説明

極性または非極性の、バッカルスプレーまたはカプセル

【課題】ある種の生物学的な活性化合物は、胃または腸を経由するような投与経路より、口腔粘膜を経由してよく吸収されることが知られており、該生物学的な活性化合物と噴射剤、溶媒等の他の組成物成分との相溶性を有した組成物を提供。
【解決手段】30〜99.89%の極性溶媒、0.001〜60%の活性化合物、任意に0.1〜10%の着香剤を含む配合物Iまたは20〜85%の非極性溶媒、0.005〜50%の活性化合物、ならびに、任意に0.1〜10%の着香剤を含む配合物IIであるカプセルおよび更に50〜80%の噴射剤を含むバッカルエアロゾルスプレー。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景技術
ある種の生物学的な活性化合物は、例えば胃または腸を経由するような投与経路より、口腔粘膜を経由してよく吸収されることが知られている。しかしながら後者の経路による投与に適した調合物は独自の問題がある。例えば、該生物学的な活性化合物は、噴射剤、溶媒等の他の組成物成分と相溶性を有していなければならない。多くのこのような配合物が提供されており、例えば、ドヴォルスキー(Dvorsky)等のU.S.P 4,689,233、において、ポリエーテルアルコールの混合物に溶解した、非冠状動脈薬のニフェジピンの投与のためのソフトゼラチンカプセルを開示している。ジョーンズ等は、U.S.P 4,755,389において、ニフェジピンを含む咀嚼ハードゼラチンカプセルを開示している。ボーカン(Borkan)等はU.S.P 4,935,243に
おいて、薬剤の溶液または分散液を含む咀嚼ゼラチンカプセルを開示している。オーダ(Aouda)等はU.S.P 5,370,862において、クロッカーズ−ベッケ(Klokkers−Bethke)はU.S.P 5,370,862において、ニトログリセリン、エタノール、およびその他の成分を含む口腔粘膜投与用のニトログリセリンスプレーを開示している。チョルカ(Cholcha)のU.S.P 5,186,925において、口腔投与用のポンプスプレーが開示されている。スー(Su)はU.K. 2,082,457において、ジルソン(Silson)等はU.S.P3,155,574において、ワング(Wang)等はU.S.P 5,011,678において、およびパーネル(Parnell)はU.S.P 5,128,132において、炭化水素の噴
射剤および薬剤を含む口腔表面への投与用のエアロゾル組成物を開示している。これらの引例は、それらが投与される粘膜を通してというよりはむしろ、吸入による溶液の生物学的利用可能性を論じたものであることに留意すべきである。
【発明の開示】
【0002】
発明の概要
従って、口腔粘膜を通じて迅速に吸収され効果が迅速に開始することにより生物学的に活性な化合物を供給するため、極性または非極性溶媒を用いたバッカルエアロゾルスプレーまたはソフトバイトゼラチンカプセル(soft bit gelatin capsule)を開発した。
【0003】
医薬的に許容される非極性溶媒に溶解する薬理学的活性化合物を粘膜経由で投与するのに用いる本発明のバッカルエアロゾルスプレー組成物は、組成物の総量の質量%で、5〜80%の医薬的に許容される噴射剤、20〜85%の非極性溶媒、0.05〜50%の活性化合物を含み、適切には組成物の総量の質量%で、0.01〜10%の着香剤をさらに含む。好ましくは該組成物は、10〜85%の噴射剤、25〜89.9%の非極性溶媒、0.01〜40%の活性化合物、および1〜8%の着香剤を含み、最も適切には20〜70%の噴射剤、30〜74.75%の非極性溶媒、0.25〜35%の活性化合物、および2〜7.5%の着香剤を含む。
【0004】
医薬的に許容される極性溶媒に溶解する医薬的に活性な化合物を、粘膜経由で投与するための本発明の極性バッカルスプレー組成物は、組成物の総量の質量%で、30〜99.69%の極性溶媒、0.001〜60%の活性化合物を含み、適切には0.1〜10%の着香剤をさらに含むものである。好ましくは該組成物は、37〜98.58%の極性溶媒、0.005〜55%の活性化合物、0.5〜8%の着香剤を含み、最も適切には60.9〜97.6%の極性溶媒、0.01〜40%の活性化合物、0.75〜7.5%の着香剤を含む。
【0005】
本発明のソフトバイトゼラチンカプセルは、充填組成物に対して電荷を持つ医薬的に許容される非極性溶媒に少なくとも部分的に溶解する、医薬的に活性な化合物を粘膜経由で投与するためのものであり、該充填組成物は、組成物全量の質量%で、4〜99.99%の非極性溶媒、0〜20%の乳化剤、0.01〜80%の活性化合物を含み、ただし前記組成物が10%以下の水を含む場合、適切には、組成物全量の質量%で、0.01〜10%の着香剤をさらに含む。適切には、該ソフトバイトゼラチンカプセルは、21.5〜99.975%の非極性溶媒、0〜15%の乳化剤、0.025〜70%の活性化合物、1〜8%の着香剤を含み、最も適切には、28.5〜97.9%の非極性溶媒、0〜10%の乳化剤、0.1〜65.0%の活性化合物、2〜6%の着香剤を含む。
【0006】
本発明の咬合極性ソフトゼラチンカプセルは、医薬的に許容される極性溶媒に少なくとも部分的に溶解し、組成物の総量の質量%で、25〜99.89%の極性溶媒、0〜20%の乳化剤、0.01〜65%の活性化合物を含み、ただし前記組成物が10%以下の水を含む場合、適切には、組成物全量の質量%で、0.01〜10%の着香剤をさらに含む組成物に電荷を持つ医薬的な活性化合物を粘膜経由で投与するためのものである。適切には、該ソフトバイトゼラチンカプセルは、37〜99.95%の極性溶媒、0〜15%の乳化剤、0.025〜55%の活性化合物、1〜8%の着香剤を含み、最も適切には、44〜96.925%の非極性溶媒、0〜10%の乳化剤、0.075〜50%の活性化合物、2〜6%の着香剤を含む。
【0007】
本発明のバッカルポンプスプレー組成物は、医薬的な活性化合物を粘膜経由で投与するためのものであり、前記活性化合物は医薬的に許容される非極性溶媒に溶解し、前記組成物は、組成物の総量の質量%で、30〜99.69%の非極性溶媒、0.005〜55%の活性化合物、0.1〜10%の着香剤を含む。
【0008】
本発明の目的は、咬合カプセルから、該活性化合物またはその溶液もしくはペーストを含むスプレーの超微小液滴で粘膜を皮膜することである。
【0009】
本発明の目的はまた、同様のものを必要としているほ乳動物、好ましくはヒトに、生物学的に活性な化合物の予め決められた用量を、本方法によって、またはソフトバイトゼラチンカプセルから、投与することである。
【0010】
本発明のさらなる目的は、非極性スプレー配合物の組成物を含む密封エアロゾルスプレーコンテナー、および前記コンテナーより前記化合物を予め決められた用量を放出するのに適した計量バルブである。
【0011】
該噴射剤は、該エアロゾルバルブの活性化の後蒸発するため、溶媒と活性化合物を含む微小液滴の霧(ミスト)が形成される。
【0012】
該噴射剤は非フレオン原料であり、好ましくは炭素数3〜8の直鎖状または分岐鎖状の炭化水素である。該噴射剤は、本質的に非水溶性である。該噴射剤は、予想される一般的な使用において、コンテナーやバルブのシールにダメージを与えるような過剰な圧力ではなく、エアロゾルコンテナー内において、バルブが活性化したときにコンテナーから溶媒が噴出するのに十分な圧力を生み出すことのできるような圧力を与える。
【0013】
該非極性溶媒は、非極性炭化水素であり、好ましくは炭素数7〜18の、直鎖状または分岐状の炭化水素、脂肪酸エステル、およびトリグリセリドであり、例えばミグリオール(miglyol)である。該溶媒は、該活性化合物を溶解させなければならず、かつ該噴射剤と相溶性を持たなければならない。例えば溶媒および噴射剤は0〜40℃、1〜3気圧の範囲で単層を形成しなければならない。
【0014】
本発明の非極性エアロゾルスプレーは、密封された加圧コンテナーより投与されることを意図している。活性化ごとに該コンテナー内へ空気が入るようなポンプスプレーとは異なり、本発明のエアロゾルコンテナーは製造時に密封される。該コンテナーの中身は計量バルブの活性化によって放出され、活性化ごとに空気が侵入することを防ぐ。このようなコンテナーは商業的に入手できる。
【0015】
さらなる目的は、該スプレー配合物の組成物を含むポンプスプレーコンテナー、および前記化合物の予め決められた用量を前記コンテナーから放出するのに適した計量バルブである。
【0016】
さらなる目的は、前述の組成物を含むソフトバイトゼラチンカプセルである。該配合物は、該活性化合物を含む粘性溶液またはペーストの形態であり得る。溶液が好ましいが、該活性化合物が不溶性、または部分的にしか選択した溶媒に溶解しない場合はペースト充填物もまた使用されうる。ここで水はペースト組成物の一部を形成するための用いられるが、その10%を越えるべきではない(ここでのすべてのパーセンテージは、指示がない限り質量%である)。
【0017】
該極性または非極性溶媒は、ゼラチンシェルおよび活性化合物と相溶性を持つものが選択される。好ましくは、該溶媒は該活性化合物を溶解する。しかしながら、該活性化合物が溶解しない、またはほんのわずかしか溶解しないような他の成分も使用され、ペースト充填物を形成することがある。
【0018】
ソフトゼラチンカプセルは当業界でよく知られている。このようなカプセルは、例えばボーケン等のU.S.P.4,935,243を参照。本発明のカプセルは、咬まれることにより低粘度の溶液またはペーストが放出し、次に該活性化合物が口腔粘膜を被膜するように意図されている。典型的なカプセルは、全部を嚥下、または咬んだ後嚥下し、活性化合物を胃に運搬するが、これは最大血中濃度に達するまでに大きなラグタイムを生じるか、または該化合物が大きな初回通過効果にさらされることになる。口腔粘膜を通過して該化合物の吸収が増強されることと、初回通過効果の機会がないことから、本発明の咬合カプセルの使用により、ほとんどのラグタイムをなくし、生物学的効果の発現を促進することができる。本発明のソフトゼラチンカプセルのシェルは、例えば50〜75%のゼラ
チン、20〜30%のグリセリン、0.5〜1.5%の着色剤、5〜10%の水、および2〜10%のソルビトールを含む。
【0019】
該活性化合物は、生物学的に活性なペプチド、中枢神経系活性アミン、スルホニル尿素、抗生物質、抗真菌剤、抗ウイルス剤、睡眠誘導剤、抗喘息薬、呼吸器作用薬、制吐剤、ヒスタミンH−2レセプター拮抗薬、バルビツレート、プロスタグランジン、および中性薬剤(neutraceuticals)を含みうる。
【0020】
該活性化合物はまた、抗ヒスタミン剤、アルカロイド、ホルモン、ベンゾジアゼピン、および麻薬性鎮痛剤を含みうる。一方でこれらに限定されることはなく、これらの活性化合物は、非極性ポンプスプレー配合物とその応用に特に適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
好ましい実施形態
本発明の好ましい活性化合物は、陰イオン化された塩の形態、または医薬的に許容されるそれらの塩の遊離塩基としての形態である(エアロゾルまたはスプレー組成物に用いられ、これらはスプレー溶媒に溶解する)。これらの化合物は、有効な濃度で本発明の非極性溶媒に溶解する、または有効な濃度でペーストとして調製される。これらの濃度は、口腔粘膜を経由して該化合物の吸収が増強されるため、これらの化合物の標準的に許容される用量より少ないことがある。本発明のこのような特徴は、初回通過効果が大きい場合(40〜99.99%)に特に重要である。
【0022】
非極性スプレーのための噴射剤として、プロパン、N−ブタン、イソブタン、N−ペンタン、イソペンタン、およびネオペンタン、もしくはそれらの混合物が用いられる。N−ブタンおよびイソブタンは、単一のガスとして、好ましい噴射剤である。該噴射剤は、0.2%以下、典型的には0.1〜0.2%の水を含有することも許容される(ここでのすべてのパーセンテージは、指示がない限り質量%である)。活性化合物に悪影響を与える不純物の含有率を最小化するために、該噴射剤を合成的に製造することも好ましい。これらの不純物は、酸化剤、還元剤、ルイス酸または塩基、および水を含む。これらそれぞれの濃度は、0.1%以下であるべきであり、例外として水は0.2%までである。
【0023】
カプセル用の適切な非極性溶媒および非極性スプレーは、炭素数2〜24の脂肪酸と炭素数2〜6のエステル、炭素数7〜18の炭化水素、炭素数2〜6のアルカノイルエステル、および相当する酸のトリグリセリドを含む。カプセル充填物がペーストの場合、上記の低分子量溶媒の代わりに、他の液状成分が用いられる。これらは大豆油、コーン油、他の植物性油を含む。
【0024】
該極性カプセルまたはスプレー用の溶媒として、分子量400〜1000(好ましくは400〜600)の低分子量のポリエチレングリコール(PEG)、低分子量の(炭素数2〜8の)モノおよびポリオール、ならびに炭素数7〜18の直鎖状または分岐状の炭化水素のアルコール、グリセリンもまた用いられ、水も該スプレーに用いられるが、カプセルの場合限られた量だけである。
【0025】
ゼラチンシェルを形成するのに用いられるいくつかのグリセリンおよび水は、シェルを重合する間に、該シェルから充填物へ移転することが予想される。同様に、重合中やカプセルの貯蔵期間中でさえも、該充填物から該シェルへの移転が起こりうる。それゆえに、ここで与えられる値は、調整された組成物としてであり、本発明の範囲内で多少の変更は生じうる。
【0026】
好ましい着香剤は、合成または天然の、ペパーミント油、スペアミント油、フルーツフレーバー、甘味料(砂糖、アスパルテーム、サッカリン等)、およびそれらの混合物である。
【0027】
該活性物質は、サイクロスポリン、サーモレリン(sermorelin)、オクトレオチド酢酸塩(Octreotide acetate)、カルシトニン−サーモン(calcitonin−salmon)、インスリンリスプロ(insulin lispro)、スマトリプタンコハク酸塩(sumatriptan succinate)、クロゼピン(clozepine)、サイクロベンザプリン(cyclobenzaprine)、デキサフェンフルラミン塩酸塩(dexfenfluramine hydrochloride)、グリブリド、ジドブジン(zidovudine)、エリスロマイシン、シプロフロキサシン(ciprofloxacin)、オンダンセトロン(odansetron)塩酸塩、ジメンヒドリネート、シメチジン塩酸塩、ファモチジン、フ
ェニトインナトリウム、フェニトイン、カルボプロストスロメタミン(carboprost thromethamine)、カルボプロスト、カルニチン、吉草根、エキヌス上目、ジフェンヒドラミン塩酸塩、イソプロテレノール塩酸塩、テルブタリン硫酸塩、テルブタリン、テオフィリン、アルブテロール硫酸塩等である。
【0028】
本発明の配合物は、活性化合物または医薬的に許容されるそれらの塩を含む。“医薬的に許容される塩”という意味は、有機および無機の酸または塩基を含む、医薬的に許容される非毒性の酸または塩基から調製された塩である。
【0029】
本発明の活性化合物が酸性の場合、塩は医薬的に許容される非毒性の塩基から調製されうる。全ての安定な無機塩基の形態から誘導された塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛等を含む。好ましくは、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、およびナトリウムの塩である。医薬的に許容される非毒性の有機塩基から誘導された塩は、第一、第二、第三アミン、自然発生的に置換されたアミンを含む置換されたアミン、環状アミン、およびアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジ
ン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、イソプロピルアミン、リジン、メチル−グルコサミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン等のような塩基性イオン交換樹脂を含む。
【0030】
本発明の活性化合物が塩基性の場合、塩は医薬的に許容される非毒性の酸より調製されうる。このような酸は、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタン−スルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモイック(pamoic)、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸等を含む。好ましくは、クエン酸、臭酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、および酒石酸である。
【0031】
ここで、治療方法の考察においては、活性化合物への引用は、医薬的に許容されるそれらの塩も含む。ある種の調合物は次に述べる通りであるが、それらを必要としている哺乳動物またはヒトへの実際の投与量は治療を行っている医師によって決定されるであろう。
【0032】
本発明は、下記の実施例を参照することによってさらに明らかになるが、これらは説明するためであり、それにより限定されることはない。
【0033】
F.オクトレオチド酢酸塩(サンドスタチン*)リンガルスプレー
【0034】
【表1】

【0035】
G.カルシトニン−サーモンリンガルスプレー
【0036】
【表2】

【0037】
H.インスリンリスプロリンガルスプレー
【0038】
【表3】

【0039】
実施例2
中枢神経系活性アミンおよびそれらの塩:
トリサイクリックアミン、GABA類似体、チアジド、フェノチアジン誘導体、セロトニン拮抗薬、およびセロトニン再吸収阻害剤を含む(ただしこれらに限定されない)
A.スマトリプタンコハク酸塩リンガルスプレー
【0040】
【表4】

【0041】
B.スマトリプタンコハク酸塩咬合カプセル
【0042】
【表5】

【0043】
C.クロゼピンリンガルスプレー
【0044】
【表6】

【0045】
D.噴射剤を含むクロゼピン非極性リンガルスプレー
【0046】
【表7】

【0047】
E.噴射剤を含まないクロゼピン非極性リンガルスプレー
【0048】
【表8】

【0049】
F.シクロベンザプリン非極性リンガルスプレー
【0050】
【表9】

【0051】
G.デキサフェンフルラミン塩酸塩(dexfenfluramine hydrochloride)リンガルスプレー
【0052】
【表10】

【0053】
実施例3
スルホニル尿素
A.グリブリドリンガルスプレー
【0054】
【表11】

【0055】
B.グリブリド非極性咬合カプセル
【0056】
【表12】

【0057】
実施例4
抗生物質、抗真菌剤、および抗ウイルス剤
A.ジドブジン(正式には、アジドチミジン(AZT)(レトロウイルス)という)非極性リンガルスプレー
【0058】
【表13】

【0059】
B.エリスロマイシン咬合カプセル
【0060】
【表14】

【0061】
C.シプロフロキサシン塩酸塩(ciprofloxacin hydrochloride)咬合カプセル
【0062】
【表15】

【0063】
D.ジドブジン(正式にはアジドチミジン(AZT)(レトロウイルス)という)リンガルスプレー
【0064】
【表16】

【0065】
実施例5
制吐剤
A.オンダンセトロン塩酸塩リンガルスプレー
【0066】
【表17】

【0067】
B.ジメンヒドリネート咬合カプセル
【0068】
【表18】

【0069】
C.ジメンヒドリネート極性リンガルスプレー
【0070】
【表19】

【0071】
実施例6
ヒスタミンH−2受容体拮抗薬
A.シメチジン塩酸塩咬合カプセル
【0072】
【表20】

【0073】
B.ファモチジンリンガルスプレー
【0074】
【表21】

【0075】
C.ファモチジン非極性リンガルスプレー
【0076】
【表22】

【0077】
実施例7
バルビツレート
A.フェニトインナトリウムリンガルスプレー
【0078】
【表23】

【0079】
B.フェニトイン非極性リンガルスプレー
【0080】
【表24】

【0081】
実施例8
プロスタグランジン
A.カルボプロストスロメタミンリンガルスプレー
【0082】
【表25】

【0083】
B.カルボプロスト非極性リンガルスプレー
【0084】
【表26】

【0085】
実施例9
中性薬剤
A.咬合カプセルとしてのカルニチン(内容物はペーストである)
【0086】
【表27】

【0087】
B.リンガルスプレーとしての吉草根
【0088】
【表28】

【0089】
B.咬合カプセルとしてのエキヌス上目
【0090】
【表29】

【0091】
B.成分の混合
【0092】
【表30】

【0093】
実施例10
睡眠誘導剤(または中枢神経系活性アミン)
A.ジフェンヒドラミン塩酸塩リンガルスプレー
【0094】
【表31】

【0095】
実施例11
抗喘息気管支拡張薬
A.極性リンガルスプレーとしてのイソプロテレノール塩酸塩
【0096】
【表32】

【0097】
B.極性リンガルスプレーとしてのテルブタリン硫酸塩
【0098】
【表33】

【0099】
C.非極性リンガルスプレーとしてのテルブタリン
【0100】
【表34】

【0101】
D.テオフィリン極性咬合カプセル
【0102】
【表35】

【0103】
E.極性リンガルスプレーとしてのアルブテロール硫酸塩
【0104】
【表36】

【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本図面は、ほ乳類系における、薬理学的活性物質の吸収および経過のルートを模式的に示したものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬理学的な活性化合物を粘膜経由で投与するためのバッカルエアロゾルスプレー組成物であって、
前記活性化合物が医薬的に許容される極性溶媒に溶解する場合、前記組成物は、組成物の総量に対して、水性極性溶媒30〜99.69質量%、および活性化合物0.001〜60質量%を含み、ならびに
前記活性化合物が医薬的に許容される非極性溶媒に溶解する場合、前記組成物は、組成物の総量に対して、直鎖状または分岐鎖状の炭素数3〜8の炭化水素からなる群より選択される医薬的に許容される噴射剤5〜80質量%、非極性溶媒20〜85質量%、活性化合物0.05〜50質量%を含み、
該活性化合物は、生物学的に活性なペプチド、中枢神経系活性アミン、スルホニル尿素、抗生物質、抗真菌剤、抗ウイルス剤、睡眠誘導剤、抗喘息薬、気管支拡張薬、制吐剤、ヒスタミンH−2受容体拮抗薬、バルビツレート、プロスタグランジン、抗喘息薬、気管支拡張薬、および中性薬剤よりなる群より選択されるものである、バッカルエアロゾルスプレー組成物。
【請求項2】
組成物の総量に対して、着香剤0.1〜10質量%をさらに含む請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
極性溶媒37〜98.58質量%、活性化合物0.0005〜55質量%、着香剤0.5〜8質量%を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
極性溶媒60.9〜97.06質量%、活性化合物0.01〜40質量%、および着香剤0.75〜7.5質量%を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
該極性溶媒は、分子量400〜1000の低分子量ポリエチレングリコール(PEG)、炭素数2〜8のモノおよびポリアルコール、ならびに炭素数7〜18の直鎖状または分岐鎖状の炭化水素のアルコールからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
該溶媒は水性ポリエチレングリコールである、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
該溶媒は水性エタノールを含む請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
該活性化合物は、サイクロスポリン、クロゼピン、ジドブジン、エリスロマイシン、オンダンセトロン、シメチジン、フェニトイン、カルボプロスト、テロメタミン、吉草根、およびイソプロテレノールの、それぞれイオン化されていない形態、または医薬的に許容される塩からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
該着香剤は、合成または天然のペパーミント油、スペアミント油、柑橘油、フルーツフレーバー、甘味料、およびそれらの組合わせからなる群より選択される、請求項2に記載の組成物。
【請求項10】
配合が、極性溶媒75〜85質量%、サイクロスポリン15〜25質量%、および着香剤0.1〜5質量%である、請求項2に記載の組成物。
【請求項11】
配合が、極性溶媒75〜84質量%、オンダンセトロン塩酸塩2.5〜15質量%、および着香剤1〜10質量%である、請求項2に記載の組成物。
【請求項12】
薬理学的な活性化合物を必要としている哺乳動物に、請求項1に記載の組成物を前記哺乳動物の口腔粘膜にスプレーすることによって、薬理学的な活性化合物を投与する方法。
【請求項13】
投与されるスプレーの量が予め決定されている、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
噴射剤10〜25質量%、非極性溶媒25〜89.95質量%、活性化合物0.1〜40質量%、および着香剤1〜8質量%を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
噴射剤20〜70質量%、非極性溶媒30〜74.75質量%、活性化合物0.25〜35質量%、および着香剤2〜7.5質量%を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
該噴射剤はプロパン、N−ブタン、イソブタン、N−ペンタン、イソペンタン、もしくはネオペンタン、またはそれらの混合物である請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
該噴射剤はN−ブタンまたはイソブタンであり、水の含量が0.2質量%以下であり、酸化剤、還元剤、およびルイス酸または塩基の含量が0.1質量%以下である、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
該溶媒は、炭素数2〜24の脂肪酸の炭素数2〜6のエステル、直鎖状または分岐鎖状の炭素数7〜18の炭化水素、炭素数2〜6のアルカノイルエステル、および相当する酸のトリグリセリドからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
該溶媒はミグリオールである、請求項1に記載の組成物。
【請求項20】
噴射剤15〜80質量%、非極性溶媒20〜85質量%、クロゼピン0.5〜30質量%、および着香剤1〜5質量%を含む配合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
配合が噴射剤15〜80質量%、非極性溶媒20〜85質量%、ジドブジン25〜35質量%、および着香剤0.1〜5質量%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項22】
配合が、噴射剤5〜60質量%、非極性溶媒15〜98.5質量%、カルボプロスト0.05〜5質量%、および着香剤0.1〜10質量%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項23】
配合が、噴射剤5〜60質量%、非極性溶媒20〜94.8質量%、テルブタリン0.5〜6質量%、および着香剤0.01〜10%質量である、請求項1に記載の組成物。
【請求項24】
薬理学的な活性化合物を粘膜経由で投与するための、ソフトバイトゼラチンカプセルであって、前記活性化合物は、医薬的に許容される極性溶媒に少なくとも部分的に可溶であって、充填組成物中に充填されており、該充填組成物は、その総量に対して、極性溶媒25〜99.89質量%、乳化剤0〜20質量%、および活性化合物0.01〜65質量%を含み、および前記活性化合物は、医薬的に許容される非極性溶媒に少なくとも部分的に可溶であって、充填組成物中に充填されており、該充填組成物は、その総量に対して、非極性溶媒4〜99.99質量%、乳化剤0〜20質量%、および活性化合物0.01〜80%質量を含み、
該活性化合物は、生物学的に活性なペプチド、中枢神経系活性アミン、スルホニル尿素、抗生物質、抗真菌剤、抗ウイルス剤、睡眠誘導剤、抗喘息剤、気管支拡張薬、制吐剤、ヒスタミンH−2受容体拮抗薬、バルビツレート、プロスタグランジン、および中性薬剤からなる群より選択されるものであり、ただし該組成物は10%以下の水を含むものである、ソフトバイトゼラチンカプセル。
【請求項25】
該活性組成物は、サイクロスポリン、クロゼピン、グリブリド、エリスロマイシン、オンダンセトロン、シメチジン、フェニトイン、カルボプロスト テロメタミン、および吉草根の、それぞれイオン化されていない形態、または医薬的に許容される塩からなる群より選択される、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
該活性化合物は、イオン化されていない形態、または医薬的に許容されるそれらの塩の遊離塩基として存在する、請求項24に記載のカプセル。
【請求項27】
該着香剤は、合成または天然のペパーミント油、スペアミント油、柑橘油、フルーツフレーバー、または甘味料およびそれらの組合わせである請求項24に記載のカプセル。
【請求項28】
該充填組成物に対して、0.1〜10質量%の着香剤をさらに含む、請求項24に記載のカプセル。
【請求項29】
該充填組成物として、極性溶媒37〜98.95質量%、乳化剤0〜15質量%、活性化合物0.025〜55質量%、および着香剤1〜8質量%を含む、請求項24に記載のソフトバイトゼラチンカプセル。
【請求項30】
該充填組成物として、極性溶媒44〜96.925質量%、乳化剤0〜10質量%、活性化合物0.075〜50質量%、および着香剤2〜6質量%を含む、請求項24に記載のソフトバイトゼラチンカプセル。
【請求項31】
該溶媒は、分子量400〜1000の低分子量ポリエチレングリコール(PEG)、炭素数2〜8のモノおよびポリアルコール、ならびに炭素数7〜18の直鎖状または分岐鎖状の炭化水素のアルコールからなる群より選択される、請求項24に記載のカプセル。
【請求項32】
該溶媒は、分子量400〜600の低分子量ポリエチレングリコール(PEG)より選択される、請求項24に記載のカプセル。
【請求項33】
非極性溶媒21.5〜99.975質量%、乳化剤0〜15質量%、活性化合物0.025〜70質量%、および着香剤1〜8質量%を含む請求項24に記載のカプセル。
【請求項34】
非極性溶媒28.5〜97.9質量%、乳化剤0〜10質量%、活性化合物0.1〜65質量%、および着香剤2〜6質量%を含む、請求項24に記載のカプセル。
【請求項35】
該溶媒は、炭素数2〜24の脂肪酸の炭素数2〜6のエステル、直鎖状または分岐鎖状の炭素数7〜18の炭化水素、および炭素数2〜6のアルカノイルエステル、および相当する酸のトリグリセリドからなる群より選択される、請求項24に記載のカプセル。
【請求項36】
該充填組成物の配合として、極性溶媒75〜99質量%、乳化剤0〜20質量%、サイクロスポリン15〜25質量%、および0.1〜6質量%の着香剤である、請求項24に記載のカプセル。
【請求項37】
該充填組成物の配合として、極性溶媒25〜99.89質量%、乳化剤0〜20質量%、スマトリプタンコハク酸塩0.01〜5質量%、および着香剤0.1〜10質量%を含む、請求項24に記載のカプセル。
【請求項38】
該充填組成物の配合として、極性溶媒30〜89質量%、乳化剤0〜20質量%、シメチジン塩酸塩10〜60質量%、および着香剤1〜10質量%を含む、請求項24に記載のカプセル。
【請求項39】
該充填組成物の配合として、極性溶媒60〜98.5質量%、乳化剤0〜20質量%、ジメンヒドリネート0.5〜30質量%、着香剤1〜10質量%を含む、請求項24に記載のカプセル。
【請求項40】
該充填組成物の配合として、極性溶媒45〜94.9質量%、乳化剤0〜20質量%、テオフィリン5.0〜50質量%、および着香剤0.5〜5質量%を含む、請求項24に記載のカプセル。
【請求項41】
該充填組成物の配合として、極性溶媒7.5〜99.8質量%、乳化剤0〜20質量%、カルニチンフマル酸塩6〜80質量%、および着香剤1〜10質量%を含む、請求項24に記載のカプセル。
【請求項42】
薬理学的な活性化合物を粘膜経由で投与するためのバッカルポンプスプレー組成物であって、
前記活性化合物が医薬的に許容される非極性溶媒に溶解する場合、前記組成物は、組成物の総量に対して、非極性溶媒30〜99.69質量%、活性化合物0.005〜55質量%、および着香剤0.1〜10質量%を含み、
該活性化合物は、生物学的に活性なペプチド、中枢神経系活性アミン、スルホニル尿素、抗生物質、抗真菌剤、抗ウイルス剤、睡眠誘導剤、抗喘息薬、気管支拡張薬、制吐剤、ヒスタミンH−2受容体拮抗薬、バルビツレート、プロスタグランジン、および中性薬剤よりなる群より選択されるものである、バッカルポンプスプレー組成物。
【請求項43】
薬理学的な活性化合物を粘膜経由で投与するためのバッカルポンプスプレー組成物であって、
前記活性化合物は、組成物の総量に対して、非極性溶媒30〜99.69質量%、活性化合物0.005〜55質量%、および着香剤0.1〜10質量%を含み、
該活性化合物は、抗ヒスタミン剤、アルカロイド、ホルモン、ベンゾジアゼピン、および麻薬性鎮痛剤からなる群より選択される、バッカルポンプスプレー組成物。

【図1】
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【公開番号】特開2009−79060(P2009−79060A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−266598(P2008−266598)
【出願日】平成20年10月15日(2008.10.15)
【分割の表示】特願2000−513555(P2000−513555)の分割
【原出願日】平成9年10月1日(1997.10.1)
【出願人】(500155844)ノバデル ファーマ インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】