説明

標本スライドガラスを受容するための保持装置

【課題】保持装置と処理装置が誤った向きで配向している状態を検出すること、そして、保持装置の取り扱いを更に容易にする。
【解決手段】標本スライドガラス1を受容するための保持装置は、該保持装置を取り扱うための取っ手部30と、少なくとも2つの識別ユニット2a、2bとを有する。各識別ユニットから、自動染色装置又はカバーガラス自動装着装置に対する保持装置の配向が決定できるように、互いに異なる情報アイテムが取得可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、標本スライドガラスを受容するための保持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
保持装置(「棚ないしラック」とも称する)は、医療分野において、サンプル標本又は塗沫標本を載置した複数ないし多数の標本スライドガラスを受容することに使用される。表題「Leica ST5020 Multistainer und Leica CV5030 Glaseindeckautomaten(2003年2月、order no. 0705-2-1-104)」の小冊子、又は、独国特許公開 DE 100 10 140 A1号において示されるように、2つの取っ手部を有する保持装置が背景技術分野において知られている。取っ手部は、自動染色装置内又はカバーガラス自動装着装置内の所定の置き場に保持装置を引っ掛けておくことができるように、フック(ないしは、ホック、鉤)として構成される。保持装置を識別するために、保持装置には識別ユニットが組み込まれる。このことにより、処理装置から、例えば、カバーガラス装着操作又は染色操作の実施条件に関する情報を読み出すことが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許公開 DE 100 10 140 A1号
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Leica ST5020 Multistainer und Leica CV5030 Glaseindeckautomaten2003年2月、order no. 0705-2-1-104
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下の分析は、本発明者により与えられる。公知の保持装置は、その構成に起因する欠点を有する。例えば、保持装置の中に整列載置された標本スライドガラスは保持装置によって一部が覆い隠され、標本スライドガラスの点検(特に、自動点検)及びモニタリングが困難である。
【0006】
更に、2つの取っ手部は相対的に不安定であり、保持装置の取り扱い方を限定的なもののみにしている。更に、標本スライドガラスの挿入及び取り出しに関して、保持装置の上側から標本スライドガラスへ容易にアクセス可能ではあるが、しかし標本スライドガラスの落下は防止されていない。
【0007】
更に、保持装置を自動処理装置の所定の置き場に引っ掛ける際に、保持装置が自動処理装置に対して誤った向きで配向されることが起こり得る。このことは、保持装置が180度反転した状態で処理装置に挿入されることを意味する。保持装置がさかさまに引っ掛けられると、例えば、カバーガラス装着プロセスにおいて、標本スライドガラスの誤った面にカバーガラスが装着され、実質的に使用不可能になる。そのような場合には、標本スライドガラスが正しい配向状態であることを指示(確認)する他の機能、例えば、標本スライドガラスのチェックもできなくなる。
【0008】
従って、本発明の一視点において、上述のような欠点を取り除くことが望まれている。特に、保持装置と自動処理装置が誤った向きで配向している状態を検出すること、そして、保持装置の取り扱いを更に容易することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一視点において、標本スライドガラスを受容するための保持装置が提供される。当該保持装置は、保持装置を取り扱うための取っ手部と、少なくとも2つの識別ユニットとを有する。各識別ユニットからは、自動染色装置又はカバーガラス自動装着装置に対する保持装置の配向状態が決定できるように、互いに異なる情報アイテムが読み出し可能である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一視点によれば、上述のような背景技術に存在する欠点を取り除くことが可能である。特に、保持装置と自動処理装置が誤った配向で対向している状態を検出すること、そして、保持装置の取り扱いを更に容易することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明に係る保持装置の好ましい一実施形態を示し、特に、該保持装置に複数ないし多数の標本スライドガラスが受容された状態を示す。
【図2】図2は、図1に示した好ましい保持装置の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明において、以下の形態が可能である。なお、本願の実施の形態ないし実施例に付記した図面参照符号は、専ら理解を助けるための補助であり、図示の態様に限定することを意図するものではない。
【0013】
(形態1)
上記の一視点に記載のとおり、標本スライドガラスを受容するための保持装置は、保持装置を取り扱うための取っ手部と、少なくとも2つの識別ユニットとを有する。各識別ユニットから、自動染色装置又はカバーガラス自動装着装置に対する保持装置の配向(配向状態、向き)が決定できるように、互いに異なる情報アイテムが読み出し可能である。
【0014】
さらに、本発明の実施形態としては、以下の展開形態が可能である
(形態2)
本発明において、第1の識別ユニットは第1の位置に取り付けられ、当該第1の位置とは異なる第2の位置に第2の識別ユニットが取り付けられることが好ましい。
(形態3)
本発明において、第2の位置は、第1の位置に対して、保持装置の垂直軸を中心とした180度回転対称であることが好ましい。
(形態4)
本発明において、取っ手部が非対称的な形状を有することが好ましい。
(形態5)
本発明において、取っ手部が、コの字状(ないしU字状、C字状:Buegel)の折り曲げ部材の構造ユニットを構成することが好ましい。
(形態6)
本発明において、保持装置の取っ手部が折りたたみ可能であることが好ましい。
(形態7)
本発明において、取っ手部が、底部、トップ部及びフレーム部を含んで構成されることが好ましい。
(形態8)
本発明において、少なくとも2つの識別ユニットは、互いに独立的に、底部に、トップ部に、又は、底部とトップ部の間に配設されることが好ましい。
(形態9)
本発明において、取っ手部は、保持装置の両端における取り付け位置に、偏心状態で取り付けられることが好ましい。ここで、先ず、取っ手部は、各々の取り付け位置から垂直方向に延在し、次に、取っ手部は、2つの取り付け位置を結ぶ線と平行に延在することが好ましい。
(形態10)
本発明において、少なくとも2つの識別ユニットの内の少なくとも1つの識別ユニットから、保持装置に関連する情報アイテム、保持装置に受容される標本スライドガラスに関連する情報アイテム、及び/又は、自動染色装置又はカバーガラス自動装着装置における処理に関連する情報アイテム、が取得可能であることが好ましい。
(形態11)
本発明において、識別ユニットがRFIDトランスポンダ部(Radio-Frequency Identification transponder)を含むことが好ましい。
【0015】
換言すると、本発明によれば、保持装置を取り扱うための取っ手部と、少なくとも2つの識別ユニットとを有する保持装置が、標本スライドガラスを受容することに使用される。前記少なくとも2つの識別ユニットには、読み出し可能な互いに異なる情報アイテム(ないし識別情報ID:Identifikationen)が格納される。それによって、特に、保持装置の異なる位置(例えば「前」又は「後」)を特長付けることができ、例えば、置き場(ないし受容手段)に対する保持装置の向きを検出することができる。異なる情報アイテムは、向きを決定することのみに使用することもできるが、好ましくは、例えば、上記の独国特許公開 DE 100 10 140 A1号のように、更なる目的のためにも使用することができる。
【0016】
好ましくは、少なくとも2つの識別ユニットの内の少なくとも1つの識別ユニットには、保持装置に受容される標本スライドガラスに関連する情報アイテム、及び/又は、自動染色装置又はカバーガラス自動装着装置における処理に関連する情報アイテムが格納される。本発明によれば、少なくとも2つの識別ユニットの内で他方の識別ユニットには、前記一方の識別ユニットとは異なる他の情報アイテムが格納される。しかしながら、他の情報アイテムは、原則的には保持装置に受容される標本スライドガラス、及び/又は、自動染色装置又はカバーガラス自動装着装置における処置にも関連し得る。しかしながら、他の情報アイテムは、単に、保持装置上の特定の位置(例えば、「前」又は「後」)を特徴付ける役割を果たすだけでも良い。保持装置に保持された標本スライドガラスを処理するための(自動)処理装置において読み出しデバイスが備えられていれば、正しい配向は、(自動)読み出される情報に基づいて検出することができる。デバイスが「正しい」情報(例えば、上記の保持装置に搭載される標本スライドガラスに関連する情報アイテム、及び/又は、自動染色装置又はカバーガラス自動装着装置における処置に関連する情報アイテム)を読み出す場合には、適正な配向であると認識される。デバイスが「誤った」情報(例えば、「後」)を読み出す場合には、不適正な配向であると認識される。従って、第1の識別ユニットに基づいて保持装置の配向を検出することができ、その一方では、第2の識別ユニットにカバーガラスの装着及び染色に関する更なる情報アイテム、及び/又は、保持装置に関連する更なるデータを格納することができる。
【0017】
異なる情報アイテムの1つは、特に有利には、保持装置を一義的に特徴付けることに使用することもできる。そのことによって、保持装置には処理装置における特定の処置を割り当てることができる。一方では、保持装置及び保持装置に保持された標本スライドガラスについての一種のログブック(処理記録)を記録することも可能である。このことによって、保持装置及び標本スライドガラスに何が起きたかを理解したり、どこにあるかを知ることができるので、特に、医療分野において非常に有利である。
【0018】
好ましい実施形態によれば、識別ユニットは、RFIDトランスポンダ部である。RFIDトランスポンダ部は、非常に小さいユニットとして利用可能であり、そのため、保持装置が重くなることや、保持装置の形状を改変すること無しに、RFIDトランスポンダ部を保持装置に組み込むことができる。RFIDトランスポンダ部を使用する更なる理由は、製造コスト及び入手コストが低いと思われること、そして、それらの頑丈さや信頼性にある。従って、RFIDトランスポンダ部を使用することにより、特に、多くの化学物質などと一緒に用いる医療分野における利用可能性が改善される。
【0019】
好ましい実施形態において、第1の識別ユニットは第1の位置に取り付けられ、当該第1の位置に対して保持装置の垂直軸を中心とした180度回転対称の第2の位置に、第2の識別ユニットが取り付けられる。この特徴は、一視点において、保持装置の配向を決定し易くするし、他の視点において、2つの識別ユニットが相互干渉する可能性を回避する。
【0020】
保持部を非対称的に構成すると、保持装置の配向の検出が更に単純になる。保持装置に保持された標本スライドガラスの視覚的モニタリングを妨害しないように、又は、困難にしないように、保持部を非対称性に設計することも有利である。
【0021】
保持部がコの字状(ないしU字状、C字状:Buegel)の折り曲げ部材の構造ユニットとして構成されると、一視点においては、保持部の安定性が増加し、その結果、保持装置の取り扱いが容易になる。また、他の視点においては、標本スライドガラスの取り外しを妨害したり、防止するように横木が延在すれば、標本スライドガラスが保護される(例えば、標本スライドガラスの落下が防止される)。標本スライドガラスを挿入できるようにするにせよ、取り出せるようにするにせよ、保持部を折りたたみ可能なように備えることは有利である。すなわち、標本スライドガラスの取り出しを妨害しないように保持部の位置を移動させることができる。
【0022】
特に好ましい折りたたみ可能な保持部は、非対称的に構成されるとともに、好ましくは片方向へ折りたたむことができる。保持装置が処理装置へ斜めに挿入されると、処理装置は保持部を所望のサイドへ折りたたむことができない。その際、保持部はブロックされるだろうし、不適正な向きが検出されるだろう。
【0023】
更に、保持部を、複数の要素からなる構造ユニットとして構成することができる。保持部は、好ましくは、底部、トップ部(ないしカバー部:Deckel)及びフレーム部(Gestaenge)を含む。連続的なフレーム部は、トップ部及び底部が一緒になって1つの取り扱いユニットを形成することで、保持装置全体についての高いレベルの安定性をもたらす。
【実施例】
【0024】
本発明の更なる利点及び実施例は、以下の記載及び添付の図面から明らかである。
【0025】
上述の特徴及び以下に説明する特徴は、明記した組み合わせのみならず、他の組み合わせや、単体であっても良く、かかる態様は本発明の範囲を逸脱しない。
【0026】
本発明は、実施例として模式的に図示されるとともに、図面を参照しつつ以下に詳細に説明される。
【0027】
図1及び図2において、同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0028】
図1は、受容要素6を有する保持装置10(いわゆる「棚」ないしラック)を示し、該受容要素6に標本スライドガラス1を整列載置することができる。受容要素6は、ナンバーリングシステムを有し、当該ナンバーリングシステムに基づいて挿入された標本スライドガラス1の枚数を容易に読み上げることができる。例えば、図示した受容要素6には、30枚までの標本スライドガラスを貯留することができる。取っ手部30は、受容要素6に取り付けられる。取っ手部は、底部3、トップ部(カバー部)4及びフレーム部5を含む。トップ部と底部とによるシステムは取っ手ユニットを形成し、標本スライドガラス1の上方でフレーム部5に配設される。
【0029】
保持装置10は、図2ではRFIDトランスポンダ部2a、2bとして構成される2つの識別ユニットを更に含む。該RFIDトランスポンダ部2a、2bは、保持装置10の向き(ないし配向)を決定するために備えられ、互いに異なる情報アイテムを提供する。図示した実施形態において、第1のRFIDトランスポンダ部2aには、処理装置内における保持装置の向きを決定するための情報が格納される。第2のRFIDトランスポンダ部2bには、保持装置を一義的に識別するための情報が格納される。従って、保持装置10には、例えば、自動処理装置における特定の一つの処理を割り当てることができる。更に、ログブックも作成することができる。RFIDトランスポンダ部は、自動処理装置における所定の読み出しデバイスによって読み出すことができる。
【0030】
図2は保持装置10の分解図であり、保持装置10の取っ手部30の個々のパーツを示す。取っ手部におけるトップ部4は、2つの張り出し部(ないし両端の突出部)4a、4bを含む。処理装置の把持部は、当該張り出し部を介して保持装置10を持ち上げて、例えば、処理装置内の次の待機位置(ないしステーション)へ運搬することができる。
【0031】
第1のRFIDトランスポンダ部2aは第1の位置に配設され、第2のRFIDトランスポンダ部2bは第2の位置に配設される。第1の位置及び第2の位置は、取っ手部30の外側であり得るし、又は、取っ手部30の内側(特に、底部3とトップ部4との間)でもあり得る。
【0032】
フレーム部5は、先ず、受容要素6の取り付け位置から垂直上側方向に延在し、次に、水平方向に延在する。フレーム部5は、金属又はプラスチックから製造することができる。フレーム部5は、(特に上方から見て)非対称的に形成され、保持装置10の受容要素6に偏心状態(上方から見た平面において受容要素6の中心横断線からずれた状態)で取り付けられる。そのように構成することで、フレーム部5は片方向(図2では左方向)のみへ折りたたまれる(umklappbar)ようになる。フレーム部5又は取っ手部30が所望の向きへ折りたたまれる場合には、標本スライドガラス1へ容易にアクセスすることができるし、標本スライドガラス1を簡便に保持装置10に整列載置したり、取り出すことができる。言い換えると、図2では、フレーム部の一対のアーム部下部の先端5aが折れ曲がって受容要素の孔部6aに嵌合することによって、取っ手部30は受容要素6の取り付け位置に取り付けられている。そのため、フレーム部5は、孔部6aを中心に回転して、左方向へ傾倒することができる。また、フレーム部5は、受容要素の小突起6bによって右方向への傾倒が防止されているため、結果として、左方向のみへ傾倒することができる。
【0033】
取っ手部の安定性を増強するために、底部3、トップ部4及びフレーム部5は、1つの構造ユニットを形成するように組み立てられる。底部3及びトップ部4は、互いに接合するためのクランプ手段又はスナップイン手段を有する。底部3とトップ部4とが接合する場合には、2つのRFIDトランスポンダ部2a、2b及びフレーム部5は、底部3とトップ部4との間に挟んで留め付けられる。
【0034】
本発明の枠内において、一つの側面においては、保護及び安定性を備えた保持装置が提供され、他の側面においては、保持装置の誤った状態(向き)での挿入が素早く検出されるようになる。
【0035】
本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし各実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0036】
1 :標本スライドガラス
2a :第1の識別ユニット、ないしは第1のRFIDトランスポンダ部
2b :第2の識別ユニット、ないしは第2のRFIDトランスポンダ部
3 :底部
4 :トップ部
4a、4b:張り出し部、ないしは突出部
5 :フレーム部
5a :フレーム部の先端
6 :受容要素
6a :受容要素の孔部
6b :受容要素の小突起
10 :保持装置
30 :取っ手部(3、4、5)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
標本スライドガラスを受容するための保持装置であって、
保持装置を取り扱うための取っ手部と、
少なくとも2つの識別ユニットとを有し、
各識別ユニットから、自動染色装置又はカバーガラス自動装着装置に対する保持装置の配向が決定できるように、互いに異なる情報アイテムが読み出し可能であること、
を特徴とする保持装置。
【請求項2】
第1の識別ユニットは第1の位置に取り付けられ、当該第1の位置とは異なる第2の位置に第2の識別ユニットが取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
【請求項3】
前記第2の位置は、前記第1の位置に対して、保持装置の垂直軸を中心とした180度回転対称であることを特徴とする請求項2に記載の保持装置。
【請求項4】
前記取っ手部が非対称的な形状を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の保持装置。
【請求項5】
前記取っ手部が、コの字状(ないしU字状、C字状)の折り曲げ部材の構造ユニットを構成することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の保持装置。
【請求項6】
前記保持装置の取っ手部が折りたたみ可能であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の保持装置。
【請求項7】
前記取っ手部が、底部、トップ部及びフレーム部を含んで構成されることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の保持装置。
【請求項8】
前記少なくとも2つの識別ユニットは、互いに独立的に、底部に、トップ部に、又は、底部とトップ部の間に配設されることを特徴とする請求項7に記載の保持装置。
【請求項9】
前記取っ手部は、保持装置の両端における取り付け位置に、偏心状態で取り付けられ、そして、
先ず、取っ手部は、各々の取り付け位置から垂直方向に延在し、
次に、取っ手部は、2つの取り付け位置を結ぶ線と平行に延在することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の保持装置。
【請求項10】
前記少なくとも2つの識別ユニットの内の少なくとも1つの識別ユニットから、
保持装置に関連する情報アイテム、
保持装置に受容される標本スライドガラスに関連する情報アイテム、及び/又は、
自動染色装置又はカバーガラス自動装着装置における処理に関連する情報アイテム、
が取得可能であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の保持装置。
【請求項11】
識別ユニットがRFIDトランスポンダ部を含むことを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の保持装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate