説明

業務処理装置および業務処理プログラム

【課題】操作性を向上させることで、作業時間の短縮を図ることができる業務処理装置および業務処理プログラムを提供する。
【解決手段】学生管理装置は、メニュー表示手段が表示する階層化されたメニューである処理選択画面P1と、入力項目設定手段が表示する実行処理に必要な入力項目を項目情報設定画面P2とを同じウィンドウW1でフレームを分けて表示手段に表示されている。入力項目設定手段は、入力した情報や検索結果として表示された情報、選択された情報などを表示および保持しているので、選択された実行処理に必要な入力項目が同じであれば、再度、入力項目を設定する必要がないので、操作性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、種々の処理から一つの処理を実行処理として選択して業務を処理する業務処理装置および業務処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
業務アプリケーション(業務処理プログラム)としては、様々なものが知られている。例えば、財務管理プログラムや、顧客管理プログラム、進捗管理プログラム、文書管理プログラムなど、その種類は枚挙にいとまがないくらいである。特に、小学校から大学に至る学校では、多数の児童、生徒、学生を擁しているため、種々の管理プログラムは業務効率化を図る上では重要である。
このような管理プログラムとして、例えば、特許文献1〜3に記載されたものが知られている。
【0003】
特許文献1には、学生からの照会、質問、疑問、相談、その他のアドバイスや個別指導の希望に応じて、学校の校内情報及び当該学生本人の学内情報を、随時、授受できるシステムを実現すると共に、学生からの照会等に応じて、教職員によるアドバイスや個別指導や助言を受けることができる教育情報提供システムが記載されている。
【0004】
特許文献2には、履修科目申請時、ガイダンスに従い学生によって設定入力される科目抽出条件情報を取り込む科目抽出条件取り込み部と、取り込まれた科目抽出条件情報に基づき、転送されたデータベースを検索して該当科目を抽出する該当科目抽出部と、抽出された該当科目に基づき履修情報を作成する履修情報作成部と、作成された履修情報を学内サーバへ転送する履修情報転送部とを備えた履修科目選択支援装置が記載されている。
【0005】
特許文献3には、携帯端末から入力された特定の講義に対する出席情報を受講者毎に記憶する出席情報受付手段と、携帯端末から入力された特定の講義に関連する設問に対する回答情報を受講者毎に記憶する回答情報受付手段と、特定の講義に対する受講者毎の出席情報及び回答情報を関連付けて出力する出力手段とを備えた情報処理装置が記載されている。
【0006】
ここで、従来の業務処理プログラムについて、学生管理プログラムを例に図10に基づいて説明する。
例えば、図10にメインメニューのウィンドウ(画面A)において、「学籍管理」処理の「学籍の登録・変更」処理を選択し実行したとする。すると、別ウィンドウで学籍の登録・変更の処理ウィンドウが表示される(画面B)。このウィンドウで、学籍番号や氏名を入力して検索した結果、一人の学生が検索されれば、学籍情報が処理ウィンドウの下部に表示される(画面C)。画面Bにて、例えば、学年だけとか名字だけとかしか入力しないと、学生の候補が処理ウィンドウの下部に表示される(画面D)。そして画面Dにて、候補を絞り込んだり、複数人の学生を対象としたりして、学籍情報を表示させる(画面C)。そして、学籍情報を再入力し直したり、新たに入力したりする。
そして、学籍情報の入力が終わると画面Aのメインメニューへ戻るよう操作する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−50217号公報
【特許文献2】特開2005−157935号公報
【特許文献3】特開2007−334652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、従来の学生管理プログラムでは、再度、メインメニューから同じ業務、または他の業務を選択して、学生の候補を抽出するときに、学生の候補を再度検索し直す必要があり、この操作は煩雑で、時間を要する作業である。従って、効率よく操作できれば、作業時間の短縮を図ることができる。
【0009】
そこで本発明は、操作性を向上させることで、作業時間の短縮を図ることができる業務処理装置および業務処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の業務処理装置は、種々の処理から一つの処理を実行処理として選択するためのメニューを処理選択画面として表示手段に表示するメニュー表示手段と、前記処理選択画面にて選択された実行処理に応じて、当該実行処理に必要な入力項目を項目情報設定画面として表示し、設定された入力項目に対応する情報を保持する入力項目設定手段と、前記項目情報設定画面による情報に基づいて実行処理を実行する業務処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明では、メニュー表示手段が処理選択画面にてメニューを表示手段に表示するので、このメニューの種々の処理から一つの処理を選択することができる。選択された処理を実行処理としてこの実行処理に対応した項目情報設定画面を入力項目設定手段が表示する。この項目情報設定画面は、入力項目設定手段により実行処理に必要な入力項目が表示・保持される。業務処理手段は項目情報設定画面による情報に基づいて実行処理を実行する。従って、メニューから選択された実行処理に必要な入力項目が同じであれば、入力項目設定手段が、同じ項目情報設定画面に保持した情報を表示するので、再度、入力項目を設定する必要がないので、操作性を向上させることができる。
【0012】
前記項目情報設定画面により入力された情報に基づいて記憶手段に格納されたデータベースを検索する検索手段を備え、前記入力項目設定手段は、前記検索手段により検索された検索結果を、実行処理に必要な入力項目の情報として表示および保持するのが望ましい。
入力項目設定手段が、実行処理に必要な入力項目の情報として、検索手段により検索された検索結果を表示および保持することができるので、再度、項目情報設定画面により入力された情報に基づいてデータベースを検索することが不要である。
【0013】
前記入力項目設定手段は、前記検索結果が複数候補であるときに、この複数候補をリストとして表示および保持すると共に、入力手段により選択された候補を前記業務処理手段への情報として表示および保持するのが望ましい。
検索結果が複数候補であるときには、この複数候補の中から所定数の候補を選択したい場合がある。その場合でも、入力項目設定手段が、入力手段により選択された候補を業務処理手段への情報として表示および保持するので、再度、同じ入力項目であれば候補を選択する必要がない。
【0014】
前記入力項目設定手段は、前記メニュー表示手段が表示する処理選択画面のウィンドウと同じウィンドウに前記項目情報設定画面を、前記処理選択画面とは異なるフレームにて表示するのが望ましい。
入力項目設定手段が、項目情報設定画面を処理選択画面と同じウィンドウで、異なるフレームに表示することで、別々なウィンドウで表示した場合と比較して、表示手段のディスプレイ上の煩雑さを低減することができる。
【0015】
前記入力項目設定手段は、前記項目情報設定画面をタブ形式で表示すると共に、前記処理選択画面にて選択された実行処理に対応した項目情報設定画面のタブを選択表示するのが望ましい。
入力項目設定手段が項目情報設定画面をタブ形式で表示することで、処理選択画面にて選択された実行処理に対応した項目情報設定画面のタブを選択表示しても、隠れたタブである項目情報設定画面の入力項目に、設定された情報を表示および保持することができる。
【0016】
本発明の業務処理装置は、コンピュータを、種々の処理から一つの処理を実行処理として選択するためのメニューを処理選択画面として表示するメニュー表示手段、前記処理選択画面にて選択された実行処理に応じて、当該実行処理に必要な入力項目を項目情報設定画面として表示し、設定された入力項目に対応する情報を保持する入力項目設定手段、前記項目情報設定画面による情報に基づいて実行処理を実行する業務処理手段として機能させる業務処理プログラムを動作させることで実現することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、選択された実行処理に必要な入力項目が同じであれば、同じ項目情報設定画面に保持した情報が表示されるので、再度、入力項目を設定する必要がない。従って、本発明は、操作性を向上させることで、作業時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態に係る業務処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す業務処理装置が表示する画面例を示す図であり、処理選択画面の一例を示す図である。
【図3】図1に示す業務処理装置が表示する画面例を示す図であり、学籍基本情報の登録・変更処理を選択したときの項目情報設定画面の一例を示す図である。
【図4】図1に示す業務処理装置が表示する画面例を示す図であり、学籍基本情報の登録・変更処理画面の一例を示す図である。
【図5】図1に示す業務処理装置が表示する画面例を示す図であり、在学証明書の発行処理を選択したときの項目情報設定画面の一例を示す図である。
【図6】図1に示す業務処理装置が表示する画面例を示す図であり、在学証明書の発行処理画面の一例を示す図である。
【図7】図1に示す業務処理装置が表示する画面例を示す図であり、出席番号の登録・変更処理を選択したときの項目情報設定画面の一例を示す図である。
【図8】図1に示す業務処理装置が表示する画面例を示す図であり、出席番号の登録・変更処理画面の一例を示す図である。
【図9】図1に示す業務処理装置が表示する画面例を示す図であり、在学証明書の発行処理を選択したときの項目情報設定画面の一例を示す図である。
【図10】従来の業務処理プログラムを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の形態に係る業務処理装置を図面に基づいて説明する。
図1に示すコンピュータCは、業務処理プログラムを動作させることで業務処理装置として機能するものである。本実施の形態では、業務処理プログラムとして、大学、短期大、高等専門学校、高等学校、中学校、小学校、各種専修学校に所属する学生や生徒、児童を管理するための学生管理プログラムを動作させることで、コンピュータCを学生の管理担当者(操作者)が操作する学生管理装置10として機能させている。
【0020】
学生管理装置10は、メニュー表示手段20と、入力項目設定手段30と、検索手段40と、業務処理手段50と、記憶手段60を備えている。また、学生管理装置10には、操作者が入力情報を入力するための入力手段70と、メニューのウィンドウや業務処理を行うためのウィンドウが表示される表示手段80が接続されている。
【0021】
メニュー表示手段20は、種々の処理から操作者が実行を希望する一つの処理(以下、実行処理と称す。)を選択するためのメニューを処理選択画面として表示する。メニュー表示手段20は、操作者が入力手段70を操作して実行処理を選択すると、実行処理と他の処理とを識別するための識別情報を入力項目設定手段30へ通知する。
入力項目設定手段30は、処理選択画面にて選択された実行処理に応じて、この実行処理に必要な入力項目を項目情報設定画面として表示する。また、入力項目設定手段30は、設定された入力項目に対応する情報を保持する。本実施の形態では、入力項目設定手段30が、メニュー表示手段20から実行処理の識別情報に基づいて入力項目の種類を判定し、この判定に基づいて、項目情報設定画面の種類を特定して表示している。その際、項目情報設定画面をタブ形式としており、その項目情報設定画面のタブの種類は9種類が準備されている。入力項目設定手段30はこれらの項目情報設定画面の中から一つのタブを選択して、処理選択画面のウィンドウと同じウィンドウにフレームを分けて表示している。このタブ数は必要に応じて、適宜、増減させることができる。
検索手段40は、項目情報設定画面により入力された情報に基づいて記憶手段60に格納されたデータベースを検索して、結果を入力項目設定手段30へ通知する。
【0022】
業務処理手段50は、項目情報設定画面による情報に基づいて実行処理を起動し、実行する。本実施の形態に係る業務処理手段50としては、学生に関する情報を登録、変更、照会並びに印刷するための各種の業務処理を実行する。例えば、業務処理手段50は、学籍基本情報の登録・変更、学籍異動情報の登録・変更、学生住所の登録・変更、保護者情報の登録・変更、学生成績情報の照会、学生名簿の印刷、各種証明書の印刷などの実行処理を行うことができる。
【0023】
記憶手段60には、データベースが格納されている。本実施の形態では、学生管理装置10が学生を管理するためのものであるため、全学生の学籍情報がデータベースとして構築されている。学籍情報は、それぞれの学生を識別するための学籍番号に、学籍基本情報と、附帯情報とが関連付けられており、学生が学校生活を送る上で学校が管理する必要がある情報を網羅したものである。学籍基本情報としては、例えば、氏名、性別、生年月日、国籍、出身学校、出身校、出身校の卒業年月、学年、学部、学科、専攻、入学日、入学区分、学籍現況区分などである。また、附帯情報としては、連絡先、保護者氏名、出欠状況、資格状況、奨学金に関する情報、クラブ活動に関する情報、自動車に関する情報、学籍簿に関する情報、成績簿に関する情報、指導要録に関する情報、定期試験に関する情報などである。
【0024】
入力手段70は、操作者が入力情報を入力するキーボードや、画面に表示された処理を選択したり、ボタンを押下したりするためのマウスやジョイステックなどのポインティングデバイス、タッチパネルディスプレイ、タブレット端末である。
表示手段80は、LCDやCRT、有機ELディスプレイ、タッチパネルディスプレイ、タブレット端末とすることができる。
【0025】
以上のように構成された本発明の実施の形態に係る学生管理装置10の動作および使用状態を図面に基づいて説明する。
まず、コンピュータC上で学生管理プログラムを動作させて学生管理装置10として機能させることで、メニュー表示手段20がメインメニューである処理選択画面P1(図2参照)を左側に配置したウィンドウW1を表示手段80に表示する。
【0026】
この処理選択画面P1には、左端に処理のカテゴリを示すボタンB1が縦列に配置されたボタン領域A1が設けられている。また、処理選択画面P1には、ボタン領域A1に隣接させて、階層化されたメニューが表示される階層化メニュー領域A2が設けられている。図2においては、「学籍管理」ボタンB11が押下されていることで、「学籍管理」F1が最上位に位置している。「学籍管理」F1の下位層としては、「学籍情報」F2などが位置し、更にその下位層としては、「学籍基本」F31、「学籍情報」F32などが位置している。そして、「学籍基本」F31の下位層としては、それぞれの実行処理を行うための「学籍基本情報の登録・変更」F41と「出席番号の登録・変更」F42が位置している。また、「学籍情報」F32の下位層としては、「学籍異動情報の登録・変更」F43、「学生住所の登録・変更」F44などが位置している。
【0027】
このように処理のカテゴリをボタンB1で選択すると、各カテゴリに属する処理が、階層化メニューとして表示されることで、処理選択の視認性向上を図っている。
【0028】
例えば、操作者が入力手段70のマウスを操作して、「学籍基本情報の登録・変更」F41を実行処理として選択したとする。そうすると、入力項目設定手段30は、予め準備された項目情報設定画面の中から学籍基本情報の登録・変更処理に対応した入力項目が配置されたタブを、項目情報設定画面P2(図3参照)として、処理選択画面P1を表示しているウィンドウW1と同じウィンドウに、フレームを分けて表示する。
【0029】
学籍基本情報の登録・変更処理では、学籍基本情報を新規に登録したり、変更したりすることから対象となる学生を特定する必要がある。従って、「学籍基本情報の登録・変更」F41に対応した項目情報設定画面P2では、検索手段40により記憶手段60に格納されたデータベースから学生を検索するための入力項目が設けられている。学生の姓名や名前を直接入力するときには、「50音表示」ボタンB22を押下することで50音を入力できるボタン(50音ボタンB23)を処理選択画面P1や項目情報設定画面P2のウィンドウW1とは別のウィンドウ(ウィンドウW11)に表示することもできる。
【0030】
例えば、項目情報設定画面P2には、在校生か卒業生か、または退学等の状態を絞り込むためのラジオボタンR11が上部に表示されている。また、項目情報設定画面P2の上部には、学年、学科を指定するためのプルダウンメニュー欄R12や、学籍番号、氏名を入力するための入力欄R13が表示されている。更に、項目情報設定画面P2には、学生区分を指定するプルダウンメニュー欄R14や、姓名や名前を直接入力する入力欄R15が設けられている。
【0031】
これらの入力項目に入力手段70を操作して情報を入力することで検索された結果が、入力項目設定手段30により検索結果表示領域A3に表示される。
例えば、学籍番号を入力すれば、一人の学生が特定されるので、学生表示領域A3には該当する一名の学生が検索結果として表示される。また、入力された情報が在校生の学年と学科を指定するものであれば、該当する学年・学科に属する複数の学生がリストとして表示される。
【0032】
操作者は、このように表示された学生のリストから学籍基本情報を登録・変更したい学生を選択する。例えば、図3に示すように、入力手段70により複数人の学生を選択することで、選択された学生が反転表示して選択されたことを示す表示となる。選択された学生(候補)を実行処理の対象とする場合には、操作者が入力手段70を操作して矢印ボタンB24を押下することで、選択された学生のリストが、対象候補表示領域A4に表示される。そして、操作者が入力手段70を操作して項目情報設定画面P2の下部に配置された「開く」ボタンB21を押下することで、対象候補表示領域A4に表示されている選択された学生に対応する学籍基本情報が、業務処理手段50への情報となって、学籍基本情報の登録・変更処理が実行処理として起動・実行される。
【0033】
業務処理手段50は、学籍基本情報の登録・変更処理が起動・実行されることで、一人目の学籍基本情報を記憶手段60から読み込み、読み込んだ学籍基本情報が表示された学籍基本情報の登録・変更画面P3(図4参照)を、処理選択画面P1や項目情報設定画面P2が表示されているウィンドウとは別のウィンドウW2で表示してアクティブとする。
【0034】
操作者は、この学籍基本情報の登録・変更画面P3により、一人目の学籍基本情報の新規入力や変更を行い、完了すれば「登録」ボタンB31を押下する。
業務処理手段50は、この「登録」ボタンB31の押下により、記憶手段60の学籍基本情報を更新する。
次の学生の学籍基本情報を登録・変更したいときは、「次へ」ボタンB32を押下することで、二人目の学籍基本情報が読み込まれた学籍基本情報の登録・変更画面P3を表示する。このようにして順次、登録・変更をして作業を終えたり、途中で中断したりするときには「メニューへ」ボタンB33を押下することで、学籍基本情報の登録・変更画面P3のウィンドウは消去され、メニューである処理選択画面P1および項目情報設定画面P2が表示されているウィンドウW1がアクティブとなる(図3参照)。
【0035】
図3に示すウィンドウW1の状態に戻ることで、項目情報設定画面P2では、入力項目設定手段30が、入力した情報や検索結果として表示された情報、選択された情報などを表示および保持しているので、これらを次の処理の入力項目として使用することができる。
例えば、「学籍基本情報の登録・変更」F41に引き続いて、在学証明書の発行を行うときには、図3に示す「証明書」ボタンB12を押下する。そうすることで、図5に示すように、階層化メニュー領域A2に「証明書」F51が最上位に位置した階層化されたメニューである処理選択画面P4がウィンドウW1に表示される。
【0036】
そこで、操作者は、「証明書」F51の下位層として配置された「在学証明書」F61を実行処理として入力手段70のマウス等により選択する。
在学証明書の発行処理は、必要な入力項目が、学籍基本情報の登録・変更処理と同じである。従って、「在学証明書」F61の選択を受け、入力項目設定手段30は、学籍基本情報の登録・変更処理を選択したときと同じタブを選択することで、入力された入力項目の各情報が保持されたままの項目情報設定画面P2を表示することができる。
【0037】
操作者は、在学証明書の発行のために、改めて学生の検索を行う必要がないため、直ぐに、「印刷」ボタンB41を押下することができる。
【0038】
「印刷」ボタンB41の押下により、対象候補表示領域A4に表示されている選択された学生に対応する学籍基本情報が、業務処理手段50への情報となって、在学証明書の発行処理が実行処理として起動・実行される。
業務処理手段50は、在学証明書の発行処理が起動されることで、在学証明書の発行処理画面P5(図6参照)を、処理選択画面P1や項目情報設定画面P2が表示されているウィンドウとは別のウィンドウW3で表示してアクティブとする。
操作者は、発行枚数や、発行年月日、他の設定情報を入力して、「印刷」ボタンB51を押下することで、前の処理において選択された学生に対する在学証明書を改めて学生の検索をすることなく、発行することができる。
【0039】
在学証明書の発行が終了すれば、「メニューへ」ボタンB52を押下することで、在学証明書の発行処理画面P5を表示しているウィンドウW3は消去され、メニューである処理選択画面P4および項目情報設定画面P2が表示されているウィンドウW1(図5参照)がアクティブとなる。
【0040】
「メニューへ」ボタンB52を押下してメニューに戻ると、図5に示すように、項目情報設定画面P2では、入力項目設定手段30が入力した情報や検索結果として表示された情報、選択された情報などが表示および保持されたままである。これらを、更に次の処理の入力項目として使用することができる。
【0041】
次の処理として、例えば、図7に示すように、操作者が「学籍管理」ボタンB11を押下することで、処理選択画面P1として階層化メニュー領域A2に表示されたメニューから「出席番号の登録・変更」F42を選択したときは、処理を実行するのに必要となる入力項目が「学籍基本情報の登録・変更」F41や「在学証明書」F61と異なるため、入力項目設定手段30は、「学籍基本情報の登録・変更」F41や「在学証明書」F61の際に選択されたタブとは異なる入力項目が配置された該当タブを選択する。
【0042】
出席番号の登録・変更処理における項目情報設定画面P6では、学籍基本情報の登録・変更処理や在学証明書の発行処理と異なり、学年、学科、学生区分などが指定できればよいので、このタブにはこれらの入力項目を選択入力するためのプルダウンメニュー欄R16だけが配置されている。操作者は、入力項目をプルダウンメニュー欄R16により指定して「開く」ボタンB61を押下して、出席番号の登録・変更処理を実行処理として起動・実行する。
【0043】
業務処理手段50は、図8に示すように、出席番号の登録・変更処理が起動されることで、プルダウンメニュー欄R16により指定した範囲に該当する学生のリストを、出席番号の登録・変更処理画面P7として、処理選択画面P1や項目情報設定画面P2が表示されているウィンドウとは別のウィンドウW4で表示してアクティブとする。
そして、操作者は、出席番号の登録・変更処理画面P7にて、出席番号の登録や変更を行った後、「登録」ボタンB71を押下して、学籍情報を更新する。
【0044】
そして出席番号の登録・変更処理の操作が終わりメニューに戻ったところで、操作者が、次の実行処理として、再度、在学証明書の発行を行おうとして、「証明書」ボタンB12を押下したとする。そうすると、メニュー表示手段20は、図9に示すように階層化メニュー領域A2に「証明書」F51が最上位に位置した階層化されたメニューである処理選択画面P4をウィンドウW1に表示する。
そして、操作者が「証明書」F51の下位層として配置された「在学証明書」F61を実行処理として入力手段70のマウス等により選択すると、入力項目設定手段30により、在学証明書の発行処理に応じた項目情報設定画面P2を表示する。
【0045】
この項目情報設定画面P2は、図5において説明したときの状態が保持されているので、操作者は在学証明書を発行する学生に変更がなければ、学生の検索を行うことなく、直ぐに、「印刷」ボタンB41を押下して、在学証明書の発行を行うことができる。
【0046】
例えば、図7および図8に示す出席番号の登録・変更処理を実行した後に、図3に示す学籍基本情報の登録・変更処理を選択したとしても、同様に、項目情報設定画面P2に、入力した情報や検索結果として表示された情報、選択された情報などが表示および保持されているので、学生の検索を行うことなく学籍基本情報の登録・変更処理を行うことができる。
【0047】
このように、選択された実行処理に必要な入力項目が同じであれば、入力項目設定手段30が、同じ項目情報設定画面に保持した情報を表示することにより、再度、入力項目を設定する必要がないので、操作性を向上させることができる。従って、学生管理装置10は、作業時間の短縮を図ることができる。
また、検索手段40による検索結果が項目情報設定画面にリスト形式に表示され、実行処理への入力項目の情報とすることができ、この検索結果も保持されるので、実行処理を切り替えても、再度検索する必要がない。更に、リスト形式に表示された複数の候補の中から選択した候補も保持されるので、実行処理を切り替えても、再度候補を選択する必要がない。
処理選択画面と項目情報設定画面とを一つのウィンドウにより表示しているので、別々なウィンドウで表示した場合と比較して、表示手段80のディスプレイ上の煩雑さを低減することができる。
【0048】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本実施の形態では、業務処理装置および業務処理プログラムとして学生を管理するための学生管理装置および学生管理プログラムを例に説明した。しかし、複数の処理の中から一つの処理(実行処理)を選択して実行する際に、この実行処理に必要な情報を入力項目として設定させる業務管理装置および業務処理プログラムであれば、本発明を適用することが可能である。
【0049】
また、本実施の形態では、コンピュータCをスタンドアロンとして使用しているが、コンピュータCをサーバとし、インターネットなどの電気通信回線を介してクライアントからコンピュータCをアクセスしてブラウザ、若しくはシンクライアントとして、表示手段80に表示させる内容を表示させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、種々の処理から一つの処理を実行処理として選択して業務を処理する業務処理装置および業務処理プログラムに好適であり、特に、本発明は学校にて学生を管理する学生管理装置および学生管理プログラムとしては最適である。
【符号の説明】
【0051】
C コンピュータ
10 学生管理装置
20 メニュー表示手段
30 入力項目設定手段
40 検索手段
50 業務処理手段
60 記憶手段
70 入力手段
80 表示手段
A1 ボタン領域
A2 階層化メニュー領域
A3 検索結果表示領域
A4 対象候補表示領域
B1 ボタン
B11 「学籍管理」ボタン
B12 「証明書」ボタン
B21 「開く」ボタン
B22 「50音表示」ボタン
B23 50音ボタン
B24 矢印ボタン
B31 「登録」ボタン
B32 「次へ」ボタン
B33 「メニューへ」ボタン
B41,B51 「印刷」ボタン
B52 「メニューへ」ボタン
B61 「開く」ボタン
B71 「登録」ボタン
F1 「学籍管理」
F2 「学籍情報」
F31 「学籍基本」
F32 「学籍情報」
F41 「学籍基本情報の登録・変更」
F42 「出席番号の登録・変更」
F43 「学籍異動情報の登録・変更」
F44 「学生住所の登録・変更」
F51 「証明書」
F61 「在学証明書」
P1,P4 処理選択画面
P2,P6 項目情報設定画面
P3 学籍基本情報の登録・変更画面
P5 在学証明書の発行処理画面
P7 出席番号の登録・変更処理画面
R11 ラジオボタン
R12 プルダウンメニュー欄
R13,R15 入力欄
R14,R16 プルダウンメニュー欄
W1,W11,W2,W3,W4 ウィンドウ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
種々の処理から一つの処理を実行処理として選択するためのメニューを処理選択画面として表示手段に表示するメニュー表示手段と、
前記処理選択画面にて選択された実行処理に対応して、当該実行処理に必要な入力項目を項目情報設定画面として表示し、設定された入力項目に対応する情報を保持する入力項目設定手段と、
前記項目情報設定画面による情報に基づいて実行処理を実行する業務処理手段とを備えたことを特徴とする業務処理装置。
【請求項2】
前記項目情報設定画面により入力された情報に基づいて記憶手段に格納されたデータベースを検索する検索手段を備え、
前記入力項目設定手段は、前記検索手段により検索された検索結果を、実行処理に必要な入力項目の情報として表示および保持する請求項1記載の業務処理装置。
【請求項3】
前記入力項目設定手段は、前記検索結果が複数候補であるときに、この複数候補をリストとして表示および保持すると共に、入力手段により選択された候補を前記業務処理手段への情報として表示および保持する請求項2記載の業務処理装置。
【請求項4】
前記入力項目設定手段は、前記メニュー表示手段が表示する処理選択画面のウィンドウと同じウィンドウに前記項目情報設定画面を、前記処理選択画面とは異なるフレームにて表示する請求項1から3のいずれかの項に記載の業務処理装置。
【請求項5】
前記入力項目設定手段は、前記項目情報設定画面をタブ形式で表示すると共に、前記処理選択画面にて選択された実行処理に対応した項目情報設定画面のタブを選択表示する請求項1から4のいずれかの項に記載の業務処理装置。
【請求項6】
コンピュータを、
種々の処理から一つの処理を実行処理として選択するためのメニューを処理選択画面として表示するメニュー表示手段、
前記処理選択画面にて選択された実行処理に応じて、当該実行処理に必要な入力項目を項目情報設定画面として表示し、設定された入力項目に対応する情報を保持する入力項目設定手段、
前記項目情報設定画面による情報に基づいて実行処理を実行する業務処理手段として機能させることを特徴とする業務処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−173880(P2012−173880A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−33819(P2011−33819)
【出願日】平成23年2月18日(2011.2.18)
【出願人】(511044777)バリアントソフト株式会社 (1)
【出願人】(511044250)
【Fターム(参考)】