説明

検索装置、検索方法および検索プログラム

【課題】複数の検索条件を用いた絞り込み等を容易に行うことができ、異なるカテゴリ別の検索条件で複合的な検索を行う場合でも直感的に判りやすい表示が行えること。
【解決手段】検索サーバ130は、異なるカテゴリ別の複数の検索条件を受け付ける入力部351と、複数のカテゴリそれぞれに対応して設けられ、検索条件に基づく検索を実行する複数の検索部340(341〜344)と、入力部351を介して受け付けたカテゴリ別の検索条件に基づき、対応するカテゴリの検索部340(341〜344)に検索を実行させ、得られた検索結果を出力する処理部352と、処理部352から出力された検索結果を、対応するカテゴリ別のレイアウトの表示画面で表示させる表示制御部353とを備える。処理部352は、検索結果の表示画面に対する操作により、さらに他のカテゴリの検索条件を受け付け、検索条件を絞り込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、各種条件の検索結果を提示する検索装置、検索方法および検索プログラムに関し、特に、所望する条件の検索結果を理解しやすい直感的な画面で提示する検索装置、検索方法および検索プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ウェブページに掲載されたコンテンツの検索サービスとして、検索のキーワードを受け付け、そのキーワードを含むウェブページを検索して提示するものや、ウェブページを階層化されたカテゴリに分類して提示するものなどがある。また、複数の検索エンジンに対して横断的に検索を行うメタ検索エンジンなどの新しい検索サービスも登場している(例えば、下記特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−351916号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では検索結果をユーザに対し適切に提示できる画面を提供できなかった。例えば階層構造による結果表示では、異なる階層を表示するには階層の切り替えのための操作が必要となったり、検索条件を変えていく場合には、それまでに得た結果を反映させていくような検索が行えなかった。同時に、検索結果を提示する表示画面についても、検索条件別の結果表示だけでは、検索結果を切り替えるため、ユーザに対し必要かつ適切な提示を行えない。この場合、結局、検索エンジンが高機能であっても、結果的に膨大な情報の中から所望の情報を探し出せない問題が生じた。
【0005】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、複数の検索条件を用いた絞り込み等を容易に行うことができ、異なるカテゴリ別の検索条件で複合的な検索を行う場合でも直感的に判りやすい表示が行える検索装置、検索方法および検索プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる検索装置は、異なるカテゴリ別の複数の検索条件を受け付ける入力手段と、前記複数のカテゴリそれぞれに対応して設けられ、前記検索条件に基づく検索を実行する複数の検索手段と、前記入力手段を介して受け付けたカテゴリ別の検索条件に基づき、対応するカテゴリの前記検索手段に検索を実行させ、得られた検索結果を出力する処理手段と、前記処理手段から出力された検索結果を、対応するカテゴリ別のレイアウトの表示画面で表示させる表示制御手段とを備え、前記処理手段は、前記検索結果の表示画面に対する操作により、さらに他のカテゴリの検索条件を受け付け、検索条件を絞り込むことを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、検索結果として表示された表示画面に対する操作により、検索結果を絞り込むことができる。これにより、複数の検索条件を全て語句の入力により操作するという必要がなくなり、絞り込みの操作を容易に行えるようになる。
【0008】
また、前記処理手段は、前記入力手段が受け付けたあるカテゴリの検索条件を用いて、他の複数のカテゴリ別の検索手段に検索実行させることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、一つの検索条件を用いて異なるカテゴリ別の検索結果を得ることができ、簡単な操作で多様な検索結果を得ることができる。
【0010】
また、前記表示制御手段は、検索結果のカテゴリの切り替え時には該当するカテゴリに対応したレイアウトの表示画面を用いて表示することを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、一つの検索条件を用いて得た異なるカテゴリ別の検索結果を切り替えるとき、カテゴリ別のレイアウトの表示画面で表示させることができるため、複数のカテゴリのそれぞれにおける検索結果を容易に把握できるようになる。
【0012】
また、前記処理手段は、あるカテゴリによる検索結果を示す所定のレイアウトの表示画面上で、前記入力手段を介して他のカテゴリによる絞り込みのための選択操作を受け付けたときには、当該表示画面上での選択操作に対応した検索条件を前記他のカテゴリの検索条件として一時的に保持することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、検索結果の表示画面に対する選択操作で他のカテゴリの検索による絞り込みを行うことができ、新たに語句等の入力を行わなくても簡単な操作で絞り込みを行うことができる。
【0014】
また、前記処理手段は、前記他のカテゴリによる検索結果を、前記あるカテゴリによる検索結果を示すレイアウトの表示画面上で表示させることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、あるカテゴリの検索結果として表示されている表示画面を切り替えることなく、他のカテゴリにより絞り込んだ検索結果をこの表示画面上で表示できるため、一つの表示画面で異なるカテゴリ別の検索結果を容易に把握できるようになる。
【0016】
また、ネットワークを介してコンテンツを取得する取得手段と、固有表現抽出により、前記コンテンツに含まれる語句、場所、時間および人に関するカテゴリ別の情報を抽出してデータベースに登録する解析手段と、をさらに備え、前記検索手段は、語句、場所、時間および人に関する検索条件を受け付けて、前記データベースを参照して、前記検索条件に合致するコンテンツを検索することを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、ネットワーク上のコンテンツを、語句、場所、時間および人をカテゴリとする多様な検索が行えるようになる。
【0018】
また、前記表示制御手段は、場所に関する検索結果を地図のレイアウトの表示画面で表示することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、場所の検索結果を地図を用いて表示するため、場所を容易に把握できるようになる。
【0020】
また、前記表示制御手段は、時間に関する検索結果を、時間軸を有するレイアウトの表示画面で表示することを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、時間の検索結果を、時間軸上で表示するため、時間を容易に把握できるようになる。
【0022】
また、時間に関する検索を行う検索手段が開始時間と終了時間およびこれらを組み合わせた時間の情報を検索結果として得た場合、前記表示制御手段は、前記開始時間と終了時間およびこれらを組み合わせた時間の情報を前記時間軸上に帯状で表示することを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、コンテンツに含まれる開始時間と終了時間およびこれらを組み合わせた時間について、時間の範囲を明確に表示できるようになる。
【0024】
また、前記表示制御手段は、人に関する検索結果を、人を頂点とし、他の人と辺で繋がるレイアウトの表示画面で表示することを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、コンテンツに含まれる人の繋がりを容易に把握できるようになる。
【0026】
また、前記検索手段は、クラスタリングにより検索結果を分類し、前記表示制御手段は、表示画面上で所定のレイアウトにより前記クラスタリングの結果を表示することを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、多数の検索結果を分類別に把握できるようになり、検索結果の整理および把握を容易に行えるようになる。
【0028】
また、前記表示制御手段は、前記検索結果のカテゴリを切り替えるとき、切り替え前後のレイアウトの表示画面を連続して次第に変化させる画像処理を実行することを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、検索結果が切り替わっていることを認識させることができ、かつ切り替え前後の画面に連続性を有するため、認知負荷を軽減できるようになる。
【0030】
また、前記表示制御手段は、前記入力手段により操作されるカーソルが前記検索結果を表示する領域上に位置していない場合、当該検索結果を表示する領域をぼかす画像処理を実行することを特徴とする。
【0031】
この発明によれば、カーソルの位置に応じて検索結果を表示する領域の表示をぼかすため、検索結果の情報を見る場合と見ない場合とで切り分けることができ、画面にメリハリをつけて視認性を向上できる。また、カーソルの位置がどこにあるか判別できるようになる。
【0032】
また、前記表示制御手段は、前記入力手段により操作されるカーソルが前記検索結果の一覧を表示する領域に位置したとき、該当する検索結果項目の表示を一時的にぼかした後に明瞭となる画像処理を実行することを特徴とする。
【0033】
この発明によれば、カーソルを前記検索結果の一覧を表示する領域に位置させるだけでこの位置の検索結果項目の表示状態を一時的にぼかすことができるため、カーソルがどの位置に位置しているか容易に判別できるようになる。また、カーソルは文字列の検索結果項目上に位置し、縦線「|」で表示されて周囲と識別しにくくなった場合でも、カーソルではなく位置している検索結果項目側の表示状態を変えるため、容易に識別できるようになる。
【0034】
また、この発明の検索方法は、異なるカテゴリ別の複数の検索条件を受け付ける入力工程と、前記複数のカテゴリそれぞれについて、前記検索条件に基づく検索を実行する検索工程と、前記入力工程により受け付けたカテゴリ別の検索条件に基づき、対応するカテゴリの前記検索工程による検索を実行させ、得られた検索結果を出力する処理工程と、前記処理工程によって出力された検索結果を、対応するカテゴリ別のレイアウトの表示画面で表示させる表示制御工程とを含み、前記処理工程は、前記検索結果の表示画面に対する操作により、さらに他のカテゴリの検索条件を受け付け、検索条件を絞り込むことを特徴とする。
【0035】
この発明によれば、検索結果として表示された表示画面に対する操作により、検索結果を絞り込むことができる。これにより、複数の検索条件を全て語句の入力により操作するという必要がなくなり、絞り込みの操作を容易に行えるようになる。
【0036】
また、この発明にかかる検索プログラムによれば、上記の検索方法をコンピュータに実行させることができる。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、複数の検索条件を用いた絞り込み等を容易に行うことができ、異なるカテゴリ別の検索条件で複合的な検索を行う場合でも直感的に判りやすい表示が行えるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる検索装置、検索方法および検索プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。実施の形態では、さまざまな検索条件(キー)を軸として、複数の軸の組み合わせにより情報を絞り込み、その検索結果がユーザに直感的かつ容易に提示できる表示を提案する。
【0039】
図1は、この発明の検索装置が適用される検索システムの全体構成を示す図である。検索システム100を構成する検索サーバ130、ウェブサーバ122、ユーザ端末124は、例えばインターネット等のネットワーク120に接続されている。この発明の検索装置は、ネットワーク120に接続された検索サーバ130に適用されるものとして説明するが、検索サーバ130による検索結果が入力されて検索結果を表示する機能を有するユーザ端末124にも適用することができる。
【0040】
検索サーバ130は、ウェブサーバ122が公開しているウェブページのコンテンツをウェブサーバ122から取得し、コンテンツの内容を解析してインデックス情報を生成し、データベースに登録する。ユーザ端末124は、検索サーバ130にアクセスし、検索条件を通知して検索を要求する。検索サーバ130は、データベースを参照してユーザから通知された条件に合致するコンテンツを検索し、条件に合致したコンテンツのURLのリストをユーザ端末124に提示する。ユーザは、それらのリストの中から、所望のコンテンツへのリンクをクリックすることにより、所望のコンテンツを閲覧することができる。
【0041】
検索サーバ130は、「ワード(語句)検索」、「地図」、「時間」、「人」などの異なるカテゴリ(軸と称す)をキーとして検索することが可能な検索サービスを提供する。また、それぞれの検索結果をクラスタリングする機能を有する。そして、それぞれの検索エンジンは、キーとなる情報の特性に応じて、直感的に操作しやすい検索用のUIを提供する。例えば、「時間」をキーにして検索を実行する検索エンジンでは、時間の指定を受け付けるために、カレンダーやタイムスライダーなどのUIを提供する。また、「地図」をキーにして検索を実行する検索エンジンでは、地図などのUIを提供する。
【0042】
さらに、検索サーバ130は、これらの検索エンジンを組み合わせて情報を絞り込むための統合的なUIを提供する。これにより、例えば、「地図」による検索の結果をさらに「時間」により絞り込むなどといった複合的な情報獲得が行える。これにより、さまざまな検索エンジンによる結果を残したまま、多面的に比較検討することが可能となり、ユーザの知識発見を効率よく支援することができる。そして、ユーザの利便性を飛躍的に向上させることができる。
【0043】
(検索装置のハードウェア構成)
まず、この発明の実施の形態にかかる検索装置のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施の形態にかかる検索装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図2のように、検索サーバ130は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、FDD(フレキシブルディスクドライブ)206と、FD(フレキシブルディスク)207と、CD−RWD(CD−RWドライブ)208と、CD−RW209と、ディスプレイ210と、キーボード211と、マウス212と、ネットワークI/F213とを含んで構成されている。なお、上記の各構成201〜213は、それぞれバス220に接続されている。また、ネットワークI/F(インターフェース)213には、ネットワーク(NET)120に接続するための通信ケーブル214が備えられている。
【0044】
上述のような構成の検索サーバ130において、CPU201は、検索サーバ130全体を制御する。また、ROM202は、検索プログラムを記憶している。ROM202に記憶された検索プログラムは、CPU201からの制御に応じて読み出され実行される。また、RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。
【0045】
HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御にしたがって書き込まれたデータを記憶する記憶媒体である。また、HD205に記憶されたデータは、HDD204の制御に応じて適宜読み出される。
【0046】
FDD206は、CPU201の制御にしたがってFD207に対するデータのリード/ライトを制御する。FD207は、FDD206の制御にしたがって書き込まれたデータを記憶する着脱自在の記憶媒体である。また、FD207に記憶されたデータは、FDD206の制御に応じて適宜読み出される。
【0047】
CD−RWD208は、CPU201の制御にしたがってCD−RW209に対するデータのリード/ライトを制御する。CD−RW209は、CD−RWD208の制御にしたがって書き込まれたデータを記憶する着脱自在な記憶媒体である。また、CD−RW209に記憶されたデータは、CD−RWD208の制御に応じて適宜読み出される。
【0048】
ディスプレイ210は、CPU201の制御によって、カーソル、メニュー、ウィンドウ、あるいは文字や画像などの各種データを表示する。また、キーボード211は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力ディバイスであり、マウス212は、手書き入力時に指やペンによりストロークの入力を受けるタッチパネルが用いられる。マウス212は、ディスプレイ210と、ディスプレイ210上に設けられる透明なタッチパネルで構成されたタブレットを用いることができる。
【0049】
ネットワークI/F213は、通信ケーブル214を介してLANやWANなどのネットワーク120に接続され、ネットワーク120とCPU201とのインターフェースとして機能する。
【0050】
本実施の形態にかかる検索サーバ130は、上述したようなハードウェアを備えており、CPU201の制御によりROM202に記憶された検索プログラムを実行することにより、検索を実行する。検索プログラムの一部機能は、検索結果をユーザに対し判りやすい表示画面で提示する。
【0051】
(検索装置の機能的構成)
次に、検索サーバ130の機能的構成について説明する。図3は、本実施の形態にかかる検索装置の機能的構成を示すブロック図である。この図には、本発明の主要な構成である複数の軸による検索結果を表示する表示機能を主に記載してある。
【0052】
図3に示す検索サーバ130は、コンテンツ取得部332と、コンテンツ解析部334と、登録部336と、インデックス情報データベース338と、検索部340と、統合検索部350とを備える。これらの構成は、ハードウェアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組み合わせによって実現できる。
【0053】
コンテンツ取得部332は、ネットワーク120を介してウェブサーバ122にアクセスし、ウェブサーバ122が保持しているウェブページのコンテンツを取得する。検索サーバ130がスタンドアロン環境において自装置内のハードディスクなどに格納されたコンテンツの検索を行う場合には、コンテンツ取得部332は、自装置に接続された記憶装置にアクセスし、保持されたコンテンツを取得する。コンテンツ解析部334は、コンテンツ取得部332が取得したコンテンツを解析し、検索のキーとなる情報を抽出する。登録部336は、コンテンツ解析部334が抽出したコンテンツのインデックス情報をインデックス情報データベース338に登録する。
【0054】
コンテンツ解析部334は、固有表現抽出技術を用いて、ウェブページに含まれる固有表現、例えば、日付、地名、物の名称、電話番号、人名、組織名、などの情報を抽出し、インデックス化してインデックス情報データベース338に登録する。コンテンツ解析部334は、形態素解析技術を用いて、コンテンツに含まれるテキスト情報を形態素に分解し、分解された形態素のうち、名詞の中から辞書保持部335に格納された辞書などを参照して固有表現を抽出してもよい。このとき、類義語や反義語などの情報を有するシソーラス辞書や、概念的な分類を示す情報を有するオントロジー辞書などを利用してもよい。
【0055】
コンテンツ解析部334は、コンテンツから時間情報を抽出するときに、コンテンツの作成日時や更新日時の情報を取得して、時間情報を補完してもよい。例えば、日付のみが記載されていて年表記が欠けている場合は、コンテンツの作成年を補完してもよい。コンテンツ解析部334は、コンテンツの構造などを解析することにより、コンテンツに含まれる時間や住所などの情報の有効範囲を特定してもよい。例えば、企業のウェブページにおいて、「会社概要」などのウェブページが存在している場合に、そのウェブページに含まれる所在地の情報が会社の住所を示すと考えられるので、そのドメイン下にあるウェブコンテンツをかたまりと見なし、それらの住所情報としてその会社の所在地を対応づけてもよい。
【0056】
また、レストランの一覧を含むウェブページにおいては、表などのレイアウトに基づいて、レストランの名称と住所の対応を解析してもよい。また、コンテンツ解析部334は、個人のウェブページにおいて、リンク集などのウェブページが存在している場合に、人名間の関係を抽出して関連づけてもよい。このような技術により、複数の異なる視点によりコンテンツが体系化される。
【0057】
図4は、インデックス情報データベースの内部データの例を示す図である。インデックス情報データベース338には、URL欄380、タイトル欄381、時間欄382、地名欄383、人名欄384、組織名欄385、関連URL欄386が設けられている。URL欄380は、ウェブページなどのコンテンツのURLを格納する。タイトル欄381は、コンテンツのタイトルを格納する。時間欄382、地名欄383、人名欄384、組織名欄385は、それぞれ、コンテンツ解析部334により抽出されたコンテンツに含まれる時間情報、地名情報、人名情報、組織名情報を格納する。
【0058】
このように、抽出された情報をインデックス化しておくことにより、さまざまな情報をキーとした検索を実現することができる。関連URL欄386は、関連するコンテンツのURLを格納する。関連するコンテンツは、例えば、そのコンテンツのリンク先のコンテンツや、そのコンテンツをリンク先に設定しているコンテンツなど、参照関係を有するコンテンツであってもよいし、コンテンツ間の類似度が高いコンテンツであってもよい。また、ウェブサーバ122におけるフォルダの階層構造などに応じてコンテンツの関係が構築されてもよいし、上述したように、人物間の関係に応じてコンテンツの関係が構築されてもよい。インデックス情報データベース338は、さらに、コンテンツに含まれるキーワードや、コンテンツの作成日時、更新日時、さらには、時間の範囲(開始時間、終了時間、および開始時間から終了時間)などの情報を格納してもよい。
【0059】
図3の説明に戻り説明すると、検索部340は、検索条件を受け付け、インデックス情報データベース338を参照して条件に合致するコンテンツを検索する。検索部340は、異なる複数の情報をキーとして検索を実行する複数の検索エンジンを含む。
【0060】
ワード検索部341は、任意のワード(語句)をキーとして、インデックス情報データベース338の各欄(URL欄380〜関連URL欄386)を検索する。また、検索結果をクラスタリングする機能を有し、例えば、同じ分類の語句と他の分類の語句を切り分けて提示する。
【0061】
住所・地名情報検索部342は、住所や地名、緯度・経度などの情報をキーとして、インデックス情報データベース338を検索する。住所・地名情報検索部342は、地図を基本とする画面をUIとして提供し、地名または地点情報を含むコンテンツを地図上にマップする。これにより、ユーザは、地図のブラウズから情報へ到達することができる。また、住所・地名に関連するコンテンツをクラスタリングする機能を有し、例えば、地域別に分類して提示する。
【0062】
時間情報検索部343は、時間情報をキーとして、インデックス情報データベース338を検索する。時間情報検索部343は、カレンダーやタイムスライダーなどの時間軸を基本とする画面をUIとして提供し、時間情報を含むコンテンツをカレンダーやタイムスライダーなどの画面にマップし、それらをクリックすることで該当ページへジャンプできるようにする。また、時間に関連するコンテンツをクラスタリングして提示する。例えば、年号を分類して提示する。
【0063】
人名情報検索部344は、人名情報をキーとして、インデックス情報データベース338を検索する。人名情報検索部344は、人名に関連するコンテンツをクラスタリングして提示する。例えば、同姓同名の別人を分類して提示する。人名情報検索部344は、人物が特定されると、その人の詳細情報、例えば経歴や最新情報などが幅広く判るようにする。また、人間関係を提示してもよい。
【0064】
このように、それぞれの検索エンジンが、直感的で操作性のよいUIを提供するので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0065】
統合検索部350は、ユーザ端末124から複数の検索エンジンのそれぞれに対する検索条件を受け付ける入力部351と、ユーザ端末124に対して、検索結果の提示のために、複数のユーザインターフェースを統合したユーザインターフェース(表示画面)を提供する表示制御部353を備える。処理部352は、入力部351により受け付けた複数の検索条件を、それぞれの検索エンジンに通知し、検索を実行させる。
【0066】
統合検索部350は、検索エンジンから検索結果を取得すると、ユーザから受け付けた複数の検索条件を満たす検索結果を提示する。これにより、複数のキーを軸とした絞り込み検索を容易に実行することができる。
【0067】
図4のデータベースによるコンテンツの抽出例を説明する。例えば、ユーザが、地図の軸で高松近郊の地図を表示させ、職種分類のツリーにおいて歯科を選択し、キーワードに「インプラント」を入力して検索を実行すると、検索部340は、インデックス情報データベース338の中から、地名情報として「高松近郊」の地名情報を含み、職種情報として「歯科」に類する情報を含み、キーワードとして「インプラント」を含むコンテンツを抽出する。ここで、住所・地名情報検索部342は、「高松近郊」の地名情報を含むコンテンツを検索する際に、地名情報として「高松」を含むコンテンツだけでなく、例えば、地名に関する辞書などを参照して「高松」近郊の地名を抽出し、抽出した地名を含むコンテンツを検索してもよい。表示制御部353は、抽出されたコンテンツの地名情報を参照して、地図上の該当する位置にアイコンを表示する。ユーザがアイコンをクリックすると、そのコンテンツへジャンプする。
【0068】
(検索時のユーザインターフェースについて)
図5は、検索時に表示される検索条件を示す図である。図示のように、表示画面500の左側には軸ウィンドウ510が表示され、中央にはメイン画面520が表示され、右側には検索結果表示ウィンドウ530が表示される。
【0069】
軸ウィンドウ510は、上下方向に語句(ワード)の検索条件設定部501と、地図の検索条件設定部502と、時間の検索条件設定部503と、人(組織名)の検索条件設定部504とが表示されている。語句の検索条件設定部501には、任意の語句を入力するための項目入力部511と、語句検索を選択するためのアイコン521が設けられ、地図の検索条件設定部502には、住所や地名を入力するための項目入力部512と、地図検索を選択するためのアイコン522が設けられ、時間の検索条件設定部503には、日付や、期間、時刻を入力するための項目入力部513と、時間検索を選択するためのアイコン523が設けられ、人の検索条件設定部504には、人名や組織名を入力するための項目入力部514と人の検索を選択するためのアイコン524が設けられている。
【0070】
これらの項目入力部511〜514に検索用の語句を入力し、検索ボタン517を操作することにより、入力された語句に基づく検索が実行される。この検索時、処理部352は、各検索条件設定部501〜504に対応したワード検索部341〜人名情報検索部344に対し、これら入力された語句をキーとした検索を実行させる。検索用の語句は、一つあるいは複数の項目入力部511〜514に入力することができ、これらの組み合わせで検索することもできるようになっている。また、項目入力部511〜514の一つ一つに複数の語句を入力し、これら語句の組み合わせによる検索を行うこともできる。
【0071】
検索ボタン517の近傍には、後述するクラスタリング時の分割数を設定する設定スライダ518が設けられている。図示の例では3分割に設定された状態であり、設定スライダ518を移動させることにより2〜6分割が可能である。
【0072】
そして、図5の例では、「うどん」を検索するため、語句の検索条件設定部501の項目入力部511に「うどん」の語句を入れて検索ボタン517を操作したとする。これにより、処理部352が検索結果を受け、表示制御部353は検索結果を表示する。この際、表示画面500の右側の検索結果表示ウィンドウ530には、「うどん」に関する検索結果が表示される。この検索結果表示ウィンドウ530には、「うどん」でヒットしたウェブページの数が多い上位複数組(図示の例では上位9組)分のウェブページ一覧が表示されている。なお、519は、全ての検索条件をクリアするためのクリアボタンである。
【0073】
図6は、検索結果を地図の軸で表示した図である。図5による検索の後、地図の検索条件設定部502を選択するためのアイコン522を操作すると、「うどん」を住所・地名情報検索部342により検索する。そして、表示制御部353は、検索結果をメイン画面520に地図の軸で表示させる。この際、画面の中央部には、検索結果に対応した地図情報602が表示される。処理部352は、検索結果に含まれる地名から該当する地図を表示する。図6に示すように、「うどん」の検索結果では、主に西日本の地域のウェブページに記載された住所や地名がヒットしている。このため、表示制御部353は、地図の重心を西日本寄りにずらして表示する。
【0074】
そして、この地図情報602上に表示されている丸数字の1、2、…は、検索結果表示ウィンドウ530に表示されているウェブページに対応した数字である。例えば、2は、検索結果表示ウィンドウ530に表示されている2番目の「なんでも大辞典」のウェブページに記載されている住所や地名であり、表示制御部353は、この住所、地名に該当する地図情報602上に丸数字2を付して表示する。さらに、この符号2部分にマウスを持って行くと、該当する地名「伊勢」がポップアップ表示体603で表示されるようになっている。これにより、地図情報602上に表示されている丸数字2の場所をより細かく特定でき、検索結果の表示を補助することができる。
【0075】
このような地図情報602によれば、「うどん」の検索結果に含まれる住所・地名の情報を地図情報602上で該当する箇所に配置させることができ、検索結果を地図上で適切な場所として表示できる。ポップアップ表示体603は、地図情報602であれば地名を表示するが、このほかに、後述する時間を軸とする表示上では、日付や時刻を表示することができる。
【0076】
(クラスタリングについて)
図7は、検索結果のクラスタリングの一例を示す図である。検索結果は、各軸によってクラスタリングできる。例えば、ワードの検索条件設定部501に設けられたクラスタリングの選択ボタン541を操作することにより、上述した検索結果として得たウェブページに記載された文書に含まれる語句を、クラスタリング(類似によるベクトル検索等の手法)に基づき所定数に分類できる。図7に示す例では、クラスタリングの分割数nは、設定スライダ518により3分割に設定されている。
【0077】
具体的には、ページ群を{語|地|時|人}の頻度ベクトルによって3個に分割する。そして、以下の処理により円グラフが表示される。(1)検索結果のページ群を3個のクラスタに分ける。(2)3個のクラスタを3色に塗り分ける。(3)ある語句に注目するとその語句は一つ以上のページに含まれるので語句は一つ以上のクラスタに所属する。(4)語句がどのクラスタにどの頻度で含まれるかを円グラフで表示する。図示の例の場合、この結果、表示制御部353は、表示画面500上に、「うどん」はクラスタ1に1/4、クラスタ2に3/4含まれることを表す。
【0078】
また、図8および図9は、クラスタリングの他の例を示す図である。図8においては、人の検索条件設定部504に設けられたクラスタリングの選択ボタン544を操作することにより、上述した検索結果として得たウェブページに記載された文書に含まれる人の繋がりを、クラスタリングに基づき3分割に分類できる。
【0079】
図8の状態においては、検索結果表示ウィンドウ530の一覧のうち6番のウェブページを選択すると、処理部352は、人名情報検索部344に対し、この6番のウェブページに含まれている人および組織名による検索を実行させ、この検索結果を中央部のメイン画面520に表示させる。例えば、ある人「村山(さん)」811は、このウェブページ上では、「厚(さん)」812、および「麺拡大研究所」813とがそれぞれ頂点であり、関係する他と辺(接続線)821により繋がっている。
【0080】
これにより、ある人「村山(さん)」811が、「厚(さん)」812と、「麺拡大研究所」813と人の関係があることが示されている。なお、人名情報検索部344は、図示のように「村山(さん)」811と、「厚(さん)」812は個人であり、「麺拡大研究所」813が組織であることを識別し、表示制御部353は、頂点部分にそれぞれ対応したアイコンを付して表示させる。
【0081】
図9の状態は、図8の表示状態で頂点をマウス等の操作で移動させた状態である。表示制御部353は、このように頂点を移動させても、頂点間を繋ぐ辺821は変わらずに長さだけを変化させる。また、辺821はバネを有しており、ある頂点を移動させると、この頂点に繋がっている頂点が辺821のバネによって同じ方向に引き寄せられるようになっている。
【0082】
このように、マウス等で頂点を移動させることにより、図8では判らなかった分類を明確にできる。すなわち、「村山(さん)」811を含む人の繋がりが辺821で閉じられたグループ810と、「松山平井店」831を含み辺832で繋がった他のグループ830と、「文左衛門」841を含む人との繋がりが辺842で繋がった他のグループ840と、辺による繋がりを有さない一人ずつのグループ850と、をそれぞれ異なる位置で配置させることができ、辺の繋がり別に分類することができる。これにより、人の繋がりをより明確に把握できるようになる。
【0083】
(軸の切り替え時の画面遷移)
図10は、検索の軸を切り替えたときの途中経過を示す図である。軸の切り替え前後においては、検索表示に用いないが、表示制御部353は、メイン画面520の表示内容を軸の切り替え前の表示画面から連続的に軸の切り替え後の表示画面となるように表示内容を次第に変化させ、一般にモーフィングと呼ばれる画像処理を行う。
【0084】
この場合、表示制御部353は、軸の切り替え前の図6の表示画面の画面データとともに、軸の切り替えにより切り替え後の図7の表示画面を記憶する。そして、これら図6と図7とが連続的に切り替わるための擬似的な経過表示体901を表示させる。図6は、地図の形であり、図7は、複数の円であるから、図10の経過表示体901としては、地図が分裂していき、複数の円となるまでの途中の形状が生成され、表示される。図10の一画面だけではなく、経過表示体901の形状が少しずつ変化した画面を所定期間の間、表示させる。逆に、図7から図6への切り替えであれば、複数の円が組み合わさって地図になる如く表示していく。
【0085】
コンピュータの画面切り替えは0.0001秒で済ませることもできるが、人間の視覚認知には0.1秒以上かかる。よって0.1秒以上かけて滑らかに切り替えることで認知負荷を軽減する。このように、ある検索結果を異なる軸に変更したときに、瞬間的に表示画面が切り替わるのではなく、切り替え前後の表示画面の連続性を持たせて切り替えることができるため、操作者を退屈させず、かつ認知負荷を軽減させることができるようになる。
【0086】
(メイン画面のぼかし処理)
図11は、メイン画面をぼかした状態を示す図である。表示画面500上において、カーソル550の位置がメイン画面520上にないとき、すなわち、カーソル550が図示のように軸ウィンドウ510上にあるとき、あるいは、検索結果表示ウィンドウ530にあるときには、表示制御部353は、メイン画面520の表示をぼかす画像処理を行う。図11の状態は、図6に示すようにメイン画面520に地図情報602が表示された後、カーソルを軸ウィンドウ510に移動させた状態であり、このとき地図情報602の表示を図示のようにぼかしている。
【0087】
これにより、ユーザに対し、メイン画面520の表示に着目させず、軸ウィンドウ510、あるいは、検索結果表示ウィンドウ530に対する操作であることを意識させ、操作を支援することができる。このように、カーソルの位置に応じて検索結果を表示する領域の表示をぼかす処理を行うことにより、検索結果の情報を見る場合と見ない場合とで切り分けることができ、画面にメリハリをつけて視認性を向上できる。また、カーソルの位置がどこにあるか判別できるようになる。
【0088】
(検索結果表示ウィンドウのフォーカスタイミングについて)
図12は、検索結果表示ウィンドウの表示文字のフォーカスを切り替える状態を示す図である。表示画面500上において、カーソル550を検索結果表示ウィンドウ530に移動させ、所定の検索結果上に位置させたときには、表示制御部353は、図に示す該当する4番目の「うどんレシピ…」に関するウェブページのタイトルと、アドレスの表示711が一時的にぼやけたフォーカスとなり、かつ、他と異なる色で表示させる画像処理を行う。なお、カーソル550は、文字上であるため縦線「|」で表示されている。
【0089】
この後、所定時間、例えば1秒経過すると、フォーカスが合う(明瞭に見える)状態とする画像処理を行う。このとき、この7番目の「うどんレシピ…」のウェブページに関する詳細情報表示画面712が検索結果表示ウィンドウ530側からメイン画面520側に出る形で表示される。詳細情報表示画面712には、複数のタグが設けられ、各タグは、スクリーンショット、要約、語句、住所・地名、時刻・時間、人・組織等からなる。スクリーンショットは該当するウェブページを画像化したものであり、これらは、ワード検索部341〜人名情報検索部344による検索結果である。また、検索結果表示ウィンドウ530上で例えば、7番目の「うどんレシピ…」の位置上で選択操作(マウスクリック)すると、該当するウェブページが別画面で表示されるようになっている。
【0090】
このように、検索結果表示ウィンドウ530上で選択した項目(該当するウェブページの情報)について、フォーカスを変更させることにより、この選択した項目を目立たせることができ、語句の中にカーソル550が位置していても、選択した項目の位置を見失うことがなく視認性を向上できる。カーソルは文字列の検索結果項目上に位置して縦線「|」で表示されて周囲と識別しにくくなっても、カーソルではなく位置している検索結果項目側の表示状態を変えるため、容易に識別できるようになる。
【0091】
(絞り込み条件の追加およびクリア)
図13および図14は、絞り込み条件の追加状態を示す図である。メイン画面520に検索結果が表示されているとき、他の軸の検索による検索条件を追加する例について説明する。例えば、上述した図6に示すように、語句の検索軸で「うどん」による検索を行い、メイン画面520に検索結果として地図情報602が表示されたとする。この地図情報602がメイン画面520上に表示されているとき、マウスで所望する地域の範囲を指定すると、処理部352は、この範囲が地図上での指定範囲であると判断し、住所・地名情報検索部342に対する絞り込み用の検索語句を設定する。図13の例では、マウスを用いて選択地域750を円形状に選択した例である。
【0092】
これにより、図14に示すように、軸ウィンドウ510のうち、地図の軸の検索条件設定部502の項目入力部512の下部位置に、図13に示す選択地域750に該当するスナップショット760が表示される。そして、該当する選択地域750に含まれる地域を示す語句(例えば、広島、岡山、大阪等)が絞り込み用の語句として一時的に保持される。この後、検索ボタン517を操作すると、「うどん」の検索結果を、この該当する選択地域750で絞り込んだ検索を行うことができる。選択地域750による絞り込みの条件は、クリアのアイコン(図上のクリップのマーク)770の位置にカーソル780を位置させて操作することによりクリアすることができる。
【0093】
図13および図14を用いた例では、メイン画面520に地図情報602を表示して地域の絞り込みを行う例について説明したが、他に、時間、人の検索条件についても同様にメイン画面520の表示についてマウス等で範囲指定すれば、時間、人を絞り込みの条件として簡単に設定することができる。
【0094】
上記構成によれば、絞り込み検索を行う際に、各軸の検索条件設定部に設けられている項目入力部511〜514に語句を入力する必要がなく、メイン画面520に表示されている情報に対する範囲指定等の選択をするだけで絞り込みの語句を設定できるため、容易に絞り込み検索を行うことができる。逆に絞り込みの条件のクリアについても、各軸単位でクリアできるため、検索条件について全ての軸をクリアして再度設定する手間を省くことができ、絞り込みの条件クリアについても容易に行えるようになる。
【0095】
(時間を軸とする周期表示)
時間情報検索部343による検索によれば、ウェブページ上の年号、日付、時間等の時間情報をキーとして検索することができる。そして、処理部352は、取得した時間情報をさらに統合して所定周期で整理し、表示制御部353は、この検索結果を周期軸を用いて表示することができる。
【0096】
図15は、時間の軸による検索結果を日付単位で周期表示させた例を示す図である。図示のように、時間の検索条件設定部503による検索結果は、メイン画面520に表示されるが、このメイン画面520には、上下位置に年表(西暦)単位のスケール910と、ここ数年のスケール911が横方向に帯状に表示される。また、所定周期として、1年(12か月周期)のスケール912と、1か月(31日周期)のスケール913と、1日(24時間周期)のスケール914が同様に横軸方向に帯状で表示される。
【0097】
これらのスケールのうち、選択した時間の軸のスケールが下部位置の最上部に表示される。図15の例では、1か月(31日周期)のスケール913が選択された状態である。この状態で、メイン画面520には、この1か月(31日周期)のスケール913のうち該当する日付の記載があるウェブページが表示される。例えば、検索結果の丸印921は、11日の日付記載がある「なんでも大辞典うどん」のウェブページであることを表示している。これによれば、1か月分の日単位でどの日の情報を多く含んでいるかを容易に把握できるようになる。
【0098】
また、図16は、時間の軸による検索結果を月単位で周期表示させた例を示す図である。この場合、選択した1年(12か月周期)のスケール912が下部位置の最上部に位置する。検索結果としての情報は、図15と同じであるが図15と比べると、メイン画面520には、この1年(12か月周期)のスケール912のうち該当する月の記載があるウェブページが表示される。例えば、検索結果の丸印922は、6月の月記載がある「なんでも大辞典うどん」のウェブページであることを表示している。これによれば、1年分の月単位でどの月の情報を多く含んでいるかを容易に把握できるようになり、6月から8月にかけての記載が多いことを容易に把握できるようになる。図15および図16の例により例えば、ウェブページの更新月の傾向等を把握することができる。より具体的には、「毎月1日に安売りセールがある」「毎年8月にお祭りがある」などのイベントを発見できるようになる。
【0099】
なお、上述したが、このメイン画面520上である検索結果の部分にカーソル923を位置させると、ポップアップ表示体924により、「6.9」と表示される。このように、表示体924では、ウェブページに含まれているどのようなフレーズを日付時刻として解釈したのか」を表示することができる。図示の例の場合には「6.9」を「6月9日」と解釈して表示している。
【0100】
また、図17は、時間の軸による検索結果を時間単位で周期表示させた例を示す図である。この場合、選択した1日(24時間周期)のスケール914が下部位置の最上部に位置する。メイン画面520には、この1日(24時間周期)のスケール914のうち該当する時刻の記載があるウェブページが表示される。例えば、検索結果のバー925は、開始時刻が11:00であり、終了時刻が22:00の記載がある「名古屋グルメ食べ歩き、中華そば 龍月」が記載されたウェブページであることを表示している。これによれば、1日単位で各ウェブページに記載の情報を整理することができる。特に、上記のように、時間範囲(開始時刻〜終了時刻)の記載があれば、時間軸方向に延びる帯状に表示させることにより、店の開店時間帯を容易に得ることができるようになる。これにより例えば、店舗の営業時間帯の傾向等を把握することができる。
【0101】
なお、上述したが、このメイン画面520上で上記の検索結果の部分にカーソル926を位置させると、ポップアップ表示体927により、「11:00 22:00」と表示され、位置している情報のより詳細な時間帯(開店時間が11:00、閉店時間が22:00)を表示させることができる。
【0102】
また、検索結果として開始時間だけを得ることができた場合には、帯状の表示を開始時間帯だけ濃く表示させ、時間軸方向に次第に薄く表示させることができる。例えば、バー928は、開始時刻が11:30であることが記載されているが、終了時刻が不明な「麺処 遊@鶯谷」が記載されたウェブページであることを表示している。このように、時間帯のうち開始時間の記載だけであってもバー928を対応して表示できる。逆に終了時間の記載だけがある場合には、時間軸方向に次第に濃く表示させるようになっている。
【0103】
以上説明したように、この実施の形態によれば、検索結果として表示された表示画面に対する操作を加えれば検索結果を簡単に絞り込むことができる。これにより、複数の検索条件を全て語句の入力により操作するという必要を不要にできる。同時に、絞り込みの操作を容易に行えるようになる。
【0104】
特に、異なるカテゴリ別の検索条件による検索結果を、それぞれに適した表示形態で表示するため、直感的に検索結果を容易に把握できる。また、表示中の表示形態で他のカテゴリの検索結果を併せて表示することができるため、表示画面を切り替えなくても多様な検索条件による検索結果を容易に得ることができ、検索結果として得た情報が混乱することなく、情報の整理を支援することができる。
【0105】
なお、本実施の形態で説明した検索方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0106】
以上のように、本発明にかかる検索装置、検索方法および検索プログラムは、検索結果を表示するコンピュータ装置に適しており、特に、複合検索を行う検索サーバや、検索サーバからの情報に基づき検索結果を表示するユーザ端末などのコンピュータ装置に適している。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】この発明の検索装置が適用される検索システムの全体構成を示す図である。
【図2】本実施の形態にかかる検索装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態にかかる検索装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】インデックス情報データベースの内部データの例を示す図である。
【図5】検索時に表示される検索条件を示す図である。
【図6】検索結果を地図の軸で表示した図である。
【図7】検索結果のクラスタリングの一例を示す図である。
【図8】クラスタリングの他の例を示す図である。
【図9】クラスタリングの他の例を示す図である。
【図10】検索の軸を切り替えたときの途中経過を示す図である。
【図11】メイン画面をぼかした状態を示す図である。
【図12】検索結果表示ウィンドウの表示文字のフォーカスを切り替える状態を示す図である。
【図13】絞り込み条件の追加状態を示す図である。
【図14】絞り込み条件の追加状態を示す図である。
【図15】時間の軸による検索結果を日付単位で周期表示させた例を示す図である。
【図16】時間の軸による検索結果を月単位で周期表示させた例を示す図である。
【図17】時間の軸による検索結果を時間単位で周期表示させた例を示す図である。
【符号の説明】
【0108】
100 検索システム
122 ウェブサーバ
124 ユーザ端末
130 検索サーバ(検索装置)
201 CPU
202 ROM
203 RAM
340 検索部
341 ワード検索部
342 住所・地名情報検索部
343 時間情報検索部
344 人名情報検索部
350 統合検索部
351 入力部
352 処理部
353 表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なるカテゴリ別の複数の検索条件を受け付ける入力手段と、
前記複数のカテゴリそれぞれに対応して設けられ、前記検索条件に基づく検索を実行する複数の検索手段と、
前記入力手段を介して受け付けたカテゴリ別の検索条件に基づき、対応するカテゴリの前記検索手段に検索を実行させ、得られた検索結果を出力する処理手段と、
前記処理手段から出力された検索結果を、対応するカテゴリ別のレイアウトの表示画面で表示させる表示制御手段とを備え、
前記処理手段は、前記検索結果の表示画面に対する操作により、さらに他のカテゴリの検索条件を受け付け、検索条件を絞り込むことを特徴とする検索装置。
【請求項2】
前記処理手段は、前記入力手段が受け付けたあるカテゴリの検索条件を用いて、他の複数のカテゴリ別の検索手段に検索実行させることを特徴とする請求項1に記載の検索装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、検索結果のカテゴリの切り替え時には該当するカテゴリに対応したレイアウトの表示画面を用いて表示することを特徴とする請求項2に記載の検索装置。
【請求項4】
前記処理手段は、あるカテゴリによる検索結果を示す所定のレイアウトの表示画面上で、前記入力手段を介して他のカテゴリによる絞り込みのための選択操作を受け付けたときには、
当該表示画面上での選択操作に対応した検索条件を前記他のカテゴリの検索条件として一時的に保持することを特徴とする請求項1に記載の検索装置。
【請求項5】
前記処理手段は、前記他のカテゴリによる検索結果を、前記あるカテゴリによる検索結果を示すレイアウトの表示画面上で表示させることを特徴とする請求項4に記載の検索装置。
【請求項6】
ネットワークを介してコンテンツを取得する取得手段と、
固有表現抽出により、前記コンテンツに含まれる語句、場所、時間および人に関するカテゴリ別の情報を抽出してデータベースに登録する解析手段と、をさらに備え、
前記検索手段は、語句、場所、時間および人に関する検索条件を受け付けて、前記データベースを参照して、前記検索条件に合致するコンテンツを検索することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の検索装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、場所に関する検索結果を地図のレイアウトの表示画面で表示することを特徴とする請求項6に記載の検索装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、時間に関する検索結果を、時間軸を有するレイアウトの表示画面で表示することを特徴とする請求項6に記載の検索装置。
【請求項9】
時間に関する検索を行う検索手段が開始時間と終了時間およびこれらを組み合わせた時間の情報を検索結果として得た場合、
前記表示制御手段は、前記開始時間と終了時間およびこれらを組み合わせた時間の情報を前記時間軸上に帯状で表示することを特徴とする請求項8に記載の検索装置。
【請求項10】
前記表示制御手段は、人に関する検索結果を、人を頂点とし、他の人と辺で繋がるレイアウトの表示画面で表示することを特徴とする請求項6に記載の検索装置。
【請求項11】
前記検索手段は、クラスタリングにより検索結果を分類し、
前記表示制御手段は、表示画面上で所定のレイアウトにより前記クラスタリングの結果を表示することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の検索装置。
【請求項12】
前記表示制御手段は、前記検索結果のカテゴリを切り替えるとき、切り替え前後のレイアウトの表示画面を連続して次第に変化させる画像処理を実行することを特徴とする請求項3〜11のいずれか一つに記載の検索装置。
【請求項13】
前記表示制御手段は、前記入力手段により操作されるカーソルが前記検索結果を表示する領域上に位置していない場合、当該検索結果を表示する領域をぼかす画像処理を実行することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の検索装置。
【請求項14】
前記表示制御手段は、前記入力手段により操作されるカーソルが前記検索結果の一覧を表示する領域に位置したとき、該当する検索結果項目の表示を一時的にぼかした後に明瞭となる画像処理を実行することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の検索装置。
【請求項15】
異なるカテゴリ別の複数の検索条件を受け付ける入力工程と、
前記複数のカテゴリそれぞれについて、前記検索条件に基づく検索を実行する検索工程と、
前記入力工程により受け付けたカテゴリ別の検索条件に基づき、対応するカテゴリの前記検索工程による検索を実行させ、得られた検索結果を出力する処理工程と、
前記処理工程によって出力された検索結果を、対応するカテゴリ別のレイアウトの表示画面で表示させる表示制御工程とを含み、
前記処理工程は、前記検索結果の表示画面に対する操作により、さらに他のカテゴリの検索条件を受け付け、検索条件を絞り込むことを特徴とする検索方法。
【請求項16】
請求項15に記載の検索方法をコンピュータに実行させることを特徴とする検索プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−251934(P2009−251934A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−99101(P2008−99101)
【出願日】平成20年4月7日(2008.4.7)
【出願人】(390024350)株式会社ジャストシステム (123)
【Fターム(参考)】