説明

検証装置

【課題】媒体の検出が可能な位置を制限されることがなく、汎用性の高い検証装置を提供する。
【解決手段】検証装置は、検証対象である媒体が挿入される挿入部と、挿入部から挿入された媒体を搬送する搬送部と、搬送路を挟んで分割して形成された下側本体及び上側本体と、搬送部により搬送される媒体の位置を検出する媒体位置検出部と、搬送部により搬送された媒体上に表示された情報を読み取るスキャナ部と、スキャナ部が読み取った情報を検証する制御部とを備え、媒体位置検出部は、下側本体に配置され、搬送部による媒体の搬送方向と直交する方向において移動可能に設けられた下側センサと、上側本体に配置され、下側センサの移動範囲に対応する領域に対して、一直線方向に延在する領域を照射する光を発光可能な上側センサとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、別途設けられたプリンタにより印刷媒体に印刷されたバーコードや文字等を読み取り検証する検証装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からプリンタを用いてバーコード等をラベルに印刷し、印刷されたバーコードを、プリンタに内蔵されたスキャナにより読み取り、正常に印刷されたかどうか検証する検証装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、サーマルプリンタのラベルギャップセンサにおいて、発光ダイオードの配列体がフレームの片面に取り付けられ、使用された台紙材料の巾に対して調整するように内方及び外方に横方向に移動するアームに受光側を設ける技術が開示されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−212373号公報
【特許文献2】特開平6−183114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の検証装置は、プリンタに内蔵された形態であり、プリンタ本体とバーコード検証装置の一部として用いるスキャナとが一体として備えられており、筐体の大型化が避けられなかった。また、検証装置は、一体に設けられたプリンタにより印刷された印刷媒体の検証専用のものとなってしまい、汎用性に乏しく、高価なものとなってしまう。そのため、プリンタと検証装置とが別体となっている汎用性の高いものが所望されている。
【0006】
ところで、プリンタにより印刷される印刷媒体の種類は非常に多い。また、プリンタから出力される印刷媒体の位置や向き等も様々である。検証装置に対して印刷媒体を挿入する場合、搬送路の左側基準、中央基準、右側基準の3基準が通常考えられる。汎用性の高い検証装置とするためには、この3基準の位置に挿入される様々な種類の印刷媒体に対応することが必要である。したがって、プリンタから独立した検証装置では、印刷媒体が上述した3基準のいずれの位置で搬送されていても、不良品の印刷媒体にマークを付することが可能であることが、汎用性を高めるために求められる。
【0007】
しかし、特許文献2に開示されている技術では、受光側がアームに取り付けられているので、検出可能な媒体の位置がアームの可動範囲により制限されていた。媒体が直接装填される特許文献2のサーマルプリンタでは、媒体の位置が規制されており、上記アームに受光側が取り付けられていても、サーマルプリンタが取り扱う媒体の位置検出を行うことが可能であった。
【0008】
これに対して、プリンタから独立した検証装置では、上述したように、多数の種類の媒体及びプリンタに対応する必要がある。そのため、検証装置では、媒体を搬送する搬送路中のどの位置を媒体が通過するのかが使用状態によって大きく変化し、予め特定することができない。したがって、特許文献2のサーマルプリンタのように検出可能な媒体の位置が制限される構成は、検証装置には利用できないか、又は、利用すると、検証装置の汎用性が低下してしまう。
【0009】
本発明の課題は、媒体の検出が可能な位置を制限されることがなく、汎用性の高い検証装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0011】
請求項1の発明は、検証対象である媒体が挿入される挿入部(4a)と、前記挿入部から挿入された前記媒体を搬送する搬送部(10,20,30)と、前記搬送部の搬送路を挟んで分割して形成された第1の本体部(2)及び第2の本体部(3)と、前記搬送部により搬送される前記媒体の位置を検出する位置検出部(60)と、前記搬送部により搬送された前記媒体上に表示された情報を読み取る読み取り部(70)と、前記読み取り部が読み取った前記情報を検証する検証部(100)と、を備え、前記位置検出部は、前記第1の本体部に配置された受光部(61)と、前記第2の本体部に配置され、前記受光部に光を照射する発光部(66,166)とを備え、前記発光部と前記受光部との少なくとも一方は、一直線に形成されている検証装置(1)である。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1に記載の検証装置において、前記受光部(61)は、前記搬送部(10,20,30)による前記媒体の搬送方向と直交する方向において移動可能に設けられており、前記発光部(66,166)は、少なくとも前記受光部の移動範囲に対応する領域に対して、一直線方向に延在する領域を照射する光を発光可能に形成されていること、を特徴とする検証装置(1)である。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2に記載の検証装置において、前記発光部(66,166)は、複数の光源(66a,166a)を一直線に配置して形成されていること、を特徴とする検証装置(1)である。
【0014】
請求項4の発明は、請求項3に記載の検証装置において、前記光源(66a,166a)からの光を拡散させる拡散部(66d)を有すること、を特徴とする検証装置(1)である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、位置検出部は、第1の本体部に配置された受光部と、第2の本体部に配置され、受光部に光を照射する発光部とを備え、発光部と受光部との少なくとも一方は、一直線に形成されている。よって、検証装置は、媒体の検出が可能な位置を制限されることがなく、汎用性を高くできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明による検証装置の第1実施形態を側面からみた透視図である。
【図2】下側本体2を上方から見た図である。
【図3】媒体位置検出部60を示す斜視図である。
【図4】図1中の線I−Iに沿って切断した断面図である。
【図5】本発明による検証装置の第2実施形態の媒体位置検出部160を第1実施形態の図4と同様に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は、本発明による検証装置の第1実施形態を側面からみた透視図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
【0019】
本実施形態の検証装置1は、下側本体2と、上側本体3と、挿入ガイド4とを備えている。
下側本体2は、検証装置1の略下半分を占める部分(第1の本体部)である。
上側本体3は、下側本体2の上方に設けられ、検証装置1の略半分を占める部分(第2の本体部)である。上側本体3は、下側本体2に対して、不図示の蝶番部を支点として回転移動して、印刷媒体の搬送路を露出させることができる。
挿入ガイド4は、印刷媒体を挿入部4aから検証装置1に挿入するときの案内をする部分であり、下側本体2から図1中の左側へ突出して設けられている。
【0020】
本実施形態の検証装置1は、市販されている汎用品のラベルプリンタ等(不図示)の直近に配置して用いることを想定している。そして、検証装置1は、汎用品のラベルプリンタ等から連続的に排出される印刷済みのラベル連続体等の印刷媒体を、挿入ガイド4を用いて挿入部4aから挿入し、印刷されているバーコード等の各種情報を検証する。
【0021】
検証装置1は、挿入センサ5と、上流側搬送部10と、中間搬送部20と、下流側搬送部30と、上流側移動検出部40と、下流側移動検出部50と、媒体位置検出部60と、スキャナ部70と、マーキング部80と、表示操作部90と、制御部100と、エンコーダEと、モータMとを備えている。
【0022】
挿入センサ5は、挿入部4aの搬送方向下流側の直近に設けられ、印刷媒体の先端を検出し、検出信号を制御部100に伝達する。
【0023】
上流側搬送部10と、中間搬送部20と、下流側搬送部30とは、いずれも、挿入部4aから挿入された印刷媒体を搬送する搬送部を構成する機構であり、対向するローラを有している。上流側搬送部10と、中間搬送部20と、下流側搬送部30とは、不図示のベルト及びプーリ等によりモータMと接続されている。
モータMは、上流側搬送部10と、中間搬送部20と、下流側搬送部30との駆動力を発生する駆動源であり、制御部100により駆動を制御される。
【0024】
上流側移動検出部40及び下流側移動検出部50は、搬送部(10,20,30)により搬送される印刷媒体の移動を検出する移動検出部である。上流側移動検出部40及び下流側移動検出部50は、不図示のベルト及びプーリ等によりエンコーダEと接続されている。
エンコーダEは、上流側移動検出部40及び下流側移動検出部50が検出した印刷媒体の移動を移動量に変換可能な形態で出力するロータリエンコーダである。エンコーダEは、検出信号を制御部100へ送る。
【0025】
媒体位置検出部60は、印刷媒体の位置を検出する位置検出部である。本実施形態の媒体位置検出部60は、反射型光センサと、透過型光センサとを備えている。
反射型光センサは、印刷媒体の少なくとも一面に所定間隔で印刷された位置検出マーク(アイマーク)を検出することによって、読み取りの基準位置を検出する。
透過型光センサは、印刷媒体が台紙と、台紙上に仮着されたラベルとにより構成されている場合に、台紙上にラベルが仮着されている位置と台紙にラベルが仮着されていない位置との光の透過率の差によって読み取りの基準位置を検出する。
なお、媒体位置検出部60は、印刷媒体に位置検出マークが有るときに反射型光センサを用い、印刷媒体に位置検出マークが無いときに透過型光センサを用いて位置検出を行う。
媒体位置検出部60の詳細については、後述する。
【0026】
スキャナ部70は、搬送された印刷媒体に印刷された情報を読み取る読み取り部である。スキャナ部70が読み取った情報は、制御部100へ送られる。具体的には、スキャナ部70は、不図示の照明部とセンサとを有し、照明部により照明された印刷媒体をセンサにより読み取り、印刷媒体上の情報を像の形態で取得する。そして、スキャナ部70は、この取得した像を制御部100へ送る。
【0027】
マーキング部80は、制御部100からの指示に応じて、印刷媒体にマーキングを行う。具体的には、マーキング部80は、制御部100がスキャナ部70から得た情報に基づいて、印刷媒体上の印刷結果が所定の条件を満たさない不良品であると判断したときに、印刷媒体上に、例えば、「NG」と押印を行う。なお、マーキング部80としては、ハンコを用いずに、レーザやインクジェット等を用いてマーキングを行ってもよいし、印刷媒体の一部を切り欠いたり孔を開けたりしてマーキングを行ってもよい。
【0028】
表示操作部90は、検証装置1に関する各種操作を受け付ける操作部91と、各種情報の表示を行う表示部92とを有している。
【0029】
制御部100は、検証装置1の動作を統括して制御を行う制御回路であり、不図示のCPUやメモリ等により構成されている。
制御部100は、挿入センサ5と、媒体位置検出部60と、エンコーダEとから検出信号を受け取る。また、制御部100は、モータMと、スキャナ部70と、マーキング部80とを制御する。
【0030】
さらに、制御部100は、スキャナ部70から転送され、画像データとして取得した印刷媒体上の情報を検証する検証部としての機能も有している。検証部としての制御部100は、別途入力された検証すべきデータを記憶しておき、印刷媒体上の情報が、正しく印刷媒体上に印刷されているか否かを検証する。なお、検証する内容としては、印刷されるべき内容、印刷のかすれや欠け、汚れ等、適宜選択可能である。また、検証すべきデータは、外部から通信や記憶媒体を介して入力されてもよいし、検証装置1が備えるスキャナ部70から正しい印刷媒体を読み込ませて登録されるようにしてもよい。
【0031】
次に、本実施形態の媒体位置検出部60について、さらに詳しく説明する。
図2は、下側本体2を上方から見た図である。なお、図2では、印刷媒体の搬送を案内して搬送路を形成する下側搬送ガイド板を示さずに、下側本体2の内部の一部を簡略化して示している。
図3は、媒体位置検出部60を示す斜視図である。
媒体位置検出部60は、下側センサ61と、送りねじ62と、ガイド軸63と、操作部材64と、上側センサ66とを備えている。
【0032】
下側センサ61は、透過型光センサの受光部と、反射型光センサとを備え、印刷媒体の下方側から印刷媒体に対向するように、下側本体2側に配置されている。下側センサ61の下流側(図2中の左側)端には、送りねじ62に対応したナット部61aが形成されている。このナット部61aは、送りねじ62に螺合している。また、下側センサ61の上流側(図2中の右側)端には、ガイド軸63に嵌合するガイド孔部61bが形成されている。
【0033】
送りねじ62は、印刷媒体の搬送方向に直交する方向(図2中の上下方向)の搬送路全幅にわたって延在しており、後述する操作部材64を手動で回転させることにより、回転可能なように、下側本体2に取り付けられている。
送りねじ62の一端部には、送りねじ駆動ギヤ62aが送りねじ62と一体で回転可能に設けられている。
ガイド軸63は、送りねじ62と平行となるように印刷媒体の搬送方向に直交する方向の搬送路全幅にわたって延在する形態で、下側本体2に取り付けられている。
【0034】
操作部材64は、ギヤ部64aと、つまみ部64bとを有しており、下側本体2に回転可能に取り付けられている。
ギヤ部64aは、送りねじ駆動ギヤ62aとかみ合っている歯車である。
つまみ部64bは、媒体位置検出部60の位置調節を行うときに、使用者により手動で回転操作される部分である。つまみ部64bは、容易に操作を行えるように、下側本体2から外側に突出している。
以上の構成により、利用者は、操作部材64を回転操作することによって、印刷媒体の搬送方向に直交する方向において、下側センサ61を搬送路の全幅にわたって移動させることが可能である。
【0035】
本実施形態では、下側センサ61を下側本体2に設け、後述する上側センサ66を上側本体3に設けるようにして、媒体位置検出部60を2分割した。これによって、上側センサ66を搬送路の全幅にわたって移動可能なように構成可能となっている。すなわち、投光部と受光部とを一体として移動可能とするアーム等の構造物を設けないことにより、その構造物を設けたことによる移動範囲の制限を受けることがなく、下側センサ61の可動範囲を搬送路の全幅となるように設定可能となっている。
【0036】
上側センサ66は、透過型光センサの発光部である。
図4は、図1中の線I−Iに沿って切断した断面図である。
上側センサ66は、下側センサ61の移動範囲に対応する領域に対して、一直線方向に延在する領域を照射する光を発光する発光部である。上側センサ66は、発光ダイオード66aと、基板66bと、ケース66cと、拡散部66dとを備えている。
【0037】
発光ダイオード66aは、下側センサ61により検出される検出光を発光する光源である。本実施形態では、発光ダイオード66aは、印刷媒体の搬送方向に直交する方向に3つが等間隔で並べられて基板66bに設けられている。
【0038】
基板66bは、発光ダイオード66aが実装されている基板である。基板66bには、発光ダイオード66aの他に、発光ダイオード66aを発光させるための不図示の駆動回路等が設けられている。基板66bは、ケース66cに固定されている。
【0039】
ケース66cは、発光ダイオード66aが発光する光が出射する出射部を除く部分を覆う部材である。ケース66cは、上側本体3に対して固定されている。
【0040】
拡散部66dは、発光ダイオード66aから印刷媒体及び上側センサ66へ向かう検出光を拡散させる作用を有する光拡散板により構成されている。拡散部66dには、例えば、拡散材を含む半透明の樹脂等により形成された光拡散板を用いることができる。拡散部66dは、上側センサ66の出射部となる位置、すなわち、ケース66cの開口している部分に設けられている。拡散部66dを設けることにより、発光ダイオード66aの数が少なくても均一な検出光を照射することができる。上記構成により、上側センサ66は、下側センサ61の移動範囲に対応して、検出光を一直線方向に延在する領域を均一に照射することが可能となる。
【0041】
このように、本実施形態では、下側センサ61は、印刷媒体の搬送方向に直交する方向において、搬送路の全幅にわたって移動可能となっている。また、上側センサ66は、検出光を均一な状態で下側センサ61の移動可能範囲の全範囲(一直線方向に延在する領域)を照射する。よって、本実施形態の検証装置1は、下側センサ61と上側センサ66との間の動作を連動させるための連動機構等を設ける必要が無く、簡単な構成としながらも、印刷媒体の検出が可能な位置を制限されることがない。よって、検証装置1は、多様なプリンタ及び多様な印刷媒体に対応することができ、汎用性の高い検証装置とすることができる。また、発光部である上側センサ66は、複数の光源(発光ダイオード66a)を一直線に配置して形成されている。よって、検証装置は、一直線方向に延在する領域を照射可能な光を単体で発光可能ないわゆる線状光源等の特殊な光源を用いなくとも、媒体の検出が可能な位置を制限されることがなく、汎用性が高いものにできる。さらに、検証装置1は、光源からの光を拡散させる拡散部66dを有する。よって、検証装置1は、光源(発光ダイオード66a)の数が少なくても均一な検出光を照射することができる。
【0042】
(第2実施形態)
図5は、本発明による検証装置の第2実施形態の媒体位置検出部160を第1実施形態の図4と同様に示した図である。
第2実施形態の検証装置は、媒体位置検出部160の上側センサ166が、第1実施形態の上側センサ66と異なる他は、第1実施形態と同様な形態をしている。よって、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
【0043】
上側センサ166は、発光ダイオード166aと、基板166bと、ケース166cと、透過部166dとを備えている。
上側センサ166は、第1実施形態の上側センサ66と同様に、透過型光センサの発光部である。ただし、第2実施形態の上側センサ166は、発光ダイオード166aが5つ並べて配置されている点が、3つの発光ダイオード66aを有する第1実施形態の上側センサ66と異なっている。
また、上側センサ166は、第1実施形態の拡散部66dの代わりに、透過部166dを有している。この透過部166dは、例えば、透明な樹脂板等により形成してもよいし、部材を設けずに単なる穴としてもよい。
【0044】
以上説明したように、第2実施形態の上側センサ166は、発光ダイオード166aの数を5つに増やすことにより、場所による検出光の照度のムラが低減している。したがって、第1実施形態の拡散部66dのような光を拡散するための構成を設けなくても、正確に印刷媒体の位置を検出可能である。光を拡散するための拡散板等を設けると、照度が低下してしまう場合が多い。本実施形態では、拡散板等を設けていないので、より明るい検出光を印刷媒体上に照射できる。よって、台紙の透過性が低いラベル連続体等を利用する場合であっても、印刷媒体の位置を正確に検出できる。
【0045】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
各実施形態において、発光部である上側センサ66,166は、略点光源である発光ダイオードを一直線に並べて一直線方向に延在する領域を照射する光を照射する例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、発光部には、一直線に形成された部材自体が一直線方向に延在する領域を照射する光を発光する線状発光素子を用いてもよい。
【0046】
各実施形態において、発光部である上側センサ66,166は、略点光源である発光ダイオードを一直線に並べて一直線方向に延在する領域を照射する光を照射する例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、発光部は、発光ダイオード等の発光素子と、発光素子が発光する光を導いて一直線方向に延在する領域を照射する光を出射する導光体とを有する形態としてもよい。
【0047】
各実施形態において、発光部を上側に配置し、受光部を下側に配置した例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、発光部を下側に配置し、受光部を上側に配置してもよいし、左右方向で対向するように発光部と受光部とを配置してもよい。
【0048】
なお、第1実施形態と第2実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
【符号の説明】
【0049】
1 検証装置
2 下側本体
3 上側本体
4 挿入ガイド
4a 挿入部
10 上流側搬送部
20 中間搬送部
30 下流側搬送部
60,160 媒体位置検出部
61 下側センサ
61a ナット部
61b ガイド孔部
62 送りねじ
62a 駆動ギヤ
63 ガイド軸
64 操作部材
64a ギヤ部
64b つまみ部
66,166 上側センサ
66a,166a 発光ダイオード
66b,166b 基板
66c,166c ケース
66d 拡散部
70 スキャナ部
166d 透過部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検証対象である媒体が挿入される挿入部と、
前記挿入部から挿入された前記媒体を搬送する搬送部と、
前記搬送部の搬送路を挟んで分割して形成された第1の本体部及び第2の本体部と、
前記搬送部により搬送される前記媒体の位置を検出する位置検出部と、
前記搬送部により搬送された前記媒体上に表示された情報を読み取る読み取り部と、
前記読み取り部が読み取った前記情報を検証する検証部と、
を備え、
前記位置検出部は、
前記第1の本体部に配置された受光部と、
前記第2の本体部に配置され、前記受光部に光を照射する発光部とを備え、
前記発光部と前記受光部との少なくとも一方は、一直線に形成されている検証装置。
【請求項2】
請求項1に記載の検証装置において、
前記受光部は、前記搬送部による前記媒体の搬送方向と直交する方向において移動可能に設けられており、
前記発光部は、少なくとも前記受光部の移動範囲に対応する領域に対して、一直線方向に延在する領域を照射する光を発光可能に形成されていること、
を特徴とする検証装置。
【請求項3】
請求項2に記載の検証装置において、
前記発光部は、複数の光源を一直線に配置して形成されていること、
を特徴とする検証装置。
【請求項4】
請求項3に記載の検証装置において、
前記光源からの光を拡散させる拡散部を有すること、
を特徴とする検証装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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