説明

検索装置、検索方法、およびコンピュータプログラム

【課題】文字情報と地点情報とに基づいて検索を行う際のユーザの負荷を軽減する。
【解決手段】文字情報と地点情報とに基づいて検索を行う際に、特定対象情報の少なくとも一部を取得する。特定対象情報は、入力文字情報と基準地点の情報とに基づいて、データベース内の対象文字情報を検索することによって特定される対象情報である。その後、特定対象情報の少なくとも一部に基づいて生成される画像をカテゴリーごとに表示する。基準地点を含む近傍範囲内に地点情報の地点が含まれる特定対象情報である近傍対象情報が、所定の基準数以上、含まれるカテゴリーについては、近傍範囲内に地点が含まれない特定対象情報である拡大対象情報に基づく画像を表示せず、近傍対象情報に基づく画像を表示する。近傍対象情報が基準数以上だけ含まれず、拡大対象情報が含まれるカテゴリーについては、拡大対象情報に基づく画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、文字情報と地点情報とに基づいて検索を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地図データを使用して施設や場所を検索する際には、キーワードを用いて検索する方法と、カテゴリーを絞り込んで検索する方法と、があった。キーワードを用いる検索とは、たとえば、目的とする店の名前「天山」で検索する方法である。また、カテゴリーを絞り込む検索とは、まず、様々な施設のカテゴリーの中から「飲食店」というカテゴリーで絞り込み、次に、飲食店の様々なカテゴリーの中から「中華料理」というカテゴリーで絞り込み、その後、予算について「2000円〜4000円」というカテゴリーで絞り込む、という検索方法である。いずれの検索の場合にも、検索結果は、たとえば、住所の五十音順にリストとして表示され、ユーザはその中から目的とする施設や場所を選択する。
【0003】
すなわち、従来技術においては、ユーザは、施設を検索する際には、まず、キーワードを用いて検索するのか、カテゴリーを絞り込んで検索するのかを選択し、その後、上記のような手順で目的とする店舗や場所を検索していた。
【0004】
【特許文献1】特開2003−344076号公報
【0005】
ところで、ユーザが施設や場所を検索する場合は、実際にそこへ行こうと考えている場合が多い。その結果、多くの場合には、ユーザは、自分が現在いる場所や旅行先などの周辺に存在すると思われる施設や場所を探す。しかし、上記のような手順でそのような施設や場所を探すためには、煩雑な手続を必要とする。このような問題は、地点に関する検索を行う際に広く生じうる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の問題の少なくとも一部を取り扱うためのものであり、文字情報と地点情報とに基づいて検索を行う際のユーザの負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様:
上記目的を達成するために、本発明は、文字情報と地点の情報とに基づいて検索を行う際に、以下のような工程を実行する。
(a)文字情報を入力する工程と、
(b)基準地点の情報を取得する工程と、
(c)特定対象情報の少なくとも一部を取得する工程であって、
前記特定対象情報は、地図上の地点を表す地点情報と、前記地点にある対象を表す文字情報である対象文字情報と、前記対象のカテゴリーを表すカテゴリー情報と、を含む対象情報を複数、格納するデータベースを利用し、前記入力された文字情報である入力文字情報に基づいて前記データベース内を検索することによって特定される対象情報であって、前記入力文字情報に関連する前記対象文字情報を含む対象情報である、工程と、
(d)前記特定対象情報の少なくとも一部に基づいて生成される画像を前記カテゴリーごとに表示する工程と、である。
前記工程(d)は、前記カテゴリーごとの画像の表示において、
前記基準地点を含む近傍範囲内に前記地点情報の地点が含まれる前記特定対象情報である近傍対象情報が、所定の基準数以上、含まれるカテゴリーについては、前記近傍範囲内に前記地点が含まれない前記特定対象情報である拡大対象情報に基づく画像を表示せず、前記近傍対象情報に基づく画像を表示し、
前記近傍対象情報が前記基準数以上だけ含まれず、前記拡大対象情報が含まれるカテゴリーについては、前記拡大対象情報に基づく画像を表示する工程である。
【0008】
このような態様とすれば、カテゴリーごとに、基準地点の近傍範囲内に地点が含まれる近傍対象情報に関する画像を優先的に表示し、近傍対象情報の数が所定の基準数に満たない場合に、基準地点の近傍範囲内に地点が含まれない拡大対象情報に関する画像が表示される。その結果、最初にジャンル検索かキーワード検索かを選択して検索を行う態様に比べて、ユーザは、キーワード検索において、より少ない手間で、基準地点の近傍の対象に関する情報を得ることができる。すなわち、ユーザは、発見したい対象を少ない手順で発見できる可能性が高い。よって、上記のような態様とすれば、文字情報と地点の情報とに基づいて検索を行う際のユーザの負荷を軽減することができる。
【0009】
なお、「カテゴリーごとに」表示する態様には、すべての特定対象情報のカテゴリーが一つのカテゴリーに含まれる場合に、それらの特定対象情報を表示する態様も含まれる。
また、近傍対象情報が基準数以上だけ含まれず拡大対象情報が含まれるカテゴリーについては、拡大対象情報に基づく画像と、近傍対象情報に基づく画像と、を表示することが好ましい。
なお、「近傍対象情報に基づく画像」や「拡大対象情報に基づく画像」は、すべての近傍対象情報やすべての拡大対象情報について表示される必要はない。すなわち、近傍対象情報に基づく画像や拡大対象情報に基づく画像が少なくとも一つ表示されればよい。
【0010】
第2の態様:
第1の態様において、さらに、以下のような態様とすることが好ましい。
前記工程(b)は、全地球測位システムを利用して、前記基準地点としての現在位置の情報を取得する工程を含む。
【0011】
このような態様とすれば、ユーザが現在いる地点の周辺に関する対象情報を優先的に表示することができる。このため、実際にその地点に行こうと考えているユーザについて、そのニーズに一致した検索結果をユーザに提示することができる。
【0012】
第3の態様:
第1または第2の態様において、さらに、以下のような態様とすることが好ましい。
前記工程(d)において画像を表示する出力部は、画像を表示している領域の一部を押されることにより、画像の表示を制御するための操作の入力を受けることができる。
前記工程(d)は、前記カテゴリーごとの画像の表示において、
前記近傍対象情報に基づく画像または前記拡大対象情報に基づく画像をカテゴリーごとにならべたものと仮定した場合の、全画像の少なくとも一部を、前記特定対象情報の少なくとも一部に基づいて生成される画像として、あらかじめ定められた大きさで文字が表示されるように前記出力部に表示し、
前記特定対象情報のすべてのカテゴリーを表す画像を、前記全画像の少なくとも一部の表示とともに前記出力部に表示し、
前記出力部において、前記カテゴリーを表す画像のうちの一つのカテゴリーを表す画像を表示している部分が押された場合には、前記押された画像のカテゴリーに含まれる前記特定対象情報に基づく画像を、前記特定対象情報の少なくとも一部に基づいて生成される画像として、前記大きさで文字が表示されるように前記出力部に表示する工程を含む。
【0013】
このような態様とすれば、ユーザにとって見やすい大きさで文字を表示するように検索結果を表示することができる。そして、ユーザは、検索結果のうち出力部に表示されていないカテゴリーに関する部分を見たい場合には、別途表示されているカテゴリーを表す画像のうちの一つを押すことで、直感的に、所望の部分を見ることができる。なお、「文字の大きさ」は、高さ方向の寸法によって定めることが好ましい。
【0014】
第4の態様:
第1ないし3のいずれかの態様において、さらに、以下のような態様とすることが好ましい。
前記工程(d)は、前記カテゴリーごとの画像の表示において、
すべての前記特定対象情報が同一のカテゴリーを表すカテゴリー情報を含む場合には、前記特定対象情報のうちのあらかじめ定められた数の対象情報について、前記地点情報が表す地点を地図画像上に表した画像を、前記特定対象情報の少なくとも一部に基づいて生成される画像として、前記あらかじめ定められた数の対象情報の前記地点の分布に基づいて定められる縮尺で表示する工程を含む。
【0015】
このような態様とすれば、ユーザは、地図に表示された道路や川などの情報と照らし合わせつつ、各地点の位置を確認することができる。
なお、1の対象情報が独立のカテゴリーをそれぞれ表す複数のカテゴリー情報を含む場合には、すべての特定対象情報について、それぞれが含むいずれかのカテゴリー情報が共通のカテゴリーを表す場合に、地点を地図画像上に表した画像を表示することが好ましい。
【0016】
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、検索方法および検索装置、検索結果表示方法および検索結果表示装置、経路案内方法および経路案内装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の形態で実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
A.第1実施例:
A1.全体構成:
図1は、本発明の第1実施例である地点検索システムのハードウェア構成を示す図である。第1実施例の地点検索システムは、携帯電話200と、サーバ170と、を含む。
【0018】
携帯電話200は、GPSユニット201と、表示パネル202と、音声出力部203と、振動機構204と、通信部205と、コマンド入力部206と、主制御部210と、通話制御部220とを有している。
【0019】
GPSユニット201は、GPS(Global Positioning System/全地球測位システム)の衛星からの電波を受信するためのアンテナを含むユニットである。GPSのアンテナが受信する電波に基づいて、GPSユニット201は、携帯電話200の現在位置を表す現在位置情報を生成することができる。
【0020】
表示パネル202は、画像を表示することができる液晶ディスプレイである。表示パネル202は、表示している画像に応じてパネルの一部を押されることによりユーザからの指示を受けとることができるタッチパネルとして機能する。たとえば、ユーザは、表示パネル202の表面を指で押したり、表示パネル202の表面を押した状態で指を動かすことにより、画像の表示を制御するための操作を行うことができる。なお、本明細書において、「画像」とは、狭義の画像のほか、文字、記号等を含む概念である。すなわち、本明細書において、「画像」とは、2次元で表現できる任意の対象を含む。
【0021】
音声出力部203は、スピーカを含む装置であって、経路案内などのユーザへのメッセージやメロディなどを音声で出力できる装置である。振動機構204は、所定のパターンの振動でユーザの注意を促すことができる装置である。
【0022】
通信部205は、通信ネットワークとしてのインターネットINTを介して、サーバ170と通信を行い、情報を送受信することができる。なお、通信ネットワークとしては、インターネットのほかにLANやWAN、公衆回線等がある。通話制御部220は、通話のための着信呼出、音声/電気信号の変換などを行う回路である。
【0023】
コマンド入力部206は、表示パネル202上にソフトウェア的に実現されるキーである。コマンド入力部206において、たとえば、「か」のキーの表示部分が押されると、「か」のキーの上下左右にそれぞれ「き」、「く」、「け」、「こ」のキーが表示される。ユーザは、それら「か」、「き」、「く」、「け」、「こ」のキーの中から一つを選択して、その文字を入力することができる。50音の他の行についても同様である。すなわち、ユーザは、表示パネル202上に表示されるキーを介して携帯電話200に文字情報を入力する。
【0024】
なお、本明細書において、「文字情報」には、(a)「1」,「2」,「5」,「I」,「II」,「V」などの数字、(b)「+」、「−」、「×」、「*」、「$」、「#」、「(」、「{」などの記号、(c)「○」、「△」、「◎」などの言語を表記するための文字とともに所定の方向に並べて表示される図形、等によって特定される情報も含まれる。
【0025】
主制御部210は、携帯電話200の各部を制御するための制御ユニットである。主制御部210は、それらの制御に使用されるCPU211、RAM212、ROM213を備えている。例えば、主制御部210は、CPUでアプリケーションソフトウェア230を実行することによって携帯電話200の各部を制御して様々な処理を行わせることができ、また、携帯電話200からサーバ170に情報を送信してサーバ170に様々な処理を行わせることができる。
【0026】
サーバ170は、通信部172と、制御部174と、記憶部176とを有している。記憶部176は、地点データベース177、地図データベース178、および経路ネットワークデータ179を格納している。
【0027】
地点データベース177は、「施設に関する対象情報」と、「住所に関する対象情報」と、を格納している。「施設に関する対象情報」は、(a)施設の電話番号と、(b)施設の地点の情報と、(c)施設の関連情報とを含む。施設の「地点の情報」は、施設が存在する地点の緯度および経度である。施設の「関連情報」は、例えば、(i)文字情報としての施設の名称や住所、郵便番号(ii)カテゴリー、(iii)定休日を含む利用可能時間、(iv)予算(施設の入場料や平均予算)などである。施設の「カテゴリー」は、たとえば、「飲食店」、「宿泊施設」、「駅」、「インターチェンジ」などである。
【0028】
なお、本明細書において、「施設」は、一定以上の設置期間(たとえば、半年以上)を予定して所定の場所に設けられた設備である。「施設」には、決まった場所に固定的に設けられているビル、公園、駅、ホールなどのほか、一定期間だけ設けられる駐車場や劇場なども含まれる。また、本明細書において、「施設」は、ビルなどの建造物と、その建造物内にある店舗とを含む。このため、ビル内のテナントとそのビルとは、施設の地点の情報(緯度、経度)が一致することがある。
【0029】
「住所に関する対象情報」は、(a)文字情報としての住所と、(b)その住所の地点の情報と、(c)郵便番号、(d)関連情報としてのカテゴリーと、を関連づけて格納している。これらのデータは、その地点における施設の有無によらず、住所に関する対象情報として保持されている。なお、「住所に関する対象情報」において、関連情報としての「カテゴリー」は「住所」である。なお、対象情報に含まれる文字情報を、「対象文字情報」と呼ぶ。
【0030】
サーバ170は、通信部172およびインターネットINTを介して、携帯電話200と通信を行うことができる。サーバ170の制御部174は、携帯電話200から送信された入力文字情報に基づいて、地点データベース177内の対象文字情報を検索することにより、その入力文字情報に関連する対象情報(施設に関するものと住所に関するものとを含む)を特定することができる。入力文字情報としては、たとえば、ユーザが携帯電話200に対して入力した店舗名や、郵便番号や電話番号などがある。制御部174は、特定された対象情報に基づいて対象データを生成し、通信部172を介して携帯電話200に送信する。なお、対象データは、各対象情報について、すべての情報を含むものとすることもでき、一部の情報のみを含むものとすることもできる。ただし、対象データは、各対象情報のうち、少なくとも、住所、地点の情報、ならびに施設の対象情報については施設の名称を含む。
【0031】
また、制御部174は、携帯電話200から受け取ったデータに基づいて、地図データベース178内の地図画像データを参照して、携帯電話200が要求する領域の地図を表す地図画像データを切り出す。そして、切り出した地図画像データを、通信部172を介して、携帯電話200に送信する。
【0032】
さらに、制御部174は、携帯電話200から受け取った出発地、経由地、目的地などのデータに基づいて、経路ネットワークデータ179を参照して、経路の探索を行う。その後、サーバ170は、通信部172を介して、探索した経路と所要時間の情報を含む経路データを携帯電話200に送信する。
【0033】
A2.地点検索:
図2は、本実施例において地点検索を行う際の処理を示すフローチャートである。ステップS110では、携帯電話200の主制御部210は、ユーザに文字情報の入力を促す表示を行い、ユーザから文字情報の入力を受ける。図1の例では、主制御部210は、ユーザに文字情報の入力を促す表示として、「地点検索」、「キーワード」という文字表示Me、ならびに入力窓IW、検索ボタンBsを表示パネル202に表示している。ユーザは、表示パネル202に表示されたソフトウェアキー206を介して、検索したい施設や住所に関する文字情報を、携帯電話200に入力する。入力された文字列は、表示パネル202に表示された入力窓IW内に表示される。図1の例では、「伊賀」という文字列が入力されている。ユーザは、ソフトウェアキー206を介して所望の文字情報を携帯電話200に入力した後、表示パネル202に表示された検索ボタンBsを押して、地点検索システムにステップS120以下の処理を行わせる。なお、ステップS110の機能を奏する主制御部210の機能部を、「文字情報入力部231」として図1に示す。
【0034】
ステップS120では、携帯電話200の主制御部210は、GPSユニット201を介して、携帯電話200の現在位置を表す現在位置情報を取得する。なお、ここでは、現在位置は埼玉県内の某所であるものとする。なお、ステップS120の機能を奏する主制御部210の機能部を、「地点情報取得部232」として図1に示す。
【0035】
ステップS130では、携帯電話200の主制御部210は、ステップS110でユーザから入力された文字情報(本明細書において「入力文字情報」という)と、ステップS120でGPSユニット201を介して取得された現在位置情報を、サーバ170に送信する。サーバ170は、携帯電話200から、携帯電話200の現在位置を表す現在位置情報と入力文字情報とを受け取る。なお、入力文字情報と現在位置情報をサーバ170に送信する機能を奏する主制御部210の機能部を、「第1の検索部233」として図1に示す。
【0036】
ステップS140では、サーバ170の制御部174は、地点データベース177において対象情報を検索するカテゴリーを一つ選択する。
【0037】
ステップS150では、サーバ170の制御部174は、選択されたカテゴリー内で、現在位置から所定の範囲(たとえば、半径10km以内の円形の範囲。以下「近傍範囲」という)内に地点(緯度、経度)が存在する対象情報であって、その対象文字情報に、入力文字情報を含むものを検索する。
【0038】
ステップS155では、ステップS150の結果、該当する対象情報が存在したか否かを判定する。該当する対象情報が存在した場合には、処理はステップS165に進む。該当する対象情報が存在しなかった場合には、処理はステップS160に進む。
【0039】
ステップS160では、サーバ170の制御部174は、ステップS140で選択されたカテゴリー内で、近傍範囲の外に地点(緯度、経度)が存在する対象情報であって、対象文字情報に入力文字情報を含むものを検索する。
【0040】
ステップS165では、サーバ170の制御部174は、地点データベース177が有する対象情報のすべてのカテゴリーについて、ステップS150〜S160の処理が行われたか否かを判定する。まだ、ステップS150〜S160の処理が行われていないカテゴリーが存在する場合には、処理はステップS140に戻る。ステップS140では、新たなカテゴリーが選択される。その後、そのカテゴリーについてステップS150〜S160の処理が行われる。一方、すべてのカテゴリーについて、ステップS150〜S160の処理が行われた場合には、処理はステップS170に進む。
【0041】
ステップS170では、サーバ170の制御部174は、ステップS150,S160で得られた対象情報を含む対象データを生成し、通信部172を介して携帯電話200に送信する。携帯電話200は、サーバ170から対象データを受信する。なお、ステップS130で、携帯電話200から現在位置情報と入力文字情報とを受け取り、ステップS140〜S165の処理を行い、ステップS170で対象データを生成し携帯電話200に送信する機能を奏する制御部174の機能部を、「第2の検索部175」として図1に示す。また、サーバ170から対象データを受信する機能を奏する主制御部210の機能部を、「第3の検索部234」として図1に示す。
【0042】
なお、ステップS150の結果、該当する対象情報が存在したカテゴリーについては、対象データは、地点情報が表す地点が近傍範囲内に存在する対象情報を有している。そして、そのようなカテゴリーについては、ステップS160の処理が実行されないため、地点が近傍範囲外に存在する対象情報を有していない。一方、ステップS150の結果、該当する対象情報が存在しなかったカテゴリーについては、ステップS160の処理が実行される。このため、対象データは、そのようなカテゴリーについては、地点情報が表す地点が近傍範囲外に存在する対象情報を有している。
【0043】
ステップS150の処理の結果、得られた対象情報であって、その地点情報が表す地点が近傍範囲内に存在する対象情報を、本明細書において「近傍対象情報」ということがある。また、ステップS160の処理の結果、得られた対象情報であって、その地点情報が表す地点が近傍範囲内に存在しない対象情報を、本明細書において「拡大対象情報」ということがある。そして、ステップS150またはステップS160の処理の結果、得られた対象情報を、まとめて「特定対象情報」ということがある。
【0044】
ステップS180では、携帯電話200の主制御部210は、サーバ170から受信した対象データに基づいて、対象データに含まれる各対象情報のうちの対象文字情報のリスト(以下、「対象文字情報リストLi」という)を作成する。なお、「施設に関する対象情報」については、施設の名称が対象文字情報リストLiに含まれる。「住所に関する対象情報」については、住所が対象文字情報リストLiに含まれる。そして、携帯電話200の主制御部210は、作成した対象文字情報リストLiを、1文字の高さがあらかじめ決められた大きさとなるように表示パネル202に表示する。なお、ステップS180の機能を奏する主制御部210の機能部を、「出力制御部235」として図1に示す。
【0045】
図3は、ステップS180で表示パネル202に表示される画像の一例を示す図である。図3に示すように、表示パネル202には、入力されたキーワード「伊賀」を含む表示Dkであって、その下に示される画像Dr11,Dr12、Dr21〜Dr26がキーワード「伊賀」によるキーワード検索の結果であることを示す表示Dkが表示される。また、対象情報に関する表示Drにおいては、施設の名称や住所がリストの形式で並べられて表示される。そして、そのリスト内において、各対象情報に関する表示は、カテゴリーごとにまとめて表示される。図3の例では、「住所」のカテゴリーに含まれる対象情報に基づく画像Dr11,Dr12と、「飲食店」のカテゴリーに含まれる対象情報に基づく画像Dr21〜Dr26とが表示されている。なお、ここでは、画像Dr11,Dr12、Dr21〜Dr26の主たる部分は、文字表示である。
【0046】
また、対象情報に関する表示Drにおいては、カテゴリーごとの対象情報に関する表示の冒頭には、カテゴリーを示す表示が表示される。図3の例では、画像Dr11,Dr12の上には、「住所」のカテゴリーを表す画像Dc1が表示されている。画像Dr21〜Dr26の上には、「飲食店」のカテゴリーを表す画像Dc2が表示されている。画像Dc1,Dc2の主たる部分も、文字表示である。
【0047】
また、カテゴリーを表す画像Dc1,Dc2の隣に、そのカテゴリーで表示される対象が、どの範囲(近傍範囲内または近傍範囲外)に存在する対象であるのかを示す画像Da1,Da2が表示される。「周辺」と書かれた画像Da1は、そのカテゴリーについては近傍範囲内に存在した対象(図2のステップS150,S155参照)が表示されていることを示す。また、「全国」と書かれた画像Da2は、そのカテゴリーについては近傍範囲外に存在した対象(同、ステップS150,S160参照)が表示されていることを示す。このような対象の範囲の表示Da1,Da2に基づいて、ユーザは、基準地点の周辺に検索した対象があったのか否かを知ることができる。
【0048】
このようにカテゴリーごとにまとめて表示を行う態様とすることで、ユーザは、実際に検索しようとしている対象のカテゴリー以外のカテゴリーの表示は、とばして内容を確認することができる。以下、これらを含む対象情報に関する表示Drを「対象リスト表示Dr」と呼ぶ。また、対象リスト表示Drに含まれる、それぞれ対象情報に基づく画像を「表示」または「文字表示」と呼ぶこともある。
【0049】
なお、対象リスト表示Drの表示は、1文字の高さがあらかじめ決められた大きさとなるように行われる。このため、対象文字情報リストLiが多数の対象情報についての対象文字情報を含む場合には、対象文字情報リストLiの一部が表示パネル202に表示されないことがある。すなわち、対象リスト表示Drは、サーバ170から受け取った対象データに含まれる特定対象情報のうちの、一部の特定対象情報に関する表示となることがある。そのような場合には、ユーザは、表示パネル202の対象リスト表示Drが表示されている部分を指で押し、その指をリストの上下方向D1に動かすことにより、その時点で表示パネル202に表示されていない対象情報に関する表示を、表示パネル202に表示させることができる。
【0050】
すなわち、対象リスト表示Drが表示されている部分が押され、その押圧部分が垂直方向(リストの並びの方向)について移動したことを検知した場合には、携帯電話200の主制御部210は、その移動量、移動速度、および移動加速度に応じて、対象リスト表示Drの画像データを生成しなおし、表示パネル202に表示する。その結果、対象文字情報リストLiのうちのそれまでとは異なる部分について、対象リスト表示Drがなされる。
【0051】
なお、対象リスト表示Drは表示パネル202において循環式に表示される。すなわち、対象リスト表示Drにおいては、対象文字情報リストLiの先頭の対象情報に関する表示の上には、対象文字情報リストLiの末尾の対象情報に関する表示がなされる。そして、対象リスト表示Drにおいては、対象文字情報リストLiの末尾の対象情報に関する表示の下には、対象文字情報リストLiの先頭の対象情報に関する表示がなされる。たとえば、図3の例において、指が下向きに動かされた場合には、表示Dc1,Dr11,Dr12,Dc2,Dr21等は下向きに移動し、表示Dr11の上には、対象文字情報リストLiの末尾の対象情報に関する表示が表示される。
【0052】
このように、ユーザは、直感的な操作で、対象文字情報リストLiの任意の部分を表示パネル202に表示させることができる。このため、図2のステップS150またはS160において検索された対象情報に関する表示を一つのリストの形式で用意し、その一部のみを表示パネル202に表示することとしても、検索結果を確認する際に、ユーザは不便を感じにくい。
【0053】
また、図2のステップS180では、携帯電話200の主制御部210は、対象リスト表示Drとともに、対象文字情報リストLiに含まれる特定対象情報のカテゴリーを表す表示Di(以下、「カテゴリーインデックスDi」という)を、別途、表示パネル202に表示する(図3参照)。カテゴリーインデックスDiに表示されるカテゴリーは、図2のステップS150またはS160において、該当する対象情報が存在したすべてのカテゴリーである。ステップS150またはS160で該当する対象情報が存在しなかったカテゴリーは、カテゴリーインデックスDiに表示されない。図3の例では、カテゴリーインデックスDiには、「住所」のカテゴリーの表示Di1、「飲食店」のカテゴリーの表示Di2、「駅」のカテゴリーの表示Di3が表示されている。すなわち、対象リスト表示Drとしては表示されていないが、「駅」のカテゴリーに属する特定対象情報の対象文字情報も、対象文字情報リストLiには含まれている。
【0054】
カテゴリーインデックスDiにおいては、カテゴリーごとにまとめて表示される対象リスト表示Drの最上段に表示されているカテゴリーについて、そのカテゴリーの表示を強調する強調表示Disが付される。図3の例では、対象情報の表示Drにおいて、「住所」のカテゴリーが最上段に表示されている。このため、カテゴリーインデックスDiにおいては、「住所」の表示Di1に、表示Di1を囲む強調表示Disが付されている。
【0055】
カテゴリーインデックスDiのうちの一つのカテゴリーの表示がユーザによって押されると、表示パネル202には、対象文字情報リストLiのうち、そのカテゴリーに属する対象情報の先頭の表示が、表示パネル202に表示されるように、対象リスト表示Drが表示される。そして、カテゴリーインデックスDiにおいて、ユーザによって押されたカテゴリーに強調表示Disが付される。
【0056】
図4は、図3の状態において、カテゴリーインデックスDiの「駅」のカテゴリー表示Di3が押された状態を示す図である。カテゴリーインデックスDiにおいて、ユーザによって押された「駅」のカテゴリーの表示Di3に強調表示Disが付されている。また、対象リスト表示Drにおいては、各カテゴリーのうち「駅」のカテゴリーを表す表示Dc3、「駅」のカテゴリーで表示される対象情報の存在範囲(検索範囲)を示す表示Dc3、ならびに「駅」のカテゴリーに含まれる対象情報の表示Dr31〜Dr38が、最上段から示されている。「駅」のカテゴリーに含まれる対象情報の表示の下には、対象文字情報リストLiの先頭に位置する「住所」のカテゴリーを表す表示Dc1が表示されている。なお、この状態において、表示パネル202上の対象リスト表示Drが指で押され、指が上向きに動かされた場合には、表示Dc3,Dr31〜Dr38等は上向きに移動し、表示Dc1の下には、対象情報の表示Dr11,Dr12等(図3参照)が表示される。
【0057】
すなわち、カテゴリーインデックスDiのうちの一つのカテゴリーを表す表示が押されたことを検知した場合には、携帯電話200の主制御部210は、その押された表示のカテゴリーの対象情報に関する表示が表示されるように対象リスト表示Drの画像データを生成しなおし、表示パネル202に表示する。その結果、対象文字情報リストLiのうちのそれまでとは異なる部分について、対象リスト表示Drがなされる。
【0058】
本実施例において、文字情報「伊賀」に関する検索を行った場合(図1参照)、「住所」のカテゴリーについては、図2のステップS150において該当する対象情報が発見され、ステップS160の処理は行われない。その結果、図3に示すように、「住所」のカテゴリーについては、近傍範囲内の埼玉県の住所の表示Dr12と栃木県の住所の表示Dr11とが表示されている。
【0059】
これに対して、「飲食店」のカテゴリーについては、図2のステップS150において近傍範囲内で該当する対象情報が発見されず、ステップS160の処理において該当する対象情報が発見された。その結果、「飲食店」のカテゴリーについては、図3に示すように、近傍範囲外の三重県伊賀市の飲食店の表示Dr21〜Dr25、ならびに大阪府羽曳野市の飲食店の表示Dr26が表示されている。
【0060】
また、「駅」のカテゴリーについても、図2のステップS160において該当する対象情報が発見されず、ステップS170の処理において該当する対象情報が発見された。その結果、「駅」のカテゴリーについては、図4に示すように、近傍範囲外の三重県伊賀市の駅Dr31〜Dr36、広島県三次市の駅Dr37、ならびに佐賀県佐賀市の駅Dr38が表示されている。なお、各カテゴリー内の各住所、施設等の表示は、基準地点としての現在位置から近い順である。ただし、図3および図4の例は、技術内容を説明するために示したものであり、図中の各表示は、現在位置からの距離を厳密に反映したものではない。
【0061】
本実施例においては、ユーザが入力した一組の文字情報に基づいて複数のカテゴリーについて検索が行われる(図2のステップS140,S165)。そして、カテゴリーごとに、まず、近傍範囲内の対象情報について検索が行われ(同、S150)、該当する対象情報が1個以上発見されなかったカテゴリーについては、その後、近傍範囲外の対象情報について検索が行われる(同、S155,S160)。それらの処理は、カテゴリーごとに行われる(同、S150〜S165)。その結果、対象リスト表示Drにおいては、近傍範囲内の対象情報が存在するカテゴリーについては、近傍範囲内の対象情報に基づく表示が行われ(図3のDr11,Dr12)、近傍範囲内の対象情報が存在せず近傍範囲外の対象情報が存在するカテゴリーについては、近傍範囲外の対象情報に基づく表示が行われる(図3のSr21〜Dr26、ならびに図4のDr31〜Dr38参照)。すなわち、対象リスト表示Drにおいて、カテゴリーごとに、ユーザが実際に必要とする可能性が高い、現在位置近傍の施設や住所が優先的に表示され、それらが存在しない場合に、より遠くにある施設や住所が表示される。このため、限られた表示領域内で、ユーザが必要とする可能性が高い情報を表示することができる。
【0062】
また、表示がカテゴリーごとに行われるため、ユーザは、実際に検索しようとしている対象のカテゴリー以外のカテゴリーの表示は、とばして内容を確認することができる。このため、カテゴリーごとに検索結果の地理的範囲が異なっていても、実際にユーザが検索しようとしている地点や施設が近傍範囲内にある場合と、近傍範囲内にない場合と、のいずれの場合においても、ユーザが不便を感じることは少ない。
【0063】
なお、本実施例における文字情報入力部231および表示パネル202が、特許請求の範囲における「文字情報入力部」に相当する。本実施例における地点情報取得部232およびGPSユニット201が、特許請求の範囲における「地点情報取得部」に相当する。本実施例における表示パネル202が、特許請求の範囲における「出力部」に相当する。本実施例における第1の検索部233、および第3の検索部234が、特許請求の範囲における「検索部」に相当する。本実施例における出力制御部235が、特許請求の範囲における「出力制御部」に相当する。
【0064】
B.第2実施例:
第1実施例では、対象文字情報リストLiは、対象リスト表示Drとしてリストの形式で表示される(図3および図4参照)。しかし、第2実施例においては、対象文字情報リストLiは、対象リスト表示Dr以外の形式で表示される場合もある。すなわち、第2実施例は、図2のステップS180の処理が第1実施例とは異なる。第2実施例の他の点は、第1実施例と同じである。
【0065】
図5は、第2実施例における検索結果の表示の処理を示すフローチャートである。第2実施例においては、図2のステップS180の処理に代えて図5の処理が行われる。ステップS182では、図2のステップS140〜S165で行われた処理の結果、特定対象情報が存在したカテゴリーが1個であるか否かが判定される。より具体的には、携帯電話200の主制御部210は、サーバ170から受信した対象データが含むすべての特定対象情報が、共通の一つのカテゴリーの情報を含むか否かが判定される。サーバ170から受信した対象データに含まれるすべての特定対象情報が共通の一つのカテゴリーの情報を有さない場合には、処理は、ステップS184に進む。ステップS184の処理は、図2のステップS180の処理と同じである(図3および図4参照)。
【0066】
一方、サーバ170から受信した対象データが一つのカテゴリーに含まれる特定対象情報のみを含む場合には(ステップS182:Yes)、処理はステップS186に進む。ステップS186では、対象データに含まれる特定対象情報のうち、N個(Nは、1以上の整数)の特定対象情報につき、それぞれの地点情報に基づいて、地図上にそれぞれの地点を表示した画像DrMを表示パネル202に表示する。なお、N個の地点情報に基づいて、N個の地点を含む適宜の大きさの領域を表す地図データが、サーバ170の地図データベース178から取得される。その結果、N個の地点の分布に基づいて定められる縮尺で、表示パネル202上に地図画像が表示される。
【0067】
図5の例では、画像DrMにおいて、3個の対象情報の地点がマークM1〜M3によって表示されている。各マークは、ピンの形状を有し、地図画像上において、検索地点にピンが刺されているように表示される。ただし、検索地点を表すマークは、検索地点を特定できるものであれば、他の形状でもよい。画像DrMが表す地図の範囲は、(i)N個の対象情報の地点を含み、かつ、(ii)N個の対象情報の地点で囲まれる部分の面積が、表示される地図の範囲に対して所定の基準(たとえば、20%)以上の割合となるように、定められる。なお、ステップS182の処理が行われるため、各マークで示される地点は、同一カテゴリーに属する対象情報の地点である。たとえば、いずれも飲食店の場所を表す地点である。
【0068】
このような態様とすれば、検索の結果得られた対象情報がいずれもユーザが求める対象のカテゴリーに属する可能性が高い場合には、対象情報の位置が地図上に示されることになる。その結果、ユーザは、地図に表示された道路や川などの情報と照らし合わせつつ、目的とする地点である可能性のある各地点の位置を確認することができる。また、地図に基づいて、各地点に行くのに要する手間を推測することができる。
【0069】
なお、ステップS186の表示がなされた後、ユーザは、表示パネル202上において対象情報の地点を一つ指定して、現在位置PPからのその地点に至る経路を探索させることができる。具体的には、表示パネル202上において対象情報の地点の一つが指定された場合には、携帯電話200の主制御部210は、出発地としての現在位置と、目的地としての選択された対象情報の地点情報と、をサーバ170に送信する。サーバ170の制御部174は、携帯電話200から受け取った出発地および目的地の情報に基づいて、経路ネットワークデータ179を参照して、経路の探索を行う。その後、サーバ170は、探索した経路の情報を含む経路データを携帯電話200に送信する。携帯電話200の主制御部210は、受信した経路データに基づいて表示パネル202上に経路Rtを表示する。図5においては、現在位置PPから、マークM1で示された地点に至る経路Rtが表示されている。携帯電話200の主制御部210は、その後、ユーザからの指示を受けて、経路データに基づいて経路案内を行うことができる。
【0070】
なお、図5のステップS184において、対象リスト表示Drが表示された後、ユーザが対象リスト表示Drの対象情報の表示の一つを選択した場合にも(図3または図4参照)、その選択された対象情報の地点が、画像DrMと同様にして地図上に表示される。その後、上述の場合と同様に、ユーザは、地点検索システム(携帯電話200およびサーバ170)に、経路探索と経路案内とを行わせることができる。
【0071】
C.第3実施例:
第3実施例は、ステップS180で表示パネル202に表示される画像の態様が、第1実施例とは異なる。第3実施例の他の点は、第1実施例と同じである。
【0072】
図6は、第3実施例において、ステップS180で表示パネル202に表示される画像を示す図である。図6の例では、対象情報に基づく画像Dr11,Dr12,Dr21〜Dr26の隣には、それぞれ基準地点としての現在位置から、その対称の位置までの距離を表す画像Dd11,Dd12,Dd21〜Dd26が示される。なお、技術の理解を容易にするため、図6において一部の符号を省略する。近傍範囲内に含まれる対象であるDr11,Dr12についての距離は、近傍範囲外にある対象であるDr21〜Dr26の距離よりも少ない。
【0073】
なお、ステップS180において表示される距離Dr11,Dr12,Dr21〜Dr26は、現在位置から対象の地点までの直線距離とすることもでき、現在位置から対象の地点に至るまでの経路の距離とすることもできる。直線距離については、基準地点と対象の地点の緯度および経度に基づいて計算することができる。また、経路の距離は、経路ネットワークデータ179を参照して、サーバ170が計算することができる。
【0074】
このような態様とすれば、ユーザは、距離の表示Dr11,Dr12,Dr21〜Dr26に基づいて、各対象に到達するまでの時間や手間を推測することができる。
【0075】
D.第4実施例:
上記第1実施例では説明を省略したが、図2のステップS110で入力された文字情報が、地点データベース177が有する「カテゴリー」の文字情報と同じ文字情報である場合は、第1実施例で説明した処理とは異なる処理が行われる。第4実施例では、そのような場合の処理について説明する。第4実施例は、以下で説明するステップS140,S165以外の処理については、第1実施例と同じである。
【0076】
ステップS140で、サーバ170の制御部174は、まず、地点データベース177が有する「カテゴリー」の文字情報内に、入力文字情報と一致するものがあるか否かを判定する。たとえば、地点データベース177は、すべての「カテゴリー」の文字情報のリストを別途、持っていることが好ましい。「カテゴリー」の文字情報内に、入力文字情報と一致するものがある場合には、ステップS140では、そのカテゴリーを選択する。「カテゴリー」の文字情報内に、入力文字情報と一致するものがない場合には、ステップS140以下の処理は第1実施例で説明したのと同様に行われる。
【0077】
ステップS140で入力文字情報と一致するカテゴリーがあった場合には、ステップS165では、制御部174は常にYesの判定を行い、処理は、ステップS170に移行する。
【0078】
たとえば、ステップS110で入力された文字情報が「駅」である場合は、ステップS140で、サーバ170の制御部174は、「駅」のカテゴリーを選択し、ステップS150〜S160の処理を行う。そして、その後、ステップS165を経て(ステップS165:Yes)、ステップS140に戻ることなく、ステップS170の処理を行う。
【0079】
このような処理が行われるため、たとえば、名称に「駅」を含む「有楽町駅」という名の喫茶店が存在した場合にも、その喫茶店の対象情報は、ステップS170で携帯電話200に送信される対象データには含まれない。喫茶店は、「駅」のカテゴリーに含まれないためである(図2のステップS140)。そして、近傍範囲内の駅(ステップS150)、または近傍範囲外の駅(ステップS160)の対象情報が検索され、その対象情報を含んだ対象データが、携帯電話に送信される(ステップS170)。
【0080】
このような態様とすれば、ユーザは、入力する文字情報が施設の名称であるのか、分類(カテゴリー)であるのかを気にすることなく、キーワード検索を行って、情報を得ることができる。たとえば、最寄りの駅を検索したい時には、その駅名が分からないことも多い。そのような場合には、上記のような態様は特に有用である。
【0081】
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0082】
E1.変形例1:
上記実施例では、「施設に関する対象情報」の関連情報に含まれる文字情報としては、「施設の名称」が使用される。また、「住所に関する対象情報」の関連情報である文字情報としては、「住所」が使用される。しかし、「ある地点にある対象を表す文字情報」としては、それらの他、その地点にある施設の愛称や略称を使用することができる。また、「○×終焉の地」など、その地点に関連する故事来歴に関する文字情報とすることもできる。すなわち、「ある地点にある対象を表す文字情報」としては、その地点に関連する情報を表す任意の文字情報を使用することができる。
【0083】
また、それらの文字情報によって特定される「(ある地点にある)対象」は、住所そのものであってもよいし、「○×終焉の地」などのような情報であってもよい。すなわち、「ある地点にある対象」は、有体物であると無体物であるとを問わない。
【0084】
E2.変形例2:
上記実施例において、「カテゴリー」は、たとえば、「飲食店」、「駅」、「インターチェンジ」などである。しかし、地点に関連づけられたカテゴリーには、「公共施設」、「買い物ができる店舗」など、他のカテゴリーを含むことができる。また、ある地点にある一つの対象は、「買い物ができる店舗」とその下位概念としての「家電量販店」など、カテゴリーとして階層状の複数のカテゴリーを有することができる。また、一つの対象は、並列関係にある複数のカテゴリーを有することもできる。すなわち、地点に関連づけられたカテゴリーは、何らかの基準でグループ化できるものであればよい。また、一つの地点に複数のカテゴリーを関連づけることもできる。
【0085】
E3.変形例3:
上記実施例においては、近傍範囲を定める基準地点は、携帯電話200の現在位置である(図2のステップS120,S150参照)。しかし、近傍範囲を定める基準地点は、他の地点とすることもできる。たとえば、近傍範囲を定める基準地点は、ユーザによって表示パネルに表示された地図画像の一点を指定されたり、住所や電話番号で指定された地点とすることもできる。また、その時点で表示パネル202に表示している地図の中心地点を基準地点とすることもできる。ただし、基準地点を現在位置とすれば、ユーザがその後、実際に以降とする地点を検索する際に、ユーザにとって便利である。
【0086】
E4.変形例4:
上記実施例においては、ステップS150で使用される「近傍範囲」は、半径10kmの円形の領域である。しかし、「近傍領域」は、他の大きさ(たとえば、半径5km)の円とすることができる。また、ユーザが半径の大きさを指定できる態様とすることもできる。さらに、「近傍範囲」は、たとえば、市町村などの行政区画にしたがって定められる領域とすることもでき、また、地点データベース177や、地図データベース178、経路ネットワークデータ179などのデータが保持される領域の単位に基づいて定めることもできる。また、「近傍範囲」は、その時点で表示パネル202に表示している範囲とすることもできる。ただし、「近傍範囲」は、現在位置などの基準地点を含み、あらかじめ定められた方法で決定される領域とすることが好ましい。また、ユーザの移動手段(徒歩、自転車、自動車、公共交通機関など)を特定できる場合には、「近傍範囲」は、ユーザの移動手段に応じて定められることが好ましい。
【0087】
E5.変形例5:
図2のステップS150および後述するステップS160における検索においては、「完全一致」、「部分一致」、「前方一致」等の検索のほか、「あいまい」検索を行うこともできる。「あいまい」検索とは、社会通念上、同じ音や対象を表記する際に使用される、全角と半角、大文字と小文字、「ヴ」と「ブ」などを、同じものとして扱う検索である。すなわち、ステップS150およびステップS160における検索においては、入力文字情報になんらかの形で関連する対象文字情報を検索する検索方法を実施することができる。
【0088】
E6.変形例6:
上記実施例では、該当する対象情報(近傍対象情報)が1以上存在したか否かにしたがって、ステップS160で対象情報(拡大対象情報)が検索されるか否かが決まる。その結果、ステップS180においては、近傍対象情報が1以上存在するカテゴリーについては、拡大対象情報に基づく表示は行われない。しかし、拡大対象情報に基づく表示が行われるか否かの、近傍対象情報の数に関するしきい値は、「1」に限らず、2以上の任意の数とすることができる。ただし、そのしきい値は、3以下の数とすることが好ましく、2以下の数とすることがより好ましい。
【0089】
E7.変形例7:
上記第1実施例においては、特定対象情報に基づいて生成される画像をカテゴリーごとに液晶パネル202に表示する際には、対象文字情報がカテゴリーをキーとしてソートされた対象リスト表示Drが表示される(図3および図4参照)。しかし、特定対象情報に基づいて生成される画像をカテゴリーごとに表示する態様としては、たとえば、カテゴリーごとに切り換えて表示を行う態様とすることもできる。
【0090】
E8.変形例8:
上記実施例では、対象リスト表示Drは、主として文字情報で構成されるリストである。しかし、対象リスト表示Drは、少なくとも一部を狭義の画像やマークで表示することもできる。たとえば、カテゴリーを表す表示Dc1〜Dc3等は、アイコンで表示することもできる。
【0091】
E9.変形例9:
上記実施例において、カテゴリーインデックスDiに表示されるカテゴリーは、図2のステップS150またはS160において、該当する対象情報が存在したすべてのカテゴリーである(図3および図4参照)。しかし、カテゴリーインデックスDiに表示されるカテゴリーは、特定対象情報の一部のカテゴリーとすることもできる。たとえば、出力部としての表示パネル202にそのカテゴリーに含まれるすべての対象情報の表示がなされている場合には、そのカテゴリーは、カテゴリーインデックスDiに表示しないという態様とすることもできる。
【0092】
E10.変形例10:
上記実施例においては、カテゴリーインデックスDiによって選択されたカテゴリーの情報は、表示パネルの最上段から表示される。しかし、選択されたカテゴリーの情報は、出力部としての表示パネルの中央に表示するなど、他の態様で表示することもできる。ただし、カテゴリーインデックスDiのうちの一つのカテゴリーの表示がユーザによって押された場合に、表示パネルには、対象文字情報リストLiのうち、そのカテゴリーに属する対象情報の先頭の表示が、表示パネル上に表示されるように、対象リスト表示Drが表示されることが好ましい。
【0093】
E11.変形例11:
上記実施例においては、ステップS150とステップS160において、2段階の検索が行われる。しかし、対象情報の検索は1段階で「近傍対象情報」と「拡大対象情報」の両方について行い、表示の段階で、「近傍対象情報」が存在するカテゴリーについては、「近傍対象情報」に関する表示のみを行う態様とすることもできる。
【0094】
E12.変形例12:
サーバ170の地図データベース178内に格納されている画像データとしての地図画像データは、ラスタデータとして保持されていてもよいし、ベクトルデータとして保持されていてもよい。ユーザが携帯する端末装置としての携帯電話200に送信される地図画像データも、ラスタデータであってもよいし、ベクトルデータであってもよい。さらに、地図データベース178内の地図画像データと、端末装置に送信される地図画像データは、いずれか一方をベクトルデータとし、他方をラスタデータとすることもできる。
【0095】
E13.変形例13:
上記実施例においては、地点検索システムは、その構成要素として、サーバ170と携帯電話200とを含む。しかし、端末としての携帯電話200は、たとえば、電話機能を備えない機器としての、PDA(Personal Data Assistant)や、画像表示機能を備えた携帯型画像表示装置、ノート型のコンピュータなどとすることもできる。ただし、端末には、現在位置の情報を取得することができる位置情報取得部を備えることが好ましい。
【0096】
また、位置情報取得部を備えユーザが携帯する携帯端末に、サーバ170の機能の一部または全部を備える態様とすることもできる。上記実施例のように、外部のサーバにデータベースの検索を行わせる態様においては、検索に必要な情報を外部のサーバに送信し、外部のサーバから検索結果を受け取る構成要素を、「検索部」として把握することができる。一方、携帯端末自身がデータベースの検索を行う場合には、そのような検索を行う制御ユニットが、「検索部」として把握される。さらに、検索装置をシステムとして実現する場合には、たとえば、上記実施例の態様においては、第1の検索部233、第2の検索部175および第3の検索部234を「検索部」として把握することができる。
【0097】
そして、サーバ170は、一つのサーバであってもよいし、ネットワークで接続された複数のサーバで実現することもできる。すなわち、検索装置は、その各構成要素が一つの筐体内に収納されている一つの装置であってもよい。また、検索装置は、その構成要素が、互いにデータ通信回線で結ばれている2以上の装置として構成されるものとすることもできる。そして、検索装置が実現する各機能については、各装置に1以上の任意の機能を割り当てることができる。そして、各機能は、それぞれ一つの装置で実現されてもよく、2以上の装置が協働して実現してもよい。なお、2以上の構成要素が通信回線で結ばれている態様においては、ユーザに対して情報を出力する出力部は、ユーザに携帯されるものであることが好ましい。
【0098】
E14.変形例14:
上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、携帯電話200は、主制御部210の機能によって実現されているコマンド入力部206としてのソフトウェアキーボードに代えて、ハードウェアとしてのキーボードを備えることとしてもよい。
【0099】
このような機能を実現するコンピュータプログラムは、フロッピディスクやCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供される。ホストコンピュータは、その記録媒体からコンピュータプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送する。あるいは、通信経路を介してプログラム供給装置からホストコンピュータにコンピュータプログラムを供給するようにしてもよい。コンピュータプログラムの機能を実現する時には、内部記憶装置に格納されたコンピュータプログラムがホストコンピュータのマイクロプロセッサによって実行される。また、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをホストコンピュータが直接実行するようにしてもよい。
【0100】
この明細書において、ホストコンピュータとは、ハードウェア装置とオペレーションシステムとを含む概念であり、オペレーションシステムの制御の下で動作するハードウェア装置を意味している。コンピュータプログラムは、このようなホストコンピュータに、上述の各部の機能を実現させる。なお、上述の機能の一部は、アプリケーションプログラムでなく、オペレーションシステムによって実現されていても良い。
【0101】
なお、この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の第1実施例である地点検索システムのハードウェア構成を示す図。
【図2】本実施例において地点検索を行う際の処理を示すフローチャート。
【図3】ステップS180で表示パネル202に表示される画像の一例を示す図。
【図4】図3の状態において、カテゴリーインデックスDiの「駅」のカテゴリー表示Di3が押された状態を示す図。
【図5】第2実施例における検索結果の表示の処理を示すフローチャート。
【図6】第3実施例において、ステップS180で表示パネル202に表示される画像を示す図。
【符号の説明】
【0103】
170…サーバ
172…通信部
174…制御部
176…記憶部
177…地点データベース
178…地図データベース
179…経路ネットワークデータ
200…携帯電話
201…GPSユニット
202…表示パネル
203…音声出力部
204…振動機構
205…通信部
206…コマンド入力部(ソフトウェアキー)
210…主制御部
211…CPU
212…RAM
213…ROM
220…通話制御部
230…アプリケーションソフトウェア
Bs…検索ボタン
D1…上下方向
Da1〜Da3…各カテゴリーで表示される対象の存在範囲(検索範囲)を示す表示
Dc1…「住所」のカテゴリーを表す表示
Dc2…「飲食店」のカテゴリーを表す表示
Dc3…「駅」のカテゴリーを表す表示表示
Di…カテゴリーインデックス
Di1…「住所」のカテゴリーの表示
Di2…「飲食店」のカテゴリーの表示
Di3…「駅」のカテゴリーの表示
Dis…強調表示
Dr…対象リスト表示
Dr11,Dr12…住所の対象文字情報の表示
Dr21〜Dr26…飲食店の対象文字情報の表示
Dr31〜Dr38…駅の対象文字情報の表示
DrM…地図画像上に地点を表した画像
INT…インターネット
IW…入力窓
M1〜M3…対象情報の地点情報の地点を表すマーク
Me…ユーザに文字情報の入力を促す文字表示
PP…現在位置
Rt…現在位置から目的地に至る経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字情報と地点の情報とに基づいて検索を行うための検索装置であって、
文字情報の入力を受けることができる文字情報入力部と、
基準地点の情報を取得することができる地点情報取得部と、
画像を表示することができる出力部と、
特定対象情報の少なくとも一部を取得することができる検索部と、
前記特定対象情報の少なくとも一部に基づいて生成される画像を前記出力部に表示することができる出力制御部と、を備え、
前記特定対象情報は、地図上の地点を表す地点情報と、前記地点にある対象を表す文字情報である対象文字情報と、前記対象のカテゴリーを表すカテゴリー情報と、を含む対象情報を複数、格納するデータベースを利用し、前記文字情報入力部を介して入力された文字情報である入力文字情報に基づいて前記データベース内を検索することによって特定される対象情報であって、前記入力文字情報に関連する前記対象文字情報を含む対象情報であり、
前記出力制御部は、
前記特定対象情報に基づいて生成される画像を前記カテゴリーごとに表示し、
前記カテゴリーごとの画像の表示において、
前記基準地点を含む近傍範囲内に前記地点情報の地点が含まれる前記特定対象情報である近傍対象情報が、所定の基準数以上、含まれるカテゴリーについては、前記近傍範囲内に前記地点が含まれない前記特定対象情報である拡大対象情報に基づく画像を表示せず、前記近傍対象情報に基づく画像を表示し、
前記近傍対象情報が前記基準数以上だけ含まれず、前記拡大対象情報が含まれるカテゴリーについては、前記拡大対象情報に基づく画像を表示することができる、検索装置。
【請求項2】
請求項1記載の検索装置であって、
前記地点情報取得部は、全地球測位システムを利用して、前記基準地点としての現在位置の情報を取得することができる、検索装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の検索装置であって、
前記出力部は、画像を表示している領域の一部を押されることにより、画像の表示を制御するための操作の入力を受けることができ、
前記出力制御部は、前記カテゴリーごとの画像の表示において、
前記近傍対象情報に基づく画像または前記拡大対象情報に基づく画像をカテゴリーごとにならべたものと仮定した場合の、全画像の少なくとも一部を、前記特定対象情報の少なくとも一部に基づいて生成される画像として、あらかじめ定められた大きさで文字が表示されるように前記出力部に表示し、
前記特定対象情報のすべてのカテゴリーを表す画像を、前記全画像の少なくとも一部の表示とともに前記出力部に表示し、
前記出力部において、前記カテゴリーを表す画像のうちの一つのカテゴリーを表す画像を表示している部分が押された場合には、前記押された画像のカテゴリーに含まれる前記特定対象情報に基づく画像を、前記特定対象情報の少なくとも一部に基づいて生成される画像として、前記大きさで文字が表示されるように前記出力部に表示することができる、検索装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の検索装置であって、
前記出力制御部は、前記カテゴリーごとの画像の表示において、
すべての前記特定対象情報が同一のカテゴリーを表すカテゴリー情報を含む場合には、前記特定対象情報のうちのあらかじめ定められた数の対象情報について、前記地点情報が表す地点を地図画像上に表した画像を、前記特定対象情報の少なくとも一部に基づいて生成される画像として、前記あらかじめ定められた数の対象情報の前記地点の分布に基づいて定められる縮尺で表示する、検索装置。
【請求項5】
文字情報と地点の情報とに基づいて検索を行う方法であって、
(a)文字情報を入力する工程と、
(b)コンピュータが基準地点の情報を取得する工程と、
(c)コンピュータが特定対象情報の少なくとも一部を取得する工程であって、
前記特定対象情報は、地図上の地点を表す地点情報と、前記地点にある対象を表す文字情報である対象文字情報と、前記対象のカテゴリーを表すカテゴリー情報と、を含む対象情報を複数、格納するデータベースを利用し、前記入力された文字情報である入力文字情報に基づいて前記データベース内を検索することによって特定される対象情報であって、前記入力文字情報に関連する前記対象文字情報を含む対象情報である、工程と、
(d)コンピュータが前記特定対象情報の前記少なくとも一部に基づいて生成される画像を前記カテゴリーごとに表示する工程と、を備え、
前記工程(d)は、前記カテゴリーごとの画像の表示において、
前記基準地点を含む近傍範囲内に前記地点情報の地点が含まれる前記特定対象情報である近傍対象情報が、所定の基準数以上、含まれるカテゴリーについては、前記近傍範囲内に前記地点が含まれない前記特定対象情報である拡大対象情報に基づく画像を表示せず、前記近傍対象情報に基づく画像を表示し、
前記近傍対象情報が前記基準数以上だけ含まれず、前記拡大対象情報が含まれるカテゴリーについては、前記拡大対象情報に基づく画像を表示する工程である、方法。
【請求項6】
コンピュータにおいて実行されることにより、文字情報と地点の情報とに基づいて検索を行うコンピュータプログラムであって、
(a)文字情報の入力を受ける機能と、
(b)基準地点の情報を取得する機能と、
(c)特定対象情報の少なくとも一部を取得する機能であって、
前記特定対象情報は、地図上の地点を表す地点情報と、前記地点にある対象を表す文字情報である対象文字情報と、前記対象のカテゴリーを表すカテゴリー情報と、を含む対象情報を複数、格納するデータベースを利用し、前記入力された文字情報である入力文字情報に基づいて前記データベース内を検索することによって特定される対象情報であって、前記入力文字情報に関連する前記対象文字情報を含む対象情報である、機能と、
(d)前記特定対象情報の少なくとも一部に基づいて生成される画像を前記カテゴリーごとに表示する機能と、を前記コンピュータに実現させるコンピュータプログラムであり、 前記画像を前記カテゴリーごとに表示する機能は、
前記基準地点を含む近傍範囲内に前記地点情報の地点が含まれる前記特定対象情報である近傍対象情報が、所定の基準数以上、含まれるカテゴリーについては、前記近傍範囲内に前記地点が含まれない前記特定対象情報である拡大対象情報に基づく画像を表示せず、前記近傍対象情報に基づく画像を表示し、
前記近傍対象情報が前記基準数以上だけ含まれず、前記拡大対象情報が含まれるカテゴリーについては、前記拡大対象情報に基づく画像を表示する機能を含む、コンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−122766(P2010−122766A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−293843(P2008−293843)
【出願日】平成20年11月17日(2008.11.17)
【出願人】(500578216)株式会社ゼンリンデータコム (231)
【Fターム(参考)】