標本回収デバイス
【課題】標本回収デバイスを提供する。
【解決手段】縫合糸ループアセンブリ24であって、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料および一方向フェルールを備え、該1本の縫合糸材料は、二重ストランド中心部分、および該中心部分から遠位に延びる一重ストランド遠位ループ部分を有し、該一方向フェルールはボアを規定し、該二重ストランド中心部分は、該一方向フェルールの該ボアを通過している、縫合糸ループアセンブリ;ならびに標本回収バッグ20であって、該縫合糸材料が、該標本回収バッグと係合可能であり、そして該標本回収バッグを閉じるように作動可能である、標本回収バッグ、を備える、標本回収デバイス10。
【解決手段】縫合糸ループアセンブリ24であって、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料および一方向フェルールを備え、該1本の縫合糸材料は、二重ストランド中心部分、および該中心部分から遠位に延びる一重ストランド遠位ループ部分を有し、該一方向フェルールはボアを規定し、該二重ストランド中心部分は、該一方向フェルールの該ボアを通過している、縫合糸ループアセンブリ;ならびに標本回収バッグ20であって、該縫合糸材料が、該標本回収バッグと係合可能であり、そして該標本回収バッグを閉じるように作動可能である、標本回収バッグ、を備える、標本回収デバイス10。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、2011年11月8日に出願された米国仮出願番号61/557,303の利益および優先権を主張する。この米国仮出願の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(背景)
(1.技術分野)
本開示は、標本回収デバイスに関し、そしてより特定すると、外科手術手順において使用するための標本回収デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の背景)
最小侵襲性外科手術手順において、手術は、身体の小さい入口開口部を通して挿入された細長い器具を使用することによって、身体内で行われる。器具類が身体の内部に通ることを可能にするための、身体組織の最初の開口部は、身体の自然な通路であり得るか、または組織穿刺器具(例えば、トロカール)によって作製され得るか、または小さい切開によって作製されて、この中にカニューレが挿入される。
【0004】
管、器具類、および任意の必要とされる穿孔または切開は比較的小さいので、外科手術は、従来の外科手術手順と比較して侵襲性が低い。従来の外科手術手順において、外科医は、身体組織の大きい領域を切り開くことを要求される。従って、最小侵襲性外科手術は、患者への外傷を最小にし、そして患者の回復時間および病院での費用を減少させる。
【0005】
最小侵襲性手順は、身体組織または器官を、身体の内部から部分的にかまたは完全に取り出すために使用される(例えば、腎摘出術、胆嚢切除術、ロベクトミーおよび他のこのような手順であり、胸郭手順、腹腔鏡手順および内視鏡手順が挙げられる)。このような手順中、嚢、腫瘍、または他の罹患した組織もしくは器官が、皮膚のアクセス開口部を介して、またはカニューレを通して、取り出される必要があることは、一般的なことである。この手順を容易にするための種々の型の捕捉デバイスが、開示されている。がん性腫瘍が取り出される多くの手順において、閉じ込められた環境での標本の取り出しは、がん細胞の播種を防ぐために、非常に望ましい。
【0006】
最小侵襲性胸郭外科手術において、胸腔へのアクセスおよび腔内での操作性は、制限される。なぜなら、アクセスポートが、患者の肋骨間の限られた空間に配置されるからである。このような手順(一般に、ビデオ補助下胸部手順(VATS)と称される)は、自然な肋間隙を通して、観血手順においてのように肋骨を広げることなく胸腔にアクセスすることによって、患者の回復時間を短縮させることを目的とする。この制限されたアクセスは時々、大きい標本を取り出す場合に問題を引き起こし得る。さらに、このような手順(例えば、胸腔鏡下楔状切除およびロベクトミー)において、肺の一部分を取り出し、そしてこれを病理学的に比較的無傷の状態で回収することが、しばしば必要である。標本が充分に閉じ込められて、操作および取り出し中にがん細胞の播種を防ぐこともまた、重要である。
【0007】
従って、組織サンプルを受容した後に、採集バッグを閉じ、そして閉じた状態で維持するためのシステムを有する、標本の回収または取り出しデバイスが必要とされている。採集バッグを遠隔的に閉じることが可能な機構を組み込んで起動させる、標本の回収または取り出しデバイスが、さらに必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
縫合糸ループアセンブリであって、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料および一方向フェルールを備え、該1本の縫合糸材料は、二重ストランド中心部分、および該中心部分から遠位に延びる一重ストランド遠位ループ部分を有し、該一方向フェルールはボアを規定し、該二重ストランド中心部分は、該一方向フェルールの該ボアを通過している、縫合糸ループアセンブリ;ならびに
標本回収バッグであって、該縫合糸材料が、該標本回収バッグと係合可能であり、そして該標本回収バッグを閉じるように作動可能である、標本回収バッグ、
を備える、標本回収デバイス。
(項目2)
前記1本の縫合糸材料が、前記二重ストランド中心部分から近位に延びる引きループを備える、上記項目に記載の標本回収デバイス。
(項目3)
細長管状部材をさらに備え、該細長管状部材は、ボアを規定し、そして遠位部分を有し、前記一方向フェルールが該遠位部分内に配置され、そして前記二重ストランド中心部分が該ボアを通って延びる、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目4)
前記1本の縫合糸材料が、1本の連続した縫合糸材料である、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目5)
前記1本の連続した縫合糸材料が、原材料を成形することによって形成されている、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目6)
前記1本の連続した縫合糸材料が、原材料の自由端を一緒に固着することによって形成されている、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目7)
前記1本の連続した縫合糸材料が、合成材料から形成されている、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目8)
前記1本の連続した縫合糸材料が、天然材料から形成されている、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目9)
巻取り用スプールを有するハンドル部分;
該ハンドル部分から遠位に延びる細長管状部材;
該細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグ;および
縫合糸ループアセンブリであって、該縫合糸ループアセンブリは、該採集バッグと係合可能であり、そして該細長管状部材を通って近位に延び、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸を備え、該縫合糸は、該採集バッグと係合可能な遠位ループ、中心部分および近位端を有し、該巻取りスプールは、該1本の縫合糸の該近位端と係合可能である、縫合糸ループアセンブリ、
を備える、標本回収デバイス。
(項目10)
前記巻取りスプールと係合可能なトリガをさらに備え、該トリガは、該巻取りスプールを回転させて前記採集バッグを閉じるためのものである、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目11)
前記細長管状部材内で前記中心部分の周りに配置される、一方向フェルールをさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目12)
前記ハンドル部分が、前記トリガおよび前記巻取りスプールと係合可能な、長手軸方向に移動可能なラックを備える、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目13)
前記ハンドル部分が、前記巻取りスプール上に提供された巻取り歯車をさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目14)
前記ハンドル部分が、前記巻取り歯車と係合可能な伝動歯車をさらに備え、該伝動歯車は、前記長手軸方向に移動可能なラックと係合可能な駆動歯車を備える、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目15)
前記トリガおよび前記ハンドル部分と係合可能な戻しばねをさらに備え、該戻しばねは、該トリガを発射前状態に維持するためのものである、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目16A)
組織標本を体腔内から回収するためのシステムであって、
標本回収デバイスであって、該標本回収デバイスは、細長管状部材、該細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグ、および縫合糸ループアセンブリを有し、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料および一方向フェルールを備え、該1本の縫合糸材料は、中心部分および遠位ループ部分を有し、該遠位ループ部分は、該採集バッグの開口上端部を通過し、該一方向フェルールは、該細長管状部材の該遠位端内に配置され、該1本の縫合糸材料の該中心部分は、該一方向フェルールを通過する、標本回収デバイス
を備え;
該採集バッグの該開口上端部は、組織標本を受容するように構成されており;そして
該1本の縫合糸材料の該中心部分は、引き込まれて、該1本の縫合糸材料の該遠位ループ部分を、該採集バッグの該開口上端部の周りで閉じて、該採集バッグの閉鎖上端部を作製するように構成されており、該1本の縫合糸材料の該中心部分は、引き込まれた位置において、該一方向フェルール内に固定される、
システム。
(項目17A)
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分と、前記一方向フェルール内に形成された内向きに突出するフィンガーとの係合によって、該1本の縫合糸材料の該中心部分が該一方向フェルール内に固定される、上記項目に記載のシステム。
(項目18A)
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分が、前記採集バッグと前記一方向フェルールとの間で切断されるように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
(項目19A)
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分が、前記一方向フェルールより近位で切断されるように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
(項目20A)
前記デバイス内の巻取りスプールに前記縫合糸が巻き付けられることによって、前記1本の縫合糸材料の前記中心部分が引き込まれるように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
(項目16B)
組織標本を体腔内から回収する方法であって、
標本回収デバイスを提供する工程であって、該標本回収デバイスは、細長管状部材、該細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグ、および縫合糸ループアセンブリを有し、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料および一方向フェルールを備え、該1本の縫合糸材料は、中心部分および遠位ループ部分を有し、該遠位ループ部分は、該採集バッグの開口上端部を通過し、該一方向フェルールは、該細長管状部材の該遠位端内に配置され、該1本の縫合糸材料の該中心部分は、該一方向フェルールを通過する、工程;
組織標本を該採集バッグの該開口上端部を通して配置する工程;ならびに
該1本の縫合糸材料の該中心部分を引き込んで、該1本の縫合糸材料の該遠位ループ部分を、該採集バッグの該開口上端部の周りで閉じて、該採集バッグの閉鎖上端部を作製する工程であって、該1本の縫合糸材料の該中心部分は、引き込まれた位置において、該一方向フェルール内に固定される、工程、
を包含する、方法。
(項目17B)
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分と、前記一方向フェルール内に形成された内向きに突出するフィンガーとの係合によって、該1本の縫合糸材料の該中心部分が該一方向フェルール内に固定される、上記項目に記載の方法。
(項目18B)
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分を前記採集バッグと前記一方向フェルールとの間で切断する工程をさらに包含する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目19B)
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分を前記一方向フェルールより近位で切断する工程をさらに包含する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目20B)
前記中心部分を引き込む工程が、前記デバイス内の巻取りスプールに前記縫合糸を巻き付ける、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
【0009】
(摘要)
標本採集バッグを閉じた状態で固定するための縫合糸ループアセンブリが提供される。この縫合糸ループアセンブリは一般に、遠位ループを形成する1本の縫合糸材料、および一方向フェルールを備え、この一方向フェルールは、この遠位ループを、この標本採集バッグの上端部の周りで閉じた状態に固定するためのものである。この縫合糸ループアセンブリと一緒に使用するための標本回収デバイスもまた提供される。
【0010】
(要旨)
1つの局面において、標本回収デバイスが開示され、この標本回収デバイスは、1本の縫合糸材料を備える縫合糸ループアセンブリを備え、この1本の縫合糸材料は、二重ストランド中心部分、およびこの中心部分から遠位に延びる一重ストランド遠位ループ部分を有する。この縫合糸ループアセンブリは、ボアを規定する一方向フェルールをさらに備え、その結果、この二重ストランド中心部分は、この一方向フェルールのボアを通過する。この縫合糸材料は、標本回収バッグと係合可能である。
【0011】
この1本の縫合糸材料は、この二重ストランド中心部分から近位に延びる引きループを備え得る。
【0012】
この縫合糸ループアセンブリは、細長管状部材をさらに備え得、この細長管状部材は、ボアを規定し、そして遠位部分を有し、ここでこの一方向フェルールは、この遠位部分内に配置され、そしてこの二重ストランド中心部分は、このボアを通って延びる。
【0013】
この1本の縫合糸材料は、1本の連続した縫合糸材料であり得る。1つの実施形態において、この1本の連続した縫合糸材料は、原材料を成形することにより形成される。代替の実施形態において、この1本の連続した縫合糸材料は、原材料の自由端を一緒に固着させることによって形成される。
【0014】
1つの実施形態において、この1本の連続した縫合糸材料は、合成材料から形成され、一方で、代替の実施形態において、この1本の連続した縫合糸材料は、天然材料から形成される。
【0015】
別の局面において、標本回収デバイスもまた開示され、この標本回収デバイスは、巻取りスプールを有するハンドル部分、このハンドル部分から遠位に延びる細長管状部材、およびこの細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグを備える。縫合糸ループアセンブリが、この採集バッグと係合可能であり、そしてこの細長管状部材を通って近位に延びる。この縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸を備え、この1本の縫合糸は、この採集バッグと係合可能な遠位ループ、中心部分、および近位端を有する。この縫合糸ループアセンブリは、この細長管状部材内でこの中心部分の周りに配置された、一方向フェルールをさらに備える。
【0016】
いくつかの実施形態において、この巻取りスプールは、この1本の縫合糸の近位端と係合可能であり、そしてトリガが、この巻取りスプールを回転させてこの採集バッグを閉じるために、この巻取りスプールと係合可能である。このハンドル部分は、このトリガおよびこの巻取りスプールと係合可能な、長手軸方向に移動可能なラックをさらに備え得る。このハンドル部分は、この巻取りスプール上に提供された巻取り歯車、およびこの巻取り歯車と係合可能な伝動歯車をさらに備え得、この伝動歯車は、この長手軸方向に移動可能なラックと係合可能な駆動ギアを備える。このトリガを発射前状態に維持するために、このトリガと係合可能な戻しばねが提供され得る。
【0017】
別の局面において、組織標本を体腔内から回収する方法がなおさらに開示される。この方法は、標本回収デバイスを提供する工程を包含し、この回収デバイスは、細長管状部材、この細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグ、および縫合糸ループアセンブリを有し、この縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料を備え、この1本の縫合糸材料は、中心部分、およびこの採集バッグの開口上端部を通過する遠位ループ部分を有する。一方向フェルールが、この細長管状部材の遠位端内に配置され、そしてこの1本の縫合糸材料の中心部分が、この一方向フェルールを通過する。
【0018】
この方法は、組織標本をこの採集バッグの開口上端部に通して配置する工程、この1本の縫合糸材料の中心部分を引き込んでこの1本の縫合糸材料の遠位ループ部分をこの採集バッグの開口上端部の周りで閉じて、この採集バッグの閉鎖上端部を作製する工程をさらに包含し、ここでこの1本の縫合糸材料の中心部分は、引き込まれた位置で、この一方向フェルール内に固定される。
【0019】
この方法の1つの実施形態において、この1本の縫合糸材料の中心部分と、一方向フェルール内に形成された内向きに突出するフィンガーとの係合によって、この1本の縫合糸材料の中心部分は、この一方向フェルール内に固定される。
【0020】
1つの実施形態において、この1本の縫合糸材料の中心部分は、この採集バッグとこの一方向フェルールとの間で切断される。別の実施形態において、この1本の縫合糸材料の中心部分は、この一方向フェルールより近位で切断される。
【0021】
いくつかの実施形態において、中心部分を引き込む工程は、この縫合糸をこの装置内の巻取りスプールに巻き付ける。
【0022】
本開示の標本回収デバイスの実施形態が、図面を参照しながら本明細書中に開示される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本開示の標本回収デバイスの斜視図である。
【図1A】図1Aは、標本回収デバイスの縫合糸ループおよび一方向フェルールの斜視図である。
【図1B】図1Bは、一方向フェルールを通過する図1Aの縫合糸ループの中心部分の拡大斜視図である。
【図2】図2は、図1の標本回収デバイスの遠位端部分の拡大斜視図である。
【図3】図3は、図2の線3−3に沿って見た断面図である。
【図4】図4は、標本回収デバイスのハンドル部分の、部分的に断面で示される斜視図である。
【図5】図5は、標本回収デバイスの遠位端部分の、部分的に断面で示される斜視図である。
【図6】図6は、図6の線5−5に沿って見た断面図である。
【図7】図7は、体壁を通るポートを通して挿入された標本回収デバイス、およびこの標本回収デバイスの標本取り出し(回収)バッグ内に置かれた標本の、斜視図である。
【図8】図8は、標本回収デバイスのハンドルが起動されて標本取り出しバッグの周りで縫合糸ループを短縮させている、図7と類似の斜視図である。
【図9】図9は、図8の線9−9に沿って見た断面図である。
【図10】図10は、起動中の図1の標本回収デバイスのハンドル部分の、部分的に断面で示される斜視図である。
【図11】図11は、縫合糸ループが標本取り出しバッグの周りで完全に短縮されている、図7と類似の標本回収デバイスの斜視図である。
【図12】図12は、標本取り出しバッグおよび標本がポートを通して引き抜かれているのを示す、図7と類似の標本回収デバイスの斜視図である。
【図13】図13は、標本取り出しバッグおよび標本を標本回収デバイスから取り外す第一の方法を図示する、標本回収デバイスの遠位端部分の、部分的に断面で示される斜視図である。
【図14】図14は、標本取り出しバッグおよび標本を標本回収デバイスから取り外す第二の方法を図示する、標本回収デバイスの遠位端部分の、部分的に断面で示される斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示の外科手術用回収デバイスの実施形態が、図面を参照しながらここで詳細に記載される。図面において、類似の番号は、数枚の図の各々において、同一または対応する要素を表わす。当該分野において一般的であるように、用語「近位」とは、使用者または操作者(すなわち、外科医または医師)に近い方の部分または構成要素をいい、一方で、用語「遠位」とは、使用者から遠い方の部分または構成要素をいう。
【0025】
図1〜図3を参照し、最初に図1を参照すると、外科手術手順中に器官または他の組織を取り出す際に使用するための、標本回収デバイス10の1つの実施形態が開示されている。回収デバイス10は、最小侵襲性手順(例えば、腹腔鏡手順および胸郭手順)において使用され得る。
【0026】
標本回収デバイス10は一般に、本体またはハンドル部分12、およびハンドル部分12から遠位に延びる細長管状部材14を備える。可撓性支持枠またはバンド16が、細長管状部材14の遠位端18から延びる。組織を捕獲して患者の身体から取り出す目的で、標本回収デバイス10は、採集バッグ20を備え、この採集バッグは、本明細書中以下により詳細に記載されるように、可撓性支持バンド16に取り外し可能に支持されて、開いた状態に保持される。トリガ22は、ハンドル部分12に移動可能に設置され、そして標本回収デバイス10を起動させて採集バッグ20を閉じるために提供される。
【0027】
図1、図1Aおよび図1Bを参照すると、採集バッグ20を捕捉した組織の周りで閉じる目的で、縫合糸ループアセンブリ24が、採集バッグ20を閉じて固定するために提供される。縫合糸ループアセンブリ24は、細長管状部材14を通って近位に延び、そしてハンドル部分12に入る。図1Aを特に参照すると、縫合糸ループアセンブリ24は、採集バッグ20と係合した遠位ループ部分28を有する1本の連続した縫合糸材料26を備える。例えば、この遠位ループ部分は、以下に記載される、バッグの口に隣接する周囲ポケット内に嵌る。縫合糸ループアセンブリ24は、一方向フェルール30をさらに備え、この一方向フェルールは、1本の連続した縫合糸材料26の中心部分32を囲み、そして一旦、組織標本が採集バッグ20に受容されると、採集バッグ20を閉じた状態に固定するために提供される。最後に、引きループ34が、中心部分32の近位端36に提供される。引きループ34は、ハンドル部分12内に配置され、そしてトリガ22の起動によって係合して、中心部分32の遠位端38に形成された遠位ループ部分28を引き、採集バッグ20の周りで閉じ、そして中心部分32を一方向フェルール30に通して引いて、採集バッグ20を閉じた状態に固定する。あるいは、縫合糸ループアセンブリ24は独立して、真っ直ぐな管(図示せず)と合わせて利用され得、この例において、引きループ34は、使用者の手によって掴まれて引かれ、採集バッグ20を閉じて固定する。
【0028】
本明細書中上記で留意したように、遠位ループ部分28、中心部分32および引きループ34は、1本の連続した縫合糸材料26から形成される。縫合糸材料26の1本の連続した構成は、縫合糸材料26を形成する材料を連続ユニットとして成形することによって、あるいは1本の縫合糸材料を提供し、次いでこれを折り返して接着するか、溶接するか、または他の方法で貼り付けて、1本の連続した縫合糸材料26を形成することによって、形成され得る。縫合糸材料26は、種々の合成または天然の、固体材料または編組材料(例えば、ポリマー、ナイロン、綿、可撓性金属など)から形成され得る。
【0029】
1本の連続した縫合糸材料26は、一方向フェルール30を通過する際に、縫合糸材料26の二重ストランドを形成する。これは、1本の連続した縫合糸材料26が採集バッグ20(図1)を閉じるために利用される際に、利点を提供する。1本または一重ストランドの縫合糸を引くことと異なり、引きループ34を引いて中心部分34の二重ストランドを一方向フェルール30に通して引くことによって、採集バッグ20を閉じるために必要とされる引きまたは行程の長さが、二重ストランドに起因して減少する。すなわち、半分になる。さらに、1本の連続した縫合糸材料26のストランドを二重にすることによって、採集バッグ20を閉じるために必要とされる力の減少が達成される。1本の連続した縫合糸材料26のストランドを二重にすることによって、さらに、採集バッグ20を通して引かれる際の摩擦が低下する。
【0030】
図1Bを特に参照すると、一方向フェルール30は、細長い円筒形の部材40であり、1本の連続した縫合糸材料26の中心部分32を受容するための貫通ボア42を有する。一方向フェルール30は、固定部材44を備え、この固定部材は、中心部分32が一方向フェルール30を通して引かれる際に、この中心部分を摩擦により固定する目的で、ボア42内に内向きに突出する。
【0031】
ここで図1、図2および図3を参照すると、上記のように、採集バッグ20は、可撓性支持バンド16に取り外し可能に支持され、そしてこの可撓性支持バンドによって、開いた状態に保持される。採集バッグ20は、種々の公知の方法(例えば、仮付け溶接、接着など)によって、可撓性支持バンド16に一時的に取り付けられ得る。縫合糸ループアセンブリ24の遠位ループ部分28は、組織の受容後に、採集バッグ20を閉じるために提供される。遠位ループ部分28は、採集バッグ20の上部開口端46の周囲に延びる。図2および図3に最もよく示されるように、上部開口端46は折り重ねられて、折り畳まれたセクション48を形成し、遠位ループ部分28の通過のためのチャネルまたはポケット50を規定する。折り畳まれたセクション48は、上部開口端46を折り返して接着するか、溶接するか、または他の方法で固定することによって、形成され得る。例えば、ファスナー(例えば、小さいステープル52)が、上部開口端46を折り畳まれたセクション48に保持するために使用され得る。
【0032】
ここで図4を参照すると、採集バッグ20の開口上端部46を閉じる目的で、1本の連続した縫合糸材料26を引くかまたは巻き取るために、ハンドル部分12が提供される。具体的には、1本の連続した縫合糸材料26の近位端36が巻取りスプール54に巻き付けられる。この巻取りスプールは、ハンドル部分12に形成されたマウント58に固定されたシャフト56に回転可能に設置される。巻取りスプール54は、複数の歯62を有する巻取り歯車60を備える。巻取り歯車60の歯62は、伝動歯車66の歯64と係合する。伝動歯車66は、駆動歯70を有する駆動歯車68を備える。伝動歯車66および駆動歯車68は、一緒に固定され、そしてハンドル部分12に形成されたマウント74に固定されたシャフト72に回転可能に設置される。
【0033】
本明細書中上記で留意されたように、トリガ22は、ハンドル部分12に移動可能に設置される。トリガ22は、ハンドル部分12内に固定されたトリガ旋回ピン76の周りに旋回可能に設置される。巻取りスプール54を回転させ、従って1本の連続した縫合糸材料26を引いて、採集バッグ20を閉じる目的で、連結具78が提供され、そしてトリガ22を駆動ラック80に接続する。この駆動ラックは、駆動歯車68を回転させる駆動片82を有する。連結具78は、ピン86によって、トリガ22の上方に延びる耳84に接続される。さらに、戻しばね88が、トリガ22と本体部分12との間に提供されて、トリガ22を発射前状態に維持する。具体的には、トリガ22の起動に応答して駆動ラック80がハンドル部分12内で長手軸方向に並進すると、駆動ラック歯82は、駆動歯車68の駆動歯70に係合して回転させる。
【0034】
ここで図5を参照すると、細長管状部材14は、一方向フェルール30を受容するためのボア90を規定する。本明細書中上記で留意されたように、可撓性支持バンド16が、採集バッグ20を支持するために提供される。可撓性支持バンド16は、採集バッグ20に取り外し可能に固定された遠位に延びるループ92、ならびに細長管状部材14のボア90内に受容される第一の近位端94および第二の近位端96を備える。具体的には、支持カラー98がボア90内に提供され、そして可撓性支持バンド16の第一の近位端94および第二の近位端96を細長管状部材14内に固定する。この実施形態において、一方向フェルール30は、支持カラー98のボア100内に位置する。一方向フェルール30は、支持カラー98のボア100内に固定され得るか、または本明細書中以下により詳細に記載されるように、支持カラー90のボア100内に取り外し可能に支持され得る。貫通ボア104を有する細長い管または縫合糸ガイド102が、一方向フェルール30から細長管状部材14のボア90を通って近位に延びて、縫合糸材料26の近位部分32を貫通ボア104内に支持する。
【0035】
図6を参照すると、一方向フェルール30は、縫合糸材料26が一方向フェルール30のボア42を通して引かれる際に、縫合糸材料26の中心部分32を固定するために提供される。このことは、種々の公知の様式で達成され得る。この実施形態において、一方向フェルール30の固定部材44は、内向きに突出して近位に延びる1対のフィンガー106および108として形成され、これらのフィンガーは、縫合糸材料26が一方向フェルール30を通して近位に引かれる際に、縫合糸材料26の中心部分32を摩擦により把持するように構成される。
【0036】
ここで図7〜図14を参照し、最初に図7を参照して、身体器官または組織サンプルTを患者の体腔BC内から採集して回収するための、標本回収デバイス10の使用がここで記載される。最初に、外科手術用アクセスポート110が、患者の体壁BWを通して挿入されて、体腔BCへのアクセスを提供する。外科手術用アクセスポート110は、貫通ボア112およびシール114を備え、このシールは、外科手術用器具類の周囲を密封して流体または通気ガス(腹腔鏡手順において使用される場合)が逃れることを防止するためのものである。その後、標本回収デバイス10が操作され、その結果、細長管状部材14の遠位端18が、可撓性支持バンド16および採集バッグ20と一緒に、外科手術用アクセスポート110の貫通ボア112およびシール114を通過し、そして体腔BC内の組織Tに隣接する位置に配置される。外科手術手順中、組織Tは、周囲の組織から切除または分離されており、そして別の外科手術用器具(例えば、把持具116)が、組織Tを採集バッグ20内に操作するために利用される。具体的には、把持具116の遠位端118が組織Tに隣接する位置に配置され、その結果、第一の可動顎120および第二の可動顎122が組織Tを把持し、そして組織Tを採集バッグ20の開口上端部46に通して置く。採集バッグ20は開口上端部46を有するが、この採集バッグは、組織Tを保持するための閉鎖下端部124をさらに備えることが、留意されるべきである。
【0037】
ここで図8を参照すると、その後、トリガ22が操作されて、縫合糸材料26の遠位ループ部分28を、採集バッグ20の開口上端部46の折り畳まれたセクション48に通して引き、開口上端部46を可撓性支持バンド16から取り外し、そして採集バッグ20の開口上端部46の閉鎖を開始する。図9に最もよく示されるように、縫合糸材料26の中心部分32は、一方向フェルール30のボア42(および固定部材44)を通して引かれる。
【0038】
図10を参照すると、トリガ22がハンドル部分12に対して操作されると、連結具78が駆動ラック80を矢印Aの方向に近位に引いて、駆動歯車68、および従って伝動歯車66を、反時計回りの方向に回転させる。伝動歯車66が反時計回りの方向に回転するにつれて、巻取り歯車60および従って巻取りスプール54が時計回りの方向に回転し、これによって、縫合糸材料26の中心部分32の近位端36をハンドル部分12内に近位に引き込む。
【0039】
ここで図11を参照すると、トリガ22の完全な起動後、縫合糸材料26の遠位端38は、縫合糸材料26の遠位ループ部分28を採集バッグ20の開口上端部46の周りで完全に閉じて、採集バッグ20の閉鎖上端部126を形成し、これによって、組織セクションTを採集バッグ20の内側128に確保する。その後、図12を参照すると、標本回収デバイス10の細長管状部材14がアクセスポート110内のシール114を通して引き抜かれ得、これによって、採集バッグ20(組織Tを含む)および可撓性支持バンド16を体腔BCから引き抜いて、外科手術手順を完了させる。この様式で、縫合糸ループアセンブリ24を備える標本回収デバイス10は、後の試験および分析のために、組織セクションTを採集バッグ20内に捕捉する簡単かつ確実な方法を提供する。
【0040】
図13を参照すると、代替の方法において、採集バッグ20は、縫合糸材料26の遠位端38を切断することによって、細長管状部材14の遠位端18から外され得、そして採集バッグ20を別に体腔BC内から回収する。
【0041】
図14を参照すると、さらに代替の方法において、本明細書中上記で留意されたように、一方向フェルール30は、支持カラー98内に取り外し可能に支持され得、その結果、一方向フェルール30は、採集バッグ20と一緒になったままであり、取り出し中に、採集バッグ20の閉鎖上端部126を閉じた状態に維持する。この方法において、縫合糸材料26の遠位端38は、一方向フェルール30より近位で切断されて、一方向フェルール30および採集バッグ20が、標本回収デバイス10の残りの部分とは独立して体腔BCから取り出されることを可能にする。
【0042】
種々の改変が、本明細書中に開示された実施形態に対してなされ得ることが理解される。例えば、可撓性支持バンド16は、細長管状部材14内で近位に引き込まれるように構成され得る。さらに、採集バッグ20は、種々の型の捕捉される組織に合うために、補強構造または他の形状を備え得る。従って、上記説明は、限定であると解釈されるべきではなく、単に、特定の実施形態の例示であると解釈されるべきである。当業者は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内で、他の改変を予測する。
【符号の説明】
【0043】
20 採集バッグ
24 縫合糸ループアセンブリ
26 縫合糸材料
28 遠位ループ部分
30 一方向フェルール
32 中心部分
34 引きループ
36 近位端
38 遠位端
40 細長い円筒形の部材
42 貫通ボア
44 固定部材
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、2011年11月8日に出願された米国仮出願番号61/557,303の利益および優先権を主張する。この米国仮出願の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(背景)
(1.技術分野)
本開示は、標本回収デバイスに関し、そしてより特定すると、外科手術手順において使用するための標本回収デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の背景)
最小侵襲性外科手術手順において、手術は、身体の小さい入口開口部を通して挿入された細長い器具を使用することによって、身体内で行われる。器具類が身体の内部に通ることを可能にするための、身体組織の最初の開口部は、身体の自然な通路であり得るか、または組織穿刺器具(例えば、トロカール)によって作製され得るか、または小さい切開によって作製されて、この中にカニューレが挿入される。
【0004】
管、器具類、および任意の必要とされる穿孔または切開は比較的小さいので、外科手術は、従来の外科手術手順と比較して侵襲性が低い。従来の外科手術手順において、外科医は、身体組織の大きい領域を切り開くことを要求される。従って、最小侵襲性外科手術は、患者への外傷を最小にし、そして患者の回復時間および病院での費用を減少させる。
【0005】
最小侵襲性手順は、身体組織または器官を、身体の内部から部分的にかまたは完全に取り出すために使用される(例えば、腎摘出術、胆嚢切除術、ロベクトミーおよび他のこのような手順であり、胸郭手順、腹腔鏡手順および内視鏡手順が挙げられる)。このような手順中、嚢、腫瘍、または他の罹患した組織もしくは器官が、皮膚のアクセス開口部を介して、またはカニューレを通して、取り出される必要があることは、一般的なことである。この手順を容易にするための種々の型の捕捉デバイスが、開示されている。がん性腫瘍が取り出される多くの手順において、閉じ込められた環境での標本の取り出しは、がん細胞の播種を防ぐために、非常に望ましい。
【0006】
最小侵襲性胸郭外科手術において、胸腔へのアクセスおよび腔内での操作性は、制限される。なぜなら、アクセスポートが、患者の肋骨間の限られた空間に配置されるからである。このような手順(一般に、ビデオ補助下胸部手順(VATS)と称される)は、自然な肋間隙を通して、観血手順においてのように肋骨を広げることなく胸腔にアクセスすることによって、患者の回復時間を短縮させることを目的とする。この制限されたアクセスは時々、大きい標本を取り出す場合に問題を引き起こし得る。さらに、このような手順(例えば、胸腔鏡下楔状切除およびロベクトミー)において、肺の一部分を取り出し、そしてこれを病理学的に比較的無傷の状態で回収することが、しばしば必要である。標本が充分に閉じ込められて、操作および取り出し中にがん細胞の播種を防ぐこともまた、重要である。
【0007】
従って、組織サンプルを受容した後に、採集バッグを閉じ、そして閉じた状態で維持するためのシステムを有する、標本の回収または取り出しデバイスが必要とされている。採集バッグを遠隔的に閉じることが可能な機構を組み込んで起動させる、標本の回収または取り出しデバイスが、さらに必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
縫合糸ループアセンブリであって、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料および一方向フェルールを備え、該1本の縫合糸材料は、二重ストランド中心部分、および該中心部分から遠位に延びる一重ストランド遠位ループ部分を有し、該一方向フェルールはボアを規定し、該二重ストランド中心部分は、該一方向フェルールの該ボアを通過している、縫合糸ループアセンブリ;ならびに
標本回収バッグであって、該縫合糸材料が、該標本回収バッグと係合可能であり、そして該標本回収バッグを閉じるように作動可能である、標本回収バッグ、
を備える、標本回収デバイス。
(項目2)
前記1本の縫合糸材料が、前記二重ストランド中心部分から近位に延びる引きループを備える、上記項目に記載の標本回収デバイス。
(項目3)
細長管状部材をさらに備え、該細長管状部材は、ボアを規定し、そして遠位部分を有し、前記一方向フェルールが該遠位部分内に配置され、そして前記二重ストランド中心部分が該ボアを通って延びる、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目4)
前記1本の縫合糸材料が、1本の連続した縫合糸材料である、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目5)
前記1本の連続した縫合糸材料が、原材料を成形することによって形成されている、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目6)
前記1本の連続した縫合糸材料が、原材料の自由端を一緒に固着することによって形成されている、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目7)
前記1本の連続した縫合糸材料が、合成材料から形成されている、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目8)
前記1本の連続した縫合糸材料が、天然材料から形成されている、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目9)
巻取り用スプールを有するハンドル部分;
該ハンドル部分から遠位に延びる細長管状部材;
該細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグ;および
縫合糸ループアセンブリであって、該縫合糸ループアセンブリは、該採集バッグと係合可能であり、そして該細長管状部材を通って近位に延び、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸を備え、該縫合糸は、該採集バッグと係合可能な遠位ループ、中心部分および近位端を有し、該巻取りスプールは、該1本の縫合糸の該近位端と係合可能である、縫合糸ループアセンブリ、
を備える、標本回収デバイス。
(項目10)
前記巻取りスプールと係合可能なトリガをさらに備え、該トリガは、該巻取りスプールを回転させて前記採集バッグを閉じるためのものである、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目11)
前記細長管状部材内で前記中心部分の周りに配置される、一方向フェルールをさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目12)
前記ハンドル部分が、前記トリガおよび前記巻取りスプールと係合可能な、長手軸方向に移動可能なラックを備える、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目13)
前記ハンドル部分が、前記巻取りスプール上に提供された巻取り歯車をさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目14)
前記ハンドル部分が、前記巻取り歯車と係合可能な伝動歯車をさらに備え、該伝動歯車は、前記長手軸方向に移動可能なラックと係合可能な駆動歯車を備える、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目15)
前記トリガおよび前記ハンドル部分と係合可能な戻しばねをさらに備え、該戻しばねは、該トリガを発射前状態に維持するためのものである、上記項目のうちのいずれかに記載の標本回収デバイス。
(項目16A)
組織標本を体腔内から回収するためのシステムであって、
標本回収デバイスであって、該標本回収デバイスは、細長管状部材、該細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグ、および縫合糸ループアセンブリを有し、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料および一方向フェルールを備え、該1本の縫合糸材料は、中心部分および遠位ループ部分を有し、該遠位ループ部分は、該採集バッグの開口上端部を通過し、該一方向フェルールは、該細長管状部材の該遠位端内に配置され、該1本の縫合糸材料の該中心部分は、該一方向フェルールを通過する、標本回収デバイス
を備え;
該採集バッグの該開口上端部は、組織標本を受容するように構成されており;そして
該1本の縫合糸材料の該中心部分は、引き込まれて、該1本の縫合糸材料の該遠位ループ部分を、該採集バッグの該開口上端部の周りで閉じて、該採集バッグの閉鎖上端部を作製するように構成されており、該1本の縫合糸材料の該中心部分は、引き込まれた位置において、該一方向フェルール内に固定される、
システム。
(項目17A)
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分と、前記一方向フェルール内に形成された内向きに突出するフィンガーとの係合によって、該1本の縫合糸材料の該中心部分が該一方向フェルール内に固定される、上記項目に記載のシステム。
(項目18A)
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分が、前記採集バッグと前記一方向フェルールとの間で切断されるように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
(項目19A)
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分が、前記一方向フェルールより近位で切断されるように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
(項目20A)
前記デバイス内の巻取りスプールに前記縫合糸が巻き付けられることによって、前記1本の縫合糸材料の前記中心部分が引き込まれるように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
(項目16B)
組織標本を体腔内から回収する方法であって、
標本回収デバイスを提供する工程であって、該標本回収デバイスは、細長管状部材、該細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグ、および縫合糸ループアセンブリを有し、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料および一方向フェルールを備え、該1本の縫合糸材料は、中心部分および遠位ループ部分を有し、該遠位ループ部分は、該採集バッグの開口上端部を通過し、該一方向フェルールは、該細長管状部材の該遠位端内に配置され、該1本の縫合糸材料の該中心部分は、該一方向フェルールを通過する、工程;
組織標本を該採集バッグの該開口上端部を通して配置する工程;ならびに
該1本の縫合糸材料の該中心部分を引き込んで、該1本の縫合糸材料の該遠位ループ部分を、該採集バッグの該開口上端部の周りで閉じて、該採集バッグの閉鎖上端部を作製する工程であって、該1本の縫合糸材料の該中心部分は、引き込まれた位置において、該一方向フェルール内に固定される、工程、
を包含する、方法。
(項目17B)
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分と、前記一方向フェルール内に形成された内向きに突出するフィンガーとの係合によって、該1本の縫合糸材料の該中心部分が該一方向フェルール内に固定される、上記項目に記載の方法。
(項目18B)
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分を前記採集バッグと前記一方向フェルールとの間で切断する工程をさらに包含する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目19B)
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分を前記一方向フェルールより近位で切断する工程をさらに包含する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目20B)
前記中心部分を引き込む工程が、前記デバイス内の巻取りスプールに前記縫合糸を巻き付ける、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
【0009】
(摘要)
標本採集バッグを閉じた状態で固定するための縫合糸ループアセンブリが提供される。この縫合糸ループアセンブリは一般に、遠位ループを形成する1本の縫合糸材料、および一方向フェルールを備え、この一方向フェルールは、この遠位ループを、この標本採集バッグの上端部の周りで閉じた状態に固定するためのものである。この縫合糸ループアセンブリと一緒に使用するための標本回収デバイスもまた提供される。
【0010】
(要旨)
1つの局面において、標本回収デバイスが開示され、この標本回収デバイスは、1本の縫合糸材料を備える縫合糸ループアセンブリを備え、この1本の縫合糸材料は、二重ストランド中心部分、およびこの中心部分から遠位に延びる一重ストランド遠位ループ部分を有する。この縫合糸ループアセンブリは、ボアを規定する一方向フェルールをさらに備え、その結果、この二重ストランド中心部分は、この一方向フェルールのボアを通過する。この縫合糸材料は、標本回収バッグと係合可能である。
【0011】
この1本の縫合糸材料は、この二重ストランド中心部分から近位に延びる引きループを備え得る。
【0012】
この縫合糸ループアセンブリは、細長管状部材をさらに備え得、この細長管状部材は、ボアを規定し、そして遠位部分を有し、ここでこの一方向フェルールは、この遠位部分内に配置され、そしてこの二重ストランド中心部分は、このボアを通って延びる。
【0013】
この1本の縫合糸材料は、1本の連続した縫合糸材料であり得る。1つの実施形態において、この1本の連続した縫合糸材料は、原材料を成形することにより形成される。代替の実施形態において、この1本の連続した縫合糸材料は、原材料の自由端を一緒に固着させることによって形成される。
【0014】
1つの実施形態において、この1本の連続した縫合糸材料は、合成材料から形成され、一方で、代替の実施形態において、この1本の連続した縫合糸材料は、天然材料から形成される。
【0015】
別の局面において、標本回収デバイスもまた開示され、この標本回収デバイスは、巻取りスプールを有するハンドル部分、このハンドル部分から遠位に延びる細長管状部材、およびこの細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグを備える。縫合糸ループアセンブリが、この採集バッグと係合可能であり、そしてこの細長管状部材を通って近位に延びる。この縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸を備え、この1本の縫合糸は、この採集バッグと係合可能な遠位ループ、中心部分、および近位端を有する。この縫合糸ループアセンブリは、この細長管状部材内でこの中心部分の周りに配置された、一方向フェルールをさらに備える。
【0016】
いくつかの実施形態において、この巻取りスプールは、この1本の縫合糸の近位端と係合可能であり、そしてトリガが、この巻取りスプールを回転させてこの採集バッグを閉じるために、この巻取りスプールと係合可能である。このハンドル部分は、このトリガおよびこの巻取りスプールと係合可能な、長手軸方向に移動可能なラックをさらに備え得る。このハンドル部分は、この巻取りスプール上に提供された巻取り歯車、およびこの巻取り歯車と係合可能な伝動歯車をさらに備え得、この伝動歯車は、この長手軸方向に移動可能なラックと係合可能な駆動ギアを備える。このトリガを発射前状態に維持するために、このトリガと係合可能な戻しばねが提供され得る。
【0017】
別の局面において、組織標本を体腔内から回収する方法がなおさらに開示される。この方法は、標本回収デバイスを提供する工程を包含し、この回収デバイスは、細長管状部材、この細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグ、および縫合糸ループアセンブリを有し、この縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料を備え、この1本の縫合糸材料は、中心部分、およびこの採集バッグの開口上端部を通過する遠位ループ部分を有する。一方向フェルールが、この細長管状部材の遠位端内に配置され、そしてこの1本の縫合糸材料の中心部分が、この一方向フェルールを通過する。
【0018】
この方法は、組織標本をこの採集バッグの開口上端部に通して配置する工程、この1本の縫合糸材料の中心部分を引き込んでこの1本の縫合糸材料の遠位ループ部分をこの採集バッグの開口上端部の周りで閉じて、この採集バッグの閉鎖上端部を作製する工程をさらに包含し、ここでこの1本の縫合糸材料の中心部分は、引き込まれた位置で、この一方向フェルール内に固定される。
【0019】
この方法の1つの実施形態において、この1本の縫合糸材料の中心部分と、一方向フェルール内に形成された内向きに突出するフィンガーとの係合によって、この1本の縫合糸材料の中心部分は、この一方向フェルール内に固定される。
【0020】
1つの実施形態において、この1本の縫合糸材料の中心部分は、この採集バッグとこの一方向フェルールとの間で切断される。別の実施形態において、この1本の縫合糸材料の中心部分は、この一方向フェルールより近位で切断される。
【0021】
いくつかの実施形態において、中心部分を引き込む工程は、この縫合糸をこの装置内の巻取りスプールに巻き付ける。
【0022】
本開示の標本回収デバイスの実施形態が、図面を参照しながら本明細書中に開示される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本開示の標本回収デバイスの斜視図である。
【図1A】図1Aは、標本回収デバイスの縫合糸ループおよび一方向フェルールの斜視図である。
【図1B】図1Bは、一方向フェルールを通過する図1Aの縫合糸ループの中心部分の拡大斜視図である。
【図2】図2は、図1の標本回収デバイスの遠位端部分の拡大斜視図である。
【図3】図3は、図2の線3−3に沿って見た断面図である。
【図4】図4は、標本回収デバイスのハンドル部分の、部分的に断面で示される斜視図である。
【図5】図5は、標本回収デバイスの遠位端部分の、部分的に断面で示される斜視図である。
【図6】図6は、図6の線5−5に沿って見た断面図である。
【図7】図7は、体壁を通るポートを通して挿入された標本回収デバイス、およびこの標本回収デバイスの標本取り出し(回収)バッグ内に置かれた標本の、斜視図である。
【図8】図8は、標本回収デバイスのハンドルが起動されて標本取り出しバッグの周りで縫合糸ループを短縮させている、図7と類似の斜視図である。
【図9】図9は、図8の線9−9に沿って見た断面図である。
【図10】図10は、起動中の図1の標本回収デバイスのハンドル部分の、部分的に断面で示される斜視図である。
【図11】図11は、縫合糸ループが標本取り出しバッグの周りで完全に短縮されている、図7と類似の標本回収デバイスの斜視図である。
【図12】図12は、標本取り出しバッグおよび標本がポートを通して引き抜かれているのを示す、図7と類似の標本回収デバイスの斜視図である。
【図13】図13は、標本取り出しバッグおよび標本を標本回収デバイスから取り外す第一の方法を図示する、標本回収デバイスの遠位端部分の、部分的に断面で示される斜視図である。
【図14】図14は、標本取り出しバッグおよび標本を標本回収デバイスから取り外す第二の方法を図示する、標本回収デバイスの遠位端部分の、部分的に断面で示される斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示の外科手術用回収デバイスの実施形態が、図面を参照しながらここで詳細に記載される。図面において、類似の番号は、数枚の図の各々において、同一または対応する要素を表わす。当該分野において一般的であるように、用語「近位」とは、使用者または操作者(すなわち、外科医または医師)に近い方の部分または構成要素をいい、一方で、用語「遠位」とは、使用者から遠い方の部分または構成要素をいう。
【0025】
図1〜図3を参照し、最初に図1を参照すると、外科手術手順中に器官または他の組織を取り出す際に使用するための、標本回収デバイス10の1つの実施形態が開示されている。回収デバイス10は、最小侵襲性手順(例えば、腹腔鏡手順および胸郭手順)において使用され得る。
【0026】
標本回収デバイス10は一般に、本体またはハンドル部分12、およびハンドル部分12から遠位に延びる細長管状部材14を備える。可撓性支持枠またはバンド16が、細長管状部材14の遠位端18から延びる。組織を捕獲して患者の身体から取り出す目的で、標本回収デバイス10は、採集バッグ20を備え、この採集バッグは、本明細書中以下により詳細に記載されるように、可撓性支持バンド16に取り外し可能に支持されて、開いた状態に保持される。トリガ22は、ハンドル部分12に移動可能に設置され、そして標本回収デバイス10を起動させて採集バッグ20を閉じるために提供される。
【0027】
図1、図1Aおよび図1Bを参照すると、採集バッグ20を捕捉した組織の周りで閉じる目的で、縫合糸ループアセンブリ24が、採集バッグ20を閉じて固定するために提供される。縫合糸ループアセンブリ24は、細長管状部材14を通って近位に延び、そしてハンドル部分12に入る。図1Aを特に参照すると、縫合糸ループアセンブリ24は、採集バッグ20と係合した遠位ループ部分28を有する1本の連続した縫合糸材料26を備える。例えば、この遠位ループ部分は、以下に記載される、バッグの口に隣接する周囲ポケット内に嵌る。縫合糸ループアセンブリ24は、一方向フェルール30をさらに備え、この一方向フェルールは、1本の連続した縫合糸材料26の中心部分32を囲み、そして一旦、組織標本が採集バッグ20に受容されると、採集バッグ20を閉じた状態に固定するために提供される。最後に、引きループ34が、中心部分32の近位端36に提供される。引きループ34は、ハンドル部分12内に配置され、そしてトリガ22の起動によって係合して、中心部分32の遠位端38に形成された遠位ループ部分28を引き、採集バッグ20の周りで閉じ、そして中心部分32を一方向フェルール30に通して引いて、採集バッグ20を閉じた状態に固定する。あるいは、縫合糸ループアセンブリ24は独立して、真っ直ぐな管(図示せず)と合わせて利用され得、この例において、引きループ34は、使用者の手によって掴まれて引かれ、採集バッグ20を閉じて固定する。
【0028】
本明細書中上記で留意したように、遠位ループ部分28、中心部分32および引きループ34は、1本の連続した縫合糸材料26から形成される。縫合糸材料26の1本の連続した構成は、縫合糸材料26を形成する材料を連続ユニットとして成形することによって、あるいは1本の縫合糸材料を提供し、次いでこれを折り返して接着するか、溶接するか、または他の方法で貼り付けて、1本の連続した縫合糸材料26を形成することによって、形成され得る。縫合糸材料26は、種々の合成または天然の、固体材料または編組材料(例えば、ポリマー、ナイロン、綿、可撓性金属など)から形成され得る。
【0029】
1本の連続した縫合糸材料26は、一方向フェルール30を通過する際に、縫合糸材料26の二重ストランドを形成する。これは、1本の連続した縫合糸材料26が採集バッグ20(図1)を閉じるために利用される際に、利点を提供する。1本または一重ストランドの縫合糸を引くことと異なり、引きループ34を引いて中心部分34の二重ストランドを一方向フェルール30に通して引くことによって、採集バッグ20を閉じるために必要とされる引きまたは行程の長さが、二重ストランドに起因して減少する。すなわち、半分になる。さらに、1本の連続した縫合糸材料26のストランドを二重にすることによって、採集バッグ20を閉じるために必要とされる力の減少が達成される。1本の連続した縫合糸材料26のストランドを二重にすることによって、さらに、採集バッグ20を通して引かれる際の摩擦が低下する。
【0030】
図1Bを特に参照すると、一方向フェルール30は、細長い円筒形の部材40であり、1本の連続した縫合糸材料26の中心部分32を受容するための貫通ボア42を有する。一方向フェルール30は、固定部材44を備え、この固定部材は、中心部分32が一方向フェルール30を通して引かれる際に、この中心部分を摩擦により固定する目的で、ボア42内に内向きに突出する。
【0031】
ここで図1、図2および図3を参照すると、上記のように、採集バッグ20は、可撓性支持バンド16に取り外し可能に支持され、そしてこの可撓性支持バンドによって、開いた状態に保持される。採集バッグ20は、種々の公知の方法(例えば、仮付け溶接、接着など)によって、可撓性支持バンド16に一時的に取り付けられ得る。縫合糸ループアセンブリ24の遠位ループ部分28は、組織の受容後に、採集バッグ20を閉じるために提供される。遠位ループ部分28は、採集バッグ20の上部開口端46の周囲に延びる。図2および図3に最もよく示されるように、上部開口端46は折り重ねられて、折り畳まれたセクション48を形成し、遠位ループ部分28の通過のためのチャネルまたはポケット50を規定する。折り畳まれたセクション48は、上部開口端46を折り返して接着するか、溶接するか、または他の方法で固定することによって、形成され得る。例えば、ファスナー(例えば、小さいステープル52)が、上部開口端46を折り畳まれたセクション48に保持するために使用され得る。
【0032】
ここで図4を参照すると、採集バッグ20の開口上端部46を閉じる目的で、1本の連続した縫合糸材料26を引くかまたは巻き取るために、ハンドル部分12が提供される。具体的には、1本の連続した縫合糸材料26の近位端36が巻取りスプール54に巻き付けられる。この巻取りスプールは、ハンドル部分12に形成されたマウント58に固定されたシャフト56に回転可能に設置される。巻取りスプール54は、複数の歯62を有する巻取り歯車60を備える。巻取り歯車60の歯62は、伝動歯車66の歯64と係合する。伝動歯車66は、駆動歯70を有する駆動歯車68を備える。伝動歯車66および駆動歯車68は、一緒に固定され、そしてハンドル部分12に形成されたマウント74に固定されたシャフト72に回転可能に設置される。
【0033】
本明細書中上記で留意されたように、トリガ22は、ハンドル部分12に移動可能に設置される。トリガ22は、ハンドル部分12内に固定されたトリガ旋回ピン76の周りに旋回可能に設置される。巻取りスプール54を回転させ、従って1本の連続した縫合糸材料26を引いて、採集バッグ20を閉じる目的で、連結具78が提供され、そしてトリガ22を駆動ラック80に接続する。この駆動ラックは、駆動歯車68を回転させる駆動片82を有する。連結具78は、ピン86によって、トリガ22の上方に延びる耳84に接続される。さらに、戻しばね88が、トリガ22と本体部分12との間に提供されて、トリガ22を発射前状態に維持する。具体的には、トリガ22の起動に応答して駆動ラック80がハンドル部分12内で長手軸方向に並進すると、駆動ラック歯82は、駆動歯車68の駆動歯70に係合して回転させる。
【0034】
ここで図5を参照すると、細長管状部材14は、一方向フェルール30を受容するためのボア90を規定する。本明細書中上記で留意されたように、可撓性支持バンド16が、採集バッグ20を支持するために提供される。可撓性支持バンド16は、採集バッグ20に取り外し可能に固定された遠位に延びるループ92、ならびに細長管状部材14のボア90内に受容される第一の近位端94および第二の近位端96を備える。具体的には、支持カラー98がボア90内に提供され、そして可撓性支持バンド16の第一の近位端94および第二の近位端96を細長管状部材14内に固定する。この実施形態において、一方向フェルール30は、支持カラー98のボア100内に位置する。一方向フェルール30は、支持カラー98のボア100内に固定され得るか、または本明細書中以下により詳細に記載されるように、支持カラー90のボア100内に取り外し可能に支持され得る。貫通ボア104を有する細長い管または縫合糸ガイド102が、一方向フェルール30から細長管状部材14のボア90を通って近位に延びて、縫合糸材料26の近位部分32を貫通ボア104内に支持する。
【0035】
図6を参照すると、一方向フェルール30は、縫合糸材料26が一方向フェルール30のボア42を通して引かれる際に、縫合糸材料26の中心部分32を固定するために提供される。このことは、種々の公知の様式で達成され得る。この実施形態において、一方向フェルール30の固定部材44は、内向きに突出して近位に延びる1対のフィンガー106および108として形成され、これらのフィンガーは、縫合糸材料26が一方向フェルール30を通して近位に引かれる際に、縫合糸材料26の中心部分32を摩擦により把持するように構成される。
【0036】
ここで図7〜図14を参照し、最初に図7を参照して、身体器官または組織サンプルTを患者の体腔BC内から採集して回収するための、標本回収デバイス10の使用がここで記載される。最初に、外科手術用アクセスポート110が、患者の体壁BWを通して挿入されて、体腔BCへのアクセスを提供する。外科手術用アクセスポート110は、貫通ボア112およびシール114を備え、このシールは、外科手術用器具類の周囲を密封して流体または通気ガス(腹腔鏡手順において使用される場合)が逃れることを防止するためのものである。その後、標本回収デバイス10が操作され、その結果、細長管状部材14の遠位端18が、可撓性支持バンド16および採集バッグ20と一緒に、外科手術用アクセスポート110の貫通ボア112およびシール114を通過し、そして体腔BC内の組織Tに隣接する位置に配置される。外科手術手順中、組織Tは、周囲の組織から切除または分離されており、そして別の外科手術用器具(例えば、把持具116)が、組織Tを採集バッグ20内に操作するために利用される。具体的には、把持具116の遠位端118が組織Tに隣接する位置に配置され、その結果、第一の可動顎120および第二の可動顎122が組織Tを把持し、そして組織Tを採集バッグ20の開口上端部46に通して置く。採集バッグ20は開口上端部46を有するが、この採集バッグは、組織Tを保持するための閉鎖下端部124をさらに備えることが、留意されるべきである。
【0037】
ここで図8を参照すると、その後、トリガ22が操作されて、縫合糸材料26の遠位ループ部分28を、採集バッグ20の開口上端部46の折り畳まれたセクション48に通して引き、開口上端部46を可撓性支持バンド16から取り外し、そして採集バッグ20の開口上端部46の閉鎖を開始する。図9に最もよく示されるように、縫合糸材料26の中心部分32は、一方向フェルール30のボア42(および固定部材44)を通して引かれる。
【0038】
図10を参照すると、トリガ22がハンドル部分12に対して操作されると、連結具78が駆動ラック80を矢印Aの方向に近位に引いて、駆動歯車68、および従って伝動歯車66を、反時計回りの方向に回転させる。伝動歯車66が反時計回りの方向に回転するにつれて、巻取り歯車60および従って巻取りスプール54が時計回りの方向に回転し、これによって、縫合糸材料26の中心部分32の近位端36をハンドル部分12内に近位に引き込む。
【0039】
ここで図11を参照すると、トリガ22の完全な起動後、縫合糸材料26の遠位端38は、縫合糸材料26の遠位ループ部分28を採集バッグ20の開口上端部46の周りで完全に閉じて、採集バッグ20の閉鎖上端部126を形成し、これによって、組織セクションTを採集バッグ20の内側128に確保する。その後、図12を参照すると、標本回収デバイス10の細長管状部材14がアクセスポート110内のシール114を通して引き抜かれ得、これによって、採集バッグ20(組織Tを含む)および可撓性支持バンド16を体腔BCから引き抜いて、外科手術手順を完了させる。この様式で、縫合糸ループアセンブリ24を備える標本回収デバイス10は、後の試験および分析のために、組織セクションTを採集バッグ20内に捕捉する簡単かつ確実な方法を提供する。
【0040】
図13を参照すると、代替の方法において、採集バッグ20は、縫合糸材料26の遠位端38を切断することによって、細長管状部材14の遠位端18から外され得、そして採集バッグ20を別に体腔BC内から回収する。
【0041】
図14を参照すると、さらに代替の方法において、本明細書中上記で留意されたように、一方向フェルール30は、支持カラー98内に取り外し可能に支持され得、その結果、一方向フェルール30は、採集バッグ20と一緒になったままであり、取り出し中に、採集バッグ20の閉鎖上端部126を閉じた状態に維持する。この方法において、縫合糸材料26の遠位端38は、一方向フェルール30より近位で切断されて、一方向フェルール30および採集バッグ20が、標本回収デバイス10の残りの部分とは独立して体腔BCから取り出されることを可能にする。
【0042】
種々の改変が、本明細書中に開示された実施形態に対してなされ得ることが理解される。例えば、可撓性支持バンド16は、細長管状部材14内で近位に引き込まれるように構成され得る。さらに、採集バッグ20は、種々の型の捕捉される組織に合うために、補強構造または他の形状を備え得る。従って、上記説明は、限定であると解釈されるべきではなく、単に、特定の実施形態の例示であると解釈されるべきである。当業者は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内で、他の改変を予測する。
【符号の説明】
【0043】
20 採集バッグ
24 縫合糸ループアセンブリ
26 縫合糸材料
28 遠位ループ部分
30 一方向フェルール
32 中心部分
34 引きループ
36 近位端
38 遠位端
40 細長い円筒形の部材
42 貫通ボア
44 固定部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縫合糸ループアセンブリであって、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料および一方向フェルールを備え、該1本の縫合糸材料は、二重ストランド中心部分、および該中心部分から遠位に延びる一重ストランド遠位ループ部分を有し、該一方向フェルールはボアを規定し、該二重ストランド中心部分は、該一方向フェルールの該ボアを通過している、縫合糸ループアセンブリ;ならびに
標本回収バッグであって、該縫合糸材料が、該標本回収バッグと係合可能であり、そして該標本回収バッグを閉じるように作動可能である、標本回収バッグ、
を備える、標本回収デバイス。
【請求項2】
前記1本の縫合糸材料が、前記二重ストランド中心部分から近位に延びる引きループを備える、請求項1に記載の標本回収デバイス。
【請求項3】
細長管状部材をさらに備え、該細長管状部材は、ボアを規定し、そして遠位部分を有し、前記一方向フェルールが該遠位部分内に配置され、そして前記二重ストランド中心部分が該ボアを通って延びる、請求項1に記載の標本回収デバイス。
【請求項4】
前記1本の縫合糸材料が、1本の連続した縫合糸材料である、請求項1に記載の標本回収デバイス。
【請求項5】
前記1本の連続した縫合糸材料が、原材料を成形することによって形成されている、請求項4に記載の標本回収デバイス。
【請求項6】
前記1本の連続した縫合糸材料が、原材料の自由端を一緒に固着することによって形成されている、請求項4に記載の標本回収デバイス。
【請求項7】
前記1本の連続した縫合糸材料が、合成材料から形成されている、請求項4に記載の標本回収デバイス。
【請求項8】
前記1本の連続した縫合糸材料が、天然材料から形成されている、請求項4に記載の標本回収デバイス。
【請求項9】
巻取り用スプールを有するハンドル部分;
該ハンドル部分から遠位に延びる細長管状部材;
該細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグ;および
縫合糸ループアセンブリであって、該縫合糸ループアセンブリは、該採集バッグと係合可能であり、そして該細長管状部材を通って近位に延び、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸を備え、該縫合糸は、該採集バッグと係合可能な遠位ループ、中心部分および近位端を有し、該巻取りスプールは、該1本の縫合糸の該近位端と係合可能である、縫合糸ループアセンブリ、
を備える、標本回収デバイス。
【請求項10】
前記巻取りスプールと係合可能なトリガをさらに備え、該トリガは、該巻取りスプールを回転させて前記採集バッグを閉じるためのものである、請求項9に記載の標本回収デバイス。
【請求項11】
前記細長管状部材内で前記中心部分の周りに配置される、一方向フェルールをさらに備える、請求項9に記載の標本回収デバイス。
【請求項12】
前記ハンドル部分が、前記トリガおよび前記巻取りスプールと係合可能な、長手軸方向に移動可能なラックを備える、請求項10に記載の標本回収デバイス。
【請求項13】
前記ハンドル部分が、前記巻取りスプール上に提供された巻取り歯車をさらに備える、請求項12に記載の標本回収デバイス。
【請求項14】
前記ハンドル部分が、前記巻取り歯車と係合可能な伝動歯車をさらに備え、該伝動歯車は、前記長手軸方向に移動可能なラックと係合可能な駆動歯車を備える、請求項13に記載の標本回収デバイス。
【請求項15】
前記トリガおよび前記ハンドル部分と係合可能な戻しばねをさらに備え、該戻しばねは、該トリガを発射前状態に維持するためのものである、請求項10に記載の標本回収デバイス。
【請求項16】
組織標本を体腔内から回収するためのシステムであって、
標本回収デバイスであって、該標本回収デバイスは、細長管状部材、該細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグ、および縫合糸ループアセンブリを有し、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料および一方向フェルールを備え、該1本の縫合糸材料は、中心部分および遠位ループ部分を有し、該遠位ループ部分は、該採集バッグの開口上端部を通過し、該一方向フェルールは、該細長管状部材の該遠位端内に配置され、該1本の縫合糸材料の該中心部分は、該一方向フェルールを通過する、標本回収デバイス
を備え;
該採集バッグの該開口上端部は、組織標本を受容するように構成されており;そして
該1本の縫合糸材料の該中心部分は、引き込まれて、該1本の縫合糸材料の該遠位ループ部分を、該採集バッグの該開口上端部の周りで閉じて、該採集バッグの閉鎖上端部を作製するように構成されており、該1本の縫合糸材料の該中心部分は、引き込まれた位置において、該一方向フェルール内に固定される、
システム。
【請求項17】
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分と、前記一方向フェルール内に形成された内向きに突出するフィンガーとの係合によって、該1本の縫合糸材料の該中心部分が該一方向フェルール内に固定される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分が、前記採集バッグと前記一方向フェルールとの間で切断されるように構成されている、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分が、前記一方向フェルールより近位で切断されるように構成されている、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記デバイス内の巻取りスプールに前記縫合糸が巻き付けられることによって、前記1本の縫合糸材料の前記中心部分が引き込まれるように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項1】
縫合糸ループアセンブリであって、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料および一方向フェルールを備え、該1本の縫合糸材料は、二重ストランド中心部分、および該中心部分から遠位に延びる一重ストランド遠位ループ部分を有し、該一方向フェルールはボアを規定し、該二重ストランド中心部分は、該一方向フェルールの該ボアを通過している、縫合糸ループアセンブリ;ならびに
標本回収バッグであって、該縫合糸材料が、該標本回収バッグと係合可能であり、そして該標本回収バッグを閉じるように作動可能である、標本回収バッグ、
を備える、標本回収デバイス。
【請求項2】
前記1本の縫合糸材料が、前記二重ストランド中心部分から近位に延びる引きループを備える、請求項1に記載の標本回収デバイス。
【請求項3】
細長管状部材をさらに備え、該細長管状部材は、ボアを規定し、そして遠位部分を有し、前記一方向フェルールが該遠位部分内に配置され、そして前記二重ストランド中心部分が該ボアを通って延びる、請求項1に記載の標本回収デバイス。
【請求項4】
前記1本の縫合糸材料が、1本の連続した縫合糸材料である、請求項1に記載の標本回収デバイス。
【請求項5】
前記1本の連続した縫合糸材料が、原材料を成形することによって形成されている、請求項4に記載の標本回収デバイス。
【請求項6】
前記1本の連続した縫合糸材料が、原材料の自由端を一緒に固着することによって形成されている、請求項4に記載の標本回収デバイス。
【請求項7】
前記1本の連続した縫合糸材料が、合成材料から形成されている、請求項4に記載の標本回収デバイス。
【請求項8】
前記1本の連続した縫合糸材料が、天然材料から形成されている、請求項4に記載の標本回収デバイス。
【請求項9】
巻取り用スプールを有するハンドル部分;
該ハンドル部分から遠位に延びる細長管状部材;
該細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグ;および
縫合糸ループアセンブリであって、該縫合糸ループアセンブリは、該採集バッグと係合可能であり、そして該細長管状部材を通って近位に延び、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸を備え、該縫合糸は、該採集バッグと係合可能な遠位ループ、中心部分および近位端を有し、該巻取りスプールは、該1本の縫合糸の該近位端と係合可能である、縫合糸ループアセンブリ、
を備える、標本回収デバイス。
【請求項10】
前記巻取りスプールと係合可能なトリガをさらに備え、該トリガは、該巻取りスプールを回転させて前記採集バッグを閉じるためのものである、請求項9に記載の標本回収デバイス。
【請求項11】
前記細長管状部材内で前記中心部分の周りに配置される、一方向フェルールをさらに備える、請求項9に記載の標本回収デバイス。
【請求項12】
前記ハンドル部分が、前記トリガおよび前記巻取りスプールと係合可能な、長手軸方向に移動可能なラックを備える、請求項10に記載の標本回収デバイス。
【請求項13】
前記ハンドル部分が、前記巻取りスプール上に提供された巻取り歯車をさらに備える、請求項12に記載の標本回収デバイス。
【請求項14】
前記ハンドル部分が、前記巻取り歯車と係合可能な伝動歯車をさらに備え、該伝動歯車は、前記長手軸方向に移動可能なラックと係合可能な駆動歯車を備える、請求項13に記載の標本回収デバイス。
【請求項15】
前記トリガおよび前記ハンドル部分と係合可能な戻しばねをさらに備え、該戻しばねは、該トリガを発射前状態に維持するためのものである、請求項10に記載の標本回収デバイス。
【請求項16】
組織標本を体腔内から回収するためのシステムであって、
標本回収デバイスであって、該標本回収デバイスは、細長管状部材、該細長管状部材の遠位端から延びる採集バッグ、および縫合糸ループアセンブリを有し、該縫合糸ループアセンブリは、1本の縫合糸材料および一方向フェルールを備え、該1本の縫合糸材料は、中心部分および遠位ループ部分を有し、該遠位ループ部分は、該採集バッグの開口上端部を通過し、該一方向フェルールは、該細長管状部材の該遠位端内に配置され、該1本の縫合糸材料の該中心部分は、該一方向フェルールを通過する、標本回収デバイス
を備え;
該採集バッグの該開口上端部は、組織標本を受容するように構成されており;そして
該1本の縫合糸材料の該中心部分は、引き込まれて、該1本の縫合糸材料の該遠位ループ部分を、該採集バッグの該開口上端部の周りで閉じて、該採集バッグの閉鎖上端部を作製するように構成されており、該1本の縫合糸材料の該中心部分は、引き込まれた位置において、該一方向フェルール内に固定される、
システム。
【請求項17】
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分と、前記一方向フェルール内に形成された内向きに突出するフィンガーとの係合によって、該1本の縫合糸材料の該中心部分が該一方向フェルール内に固定される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分が、前記採集バッグと前記一方向フェルールとの間で切断されるように構成されている、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記1本の縫合糸材料の前記中心部分が、前記一方向フェルールより近位で切断されるように構成されている、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記デバイス内の巻取りスプールに前記縫合糸が巻き付けられることによって、前記1本の縫合糸材料の前記中心部分が引き込まれるように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【図1】
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−99530(P2013−99530A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−245381(P2012−245381)
【出願日】平成24年11月7日(2012.11.7)
【出願人】(512269650)コヴィディエン リミテッド パートナーシップ (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年11月7日(2012.11.7)
【出願人】(512269650)コヴィディエン リミテッド パートナーシップ (6)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]