説明

業務管理システムおよびコンピュータプログラム

【課題】業務管理についてのノウハウ等を、後に作業を行う同一作業者に容易かつ確実に確認させ、または後に作業を行う後任者に容易かつ確実に伝達し、業務管理作業の効率化を図る。
【解決手段】業務管理システムが提供する多数の処理プログラム6のうちいずれかの処理プログラム6にリンクしたリンク情報31を複数含むリンクグループ32に関連付けられたコメント情報33を記憶する。コメント情報33には、業務管理についてのノウハウ等を示すコメント文を含ませることができる。リンクグループ32に含まれるリンク情報31とコメント情報33とはリンクメニュー情報7として一体化される。例えば、前任者のリンクメニュー情報7を後任者のリンクメニュー情報7として複写することができ、これにより、後任者は、前任者が利用していた処理プログラム6を直ちに利用することができると共に、前任者の作成したコメント文を確認することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、給与、就業、人事等に関する業務管理を行い、業務管理に携わる作業者を支援する業務管理システムおよびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータを利用して、企業等の組織における給与、就業、人事等に関する業務管理を実現する業務管理システムとしては、例えば小規模な企業向けの給与計算ソフト、大企業向けの会計業務データベース管理システム(下記の特許文献1参照)、派遣社員の就業管理や複数の企業の就業管理を一括して行うことが可能な大規模な就業管理システム(下記の特許文献2参照)等、様々なものが知られている。
【0003】
一方、このような業務管理システムの中には、業務に関する備忘録、メモ等の作成、表示等を可能にする機能を有し、これを活用して業務管理の効率化等を目指したものが知られている。例えば、下記の特許文献3には、パーソナルコンピュータ上の備忘録機能の操作性の向上を図るべく、備忘録アイコンを画面上に常駐させ、備忘録アイコンがクリックされたときに備忘録の内容を画面に表示し、備忘録中の業務項目がクリックされたときに業務ソフトを起動させる技術が記載されている。
【0004】
また、下記の特許文献4には、長時間のタイムラグを経て処理すべき作業や突発的に生じる作業において、オペレータによる確認の不備や、引継ぎ・連絡の不行き届きのために生じ得る誤操作や見過ごしをなくすべく、メモ情報の発生に伴い、このメモ情報にリンクする情報処理アプリケーションに係る業務画面とメモ情報の表示時期とを登録し、後日、表示時期が到来したときに、情報処理アプリケーションの業務画面上に、登録したメモ情報を表示する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−122893号公報
【特許文献2】特開2002−83099号公報
【特許文献3】特開平9−305346号公報
【特許文献4】特開2003−296529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に業務管理は複雑であり、処理プログラムの中には操作が難しいものもある。また、個々の職場に固有の事柄(例えば独特な慣習に基づく特殊な作業手順や、特定の従業員に対する特別な処遇等)を業務管理に反映させなければならない場合もある。そこで、業務管理に係る作業の効率化を図るために、業務管理や処理プログラムについてのノウハウ、個々の職場に固有の事柄等を何らかの媒体に記録して残しておき、次回作業を行う際にその媒体を参照できるようにすることが望ましい。
【0007】
しかしながら、このようなノウハウ等をノートに書き留める方法では、ノートの紛失により、次回作業時にノートが手元にないといった事態が生じ得る。また、このようなノウハウ等を記録したテキストファイルを作成してハードディスク等に保存する方法では、テキストファイルの記憶場所を失念してしまい、次回作業時にテキストファイルが見つからないといった事態が生じ得る。
【0008】
特に、多数の業務管理や、多数の処理プログラムを用いる場合には、多数の事項について、ノウハウ等を残しておく必要が生じることがある。このような多数のノウハウ等を、それぞれ別々のノートやテキストファイルに記録するとすれば、ノートやテキストファイルが多数になり、ノートの紛失やテキストファイルの記憶場所の失念が生じやすくなる。また、上記多数のノウハウ等を、単一のノートまたはテキストファイルに記録するとすれば、後に参照しやすいように記録内容の編集や整理が必要になり、手間がかかる。
【0009】
また、業務管理を今まで任されていた者が退職、出向、休暇等により恒久的または一時的に任を離れ、別の者が任を引き継ぐ場合には、前任者が今まで培ってきたノウハウ等を何らかの媒体に記憶して残しておき、この媒体を通じてノウハウ等を後任者に伝達することが望まれる。しかしながら、ノウハウ等をノートやテキストファイルに記録する方法では、ノートの紛失やテキストファイルの記憶場所の失念のために、ノウハウ等の伝達が達成されない場合がある。
【0010】
この点、特許文献3に記載の技術によれば、備忘録がパーソナルコンピュータの画面に常駐しているので、ノウハウ等を記録した備忘録が見つからなくなるといった事態を防ぐことができそうである。しかしながら、備忘録が常駐しているパーソナルコンピュータとは異なるパーソナルコンピュータを利用して作業を行う場合、作業者は、当該備忘録を参照することができず、ノウハウ等を確認することができない。また、多数の業務管理や多数の処理プログラムについての多数のノウハウ等を記録する場合、多数のノウハウ等をそれぞれ分散記録した多数の備忘録を常駐させるとすれば、多数の備忘録の中から、参照が必要な備忘録を見つけ出すことが困難になり、多数のノウハウ等を単一の備忘録に記録するとすれば、備忘録に記録された多数のノウハウ等の中から、必要なノウハウ等を見つけ出すことが困難になる。加えて、備忘録にはプライバシーを含んだ個人情報が記載されている場合もあり、その際には、個人情報の漏洩の危険性が生じ、セキュリティー上の問題も発生する。
【0011】
また、特許文献4に記載の技術によれば、情報処理アプリケーション(処理プログラム)の業務画面上にメモ情報を表示するので、上述したようなノウハウ等をメモ情報として記録しておくことで、メモ情報を作業者に確実に参照させることができそうである。しかしながら、複数種類の業務管理に亘って広く適用される包括的・抽象的なノウハウや、従業員の処遇についての固有の事柄等、処理プログラムの操作とは直接関係のない事項を処理プログラムの画面上に、しかも処理プログラムの動作タイミングに合わせて表示させることは適切でなく、上記ノウハウ等が作業者にうまく伝わらないばかりか、却って作業者を混乱させ、作業の効率を低下させてしまうおそれがある。
【0012】
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、業務管理や処理プログラムの操作等についてのノウハウ、または個々の環境に固有の事柄等を、後に作業を行う同一作業者に容易かつ確実に確認させ、または後に作業を行う後任者に容易かつ確実に伝達し、業務管理に係る作業の効率化を図ることができる業務管理システムおよびコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の第1の業務管理システムは、複数の処理プログラムを用いて業務管理を行う業務管理システムであって、登録された複数の利用者の登録情報を記憶する登録情報記憶手段と、複数の処理プログラムを記憶する処理プログラム記憶手段と、前記処理プログラム記憶手段に記憶された複数の処理プログラムのうちのいずれかの処理プログラムとリンクしたリンク情報、およびコメント文、説明文または指示文を含むコメント情報を含むリンクメニュー情報を前記登録された利用者ごとに記憶するリンクメニュー情報記憶手段と、利用者による指示入力に従って前記リンク情報を生成するリンク情報生成手段と、前記リンク情報を表示するリンク情報表示手段と、前記リンク情報表示手段により表示されたリンク情報を利用者が指定したときに当該リンク情報とリンクした前記処理プログラムを起動させるプログラム起動手段と、利用者が入力したコメント文、説明文または指示文を含む前記コメント情報を生成するコメント情報生成手段と、前記コメント情報を表示するコメント情報表示手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
本発明の第1の業務管理システムによれば、処理プログラムとリンクしたリンク情報と、コメント文、説明文または指示文を含むコメント情報とを1つにまとめてリンクメニュー情報として記憶することにより、リンク情報とコメント情報との間に関連付けが形成される。このようにしてリンク情報と関連付けが形成されたコメント情報に、当該リンク情報とリンクした処理プログラムまたはそれに係る業務管理についてのノウハウ等を示すコメント文を含ませることにより、処理プログラムと、当該処理プログラムまたはそれに係る業務管理についてのノウハウ等を示すコメント文とを相互に関連付けることができる。そして、リンク情報にリンクされた処理プログラムを起動させる際に、当該リンク情報と共にリンクメニュー情報に含まれているコメント情報を表示させることができるので、利用者(業務管理に携わる作業者)は、当該処理プログラムを操作する際に当該コメント情報に含まれるコメント文を参照し、当該処理プログラムの操作についてのノウハウ等を確認することができる。これにより、作業の効率化を図ることができる。コメント情報とリンク情報との間に関連付けが形成されているので、コメント情報の所在が不明になることがなく、処理プログラムまたはそれに係る業務管理についてのノウハウ等を示すコメント文が見つからなくなってしまうことがない。
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の第2の業務管理システムは、上述した本発明の第1の業務管理システムにおいて、1つの前記リンクメニュー情報に含まれる複数のリンク情報を複数のリンクグループに分けるグループ分け手段を備え、前記コメント情報生成手段は前記リンクグループごとに前記コメント情報を生成することを特徴とする。
【0016】
本発明の第2の業務管理システムによれば、例えば、給与処理、賞与処理、年末調整処理の3つの業務管理がある場合には、利用者は、給与処理を行うための複数の処理プログラムにそれぞれリンクした複数のリンク情報をまとめた第1のリンクグループと、賞与処理を行うための複数の処理プログラムにそれぞれリンクした複数のリンク情報をまとめた第2のリンクグループと、年末調整処理を行うための複数の処理プログラムにそれぞれリンクした複数のリンク情報をまとめた第3のリンクグループとを形成し、第1のリンクグループには給与処理についてのコメント文を含む第1のコメント情報を生成し、第2のリンクグループには賞与処理についてのコメント文を含む第2のコメント情報を生成し、第3のリンクグループには年末調整処理についてのコメント文を含む第3のコメント情報を生成することができる。このように、多数の業務管理がある場合でも、個々の業務管理ごとに、または個々の業務管理を行う一連の処理プログラムごとに、ノウハウ等を示すコメント文を残すことができる。
【0017】
上記課題を解決するために、本発明の第3の業務管理システムは、上述した本発明の第2の業務管理システムにおいて、前記リンク情報表示手段は、1つの前記リンクメニュー情報に含まれる複数のリンク情報を前記複数のリンクグループごとに視覚的にグループ分けして表示すると共に、前記複数のリンクグループにそれぞれ対応する複数のコメントボタンを表示し、前記コメント情報表示手段は、利用者がいずれかの前記コメントボタンを指定したときにコメント入力表示領域を表示し、前記コメント情報生成手段は、利用者が前記コメント入力表示領域に入力したコメント文、説明文または指示文を含む前記コメント情報を生成し、当該生成したコメント情報を、前記利用者により指定されたコメントボタンに対応する前記リンクグループに関連付けて記憶することを特徴とする。
【0018】
本発明の第3の業務管理システムによれば、多数の業務管理がある場合には、利用者は、個々の業務管理ごとにリンクグループを形成し、リンクグループに対応するコメントボタンを指定して、コメント入力表示領域にコメント文を入力することで、リンクグループに関連付けられたコメント情報を生成することができる。これにより、利用者は、個々の業務管理ごとに、ノウハウ等を簡単に残すことができる。また、利用者は、コメントボタンを指定することで、個々の業務管理ごとに残されたノウハウ等を簡単に確認することができる。
【0019】
上記課題を解決するために、本発明の第4の業務管理システムは、上述した本発明の第1ないし第3のいずれかの業務管理システムにおいて、前記登録情報記憶手段に記憶された登録情報には個々の利用者を識別するための識別情報が含まれ、利用者から取得した識別情報と前記登録情報記憶手段に記憶された登録情報に含まれる識別情報とを比較することにより1人の利用者を特定する利用者特定手段を備え、前記リンク情報生成手段は、生成した前記リンク情報を、前記利用者特定手段により特定された利用者の前記リンクメニュー情報に追加し、前記リンク情報表示手段は、表示を許可する前記リンク情報を、前記利用者特定手段により特定された利用者の前記リンクメニュー情報に含まれるリンク情報に限定し、前記コメント情報生成手段は、生成したコメント情報を、前記利用者特定手段により特定された利用者の前記リンクメニュー情報に追加し、前記コメント情報生成手段は、表示を許可する前記コメント情報を、前記利用者特定手段により特定された利用者の前記リンクメニュー情報に含まれるコメント情報に限定することを特徴とする。
【0020】
本発明の第4の業務管理システムによれば、リンク情報の生成・表示、処理プログラムの起動、およびコメント情報の生成・表示を行うことができる者を特定の利用者に限定することができる。これにより、業務管理に関する情報の機密性を確保することができる。
【0021】
上記課題を解決するために、本発明の第5の業務管理システムは、上述した本発明の第1ないし第4のいずれかの業務管理システムにおいて、前記登録された複数の利用者のうちの一の利用者のリンクメニュー情報を、前記登録された複数の利用者のうちの他の利用者のリンクメニュー情報として複写するリンクメニュー情報複写手段を備えていることを特徴とする。
【0022】
本発明の第5の業務管理システムにおいて、例えば、業務管理の任を一の利用者から他の利用者に引き継ぐ場合には、一の利用者のリンクメニュー情報を他の利用者のリンクメニュー情報として複写する。リンクメニュー情報には、一の利用者が作成したコメント文を含むコメント情報が含まれているので、一の利用者のリンクメニュー情報を他の利用者のリンクメニュー情報として複写することにより、他の利用者は、一の利用者が作成したコメント文を参照することができるようになる。このように、本発明の第5の業務管理システムによれば、業務管理についてのノウハウ等を業務管理の前任者から後任者へ容易かつ確実に伝達することができる。
【0023】
上記課題を解決するために、本発明の第6の業務管理システムは、上述した本発明の第5の業務管理システムにおいて、前記リンクメニュー情報複写手段による前記リンクメニュー情報の複写の許否を指定する複写許否指定手段を備え、前記リンクメニュー情報複写手段は、前記複写許否指定手段により複写が許可された前記リンクメニュー情報の複写を許し、前記複写許否指定手段により複写が禁止された前記リンクメニュー情報の複写を禁止することを特徴とする。
【0024】
本発明の第6の業務管理システムによれば、リンクメニュー情報の複写を制限することができ、業務管理に関する情報の機密性を確保することができる。
【0025】
上記課題を解決するために、本発明の第7の業務管理システムは、上述した本発明の第6の業務管理システムにおいて、前記リンクメニュー情報記憶手段に記憶された複数のリンクメニュー情報のうち複写が許可されたリンクメニュー情報のリストである複写許可リストを生成し、当該複写許可リストを表示する複写許可リスト表示手段を備えていることを特徴とする。
【0026】
本発明の第7の業務管理システムによれば、複写が許されたリンクメニュー情報を容易に認識することができる。
【0027】
上記課題を解決するために、本発明の第8の業務管理システムは、上述した本発明の第1ないし第7のいずれかの業務管理システムとしてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0028】
本発明のプログラムによれば、上述した本発明の業務管理システムをコンピュータにより実現することができ、業務管理の効率化を図ることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、業務管理や処理プログラムの操作等についてのノウハウ、または個々の環境に固有の事柄等を、後に作業を行う同一作業者に容易かつ確実に確認させ、または後に作業を行う後任者に容易かつ確実に伝達し、業務管理に係る作業の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態による業務管理システムを示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態による業務管理システムにおいて、パーソナルコンピュータ(PC)によって実現される構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態による業務管理システムにおけるリンクメニュー情報のデータ構造を示す説明図である。
【図4】本発明の実施形態による業務管理システムにおけるログインダイアログを示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態による業務管理システムにおける給与処理に関する処理プログラムリスト画面を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態による業務管理システムにおける共通処理に関する処理プログラムリスト画面を示す説明図である。
【図7】本発明の実施形態による業務管理システムにおけるリンクメニュー画面を示す説明図である。
【図8】本発明の実施形態による業務管理システムにおけるリンクメニュー画面を示す説明図である。
【図9】本発明の実施形態による業務管理システムにおける操作メニューを示す説明図である。
【図10】本発明の実施形態による業務管理システムにおけるリンク情報追加ダイアログを示す説明図である。
【図11】本発明の実施形態による業務管理システムにおけるコメントダイアログを示す説明図である。
【図12】本発明の実施形態による業務管理システムにおける複写許可リストダイアログを示す説明図である。
【図13】本発明の実施形態による業務管理システムにおいてリンクメニュー情報の複写を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0032】
(業務管理システム)
図1は本発明の実施形態による業務管理システムを示している。図1において、本発明の実施形態による業務管理システム1は、例えば給与計算、賞与計算、年末調整、勤怠管理、および人材管理等、広範囲の業務管理を行うシステムである。業務管理システム1は、複数のパーソナルコンピュータ2(以下、「PC2」という。)、サーバコンピュータ3(以下、「サーバ3」という。)、およびデータベース4を備えている。各PC2は、図示しないハブを介してサーバ3に接続されて、コンピュータネットワークを介して相互に通信可能に接続されている。また、サーバ3とデータベース4とは相互に通信可能に接続されている。データベース4には、後述する複数の利用者登録情報5、複数の処理プログラム6、複数のリンクメニュー情報、および複写許可リスト8等が記憶されている。
【0033】
業務管理システム1は登録された者でなければ利用することができない。そこで、権限のある管理者は、業務管理に携わる作業者を業務管理システム1に登録する。これにより、当該登録された作業者は、いずれかのPC2を操作してログインし、業務管理システム1が提供する、業務管理を行うための複数の処理プログラム6のうちのいずれかの処理プログラム6を起動させ、業務管理を行うことが可能になる。
【0034】
また、業務管理システム1は優れたユーザ・カスタマイズ機能を有している。業務管理システム1のユーザ・カスタマイズ機能には、リンク機能、コメント機能、およびリンクメニュー複写機能がある。
【0035】
まず、リンク機能について説明する。このリンク機能を使わない場合、作業者は、業務管理を行うとき、業務管理システム1が提供する複数の処理プログラム6の中から、当該業務管理に必要な処理プログラム6を探し出して起動させなければならない。業務管理システム1が提供する処理プログラム6は多数であるため、個々の業務管理に必要な処理プログラム6を探し出すのに時間がかかることがある。例えば、業務管理に係る同一の作業を、1週間または1ヶ月程度の短い間隔で定期的に行う場合に、当該作業を行う都度、多数の処理プログラム6の中から必要な処理プログラム6を時間をかけて探していては作業効率が低下する。
【0036】
リンク機能を使えば、このような作業効率の低下を解消することができる。すなわち、このリンク機能によれば、作業者は、業務管理システム1が提供する多数の処理プログラム6のいずれかにリンクしたリンク情報31(図3参照)を作成することができ、作成したリンク情報31(リンク名65)をリンクメニュー画面61(図8参照)に表示させることができ、表示されたリンク情報31(リンク名65)を指定するだけで、当該リンク情報31にリンクされた処理プログラム6を起動させることができる。上述したように、業務管理に係る同一の作業を1週間または1ヶ月程度の短い間隔で定期的に行う場合には、作業者は、当該作業に利用する処理プログラム6につきリンク情報31を作成しておく。これにより、当該作業を行う際に、作業者はリンク情報31を指定するだけで必要な処理プログラム6を起動させることができる。したがって、作業者は多数の処理プログラム6の中から必要な処理プログラム6を探し出す必要がないので、作業効率が向上する。
【0037】
リンク情報31は複数作成することができ、また、各リンク情報31は複数のリンクグループ32にグループ分けされる(図3参照)。作業者は自由にリンクグループ32を設定することができ、どのリンク情報31をどのリンクグループ32に含ませるかを自由に決定することができる。例えば、作業者は、給与処理を行うための複数の処理プログラム6にそれぞれリンクした複数のリンク情報31をまとめた給与処理用のリンクグループ32と、賞与処理を行うための複数の処理プログラム6にそれぞれリンクした複数のリンク情報31をまとめた賞与処理用のリンクグループ32と、年末調整処理を行うための複数の処理プログラム6にそれぞれリンクした複数のリンク情報31をまとめた年末調整処理リンクグループ32とを作ることができる。
【0038】
次に、コメント機能について説明する。コメント機能によれば、作業者は、例えば、業務管理や処理プログラムの操作等についてのノウハウ、または、個々の職場に固有の事柄(例えば独特な慣習に基づく特殊な作業手順や、特定の従業員に対する特別な処遇等)を示すコメント文を作成し、これをコメント情報33(図3参照)として業務管理システム1に記憶させることができる。作業者は、リンクグループ32ごとにコメント文を作成することができ、それぞれのコメント文をコメント情報33としてそれぞれのリンクグループ32に関連付けて記憶させることができる。例えば、作業者は、給与処理についてのコメント文を作成し、これを給与処理についてのコメント情報33として給与処理用のリンクグループ32に関連付けて記憶させることができ、賞与処理についてのコメント文を作成し、これを賞与処理についてのコメント情報33として賞与処理用のリンクグループ32に関連付けて記憶させることができ、年末調整処理についてのコメント文を作成し、これを年末調整処理についてのコメント情報33として年末調整処理用のリンクグループ32に関連付けて記憶させることができる。また、作業者は簡単な操作で各コメント文を表示装置14に表示させることができるので、所望の特定の業務管理についてのノウハウ等を、所望のタイミングで確認することができる。
【0039】
次に、リンクメニュー複写機能について説明する。リンクメニュー複写機能によれば、ある一の作業者が作成したリンク情報31およびコメント情報33を含むリンクメニュー情報7を、他の作業者のリンクメニュー情報7として複写することができる。これにより、他の作業者は、一の作業者が作成したリンク情報31およびコメント情報33を利用することができるようになる。すなわち、業務管理システム1においては、原則として、ある作業者が作成したリンク情報31およびコメント情報33は、その作業者しか利用することができない。これにより業務管理に関する情報の機密性を確保している。一方、機密情報の共有が許された複数の作業者に対しては、このリンクメニュー複写機能により、リンク情報31およびコメント情報33を含むリンクメニュー情報7の複写を許し、業務管理に関する情報の利用促進を図っている。以上のような業務管理システム1の機能については後に詳述する。
【0040】
図2は各PC2の内部構成を示している。図2において、各PC2は、CPU(Central Processing Unit)11、メモリ12、通信インタフェイス13、表示装置14、および入力装置15等を備えている。メモリ12は例えば半導体記憶素子およびハードディスクを含む。通信インタフェイス13は、PC2とサーバ3との間の情報通信を可能にするインタフェイスである。表示装置14は例えば液晶ディスプレイであり、入力装置15は例えばキーボードおよびマウスを含む。
【0041】
CPU11は、メモリ12に予め記憶されたコンピュータプログラム、またはサーバ3から送信されてメモリ12に一時的に記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、利用者特定部21、リンク情報生成部22、プログラム起動部23、コメント情報生成部24、リンクメニュー情報複写部25、複写許否指定部26、および総合制御部27として機能する。利用者特定部21は、利用者特定手段の具体例であり、業務管理システム1を利用する作業者を特定する。リンク情報生成部22は、リンク情報生成手段の具体例であり、作業者による指示入力に従ってリンク情報31を生成する。また、リンク情報生成部22は、グループ分け手段の具体例でもあり、1つのリンクメニュー情報7内において複数のリンク情報31を複数のリンクグループ32に分ける。プログラム起動部23は、プログラム起動手段の具体例であり、表示装置14に表示されたリンク情報31を作業者が指定したときに当該リンク情報31とリンクした処理プログラム6を起動させる。コメント情報生成部24は、コメント情報生成手段の具体例であり、コメント情報33を生成する。リンクメニュー情報複写部25は、リンクメニュー情報複写手段の具体例であり、一の作業者のリンクメニュー情報7を、他の作業者のリンクメニュー情報7として複写する。複写許否指定部26は、複写許否指定手段の具体例であり、リンクメニュー情報7の複写の許否を指定する。総合制御部27はPC2を総合的に制御すると共に、種々の情報を表示装置14に表示する。総合制御部27は、リンク情報表示手段、コメント情報表示手段、および複写許可リスト表示手段の具体例である。CPU11のこれらの機能については後に詳述する。
【0042】
(リンクメニュー情報)
図3は、リンクメニュー情報7のデータ構造を示している。リンクメニュー情報7は、上述したリンク機能、コメント機能、およびリンクメニュー複写機能の実現に用いられる情報である。図3に示すように、リンクメニュー情報7は、業務管理システム1に登録された作業者ごとに生成される。各リンクメニュー情報7はデータベース4に記憶されており(図1参照)、作業者がいずれかのPC2を操作してログインしたときには、当該作業者のリンクメニュー情報7がデータベース4から当該PC2のメモリ12に転送され、当該作業者に利用される。
【0043】
各リンクメニュー情報7にはリンク情報31、コメント情報33、および複写許否フラグ34が含まれている。リンク情報31は、データベース4に記憶された複数の処理プログラム6のうちのいずれかの処理プログラム6とリンクを示す情報である。例えばリンク情報31には、リンク名65(図8参照)および処理プログラム6のアドレスが含まれている。リンク名65は、リンク情報31の名称であり、通常は当該リンク情報31にリンクした処理プログラム6の名称である。また、1つのリンクメニュー情報7には、複数のリンク情報31を含ませることができる。また、複数のリンク情報31は複数のリンクグループ32にグループ分けされている。
【0044】
一方、コメント情報33はコメント文を示す情報である。例えばコメント情報33にはコメント文に対応するテキストデータが含まれている。コメント情報33はリンクグループ32ごとに生成され、それぞれのコメント情報33は対応するリンクグループ32に関連付けられている。
【0045】
他方、複写許否フラグ34は、それが含まれるリンクメニュー情報7の複写の許否を示す情報である。複写許否フラグ34がオンの場合には、当該リンクメニュー情報7の複写が許可され、複写許否フラグ34がオフの場合には、当該リンクメニュー情報7の複写が禁止される。
【0046】
(基本的な機能)
図4はログインダイアログを示し、図5は給与処理に関する処理プログラムリスト画面を示し、図6は共通処理に関する処理プログラムリスト画面を示している。これより、主に図4ないし図5を参照しながら、業務管理システム1の基本的な機能について説明する。
【0047】
作業者がいずれかのPC2を操作し、業務管理システム1の利用を開始する旨の指示を入力したとき、当該PC2において、総合制御部27が図4に示すログインダイアログ41を表示装置14に表示する。作業者がキーボードを操作し、自己に割り当てられた識別情報である個人コードおよびパスワードを、ログインダイアログ41中の個人コード入力部42およびパスワード入力部43に入力した後、マウスを操作してOKボタン44をクリックしたとき、これに応じ、利用者特定部21が、作業者により入力された個人コードおよびパスワードと、データベース4に記憶された利用者登録情報5に含まれる個人コードおよびパスワードとを比較する。作業者により入力された個人コードおよびパスワードと一致する個人コードおよびパスワードを含む利用者登録情報5がデータベース4に記憶されていた場合には、利用者特定部21は、作業者のログインを許し、業務管理システム1の利用を許可する。
【0048】
続いて、総合制御部27は、作業者が前回ログアウトした直前に表示されていた画面、例えば図5に示す給与処理に関する処理プログラムリスト画面51を表示装置14に表示する。給与処理に関する処理プログラムリスト画面51には、「ファイル」、「表示」、「オンライン」、「リンク」等を含む複数のメニューボタン52と、「終了」、「ログイン」、「ログアウト」、「リンク」、「削除」等を含む複数のツールボタン53と、「リンク」、「共通」、「就業」、「給与」等を含む複数の大分類選択ボタン54と、「給与計算処理」、「賞与計算処理」、「年末統制処理」等を含む複数の小分類選択ボタン55と、「給与データ入力」、「給与データ計算実行(1)」、「給与データ確定」等を含む複数の処理プログラム名56が表示される。また、この処理プログラムリスト画面51には、個人コードが表示された個人コード表示部57の他、作業者名表示部、日時表示部等が設けられる。
【0049】
作業者は、マウスを操作してメニューボタン52またはツールボタン53をクリックすることで種々の指示を入力することができる。また、作業者は、大分類選択ボタン54または小分類選択ボタン55をクリックすることで、業務管理システム1が提供する種々の処理プログラム6の処理プログラム名56を処理プログラムリスト画面51に表示させることができる。例えば、作業者が「給与」の大分類選択ボタン54をクリックし、「給与計算処理」の小分類選択ボタン55をクリックすると、図5に示すような給与計算処理に関する複数の処理プログラム名56が処理プログラムリスト画面51に表示される。また、作業者が「共通」の大分類選択ボタン54をクリックし、「マスター保守」の小分類選択ボタン55をクリックすると、図6に示すようなマスター保守に関する複数の処理プログラム名56が処理プログラムリスト画面51に表示される。また、処理プログラムリスト画面51に表示された各処理プログラム名56は、対応する処理プログラム6を起動させるボタンとして機能する。作業者が、処理プログラムリスト画面51中の所望の処理プログラム名56をダブルクリックしたとき、これに応じ、プログラム起動部23が当該処理プログラム名56に対応する処理プログラム6を起動させる。
【0050】
(リンク機能)
図7および図8はリンクメニュー画面を示し、図9は操作メニューを示し、図10はリンク情報追加ダイアログを示している。これより、主に図7ないし図10を参照しながら、業務管理システム1のリンク機能について説明する。リンク機能は、業務管理システム1が提供する複数の処理プログラム6のいずれかにリンクしたリンク情報31を生成し、当該リンク情報31をリンクメニュー画面61に表示し、作業者がリンク情報31を指定したときに、当該リンク情報31にリンクされた処理プログラム6を起動させる機能である。
【0051】
作業者がマウスを操作して「リンク」の大分類選択ボタン54をクリックしたとき、これに応じ、作業者が現在操作しているPC2の総合制御部27が図7に示すリンクメニュー画面61を表示装置14に表示する。リンクメニュー画面61には、処理プログラムリスト画面51と同様に、複数のメニューボタン52、複数のツールボタン53、複数の大分類選択ボタン54、個人コード表示部57、作業者名表示部、日時表示部等が表示される。さらに、リンクメニュー画面61には、リンクグループ名62、コメントボタン63、およびリンク名表示ボタン64が表示される。
【0052】
リンクグループ名62はリンクグループ32の名称である。1つのリンクメニュー情報7中に複数のリンクグループ32がある場合には、複数のリンクグループ32のリンクグループ名62がリンクメニュー画面61中に整然と、例えば縦方向に一列に並べられて表示される。
【0053】
コメントボタン63は、コメントダイアログ91(図11参照)を表示させるためのボタンである。作業者がコメントボタン63をクリックすると、コメントダイアログ91が表示される。そして、コメントダイアログ91には、後述するように、作業者がクリックしたコメントボタン63に対応するリンクグループ32に関連付けられたコメント情報33(コメント文)が表示される。コメントボタン63はリンクグループ32ごとに表示される。具体的には、リンクメニュー画面61中において、各コメントボタン63はリンクグループ名62の右側近傍に表示される。これにより、作業者は、リンクグループ32とコメントボタン63との対応関係を視覚的に把握することができ、複数のコメントボタン63の中から適切なコメントボタン63をクリックして、所望のリンクグループ32に関連付けられたコメント情報33を容易かつ確実に表示させることができる。
【0054】
リンク名表示ボタン64は、図7および図8に示すように、リンク名65の表示・非表示を切り替えるためのボタンである。作業者がリンク名表示ボタン64をクリックすると、そのリンク名表示ボタン64に対応するリンクグループ32に含まれるリンク情報31のリンク名65が表示される。リンク名65はリンクグループ名62の直下に表示される。1つのリンクグループ32中に複数のリンク情報31がある場合には、複数のリンク情報31のリンク名65がリンクメニュー画面61中に整然と、例えば縦方向に一列に連続して並べられて表示される。これにより、1つのリンクメニュー情報7に含まれる複数のリンク情報31が複数のリンクグループ32ごとに視覚的にグループ分けされて表示される。各リンク名65は、そのリンク名65に対応したリンク情報31にリンクされた処理プログラム6を起動させるボタンとして機能する。作業者がリンク名65をダブルクリックしたとき、これに応じ、プログラム起動部23は、そのリンク名65に対応したリンク情報31にリンクされた処理プログラム6を起動させる。
【0055】
また、リンク情報31は作業者の操作に従って生成される。リンク情報31の生成は次のように行われる。すなわち、作業者がマウスを操作し、図5または図6に示すような処理プログラムリスト画面51において所望の1つの処理プログラム名56をシングルクリックしたとき、これに応じ、総合制御部27は、このシングルクリックされた処理プログラム名56に対応する処理プログラム6を指定する。続いて、作業者がマウスを操作して例えば「リンク」のメニューボタン52をクリックしたとき、これに応じ、総合制御部27は、図9に示す操作メニュー71を表示装置14に表示する。続いて、作業者が操作メニュー71のうちの「リンクに追加」の操作項目72をクリックしたとき、これに応じ、総合制御部27は、図10に示すリンク情報追加ダイアログ81を表示装置14に表示する。リンク情報追加ダイアログ81の処理名入力部82には、作業者がシングルクリックした所望の1つの処理プログラム名56が表示される。なお、「リンク」のツールボタン53をクリックしても、図10に示すリンク情報追加ダイアログ81を表示装置14に表示することができる。
【0056】
作業者が、リンク情報追加ダイアログ81において「新規グループ名」に対応するオプションボタン83をクリックし、続いて、キーボードを操作して、新規グループ名入力部84に新規作成すべきリンクグループ名62を入力し、続いて、マウスを操作して追加ボタン87をクリックしたとき、これに応じ、リンク情報生成部22が、当該作業者のリンクメニュー情報7中に新たなリンクグループ32を生成する。この新たなリンクグループ32には、当該作業者が入力したリンクグループ名62が付される。続いて、リンク情報生成部22は、この新たなリンクグループ32中に、当該作業者がシングルクリックした所望の1つの処理プログラム名56に対応する処理プログラム6にリンクした新たなリンク情報31を生成する。この新たなリンク情報31には、当該作業者がシングルクリックした所望の1つの処理プログラム名56に等しいリンク名65が付される。
【0057】
一方、作業者が、リンク情報追加ダイアログ81において「グループ選択」に対応するオプションボタン83をクリックし、続いて、マウスを操作して、グループ選択ボタン85をクリックしたとき、これに応じ、総合制御部27は、リンク情報追加ダイアログ81の一部として、当該作業者のリンクメニュー情報7中にすでに生成されているリンクグループ32のリンクグループ名62を列挙した選択メニュー(図示せず)を表示する。続いて、作業者が、この選択メニュー中に列挙されたリンクグループ名62の中から、所望の1つのリンクグループ名62をマウスでクリックしたとき、これに応じ、総合制御部27は、作業者によりクリックされた所望の1つのリンクグループ名62をグループ選択部86に表示する。続いて、作業者が追加ボタン87をクリックしたとき、これに応じ、リンク情報生成部22は、作業者がクリックした所望の1つのリンクグループ名62に対応するリンクグループ32中に、当該作業者が先にシングルクリックした所望の1つの処理プログラム名56に対応する処理プログラム6にリンクした新たなリンク情報31を生成する。この新たなリンク情報31には、当該作業者がシングルクリックした所望の1つの処理プログラム名56に等しいリンク名65が付される。
【0058】
作業者は上述したような操作を繰り返し行うことにより、自己のリンクメニュー情報7中に複数のリンク情報31を追加することができる。また、作業者は所定の操作を行うことにより自己のリンクメニュー情報7中から所望のリンク情報31を削除することもできる。また、このように、作業者のリンクメニュー情報7においてリンク情報31の追加または削除が生じ、作業者のリンクメニュー情報7の内容が変わった場合には、内容が変更されたリンクメニュー情報7がPC2からデータベース4に逐次転送され、データベース4に記憶されている当該作業者のリンクメニュー情報7が逐次更新される。
【0059】
(コメント機能)
図11はコメントダイアログを示している。これより、図11等を参照しながら、業務管理システム1のコメント機能について説明する。コメント機能は、作業者が入力したコメント文を含むコメント情報33を、リンクメニュー情報7中のリンクグループ32ごとに生成する機能である。
【0060】
図7または図8に示すリンクメニュー画面61が表示装置14に表示されている状態で、作業者が、マウスを操作して、所望のリンクグループ名62に対応するコメントボタン63をクリックしたとき、これに応じ、総合制御部27は、図11に示す、コメント入力表示領域としてのコメントダイアログ91を表示装置14に表示し、当該コメントダイアログ91のコメント入出力部92に、作業者がクリックしたコメントボタン63に対応するリンクグループ32に関連付けられたコメント情報33が示すコメント文を表示する。この時点でコメント情報が示すコメント文が空白(コメント文が未入力)である場合には、コメント入出力部92は空白となる。
【0061】
作業者がコメント文をまだ作成しておらず、コメント入出力部92が空白である場合には、作業者は、キーボードを操作して、コメントダイアログ91のコメント入出力部92中に任意の文字を入力し、コメント文を作成することができる。作成可能なコメント文の最大文字数は例えば2000文字である。一方、作業者が過去にコメント文を作成しており、そのコメント文がコメント入出力部92に表示された場合には、作業者はそのコメント文を見ることができる。さらに、作業者は、キーボードを操作して、コメント入出力部92に表示されたコメント文を変更し、または削除することができる。作業者がこのようにしてコメント文を作成、変更、削除し、登録ボタン93をクリックしたとき、これに応じ、コメント情報生成部24が、作業者のリンクメニュー情報7中に、作業者により作成、変更、削除されたコメント文を示すコメント情報33を生成する。また、このように、作業者のリンクメニュー情報7においてコメント情報33が変更され、これにより作業者のリンクメニュー情報7の内容が変わった場合には、内容が変更されたリンクメニュー情報7がPC2からデータベース4に逐次転送され、データベース4に記憶されている当該作業者のリンクメニュー情報7が逐次更新される。
【0062】
(リンクメニュー複写機能)
図12は複写許容リストダイアログを示し、図13はリンクメニュー情報7が複写される様子を示している。これより、図12および図13等を参照しながら、業務管理システム1のリンクメニュー複写機能について説明する。リンクメニュー複写機能は、一の作業者のリンクメニュー情報7を他の作業者のリンクメニュー情報7として複写する機能である。以下、特定の業務管理が前任者から後任者へ引き継がれる場合を例にあげ、リンクメニュー複写機能について説明する。すなわち、今まで特定の業務管理を行っていた一の作業者(前任者)が退職するので、他の作業者(後任者)が当該特定の業務管理を引き継ぐこととなったとする。この場合には、前任者のリンクメニュー情報7を後任者のリンクメニュー情報7として複写することにより、後任者は、前任者が当該特定の業務管理を行うのに利用していた処理プログラム6を直ちに(再度、処理プログラムリスト画面51から探し出すことなく)利用することが可能になると共に、前任者が当該特定の業務管理についてのノウハウ、当該特定の業務管理に利用する処理プログラム6の操作についてのノウハウ、当該特定の業務管理についての特有な作業手順や従業員の処遇等の固有の事柄等を記したコメント文を確認することが可能になる。
【0063】
リンクメニュー情報7の複写には、恒久的複写と一時的複写がある。リンクメニュー情報7の恒久的複写は次のように行われる。まず、リンクメニュー情報7の複写を行うためには、当該リンクメニュー情報7の複写を許可する旨の設定を行う必要がある。リンクメニュー情報7の複写を許可する旨の設定は次のように行われる。前任者がいずれかのPC2を操作してログインし、例えばリンクメニュー画面61が表示装置14に表示されているときに、「リンク」のメニューボタン52をマウスでクリックしたとき、これに応じ、当該PC2の総合制御部27は、図9に示す操作メニュー71を表示装置14に表示する。続いて、前任者が、操作メニュー71中の「複写許可」の操作項目72をクリックしたとき、これに応じ、総合制御部27はチェックマーク73を操作メニュー71中に表示し、続いて、複写許否指定部26が、前任者のリンクメニュー情報7の複写を許可する旨を設定する。具体的には、複写許否指定部26は、前任者のリンクメニュー情報7に含まれる複写許否フラグ34をオンにする。なお、前任者のリンクメニュー情報7の複写を許可する旨がすでに設定された状態で、前任者が操作メニュー71中の「複写許可」の操作項目72をクリックすると、前任者のリンクメニュー情報7の複写を禁止する旨が設定される。具体的には、前任者のリンクメニュー情報7に含まれる複写許否フラグ34がオフになる。
【0064】
このように前任者が、前任者のリンクメニュー情報7の複写を許可する旨を設定した後、後任者が、いずれかのPC2を操作してログインし、例えばリンクメニュー画面61が表示装置14に表示されているときに、「リンク」のメニューボタン52をマウスでクリックしたとき、これに応じ、当該PC2の総合制御部27は、図9に示す操作メニュー71を表示装置14に表示する。続いて、後任者が、操作メニュー71中の「複写指定」の操作項目72をクリックしたとき、これに応じ、総合制御部27は、図12に示す複写許可リストダイアログ101を表示装置14に表示し、当該複写許可リストダイアログ101の複写許可リスト表示部102に複写許可リスト8を表示する。複写許可リスト8とは、データベース4に記憶された複数のリンクメニュー情報7のうち、複写を許可する旨が設定されたリンクメニュー情報7のリストである。複写許可リスト8中には、複写を許可する旨が設定されたリンクメニュー情報7を識別するための情報が、リンクメニュー情報7を有している作業者の名前と共に列挙される。複写許可リスト8は、データベース4に記憶されており(図1参照)、データベース4に記憶されたリンクメニュー情報7のいずれかにおいて複写許否フラグ34の状態が変わったときに更新される。
【0065】
後任者が、表示された複写許可リスト8の中から、例えば前任者の名前を手がかりに、前任者のリンクメニュー情報7を探し出し、例えば複写許可リストダイアログ101の複写許可リスト表示部102中の前任者の名前をマウスでクリックし、「複写後に登録する」のチェックボックス103をクリックしてこれにチェックを入れ、複写ボタン104をクリックしたとき、これに応じ、後任者が操作しているPC2のリンクメニュー情報複写部25が前任者のリンクメニュー情報7を後任者のリンクメニュー情報7として複写する。後任者は、複写許可リストダイアログ101の「複写後に登録する」のチェックボックス103にチェックを入れてから複写ボタン104をクリックしたので、当該リンクメニュー情報7の複写は恒久的な複写となる。恒久的な複写の場合、リンクメニュー情報複写部25は、前任者のリンクメニュー情報7をデータベース4から読み出し、データベース4に記憶された後任者のリンクメニュー情報7を、当該読み出した前任者のリンクメニュー情報7により置き換える(上書きする)。さらに、リンクメニュー情報複写部25は、当該読み出した前任者のリンクメニュー情報7を、現在後任者が操作しているPC2に転送し、当該PC2のメモリ12に記憶されている後任者のリンクメニュー情報7を、当該転送した前任者のリンクメニュー情報7により置き換え(上書きし)、その時点で表示装置14にリンクメニュー画面61が表示されている場合には、置き換えられたリンクメニュー情報7を用いてリンクメニュー画面61を更新する。この結果、図13に示すように、前任者のリンクメニュー情報7が後任者のリンクメニュー情報7として複写され、後任者のリンクメニュー情報7が前任者のリンクメニュー情報7と同じになる。データベース4に記憶された後任者のリンクメニュー情報7が前任者のリンクメニュー情報7に置き換えられるので、その置き換えられた後のリンクメニュー情報7を後任者の元のリンクメニュー情報7に戻すことはできない。
【0066】
一方、リンクメニュー情報7の一時的複写は次のように行われる。すなわち、後任者が複写許可リストダイアログ101の「複写後に登録する」のチェックボックス103にチェックを入れずに複写ボタン104をクリックした場合、当該リンクメニュー情報7の複写は一時的な複写となる。一時的な複写の場合、リンクメニュー情報複写部25は、前任者のリンクメニュー情報7をデータベース4から読み出し、当該読み出した前任者のリンクメニュー情報7を、現在後任者が操作しているPC2に転送し、当該PC2のメモリ12に記憶されている後任者のリンクメニュー情報7を、当該転送した前任者のリンクメニュー情報7により置き換える(上書きする)。そして、その時点で表示装置14にリンクメニュー画面61が表示されている場合には、置き換えられたリンクメニュー情報7を用いてリンクメニュー画面61を更新する。一時的な複写の場合、リンクメニュー情報複写部25は、データベース4に記憶された後任者のリンクメニュー情報7を前任者のリンクメニュー情報7を置き換える処理は行わない。PC2においてはリンクメニュー情報7の置き換えが行われるものの、データベース4においてはリンクメニュー情報7の置き換えが行われないので、後任者は、一旦ログアウトして、再びログインすることで、後任者の元のリンクメニュー情報7を表示装置14に表示させて、利用することができる。なお、リンクメニュー情報7の一時的複写は、前任者の退職が理由で、後任者が前任者が行っていた特定の業務管理を引き継ぐこととなった場合よりも、現在特定の業務管理を行っている作業者が短期間の休暇をとることとなったために、その休暇の間だけ他の作業者が、当該特定の業務管理を臨時に行う場合に利用すると便利である。
【0067】
以上説明した通り、本発明の実施形態による業務管理システム1によれば、業務管理や処理プログラムの操作等についてのノウハウまたは固有の事柄等を示すコメント文をコメント情報33としてリンクグループ32に関連付けて記憶させることができるので、作業者は、リンクグループ32内にまとめられた複数のリンク情報31にそれぞれリンクした処理プログラム6と、コメント文とを相互に結合させ、1つのまとまりとして扱うことができる。したがって、ノウハウ等を記録した媒体が見つからず、ノウハウ等を確認することができなくなるといった事態が生じることはない。また、多数の業務管理や、多数の処理プログラム6を行う場合でも、ノウハウ等を、個々の業務管理ごとに、または個々の業務管理を行う一連の処理プログラム6ごとに記録して残しておくことができる。さらに、リンク情報31およびコメント情報33を含むリンクメニュー情報7を複写することにより、例えば前任者が有していたノウハウ等を後任者に確実に伝達することができる。また、作業者はリンクメニュー画面61においてコメントボタン63をマウスでクリックすれば、コメント文をいつでも参照することができる。よって、業務管理システム1によれば、業務管理に係る作業効率を向上させることができる。
【0068】
なお、上述した実施形態では、コメント情報33をリンクグループ32に関連付ける場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。コメント情報33を個々の処理プログラム6に関連付けてもよい。
【0069】
また、上述した実施形態では、コメント文をコメント情報33として記憶する場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。コメント情報33として記憶する文は、説明文、指示文等でもよく、文の種類は限定されない。また、コメント情報33に、画像情報、音声情報等を含ませることができるようにしてもよい。例えば、コメント情報33のデータ形式としてHTML(Hyper Text Markup Language)を採用し、コメント情報33に画像情報、音声情報等を付すことができるようにしてもよい。この場合、例えば、コメント文に画像ファイル、音声ファイル等を添付するためのファイル添付ボタンをコメントダイアログ91に設ける。コメントダイアログ91が表示装置14に表示されているとき、作業者が、PC2を操作し、ファイル添付ボタンをクリックし、例えば当該PC2に記憶されている画像ファイルまたは音声ファイル等を指定すると、当該画像ファイルまたは音声ファイル等がコメント情報33に添付される。一方、すでに添付された画像ファイル、音声ファイル等は、コメントダイアログ91が表示装置14に表示されているときに所定の操作を行うことで、作業者が操作しているPC2にコピーすることができる。また、添付された画像ファイルに対応する画像がコメントダイアログ91のコメント入出力部92内に表示される構成としてもよいし、添付された音声ファイルをPC2にコピーすることなく当該音声ファイルに対応する音声を直接再生できるようにしてもよい。
【0070】
また、上述した実施形態では、本発明の業務管理システムを、複数のPC2、サーバ3およびデータベースを備えたシステムに適用する場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。本発明の業務管理システムを単一のPCやサーバに適用してもよいし、例えばクラウドコンピューティングシステムに適用してもよい。
【0071】
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う業務管理システムおよびコンピュータプログラムもまた本発明の技術思想に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明に係る業務管理システムは、例えば企業等の組織または個人において、コンピュータまたはコンピュータシステムを用いた業務管理に広く利用することが可能である。なお、利用の形態は、企業または個人等が業務管理システムの全部を所有する形態に限らず、サービス提供者が業務管理システムの全部または一部を所有し、ウェブサービス、アプリケーションサービスプロバイダ(ASP)サービス等の手法により業務管理システムを企業または個人等に利用させる形態でもよい。また、業務管理システムに係るコンピュータプログラムを記録した記録媒体を販売・貸与等する利用形態や、業務管理システムに係るコンピュータプログラムをウェブサイトからダウンロードする形で販売・貸与等する利用形態も可能である。
【符号の説明】
【0073】
1 業務管理システム
2 PC
3 サーバ
4 データベース(登録情報記憶手段、処理プログラム記憶手段、リンクメニュー情報記憶手段)
5 利用者登録情報
6 処理プログラム
7 リンクメニュー情報
8 複写許可リスト
11 CPU
12 メモリ
14 表示装置
15 入力装置
21 利用者特定部(利用者特定手段)
22 リンク情報生成部(リンク情報生成手段、グループ分け手段)
23 プログラム起動部(プログラム起動手段)
24 コメント情報生成部(コメント情報生成手段)
25 リンクメニュー情報複写部(リンクメニュー情報複写手段)
26 複写許否指定部(複写許否指定手段)
27 総合制御部(リンク情報表示手段、コメント情報表示手段、複写許可リスト表示手段)
31 リンク情報
32 リンクグループ
33 コメント情報
34 複写許否フラグ
41 ログインダイアログ
51 処理プログラムリスト画面
61 リンクメニュー画面
63 コメントボタン
71 操作メニュー
81 リンク情報追加ダイアログ
91 コメントダイアログ(コメント入力表示領域)
92 コメント入出力部
93 登録ボタン
101 複写許可リストダイアログ
102 複写許可リスト表示部
104 複写ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の処理プログラムを用いて業務管理を行う業務管理システムであって、
登録された複数の利用者の登録情報を記憶する登録情報記憶手段と、
複数の処理プログラムを記憶する処理プログラム記憶手段と、
前記処理プログラム記憶手段に記憶された複数の処理プログラムのうちのいずれかの処理プログラムとリンクしたリンク情報、およびコメント文、説明文または指示文を含むコメント情報を含むリンクメニュー情報を前記登録された利用者ごとに記憶するリンクメニュー情報記憶手段と、
利用者による指示入力に従って前記リンク情報を生成するリンク情報生成手段と、
前記リンク情報を表示するリンク情報表示手段と、
前記リンク情報表示手段により表示されたリンク情報を利用者が指定したときに当該リンク情報とリンクした前記処理プログラムを起動させるプログラム起動手段と、
利用者が入力したコメント文、説明文または指示文を含む前記コメント情報を生成するコメント情報生成手段と、
前記コメント情報を表示するコメント情報表示手段とを備えていることを特徴とする業務管理システム。
【請求項2】
1つの前記リンクメニュー情報に含まれる複数のリンク情報を複数のリンクグループに分けるグループ分け手段を備え、
前記コメント情報生成手段は前記リンクグループごとに前記コメント情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の業務管理システム。
【請求項3】
前記リンク情報表示手段は、1つの前記リンクメニュー情報に含まれる複数のリンク情報を前記複数のリンクグループごとに視覚的にグループ分けして表示すると共に、前記複数のリンクグループにそれぞれ対応する複数のコメントボタンを表示し、
前記コメント情報表示手段は、利用者がいずれかの前記コメントボタンを指定したときにコメント入力表示領域を表示し、
前記コメント情報生成手段は、利用者が前記コメント入力表示領域に入力したコメント文、説明文または指示文を含む前記コメント情報を生成し、当該生成したコメント情報を、前記利用者により指定されたコメントボタンに対応する前記リンクグループに関連付けて記憶することを特徴とする請求項2に記載の業務管理システム。
【請求項4】
前記登録情報記憶手段に記憶された登録情報には個々の利用者を識別するための識別情報が含まれ、
利用者から取得した識別情報と前記登録情報記憶手段に記憶された登録情報に含まれる識別情報とを比較することにより1人の利用者を特定する利用者特定手段を備え、
前記リンク情報生成手段は、生成した前記リンク情報を、前記利用者特定手段により特定された利用者の前記リンクメニュー情報に追加し、
前記リンク情報表示手段は、表示を許可する前記リンク情報を、前記利用者特定手段により特定された利用者の前記リンクメニュー情報に含まれるリンク情報に限定し、
前記コメント情報生成手段は、生成したコメント情報を、前記利用者特定手段により特定された利用者の前記リンクメニュー情報に追加し、
前記コメント情報生成手段は、表示を許可する前記コメント情報を、前記利用者特定手段により特定された利用者の前記リンクメニュー情報に含まれるコメント情報に限定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の業務管理システム。
【請求項5】
前記登録された複数の利用者のうちの一の利用者のリンクメニュー情報を、前記登録された複数の利用者のうちの他の利用者のリンクメニュー情報として複写するリンクメニュー情報複写手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の業務管理システム。
【請求項6】
前記リンクメニュー情報複写手段による前記リンクメニュー情報の複写の許否を指定する複写許否指定手段を備え、
前記リンクメニュー情報複写手段は、前記複写許否指定手段により複写が許可された前記リンクメニュー情報の複写を許し、前記複写許否指定手段により複写が禁止された前記リンクメニュー情報の複写を禁止することを特徴とする請求項5に記載の業務管理システム。
【請求項7】
前記リンクメニュー情報記憶手段に記憶された複数のリンクメニュー情報のうち複写が許可されたリンクメニュー情報のリストである複写許可リストを生成し、当該複写許可リストを表示する複写許可リスト表示手段を備えていることを特徴とする請求項6に記載の業務管理システム。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の業務管理システムとしてコンピュータを機能させるためのプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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