムは、明確な概念クラスタ集合およびユーザ推定の概念クラスタ集合に編成されるコンテンツ項目を提示する提示論理を含む。各明確な概念クラスタ集合は、検索語と一致するメタデータ語を有する上記明確な概念クラスタ集合のコンテンツ項目に共通のメタデータ句に基づいて識別される。各ユーザ推定の概念クラスタ集合は、上記ユーザ推定の概念クラスタ集合のコンテンツ項目が共有する第1および第2のメタデータ句に基づいて識別される。
【0017】
本発明の別の態様において、電子的可読媒体に記憶されるデータベースの少なくとも一部分は、ユーザから離れた場所にあるサーバシステムに実装される。
【0018】
本発明のさらに別の態様において、入力論理、選択論理、分類論理、編成論理、および提示論理は、ユーザから離れた場所にあるサーバシステムに実装される。
【0019】
本発明のさらに別の態様において、インクリメンタル入力は、曖昧なテキスト入力である。曖昧なテキスト入力は1桁または複数桁を有する。各桁は1つ以上の英数字を表わす。
【0020】
本発明のさらに別の態様において、システムは、インクリメンタル入力の日付、曜日、および時刻の少なくとも1つに基づいてコンテンツ項目の少なくとも一部のメタデータ句の少なくとも1つのメタデータ語を修正する修正論理をさらに含む。
【0021】
本発明の別の態様において、システムは、所与の関連性機能に従って提示する編成済みコンテンツ項目を順序付ける順位付け論理をさらに含む。関連性機能は、コンテンツ項目の時間的関連性、コンテンツ項目の位置関連性、コンテンツ項目の人気度(大衆性)およびユーザの好みのうち少なくとも1つを含みうる。
【0022】
上記その他の特徴は、本発明の実施形態が示され例として記載される以下の詳細な説明から容易に明らかになるであろう。
【0023】
本発明の様々な実施形態をより完全に理解するために、添付図に関連して取り入れられる以下の説明をここで参照する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】コンテンツ項目および概念を階層的な時間依存の概念クラスタに編成し、ユーザのインクリメンタル入力を1つまたは複数の概念クラスタに一致させ、関連のある動的な階層的クラスタを生成してユーザに提示する方法を示す。
【図2】概念クラスタ階層を示す。
【図3】種々の結果と関連付けられている種々の概念クラスタ階層を示す。
【図4】語彙の一致、所定の概念クラスタ、および動的に生成される概念クラスタを含む、一部の接辞語入力に対する検索結果が返される場合の本発明の実施形態を示す。
【図5】概念クラスタを拡張することによるユーザの情報発見を示す。
【図6】概念クラスタを拡張することによるユーザの情報発見を示す。
【図7】ユーザによって入力された一部の接頭辞入力に基づいて、動的な概念クラスタが生成された後、ユーザによって動的な概念クラスタが拡張される場合のユーザの情報発見を示す。
【図8】概念クラスタを融合することによる、概念クラスタ階層およびユーザの情報発見を示す。
【図9】コンテンツ項目の選択、再編成、および提示を行うコンテンツシステムを示す。
【図10】選択されるコンテンツ項目の選択、再編成、および提示を行うユーザデバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の好ましい実施形態は、検索結果を見つけて階層的に編成された概念クラスタに動的に再編成する方法およびシステムを提供する。概念クラスタは、1つまたは複数の共通テーマまたは情報タイプによって関係付けられているコンテンツ項目および/またはトピックの集合である。たとえば、1つの概念クラスタは「野球」であってもよく、このクラスタは、過去のメジャーリーグ野球試合の得点および/または将来の試合の日程に関係する検索結果を含んでいる可能性がある。一部の実施において、概念クラスタは、時間的に制約があり(以下に記載される)、事前に計算される概念クラスタと動的に生成される概念クラスタとの両方を含む。検索結果は、コンテンツ結果と検索クエリのインクリメンタル入力との間の語彙の一致、ならびにインクリメンタル入力と概念クラスタ識別子の間の一致を含みうる。結果の階層的な概念主導のクラスタ化は結果の編成をより豊富にするので、検索結果を生成して提示するこの方法は情報に関するインクリメンタルサーチのユーザの実施経験を著しく充実したものにする。本明細書に開示される技術では、具体的な概念に関するすべての結果が同時に収集されているので、ユーザは所望の情報コンテンツをより容易に見つけることができる。これは、同じ概念に関する結果が他の結果の中にインタリーブされてもよい語彙の一致と対照をなしており、ユーザに対する認知負荷を高めるものである。
【0026】
本発明の実施形態は、2005年8月15日に出願された、「Method and System for Performing Searches For Television Content and Channels Using a Non−intrusive Television Interface and With Reduced Text Input」と題する米国特許出願第11/204,546号明細書、2005年10月7日に出願された、「Method And System For Incremental Search With Reduced Text Entry Where The Relevance Of Results Is A Dynamically Computed Function of User Input Search String Character Count」と題する米国特許出願第11/246,432号明細書、2006年8月25日に出願された、「User Interface For Visual Cooperation Between Text Input And Display Device」と題する米国特許出願第11/509,909号明細書、2006年11月17日に出願された、「Method And System For Finding Desired Results By Incremental Search Using An Ambiguous Keypad With The Input Containing Orthographic And Typographic Errors」と題する米国特許出願第11/561,197号明細書、および2007年3月6日に出願された、「Method And System For Selecting and Presenting Content Based On Learned Periodicity Of User Content Selection」と題する米国特許出願第11/682,693号明細書を含むが、これらに限定されない以前に申請された出願に開示された技術、システム、および方法を基礎としており、これら各々の内容は、引用することにより本明細書の一部をなすものとする。これらの出願は、曖昧なテキスト入力、検索結果の順序付け方法、ならびにユーザの行動および好みを学習する技術を用いてインクリメンタルサーチを行う具体的な方法を教示している。これらの出願に開示された技術は、これらの出願に記載されたコンテンツ項目の収集に適用される技術と同じかまたはそれに類似した本明細書に記載のユーザのナビゲーション動作またはユーザの概念クラスタとの関係とともに利用されうる。ただし、これらの技術は、組み入れられた特許出願に開示されたシステムおよび方法に限定されるものではない。したがって、このようなシステムおよび出願を参照することは有益な場合もあるが、本実施形態または本発明を理解する上で必要であるとは考えられない。
【0027】
図1は、本発明の実施形態の工程を示すフローチャートである。フローチャートは、ユーザのインクリメンタルサーチ入力に基づいてコンテンツを検索し、検索から返されるコンテンツ項目結果に基づいて動的に生成される、階層的に配列された概念クラスタの結果を再編成し提示する方法を示す。コンテンツ項目は、コンテンツ項目を特徴付けるメタデータと関連付けられている。これは、コンテンツ項目を特徴付けてコンテンツ項目とコンテンツ項目に関係する概念との間の情報関係を記述する階層にコンテンツ項目を編成するステップを含む、多くの方法で実施されうる。このような実施形態において、コンテンツ項目と概念クラスタは、まず、概念クラスタと具体的なコンテンツ項目との間の関係と、概念クラスタどうしの関係とを最もよく表わす階層に編成される(ステップ101)。コンテンツは階層のクラスタに編成されるので、各概念クラスタは階層内の他のクラスタに対して親、子、または兄弟クラスタとなりうる。同様に、各コンテンツ項目は、1つまたは複数の概念クラスタのメンバーになりうる。コンテンツ項目の概念クラスタへの編成は、ユーザが検索入力を行う前にルーチン的に行なわれる事前計算ステップで行なわれうるが、あるいは、編成ステップは、以下にさらに詳しく記載されるユーザの検索入力を処理する直前にトリガされて処理されうる。
【0028】
前述のように、一部の実施形態において、コンテンツ項目は階層なしで維持されうるので、このステップは省かれ、以下にさらに詳しく記載されるように、コンテンツ項目と関連付けられているメタデータに従って後で編成されうる。したがって、一部の実施において、コンテンツ項目はメタデータと関連付けられているだけで、階層に配列される必要がない。このような実施形態において、コンテンツ項目の集合体に対する特別の階層がないため、コンテンツ項目は「フラットな」配列を有する。コンテンツ項目と関連付けられているメタデータは、コンテンツ項目の情報コンテンツを記述するための1つまたは複数の語を有しうるメタデータ句からなる。
【0029】
方法は、次のステップで、ユーザから検索入力を受け取る必要がある(ステップ102)。先に説明した通り、検索入力は、援用された出願に開示された技術を用いて入力される曖昧なインクリメンタルテキスト入力とすることができる。また、検索は、コンテンツの情報ツリーの閲覧に基づくこともありうる。曖昧なテキスト入力を利用する実施において、本明細書に開示される方法を採用したシステムおよび/またはデバイスは、特別の単語区切り文字、すなわち、1つの曖昧な検索語が終了して別の検索語が始まっていることを明確に示す文字を提供しうる。特別の単語区切り文字を提供することによって、曖昧な入力に一致しうる明確な検索語の数が少なくなる。ところが、単語区切り文字を表わすために曖昧な文字を使用すると、ユーザが複数語入力のつもりのテキスト入力が曖昧性解消システムによって単一の検索語であると解釈され、それにより、ユーザにとって関心のない結果を検索システムに返させる可能性がある。さらに、曖昧入力に一致する明瞭な検索語の数が増加する可能性があるので、システムの処理負荷が増加し、システム性能の低下を招くおそれがある。
【0030】
コンテンツ項目はユーザ入力に基づいて選択される(ステップ103)。取り込まれた出願におけるコンテンツ検索方法は、このステップにとって有用である。1つの実施において、各コンテンツ項目は、1つまたは複数の記述的なメタデータ語と関連付けられている。このメタデータは、たとえば、コンテンツ項目のタイプ、コンテンツ項目に含まれる情報、およびコンテンツ項目と関連付けられているキーワードを記述する。したがって、インクリメンタル入力は、ユーザが求めるものと一致するコンテンツを識別するために、様々な記述語/メタデータに対して比較されうる。
【0031】
この後、検索入力は、ステップ101で規定された概念クラスタおよび/またはコンテンツ項目と関連付けられているメタデータと照合される(ステップ104)。照合は、たとえば、一致と先の援用された出願における検索技術とによって、ユーザの入力と概念クラスタの1つまたは複数の識別子との間の語彙の一致および/またはコンテンツ項目と関連付けられているメタデータとに基づいてもよい。階層が提供されると、階層はメタデータがコンテンツ項目と関連付けられている事項をある程度決定するので、概念クラスタ階層の相対的編成がコンテンツ項目の提示を管理する。方法は、ユーザの入力に一致するコンテンツ項目、概念クラスタ、およびメタデータを識別すると、ユーザによる選択コンテンツ項目の選択またはナビゲーションを支援するために、ユーザに提示する選択コンテンツ項目の最良の階層編成を決定する(ステップ105)。
【0032】
選択コンテンツ項目を階層的に編成する1つの方法は、コンテンツ項目を明確な概念クラスタとユーザ推定の概念クラスタに分類することである。明確な概念クラスタは、ユーザの検索入力の複数の語に一致する語を含んだメタデータ句を有するコンテンツ項目のグループである。したがって、ユーザの入力によって表わされる概念は、単一のメタデータ句にはっきり見られる概念に一致すると言える。ユーザ推定の概念クラスタは、ユーザの検索入力から推論されうる概念によって関係付けられるコンテンツ項目のグループである。したがって、概念は、単一のメタデータ句の中に見られる概念よりはむしろ、複数のメタデータ句の一体化によって形成される。したがって、ユーザの検索入力の第1の部分に一致する第1のメタデータ句と、ユーザの検索入力の第2の部分に一致する第2のメタデータ句とを有するコンテンツ項目は、ユーザ推定の概念クラスタに分類される。明確な概念クラスタとユーザ推定の概念クラスタは、以下の例に示される。最後に、方法は、階層、たとえば、ステップ105によって決定されて階層内で選択されたコンテンツ項目を提示する概念クラスタに従って、選択されたコンテンツ項目を再編成する必要がある(ステップ106)。
【0033】
図2は、情報を階層的な時間依存のクラスタに(図1のステップ101によって生成される)編成する例である。図2は、芸能人201に関係する情報とデータの編成を示す。芸能人クラスタは、さらに、俳優202と歌手203に分類される。さらに、著名人Tom Cruise 204およびJack Nicholson 205は、俳優クラスタ202に分類されるが、Tom Jones 206は歌手クラスタ203に分類される。芸能人クラスタは、上位の親クラスタの子クラスタであってもよく、他の著名人に関係する兄弟クラスタを有してもよく、さらに別の子クラスタ207を有してもよいことに留意されたい。
【0034】
Tom Cruiseクラスタ204は子クラスタを有し、そのようなクラスタの1つはTom Cruiseが表示されるすべてのTVコンテンツ208を含むクラスタである。もう1つの重要な概念クラスタは、Tom Cruiseに関係するウェブビデオ209のクラスタである。さらに別のクラスタは、Tom Cruiseが表示される映画210である。さらなるクラスタ211は、情報階層に含まれうる。これらのクラスタ208〜211は、Tom Cruiseと関連付けられているメタデータに基づいて生成される。Tom Cruiseは俳優であるため、このクラスタと関連付けられている多様なオーディオ/ビデオコンテンツがある。したがって、これらのオーディオ/ビデオコンテンツ項目の場合、Tom Cruiseはメタデータ句であってもよい。Jack Nicholson とTom Cruise はいずれも俳優であるので、Jack Nicholsonクラスタ205はTom Cruiseクラスタ204に類似した子クラスタを含む。追加クラスタ212には、さらなる俳優が割り当てられうる。これらのクラスタ内の情報は、クラスタまたはサブクラスタに含まれる情報が時刻や日付によって変化しうるので時間依存性があると言われる。たとえば、TV番組は、特定日の一定時刻に放送を開始することができる。データの編成は前述の事前計算ステップ実行時に行なわれうるが、結果はユーザが後でインクリメンタルサーチを行うときに利用される。
【0035】
Tom Jonesクラスタ206も子クラスタを有するが、Tom Jonesは歌手であるので、Tom Jonesクラスタ206の下にある子クラスタは俳優クラスタに対して生成されるクラスタとは異なる。たとえば、販売中のTom Jones音楽CDを含むCDクラスタ213と、有名なTom Jonesコンサートの日付および情報をリストしたコンサートクラスタ214とは、Tom Jonesクラスタ206の下に見られる。したがって、Tom Jonesは、コンサートコンテンツ項目と関連付けられているメタデータ句である。さらなる子クラスタ215が含まれうる。同様に、歌手クラスタ203の下には追加の著名人クラスタ216が見られうる。
【0036】
前述のように、概念クラスタは、コンテンツ項目と関連付けられているメタデータに基づいて生成されうる。ただし、すべてのメタデータ語が概念クラスタとしても使えるように選択されなくてもよい。たとえば、1つの実施において、コンテンツ項目の集合全体のメタデータに表示される語は、概念クラスタ階層を作成するために使用される。さらなる例において、概念クラスタは、コンテンツ項目の一般的なカテゴリ化に基づいて作成される。したがって、1つの概念クラスタは「スポーツ」になり、これはサブクラスタ「野球」、「バスケットボール」などを有することになる。クラスタのもう1つの集合は、「映画」になり、これはサブクラスタ「ジャンル」、「俳優」、「監督」などを有することになる。概念クラスタのどの重要な編成にも本明細書に開示される技術が使用されうるが、本発明はクラスタおよび対応する階層の特定の生成方法に限定されない。
【0037】
図3は、検索結果の編成および提示の例を提供する。ユーザは、「Tom」301を「Tom Cruise」の接頭辞としてインクリメンタルサーチをサポートするシステムに入力する。接頭辞「Tom」は、親クラスタノードの「Tom Cruise」302と「TVコンテンツ」、「ウェブビデオ」、および「映画」などの概念クラスタとの関係を通してこれらのクラスタと照合される。したがって、この例では、Tom Cruiseは明確な概念クラスタである。ただし、システムは、単一のクラスタ「Tom Cruise」の下にあるTom CruiseのTVコンテンツ、ウェブビデオ、および映画を提示するのではなく、「Tom Cruise...TVコンテンツ」、「Tom Cruise...ウェブビデオ」、および「Tom Cruise...映画」の各クラスタを動的に作成して、Tom Cruiseと関連付けられているクラスタ階層の一部分を効果的に「フラット化」する。こうすると、様々なTom Cruiseコンテンツを1つの画面上に表示することによって、Tom Cruiseに関係した結果のユーザによる選択とナビゲーションが容易になる。
【0038】
また、入力は、明確な概念クラスタのもう1つの例でもある、「Tom Jones」303に関係したコンテンツなど、語「Tom」と関連付けられている他の概念クラスタにも一致する。Tom Jonesは歌手であるので、「Tom Jones」の親クラスタと関連付けられている種々の概念サブクラスタ、たとえば、彼の音楽のCD、コンサート日付などがある。上記のように、システムは、上記の便益を得るためにTom Jonesクラスタ階層の一部分を動的にフラット化する。所定の階層の一部分をフラット化するか否かは、提示される結果のリストとなる項目の数に基づいて決定されうる。結果の最適な数は、技術が採用されるデバイスのタイプとユーザの好みとに基づいて決定されうる。
【0039】
その一方、システムは、援用された出願に記載された一致法および/またはコンテンツ項目のメタデータと検索入力「Tom」との語彙の一致に基づいてコンテンツ項目を見つける。この後、これらの検索結果は、上記の概念クラスタ照合および再編成によって決定される概念クラスタ階層で提示される。したがって、Tom Cruiseに関係したすべてのコンテンツはTom Cruiseの下の子ノードであるサブクラスタに従って編成され、Tom Jonesに関係したすべてのコンテンツはTom Jonesと関連付けられているサブクラスタの下で同様に編成される。
【0040】
図4は、部分的な接頭辞検索入力からの検索結果を再編成するために本明細書に開示される技術の採用を示す。図4における階層的な再編成は、コンテンツ項目および事前に計算された概念クラスタ(たとえば、図2のクラスタ)に対して検索入力401の語彙の照合を実施し、照合結果に基づいて新たな概念クラスタ402を動的に生成することによって生成される。ユーザは、2人の俳優401の部分的な接頭辞を絞り込んで入力する。この例では、Tom Cruiseに対する「Tom」とJack Nicholsonに対する「Jac」である。このインクリメンタル入力は、コンテンツ項目の比較的大きい集合からのコンテンツ項目に一致し、そのコンテンツ項目の一部は動的に形成される新たな概念クラスタ402(たとえば、ユーザ推定の概念クラスタ)に配列されるが、他のコンテンツ項目は結果提示403に直接提示される。いずれの場合も、部分的な接頭辞入力401は、結果と照合され、結果は関連性による順序である(関連性による順序付け方法については、援用された出願を参照されたい)。
【0041】
動的に生成される概念クラスタ402は、検索基準、すなわち、「Tom」と「Jac」の両接頭辞を満たすサブクラスタとコンテンツ項目を含む新たなクラスタを生成することによって形成されうる。この態様は、以下にさらに詳しく記載される。動的に生成される概念クラスタ402を命名する1つの方法は、新たなクラスタを形成するために集めた種々のクラスタを結合することである。たとえば、ユーザに提示される、動的に形成される概念クラスタ402は、「Tom Cruise...Jack Nicholson」、「Tom Wilkinson...Jackie Chan」、「Tom Jones...Jack Nicholson」、および「Marisa Tomei...Jack Nicholson」を含み、ここで、各人物の名前はその人物と関連付けられているクラスタを表わす。したがって、クラスタ402の各々は、コンテンツ項目と関連付けられているメタデータ句で、両方の著名人を含むものが存在しないという点においてユーザ推定の概念クラスタの例である。ユーザ推定の概念クラスタは、そのクラスタの複数のコンテンツ項目に共通した2つの個別メタデータ句の組合せに基づいて形成される。様々な結果と関連付けられている矢印記号404は、追加の子クラスタノードおよび/またはコンテンツ項目が、提示された結果の下で編成されることを示す。
【0042】
結果403は、直接提示され、すなわち、概念クラスタに分類されずに、Tom Jackman出演の映画「The Cat From Outer Space」、Jackie GleasonおよびTom Hanks出演の映画「Nothing in Common」、Jack NicholsonおよびTom Noonan出演の「The Pledge」、ならびにTom Jackson出演のTV番組「Sliders:Eggheads」を含む。これらの結果403は、(1)コンテンツ項目が両方の部分的な接頭語(すなわち、明確な概念クラスタ)に一致するメタデータを含み、及び/または(2)1つの結果のみがコンテンツ項目結果を提示させる具体的な語を有することが分かっているので、動的な概念クラスタに編成されない。たとえば、「The Cat From Outer Space」は、「Tom」と「Jac」の両検索語がその映画と関連付けられているメタデータ「Tom Jackman」に現れているので一致として表示される。他方で、結果「The Pledge」は、第1の語「Tom」が映画「The Pledge」と関連付けられているメタデータ項目「Tom Noonan」に一致し、かつ第2の語「Jac」が同じ映画と関連付けられている別のメタデータ項目「Jack Nicholson」に一致するので、一致として表示される。ただし、この例では、他のコンテンツ項目は、メタデータ語「Tom Noonan」と「Jack Nicholson」のどちらとも関連付けられていない。これら2つのメタデータを共有した他のコンテンツ項目「Tom Noonan... Jack Nicholson」が見つけられると、動的クラスタが生成されていることになる。このクラスタは、コンテンツ項目「The Pledge」と、これらメタデータ語の両方と関連付けられている他のコンテンツ項目とを含んでいることになる。結果「Nothing in Common」の隣に示された矢印記号405は、その結果がビデオクリップ、注釈、および/または映画のDVDを販売するベンダーへのリンクなど、子ノードを有することを示す。
【0043】
他の検索および/または提示方法に対して本明細書に開示される技術の1つの特徴は、概念クラスタの非語彙的な性質である。Tom CruiseとJack Nicholsonの組合せは、それ自体で概念クラスタを形成することができる。このような概念の照合では、ユーザに「Tom Cruise...Jack Nicholson」の単一の結果が提示される。この結果は、階層的でありうるうえに、両俳優が出演する具体的な映画、および/または映画のリスト、TV番組のリスト、および/または両俳優が出演する他のコンテンツへのリンクなどの結果項目を含みうる。このように結果を概念クラスタの中に動的に集めると、他の検索システムとは対照的にユーザ体験が大いに向上し、照合は純粋に語彙的な性質のものになる。たとえば、純粋に語彙をベースにした検索は、Tom CruiseとJack Nicholsonとに一致する複数の項目を有する結果を返す可能性があり、この2人と関連付けられているコンテンツ項目の集合に共通する結果が、他の語彙照合による他の結果、たとえば、Tom WilkinsonとJackie Chanの中に混合されてもよい。さらに、混合された結果の順序付けは、この共通集合の個々の結果の大衆性が様々であるために厄介なこともある。
【0044】
図5は、概念クラスタを拡張することによるユーザの情報発見を示す。この例では、ユーザは、検索語501として「RE」を絞り込んで入力している。ユーザは、検索をさらに絞り込むために、すなわち、インクリメンタルサーチから返される結果の1つにナビゲートするためにさらに多くのテキストを入力し続けることができる。ここで、概念クラスタ「Red Sox」502は、インクリメンタルテキスト入力「RE」501に現在一致している結果の1つである。ユーザが503で「Red Sox」概念クラスタ(明確な概念クラスタ)にナビゲートすると、階層内のサブクラスタが表示される(504)。これらのサブクラスタは、サブクラスタ「Red Sox 試合ライブ」、「Red Sox TV番組放送予定」、「Red Sox 過去の試合」、および「Red Soxウェブビデオ」を含み、これは、1つの実施において、Red Soxに何らかの関連のあるコンテンツ項目のみを含む。「Red Sox 試合ライブ」、「Red Sox TV番組放送予定」、および「Red Sox 過去の試合」サブクラスタは、時間依存のクラスタ505であり、そのコンテンツは時間の経過とともに動的に訂正される。「Red Sox ウェブビデオ」サブクラスタは、時間依存性がなく、時間の経過とともに動的に訂正される必要がない。コンテンツ項目「Blue Jays@Red Sox」506も結果の中で提示される。
【0045】
図6は、概念クラスタを拡張することによるユーザの情報発見を示す。この例では、ユーザは、検索語601として「YAN」を絞り込んで入力している。前の例と同様に、ユーザは、検索をさらに絞り込むために、すなわち、インクリメンタルサーチから返される結果の1つにナビゲートするためにさらに多くのテキストを入力し続けることができる。ここで、概念クラスタ「New York Yankees」602は、インクリメンタルテキスト入力「YAN」601に現在一致している結果の1つである。ユーザが603で「New York Yankees」概念クラスタ(明確な概念クラスタ)にナビゲートすると、階層内のサブクラスタが表示される(604)。これらのサブクラスタは、サブクラスタ「New York Yankees 試合ライブ」、「New York Yankees TV番組放送予定」、「New York Yankees 過去の試合」、「New York Yankees ウェブビデオ」、および「野球ウェブビデオ」を含む。この例では、New York Yankeesに何らかの関連のあるコンテンツ項目に加えて、リストは、関係概念と関連付けられている項目、すなわち、より一般的な概念「野球」と関連付けられている「野球ウェブビデオ」606を含む。「New York Yankees 試合ライブ」、「New York Yankees TV番組」、および「New York Yankees 過去の試合」サブクラスタは、時間依存のクラスタ605であり、そのコンテンツは時間の経過とともに動的に訂正される。「New York Yankeesウェブビデオ」および「野球ウェブビデオ」サブクラスタは、時間依存性がなく、時間の経過とともに動的に訂正される必要がない。コンテンツ項目「Yankees@Royals」607も提示される。
【0046】
図7は、動的な概念クラスタの情報再編成がユーザのインクリメンタル部分的接頭辞入力において複数の語の一致に共通するクラスタに関連したクラスタ階層に基づいている場合の実施形態の1つの実施による提示出力を示す。この例において、ユーザは、検索入力として「RE YAN」を絞り込んで入力している(701)。ここでもユーザは、テキストの入力を続けることにより、検索をさらに絞り込む、すなわち、インクリメンタルサーチから返される結果の1つにナビゲートすることができる。入力に応じて、概念クラスタ「Red Sox...New York Yankees」702は、インクリメンタルテキスト入力「RE YAN」701に現在一致している結果の1つである。「Red Sox...New York Yankees」クラスタ702は、2つの概念「Red Sox」と「New York Yankees」を共通集合とする(したがって、ユーザ推定の概念クラスタを形成する)ことによって動的に作成される。事前計算ステップ(図1のステップ101)実行時、概念「Red Sox」は、概念「New York Yankees」と同様に概念「野球」に関係付けられている。
【0047】
概念「Red Sox」と概念「New York Yankees」はいずれも概念「野球」に関係付けられているので、動的な、ユーザ推定の概念クラスタ「Red Sox...New York Yankees」702が生成され、2つの入力語「RE」および「YAN」の一致と関連付けられているコンテンツは共有される親概念「野球」の階層に従って編成され、ユーザに提示される。前の例と同様に、ユーザが「Red Sox...New York Yankees」概念クラスタ702を選択すると、2つの概念の共通集合からのサブクラスタが表示される(704)。この場合、動的に形成される共通集合クラスタは、「試合ライブ」、「TV番組放送予定」、「ウェブビデオ」、および「過去の試合」である。さらに、この編成は、親概念「野球」と関連付けられている情報階層によって管理され、親概念「野球」は前述の事前計算ステップ実行時に決定されうる。したがって、「試合ライブ」、「TV番組放送予定」、「ウェブビデオ」、および「過去の試合」は、上位概念の「野球」と関連付けられているコンテンツ項目の共通のタイプであるので、これらはクラスタとして選択される。図5のコンテンツ項目「Blue Jays@Red Sox」506、図6のコンテンツ項目「Yankees@Royals」607、および図6の概念クラスタ「野球ウェブビデオ」606は、図7で提示される新たに形成された概念クラスタ構造に含まれない。これは、これらのコンテンツ項目とクラスタが両入力「RE」および「YAN」に一致しなかったからである。
【0048】
また、ユーザがまず「RE」を入力し、つぎに「Red Sox」概念(図5と関連付けて記載)を選択し、さらに「Red Sox」概念クラスタの中に「YAN」を入力すると、概念の動的な共通集合が取られる。同様に、ユーザは情報ノードのツリー配列を閲覧して同様の結果に到達することができる。したがって、ユーザは、最上位のノード「スポーツ」を閲覧し、続いて子ノード「メジャーリーグ野球」を選択し、さらに続いて「Red Sox」ノードを選択することができる。いったん「Red Sox」クラスタを選択すると、ユーザは検索語「YAN」を入力して概念クラスタ「Red Sox」および「New York Yankees」の動的な共通集合を完成させることができる。あるいは、ユーザは、「Red Sox」クラスタが動的な共通集合クエリの一部分であり、ツリーを閲覧して「New York Yankees」クラスタを探し、そのクラスタを共通集合に追加しなければならないことをインタフェース経由で指示することができる。
【0049】
このような検索を行うシステムは、ユーザの検索セッション、たとえば、ユーザが「Red Sox」概念内で現在閲覧しているシステムトラックのクエリ状態を維持することによってこの種の検索法を可能にするように構成されうる。したがって、ユーザが概念クラスタ「Red Sox」に対して閲覧を行った後でテキストの入力を開始すると、システムは新たなテキスト入力を現在のクラスタとともに使用し、新たなテキスト入力を単独のクエリ入力と解釈せずに完成されたクエリを形成する。また、このようなシステムは、ユーザの状態を追跡しないように構成することもでき、その場合、新たなテキスト入力は単独のクエリとして扱われることになる。同様に、このようなシステムを実装するデバイスは、ユーザがクエリ状態をリセットして、コンテンツ階層内のユーザの位置とは関係なく新たな単独のクエリを入力する機能を与えうるような「エスケープ」キーを提供することができる。
【0050】
上記の説明は、提示用にコンテンツ項目が編成される新たな階層を形成するために、事前に計算されたクラスタ階層がどのようにフラット化および/またはマージされうるかを示すものである。また、概念クラスタは、通常は種々のクラスタに編成されるコンテンツ項目の集合体を含む新たに融合した概念クラスタを形成するために結合されうる。たとえば、図8は、別の可能な概念クラスタ階層800と動的に形成され融合した概念クラスタ801の形成の例を示す。この階層において、Tom Jonesクラスタ802は、歌手クラスタ803の下で編成される。ただし、Tom Jonesは映画にも出演しており、彼についてのウェブビデオがあり、彼のコンサートの一部はテレビ放映されているので、俳優クラスタ805の下にはTom Jonesクラスタ804もある。したがって、ユーザがインクリメンタルサーチテキスト「TO JO」806を入力すると、「TO」は「Tom」に絞り込まれてこれに一致し、「JO」は「Jones」に絞り込まれてこれに一致するので、Tom Jones歌手クラスタ802とTom Jones俳優クラスタ804の下にあるコンテンツ項目が返されることになる。これは、明確な概念クラスタのもう1つの例である。さらに、作曲家「Tom Johnson」、野球選手「Todd Jones」、およびその他の一致に関するコンテンツ項目など、検索テキストに一致する他の著名人のコンテンツ項目が返されるかもしれない。これら著名人の各々は、対応する概念クラスタを有しうる。
【0051】
ユーザが所望のコンテンツ項目を探すのを支援するために、システムは、関連付けられている著名人概念クラスタ807に従ってコンテンツ項目を編成することができる。したがって、システムは、Tom Jones 808の一般的な概念クラスタを動的に生成してTom Jones俳優クラスタ804の下にあるサブクラスタと、Tom Jones歌手クラスタ802の下にあるサブクラスタとを結合するので、これらは動的に形成された一般的なTom Jonesクラスタ808の下で分類される。したがって、ユーザはまず、自分が関心のある著名人Tom Jones 809を選択し、その後、自分が探している具体的なコンテンツのタイプをさらに閲覧することができる(810)。動的に形成された概念クラスタTom Jones 808は、「She’s a lady」などのコンテンツ項目をサブクラスタとともに含んでいる可能性がある。
【0052】
図9は、本明細書に記載される技術に使用されるコンテンツシステム900の実例である。1つの実施において、コンテンツシステム900は、ユーザの検索入力を受け取る入力デバイス901と動的に生成される階層内で選択されたコンテンツ項目を提示する提示デバイス902とを有する。入力デバイス901は、以下に記載されるキーパッドおよび/またはナビゲーションインタフェースを有し、ユーザに対してクエリ入力ができるようにする。提示デバイス902は、コンテンツ項目の検索結果とコンテンツそのものとを表示する提示画面を有する。入力と提示デバイス901、902は、たとえば、携帯電話、PDA、またはその他のハンドヘルドコンピュータデバイスの場合のように同じデバイスでありうる。このようなデバイスは、フルQWERTYキーボードまたは同等のキーボードを有してもよく、あるいは、デバイスは入力に制約のあるデバイスであってもよい。入力に制約のあるデバイスは、典型的に、フルキーボードを有するデバイスに比べて入力能力が制限されている。典型的な携帯電話の12ボタンキーパッドは、入力に制約のあるデバイスの一例を提供するものである。また、入力デバイス901と提示デバイス902は、個別のデバイスでもありうる。たとえば、テレビのリモコンは入力デバイス901として機能しうるが、テレビそのものは提示デバイス902である。
【0053】
また、システム900は、提示デバイス902を維持しこれにコンテンツを提供するコンテンツプロバイダ903を含む。コンテンツプロバイダ903は、コンテンツカタログ904、階層カタログ905、およびクエリ処理エンジン906を有する。コンテンツカタログ904は、コンテンツ項目と、様々なコンテンツ項目を記述するメタデータ語などの関連データを含む。階層カタログ905は、上記のように、コンテンツ項目と関連付けられている様々なコンセプトクラスタ階層を含む。クエリ処理エンジン906は、ユーザクエリ入力を受け取ってクエリ入力に一致するコンテンツ項目を選択する(コンテンツ項目選択法の例については、援用された出願を参照されたい)。
【0054】
コンテンツプロバイダ903の構成要素は、単一のサーバマシンに存在しうるし、ネットワーク化された複数のマシンに分配されうる。同様に、様々な構成要素が様々な形で結合または分配されうる。たとえば、コンテンツカタログ904は、コンテンツ項目と関連付けられている階層を記憶することもできる。さらに、コンテンツ項目、関連付けられているメタデータ、および階層情報のリストがコンテンツ項目とは別に記憶されうる。こうすると、コンテンツリストと関連データが入力デバイス901および/または提示デバイス902に記憶されうることになるが、実際のコンテンツそのものは遠隔で保持されることになる。一部の実施において、コンテンツそのもののいくつかまたは一部は、入力デバイス901および/または提示デバイス902に記憶されうる。
【0055】
入力デバイス901はユーザ入力をコンテンツプロバイダ903に伝え、コンテンツプロバイダ903は先に記載され援用された技術を用いて適切なコンテンツ項目の結果を提示デバイス902に返す。システム900の構成要素は、有線および無線方式を含む、様々な周知のネットワーク方式によって通信しうる。
【0056】
図10は、前述の技術およびシステムに使用されるユーザデバイス1000を示す。ユーザデバイス1000は、図9の入力デバイス901と提示デバイス902の両方として機能するデバイスの1つの例を提供する。ユーザデバイス1000は、テキスト入力用のフルキーパッドまたは入力に制約のあるキーパッドを有するキーパッド1001と、コンテンツ項目階層、コンテンツ項目結果、またはコンテンツ項目そのものをユーザが閲覧することを可能にする5ボタンナビゲーションインタフェースなどのナビゲーションインタフェース1002とを有する。また、ユーザデバイス1000は、コンテンツ項目、階層、およびコンテンツ項目結果の各リストを表示する提示領域1003も含む。提示領域1003は、ユーザのクエリ入力を表示するクエリ表示領域1004と、動的に形成される概念クラスタに分類されているコンテンツ項目を提示するコンテンツ表示領域1005とを含む。コンテンツ表示領域1005は、現在選択されているクラスタを表示するクラスタ識別領域1006と、選択されたクラスタに分類されたコンテンツ項目またはサブクラスタを表示する階層表示領域1007とにさらに分けられる。
【0057】
閲覧を目的とする情報の編成は、動的に形成された概念クラスタの提示に使用される階層と異なる場合があることに留意されたい。さらに、インクリメンタルサーチ入力は、つづりの誤りまたは誤植を有する可能性がある。援用された出願に記載された方法は、このような誤りを克服し、(1)現在の方法によってこれらの誤りを含む部分的な接頭辞入力を結果に適合しうるようにし、(2)有意義である限り、動的なクラスタ階層を生成するために使用されうる。
【0058】
コンテンツ項目検索結果を非語彙的な概念主導でクラスタ化するこの形態は、ユーザが最小労力で関心のある結果を見つけることを可能にするので、ディスプレイおよび/またはテレビ、携帯電話、およびPDA(携帯端末)など、入力に制約のあるデバイスでのユーザ体験を大いに高める。しかし、本明細書に記載される方法と技術は、同様の便益を得るために、他のユーザインタフェース、たとえば、標準キーボードおよび/またはマウスデバイスを用いて使用されうる。
【0059】
本発明の範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく添付の特許請求の範囲によって規定され、これら特許請求の範囲は記載内容に対する修正および改良を包含することは理解されよう。たとえば、先に示した実施形態は、オーディオ/ビデオコンテンツの提供に関して記載されている。ただし、本明細書に記載され組み入れられた技術、方法、およびシステムは、アドレス帳入力、連絡先、個人スケジュール情報、またはその他のタイプのデータなど、他のコンテンツに対して実施されうる。さらに、PDA、携帯電話、携帯用パソコンなど、多種多様な物理的デバイスにおいて、本明細書に開示された技術が採用されうる。これらのタイプのデバイスは、同じ制約の多く、すなわち、制限された入力および/または出力能力を共有しており、したがって、本明細書で提供される本発明の態様から便益を得ることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイに制約のあるデバイス上で検索とナビゲーションをさらに容易にするためにコンテンツ項目を概念クラスタの配列として検索し提示する方法であって、
A) コンテンツ項目の相対的に大きい集合を提供するステップであって、前記コンテンツ項目の少なくとも一部は前記コンテンツ項目と関連付けられている明確な概念を特定するためにメタデータを有し、前記メタデータの少なくとも一部は複数のメタデータ語を有する句を含むステップと、
B) ユーザインクリメンタル入力を受け入れ、所望のコンテンツ項目に関する複数の検索語を絞り込んで識別するステップと、
C) 前記コンテンツ項目の相対的に大きい集合から、
前記コンテンツ項目の第1の集合であって、すべての検索語が、当該第1の集合の各コンテンツ項目のメタデータ句の1つのメタデータ語に一致する集合と、
前記コンテンツ項目の第2の集合であって、前記検索語の第1の部分集合が、当該第2の集合の各コンテンツ項目の少なくとも第1のメタデータ句の少なくとも1つのメタデータ語に一致する集合と、
前記コンテンツ項目の第3の集合であって、前記検索語の第2の部分集合が、当該第3の集合の各コンテンツ項目の少なくとも第2のメタデータ句の少なくとも1つのメタデータ語に一致すると共に、前記第1のメタデータ句が前記第2のメタデータ句とは異なる集合と、
を選択するステップと、
D) 共通集合のコンテンツ項目のメタデータと関連付けられている前記明確な概念から推論される、ユーザ推定の概念の前記共通集合を形成するために、前記第2および第3の集合が共有する前記コンテンツ項目を分類するステップと、
E) 前記第1の集合と前記共通集合のコンテンツ項目を概念クラスタ集合に編成するステップであって、
前記第1の集合の前記コンテンツ項目は、前記検索語に一致する同じメタデータ句を有するコンテンツ項目が一緒にクラスタ化されるように、前記検索語に一致するメタデータ語を有する前記メタデータ句に基づいて明確な概念クラスタ集合に編成され、
前記共通集合の前記コンテンツ項目は、前記検索語に一致する同じ第1および第2のメタデータ句を有するコンテンツ項目が一緒にクラスタ化されるように、前記共通集合の前記コンテンツ項目が共有する少なくとも前記第1および第2のメタデータ句に基づいてユーザ推定の概念クラスタに編成される、ステップと、
F) 前記明確な概念クラスタ集合と前記ユーザ推定の概念クラスタ集合に編成される前記コンテンツ項目を提示するステップであって、
各明確な概念クラスタ集合が、前記検索語に一致するメタデータ語を有する前記明確な概念クラスタ集合の前記コンテンツ項目に共通の前記メタデータ句に基づいて識別され、
各ユーザ推定の概念クラスタ集合が、前記ユーザ推定の概念クラスタ集合の前記コンテンツ項目が共有する前記第1および第2のメタデータ句に基づいて識別されるステップと、
を備えてなる方法。
【請求項2】
前記インクリメンタル入力は曖昧なテキスト入力であり、前記曖昧なテキスト入力は1桁または複数桁を有し、各桁は1つ以上の英数字を表わす、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インクリメンタル入力の日付、曜日、および時刻の少なくとも1つに基づいて前記コンテンツ項目の少なくとも一部の前記メタデータ句の少なくとも1つのメタデータ語を修正するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記コンテンツ項目を提示することが、ディスプレイに制約のあるデバイス上になされる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記インクリメンタル入力は順序付けられた少なくとも2つの接頭辞を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記インクリメンタル入力は順序付けられていない少なくとも2つの接頭辞を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記インクリメンタル入力は単語区切り文字で区切られた少なくとも2つの接頭辞を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記編成されたコンテンツ項目は、所与の関連性機能に従って提示されるように順序付けられており、前記関連性機能は、前記コンテンツ項目の時間的関連性、前記コンテンツ項目の位置関連性、前記コンテンツ項目の人気度およびユーザの好みのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記メタデータ語の少なくとも一部は、前記コンテンツ項目の少なくとも一部と関連付けられている前記明確な概念と音声学的に等価な語を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記メタデータ語の少なくとも一部は、前記メタデータ句の語の一般的なスペルミスの語を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記コンテンツ項目の情報コンテンツ間の関係に基づいて、コンテンツ項目の前記大きい集合のコンテンツ項目を所定の階層に編成するステップをさらに備え、前記コンテンツ項目と関連付けられている前記明確な概念を特定するための前記メタデータは、前記所定の階層に基づいて選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ディスプレイに制約のあるデバイス上で検索とナビゲーションをさらに容易にするためにコンテンツ項目を概念クラスタの配列として検索し提示するシステムであって、
A) コンテンツ項目の相対的に大きい集合をカタログ化する電子的可読媒体に記憶されたデータベースであって、前記コンテンツ項目の少なくとも一部は前記コンテンツ項目と関連付けられている明確な概念を特定するためにメタデータを有し、前記メタデータの少なくとも一部は複数のメタデータ語を有する句を含む、データベースと、
B) ユーザインクリメンタル入力を受け入れ、所望のコンテンツ項目に関する複数の検索語を絞り込んで識別するための入力論理手段と、
C) 前記コンテンツ項目の相対的に大きい集合から、
前記コンテンツ項目の第1の集合であって、すべての検索語が、当該第1の集合の各コンテンツ項目のメタデータ句の1つのメタデータ語に一致する集合と、
前記コンテンツ項目の第2の集合であって、前記検索語の第1の部分集合が、当該第2の集合の各コンテンツ項目の少なくとも第1のメタデータ句の少なくとも1つのメタデータ語に一致する集合と、
前記コンテンツ項目の第3の集合であって、前記検索語の第2の部分集合が、当該第3の集合の各コンテンツ項目の少なくとも第2のメタデータ句の少なくとも1つのメタデータ語に一致すると共に、前記第1のメタデータ句が前記第2のメタデータ句とは異なる集合と、
を選択する選択論理手段と、
D) 共通集合のコンテンツ項目のメタデータと関連付けられている前記明確な概念から推論される、ユーザ推定の概念の前記共通集合を形成するために、前記第2および第3の集合が共有する前記コンテンツ項目を分類する分類論理手段と、
E) 前記第1の集合と前記共通集合のコンテンツ項目を概念クラスタ集合に編成する編成論理手段であって、
前記第1の集合の前記コンテンツ項目は、前記検索語に一致する同じメタデータ句を有するコンテンツ項目が一緒にクラスタ化されるように、前記検索語に一致するメタデータ語を有する前記メタデータ句に基づいて明確な概念クラスタ集合に編成され、
前記共通集合の前記コンテンツ項目は、前記検索語に一致する同じ第1および第2のメタデータ句を有するコンテンツ項目が一緒にクラスタ化されるように、前記共通集合の前記コンテンツ項目が共有する少なくとも前記第1および第2のメタデータ句に基づいてユーザ推定の概念クラスタに編成される、編成論理手段と、
F) 前記明確な概念クラスタ集合と前記ユーザ推定の概念クラスタ集合に編成される前記コンテンツ項目を提示する提示論理手段であって、
各明確な概念クラスタ集合は、前記検索語に一致するメタデータ語を有する前記明確な概念クラスタ集合の前記コンテンツ項目に共通の前記メタデータ句に基づいて識別され、
各ユーザ推定の概念クラスタ集合は、前記ユーザ推定の概念クラスタ集合の前記コンテンツ項目が共有する前記第1および第2のメタデータ句に基づいて識別される、提示論理手段と、
を備えてなるシステム。
【請求項13】
電子的可読媒体に記憶される前記データベースの少なくとも一部分は、ユーザから離れた場所にあるサーバシステムに実装されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記入力論理手段、前記選択論理手段、前記分類論理手段、前記編成論理手段および前記提示論理手段のうちの少なくとも一つが、ユーザから離れた場所にあるサーバシステムに実装されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記インクリメンタル入力は曖昧なテキスト入力であり、前記曖昧なテキスト入力は1桁または複数桁を有し、各桁は1つ以上の英数字を表わす、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記インクリメンタル入力の日付、曜日および時刻の少なくとも1つに基づいて前記コンテンツ項目の少なくとも一部の前記メタデータ句の少なくとも1つの前記メタデータ語を修正するための修正論理手段を更に備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
所与の関連性機能に従って提示する前記編成済みコンテンツ項目を順序付ける順位付け論理手段を更に備えており、前記関連性機能は、前記コンテンツ項目の時間的関連性、前記コンテンツ項目の位置関連性、前記コンテンツ項目の人気度および前記ユーザの好みの少なくとも1つを備える、請求項12に記載のシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公表番号】特表2010−503931(P2010−503931A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−528495(P2009−528495)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【国際出願番号】PCT/US2007/078490
【国際公開番号】WO2008/034057
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(507148711)ベベオ,インク. (4)
【Fターム(参考)】