構成情報管理装置、構成情報管理プログラム及び構成情報管理方法
【課題】統合処理負荷を軽減することを課題とする。
【解決手段】FCMDB10は、同一CIに関わる属性情報を統合する場合に、属性情報14bに記憶された属性情報と統合される属性情報とが一致するか比較する。この結果、FCMDB10は、属性情報14bに記憶された属性情報と統合される属性情報とが一致する場合には、属性管理情報14aに統合した同一CIに関わる属性情報同士が一致していることを示す情報を格納する。また、FCMDB10は、属性情報の統合を行うキーとなる属性情報の変更を受け付けると、属性管理情報14aに記憶された情報を参照する。そして、FCMDB10は、変更後のキーとなる属性情報が同一構成要素内で一致している場合には、該構成要素について属性情報14bの属性情報を維持し、変更後のキーとなる属性情報が一致しない場合には、変更後のキーを基に各構成要素の属性情報を統合して属性情報記憶部に登録する。
【解決手段】FCMDB10は、同一CIに関わる属性情報を統合する場合に、属性情報14bに記憶された属性情報と統合される属性情報とが一致するか比較する。この結果、FCMDB10は、属性情報14bに記憶された属性情報と統合される属性情報とが一致する場合には、属性管理情報14aに統合した同一CIに関わる属性情報同士が一致していることを示す情報を格納する。また、FCMDB10は、属性情報の統合を行うキーとなる属性情報の変更を受け付けると、属性管理情報14aに記憶された情報を参照する。そして、FCMDB10は、変更後のキーとなる属性情報が同一構成要素内で一致している場合には、該構成要素について属性情報14bの属性情報を維持し、変更後のキーとなる属性情報が一致しない場合には、変更後のキーを基に各構成要素の属性情報を統合して属性情報記憶部に登録する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構成情報管理装置、構成情報管理プログラム及び構成情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ハードウェア、ソフトウェア、データなどを外部のデータセンターなどで一括管理するクラウドコンピューティングが知られている。例えば、クラウドコンピューティングとしては、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)やIaaS(Infrastructure as a Service)などがある。
【0003】
そして、上述したクラウドコンピューティングを用いてユーザにサービスを提供する企業では、異業種のデータをデータセンターなどで管理する手法として、FCMDB(Federated Configuration Management Database)の導入を進めている。FCMDBとは、ITIL(Information Technology Infrastructure Library)で提案されているCMDBを用いて、複数の異種DBを仮想的に統合し、複数システムのシームレスな連携が可能となる技術である。
【0004】
例えば、FCMDBは、図15に示すように、構成情報を管理する構成情報管理システムとサービスを管理するサービス管理システムとのそれぞれに記憶される構成要素(CI:Configuration Item)を示す構成要素情報を仮想的に統合して管理する。ここで、仮想統合される各データベースのことをMDR(Management Data Repository)と呼ぶ。
【0005】
各MDRは、例えば、ITシステム内に存在する機器等の構成に関する属性情報を構成種別毎に管理する。更に、各MDRは、管理するデータの構成種別及びデータ量が異なり、自装置のローカルIDに対応付けて属性情報等の各種情報を管理している。
【0006】
ここで、FCMDBが実行する統合処理について具体的に説明する。FCMDBは、名寄せのキーとなる属性情報であるIProp(Identifying Property:識別用属性)の指定を受け付け、指定された名寄せのキーとなる属性情報に基づいて、複数のMDRに分散して管理される同一対象の情報を統合するリコンサイル処理を実行する。
【0007】
また、リコンサイル処理を実行してFCMDBに登録されたCIに対して、IPropを変更して再度リコンサイル処理を実行する場合がある。このような場合には、一度FCMDBのデータを全削除し、新たなIPropを設定して、新たなIPropに基づいてリコンサイル処理を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−258733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、IPropを変更して再度リコンサイル処理を実行する際に上述の方式では、FCMDBのデータを全削除し、新たなIPropに基づいて統合処理を実行するので、統合処理における処理負荷が大きい。
【0010】
一つの側面では、統合処理における処理負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第一の案では、構成情報管理装置は、構成要素群のうち、属性についての第1の一致条件を満たす複数の構成要素について属性情報の統合を行って得られた、統合された属性情報を記憶し、複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性がいずれの属性かを示す情報を記憶する記憶手段を有する。また、構成情報管理装置は、第1の一致条件を満たさない構成要素は満たさない第2の一致条件に関係する全ての属性が、複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するか、記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判定する。そして、構成情報管理装置は、第2の一致条件に関係する全ての属性が、複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、統合された属性情報を、第2の条件を満たす複数の構成要素についての統合された属性情報として用いる。
【発明の効果】
【0012】
一態様においては、統合処理における処理負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、実施例1に係るFCMDBの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、属性管理情報の一例を示す図である。
【図3】図3は、属性情報の一例を示す図である。
【図4】図4は、リコンサイル処理を説明する図である。
【図5】図5は、リコンサイル処理を説明する図である。
【図6】図6は、IProp変更の例を説明する図である。
【図7】図7は、IProp変更の例を説明する図である。
【図8】図8は、IProp追加の例を説明する図である。
【図9】図9は、IProp削除の例を説明する図である。
【図10】図10は、属性管理情報の一例を示す図である。
【図11】図11は、IProp追加の例を説明する図である。
【図12】図12は、実施例1に係るFCMDB10のテーブル更新処理動作を示すフローチャートである。
【図13】図13は、実施例1に係るFCMDB10のIProp変更後のリコンサイル処理動作を示すフローチャートである。
【図14】図14は、構成情報管理プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【図15】図15は、FCMDBを用いて、複数のDBを仮想的に統合する例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る構成情報管理装置、構成情報管理プログラム及び構成情報管理方法の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0015】
以下の実施例では、実施例1に係るFCMDBの構成および処理の流れを順に説明し、最後に実施例1による効果を説明する。
【0016】
[FCMDBの構成]
まず、最初に、図1を用いて、FCMDB10の構成を説明する。図1は、実施例1に係るFCMDBの構成を示すブロック図である。図1に示すように、このFCMDB10は、制御部13および記憶部14を有し、入力部11および出力部12に接続される。また、FCMDB10は、図示していないが、ネットワークを介してクライアント端末、MDR、他のFCMDBと接続される。以下にこれらの各部の処理を説明する。
【0017】
入力部11は、例えば、キーボードやマウス、マイクなどの入力デバイスであり、リコンサイル指示やIProp(識別用属性:Identifying Property)の変更指示などを入力に用いられる。ここでIPropとは、名寄せのキーとなる属性情報として用いられる。また、出力部12は、例えば、モニタ、ディスプレイ、タッチパネルやスピーカなどであり、リコンサイルの結果等を出力する。
【0018】
記憶部14は、制御部13による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納し、属性管理情報14aおよび属性情報14bを記憶する。属性管理情報14aは、指定されたIProp(属性)について同じ属性値を持つCIを統合する処理を行った際に、統合された各CIの全てが同じ属性値を持っていた属性はどれであるかを示す(例えば、各属性について、統合されたCIが全て同じ属性値であったならば「1」、そうでなければ「0」)。例えば、属性1をIPropに指定して統合を行ったとし、属性1の属性値がAであるCIが、CI1として統合され、属性値がBであるCIがCI2として統合され、属性値がCであるCIがCI3として統合されたとする。この場合、CI1に統合された各CIの属性1の属性値は全てA、CI2に統合された各CIの属性1の属性値は全てB、CI3に統合された各CIの属性1の属性値は全てCであるから、CI1〜3の属性1についてそれぞれ「1」が記憶される。また、CI2に統合された各CIの属性3の属性値、CI3に統合された各CIの属性2の属性値は全て共通する場合には、CI2の属性3、CI3の属性2はついて、同様に「1」が記憶される。他の属性については、統合されたCIの各属性値が共通しない場合には、それぞれ「0」が記憶される。以上をまとめると、属性管理情報14aには、図2に例示するように、各CIに対して、属性名ごとに「1:○として表示」または「0:×として表示」が対応づけられている。なお、対応する属性について属性値を持たないCIが統合された場合は、その属性は、各CIで属性値が一致しないため、「0」が対応づけられる。
【0019】
属性情報14bは、管理対象であるCIに関わる属性情報である。具体的には、属性情報14bは、各CIが有する属性値については図3に例示するような情報とすることができる。
【0020】
例えば、属性情報14bは、図3に示すように、FCMDBに登録されたCIである「Server1」の「属性名、属性値」として「Server1/@name、svr01」、「Server1/@ipaddr、192.168.0.2」を含む。また、属性情報は、「属性名、属性値」として「Server1/@macaddr、AA:BB:CC:DD:EE:FF」を含む。
【0021】
ここで、図4および図5を用いて、FCMDB10が実行するリコンサイル処理について説明する。図4および図5は、リコンサイル処理を説明する図である。なお、図4および図5の例では、「name」を名寄せのキーとなる属性情報であるIPropとして、統合する処理の例を示す。また、図4では、FCMDB10にすでに登録されているCIと新たに登録されるMDR−2のCIとを統合する処理の例を示し、図5では、FCMDB10にすでに登録されているCIと新たに登録されるMDR−3のCIとを統合する処理の例を示す。
【0022】
図4に示すように、すでにFCMDB10に登録されているCIと、新たに登録される「MDR−2」のCIとを、IPropである「name」をキーとして統合し、統合した情報を属性情報14bとして記憶部14に格納する。ここで、FCMDB10に登録されているCIと、新たに登録される「MDR−2」のCIとでは、IPropである属性名「name」の属性値と、属性名「macaddr」の属性値とが共通しており、「name」の属性値と、「macaddr」の属性値については変更されない。また、FCMDB10は、FCMDB10に登録されているCIにはなく、「MDR−2」のCIに存在する属性名「company」と属性値「Fujitsu」について、属性情報14bに追加する。
【0023】
また、図5に示すように、IPropである「name」をキーとして、すでにFCMDB10に登録されているCIと、新たに登録される「MDR−3」のCIとを、IPropである「name」をキーとして統合し、統合した情報を属性情報14bとして記憶部14に格納する。ここで、FCMDB10に登録されているCIと、新たに登録される「MDR−3」のCIとでは、属性名「macaddr」の属性値が「AA:BB:CC:DD:EE:FF」と「GG:HH:II:JJ:KK:LL」で異なる。この場合には、FCMDB10は、新たに登録するCIの属性値「GG:HH:II:JJ:KK:LL」を属性情報14bに上書きして格納する。また、FCMDB10は、FCMDB10に登録されているCIにはなく、「MDR−3」のCIに存在する属性名「os」と属性値「Windows(登録商標) Server 2008」を属性情報14bに追加して格納する。
【0024】
制御部13は、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。また、制御部13は、属性管理情報格納部13aおよびリコンサイル部13bを有する。
【0025】
属性管理情報格納部13aは、統合処理を行う場合に、属性情報14bに記憶された属性情報と統合される属性情報とが一致するか比較し、属性管理情報14aの属性欄を更新する処理を行う。具体的には、属性欄を更新する処理として、まず、属性管理情報格納部13aは、CI登録時のリコンサイル時に、FCMDB10に登録済みのCIの属性値と、新たに登録しようとするCIの属性値とを一つずつ取得する。ここで取得されるFCMDB10に登録済みのCIの属性値と登録しようとするCIの属性値とは、同一の属性名の属性値である。
【0026】
そして、属性管理情報格納部13aは、取得された各属性値の属性名について、属性管理情報14aの属性欄が「×」であるか判定する。この結果、属性管理情報格納部13aは、取得された各属性値の属性名について、属性管理情報14aの属性欄が「×」である場合には、属性欄の更新処理を行わない。つまり、FCMDB10において、属性管理情報14aの属性欄が「×」である場合には、リコンサイル前の属性値が一致しないことがあった、または、どちらかに対象となる属性が存在しないことがあったことを示している。このため、属性欄が「×」から「○」に更新されることはないので、属性管理情報14aの属性欄が「×」である場合には、属性欄の更新処理を行わず、属性欄を「×」のままにしておく。
【0027】
また、属性管理情報格納部13aは、属性欄が「○」である場合には、FCMDB10の属性情報14bに登録済みのCIの属性値と新たに登録しようとするCIの属性値とが一致するか判定する。この結果、属性管理情報格納部13aは、属性情報14bに登録済みのCIの属性値と新たに登録しようとするCIの属性値とが一致する場合には、属性管理情報14aの表中に対応する属性欄を「○」にする。また、属性管理情報格納部13aは、属性情報14bに登録済みのCIの属性値と新たに登録しようとするCIの属性値とが一致しない場合には、属性管理情報14aの表中に対応する属性欄を「×」にする。
【0028】
ここで、図5の例を用いて属性管理情報14aの属性欄を更新する処理について具体的に説明する。ここでは、FCMDB10にすでに登録されているCIと、新たに登録される「MDR−3」のCIとから、属性名「Server/@macaddr」の属性値をそれぞれ取得して比較する例について説明する。まず、属性管理情報格納部13aは、属性名「Server/@macaddr」について、属性管理情報14aの属性欄が「×」であるか「○」であるか判定する。この結果、属性管理情報格納部13aは、属性欄が「×」である場合には、属性欄の更新処理を行わず、属性名「Server/@macaddr」の属性欄を「×」のままにしておく。また、属性管理情報格納部13aは、属性欄が「○」である場合には、すでにFCMDB10に登録されているCIの属性値「AA:BB:CC:DD:EE:FF」と、新たに登録される「MDR−3」のCIの属性値「GG:HH:II:JJ:KK:LL」とを比較する。この結果、属性管理情報格納部13aは、両属性値が一致しないと判定し、属性管理情報14aの表中に対応する属性欄を「×」にする。
【0029】
リコンサイル部13bは、属性情報の統合を行うキーとなるIPropの変更を受け付けると、属性管理情報14aを参照して、以下の処理を行う。
【0030】
リコンサイル部13bは、IProp変更を受け付けると、新しいIPropが現在のIPropと比べ、条件が厳しいか判別できるか判定する。ここで、条件が厳しいか判別できない場合とは、図6および図7に例示するように、IPropが変更となった場合のことをいう。
【0031】
ここで、図6および図7を用いて、IPropを属性名「name」から属性名「macaddr」に変更した場合のリコンサイル処理を説明する。例えば、IPropを属性名「name」から属性名「macaddr」に変更した場合には、図6に示すように、新しいIPropである属性名「macaddr」の属性値に応じて、同一のCIであったものが異なるCIに分割される。また、IPropを属性名「name」から属性名「macaddr」に変更した場合には、図7に示すように、新しいIPropである属性名「macaddr」の属性値に応じて、異なるCIが一つのCIに併合されることもある。なお、統合の際には、例えば、nameはBBBに上書き更新する。このため、IPropが変更となった場合には、条件が厳しいか判別できないと判定する。
【0032】
また、リコンサイル部13bは、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しいか判別できると判定した場合には、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しいか判定する。例えば、リコンサイル部13bは、IPropがAND条件で追加された場合や、IPropのOR条件を削除された場合には、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しいと判定する。また、リコンサイル部13bは、IPropがOR条件で追加された場合や、IPropのAND条件を削除された場合には、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が緩いと判定する。
【0033】
ここで、図8および図9の例を用いて、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が緩くなる場合について説明する。図8に示すように、IPropを属性名「name」から、属性名「name」OR「macaddr」に変更した場合には、「name」か「macaddr」どちらかの属性値が共通していれば統合される。このため、図8に例示するように、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が緩くなり、異なるCIだったものが一つのCIに併合される場合がある。なお、統合の際には、例えば、nameはBBBに上書き更新する。
【0034】
また、図9に示すように、IPropを属性名「name」&「ipaddr」&「macaddr」から「name」&「ipaddr」に変更した場合には、AND条件が削除されており、条件が緩くなった。このため、図9に例示するように、「name」&「ipaddr」を満たすCIを併合し、異なるCIだったものが一つのCIに併合される場合がある。
【0035】
その後、リコンサイル部13bは、IPropの条件が厳しくなると判定した場合には、新しいIPropに対応する属性が全て「○」であるか確認する。この結果、新しいIPropに対応する属性が全て「○」である場合には、そのCIについてはリコンサイルを行わずに、属性情報14bとして記憶された既存のCIをそのまま登録する。
【0036】
ここで、図10および図11の例を用いて、IPorpの変更として、IPropが追加されてIPropの条件が厳しくなった場合のリコンサイル処理を説明する。図10は、属性管理情報の一例を示す図である。図11は、IProp追加の例を説明する図である。図10および図11の例では、FCMDB10は、元のIPropが「name」であったものが、IPropとしてさらに「macaddr」も追加された場合について説明する。
【0037】
リコンサイル部13bは、IPropが「name」&「macaddr」となった場合に、属性管理情報14aを参照し、「name」および「macaddr」の属性欄が両方とも「○」になっている場合には、該当するCIをそのまま利用する。例えば、図10の例では、CI「Server2」およびCI「Server3」の属性欄が両方とも「○」になっている。このため、FCMDB10は、図11の(1)に示すように、CI「Server2」およびCI「Server3」をそのまま利用する。
【0038】
また、リコンサイル部13bは、「name」または「macaddr」の属性欄のいずれかが「×」である場合には、IPropが「name」&「macaddr」の条件を満たすようにリコンサイルを実行する。例えば、図10の例では、CI「Sever1」の属性名「macaddr」の属性欄が「×」である。このため、図11の(2)に示すように、IPropが「name」&「macaddr」の条件を満たすようにリコンサイルを実行してCIを分割する。つまり、リコンサイル部13bは、「name」または「macaddr」の属性欄のいずれかが「×」である場合には、各MDRからデータを取得し、IPropである「name」&「macaddr」をキーとして再度統合処理を行い、統合した情報を属性情報14bとして記憶部14に格納する。
【0039】
このように、FCMDB10は、キーとなるIPropが変更されると、統合時の各属性値が一致したかを記憶した属性管理情報14aを参照し、変更後のIProp(属性)に対応する属性値がCI内で全て一致する場合には、CIをそのまま登録して、統合処理負荷を軽減する。
【0040】
[FCMDBによる処理]
次に、図12および図13を用いて、実施例1に係るFCMDB10による処理を説明する。図12は、実施例1に係るFCMDB10のテーブル更新処理動作を示すフローチャートである。図13は、実施例1に係るFCMDB10のIProp変更後のリコンサイル処理動作を示すフローチャートである。
【0041】
図12に示すように、FCMDB10は、FCMDB10に登録済みのCIの属性値と、指定されたIPropの属性値が当該登録済みのCIと同じである新たに登録しようとするCIの属性値とを一つずつ取得する(ステップS101)。ここで取得されるFCMDB10に登録済みのCIの属性値と登録しようとするCIの属性値とは、同一の属性名の属性値である。
【0042】
そして、FCMDB10は、取得された各属性値の属性名について、属性管理情報14aとして記憶されている属性欄が×であるか判定する(ステップS102)。この結果、FCMDB10は、取得された各属性値の属性名について、属性管理情報14aとして記憶されている属性欄が「×」である場合には(ステップS102肯定)、属性欄の更新処理を行わずに、ステップS106に移行する。つまり、FCMDB10において、属性管理情報14aとして記憶されている属性欄が「×」である場合には、リコンサイル前の属性値が一致しないことがあった、または、どちらかに対象となる属性が存在しないことがあったことを示している。このため、属性欄が「×」から「○」に更新されることはない。
【0043】
また、FCMDB10は、属性欄が「×」でない場合には(ステップS102否定)、FCMDB10の属性情報14bに登録済みのCIの属性値と新たに登録しようとするCIの属性値とが一致するか判定する(ステップS103)。
【0044】
この結果、FCMDB10は、属性情報14bに登録済みのCIの属性値と新たに登録しようとするCIの属性値とが一致する場合には(ステップS103肯定)、属性管理情報14aの表中に対応する属性欄を「○」にする(ステップS105)。また、FCMDB10は、属性情報14bに登録済みのCIの属性値と新たに登録しようとするCIの属性値とが一致しない場合には(ステップS103否定)、属性管理情報14aの表中に対応する属性欄を「×」にする(ステップS104)。
【0045】
その後。FCMDB10は、全ての属性値に対してテーブル更新処理を実行したか判定し(ステップS106)、全ての属性値に対してテーブル更新処理を実行していない場合には(ステップS106否定)、ステップS101に戻って処理を繰り返す。また、FCMDB10は、全ての属性値に対してテーブル更新処理を実行した場合には(ステップS106肯定)、処理を終了する。
【0046】
次に、図13を用いて、FCMDB10のIProp変更後のリコンサイル処理動作を説明する。図13に示すように、FCMDB10は、IProp変更を受け付けると(ステップS201)、新しいIPropが現在のIPropと比べ、条件が厳しいか判別できるか判定する(ステップS202)。そして、FCMDB10は、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しいか判別できない場合には(ステップS202否定)、各MDRから再度データを取得し(ステップS205)、新規登録扱いでリコンサイル処理を行う(ステップS206)。
【0047】
また、FCMDB10は、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しいか判別できる場合には(ステップS202肯定)、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しいか判定する(ステップS203)。この結果、FCMDB10は、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しくない場合には(ステップS203否定)、各MDRから再度データを取得し(ステップS205)、新規登録扱いでリコンサイル処理を行う(ステップS206)。
【0048】
また、FCMDB10は、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しい場合には(ステップS203肯定)、新しいIPropに対応する属性が全て「○」であるか判定する(ステップS204)。この結果、FCMDB10は、新しいIPropに対応する属性が全て「○」でない場合には(ステップS204否定)、各MDRから再度データを取得し(ステップS205)、新規登録扱いでリコンサイル処理を行う(ステップS206)。
【0049】
また、FCMDB10は、新しいIPropに対応する属性が全て「○」である場合には(ステップS204肯定)新たにリコンサイルを行って新規登録を行わずに、属性情報DB14bに記憶された既存のCIをそのまま登録し、処理を終了する。すなわち、例えば図2で、属性1をIPropとして統合処理がなされている場合に、IPropを属性1&属性3に変更すると、CI2については、属性1、3の双方とも、「1」が対応づけられており、統合前の各CIの属性値が一致していたことを示しているため、IPropの変更があったとしても属性情報に影響はないとして、属性情報の更新は行わない(MDRにアクセスして、統合処理を行う処理は不要)。
【0050】
[実施例1の効果]
上述してきたように、FCMDB10は、指定されたIPropについて同じ属性値を持つCIを統合する処理を行った際に、統合された各CIの全てが同じ属性値を持っていた属性名はどれであるかを示す属性管理情報14aを記憶部14に記憶する。そして、FCMDB10は、変更後のIPropに関係する全ての属性名が、各CIの全てが同じ属性値を持つ属性に対応するか、属性管理情報14aに基づいて判定する。この結果、変更後のIPropに関係する全ての属性名が、各CIの全てが同じ属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、統合された属性情報14bを、変更後のIPropを満たす複数の構成要素についての統合された属性情報14bとして用いる。このため、IPropの変更があった際に、属性管理情報14aを参照し、変更後のIpropについても各CIの属性値が一致していたことを示している場合には、IPropの変更があったとしても属性情報14bに影響はないとして、属性情報14bの更新は行わない結果、統合処理における処理負荷を軽減することが可能である。
【0051】
また、実施例1によれば、FCMDB10は、変更前IPropと変更後のIPropとを比較し、変更後のIPropが変更前IPropよりも条件が厳しくなったか判定する。この結果、条件が厳しくなったと判定し、かつ、変更後のIPropに関係する全ての属性が、各CIの全てが共通する属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、統合された属性情報14bを、変更後のIPropを満たす複数の構成要素についての統合された属性情報14bとして用いる。このため、統合の条件が緩くなったものについては、改めて統合処理を行い、統合の条件が厳しくなったものについては、統合処理における処理負荷を軽減することが可能である。
【実施例2】
【0052】
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では実施例2として本発明に含まれる他の実施例を説明する。
【0053】
(1)システム構成等
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、属性情報格納部13aとリコンサイル部13bを統合してもよい。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0054】
(2)プログラム
ところで、上記の実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図14を用いて、上記の実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図14は、構成情報管理プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【0055】
図14に示すように、構成情報管理プログラムとしてのコンピュータ600は、HDD610、RAM620、ROM630およびCPU640をバス650で接続して構成される。
【0056】
そして、ROM630には、上記の実施例と同様の機能を発揮する構成情報管理プログラム、つまり、図14に示すように、格納プログラム631および統合プログラム632が予め記憶されている。なお、プログラム631〜632については、図14に示したzyxの各構成要素と同様、適宜統合または分散してもよい。
【0057】
そして、CPU640が、これらのプログラム631〜632をROM630から読み出して実行することで、図14に示すように、各プログラム631〜632は、格納プロセス641および統合プロセス642として機能するようになる。
【0058】
また、HDD610には、図14に示すように、管理情報テーブル611および属性情報612が記憶される。そして、CPU640は、管理情報テーブル611に対してデータを登録するとともに、管理情報テーブル611から管理情報テーブル611および属性情報612を読み出してRAM620に格納し、RAM620に格納された管理情報テーブル611および属性情報612に基づいて処理を実行する。
【符号の説明】
【0059】
10 FCMDB
11 入力部
12 出力部
13 制御部
13a 属性管理情報格納部
13b リコンサイル部
14 記憶部
14a 属性管理情報
14b 属性情報
【技術分野】
【0001】
本発明は、構成情報管理装置、構成情報管理プログラム及び構成情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ハードウェア、ソフトウェア、データなどを外部のデータセンターなどで一括管理するクラウドコンピューティングが知られている。例えば、クラウドコンピューティングとしては、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)やIaaS(Infrastructure as a Service)などがある。
【0003】
そして、上述したクラウドコンピューティングを用いてユーザにサービスを提供する企業では、異業種のデータをデータセンターなどで管理する手法として、FCMDB(Federated Configuration Management Database)の導入を進めている。FCMDBとは、ITIL(Information Technology Infrastructure Library)で提案されているCMDBを用いて、複数の異種DBを仮想的に統合し、複数システムのシームレスな連携が可能となる技術である。
【0004】
例えば、FCMDBは、図15に示すように、構成情報を管理する構成情報管理システムとサービスを管理するサービス管理システムとのそれぞれに記憶される構成要素(CI:Configuration Item)を示す構成要素情報を仮想的に統合して管理する。ここで、仮想統合される各データベースのことをMDR(Management Data Repository)と呼ぶ。
【0005】
各MDRは、例えば、ITシステム内に存在する機器等の構成に関する属性情報を構成種別毎に管理する。更に、各MDRは、管理するデータの構成種別及びデータ量が異なり、自装置のローカルIDに対応付けて属性情報等の各種情報を管理している。
【0006】
ここで、FCMDBが実行する統合処理について具体的に説明する。FCMDBは、名寄せのキーとなる属性情報であるIProp(Identifying Property:識別用属性)の指定を受け付け、指定された名寄せのキーとなる属性情報に基づいて、複数のMDRに分散して管理される同一対象の情報を統合するリコンサイル処理を実行する。
【0007】
また、リコンサイル処理を実行してFCMDBに登録されたCIに対して、IPropを変更して再度リコンサイル処理を実行する場合がある。このような場合には、一度FCMDBのデータを全削除し、新たなIPropを設定して、新たなIPropに基づいてリコンサイル処理を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−258733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、IPropを変更して再度リコンサイル処理を実行する際に上述の方式では、FCMDBのデータを全削除し、新たなIPropに基づいて統合処理を実行するので、統合処理における処理負荷が大きい。
【0010】
一つの側面では、統合処理における処理負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第一の案では、構成情報管理装置は、構成要素群のうち、属性についての第1の一致条件を満たす複数の構成要素について属性情報の統合を行って得られた、統合された属性情報を記憶し、複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性がいずれの属性かを示す情報を記憶する記憶手段を有する。また、構成情報管理装置は、第1の一致条件を満たさない構成要素は満たさない第2の一致条件に関係する全ての属性が、複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するか、記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判定する。そして、構成情報管理装置は、第2の一致条件に関係する全ての属性が、複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、統合された属性情報を、第2の条件を満たす複数の構成要素についての統合された属性情報として用いる。
【発明の効果】
【0012】
一態様においては、統合処理における処理負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、実施例1に係るFCMDBの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、属性管理情報の一例を示す図である。
【図3】図3は、属性情報の一例を示す図である。
【図4】図4は、リコンサイル処理を説明する図である。
【図5】図5は、リコンサイル処理を説明する図である。
【図6】図6は、IProp変更の例を説明する図である。
【図7】図7は、IProp変更の例を説明する図である。
【図8】図8は、IProp追加の例を説明する図である。
【図9】図9は、IProp削除の例を説明する図である。
【図10】図10は、属性管理情報の一例を示す図である。
【図11】図11は、IProp追加の例を説明する図である。
【図12】図12は、実施例1に係るFCMDB10のテーブル更新処理動作を示すフローチャートである。
【図13】図13は、実施例1に係るFCMDB10のIProp変更後のリコンサイル処理動作を示すフローチャートである。
【図14】図14は、構成情報管理プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【図15】図15は、FCMDBを用いて、複数のDBを仮想的に統合する例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る構成情報管理装置、構成情報管理プログラム及び構成情報管理方法の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0015】
以下の実施例では、実施例1に係るFCMDBの構成および処理の流れを順に説明し、最後に実施例1による効果を説明する。
【0016】
[FCMDBの構成]
まず、最初に、図1を用いて、FCMDB10の構成を説明する。図1は、実施例1に係るFCMDBの構成を示すブロック図である。図1に示すように、このFCMDB10は、制御部13および記憶部14を有し、入力部11および出力部12に接続される。また、FCMDB10は、図示していないが、ネットワークを介してクライアント端末、MDR、他のFCMDBと接続される。以下にこれらの各部の処理を説明する。
【0017】
入力部11は、例えば、キーボードやマウス、マイクなどの入力デバイスであり、リコンサイル指示やIProp(識別用属性:Identifying Property)の変更指示などを入力に用いられる。ここでIPropとは、名寄せのキーとなる属性情報として用いられる。また、出力部12は、例えば、モニタ、ディスプレイ、タッチパネルやスピーカなどであり、リコンサイルの結果等を出力する。
【0018】
記憶部14は、制御部13による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納し、属性管理情報14aおよび属性情報14bを記憶する。属性管理情報14aは、指定されたIProp(属性)について同じ属性値を持つCIを統合する処理を行った際に、統合された各CIの全てが同じ属性値を持っていた属性はどれであるかを示す(例えば、各属性について、統合されたCIが全て同じ属性値であったならば「1」、そうでなければ「0」)。例えば、属性1をIPropに指定して統合を行ったとし、属性1の属性値がAであるCIが、CI1として統合され、属性値がBであるCIがCI2として統合され、属性値がCであるCIがCI3として統合されたとする。この場合、CI1に統合された各CIの属性1の属性値は全てA、CI2に統合された各CIの属性1の属性値は全てB、CI3に統合された各CIの属性1の属性値は全てCであるから、CI1〜3の属性1についてそれぞれ「1」が記憶される。また、CI2に統合された各CIの属性3の属性値、CI3に統合された各CIの属性2の属性値は全て共通する場合には、CI2の属性3、CI3の属性2はついて、同様に「1」が記憶される。他の属性については、統合されたCIの各属性値が共通しない場合には、それぞれ「0」が記憶される。以上をまとめると、属性管理情報14aには、図2に例示するように、各CIに対して、属性名ごとに「1:○として表示」または「0:×として表示」が対応づけられている。なお、対応する属性について属性値を持たないCIが統合された場合は、その属性は、各CIで属性値が一致しないため、「0」が対応づけられる。
【0019】
属性情報14bは、管理対象であるCIに関わる属性情報である。具体的には、属性情報14bは、各CIが有する属性値については図3に例示するような情報とすることができる。
【0020】
例えば、属性情報14bは、図3に示すように、FCMDBに登録されたCIである「Server1」の「属性名、属性値」として「Server1/@name、svr01」、「Server1/@ipaddr、192.168.0.2」を含む。また、属性情報は、「属性名、属性値」として「Server1/@macaddr、AA:BB:CC:DD:EE:FF」を含む。
【0021】
ここで、図4および図5を用いて、FCMDB10が実行するリコンサイル処理について説明する。図4および図5は、リコンサイル処理を説明する図である。なお、図4および図5の例では、「name」を名寄せのキーとなる属性情報であるIPropとして、統合する処理の例を示す。また、図4では、FCMDB10にすでに登録されているCIと新たに登録されるMDR−2のCIとを統合する処理の例を示し、図5では、FCMDB10にすでに登録されているCIと新たに登録されるMDR−3のCIとを統合する処理の例を示す。
【0022】
図4に示すように、すでにFCMDB10に登録されているCIと、新たに登録される「MDR−2」のCIとを、IPropである「name」をキーとして統合し、統合した情報を属性情報14bとして記憶部14に格納する。ここで、FCMDB10に登録されているCIと、新たに登録される「MDR−2」のCIとでは、IPropである属性名「name」の属性値と、属性名「macaddr」の属性値とが共通しており、「name」の属性値と、「macaddr」の属性値については変更されない。また、FCMDB10は、FCMDB10に登録されているCIにはなく、「MDR−2」のCIに存在する属性名「company」と属性値「Fujitsu」について、属性情報14bに追加する。
【0023】
また、図5に示すように、IPropである「name」をキーとして、すでにFCMDB10に登録されているCIと、新たに登録される「MDR−3」のCIとを、IPropである「name」をキーとして統合し、統合した情報を属性情報14bとして記憶部14に格納する。ここで、FCMDB10に登録されているCIと、新たに登録される「MDR−3」のCIとでは、属性名「macaddr」の属性値が「AA:BB:CC:DD:EE:FF」と「GG:HH:II:JJ:KK:LL」で異なる。この場合には、FCMDB10は、新たに登録するCIの属性値「GG:HH:II:JJ:KK:LL」を属性情報14bに上書きして格納する。また、FCMDB10は、FCMDB10に登録されているCIにはなく、「MDR−3」のCIに存在する属性名「os」と属性値「Windows(登録商標) Server 2008」を属性情報14bに追加して格納する。
【0024】
制御部13は、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。また、制御部13は、属性管理情報格納部13aおよびリコンサイル部13bを有する。
【0025】
属性管理情報格納部13aは、統合処理を行う場合に、属性情報14bに記憶された属性情報と統合される属性情報とが一致するか比較し、属性管理情報14aの属性欄を更新する処理を行う。具体的には、属性欄を更新する処理として、まず、属性管理情報格納部13aは、CI登録時のリコンサイル時に、FCMDB10に登録済みのCIの属性値と、新たに登録しようとするCIの属性値とを一つずつ取得する。ここで取得されるFCMDB10に登録済みのCIの属性値と登録しようとするCIの属性値とは、同一の属性名の属性値である。
【0026】
そして、属性管理情報格納部13aは、取得された各属性値の属性名について、属性管理情報14aの属性欄が「×」であるか判定する。この結果、属性管理情報格納部13aは、取得された各属性値の属性名について、属性管理情報14aの属性欄が「×」である場合には、属性欄の更新処理を行わない。つまり、FCMDB10において、属性管理情報14aの属性欄が「×」である場合には、リコンサイル前の属性値が一致しないことがあった、または、どちらかに対象となる属性が存在しないことがあったことを示している。このため、属性欄が「×」から「○」に更新されることはないので、属性管理情報14aの属性欄が「×」である場合には、属性欄の更新処理を行わず、属性欄を「×」のままにしておく。
【0027】
また、属性管理情報格納部13aは、属性欄が「○」である場合には、FCMDB10の属性情報14bに登録済みのCIの属性値と新たに登録しようとするCIの属性値とが一致するか判定する。この結果、属性管理情報格納部13aは、属性情報14bに登録済みのCIの属性値と新たに登録しようとするCIの属性値とが一致する場合には、属性管理情報14aの表中に対応する属性欄を「○」にする。また、属性管理情報格納部13aは、属性情報14bに登録済みのCIの属性値と新たに登録しようとするCIの属性値とが一致しない場合には、属性管理情報14aの表中に対応する属性欄を「×」にする。
【0028】
ここで、図5の例を用いて属性管理情報14aの属性欄を更新する処理について具体的に説明する。ここでは、FCMDB10にすでに登録されているCIと、新たに登録される「MDR−3」のCIとから、属性名「Server/@macaddr」の属性値をそれぞれ取得して比較する例について説明する。まず、属性管理情報格納部13aは、属性名「Server/@macaddr」について、属性管理情報14aの属性欄が「×」であるか「○」であるか判定する。この結果、属性管理情報格納部13aは、属性欄が「×」である場合には、属性欄の更新処理を行わず、属性名「Server/@macaddr」の属性欄を「×」のままにしておく。また、属性管理情報格納部13aは、属性欄が「○」である場合には、すでにFCMDB10に登録されているCIの属性値「AA:BB:CC:DD:EE:FF」と、新たに登録される「MDR−3」のCIの属性値「GG:HH:II:JJ:KK:LL」とを比較する。この結果、属性管理情報格納部13aは、両属性値が一致しないと判定し、属性管理情報14aの表中に対応する属性欄を「×」にする。
【0029】
リコンサイル部13bは、属性情報の統合を行うキーとなるIPropの変更を受け付けると、属性管理情報14aを参照して、以下の処理を行う。
【0030】
リコンサイル部13bは、IProp変更を受け付けると、新しいIPropが現在のIPropと比べ、条件が厳しいか判別できるか判定する。ここで、条件が厳しいか判別できない場合とは、図6および図7に例示するように、IPropが変更となった場合のことをいう。
【0031】
ここで、図6および図7を用いて、IPropを属性名「name」から属性名「macaddr」に変更した場合のリコンサイル処理を説明する。例えば、IPropを属性名「name」から属性名「macaddr」に変更した場合には、図6に示すように、新しいIPropである属性名「macaddr」の属性値に応じて、同一のCIであったものが異なるCIに分割される。また、IPropを属性名「name」から属性名「macaddr」に変更した場合には、図7に示すように、新しいIPropである属性名「macaddr」の属性値に応じて、異なるCIが一つのCIに併合されることもある。なお、統合の際には、例えば、nameはBBBに上書き更新する。このため、IPropが変更となった場合には、条件が厳しいか判別できないと判定する。
【0032】
また、リコンサイル部13bは、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しいか判別できると判定した場合には、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しいか判定する。例えば、リコンサイル部13bは、IPropがAND条件で追加された場合や、IPropのOR条件を削除された場合には、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しいと判定する。また、リコンサイル部13bは、IPropがOR条件で追加された場合や、IPropのAND条件を削除された場合には、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が緩いと判定する。
【0033】
ここで、図8および図9の例を用いて、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が緩くなる場合について説明する。図8に示すように、IPropを属性名「name」から、属性名「name」OR「macaddr」に変更した場合には、「name」か「macaddr」どちらかの属性値が共通していれば統合される。このため、図8に例示するように、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が緩くなり、異なるCIだったものが一つのCIに併合される場合がある。なお、統合の際には、例えば、nameはBBBに上書き更新する。
【0034】
また、図9に示すように、IPropを属性名「name」&「ipaddr」&「macaddr」から「name」&「ipaddr」に変更した場合には、AND条件が削除されており、条件が緩くなった。このため、図9に例示するように、「name」&「ipaddr」を満たすCIを併合し、異なるCIだったものが一つのCIに併合される場合がある。
【0035】
その後、リコンサイル部13bは、IPropの条件が厳しくなると判定した場合には、新しいIPropに対応する属性が全て「○」であるか確認する。この結果、新しいIPropに対応する属性が全て「○」である場合には、そのCIについてはリコンサイルを行わずに、属性情報14bとして記憶された既存のCIをそのまま登録する。
【0036】
ここで、図10および図11の例を用いて、IPorpの変更として、IPropが追加されてIPropの条件が厳しくなった場合のリコンサイル処理を説明する。図10は、属性管理情報の一例を示す図である。図11は、IProp追加の例を説明する図である。図10および図11の例では、FCMDB10は、元のIPropが「name」であったものが、IPropとしてさらに「macaddr」も追加された場合について説明する。
【0037】
リコンサイル部13bは、IPropが「name」&「macaddr」となった場合に、属性管理情報14aを参照し、「name」および「macaddr」の属性欄が両方とも「○」になっている場合には、該当するCIをそのまま利用する。例えば、図10の例では、CI「Server2」およびCI「Server3」の属性欄が両方とも「○」になっている。このため、FCMDB10は、図11の(1)に示すように、CI「Server2」およびCI「Server3」をそのまま利用する。
【0038】
また、リコンサイル部13bは、「name」または「macaddr」の属性欄のいずれかが「×」である場合には、IPropが「name」&「macaddr」の条件を満たすようにリコンサイルを実行する。例えば、図10の例では、CI「Sever1」の属性名「macaddr」の属性欄が「×」である。このため、図11の(2)に示すように、IPropが「name」&「macaddr」の条件を満たすようにリコンサイルを実行してCIを分割する。つまり、リコンサイル部13bは、「name」または「macaddr」の属性欄のいずれかが「×」である場合には、各MDRからデータを取得し、IPropである「name」&「macaddr」をキーとして再度統合処理を行い、統合した情報を属性情報14bとして記憶部14に格納する。
【0039】
このように、FCMDB10は、キーとなるIPropが変更されると、統合時の各属性値が一致したかを記憶した属性管理情報14aを参照し、変更後のIProp(属性)に対応する属性値がCI内で全て一致する場合には、CIをそのまま登録して、統合処理負荷を軽減する。
【0040】
[FCMDBによる処理]
次に、図12および図13を用いて、実施例1に係るFCMDB10による処理を説明する。図12は、実施例1に係るFCMDB10のテーブル更新処理動作を示すフローチャートである。図13は、実施例1に係るFCMDB10のIProp変更後のリコンサイル処理動作を示すフローチャートである。
【0041】
図12に示すように、FCMDB10は、FCMDB10に登録済みのCIの属性値と、指定されたIPropの属性値が当該登録済みのCIと同じである新たに登録しようとするCIの属性値とを一つずつ取得する(ステップS101)。ここで取得されるFCMDB10に登録済みのCIの属性値と登録しようとするCIの属性値とは、同一の属性名の属性値である。
【0042】
そして、FCMDB10は、取得された各属性値の属性名について、属性管理情報14aとして記憶されている属性欄が×であるか判定する(ステップS102)。この結果、FCMDB10は、取得された各属性値の属性名について、属性管理情報14aとして記憶されている属性欄が「×」である場合には(ステップS102肯定)、属性欄の更新処理を行わずに、ステップS106に移行する。つまり、FCMDB10において、属性管理情報14aとして記憶されている属性欄が「×」である場合には、リコンサイル前の属性値が一致しないことがあった、または、どちらかに対象となる属性が存在しないことがあったことを示している。このため、属性欄が「×」から「○」に更新されることはない。
【0043】
また、FCMDB10は、属性欄が「×」でない場合には(ステップS102否定)、FCMDB10の属性情報14bに登録済みのCIの属性値と新たに登録しようとするCIの属性値とが一致するか判定する(ステップS103)。
【0044】
この結果、FCMDB10は、属性情報14bに登録済みのCIの属性値と新たに登録しようとするCIの属性値とが一致する場合には(ステップS103肯定)、属性管理情報14aの表中に対応する属性欄を「○」にする(ステップS105)。また、FCMDB10は、属性情報14bに登録済みのCIの属性値と新たに登録しようとするCIの属性値とが一致しない場合には(ステップS103否定)、属性管理情報14aの表中に対応する属性欄を「×」にする(ステップS104)。
【0045】
その後。FCMDB10は、全ての属性値に対してテーブル更新処理を実行したか判定し(ステップS106)、全ての属性値に対してテーブル更新処理を実行していない場合には(ステップS106否定)、ステップS101に戻って処理を繰り返す。また、FCMDB10は、全ての属性値に対してテーブル更新処理を実行した場合には(ステップS106肯定)、処理を終了する。
【0046】
次に、図13を用いて、FCMDB10のIProp変更後のリコンサイル処理動作を説明する。図13に示すように、FCMDB10は、IProp変更を受け付けると(ステップS201)、新しいIPropが現在のIPropと比べ、条件が厳しいか判別できるか判定する(ステップS202)。そして、FCMDB10は、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しいか判別できない場合には(ステップS202否定)、各MDRから再度データを取得し(ステップS205)、新規登録扱いでリコンサイル処理を行う(ステップS206)。
【0047】
また、FCMDB10は、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しいか判別できる場合には(ステップS202肯定)、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しいか判定する(ステップS203)。この結果、FCMDB10は、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しくない場合には(ステップS203否定)、各MDRから再度データを取得し(ステップS205)、新規登録扱いでリコンサイル処理を行う(ステップS206)。
【0048】
また、FCMDB10は、新しいIPropが現在のIPropと比べ条件が厳しい場合には(ステップS203肯定)、新しいIPropに対応する属性が全て「○」であるか判定する(ステップS204)。この結果、FCMDB10は、新しいIPropに対応する属性が全て「○」でない場合には(ステップS204否定)、各MDRから再度データを取得し(ステップS205)、新規登録扱いでリコンサイル処理を行う(ステップS206)。
【0049】
また、FCMDB10は、新しいIPropに対応する属性が全て「○」である場合には(ステップS204肯定)新たにリコンサイルを行って新規登録を行わずに、属性情報DB14bに記憶された既存のCIをそのまま登録し、処理を終了する。すなわち、例えば図2で、属性1をIPropとして統合処理がなされている場合に、IPropを属性1&属性3に変更すると、CI2については、属性1、3の双方とも、「1」が対応づけられており、統合前の各CIの属性値が一致していたことを示しているため、IPropの変更があったとしても属性情報に影響はないとして、属性情報の更新は行わない(MDRにアクセスして、統合処理を行う処理は不要)。
【0050】
[実施例1の効果]
上述してきたように、FCMDB10は、指定されたIPropについて同じ属性値を持つCIを統合する処理を行った際に、統合された各CIの全てが同じ属性値を持っていた属性名はどれであるかを示す属性管理情報14aを記憶部14に記憶する。そして、FCMDB10は、変更後のIPropに関係する全ての属性名が、各CIの全てが同じ属性値を持つ属性に対応するか、属性管理情報14aに基づいて判定する。この結果、変更後のIPropに関係する全ての属性名が、各CIの全てが同じ属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、統合された属性情報14bを、変更後のIPropを満たす複数の構成要素についての統合された属性情報14bとして用いる。このため、IPropの変更があった際に、属性管理情報14aを参照し、変更後のIpropについても各CIの属性値が一致していたことを示している場合には、IPropの変更があったとしても属性情報14bに影響はないとして、属性情報14bの更新は行わない結果、統合処理における処理負荷を軽減することが可能である。
【0051】
また、実施例1によれば、FCMDB10は、変更前IPropと変更後のIPropとを比較し、変更後のIPropが変更前IPropよりも条件が厳しくなったか判定する。この結果、条件が厳しくなったと判定し、かつ、変更後のIPropに関係する全ての属性が、各CIの全てが共通する属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、統合された属性情報14bを、変更後のIPropを満たす複数の構成要素についての統合された属性情報14bとして用いる。このため、統合の条件が緩くなったものについては、改めて統合処理を行い、統合の条件が厳しくなったものについては、統合処理における処理負荷を軽減することが可能である。
【実施例2】
【0052】
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では実施例2として本発明に含まれる他の実施例を説明する。
【0053】
(1)システム構成等
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、属性情報格納部13aとリコンサイル部13bを統合してもよい。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0054】
(2)プログラム
ところで、上記の実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図14を用いて、上記の実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図14は、構成情報管理プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【0055】
図14に示すように、構成情報管理プログラムとしてのコンピュータ600は、HDD610、RAM620、ROM630およびCPU640をバス650で接続して構成される。
【0056】
そして、ROM630には、上記の実施例と同様の機能を発揮する構成情報管理プログラム、つまり、図14に示すように、格納プログラム631および統合プログラム632が予め記憶されている。なお、プログラム631〜632については、図14に示したzyxの各構成要素と同様、適宜統合または分散してもよい。
【0057】
そして、CPU640が、これらのプログラム631〜632をROM630から読み出して実行することで、図14に示すように、各プログラム631〜632は、格納プロセス641および統合プロセス642として機能するようになる。
【0058】
また、HDD610には、図14に示すように、管理情報テーブル611および属性情報612が記憶される。そして、CPU640は、管理情報テーブル611に対してデータを登録するとともに、管理情報テーブル611から管理情報テーブル611および属性情報612を読み出してRAM620に格納し、RAM620に格納された管理情報テーブル611および属性情報612に基づいて処理を実行する。
【符号の説明】
【0059】
10 FCMDB
11 入力部
12 出力部
13 制御部
13a 属性管理情報格納部
13b リコンサイル部
14 記憶部
14a 属性管理情報
14b 属性情報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成要素群のうち、属性についての第1の一致条件を満たす複数の構成要素について属性情報の統合を行って得られた、統合された属性情報を記憶し、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性がいずれの属性かを示す情報を記憶する記憶手段と、
前記第1の一致条件を満たさない構成要素は満たさない第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するか、前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判定する判定手段と、を有し、
前記判定手段によって、前記第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、前記統合された属性情報を、前記第2の条件を満たす複数の構成要素についての統合された属性情報として用いる、
ことを特徴とする属性情報の統合処理を行う構成情報管理装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記第1の一致条件と前記第2の一致条件とを比較し、前記第2の一致条件が前記第1の一致条件よりも条件が厳しくなったか判定し、条件が厳しくなったと判定し、かつ、前記第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、前記統合された属性情報を、前記第2の条件を満たす複数の構成要素についての統合された属性情報として用いることを特徴とする請求項1に記載の構成情報管理装置。
【請求項3】
コンピュータに、
構成要素群のうち、属性についての第1の一致条件を満たす複数の構成要素について属性情報の統合を行って得られた、統合された属性情報を記憶し、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性がいずれの属性かを示す情報を記憶手段に記憶させ、
前記第1の一致条件を満たさない構成要素は満たさない第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するか、前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判定し、
前記第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、前記統合された属性情報を、前記第2の条件を満たす複数の構成要素についての統合された属性情報として用いる、
処理を実行させる構成情報管理プログラム。
【請求項4】
管理対象である構成要素に関わる属性情報を構成情報管理装置が管理する成情報管理方法であって、
構成要素群のうち、属性についての第1の一致条件を満たす複数の構成要素について属性情報の統合を行って得られた、統合された属性情報を記憶し、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性がいずれの属性かを示す情報を記憶手段に記憶させ、
前記第1の一致条件を満たさない構成要素は満たさない第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するか、前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判定し、
前記第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、前記統合された属性情報を、前記第2の条件を満たす複数の構成要素についての統合された属性情報として用いる、
ことを特徴とする構成情報管理方法。
【請求項1】
構成要素群のうち、属性についての第1の一致条件を満たす複数の構成要素について属性情報の統合を行って得られた、統合された属性情報を記憶し、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性がいずれの属性かを示す情報を記憶する記憶手段と、
前記第1の一致条件を満たさない構成要素は満たさない第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するか、前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判定する判定手段と、を有し、
前記判定手段によって、前記第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、前記統合された属性情報を、前記第2の条件を満たす複数の構成要素についての統合された属性情報として用いる、
ことを特徴とする属性情報の統合処理を行う構成情報管理装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記第1の一致条件と前記第2の一致条件とを比較し、前記第2の一致条件が前記第1の一致条件よりも条件が厳しくなったか判定し、条件が厳しくなったと判定し、かつ、前記第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、前記統合された属性情報を、前記第2の条件を満たす複数の構成要素についての統合された属性情報として用いることを特徴とする請求項1に記載の構成情報管理装置。
【請求項3】
コンピュータに、
構成要素群のうち、属性についての第1の一致条件を満たす複数の構成要素について属性情報の統合を行って得られた、統合された属性情報を記憶し、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性がいずれの属性かを示す情報を記憶手段に記憶させ、
前記第1の一致条件を満たさない構成要素は満たさない第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するか、前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判定し、
前記第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、前記統合された属性情報を、前記第2の条件を満たす複数の構成要素についての統合された属性情報として用いる、
処理を実行させる構成情報管理プログラム。
【請求項4】
管理対象である構成要素に関わる属性情報を構成情報管理装置が管理する成情報管理方法であって、
構成要素群のうち、属性についての第1の一致条件を満たす複数の構成要素について属性情報の統合を行って得られた、統合された属性情報を記憶し、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性がいずれの属性かを示す情報を記憶手段に記憶させ、
前記第1の一致条件を満たさない構成要素は満たさない第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するか、前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判定し、
前記第2の一致条件に関係する全ての属性が、該複数の構成要素の全てが共通する属性値を持つ属性に対応するとの判定がなされた場合に、前記統合された属性情報を、前記第2の条件を満たす複数の構成要素についての統合された属性情報として用いる、
ことを特徴とする構成情報管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
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【図4】
【図5】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−128531(P2012−128531A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−277463(P2010−277463)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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