説明

極端紫外光光源装置および極端紫外光発生方法

【課題】放電チャンネルの位置を画定可能とし、放電チャンネルにおける高温プラズマ原料の密度を適宜設定できるようにし、また、ロングパルス化を可能するとすること。
【解決手段】高温プラズマ原料21に第1のエネルギービーム23を照射して気化させる。気化した原料が放電領域に到達したとき、電極11,12間にパルス電力を印加するとともに第2のエネルギービーム24を照射する。これにより、プラズマが加熱励起されてEUV放射が行われる。放射されたEUV放射はEUV集光鏡2により集光され取り出される。第1、第2のレーザビーム23,24を照射しているので、高温プラズマ原料の空間密度分布を所定の分布に設定するとともに、放電チャンネルの位置を画定することが可能となる。また、放電経路にイオン密度が極端紫外光放射条件におけるイオン密度にほぼ等しい原料ガスを供給することで、EUV放射のロングパルス化が可能となる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器と、この容器内に極端紫外光を放射させるための、液体または固体の原料を供給する原料供給手段と、
第1のエネルギービームを上記原料に照射して当該原料を気化する第1のエネルギービーム照射手段と、気化された上記原料を放電により上記容器内で加熱励起し高温プラズマを発生させるための、所定距離だけ離間した一対の電極と、電極にパルス電力を供給するパルス電力供給手段と、
上記一対の電極による放電の放電領域内で生成された上記高温プラズマから放射される極端紫外光を集光する集光光学手段と、上記集光される極端紫外光を取り出す極端紫外光取出部とを有する極端紫外光光源装置において、
上記極端紫外光光源装置は、更に、電力が印加された電極間に第2のエネルギービームを照射することにより、上記放電領域内で放電を始動し、かつ、放電領域の所定の位置に放電経路を画定する第2のエネルギービーム照射手段を有し、
上記第1のエネルギービーム照射手段は、上記放電領域を除く空間であって、上記気化された原料が放電領域に到達できる空間内に供給された原料に対して、第1のエネルギービームを照射する
ことを特徴とする極端紫外光光源装置。
【請求項2】
容器と、この容器内に極端紫外光を放射させるための、液体または固体の原料を供給する原料供給手段と、
第1のエネルギービームを上記原料に照射して当該原料を気化する第1のエネルギービーム照射手段と、気化された上記原料を放電により上記容器内で加熱励起し高温プラズマを発生させるための、所定距離だけ離間した一対の電極と、電極に1μs以上のパルス電力を供給するパルス電力供給手段と、
上記一対の電極による放電の放電領域内で生成された上記高温プラズマから放射される極端紫外光を集光する集光光学手段と、上記集光される極端紫外光を取り出す極端紫外光取出部とを有する極端紫外光光源装置において、
上記極端紫外光光源装置は、更に、電力が印加された電極間に第2のエネルギービームを照射することにより、上記放電領域内で放電を始動し、かつ、放電領域の所定の位置に放電経路を画定する第2のエネルギービーム照射手段を有し、
上記第1のエネルギービーム照射手段は、上記放電経路外の空間であって、気化された原料が放電経路に到達できる空間内に配置された原料に、第1のエネルギービームを照射し、上記電極間に放電経路が画定された後、上記放電経路に、イオン密度が極端紫外光放射条件におけるイオン密度にほぼ等しい原料ガスを供給する
ことを特徴とする極端紫外光光源装置。
【請求項3】
上記第1のエネルギービーム照射手段と第2のエネルギービーム照射手段は、空間密度分布が所定の分布である気化した原料の少なくとも一部が放電領域に到達したタイミングで、放電領域で発生した放電の放電電流が所定の閾値以上であるように、各々の動作タイミングが設定されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の極端紫外光光源装置。
【請求項4】
上記原料供給手段による原料供給は、上記原料をドロップレット状にして重力方向に滴下することより行われる
ことを特徴とする請求項1,2もしくは請求項3に記載の極端紫外光光源装置。
【請求項5】
上記原料供給手段による原料供給は、上記原料を線状原料として、当該線状原料を連続的に移動することにより行われる
ことを特徴とする請求項1,2もしくは請求項3に記載の極端紫外光光源装置。
【請求項6】
上記原料供給手段は原料供給円盤を備え、
上記原料供給手段による原料供給は、上記原料を液体原料として、当該液体原料を上記原料供給円盤に供給し、上記液体原料が供給された原料供給円盤を回転させて上記原料供給円盤の液体原料の供給部をエネルギービームの照射位置まで移動させることにより行われる
ことを特徴とする請求項1,2もしくは請求項3に記載の極端紫外光光源装置。
【請求項7】
上記原料供給手段はキャピラリーを備え、
上記原料供給手段による原料供給は、上記原料を液体原料として、当該液体原料を上記キャピラリーを介してエネルギービームの照射位置に供給することにより行われる
ことを特徴とする請求項1,2もしくは請求項3に記載の極端紫外光光源装置。
【請求項8】
上記原料のエネルギービーム照射位置に管状ノズルを設け、
エネルギービームの照射により気化した原料の少なくとも一部が上記管状ノズルより噴出する
ことを特徴とする請求項1,2もしくは請求項3に記載の極端紫外光光源装置。
【請求項9】
上記管状ノズルの内部の一部に狭窄部を設けた
ことを特徴とする請求項8記載の極端紫外光光源装置。
【請求項10】
上記放電領域に対して、上記一対の電極間で発生する放電方向と略平行に磁場を印加する磁場印加手段を更に設けた
ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8もしくは請求項9に記載の極端紫外光光源装置。
【請求項11】
上記一対の電極は円盤状の電極であり、電極表面における放電発生位置が変化するように回転駆動されている
ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9もしくは請求項10に記載の極端紫外光光源装置。
【請求項12】
上記円盤状である一対の電極は、両電極の周縁部のエッジ部分が、所定距離だけ離間して互いに向かい合うように配置されている
ことを特徴とする請求項11に記載の極端紫外光光源装置。
【請求項13】
上記エネルギービームがレーザビームである
ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11もしくは請求項12に記載の極端紫外光光源装置。
【請求項14】
内部に一対の電極を含む容器内に供給される極端紫外光を放射させるための液体または固体の原料に第1のエネルギービームを照射して気化し、気化された上記原料を上記一対の電極による放電により加熱励起して高温プラズマを生成して極端紫外光を発生させる極端紫外光発生方法において、
上記第1のエネルギービームは、上記放電領域を除く空間であって、上記気化された原料が放電領域に到達できる空間内に供給された原料に対して照射されるものであり、
放電領域に照射される第2のエネルギービームにより、上記一対の電極による放電の放電領域内で放電が始動され、かつ、放電領域の所定の位置に放電経路が画定される
ことを特徴とする極端紫外光発生方法。
【請求項15】
内部に一対の電極を含む容器内に供給される極端紫外光を放射させるための液体または固体の原料に第1のエネルギービームを照射して気化し、気化された上記原料を上記一対の電極による放電により加熱励起して高温プラズマを生成して極端紫外光を発生させる極端紫外光発生方法において、
上記第1のエネルギービームは、上記放電領域を除く空間であって、上記気化された原料が放電領域に到達できる空間内に供給された原料に対して照射されるものであり、
放電領域に照射される第2のエネルギービームにより、上記一対の電極による放電の放電領域内で放電が始動され、かつ、放電領域の所定の位置に放電経路を画定し、
上記電極間に放電経路が画定された後、上記第1のエネルギービームにより、上記放電経路に、イオン密度が極端紫外光放射条件におけるイオン密度にほぼ等しい原料ガスを供給し、
放電により、上記原料ガスを極端紫外光放射条件を満たす温度まで加熱し、連続的に200ns以上の極端紫外光を発生させる
ことを特徴とする極端紫外光発生方法。
【請求項16】
空間密度分布が所定の分布である気化した原料の少なくとも一部が放電領域に到達したタイミングで、放電領域で発生した放電の放電電流が所定の閾値以上であるように、第1のエネルギービームと第2のエネルギービームの照射タイミングがそれぞれ設定されている
ことを特徴とする請求項14または請求項15に記載の極端紫外光発生方法。
【請求項17】
放電開始タイミングの時間データと放電電流が所定の閾値に到達するタイミングの時間データを取得し、両時間データに基づき、第1のエネルギービームと第2のエネルギービームの照射タイミングを修正する
ことを特徴とする請求項16に記載の極端紫外光発生方法。
【請求項18】
上記のように照射タイミングが設定された第1のエネルギービームと第2のエネルギービームの照射に先んじて、第1のエネルギービームを上記原料に1回以上照射する
ことを特徴とする請求項14,15,16または請求項17に記載の極端紫外光発生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【公開番号】特開2008−270149(P2008−270149A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−257439(P2007−257439)
【出願日】平成19年10月1日(2007.10.1)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成19年度新エネルギー・産業技術総合開発機構「極端紫外線(EUV)露光システムの基盤技術開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(304021417)国立大学法人東京工業大学 (1,821)
【出願人】(000102212)ウシオ電機株式会社 (1,414)
【Fターム(参考)】