構造体、光ファイバケーブル及び光ファイバユニット
【課題】光ファイバユニットの内部に収納された光ファイバを容易に取り出すことができ、且つ光ファイバユニットの生産性を向上させることができる構造体、光ファイバケーブル及び光ファイバユニットを提供する。
【解決手段】第1及び第2の光ファイバ2a,2bの束と、第1の光ファイバ2aの束を包み込むように一端が丸められた第1の円筒部31と、第2の光ファイバ2bの束を包み込むように他端が丸められた第2の円筒部32と、第1及び第2の円筒部31,32を繋ぐ連結部33とを有する樹脂フィルム3とを備え、第1の光ファイバ2aの束及び第1の円筒部31により第1の光ファイバユニット10aをなし、且つ第2の光ファイバ2bの束及び第2の円筒部32により第2の光ファイバユニット10bをなす。
【解決手段】第1及び第2の光ファイバ2a,2bの束と、第1の光ファイバ2aの束を包み込むように一端が丸められた第1の円筒部31と、第2の光ファイバ2bの束を包み込むように他端が丸められた第2の円筒部32と、第1及び第2の円筒部31,32を繋ぐ連結部33とを有する樹脂フィルム3とを備え、第1の光ファイバ2aの束及び第1の円筒部31により第1の光ファイバユニット10aをなし、且つ第2の光ファイバ2bの束及び第2の円筒部32により第2の光ファイバユニット10bをなす。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は構造体、光ファイバケーブル及び光ファイバユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバケーブルにおいて、細径化のためにスロットレス構造が検討されている。スロットレス構造の光ファイバケーブルとして、識別糸や樹脂フィルム等を用いて複数本の光ファイバを一束化して光ファイバユニットとし、この光ファイバユニットを複数本実装した構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−271773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光ファイバユニットを実装した光ファイバケーブルにおいて、光ファイバユニットの内部に収納された光ファイバを容易に取り出せる構造が要求されている。更に、光ファイバユニットの生産性を向上させることが要求されている。
【0005】
そこで、本発明の目的は、光ファイバユニットの内部に収納された光ファイバを容易に取り出すことができ、且つ光ファイバユニットの生産性を向上させることができる構造体、光ファイバケーブル及び光ファイバユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、第1及び第2の光ファイバの束と、第1の光ファイバの束を包み込むように一端が丸められた第1の円筒部と、第2の光ファイバの束を包み込むように他端が丸められた第2の円筒部と、第1及び第2の円筒部を繋ぐ連結部とを有する樹脂フィルムとを備え、第1の光ファイバの束及び第1の円筒部により第1の光ファイバユニットをなし、且つ第2の光ファイバの束及び第2の円筒部により第2の光ファイバユニットをなす構造体が提供される。
【0007】
本発明の一態様において、樹脂フィルムの外側を覆うコーティング部材を更に備えていても良い。
【0008】
本発明の一態様において、第1及び第2の円筒部が互いに接し、コーティング部材は、第1及び第2の円筒部の接点上を覆っていても良い。
【0009】
本発明の一態様において、第1及び第2の円筒部の接点上のコーティング部材の高さが、第1及び第2の円筒部の頂点を結ぶ線よりも低くても良い。
【0010】
本発明の一態様において、第1及び第2の円筒部が互いに離間し、コーティング部材が、樹脂フィルムの両端まで達していても良い。
【0011】
本発明の一態様において、連結部にスリットが設けられていても良い。
【0012】
本発明の他の態様によれば、第1及び第2の光ファイバの束と、第1の光ファイバの束を包み込むように一端が丸められた第1の円筒部と、第2の光ファイバの束を包み込むように他端が丸められた第2の円筒部と、第1及び第2の円筒部を繋ぐ連結部とを有する樹脂フィルムとを備え、第1の光ファイバの束及び第1の円筒部により第1の光ファイバユニットをなし、且つ第2の光ファイバの束及び第2の円筒部により第2の光ファイバユニットをなす構造体と、構造体を被覆するシースとを備える光ファイバケーブルが提供される。
【0013】
本発明の更に他の態様によれば、光ファイバの束と、光ファイバの束を包み込む樹脂フィルムと、樹脂フィルムの外側を覆うコーティング部材とを備え、樹脂フィルムの合わせ目において、樹脂フィルムの一端が突出し、一端の内側が露出する光ファイバユニットが提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、光ファイバユニットの内部に収納された光ファイバを容易に取り出すことができ、且つ光ファイバユニットの生産性を向上させることができる構造体、光ファイバケーブル及び光ファイバユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの一例を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る構造体の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの一例を示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る構造体の一例を示す断面図である。
【図5】比較例に係る構造体の一例を示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る構造体の他の一例を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る構造体の更に他の一例を示す断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの一例を示す断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る構造体の一例を示す断面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態の第1の変形例に係る構造体の一例を示す断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係る構造体の一例を示す上面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係る分割後の構造体の一例を示す上面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係る分割後の構造体の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、図面を参照して、本発明の第1〜第3の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0017】
また、以下に示す本発明の第1〜第3の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0018】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルは、図1に示すように、2つの(第1及び第2の)光ファイバユニット10a,10bを有する構造体1と、構造体1の周囲を被覆する外被(シース)6とを備える。
【0019】
なお、外被6の内側には構造体1を収納するスロット溝を有する種々の形状のスロットが配置されていても良く、外被6内又はスロット内にはケブラー又は鋼線等からなる1本又は複数本の抗張力体が内蔵されていても良い。更に、外被6内にはポリエステルからなる撚り糸や、アラミド繊維又はガラス繊維等の繊維紐等からなる一対のリップコード(引き裂き紐)が内蔵されていても良い。
【0020】
外被6の材料としては、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)等の樹脂が使用可能である。
【0021】
構造体1は、2つの(第1及び第2の)光ファイバ2a,2bの束と、樹脂フィルム3とを有する。樹脂フィルム3は、光ファイバ2aの束を包み込むように一端が円筒状に丸められた第1の円筒部31、光ファイバ2bの束を包み込むように他端が円筒状に丸められた第2の円筒部32、及び円筒部31,32を繋ぐ連結部33を有する。そして、光ファイバ2aの束及び円筒部31により光ファイバユニット10aが構成され、且つ光ファイバ2bの束及び円筒部32により光ファイバユニット10bが構成される。
【0022】
光ファイバ2a,2bとしては、光ファイバ素線、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線等が使用可能である。光ファイバ2a,2bの種類及び本数は特に限定されるものではない。
【0023】
樹脂フィルム3は例えば12mm程度の幅を有し、0.012mm〜0.100mm程度の厚さを有する。樹脂フィルム3の材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート(PBT)若しくはナイロン等の熱可塑性樹脂、又はエポキシ等の熱硬化性樹脂が使用可能である。樹脂フィルム3には、識別のための模様又は色彩が付されていても良い。樹脂フィルム3の両端は、樹脂フィルム3の内側と接着剤等により接着剤等により接着されていても良く、樹脂フィルム3の内側と接着せず単に接していても良く、又は樹脂フィルム3の内側と離間していても良い。
【0024】
図1において円筒部31,32は接点Pで互いに接しているが、互いに離間していても良い。また、円筒部31,32は接点Pで接着剤等により接着されていても良く、又は接着せず単に接していても良い。
【0025】
本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルによれば、中間後分岐作業において、刃物等の工具や内蔵されたリップコード等により外被6を切り裂いた後、第1の円筒部31及び第2の円筒部32の一方を指で把持した状態で、第1の円筒部31及び第2の円筒部32の間の窪みを起点として樹脂フィルム3を開き、図2に示すように内部の光ファイバ2bを容易に取り出すことができる。よって、光ファイバユニットが樹脂フィルムからなる1つの円筒部を有し、その円筒部の合わせ目部分から開く場合と比較して、光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができる。
【0026】
更に、1つの構造体1が2本分の光ファイバユニット10a,10bとして機能するので、単体の光ファイバユニットを作製し実装する場合と比較して、光ファイバユニット10a,10bの生産性を向上させることができる。
【0027】
次に、本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法の一例を説明する。
【0028】
(イ)まず、熱可塑性樹脂等からなる樹脂フィルム3をフォーミングすることにより、図1に示すように樹脂フィルム3の両端を円筒状に丸める。この結果、樹脂フィルム3において2つの円筒部31,32及び連結部33が形成される。そして、円筒部31,32に光ファイバ2a,2bの束をそれぞれ収納し、光ファイバユニット10a,10bとする。
【0029】
(ロ)次に、押し出し成形により、構造体1の周囲を外被6で覆う。この結果、図1に示した光ファイバケーブルが完成する。
【0030】
本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法によれば、従来の単体の光ファイバユニットの作製工程と同じ工程数で同時に2本分の光ファイバユニット10a,10bを作製することができる。この結果、光ファイバユニット10a,10bの生産性を向上させることができ、ひいては低コストな光ファイバケーブルの作製が可能となる。
【0031】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルは、図3に示すように、2つの光ファイバユニット10a,10bを有する構造体1と、構造体1の周囲を被覆する外被6とを備える。
【0032】
構造体1は、2つの光ファイバ2a,2bの束と、2つの光ファイバ2a,2bの束をそれぞれ包み込むように両端が円筒状に丸められた樹脂フィルム3に加え、樹脂フィルム3の外側を覆うコーティング部材4を更に備える。円筒部31,32は接点Pで互いに接している。
【0033】
コーティング部材4は、円筒部31,32の接点P上を連続して被覆している。コーティング部材4の材料としては、例えば紫外線硬化樹脂等が使用可能である。
【0034】
他の構成は、本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルと実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0035】
本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルによれば、中間後分岐作業において、刃物等の工具や内蔵されたリップコード等により外被6を切り裂いた後、円筒部31,32の接点P上の窪みを起点として、コーティング部材4を分離することができる。そして、図4に示すように、構造体1の樹脂フィルム3を開き、内部に実装された光ファイバ2bを容易に取り出すことができる。よって、図5に示すように、光ファイバユニットが樹脂フィルム102からなる1つの円筒部に光ファイバ101を収納し、樹脂フィルム102の外側をコーティング部材103で覆ったものであって、そのコーティング部材103を刃物等の工具を用いて切断して樹脂フィルムを開く場合と比較して、光ファイバ光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができる。
【0036】
更に、コーティング部材4が接点P上を含む円筒部31,32の外周を覆うことにより、本発明の第1の実施の形態と比較して光ファイバユニット10a,10bの形状を強固に保持することができるので、光ファイバケーブルに曲げが加わった場合でも光ファイバ2a,2bを露出することを防止することができる。
【0037】
更に、1つの構造体1が2本分の光ファイバユニット10a,10bとして機能するので、単体の光ファイバユニットを作製し実装する場合と比較して、光ファイバユニット10a,10bの生産性を向上させることができる。
【0038】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法の一例を説明する。
【0039】
(イ)まず、熱可塑性樹脂等からなる樹脂フィルム3をフォーミングすることにより、両端を円筒状に丸める。この結果、樹脂フィルム3において2つの円筒部31,32及び連結部33が形成される。そして、円筒部31,32に2つの光ファイバ2a,2bの束をそれぞれ収納する。その後、樹脂フィルム3の外周面に紫外線硬化樹脂からなるコーティング部材4を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、光ファイバユニット10a,10bを有する構造体1を形成する。
【0040】
(ロ)次に、押し出し成形により、構造体1の周囲を外被6で覆う。この結果、図3に示した光ファイバケーブルが完成する。
【0041】
本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法によれば、従来の単体の光ファイバユニットを作製する工程と同じ工程数で同時に2本分の光ファイバユニッ10a,10bトを作製することができる。この結果、光ファイバユニット10a,10bの生産性を向上させることができ、低コストな光ファイバケーブルの作製が可能となる。
【0042】
<第1の実施例>
本発明の第2の実施の形態の第1の実施例として、図3に示した樹脂フィルム3として厚さ0.016mm、幅12mmのPETテープを両端から丸めてそれぞれ直径1.5mmの2つの円筒部31,32を形成し、その円筒部31,32の内部に光ファイバ2a,2bとして外径250μmのSM型光ファイバ24本をそれぞれ12本ずつ実装し、外側を紫外線硬化樹脂からなるコーティング部材4で全周を厚さ約0.02mmで覆った構造体1を作製した。
【0043】
更に、比較例として、図5に示すように光ファイバ101の束を樹脂フィルム102で包み込み、その周囲をコーティング部材103で被覆した構造を作製した。樹脂フィルム102として厚さ0.016mm、幅6mmのPETテープを丸めて直径1.5mmの1つの円筒を形成し、その円筒の内部に光ファイバ101として外径250μmのSM型光ファイバ12を実装し、外側を紫外線硬化樹脂からなるコーティング部材103で全周を厚さ約0.02mmで覆った。
【0044】
比較例に係る構造体では、図5に示すように樹脂フィルム102の合わせ目がコーティング部材103で覆われているため、刃物等の工具を用いてコーティング部材103を切断しなければ、樹脂フィルム102を開いて光ファイバ101を取り出すことができなかった。これに対して、実施例に係る構造体1では、図3に示すように光ファイバユニット10a,10bの接点P上の部位を起点としてコーティング部材4を分離し、樹脂フィルム3を開くことにより光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができた。
【0045】
<第2の実施例>
本発明の第2の実施の形態の第2の実施例として、第1の実施例に係る構造体と同様の部材を用いて、図6及び図7に示すように、円筒部31,32の接点P上に充填されるコーティング部材4の状態(厚さ)を変化させた構造体1を作製した。
【0046】
図6に示すように、接点P上のコーティング部材4が円筒部31,32の頂点を結んだ線以上となる状態、即ちコーティング部材4が平坦な表面乃至凸状となる状態では、光ファイバユニット10a,10bの一方を指で把持するのが困難であり、光ファイバ2a,2bを取り出すのは困難であった。
【0047】
一方、図7に示すように、接点P上のコーティング部材4が、円筒部31,32の頂点を結んだ線より低くなる状態、即ちコーティング部材4が窪んだ状態では、円筒部31,32を指で容易に把持することができ、樹脂フィルム3を開いて内部の光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができた。また、円筒部31,32の接点P上のコーティング部材4の量(厚さ)を徐々に少なく(薄く)し、コーティング部材4が接点P上で連結されていない状態とした場合では、曲げが付与されることにより樹脂フィルム3が不意に開き、内部の光ファイバ2a,2bが露出した。よって、コーティング部材4は、円筒部31,32の接点P上で連結し、且つ円筒部31,32の頂点を結んだ線より低いことが好ましい。
【0048】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルは、図8に示すように、抗張力体(テンションメンバ)7と、抗張力体7を被覆する被覆部材8と、被覆部材8を撚り合わせ中心として撚り合わせた光ファイバユニット10a〜10iを2つずつ有する複数の構造体1a,1b,1c,1dと、複数の構造体1a,1b,1c,1dの周囲を押さえる押さえ巻きテープ9と、押さえ巻きテープ9の外側を被覆する外被10とを備える。
【0049】
抗張力体7はケーブル長手方向に延伸する。抗張力体7としては鋼線等の金属線又は繊維強化プラスチック(FRP)等が使用可能である。被覆部材8及び外被10の材料としては、例えばHDPE等が使用可能である。押さえ巻きテープ9としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート(PBT)若しくはナイロン等の熱可塑性樹脂、又はエポキシ等の熱硬化性樹脂が使用可能である。
【0050】
構造体1aは、図9に示すように、2つの光ファイバ2a,2bの束と、2つの光ファイバ2a,2bの束をそれぞれ包み込むように両端が円筒状に丸められた樹脂フィルム3と、樹脂フィルム3の外側を覆うコーティング部材4とを備える。円筒部31,32は互いに分離し離間している。コーティング部材4は、円筒部31,32のそれぞれの端部まで達し、樹脂フィルム3の内側に接着している。
【0051】
図8に示した構造体1b,1c,1dも、構造体1aと同様に、2つずつ光ファイバユニット10c〜10iを有する。他の構成は、本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルと実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0052】
本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルによれば、中間後分岐作業において、刃物等の工具や内蔵されたリップコード等により図8に示した外被10を切り裂いた後、図9に示した円筒部31,32のそれぞれの端部のコーティング部材4を分離し、樹脂フィルム3を開き、内部に実装された光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができる。よって、図5に示すように、光ファイバユニットが樹脂フィルム102からなる1つの円筒部をコーティング部材103で覆ったものであり、そのコーティング部材103を工具を用いて切断して樹脂フィルム102を開く場合と比較して、光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができる。
【0053】
更に、図9に示すようにコーティング部材4が樹脂フィルム3の内側と接着しているので、本発明の第1の実施の形態と比較して光ファイバユニット10a,10bの形状を強固に保持することができるので、光ファイバケーブルに曲げが加わった場合でも光ファイバ2a,2bを露出することを防止することができる。
【0054】
更に、構造体1a,1b,1c,1dのそれぞれが2本分の光ファイバユニット10a〜10iとして機能するので、単体の光ファイバユニットを作製し実装する場合と比較して、光ファイバユニット10a〜10iの生産性を向上させることができる。
【0055】
更に、光ファイバユニット10a,10bが互いに接点を有さず分離しているため、図8に示すように撚り合わせる場合等において容易に変形が可能である。
【0056】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法の一例を説明する。
【0057】
(イ)まず、熱可塑性樹脂等からなる樹脂フィルム3をフォーミングすることにより、図9に示すように両端を円筒状に丸める。この結果、樹脂フィルム3において2つの円筒部31,32及び連結部33が形成される。そして、円筒部31,32に2つの光ファイバ2a,2bの束をそれぞれ収納する。その後、樹脂フィルム3の外周面に紫外線硬化樹脂からなるコーティング部材4を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、光ファイバユニット10a,10bを有する構造体1aを作製する。並行して、構造体1aと同様に図8に示した構造体1b,1c,1dも作製する。
【0058】
(ロ)次に、抗張力体7を被覆した被覆部材8を撚り合わせ中心として、構造体1a,1b,1c,1dをそれぞれの連結部側のコーティング部材4が被覆部材8に接するように撚り合わせる。
【0059】
(ハ)その後、構造体1a,1b,1c,1dの周囲を押さえ巻きテープ9で押さえ、押し出し成形により、押さえ巻きテープ9の外側を覆う外被10を形成する。この結果、図8に示した光ファイバケーブルが完成する。
【0060】
本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法によれば、従来の単体の光ファイバユニットの作製工程と同じ工程数で同時に2本分の光ファイバユニット10a〜10iを作製することができる。この結果、光ファイバユニット10a〜10iの生産性を向上させることができ、低コストな光ファイバケーブルの作製が可能となる。
【0061】
<実施例>
本発明の第3の実施の形態の実施例として、図9に示した樹脂フィルム3として厚さ0.016mm、幅12mmのポリエチレンテレフタラート(PET)テープを両端から丸めてそれぞれ直径1.5mmの2つの円筒部31,32を形成し、その円筒部31,32の内部に光ファイバ2a,2bとして外径250μmのSM型光ファイバ24本をそれぞれ12本ずつ実装し、外側を紫外線硬化樹脂からなるコーティング部材4で全周を厚さ約0.02mmで覆った構造体1を作製した。
【0062】
更に、比較例として、図5に示すように光ファイバ101の束を樹脂フィルム102で包み込み、その周囲をコーティング部材103で被覆した構造を作製した。樹脂フィルム102として厚さ0.016mm、幅6mmのPETテープを丸めて直径1.5mmの1つの円筒を形成し、その円筒の内部に光ファイバ101として外径250μmのSM型光ファイバ12を実装し、外側を紫外線硬化樹脂からなるコーティング部材103で全周を厚さ約0.02mmで覆った。
【0063】
比較例に係る構造体では、図5に示すように樹脂フィルム102の合わせ目がーティング部材103で覆われているため、刃物等の工具を用いなければ、樹脂フィルム102を開いて光ファイバ101を取り出すことができなかった。これに対して、実施例に係る構造体では、図9に示したコーティング部材4を樹脂フィルム3の端部の部分において分離して樹脂フィルム3を開くことにより光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができた。
【0064】
<第1の変形例>
本発明の第3の実施の形態の第1の変形例に係る構造体として、図10に示すように、樹脂フィルム3の円筒部31,32が互いに分離している場合において、コーティング部材4が樹脂フィルム3の連結部33の内側で繋がり、樹脂フィルム3の全周を覆っていても良い。
【0065】
この場合でも、コーティング部材4を樹脂フィルム3の端部の部分において分離して樹脂フィルム3を開くことにより光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができる。
【0066】
<第2の変形例>
本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係る構造体として、図11に示すように、樹脂フィルム3の連結部33にスリット(ミシン目)30が設けられていても良い。スリット30の幅及びピッチは適宜選択可能である。
【0067】
本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係る光ファイバユニットによれば、樹脂フィルム3の連結部33にスリット30を設けることにより、図8に示すように光ファイバケーブル作製時に撚り合わせる場合等において、スリットがない場合と比較してより容易に変形させることが可能となる。
【0068】
更に、コーティング部材4で被覆した後に、図12及び図13に示すように、スリット30に沿って樹脂フィルム3を分割することが可能となる。図13に示すように、分割後の光ファイバユニット10a,10bは、樹脂フィルム3の合わせ目において樹脂フィルム3の一端が突出し、その一端の内側が露出しているので、この部分を起点として容易に光ファイバユニット10a,10bを開き、内部の光ファイバ2a,2bを取り出すことができる。よって、図5に示すように光ファイバユニットが樹脂フィルム102からなる1つの円筒部の全周をコーティング部材103で覆い、そのコーティング部材103を工具を用いて切断して樹脂フィルム102を開く場合と比較して、光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができる。
【0069】
更に、図12及び図13に示した分割後の個々の光ファイバユニット10a,10bを実装して光ファイバケーブルを作製することも可能である。
【0070】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1〜第3の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0071】
また、本発明の第1〜第3の実施の形態において、構造体1,1a,1b,1c,1dを実装する光ファイバケーブルの構造は特に限定されず、種々の構造が適宜採用可能である。また、光ファイバケーブルに実装される構造体1,1a,1b,1c,1dの数は特に限定されず、適宜選択可能である。
【0072】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0073】
1,1a,1b,1c,1d…構造体
2a,2b…光ファイバ
3…樹脂フィルム
4…コーティング部材
6,10…外被
7…抗張力体
8…被覆部材
9…テープ
10a〜10i…光ファイバユニット
30…スリット
31,32…円筒部
33…連結部
【技術分野】
【0001】
本発明は構造体、光ファイバケーブル及び光ファイバユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバケーブルにおいて、細径化のためにスロットレス構造が検討されている。スロットレス構造の光ファイバケーブルとして、識別糸や樹脂フィルム等を用いて複数本の光ファイバを一束化して光ファイバユニットとし、この光ファイバユニットを複数本実装した構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−271773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光ファイバユニットを実装した光ファイバケーブルにおいて、光ファイバユニットの内部に収納された光ファイバを容易に取り出せる構造が要求されている。更に、光ファイバユニットの生産性を向上させることが要求されている。
【0005】
そこで、本発明の目的は、光ファイバユニットの内部に収納された光ファイバを容易に取り出すことができ、且つ光ファイバユニットの生産性を向上させることができる構造体、光ファイバケーブル及び光ファイバユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、第1及び第2の光ファイバの束と、第1の光ファイバの束を包み込むように一端が丸められた第1の円筒部と、第2の光ファイバの束を包み込むように他端が丸められた第2の円筒部と、第1及び第2の円筒部を繋ぐ連結部とを有する樹脂フィルムとを備え、第1の光ファイバの束及び第1の円筒部により第1の光ファイバユニットをなし、且つ第2の光ファイバの束及び第2の円筒部により第2の光ファイバユニットをなす構造体が提供される。
【0007】
本発明の一態様において、樹脂フィルムの外側を覆うコーティング部材を更に備えていても良い。
【0008】
本発明の一態様において、第1及び第2の円筒部が互いに接し、コーティング部材は、第1及び第2の円筒部の接点上を覆っていても良い。
【0009】
本発明の一態様において、第1及び第2の円筒部の接点上のコーティング部材の高さが、第1及び第2の円筒部の頂点を結ぶ線よりも低くても良い。
【0010】
本発明の一態様において、第1及び第2の円筒部が互いに離間し、コーティング部材が、樹脂フィルムの両端まで達していても良い。
【0011】
本発明の一態様において、連結部にスリットが設けられていても良い。
【0012】
本発明の他の態様によれば、第1及び第2の光ファイバの束と、第1の光ファイバの束を包み込むように一端が丸められた第1の円筒部と、第2の光ファイバの束を包み込むように他端が丸められた第2の円筒部と、第1及び第2の円筒部を繋ぐ連結部とを有する樹脂フィルムとを備え、第1の光ファイバの束及び第1の円筒部により第1の光ファイバユニットをなし、且つ第2の光ファイバの束及び第2の円筒部により第2の光ファイバユニットをなす構造体と、構造体を被覆するシースとを備える光ファイバケーブルが提供される。
【0013】
本発明の更に他の態様によれば、光ファイバの束と、光ファイバの束を包み込む樹脂フィルムと、樹脂フィルムの外側を覆うコーティング部材とを備え、樹脂フィルムの合わせ目において、樹脂フィルムの一端が突出し、一端の内側が露出する光ファイバユニットが提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、光ファイバユニットの内部に収納された光ファイバを容易に取り出すことができ、且つ光ファイバユニットの生産性を向上させることができる構造体、光ファイバケーブル及び光ファイバユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの一例を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る構造体の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの一例を示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る構造体の一例を示す断面図である。
【図5】比較例に係る構造体の一例を示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る構造体の他の一例を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る構造体の更に他の一例を示す断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの一例を示す断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る構造体の一例を示す断面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態の第1の変形例に係る構造体の一例を示す断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係る構造体の一例を示す上面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係る分割後の構造体の一例を示す上面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係る分割後の構造体の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、図面を参照して、本発明の第1〜第3の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0017】
また、以下に示す本発明の第1〜第3の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0018】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルは、図1に示すように、2つの(第1及び第2の)光ファイバユニット10a,10bを有する構造体1と、構造体1の周囲を被覆する外被(シース)6とを備える。
【0019】
なお、外被6の内側には構造体1を収納するスロット溝を有する種々の形状のスロットが配置されていても良く、外被6内又はスロット内にはケブラー又は鋼線等からなる1本又は複数本の抗張力体が内蔵されていても良い。更に、外被6内にはポリエステルからなる撚り糸や、アラミド繊維又はガラス繊維等の繊維紐等からなる一対のリップコード(引き裂き紐)が内蔵されていても良い。
【0020】
外被6の材料としては、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)等の樹脂が使用可能である。
【0021】
構造体1は、2つの(第1及び第2の)光ファイバ2a,2bの束と、樹脂フィルム3とを有する。樹脂フィルム3は、光ファイバ2aの束を包み込むように一端が円筒状に丸められた第1の円筒部31、光ファイバ2bの束を包み込むように他端が円筒状に丸められた第2の円筒部32、及び円筒部31,32を繋ぐ連結部33を有する。そして、光ファイバ2aの束及び円筒部31により光ファイバユニット10aが構成され、且つ光ファイバ2bの束及び円筒部32により光ファイバユニット10bが構成される。
【0022】
光ファイバ2a,2bとしては、光ファイバ素線、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線等が使用可能である。光ファイバ2a,2bの種類及び本数は特に限定されるものではない。
【0023】
樹脂フィルム3は例えば12mm程度の幅を有し、0.012mm〜0.100mm程度の厚さを有する。樹脂フィルム3の材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート(PBT)若しくはナイロン等の熱可塑性樹脂、又はエポキシ等の熱硬化性樹脂が使用可能である。樹脂フィルム3には、識別のための模様又は色彩が付されていても良い。樹脂フィルム3の両端は、樹脂フィルム3の内側と接着剤等により接着剤等により接着されていても良く、樹脂フィルム3の内側と接着せず単に接していても良く、又は樹脂フィルム3の内側と離間していても良い。
【0024】
図1において円筒部31,32は接点Pで互いに接しているが、互いに離間していても良い。また、円筒部31,32は接点Pで接着剤等により接着されていても良く、又は接着せず単に接していても良い。
【0025】
本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルによれば、中間後分岐作業において、刃物等の工具や内蔵されたリップコード等により外被6を切り裂いた後、第1の円筒部31及び第2の円筒部32の一方を指で把持した状態で、第1の円筒部31及び第2の円筒部32の間の窪みを起点として樹脂フィルム3を開き、図2に示すように内部の光ファイバ2bを容易に取り出すことができる。よって、光ファイバユニットが樹脂フィルムからなる1つの円筒部を有し、その円筒部の合わせ目部分から開く場合と比較して、光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができる。
【0026】
更に、1つの構造体1が2本分の光ファイバユニット10a,10bとして機能するので、単体の光ファイバユニットを作製し実装する場合と比較して、光ファイバユニット10a,10bの生産性を向上させることができる。
【0027】
次に、本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法の一例を説明する。
【0028】
(イ)まず、熱可塑性樹脂等からなる樹脂フィルム3をフォーミングすることにより、図1に示すように樹脂フィルム3の両端を円筒状に丸める。この結果、樹脂フィルム3において2つの円筒部31,32及び連結部33が形成される。そして、円筒部31,32に光ファイバ2a,2bの束をそれぞれ収納し、光ファイバユニット10a,10bとする。
【0029】
(ロ)次に、押し出し成形により、構造体1の周囲を外被6で覆う。この結果、図1に示した光ファイバケーブルが完成する。
【0030】
本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法によれば、従来の単体の光ファイバユニットの作製工程と同じ工程数で同時に2本分の光ファイバユニット10a,10bを作製することができる。この結果、光ファイバユニット10a,10bの生産性を向上させることができ、ひいては低コストな光ファイバケーブルの作製が可能となる。
【0031】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルは、図3に示すように、2つの光ファイバユニット10a,10bを有する構造体1と、構造体1の周囲を被覆する外被6とを備える。
【0032】
構造体1は、2つの光ファイバ2a,2bの束と、2つの光ファイバ2a,2bの束をそれぞれ包み込むように両端が円筒状に丸められた樹脂フィルム3に加え、樹脂フィルム3の外側を覆うコーティング部材4を更に備える。円筒部31,32は接点Pで互いに接している。
【0033】
コーティング部材4は、円筒部31,32の接点P上を連続して被覆している。コーティング部材4の材料としては、例えば紫外線硬化樹脂等が使用可能である。
【0034】
他の構成は、本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルと実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0035】
本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルによれば、中間後分岐作業において、刃物等の工具や内蔵されたリップコード等により外被6を切り裂いた後、円筒部31,32の接点P上の窪みを起点として、コーティング部材4を分離することができる。そして、図4に示すように、構造体1の樹脂フィルム3を開き、内部に実装された光ファイバ2bを容易に取り出すことができる。よって、図5に示すように、光ファイバユニットが樹脂フィルム102からなる1つの円筒部に光ファイバ101を収納し、樹脂フィルム102の外側をコーティング部材103で覆ったものであって、そのコーティング部材103を刃物等の工具を用いて切断して樹脂フィルムを開く場合と比較して、光ファイバ光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができる。
【0036】
更に、コーティング部材4が接点P上を含む円筒部31,32の外周を覆うことにより、本発明の第1の実施の形態と比較して光ファイバユニット10a,10bの形状を強固に保持することができるので、光ファイバケーブルに曲げが加わった場合でも光ファイバ2a,2bを露出することを防止することができる。
【0037】
更に、1つの構造体1が2本分の光ファイバユニット10a,10bとして機能するので、単体の光ファイバユニットを作製し実装する場合と比較して、光ファイバユニット10a,10bの生産性を向上させることができる。
【0038】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法の一例を説明する。
【0039】
(イ)まず、熱可塑性樹脂等からなる樹脂フィルム3をフォーミングすることにより、両端を円筒状に丸める。この結果、樹脂フィルム3において2つの円筒部31,32及び連結部33が形成される。そして、円筒部31,32に2つの光ファイバ2a,2bの束をそれぞれ収納する。その後、樹脂フィルム3の外周面に紫外線硬化樹脂からなるコーティング部材4を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、光ファイバユニット10a,10bを有する構造体1を形成する。
【0040】
(ロ)次に、押し出し成形により、構造体1の周囲を外被6で覆う。この結果、図3に示した光ファイバケーブルが完成する。
【0041】
本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法によれば、従来の単体の光ファイバユニットを作製する工程と同じ工程数で同時に2本分の光ファイバユニッ10a,10bトを作製することができる。この結果、光ファイバユニット10a,10bの生産性を向上させることができ、低コストな光ファイバケーブルの作製が可能となる。
【0042】
<第1の実施例>
本発明の第2の実施の形態の第1の実施例として、図3に示した樹脂フィルム3として厚さ0.016mm、幅12mmのPETテープを両端から丸めてそれぞれ直径1.5mmの2つの円筒部31,32を形成し、その円筒部31,32の内部に光ファイバ2a,2bとして外径250μmのSM型光ファイバ24本をそれぞれ12本ずつ実装し、外側を紫外線硬化樹脂からなるコーティング部材4で全周を厚さ約0.02mmで覆った構造体1を作製した。
【0043】
更に、比較例として、図5に示すように光ファイバ101の束を樹脂フィルム102で包み込み、その周囲をコーティング部材103で被覆した構造を作製した。樹脂フィルム102として厚さ0.016mm、幅6mmのPETテープを丸めて直径1.5mmの1つの円筒を形成し、その円筒の内部に光ファイバ101として外径250μmのSM型光ファイバ12を実装し、外側を紫外線硬化樹脂からなるコーティング部材103で全周を厚さ約0.02mmで覆った。
【0044】
比較例に係る構造体では、図5に示すように樹脂フィルム102の合わせ目がコーティング部材103で覆われているため、刃物等の工具を用いてコーティング部材103を切断しなければ、樹脂フィルム102を開いて光ファイバ101を取り出すことができなかった。これに対して、実施例に係る構造体1では、図3に示すように光ファイバユニット10a,10bの接点P上の部位を起点としてコーティング部材4を分離し、樹脂フィルム3を開くことにより光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができた。
【0045】
<第2の実施例>
本発明の第2の実施の形態の第2の実施例として、第1の実施例に係る構造体と同様の部材を用いて、図6及び図7に示すように、円筒部31,32の接点P上に充填されるコーティング部材4の状態(厚さ)を変化させた構造体1を作製した。
【0046】
図6に示すように、接点P上のコーティング部材4が円筒部31,32の頂点を結んだ線以上となる状態、即ちコーティング部材4が平坦な表面乃至凸状となる状態では、光ファイバユニット10a,10bの一方を指で把持するのが困難であり、光ファイバ2a,2bを取り出すのは困難であった。
【0047】
一方、図7に示すように、接点P上のコーティング部材4が、円筒部31,32の頂点を結んだ線より低くなる状態、即ちコーティング部材4が窪んだ状態では、円筒部31,32を指で容易に把持することができ、樹脂フィルム3を開いて内部の光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができた。また、円筒部31,32の接点P上のコーティング部材4の量(厚さ)を徐々に少なく(薄く)し、コーティング部材4が接点P上で連結されていない状態とした場合では、曲げが付与されることにより樹脂フィルム3が不意に開き、内部の光ファイバ2a,2bが露出した。よって、コーティング部材4は、円筒部31,32の接点P上で連結し、且つ円筒部31,32の頂点を結んだ線より低いことが好ましい。
【0048】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルは、図8に示すように、抗張力体(テンションメンバ)7と、抗張力体7を被覆する被覆部材8と、被覆部材8を撚り合わせ中心として撚り合わせた光ファイバユニット10a〜10iを2つずつ有する複数の構造体1a,1b,1c,1dと、複数の構造体1a,1b,1c,1dの周囲を押さえる押さえ巻きテープ9と、押さえ巻きテープ9の外側を被覆する外被10とを備える。
【0049】
抗張力体7はケーブル長手方向に延伸する。抗張力体7としては鋼線等の金属線又は繊維強化プラスチック(FRP)等が使用可能である。被覆部材8及び外被10の材料としては、例えばHDPE等が使用可能である。押さえ巻きテープ9としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート(PBT)若しくはナイロン等の熱可塑性樹脂、又はエポキシ等の熱硬化性樹脂が使用可能である。
【0050】
構造体1aは、図9に示すように、2つの光ファイバ2a,2bの束と、2つの光ファイバ2a,2bの束をそれぞれ包み込むように両端が円筒状に丸められた樹脂フィルム3と、樹脂フィルム3の外側を覆うコーティング部材4とを備える。円筒部31,32は互いに分離し離間している。コーティング部材4は、円筒部31,32のそれぞれの端部まで達し、樹脂フィルム3の内側に接着している。
【0051】
図8に示した構造体1b,1c,1dも、構造体1aと同様に、2つずつ光ファイバユニット10c〜10iを有する。他の構成は、本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルと実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0052】
本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルによれば、中間後分岐作業において、刃物等の工具や内蔵されたリップコード等により図8に示した外被10を切り裂いた後、図9に示した円筒部31,32のそれぞれの端部のコーティング部材4を分離し、樹脂フィルム3を開き、内部に実装された光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができる。よって、図5に示すように、光ファイバユニットが樹脂フィルム102からなる1つの円筒部をコーティング部材103で覆ったものであり、そのコーティング部材103を工具を用いて切断して樹脂フィルム102を開く場合と比較して、光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができる。
【0053】
更に、図9に示すようにコーティング部材4が樹脂フィルム3の内側と接着しているので、本発明の第1の実施の形態と比較して光ファイバユニット10a,10bの形状を強固に保持することができるので、光ファイバケーブルに曲げが加わった場合でも光ファイバ2a,2bを露出することを防止することができる。
【0054】
更に、構造体1a,1b,1c,1dのそれぞれが2本分の光ファイバユニット10a〜10iとして機能するので、単体の光ファイバユニットを作製し実装する場合と比較して、光ファイバユニット10a〜10iの生産性を向上させることができる。
【0055】
更に、光ファイバユニット10a,10bが互いに接点を有さず分離しているため、図8に示すように撚り合わせる場合等において容易に変形が可能である。
【0056】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法の一例を説明する。
【0057】
(イ)まず、熱可塑性樹脂等からなる樹脂フィルム3をフォーミングすることにより、図9に示すように両端を円筒状に丸める。この結果、樹脂フィルム3において2つの円筒部31,32及び連結部33が形成される。そして、円筒部31,32に2つの光ファイバ2a,2bの束をそれぞれ収納する。その後、樹脂フィルム3の外周面に紫外線硬化樹脂からなるコーティング部材4を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、光ファイバユニット10a,10bを有する構造体1aを作製する。並行して、構造体1aと同様に図8に示した構造体1b,1c,1dも作製する。
【0058】
(ロ)次に、抗張力体7を被覆した被覆部材8を撚り合わせ中心として、構造体1a,1b,1c,1dをそれぞれの連結部側のコーティング部材4が被覆部材8に接するように撚り合わせる。
【0059】
(ハ)その後、構造体1a,1b,1c,1dの周囲を押さえ巻きテープ9で押さえ、押し出し成形により、押さえ巻きテープ9の外側を覆う外被10を形成する。この結果、図8に示した光ファイバケーブルが完成する。
【0060】
本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法によれば、従来の単体の光ファイバユニットの作製工程と同じ工程数で同時に2本分の光ファイバユニット10a〜10iを作製することができる。この結果、光ファイバユニット10a〜10iの生産性を向上させることができ、低コストな光ファイバケーブルの作製が可能となる。
【0061】
<実施例>
本発明の第3の実施の形態の実施例として、図9に示した樹脂フィルム3として厚さ0.016mm、幅12mmのポリエチレンテレフタラート(PET)テープを両端から丸めてそれぞれ直径1.5mmの2つの円筒部31,32を形成し、その円筒部31,32の内部に光ファイバ2a,2bとして外径250μmのSM型光ファイバ24本をそれぞれ12本ずつ実装し、外側を紫外線硬化樹脂からなるコーティング部材4で全周を厚さ約0.02mmで覆った構造体1を作製した。
【0062】
更に、比較例として、図5に示すように光ファイバ101の束を樹脂フィルム102で包み込み、その周囲をコーティング部材103で被覆した構造を作製した。樹脂フィルム102として厚さ0.016mm、幅6mmのPETテープを丸めて直径1.5mmの1つの円筒を形成し、その円筒の内部に光ファイバ101として外径250μmのSM型光ファイバ12を実装し、外側を紫外線硬化樹脂からなるコーティング部材103で全周を厚さ約0.02mmで覆った。
【0063】
比較例に係る構造体では、図5に示すように樹脂フィルム102の合わせ目がーティング部材103で覆われているため、刃物等の工具を用いなければ、樹脂フィルム102を開いて光ファイバ101を取り出すことができなかった。これに対して、実施例に係る構造体では、図9に示したコーティング部材4を樹脂フィルム3の端部の部分において分離して樹脂フィルム3を開くことにより光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができた。
【0064】
<第1の変形例>
本発明の第3の実施の形態の第1の変形例に係る構造体として、図10に示すように、樹脂フィルム3の円筒部31,32が互いに分離している場合において、コーティング部材4が樹脂フィルム3の連結部33の内側で繋がり、樹脂フィルム3の全周を覆っていても良い。
【0065】
この場合でも、コーティング部材4を樹脂フィルム3の端部の部分において分離して樹脂フィルム3を開くことにより光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができる。
【0066】
<第2の変形例>
本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係る構造体として、図11に示すように、樹脂フィルム3の連結部33にスリット(ミシン目)30が設けられていても良い。スリット30の幅及びピッチは適宜選択可能である。
【0067】
本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係る光ファイバユニットによれば、樹脂フィルム3の連結部33にスリット30を設けることにより、図8に示すように光ファイバケーブル作製時に撚り合わせる場合等において、スリットがない場合と比較してより容易に変形させることが可能となる。
【0068】
更に、コーティング部材4で被覆した後に、図12及び図13に示すように、スリット30に沿って樹脂フィルム3を分割することが可能となる。図13に示すように、分割後の光ファイバユニット10a,10bは、樹脂フィルム3の合わせ目において樹脂フィルム3の一端が突出し、その一端の内側が露出しているので、この部分を起点として容易に光ファイバユニット10a,10bを開き、内部の光ファイバ2a,2bを取り出すことができる。よって、図5に示すように光ファイバユニットが樹脂フィルム102からなる1つの円筒部の全周をコーティング部材103で覆い、そのコーティング部材103を工具を用いて切断して樹脂フィルム102を開く場合と比較して、光ファイバ2a,2bを容易に取り出すことができる。
【0069】
更に、図12及び図13に示した分割後の個々の光ファイバユニット10a,10bを実装して光ファイバケーブルを作製することも可能である。
【0070】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1〜第3の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0071】
また、本発明の第1〜第3の実施の形態において、構造体1,1a,1b,1c,1dを実装する光ファイバケーブルの構造は特に限定されず、種々の構造が適宜採用可能である。また、光ファイバケーブルに実装される構造体1,1a,1b,1c,1dの数は特に限定されず、適宜選択可能である。
【0072】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0073】
1,1a,1b,1c,1d…構造体
2a,2b…光ファイバ
3…樹脂フィルム
4…コーティング部材
6,10…外被
7…抗張力体
8…被覆部材
9…テープ
10a〜10i…光ファイバユニット
30…スリット
31,32…円筒部
33…連結部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2の光ファイバの束と、
前記第1の光ファイバの束を包み込むように一端が丸められた第1の円筒部と、前記第2の光ファイバの束を包み込むように他端が丸められた第2の円筒部と、前記第1及び第2の円筒部を繋ぐ連結部とを有する樹脂フィルムとを備え、
前記第1の光ファイバの束及び前記第1の円筒部により第1の光ファイバユニットをなし、且つ前記第2の光ファイバの束及び前記第2の円筒部により第2の光ファイバユニットをなすことを特徴とする構造体。
【請求項2】
前記樹脂フィルムの外側を覆うコーティング部材を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の構造体。
【請求項3】
前記第1及び第2の円筒部が互いに接し、
前記コーティング部材は、前記第1及び第2の円筒部の接点上を覆う
ことを特徴とする請求項2に記載の構造体。
【請求項4】
前記第1及び第2の円筒部の接点上の前記コーティング部材の高さが、前記第1及び第2の円筒部の頂点を結ぶ線よりも低いことを特徴とする請求項3に記載の構造体。
【請求項5】
前記第1及び第2の円筒部が互いに離間し、
前記コーティング部材が、前記樹脂フィルムの両端まで達する
ことを特徴とする請求項2に記載の構造体。
【請求項6】
前記連結部にスリットが設けられていることを特徴とする請求項2又は5に記載の構造体。
【請求項7】
第1及び第2の光ファイバの束と、前記第1の光ファイバの束を包み込むように一端が丸められた第1の円筒部と、前記第2の光ファイバの束を包み込むように他端が丸められた第2の円筒部と、前記第1及び第2の円筒部を繋ぐ連結部とを有する樹脂フィルムとを備え、前記第1の光ファイバの束及び前記第1の円筒部により第1の光ファイバユニットをなし、且つ前記第2の光ファイバの束及び前記第2の円筒部により第2の光ファイバユニットをなす構造体と、
前記構造体を被覆するシース
とを備えることを特徴とする光ファイバケーブル。
【請求項8】
光ファイバの束と、
前記光ファイバの束を包み込む樹脂フィルムと、
前記樹脂フィルムの外側を覆うコーティング部材
とを備え、
前記樹脂フィルムの合わせ目において、前記樹脂フィルムの一端が突出し、前記一端の内側が露出することを特徴とする光ファイバユニット。
【請求項1】
第1及び第2の光ファイバの束と、
前記第1の光ファイバの束を包み込むように一端が丸められた第1の円筒部と、前記第2の光ファイバの束を包み込むように他端が丸められた第2の円筒部と、前記第1及び第2の円筒部を繋ぐ連結部とを有する樹脂フィルムとを備え、
前記第1の光ファイバの束及び前記第1の円筒部により第1の光ファイバユニットをなし、且つ前記第2の光ファイバの束及び前記第2の円筒部により第2の光ファイバユニットをなすことを特徴とする構造体。
【請求項2】
前記樹脂フィルムの外側を覆うコーティング部材を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の構造体。
【請求項3】
前記第1及び第2の円筒部が互いに接し、
前記コーティング部材は、前記第1及び第2の円筒部の接点上を覆う
ことを特徴とする請求項2に記載の構造体。
【請求項4】
前記第1及び第2の円筒部の接点上の前記コーティング部材の高さが、前記第1及び第2の円筒部の頂点を結ぶ線よりも低いことを特徴とする請求項3に記載の構造体。
【請求項5】
前記第1及び第2の円筒部が互いに離間し、
前記コーティング部材が、前記樹脂フィルムの両端まで達する
ことを特徴とする請求項2に記載の構造体。
【請求項6】
前記連結部にスリットが設けられていることを特徴とする請求項2又は5に記載の構造体。
【請求項7】
第1及び第2の光ファイバの束と、前記第1の光ファイバの束を包み込むように一端が丸められた第1の円筒部と、前記第2の光ファイバの束を包み込むように他端が丸められた第2の円筒部と、前記第1及び第2の円筒部を繋ぐ連結部とを有する樹脂フィルムとを備え、前記第1の光ファイバの束及び前記第1の円筒部により第1の光ファイバユニットをなし、且つ前記第2の光ファイバの束及び前記第2の円筒部により第2の光ファイバユニットをなす構造体と、
前記構造体を被覆するシース
とを備えることを特徴とする光ファイバケーブル。
【請求項8】
光ファイバの束と、
前記光ファイバの束を包み込む樹脂フィルムと、
前記樹脂フィルムの外側を覆うコーティング部材
とを備え、
前記樹脂フィルムの合わせ目において、前記樹脂フィルムの一端が突出し、前記一端の内側が露出することを特徴とする光ファイバユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−97284(P2013−97284A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−241948(P2011−241948)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】
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